JP2016043773A - 表示制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者に対して、集中の阻害が少なく、より安全に注意すべき情報を通知することができる表示制御装置を提供する。【解決手段】運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する変化判定部と、表示部に対し、予め設定された、運転情報とは関連のない視覚刺激表示を表示させ、変化判定部により状況変化があったと判断された場合に、視覚刺激表示の表示内容を変更して目立たなくさせる表示制御部とを備えた。【選択図】図1

Description

この発明は、運転支援のために、運転者に周囲の状況変化を通知する表示制御装置に関するものである。
従来、運転者へ情報を表示する表示制御装置としては、例えば、特許文献1のように、図形や文字などを運転者の周辺視野に表示した後、見るべき方向へ視線を誘導させるアニメーションを表示し、注意すべき対象に運転者の視線を誘導することで運転者の視界を妨げずに運転者の注意を危険なものに向ける技術が開示されている。
特開2003−291688号公報
しかしながら、特許文献1のような表示制御装置では、それまで何も表示されていなかったものが周辺視野に表示され、かつ、一点に向けて視線を誘導する表示を行うため、運転者の意識がその表示に集中しがちになってしまい、一つの事柄に運転者の意識が集中してしまうと、周囲の状況を把握することが難しくなり、安全に運転することが難しくなってしまう可能性があるという課題があった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、運転者に対して、集中の阻害が少なく、より安全に注意すべき情報を通知することができる表示制御装置を提供することを目的としている。
この発明に係る表示制御装置は、運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する変化判定部と、表示部に対し、予め設定された、運転情報とは関連のない視覚刺激表示を表示させ、変化判定部により状況変化があったと判断された場合に、視覚刺激表示の表示内容を変更して目立たなくさせる表示制御部とを備えたものである。
この発明によれば、運転者に対して、集中の阻害が少なく、より安全に注意すべき情報を通知することができる。
この発明の実施の形態1に係る表示制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。 表示部の設置位置の一例を説明する図である。 表示部に表示する表示内容の一例を説明する図である。 変化判定部が、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する条件の一例を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係る表示制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態2に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態2において、状況判断部が、運転者周囲状況情報に基づき加工し、状況判断の元とする情報の内容の一例を説明する図である。 表示内容を目立たなくさせる方法の変更の一例を説明する図である。 表示部で表示する表示箇所を範囲分けした一例を示す図である。 状況変化の内容に応じて表示内容を目立たなくする表示制御の一例を説明する図である。 状況変化の内容に応じて表示内容を目立たなくする表示制御の一例を説明する図である。 状況変化の内容に応じて表示内容を目立たなくする表示制御の一例を説明する図である。 車両の周辺を範囲分けした一例を説明する図である。 状況変化の内容に応じて表示内容を目立たなくする表示制御の一例を説明する図である。 自車両が交差点を右折する状況を説明する図である。 自車両が交差点を右折するときの表示部の表示の一例を説明する図である。 この発明の実施の形態3に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。 自車両がトンネル内を通過する状況の一例を説明する図である。 自車両がトンネル内を通過するときの表示部の表示の一例を説明する図である。 この発明の実施の形態4に係る表示制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態4に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。 運転者の周囲の状況変化の緊急レベルの一例を説明する図である。 実施の形態4において、表示制御部が緊急レベルに応じて決定する表示方法の一例を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る表示制御装置の構成図である。
図1に示すように、表示制御装置は、状況判断情報記録部1と、変化判定部2と、表示制御部3と、表示部4と、カメラ10と、ナビ11と、センサ12と、GPS13と、運転操作部14と、車両情報取得部15とを備える。
カメラ10は、車外の映像や画像を撮影し、撮影した撮像情報を状況判断情報記録部1へ送る。なお、ここでは、カメラ10は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
ナビ11は、ナビゲーション装置であり、道案内や路上情報、渋滞情報など、経路案内に関する経路案内用情報を保持し、これらの情報を状況判断情報記録部1へ送る。なお、ここでは、ナビ11は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
センサ12は、障害物情報や車外の環境の情報を検出し、検出した環境情報を状況判断情報記録部1へ送る。なお、ここでは、センサ12は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
GPS13は、自車両の位置情報を収集し、収集した位置情報を状況判断情報記録部1へ送る。なお、ここでは、GPS13は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
運転操作部14は、運転者がどのような運転をしているかという操作情報を収集し、収集した操作情報を状況判断情報記録部1へ送る。具体的には、運転操作部14は、例えば、ハンドルの操作頻度や、車両のシフトがどこに入っているか等の操作情報を収集する。なお、ここでは、運転操作部14は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
車両情報取得部15は、ガソリン残量など、車両情報を取得し、取得した車両情報を状況判断情報記録部1へ送る。なお、ここでは、車両情報取得部15は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
状況判断情報記録部1は、カメラ10、ナビ11、センサ12、GPS13、運転操作部14、車両情報取得部15から受信した各種情報を、変化判定部2に送る。なお、状況判断情報記録部1が変化判定部2に送る各種情報(ここでは、運転者周囲状況情報とする)は、運転者へ提示する情報を判断するために用いられる。なお、ここでは、状況判断情報記録部1は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
変化判定部2は、状況判断情報記録部1から受信した運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する。判断結果は、表示制御部3へ送られる。
表示制御部3は、表示部4に対し、予め設定された、運転情報とは関連のない情報を表示させる表示指示情報を作成し、変化判定部2により状況変化があったと判断された場合に、運転情報とは関連のない情報の表示内容を変更させる表示指示情報を作成する。表示指示情報は、表示部4へ送られる。
表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に基づき、運転者に状況変化、すなわち、注意して見た方がよいものがある旨を通知するための、視覚刺激表示を表示する。なお、この実施の形態1においては、視覚刺激表示とは、運転情報とは関連のない情報であり、運転者にとって意味を持たない情報であって、例えば、任意の模様とする。
なお、表示部4は、例えば、灯火、ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイなどのように、表示を行う機器であり、運転者が視認可能なものとする。また、ここでは、表示部4は、表示制御装置が備えるものとしているが、これに限らず、表示制御装置の外部に備えるようにしてもよい。
動作について説明する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。
表示部4は、表示制御部3から受信した表示指示情報に応じた表示を維持する(ステップST100)。なお、初期状態、すなわち、工場出荷状態や、エンジンがかけられてすぐの状態においては、表示制御部3は、予め設定された運転者の周囲の状況変化のないときの表示指示情報を送信し、表示部4は、表示制御部3の制御に応じて、運転者の周囲の状況変化のないときの表示を行う。
ここで、図3は、表示部4の設置位置の一例を説明する図である。
図3に示すように、表示部4は、例えば、ダッシュボード上(図3のAa)、Aピラー(図3のAb、Ab’)、ハンドル(図3のAc)、フロントウインドウ(図3のAd)、車両の天井部(図3のAe)に設置される。
図3に示すように、表示部4をダッシュボード上(図3のAa)や車両の天井部(図3のAe)に設置することで、前景との差別化ができる。また、表示部4をAピラー(図3のAb、Ab’)やハンドル(図3のAc)に設置することで、焦点距離が少なく、走行中の視認が可能となり、また、これにより前景との差別化ができる。また、表示部4をフロントウインドウ(図3のAd)に設置することで、焦点距離が少なく、走行中の視認ができる。
なお、図3に示したのは一例であり、表示部4の設置位置はこれに限らず、走行中に運転者にとって周辺視野にあたる箇所であり、かつ、運転を行う際に支障の出ない箇所に設置されるものであればよい。また、図3に示した設置位置のうち、表示部4は一箇所に設置されるものであってもよいし、複数の設置位置に組み合わせて設置されるものであってもよい。
図4は、表示部4に表示する表示内容の一例を説明する図である。
表示部4は、表示制御部3から受信した表示指示情報に応じて、図4に示すように、例えば、模様によって、視覚刺激通知の表示を行う(図4(a))。ここで、模様とは、表示されるものに具体的な意味を持たないものである。
