JP2016037780A - 床材剥離用加熱装置 - Google Patents

床材剥離用加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016037780A
JP2016037780A JP2014162446A JP2014162446A JP2016037780A JP 2016037780 A JP2016037780 A JP 2016037780A JP 2014162446 A JP2014162446 A JP 2014162446A JP 2014162446 A JP2014162446 A JP 2014162446A JP 2016037780 A JP2016037780 A JP 2016037780A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
peeling
heating
flooring
floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014162446A
Other languages
English (en)
Inventor
正人 金田
Masato Kaneda
正人 金田
岳史 大角
Takeshi Osumi
岳史 大角
哲史 原
Tetsushi Hara
哲史 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANESO KK
Hakko Electric Co Ltd
Original Assignee
KANESO KK
Hakko Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KANESO KK, Hakko Electric Co Ltd filed Critical KANESO KK
Priority to JP2014162446A priority Critical patent/JP2016037780A/ja
Publication of JP2016037780A publication Critical patent/JP2016037780A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

【課題】下地に接着された床材を剥離するのに先立って剥離面を加熱する装置において、発熱部を床面に密着させての均一で効率の良い加熱ができること、また、運搬が容易で、小規模作業にも適用となる床材剥離用加熱装置を提供すること。【解決手段】矩形を区画するフレーム1と、該フレームの底面を含んだ区画域に取り付ける、面状発熱体21に緩衝材221を含む断熱材22を積層した発熱部2と、フレームの区画域内に備える温調ボックス4とにより基本構成し、必要に応じて、フレーム1に延設する運搬用の把持部や、発熱部2の側面に取り付ける、床面接触部を曲面とする硬質部材、あるいは、車輪等の回転体からなる滑動手段3を設ける。また、この装置は前記フレーム(下フレーム)11と、これと対向する上部フレーム12、及び、フレーム間をつなぐ接続フレーム材13とによりボックス型の枠体を形成することが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、床面の下地に接着された床材を剥がすのに先立ち、剥離面を加熱するための床材剥離用加熱装置に関する。
工場や商業施設などの建築物の床面は、硬質または軟質な塩化ビニル樹脂系のプラスチックタイルやクッションフロアなどの床張材を、エポキシ樹脂系接着剤、または、酢酸ビニル樹脂やクロロプレンゴム等を有機溶剤に溶かした有機溶剤型接着剤、あるいは、酢酸ビニルエマルジョン、アクリル酸エステルエマルジョン、合成ゴムラテックス等の接着剤により、コンクリート等の下地に貼付することが広く行われている。そして、この床材が経年劣化などで損傷、汚損したさいや、模様替えのさいには、下地を損傷しないように床材を剥離して張り替える必要がある。
このような床材の剥離は、前記のように接着剤により床材と下地が強固に接着されていることから、ヘラなどを用いた手作業では多大な労力が必要となるとともに、下地を損傷するおそれがあり、更には、剥離が不完全となりやすく、床材の一部が下地に残ってしまうことが多い。そこで、手押し車のようなハンドルを備えた車台の後部に左右一対の車輪を設け、車台の前部に床材剥離用の刃物を取り付けてなり、揺動等を付与しつつ車台のハンドルを押し、装置を前進させて刃物により床材を剥離するペッカーと呼称される装置が開発され使用されている。(例えば、特許文献1)
しかし、硬い接着面を物理的な外力により剥離しようとするものであるため、粉塵などが飛散したり、騒音が発生したりするなど作業環境が悪化する問題があり、更に、古い建造物ではプラスチックタイルなどの建材にアスベストを含有しているものが多くあり作業者や周辺への健康問題や環境問題が指摘されている。
