JP2016037249A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部の耐久性及び耐外傷性を向上させる
【解決手段】サイドウォール部に、印刷層8と印刷層の内側及び外側に内側層9及び外側層10とを有する装飾部7を備え、25℃の印刷層の貯蔵弾性率、内側層、外側層を、E125´、E225´、及びE325´とするとき、関係式、E125´<E225´、且つ、E125´<E325´、を満たし、80℃の、印刷層のそれ、内側層、外側層を、それぞれ、E180´、E280´、E380´とし、印刷層、内側層、外側層の、高温時貯蔵弾性率変化率α1、α2、α3を、それぞれ、α1=|E125´−E180´|/E125´、α2=|E225´−E280´|/E225´、α3=|E325´−E380´|/E325´、とするとき、関係式、α1<α2、且つ、α1<α3、を満たし、さらに、関係式、E225´>E280´、且つ、E325´>E380´、を満たす。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、サイドウォール部の外表面に、円環状その他の形状の印刷層を有する装飾部を形成した空気入りタイヤ(以下、単にタイヤとも称する)が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−237292号公報
ここで、タイヤに上記のような印刷層を有する装飾部を設けた場合、走行時のタイヤの変形に起因する歪みによって、当該装飾部にクラックが発生する場合があり、従って装飾部の耐久性を向上させることが求められている。また、タイヤが縁石等と接触する際に、印刷層が剥がれてしまう場合があり、このため印刷層を有する装飾部の耐外傷性を向上させることも求められている。
また、タイヤは、一般的に高温環境等の苛酷な環境下でも使用されるため、このような高温環境下においても、装飾部の耐久性及び耐外傷性を向上させることが求められている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、高温環境を含む使用環境下における、サイドウォール部の装飾部の耐久性及び耐外傷性を向上させた、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外表面に、印刷層と該印刷層のタイヤ内側及び外側にそれぞれ配置された内側層及び外側層とを有する装飾部を備え、
温度25℃で測定した際の前記印刷層の貯蔵弾性率、温度25℃で測定した際の前記内側層の貯蔵弾性率、及び温度25℃で測定した際の前記外側層の貯蔵弾性率を、それぞれ、E125´、E225´、及びE325´とするとき、関係式、
E125´<E225´、且つ、E125´<E325´
を満たし、
温度80℃で測定した際の、前記印刷層の貯蔵弾性率、前記内側層の貯蔵弾性率、及び前記外側層の貯蔵弾性率を、それぞれ、E180´、E280´、E380´とし、前記印刷層、前記内側層、及び前記外側層の、高温時貯蔵弾性率変化率α1、α2、α3を、それぞれ、
α1=|E125´−E180´|/E125´、
α2=|E225´−E280´|/E225´、
α3=|E325´−E380´|/E325´、
とするとき、関係式、
α1<α2、且つ、α1<α3
を満たし、さらに、関係式、
E225´>E280´、且つ、E325´>E380´
を満たすことを特徴とするものである。
本発明の空気入りタイヤによれば、高温環境を含む使用環境下における、サイドウォール部の装飾部の耐久性及び耐外傷性を向上させることができる。
なお、「貯蔵弾性率」とは、JIS K7244に準拠して測定したものをいうものとする。
ここで、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記印刷層の厚さをd1、前記内側層の厚さをd2、前記外側層の厚さをd3とするとき、関係式、
d1>d2、且つ、d1>d3
を満たすことが好ましい。
この関係式を満たすことにより、高温環境を含む使用環境下における装飾部の耐久性をさらに向上させることができる。
なお、本明細書において、「層の厚さ」は、それぞれの層の最大厚さ位置における厚さをいい、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態として測定されるものとする。ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいう。
また、本発明の空気入りタイヤにおいては、前記印刷層の厚さ、前記内側層の厚さ、前記外側層の厚さ、及び前記印刷層と前記内側層と前記外側層との総厚を、それぞれ、d1、d2、d3、及びd4とするとき、関係式、
1/2≦d1/d4≦4/5
を満たすことが好ましい。
上記の関係式を満たすことにより、高温環境を含む使用環境下における装飾部の耐久性及び耐外傷性をより一層向上させることができる。
