JP6741207B2 - レーザ装置、点火装置及び内燃機関 - Google Patents

レーザ装置、点火装置及び内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP6741207B2
JP6741207B2 JP2015166709A JP2015166709A JP6741207B2 JP 6741207 B2 JP6741207 B2 JP 6741207B2 JP 2015166709 A JP2015166709 A JP 2015166709A JP 2015166709 A JP2015166709 A JP 2015166709A JP 6741207 B2 JP6741207 B2 JP 6741207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
light
laser device
resonator
surface emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015166709A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016072617A (ja
Inventor
一磨 泉谷
一磨 泉谷
鈴土 剛
剛 鈴土
軸谷 直人
直人 軸谷
東 康弘
康弘 東
健太郎 萩田
健太郎 萩田
雅之 沼田
雅之 沼田
伸幸 新井
伸幸 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to EP15187309.8A priority Critical patent/EP3002834B1/en
Priority to US14/869,336 priority patent/US9935420B2/en
Publication of JP2016072617A publication Critical patent/JP2016072617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6741207B2 publication Critical patent/JP6741207B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

本発明は、レーザ装置、点火装置及び内燃機関に係り、更に詳しくは、面発光レーザを有するレーザ装置、該レーザ装置を有する点火装置、及び該点火装置を備える内燃機関に関する。
光励起によって発振するレーザ結晶を有するレーザ装置は、点火装置、レーザ加工機、医療用機器など様々な分野への応用が期待されている。
例えば、特許文献1には、レーザ装置と、複数の面発光レーザを有するポンプ光源とを備えたレーザ点火装置が開示されている。
また、特許文献2には、レーザ装置が少なくとも1つの屈折装置を含んでおり、該屈折装置はポンピング光の少なくとも一部を屈折し、さらにレーザ装置と一体型に形成されていることを特徴とする点火装置が開示されている。
しかしながら、従来のレーザ装置では、高い励起効率を実現するのは困難であった。
本発明は、複数の発光部を有する面発光レーザと、前記面発光レーザから射出された光の光路上に配置された光学系と、前記光学系を介した光が入射されるレーザ共振器とを備え、前記複数の発光部が形成されている領域の形状は、直径が7.0mm以上の円形状、あるいは外接円の直径が7.0mm以上で角の数が6以上の正多角形であり、前記光学系は、前記面発光レーザから射出された光をコリメートする第1光学素子と、該第1光学素子を介した光を集光する第2光学素子とを含み、前記第2光学素子からの光を前記レーザ共振器に伝送する伝送部材としてコアの直径が、1.0mm以上かつ2.0mm未満である光ファイバを更に備えるレーザ装置である。
本発明のレーザ装置によれば、高い励起効率を実現することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン300の概略を説明するための図である。 点火装置301を説明するための図である。 レーザ共振器206を説明するための図である。 面発光レーザアレイ201を説明するための図である。 第1集光光学系203を説明するための図である。 比較例のレーザ装置400を説明するための図である。 図7(A)は、レーザ装置200において、光ファイバ204に入射する光の空間的エネルギー分布を説明するための図であり、図7(B)は、レーザ装置400において、光ファイバ204に入射する光の空間的エネルギー分布を説明するための図である。 図8(A)は、レーザ装置200において、レーザ共振器206に入射する光を説明するための図であり、図8(B)は、レーザ装置400において、レーザ共振器206に入射する光を説明するための図である。 発光部領域の大きさ、形状、光ファイバのコア径などを変化させたときのQスイッチレーザ出力の実験結果の一例を説明するための図である。
「概要」
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1には、一実施形態に係る内燃機関としてのエンジン300の主要部が模式図的に示されている。
このエンジン300は、点火装置301、燃料噴出機構302、排気機構303、燃焼室304、及びピストン305などを備えている。
エンジン300の動作について簡単に説明する。
(1)燃料噴出機構302が、燃料と空気の可燃性混合気を燃焼室304内に噴出させる(吸気)。
(2)ピストン305が上昇し、可燃性混合気を圧縮する(圧縮)。
(3)点火装置301が、燃焼室304内にレーザ光を射出する。これにより、燃料に点火される(着火)。
(4)燃焼ガスが発生し、ピストン305が降下する(燃焼)。
(5)排気機構303が、燃焼ガスを燃焼室304外へ排気する(排気)。
このように、吸気、圧縮、着火、燃焼、排気からなる一連の過程が繰り返される。そして、燃焼室304内の気体の体積変化に対応してピストン305が運動し、運動エネルギーを生じさせる。燃料には例えば天然ガスやガソリン等が用いられる。