また、表示部4は、表示制御部3から受信した表示指示情報に応じて、例えば、テクスチャによって、表示を行うようにしてもよい(図4(b))。ここで、テクスチャとは、具体的な意味を持たない表示である。
また、表示部4は、表示制御部3から受信した表示指示情報に応じて、例えば、光源によって、表示を行うようにしてもよい(図4(c))。なお、光源の場合、表示制御部3側で点灯等の表示の制御を行うことができる。図4(a)、(b)は画像を表示する場合の例であるが、この図4(c)のように、光の発光によって通知案内を提示するものであってもよく、運転者が通知案内の提示に気づくことができればよい。
このように、表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に応じて、ダッシュボード上(図3のAa)、Aピラー(図3のAb、Ab’)、ハンドル(図3のAc)、車両の天井部(図3のAe)であれば、液晶やモニタ、灯火などによって、図4に示すような表示を行う。また、フロントウインドウ(図3のAd)であれば、ヘッドアップディスプレイや灯火などによって、図4に示すような表示を行う。
なお、上述したとおり、図4を用いて説明した表示部4の表示内容、すなわち、視覚刺激通知は、全て表意記号や文字の様にそれ自体に意味を持つものではなく、意味を持たない情報である。
また、表示部4の表示内容は、図4で説明したものに限らず、それ自体が意味を持たないものであれば、図4に示すもの以外の表示であってもよい。
表示部4は、灯火、ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイなど、運転者が視認可能なもので表示する。
図2のフローチャートに戻る。
変化判定部2は、状況判断情報記録部1から運転者周囲状況情報を取得する(ステップST101)。なお、この時、変化判定部2が状況判断情報記録部1から取得する運転者周囲状況情報とは、カメラ10が撮影した車外の撮像情報、ナビ11が保持する路上情報や渋滞情報を含む経路案内用情報、センサ12が検出した障害物情報などの車外の環境情報、GPS13が収集した車両の位置情報、運転操作部14が収集した運転者がどのような運転をしているか(例えば、ハンドルの操作頻度等)の操作情報、車両情報取得部15が取得したガソリン残量などの車両情報である。
変化判定部2は、ステップST101において取得した運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する(ステップST102)。具体的には、変化判定部2は、運転者周囲状況情報が、図5に示すような予め設定された条件にあてはまるかどうかによって、状況変化があるかどうかを判断する。
例えば、カメラ10からの撮像情報に基づき、既存の画像解析の技術を用いて、「運転に支障のある障害物を検知した」状況であった場合、図5の状況にあてはまるため、変化判定部2は、運転者の周囲の状況変化があったと判断する。また、例えば、ナビ11からの右折指示の経路案内用情報があった場合、図5の状況にあてはまるため、変化判定部2は、運転者の周囲の状況変化が起こったと判断する。
なお、図5に示すような条件は一例であり、情報元に応じた状況変化ありと判断する状況は、適宜設定することが可能である。
ステップST102において、状況変化がないと判断された場合(ステップST102の“NO”の場合)、ステップST101に戻る。
ステップST102において、状況変化があったと判断された場合(ステップST102の“YES”の場合)、表示制御部3は、表示部4に表示させる表示内容を決定する(ステップST103)。具体的には、表示制御部3は、ステップST100において、表示部4に表示されていた表示、すなわち、運転情報とは関連のない情報の表示内容を、目立たないように変更させる表示指示情報を表示部4に送信する。目立たなくするとは、この実施の形態1においては、例えば、ステップST101で表示させた内容の透明度を予め設定された間隔で上げる、輝度を予め設定された間隔で下げるなどをいう。また、例えば、表示部4に表示させていた内容を即時に消すこととしてもよい。その内容および目立たなくする間隔は、適宜予め設定しておくようにすればよい。
例えば、ナビ11からの右折指示の経路案内用情報を受信し、変化判定部2が、ステップST102において、状況変化ありと判断した場合、表示制御部3は、表示を目立たなくすると決定する。
状況変化があると判断した場合に、表示部4に表示していた表示を目立たなくすることで、運転者は周囲の状況変化があったことを、周辺視野に表示されていた情報の変化から察知することができるため、運転者が次に出てくる車両情報に余裕を持って対応することができる。また、通知合図に音を使用するような場合、騒音や体調など環境や個人の変化によって、運転者が案内通知音を聞き逃すことがあり、通知音を聞き逃し、情報を見逃すことを繰り返すことで運転者がこれまでの経験から車載情報などを気にし、運転に集中し続けられないことも生じ得るが、このように、表示部4に表示していた情報を目立たなくすることで、音声による案内通知を聞き逃したとしても運転者へ視覚情報で通知することができ、運転者が情報を得るきっかけも増え、聞き逃しによる運転者の焦りを低減することができる。
表示部4は、ステップST103において表示制御部3が送信した表示指示情報に従って表示を行う(ステップST104)。具体的には、表示部4は、受信した表示指示情報に従い、ダッシュボード上(図3のAa)、Aピラー(図3のAb、Ab’)、ハンドル(図3のAc)、車両の天井部(図3のAe)であれば、液晶やモニタ、灯火などによって、例えば、表示されていた内容の輝度を下げる。また、フロントウインドウ(図3のAd)であれば、ヘッドアップディスプレイや灯火などによって、例えば、表示されていた内容の透明度を上げる。
表示制御部3は、車両の運転がエンジン停止によって終了されたかどうかを判定する(ステップST105)。
ステップST105において、エンジンが停止されていないと判断された場合(ステップST105の“NO”の場合)、ステップST100に戻り、表示制御部3は、表示部4に対し、表示指示情報に応じた表示を維持するよう制御する。すなわち、表示制御部3は、表示部4に、表示内容を維持する旨の表示指示情報を送信する。
ステップST105において、エンジンが停止されたと判断された場合(ステップST105の“YES”の場合)、処理終了する。
以上のように、実施の形態1によれば、運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する変化判定部2と、表示部4に対し、予め設定された、運転情報とは関連のない視覚刺激表示を表示させ、変化判定部2により状況変化があったと判断された場合に、視覚刺激表示の表示内容を変更して目立たなくさせる表示制御部3とを備えるように構成したので、周辺視野に表示されていたものが目立たなくなり変化を察することを促すことで、突如情報が表示される場合よりも運転に対する集中の阻害が少ないため、運転者が一つの情報に捕らわれることがない。それにより、運転者は、広い範囲にわたって注意を配りながら運転に集中することができる。
また、視覚刺激通知の表示が行われているときは、注意すべき情報表示がされていないことが分かるため、「見なくてよい」と「見た方がよい」の両方を連続的に伝えることができる。また、連続的に伝えることで、運転者の周囲の状況変化に対する対応に余裕が生まれる。
また、表示されている視覚刺激通知の内容は意味も情報も持たないものであるため、表示しているものを注視することがなく、より安全な運転をすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、運転者の周辺の状況変化があった場合に、表示されていたものを目立たなくする実施の形態について説明した。しかしながら、表示されていたものを目立たなくする表示については、目立たなくする方法が一律であると、運転者に状況変化の内容が伝わりづらい。また、運転者は状況変化の内容を認識できないと戸惑う可能性が懸念され、目立たなくする方法が状況変化に適さない場合には運転を阻害してしまう危険性も生じてしまう。そこで、この実施の形態2では、運転者に対して状況変化の内容を伝わりやすくするために、状況に応じて表示を目立たなくする方法を変更する実施の形態について説明する。
図6は、この発明の実施の形態2に係る表示制御装置の構成図である。
なお、実施の形態1において図1で説明したものと同様の構成については、同じ符号を付して、重複した説明を省略する。実施の形態2における表示制御装置は、実施の形態1の表示制御装置と比べ、状況判断部5をさらに備える点のみが異なる。
状況判断部5は、状況判断情報記録部1からの運転者周囲状況情報に基づき、位置情報、障害物情報、右左折判断情報、運転操作頻度情報、路上状況情報、車両状況情報などの情報に加工し、これらの情報に基づき、運転者の周囲の状況変化の内容を判断して状況判断結果情報を作成する。なお、状況判断結果情報は、表示制御部3へ送られる。
動作について説明する。
図7は、この発明の実施の形態2に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図7のステップST200〜ステップST202、ステップST205〜ステップST206の具体的な動作はそれぞれ、実施の形態1で説明した図2のステップST100〜ステップST102、ステップST104〜ステップST105と同様であるため、重複した説明を省略し、ステップST203,ステップST204の動作について詳しく説明する。
ステップST202において、変化判定部2が、運転者の周囲の状況変化があったと判断すると(ステップST202の“YES”の場合)、状況判断部5は、状況判断情報記録部1から取得した運転者周囲状況情報に基づき、状況判断結果情報を作成する(ステップST203)。具体的には、状況判断部5は、予め設定されたルールに沿って、状況判断情報記録部1からの運転者周囲状況情報に基づき、位置情報、障害物情報、右左折判断情報、運転操作頻度情報、路上状況情報、車両状況情報などの情報に加工し、これらの情報に基づき、運転者の周囲の状況変化の内容を判断して状況判断結果情報を作成する。
図8は、実施の形態2において、状況判断部5が、運転者周囲状況情報に基づき加工し、状況判断の元とする情報の内容の一例を説明する図である。
状況判断部5は、図8に示すように、運転者周囲状況情報に基づき、位置情報、障害物情報、右左折判断情報、運転操作頻度情報、路上状況情報、車両状況情報といった各種情報に加工する。
