JP2016044365A - 繊維機械及びデータの更新方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データの更新を効率的に行うことができる繊維機械及びデータの更新方法を提供する。【解決手段】自動ワインダ1は、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む自動ワインダ1全体の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第2制御装置は、第1制御装置におけるデータの更新の指示を受け付けた場合、第1制御装置に対してデータの更新を指示する更新情報を送出し、当該更新情報を送出したことに対して第1制御装置から送出された応答情報に基づいて、第1制御装置に対してデータを送出するタイミングを設定し、第1制御装置は、第2制御装置から更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットの運転状態を含む応答情報を第2制御装置に送出すると共に、繊維処理ユニットを、データの更新のために必要な状態に移行させる。【選択図】図1
Description
本発明は、繊維機械及びデータの更新方法に関する。
糸を巻き取る巻取ユニット等の繊維処理ユニットを有する繊維機械においては、繊維処理ユニットに、この繊維処理ユニットを制御するユニット制御装置が備えられている。ユニット制御装置では、機能の追加等を行う際に、プログラムの更新が行われる。ユニット制御装置のプログラムの更新は、繊維機械全体の動作を制御する中央制御装置によって管理されている。例えば、特許文献1に記載の繊維機械では、ユニット制御装置は、プログラムを書き換え自在に格納するメモリ手段を有し、中央制御装置は、メモリ手段において書き換えられるべきプログラムを各ユニット制御装置に順次転送する書き換え手段を有している。
ユニット制御装置では、プログラムを書き換える際、プログラムの更新内容によっては運転を停止させる必要がある。そのため、プログラムの更新を指示する作業者は、各繊維処理ユニットの運転を停止させた後に、プログラムの更新指示を行う必要がある。このように作業者は、プログラム更新を行う前に、停止指示を入力することにより、繊維機械全体(全ての繊維処理ユニット)の運転を停止させる必要があった。したがって、プログラムの更新には手間がかかり、効率的ではなかった。
本発明は、データの更新を効率的に行うことができる繊維機械及びデータの更新方法を提供することを目的とする。
本発明の繊維機械は、少なくとも1台の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とは互いに通信可能とされており、第2制御装置は、第1制御装置におけるデータの更新の指示を受け付けた場合、第1制御装置に対してデータの更新を指示する更新情報を送出し、当該更新情報を送出したことに対して第1制御装置から送出された応答情報に基づいて、第1制御装置に対してデータを送出するタイミングを設定し、第1制御装置は、第2制御装置から更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットの運転状態を含む応答情報を第2制御装置に送出すると共に、繊維処理ユニットを、データの更新のために必要な状態に移行させる。なお、更新には、新たにデータを書き込む(設定する)こと、及び、既存のデータを新たなデータに書き換える(再設定する)ことを含む。また、データの更新の指示を受け付けた場合とは、作業者の操作によってデータの更新を指示する入力がなされた場合であってもよいし、データを記憶する記憶媒体等からデータが入力された場合(記憶媒体が装置に接続された場合)等であってもよい。
この繊維機械では、第1制御装置は、更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットをデータの更新のために必要な状態に移行させる。例えば、第1制御装置は、データ(プログラム)の更新の際に運転を停止させる必要がある場合には、繊維処理ユニットの運転を停止させる。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業(停止指示入力)を行う必要がないため、運転状態において作業者がデータの更新を指示する作業(更新指示入力)を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
一実施形態においては、第1制御装置は、繊維処理ユニットの運転中に第2制御装置から更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットの運転を停止させると共に、データの更新が可能な状態であることを示す更新可能情報を第2制御装置に送出してもよい。このように、第1制御装置が更新可能情報を第2制御装置に送出することにより、第2制御装置においてデータを送信するタイミングを適切に設定することができる。
一実施形態においては、第1制御装置は、繊維処理ユニットの運転中に第2制御装置から更新情報を受け取った場合、データの更新を行うことができないことを示す更新不可能情報を第2制御装置に送出し、繊維処理ユニットの運転を停止させた後に更新可能情報を第2制御装置に送出してもよい。このように、第1制御装置が更新不可能情報を第2制御装置に送出することにより、第2制御装置においてデータを送信するタイミングを適切に設定することができる。
一実施形態においては、第1制御装置は、更新不可能情報を第2制御装置に送出し、繊維処理ユニットの運転を停止させた後に第2制御装置から再度更新情報を受け取った場合、更新可能情報を第2制御装置に送出してもよい。このように、更新不可能情報の送出後、再度更新情報を第2制御装置から受け取ったときに更新可能情報を送出することにより、第2制御装置においてデータを送信するタイミングを適切に設定することができる。
一実施形態においては、第1制御装置は、更新不可能情報を第2制御装置に送出し、繊維処理ユニットの運転を停止させた後に自発的に更新可能情報を第2制御装置に送出してもよい。このように、第2制御装置から再度更新情報を受け取らなくても、更新可能な状態(運転停止状態)となったときに第1制御装置が自発的に更新可能情報を送出することで、データのやり取りが省略されるため、処理の簡易化を図ることできる。
一実施形態においては、繊維処理ユニットは複数設けられており、第2制御装置は、データの更新対象である全ての第1制御装置から更新可能情報を受け取った場合、全ての第1制御装置にデータを送出してもよい。これにより、第2制御装置が更新可能情報を受け取る度にデータを送信する必要がないため、処理の軽減を図ることができる。
一実施形態においては、繊維処理ユニットは複数設けられており、第2制御装置は、更新可能情報を送出した第1制御装置に順次データを送出してもよい。これにより、更新可能な状態となった第1制御装置において直ぐにデータの更新処理を行うことができる。そのため、他の第1制御装置が運転を停止するまでの待ち時間がなくなり、その結果、運転再開までの時間が短縮される。したがって、処理の効率化を図ることができる。
一実施形態においては、第2制御装置は、データを第1制御装置に送出した後、データの更新の後に繊維処理ユニットの運転の再開を指示する運転再開指示情報を第1制御装置に送出してもよい。これにより、作業者が運転再開指示を入力することなく、第1制御装置においてデータの更新が完了した後に、繊維処理ユニットの運転を再開させることができる。
一実施形態においては、第2制御装置は、繊維処理ユニットの設定に応じて、第1制御装置に運転再開指示情報を送出してもよい。これにより、繊維処理ユニットの運転の再開を必要に応じて行わせることができる。
一実施形態においては、第1制御装置は、データの更新が完了した後に、繊維処理ユニットの運転を再開させてもよい。これにより、第1制御装置においてデータの更新完了後に、第2制御装置から運転再開指示情報を受信することなく、繊維処理ユニットの運転を自動で再開させることができる。
一実施形態においては、繊維処理ユニットは複数設けられており、複数の繊維処理ユニットのそれぞれが複数のグループに割り当てられており、第2制御装置は、各グループに属する繊維処理ユニットの第1制御装置のデータの更新を、グループ毎に実施させてもよい。第1制御装置においてデータの更新を行った際、繊維処理ユニットが例えば巻取ユニットの場合には、運転を再開する際に糸継動作を行う必要がある。このとき、糸継動作を同時に行うことができるユニットの数には制限があるため、全ての繊維処理ユニットにおいて糸継動作が終了して運転再開するまでに時間がかかることがある。そのため、全ての第1制御装置のデータの更新を同時に行うと、データ更新に伴う運転停止時間が長くなり、生産効率が低下するおそれがある。そこで、複数の繊維処理ユニットをグループに分け、グループ毎にデータの更新を行うことにより、例えば、一のグループは運転をさせた状態で、他のグループのデータの更新を行うことができる。これにより、データ更新に伴う運転停止によって生産効率が低下することを抑制できる。なお、「グループに属する全ての第1制御装置」とは、データの更新対象となる第1制御装置を示している。すなわち、グループに属している第1制御装置であっても、データの更新対象でない場合には、その第1制御装置は、「グループに属する全ての第1制御装置」には含まれない。
一実施形態においては、第2制御装置は、グループに属する全ての第1制御装置から更新可能情報を受け取った場合に、当該グループに属する全ての第1制御装置にデータを送出してもよい。これにより、第2制御装置が更新可能情報を受け取る度にデータを送信する必要がないため、処理の軽減を図ることができる。