なお、エンジン300は、該エンジン300の外部に設けられ、該エンジン300と電気的に接続されているエンジン制御装置の指示に基づいて、上記動作を行う。
点火装置301は、一例として図2に示されるように、レーザ装置200、射出光学系210、及び保護部材212などを有している。
射出光学系210は、レーザ装置200から射出される光を集光する。これにより、集光点で高いエネルギー密度を得ることができる。
保護部材212は、燃焼室304に臨んで設けられた透明の窓である。ここでは、一例として、保護部材212の材料としてサファイアガラスが用いられている。
レーザ装置200は、面発光レーザアレイ201、第1集光光学系203、光ファイバ204、第2集光光学系205、及びレーザ共振器206を備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系を用い、面発光レーザアレイ201からの光の射出方向を+Z方向として説明する。
面発光レーザアレイ201は、励起用光源であり、複数の発光部を有している。各発光部は、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。
面発光レーザアレイは、射出される光の、温度による波長ずれが非常に少ないため、励起波長のずれによって特性が大きく変化するQスイッチレーザを励起するのに有利な光源である。そこで、面発光レーザアレイを励起用光源に用いると、環境の温度制御を簡易なものにできるという利点がある。
第1集光光学系203は、面発光レーザアレイ201から射出される光を集光する。
光ファイバ204は、第1集光光学系203によって光が集光される位置にコアの−Z側端面の中心が位置するように配置されている。
光ファイバ204を設けることによって、面発光レーザアレイ201をレーザ共振器206から離れた位置に置くことができる。これにより配置設計の自由度を増大させることができる。また、レーザ装置200を点火装置に用いる際に、熱源から面発光レーザアレイ201を遠ざけることができるため、エンジン300を冷却する方法の幅を広げることが可能である。
光ファイバ204に入射した光はコア内を伝播し、コアの+Z側端面から射出される。
第2集光光学系205は、光ファイバ204から射出された光の光路上に配置され、該光を集光する。第2集光光学系205で集光された光は、レーザ共振器206に入射する。
レーザ共振器206は、Qスイッチレーザであり、一例として図3に示されるように、レーザ媒質206a、及び可飽和吸収体206bを有している。
レーザ媒質206aは、共振器長が8mmの直方体形状のNd:YAG結晶である。可飽和吸収体206bは、長さが2mmの直方体形状のCr:YAG結晶である。
なお、ここでは、Nd:YAG結晶とCr:YAG結晶は接合されており、いわゆるコンポジット結晶となっている。また、Nd:YAG結晶及びCr:YAG結晶は、いずれもセラミックスである。
第2集光光学系205からの光は、レーザ媒質206aに入射される。すなわち、第2集光光学系205からの光によってレーザ媒質206aが励起される。なお、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長は、YAG結晶において最も吸収効率の高い波長808nmであることが望ましい。そして、可飽和吸収体206bは、Qスイッチの動作を行う。
レーザ媒質206aの入射側(−Z側)の面、及び可飽和吸収体206bの射出側(+Z側)の面は光学研磨処理がなされ、ミラーの役割を果たしている。なお、以下では、便宜上、レーザ媒質206aの入射側の面を「第1の面」ともいい、可飽和吸収体206bの射出側の面を「第2の面」ともいう(図3参照)。
そして、第1の面及び第2の面には、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長、及びレーザ共振器206から射出される光の波長に応じた誘電体膜がコーティングされている。
具体的には、第1の面には、波長が808nmの光に対して十分に高い透過率を示し、波長が1064nmの光に対して十分に高い反射率を示すコーティングがなされている。また、第2の面には、波長が1064nmの光に対して所望のしきい値が得られるように選択された反射率を示すコーティングがなされている。
これにより、レーザ共振器206内で光が共振し増幅される。ここでは、レーザ共振器206の共振器長は10(=8+2)mmである。
図2に戻り、駆動装置220は、エンジン制御装置222の指示に基づいて、面発光レーザアレイ201を駆動する。すなわち、駆動装置220は、エンジン300の動作における着火のタイミングで点火装置301から光が射出されるように、面発光レーザアレイ201を駆動する。なお、面発光レーザアレイ201における複数の発光部は、同時に点灯及び消灯される。
上記実施形態において、面発光レーザアレイ201をレーザ共振器206から離れた位置に置く必要がない場合は、光ファイバ204が設けられなくても良い。
また、ここでは、内燃機関として燃焼ガスによってピストンを運動させるエンジン(ピストンエンジン)の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ロータリーエンジンや、ガスタービンエンジンや、ジェットエンジンであっても良い。要するに、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成するものであれば良い。
また、排熱を利用して、動力や温熱や冷熱を取り出し、総合的にエネルギー効率を高めるシステムであるコジェネレーションに、点火装置301を用いても良い。
また、ここでは、点火装置301が内燃機関に用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、ここでは、レーザ装置200が点火装置に用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、レーザ加工機、レーザピーニング装置、テラヘルツ発生装置などに用いることができる。
