JP2016038477A - 打楽器パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】過渡応答に伴う振動を抑制しつつ微弱な振動を検出できる打楽器パッドを提供する。【解決手段】ドラムパッド1は、エラストマー材料を主成分とするパッド層2と、パッド層2の表面側に配設される表面保護シート3と、表面保護シート3の裏面に配設される1又は複数の感圧センサー素子4とを備える。表面保護シート3の裏面の一部が、被打撃時にパッド層2の表面に接触するとよい。また、感圧センサー4が表面保護シート3の裏面又はパッド層2の表面に固定されているとよい。また、表面保護シート3が、被打撃時に感圧センサー4の配設位置に対応して表面に凸部を有するとよい。また、パッド層2が、感圧センサー4の配設位置に対応して表面に凹部を有するとよい。【選択図】図1

Description

本発明は、打楽器パッドに関する。
アコースティックドラムを電子化した電子ドラム等の電子打楽器が市場を流通するに至っている。このような電子打楽器は、打撃面を形成するパッドの振動を電子音に変換し、所定の電子音源を介してスピーカやヘッドホン等の出力装置からその電子音を出力する。
従来の電子ドラムは、パッドの振動を圧電素子等のセンサーにより感知し、スティックの打撃力に応じた信号を電子音源に出力する構造が採用されている。そのため、パッドの振動をセンサーに感知させ易くするために、(1)打撃面を形成するゴム製のパッドを鉄板に積層し、その鉄板の裏面側にセンサーを配設した電子ドラムが考案されている(特開2003−295864号公報参照)。
一方、電子打楽器でも、家庭で練習する場合などではパッドの打撃面を打撃するときに打撃音が発生するため、この打撃音を小さくする電子打楽器が考案されている。例えば(2)打撃面を有するヘッド部材として、開口孔が多数形成されたシート状のヘッド部材を用いる電子ドラム(特開2001−142459号公報参照)や、(3)弾性を有する複数のフィルムを積層してドラムヘッドを形成した電子打楽器(特開2007−72300号公報参照)が考案されている。
しかし、前記(1)の電子ドラムは、打撃面を形成するゴム製パッドの裏面側にセンサーが配設されているため、打撃面への打撃等による振動がパッド内で減衰しながらセンサーへ伝達される。また、前記(2)の電子ドラムは、打撃面を有するシート状ヘッド部材の裏面側にスポンジ等で形成される振動吸収部材を有し、この振動吸収部材の裏面側にセンサーが配設されている。そのため、これらの電子ドラムでは、ブラシによる打撃や擦り等による微弱な振動がセンサーに感知され難い。
また、前記(3)の電子打楽器は、ドラムヘッドの裏面にセンサーが配設され、このドラムヘッドの裏面側が空間となっているので、ドラムヘッドの打撃時の振動だけではなく、その打撃による過渡応答に伴う振動もセンサーによって感知され易い。過渡応答に伴う振動が感知されると、アコースティックドラムとは異なった違和感のある電子音となるおそれがある。
特開2003−295864号公報 特開2001−142459号公報 特開2007−72300号公報
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、過渡応答に伴う振動を抑制しつつ微弱な振動を検出できる打楽器パッドを提供することを目的とする。
前記課題を解決するためになされた発明は、エラストマー材料を主成分とするパッド層と、前記パッド層の表面側に配設される表面保護シートと、前記表面保護シートの裏面に配設される1又は複数の感圧センサーとを備える打楽器パッドである。
当該打楽器パッドは、1又は複数の感圧センサーが表面保護シートの裏面に配設されているので、表面保護シートの表面への打撃や擦りによる振動が感圧センサーに伝達するまでの減衰を抑制でき、ブラシによる打撃や擦りによる微弱な振動を感圧センサーに感知させることができる。また、当該打楽器パッドは、感圧センサーの裏面側にエラストマー材料を主成分とするパッド層が配設されているので、表面保護シートへの打撃等による過渡応答に伴う振動がパッド層によって抑制され、感圧センサーによる前記過渡応答に伴う振動の感知を防止できる。ここで、「主成分」とは、パッド層を構成する成分のうち最も含有量が多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。