本発明によれば、高温環境を含む使用環境下における、サイドウォール部の装飾部の耐久性及び耐外傷性を向上させた、空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤをリムに組み付けた、タイヤ・リム組み立て体の側面図である。 装飾部及びサイドウォール部を概略的に示す部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。図1では、タイヤ赤道面CLを境界とするタイヤ幅方向一方の半部のみを図示しているが、図示しないタイヤ幅方向他方の半部についても同様の構成である。図1に示すように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に連続する環状のトレッド部2と、トレッド部2の両側部のそれぞれに連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対(図1では片側のみ図示している)のサイドウォール部3と、該サイドウォール部3のタイヤ半径方向内側に連なる一対(図1では片側のみ図示している)のビード部4とを備えている。ここで、タイヤの内部構造については、特には限定しないが、図1に示す例では、このタイヤ1は、ビード部4に埋設された一対(図1では片側のみ図示している)のビードコア4aにトロイダル状に跨るカーカス5のタイヤ径方向外側に、この例で2層のベルト層からなるベルト6を有している。
図2は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤを適用リムに組み付けた、タイヤ・リム組み立て体の側面図である。図2に示すように、タイヤ1は、適用リムRに組み付けられており、サイドウォール部3の外表面3aに環状の装飾部7を備えている。図示例では、装飾部7の周上の2箇所に、アルファベットからなる標章M1、M2が付されている。
次に、図3は、装飾部7及びサイドウォール部3を概略的に示す部分断面図である。図3に示すように、装飾部7は、印刷層8と該印刷層8のタイヤ内側及び外側にそれぞれ配置された内側層9及び外側層10とを有している。
ここで、本実施形態において、印刷層8は、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、凸版印刷、その他の印刷により、サイドウォール部3の外表面3aにインク等の塗料が塗布されて形成されたものである。
なお、印刷層8は、白塗料層とそのタイヤ外側の着色塗料層(白色以外の色)との積層構造で構成することができ、発色性が良好な装飾部7とするために、白塗料層を着色塗料層より厚くすることが好ましい。このような積層構造は、印刷層8の周上の全体又は一部に適用することができる。着色塗料層は、白塗料層の表面に直接積層してもよく、あるいは、プライマー層を介して形成しても良い。一方で、印刷層8は、着色塗料層(白色以外の色)のみで構成することもでき、この場合、発色性を確保するために内側層9を白色とすることが好ましい。
ここで、本発明においては、印刷層8の材料としては、特には限定しないが、例えば、オリゴマー、モノマー、着色剤を主要成分とし、必要に応じて、光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、接着促進剤、レオロジー調整剤、分散剤等を配合した活性エネルギー線硬化型インキを用いることができる。そして、印刷層8の貯蔵弾性率E125´及びE180´は、上記の材料の配合量を調整することにより所定の範囲に制御することができる。より具体的には、印刷層8の材料としては、DNPファインケミカル社製UF−245インクシリーズ等を用いることができる。さらに、内側層9及び外側層10の材料としては、特には限定しないが、例えば、オリゴマー、モノマー、を主要成分とし、必要に応じて光重合開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、接着促進剤、レオロジー調整剤等を配合した活性エネルギー線硬化型の中間層形成用インキを用いることができる。また、内側層9及び外側層10の貯蔵弾性率E225´、E280´及びE325´、E380´は、上記の材料の配合量を調整することにより所定の範囲に制御することができる。より具体的には、内側層9及び外側層10の材料としては、DNPファインケミカル社製UF−64インクシリーズ等を用いることができる。なお、活性エネルギー線としては、α線、γ線、X線、紫外線、電子線等を用いることができる。
また、本実施形態では、印刷層8が見えるようにするため、内側層9、外側層10のうち、少なくともタイヤ外側の外側層10を、透明層としている。
さて、本実施形態の空気入りタイヤは、温度25℃で測定した際の印刷層8の貯蔵弾性率、温度25℃で測定した際の内側層9の貯蔵弾性率、及び温度25℃で測定した際の外側層10の貯蔵弾性率を、それぞれ、E125´、E225´、及びE325´とするとき、
E125´<E225´、且つ、E125´<E325´
を満たす。
また、温度80℃で測定した際の、印刷層8の貯蔵弾性率、内側層9の貯蔵弾性率、及び外側層10の貯蔵弾性率を、それぞれ、E180´、E280´、E380´とし、印刷層8、内側層9、及び外側層10の、高温時貯蔵弾性率変化率α1、α2、α3を、それぞれ、
α1=|E125´−E180´|/E125´、
α2=|E225´−E280´|/E225´、
α3=|E325´−E380´|/E325´、
とするとき、本実施形態の空気入りタイヤは、関係式、
α1<α2、且つ、α1<α3
を満たし、さらに、関係式、
E225´>E280´、且つ、E325´>E380´
を満たす。
以下、本実施形態の空気入りタイヤの作用効果について説明する。
