JP2016036475A - プリーツ型光触媒フィルタ・ユニット - Google Patents

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稲垣 精一
Seiichi Inagaki
精一 稲垣
恒章 石田
Tsuneaki Ishida
恒章 石田
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Abstract

【課題】 光触媒フィルタのみでケーシングに所望プリーツ形状を保ちながら装着可能で、同フィルタの交換作業も容易である光触媒フィルタ・ユニットを提供する。
【解決手段】
無枠のプリーツ形光触媒フィルタ3とケーシング2を備える。光触媒フィルタ3は、プリーツ形成方向に沿って所定ピッチで配置されたプリーツ3cを有し、プリーツ3c間に形成された溝部3bを持つ。ケーシング2は、フィルタ3の装着時にフィルタ3が係止される本体部(下位部材20と中間部材30)と、本体部に係止されたフィルタ3を固定する固定部材(カバー部材40)を持つ。本体部または固定部材に、フィルタ3の装着時にプリーツ3cが所望位置から所定限度を超えてずれないようにする突起群(爪22c)を形成する。各突起(爪22c)は、フィルタ3のいずれか一方の側で、対応する溝部3bに複数プリーツピッチ毎に係合される。
【選択図】 図10

Description

本発明は、プリーツ型光触媒フィルタ・ユニットに関し、さらに言えば、不織布、織布等からなり且つ枠を持たない(つまり無枠の)プリーツ型光触媒フィルタと、その光触媒フィルタの外周部を保持・固定するケーシングとを備えてなるプリーツ型光触媒フィルタ・ユニットに関する。
光触媒フィルタと、その光触媒フィルタに光を照射して活性化するための光源(例えばブラックライト)とを備えた光触媒脱臭装置は、以前から知られている。光触媒フィルタに使用される代表的な光触媒としては、酸化チタン(TiO)がある。この種の光触媒脱臭装置では、光触媒の持つ強力な酸化作用を利用して、被処理ガス中に含まれている臭気を吸着・分解する。つまり、紫外光照射によって生成される光触媒の酸化作用で、被処理ガス中に含まれる有機物を水と二酸化炭素に分解し、もって当該ガス中の臭気成分を吸着・分解するのである。
しかし、光触媒の酸化作用により、硫黄化合物(例えば硫化水素)は硫酸に、窒素化合物(例えばアンモニア)は硝酸になって、光触媒の表面に付着する。そして、これら付着物は、触媒毒となって光触媒フィルタの能力を低下させる。このため、定期的に、使用中の光触媒フィルタを取り出して新たなものに交換するか、水で洗浄したり焼成したりして使用中の光触媒フィルタの能力を再生させる必要がある。
光触媒フィルタの形状としては、プリーツ型が一般的である。これは、平板状のフィルタをプリーツ形状(ひだ折り形状)に形成する手間とコストが余分にかかるが、それ以上に、平板状フィルタに比べて濾過面積を大幅に拡大できるという利点が大きいからである。
光触媒フィルタの素材としては、セラミックと不織布が一般的である。セラミック製の光触媒フィルタは、適切なメンテナンスをすることで例えば10年という長寿命が得られるので、廃棄物の減少という利点があるが、コストが高いという難点がある。これに対し、不織布製の光触媒フィルタは、例えば1年程度の短期間しか使用できないため、セラミック製の光触媒フィルタに比べて寿命が短く、廃棄物が増加するという難点があるが、セラミック製に比べるとはるかにコストが低いという利点がある。このため、廃棄する際の処理を簡単にすることができれば、不織布製の光触媒フィルタの方が有利であると言える。
従来の不織布を用いたプリーツ型光触媒フィルタは、光触媒を坦持した不織布をプリーツ形状に形成してなるフィルタ本体と、そのフィルタ本体の外周部に装着された枠とから構成されているのが一般的である。この枠は、通常、フィルタ本体を所望の形状に保持するために、ある程度の剛性を持っており、フィルタ本体の外周部に例えば接着剤で固着・一体化される。また、この種の光触媒フィルタは、使用時には、光触媒脱臭装置に設けられた被処理流体流路の所定箇所に装着され、通常は、光触媒脱臭装置の被処理流体流路に設けられたケーシングに装着されるようになっている。これは、光触媒フィルタを安定して保持・固定し且つ安全に使用できるようにするためである。ケーシング(光触媒フィルタ)の近傍には、ブラックライト等の活性化光源が配置される。
従来のこの種の光触媒フィルタにおいて、フィルタ本体の外周部に枠が装着されるのは、不織布をジグザグ折りしてプリーツ形状としたもの(フィルタ本体)だけでは、剛性が不足し、所定のプリーツ形状(例えば所定のプリーツピッチ)を保持しながら前記ケーシングに装着することができないし、脱着、運搬、保管等の作業時の取り扱いも難しくなるからであろう。しかし、光触媒フィルタにとっては、このような枠は邪魔な存在でもある。なぜなら、フィルタ本体は不織布で製作され、枠は有機物(例えばプラスチック)で製作されるのが通常であるから、使用中に枠に活性化光(つまり紫外光)が照射されると、枠が酸化して変質・劣化すると同時に異臭を発生することがあるためである。つまり、脱臭装置から異臭が発生するという、笑えない事態が生じてしまう恐れがあるのである。これを避けるには、活性化光が決して枠に照射されない構成にすればよいが、そうするとそれだけケーシングの構成が複雑になったり、フィルタ本体の活性化領域の面積が減少したりする、という難点が生じる。
また、不織布製のフィルタ本体に有機物よりなる枠を接着剤等で固着してなる従来のこの種の光触媒フィルタは、廃棄処理が面倒であるという難点もある。
以上の点を考慮すると、光触媒脱臭装置に使用されるプリーツ型光触媒フィルタは、枠を省略して、フィルタ本体だけで(つまり無枠で)形成されるのが好ましい。また、この種の光触媒フィルタは、フィルタ本体の各プリーツ(ひだ折り部)に活性化光ができるだけ均等に照射されるようにすることが必要であるから、装着及び交換の際にプリーツピッチが所定範囲内に維持されるようにする、換言すれば、各プリーツが所望の位置から所定限度を超えてずれないようにするのが好ましい。さらに、活性化光の照射範囲に、光触媒への照射を妨げるような障害物が存在しないようにする必要もある。これらの要件を同時に満たすには、ケーシング(とフィルタ本体)の構成にかなりの工夫を施す必要がある。
本発明に関連する先行技術としては、例えば、特許文献1(特開2004−89982号公報)に開示された空気清浄化フィルタがある。この空気清浄化フィルタは、ケーシングとフィルタ部からなる空気清浄化フィルタであって、前記フィルタ部が、可撓性プリーツフィルタのような可撓性フィルタであり、且つ、前記ケーシングに対して脱着可能であることを特徴とするものである。「可撓性」とは、前記フィルタ部に圧縮、伸張、ねじれなどの外力が加わり変形した後、これらの外力が取り除かれると、破壊なく元の形状に復元する性能を意味する。この空気清浄化フィルタでは、フィルタ部を可撓性にすることによって、ケーシングを壊すことなく、フィルタ部の脱着が容易に行え、ケーシング、フィルタ部を複数回使用可能であるという効果と、優れた除塵性能あるいは脱臭性能を維持した、長寿命の空気清浄化フィルタを提供できる、という効果が得られる(請求項1及び2、図1〜図17、段落0016〜0017、0031〜0039、0044、0048、0053〜0054を参照)。
本発明に関連する他の関連する先行技術は、特許文献2(特開2011−121056号公報)と特許文献3(特開2014−28329号公報)に開示されている。
特許文献2は、復元性フィルタ・ユニットを開示している。この復元性フィルタ・ユニットは、繊維シートをひだ折りして形成したプリーツフィルタの周囲を枠材で囲んだフィルタ・ユニットにおいて、プリーツフィルタ周囲4面のうち、少なくともひだ折り幅方向の1面が開放されてなり、そのプリーツフィルタのひだ折り方向の長さ(L0)に対し、75%の長さ(L1)となるよう圧縮して1分間保持した後に応力を開放した時の長さ(L2)が、L2/L1>0.9となることを特徴とするものである。好ましくは、前記枠材が可撓性材料から形成されるが、その場合、プリーツフィルタの圧縮が容易になると共に、プリーツフィルタの復元性が助長される利点がある。
特許文献2の復元性フィルタ・ユニットは、次のような問題を解決するものである。すなわち、プリーツフィルタのプリーツ間隔(プリーツピッチ)を一定に保持するには、(a)フィルタ本体の両側面に枠を接着する、(b)プリーツの頂点(頂部)間を樹脂で固定する、(c)プリーツ間にスペーサを配置する等の「プリーツ固定処理」がなされるのが通常である。このようなプリーツ固定処理がなされたプリーツフィルタをカーエアコンに装着する場合、そのプリーツフィルタのサイズと同等以上の間口が必要である。外圧をかけることでそのプリーツフィルタを変形させれば、カーエアコンの内部に挿入できるが、そうすると、リークを生じ捕集効率が低下するという問題が生じる。プリーツ固定処理がなされないプリーツフィルタの場合は、一時的に折りたたむことができるから、そのプリーツフィルタのサイズより小さい間口からでも挿入可能であるが、挿入後にプリーツ間隔が所定値まで復帰せず、やはり、リークを生じ捕集効率が低下するという問題が生じてしまう。特許文献2の復元性フィルタ・ユニットは、このような問題を解決することができるもので、プリーツを圧縮しても復元性に富み、フィルタサイズより狭い間口であっても装着可能であり、装着後もリークを生じず低圧損で捕集効率に優れている。この復元性フィルタ・ユニットには、上述したようなプリーツ固定処理がなされていないことは言うまでもない(請求項1、図1〜図3、段落0002〜0004、0006〜0007、0011〜0018を参照)。
特許文献3は、集塵フィルタ・ユニットを開示している。この集塵フィルタ・ユニットは、集塵フィルタを折り曲げて構成するプリーツフィルタと、集塵フィルタを納める間口を有する枠体と、少なくとも集塵フィルタのジグザグ端面側を隙なく固着する接着手段と、前記プリーツフィルタの稜線に平行な方向にその頂点の位置を1ピッチ毎に支持する第1フィルタ支持材と、前記プリーツフィルタの稜線に平行な方向にその頂点の位置を1ピッチ毎に支持する第2フィルタ支持材とからなり、前記枠体に固着されたプリーツフィルタはその前後から、前記第1フィルタ支持材及び前記第2フィルタ支持材に挟持されていることを特徴とするものである。この集塵フィルタ・ユニットでは、前記プリーツフィルタが、その前後両側から1ピッチ毎に前記第1及び第2フィルタ支持材によって挟持されているので、洗浄時における前記プリーツフィルタの取り付け、取り外しが容易であり、メンテナンス性能に優れている(請求項1、図1〜図6、段落0005〜0016、0021〜0031を参照)。
特開2004−89982号公報 特開2011−121056号公報 特開2014−28329号公報
