JP2016036434A - 遊技機のフロント扉支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロットマシン等の遊技機のフロント扉を簡単に組み付けできるようにする。【解決手段】下ヒンジ部3は下向に突出する下部支軸15をフロント扉2側に設けるとともに該下部支軸15が挿入される下部軸受孔16を筺体1側に設け、上ヒンジ部4は上向に突出する上部支軸20を筺体1側に設けるとともにフロント扉2側には側面が開口した上部軸受孔21を設けることで該開口32から該上部軸受孔中に上部支軸20が挿入されるようにし、開口32内に弾性によって突出する抜止部材22を設け、該抜止部材22が開口32内に突出することにより上部支軸20の抜脱が防がれるようにする。【選択図】図4
Description
本発明は、スロットマシン等の遊技機におけるフロント扉を筺体に開閉可能に支持する構造に関するものである。
一般にスロットマシン等の遊技機は、下記特許文献1の図2に示されているように、前面が開口した筺体(キャビネット)の一側縁の下部と上部に適宜間隔を離して一対の蝶番を設け、該蝶番によってフロント扉が開閉可能に枢着されている。また、下記特許文献2に示された遊技機では、複数の枢軸を有する周知のヒンジ金具を蝶番代わりに設け、フロント扉を閉じた際、該フロント扉の軸支部分が表面に現われることのないようにしている。
ところで、スロットマシンのフロント扉には、コイン投入口、操作ボタン、スピーカ、液晶表示装置等の構成部材が組み付けられるため総重量が重いものとなるが、このような重いフロント扉を筺体に組み付けるに際しては、該フロント扉の一側縁に設けられた下部支軸と上部支軸とを該筺体の一側縁に設けられた下ヒンジ部の軸受孔と上ヒンジ部の軸受孔とに同時に差し込まなければならない。そのため、作業者は重いフロント扉を両手で支えながら互いの支軸と軸受孔とを合致させる必要があり、しかもフロント扉を持った状態では、その合致部分が見えないことから、手探りで上下両方を同時に合致させなければならない。故に、筐体にフロント扉を組み付ける作業は、きわめて非効率であり、且つ重労働を強いられるといった問題があった。また、特許文献2に示されたような複数の枢支軸を有するヒンジ金具を使用した場合であっても、同様の作業を要するので、その組み付けに苦慮することに変わりはない。そこで、本発明は、従来の遊技機のフロント扉支持構造における組み付け作業上の問題を解決すべくなされている。
この課題を解決するために本発明に係る遊技機のフロント扉支持構造は、前面が開口した筺体の一側縁に下ヒンジ部と上ヒンジ部が設けられ、該下ヒンジ部と上ヒンジ部とによりフロント扉を開閉可能に枢着する遊技機のフロント扉支持構造であって、前記下ヒンジ部は下向に突出する下部支軸をフロント扉側に設けるかまたは上向に突出する下部支軸を筺体側に設け、該下部支軸が挿入される下部軸受孔を他方に設けてなり、前記上ヒンジ部は上向に突出する上部支軸を筺体側に設けるかまたは下向に突出する上部支軸をフロント扉側に設け、他方には側面が開口した上部軸受孔を設けることで該開口から該上部軸受孔中に前記上部支軸が挿入されるようにし、さらに前記開口内に弾性によって突出する抜止部材を設け、前記上部支軸が前記上部軸受孔中に挿入された際に該抜止部材が前記開口内に突出することにより前記上部支軸の抜脱が防がれるようにしたことを特徴としている。
また、本発明は、前記遊技機のフロント扉支持構造において、前記開口内の前記上部軸受孔と連なる部分は水平面内で略L字状に屈曲した形状に形成されていることを特徴としている。
本発明に係る遊技機のフロント扉支持構造によれば、フロント扉を筐体に組付けるにあたり、下部支軸を下部軸受孔に挿入し下ヒンジ部にフロント扉の重量を負荷させ、その状態で上部支軸を開口から上部軸受孔に挿入するのみ足りることになる。そのため、スロットマシン等の遊技機におけるフロント扉の組み付け作業の簡易化、効率化を図ることができる。