一実施形態においては、第2制御装置は、グループに属する全ての第1制御装置に、データと共にデータの更新の後に繊維処理ユニットの運転の再開を指示する運転再開指示情報を送出してもよい。これにより、作業者が運転再開指示を入力することなく、第1制御装置においてデータの更新が完了した後に、繊維処理ユニットの運転を再開させることができる。
一実施形態においては、繊維処理ユニットは、糸を巻き取る巻取装置と、当該巻取装置よりも糸の走行経路の上流側に設けられる給糸部と、糸が切断された場合に、給糸部側の糸と巻取装置側の糸とを継ぐ糸継動作を行う糸継装置と、を備える巻取ユニットを含み、グループにおける巻取ユニットの台数は、糸継装置による糸継動作のときに使用される吸引機構の容量に基づいて設定されていてもよい。第1制御装置のデータの更新完了後に巻取ユニットの運転を開始させるときには、糸継動作が必要となる場合がある。吸引機構の容量に基づいてグループにおける巻取ユニットの台数を設定することにより、糸継動作待ちとなる巻取ユニットの台数を低減させることができる。その結果、生産効率の低下を抑制できる。なお、給糸部は、糸を生成して送り出す装置であってもよいし、巻取装置によって糸が繰り出されるボビン等であってもよい。
一実施形態においては、繊維処理ユニットは、糸を巻き取る巻取装置と、当該巻取装置よりも糸の走行経路の上流側に設けられる給糸部と、を備える巻取ユニットを含み、糸が切断された場合に、給糸部側の糸と巻取装置側の糸とを継ぐ糸継動作を行うと共に、巻取ユニットの並び方向に沿って走行可能に設けられた糸継台車を備え、グループにおける巻取ユニットの台数は、糸継台車の台数に基づいて設定されていてもよい。第1制御装置のデータの更新完了後に巻取ユニットの運転を開始させるときには、糸継動作が必要となる場合がある。糸継台車の台数に基づいてグループにおける巻取ユニットの台数を設定することにより、糸継動作待ちとなる巻取ユニットの台数を低減させることができる。その結果、生産効率の低下を抑制できる。
本発明に係る繊維機械は、少なくとも1台の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とは互いに通信可能とされており、第2制御装置は、第1制御装置におけるプログラムの更新の指示を受け付けた場合、第1制御装置に対してプログラムを送信し、第1制御装置は、第2制御装置からプログラムを受け取った場合、繊維処理ユニットが運転中である場合にはプログラムを記憶部に記憶し、繊維処理ユニットの運転が停止した後に記憶部からプログラムを読み出してプログラムの更新を行う。
この繊維機械では、第1制御装置は、繊維処理ユニットが運転中である場合にはプログラムを記憶部に記憶し、繊維処理ユニットの運転が停止した後に記憶部からプログラムを読み出してプログラムの更新を行う。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業(停止指示入力)を行う必要がないため、運転状態において作業者がデータの更新を指示する作業(更新指示入力)を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
本発明に係るデータの更新方法は、少なくとも1台の繊維処理ユニットと、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とが互いに通信可能とされている繊維機械においてデータの更新を行う方法であって、第2制御装置が、第1制御装置におけるデータの更新の指示を受け付けた場合、第1制御装置に対してデータの更新を指示する更新情報を送出するステップと、第2制御装置が、更新情報を送出したことに対して第1制御装置から送出された応答情報に基づいて、第1制御装置に対してデータを送出するタイミングを設定するステップと、第1制御装置が、第2制御装置から更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットの運転状態を含む応答情報を第2制御装置に送出するステップと、第1制御装置が、繊維処理ユニットを、データの更新のために必要な状態に移行させるステップと、を含む。
このデータの更新方法では、第1制御装置において更新情報を受け取った場合、繊維処理ユニットをデータの更新のために必要な状態に移行させる。例えば、データ(プログラム)の更新の際に運転を停止させる必要がある場合には、繊維処理ユニットの運転を停止させる。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業(停止指示入力)を行う必要がないため、運転状態において作業者がデータの更新を指示する作業(更新指示入力)を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
本発明に係るデータの更新方法は、少なくとも1台の繊維処理ユニットと、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とが互いに通信可能とされている繊維機械においてデータの更新を行う方法であって、第2制御装置が、第1制御装置におけるプログラムの更新の指示を受け付けた場合、第1制御装置に対してプログラムを送信するステップと、第1制御装置が、第2制御装置からプログラムを受け取った場合、繊維処理ユニットが運転中である場合にはプログラムを記憶部に記憶するステップと、第1制御装置が、繊維処理ユニットの運転が停止した後に記憶部からプログラムを読み出してプログラムの更新を行うステップと、を含む。
このデータの更新方法では、繊維処理ユニットが運転中である場合にはプログラムを記憶部に記憶し、繊維処理ユニットの運転が停止した後に記憶部からプログラムを読み出してプログラムの更新を行う。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業(停止指示入力)を行う必要がないため、運転状態において作業者がデータの更新を指示する作業(更新指示入力)を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
別の観点では、本発明に係る繊維機械は、複数の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とは互いに通信可能とされており、複数の繊維処理ユニットのそれぞれは、複数のグループに割り当てられており、第2制御装置は、各グループに属する繊維処理ユニットの第1制御装置のデータの更新を、グループ毎に実施させる。
この繊維機械では、第2制御装置は、第1制御装置のデータの更新を、グループ毎に実施させる。第1制御装置においてデータの更新を行った際、繊維処理ユニットが例えば巻取ユニットの場合には、運転を再開する際に糸継動作を行う必要がある。このとき、糸継動作を同時に行うことができるユニットの数には制限があるため、全ての繊維処理ユニットにおいて糸継動作が終了して運転再開するまでに時間がかかることがある。そのため、全ての第1制御装置のデータの更新を同時に行うと、データ更新に伴う運転停止時間が長くなり、生産効率が低下するおそれがある。そこで、複数の繊維処理ユニットをグループに分け、グループ毎にデータの更新を行うことにより、例えば、一のグループは運転をさせた状態で、他のグループのデータの更新を行うことができる。これにより、データ更新に伴う運転停止によって生産効率が低下することを抑制できる。
本発明によれば、データの更新を効率的に行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
[自動ワインダの構成]
図1は、第1実施形態に係る繊維機械を模式的に示す図である。図1に示されるように、自動ワインダ(繊維機械)1は、複数の巻取ユニット(繊維処理ユニット)3と、管理装置5と、給糸ボビン供給装置(繊維処理ユニット)7と、玉揚装置(繊維処理ユニット)9と、を備えている。複数の巻取ユニット3は、図示左右方向に沿って並設されている。
[自動ワインダの構成]
図1は、第1実施形態に係る繊維機械を模式的に示す図である。図1に示されるように、自動ワインダ(繊維機械)1は、複数の巻取ユニット(繊維処理ユニット)3と、管理装置5と、給糸ボビン供給装置(繊維処理ユニット)7と、玉揚装置(繊維処理ユニット)9と、を備えている。複数の巻取ユニット3は、図示左右方向に沿って並設されている。
巻取ユニット3のそれぞれは、給糸ボビン(給糸部)10から解舒された糸Yを綾振ドラム(巻取装置)12によって綾振りしながらボビンに巻き取り、パッケージPを形成する。給糸ボビン10は、綾振ドラム12よりも糸Yの走行経路の上流側に設けられている。巻取ユニット3は、走行する糸Yの太さ等を監視する糸監視装置14と、切れた糸を継ぎ合わせるスプライサ(糸継装置)16と、を備えている。スプライサ16には、工場内の圧縮空気源(図示しない)からチューブ(図示しない)を介して圧縮空気が供給される。スプライサ16の下側には、給糸ボビン10からの糸端を捕捉してスプライサ16に案内する下糸捕捉装置17が設けられている。スプライサ16の上側には、パッケージPからの糸端を捕捉してスプライサ16に案内する上糸捕捉装置18が設けられている。
巻取ユニット3は、糸監視装置14が糸Yの欠陥を検出したときは、糸Yを切断すると共に、糸の巻き取りを中断し、欠陥部分を除去した後、スプライサ16によって糸端を継ぎ合わせる。巻取ユニット3は、糸継ぎ後に糸Yの巻き取りを再開する。巻取ユニット3の綾振ドラム12は、それぞれ個別に駆動モータによって回動される。