しかし、上述した特許文献1の空気清浄化フィルタは、ケーシングを壊すことなくフィルタ部の脱着が容易に行え、ケーシングとフィルタ部を複数回使用可能とするために考案された空気清浄化用のフィルタであり、脱臭剤としての吸着剤をフィルタ部に坦持させる点の記載はあるが、光触媒フィルタについての言及はない。また、特許文献1の空気清浄化フィルタは、事実上、フィルタの側面に可撓性の枠を装着することが前提となっていて、それによってより安定した可撓性を実現することができ、また、ケーシングとフィルタとの密着性も向上する、とされている。つまり、枠なしのプリーツ型光触媒フィルタをフィルタ部として使用する場合に、それをどのように実現するか、またケーシングをどのような構成にするか、については、特許文献1には具体的に開示されていないのである。
上述した特許文献2の復元性フィルタ・ユニットは、プリーツに復元性を持たせることで、フィルタサイズより狭い間口であっても装着可能であり、装着後もリークを生じず低圧損で捕集効率に優れたものとしたものであり、フィルタ本体の周囲に枠のあるものと枠のないものを含んでいる。しかし、特許文献2には、特許文献1と同様に、光触媒フィルタについての言及はないし、また、枠がない場合のケーシングやプリーツフィルタの詳細な構成についても開示されていない。
上述した特許文献3の集塵フィルタ・ユニットは、プリーツフィルタをその前後から1ピッチ毎に第1及び第2のフィルタ支持材によって挟持するようにして、洗浄時におけるプリーツフィルタの取り付け、取り外しを容易とし、メンテナンス性能を向上させたものであり、また、プリーツフィルタの外周に枠が装着されている。しかし、特許文献3には、特許文献1及び2と同様に、光触媒フィルタについての言及はないし、また、枠がない場合のケーシングやプリーツフィルタの詳細な構成についても開示されていない。
さらに言えば、プリーツ型光触媒フィルタの場合、フィルタに坦持された光触媒の全体に活性化光(つまり紫外光)ができる限り均一に照射される必要があるため、所望のプリーツ形状(例えば一定範囲内のプリーツピッチ)を保持しながらケーシングに装着される必要がある。しかし、上述した特許文献3に開示されている集塵フィルタ・ユニットのように、プリーツ型光触媒フィルタの両側から第1及び第2のフィルタ支持材で挟持すると、それらフィルタ支持材の直下の領域において光触媒に照射される活性化光の量が大きく低下するため、光触媒のフィルタリング能力に支障が生じてしまう。このように、プリーツ型光触媒フィルタをこの種のフィルタ支持材で挟持するという手法は採用できないのである。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、枠や接着剤といった活性化光の照射によって変質する恐れのある材料に起因する不都合を生じる恐れなしに、光触媒フィルタを単独でケーシングに所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら装着可能であり、且つ、その光触媒フィルタの交換作業も容易であるプリーツ型光触媒フィルタ・ユニットと、それに用いるケーシングを提供することにある。
本発明の他の目的は、ケーシングに装着されたプリーツ型光触媒フィルタが、使用中も所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)に確実に維持され、しかも、そのプリーツ型光触媒フィルタの各プリーツに照射される活性化光の光量が低下する恐れもないプリーツ型光触媒フィルタ・ユニットと、それに用いるケーシングを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ケーシングに装着されるプリーツ型光触媒フィルタの保管及び運搬を容易にすることができるプリーツ型光触媒フィルタ・ユニットと、それに用いるケーシングを提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかになる。
(1)本発明の第1の観点によれば、光触媒フィルタ・ユニットが提供される。この光触媒フィルタ・ユニットは、
無枠のプリーツ形光触媒フィルタと、前記光触媒フィルタが取り外し可能に装着されるケーシングとを備えてなる光触媒フィルタ・ユニットであって、
前記光触媒フィルタは、第1方向に沿って所定ピッチで配置された複数のプリーツを有すると共に、前記プリーツ間に形成された複数の溝部を有しており、
前記ケーシングは、前記光触媒フィルタが装着された時に前記光触媒フィルタが係止される本体部と、前記本体部に係止された前記光触媒フィルタを固定する固定部材とを有しており、
前記本体部または前記固定部材には、前記光触媒フィルタが装着された時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする突起群が、前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成されており、
前記突起群の各々の突起は、装着された前記光触媒フィルタのいずれか一方の側において、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるようになっていることを特徴とするものである。
本発明の光触媒フィルタ・ユニットは、以上の構成を有しているため、前記光触媒フィルタが前記ケーシングに装着されると、前記光触媒フィルタのいずれか一方の側(つまり上流側または下流側)において、前記ケーシングの前記本体部または前記固定部材に設けられた前記突起群の各々の突起が、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合される。前記突起群は、前記光触媒フィルタの装着時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにするものであるから、前記光触媒フィルタの前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれることがない。したがって、前記光触媒フィルタは、単独で、所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら前記ケーシングに装着されることができる。
また、前記突起群の各々の突起は、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるようになっているので、前記突起群の各々の突起を前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に係合させる作業は、1プリーツピッチ毎に係合させる場合よりもはるかに容易である。例えば、前記本体部に設けられた前記突起群が上向きになるように前記本体部の姿勢を調整してから、前記光触媒フィルタを前記本体部に向かって自然落下させるだけで、あるいは、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた後に、前記固定部材に設けられた前記突起群を下向きになるように調整してから前記本体部に向かって自然落下させるだけで、容易に、前記突起群を対応する前記溝部に係合させることが可能である。したがって、前記光触媒フィルタの交換作業も容易に行える。
さらに、前記光触媒フィルタは無枠であるから、枠だけでなくそれを接着する接着剤も不要である。したがって、活性化光の照射によって変質する恐れのある材料を使用する必要がない。これは、前記ケーシングについても同様である。よって、枠や接着剤といった活性化光の照射によって変質する恐れのある材料に起因する不都合を生じる恐れがない。しかも、前記光触媒フィルタが無枠であることから、押圧することによって例えば装着時のサイズの1/5までコンパクトにすることができ、したがって、前記光触媒フィルタの保管及び運搬を容易化することができる。
さらに、前記ケーシングは、前記本体部に係止された前記光触媒フィルタを固定する前記固定部材を有しているため、所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら前記ケーシングに装着された前記光触媒フィルタは、そのままの状態で固定される。このため、前記ケーシングに装着されたプリーツ型光触媒フィルタは、使用中も所望のプリーツ形状に確実に維持されることができる。
しかも、前記光触媒フィルタの装着時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする前記突起群は、前記本体部または前記固定部材の前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成されているので、前記プリーツ型光触媒フィルタの各プリーツに照射される活性化光の光量が低下する恐れもない。つまり、前記突起群の存在によって、前記光触媒フィルタの活性化に支障が生じることはない。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットの好ましい例では、前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の端部と重なる位置に配置される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットの他の好ましい例では、前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の二つの端部と重なる位置にそれぞれ配置される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットのさらに他の好ましい例では、前記突起群の前記突起の各々が、板状の剛性片から形成される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットのさらに他の好ましい例では、前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に沿って一列に配置される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットのさらに他の好ましい例では、前記突起群が前記ケーシングの前記本体部に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させる際には、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットのさらに他の好ましい例では、前記突起群が前記ケーシングの前記固定部材に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた状態では、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットのさらに他の好ましい例では、前記光触媒フィルタの前記第1方向の二つの端部に、それぞれ、前記ケーシングの対応する部分に係止可能な係止部が形成される。
