JP2016038460A - トナー用処理装置及びトナー製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性向上の為にトナー粒子表面に大粒径外添剤を添加しても外添剤脱離が発生し難いトナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供する。【解決手段】トナー粒子と外添剤とを含む被処理物を処理するトナー用処理装置100であって、前記トナー用処理装置が、駆動軸111を中心に回転可能に設けられた回転体とを備え、前記回転体は、前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理面であって、前記処理面のうち前記回転体本体から離れた領域の方が、前記領域より前記回転体本体に近い領域よりも、前記回転体の回転方向下流側に位置するように形成された処理面を有する処理部142とを備え、前記駆動軸から前記回転体の外周方向に最も離れた前記回転体の端部での回転軌跡の直径をD1(mm)、前記回転体の回転数をR(s-1)、前記処理部の総数をN(個)としたとき、下記式を満たす。160≦(R?N)+(0.115?D1)≦500【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、及び静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられるトナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)用の処理装置及び前記処理装置を用いたトナーの製造方法に関する。
従来、一般的な電子写真法におけるトナーは、着色粒子表面を流動性向上剤(外添剤)で処理し、所望の流動性や帯電特性を制御している。この外添剤として、一般的に広く使用されているものは、無機物あるいは有機物から成る微粒子である。
かかる外添剤としては、従来から金属酸化物や樹脂粒子及びこれらの表面処理物などが広く利用されてきた。
その中で、スペーサー粒子としての機能を有し、主に耐久性向上目的に添加される、一次粒子の体積平均粒径(D50)が80nm以上300nm以下程度の大粒径外添剤がある。この外添剤は一次粒子の体積平均粒径(D50)が80nm未満の小粒径外添剤とは異なり、例えば、二成分現像剤のキャリアとのストレス、一成分現像でのトナー搬送部材や薄層化ブレードとのストレス等による、トナー表面への外添剤埋め込まれは発生し難い。
しかしその反面、大粒径外添剤はトナー粒子に固着しにくいため、プリンタ等の装置内において長時間撹拌され続けると、その強いストレスによってトナー粒子から脱離し、スペーサー粒子としての機能を失う場合がある。大粒径外添剤のトナー粒子からの脱離は、プリンタ等で多数枚の印字を行った際にプリンタ機内の部品に付着を起こす場合があり、特に感光体を帯電する帯電部材である帯電ローラ表面を汚染するといった課題が懸念されている。
近年のプリンタ等の装置の高画質化、長寿命化に対してトナーの対ストレス性、長寿命化が望まれており、このような大粒径外添剤の脱離を抑制するトナー用処理装置として以下のような技術が開示されている。
特許文献1には、粉体を処理する処理容器内の下部に回転羽根が設けられた粉体処理装置において、処理容器内における回転羽根よりも上方に、回転羽根の回転によって舞い上がった粉体を下方に案内する案内部材を設けた粉体処理装置が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示される粉体処理装置は、小粒径外添剤の脱離はある程度低減できるものの、本発明者が後記する処理領域内での処理が不十分であるため、大粒径外添剤脱離の低減は困難であった。
また特許文献2には、撹拌槽、回転駆動軸及び撹拌翼を有し、撹拌槽の底壁を貫通する回転駆動軸に固定した撹拌翼を該撹拌槽の底部に配置し、撹拌槽内部に複数枚のデフレクターが固定された金属環を撹拌槽上部から吊り下げて配置した装置が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示される装置は、大粒径外添剤を固着させることは可能であるものの、運転時に材料温度がトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以上に上昇し、機内での融着や粗粒が発生してしまうという恐れが有った。
運転時の材料温度をトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下に抑えるには、材料の仕込量を減らすか、撹拌翼の回転周速を落せばよいが、材料の仕込量を減らすとトナー生産性(=単位時間当たりの製品出来高)が悪くなってしまう。
また撹拌翼の回転周速を落すと、前記した、長期使用での大粒径外添剤脱離といった弊害が解決できない。従って、トナー生産性、及び外添剤脱離減の全てを改善させる装置については更なる検討を行う余地があった。
特開平11−216348号公報 特開2012−212062号公報
本発明の目的は上記問題点を解消したトナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供することにある。
即ち本発明は、耐久性向上の為にトナー粒子表面に大粒径外添剤を添加しても外添剤脱離が発生し難いトナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、長期使用においても大粒径外添剤脱離由来の帯電部材汚染を抑制することができる静電荷像現像トナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、検討を重ねた結果、下記の本発明の構成にすることで、上記要求を満足できることを見いだし、本発明に至った。
即ち本発明は、
トナー粒子と外添剤とを含む被処理物を処理するトナー用処理装置であって、
前記トナー用処理装置が、
前記被処理物を収容する処理室と、
前記処理室の内部で駆動軸を中心に回転可能に設けられた回転体と、
を備え、
前記回転体は、
(i)回転体本体と、
(ii)前記回転体の回転により前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理面であって、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに延び、かつ、前記処理面のうち前記回転体本体から離れた領域の方が、前記領域より前記回転体本体に近い領域よりも、前記回転体の回転方向下流側に位置するように形成された処理面を有する処理部と、
を備え、
前記回転体は前記処理部を複数有し、
前記駆動軸から前記回転体の外周方向に最も離れた前記回転体の端部での回転軌跡の直径をD1(mm)、前記回転体の回転数をR(s-1)、前記処理部の総数をN(個)としたとき、
下記式1を満たすことを特徴とするトナー用処理装置である。
160≦(R×N)+(0.115×D1)≦500 (1)
更に本発明は、
前記処理室は円筒形であり、
前記処理室の内径の1/2をd2(mm)とし、前記回転軌跡の半径をd1(mm)としたとき、
前記d1は、前記d2の80%以上100%未満であり、且つ、
前記駆動軸に直交する面で前記処理部を切断したと仮定したときの断面において、前記処理面のうち前記回転体本体に最も近い第1部位と前記d2の80%に位置する第2部位とを結ぶ線と、
前記駆動軸を中心とし前記第2部位を通る円の前記第2部位における接線と、のなす角のうち前記回転方向下流側の角の大きさが、90度より大きく130度以下であることを特徴とするトナー用処理装置である。
更に本発明は、前記d1が、前記d2の90%以上100%未満であることを特徴とする。
更に本発明は、前記回転体の下方には、前記被処理物を舞い上げる手段が設けられていることを特徴とする。
更に本発明は、前記処理面が平面であることを特徴とする。