「詳細」
光励起によって発振するレーザ結晶を有するレーザ装置は、点火装置、レーザ加工機、医療用機器など様々な分野への応用が期待されている。また、レーザ結晶の端部に可飽和吸収体が設けられたQスイッチレーザは、非常に尖頭値の高いレーザ出力が可能なことから、高いエネルギー密度を必要とする応用に関して非常に有望である。
ところで、面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、基板に対して垂直な方向にレーザ発振を行う半導体レーザである。この面発光レーザは、温度に対する波長の安定性が非常に高く、また、2次元アレイ化による高出力化が容易、といった特長を持っている。それらの特長から、面発光レーザは、レーザ結晶を励起するための光源(励起用光源)としての用途が期待されている。
しかしながら、面発光レーザから射出される光を直接集光レンズで集光した場合、集光された光は、径方向に関して空間的に比較的均一な強度分布を持っている。
空間的に比較的均一な強度分布の光はビーム品質が悪いため、レーザ結晶に集光させて入射させるとビームウェストの前後でビーム径が大きく変化し、効率良くレーザ結晶を励起できないという不都合があった。
ここでは、面発光レーザアレイ201における複数の発光部は、直径9.0mmの領域に、発光部間隔が50μmとなるように、六方充填配置されている(図4参照)。そして、面発光レーザアレイ201から光を射出する際には、複数の発光部は、同時に発光される。また、面発光レーザアレイ201から射出される光の波長は808nmである。
第1集光光学系203は、一例として図5に示されるように、マイクロレンズアレイ203a及び集光レンズ系203bを有している。
マイクロレンズアレイ203aは、面発光レーザアレイ201から射出された光の光路上に配置されている。このマイクロレンズアレイ203aは、面発光レーザアレイ201の複数の発光部に対応する複数のレンズ部を有している。そして、各レンズ部は、対応する発光部から射出された光を略平行光とする。すなわち、マイクロレンズアレイ203aは、面発光レーザアレイ201から射出された光をコリメートする。
面発光レーザアレイ201とマイクロレンズアレイ203aとのZ軸方向に関する距離は、マイクロレンズアレイ203aの焦点距離に応じて決定されている。
集光レンズ系203bは、マイクロレンズアレイ203aを介した光を集光する。集光レンズ系203bは、マイクロレンズアレイ203aを介した光の断面積、光ファイバ204のコア径及びNAに応じて適切なものが選択されている。ここでは、集光レンズ系203bとして、焦点距離が8mm、有効径が10mmの集光レンズを用いている。なお、集光レンズ系203bが複数の光学素子から構成されていても良い。
ここでは、第2集光光学系205として、焦点距離が6mmの集光レンズを用いている。なお、第2集光光学系205として、複数の光学素子を用いても良い。
図6には、レーザ装置200の比較例としてのレーザ装置400が示されている。このレーザ装置400は、レーザ装置200からマイクロレンズアレイ203aを除いた構成を有している。
図7(A)には、レーザ装置200において、光ファイバ204に入射する光の空間的エネルギー分布が示され、図7(B)には、レーザ装置400において、光ファイバ204に入射する光の空間的エネルギー分布が示されている。
レーザ装置200では、集光レンズ系203bに入射する光がマイクロレンズアレイ203aによって略平行光とされている。そのため、レーザ装置200の集光レンズ系203bでは、レーザ装置400に比べて、光エネルギーがより光ファイバ204の中央付近に集中するような集光がなされる。
そして、光ファイバ204に入射する光の空間的エネルギー分布が異なると、光ファイバ204から射出される光のビーム品質(M値)に違いが生じる。具体的には、レーザ装置400よりも、レーザ装置200のほうが、M値が小さくなる。すなわち、ビーム品質が良くなる。ところで、面発光レーザアレイから射出される光を直接集光レンズで集光した場合、集光された光は、径方向に関して空間的に比較的均一な強度分布を持っている。このような強度分布を持つ光が光ファイバに入射されると、光ファイバの逆側から射出される光のビーム品質は悪い(M値が大きい)ものとなる。
図8(A)には、レーザ装置200において、レーザ共振器206に入射する光の概略図が示され、図8(B)には、レーザ装置400において、レーザ共振器206に入射する光の概略図が示されている。なお、以下では、レーザ共振器206に入射する光を「励起光」ともいう。
値は光のビーム品質を表すパラメータであり、ビームウェストwの前後における光の拡がりを示している。レーザ装置400においては、M値が大きいために、図8(B)に示されるように、ビームウェストwの前後でビーム径が大きく拡がっている。
ところで、レーザ共振器206において最も強く励起されている領域はビームウェストw内の領域(図中破線の内側)であり、Qスイッチレーザの発振に寄与するのはほぼこの領域のみである。そして、ビームウェストの外側に入射された光は全て損失となり、熱に変換される。
このため、レーザ装置400では、レーザ装置200に比べてレーザ共振器206の励起効率が非常に低く、所望のQスイッチレーザ特性を得るためには、非常に大きな出力の励起用光源が必要となる。さらに、レーザ装置400では、熱の影響によりレーザ共振器206の特性が変動し、所望のQスイッチレーザ特性が安定して得られにくいという不都合がある。
一方、レーザ装置200では、M値が小さいために、図8(A)に示されるように、ビームウェストwの前後のビーム径の拡がりは小さい。このため、レーザ装置200では、損失となる光の割合が小さくなり、励起効率が非常に高くなる。さらに、発熱が少ないため、レーザ共振器206の特性は安定しており、その結果、所望のQスイッチレーザ特性を安定して得ることができる。