位置情報とは、ある位置(地点)の情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したカメラ10が撮像した撮像情報を元に、位置情報を作成する。具体的には、撮像情報から、既存の画像解析技術を用いて、薄暗い環境であることから、「車両周囲の環境(薄暗いトンネル)」という位置情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したナビ11が保持する経路案内用情報を元に、位置情報を作成する。具体的には、経路案内用情報から、「ルート変更地点(例えば、現在位置から100m進行した地点がルート変更地点であるなど)」という位置情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したセンサ12の環境情報を元に、位置情報を作成する。具体的には、環境情報から、「接近しているものの位置(例えば、バイクが自車より右後方の位置から接近してきているなど)」という位置情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したGPS13の位置情報を元に、位置情報を作成する。具体的には、GPS13の位置情報から、「現在位置(例えば、現在位置は住宅街であるなど)」という位置情報を作成する。
障害物情報とは、自車の周りに障害物を検知した場合の、該当する障害物に関する情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したカメラ10が撮像した撮像情報を元に、障害物情報を作成する。具体的には、撮像情報から、既存の画像解析技術を用いて、「障害物の種類(例えば、車両の前方に検知した障害物は人であるなど)」という障害物情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したセンサ12の環境情報を元に、障害物情報を作成する。具体的には、環境情報から、既存の技術を用いて、「障害物との距離(例えば、自車両から障害物までの距離は10mであるなど)」という障害物情報を作成する。
右左折判断情報とは、運転者の操作、または、走行中のルートに関する情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したナビ11の経路案内用情報を元に、右左折判断情報を作成する。具体的には、経路案内用情報から、「進行ルートの方向(例えば自車両位置から100m先の地点に分岐する道があり、その道のうち斜め左方向へ進行する)」という右左折判断情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得した運転操作部14からの操作情報を元に、「ハンドルの操作方向(例えば、運転者が右方向に進行できるようにハンドルを右に回しているなど)」という右左折判断情報を作成する。
運転操作頻度情報とは、運転者の操作の頻度に関する情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得した運転操作部14からの操作情報を元に、ハンドルの動作(例えば、ハンドルを右に回した直後に左に回し、再び右に回していることからハンドルの操作頻度が高いなど)」という運転操作頻度情報を作成する。
路上状況情報とは、自車周辺の環境や、自車が走行中の路上に関する情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したカメラ10が撮像した撮像情報を元に、既存の画像解析技術を用いて、「天候状況(例えば、周囲の状況を確認しづらいほどの豪雨であるなど)」という路上状況情報を作成する。なお、周囲の状況を確認しづらいほど、とは、予め雨量に基づく判断レベルを設定しておき、どのレベルに相当するかどうかを判定するようにしてもよいし、その他の判断方法によって判断してもよい。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したナビ11の渋滞に関する経路案内用情報を元に、「車両のいる場所の環境(例えば、現在位置から1km先は渋滞しているなど)」という路上状況情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得したセンサ12の環境情報を元に、車両のいる路上の環境(例えば、車両が走行している現在の道路は舗装されていない山道であるなど)」という路上状況情報を作成する。
車両状況情報とは、車両の状況に関する情報である。
状況判断部5は、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得した運転操作部14からの操作情報を元に、「急ブレーキあり」という車両状況情報を作成する。また、例えば、状況判断情報記録部1経由で取得した車両情報取得部15からの車両情報を元に、車両が持つ既存の異常検知システムを用いて、「異常通知あり、通知を注視要(例えば、ガソリンがなくなったため、ガソリンがなくなった表示が車両のインパネでアイコン通知されたなど)」という車両状況情報を作成する。
そして、状況判断部5は、図8に示す、位置情報、障害物情報、右左折判断情報、運転操作頻度情報、路上状況情報、車両状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化がどのようなものであるかを判断し、状況判断結果情報を作成、出力する。具体的には、例えば、トンネル内にいるという位置情報等に基づき、「トンネル内にいるため視界の確保が必要である」旨の状況判断結果情報を作成する。なお、どの情報に基づき、どのような判断結果情報を作成するかについては、予め優先させる情報とそれに応じた判断結果を設定しておくなど、判断の基準を設定しておくようにすればよい。
なお、図8に示すものや、上述した内容は一例であり、状況判断情報記録部1からのどの情報を元に、どのような内容の情報に加工するかいうことは適宜設定可能であって、加工した情報を元に、運転者の周囲の状況変化の内容が判断できるものであればよい。
図7のフローチャートに戻る。
表示制御部3は、ステップST203において、状況判断部5が作成した状況判断結果情報に応じて、表示部4に表示させる表示内容を決定する(ステップST204)。具体的には、表示制御部3は、ステップST200において、表示部4に表示されていた表示、すなわち、運転者にとって意味を持たない情報を目立たなくする表示指示情報を表示部4に送信する。目立たなくするとは、実施の形態1同様、例えば、ステップST201で表示させた内容の透明度を予め設定された間隔で上げる、輝度を予め設定された間隔で下げるなどをいう。また、例えば、表示部4に表示させていた内容を即時に消すこととしてもよい。その内容および目立たなくする間隔は、適宜予め設定しておくようにすればよい。
ここで、ステップST204において、状況判断結果情報に応じて表示部4に表示されていた表示を目立たなくする、とは、運転者が何らかの情報を見なければならないときに、表示制御部3が、表示部4に表示されていたものを目立たなくさせる表示指示情報を作成するにあたり、そのときの運転者の周囲の状況変化に応じて表示部4に表示させる表示内容を目立たなくする方法、または、目立たなくする表示箇所等を変えた表示指示情報を作成する、というものである。
表示させる表示内容を目立たなくする方法を変えることについて説明する。
図9は、表示内容を目立たなくさせる方法の変更の一例を説明する図である。
図9に示すように、表示内容を目立たなくさせる方法の変更としては、例えば、速度の調整(図示は省略)、表示量(表示密度)の変更(図9(a))、濃度(濃淡)の変更(図9(b))、表示位置の変更(図9(c))、表示サイズの変更(図9(d))、形状の変更(図9(e))があげられる。
速度の調整とは、表示内容を目立たなくさせる間隔を変更して、目立たなくさせる速さを速く、または、遅く変更することをいう。例えば、表示内容を目立たなくさせる間隔を変更することで、「表示を一瞬のうちに目立たなくさせる」、「表示を、運転者が気づきにくい遅さで目立たなくさせる」、「一定の時間までは遅くするが、それ以降は速くして緩急をつける」などとすることができる。なお、運転者が気づきにくい遅さ、や、一定の時間まで遅く、や、それ以降は速く、の間隔については、予め設定しておくようにすればよい。
また、表示内容を目立たなくさせる速度については、車間距離や、自車両の走行速度などに関連付けた速度とすることもできる。例えば、車間距離が狭い場合には、「表示を一瞬のうちに目立たなくさせる」などである。
また、例えば、自車両の現在地から目的地までの距離の変動にあわせ、運転者が、徐々に目的地に近づいていることがわかるよう、目的地に到着するときに表示内容が目立たなくなっているような速さで表示内容を目立たなくさせるようにすることもできる。
表示量(表示密度)の変更とは、例えば、光源であるとき、表示する画素数の増減を行うことをいう。また、模様やテクスチャであるとき、その表示の分量が増加、または、減少させることをいう。
濃度(濃淡)の変更とは、例えば、光源であるとき、光度を増加、または、減少させて、表示色の変化をつけることをいう。また、模様やテクスチャであるとき、その表示濃度を増加、または、減少させることをいう。また、色調の変化によって濃度をあらわすものであってもよい。
表示位置の変更とは、例えば、光源であるとき、点灯させる画素の位置を移動させることをいう。また、模様やテクスチャであるとき、図柄の表示位置を、表示可能範囲内で自由に動かすことをいう。
表示サイズの変更とは、例えば、光源であるとき、点灯している箇所の輝度の増減を行うことをいう。また、模様やテクスチャであるとき、図柄の大きさを拡大、または、縮小させることをいう。
形状の変更とは、例えば、光源であるとき、光源の一部を隠して、光源の形状を変形させることをいう。また、模様やテクスチャであるとき、その図柄の形状を変化させることをいう。また、色調の変化によって変化を加えるものであってもよい。
速度の調整や、図9(a)〜(e)で示したように表示内容を変更させるとき、表示制御部3は、その変更内容を組み合わせることもできる。例えば、表示量、濃度、位置、表示サイズ、形状の変化が加わるときの速度を制御することもできる。
なお、これらの変更の組み合わせは1つだけでもよいし、複数であってもよい。
次に、目立たなくする表示箇所を変えることについて説明する。
様々な条件下であっても、同じ場所で表示を行うと、何の状況変化を理由として表示が目立たなくなり、見えなくなったのかということを運転者が正しく理解することが難しい。よって、この実施の形態2においては、表示制御部3は、表示内容を目立たなくする表示箇所を変える表示指示を行う。これにより、運転者に注意を向ける方向や位置を示唆することができる。
図10は、表示部4で表示する表示箇所を範囲分けした一例を示す図である。
図10では、運転席から見た前方、および、運転席と助手席の横の窓を含む範囲を、A〜Iの9箇所に分けた一例を示す。
この実施の形態2において、表示制御部3は、状況判断部5からの状況判断結果情報に応じて、図10で説明したような範囲分けに基づき、目立たなくする表示箇所を変えた表示指示情報を作成する。
