JP2016035883A - 伸縮性導電体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルで柔軟性に富み、引張(延伸)や折り曲げ(屈曲)といった外力による変形を加えても、外力を取り除くと速やかに元の形状に戻り、抵抗値の上昇が少なく、高い導電性を示し、密着性に優れた伸縮性導電体を提供すること。
【解決手段】少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であって、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、1000%未満であることを特徴とする伸縮性導電体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フレキシブルで柔軟性に富む伸縮性導電体及びその製造方法に関する。
従来の電子デバイスは、ガラス等の剛直な基板上に電子部品が搭載されているため、伸縮性やフレキシブル性といった特性はあまり必要とされなかった。しかし近年、有機半導電体やプラスチック基板等の柔軟性を有する電子デバイスが開発されるようになり、その結果、電子デバイスを構成する導電体にも伸縮性やフレキシブル性といった特性が要求されるようになってきた。また近年、携帯端末の小型化及び高性能化により身体に装着可能なサイズに小型したコンピュータ(ウェアラブルコンピュータ)が注目されている。ウェアラブルコンピュータに使われる電子デバイスは、カード、カバン、腕時計、衣服、靴のような、身の回りの物品として備わっていることが理想的であり、電子デバイスそのものに柔軟性やフレキシブル性が備わっていることが望ましい。また、伸縮性が必要な人工筋肉や人工皮膚等メディカル材料分野においても伸縮性を有する導電体は重要な材料であるといえる。
従来のフレキシブル性を有する電極としては、銅箔やメッシュ状に編み込まれた導電布等が挙げられる。しかし、これらは柔軟性やフレキシブル性に乏しく、折り曲げたり、引っ張ったりすると、容易に電極が破断したり、人が長時間使用する際に強い違和感を覚えるといった問題点を有していた。また、他のフレキシブル性を有する電極としては、シリコーンゴム等の伸縮性を有する基板上に、蒸着やめっき、フォトレジスト処理等を行って金属薄膜を形成したものが挙げられる。しかし、これらは金属薄膜部分の伸縮性に乏しいため、ジグザグ状や螺旋状にパターニングしたり、あるいはプレストレッチさせた基板上に金属薄膜を作製する等の煩雑な方法で製造しなければならず、金属薄膜部分の伸縮性が乏しいという根本的な問題点は解決できていないため、延伸や屈曲といった操作によって金属薄膜部分の破断が起こり、安定した導電性と高い伸縮性を両立することは困難であった。
一方、安定した体積抵抗率と高い伸縮性を有する電気デバイスを提供するために、高いアスペクト比のカーボンナノチューブ(CNT)をポリマーと複合化させる方法(例えば、非特許文献1)等が提案されている。また、他の方法として、ポリウレタン分散液と導電粒子の導電性ペーストを可撓性基板に塗工することで伸縮可能なフレキシブル電極を作成する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、強い延伸や、屈曲を繰り返すといった操作をすることで、導電体の導電性が低下して抵抗値が上昇するといった現象を完全に抑制することはできず、安定した導電性と高い伸縮性を両立した導電体が求められてきた。
特開2012−054192公報
T. Sekitani, T. Someya: "Stretchable active-matrix organic light-emitting diode display using printable elastic conductors," Nature Materials, 8(6), 494-499, 2009.