レーザ装置200では、光ファイバ204から射出される光の出力(ファイバアウト出力)は約180W(ワット)であり、そのビーム品質を示すM値は約1200であった。そして、レーザ共振器206からは、所望のQスイッチ出力を得ることができた。
ところで、所望のQスイッチレーザ出力を得るためには、レーザ共振器206を効率良く励起することが必要である。これには、(1)励起光の出力が大きいことと、(2)ビーム品質が良好であること、すなわちM値が小さいことと、が求められる。
そこで発明者らは、これら2つの特性を両立させるための手段として、面発光レーザアレイ201における複数の発光部が形成されている領域の形状と、マイクロレンズアレイ203aの有無と、光ファイバ204のコア径との組み合わせに着目した。なお、以下では、煩雑さを避けるため、面発光レーザアレイ201における複数の発光部が形成されている領域を「発光部領域」と略述する。
大きな出力の励起光を得るには、発光部領域を大きくすることが考えられる。そして、この大きな発光部領域からの光をレーザ共振器206に伝送するには、光ファイバ204のコア径を大きくする必要がある。
しかしながら、光ファイバ204から射出される光のM値は、光ファイバ204のコア径によって決定され、光ファイバ204のコア径が大きいほど射出される光のM値は大きくなる。M値が大きくなりすぎると、レーザ共振器206を効率良く励起することが困難となり、励起光の出力が大きくても、所望のQスイッチレーザ出力が得られないことがある。
そこで、発明者らは、発光部領域の大きさ及び形状、並びに光ファイバのコア径などを変化させながら、種々の実験を行い、それらとQスイッチレーザ出力との関係を求めた。その結果の一例が図9に示されている。なお、Qスイッチレーザ出力の評価では、所望のQスイッチレーザ出力が得られた場合を「○」とし、所望のQスイッチレーザ出力が得られなかった場合を「×」としている。
上記種々の実験結果から、本実施形態において、(1)発光部領域が直径7.0mm以上の円形状、あるいは、角の数が6以上の正多角形であり、(2)光ファイバ204のコア径が1.0mm以上であり、かつ2.0mm未満の場合に、上記2つの特性を両立させることが可能であることがわかった。また、マイクロレンズアレイ203aを有し、ファイバアウト出力が120W(ワット)以上であり、光ファイバ204から射出される光のM値が1200以下であるのが好ましいことがわかった。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るレーザ装置200では、マイクロレンズアレイ203aと集光レンズ系203bとによって、本発明のレーザ装置における「面発光レーザから射出された光の光路上に配置された光学系」が構成されている。そして、マイクロレンズアレイ203aによって第1光学素子が構成され、集光レンズ系203bによって第2光学素子が構成されている。
また、第2集光光学系205によって、本発明のレーザ装置における「伝送部材とレーザ共振器との間の光路上に配置された少なくとも1つの光学素子」が構成され、光ファイバ204によって、伝送部材が構成されている。
また、本実施形態に係る点火装置301では、射出光学系210によって、本発明の点火装置における光学系が構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ装置200は、面発光レーザアレイ201、第1集光光学系203、光ファイバ204、第2集光光学系205、及びレーザ共振器206を備えている。
面発光レーザアレイ201は複数の発光部を有している。第1集光光学系203は、マイクロレンズアレイ203a及び集光レンズ系203bを有している。マイクロレンズアレイ203aは、複数の発光部に対応する複数のレンズ部を有している。そして、各レンズ部は、対応する発光部から射出された光をコリメートする。
レーザ共振器206は、レーザ媒質206aと可飽和吸収体206bのコンポジット結晶である。
この場合、集光レンズ系203bでは、光エネルギーが光ファイバ204の中央付近に集中するような集光がなされる。そして、レーザ共振器206に入射する光は、M値が小さくなる。このため、レーザ共振器206では、損失となる光の割合が小さくなり、励起効率が非常に高くなる。すなわち、本実施形態に係るレーザ装置200によると、高い励起効率を実現することができる。さらに、レーザ共振器206の特性が安定し、その結果、所望のQスイッチレーザ特性を安定して得ることができる。
また、本実施形態では、面発光レーザアレイ201から射出された光は、光ファイバ204によってレーザ共振器206に伝送される。この場合、面発光レーザアレイ201を燃焼室304から離れた場所に設置することができるため、面発光レーザアレイ201の信頼性が損なわれるのを抑制することができる。
また、光ファイバ204から射出される光は、第2集光光学系205で集光されてレーザ共振器206に入射する。この場合、レーザ共振器206の断面積が小さくても、光ファイバ204から射出される光を効率良くレーザ共振器206に入射させることができる。
そして、本実施形態に係る点火装置301は、レーザ装置200を有しているため、結果として、効率良く、しかも安定した点火が可能となる。
さらに、本実施形態に係るエンジン300は、点火装置301を備えているため、結果として、効率良く、しかも動作を安定させることができる。
なお、上記実施形態では、発光部領域が直径9.0mmの円形状であり、光ファイバ204のコア径が1.5mmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、発光部領域が直径7.0mm以上の円形状、あるいは、角の数が6以上の正多角形であり、光ファイバ204のコア径が1.0mm以上であり、かつ2.0mm未満であれば良い。