そこで、塩化ビニル樹脂などの樹脂からなる床材が加熱によりガラス転移点を超えて軟化すること、有機物質である接着剤がその加熱により軟化あるいは分解して接着力が低下することを利用して、剥離のさいに剥離面を床材の材質などに適用する温度(100℃〜150℃)で加熱して、カッターやスクレーバー等の手工具を使うだけで床材を容易に剥離しようとする加熱装置が提案されている。このような従来の装置としては、例えば、遠赤外線を放射する電気ヒーターを用いることで安全な加熱ができるとした特許文献2のような加熱装置、あるいは、前記ペッカーのような剥離装置に加熱手段を付加した複合装置で、該加熱手段を床面との密着性を考慮し、面状発熱体のラバーヒーターとした特許文献3のような装置がある。
特開2004−225331号公報 特開2014−77341号公報 特開平11−91566号公報
しかし、引用文献2の装置では建材が焦げたり燃えたりすることへの対策として、発熱部を床材から離間して設定しているため、床材を有効な温度まで加熱するのに時間が掛かるなど効率的な加熱に若干の懸念があり、また、構成として発熱部を囲う筐体が必要で加熱部位に対して装置が大きくなること、筐体があることで建物の角部や壁辺縁部まで均一に加熱し難いことが問題となる。一方、引用文献3の装置は、発熱体をマット型のラバーヒーターとしたことにより、床材に多少の凹凸があってもラバーヒーター全体が床材に密着することができるとしており、床材に直接接触させての加熱となることで、ある程度効率的な加熱が可能となっているが、装置全体が大掛かりで運搬や狭い場所での作業には不便で、規模の小さな現場での使用には必ずしも向いていない。また、構成が複雑であり装置が高価となることも考えられる。
そこで、本発明は、発熱部を床面に密着させて加熱することで、剥離面に凹凸があっても、均一で効率の良い、安全な加熱ができる床材剥離用加熱装置を提供することを課題とした。
また、装置を軽量、コンパクトにすることで移動や運搬が容易で、小規模作業にも適用となる床材剥離用加熱装置の提供を課題とした。
本発明の床材剥離用加熱装置は、矩形を区画するフレームと、該フレームの底面を含んだ区画域に取り付けられる床材に接して設置される発熱部と、前記フレームの区画域内に設ける温度設定及び温度制御装置を含む温調ボックスとを備えて構成し、前記発熱部を、床材との接触面となる柔軟性を備える面状発熱体と、該面状発熱体に重ねてフレーム側に設ける柔軟性を備える断熱材より形成し、該断熱材の一部または全部を緩衝材として構成した。
また、装置には、前記フレームから延設して形成する運搬時や作業時に装置を移動するための把持部を備えることが好ましい。
更に、装置は、前記フレームに加え、該フレームに対向する上部フレーム、及び、該フレームと上部フレーム間をつなぐ接続フレーム材を設け、これらフレームによりボックス型の枠体を形成することが好ましい。そして、この場合には上部フレームの任意部を前記把持部としても良い。
また、前記発熱部の少なくとも1つの側面に、床材表面を滑らせる等して移動させるための滑動手段を備えることが好ましく、この滑動手段は、滑動時の床材接触部位を曲面に形成した硬質部材、あるいは、車輪、球体、ローラー等の回転体により形成されることが好ましい。
また、前記柔軟な面状発熱体の表面にはガラスクロスなどからなる耐摩耗性層を形成することが好ましく、また、該面状発熱体の辺縁部の少なくとも一辺以上に3mm以上、10mm以下の非発熱部を備えることが好ましい。
更に、前記フレームは、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金のいずれかの軽量金属合金、あるいは、繊維強化プラスチック(FRP)、若しくは、これらの、または、ステンレス等のスチールの角パイプから形成することが好ましい。
前記断熱性緩衝材は、前記矩形を形成するフレーム底面にのみ設置され、該フレームにより区画される区画域には別の断熱材が設置されても良く、該緩衝材は、シリコーンスポンジ等の発泡ゴムを好適とする低硬度の弾性ゴムより形成することが好ましい。
前記手段によると、温度制御機能を備えた電気ヒーターによる加熱のため、過誤なく温度設定をすることで、発熱部を直接床材に密着させての加熱であっても焦げなどの懸念がない。また、発熱部に弾性を備えた面状発熱体と緩衝材を積層していることで、従来にも増して床面の凹凸を吸収することができ、床材との密着性を高められることで、接触する床面全面にわたり均一な加熱をすることができる。また、断熱材により発熱体上面側への放熱を抑えることができる。また、発熱部をフレーム底面部まで形成することで、建物の角部や壁際の辺縁部まで発熱部を密着させることができる。
また、移動用の把持部を備えることで運搬や作業中の移動が容易となり、装置をフレームによるボックス形状とすると、コンパクトな形態となり、運搬や車載等の収納のさいに扱いやすい。更に、該フレーム内に温調ボックスや電源コードを収容することで、全体として一つの箱形態となるため装置としての納まりが良い。また、作業は装置を移動させつつ加熱位置をずらしながら行なわれるが、このさい、剥離作業の姿勢である座ったままでの移動作業が可能となる。