次に本発明を遊技機の一例としてのスロットマシンに適用した場合の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、前面が開口したスロットマシンの筺体1と、該筺体1の一側縁に開閉可能に枢支されたスロットマシンのフロント扉2とを示している。そして、筺体1の一側縁には、下ヒンジ部3と上ヒンジ部4が設けられ、この下ヒンジ部3と上ヒンジ部4とによって筐体1に対しフロント扉2が開閉可能に枢着されることになる。また、筺体1の上側縁には、横長の凸条5が固着されており、フロント扉2を閉じたときに、該凸条5がフロント扉2の上縁部の内面に形成された凹溝6に遊嵌し密閉されることになる。なお、図示はしないが、筺体1内には、電源装置、遊技メダル貯留ケース、回転ドラム等のスロットマシン用機器が配設されることになる。また、フロント扉2には、コイン投入口、操作ボタン、スピーカ、液晶表示装置等が組み付けられることになる。さらに、筺体1の他側縁(開放側縁)とフロント扉2の他側縁(開放側縁)には、フロント扉2を閉止状態に保持し得るように施錠装置が設けられることになる。
前記下ヒンジ部3と前記上ヒンジ部4は、図2乃至図4に示されているように、筺体1の開口縁に固着される筐体用取着プレート7と、フロント扉2の一側縁に固着される扉用取着プレート8に形成されている。
前記筐体用取着プレート7は、板金からなる縦長の部材で、長手方向の長さは略筐体1の上端から下端に至る長さに設定されている。この筐体用取着プレート7は、筐体1の開口縁の内面に沿うように配置される取付板部7aと、該取付板部7aの一端を直角に折曲すると共にその一端をさらに直角に屈曲させた遮蔽板部7bとによって形成されている。また、取付板部7aには、その上下方向に適宜間隔をもって取付孔9,9・・・が5箇所開設されており、該取付孔9,9・・・にビス10を螺着することで筐体用取着プレート7が筐体1に装着されている。さらに、遮蔽板部7bの上部には上ヒンジ部4の後述する上部支軸20が設けられ、遮蔽板部7bの下部には下ヒンジ部3の後述する下部軸受孔16が設けられている。
前記扉用取着プレート8は、板金からなる縦長の部材で、長手方向の長さは略フロント扉2の上端から下端に至る長さに設定されている。この扉用取着プレート8は、フロント扉2の一側縁裏面に沿うように配置される取付板部8aと、該取付板部8aの両側を直角に折曲した側板部8b,8cとによって断面コ字形に形成されている。また、取付板部8aには、その上下方向に適宜間隔をもって取付孔11,11・・・が4箇所開設されており、該取付孔11,11・・・にビスを螺着することで筐体用取着プレート7がフロント扉2に装着されている。さらに、取付板部8aの上部には、縦長矩形状の開口部13が開設されており、該開口部13付近に上ヒンジ部4の後述する上部軸受孔21及び抜止部材22が設けられている。また、取付板部8aの下部には、下ヒンジ部3の後述する下部支軸15が設けられている。
前記下ヒンジ部3は、図2及び図5に示すように、扉用取着プレート8の下部に設けられた下部支軸15と、筐体用取着プレート7の下部に設けられた下部軸受孔16とによって概略構成されている。前記下部支軸15は、丸棒状の部材で、その中間部よりもやや下側にフランジ部15aが形成されている。また、下部支軸15の上端部内方は雌螺子になっており、フランジ部15aより下側は下に向かって先細となる突起形状になっている。なお、この下部支軸15は、コ字型の取付金具17に装着されている。すなわち、下部支軸15は、取付金具17の上板17aと下板17bに開設された挿通孔に貫挿され、その上端部にビス18を螺着することで取付金具17に装着されている。そして、この取付金具17は、扉用取着プレート8の内面にスポット溶接により固着されている。他方、前記下部軸受孔16は、筐体用取着プレート7の遮蔽板部7bの一側縁を扉用取着プレート8の内方にまで延設し、その先端を円弧状に湾曲させて筒状に形成されている。そして、下部支軸15が下部軸受孔16に回転自在に挿入されている。
前記上ヒンジ部4は、図3、図7乃至図9に示すように、筐体用取着プレート7の上部に設けられた上部支軸20と、扉用取着プレート8の上部に設けられた上部軸受孔21及び抜止部材22によって概略構成されている。前記上部支軸20は、図9に示すように、丸棒状の部材で下端部に太径部20aが形成されている。そして、この上部支軸20は、筐体用取着プレート7の一側縁を扉用取着プレート8の内方にまで延設し、その先端を円弧状に湾曲させた筒状部23に嵌合されており、上部支軸20の太径部20aが筒状部23の下端に位置し、上部支軸20の上端部20bが筒状部23の上方から突出するようになっている。他方、前記上部軸受孔21及び前記抜止部材22は、組付部材25に形成されている。組付部材25は、図10に示すように、幅板材を台形に折曲することで両側の取付基部25a,25bの中間に上側水平板部25c、垂直板部25d、及び下側水平板部25eを形成して構成されている。なお、この組付部材25は、取付基部25bに開設された螺子孔26に螺子を螺着することにより扉用取着プレート8に固着されている。