本発明が解決しようとする課題は、従来の問題点を克服し、フレキシブルで柔軟性に富み、引張(延伸)や折り曲げ(屈曲)といった外力による変形を加えても、外力を取り除くと速やかに元の形状に戻り、抵抗値の上昇が少なく、高い導電性を示し、密着性に優れた伸縮性導電体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の実施態様は、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であって、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、1000%未満であることを特徴とする伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、バインダー(A)/カーボンナノチューブ(B)の質量比が、85/15〜60/40である前記伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、バインダー(A)のガラス転移温度が、−30℃〜100℃である前記伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、バインダー(A)が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂およびフッ素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である前記伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、カーボンナノチューブ(B)の平均配向強度が、0.2以上0.7以下である前記伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、カーボンナノチューブ(B)の嵩密度が、0.005〜0.05g/mLである前記伸縮性導電体に関する。
また、本発明の実施態様は、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)、溶剤(C)とを含有してなる伸縮性導電体組成物(X)を、剥離フィルムに塗工した後、剥離フィルムより剥離する方法、または伸縮性を有する基材(Y)に塗工または印刷する方法のいずれかによって形成される伸縮性導電体の製造方法であって、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であって、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、延伸前の表面抵抗値に対して1000%以下であることを特徴とする伸縮性導電体ことを特徴とする伸縮性導電体の製造方法に関する。
本発明により、フレキシブルで柔軟性に富み、引張(延伸)や折り曲げ(屈曲)といった外力による変形を加えても、外力を取り除くと速やかに元の形状に戻り、抵抗値の上昇が少なく、高い導電性を示し、密着性に優れた伸縮性導電体を提供できるようになった。
図1は、製造例1で製造したカーボンナノチューブ(B1)の走査型電子顕微鏡写真の画像である。図1(a):倍率50000倍、画素数1024×1280の画像、図1(b):図1(a)中の画素数512×512の画像、図1(c):図1(b)を固定しきい値による2値化処理した画像、図1(d):図1(c)をフーリエ変換処理したパワースペクトル。 図2は、製造例3で製造したカーボンナノチューブ(B3)の走査型電子顕微鏡写真の画像である。図2(a):倍率50000倍、画素数1024×1280の画像、図2(b):図2(a)中の画素数512×512の画像、図2(c):図2(b)を固定しきい値による2値化処理した画像、図2(d):図2(c)をフーリエ変換処理したパワースペクトル。
(伸縮性導電体)
まず、本発明の伸縮性導電体について説明する。本発明の伸縮性導電体は、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であり、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、延伸前の表面抵抗値に対して1000%未満であることを特徴とする。
ここで表面抵抗値とは、伸縮性導電体の表面をJIS K7194:1994に基づく4端子4探針法定電流印加方式で測定して得られる値を意味する。また、表面抵抗値の変化率(G)とは、延伸前の伸縮性導電体の表面抵抗値をa、延伸後の値伸縮性導電体の表面抵抗値をbとした場合、下記の式(1)に従って算出される値を意味する。

式(1) 表面抵抗値の変化率(G) = (b−a)/a ×100 [%]

表面抵抗値の変化率は、ゼロ(0%)に近い数値であるほど優れているといえるが、500%未満が好ましく、200%未満がより好ましい。
フレキシブル用途に用いられる導電体は、金属粉や金属フィラー、導電カーボンといった導電材料を、バインダーと呼ばれる上記導電材料を結着させる樹脂成分に高濃度に分散させることで、高い導電性に柔軟性を兼ね備えており、金属箔のようなリジッドな導電体にはない機能を発現できる。しかしながら、そのような導電体でも、伸ばしたり縮ませたりすると、導電材料間が空いてしまうことで導通が取れなくなるため、電気抵抗が著しく増加してしまう。
(バインダー)
次に、伸縮性導電体に使用するバインダー(A)について説明する。バインダー(A)は、伸縮性導電体中のカーボンナノチューブ同士を結着させ、シェアをかけてほぐれたカーボンナノチューブ同士が再凝集しないように安定化させる目的で含有される。また、伸縮や折り曲げといった外力による変形を加えても、外力を除くと元の形状に戻る物性を有する。
バインダー(A)のガラス転移温度(Tg)は、−30℃〜100℃の範囲であることが好ましい。Tgが、−30℃未満の場合には、導電体の形状を維持することが困難となる恐れがあり、100℃を超えると、導電体の伸縮性が乏しくなる恐れがある。