更に本発明は、前記回転体本体が円形であり、
前記処理室が円筒形であり、
前記処理面の前記駆動軸方向における最大長さは前記処理室の内径D2(mm)の4%以下であることを特徴とする。
更に本発明は、トナー粒子と外添剤とを含む被処理物を処理する工程を有するトナーの製造方法において、
前記被処理物を処理する工程で用いるトナー用処理装置が、前述のいずれかのトナー用処理装置であることを特徴とするトナーの製造方法である。
更に本発明は、前記回転体の先端部における周速が、30m/秒以上70m/秒以下であることを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明によれば、耐久性向上の為に大粒径外添剤を添加しても外添剤脱離が発生し難いトナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供することができる。
更には、長期使用においても大粒径外添剤脱離による帯電部材等の部材汚染を抑制することが可能な静電荷像現像トナー用処理装置及びトナーの製造方法を提供することができる。
本発明のトナー用処理装置の概略構成図である。 本発明の回転体の概略図である。 本発明の流動手段の概略図である。 本発明の処理槽の概略図である。 本発明の処理部の説明図である。 本発明の処理部の形状説明図である。 本発明の処理部での被処理物との関係の説明図である。 本発明の処理部の角度の説明図である。 本発明の処理部の角度の説明図である。 本発明の処理部の断面形状の説明図である。 本発明の実施例における処理羽根の形状説明図である。 本発明の実施例における処理羽根の形状説明図である。 本発明の実施例における処理羽根の形状説明図である。 本発明の実施例における処理面の形状説明図である。 本発明の実施例における処理羽根の形状説明図である。 本発明の実施例における処理羽根の形状説明図である。 比較例1、2におけるトナー用処理装置の概略図である。 比較例1、2における処理羽根の概略図である。
以下、本発明のトナー用処理装置及びトナー製造方法の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[トナー用処理装置]
図1に本発明を適用できるトナー用処理装置の概略図を示す。
トナー用処理装置100は、トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理室としての処理槽110、処理槽110の底部に回転可能に設けられた流動手段としての撹拌羽根120を備えている。さらに撹拌羽根120よりも上方に回転可能に設けられた回転体としての処理羽根140で構成される。さらに処理羽根140の上方には、必要に応じて処理槽110に対して固定されたデフレクタ130を備えている。
[処理室]
図4に処理槽110の概略図を示す。
処理槽110は平らな底部を持った円筒形の容器であり、底部の略中心に撹拌羽根120や処理羽根140を取り付けるための駆動軸111を備えている。処理槽110は強度の観点から鉄、SUS等の金属製が好ましく、内面は導電性の材質を用いるか内面の表面を導電加工するのが好ましい。
[流動手段]
図3に撹拌羽根120の概略図を示す。図3(a)が上面図、図3(b)が側面図である。
本発明において撹拌羽根120は被処理物を処理槽110内で流動(上昇)させるものである。
撹拌羽根120は中心から外側に向かって伸びる羽根部を有し、羽根部の先端が被処理物を舞い上げるように跳ねあげ形状をしている。羽根部の形状はトナー用処理装置の大きさや運転条件、被処理物の充填量、比重によって適宜設計可能である。
撹拌羽根120は強度の観点から鉄、SUS等の金属製が好ましく、必要に応じて耐摩耗用にメッキやコーティングを施してもよい。
撹拌羽根120は処理槽110の底部の駆動軸111に固定され、上から見て時計方向に回転する。撹拌羽根120の回転により、被処理物は処理槽110内で時計方向に回転しながら上昇し、やがて重力によって下降してくるので被処理物を均一に混合することができると考えられる。
[回転体]
図2に処理羽根140の概略図を示す。図4(a)が上面図、図4(b)が側面図である。
本発明において処理羽根140は、流動する被処理物と衝突して被処理物を処理するものである。処理羽根140は円環状の処理羽根本体141と、本体141の外周面から径方向の外向きに突き出した処理部142で構成される。
処理羽根140は強度の観点から鉄、SUS等の金属製が好ましく、必要に応じて耐摩耗用にメッキやコーティングを施してもよい。
処理部の構成を図5、図6に示す。図5は処理部142の斜視図であり、処理部142のうち、処理羽根140の回転方向下流に有って主に被処理物と衝突する処理面を斜線で示す。図6は処理羽根140において駆動軸と直交し、かつ処理部142を通る平面で切断したと仮定したときの断面図であり、処理槽110との関係も示している図である。図6において処理羽根140は時計方向に回転する。
処理面は図6に示すように処理羽根本体141の外周面から径方向の外向きに延び、かつ、処理面のうち処理羽根本体141から離れた領域の方が、処理羽根本体141に近い領域よりも、処理羽根140の回転方向下流側に位置するように形成される。
図5斜線部に示す処理面の回転方向下流から見たときの断面積は、断面積が大き過ぎると被処理物の流動に影響を与え、駆動トルクの上昇や被処理物の昇温の恐れがあり、断面積が小さ過ぎると所望の処理能力が得られない。したがって、処理部の断面積はトナー用処理装置の大きさや運転条件、被処理物の充填量、比重によって適宜設計されるものである。
[処理部の数]
本発明は、回転体としての処理羽根140に処理部142を設けた基本構成からなり、処理羽根140の大きさと周速によって処理部142を設置する数を最適化することにより、本件発明特有の効果を得ることができるものである。
まず被処理物は撹拌羽根120によって巻き上げられて処理槽110の外周部で撹拌羽根120の回転方向に旋回しながら上昇する。処理部142が衝突して、トナー粒子と外添剤を処理する領域を処理領域とすると、撹拌羽根120によって舞い上げられた被処理物が処理領域を通過する時に処理羽根140を高速回転させることで被処理物を処理することができる。
ここで言う処理とは、一つは処理部142が被処理物と高速で接触することによる撃力あるいはせん断力によって、大粒径外添剤をトナー粒子に固着させる機能が挙げられる。もう一つの機能としては凝集した粒子を解砕させる機能が挙げられる。
処理羽根140に設置した処理部142の数と処理されたトナーの品質の関係を評価することで処理部142の数に最適値があることがわかった。処理部142の数が少ない場合には処理の進行が遅くなると考えられるため、トナーを処理する工程に必要な時間が長くなる。一方、処理部142の数が多過ぎる場合には処理部142の回転によって被処理物の舞い上げが抑制されて処理領域における被処理物の存在量が少なくなると考えられる。
検討の結果、下記式1を満たすときに良好な結果が得られることが判った。ここでは駆動軸111から処理羽根140の外周方向に最も離れた処理羽根140の端部での回転軌跡の直径を処理羽根140の直径D1(mm)、、処理羽根140の回転数をR(s-1;rps)、処理部142の総数をN(個)とする。
160≦(R×N)+(0.115×D1)≦500 (1)
処理部142を複数設ける場合には、トナー用処理装置100を安定的に運転する理由で、処理羽根140の回転軌跡上で処理部142を均等間隔に配置するのが好ましい。
[回転体の大きさ]
処理羽根140の大きさについて図6、図7を用いて説明する。
処理槽110の内径の1/2をd2(mm)とし、前記回転軌跡の半径をd1(mm)としたとき、前記d1は、前記d2の80%以上100%未満の長さ、つまり図6の0.8Lよりも外側であることが好ましい。さらに好ましくは90%以上100%未満の長さ、つまり図6の0.9Lよりも外側であり、95%以上が最も好ましい。