例えば、図4(a)のように、フロントウインドウに模様で表示させるようにしていたとすると、自車両がトンネル内にあるとき、状況判断部5は、「トンネル内にいる」という位置情報に基づき、「トンネル内にいるため視界の確保が必要である」旨の状況判断結果情報を作成し(ステップST203)、表示制御部3は、図10で説明した範囲の表示部4のうち、フロントウインドウでの表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成するようにすることができる。
また、例えば、図4(a)のように、フロントウインドウに模様で表示させるようにしていたとすると、図11に示すように、カーブの向こうに障害物によって隠れていて見えない対向車などが表示によって隠されてしまい、運転の阻害をし得る状況であるとき、状況判断部5は、位置情報や画像情報から、「カーブに入るため視界の確保が必要である」旨の状況判断結果情報を作成し(ステップST203)、表示制御部3は、図10で説明した範囲の表示部4のうち、フロントウインドウでの表示のうち、図11に示すように、模様を目立たなくさせる表示指示情報を作成することができる。
このように、図5で説明したような状況変化のうち、例えば、運転者周囲状況情報より、視界の確保が要求される地点や、運転の操作頻度が高い場合などであるときには、状況判断部5は、全方位の視界確保が必要な状況であり、他方位からの状況変化に対応しなければならない旨の状況判断結果情報を作成し、これにより、表示制御部3は、視界の確保に必要な表示部4の範囲において、全て目立たなくなるような表示制御を行う。
なお、案内ルートの変更のときなど、運転者へ進行ルートを間違えたことを示唆するために進行ルートの再検出などが完了するか、表示が必要になる段階に入るまで表示が目立たない状態を維持するようにすることもできる。
また、表示制御部3は、状況判断結果情報に応じて運転者が特に意識する必要がある方向を示唆するようにすることもできる。
例えば、ガソリンがなくなった場合、状況判断部5は、車両情報取得部15からの車両情報を元に作成した、「ガソリンがなくなったため、ガソリンがなくなった表示が車両のインパネでアイコン通知された異常通知あり」という車両状況情報に基づき、「ガソリンがなくなった旨の異常通知あり。インパネ注視要」という旨の状況判断結果情報を作成し(ステップST203)、表示制御部3は、例えば、図10のG,H,Iの範囲の表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成するようにすることができる。より具体的には、例えば、Aピラー(図3のAb,Ab’参照)に光源で表示させるようにしていた場合(図4(c)参照)、図12に示すように、図10のG,H,Iの範囲に設置された表示部4の表示を目立たななくさせる表示指示情報を作成する。なお、このとき、より的確に運転者へ変化のあった情報源の方向を示唆できるように、図12のX,Yに示すように、左右で表示が異なるように、すなわち、情報源のある方向にある表示部4の表示がより目立たなくなるように、調整して表示指示情報を作成するようにすることもできる。
また、例えば、車両の前に危険物の接近を検知した場合、状況判断部5は、センサ12の環境情報や、カメラ10の撮像情報を元に作成した、「車両の左側前方に人を検知」という障害物情報に基づき、「左側前方より人の接近あり、注視要」という旨の状況判断結果情報を作成し(ステップST203)、表示制御部3は、例えば、図10のA,B,D,E,G,Hの範囲に設置された表示部4の表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成するようにすることができる。より具体的には、例えば、フロントウインドウ(図3のAd参照)に模様で表示させるようにしていた場合(図4(a)参照)、図13に示すように、図10のA,B,D,E,G,Hの範囲に設置された表示部4の表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成し、左側前方から突然飛び出してきた人を、運転者が気づかないままとならないようにする。
このように、ナビ11からの案内・指示や、車両情報取得部15からの車両の異変を示す車両情報に基づき状況変化の判断を行った場合のように、情報の方向や状況が提示されているとき、表示内容に適合した表示となるようにする。すなわち、表示制御部3は、車載情報の案内内容が方向を示唆するものであるときは表示内容と同様に方向を示唆し、状況を示唆するものであるときは変化のあった機器がある方向を示唆する表示範囲の変更を行う表示指示情報を作成することができる。
また、表示制御部3は、状況判断結果情報に応じて、運転者が注意すべき表示範囲の順序にあわせて順に目立たなくしていくようにすることもできる。
例えば、自車両に対し、図14のa→b→c→f→iの方向を緊急車両が接近してきたような場合、すなわち、十字交差点の左前方の道から右折し、対向車線に入り、後方へ向かう緊急車両があったような場合を例に説明すると、まず、状況判断部5は、センサ12からの環境情報を元に作成した、「前を横切る道路を左前方から緊急車両の接近あり」という位置情報や障害物情報に基づき、「前の道路を左前方から緊急車両の接近あり。注視要」という旨の状況判断結果情報を作成し(ステップST203)、表示制御部3は、例えば、図10のAの範囲の表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成する。その後、緊急車両の移動に伴い、状況判断部5からの状況判断結果情報も、「正面を緊急車両の通過あり。注視要」、「右側前方より自車両の方向に向かって緊急車両の接近あり。注視要」、「自車両の右側の道路を前方から後方に向かって緊急車両の通過あり。注視要」というように変化していく。これに伴い、表示制御部3も、それぞれ、図10のA→B→C→F→Iの範囲の表示を目立たなくさせる表示指示情報を、状況判断結果情報にあわせて順番に作成する。より具体的には、例えば、フロントウインドウ(図3のAd参照)に模様で表示させるようにしていた場合、図15に示すように、表示制御部3は、緊急車両Zの走行にあわせて、表示を目立たなくさせる表示指示情報を作成する。
このように、表示制御部3は、状況変化に応じて、表示を行う箇所に、自車両と周辺車両の位置または方向を関連付けるようにし、表示を目立たなくする箇所を変更することができる。
なお、ここでは、図10に示すように表示を行う箇所を範囲分けして説明したが、範囲についてはこの限りではなく、他の範囲を予め設定しておくようにしてもよいし、運転者が使いやすいように、運転者の好みに応じて表示範囲や相関位置の調整、表示領域の区分けなどが自由に調整できるようにしてもよい。また、表示制御装置において、運転者の反応を学習し、適宜運転者に合わせた範囲の調整を行うようにしてもよい。
以上のように、ステップST204において、表示制御部3は、ステップST203において、状況判断部5が作成した状況判断結果情報に応じて、表示部4に表示させる表示内容を決定する。
なお、上述の説明では、そのときの運転者の状況変化に応じて表示部4に表示させる表示を目立たなくする方法を変える、または、目立たなくする表示箇所を変えることとしたが、これに限らず、表示制御部3は、表示を目立たなくする方法の変更と、表示を目立たなくする表示箇所の変更を同時に行う表示指示情報を作成するようにすることもできる。
表示制御部3が、表示を目立たなくする方法の変更と、表示を目立たなくする表示箇所の変更を同時に行う表示指示情報を作成する場合について、より具体例に、図16,17を用いて説明する。
なお、ここでは、表示部4は、フロントウインドウ(図3のAd参照)に設置され、模様を表示するものとし、表示制御部3が表示箇所を変更する範囲は、図10で説明した範囲に基づくものとして以下説明する。
例えば、自車両が、図16に示すように、自車両(1)の現在地点から、直進し、自車両(5)の地点で右折して、自車両(7)の地点の方向へと走行するものとする。
右折地点の一定距離手前(ここでは、100m手前とし、自車両(3)の地点であるとする)では、状況判断部5は、ナビ11が出す右折指示の経路案内用情報や、GPS13の位置情報を元に、「現在位置から100m先で右折、右側注意要」という旨の状況判断結果情報を作成する(ステップST203)。
これを受け、表示制御部3は、運転者に右側へ意識を向けさせるため、図10のC,F,Iの範囲の表示部4に表示する内容を、予め設定された、運転者が気づく速さとなるような間隔で、表示位置を変更することで模様を目立たなくする表示指示情報を作成し、図10のC,F,I以外の範囲の表示部4に表示する内容については、C,F,Iの表示を変更する間隔よりも長い、運転者が気づかない速さとなるような間隔で、表示の濃度を下げることで模様を目立たなくさせる表示指示情報を作成する(ステップST204)。
そして、表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に応じた表示を行う(ステップST205。図17(c)参照)。
なお、運転者が気づく速さとなるような間隔、運転者が気づかない速さとなる間隔については適宜予め設定しておけばよい。
なお、目立たなくする方法は、ここでは、図17(c)のように、図10のC,F,Iの範囲に表示する内容については、表示位置を変更し(図9(c)参照)、図10のC,F,I以外の範囲に表示する方法については、表示濃度を下げる変更とした(図9(b)参照)が、これは一例であって、目立たなくする方法は、他の方法で変えてもよいし、図10のC,F,Iの範囲と、C,F,I以外の範囲とでは速度のみを変えるだけで、同じ方法で目立たなくするものであってもよい。
自車両がさらに進んで、自車両(4)の地点に到達したとき、状況判断部5は、ナビ11が出す右折指示の経路案内用情報や、GPS13の位置情報を元に現在位置の情報や、カメラ10の撮像情報を元に、「交差点にさしかかったため、視界の確保要」とする旨の状況判断結果情報を作成する(ステップST203)。
これを受け、表示制御部3は、視界の確保をする必要がある状況変化であると判断し、表示部4の全表示画面について、即時に模様が目立たなくなる、すなわち、模様が消えた状態とする表示指示情報を作成する(ステップST204)。
そして、表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に応じた表示を行う(ステップST205。図17(d)参照)。なお、自車両(3)の地点で、図17(c)のように、徐々に模様が目立たなくなるようにしており、自車両(4)の地点に到達するまでに模様が消えた状態になっていた場合は、現状を維持する表示となる。
さらに、自車両(5)の地点に到達したとき、右折進行中であるため、状況判断部5は、運転操作部14からのハンドルの操作情報やアクセルペダルの操作情報を元に、「右折操作中、運転操作頻度が高いため視界の確保要」とする旨の状況判断結果情報を作成する(ステップST203)。