(2)本発明の第2の観点によれば、光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングが提供される。このケーシングは、
無枠のプリーツ形光触媒フィルタが取り外し可能に装着されるように構成されたケーシングであって、
装着時に前記光触媒フィルタが係止される本体部と、
前記本体部に係止された前記光触媒フィルタをその状態に固定する固定部材と、
前記本体部または前記固定部材の、前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成された、装着時に前記光触媒フィルタの各プリーツが所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする突起群とを備え、
前記突起群の各々の突起は、装着された前記光触媒フィルタのいずれか一方の側において、前記光触媒フィルタの対応する溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングは、以上の構成を有しているため、前記光触媒フィルタが前記ケーシングに装着される際には、前記光触媒フィルタのいずれか一方の側(つまり上流側または下流側)において、前記ケーシングの前記本体部または前記固定部材に設けられた前記突起群の各々の突起が、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合される。前記突起群は、前記光触媒フィルタの装着時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにするものであるから、前記光触媒フィルタの前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれることがない。したがって、前記光触媒フィルタは、単独で、所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら前記ケーシングに装着されることができる。
また、前記突起群の各々の突起は、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるようになっているので、前記突起群の各々の突起を前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に係合させる作業は、1プリーツピッチ毎に係合させる場合よりもはるかに容易である。例えば、前記本体部に設けられた前記突起群が上向きになるように前記本体部の姿勢を調整してから、前記光触媒フィルタを前記本体部に向かって自然落下させるだけで、あるいは、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた後に、前記固定部材に設けられた前記突起群を下向きになるように調整してから前記本体部に向かって自然落下させるだけで、容易に、前記突起群を対応する前記溝部に係合させることが可能である。したがって、前記光触媒フィルタの交換作業も容易に行える。
さらに、前記光触媒フィルタは無枠であるから、枠だけでなくそれを接着する接着剤も不要である。したがって、活性化光の照射によって変質する恐れのある材料を使用する必要がない。これは、前記ケーシングについても同様である。よって、枠や接着剤といった活性化光の照射によって変質する恐れのある材料に起因する不都合を生じる恐れがない。しかも、前記光触媒フィルタが無枠であることから、押圧することによって例えば装着時のサイズの1/5までコンパクトにすることができ、したがって、前記光触媒フィルタの保管及び運搬を容易化することができる。
さらに、前記ケーシングは、前記本体部に係止された前記光触媒フィルタを固定する前記固定部材を有しているため、所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら前記ケーシングに装着された前記光触媒フィルタは、そのままの状態で固定される。このため、前記ケーシングに装着されたプリーツ型光触媒フィルタは、使用中も所望のプリーツ形状に確実に維持されることができる。
しかも、前記光触媒フィルタの装着時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする前記突起群は、前記本体部または前記固定部材の前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成されているので、前記プリーツ型光触媒フィルタの各プリーツに照射される活性化光の光量が低下する恐れもない。つまり、前記突起群の存在によって、前記光触媒フィルタの活性化に支障が生じることはない。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングの好ましい例では、前記突起群が、装着される前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の端部と重なる位置に配置される。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングの他の好ましい例では、前記突起群が、装着される前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の二つの端部と重なる位置にそれぞれ配置される。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングのさらに他の好ましい例では、前記突起群の前記突起の各々が、板状の剛性片から形成される。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングのさらに他の好ましい例では、前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に沿って一列に配置される。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングのさらに他の好ましい例では、前記突起群が前記ケーシングの前記本体部に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させる際には、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定される。
本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングのさらに他の好ましい例では、前記突起群が前記ケーシングの前記固定部材に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた状態では、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定される。
本発明の第1の観点による光触媒フィルタ・ユニットと本発明の第2の観点による光触媒フィルタ・ユニット用ケーシングでは、(a)枠や接着剤といった活性化光の照射によって変質する恐れのある材料に起因する不都合を生じる恐れなしに、光触媒フィルタを単独でケーシングに所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながら装着可能であり、且つ、その光触媒フィルタの交換作業も容易である、という効果と、(b)ケーシングに装着されたプリーツ型光触媒フィルタが、使用中も所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)に確実に維持され、しかも、そのプリーツ型光触媒フィルタの各プリーツに照射される活性化光の光量が低下する恐れもない、という効果と、(c)ケーシングに装着されるプリーツ型光触媒フィルタの保管及び運搬を容易にすることができる、という効果がある。
本発明の第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットの全体構成を示す斜視図である。 図1に示された第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットに使用されているケーシングの全体構成を示す分解斜視図である。 図2に示されたケーシングの構成要素である中間部材と下位部材の組み立て状態を示す分解斜視図である。 図2に示されたケーシングの組立状態(同ケーシングの全体構成)を示す斜視図である。 図2に示されたケーシングの構成要素である下位部材に含まれている連結帯の斜視図である。 図2に示されたケーシングの構成要素である中間部材に含まれている連結帯の斜視図である。 図1に示された第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットに使用されている光触媒フィルタの全体構成を示す斜視図である。 図1に示された第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットに使用された、光触媒フィルタとケーシングの間の隙間を密封するパッキンの斜視図である。 図8に示されたパッキンの装着状態を示す平面図である。 図1に示された第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットにおいて、ケーシングへの光触媒フィルタの装着状態を示す要部断面図である。 図1に示された第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットにおいて、光触媒フィルタとケーシングの間の隙間にパッキンが装着された状態を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットの全体構成を示す斜視図である。 図12に示された第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットに使用されているケーシングの全体構成を示す分解斜視図である。 (a)は図13に示されたケーシングの構成要素である下位部材の平面図、(b)は同図のA−A線に沿った断面図である。 図13に示されたケーシングの組立状態(同ケーシングの全体構成)を示す斜視図である。 図12に示された第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットにおいて、ケーシングへの光触媒フィルタの装着状態を示す要部断面図である。 図12に示された第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニットにおいて、光触媒フィルタとケーシングの間の隙間にパッキンが装着された状態を示す要部断面図である。 本発明の光触媒フィルタ・ユニットのプリーツの偏りによる性能比較試験の試験結果を示す表である。 図18の性能比較試験の試験要領を示す説明図である。 図18の性能比較試験の試験結果を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態の光触媒フィルタ・ユニットの全体構成)