更に、発熱部の側面に床材との滑動手段を備えると、作業中の移動にさいして面状発熱体の表面を床材から浮かせた状態(例えば、滑動手段を支軸として装置を斜めに持ち上げた状態)で、硬質部材または回転体からなる滑動手段のみを接触させての移動となることにより、床材との摺動による面状発熱体の損傷を防止することができ、また、損傷を避けるために装置全体を持ち上げて移動する必要がないことから、該移動への労力を小さくすることができる。
加えて、面状発熱体の表面に耐摩耗性の層を形成すると、面状発熱体表面の強度を高め摩耗による損傷を防止することができ、この層をガラスクロスで形成すると柔軟性を損なうことがない。また、面状発熱体の辺縁部に非発熱部を備えると、該辺縁部の加熱が抑えられることから、壁に沿って加熱するさい、必要な加熱を維持しつつ、床材と同様な接着剤を用いて接着されている壁材や巾木の接着を剥離してしまうことを防止することができる。
更に、前記フレームをアルミ合金等の軽量金属合金、FRP、角パイプにより形成すると装置を軽量化でき、運搬や作業の負担を低減することができる。また、断熱性緩衝材としてシリコーンスポンジ等の発泡ゴムを用いることで、断熱、柔軟性、軽量など前記作用を実現することができ、該緩衝材を、矩形を区画するフレーム底面のみに設置し、区画域には別の断熱材を用いることにより、床面への緩衝性を保持しつつ、高価な緩衝材の使用量を抑えることで装置のコスト低減を図ることができる。
本発明の床材剥離加熱装置によると、柔軟性を備えた面状発熱体及び断熱性緩衝材の作用により、床材の剥離面に凹凸があっても床面に密着させての均一で効率の良い、安全な加熱を可能とすることができる。
また、フレームによるボックス形状、把持部や滑動手段の構成、及び、材料の選択により、軽量、コンパクトで、運搬や作業が容易で、かつ、収納性に優れた、小規模作業にも適用となる床材剥離用加熱装置を提供することができる。
本発明の第一の実施の形態の床材剥離用加熱装置を示す全体構成図(側面図)。 前記形態の上面図。 前記形態の発熱部を示す模式図。 前記形態の発熱部の断熱材の構成を示す断面図。 他の滑動手段の例を示す構成図。 前記形態の作業時の移動状態を示す説明図。 本発明の第二の実施の形態を示す全体構成図。(側面図) 前記形態の作業時の移動状態を示す説明図。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参考にしながら詳細に説明する。
図1は、第一の形態の床材剥離用加熱装置の全体構成図で側面図を示しており、図2は、上面図を示している。
本形態の床材加熱剥離装置は、建築物内でコンクリートなどの下地に接着剤で貼付された塩化ビニルタイル等の床材を張り替えるさいに、カッターやスクレーバー等の手工具を用いて古い床材を下地から剥離する作業に先立ち、床材や接着剤を加熱することで軟化、分解させ、該剥離作業を容易とするための加熱装置として用いられる。
本装置は、角柱体のフレーム材を組み合わせてボックス形状の枠体として形成するハウジング1と、該ハウジング1の底部となるフレーム材底面、及び、該フレーム材底面が区画する区画域全面に取り付けられる、シリコーンラバーヒーター21とシリコーンスポンジ及び繊維系断熱材よりなる断熱材22を重ねた発熱部2と、前記発熱部2のひとつの側面に接して備える滑動板3と、前記ハウジング1内に設けられる温度設定及び温度制御装置を含む温調ボックス4により基本構成される。
ハウジング1は、フレーム材を矩形に形成した下部フレーム11と、該下部フレーム11に対向して矩形に形成される上部フレーム12と、該上部フレーム12と下部フレーム11を接続する4本の接続フレーム材13によりボックス型の枠体として形成される。
下部フレーム11は、軽量化のため中空部100を備えたアルミニウム合金から形成される4本の角柱体を、接合する角部に接合板8を介してねじ止めして、矩形に組合せて構成される。該フレーム11により形成される区画域の大きさは、特定するものではないが、加熱作業やその後の剥離作業の効率、収納性、運搬性が考慮され、フレーム材を含む一辺を500mm程度(本例においては、500mm×570mm)に形成されることが好ましい。また、下部フレーム11の上側の面及び該フレームの区画する区画域全面には、発熱部2を保護するための金属板よりなる保護プレート7を備えて構成した。尚、本例ではフレーム材料として前記アルミニウム合金の中心部及び各辺部分に中空部100を備えた四角柱の棒状体を用いたが、フレーム材として十分な強度を備え、また、運搬や作業が容易となるような軽量のものであればどのような材料でも良く、また、フレーム11の安定や装置全体の強度確保のため、例えば、前記同様のフレーム材を補強フレーム材14として区画域の中間部に設けるなどの補強を施しても良い。