巻取ユニット3のそれぞれは、ユニットコントローラ(第1制御装置)30を備えている。ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の動作を制御する制御装置である。ユニットコントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)などで構成されている。ユニットコントローラ30により実施される制御は、例えば、ROM及びRAMにより構成される記憶部に格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されることにより実現される。ユニットコントローラ30は、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。ユニットコントローラ30は、管理装置5(メインコントローラ52)と有線又は無線で互いに通信可能とされている。
ユニットコントローラ30では、プログラムの更新が可能とされている。ここで言うプログラムとは、電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたデータの一つである。ユニットコントローラ30におけるプログラムの更新は、巻取ユニット3の運転停止中に行われる。巻取ユニット3の巻取動作に関連するプログラムを更新する場合、ユニットコントローラ30におけるプログラムの更新は、巻取ユニット3の運転中には実施することができない。プログラム更新の際のユニットコントローラ30の動作については後述する。
管理装置5は、タッチパネルディスプレイ50と、メインコントローラ(第2制御装置)52と、記憶部54と、本体コントローラ(第1制御装置)56と、を備えている。第2制御装置は、第1制御装置の上位制御装置である。
タッチパネルディスプレイ50は、自動ワインダ1の各種設定に係る情報及び自動ワインダ1の稼働状態に係る情報を表示すると共に、作業者からの操作を受け付ける。タッチパネルディスプレイ50は、表示部及び操作入力部として機能する。タッチパネルディスプレイ50は、メインコントローラ52から出力された表示情報に基づいて表示画面を表示する。タッチパネルディスプレイ50は、作業者により表示画面がタッチ操作されると、操作情報をメインコントローラ52に出力する。
メインコントローラ52は、自動ワインダ1全体の動作を制御する。メインコントローラ52は、設定管理部58と、MCU(Machine Control Unit)60と、を備えている。メインコントローラ52は、CPU、ROM、RAMなどにより構成されている。
設定管理部58は、自動ワインダ1の運転条件の設定、及び/又は、生産状況のモニターを行う。例えば、生産状況は、機台効率、及び/又は糸品質管理結果を含む。また、設定管理部58は、自動ワインダ1に設けられた各コントローラのプログラムの更新の設定管理を行う。設定管理部58は、プログラムの更新を指示する操作情報がタッチパネルディスプレイ50から送出されると、各繊維処理ユニットの各コントローラのプログラム更新の処理を実施する。プログラムの更新対象となるコントローラ(以下、更新対象コントローラ)の更新プログラムは、記憶部54に一時的に記憶される。
MCU60は、設定管理部58と各巻取ユニット3に備わるユニットコントローラ30との通信を可能にする。また、MCU60は、設定管理部58と給糸ボビン供給装置7に備わる供給制御コントローラ70(後述)との通信を可能にする。さらに、MCU60は、設定管理部58と玉揚装置9に備わる玉揚制御コントローラ90との通信を可能にする。MCU60は、各繊維処理ユニット(巻取ユニット3、給糸ボビン供給装置7、玉揚装置9)から送信されてくる情報を集約して設定管理部58に送出したり、タッチパネルディスプレイ50に入力された入力内容に応じてデータの送信先を決定したりする。
MCU60は、各繊維処理ユニットの更新対象コントローラにおけるプログラムの更新の指示を受け付けた場合、更新対象コントローラに対してプログラムの更新を指示する更新指示情報(更新情報)を送出する。プログラムの更新の指示を受け付けた場合とは、プログラムの更新を行う作業者がプログラム更新の開始を指示する操作を行った場合、プログラムを記憶した記憶媒体が管理装置5に接続された場合、ネットワークを介して管理装置5にプログラムが送信されてきた場合(プログラムを受信した場合)等を含む。記憶媒体が接続された場合においては、管理装置5に記憶媒体が接続されたときに管理装置5が自動で記憶媒体に記憶されているデータを読み込み、データにプログラムが含まれている場合に、更新の指示を受け付けたとする。プログラムの更新の指示を受け付けた場合については、管理装置5の設定により、様々な形態を採用することができる。
MCU60は、更新指示情報を送出したことに対して、更新対象コントローラから送出された応答情報に基づいて、更新対象コントローラに対してプログラムを送出するタイミングを設定する。具体的には、本実施形態では、MCU60は、更新対象コントローラからプログラムの更新が可能なことを示す更新可能情報を受け取った場合に、プログラムを更新対象コントローラに送出する。言い換えれば、MCU60は、更新可能情報を更新対象コントローラから受け取らない場合には、プログラムを送出しない。
本体コントローラ56は、各種吸引装置(下糸捕捉装置17及び上糸捕捉装置18)の吸引源となるブロア(図示しない)及び全巻取ユニット3で共通となる共通軸を回動させるモータ等の、全巻取ユニット3に共通して設けられる装置を主として制御する。本体コントローラ56は、CPU、ROM、RAMなどで構成されている。本体コントローラ56では、プログラムの更新が可能とされている。本体コントローラ56におけるプログラムの更新は、自動ワインダ1の運転停止中に行われる。本体コントローラ56は、全巻取ユニット3に共通して設けられる装置を制御するので、本体コントローラ56におけるプログラムの更新は、自動ワインダ1の運転中には実施することができず、自動ワインダ1全体の運転が停止しているときに行う必要がある。プログラム更新の際の本体コントローラ56の動作については後述する。
給糸ボビン供給装置7は、各巻取ユニット3に対して給糸ボビン10を供給するために、給糸ボビン10に対する準備処理を行う。また、給糸ボビン供給装置7は、各巻取ユニット3に対し、給糸ボビン10を図示しない供給経路に沿って搬送して供給する。給糸ボビン供給装置7は、供給制御コントローラ(第1制御装置)70を備えている。供給制御コントローラ70は、CPU、ROM、RAMなどで構成されている。供給制御コントローラ70では、プログラムの更新が可能とされている。供給制御コントローラ70は、管理装置5(メインコントローラ52)と有線又は無線で互いに通信可能とされている。
玉揚装置9は、各巻取ユニット3においてパッケージPが満巻となった際に、巻取ユニット3の位置まで走行し、パッケージPを回収すると共に、空ボビンを供給する。玉揚装置9は、玉揚制御コントローラ(第1制御装置)90を備えている。玉揚制御コントローラ90は、CPU、ROM、RAMなどで構成されている。玉揚制御コントローラ90では、プログラムの更新が可能とされている。玉揚制御コントローラ90は、管理装置5(メインコントローラ52)と有線又は無線で互いに通信可能とされている。
[プログラム更新処理]
<ユニットコントローラのプログラム更新>
続いて、自動ワインダ1におけるプログラムの更新処理(データの更新方法)について詳細に説明する。最初に、プログラムの更新対象がユニットコントローラ30である場合について、図2を参照しながら説明する。図2は、メインコントローラとユニットコントローラとの動作を示すシーケンス図である。図2では、ユニットコントローラ30を2台示している。
<ユニットコントローラのプログラム更新>
続いて、自動ワインダ1におけるプログラムの更新処理(データの更新方法)について詳細に説明する。最初に、プログラムの更新対象がユニットコントローラ30である場合について、図2を参照しながら説明する。図2は、メインコントローラとユニットコントローラとの動作を示すシーケンス図である。図2では、ユニットコントローラ30を2台示している。
図2に示されるように、最初に、メインコントローラ52は、プログラムの更新が作業者によって指示されると、各ユニットコントローラ30に対して更新指示情報を送出する(ステップS01)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30への更新指示情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。
メインコントローラ52から送出された更新指示情報を受け取ったユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の現在の運転状態を確認し、運転状態を示す応答情報をメインコントローラ52に送出する。図2に示す例では、一のユニットコントローラ30は、プログラムの更新が可能なことを示す更新可能情報をメインコントローラ52に送出し(ステップS02)、他のユニットコントローラ30は、プログラムの更新ができないことを示す更新不可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS03)。
メインコントローラ52は、更新不可能情報を受け取った場合、所定時間が経過した後に、更新不可能情報を送出した他のユニットコントローラ30に対して更新指示情報を再度送出する(ステップS04)。他のユニットコントローラ30は、プログラムの更新が可能となった場合には、更新可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS05)。
メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30から更新可能情報を受け取ると、プログラムを含むプログラム情報を全てのユニットコントローラ30に送出する(ステップS06)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30へのプログラム情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。プログラム情報を受け取ったユニットコントローラ30は、プログラム更新の処理を行い、更新の完了後、メインコントローラ52に更新完了情報を送出する(ステップS07)。
供給制御コントローラ70及び玉揚制御コントローラ90についても、図2に示される処理と同様の処理により、プログラムの更新が行われる。
続いて、プログラム更新のときのメインコントローラ52の動作について詳細に説明する。図3は、メインコントローラの動作を示すフローチャートである。
図3に示されるように、メインコントローラ52は、例えば、タッチパネルディスプレイ50から送出された、プログラムの更新を指示する操作の入力が受け付けられたことを示す操作情報を受け取ると(ステップS11)、更新の指示を受けた更新プログラムと各コントローラに記憶されている現在のプログラムとを比較し、更新対象の装置を選択する(ステップS12)。なお、更新されるプログラムは、記憶媒体(フラッシュメモリ、ハードディスク等)を介してメインコントローラ52(管理装置5)に入力されてもよいし、通信を介して他の装置からメインコントローラ52に入力されてもよいし、ネットワーク上のフォルダから読み込み、メインコントローラ52に入力されてもよい。入力されたプログラムは、記憶部54に記憶される。
メインコントローラ52は、選択した更新対象の装置において、プログラムの更新を行う際に、自動ワインダ1全体の運転停止が必要であるか否かを判断する(ステップS13)。本実施形態では、メインコントローラ52は、選択した更新対象が本体コントローラ56である場合には、運転の停止が必要であると判断する。メインコントローラ52は、自動ワインダ1全体の運転停止が必要であると判断した場合には、運転の停止を指示する運転停止指示情報を各コントローラに送出する(ステップS14)。一方、メインコントローラ52は、自動ワインダ1全体の運転停止が必要であると判断しなかった場合には、ステップS15に進む。
ステップS15では、メインコントローラ52は、更新対象コントローラに対して、更新指示情報を送出する(ステップS15、図2のステップS01)。メインコントローラ52は、更新指示情報を送出したことに対して、更新対象コントローラから送出された応答情報が更新可能情報であるか否かを判断する(ステップS16)。メインコントローラ52は、更新可能情報であると判断した場合には、ステップS18に進む。一方、メインコントローラ52は、更新可能情報ではないと判断した場合、すなわち更新不可能情報を受け取った場合には、更新不可能情報を送出した更新対象コントローラに更新指示情報を再度送出することを予約し(ステップS17)、所定時間経過後に更新指示情報を送出する(図2のステップS04)。
ステップS18では、メインコントローラ52は、受け取った更新可能情報を送出した更新対象コントローラがユニットコントローラ30であるか否かを判断する。メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30であると判断した場合には、ステップS19に進む。一方、メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30であると判断しなかった場合には、ステップS20に進む。
ステップS19では、メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30から更新可能情報を受け取ったか否かを判断する。メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30から更新可能情報を受け取ったと判断した場合には、ステップS20に進む。一方、メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30から更新可能情報を受け取ったと判断しなかった場合には、ステップS19の処理を繰り返す。
ステップS20では、メインコントローラ52は、更新対象コントローラにプログラム情報を送出する(図2のステップS06)。メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30に対しては、プログラム情報を一斉に又は順次に出力する。メインコントローラ52は、プログラム情報を送出した後に、更新完了情報を受け取った場合(ステップS21)には、運転の開始が必要か否かを判断する(ステップS22)。メインコントローラ52は、運転の開始が必要であると判断した場合には、運転の開始を指示する運転開始指示情報(運転再開指示情報)を送出する(ステップS23)。メインコントローラ52は、プログラムの更新が終了すると、その旨を示す表示画像をタッチパネルディスプレイ50に表示させる。
続いて、プログラム更新のときのユニットコントローラ30の動作について説明する。図4は、ユニットコントローラの動作を示すフローチャートである。なお、図4に示される動作は、本体コントローラ56、供給制御コントローラ70及び玉揚制御コントローラ90においても同様に実施される。
図4に示されるように、ユニットコントローラ30は、プログラムの更新を指示する更新指示情報をメインコントローラ52から受け取ったか否かを判断する(ステップS30)。ユニットコントローラ30は、更新指示情報を受け取ったと判断した場合には、ステップS31に進む。一方、ユニットコントローラ30は、更新指示情報を受け取ったと判断しなかった場合には、処理を終了する。
ステップS31では、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の現在の運転状態を確認し、巻取ユニット3が運転停止中か否かを判断する。ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転停止中であると判断した場合には、ステップS35に進む。一方、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転停止中であると判断しなかった場合には、ステップS32に進む。
ステップS32では、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転中であるため、プログラムの更新を行うことができないことを示す更新不可能情報(応答情報)をメインコントローラ52に送出する(図2のステップS03)。ユニットコントローラ30は、更新不可能情報を送出した後、巻取ユニット3をプログラムの更新のために必要な状態に移行させる。つまり、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の運転を停止させる処理を行う(ステップS33)。なお、本実施形態では、運転中とは、異常が発生して停止しているアラーム停止中以外のことを意味する。すなわち、巻取ユニット3の運転中とは、例えば、糸Yの巻き取り中、スプライサ16による糸継動作中、玉揚装置9による玉揚作業の待機中及び玉揚作業中である。
ユニットコントローラ30は、プログラムの更新を指示する更新指示情報をメインコントローラ52から再度受け取ったか否かを判断する(ステップS34)。ユニットコントローラ30は、更新指示情報を受け取ったと判断した場合には、ステップS35に進む。一方、ユニットコントローラ30は、更新指示情報を受け取ったと判断しなかった場合には、ステップS34の処理を繰り返す。
ステップS35では、ユニットコントローラ30は、更新可能情報(応答情報)をメインコントローラ52に送出する(図2のステップS05)。続いて、ユニットコントローラ30は、更新可能情報をメインコントローラ52に送出したことに応じてメインコントローラ52から送出されたプログラムを含むプログラム情報を受け取る(ステップS36)。ユニットコントローラ30は、プログラム情報を受け取ると、プログラムの更新処理を実施する(ステップS37)。なお、ここで言う更新とは、新たにプログラムを書き込む(設定する)ことであってもよいし、既存のプログラムを新たなプログラムに書き換える(再設定する)ことであってもよい。
ユニットコントローラ30は、プログラムの更新処理を終了すると、メインコントローラ52にプログラムの更新が完了したことを示す更新完了情報を送出する(ステップS38)。続いて、ユニットコントローラ30は、運転の開始(再開)が必要であるか否かを判断する(ステップS39)。運転の開始が必要か否かの判断は、プログラム情報の送出と同時に、又は、プログラム情報の送出の後にメインコントローラ52から送出される、運転の開始を指示する運転開始指示情報を受け取ったか否かに基づいて行われる。すなわち、ユニットコントローラ30は、運転開始指示情報を受け取った場合には、運転の開始が必要であると判断する。或いは、ユニットコントローラ30において、自動で運転を開始することが設定されている場合には、設定に基づいて運転の開始が必要であると判断する。
ユニットコントローラ30は、運転の開始が必要であると判断した場合には、巻取ユニット3の運転を開始させる処理を実施する(ステップS40)。一方、ユニットコントローラ30は、運転の開示が必要であると判断しなかった場合には、処理を終了する。以上の処理により、ユニットコントローラ30のプログラムの更新が実施される。