本発明の第1実施形態に係るプリーツ型光触媒フィルタ・ユニット1の全体構成を図1に示す。また、この光触媒フィルタ・ユニット1を構成するケーシング2とプリーツ型光触媒フィルタ3の全体構成を、図4と図7にそれぞれ示す。
本実施形態の光触媒フィルタ・ユニット1は、本発明を光触媒脱臭装置に適用した場合に相当するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、プリーツ型光触媒フィルタを備える光触媒装置であれば、光触媒脱臭装置以外の光触媒装置、例えば、光触媒殺菌(抗菌)装置、光触媒浄化装置等、種々の装置に適用可能である。
図1より明らかなように、本実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1は、矩形枠状のケーシング2と、そのケーシング2に脱着可能に装着されたプリーツ型光触媒フィルタ3(図7を参照)とを備えている。光触媒フィルタ3は、その外周部を除いて、ケーシング2の中央にある矩形の開口部50(図4を参照)から両側に露出している。このような構成を持つ光触媒フィルタ・ユニット1は、図示しない光触媒脱臭装置に設けられた被処理流体の流路内に設置され、被処理流体の脱臭に使用される。被処理流体は、ケーシング2の開口部50を通って上流側から下流側に流動し、その過程で光触媒フィルタ3によって脱臭される。
ケーシング2は、図4に示すように、図2及び図3に示した下位部材20及び中間部材30からなる本体部と、図2及び図3に示した一対のカバー部材40からなる一対の固定部材と、本体部(具体的に言えば下位部材20)に設けられた複数の爪22cからなる突起群とを有している。ケーシング2の本体部(すなわち下位部材20及び中間部材30)は、図3に示すように、その中央において矩形の開口部50を画定しており、その開口部50から露出するように光触媒フィルタ3を係止して支持するようになっている。一対の固定部材(すなわち一対のカバー部材40)は、本体部に係止・支持された光触媒フィルタ3を固定して、その光触媒フィルタ3を所望状態に維持するためのものである。突起群(すなわち爪22c)は、本体部(下位部材20及び中間部材30)に支持された光触媒フィルタ3のプリーツ3cの各々が、所望の位置から所定限度を超えてずれないように、位置決めするためのものであり、プリーツ位置決め手段と言うことができる。
後に詳述するように、本体部(具体的に言えば下位部材20)に設けられた突起群(爪22c)は、その全体が一対の固定部材(カバー部材40)によって覆われる箇所、換言すれば、光触媒フィルタ・ユニット1の近傍の光源(図示せず)から放射される光触媒フィルタ3の活性化光(紫外光)が到達しない箇所に配置されていて、突起群(爪22c)は開口部50に露出しない。突起群(爪22c)は、ケーシング2に装着された光触媒フィルタ3のプリーツの両端部のみに係止されるようになっている。このため、突起群(爪22c)が光触媒フィルタ3への活性化光の照射を妨げる恐れはまったくない。つまり、本実施形態の光触媒フィルタ・ユニット1では、突起群(爪22c)の存在に起因して、活性化光の照射によって生成される光触媒フィルタ3の酸化作用(脱臭作用)が、場所によって不均一になることがないように考慮されているのである。これは、光触媒フィルタ3にとって非常に重要な点である。
本体部(下位部材20及び中間部材30)に係止された光触媒フィルタ3を固定する一対の固定部材(カバー部材40)は、4本のネジ4で本体部に脱着可能に装着されている。このため、ネジ4を緩めて外すことで、光触媒フィルタ3をケーシング2から容易に取り外すことができる。
次に、図2〜図6を参照しながら、ケーシング2の構成の詳細についてさらに説明する。
ケーシング2は、図2に明瞭に示すように、矩形枠状に形成された下位部材20と、同じく矩形枠状に形成された中間部材30と、直線状に形成された一対のカバー部材40とを備えている。これらの部材20、30及び40は、いずれも、光触媒フィルタ3に照射される紫外光(活性化光)に対して遮光性を持つ材料(例えば金属)から作られている。
下位部材20は、図2に示すように、一対の直線状の側板21と、それら側板21を相互に連結する一対の直線状の連結帯22とから構成されており、全体が矩形枠状とされている。下位部材20の中央には、矩形の開口部23が形成されている。
下位部材20を構成する側板21は、薄い帯状の鋼板をその長手方向に沿って直角に屈曲させて形成されており、その長手方向に直交する断面がL字形となっている。側板21の下側には、屈曲部21aが形成されていて、その屈曲部21aで連結帯22の対応する端部を受け止めるようになっている。側板21の両端部には、ネジ4が挿通される透孔21bが形成されている。
下位部材20を構成する連結帯22は、図5に明瞭に示すように、薄い帯状の鋼板から形成されており、その長手方向に沿って複数の爪22cが所定ピッチで形成されている。連結帯22の両端部は、上方に屈曲されて屈曲部22aとされていて、その長手方向に沿った断面が略U字形となっている。各爪22cは、連結帯22の屈曲部22a以外の部分に対して、ほぼ直角に上向きに立っており、屈曲部22aとほぼ平行である。爪22cは、ここでは、鋼板を打ち抜いて曲げる加工法によって形成されているので、連結帯22には爪22cとほぼ同じ形状の打ち抜き孔22dが、爪22cと同数、形成されている。爪22cは、光触媒フィルタ3のプリーツ3c間にある溝部3b(図7を参照)に挿入されるものであり、一群のプリーツ3cを所望位置に配置する(プリーツ3cを所定ピッチで配置する)ために使用される。屈曲部22aには、側板21の透孔21bと重なる位置に、ネジ4が挿通される透孔22bが形成されている。
連結帯22に配置された爪22cのピッチP1は、光触媒フィルタ・ユニット1に使用される光触媒フィルタ3のプリーツピッチP2に対して、複数倍になっている(図10を参照)。つまり、
P1=nP2
の関係が成り立つ(ただしnは2以上の整数)。本発明者の試験によれば、nは3〜8が好ましい。nが3未満(2以下)であると、光触媒フィルタ3の装着・交換作業が難しくなるからである。nが8越え(9以上)であると、光触媒フィルタ3のプリーツ3cの偏在状況にもよるが、プリーツ3cの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないように確保するのが難しくなるからである。
連結帯22の屈曲部22aは、その外面を対応する側板21の内面に対向させ、その透孔22bが側板21の透孔21bと重なり合うようにして、側板21に固着されている。屈曲部22aの近傍にある連結帯22の両端部は、対応する側板21の屈曲部21a上に載置・固着されている。この固着は、接着剤による接着、ロウ付け、溶接等、適当な方法によって行われる。こうすることで、図2に示したように、内側に矩形の開口部23が画定された矩形枠状の下位部材20が形成されている。
中間部材30は、図2に示すように、一対の直線状の側板31と、それら側板31を相互に連結する一対の直線状の連結帯32及び一対の直線状の連結帯33とから構成されており、全体が下位部材20と同様の矩形枠状とされている。
中間部材30を構成する側板31は、薄い帯状の鋼板をその長手方向に沿って直角に屈曲させて形成されており、その長手方向に直交する断面がL字形となっている。側板31の下側には、屈曲部31aが形成されていて、その屈曲部31aで連結帯32及び33の端部を受け止めるようになっている。側板31はまた、その両端部において、その鋼板の長手方向に直交する方向にも直角に屈曲されて屈曲部31bが形成されており、その長手方向の断面が略U字形となっている。側板31の屈曲部31bより内側(中央より)の部分の両端部には、ネジ4が螺合されるネジ孔31cが形成されている。屈曲部31bには、透孔31dが形成されている。
中間部材30を構成する連結帯32は、図6に示すように、薄い帯状の鋼板から形成されていると共に、その両端部がその長手方向に沿って直角に屈曲されて屈曲部32aが形成されており、両端部ではその長手方向に直交する断面がL字形となっている。屈曲部32aには、透孔32bが形成されている。このような構成を持つ連結帯32の両端部は、対応する側板31の屈曲部31a上に載置・固着されており、屈曲部32aの透孔32bは、対応する側板31の屈曲部31bと重なり合っている。この固着は、接着剤による接着、ロウ付け、溶接等、適当な方法によって行われる。
中間部材30を構成する連結帯33は、薄い帯状の鋼板から形成されており、その形状は、連結帯32からその両端部の屈曲部32aを除去したものにほぼ相当する。連結帯33の両端部は、対応する連結帯32から内側に向かって少し離れた位置において、対応する側板31の屈曲部31a上に載置・固着されている。この固着は、接着剤による接着、ロウ付け、溶接等、適当な方法によって行われる。連結帯33は連結帯32に対して平行である。相互に隣接する連結帯32と33の間には、細長い隙間34が形成されている。隙間34は、下位部材20の対応する位置にあるすべての爪22cが挿通できる大きさになっている。
このようにして、図2に示したような矩形枠状の中間部材30が形成されている。中間部材30の内側には、矩形の開口部35が形成されている。
以上の構成を持つ中間部材30は、以上の構成を持つ下位部材20の内側にその上方から嵌合するように載置されることで、図3に示すように一体化されている。こうして一体化された中間部材30及び下位部材20が、ケーシング2の本体部を構成する。
このような構成を持つケーシング2の本体部では、中間部材30の一対の側板31の外面は、下位部材20の対応する側板21の内面に対向・接触している。中間部材30の一対の側板31の屈曲部31aは、下位部材20の対応する側板21の屈曲部21a上に載置されている。中間部材30の一対の連結帯32及び33は、下位部材20の対応する連結帯22上にそれぞれ載置されている。下位部材20の連結帯22上にある複数の爪22cは、対応する連結帯32及び33の間の隙間34から上方に突出している。
一対のカバー部材40の各々は、本体部に対向する一面のみが開口された、断面が「コ」字状の細長い直方体のような形状になっている。カバー部材40は、帯状の鋼板を断面が「コ」字状となるように屈曲されてなる胴板41と、胴板41の両端部に形成された矩形の屈曲部41aとから構成されており、内部には中空部43が形成されている。屈曲部41aの近傍には、切欠部42が形成されている。屈曲部41aには、ネジ4を挿通するための透孔41bが形成されている。