本実施形態の空気入りタイヤによれば、まず、温度25℃で測定した際の貯蔵弾性率の低い印刷層8を、温度25℃で測定した際の貯蔵弾性率の高い内側層9及び外側層10で挟み込む構造としているため、印刷層8により、タイヤ変形時の歪みを吸収して装飾部7の耐久性を向上させつつも、内側層9及び外側層10によって、装飾部7の耐外傷性を向上させることができる。特に、印刷層8は、室温時に対する高温時の貯蔵弾性率の変化率α1が相対的に小さいため、この温度依存性によって、高温環境下でもタイヤ変形時の歪みを吸収する効果が得られる。また、内側層9及び外側層10は、室温時に対する高温時の貯蔵弾性率の変化率α2、α2が相対的に大きく、貯蔵弾性率としては低下するため、よりタイヤの変形による歪が大きい高温環境下で各層間の剛性段差を緩和し、装飾部7の耐久性を確保することができ、また、タイヤとの密着性も確保することができる。
従って、本実施形態の空気入りタイヤによれば、高温環境を含む使用環境下における、サイドウォール部の装飾部の耐久性及び耐外傷性を向上させることができる。
ここで、本発明にあっては、内側層9と外側層10とは、同一の材料からなることが好ましい。例えば、内側層9及び外側層10を、印刷層8の形成範囲より広範囲に形成した場合に、内側層9の縁部と外側層10の縁部との間の接着性が良好となって、サイドウォール部3の装飾部7の耐久性及び耐外傷性をより一層向上させることができ、また、生産性やコストの観点からも好ましいからである。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、関係式、
E225´/E125´≦7.1、且つ、E325´/E125´≦7.1
を満たすことが好ましい。
上記の数値範囲を満たすことにより、印刷層8と内側層9及び外側層10との剛性段差が大きくなりすぎないようにして、装飾部7の耐久性を向上させることができるからである。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、装飾部7が、外側層10のタイヤ外側に、温度25℃で測定した際の貯蔵弾性率E425´が、温度25℃で測定した際の外側層10の貯蔵弾性率E325´より大きい保護層をさらに有することが好ましい。これにより、装飾部7の耐外傷性をさらに向上させることができるからである。ここで、保護層の材料としては、特には限定しないが、例えば、(メタ)アクリル酸系樹脂又はこの樹脂をシリコーン変性した樹脂を用いることができるし、またこれらの樹脂に加えてさらにウレタン系樹脂又はこの樹脂をカーボネート変性した樹脂を混合した樹脂も用いることができる。ここで、保護層の貯蔵弾性率E425´は、上記の材料の配合量を調整することにより所定の範囲に制御することができる。より具体的には、保護層の材料としては、(メタ)アクリル酸系樹脂又はこの樹脂をシリコーン変性した樹脂としては、DNPファインケミカル社製「OP−SA13」、「OP−SA79」、「OP−SA355」、「OP−SA356」、ウレタン系樹脂又はこの樹脂をカーボネート変性した樹脂としては、DNPファインケミカル社製「OP−U354」等が挙げられる。
具体的には、貯蔵弾性率の高い保護層で耐外傷性を向上させつつも、貯蔵弾性率の低い印刷層8で耐久性を確保する観点から、印刷層8の貯蔵弾性率E125´は、4.0×106(Pa)以下とすることが好ましく、保護層の貯蔵弾性率E425´は、1.0×107(Pa)以上とすることが好ましい。
一方で、装飾部7内での剛性段差を大きくしすぎないようにして、装飾部7の耐久性を確保する観点からは、印刷層8の貯蔵弾性率E125´は、5.0×105(Pa)以上とすることが好ましく、保護層の貯蔵弾性率E425´は、5.0×108(Pa)以下とすることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤでは、装飾部7のタイヤ内側に隣接するサイドゴム(サイドウォール部3を構成するゴム)の、温度25℃で測定した際の貯蔵弾性率をE525´とするとき、関係式、
E125´<E525´
を満たすことが好ましく、
E225´<E525´、且つ、E325´<E525´
を満たすことがさらに好ましい。
上記の関係式を満たす場合、特にタイヤのサイドウォール部3が変形した際のサイドゴムの歪みに対し、印刷層8や、内側層9及び外側層10がより一層追従することができるようになり、装飾部7の耐久性をさらに向上させることができるからである。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、印刷層8の厚さをd1、内側層9の厚さをd2、外側層10の厚さをd3とするとき、関係式、
d1>d2、且つ、d1>d3
を満たすことが好ましい。
貯蔵弾性率が低く軟らかい層を厚くすることにより、タイヤの変形による歪みに対して、より一層追従しやすくなり、装飾部7の耐久性をさらに向上させることができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、印刷層8の厚さ、内側層9の厚さ、外側層10の厚さ、及び印刷層8と内側層9と外側層10との総厚を、それぞれ、d1、d2、d3、及びd4とするとき、関係式、
1/2≦d1/d4≦4/5
を満たすことが好ましい。
比d1/d4が1/2以上であることにより、貯蔵弾性率が低く軟らかい層を厚くして、タイヤの変形による歪みにより一層追従しやすくなり、装飾部7の耐久性をさらに向上させることができ、一方で、比d1/d4を4/5以下とすることにより、内側層9及び外側層10の相対的な厚さを確保して、装飾部7の耐外傷性をさらに向上させることができるからである。