処理部142の長さは、処理部142が処理槽110の内周面に接触しない範囲で設定することができる。
本発明では、装置を製作する際の公差を鑑み、d1の上限はd2の96%と考えている。
このような構成とすることで図7(A)に示すように処理面が径方向の外側に長く、処理面の高さが同じ場合、処理面積が大きくなるため、旋回している被処理物を数多く処理することができる。また、処理面は回転運動していることから、処理面が駆動軸111から離れるほど、処理面の先端部分の周速が速くなる。周速が速くなると、被処理物への衝突力が大きくなるため、被処理物を固着させる効果が大きくなると考えられる。
一方、図7(B)に示すように、処理面の長さが短い場合には被処理物に衝突する確率が低くなると考えられる。また、上述したように、駆動軸111から離れた、周速の速い領域に処理面が存在しないため、被処理物を処理する効果が小さくなると考えられる。
[処理面の角度]
処理羽根140の回転方向に対する処理面の角度について図8、図9を用いて説明する。
駆動軸111から前記d2の80%に位置する軌跡を図8の0.8Lに示す。
処理面のうち前記回転体本体に最も近い部位と図8の0.8Lと交差する第2部位とを結ぶ線と、図8の0.8Lの円の処理面における接線と、のなす角のうち前記回転方向下流側の角の大きさ(θ)は、90度以上130度以下が好ましい。
より好ましくは、前記θが90度以上121度以下である。
被処理物が処理羽根140の回転と同心円の円周方向に旋回しているとすれば、被処理物の流れ方向は処理羽根140の回転と同心円の接線方向と考えられる。
被処理物と処理面とが衝突する角度は、駆動軸を中心としたある半径における円の接線方向と、処理面との角度と考えられる。
被処理物は処理羽根140の回転方向に旋回すると同時に、遠心力によって駆動軸側より離れ、処理槽110内壁に向かう方向に流れていると考えられる。
図9(B)に示すように前述のθの値を90度以上とすることで、処理槽110の内壁方向に流れる被処理物が有効に処理面に衝突すると考えられる。
図9(A)に示すようにθが90度以下の場合には、処理槽110の内壁方向に流れる被処理物が処理面に有効に衝突しにくくなると考えられる。このことは処理面の先端周速が速く、処理効果が高くなる先端側で顕著になるので好ましくない。
図9(C)に示すようにθが130度を超える場合に処理が進みにくくなる理由は定かではないが、以下のように考えている。
θを大きくすることは処理面が処理槽110の内面側を向くことになり、処理槽110の内壁方向に流れる被処理物の流れを阻害すると考えられる。その結果、処理槽110の内壁付近での被処理物の分布が希薄となり、周速が速く、処理効果が高くなる先端側での処理効果が得られにくくなると考えられる。
更に本発明によれば、前記処理面は、前記回転体本体の外周面から前記径方向の外向きに平面状に延びている構成であることがより好ましい。
上記処理面の構成を、図5の斜視図に示す。この処理面は、長方形の平面であり、図4の駆動軸111に対して平行である。
処理面が、前記回転体本体の外周面から前記径方向の外向きに平面状に延びていることで、被処理物と効果的に衝突し、固着処理が進むと考えられる。
本発明の処理面は、図5に示した構成の他に、図10のA−A‘断面図の(A)に示すように処理面の上下端が曲率を持つ構成、(B)、(C)に示すように処理面が駆動軸111に対して角度を持つ構成であってもよい。また図10の(D)、(E)に示すように縦方向に湾曲する形状であってもよい。
[処理部の厚み]
処理部142の駆動軸110と平行な方向における厚み(上記処理面の前記駆動軸方向における最大長さ)について説明する。
処理部142の厚みを変えて検討した結果、厚みを小さくすると処理は弱く、厚みを大きくすると処理が強くなることが判った。
しかし厚みが大き過ぎると処理部142の質量が増し、装置の運転条件によっては運転が不安定になったり、駆動系への負荷が大きくなる恐れがある。また厚みを大きくすることで処理面の面積が大きくなり、運転条件によっては処理が強過ぎとなり、処理部と被処理物との摩擦による発熱のために被処理物の品質を低下させる恐れがある。
検討の結果、処理部142の厚みは、処理槽110の直径(内径D2)に対して4%以下が好ましい。
厚みを4%を超えて設定することも出来るが、前述の理由により運転条件を抑える必要があり、例えば処理部142の周速を小さくしてしまうと目的とする処理性能が得られない。
[トナーの製造]
次に、本発明のトナー用処理装置を用いたトナーの製造方法の一例について説明する。
トナー粒子の製造方法については、特に限定されず、従来公知の製造方法を用いることができ重合法、粉砕法、乳化凝集法、溶融懸濁法等種々のトナー粒子に対して本発明を適用できる。
[粉砕トナー粒子の製造方法]
ここでは、粉砕法を用いたトナーの製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂、着色剤、及びワックス、並びに必要に応じて、荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。
混合装置の一例としては、スーパーミキサー(株式会社カワタ社製)、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。
連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(株式会社神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械株式会社製)、PCM混練機(株式会社池貝製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)が挙げられる。
更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。
粉砕工程では、クラッシャー、ハンマーミル、の如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、クリプトロンシステム(株式会社アーステクニカ製)、ターボ・ミル(フロイント・ターボ株式会社製)等による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボジェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
[重合トナー粒子の製造方法]
重合法としては懸濁重合法・界面重合法・分散重合法の如き、親水性媒体中で直接トナーを製造する方法が挙げられる。以下に懸濁重合法を用いたトナーの製造手順について説明する。
懸濁重合法は、少なくとも重合性単量体、着色剤、ワックス等を有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散して、該重合性単量体組成物の液滴を製造する造粒工程、該液滴中の該重合性単量体を重合する重合工程を少なくとも経ることによりトナー母粒子を製造する重合法である。
そして、本発明のトナーを製造する場合には、重合性単量体組成物中に、低分子量樹脂を含有させることが好ましい。
本発明のトナーは、コア部とシェル部を少なくとも有するトナー母粒子を有するトナーであることが好ましい。該トナー母粒子には、コア部を覆うようにシェル部が存在している。このような構造をとることによりコア部のトナー粒子表面への滲出による帯電不良やブロッキングを防ぐことができる。また、さらにシェル部の表面上にはシェル部とは樹脂組成の違う表層部が存在するものがより好ましい。この表層部が存在することにより環境安定性、耐久性、耐ブロッキング性をより向上させることができる。