<本体コントローラのプログラム更新>
続いて、プログラムの更新対象が本体コントローラ56である場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、メインコントローラと本体コントローラとの動作を示すシーケンス図である。
続いて、プログラムの更新対象が本体コントローラ56である場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、メインコントローラと本体コントローラとの動作を示すシーケンス図である。
図5に示されるように、最初に、メインコントローラ52は、本体コントローラ56のプログラムの更新にあたり、自動ワインダ1全体の運転を停止させるために、運転の停止を指示する運転停止指示情報を各コントローラ(ユニットコントローラ30、供給制御コントローラ70及び玉揚制御コントローラ90)に送出する(ステップS50)。
続いて、メインコントローラ52は、本体コントローラ56に対して更新指示情報を送出する(ステップS51)。メインコントローラ52から送出された更新指示情報を受け取った本体コントローラ56は、各装置の現在の運転状態を確認し、運転状態を示す応答情報をメインコントローラ52に送出する。図4に示す例では、本体コントローラ56は、更新指示情報を受け取ったときに装置が運転中であるため、プログラムの更新が不可能であることを示す更新不可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS52)。また、各コントローラは、運転停止指示情報を受け取ったことに応じて運転を停止し、運転が停止したことを示す運転停止情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS53)。
メインコントローラ52は、更新不可能情報を受け取った後に、所定時間が経過した場合、本体コントローラ56に対して更新指示情報を再度送出する(ステップS54)。これを受けて、本体コントローラ56は、装置の運転が停止している場合には、更新可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS55)。
メインコントローラ52は、本体コントローラ56から更新可能情報を受け取ると、プログラム情報を本体コントローラ56に送出する(ステップS56)。プログラム情報を受け取った本体コントローラ56は、プログラム更新の処理を行い、更新の完了後、メインコントローラ52に更新完了情報を送出する(ステップS57)。
以上説明したように、本実施形態の自動ワインダ1では、更新対象コントローラは、更新指示情報をメインコントローラ52から受け取った場合、繊維処理ユニットをプログラムの更新のために必要な状態、すなわち繊維処理ユニットの運転を停止させる。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業(停止指示入力)を行う必要がないため、運転状態において作業者がデータの更新を指示する作業(更新指示入力)を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
本実施形態では、更新対象コントローラは、メインコントローラ52から更新指示情報を受け取ったときに、プログラムの更新が可能である場合、すなわち繊維処理ユニットが運転を停止しているときには更新可能情報をメインコントローラ52に送出し、プログラムの更新が不可能である場合、すなわち繊維処理ユニットが運転中のときには更新不可能情報をメインコントローラ52に送出する。これにより、メインコントローラ52は、更新対象コントローラにプログラム情報を送出するタイミングを適切に設定することができる。
(第1実施形態の変形例)
上記実施形態では、図2に示されるように、更新不可能情報がユニットコントローラ30から送出された場合、メインコントローラ52が所定時間の経過後に更新指示情報を再度送出する形態を一例に説明した。これについて、例えば、図6に示されるように、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の運転を停止させてプログラムの更新が可能な状態となった場合に、更新可能情報を送出してもよい。すなわち、ユニットコントローラ30は、メインコントローラ52から更新指示情報を再度受け取らなくとも、プログラムの更新が可能な状態となった場合には、自動で(自発的に)更新可能情報を送出してもよい。
上記実施形態では、図2に示されるように、更新不可能情報がユニットコントローラ30から送出された場合、メインコントローラ52が所定時間の経過後に更新指示情報を再度送出する形態を一例に説明した。これについて、例えば、図6に示されるように、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の運転を停止させてプログラムの更新が可能な状態となった場合に、更新可能情報を送出してもよい。すなわち、ユニットコントローラ30は、メインコントローラ52から更新指示情報を再度受け取らなくとも、プログラムの更新が可能な状態となった場合には、自動で(自発的に)更新可能情報を送出してもよい。
上記実施形態では、図2に示されるように、メインコントローラ52が、全てのユニットコントローラ30から更新可能情報を受け取った場合にプログラム情報を全てのユニットコントローラ30に対して送出する形態を一例に説明した。これについて、例えば、図7に示されるように、メインコントローラ52は、更新可能情報を送出したユニットコントローラ30に対して、直ぐにプログラム情報を送出してもよい。すなわち、メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30から更新情報を受け取らなくても、更新可能情報を受け取った場合には、その更新可能情報を送出したユニットコントローラ30に対してプログラム情報を送出してもよい。これにより、更新可能な状態となったユニットコントローラ30において直ぐにプログラムの更新処理を行うことができる。そのため、他の巻取ユニット3が運転を停止するまでの待ち時間がなくなり、その結果、運転再開までの時間が短縮される。したがって、処理の効率化を図ることができる。
上記実施形態では、メインコントローラ52が全てのユニットコントローラ30に対して一斉にプログラムの更新の処理を行う形態を一例に説明した。これについて、メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30を複数のグループに分けて、グループ毎にプログラムの更新の処理を実施してもよい。
1つのグループにおける巻取ユニット3の台数は、下糸捕捉装置17及び上糸捕捉装置18において吸引力を発生させるブロア(吸引機構)の容量に基づいて設定する。ブロアは、例えば、ブロアボックス(図8参照)に設けられている。巻取ユニット3では、プログラムを更新した後に運転を開始する場合、スプライサ16において糸継動作が行われる。このとき、切れた糸Yの糸端を補足する下糸捕捉装置17及び上糸捕捉装置18に吸引力を発生させるブロアは、全ての巻取ユニット3に共通して設けられており、吸引力に制限がある(容量が設定されている)。そのため、全ての巻取ユニット3において一斉に糸継動作が生じた場合、一部の巻取ユニット3の下糸捕捉装置17及び上糸捕捉装置18において吸引力を発生させることができない場合があり、この場合には、巻取ユニット3において糸継動作に順番待ちが生じ、その間、巻取ユニット3が停止するため、生産効率が低下するおそれがある。これについて、ブロアの容量に基づいて設定されたグループに分けてユニットコントローラ30のプログラムの更新を実施する場合には、糸継動作待ちによる運転停止が発生しない。そのため、生産効率の低下を抑制できる。なお、グループ毎のプログラムの更新は、後述する図9に示される方法と同様の手順で行われる。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る繊維機械としての紡績機の構成を示す図である。図8に示されるように、紡績機1Aは、複数の紡績ユニット3Aと、管理装置5と、ブロアボックス8と、糸継台車20と、を備えている。紡績機1Aは、図示しない玉揚装置を更に備えていてもよい。
続いて、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る繊維機械としての紡績機の構成を示す図である。図8に示されるように、紡績機1Aは、複数の紡績ユニット3Aと、管理装置5と、ブロアボックス8と、糸継台車20と、を備えている。紡績機1Aは、図示しない玉揚装置を更に備えていてもよい。
紡績ユニット3Aは、糸Yの走行経路において上流から下流へ向かって順に、ドラフト装置3aと、空気紡績装置3bと、糸貯留装置3cと、巻取装置3dと、を主として備えている。ドラフト装置3a、空気紡績装置3b及び糸貯留装置3cは、給糸部を構成している。紡績ユニット3Aは、ワキシング装置、糸監視装置等を更に備えていてもよい。
ドラフト装置3aは、紡績機1Aの機台高さ方向において、紡績機1Aの筐体の上端近傍に設けられている。ドラフト装置3aから送られてくる繊維束は、空気紡績装置3bで紡績される。空気紡績装置3bから送出された糸Yは、糸貯留装置3cで更に下流側に送られて、巻取装置3dによって巻き取られ、これによりパッケージPが形成される。