上部フレーム12は、前記下部フレーム11に対向配置されるボックス上枠となるフレームで、下部フレーム11と同材料により同様に形成される。そして、該下部フレーム11と上部フレーム12の四隅を、前記同様なフレーム材よりなる長さ100mm程度の4本の接続フレーム材13で接続してボックス形状のハウジング1とした。このとき、上フレーム12の任意の位置が装置移動のさいの把持部として機能する。尚、本例では、作業や運搬、収納の使用勝手を考慮して、装置を、上部フレーム12や接続フレーム材13を用いてボックス形状としているが、上部フレーム12、接続フレーム材13を用いずに下フレーム11のみとしても装置として機能することができる。但し、そのさいには運搬や移動のための適当な把持部を別途備えることが好ましい。
図3は、本形態の発熱部を模式的に示しており、図4は、該発熱部の断熱材部分の構成を断面図で示している。
発熱部2は、面状発熱体としてシリコーンラバーヒーター21、断熱材として下部フレーム11底面には緩衝材となるシリコーンスポンジ221を、該フレーム11により形成される矩形区画域には繊維系断熱材222を用い、これらを積層して形成する。
シリコーンラバーヒーター21は、パターン形成したニッケル−クロム系等の金属発熱線211を2枚のシリコーンシート212で挟んで接着して構成し、床面Fへの接触面となる表面をガラスクロス23で補強し耐摩耗性層として形成した。尚、金属発熱線211のパターンは、加熱面を100℃から150℃の範囲で設定される均一な温度に加熱できるものであれば、どの様なパターンでも良いが、壁際での使用を考慮して、壁紙等の壁材への加熱の影響を抑えるため、壁際に適用となる4辺中3辺の辺縁部の縁部から5mm程度を非発熱部として、高温とならないようなパターンに形成している。また、本例においては、残る1辺の辺縁部にも70mmの非発熱部を形成し、該非発熱部の上部に前記温調ボックス4を配置している。
シリコーンスポンジ221は、断熱性、及び、反発弾性に優れた発泡シリコーンゴムで、前記シリコーンラバーヒーター21に重ねて下部フレーム11の底面に接して配置され、断熱材及び緩衝材として機能される。繊維系断熱材222は、グラスウールやロックウールなどの比較的安価なものが、下部フレーム11により矩形に区画された区画域内部のシリコーンラバーヒーター21と前記保護板7との空間を埋めるように配置され断熱材及びヒーターへの重石として機能される。尚、本形態では経済性を考慮してフレーム面のみに緩衝材を用いたが、断熱材22として、シリコーンスポンジ221のような断熱性緩衝材を全面に用いたものでも良い。
そして、該断熱材22を前記下部フレーム11の底面に取り付け、本形態の発熱装置の主要部とした。
本構成の発熱部2によるとシリコーンラバーヒーター21、シリコーンスポンジ221共に柔軟で反発弾性に優れていること、また、繊維系断熱材222が重石として機能することから床面の凹凸を吸収して、床材と密着した均一で効率のよい直接接触加熱ができる。また、シリコーンスポンジ221及び繊維系断熱材222の優れた断熱性により発熱部2上面からの放熱を抑えることができ一層効率よく安定した加熱が可能となっている。更に、シリコーンラバーヒーター21の表面に耐摩耗性のガラスクロス23を備えることで、床材との接触などからヒーター表面を保護することができる。
滑動手段となる滑動板3は、床面接触部となる角部をR形成した金属プレートで、該Rの先端(下端部)が発熱部2の底面(床材との接触面)とほぼ同一平面上に位置するように、発熱部2のひとつの側面に接した形態で下部フレーム11を構成するフレーム材に取り付けて形成される。このさい、発熱部2からの側方へ突出する長さは、床面の隅まで加熱することを考慮して極力小さくすることが好ましい。尚、滑動板3は、滑動時の床面との接触部が曲面を形成するもので、床材との滑動により変形や損傷を受け難い硬質なものであればどのようなものであっても良い。例えば、プレート材をU字状に折り返した形状(図5A)や円状に丸めた形状としたもの、あるいは、発熱体2の一つの辺縁をR形成した硬質部材で形成する突起部が無いようなものであっても良い。また、滑動手段としては、前記曲面を形成する金属プレートに替え、車輪(図5B)や球体、あるいは、ローラーなどの回転体を取り付けたものであっても良い。
図6は、前記滑動板3を用いた装置の床面移動状態を示しており、Aが全体図、Bが滑動板部分の拡大図を示している。床面を装置が移動するとき、滑動板3を取り付けた面の対面側の上部フレーム12を把持して上方に持ち上げ、滑動板3の床面接触部を軸として装置を回動させ、発熱部2を床面Fから浮かせた状態とし、その状態を保持して滑動板3と床面Fを摺動させて移動する。このように、発熱部2を床面Fから浮かせた状態で移動することで、柔軟に形成されたシリコーンラバーヒーター21表面を床面Fとの摺動、摩擦による変形や損傷、あるいは、摩耗を防止することができる。また、この時の床面Fとの接触面を曲面としていることで、装置の回動操作(持ち上げ操作)を容易とすることができ、また、移動のさいの床材Fとの接触面積が小さくなることで移動にかかる力を小さく抑えることができる。