本発明のトナー母粒子を生成するために使用することが出来る重合性単量体として好ましいものに、ビニル系重合性単量体を挙げることができる。例えばスチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、蟻酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
シェル部は、これらのビニル系重合性単量体から形成されるビニル系重合体や添加したビニル系重合体によって構成される。これらのビニル系重合体の中でも、内部又は中心部を主に形成しているワックスを効率的に覆うという点から、スチレン重合体若しくはスチレン−アクリル共重合体或いはスチレン−メタクリル共重合体が好ましい。
本発明のトナーのコア部を構成する材料としてはワックスが好ましい。
本発明に係わるトナーに使用可能なワックス成分としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムの如き石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体などで、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。さらには、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、シリコーン樹脂も使用できる。
[外添処理]
このようにして得られた、トナー粒子の表面に外添剤を固着させる処理装置として、図1に示す本発明の装置を用いる。処理羽根140は撹拌羽根120よりも上方にあって、撹拌羽根120と同じ駆動軸111に固定され、上から見て時計方向に回転する。処理羽根140の回転により、被処理物と処理部142が衝突することによってトナー粒子と外添剤が処理され、外添剤の解砕やトナー粒子への固着処理が行われると考えられる。
外添剤の解砕処理を考慮した場合には処理部140の先端周速を30m/秒以上に設定することが好ましい。30m/秒よりも遅い場合には凝集した外添剤の解砕が不十分となったり、解砕させるために処理時間を長くする必要がある。
運転方法は以下の通りである。
図1に示すトナー用処理装置100の処理羽根140の回転周速を後記する所定の範囲内で設定する。
次に、処理槽110の上蓋を開け、予め計量しておいたトナー粒子及び外添剤を含む被処理物を投入する。投入後上蓋を閉め、以下に記載する回転周速で、処理羽根140を回転させる。更に、処理羽根140を回転中、冷水発生手段からの冷水を冷水ジャケット(図示しない)に供給することで、処理槽110内の材料温度を、トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下に調整する。
所望の時間処理を行った後、排出弁(図示しない)を開き、処理槽110からトナーを取り出す。その後、35μmから75μm開口程度のメッシュに通し、粗大粒子を除去し、トナーを得る。
処理羽根140の回転周速や、混合時間は、処理中の材料温度がトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下となる範囲に調整することが好ましい。具体的には、処理羽根140の回転周速の最大周速は10m/sec以上150m/sec以下であることが好ましく、より好ましくは30m/秒以上70m/秒以下の範囲で調整することが好ましい。混合時間は0.5分以上60分以下の範囲で調整することが好ましい。
トナー粒子と外添剤を処理させる工程は、1段階で行っても、2段階以上の多段階で行ってもよく、それぞれの段階で用いる混合条件及びトナー粒子の配合等は、同一であっても異なっていても良い。
[結着樹脂]
次に、本発明に用いられる、トナーに関して説明する。本発明の用いられるトナーとしては、公知のものが使用でき、粉砕法、重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法等のいずれの方法で製造されたものであってもよい。
トナーを構成する結着樹脂としては、通常トナーに用いられる樹脂を使用することができる。以下のようなものが挙げられる。
本発明に好適に用いられるトナーにおいて、結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体が挙げられる。
更に、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体が挙げられる。
更に、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
更に、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。
更に、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油系樹脂が挙げられる。
トナーの物性のうち、結着樹脂に起因するものとしては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される分子量分布は以下のものが好ましい。即ち、分子量2,000以上50,000以下の領域に少なくとも一つのピークを有し、分子量1,000以上30,000以下の成分が50%以上90%以下存在する場合がより好ましい。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は30℃以上60℃以下であることが好ましく、40℃以上60℃以下であることがより好ましい。ガラス転移点(Tg)が上記の範囲内であれば、トナーの耐久性に優れると共に、高温多湿環境下におけるトナー粒子同士の凝集が抑制される。
[ワックス]
本発明に好適に用いられるトナーのおいては、定着時の定着部材からの離型性の向上、定着性の向上の点から次のようなワックスがトナー粒子の材料として用いられる。
ワックスとしては、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。
これらのワックスの誘導体として、酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。
その他のワックスとして、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムが挙げられる。
[荷電制御剤]
本発明に好適に用いられるトナーにおいては、トナー粒子の帯電量及び帯電量分布の制御のために、荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、又はトナー粒子と混合(外添)して用いることが好ましい。
トナーを負荷電性に制御するための負荷電制御剤としては、有機金属錯体、キレート化合物が挙げられる。有機金属錯体としては、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸金属錯体、芳香族ジカルボン酸金属錯体が挙げられる。
更に、負荷電制御剤としては、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸及びその金属塩;芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸の無水物が挙げられる。
更に、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸のエステル化合物、ビスフェノールの如きフェノール誘導体が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御するための正荷電制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩によるニグロシンの変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩が挙げられる。