一対のカバー部材40は、組み合わされた状態にある下位部材20及び中間部材30(つまりケーシング2の本体部)の爪22cのある二つの辺に、それぞれ、図4に示すような状態で嵌装されるようになっている。一対のカバー部材40は、本体部の互いに反対側にある二つの辺(連結帯22のある辺)に、4本のネジ4で固定される。ネジ4は、下位部材20の透孔21bと、中間部材30の透孔31cを介して、中間部材30のネジ孔31cに螺合される。その結果、ケーシング2は、図4に示すような矩形枠状になる。光触媒フィルタ3がケーシング2の矩形の開口部50に配置される時には、図1に示すように、光触媒フィルタ3の外周部が本体部に係止・支持されると共に、光触媒フィルタ3はカバー部材40によってその所望状態に固定され、光触媒フィルタ3の外周部以外の部分が開口部50から両側に露出する。
光触媒フィルタ3は、無枠のプリーツ型で、図7に示すような構成を持つ。すなわち、光触媒フィルタ3は、フィルタ素材としての略矩形の不織布に光触媒を坦持せしめたものにプリーツ加工を施したものであり、ジグザグ状に連続形成された複数の矩形帯状のプリーツ3cを有している。プリーツ3cは、ひだ折り方向(X方向)に所定ピッチP2で並列されている一方、ひだ折り方向に直交する方向(Y方向)に延在している。したがって、プリーツ3cの頂部3aも、Y方向に延在すると共に、所定ピッチP2でX方向に並列されていることになる。プリーツ3cは、X方向の両端部にあるそれを除いて、形状と大きさが同じである。相互に隣接するプリーツ3cの間には、光触媒フィルタ3の両側に、複数の溝部3bがそれぞれ形成されている。ケーシング2に設けられた複数の爪22c(突起群)は、それらと重なる位置にある溝部3bにその下方からそれぞれ挿入・係合され、プリーツ3cのピッチ(プリーツピッチ)を所定値P2に維持する作用をする、換言すれば、各プリーツ3cが所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする。
光触媒フィルタ3のX方向の両端部には、係止部3dが形成されている。光触媒フィルタ3は、これらの係止部3dをケーシング2の相互に重なり合った一対の側板21及び31にそれぞれ係止させることで、ケーシング2に装着される。光触媒フィルタ3のX方向の両端部は、ケーシング2の内部において、このようにしてシールされる。
光触媒フィルタ3のY方向の両端部(両側部)は、複数のプリーツ3cによってジグザグ状になっており、図8に示す直棒状のパッキン60を間に挟んで、一対のカバー部材40(固定部材)によって押圧・保持される。パッキン60の全長は、中間部材30の一対の側板31の内面間の距離にほぼ等しくされているので、光触媒フィルタ3のY方向の両側部は、ケーシング2の内部においてこうしてシールされる。
光触媒フィルタ3のケーシング2への装着状態を図9〜11に示す。これらの図は、一対のカバー部材40をケーシング2の本体部に装着する前の状態を示している。同図に示すように、光触媒フィルタ3の両端の係止部3dは、対応する位置にある、重なり合った側板21及び31にそれらの上方から係止されており、これによって光触媒フィルタ3の両端部は確実にシールされる。光触媒フィルタ3のジグザグ状の両側部は、全体がパッキン60によって覆われた状態で保持されることで、確実にシールされる。
なお、光触媒フィルタ3の両側部に一対のカバー部材40(固定部材)を押圧・保持するだけで、所望のシール状態を実現することができる場合は、パッキン60を省略してもよいことは言うまでもない。
(第1実施形態の光触媒フィルタ・ユニットの使用状態)
次に、以上の構成を持つ第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1の使用状態について説明する。
使用状態では、光触媒フィルタ・ユニット1は、図示しない光触媒脱臭装置に設けられた被処理流体流路に配置される。光触媒フィルタ・ユニット1の両側(つまり上流側及び下流側の双方)には、光触媒フィルタ3に坦持せしめられた光触媒を活性化するために、光源(例えばブラックライト)が配置される。その光源から放射される紫外光(活性化光)は、光触媒フィルタ3の各プリーツ3cに可能なかぎり均等に照射されるようになっている。光触媒脱臭装置の流入口からその被処理流体流路に導入された大気等の被処理流体は、被処理流体流路の流動中に光触媒フィルタ3をその上流側から下流側に通過するが、その際に紫外光によって活性化された光触媒に接触し、その脱臭作用によって脱臭せしめられる。こうして脱臭された被処理流体は、光触媒脱臭装置の流出口から排出される。
使用中の光触媒フィルタ3は、所定期間(例えば1年)が経過すると性能が低下し、所望の脱臭作用を発揮しなくなるので、定期的にメンテナンス作業を行い、光触媒フィルタ・ユニット1から取り外して水等で洗浄したり、新品の光触媒フィルタ3と交換したりする必要がある。そのときの作業方法は、次のとおりである。
まず、作業者は、光触媒フィルタ・ユニット1の全体を光触媒脱臭装置の被処理流体流路から取り外し、続いて、図4の状態にあるケーシング2に螺合されている4本のネジ4をドライバーで緩めることで、一対のカバー部材40をケーシング2の本体部(下位部材20及び中間部材30)から取り外す。その後、使用されていた光触媒フィルタ3を本体部から取り外す。
次に、使用されていた光触媒フィルタ3を再利用する場合は、その光触媒フィルタ3を水等で洗浄した後、ケーシング2の本体部に再度装着する。他方、新品の光触媒フィルタ3に交換する場合は、使用されていた光触媒フィルタ3に代えて、新品の光触媒フィルタ3をケーシング2の本体部に装着する。このとき、図3の状態にあるケーシング2の本体部(下位部材20及び中間部材30)を、同本体部に設けられた複数の爪22c(突起群)が上向きになるように、ほぼ水平な面(例えば一般的な作業台の上面)に置く。これは、光触媒フィルタ3を所望の状態で、すなわち、プリーツ3c(頂部3a)の各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにして、本体部に確実に載置するためである。
次に、図7に示す状態にある光触媒フィルタ3を、図3の状態にあるケーシング2の本体部(下位部材20及び中間部材30)の真上に移動させてから、光触媒フィルタ3のプリーツ3aが側板21及び31にほぼ平行になるように、且つ、光触媒フィルタ3の一対の係止部3dが、対応する重なり合った側板21及び31の真上にそれぞれ位置するように、光触媒フィルタ3の向きと位置を本体部のそれらに整合させる。そして、光触媒フィルタ3から手を離し、光触媒フィルタ3を本体部の中(開口部50)に落とし込む。このとき、光触媒フィルタ3は、無枠ではあるが、すべてのプリーツ3cがほぼ均等に並んだ状態を保つ程度の剛性を持っているので、ほぼ均等のプリーツピッチP2を保ちながら、ほぼ水平状態で自然落下する。このため、光触媒フィルタ3は、図9〜図11に示すように、ピッチP1で並列された爪22aが、複数プリーツピッチ(つまりnP2)毎に下側の溝部3bに挿入・係合された状態で、本体部の内部に載置される。したがって、光触媒フィルタ3をこのようにして自然落下させるだけで、プリーツ3c(頂部3a)の各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないように確保しながら、光触媒フィルタ3を本体部に嵌装することができる。
このフィルタ落下(嵌装)プロセスでは、本体部(下位部材20及び中間部材30)の内部に光触媒フィルタ3を押し込む必要はなく、単に自由落下させれば足りる。載置前の光触媒フィルタ3は、無枠ではあるが、プリーツピッチがほぼ一定に維持された状態で開口部50に落とし込まれるので、光触媒フィルタ3の両端部にある係止部3dが、本体部の対応する側板21及び31に係止されるように注意するだけで、図10に示すように、爪22aを複数プリーツピッチ毎に溝3bに挿入・係止される。
光触媒フィルタ3は、無枠であるから、枠をフィルタ本体に接着するための接着剤は不要である。これは、紫外光に照射された接着剤から悪臭が生じるのを確実に防止するためである。ケーシング2を構成する下位部材20、中間部材30及びカバー部材40は、いずれも鋼材から形成されていることから、紫外光が直接的に枠や接着剤に照射されることはないが、乱反射等により、光触媒フィルタ3にその表面側や裏面側(上流側や下流側)から照射された紫外光の一部が、光触媒フィルタ3の外周部に配置された枠や接着剤に照射されてしまうことが多い。このように、枠や接着剤に対する紫外光照射を防止する手段を設けることなしには、悪臭発生は避けられないと思われることから、枠や接着剤の使用それ自体を辞めることで、紫外光照射防止手段を不要としながら、悪臭発生という問題を回避したのである。
以後、同様にしてメンテナンスすることで、光触媒フィルタ・ユニット1は長期間にわたって継続使用されることができる。
なお、光触媒フィルタ・ユニット1のケーシング2が、光触媒脱臭装置の被処理流体流路にほぼ水平状態で設置されており、しかも、一対のカバー部材40を取り外すだけで光触媒フィルタ3をケーシング2から上向きに取り外すことができる場合は、光触媒フィルタ・ユニット1の全体を被処理流体流路から取り外す必要はない。光触媒フィルタ・ユニット1それ自体を被処理流体流路に装着したまま、一対のカバー部材40のみをケーシング2の本体部から取り外すだけで足りる。この場合は、常に、本体部上の爪22c(突起群)が上向きに配置されているからである。
以上説明したように、本第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1では、光触媒フィルタ3がケーシング2に装着されると、光触媒フィルタ3の上流側または下流側において、また、光触媒フィルタ3の両側部で、ケーシング2の本体部に形成された複数の爪22c(突起群)の各々が、光触媒フィルタ3の対応する溝部3bに挿入・係合する。このため、光触媒フィルタの3プリーツ3cの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれることがない。したがって、光触媒フィルタ3は、所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)を保ちながらケーシング2の本体部に装着されることが可能である。
しかも、爪22cの各々は、1プリーツピッチ毎ではなく、複数プリーツピッチ毎に光触媒フィルタ3の対応する溝部3bに挿入・係合されるので、例えば、ケーシング2の本体部をその姿勢を爪22cが上向きになるように載置してから、光触媒フィルタ3を本体部の内部に自然落下させるだけで、各爪22cを対応する溝部3bに係合させることが可能である。したがって、光触媒フィルタ3の交換作業も容易である。