前記表面保護シートの裏面の一部が、被打撃時に前記パッド層の表面に接触するとよい。このように、被打撃時に表面保護シートの裏面の一部がパッド層の表面に接触することで、スティックやブラシの先端が表面保護シートを介してパッド層の表面に当たり、好ましい打感が得られると共に打撃音が低減される。ここで、「被打撃時」とは、表面保護シートが打撃や擦り等の振動を生ずる力を受けたときを意味する。なお、打撃を受けていない状態では、前記表面保護シートの裏面の一部はパッド層の表面に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
前記感圧センサーが前記表面保護シートの裏面又は前記パッド層の表面に固定されているとよい。このように、感圧センサーが表面保護シートの裏面又はパッド層の表面に固定されていることで、表面保護シート及びパッド層を相対的にシート平面方向へ移動し易く、表面保護シートの張力を容易に調整できる。
前記表面保護シートが、被打撃時に前記感圧センサーの配設位置に対応して表面に凸部を有するとよい。このように、被打撃時に表面保護シートが1又は複数の感圧センサーが配設されている位置に対応して表面に凸部を有することで、スティックやブラシの先端がこの凸部に接触することにより生じる振動が感圧センサーに感知され易くなり、微弱な振動がより検出され易くなる。なお、打撃を受けていない状態では、表面保護シートは表面に上記凸部を有していてもよいし、有していなくてもよい。
前記パッド層が、前記感圧センサーの配設位置に対応して表面に凹部を有するとよい。このように、パッド層が感圧センサーの配設位置に対応して表面に凹部を有することで、感圧センサーが配設されている表面保護シートの部分が沈み込むように変形し易くなり、ブラシで擦った際に適度な抵抗感を生じさせると共に、感圧センサーがブラシの擦り動作をより感知し易くできる。
以上説明したように、本発明の打楽器パッドは、過渡応答に伴う振動を抑制しつつ微弱な振動を検出できるので、電子打楽器等として好適に用いることができる。
本発明の第一実施形態に係るドラムパッドの模式的断面図である。 (a)は、図1のドラムパッドの製造方法を説明する模式的断面図であり、(b)は、図1のドラムパッドの製造方法の(a)に示す工程の次の工程を説明する模式的断面図であり、(c)は、図1のドラムパッドの製造方法の(b)に示す工程の次の工程を説明する模式的断面図である。 図1のドラムパッドの模式的平面図である。 本発明の第二実施形態に係るドラムパッドの模式的断面図である。 図1及び図4とは異なる実施形態のドラムパッドの模式的断面図である。 図1、図4及び図5とは異なる実施形態のドラムパッドの模式的断面図である。 図1、図4、図5及び図6とは異なる実施形態のドラムパッドの模式的断面図である。 図1、図4、図5、図6及び図7とは異なる実施形態のドラムパッドの模式的平面図である。 図1、図4、図5、図6、図7及び図8とは異なる実施形態のドラムパッドの模式的平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明に係る打楽器パッドとして、電子ドラムに用いられ、スティックやブラシで打撃されたり擦られたりするドラムパッドを例にとり図面を参酌しつつ説明する。なお、本発明に係る打楽器パッドは、ドラムパッドに限定されるものではなく、その他の打撃入力装置にも適用可能である。
[第一実施形態]
図1のドラムパッド1は、エラストマー材料を主成分とするパッド層2と、パッド層2の表面側に配設される表面保護シート3と、表面保護シート3の裏面に配設される複数の感圧センサー素子4とを備えている。複数の感圧センサー素子4は、パッド層2の表面に埋め込まれている。このドラムパッド1は、例えば電子ドラムの10〜14インチのスネアやタムに用いられるものが想定され、具体的には直径が200〜300mmで、平均厚みが10〜30mm程度のものが挙げられる。また、当該ドラムパッド1は、パッド層2の周囲を囲む略円筒形のシェル(ドラム胴(図示省略))を備えてもよく、このシェルが表面側端部にリムを有してもよい。なお、ドラムパッドのサイズや用途等は前記のものに限定されるものではない。
<パッド層>