発熱部2への電気供給や温度設定、温度制御のための温調ボックス4は、操作性や収納性を考慮して、下部フレーム11、上部フレーム12、及び、接続フレーム材13とで形成されるボックス型枠体から突出しない内部空間に設けられ、該ボックス4内には、公知の電源関係装置、温度設定、制御関係装置が収容されおり、電源ランプを備えるスタートスイッチ41、温度設定装置の操作部及び温度等の表示パネル42、及び、電源コード43が温調ボックス4に露出される。尚、温度センサー等の温度制御のための器具やヒーターの過昇防止などの安全装置は公知の器具が、公知の手段で設けられている。また、電源コード44は、非作業時、ボックス形状の枠体内部の保護プレート7上に丸めて収容しておくことで収納や運搬の邪魔になることがない。
図7、図8は、本発明の第二の実施の形態を示し、図7は装置の収納や搬送のさいの状態で上部フレームが閉じた形態、図8は作業時に床面を移動操作するさいの状態で上部フレームが開いた形態を示している。
本形態の床材剥離加熱装置は、前記第一の態等同様に矩形に形成される下部フレーム11と、該下部フレーム11と対向する上部フレーム12と、下部フレーム11と上部フレーム12を四隅で接続または接触する接続フレーム材13よりなるボックス形状にもなるハウジングと、下部フレーム11の底部に設ける発熱部2と、発熱部2の一つの側面側に設ける滑動手段となるキャスター(車輪)5と、前記ハウジング内に取り付けられる温度設定及び温度制御装置を含む温調ボックス4により基本構成される。この内、下部フレーム11、発熱部2、及び、温調ボックス4の構成、また、各フレームを構成するフレーム材については、第一の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
前記第一の形態との相違は、上部フレーム12と接続フレーム材13の一辺側が、下部フレーム11の対応する部位と蝶番6により接続されており、回動して開閉される形態であることと、該接続フレーム材13を含む底面に滑動手段となる車輪5が設けられていることである。
本形態の上部フレーム12も下部フレーム11と対向して設けられるが、一辺側は接続フレーム材13Aとは接続されずに分離可能な接触状態に置かれ、該辺に対向する他辺側は接続フレーム材13Bと接続される。
接続フレーム13は、前記上部フレーム12と分離される側は、分離側接続フレーム材13Aとして下部フレーム11と螺子留め固定され、上部フレーム12と接続される側は、可動側接続フレーム13Bとして下部フレーム11に蝶番6により回動可能に接続される。そして、該可動側接続フレーム材13Bを含んで区画する底面に滑動手段となる一対の車輪5を設けて構成した。
前記一対の車輪5は、本発熱装置の床面に沿っての移動を容易にするためのもので、前記可動側接続フレーム材13Bと、上部、及び、下部フレーム12、11で区画する底面の適当な対称位置に、上部フレーム12を開いた状態で、該車輪5の床面接地部が前記発熱部2の床面F接触面よりも僅かに突出した状態で取り付けられる。
これにより、装置を床面Fに沿って移動するさいには、上部フレーム12の操作で発熱部2を床面から浮かせて動かすことで、床材によるシリコーンラバーヒーター21への損傷を防止することができる。尚、本例の車輪5は向きを装置の長手方向(前後方向)に固定されたものを使用し、常に真っ直ぐに前後退できることを優先したが、車輪を回転可能なものとして、自在な方向に容易に移動できるものとしても良い。
そして、前記下部フレーム11と可動接続フレーム材13Bとの接続は、前記の通り、蝶番6が用いられ、上部フレーム12が下部フレーム11側に傾倒されて回動し、折りたたみできる構造となっている。本形態では、該蝶番6により上部フレーム12が下部フレーム11に垂直な状態から水平な状態までの範囲で90度開閉可能としており、開いた垂直な状態で加熱操作が行われ、折りたたまれた水平な状態で運搬、収納される。そして、折りたたまれたさいには、前記した通り、上部フレーム12と下部フレーム11が、また、両側の接続フレーム13A、13Bが同じ大きさに形成されることで全体がボックス形状の枠体となり、運搬や収納のさいにコンパクトで扱いやすいものとなっている。
また、上部フレーム12の回動操作に可動側接続フレーム13Bの底面に取り付けた車輪5が追従して回動される構造となっていることにより、上部フレーム12を下部フレーム11側に適度な角度に傾倒することで、車輪5が回動し、該車輪5の接地部が床材Fから離れることにより、発熱部2を床材Fに密着することができる。
即ち、次のような床材加熱操作ができる。
・上部フレーム12を完全に開いた状態で、発熱部2を床面から浮かせながら床材剥離部に加熱装置を移動する。(図6の状態)