これを受け、表示制御部3は、引き続き視界の確保をする必要がある状況変化であると判断し、表示部4の全表示画面について、即時に模様が目立たなくなった状態を維持する表示指示情報を作成する(ステップST204)。
そして、表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に応じた表示を行う(ステップST205。図17(e)参照)。なお、自車両(4)の地点で、図17(d)のように、模様が消えた状態となっており、現状を維持する表示となる。
このようにすることで、運転者は視界を確保したまま運転操作を続けることができる。
その後、自車両(6)の地点で右折を終えると、自車両(7)の地点にかかるまでの間において、直線距離の走行に入り、状況判断部5は、GPS13からの現在位置の位置情報と、カメラ10の撮像情報を元に、「直線道路を走行中。路上状況もよく、視界確保は不要」である旨の状況判断結果情報を作成する(ステップST203)。
これを受け、表示制御部3は、特に運転者に対して注意すべき情報を通知する必要のある状況変化はないと判断し、運転者の周囲の状況変化のないときの表示指示情報、すなわち、徐々に全画面に模様を表示させるようにする表示指示情報を作成する(ステップST204)。
そして、表示部4は、表示制御部3からの表示指示情報に応じた表示を行う(ステップST205。図17(f)〜(g)参照)。
なお、表示制御部3は、状況判断部5から受信した状況判断結果情報から、現在地と目的地点(ここでは交差点)を把握することが可能であるため、自車両(3)の位置から自車両(4)の位置まで走行する際には、近づく距離、すなわち、現在地と目的地点との距離に応じて、徐々に目立たなくさせる速度を変更するよう調整することもできる。なお、目的地点までの距離に応じた速度については予め設定しておくようにすればよい。
このようにすることで、運転者に危険を誘発させることなく、方向や目的地までのおおよその距離を示唆することもできる。
また、ここで説明しなかった図17(a)、(b)のケースについては、追って実施の形態3等で説明する。
以上のように、実施の形態2によれば、運転者周囲状況情報に基づき、状況変化の内容を判断し、状況判断結果情報を作成する状況判断部5をさらに備え、表示制御部3は、状況判断結果情報に応じて、視覚刺激表示の表示内容の変更方法を変更するように構成したので、運転者は状況変化をより詳細に認識することができる。これにより、運転者は、危険を回避しつつ、注意を向けるべき方向や運転に集中すべき度合いを判断することができる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、運転者の周囲の状況変化があったと判断した場合に、表示部4の表示内容を目立たなくするようにしていたが、何の前触れもなく表示が目立たなくなっていくと、運転者は、表示内容の変化に気づけないまま情報を見落としてしまいがちになり、表示動作の効果が得られない可能性がある。
そこで、この実施の形態3では、表示部4の表示内容を目立たなくする前に、表示量や濃度を増加させ、表示内容が目立つようにする実施の形態について説明する。
この実施の形態3に係る表示制御装置は、実施の形態2において図6で説明したものと同様であるため、重複した説明を省略する。
図18は、この発明の実施の形態3に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。
なお、実施の形態2において、図7で説明したものと同じ動作については、同じステップ番号を付して重複した説明を省略する。図18は、図7で説明した動作に、ステップST300〜ステップST302の動作が追加になっているのみである。
ステップST204において、表示制御部3が、状況判断結果情報に応じて、表示部4に表示させる表示内容を決定し、表示指示情報を作成すると、表示制御部3は、現在表示部4に表示させている表示について、表示量の増加が必要かどうかを判断する(ステップST300)。具体的には、ここでは、表示制御部3は、ステップST201において取得した運転者周囲状況情報に基づき、「運転者の気づきを要する状況変化」が起こったかどうか、すなわち、表示量の増加を行う必要があるかどうかを判断する。ここで、表示制御部3は、例えば、進行ルートの変更、障害物の検知、車両の異常を通知する表示有無など、運転者が表示された情報に気づかなければ、運転者あるいは外部に危険が及ぶ場合や、本来の進行ルートからそれてしまうなど、運転者にとって問題となる状況である場合は、「運転者の気づきを要する状況変化」が起こっていると判断し、表示量の増加が必要であるとする。
反対に、例えば、トンネル内に進入するのみである場合などであれば、表示制御部3は、特に運転者の注意を引く必要のない状況変化であって、「運転者の気づきを要する状況変化」ではないと判断し、目立たなくする前に表示量の増加を行う必要がないとする。また、表示内容を即時に全て消すようにする場合には、運転者がそれに気づくことができる可能性が高いので、表示制御部3は、全て消す前に表示量の増加を行うことはしない、と判断するようにしてもよい。
なお、「運転者の気づきを要する状況変化」であると判断する基準については予め適宜設定可能であり、表示制御部3は、予め設定された基準に沿って、「運転者の気づきを要する状況変化」であるかどうかを判断するようにすればよい。
ステップST300において、表示量の増加が必要ではないと判断した場合(ステップST300の“NO”の場合)、ステップST205へ進む。
ステップST300において、表示量の増加が必要であると判断した場合(ステップST300の“YES”の場合)、表示制御部3は、表示部4に対し、現在表示している表示内容の表示量を増加させる、すなわち、表示内容の情報量を増やすように変更した表示指示情報を作成し、表示部4に送信する(ステップST301)。表示内容の表示量を増加させるとは、具体的には、例えば、表示部4に模様やテクスチャが表示されていた場合には、拡大したり、濃く表示させたり、色を変えたりすればよい。また、表示部4に、光源で表示していた場合には、発光を強くさせたり、光る範囲を拡大させたり、色を変えたりしてもよい。なお、これは一例であり、その他の方法で表示量を増加させるものであってもよい。
表示部4は、表示制御部3からの、表示量を増加させる表示指示情報に基づき、表示量を増加させた表示を行う(ステップST302)。
ステップST205,ステップST206の動作は実施の形態2において、図7で説明した動作と同様であるので詳細な説明は省略する。なお、ステップST301において、表示部4は、表示量の増加を行った場合は、増加後の表示内容から、ステップST204において表示制御部3が作成した表示指示情報に応じて、表示を目立たなくする表示を行う。
図18で説明した動作について、例を用いてより具体的に説明する。
例えば、実施の形態2において用いた図16、図17を用いた例について説明すると、自車両(1)の時点では通常走行中であるため、フロントウィンドウ(図3のAd参照)に設置された表示部4全体に模様を表示している(図17(a)参照)。
その後、自車両(2)の位置で、ナビ11からの右折指示の経路案内用情報等を元に、状況判断部5が「現在位置から170m先で右折、まもなく右側注意要」である旨の状況判断結果情報を作成し、表示制御部3は、右折指示の経路案内用情報は進行ルートの変更であり、「運転者の気づきを要する状況変化」が起こっていると判断し、表示量の増加が必要であると判断して、表示部4に表示している模様の濃度を増加させる表示指示情報を作成し、表示部4はこの表示指示情報に基づき、表示内容を変更する(図17(b)参照)。
また、例えば、トンネルを走行中の場合の例について、図19,20を用いて説明する。図19は、自車両がトンネル内を通過する状況の一例を説明する図であり、図20は、自車両がトンネル内を通過するときの表示部4の表示の一例を説明する図である。
なお、ここでは、表示部4は、車両の天井部(図3のAe参照)、Aピラー(図3のAb、Ab’参照)、ダッシュボード上(図3のAa)に設置され、テクスチャを表示するものとし、表示制御部3が表示箇所を変更する範囲は、図10で説明した範囲に基づくものとして以下説明する。
自車両(11)の時点では、通常走行中であるため、変化判定部2は、状況変化がある状態ではないと判断するので、状況変化のない場合の表示として、表示部4全体にテクスチャを表示している(図20(a)参照)。これにより、運転者へは、状況変化はないということを察知させることができている。
その後、トンネル内に進入し、トンネル内を通常走行中であったが、自車両(13)の位置になったときに、後方右側より左のウインカーを点灯させている車両が接近している状況になると、変化判定部2はこれを検知し、状況変化があったと判断し、状況判断部5は、「右側後方より左側車線に車線変更する可能性のある車両あり。今後走行中の車線に割り込みの可能性があり、注意必要」との旨の状況判断結果情報を作成する。表示制御部3は、車両の接近により、「運転者の気づきを要する状況変化」が起こっていると判断し、表示量の増加が必要であると判断して、表示濃度を上げる表示指示情報を作成し、表示部4はこれに従い表示部4の表示濃度を上げた後、表示制御部3からの表示範囲の右側について(図10のC,F,I)、表示を目立たなくする表示指示情報に従った表示を行う(図20(c),(d)参照)。
なお、自車両(12)の地点で、トンネル内に進入という状況の変化があったが、ここでは、トンネル内へ通常走行で進入しただけであるため、「運転者の気づきを要する状況変化」があったものではないと判断し、表示制御部3は、表示量を増加させる制御はおこなわない。このように、表示制御部3は、状況変化によって、表示量を増加させる制御を行うかどうかを判断するようにすることもできる。
また、ここで説明しなかった図20(e),(f),(g)のようなケースについては、追って説明する。
以上のように、この実施の形態3によれば、表示制御部3は、表示部4に対し、視覚刺激表示の表示内容を変更させる前に、当該変更とは異なるように視覚刺激表示の表示内容を変更させるように構成したので、運転者の見落としを減らすことができる。また、その後の表示の変化の印象付けが可能になる。それによって、運転者がより簡単に表示の意図を察知できるようになる。
なお、ここでは、実施の形態3を実施の形態2に適用するようにしたが、これに限らず、実施の形態3を実施の形態1に適用するようにしてもよい。実施の形態3を実施の形態1に適用する場合は、状況判断部5を備えない構成とし、変化判定部2が、状況変化があったと判断した場合に、表示制御部3は、表示部4に表示されている表示内容を目立たなくさせる前に、表示量を増加させる表示指示情報を作成する。
実施の形態4.