ここで、組付部材25の構成について具体的に説明すると、組付部材25の上側水平板部25cと垂直板部25dとが隣接する部分の中央には、両者に跨るようにして貫通孔30が開設されている。また、垂直板部25dの上方の一側縁には、該一側縁から直角に屈曲させて形成され軸孔が開設された折曲片部31が形成されており、垂直板部25dの下方には上部支軸20を導入するための開口32が開設されている。また、下側水平板部25eには、図3に示すように上部支軸20が回転自在に挿入される上部軸受孔21が開設されていると共に、開口32と上部軸受孔21とを繋ぐ略L字状に屈曲した連通部33が開設されている。さらに、下側水平板部25eであって取付基部25bと隣接する隅角部には切欠孔34が開設されている。
前記抜止部材22は、硬弾性プラスチック材料により一体成形されており、軸孔を有する軸筒部35と該軸筒部35から垂下する縦長直方体形状の軸止部36とからなっている。また、軸筒部35の上端には、前方に約30度程度傾斜して起立する摘子部37が形成されており、また、軸筒部35の前端面には小凸部38が形成されている。さらに、軸止部36の背面中央からやや下側には、下方に垂下する薄板状の弾性片部39が設けられている。そして、この抜止部材22は、組付部材25の上側水平板部25c、垂直板部25d、及び下側水平板部25eの内側に揺動自在に装着されている。具体的には、抜止部材22の軸筒部35に支軸40を水平に挿入し、組付部材25の垂直板部25dに設けられている折曲片部31にネジ41止めされている。このように装着された抜止部材22の軸止部36は、常態において、図3に示すように上部軸受孔21の側方であって、連通部33の上方に臨むように位置している。また、抜止部材22の摘子部37は、組付部材25の貫通孔30から斜め上方へ突出し、抜止部材22の弾性片部39は、組付部材25の切欠孔34から下方へ突出している。
次に、上記のように構成されているフロント扉支持構造において、フロント扉2を筐体1に組付ける方法について図3及び図11を参照しながら説明する。まず、フロント扉2を持ち上げてフロント扉2側に設けられている下部支軸15を筺体1側に設けられている下部軸受孔16に挿入し、該フロント扉2の荷重を下部軸受孔16に負担させる。この時、フロント扉2の荷重は、完全に下部軸受孔16に掛かるので、作業者はフロント扉2の荷重を受ける必要がない。次いで、図3に示されているように、フロント扉2側に設けられている組付部材25の開口32に筺体1側に設けられている上部支軸20を位置させ、図3矢印方向へそのまま挿入する。この時、上部支軸20は、組付部材25内の抜止部材22の軸止部36に衝突することになるが(図11(a))、上部支軸20に押されて弾性片部39が弾性変形し抜止部材22は一時的に後退する(図11(b))。そのため、上部支軸20は、略L字状に屈曲した連通部33を通って上部軸受孔21に入り込む(図11(c))。そして、上部支軸20が上部軸受孔21に入ってしまうと抜止部材22の軸止部36が弾性復元し、軸止部36が再び連通部33上に位置することになる。これにより上部支軸20は、抜止部材22の軸止部36によって移動が規制されることになるため、上部軸受孔21からの抜脱が防止される。このようにして、フロント扉2は筺体1に開閉自在に枢着されることになる。
一方、フロント扉2を筺体1から離脱させる場合、まず、フロント扉2を開放した状態にする。そして、図11(d)に示すように、抜止部材22の摘子部37を指などで矢印方向へと押してやる。これにより、抜止部材22の弾性片部39が弾性変形し抜止部材22が連通部33上から後退することになるので、あとは上部支軸20を連通部33に沿わせながら開口32方向へと移動させれば、フロント扉2の上側が筐体1から離脱する。この時、フロント扉2の荷重は下部軸受孔16に掛かるので、作業者はフロント扉2の荷重を受けることがない。そして、フロント扉2を持ち上げれば、下部支軸15が下部軸受孔16から抜けるので、フロント扉2は筐体1から簡単に離脱することになる。