また、上記実施形態では、光ファイバ204から射出される光の出力(ファイバアウト出力)が約180W(ワット)であり、そのビーム品質を示すM値が約1200である場合について説明したが、これに限定されるものではない。なお、ファイバアウト出力は120W(ワット)以上であり、M値は1200以下であるのが好ましい。
また、レーザ装置200において、用途によっては、前記面発光レーザアレイ201に代えて、一つの発光部を有する面発光レーザを用いても良い。
200…レーザ装置、201…面発光レーザアレイ(面発光レーザ)、203…第1集光光学系、203a…マイクロレンズアレイ(第1光学素子)、203b…集光レンズ系(第2光学素子)、204…光ファイバ(伝送部材)、205…第2集光光学系(伝送部材とレーザ共振器との間の光路上に配置された少なくとも1つの光学素子)、206…レーザ共振器、206a…レーザ媒質、206b…可飽和吸収体、210…射出光学系(レーザ装置からの光を集光する光学系)、300…エンジン(内燃機関)、301…点火装置、302…燃料噴出機構、303…排気機構、304…燃焼室、305…ピストン。
特表2013−545280号公報 特表2009−538402号公報

Claims (11)

  1. 複数の発光部を有する面発光レーザと、
    前記面発光レーザから射出された光の光路上に配置された光学系と、
    前記光学系を介した光が入射されるレーザ共振器とを備え、
    前記複数の発光部が形成されている領域の形状は、直径が7.0mm以上の円形状、あるいは外接円の直径が7.0mm以上で角の数が6以上の正多角形であり、
    前記光学系は、前記面発光レーザから射出された光をコリメートする第1光学素子と、該第1光学素子を介した光を集光する第2光学素子とを含み、
    前記第2光学素子からの光を前記レーザ共振器に伝送する伝送部材としてコアの直径が、1.0mm以上かつ2.0mm未満である光ファイバを更に備えるレーザ装置。
  2. 前記第1光学素子は、前記複数の発光部に対応する複数のレンズ部を有するマイクロレンズアレイであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記レーザ共振器は、Qスイッチレーザであることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  4. 前記レーザ共振器は、レーザ媒質及び可飽和吸収体を含むことを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
  5. 前記レーザ媒質はNdがドープされたYAG結晶であり、前記可飽和吸収体はCrがドープされたYAG結晶であることを特徴とする請求項4に記載のレーザ装置。
  6. 前記レーザ共振器は、コンポジット結晶であることを特徴とする請求項4又は5に記載のレーザ装置。
  7. 前記レーザ共振器は、セラミックスであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  8. 前記伝送部材と前記レーザ共振器との間の光路上に配置された少なくとも1つの光学素子を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  9. 前記光ファイバから射出される光のM値は、1200以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ装置と、
    前記レーザ装置からの光を集光する光学系とを備える点火装置。
  11. 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する内燃機関において、
    前記燃料に点火するための請求項10に記載の点火装置を備えている内燃機関。
JP2015166709A 2014-09-30 2015-08-26 レーザ装置、点火装置及び内燃機関 Active JP6741207B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15187309.8A EP3002834B1 (en) 2014-09-30 2015-09-29 Laser device, ignition system, and internal combustion engine
US14/869,336 US9935420B2 (en) 2014-09-30 2015-09-29 Laser device, ignition system, and internal combustion engine

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200775 2014-09-30
JP2014200775 2014-09-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016072617A JP2016072617A (ja) 2016-05-09
JP6741207B2 true JP6741207B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=55864929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015166709A Active JP6741207B2 (ja) 2014-09-30 2015-08-26 レーザ装置、点火装置及び内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6741207B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018074105A (ja) * 2016-11-04 2018-05-10 株式会社リコー レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2018085469A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 株式会社リコー レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2018152539A (ja) * 2017-03-15 2018-09-27 株式会社リコー レーザ装置、点火装置および内燃機関