更に、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリブチルベンジルホスホニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩が挙げられる。
更に、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボレートの如きホスホニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸が挙げられる。
更に、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等);高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
これらの荷電制御剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。また、電荷制御樹脂も用いることができ、上記の電荷制御剤と併用することも出来る。
上記した荷電制御剤は微粒子状で用いることが好ましい。これらの荷電制御剤をトナー粒子に内添する場合は、結着樹脂100.0質量部に対して0.1質量部以上20.0質量部以下をトナー粒子に添加することが好ましい。
[着色剤]
本発明に好適に用いられるトナーにおいては、トナー粒子の材料として、従来知られている種々の着色剤を用いることが出来る。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としては、マグネタイト、カーボンブラック、以下に示すイエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤の如き有彩色着色剤によって黒色に調色されるように組み合わせたものが用いられる。特に染料やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111が挙げられる。
更に、120、127、128、129、147、155、162、168、174、176、180、181、185、191が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、31、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122が挙げられる。
更に、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が用いられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることが出来る。
本発明において、着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性を考慮して選択される。
これらの有彩色の非磁性の着色剤は、結着樹脂100質量部に対し総量で1.0質量部以上20.0質量部以下がトナー粒子中に含有される。
さらに本発明のトナーは、着色剤として磁性材料を含有させ磁性トナーとすることも可能である。
この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト如きの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの如き金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムの如き金属の合金及びその混合物が挙げられる。
上記磁性体は、より好ましくは、表面改質された磁性体が好ましい。
重合法により磁性トナーを調整する場合には、重合阻害のない物質である表面改質剤により、疎水化処理を施したものが好ましい。このような表面改質剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤を挙げることができる。これらの磁性体は個数平均粒径が2μm以下が好ましく、0.1乃至0.5μmのものがさらに好ましい。
トナー粒子中に含有させる磁性材料の量としては、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対し20乃至200質量部、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対し40乃至150質量部が良い。
[外添剤]
本発明に好適に用いられるトナーにおいては、トナー粒子表面に微粒子である外添剤を固着処理する。微粒子を固着処理することにより、トナー粒子の流動性や転写性が向上しうる。
トナー粒子表面に固着される外添剤は、酸化チタン、酸化アルミナ、及びシリカ微粒子のいずれかの微粒子を含むことが好ましい。
前記外添剤に含まれる微粒子の表面は、疎水化処理をされていることが好ましい。疎水化処理は、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤;脂肪酸及びその金属塩;シリコーンオイル;またはそれらの組み合わせによってなされることが好ましい。
様々な組み合わせの中でも、微粒子の一つとして、個数平均粒子径が80nm以上300nm以下である大粒径外添剤を添加することが好ましい。理由としてはスペーサー粒子としての機能を有し、主に転写性が向上できるためである。
材質としては例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化セリウム等が挙げられる。前記シリカの場合、例えば、気相分解法、燃焼法、爆燃法など従来公知の技術を用いて製造されたいかなるシリカをも使用することができる。中でも、粒度分布をシャープにできるゾルゲル法により得られるシリカ粒子が好ましい。
前記外添剤のトナー中における含有量は、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上8.0質量%以下であることがより好ましい。また外添剤は、複数種の微粒子の組み合わせでもよい。
本発明を適用したトナーと磁性キャリアを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。
以下、本発明におけるトナー等の各種物性の測定法について説明する。
[トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法]
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。
測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。
「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに該電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに該電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(4)該(2)のビーカーを該超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)該(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ該電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した該(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した該(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の該専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
[トナーのBET比表面積の測定]
トナーのBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。
測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行い、また装置には真空ポンプ、窒素ガス配管、ヘリウムガス配管が接続される。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本発明におけるBET比表面積とする。
尚、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、トナーに窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)とトナーの窒素吸着量Va(モル・g-1)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル・g-1)を縦軸とした吸着等温線を得る。次いで、トナーの表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル・g-1)を、下記のBET式を適用して求める。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
(ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。)
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈できる(この直線をBETプロットという)。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引くと、その直線の傾きと切片の値が算出できる。これらの値を用いて上記の傾きと切片の連立方程式を解くと、VmとCが算出できる。
さらに、上記で算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm2)から、下記の式に基づいて、トナーのBET比表面積S(m2・g-1)を算出する。
S=Vm×N×0.162×10-18
(ここで、Nはアボガドロ数(モル-1)である。)
本装置を用いた測定は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋を精秤する。そして、ロートを使ってこの試料セルの中に約1.5gのトナーを入れる。
トナーを入れた前記試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置 バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。尚、真空脱気の際には、トナーが真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。そして、この試料セルの質量を精秤し、風袋との差からトナーの正確な質量を算出する。尚、この際に、試料セル内のトナーが大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、トナーが入った前記の試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。そして、この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、前記装置の分析ポートに試料セルをセットする。尚、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行なう。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入してトナーに窒素分子を吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより前記した吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。尚、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。さらに、このVmの値を用いて、前記したようにトナーのBET比表面積を算出する。
[トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)測定]
トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、トナーを約10mg精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。
この昇温過程で、温度40℃乃至100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後の、ベースラインの中間点の線と、示差熱曲線との交点を、トナーに含有される樹脂成分のガラス転移温度Tgとする。
ワックスおよびトナーの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、トナー約10mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
[外添剤の体積分布基準50%粒径(D50)の測定方法]
大粒径外添剤の粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行う。
大粒径外添剤の体積分布基準50%粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機を装着して行う。尚、上記の試料供給機としては、「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)等がある。
Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33リットル/sec、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。
粒径は体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。
測定条件は、SetZero時間10秒、測定時間10秒、測定回数1回、粒子屈折率は、1.81、粒子形状を非球形、測定上限1408μm、測定下限0.243μmとする。測定は、常温常湿(23℃、50%RH)環境下で行う。
[外添剤のメッシュ通過率の測定]
本発明において、外添剤の解砕性はメッシュ通過率により評価される。
本発明のメッシュ通過率とは、ホソカワミクロン社製のパウダーテスタ PT−Xを用い、金属メッシュを通過する外添剤の比率を意味する。
装置:パウダーテスタ PT−X(ホソカワミクロン社製)
測定環境:23℃、50%RH(JIS P8111)
測定前に24時間、常上記の環境に測定するトナーを調温・調湿させる。
金属メッシュ:#635(開口幅20μm)
トナー量:5g
振幅 :0.5mm
振動時間:120秒
の条件で篩い処理したトナーと処理前トナー各々の珪素(シリカ由来)の蛍光X線強度の比率(百分率)を計算した。
金属メッシュ通過率(%)=(A)/(B)×100
A:金属メッシュ通過トナーの蛍光X線ネット強度
B:金属メッシュ処理前トナーの蛍光X線ネット強度
蛍光X線を用いた分析方法を示す。
篩い処理したトナー、及び、篩い処理前のトナーを塩ビリングに約1g載せ、プレス機にて100kgfで圧縮しサンプルを作成する。得られたサンプルを蛍光X線分析装置:スペクトリス株式会社製 Axiosで測定し、外添剤由来の珪素(シリカの場合)のネット強度を得る。
X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は10mm、測定時間300秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