また、光触媒フィルタ3は枠を有していないので、枠を接着する接着剤も不要である。ケーシング2についても同様である。したがって、枠や接着剤といった活性化光(紫外光)の照射によって変質する恐れのある材料は使用されていない。したがって、枠や接着剤といった活性化光の照射によって変質する恐れのある材料に起因する不都合を生じる恐れがない。しかも、光触媒フィルタ3無枠であることから、押圧することによって例えば装着時のサイズの1/5までコンパクトにすることができ、したがって、光触媒フィルタ3保管及び運搬を容易化することができる。
さらに、ケーシング2に装着された光触媒フィルタ3は、光触媒フィルタ3の上流側または下流側において、また、光触媒フィルタ3の両側部で、ケーシング2の爪22cの各々が光触媒フィルタ3の対応する溝部3bに挿入・係合するため、使用中も所望のプリーツ形状(例えば、一定範囲内のプリーツピッチ)に確実に維持される。
さらに、爪22c(突起群)は、光触媒フィルタ3の両側部に対応する箇所のみに形成されているので、換言すれば、爪22cの全体が本体部(下位部材20及び中間部材30)で覆われるように形成・配置されているので、光触媒フィルタ3の各プリーツ3cに向かって照射される活性化光が爪22cによって遮られるという事態は確実に防止される。したがって、爪22cの存在に起因して、光触媒フィルタ3の各プリーツ3cに照射される活性化光の光量が低下する恐れがない、つまり、光触媒フィルタ3の活性化に支障が生じる恐れがないのである。
(第2実施形態の光触媒フィルタ・ユニットの全体構成)
図12〜図17は、本発明の第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1Aを示す。本実施形態の光触媒フィルタ・ユニット1Aも、本発明を光触媒脱臭装置用とした場合に相当する。
図13〜図15より明らかなように、本実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1Aは、中央に矩形の開口部50A(図15を参照)を持つ矩形枠状のケーシング2Aと、そのケーシング2Aに脱着可能に装着されたプリーツ型光触媒フィルタ3Aとを備えている。このような構成を持つ光触媒フィルタ・ユニット1Aは、図示しない光触媒脱臭装置に設けられた被処理流体の流路内に設置され、被処理流体の脱臭に使用される。
ケーシング2Aは、図13及び図14に示した下位部材20Aからなる本体部と、図13に示した一対のカバー部材40Aからなる一対の固定部材とを有している。一対の固定部材(カバー部材40A)には、それぞれ、複数の爪44Aからなる突起群が形成されている。ケーシング2Aの本体部(すなわち下位部材20A)は、図15に示すように、その中央において矩形の開口部50Aを画定しており、本体部内に配置される光触媒フィルタ3Aを所望状態で係止・支持するようになっている。一対の固定部材(カバー部材40A)は、本体部に係止・支持された光触媒フィルタ3Aを固定して、その光触媒フィルタ3Aを所望状態に維持するためのものである。突起群(すなわち爪44A)は、本体部(下位部材20A)に装着された光触媒フィルタ3Aのプリーツ3cの各々が、所望の位置から所定限度を超えてずれないように位置決めするためのもの(プリーツ位置決め手段)である。
このように、ケーシング2Aは、突起群(すなわち爪44A)が、本体部(下位部材20A)ではなく固定部材(カバー部材40A)に設けられている点で、上述した第1実施形態のケーシング2とは異なっている。
上述した第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1と同様に、一対の固定部材(カバー部材40A)に設けられた突起群(爪44A)は、その全体がそれら固定部材(カバー部材40A)によって覆われる箇所に配置されていて、ケーシング2Aに装着された光触媒フィルタ3Aのプリーツ3cの両側部のみに係止されるようになっている。このため、突起群(爪44A)は開口部50Aに露出せず、したがって、突起群(爪44A)が、光触媒フィルタ3Aへの紫外光の照射を妨げる恐れがない。つまり、本実施形態の光触媒フィルタ・ユニット1Aにおいても、紫外光の照射によって生成される光触媒フィルタ3Aの酸化作用(脱臭作用)が、場所によって不均一になることがないように考慮されている。
上述した第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1と同様に、光触媒フィルタ3Aを固定する一対の固定部材(カバー部材40A)は、4本のネジ4で本体部(下位部材20A)に脱着可能に装着されている。このため、ネジ4を緩めて外すことで、光触媒フィルタ3Aをケーシング2Aから容易に取り外すことができる。
次に、図13〜図15を参照しながら、ケーシング2Aの詳細についてさらに説明する。
ケーシング2Aは、図13に明瞭に示すように、矩形枠状に形成された下位部材20Aと、直線状に形成された一対のカバー部材40Aとを備えている。これらの部材20A及び40Aは、いずれも、光触媒フィルタ3Aに照射される紫外光に対して遮光性を持つ材料(例えば金属)から作られている。
下位部材20Aは、図13及び図14に示すように、一対の直線状の側板21Aと、それら側板21Aを相互に連結する一対の直線状の連結帯22Aとから構成されており、中央に矩形の開口部23Aが形成されていて、全体が矩形枠状とされている。上述した第1実施形態とは異なり、ケーシング2Aには、矩形枠状に形成された中間部材30に対応する部材は含まれていないので、上述した第1実施形態よりも構成がシンプルになっている。
下位部材20Aを構成する側板21Aは、薄い帯状の鋼板をその長手方向に沿って直角に屈曲させて形成されており、その長手方向に直交する断面がL字形となっている。側板21Aの内側には、隙間21Adを介して、係止部21Acが側板21Aとほぼ平行に上向きに延在するように形成されている。係止部21Acの高さは、側板21Aのそれよりも小さい。係止部21Acの幅は、開口部23Aの幅と同じであり、側板21Aの幅よりも小さい。係止部21Acは、ケーシング2Aに装着される光触媒フィルタ3Aの両端の係止部3Adを係止するために使用される。側板21の両端部には、ネジ4が挿通される透孔21Abが形成されている。
下位部材20Aを構成する連結帯22Aは、薄い帯状の鋼板から形成されており、その外側には屈曲部22Aaが、連結帯22Aと直交するように上向きに形成されている。したがって、連結帯22Aと屈曲部22Aaは、薄い帯状の鋼板をその長手方向に沿って直角に屈曲させることで、その長手方向に直交する断面をL字形とした形状を持つ。屈曲部22Aaは、ケーシング2Aに装着される光触媒フィルタ3Aの両側部を支持するために使用される。上述した第1実施形態とは異なり、連結帯22Aには爪(突起群)が形成されていない。
一対の連結帯22A及び屈曲部22Aaの各端部は、一対の側板21Aの対応する端部にそれぞれ接合されている。こうすることで、図13及び図14に示したように、内側に矩形の開口部23Aが画定された矩形枠状の下位部材20Aが形成されている。
ここでは、上述した第1実施形態とは異なり、下位部材20Aの一対の側板21A及び係止部21Acと一対の連結帯22A及び屈曲部22Aaは、一体的に形成されているので、上述した第1実施形態よりも構成がシンプルになっている。このような一体構造の下位部材20Aは、例えば、矩形の鋼板を金型で打ち抜いて略矩形枠状とした後、プレス加工により、一対の側板21Aと一対の係止部21Acを隙間21Adを挟んで直角上向きに屈曲すると共に、一対の連結帯22Aに対して一対の係止部22Aaを直角上向きに屈曲することで、図13及び図14に示す構成の下位部材20Aを一体的に製造することができる。しかし、本発明はこれには限定されない。一対の側板21A及び係止部21Acと一対の連結帯22A及び屈曲部22Aaを別個に形成してから、接着、溶接等によってそれらを相互接続して矩形枠状としてもよいことは言うまでもない。
以上の構成を持つ下位部材20Aは、ケーシング2Aの本体部を構成する。
一対のカバー部材40Aの各々は、上述した第1実施形態とは異なり、連結帯22Aに対向する二面が開口された細長い直方体のような形状になっている。カバー部材40Aは、帯状の鋼板を断面が逆L字状となるように屈曲されてなる胴板41Aと、胴板41Aの両端部に形成された矩形の屈曲部41Aaとから構成されており、内部には中空部43Aが形成されている。屈曲部41Aaには、ネジ4を挿通するためのネジ孔41Abが形成されている。
カバー部材40は、図13に示すように、複数の爪44A(突起群)を備えている。すなわち、本第2実施形態では、上述した第1実施形態とは異なり、複数の爪44A(突起群)が、本体部(下位部材20A)ではなく、固定部材(カバー部材40A)に設けられているのである。
爪44Aは、カバー部材40Aの胴板41Aの帯状上面に、その長手方向に沿って(連結帯22Aに並行になるように)所定ピッチで形成されている。爪44Aは、胴板41Aの上面に対して、ほぼ直角に下向きに延在している。爪44Aは、胴板41Aの上面に対してほぼ直角であり、胴板41Abの外面(背面)とほぼ平行である。爪44Aは、ここでは、鋼板を打ち抜いて屈曲させる加工法によって形成されているので、胴板41Aの上面には、爪44Aとほぼ同じ形状の凹部45Aが、爪44Aと同数、形成されている。爪44Aは、光触媒フィルタ3Aのプリーツ3c間にある溝部3b(図7を参照)に挿入されるものであり、一群のプリーツ3cを所望位置に配置する(プリーツ3cを所定ピッチで配置する)ために使用される。
カバー部材40Aの胴板41Aに配置された爪44AのピッチP1aは、光触媒フィルタ・ユニット1Aに使用される光触媒フィルタ3AのプリーツピッチP2に対して、
P1a=nP2
の関係が成り立つ(ただしnは2以上の整数)。本発明者の試験によれば、これは上述した第1実施形態と同様に、nは3〜8が好ましい。nが3未満(2以下)であると、光触媒フィルタ3の装着・交換作業が難しくなるからである。nが8越え(9以上)であると、光触媒フィルタ3のプリーツ3cの偏在状況にもよるが、プリーツ3cの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないように確保するのが難しくなるからである。
一対のカバー部材40Aは、ケーシング2Aの本体部(つまり下位部材20A)の連結帯22Aのある二つの辺に、それぞれ、図15に示すような状態で着脱可能に嵌装されるようになっている。一対のカバー部材40Aは、本体部(下位部材20A)の側板21Aのある二つの辺に、4本のネジ4で固定される。光触媒フィルタ3Aがケーシング2Aの矩形の開口部50Aに配置される時には、図12に示すように、光触媒フィルタ3Aの外周部が本体部に係止・支持されると共に、光触媒フィルタ3Aはカバー部材40Aによってその所望状態に固定され、光触媒フィルタ3Aの外周部以外の部分が開口部50Aから両側に露出する。