・上部フレーム12を程度な角度傾倒し(本例においては約20°)、車輪5をシリコーンラバーヒーター21の水平面から突出しない状態にして床材Fと発熱部2を密着させて剥離部を加熱する。
・十分加熱できたらハンドル4を元の完全に開いた状態に戻し、装置を次の剥離面に移動する。
・加熱操作が終了したら、上部フレーム12を折りたたみコンパクトな収納状態とする。(図5の状態)
第一、第二の実施の形態により滑動手段の例を2つ示したが、他にも多くの手段が考えられる。該手段については、床面Fに対して発熱部2全面が接触する状態と浮かせる状態を作業姿勢である座った状態で容易に変えることができて、収納時に装置全体がボックス型などコンパクトな形態になるものであればどのような手段を用いても良い。
1. ハウジング
11. 下部フレーム
12. 上部フレーム
13. 接続フレーム材
14. 補強フレーム材
100.中空部
2. 発熱部
21. シリコーンラバーヒーター
211.金属発熱線
212.シリコーンシート
22. 断熱材
221.シリコーンスポンジ(緩衝材)
222.繊維系断熱材
23. ガラスクロス
3. 滑動板
4. 温調ボックス
41. スタートスイッチ
42. 温度設定及び表示装置
43. 電源コード
5. キャスター(車輪)
6. 蝶番
7. 保護プレート
8. 接合板

Claims (14)

  1. 下地に接着された床材を剥離するのに先立ち、剥離面の床材を加熱するための装置において、矩形を区画するフレームと、該フレームの底面を含んだ区画域に取り付けられる床材に接して設置される発熱部と、前記フレームの区画域内に設ける温度設定及び温度制御装置を含む温調ボックスとを備えて構成し、前記発熱部は、床材との接触面となる柔軟性を備える面状発熱体と、該面状発熱体に重ねてフレーム側に設ける柔軟性を備える断熱材からなり、該断熱材の一部または全部が緩衝材からなることを特徴とする床材剥離用加熱装置。
  2. 前記フレームから延設して形成する、少なくともひとつの移動用の把持部を備える請求項1床材剥離用加熱装置。
  3. 前記矩形を区画するフレームに加えて、該フレームに対向する上部フレーム、及び、該フレームと上部フレーム間をつなぐ接続フレーム材を設け、該フレームによりボックス形状を形成する請求項1乃至2のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  4. 前記上部フレームの一部が、前記把持部となる請求項3の床材剥離用加熱装置。
  5. 前記発熱部の少なくとも一つの側面に、床材表面移動のための滑動手段を備える請求項1乃至4のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  6. 前記滑動手段は、前記移動のさいに床材と接触する面を曲面として形成した硬質部材よりなる請求項5の床材剥離用加熱装置。
  7. 前記滑動手段は、車輪、球体、ローラー等の回転体より形成される請求項5の床材剥離用加熱装置。
  8. 前記柔軟性面状発熱体は、表面に耐摩耗性層を形成したシリコーンラバーヒーターである請求項1乃至7のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  9. 前記面状発熱体の表面の耐摩耗性層は、ガラスクロスよりなる請求項8の床材剥離用加熱装置。
  10. 前記面状発熱体の辺縁部の少なくとも一辺以上に、縁部より3mm以上、10mm以下の非発熱部を備える請求項1乃至9のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  11. 前記フレームは、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金のいずれかの軽量金属合金、あるいは、繊維強化プラスチック(FRP)、若しくは、これらの、または、ステンレス等スチールの角パイプからなる請求項1乃至10のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  12. 前記緩衝材は、前記矩形を形成するフレーム底面にのみ設置され、該フレームにより区画される区画域には別の断熱材を設置する請求項1乃至11のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  13. 前記緩衝材は、低硬度の弾性ゴムよりなる請求項1乃至12のいずれかの床材剥離用加熱装置。
  14. 前記緩衝材は、シリコーンスポンジ等の発泡ゴムよりなる請求項13の床材剥離用加熱装置。