珪素(シリカ粒子)のメッシュ通過率は、トナー中に含まれる金属元素のKα線ネット強度(KCPS)を測定して求められる。
[帯電部材汚染の評価方法]
本発明において、帯電部材汚染は以下の方法で評価される。
帯電部材表面に外添剤等の粒子が付着する事で帯電部材表面が白濁してくる。白濁した領域の輝度値を数値化し未使用品との差を汚染量とした。
画像形成装置から耐久試験済みの帯電部材を取り出す。
画像スキャナを用いて、読み取り解像度を600dpi、ビット深度を8bitに設定して帯電部材表面を読み取る。読み取った画像より帯電部材表面の輝度値(0〜255)を求める。同様の手順で未使用の帯電部材表面の輝度値を求める。
未使用品と耐久評価品の輝度値の差を算出し、帯電部材長手方向全域の算術平均値を汚染量とする。
画像スキャナにはCanoScan5600F(キヤノン株式会社製)を用いた。
以下、具体的なトナー用処理装置の構成および製造方法について実施例及び比較例をもって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[トナー粒子の製造例]
四つ口容器中にイオン交換水710質量部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液850質量部を添加し、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを用いて12,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
スチレン 124質量部
n−ブチルアクリレート 36質量部
銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 13質量部
スチレン系樹脂(1) 40質量部
ポリエステル系樹脂(1)
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)(モル比=51:50)、酸価=10mgKOH/g、ガラス転移点=70℃、Mw=10500、Mw/Mn=3.20) 10質量部
負荷電性制御剤(3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物)
0.8質量部
ワックス(フィシャートロプシュワックス;吸熱メインピーク温度=78℃)
15質量部
上記の材料をアトライターを用いて3時間撹拌し、各成分を重合性単量体中に分散させ、単量体混合物を調製した。該単量体混合物に重合開始剤である1,1,3,3−テトラメチルブチルパ−オキシ2−エチルヘキサノエ−ト20.0質量部(トルエン溶液50%)を添加し、重合性単量体組成物を調製した。重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を10,000rpmに維持しつつ5分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内部温度を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら6時間反応させた。
次いで、容器内を温度80℃に昇温して4時間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却し、スラリー1を得た。スラリー1を含む容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均粒径(D4)が6.2μmの重合体粒子(トナー母粒子1)を得た。トナー粒子の真密度は1.1g/cm3であった。
[実施例1]
実施例1におけるトナー用処理装置の概略構成図を図1に示す。
トナー用処理装置100はトナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理槽110、駆動モーター150、制御部160で構成されている。
処理槽110は図4に示すような内寸高さが250mm、内径がφ230mmで有効容量が10Lの円筒形状の容器で平らな底部の中心に駆動軸111を備えている。駆動モーター150の駆動は駆動ベルトを介して駆動軸111に伝達されている。
制御部160は電源スイッチ、駆動ONスイッチ、駆動停止スイッチ、回転数調整ボリューム、回転数表示部、品温表示部等を備え、トナー用処理装置100の動作を制御している。
処理槽110内部には被処理物を処理室の底部から上方に流動させる流動手段として駆動軸111に図3示す撹拌羽根120を取り付ける。撹拌羽根120はS字形状でかつ先端が跳ねあげ形状のものを使用する。
さらに撹拌羽根120の上方には回転体として同じ駆動軸111に図2示す処理羽根140を取り付ける。処理羽根140は円環状の本体141の外周面から径方向の外向きに突き出した処理部142を4か所設ける。
処理部142の形状は、径方向の最外端が処理槽110の半径の96%となるようにし、厚みは4mmとする。
処理面のうち前記回転体本体に最も近い部位と図6の0.8Lの位置とを結ぶ線と、
図6の0.8Lの円の処理面における接線と、のなす角のうち前記回転方向下流側の角の大きさ(θ)を100度とする。
さらに、処理羽根140の上方には図1に示すデフレクター130を取り付ける。
本実施例では2段階の外添処理を行う。まず、トナー粒子と第1の外添剤を投入して第1外添処理を行い、引き続き第2の外添剤を投入して第2外添処理を行う。
上記構成のトナー用処理装置に対し、前記トナー粒子1を100質量部と、第1の外添剤として体積平均粒径(D50)が100nmのゾルゲルシリカ粒子(BET比表面積28.55m2/g)3.0質量部を処理槽110の有効容量の8%分導入する。処理羽根140の回転数が4,000rpm(67rps)となるように制御して5分間運転して第1外添処理トナーを得る。第1外添処理品の一部を回収してBETを測定する。
さらに1段目トナーに対してに対して第2の外添剤として一次粒子の個数平均粒径が18nmのシリカ粒子(オイル処理量3%、BET比表面積90.5m2/g)0.5質量部を導入する。
処理羽根140の回転数が4,000rpm(67rps)となるように制御して5分間運転して第2外添処理トナーを得る。
得られた第2外添処理トナーにおける外添剤の解砕性を評価するため、メッシュ通過率を測定する。物性評価結果を表1に示す。
このトナーを用いてキヤノン株式会社製フルカラーレーザープリンターLBP9510C(以下、プリンター)を使用して画像評価を行う。
[帯電部材汚染の評価]
得られた第2外添処理トナーを所定のプロセスカートリッジに充填する。
次にJIS環境(23℃、50%)にプリンターを設置し、画像面積比率2%のテストパターンを連続印刷し、A4サイズで1万枚の耐久試験を行う。
耐久試験後にプロセスカートリッジから帯電部材を回収し、汚染量を評価した。
汚染量が6.0以下であれば印刷された画像濃度は均一であるが、6.0を超えると目視で印刷画像の濃度むらが確認された。
コピー用紙はキヤノンマーケティングジャパンが販売するGF−C081を使用する。
評価結果を表1に示す。
[実施例2〜12]
実施例2〜12においては実施例1と同じ有効容量が10Lの処理槽を用いる。処理羽根140の構成と設定する周速は表1に示すとおりである。