光触媒フィルタ3Aは、上述した第1実施形態で使用した光触媒フィルタ3と同様に、無枠のプリーツ型であるが、両端部に設けられた係止部3Adが、係止部3Ad以外のプリーツ部3cよりも低く形成されている点が異なる(図16を参照)。これは、係止部3Adが、ケーシング2A(本体部)の側板21Aよりも低い係止部21Acに係止されることを考慮したものである。それ以外の構成は、上述した第1実施形態の光触媒フィルタ3と同じである。一対のカバー部材40Aに設けられた複数の爪44A(突起群)は、それらと重なる位置に配置された溝部3bにそれぞれ挿入・係合され、プリーツピッチを所定値に維持する作用をする、換言すれば、各プリーツ3cが所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする。
光触媒フィルタ3Aの両側部は、複数のプリーツ3cによってジグザグ状になっており、図8に示すパッキン60を間に挟んで、一対のカバー部材40A(固定部材)によって押圧・保持される。パッキン60の全長は、下位部材20Aの一対の側板21Aの内面間の距離にほぼ等しくされているので、ケーシング2Aの内部において、光触媒フィルタ3Aのジグザグ状の両側部は、こうしてシールされることができる。
光触媒フィルタ3Aのジグザグ状の両側部に一対のカバー部材40A(固定部材)を押圧・保持することで、所望のシール状態を実現することができる場合は、パッキン60を省略してもよいことは言うまでもない。
ケーシング2Aに装着された光触媒フィルタ3Aの状態を、図16及び図17に示す。これらの図は、一対のカバー部材40Aをケーシング2Aの本体部に装着した後の状態を示している。同図に示すように、光触媒フィルタ3Aの両端部の係止部3Adは、ケーシング2A(本体部)の側板21Aよりも低い係止部21Acにその上方から係止されており、これによって光触媒フィルタ3Aの両端部は確実にシールされる。光触媒フィルタ3Aのグザグ状の両側部は、全体がパッキン60によって覆われた状態で保持されることで、確実にシールされる。
上述した第1実施形態では、一対のカバー部材40Aをケーシング2Aの本体部に装着した後に、光触媒フィルタ3の両端部の係止部3dがケーシング2(本体部)の外部に露出する。しかし、本第2実施形態では、光触媒フィルタ3Aの両端部の係止部3Adは、ケーシング2A(本体部)の内部に配置されるので、上述した第1実施形態とは異なり、光触媒フィルタ3Aの全体がケーシング2A(本体部)の内部に配置され、ケーシング2A(本体部)の外部には光触媒フィルタ3Aはまったく露出しない。
(第2実施形態の光触媒フィルタ・ユニットの使用状態)
以上の構成を持つ第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1の使用状態は、爪44Aが一対のカバー部材40Aに設けられていることに対応して、使用中の光触媒フィルタ3Aのメンテナンス作業方法が異なる他は、上述した第1実施形態と同じである。したがって、以下において、そのメンテナンス作業方法についてのみ説明する。
まず、作業者は、光触媒フィルタ・ユニット1Aの全体を光触媒脱臭装置の被処理流体流路から取り外し、続いて、ケーシング2Aに螺合されている4本のネジ4をドライバーで緩めることで、一対のカバー部材40Aをケーシング2Aの本体部(下位部材20A)から取り外す。その後、使用されていた光触媒フィルタ3Aを本体部から取り外す。
次に、使用されていた光触媒フィルタ3Aを再利用する場合は、その光触媒フィルタ3Aを水等で洗浄した後、ケーシング2Aの本体部に再度装着する。他方、新品の光触媒フィルタ3Aに交換する場合は、使用されていた光触媒フィルタ3Aに代えて、新品の光触媒フィルタ3Aをケーシング2Aの本体部に装着する。このとき、図13の状態にあるケーシング2Aの本体部(下位部材20A)を、一対のカバー部材40Aに設けられた複数の爪44A(突起群)が下向きになるように、ほぼ水平な面(例えば一般的な作業台の上面)に置く。これは、光触媒フィルタ3Aを所望の状態で、すなわち、プリーツ3aの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにして、本体部に確実に載置するためである。
次に、光触媒フィルタ3Aを、図13の状態にあるケーシング2Aの本体部(下位部材20A)の真上に移動させてから、光触媒フィルタ3Aのプリーツ3cが側板21Aにほぼ平行になるように、且つ、光触媒フィルタ3Aの両端部の係止部3Adが、対応する係止部21Acの真上にそれぞれ位置するように、光触媒フィルタ3Aの向きと位置を本体部のそれらに整合させる。その後、光触媒フィルタ3Aから手を離し、光触媒フィルタ3Aを開口部50Aに落とし込む。このとき、光触媒フィルタ3Aは、無枠ではあるが、すべてのプリーツ3cがほぼ均等に並んだ状態を保つ剛性を持っているので、ほぼ均等のプリーツピッチP2を保ちながら、ほぼ水平状態で自然落下する。
このフィルタ落下(嵌装)プロセスでは、本体部(下位部材20A)の内部に光触媒フィルタ3Aを押し込む必要はなく、単に自由落下させれば足りる。載置前の光触媒フィルタ3Aは、無枠ではあるが、プリーツピッチがほぼ一定に維持された状態で開口部50Aに落とし込まれるので、光触媒フィルタ3Aの両端部にある係止部3Adが、本体部の対応する係止部21Acに係止されるように注意するだけでよい。
その後、一対のカバー部材40Aを、複数の爪44A(突起群)が下向きになるようにして、光触媒フィルタ3Aの斜め上方から、本体部(下位部材20A)の連結帯22Aが設けられた2つの辺にそれぞれ装着する。このとき、本体部にはすでに、プリーツピッチがほぼ一定に維持された状態で光触媒フィルタ3Aが載置されているので、カバー部材40Aの複数の爪44A(突起群)は、図16に示すように、複数プリーツピッチ毎に溝3bに挿入・係止される。このため、複数プリーツピッチ(nP2)毎に、ピッチP1aで並列された爪44Aが上側の溝部3bに挿入・係合された状態になる。したがって、プリーツ3cの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないように確保しながら、光触媒フィルタ3Aを本体部に嵌装することができる。
以後、同様にしてメンテナンスすることで、光触媒フィルタ・ユニット1Aは長期間にわたって継続使用されることができる。
このように、本第2実施形態では、カバー部材40Aの複数の爪44A(突起群)を、光触媒フィルタ3Aの上方から下降させることで複数プリーツピッチ毎に光触媒フィルタ3Aの溝3bに挿入・係止させている。したがって、本発明では、上述した第1実施形態のように、ケーシング2の本体部の複数の爪22c(突起群)の上方から触媒フィルタ3を下降させることもできるし、逆に、本第2実施形態のように、カバー部材40Aの複数の爪44A(突起群)を光触媒フィルタ3Aの上方から下降させることもできる。したがって、いずれの方法でも、複数プリーツピッチ毎に、所定ピッチで並列された突起群(爪)が下側または上側の溝部3bに挿入・係合された状態を実現することができる。つまり、プリーツ3cの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないように確保しながら、光触媒フィルタ3または3Aをケーシング2または2Aの本体部に嵌装することができるのである。
なお、光触媒フィルタ・ユニット1Aのケーシング2Aが、光触媒脱臭装置の被処理流体流路にほぼ水平状態で装着されており、しかも、一対のカバー部材40Aを取り外すだけで光触媒フィルタ3Aをケーシング2Aから上向きに取り外すことができる場合は、光触媒フィルタ・ユニット1Aの全体を被処理流体流路から取り外す必要はない。光触媒フィルタ・ユニット1Aそれ自体を被処理流体流路に装着したままで、一対のカバー部材40Aのみをケーシング2Aの本体部から取り外すだけで足りる。この場合は、常に、光触媒フィルタ3Aのプリーツ3aが本体部に上向きに載置されているからである。
本第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1Aは、以上説明したような構成を持っており、突起群(爪44A)がケーシング2Aの本体部(下位部材20A)ではなく、固定部材(カバー部材40A)に設けてあって、本体部に嵌装した光触媒フィルタ3Aの上方から突起群(爪44A)を下降させることで、複数プリーツピッチ毎に突起群(爪44A)を上側の溝部3bに挿入・係合された状態を実現するようにしている。この点が異なっている他は、上述した第1実施形態に光触媒フィルタ・ユニット1と実質的に同じであるから、本第2実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1Aでは、上述した第1実施形態に係る光触媒フィルタ・ユニット1と同じ効果が得られることが明らかである。
(性能比較試験)
本発明者は、本発明の光触媒フィルタ・ユニットにおいて、プリーツ型光触媒フィルタのプリーツの偏りによってフィルタリング性能がどれくらい変化するかを、プリーツ偏在ありのものとプリーツ偏在なしのものとを比較して確認した。その性能比較試験の試験要領と試験結果を図18〜図20に示す。
試験は、日本規格協会発行の「光触媒材料の空気清浄性能試験方法 アセトアルデヒドの除去性能(JIS R 1701−2)」に準じて行った。試験に使用した装置構成は、図19に示すとおりである。すなわち、光照射容器中にプリーツ型光触媒フィルタを配置し、光照射容器外に配置したブラックライトによって、プリーツ型光触媒フィルタに紫外光を照射できるようにした。光照射容器に供給するアセトアルデヒド(CHCHO)・ガスの濃度は5ppmとし、その流量は1リットル/minとした。光照射容器に流入するアセトアルデヒド・ガスの濃度と、光照射容器から流出するアセトアルデヒド・ガスの濃度を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定するようにした。
使用したプリーツ型光触媒フィルタの試料は、長さ100mmの範囲に均等に34山(プリーツ)が並んだ「プリーツ偏在なし」のもの(試料1)と、長さ75mmの範囲に均等に10山が並び、残りの長さ25mmの範囲に均等に24山が並んだ「プリーツ偏在あり」のもの(試料2)である。これら2種類のプリーツ型光触媒フィルタ(試料1及び2)は、プリーツの偏在の有無を除いて、その構成、寸法、材料等はすべて同一とした。