バインダー(A)としては、アクリル樹脂(A1)、ポリエステル樹脂(A2)、ポリエステルウレタンやポリエーテルウレタン、ポリカーボネートウレタン等のポリウレタン樹脂(A3)、ポリエステルウレアやポリエーテルウレア、ポリカーボネートウレア等のポリウレア樹脂(A4)、ポリアミド樹脂(A5)、フッ素樹脂(A6)、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。この内、アクリル樹脂(A1)、ポリエステル樹脂(A2)、ポリウレタン樹脂(A3)、ポリウレア樹脂(A4)、ポリアミド樹脂(A5)、フッ素樹脂(A6)が好ましい。
また、ポリエチレン系エラストマー、ポリプロピレン系エラストマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンエラストマー等のオレフィン系エラストマーも好ましい態様として挙げられる。上記の樹脂やエラストマーは、一種のみ用いても二種以上混合して用いても良い。
アクリル樹脂(A1)は、以下に例示する(メタ)アクリル系モノマーを重合することによって得ることができる。モノマーとしては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー、水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー、グリシジル基を有する(メタ)アクリル系モノマー、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニル等のビニルエステル、無水マレイン酸、ビニルエーテル、スチレン等が挙げられる。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは「アクリルおよび/またはメタクリル」を、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を、それぞれ意味する。
アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。
グリシジル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A2)は、カルボン酸成分(カルボキシル基を有する化合物)と水酸基成分(水酸基を有する化合物)とを重合することによって得ることができる。
ポリエステル樹脂(A2)を構成するカルボン酸成分としては、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトレヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラクロル無水フタル酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ピロメリット酸、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A2)を構成する水酸基成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、1、6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、3−メチルペンタンジオール、1、4−シクロヘキサンジメタノール等のジオールの他、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の水酸基を3つ以上有する多官能アルコールが挙げられる。
ポリウレタン樹脂(A3)は、イソシアネート化合物と水酸基成分とを重合することによって得ることができる。
イソシアネート化合物としては、トリメチレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、メチレンビス(4、1−フェニレン)ジイソシアネート(MDI)、3−イソシアネートメチル−3、5、5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のジイソシアネートや、これらジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、これらジイソシアネートの三量体であるイソシアヌレート体、これらジイソシアネートのビューレット結合体、ポリメリックジイソシアネート等の分子内にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートが挙げられる。
水酸基成分としては、上記のポリエステル樹脂(A2)を構成する水酸基成分の他、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、これらのポリオールとポリイソシアネートとの反応物であるポリウレタンポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、公知のポリエーテルポリオールを挙げられることができ、例えば、上記のジオールや水等を開始剤とし、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のオキシラン化合物を重合させて得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ジオールと炭酸エステルとの反応や、ジオールにアルカリの存在下でホスゲンとの反応で得られるもの等が挙げられる。ここで、炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
ポリウレタンポリオールは、これらの上記ポリオールとポリイソシアネートとをウレタン化反応させることで得ることができる。
ポリウレア樹脂(A4)は、例えば、上述したポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールのような水酸基成分とポリイソシアネートを、アミノ基を2個以上有する化合物(Am)を反応することによって得ることができる。必要に応じて反応停止剤(S)を使用して反応を制御しても良い。