運転者の周囲に状況変化があった場合に、それがどのような状況変化であったとしても、同じような表示変更、すなわち、同じように表示を目立たなくしていくものとしていた場合、運転者にとって緊急性がある状況変化なのかどうかなど、どのような状況変化があったのかについての区別がつけにくい。また、突然目立たなくなると運転者に戸惑いを与えてしまい、運転者がどのような対応をすればよいかがわからなくなる。
そこで、この実施の形態4では、状況変化の緊急度を判定し、緊急性が高い状況変化がわかるように表示を目立たなくしていく実施の形態について説明する。
図21は、この発明の実施の形態4に係る表示制御装置の構成図である。
なお、実施の形態2において、図6で説明したものと同様の構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。図21は、図6の構成に、緊急性判定部6をさらに備えた点が異なるのみである。
緊急性判定部6は、状況判断部5から取得する状況判断結果情報に基づき、緊急性レベルを大、中、小に振り分ける。すなわち、緊急性判定部6は、運転者の周囲の状況変化の緊急レベルを設定する。
なお、この実施の形態4において、緊急性とは、運転者に与える情報の重要度が高いかどうか、運転者に危険が迫っているかどうかをいうものとする。
動作について説明する。
図22は、この発明の実施の形態4に係る表示制御装置の動作を説明するフローチャートである。
なお、実施の形態2において、図7を用いて説明した動作と同様の処理については同じステップ番号を付し、重複した説明を省略する。
図7とは、ステップST203の後に、ステップST400が追加され、ステップ204の処理がステップST401になっている点が異なる。
図22において、ステップST200〜ステップST203は、図7のステップST200〜ステップST203の動作と同様であるため詳細な説明を省略する。
緊急性判定部6は、ステップST203において状況判断部5が作成した状況判断結果情報に基づき、運転者の周囲の状況変化の緊急レベルを振り分ける(ステップST400)。具体的には、緊急性判定部6は、図23に示すような条件に従い、運転者の周囲の状況変化の緊急レベルを大、中、小に振り分ける。
なお、ここでは、緊急レベル大とは、運転者に与える情報の重要度が高く、危険が迫っている場合であって、運転者に提示する情報は、ただちに運転者へ知らせなければならない重要な情報であり、運転者あるいは周囲にも危険が及ぶ可能性がある場合とする。
また、緊急レベル中とは、緊急レベルが大である状況と比較したとき、重要性および危険性は低いが、例えば、進行ルートを間違えてしまい、時間をロスしてしまうなど、運転者に与えられる情報を運転者が取得できなかったとき、運転者にとって不利益となってしまう場合とする。
また、緊急レベル小とは、緊急レベルが大であるときのような重要性および危険性はなく、また、緊急レベルが中のときのように運転者に不利益が生じる可能性は低い場合とする。また、運転者が周囲の様子を確認するときに、表示がそれを阻害してしまう可能性がある場合を含む。
例えば、状況変化があった場合として、自転車の飛び出しがあった場合、状況判断部5が、「障害物が自転車に乗っている人であり、その障害物と自車両との距離は5m程度である。注意要」である旨の状況判断結果情報を出力したとすると、このまま運転を継続させた場合、5m進行すると自転車と衝突することとなり、運転者にとっては即座に停車すべきで、速い行動を要求される。従って、情報の重要度も危険度も大きいとして、緊急性判定部6は、緊急性レベル大へと振り分ける。
また、例えば、状況変化があった場合として、ナビ11が渋滞情報を受信した場合、状況判断部5が、「現在は渋滞していないが、現在位置から1km先で渋滞発生あり。今後注意が必要」である旨の状況判断結果情報を出力したとすると、このまま運転を継続させた場合、1km先の渋滞地点に到達したときに運転者は停止しなければならないため、渋滞地点にたどり着くまでに前もって情報を知らせる必要がある。しかし、渋滞情報をナビ11が受信した地点ではまだ渋滞は発生していないため、運転者に危険はないので、情報の重要度は高いが運転者にとっての危険は低いとして、緊急性判定部6は、緊急性レベル中へと振り分ける。
また、例えば、状況変化があった場合として、夜間であった場合、状況判断部5が、「現在は夜間である。障害物などはないが、運転者が路上環境を容易に認識するのは難しい状況である」旨の状況判断用情報を出力したとすると、運転者が認識する必要のある情報もなく、危険も迫っていないとし、運転者が気づかないように表示を目立たなくさせればよいとして、緊急性判定部6は、緊急性レベル小へと振り分ける。
なお、ここでは、図23に示すような条件を例示して説明したが、これに限らず、どのような状況変化をどの緊急レベルに振り分けるか、すなわち、状況判断部5が状況判断をした状況変化にどの緊急レベルを設定するかの条件は、適宜設定可能であるものとする。
また、ここでは、緊急レベルは、大、中、小の3つのレベルとしたが、これに限らず、2つとしてもよいし、4つ以上としてもよく、適宜設定可能であるものとする。
図22のフローチャートに戻る。
表示制御部3は、ステップST203において状況判断部5が作成した状況判断結果情報と、ステップST400において、緊急性判定部6が振り分けた緊急レベルとに基づき、表示方法を決定する(ステップST401)。具体的には、表示制御部3は、状況判断結果情報と緊急レベルとに基づき、表示部4に対する表示指示情報を作成する。
図24は、実施の形態4において、表示制御部3が緊急レベルに応じて決定する表示方法の一例を説明する図である。
緊急レベルが大であるとき、表示制御部3は、図24に基づき、即時表示部4の表示内容を目立たなくさせる表示指示情報を作成する。具体的には、図24の1−a、または、2−aのように、表示部4に表示されている表示内容全てにおいて即時に目立たなくさせる(1−a)、または、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ即時に目立たなくさせる(2−a)表示指示情報を作成する。
表示部4に表示されている表示内容全てにおいて即時に目立たなくさせる(1−a)とは、例えば、災害発生時などのような緊急時であり、大きく視界を確保しなければならないような状況であるとき、表示内容全てにおいて即座に目立たなくさせることで多方位からの変化を、運転者に緊急性を伴って察知させることをいう。
表示部4に表示されている表示内容の一部だけ即時に目立たなくさせる(2−a)とは、例えば、右側後方(図14のiの方向)から緊急車両が近づいているときは、右側に設置された表示部(例えば、表示の範囲を図10のように範囲分けしたとすると図10のC,F,I)の範囲の表示部4に表示された表示内容が目立たなくなり、左側前方(図14のaの方向)から自転車が近づいたときは、左側前方に設置された表示部(例えば、表示の範囲を図10のように範囲分けしたとすると図10のA,D,G)の範囲の表示部4に表示された表示内容が目立たなくなる等、危険物や障害物等を検知したときに、表示内容の一部だけを即座に目立たなくさせることで緊急性を運転者に感じさせることをいう。
緊急レベルが中であるとき、表示制御部3は、図24に基づき、徐々に表示部4の表示内容を目立たなくさせる表示指示情報を作成する。具体的には、図24の1−b、または、2−bのように、表示部4に表示されている表示内容全てにおいて徐々に目立たなくさせる(1−b)、または、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ徐々に目立たなくさせる(2−b)表示指示情報を作成する。
表示部4に表示されている表示内容全てにおいて徐々に目立たなくさせる(1−b)とは、例えば、トンネル内等の視界が遮られるとき、緊急性を含まないように徐々に目立たなくさせることをいう。
表示部4に表示されている表示内容の一部だけ徐々に目立たなくさせる(2−b)とは、緊急性のない情報、例えば、ナビ11から右折指示を出す経路案内用情報を取得したとき、ナビ11の案内が右折指示であることを示唆するために、右側に設置された表示部(例えば、表示の範囲を図10のように範囲分けしたとすると図10のC,F,I)の範囲の表示部4に表示された表示内容を目立たなくさせ、緊急性を含ませずに表示に運転者の意識を誘導させることをいう。
なお、ここでは、徐々に目立たなくさせる、とは、予め設定された間隔で表示部4に表示された表示内容を目立たなくさせることとする。
また、緊急レベル中において、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ徐々に目立たなくさせる場合(2−bの場合)、徐々に目立たなくさせた部分以外の表示部分については、運転者が気づかないように目立たなくする。
緊急レベルが小であるとき、表示制御部3は、図24に基づき、運転者が気づかないような速度で徐々に表示部4の表示内容を目立たなくさせる情報指示情報を作成する。
図24の「4.表示の状態を維持する」とは、緊急レベルに応じた表示制御部3の表示指示情報に基づき、表示部4が表示した内容(状況)を維持し続けることをいう。これにより、頻繁に表示状態を切り替えることによって運転者にとってわずらわしい印象を抱かせることなく、運転者へ与える表示の意図に連続性を持たせることができる。
なお、図24に示した表示方法は一例であり、緊急レベルに応じて、どのような目立たなくさせる方法を設定するか(表示指示情報を作成するか)については適宜設定可能とする。
また、緊急レベルに応じて表示を目立たなくすることについては、例えば、運転者の意識を全体に向け、注意を促すときに、表示部4に表示されている表示内容全てにおいて即時に目立たなくさせる(1−a)、または、表示部4に表示されている表示内容全てにおいて徐々に目立たなくさせる(1−b)ようにし、運転者の意識を特定の箇所へ集中させたいときに、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ即時に目立たなくさせる(2−a)、または、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ徐々に目立たなくさせる(2−b)ようにすればよい。なお、これは一例であって、緊急レベルに応じて、1−aのパターンとするか2−aのパターンとするか、または、1−bのパターンとするか2−bのパターンとするかの詳細な定義については適宜予め設定するようにしてもよい。