パッド層2は、エラストマー材料を主成分とする。パッド層2を構成するエラストマーとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどが用いられる。また、これらの材料を発泡したものも好適に用いられる。パッド層2を発泡エラストマーで構成することにより、パッド層2の伸縮性が優れ、当該ドラムパッド1の打感を高めると共に打撃音を小さくできる。また、パッド層2の材料として熱可塑性エラストマーも好適に用いられる。パッド層2の材料として熱可塑性エラストマーを用いることで、成形型に挿入して加熱することにより、容易に所望の形状のパッド層2を作成することができる。
パッド層2の硬度(アスカー硬度C)の下限としては、10が好ましく、30がより好ましい。また、前記硬度の上限としては、60が好ましく、50がより好ましい。前記硬度が前記下限未満であると、パッド層2が軟らかくなり過ぎ、好ましい打感が得られなくなるおそれがある。逆に、前記硬度が前記上限を超えると、パッド層2が硬くなり過ぎ、好ましい打感が得られなくなるおそれがある。なお、前記硬度は、JIS−K−7312−アスカーC硬度により測定される値である。
なお、パッド層2の厚みは特に限定されるものではなく、パッド層2の平均厚みとしては、例えば5mm以上20mm以下とすることができる。
<表面保護シート>
表面保護シート3は、パッド層2の表面側を覆うようパッド層2の表面に貼設されている。また、後述する複数の感圧センサー素子4がパッド層2の表面に埋め込まれているので、図1に示すように、表面保護シート3の裏面は複数の感圧センサー素子4に接触している。この表面保護シート3によって打撃によるパッド層2の表面の損傷が抑制され、当該ドラムパッド1の耐久性が向上する。
表面保護シート3としては、伸長可能なシート状に設けられているものであれば特に限定されず、例えば公知の繊維シートや樹脂シートが用いられる。なお、表面保護シート3は、伸縮可能、つまり伸長された際に表面保護シート3自体が復元力を有するものが好ましい。ここで、表面保護シート3は、シート平面方向のいずれの方向(二次元の任意の方向)へも伸縮可能であること(2wayストレッチ)が好ましく、例えばニット材(ニット編みされた編物)を採用することが好ましい。このニット材を構成する繊維は、特に限定されず、天然繊維を採用することも可能であるが、表面保護シート3の強度等の観点から合成繊維を用いることが好ましい。この合成繊維としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなる繊維、ポリエステル、アクリル樹脂、ナイロン等のポリアミドからなる繊維及びこれら樹脂の共重合物、変性物及びこれらの組み合わせからなる合成繊維が挙げられる。なお、これらの繊維を単独で用いることも可能であり、また複数種類の繊維を組み合わせて用いることも可能である。
また、表面保護シート3として樹脂シートを用いる場合、樹脂シートの材料としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ウレタン、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、天然ゴム等が挙げられる。また、表面保護シート3として樹脂シートを用いる場合、メッシュ状の樹脂シートを用いることも好ましい。表面保護シート3をメッシュ状のシートとすることにより、減音効果が向上すると共に過渡応答時の振動を低減できる。
また、表面保護シート3として、繊維と樹脂とを複合させた繊維強化シートを用いてもよい。また、表面保護シート3の材料として熱可塑性エラストマーも好適に用いられる。熱可塑性エラストマーであれば、成形型に挿入して加熱することにより、容易に所望の厚みの表面保護シート3を作成することができる。
表面保護シート3の平均厚みの下限としては、0.15mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、前記表面保護シート3の平均厚みの上限としては、0.5mmが好ましく、0.4mmがより好ましい。前記表面保護シート3の平均厚みが前記下限未満であると、表面保護シート3の強度が不十分となるおそれがある。逆に、前記表面保護シート3の平均厚みが前記上限を超えると、表面保護シート3が厚くなり過ぎ、打感を損ねるおそれがある。
<感圧センサー素子>
複数の感圧センサー素子4はパッド層2の表面に埋め込まれており、各感圧センサー素子4の表面は表面保護シート3の裏面と接触している。なお、複数の感圧センサー素子4とパッド層2との間、及び複数の感圧センサー素子4と表面保護シート3との間に、接着剤の層があってもよい。