アミノ基を2個以上有する化合物(Am)としては、公知のものを使用することができ、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン等の脂環式ポリアミンを含む脂肪族ポリアミン;フェニレンジアミン、キシリレンジアミン等の芳香族ポリアミン;1,3−ジアミノ−2−プロパノール、1,4−ジアミノ−2−ブタノール、1−アミノ−3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン−1−オール、4−(2−アミノエチル)−4,7,10−トリアザデカン−2−オール、3−(2−ヒドロキシプロピル)−o−キシレン−α,α’−ジアミン等のジアミノアルコールが挙げられる。
反応停止剤(S)としては、単官能アルコール、第二級アミン、水酸基及び1個の二級アミノ基を有する化合物等が挙げられる。
ポリアミド樹脂(A5)は、例えば、上述したカルボン酸成分と、アミノ基を2個以上有する化合物(Am)を反応させることによって得ることができる。例えば、カルボン酸成分と、アミノ基を2個以上有する化合物(Am)とを脱水縮合反応させて得ることができる。
フッ素樹脂(A6)は、重合可能なフルオロオレフィンモノマーを重合することによって得ることができる。これらのフルオロオレフィンモノマーは、単独で用いても複数種類を混合して用いても良い。また、必要に応じて、他のエチレン性モノマーと共重合させても良い。
重合可能なフルオロオレフィンモノマーとしては、例えばフッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等が挙げられる。フッ素樹脂(A6)の具体例としては、「ルミフロン」(旭硝子社製)、「フルオネート」(DIC社製)、「ゼッフル」(ダイキン工業社製)等が挙げられる。
オレフィン系エラストマーは、共重合可能なエチレン性モノマーを、通常のラジカル重合法によって共重合することによって得ることができる。
共重合可能なエチレン性モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン、2−ブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等のオレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル等のビニルエステル類等が挙げられる。これらのエチレン性モノマーは、単独で用いても複数種類を混合して用いても良い。
前記エラストマーの内、耐熱性を必要とする用途で使用する場合には、ポリスチレン構造を分子中に有しているものが好ましく、具体例としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレンプロピレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレンーイソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンプロピレン−スチレン共重合体等が挙げられる。
(カーボンナノチューブ)
次に、カーボンナノチューブ(B)について説明する。カーボンナノチューブは、グラフェンシートを丸めて円筒状にしたような構造をしており、それが単層の場合は単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、多層の場合は多層カーボンナノチューブ(MWCNT)と呼ばれ、電子顕微鏡等で1本1本のカーボンナノチューブを確認することができる。本明細書では、単層、多層に関わらず、各々1本のカーボンナノチューブをカーボンナノチューブ繊維と呼ぶことにする。カーボンナノチューブは、カーボンナノチューブ繊維同士で一次凝集して、絡み合ったり、バンドル状の一次凝集体を形成するが、一次凝集体が凝集して二次以上の凝集体を形成することもある。
本発明に用いられるカーボンナノチューブ(B)は、適度なバンドル構造を有するものが好ましい。ここで、バンドル構造とは、個々のカーボンナノチューブ繊維が一定方向に配向している構造を意味する。バンドル構造を有するカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブ一本一本が絡み合ったものではなく、束状になっているものである。このため、絡み合った一次凝集体と比較して、カーボンナノチューブ繊維が一次凝集体から解れ易く、バインダー(A)への分散が容易である。
カーボンナノチューブ(B)の平均配向強度は、0.2以上0.7以下であることが好ましい。ここで、平均配向強度とは、カーボンナノチューブ繊維が一定方向に配向している程度を表すが、本明細書では、以下の方法により算出した値を平均配向強度と定義した。まず、カーボンナノチューブを走査型電子顕微鏡により観察し、5万倍の画像(画素数1024×1280)を撮影する。次いで、得られた画像から画素数512×512分の任意の画像について、固定しきい値による2値化を行い、フーリエ変換によりパワースペクトルを求めた。更に、異方性の最も高い角度の強度を、全方位(360度)の高速フーリエ変換(FFT)強度の積分値で除して配向強度を求める。同様に、任意の4ヶ所の画像(画素数512×512分)について配向強度を算出し、5ヶ所の配向強度の平均値を平均配向強度とした。
配向が強いほど平均配向強度は1に近い値を示し、配向が弱く等方的であるほど小さい値となる。そして、完全に等方である場合、配向強度は0.083(1/12≒0.083)となる。平均配向強度は、下限値が、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましい。また、上限値は、0.7以下が好ましく、0.6以下がより好ましい。この値が小さすぎると一定の配向性を得られず束を形成できない可能性があり、大きすぎると配向性が高すぎて束の分散性が著しく低下する可能性がある。
カーボンナノチューブ(B)の嵩密度は、0.005〜0.05g/mLであることが好ましく、0.01〜0.03g/mLの範囲であることがより好ましい。理由は定かではないが、上記範囲の嵩密度を有するカーボンナノチューブを使用した場合、バインダー(A)中の分散性が良好であることが挙げられる。
カーボンナノチューブ(B)の体積抵抗率は、十分な導電性を発現する観点から、2.0×10-2W・cm以下が好ましく、1.8×10-2W・cm以下がより好ましい。
カーボンナノチューブ(B)は、平均直径が5〜30nmの範囲であることが好ましい。ここでいう平均直径とは、電子顕微鏡観察より求めた個々のカーボンナノチューブの短軸長の数平均値を意味する。