紡績ユニット3Aのそれぞれは、ユニットコントローラ(第1制御装置)30Aを備えている。ユニットコントローラ30Aは、紡績ユニット3Aの動作を制御する制御装置である。ユニットコントローラ30Aは、CPU、ROM、RAMなどで構成されている。ユニットコントローラ30Aにより実施される制御は、例えば、ROM及びRAMにより構成される記憶部に格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されることにより実現される。ユニットコントローラ30Aは、電子回路などによるハードウェアとして構成されてもよい。ユニットコントローラ30Aは、管理装置5(メインコントローラ52)と有線又は無線で互いに通信可能とされている。
糸継台車20は、糸Yが切断された紡績ユニット3Aまで走行し、紡績ユニット3Aにおいて糸継動作を行う。糸継台車20は、紡績ユニット3Aの並び方向(図示左右方向)に沿って走行可能とされている。糸継台車20は、スプライサ22と、サクションパイプ24と、サクションマウス26と、コントローラ28と、を有している。スプライサ22には、工場内の圧縮空気源(図示しない)からチューブ(図示しない)を介して圧縮空気が供給される。コントローラ28は、CPU、ROM、RAMなどで構成されている。コントローラ28では、プログラムの更新が可能とされている。
サクションパイプ24は、支軸(図示しない)によって回動可能に支持されており、空気紡績装置3bからの糸Yの糸端を吸い込みつつ捕捉してスプライサ22に案内する。サクションマウス26は、支軸(図示しない)によって回動可能に支持されており、巻取装置3dからの糸Yの糸端を吸い込みつつ捕捉してスプライサ22に案内する。スプライサ22は、案内された糸端同士の糸継ぎを行う。サクションパイプ24及びサクションマウス26の吸引力は、ブロアボックス8に設けられたブロア(図示しない)により発生される。
本実施形態では、メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30Aのプログラムの更新を、複数のグループに分けて実施する。具体的には、メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30AをグループGL1〜GLn(nは2以上の整数)に分け、グループ毎にプログラムの更新を実施する。グループは、隣り合う紡績ユニット3A同士で構成されている。1グループにおける紡績ユニット3Aの台数は、紡績機1Aに備えられる糸継台車20の台数に基づいて設定されている。具体的には、例えば、紡績ユニット3Aが紡績機1Aに96台設けられており、糸継台車20が最大6台設けられている場合、1グループにおける紡績ユニット3Aの台数は、例えば8台に設定される。
続いて、紡績機1Aにおけるプログラムの更新処理について詳細に説明する。以下では、プログラムの更新対象がユニットコントローラ30Aである場合について、図9を参照しながら説明する。図9は、メインコントローラとユニットコントローラとの動作を示すシーケンス図である。図9に示す一例では、グループGL1及びグループGL2においてプログラムの更新を実施する場合について説明する。
図9に示されるように、最初に、メインコントローラ52は、プログラムの更新が作業者によって指示されると、グループGL1の各ユニットコントローラ30Aに対して更新指示情報を送出する(ステップS60)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30Aへの更新指示情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。
メインコントローラ52から送出された更新指示情報を受け取ったユニットコントローラ30Aは、紡績ユニット3Aの現在の運転状態を確認し、運転状態を示す応答情報をメインコントローラ52に送出する。図9に示す例では、一のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新が可能なことを示す更新可能情報をメインコントローラ52に送出し(ステップS61)、他のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新ができないことを示す更新不可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS62)。
メインコントローラ52は、更新不可能情報を受け取った場合、所定時間が経過した後に、更新不可能情報を送出した他のユニットコントローラ30Aに対して更新指示情報を再度送出する(ステップS63)。他のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新が可能となった場合には、更新可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS64)。
メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30Aから更新可能情報を受け取ると、プログラム情報を全てのユニットコントローラ30Aに送出する(ステップS65)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30Aへのプログラム情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。プログラム情報を受け取ったユニットコントローラ30Aは、プログラム更新の処理を行い、更新の完了後、メインコントローラ52に更新完了情報を送出する(ステップS66)。
メインコントローラ52は、更新完了情報をユニットコントローラ30Aから受け取ると、運転の開始(再開)を指示する運転開始指示情報をユニットコントローラ30Aに送出する(ステップS67)。以上により、グループGL1におけるプログラムの更新処理が完了する。
続いて、メインコントローラ52は、グループGL2の各ユニットコントローラ30Aに対して更新指示情報を送出する(ステップS68)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30Aへの更新指示情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。
メインコントローラ52から送出された更新指示情報を受け取ったユニットコントローラ30Aは、紡績ユニット3Aの現在の運転状態を確認し、運転状態を示す応答情報をメインコントローラ52に送出する。図9に示す例では、一のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新が可能なことを示す更新可能情報をメインコントローラ52に送出し(ステップS69)、他のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新ができないことを示す更新不可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS70)。
メインコントローラ52は、更新不可能情報を受け取った場合、所定時間が経過した後に、更新不可能情報を送出した他のユニットコントローラ30Aに対して更新指示情報を再度送出する(ステップS71)。他のユニットコントローラ30Aは、プログラムの更新が可能となった場合には、更新可能情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS72)。
メインコントローラ52は、全てのユニットコントローラ30Aから更新可能情報を受け取ると、プログラム情報を全てのユニットコントローラ30Aに送出する(ステップS73)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30Aへのプログラム情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。プログラム情報を受け取ったユニットコントローラ30Aは、プログラム更新の処理を行い、更新の完了後、メインコントローラ52に更新完了情報を送出する(ステップS74)。
メインコントローラ52は、更新完了情報をユニットコントローラ30Aから受け取ると、運転の開始を指示する運転開始指示情報をユニットコントローラ30Aに送出する(ステップS75)。以上により、グループGL2におけるプログラムの更新処理が完了する。
続いて、プログラム更新のときのメインコントローラ52の動作について詳細に説明する。図10は、メインコントローラの動作を示すフローチャートである。
図10に示されるように、メインコントローラ52は、タッチパネルディスプレイ50から送出された、プログラムの更新を指示する操作の入力が受け付けられたことを示す操作情報を受け取ると(ステップS80)、グループGL1について、プログラムの更新処理を実施する(ステップS81)。プログラム更新の処理は、図3に示される処理と同様である。
メインコントローラ52は、グループGL1のプログラムの更新が終了すると、糸継台車20による糸継動作待ちの紡績ユニット3Aの台数が設定値以下であるか否かを判断する(ステップS82)。設定値は、例えば、1台に設定される。メインコントローラ52は、紡績ユニット3Aの台数が設定値以下であると判断した場合には、ステップS83に進む。一方、メインコントローラ52は、紡績ユニット3Aの台数が設定値以下であると判断しなかった場合には、紡績ユニット3Aの台数が設定値以下となるまで待機する。
ステップS83では、メインコントローラ52は、次のグループのプログラムの更新処理に移行し、グループGLnについて、プログラムの更新処理を実施する。メインコントローラ52は、グループGLnについてのプログラムの更新処理が完了すると、全てのグループについてプログラムの更新処理が完了したか否かを判断する(ステップS84)。メインコントローラ52は、全てのグループについてプログラムの更新処理が完了したと判断した場合には、プログラムの更新処理を終了する。一方、メインコントローラ52は、全てのグループについてプログラムの更新処理が完了したと判断しなかった場合には、ステップS82の処理に戻る。