複数の感圧センサー素子4は、表面保護シート3の表面側への打撃やブラシによる擦りによって生じる振動を感知し、検出信号を信号出力線(図示省略)を通して電子音源(図示省略)に出力するものである。表面保護シート3は上述のように非常に薄いため、厚み方向に伝わる振動の減衰は小さく、表面保護シート3の表面側に生じた微小な振動も表面保護シート3の裏面に接触する感圧センサー素子4によって感知される。従って、ブラシの擦り等によって生じる微小な振動も感圧センサー素子4によって検出される。また、感圧センサー素子4の裏面及び側面がパッド層2に接触しているので、過渡応答に伴う振動が抑制されると共に、床等の外部からの不要な振動が感圧センサー素子4に感知されることが抑制される。
この感圧センサー素子4としては、表面保護シート3の表面側への打撃に耐えられるものであれば特に限定されず、容量変化や抵抗変化によって面圧を検知する素子や圧電素子などが用いられる。また、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)や多孔質エレクトレットを利用するセンサーも用いることができる。
図3は、当該ドラムパッド1の模式的平面図である。図3では、複数の感圧センサー素子4の位置を分かり易く示すために、感圧センサー素子4の部分を網掛けで図示している。このように、複数の感圧センサー素子4を平面視で離散的に配設することで、柔らかい打感とすることができると共に、打撃や擦りを受けた位置の検出が可能となる。
[ドラムパッドの製造方法]
次に、当該ドラムパッド1の製造方法について説明する。
当該ドラムパッド1の製造方法は、表面保護シート3の裏面に複数の感圧センサー素子4を固定する工程と、パッド層2を形成する工程とを備える。
<感圧センサー素子固定工程>
感圧センサー素子固定工程では、図2(a)に示すように、表面保護シート3の裏面の所定の位置に複数の感圧センサー素子4を接着剤により固定する。
<パッド層形成工程>
パッド層形成工程では、図2(b)に示すように、感圧センサー素子固定工程で複数の感圧センサー素子4を固定した表面保護シート3の裏面側にパッド層成形用の金型Dを載置し、この金型D内に液状又は熱可塑性のエラストマー材料5を供給する。このエラストマー材料5を硬化させることで、図2(c)に示すように、表面保護シート3の裏面側にパッド層2が形成される。なお、パッド層2の成形材料として熱可塑性のエラストマー材料を供給する場合は、金型D内に供給した後、加熱してエラストマー材料を一旦液状にした後に硬化させる。
なお、この製造方法は一例であって、他の製造方法により当該ドラムパッド1を製造してもよい。例えばパッド層成形用の成形型に液状のエラストマー材料を供給し、複数の感圧センサー素子を埋め込む位置に感圧センサー素子に対応する形状の凹部が表面に形成されたパッド層を形成する。そして、これらの凹部に複数の感圧センサー素子を挿入して当該ドラムパッド1を製造してもよい。また、例えば表面が平面状のパッド層を形成し、このパッド層の表面を切削して感圧センサー素子に対応する形状の複数の凹部を形成し、これらの凹部に複数の感圧センサー素子を挿入して当該ドラムパッド1を製造してもよい。
[利点]
当該打楽器パッドは、複数の感圧センサー素子4を表面保護シート3の裏面に配設しているので、感圧センサー素子4に伝達される表面保護シート3の表面への打撃や擦りによる振動が減衰し難く、感圧センサー素子4によってブラシによる打撃や擦りによる微弱な振動を検出できる。
また、当該打楽器パッドは、複数の感圧センサー素子4がパッド層2の表面に埋め込まれているので、表面保護シート3の表面側への打撃による過渡応答に伴う振動が抑制され、感圧センサー素子4による不要な振動の検出を防止できる。その結果、アコースティックドラムに近い打音を出力させることができる。
[第二実施形態]
図4のドラムパッド11は、エラストマー材料を主成分とするパッド層12と、パッド層12の表面側に配設される表面保護シート13と、表面保護シート13の裏面に固定される複数の感圧センサー素子14とを備えている。このドラムパッド11も、第一実施形態のドラムパッド1と同様に、例えば電子ドラムの10〜14インチのスネアやタムに用いられるものが想定されている。以下では、第一実施形態のドラムパッド1と同様の構成及び機能についての説明を省略し、ドラムパッド1と異なる点について説明する。