また、ここでは、図24に示すように、緊急レベルに応じて、目立たなくする箇所と目立たなくなるときの速度を組み合わせて、表示指示情報を作成するようにしたが、これに限らず、緊急レベルに応じて、目立たなくする箇所だけを変えるような表示指示情報を作成してもよいし、目立たなくする速度だけを変えるような表示指示情報を作成してもよい。
なお、ここでは、実施の形態4を実施の形態2に適用したものとして説明したが、これに限らず、実施の形態1、2に適用するようにすることも可能である。
実施の形態4を実施の形態1に適用する場合は、状況判断部5を備えず、緊急性判定部6が、状況判断情報記録部1から運転者周囲状況情報を取得し、運転者の周囲の状況変化の内容の判断を行い、状況判断結果情報を作成する機能を備えるようにするものとする。
以上のように、この実施の形態4によれば、運転者周囲状況情報に基づき、状況変化の緊急レベルを設定する緊急性判定部6をさらに備え、表示制御部3は、緊急レベルに応じて、視覚刺激表示の内容を変更するように構成したため、緊急性が高い状況変化があったことを運転者に正しく伝えることができる。また、より緊急に対応すべき状況変化の方向や位置を伝えることができる。
なお、以上のとおり説明した実施の形態1〜4は、適宜組み合わせることが可能である。
ここで、実施の形態1〜4を組み合わせた場合の動作について、以下、具体例をあげて説明する。
例えば、自車両が交差点にさしかかり、右折するという状況変化があった場合を例に、図16、図17を用いて説明する。なお、図16の自車両(2)の地点でナビ11は右折指示を出すものとする。
また、ここでは、表示部4は、フロントウインドウ(図3のAd参照)に設置され、模様を表示するものとし、表示制御部3が表示箇所を変更する範囲は、図10で説明した範囲に基づくものとして以下説明する。
自車両(1)の地点において、車両は通常走行中であるため、状況判断情報記録部1を経由して車内外の情報を取得した変化判定部2は、図5で説明したような状況変化はないと判断し、表示制御部3は、表示部4へ、運転者の状況変化がない場合の模様の表示を維持させる制御を行う(図17(a)参照)。このようにすることで、運転者の状況変化がないということを運転者に察知させることができている。
自車両(2)の地点にくると、状況判断情報記録部1経由で、車内外の情報を取得した変化判定部2は、図5で説明したような状況変化のうち、ナビ11から右折地点の情報が入ったため、状況変化があると判断する。この時、状況判断部5が、「現在地から170m先で右折、まもなく右側注意要」である旨の状況判断結果情報を作成し、これに基づき、表示部4に表示している模様の濃度を増加させる表示指示情報を作成し、表示部4はこの表示指示情報に基づき、表示内容を変更する。すなわち、表示部4に表示されている模様の濃度と表示量が増加する(図17(b)参照)。これにより、運転者に気づきを与え、次の表示を印象付けさせることができる。
自車両(3)の地点にくると、状況判断情報記録部1から車内外の情報を取得した状況判断部5は、ナビ11からの右折地点の情報と、GPS13からの現在地点と右折地点の情報等から、「現在位置から100m先で右折、ナビが示している次に運転者が行うべき動作情報は右折であるため、右折を促していることを示唆する必要がある」という状況判断結果情報を作成する。そして、緊急性判定部6は、状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルは中レベルであると判断し(図23参照)、図24に基づき、表示制御部3は、緊急性のない表示を行う。なお、ここでは、図24のパターン2−bでの表示を行うものとする。また、表示制御部3は、状況判断結果情報に基づき、図10の表示範囲のうち、C,F,Iの範囲の表示部4の表示を徐々に目立たなくさせていく表示指示情報を作成する。なお、このとき、右方向に意識を誘導する目的があるため、表示制御部3は、模様の表示位置を徐々に動かすことで表示を目立たなくさせる。また、運転者が変化に気づく必要があるため、表示制御部3は、運転者にあった速度で(運転者にあった速度は運転者の操作の履歴をとって設定するようにすればよい)表示内容の変更を行うようにする(図17(c)参照)。
これにより、運転者が右方向に関連する何らかの情報があることを示唆することができる。
これ以外にも、例えば、表示制御部3は、自車両の現在位置から右左折地点にむかう距離が縮まる速度にあわせた速度で、表示内容の変更を行うようにしてもよい。
これにより、右折地点までの距離感を運転者に察知させることができる。
さらに、状況判断部5が作成した状況判断結果情報には、「現在位置から100m先で右折、ナビが示している次に運転者が行うべき動作情報は右折であるため、右折を促していることを示唆する必要がある」旨の情報があり、緊急レベルは中であって、右側へ意識を集中させたい場合であるので、表示部4に表示されている表示内容の一部だけ徐々に目立たなくさせる(図24のパターン2−b)。また、このとき、徐々に目立たなくさせた部分以外の表示部分については、運転者が気づかないように目立たなくするよう、表示を目立たなくさせる箇所(図10の表示範囲のうち、C,F,I)以外の表示も徐々に濃度を下げることで目立たなくさせる表示指示情報を作成する。すなわち、図10の表示範囲のうち、C,F,I以外の箇所については、右折する際に周囲に人や他車両がいないか、信号機の様子などを確認する必要があるが、周辺視野に表示がされたままであると運転者にとって邪魔なものとなるため、運転者の注意を引く必要はないが、視界確保が必要であること、さらに、図10の表示範囲のうち、C,F,Iの範囲については、右折を促していることを示唆したいため表示内容を変更したが、それ以外の範囲の表示が運転者に刺激を与えてしまい、本来伝えたい「右折を促している」という情報を運転者が見失ってしまうのを防ぐ必要があることから、運転者が気づかないように、右側と比較したときに運転者が変化に気づきにくい速度で表示を目立たなくする動作を行う。
これにより、運転者が右方向に関連した情報があるという意識を保ったまま、右方向に関連した情報は右折指示であることを正確に把握し、視界を確保することができる(図17(c),(d)参照)。
自車両(4)の地点にくると、車両の状況は、ナビ11の指示した一定距離走行後に右折する地点に入った状態である。これにより、状況判断情報記録部1から状況判断部5へ送られる情報のうち、GPS13からの位置情報が変化しているため、状況判断部5が作成する状況判断結果情報は、「現在位置から100m先で右折、右折地点では特に右側の視界の確保が必要である」から、「右折地点であるため、視界の確保が必要である」旨の内容となる。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルは中に振り分けるが、自車両(3)までの段階で、表示部4の表示はほぼ目立たなくなっており、視界の確保ができる状況に入っているため、表示制御部3は、引き続き表示状態を維持するため、図17(d)の状態になった状態を維持する(図24のパターン4)。
これにより、表示が再び目立つように表示変更されることがなく、運転者は視界の確保をしながら右折進行を開始できる。
自車両(5)の位置にくると、車両の状況は、ナビ11の指示した右折進行途中の段階である。これにより、状況判断情報記録部1経由で取得した運転操作部14の操作情報に基づき、状況判断部5は、「運転操作の頻度が高いため、視界の確保が必要である」旨の状況判断結果情報を作成する。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを中に振り分ける。そこで、表示制御部3は、図24のパターン3で表示を目立たなくする制御を行うが、自車両(4)の位置までに表示部4の模様は目立たなくなっており、視界の確保ができる状況であるため、引き続き図17(d)の表示状態を維持する(図17(e)参照)。
これにより、表示が再び目立つように表示変更されることがなく、運転者は、視界の確保をしながら右折進行を続けることができる。
自車両(6)の位置にくると、車両の状況は、右折が終了した直後の段階である。これにより、状況判断情報記録部1経由で取得した位置情報に基づき、状況判断部5は、「右折が終了した直後の段階であり、運転者がこれから走行する路上の状況を確認するため、視界の確保が必要である」旨の状況判断結果情報を作成する。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを中に振り分け、図24のパターン3で表示を目立たなくする制御を行うが、自車両(5)の位置までに表示部4の模様は目立たなくなっており、視界の確保ができる状況であるため、引き続き図17(e)の表示状態を維持する(図17(f)参照)。
これにより、表示が再び目立つように表示変更されることがなく、運転者は、視界の確保をしながらこれから走行する路上の状況を確認することができる。
自車両(7)の位置にくると、車両の状況が、案内ルートからも外れず、通常走行になったため、状況判断情報記録部1から取得した車内外の情報に基づき、変化判定部2は、状況変化がない状態であると判断し、表示制御部3は、表示部4に対し、状況変化がない場合の模様の表示をおこなう表示指示情報を送信する。すなわち、フロントウインドウ(図3のAd参照)に設置された表示部4に、模様が表示される(図17(g)参照)。
なお、このとき、表示制御部3は、運転者が気づかない速度で徐々に表示内容が目立つように変更する表示指示情報を作成する。
これにより、状況変化はないということを運転者に察知させることができ、さらに運転の阻害となるような表示をせずに運転者に案内ルートから外れていないというフィードバックを与えることができる。
また、別の例として、例えば、トンネルを走行中の場合の例について、図19,20を用いて説明する。図19は、自車両がトンネル内を通過する状況の一例を説明する図であり、図20は、自車両がトンネル内を通過するときの表示部4の表示の一例を説明する図である。
なお、ここでは、表示部4は、車両の天井部(図3のAe参照)、Aピラー(図3のAb、Ab’参照)、ダッシュボード上(図3のAa)に設置され、テクスチャを表示するものとし、表示制御部3が表示箇所を変更する範囲は、図10で説明した範囲に基づくものとして以下説明する。