以上説明したように、本実施形態の紡績機1Aでは、メインコントローラ52は、グループ毎にプログラムの更新処理を実施する。紡績ユニット3Aでは、プログラムの更新の後、運転を再開させるときに糸継動作を行う必要がある。糸継動作を行う紡績ユニット3Aの台数に対して、糸継台車20の台数は少ない。そのため、紡績ユニット3Aにおいては、運転再開の際、糸継台車20による糸継動作待ちとなる場合がある。紡績機1Aの紡績ユニット3Aを全て停止させた場合には、糸継動作のために待機中となる紡績ユニット3Aの台数が多くなるため、生産効率が低下するおそれがある。
これについて、本実施形態では、メインコントローラ52は、紡績ユニット3Aを複数のグループに分けて、プログラムの更新処理を行う。1つのグループに属する紡績ユニット3Aの台数は、糸継台車20の台数に応じて設定されている。これにより、紡績機1Aでは、紡績ユニット3Aのユニットコントローラ30Aにおいてプログラムの更新が完了した後に、糸継動作待ちによる待機時間の短縮を図ることができる。また、紡績ユニット3Aを複数のグループに分けることにより、一のグループにおいてプログラムの更新を実施している間、他のグループにおいては巻取処理が実施される。したがって、紡績機1Aでは、生産効率の低下を抑制できる。
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、第1制御装置において更新されるデータの一つとしてプログラムを一例に説明したが、データとしては、例えば、パラメータ等の設定データであってもよい。
上記実施形態では、巻取ユニット3のそれぞれがユニットコントローラ30を備える構成を一例に説明したが、ユニットコントローラ30は、複数(例えば、4つ又は8つ)の巻取ユニット3に対して1台ずつ設けられていてもよい。すなわち、ユニットコントローラ30は、複数の巻取ユニット3に共通して設けられていてもよい。また、ユニットコントローラ30Aも、紡績ユニット3Aのそれぞれに設けられるのではなく、複数(例えば、4つ又は8つ)の紡績ユニット3Aに対して1台ずつ設けられていてもよい。
上記実施形態では、メインコントローラ52が、更新対象コントローラに対して更新指示情報を送出した後にコントローラから更新可能情報を受け取った場合に、更新対象コントローラにプログラム情報を送出する形態を一例に説明した。これについて、メインコントローラ52は、最初からプログラム情報を更新対象コントローラに送出してもよい。プログラム情報を受け取った更新対象コントローラは、運転中である場合にはプログラム情報を記憶部に記憶し、運転が停止した後に、プログラム情報を記憶部から読み出してプログラムの更新処理を実施してもよい。
図11は、他の実施形態に係る自動ワインダにおけるメインコントローラとユニットコントローラとの動作を示すシーケンス図である。以下では、ユニットコントローラ30を一例に説明するが、ユニットコントローラ30Aについても同様の動作である。図11に示されるように、最初に、メインコントローラ52は、プログラムの更新が作業者によって指示されると、各ユニットコントローラ30に対して、ユニットコントローラ30の状態に関係なく、プログラム情報を送出する(ステップS90)。メインコントローラ52による各ユニットコントローラ30へのプログラム情報の送出は、同時(一斉)であってもよいし、順次であってもよい。
メインコントローラ52から送出されたプログラム情報を受け取ったユニットコントローラ30は、巻取ユニット3の現在の運転状態を確認し、運転状態に応じた処理を実施する。図11に示す例では、一のユニットコントローラ30は、プログラム情報を受け取ったときに巻取ユニット3が運転停止中、すなわち直ちにプログラムの更新処理が実行可能な状態であり、他のユニットコントローラ30は、プログラム情報を受け取ったときに巻取ユニット3が運転中、すなわち直ちにプログラムの更新処理を実行できない状態であるとする。
一のユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転停止中ため、プログラム情報を受け取ると、プログラム情報のプログラムにより、プログラムの更新処理を実施する(ステップS91)。一のユニットコントローラ30は、プログラムの更新処理が完了すると、更新完了情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS92)。
他のユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転中であるため、受け取ったプログラムを記憶部に記憶する(ステップS93)。他のユニットコントローラ30は、繊維処理ユニットの運転を停止させると(ステップS94)、プログラムを記憶部から読み出す(ステップS95)。他のユニットコントローラ30は、読み出したプログラムによりプログラムの更新処理を実施し(ステップS96)、プログラムの更新処理が完了すると、更新完了情報をメインコントローラ52に送出する(ステップS98)。
以上説明したように、処理内容を図11に示す自動ワインダ1では、ユニットコントローラ30は、巻取ユニット3が運転中である場合にはプログラムを記憶部に記憶し、巻取ユニット3の運転が停止した後に記憶部からプログラムを読み出してプログラムの更新を行う。これにより、作業者が繊維処理ユニットの運転を停止させる作業を行う必要がないため、作業者がデータの更新を指示する作業を行うだけでデータの更新を行うことができる。したがって、データの更新を効率的に行うことができる。
上記実施形態では、プログラムの更新の指示を作業者が行う形態を一例に説明したが、プログラムの更新の指示は、作業者の入力だけに限定されない。プログラムの更新は、記憶媒体が管理装置5に接続されてプログラムが読み込まれたことをトリガーとして開始されてもよい。また、プログラムの更新は、管理装置5に対して他の装置からプログラムが送信され、管理装置5においてプログラムを受信したことをトリガーとして開始されてもよい。要は、プログラムの更新の指示を受け付けた場合として予め設定されている動作が行われた場合に、プログラムの更新が開始されればよい。
上記実施形態では、繊維機械として自動ワインダ及び紡績機を一例に説明したが、繊維機械はこれに限定されない。繊維機械は、粗紡機、精紡機、織機、編み機、紡糸巻取機、延伸仮撚機等であってもよい。
上記実施形態では、ユニットコントローラ30(30A)を複数のグループに分けて、メインコントローラ52がグループ毎にプログラムの更新の処理を実施している。このプログラムの更新の際、メインコントローラ52は、ユニットコントローラ30(30A)に対してデータの更新を指示する更新情報を送出し、ユニットコントローラ30(30A)から送出された応答情報に基づいて、ユニットコントローラ30(30A)に対してデータを送出するタイミングを設定している。ユニットコントローラ30(30A)は、メインコントローラ52から更新情報を受け取った場合、応答情報をメインコントローラ52に送出すると共に、繊維処理ユニットを、データの更新のために必要な状態に移行させている。しかし、自動ワインダ1及び紡績機1A等の繊維機械では、メインコントローラ52(第2制御装置)及びユニットコントローラ30(30A)(第1制御装置)において上記処理を実施することなく、メインコントローラ52が、ユニットコントローラ30(30A)のプログラムの更新をグループ毎に実施させてもよい。
すなわち、複数の繊維処理ユニットを備える繊維機械は、繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、第1制御装置と第2制御装置とは互いに通信可能とされており、複数の繊維処理ユニットのそれぞれは、複数のグループに割り当てられており、第2制御装置は、各グループに属する繊維処理ユニットの第1制御装置のデータの更新を、グループ毎に実施させてもよい。
この繊維機械では、第2制御装置は、第1制御装置のデータの更新を、グループ毎に実施させる。すなわち、一のグループの第1制御装置のデータの更新を行った後に、他のグループの第1制御装置のデータの更新を行う。第1制御装置においてデータの更新を行った際、繊維処理ユニットが例えば巻取ユニット又は紡績ユニットの場合には、運転を再開する際に糸継動作を行う必要がある。このとき、糸継動作を同時に行うことができるユニットの数にはブロアの容量による制限があるため、全てのユニットにおいて糸継動作が終了して運転再開するまでに時間がかかることがある。そのため、全ての第1制御装置のデータの更新を同時に行うと、データ更新に伴う運転停止時間が長くなり、生産効率が低下するおそれがある。そこで、複数の繊維処理ユニットをグループに分け、グループ毎にデータの更新を行うことにより、例えば、一のグループは運転をさせた状態で、他のグループのデータの更新を行うことができる。これにより、データ更新に伴う運転停止によって生産効率が低下することを抑制できる。
1…自動ワインダ(繊維機械)、1A…紡績機(繊維機械)、3…巻取ユニット(繊維処理ユニット)、3A…紡績ユニット(繊維処理ユニット)、5…管理装置、7…給糸ボビン供給装置(繊維処理ユニット)、9…玉揚装置(繊維処理ユニット)、10…給糸ボビン(給糸部)、12…綾振ドラム(巻取装置)、16…スプライサ(糸継装置)、20…糸継台車、30…ユニットコントローラ(第1制御装置)、52…メインコントローラ(第2制御装置)、56…本体コントローラ(第1制御装置)、58…設定管理部(第2制御装置)、60…MCU(第2制御装置)、70…供給制御コントローラ、90…玉揚制御コントローラ。