JP6889878B2 (ja) 2017-03-17 2021-06-18 株式会社リコー 駆動回路及び発光装置
EP3514346A1 (en) 2018-01-23 2019-07-24 Ricoh Company, Ltd. Ignition device and internal combustion engine

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010042453A1 (de) * 2010-10-14 2012-04-19 Robert Bosch Gmbh Laserzündeinrichtung für eine Brennkraftmaschine und Betriebsverfahren hierfür
DE102010043058A1 (de) * 2010-10-28 2012-05-03 Robert Bosch Gmbh Laserzündkerze und Betriebsverfahren hierfür
US8576885B2 (en) * 2012-02-09 2013-11-05 Princeton Optronics, Inc. Optical pump for high power laser
JP6097584B2 (ja) * 2013-02-04 2017-03-15 株式会社日本自動車部品総合研究所 レーザ発振装置とその製造方法
US8824519B1 (en) * 2013-03-01 2014-09-02 Princeton Optronics Inc. VCSEL pumped fiber optic gain systems
JP6245629B2 (ja) * 2013-03-26 2017-12-13 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 半導体レーザー励起固体レーザー装置を利用する車載式点火装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016072617A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3002834B1 (en) Laser device, ignition system, and internal combustion engine
JP6741207B2 (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP6245629B2 (ja) 半導体レーザー励起固体レーザー装置を利用する車載式点火装置
US20160094006A1 (en) Laser device, ignition system, and internal combustion engine
US20170250516A1 (en) Light source unit, light source module, and laser ignition system
JP6848302B2 (ja) 面発光レーザアレイ及びレーザ装置
JP2020127051A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP6358531B2 (ja) レーザ点火装置
EP3023631A1 (en) Laser device, ignition system, and internal combustion engine
JP2016072610A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2015167211A5 (ja)
JP2010014030A (ja) レーザ着火装置
JP2017111278A (ja) 光学窓部材、レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP6739748B2 (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2017106406A (ja) レーザ点火装置及び内燃機関
JP2016072611A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP2018085469A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP4772600B2 (ja) 多点出力レーザ着火装置
JP2018074105A (ja) レーザ装置、点火装置及び内燃機関
JP6848337B2 (ja) レーザ装置、点火装置、及び内燃機関
JP2018152539A (ja) レーザ装置、点火装置および内燃機関
JP7040033B2 (ja) レーザ装置および内燃機関
JP2017011175A (ja) 面発光レーザアレイ、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関
JP2017220630A (ja) レーザ光発生装置及びレーザ点火装置
RO137724A0 (ro) Sistem laser pentru aprinderea amestecurilor combustibile

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200708

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6741207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151