試験方法は次の通りとした。すなわち、(1)前処理として、試料1及び2に、紫外光ランプで16時間以上、紫外光を照射しておく。(2)光照射容器に試料1または2を配置してから、調温・調湿されたアセトアルデヒド・ガスを光照射容器に供給する。アセトアルデヒド・ガスの濃度は5ppm、その流量は1リットル/minとする。(3)光照射容器の入口で、アセトアルデヒド・ガスの濃度をガスクロマトグラフィーで測定し、これを初期濃度[A](体積分率ppm)とする。(4)ブラックライトを点灯し、光照射容器内のアセトアルデヒド・ガスに紫外光を連続して3時間照射する。(5)紫外光照射の最後の1時間のうちに3回、光照射容器の出口で、アセトアルデヒド・ガスの濃度をガスクロマトグラフィーで測定し、これを紫外光照射後濃度[A] (体積分率ppm)とする。(6)こうして得られた初期濃度[A]と紫外光照射後濃度[A]を用い、
= {([A] − [A])/ [A]} × 100
の計算式によってアセトアルデヒド除去率R(%)を算出する。
試験結果は、図18及び図20に示す通りである。すなわち、図20のグラフに示すように、ブラックライトを点灯した直後からアセトアルデヒド濃度が大きく減少し、二酸化炭素(CO)が大きく増加している。これは、紫外光照射で活性化された光触媒によってアセトアルデヒドが分解され、その結果として二酸化炭素が発生していることを示す。これによって所望の脱臭効果が得られる。
また、図18の表に示すように、試料1(プリーツ偏在なし)のアセトアルデヒド除去率Rは99.4%であるのに対し、試料2(プリーツ偏在あり)のアセトアルデヒド除去率Rは96.4%である。したがって、プリーツの偏在によって、アセトアルデヒド除去率Rが3%低下していることが分かる。これは、プリーツの偏在に起因して、光触媒フィルタの各プリーツに坦持された光触媒に紫外光が均等に照射されなかったためである。この「3%」という差は大きくはないが、これは試験に使用した風速が実機(光触媒脱臭装置)のそれよりずっと小さいためである。具体的に言うと、上述したJIS R 1701−2の試験方法では、風速が3.3mm/secであるのに対し、実機の風速は0.5〜1m/secであり、実機の方が約150〜300倍大きい。したがって、実機では、プリーツの偏在があるとアセトアルデヒド除去率Rが目に見えて低下し、フィルタリング性能の低下が顕著になることが分かった。このように、光触媒フィルタでは、プリーツピッチを可能なかぎり一定にした状態でケーシングに装着することの重要性が確認された。
(変形例)
上述した実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、光触媒フィルタの素材として不織布が使用されているが、本発明はこれには限定されない。光触媒を坦持させることが可能であり、且つプリーツ加工を施すことができるものであれば、不織布以外の素材も使用可能である。また、ケーシングや光触媒フィルタの形状も任意に変更が可能である。
また、上述した実施形態では、ケーシングの本体部を下位部材及び中間部材から構成したり、下位部材のみから構成したりしているが、本発明はこれには限定されない。ケーシングの本体部の構成は、必要に応じて任意に変更が可能である。ケーシングの固定部材についても同様である。
さらに、上述した実施形態では、爪状の突起群を使用しているが、本発明はこれには限定されない。突起群の各突起は、光触媒フィルタが装着された時にプリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにするものであれば足り、その形状や大きさ、材質、総数、配置ピッチ等は、必要に応じて任意に変更が可能である。
1、1A 光触媒フィルタ・ユニット
2、2A ケーシング
3、3A プリーツ型光触媒フィルタ
3a 頂部
3b 溝部
3c プリーツ
3d、3Ad 係止部
4 ネジ
20、20A 下位部材
21、21A 側板
21a 屈曲部
21b、21Ab 透孔
22、22A 連結帯
22a、22Aa 屈曲部
22b 透孔
22c 爪
22d 打ち抜き孔
23、23A 開口部
30 中間部材
31 側板
31a、31b 屈曲部
31c ネジ孔
31d 透孔
32 連結帯
32a 屈曲部
32b 透孔
33 連結帯
34 隙間
35 開口部
40、40A カバー部材
41、41A 胴板
41a、41Aa 屈曲部
41b 透孔
41Ab ネジ孔
42 切欠部
43、43A 中空部
44A 爪
45A 凹部
50、50A 開口部
60 パッキン

Claims (15)

  1. 無枠のプリーツ形光触媒フィルタと、前記光触媒フィルタが取り外し可能に装着されるケーシングとを備えてなる光触媒フィルタ・ユニットであって、
    前記光触媒フィルタは、第1方向に沿って所定ピッチで配置された複数のプリーツを有すると共に、前記プリーツ間に形成された複数の溝部を有しており、
    前記ケーシングは、前記光触媒フィルタが装着された時に前記光触媒フィルタが係止される本体部と、前記本体部に係止された前記光触媒フィルタを固定する固定部材とを有しており、
    前記本体部または前記固定部材には、前記光触媒フィルタが装着された時に前記プリーツの各々が所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする突起群が、前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成されており、
    前記突起群の各々の突起は、装着された前記光触媒フィルタのいずれか一方の側において、前記光触媒フィルタの対応する前記溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるようになっていることを特徴とする光触媒フィルタ・ユニット。
  2. 前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の端部と重なる位置に配置されている請求項1に記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  3. 前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の二つの端部と重なる位置にそれぞれ配置されている請求項1に記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  4. 前記突起群の前記突起の各々が、板状の剛性片から形成されている請求項2または3に記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  5. 前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に沿って一列に配置されている請求項1〜4のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  6. 前記突起群が前記ケーシングの前記本体部に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させる際には、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定されている請求項1〜5のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  7. 前記突起群が前記ケーシングの前記固定部材に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた状態では、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定されている請求項1〜5のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  8. 前記光触媒フィルタの前記第1方向の二つの端部に、それぞれ、前記ケーシングの対応する部分に係止可能な係止部が形成されている請求項1〜7のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット。
  9. 無枠のプリーツ形光触媒フィルタが取り外し可能に装着されるように構成されたケーシングであって、
    装着時に前記光触媒フィルタが係止される本体部と、
    前記本体部に係止された前記光触媒フィルタをその状態に固定する固定部材と、
    前記本体部または前記固定部材の、前記光触媒フィルタの活性化光が到達しない箇所に形成された、装着時に前記光触媒フィルタの各プリーツが所望の位置から所定限度を超えてずれないようにする突起群とを備え、
    前記突起群の各々の突起は、装着された前記光触媒フィルタのいずれか一方の側において、前記光触媒フィルタの対応する溝部に複数プリーツピッチ毎に係合されるように構成されていることを特徴とする光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  10. 前記突起群が、装着される前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の端部と重なる位置に配置されている請求項9に記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  11. 前記突起群が、装着される前記光触媒フィルタの前記第1方向に直交する第2方向の二つの端部と重なる位置にそれぞれ配置されている請求項9に記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  12. 前記突起群の前記突起の各々が、板状の剛性片から形成されてきる請求項9〜11のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  13. 前記突起群が、装着された前記光触媒フィルタの前記第1方向に沿って一列に配置されている請求項9〜12のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  14. 前記突起群が前記ケーシングの前記本体部に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させる際には、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定されている請求項9〜13のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
  15. 前記突起群が前記ケーシングの前記固定部材に設けられており、前記光触媒フィルタを前記本体部に係止させた状態では、前記突起群の先端が前記光触媒フィルタの側に向くように、前記突起群の向きが設定されている請求項9〜13のいずれかに記載の光触媒フィルタ・ユニット用ケーシング。
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