自車両(11)の時点では、通常走行中であるため、変化判定部2は、状況変化がある状態ではないと判断するので、状況変化のない場合の表示として、表示部4全体にテクスチャを表示している(図20(a)参照)。これにより、運転者へは、状況変化はないということを察知させることができている。
自車両(12)の位置にくると、車両はトンネル内部に進入する段階である。状況判断情報記録部1から取得したGPS13の現在地情報に基づき、変化判定部2は、図5で説明したような状況変化のうち、トンネル内であるという状況変化があったと判断する。また、状況判断部5は、「トンネル内部におり、トンネル内部は視界の確保が必要な場所である」旨の状況判断結果情報を作成する。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを中に振り分け(図23参照)、図24に基づき、表示制御部3は、緊急性のない表示を行う。なお、ここでは、後方から接近してきた車両が自車両に影響を及ぼす可能性があるため、図24のパターン1−bでの表示を行うものとする。また、表示制御部3は、このとき、トンネル内での状況変化に備えて、完全に目立たなくならないように、運転の阻害とならない程度に運転者がわずかに視認できる表示濃度となるようにする(図20(b)参照)。
これにより、視界の確保を行いながら、トンネル内部で何かの状況変化が起こったときに運転者への通知を容易に行うことができる。
自車両(13)の位置にくると、トンネル内部を通常走行中であったが、後方右側より左のウインカーを点灯している車両が接近してきている状況となる。状況判断情報記録部1から取得した情報に基づき、変化判定部2は、後方右側より左のウインカーを点灯している車両が接近しきているため、図5で説明したような、状況変化があると判断する。この時、表示制御部3は、状況判断部5から、「右側後方より左側車線に車線変更する可能性のある車両あり。今後走行中の車線に割り込みの可能性があり、注意必要」との内容の状況判断結果情報を受け、次の動作が行われる前に、表示量を一旦増加させる表示指示情報作成し、表示部4は表示量を増加させる(図20(c)参照)。
これにより、運転者に気づきを与え、次の表示を印象付けさせることができる。なお、図20(c)に示すように、ここでは、表示されていたテクスチャの濃度と表示量を増加させている。
自車両(14)の位置にくると、状況判断情報記録部1を経由した、カメラ10からの他車両の状況の情報や、センサ12からの自車両と他車両の位置に基づく間隔の情報や、GPS13からの現在地の情報等に基づき、状況判断部5は、「現在地はトンネル内であり、後方右側より左のウインカーを点灯している車両が接近してきており、自車両を追い抜き、自車両の前方へ自車両が走行している車線変更をするために追い抜きをしようとしている。」という旨の状況判断結果情報を作成する。なお、この状況判断結果情報により、左のウインカーを点灯している車両が、図14で説明したi→f→c→bの順で走行していくということが判断される。
緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを大に振り分け(図23参照)、表示制御部3は、図24に基づき、表示の一部を即時に目立たなくする表示指示情報を作成する。なお、ここでは、図24のパターン2−aでの表示を行うものとする。また、このとき、表示制御部3は、状況判断結果情報に基づき、他車両の動作に合わせて図10の表示範囲のうち、I→F→C→Bの順で目立たなくさせる表示指示情報を作成する。このとき、接近車両と自車両の間の距離に合わせて、目立たなくさせるスピードを速めたり、緩めたりしてもよい。表示制御部3からの表示指示情報に基づき、表示部4はテクスチャの表示を行う(図20(d),(e))。
これにより、運転者は、後方車両の接近に気づきを得ることができる。また、後方車両の動向を察知し、予測することができるため、余裕をもった運転操作が容易になる。
自車両(15)の位置にくると、トンネル内部を通常走行中であったが、後方から追い抜きをした車両が車線変更動作を行っている途中であり、自車両の前方にいる段階である。状況判断情報記録部1を経由した、センサ12からの自車両と他車両の位置に基づく間隔の情報や、GPS13からの現在地の情報等に基づき、状況判断部5は、「現在地はトンネル内であり、自車両と前方車両との距離が近い状況である」という旨の状況判断結果情報を作成する。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを大に振り分け(図23参照)、表示制御部3は、図24に基づき、表示の一部を即時に目立たなくする表示指示情報を作成する。なお、ここでは、運転者の意識を前方の全体に向け注意を促す必要があるとして、図24のパターン2−aでの表示を行うものとする。しかし、自車両(14)の時点で、表示の一部を即時に目立たなくする動作は完了しているため、引き続き表示状態を維持する表示指示情報を作成する。そして、表示部4は、表示指示情報に従った表示を行う(図20(e))。
これにより、接近してきた他車両の動向が落ち着いてないことを示唆することができる。
自車両(16)の位置にくると、車両はトンネル内にいる状態ではあるが、他車両の接近から開放された状態である。状況判断情報記録部1から取得したGPS13の現在地情報やセンサ12からの情報等に基づき、変化判定部2は、図5で説明したような状況変化のうち、「トンネル内である」という状況変化のみ起こっていると判断する。また、状況判断部5は、「現在地はトンネル内であり、トンネル内部は視界の確保が必要」という旨の状況判断結果情報を作成する。緊急性判定部6は、この状況判断に用いられた情報に基づき、緊急レベルを中に振り分け(図23)、表示制御部3は、図24に基づき、運転者の意識を全体に向け、注意を促す必要があるとして、全てのテクスチャの表示を徐々に目立たなくさせる表示指示情報を作成する。なお、このとき、表示濃度は、自車両(12)の時点と同じように、トンネル内での状況変化に備えて完全に目立たなくならないように、トンネル内での状況変化に備えて完全に目立たなくならないように、運転の阻害とならない程度に運転者がわずかに視認できる表示濃度とする。(図20(f))。
これにより、他車両の接近の危険から開放されたことを知らせ、視界の確保を行いながら再びトンネル内部で何かの状況変化が起こったときに運転者への通知を容易に行うことができる。
自車両(17)の位置にくると、車両はトンネル内から脱出した状態となる。状況判断情報記録部1から取得したGPS13の現在地情報等に基づき、変化判定部2は、図5で説明したような状況変化はないと判断する。表示制御部3は、状況変化がない場合のテクスチャの表示を行う表示指示情報を作成し、表示部4は、この表示指示情報に応じた表示を行う。(図20(g))。
なお、このとき、表示制御部3は、運転者が気づかない速度で徐々にテクスチャを目立たせる表示指示情報とする。
これにより、さらに運転の阻害となるような表示をせずに、再び状況変化はないということを運転者に察知させることができる。
このように、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
また、各実施の形態1〜4における表示制御装置の制御に用いられる各部は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
また、実施の形態1において、表示制御装置は、図1に示すような構成としたが、これに限らず、変化判定部2と、表示制御部3とを備える構成であればよい。
1 状況判断情報記録部、2 変化判定部、3 表示制御部、4 表示部、5 状況判断部、6 緊急性判定部、10 カメラ、11 ナビ、12 センサ、13 GPS、14 運転操作部、15 車両情報取得部。

Claims (8)

  1. 運転者周囲状況情報に基づき、運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する変化判定部と、
    表示部に対し、予め設定された、運転情報とは関連のない視覚刺激表示を表示させ、前記変化判定部により前記状況変化があったと判断された場合に、前記視覚刺激表示の表示内容を変更して目立たなくさせる表示制御部
    とを備えた表示制御装置。
  2. 前記運転者周囲状況情報に基づき、前記状況変化の内容を判断し、状況判断結果情報を作成する状況判断部をさらに備え、
    前記表示制御部は、
    前記状況判断結果情報に応じて、前記視覚刺激表示の表示内容の変更方法を変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
  3. 前記表示制御部は、
    前記表示内容を変更させる表示箇所を変える
    ことを特徴とする請求項2記載の表示制御装置。
  4. 前記表示制御部は、
    前記表示内容を変更させる速度を変える
    ことを特徴とする請求項2記載の表示制御装置。
  5. 前記表示制御部は、
    前記表示内容の情報量を変える
    ことを特徴とする請求項2記載の表示制御装置。
  6. 前記表示制御部は、
    前記表示部に対し、前記視覚刺激表示の表示内容を変更させる前に、当該変更とは異なるように前記視覚刺激表示の表示内容を変更させる
    ことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
  7. 前記運転者周囲状況情報に基づき、前記状況変化の緊急レベルを設定する緊急性判定部をさらに備え、
    前記表示制御部は、
    前記緊急レベルに応じて、前記視覚刺激表示の内容を変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
  8. 運転者の周囲の状況変化があるかどうかを判断する変化判定部と、
    前記変化判定部の判断結果に応じた表示指示情報を出力する表示制御部と、
    前記運転者の周辺視野に視覚刺激表示を行い、前記変化判定部により状況変化があったと判断された場合に、前記表示指示情報に基づき、前記視覚刺激表示を目立たなくする表示部
    とを備えた表示制御装置。
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