当該ドラムパッド11の複数の感圧センサー素子14は、接着剤等により表面保護シート13の裏面に直接固定されている。そのため、表面保護シート13の表面への打撃や擦りによる振動が確実に感圧センサー素子14へ伝わり、感圧センサー素子14によって微弱な信号がより確実に検出される。
当該ドラムパッド11の複数の感圧センサー素子14は、パッド層12には固定されていない。そのため、パッド層12に対して相対的に表面保護シート13をシート平面方向へ容易に拡縮でき、表面保護シート13の径方向への張力を調整できるので、打感の調整がし易い。
図4は、当該ドラムパッド11の表面保護シート13の表面側を打撃していない状態を示している。図4の状態では感圧センサー素子14とパッド層12の表面とが接触していないが、打撃を受けた際に表面保護シート13がパッド層12側へ押し込まれ、感圧センサー素子14の裏面がパッド層12の表面に接触する。そのため、打撃を受けた際、感圧センサー素子14が接触するパッド層12によって打撃による過渡応答に伴う振動が抑制されるので、感圧センサー素子14による不要な振動の検出が防止される。なお、図4では感圧センサー素子14とパッド層12とが接触していないが、打撃されていない状態で感圧センサー素子14がパッド層12の表面と接触していてもよい。
図4に示すように、当該ドラムパッド11の複数の感圧センサー素子14が配設されていない領域、つまり感圧センサー素子14間の領域には空間がある。そのため、ブラシによって表面保護シート13の表面が擦られる際、表面保護シート13は、感圧センサー素子14が配設されている領域に比べて感圧センサー素子14が配設されていない領域の方が大きく沈み込むことにより、表面保護シート13の裏面の一部がパッド層12の表面に接触する。これにより、感圧センサー素子14が配設されている位置に対応して、表面保護シート13の表面に凹凸が生じる。すなわち、被打撃時に、感圧センサー素子14の配設位置に対応して表面保護シート13の表面に凸部が形成される。ブラシの先端部分が、この表面保護シート13表面の凸部に引っかかりながら移動するため、感圧センサー素子14がブラシの擦り動作をより感知し易くなる。また、被打撃時にスティックやブラシの先端が表面保護シート13を介してパッド層12の表面に当たるので、好ましい打感が得られると共に打撃音が低減される。
[利点]
当該打楽器パッドは、複数の感圧センサー素子14がパッド層12に固定されていないので、表面保護シート13をパッド層12に対して相対的にシート平面方向へ移動し易く、表面保護シート13の張力を容易に調整できる。
また、当該打楽器パッドは、パッド層12及び表面保護シート13を一体的に成形する必要がなく、パッド層12及び表面保護シート13を個別に作成できるので、打楽器パッドを容易に作成できる。
[その他の実施形態]
本実施形態は前記構成からなり、前述の利点を奏するものであったが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更可能である。
つまり、前記実施形態のドラムパッドは、パッド層の表面が平面状である構成としたが、この構成に限らず、例えば図5に示すドラムパッド21のように、パッド層22が、感圧センサー素子24の配設位置に対応して表面に凹部25を有する構成であってもよい。このドラムパッド21のパッド層22の表面には、複数の感圧センサー素子24が接触する位置に対応して複数の凹部25が形成されている。これらの凹部25が各感圧センサー素子24の裏側にあることにより、感圧センサー素子24が配設されている表面保護シート23の部分が沈み込むように変形し易くなる。その結果、ドラムパッド21は、ブラシで表面保護シート23の表面を擦った際に適度な抵抗感を生じさせると共に、感圧センサー素子24がブラシの擦り動作をより感知し易くなる。
また、前記実施形態のドラムパッドは、表面保護シートの表面を平面状とする構成としたが、この構成に限らず、例えば図6に示すドラムパッド31のように、表面保護シート33の表面が波打ち形状である構成であってもよい。このドラムパッド31の表面保護シート33は、複数の感圧センサー素子34とパッド層32とで形成される凹凸の形状に沿うよう、裏面の一部がパッド層32の表面に接触しながらパッド層32の表面側に配設されている。これにより、複数の感圧センサー素子34が配設されている位置に対応して、表面保護シート33の表面に凸部が形成されている。その結果、表面保護シート33の表面側を打撃したり擦ったりする際、スティックやブラシの先端がこれらの凸部に接触することで感圧センサー素子34に感知され易くなり、微弱な振動がより検出され易くなる。