具体的には、装飾部7の耐久性と耐外傷性とをより両立させるために、印刷層8の厚さd1は、40μm以下とすることが好ましく、内側層9の厚さd2及び外側層10の厚さd3は、10〜20μmとすることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤでは、内側層9及び外側層10の隠蔽率は、印刷層8の隠蔽率より小さいことが好ましい。
内側層9及び外側層10の隠蔽率を低くすることにより、微視的な凹凸による引っかかりを形成して、接着性をより高めることができるからである。また、隠蔽率が低い場合、微視的に塗料が塗布されない領域ができるため、歪みを逃がして、装飾部7の耐久性をより向上させることができるからである。ここで、「隠蔽率」とは、タイヤ表面の単位面積当たりの塗料面積を意味するものであり、例えば顕微鏡を用いて、画像処理を行い、塗料が塗布された面積を測定することにより求めることができる。
すなわち、内側層9及び外側層10は、印刷層8の形成範囲よりも広範囲に形成されつつも、サイドウォール部3の或る単位面積で微視的にみたときには、その塗料面積が、印刷層8の塗料面積より小さいことが好ましい。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜6にかかるタイヤと、比較例1にかかるタイヤとを試作し、装飾部の耐久性及び耐外傷性を評価する試験を行った。上記各タイヤは、図1に示すような共通の内部構造を有し、サイドウォール部の外表面に、印刷層、内側層、及び外側層を有する装飾部を備えたものである。各タイヤの諸元は、以下の表1に示してあり、表1に示さない諸元については、各タイヤで共通している。
<装飾部の耐久性>
上記各タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填して、車両に装着した。そして、実車で2万km走行した後に装飾部に発生するクラック延在長さを測定する試験を行い、装飾部の耐久性を評価した。評価は、比較例1にかかるタイヤを100とした際の指数で表し、数値が大きいほど装飾部の耐久性に優れていることを示す。
<装飾部の耐外傷性>
上記各タイヤについて、装飾部を1200gの荷重条件の下、コインでスクラッチする試験を行い、装飾部の耐外傷性を評価した。評価は、比較例1にかかるタイヤを100とした際の指数で表し、数値が大きいほど装飾部の耐外傷性に優れていることを示す。
これらの評価結果を以下の表1に示している。
Figure 2016037249
表1に示すように、発明例1〜6にかかるタイヤは、比較例1にかかるタイヤと比較して、装飾部の耐久性及び耐外傷性に優れていることがわかる。また、発明例1と発明例2との比較により、関係式、d1>d2、且つ、d1>d3、を満たす発明例1は、装飾部7の耐久性に優れていることがわかる。さらに、発明例1、及び発明例3〜6の比較により、関係式、1/2≦d1/d4≦4/5、を満たす発明例1、4、5は、発明例3、6より、装飾部7の耐久性と耐外傷性に優れていることがわかる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
4a ビードコア
5 カーカス
6 ベルト
7 装飾部
8 印刷層
9 内側層
10 外側層

Claims (3)

  1. サイドウォール部の外表面に、印刷層と該印刷層のタイヤ内側及び外側にそれぞれ配置された内側層及び外側層とを有する装飾部を備え、
    温度25℃で測定した際の前記印刷層の貯蔵弾性率、温度25℃で測定した際の前記内側層の貯蔵弾性率、及び温度25℃で測定した際の前記外側層の貯蔵弾性率を、それぞれ、E125´、E225´、及びE325´とするとき、関係式、
    E125´<E225´、且つ、E125´<E325´
    を満たし、
    温度80℃で測定した際の、前記印刷層の貯蔵弾性率、前記内側層の貯蔵弾性率、及び前記外側層の貯蔵弾性率を、それぞれ、E180´、E280´、E380´とし、前記印刷層、前記内側層、及び前記外側層の、高温時貯蔵弾性率変化率α1、α2、α3を、それぞれ、
    α1=|E125´−E180´|/E125´、
    α2=|E225´−E280´|/E225´、
    α3=|E325´−E380´|/E325´、
    とするとき、関係式、
    α1<α2、且つ、α1<α3
    を満たし、さらに、関係式、
    E225´>E280´、且つ、E325´>E380´
    を満たすことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記印刷層の厚さをd1、前記内側層の厚さをd2、前記外側層の厚さをd3とするとき、関係式、
    d1>d2、且つ、d1>d3
    を満たす、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記印刷層の厚さ、前記内側層の厚さ、前記外側層の厚さ、及び前記印刷層と前記内側層と前記外側層との総厚を、それぞれ、d1、d2、d3、及びd4とするとき、関係式、
    1/2≦d1/d4≦4/5
    を満たす、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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