Claims (19)
- 少なくとも1台の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、
前記繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、
前記第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、
前記第1制御装置と前記第2制御装置とは互いに通信可能とされており、
前記第2制御装置は、前記第1制御装置におけるデータの更新の指示を受け付けた場合、前記第1制御装置に対して前記データの更新を指示する更新情報を送出し、当該更新情報を送出したことに対して前記第1制御装置から送出された応答情報に基づいて、前記第1制御装置に対して前記データを送出するタイミングを設定し、
前記第1制御装置は、前記第2制御装置から前記更新情報を受け取った場合、前記繊維処理ユニットの運転状態を含む前記応答情報を前記第2制御装置に送出すると共に、前記繊維処理ユニットを、前記データの更新のために必要な状態に移行させる、繊維機械。 - 前記第1制御装置は、前記繊維処理ユニットの運転中に前記第2制御装置から前記更新情報を受け取った場合、前記繊維処理ユニットの運転を停止させると共に、前記データの更新が可能な状態であることを示す更新可能情報を前記第2制御装置に送出する、請求項1記載の繊維機械。
- 前記第1制御装置は、前記繊維処理ユニットの運転中に前記第2制御装置から前記更新情報を受け取った場合、前記データの更新を行うことができないことを示す更新不可能情報を前記第2制御装置に送出し、前記繊維処理ユニットの運転を停止させた後に前記更新可能情報を前記第2制御装置に送出する、請求項2記載の繊維機械。
- 前記第1制御装置は、前記更新不可能情報を前記第2制御装置に送出し、前記繊維処理ユニットの運転を停止させた後に前記第2制御装置から再度前記更新情報を受け取った場合、前記更新可能情報を前記第2制御装置に送出する、請求項3記載の繊維機械。
- 前記第1制御装置は、前記更新不可能情報を前記第2制御装置に送出し、前記繊維処理ユニットの運転を停止させた後に自発的に前記更新可能情報を前記第2制御装置に送出する、請求項3記載の繊維機械。
- 前記繊維処理ユニットは複数設けられており、
前記第2制御装置は、前記データの更新対象である全ての前記第1制御装置から前記更新可能情報を受け取った場合、全ての前記第1制御装置に前記データを送出する、請求項2〜5のいずれか一項記載の繊維機械。 - 前記繊維処理ユニットは複数設けられており、
前記第2制御装置は、前記更新可能情報を送出した前記第1制御装置に順次前記データを送出する、請求項2〜5のいずれか一項記載の繊維機械。 - 前記第2制御装置は、前記データを前記第1制御装置に送出した後、前記データの更新の後に前記繊維処理ユニットの運転の再開を指示する運転再開指示情報を前記第1制御装置に送出する、請求項1〜7のいずれか一項記載の繊維機械。
- 前記第2制御装置は、前記繊維処理ユニットの設定に応じて、前記第1制御装置に前記運転再開指示情報を送出する、請求項8記載の繊維機械。
- 前記第1制御装置は、前記データの更新が完了した後に、前記繊維処理ユニットの運転を再開させる、請求項1〜7のいずれか一項記載の繊維機械。
- 前記繊維処理ユニットは複数設けられており、複数の前記繊維処理ユニットのそれぞれが複数のグループに割り当てられており、
前記第2制御装置は、各前記グループに属する前記繊維処理ユニットの前記第1制御装置のデータの更新を、前記グループ毎に実施させる、請求項2〜5のいずれか一項記載の繊維機械。 - 前記第2制御装置は、各前記グループに属する前記繊維処理ユニットの前記第1制御装置に対して前記更新情報を送出し、前記グループに属する全ての前記第1制御装置から前記更新可能情報を受け取った場合に、当該グループに属する全ての前記第1制御装置に前記データを送出する、請求項11記載の繊維機械。
- 前記第2制御装置は、前記グループに属する全ての前記第1制御装置に、前記データと共に前記データの更新の後に運転の再開を指示する運転再開指示情報を送出する、請求項11又は12記載の繊維機械。
- 前記繊維処理ユニットは、糸を巻き取る巻取装置と、当該巻取装置よりも前記糸の走行経路の上流側に設けられる給糸部と、前記糸が切断された場合に、前記給糸部側の糸と前記巻取装置側の糸とを継ぐ糸継動作を行う糸継装置と、を備える巻取ユニットを含み、
前記グループにおける前記巻取ユニットの台数は、前記糸継装置による糸継動作のときに使用される吸引機構の容量に基づいて設定されている、請求項11〜13のいずれか一項記載の繊維機械。 - 前記繊維処理ユニットは、糸を巻き取る巻取装置と、当該巻取装置よりも前記糸の走行経路の上流側に設けられる給糸部と、を備える巻取ユニットを含み、
前記糸が切断された場合に、前記給糸部側の糸と前記巻取装置側の糸とを継ぐ糸継動作を行うと共に、前記巻取ユニットの並び方向に沿って走行可能に設けられた糸継台車を備え、
前記グループにおける前記巻取ユニットの台数は、前記糸継台車の台数に基づいて設定されている、請求項11〜13のいずれか一項記載の繊維機械。 - 少なくとも1台の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、
前記繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、
前記第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、
前記第1制御装置と前記第2制御装置とは互いに通信可能とされており、
前記第2制御装置は、前記第1制御装置におけるプログラムの更新の指示を受け付けた場合、前記第1制御装置に対して前記プログラムを送信し、
前記第1制御装置は、前記第2制御装置から前記プログラムを受け取った場合、前記繊維処理ユニットが運転中である場合には前記プログラムを記憶部に記憶し、前記繊維処理ユニットの運転が停止した後に前記記憶部から前記プログラムを読み出して前記プログラムの更新を行う、繊維機械。 - 少なくとも1台の繊維処理ユニットと、前記繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、前記第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、前記第1制御装置と前記第2制御装置とが互いに通信可能とされている繊維機械においてデータの更新を行う方法であって、
前記第2制御装置が、前記第1制御装置におけるデータの更新の指示を受け付けた場合、前記第1制御装置に対して前記データの更新を指示する更新情報を送出するステップと、
前記第2制御装置が、前記更新情報を送出したことに対して前記第1制御装置から送出された応答情報に基づいて、前記第1制御装置に対して前記データを送出するタイミングを設定するステップと、
前記第1制御装置が、前記第2制御装置から前記更新情報を受け取った場合、前記繊維処理ユニットの運転状態を含む前記応答情報を前記第2制御装置に送出するステップと、
前記第1制御装置が、前記繊維処理ユニットを、前記データの更新のために必要な状態に移行させるステップと、を含む、データの更新方法。 - 少なくとも1台の繊維処理ユニットと、前記繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、前記第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、前記第1制御装置と前記第2制御装置とが互いに通信可能とされている繊維機械においてデータの更新を行う方法であって、
前記第2制御装置が、前記第1制御装置におけるプログラムの更新の指示を受け付けた場合、前記第1制御装置に対して前記プログラムを送信するステップと、
前記第1制御装置が、前記第2制御装置から前記プログラムを受け取った場合、前記繊維処理ユニットが運転中である場合には前記プログラムを記憶部に記憶するステップと、
前記第1制御装置が、前記繊維処理ユニットの運転が停止した後に前記記憶部から前記プログラムを読み出して前記プログラムの更新を行うステップと、を含む、データの更新方法。 - 複数の繊維処理ユニットを備えた繊維機械であって、
前記繊維処理ユニットの動作を制御する第1制御装置と、
前記第1制御装置を含む装置の動作を制御する第2制御装置と、を備え、
前記第1制御装置と前記第2制御装置とは互いに通信可能とされており、
複数の前記繊維処理ユニットのそれぞれは、複数のグループに割り当てられており、
前記第2制御装置は、各前記グループに属する前記繊維処理ユニットの前記第1制御装置のデータの更新を、前記グループ毎に実施させる、繊維機械。
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JP2018073238A (ja) * | 2016-11-01 | 2018-05-10 | 株式会社東芝 | 保護制御システム |
WO2019064453A1 (ja) * | 2017-09-28 | 2019-04-04 | 三菱電機株式会社 | 電子式遮断器 |
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2014
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