また、前記第一実施形態のドラムパッド1は、複数の感圧センサー素子4をパッド層2との一体成形により又は接着剤によりパッド層2の表面に固定する構成としたが、これ以外の方法により複数の感圧センサー素子をパッド層に固定してもよい。例えば図7に示すドラムパッド41のように、複数の固定用の針状部45を有する複数の感圧センサー素子44を用い、これらの針状部45によって複数の感圧センサー素子44をパッド層42の表面に固定してもよい。パッド層42はエラストマー材料を主成分としているので、感圧センサー素子44の針状部45を容易にパッド層42の表面に刺すことができ、感圧センサー素子44をパッド層42の表面の所定の位置に容易に固定することができる。
また、図7に示すドラムパッド41において、感圧センサー素子44を表面保護シート43に固定しなくてもよい。感圧センサー素子44を表面保護シート43に固定しないことにより、パッド層42に対して相対的に表面保護シート43をシート平面方向へ容易に拡縮でき、表面保護シート43の径方向への張力を容易に調整できる。
また、当該ドラムパッドの感圧センサー素子の数、形状及び配置は、前記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば1つの感圧センサー素子のみを表面保護シートの裏面に配設するドラムパッドとしてもよいし、図8に示すドラムパッド51のように、平面視リング状で径の異なる複数の感圧センサー素子54を表面保護シート53の裏面に同心円状に配設してもよい。図8に示すように、平面視で表面保護シート53の中心から径方向に沿って感圧センサー素子の存在する領域と存在しない領域とが交互に繰り返されることで、柔らかい打感とすることができる。
また、当該ドラムパッドの複数の感圧センサー素子に加えて、感圧センサー素子と同等の形状のスペーサーを平面視で感圧センサー素子の間に配設することも好ましい。例えば図9に示すドラムパッド61のように、複数の感圧センサー素子64に加えて、これらの感圧センサー素子64と等間隔となる位置に複数のスペーサー65を表面保護シート63の裏面に配設してもよい。このようにスペーサー65を配設することにより、表面保護シート63の表面側の打撃する位置によって異なる打感が生じることを抑制しながら、感圧センサー素子64の数を少なくできドラムパッドのコストを低減できる。
以上説明したように、本発明の打楽器パッドは、過渡応答に伴う振動を抑制しつつ微弱な振動を検出できるので、例えば電子ドラム等の電子楽器に好適に用いることができる。
1、11、21、31、41、51、61 ドラムパッド
2、12、22、32、42 パッド層
3、13、23、33、43、53、63 表面保護シート
4、14、24、34、44、54、64 感圧センサー素子
5 エラストマー材料
25 凹部
45 針状部
65 スペーサー
D 金型

Claims (5)

  1. エラストマー材料を主成分とするパッド層と、
    前記パッド層の表面側に配設される表面保護シートと、
    前記表面保護シートの裏面に配設される1又は複数の感圧センサーとを備える打楽器パッド。
  2. 前記表面保護シートの裏面の一部が、被打撃時に前記パッド層の表面に接触する請求項1に記載の打楽器パッド。
  3. 前記感圧センサーが前記表面保護シートの裏面又は前記パッド層の表面に固定されている請求項1又は請求項2に記載の打楽器パッド。
  4. 前記表面保護シートが、被打撃時に前記感圧センサーの配設位置に対応して表面に凸部を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の打楽器パッド。
  5. 前記パッド層が、前記感圧センサーの配設位置に対応して表面に凹部を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の打楽器パッド。
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