カーボンナノチューブ(B)は、平均アスペクト比が100以上であることが好ましい。ここでいう平均アスペクト比とは、電子顕微鏡観察より求めた個々のカーボンナノチューブの短軸長と長軸長の数平均値の比であり、下記の式(2)により算出された値を意味する。

式(2) 平均アスペクト比=長軸長の数平均値÷平均直径
本発明の伸縮性導電体において、バインダー(A)/カーボンナノチューブ(B)の質量比は、85/15〜60/40であることが好ましい。すなわち、バインダー(A)とカーボンナノチューブ(B)との合計100質量%に対するカーボンナノチューブ(B)の含有率は、15〜40質量%含有することが好ましい。上記の範囲内である場合、伸縮性導電体を伸縮させた際の導電性の低下が起こりにくく、伸縮性に富んだ導電体が得られやすい。
伸縮性導電体は、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)、溶剤(C)とを含有してなる伸縮性導電体組成物(X)を、
(1)剥離フィルムに塗工した後、剥離フィルムより剥離する方法
(2)伸縮性を有する基材(Y)に塗工または印刷する方法
等の方法によって得ることができる。
ここで、溶剤(C)について説明する。溶剤(C)としては、塗工方法や印刷方法等の種類に応じて、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、芳香族系溶剤、脂肪族系溶剤、アルコール系溶剤、カーボネート系溶剤等の有機溶剤や水を使用することができ、一種または二種以上を混合して使用することができる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、及びこれらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のジアルキルエーテル類等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、イソホロン、γ−ブチルラクトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。エステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸(イソ)アミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、酢酸3−メトキシブチル等が挙げられる。芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン等が挙げられる。脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンが挙げられる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノール、3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。カーボネート系溶剤としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート等が挙げられる。上記溶剤は例示であり、これらに限定されるものではない。
伸縮性導電体組成物(X)は、バインダー(A)、カーボンナノチューブ(B)、溶剤(C)の他、必要に応じて以下の添加剤と共に混合し、任意の混合方法で混合して作成することができる。添加剤としては、充填剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、硬化剤、増粘剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤が挙げられ、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
混合装置は、例えばディスパー、マーラー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサー、乳鉢、インターナルミキサー、ニーダー、バンバリーミキサー、二軸混練機、サンドミル、ボールミル、ロールミル等があるが、1つの装置で混合しても、2つ以上の装置で混合をしても良い。これらの中でも特に二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミルが好ましく、ロールミルがより好ましい。ロールミルにはロールが二本のものと三本のものが主であるが、カーボンナノチューブの分散には大きなせん断力が得られる三本ロールミルがより好ましい。
また、伸縮性導電体組成物(X)は、カーボンナノチューブ(B)、分散剤、及び溶剤を混合したペーストを作製した後、バインダー(A)や他の成分と混合して製造しても良い。分散剤としては、例えば、カーボンナノチューブの分散に寄与し得る酸性官能基や塩基性官能基を有する顔料誘導体、トリアジン誘導体、界面活性剤、分散樹脂が挙げられる。
ここで、上記の「(1)剥離フィルムに塗工した後、剥離フィルムより剥離する方法」について説明する。この方法は、伸縮性導電体用組成物(X)を、剥離フィルムに塗工した後、剥離フィルムを剥離して伸縮性導電体を得る方法である。この方法によって得られる伸縮性導電体は、伸縮性フィルムの形状となる。
塗工方法としては、コンマコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、ロールコーティング、リップコーティング、スプレーコーティング等、任意の塗工方法から選択できる。これらの方法により伸縮性導電体用組成物(X)を剥離フィルムに塗布し、加熱乾燥等により溶剤を蒸発させ、塗膜を形成することができる。伸縮性導電体フィルムの厚みは、任意の厚みに設定できるが、5〜100μm程度が好ましい。
次に、上記の「(2)伸縮性を有する基材(Y)に塗工または印刷する方法」について説明する。この方法は、伸縮性導電体用組成物(X)を、伸縮性を有する基材(Y)に塗工または印刷することによって伸縮性導電体を得る方法である。この場合、伸縮性導電体は、伸縮性塗工物の形状となる。