ちなみに、この実施形態に示した下ヒンジ部3は、下向に突出する下部支軸15をフロント扉2側に設け、該下部支軸15が挿入される下部軸受孔16を筺体1側に設けたが、上向に突出する下部支軸を筺体1側に設け、該下部支軸が挿入される下部軸受孔をフロント扉2側に設けるようにしてもよい。すなわち、下部支軸15と下部軸受孔16の上下関係を逆にし、該下部支軸15と該下部軸受孔16を設ける対象も逆にしてもよい。また、この実施形態に示した上ヒンジ部4は、上向に突出する上部支軸20を筺体1側に設け、側面が開口32した上部軸受孔21をフロント扉2側に設けたが、下向に突出する上部支軸をフロント扉2側に設け、側面が開口した上部軸受孔を筺体1側に設けるようにしてもよい。すなわち、上部支軸20と上部軸受孔21についても上下関係を逆にし、該上部支軸20と該上部軸受孔21を設ける対象も逆にしてもよい。このように、下ヒンジ部3および上ヒンジ部4の支軸と軸受孔との関係を構成した場合も下部支軸を先に下部軸受孔に挿入してから上部支軸を開口から上部軸受孔に挿入すれば、重量のあるフロント扉であっても一人で簡単に組み付けることができ、また、離脱も簡単にできる。
なお、開口32と上部軸受孔21とを繋ぐ連通部33を水平面内で略L字状に屈曲した形状に形成したことから、仮にフロント扉2が閉じられた状態において、不正にフロント扉を開けようとする強い外力が掛けられたとしても、その外力は上部支軸20から抜止部材22に直接及ぼされることがなく、上部支軸20の抜脱が防止される。すなわち、前記フロント扉支持構造によれば、筐体1に閉止されているフロント扉2を無理にこじ開けるようとする不正行為に対しても防御することが可能である。
また、前記実施の形態では、筐体用取着プレート7に下ヒンジ部3と上ヒンジ部4とを構成するにあたり、取付基板7aと下ヒンジ部3及び上ヒンジ部4との間に遮蔽板部7bを介在させている。そのため、フロント扉2を筐体1に閉止した状態において、該遮蔽板部7bがフロント扉2と筐体1との間にできる隙間を塞ぐ役目を果たし、針金等の異物を使った不正行為に対しても防御することができる。
1 筺体
2 フロント扉
3 下ヒンジ部
4 上ヒンジ部
15 下部支軸
16 下部軸受孔
20 上部支軸
21 上部軸受孔
22 抜止部材
32 開口
33 連通部
2 フロント扉
3 下ヒンジ部
4 上ヒンジ部
15 下部支軸
16 下部軸受孔
20 上部支軸
21 上部軸受孔
22 抜止部材
32 開口
33 連通部
Claims (2)
- 前面が開口した筺体の一側縁に下ヒンジ部と上ヒンジ部が設けられ、該下ヒンジ部と上ヒンジ部とによりフロント扉を開閉可能に枢着する遊技機のフロント扉支持構造であって、
前記下ヒンジ部は下向に突出する下部支軸をフロント扉側に設けるかまたは上向に突出する下部支軸を筺体側に設け、該下部支軸が挿入される下部軸受孔を他方に設けてなり、
前記上ヒンジ部は上向に突出する上部支軸を筺体側に設けるかまたは下向に突出する上部支軸をフロント扉側に設け、他方には側面が開口した上部軸受孔を設けることで該開口から該上部軸受孔中に前記上部支軸が挿入されるようにし、さらに前記開口内に弾性によって突出する抜止部材を設け、
前記上部支軸が前記上部軸受孔中に挿入された際に該抜止部材が前記開口内に突出することにより前記上部支軸の抜脱が防がれるようにしたことを特徴とする遊技機のフロント扉支持構造。 - 前記開口内の前記上部軸受孔と連なる部分は水平面内で略L字状に屈曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載した遊技機のフロント扉支持構造。
Priority Applications (1)
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JP2014160257A JP2016036434A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 遊技機のフロント扉支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=55528093
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JP2014160257A Pending JP2016036434A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 遊技機のフロント扉支持構造 |
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2014
- 2014-08-06 JP JP2014160257A patent/JP2016036434A/ja active Pending
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