実施例2は処理羽根140の回転数を2,700rpm(45rps)とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例3では図11に示すように処理部の数を8か所とし、処理羽根140の回転数を3,200rpm(53rps)とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例4では図12に示すように角度θを90°とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例5では図13に示すように角度θを120°とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例6では同様に角度θを130°とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例7、8では処理部の厚みを厚くする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例9では図14に示すように処理面を曲面で構成する以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例10では図15に示すように角度θを70°とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例11では図13に示すように角度θを140°とする以外は実施例1と同じ条件とする。
実施例12では図16に示すように処理部先端までの長さを小さくする以外は実施例1と同じ条件とする。
各実施例は実施例1と同様に被処理物を有効容量の8%分導入ししてトナーを製作し、トナー物性評価および帯電部材汚染の評価を行う。評価結果を表1に示す。
[実施例13、14]
実施例13、14においては内寸高さが872mm、内径がφ930mmで有効容量が500Lの処理槽を用いる。処理羽根140の構成と設定する周速は表1に示すとおりである。
それ以外は実施例1と同様の条件としてトナーを製作し、トナー物性評価および帯電部材汚染の評価を行う。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1においてはヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM10C型)を使用する。装置の概略構成図を図17に示す。この装置は処理槽310、撹拌羽根320、処理羽根330、デフレクタ340で構成されている。
処理羽根330の概略構成図を図18に示す。処理羽根330は円環状の処理羽根本体331と、本体331の外周面から径方向の外向きに突き出した処理部332で構成される。
図18で処理羽根330が時計回りに回転するとき、処理部332の下流に位置する処理面が設けられた側の形状は、処理羽根本体331から離れた領域の方が、処理羽根本体331に近い領域よりも、処理羽根330の回転方向上流側に位置するように形成されている。処理部332は2か所に設けてられている。
処理部332の処理面は曲線状に構成され、角度は70度、厚みは4mmとなっている。
実施例1と同様に被処理物を有効容量の8%分導入し、処理羽根330の回転数を2,500rpmとしてトナーを製作し、トナー物性評価および帯電部材汚染の評価を行う。運転条件、評価結果を表2に示す。
[比較例2]
比較例2においては処理羽根330の回転数を4,000rpm(67rps)とし、運転時間を長くする以外は比較例1と同じ条件である。運転条件、評価結果を表2に示す。
[比較例3]
比較例3においては実施例1と同じ有効容量10Lの処理槽を用いる。処理羽根140の構成と設定する周速は表2に示すとおりである。
それ以外は実施例1と同様の条件としてトナーを製作し、トナー物性評価および帯電部材汚染の評価を行う。評価結果を表2に示す。
Figure 2016038460
Figure 2016038460
表1と2の結果より、本発明の構成を採用する実施例1〜14のトナーにおいては、トナー粒子への大径外添剤の固着処理度合いの目安となるBET値の値が低いことがわかる。
解砕性の評価においてはメッシュ通過率が高いことがわかる。その結果、耐久試験後の帯電部材の汚れは少なくなる。
一方で本発明の構成を採用しない比較例1および比較例3のトナーはBET値が高くなっている。その結果耐久試験後の帯電部材の汚れが多いことがわかる。
また比較例2の様に処理時間を延長した場合には解砕性は改善するが大径外添剤の固着度合いを示すBET値の改善効果は小さく、生産に長時間を要するので現実的ではない。
100‥‥トナー用処理装置、110‥‥処理槽、111‥‥駆動軸、120‥‥撹拌羽根、130‥‥デフレクタ、140‥‥処理羽根、141‥‥処理羽根の本体、142‥‥処理部、150‥‥駆動モーター、160‥‥制御部、300‥‥比較例1、2におけるトナー用処理装置、310‥‥処理槽、320‥‥撹拌羽根、330‥‥処理羽根、340‥‥デフレクタ

Claims (8)

  1. トナー粒子と外添剤とを含む被処理物を処理するトナー用処理装置であって、
    前記トナー用処理装置が、前記被処理物を収容する処理室と、前記処理室の内部で駆動軸を中心に回転可能に設けられた回転体とを備え、
    前記回転体は、
    (i)回転体本体と、
    (ii)前記回転体の回転により前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理面であって、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに延び、かつ、前記処理面のうち前記回転体本体から離れた領域の方が、前記領域より前記回転体本体に近い領域よりも、前記回転体の回転方向下流側に位置するように形成された処理面を有する処理部と、
    を備え、
    前記回転体は前記処理部を複数有し、
    前記駆動軸から前記回転体の外周方向に最も離れた前記回転体の端部での回転軌跡の直径をD1(mm)、前記回転体の回転数をR(s-1)、前記処理部の総数をN(個)としたとき、
    下記式1を満たすことを特徴とするトナー用処理装置。
    160≦(R×N)+(0.115×D1)≦500 (1)
  2. 前記処理室は円筒形であり、
    前記処理室の内径の1/2をd2(mm)とし、前記回転軌跡の半径をd1(mm)としたとき、
    前記d1は、前記d2の80%以上100%未満であり、且つ、
    前記駆動軸に直交する面で前記処理部を切断したと仮定したときの断面において、前記処理面のうち前記回転体本体に最も近い第1部位と前記d2の80%に位置する第2部位とを結ぶ線と、
    前記駆動軸を中心とし前記第2部位を通る円の前記第2部位における接線と、のなす角のうち前記回転方向下流側の角の大きさが、90度より大きく130度以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー用処理装置。
  3. 前記d1が、前記d2の90%以上100%未満であることを特徴とする請求項2に記載のトナー用処理装置。
  4. 前記回転体の下方には、前記被処理物を舞い上げる手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー用処理装置。
  5. 前記処理面が平面であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー用処理装置。
  6. 前記回転体本体が円形であり、
    前記処理室が円筒形であり、
    前記処理面の前記駆動軸方向における最大長さは前記処理室の内径D2(mm)の4%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー用処理装置。
  7. トナー粒子と外添剤とを含む被処理物を処理する工程を有するトナーの製造方法において、
    前記被処理物を処理する工程で用いるトナー用処理装置が、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトナー用処理装置であることを特徴とするトナーの製造方法。
  8. 前記回転体の先端部における周速が、30m/秒以上70m/秒以下であることを特徴とする請求項7に記載のトナーの製造方法。
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