JP2014162446A 2014-08-08 2014-08-08 床材剥離用加熱装置 Pending JP2016037780A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162446A JP2016037780A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 床材剥離用加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162446A JP2016037780A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 床材剥離用加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016037780A true JP2016037780A (ja) 2016-03-22

Family

ID=55529096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014162446A Pending JP2016037780A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 床材剥離用加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016037780A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0533506A (ja) * 1991-08-05 1993-02-09 Ryoji Nakamura 塗膜の剥離装置
JPH1191566A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Central Japan Railway Co 接着された床材の剥離方法及び装置
JP2007250448A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Hakko Electric Mach Works Co Ltd 可撓性面状発熱体
JP2014077341A (ja) * 2012-09-24 2014-05-01 Kaneso Kk 建材剥がし用加熱機及び建材剥がし方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0533506A (ja) * 1991-08-05 1993-02-09 Ryoji Nakamura 塗膜の剥離装置
JPH1191566A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Central Japan Railway Co 接着された床材の剥離方法及び装置
JP2007250448A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Hakko Electric Mach Works Co Ltd 可撓性面状発熱体
JP2014077341A (ja) * 2012-09-24 2014-05-01 Kaneso Kk 建材剥がし用加熱機及び建材剥がし方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5396573B2 (ja) 床材及びその製造方法
JP2016037780A (ja) 床材剥離用加熱装置
US20160361901A1 (en) Recycled rubber backed cushioned vinyl
JP6288545B2 (ja) 建材剥がし用加熱機及び建材剥がし方法
JP6557062B2 (ja) フローリングワイパー
JP2016142071A (ja) 床材剥離用加熱装置
JP2009095445A (ja) 岩盤浴装置
CN103064473A (zh) 具手持辅助结构的盖体及其使用方法
WO2009156472A3 (en) A stone panel
JP3116558U (ja) 岩盤浴ベッド
KR20130081364A (ko) 테이블용 난방장치
KR100909036B1 (ko) 방수시트를 이용한 방수시공 장치
CN207647151U (zh) 外墙保温施工中多功能悬吊平台
CN204235888U (zh) 压合焊接设备
CN206733768U (zh) 一种面料抗静电粘胶复合装置
WO2007124087A3 (en) Glass cleaning apparatus
JP5263746B2 (ja) 床材剥離機
JP5279555B2 (ja) 衝撃緩衝壁面構造体、及び衝撃緩衝壁面の施工方法
JP3675890B2 (ja) 厨房のコンロ周囲壁面材
JP2018127844A (ja) パネルユニット
CN107015311A (zh) 电力通信光缆冬季野外熔纤抢修工作台
JP2018053497A5 (ja)
JP2017113098A (ja) 便座装置
CN211092846U (zh) 一种便于自带保温散热作用的学生座椅
JP2016027243A (ja) 床材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190528