塗工方法としては、上記(1)で使用できる方法と同じ方法が選択できる。これらの方法によって伸縮性導電体用組成物(X)を塗布し、加熱乾燥等により溶剤を蒸発させ、塗膜を形成することができる。伸縮性導電体用組成物(X)層の厚みは任意の厚みに設定できるが、0.1〜20μm程度が好ましく、さらには1〜10μmであることが好ましい。
また、伸縮性導電体用組成物(X)を、伸縮性を有する基材(Y)に印刷する方法としては、フレキソ印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷等、従来公知の印刷方法を用いて印刷することができる。
伸縮性を有する基材(Y)としては、例えば、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂を用いたエラストマーやゴム等挙げられるが、柔軟で伸び縮みが可能で絶縁性を有する基材であれば、特に限定されるものではない。
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂を用いたエラストマーやゴムとしては、前記バインダー(A)で例示したアクリル樹脂(A1)、ポリウレタン樹脂(A3)、フッ素樹脂(A7)等を、更に架橋させることで弾性を付与したものが使用できる。シリコーン樹脂を用いたエラストマーやゴムとしては、ポリジメチルシロキサンやポリジエチルシロキサンを架橋させて弾性を有したものが広く使われている。
これらの樹脂は、ペレット状や粉末状の形状で市場に流通している場合が多いが、それらの樹脂を高温で溶融混練して、T−ダイ成形やカレンダー成形といった一般的なシート成型方法によってシート状に加工することで、伸縮性を有する基材(Y)を得ることができる。
伸縮性を有する基材(Y)のゴム硬度は、30〜90の範囲であることが好ましく、40〜80の範囲であることがより好ましい。なお、ここでいうゴム硬度とは、日本工業規格JIS K6301で規定された値である。
伸縮性を有する基材(Y)の厚みは、主に用途に応じて決定されるため、限定されるものではないが、25〜1000μmの範囲であることが好ましく、更には25〜100μmの範囲であることが好ましい。
伸縮性導電体(X)層の厚みをt(X)、伸縮性を有する基材(Y)の厚みをt(Y)とした際、その膜厚比は、伸縮性や折り曲げ性の観点から、t(X)/t(Y)=1/1〜1/100の範囲であることが好ましい。
伸縮性塗工物の延伸率は、10%以上、200%未満であることが好ましい。
(産業上の利用可能性)
本発明の伸縮性導電体は、伸縮や折り曲げといった外力による変形においても電気抵抗率が大きく変化しないため、伸縮性や折り曲げ性が要求されるフレキシブルプリント基板の用途に好適に用いることができる。したがって、伸縮性や折り曲げ性が要求されるフレキシブルプリント基板を用いたウェアラブルコンピューターやアクチュエーター、産業用ロボット等の用途で好適に使用することが可能である。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。以下に、カーボンナノチューブの製造例について説明する。
(カーボンナノチューブ(B1)の製造例1)
酢酸コバルト・四水和物200g、酢酸マグネシウム・四水和物172g、アスコルビン酸125gをビーカーに秤取り、精製水を1000g加えて、完全に溶解するまで撹拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度170±5℃の温度で120分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して触媒(a)の前駆体を得た。得られた触媒(a)前駆体400gを耐熱容器に秤取り、マッフル炉にて、空気中500℃±5℃雰囲気下で30分焼成した後、乳鉢で粉砕して触媒(a)を得た。次いで、加圧可能で、外部ヒーターで加熱可能な、内容積が10リットルの横型反応管の中央部に、触媒(a)1.0gを散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。アルゴンガスを注入しながら排気を行い、反応管内の空気をアルゴンガスで置換し、横型反応管中の酸素濃度を1体積%以下とした。外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が750℃まで加熱した。引き続き、水素を毎分0.1リットルで1分導入し触媒を活性化処理し、その後、アセチレンガスを毎分1リットルの速度で注入し、4時間反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、100℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブ集合体を80メッシュの金網で粉砕ろ過して、カーボンナノチューブ(B1)を得た。
(カーボンナノチューブ(B2)の製造例2)
酢酸コバルト・四水和物200g、酢酸マグネシウム・四水和物172g、酢酸マンガン・四水和物23g、アスコルビン酸125gをビーカーに秤取り、精製水を1000g加えて、完全に溶解するまで撹拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度170±5℃の温度で120分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して触媒(b)の前駆体を得た。得られた触媒(b)前駆体400gを耐熱容器に秤取り、マッフル炉にて、空気中500℃±5℃雰囲気下で30分焼成した後、乳鉢で粉砕して触媒(b)を得た。次いで、加圧可能で、外部ヒーターで加熱可能な、内容積が10リットルの横型反応管の中央部に、触媒(b)1.0gを散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。アルゴンガスを注入しながら排気を行い、反応管内の空気をアルゴンガスで置換し、横型反応管中の酸素濃度を1体積%以下とした。外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が750℃まで加熱した。引き続き、水素を導入し、毎分0.1リットルで1分導入し触媒を活性化処理し、その後アセチレンガスを毎分1リットルの速度で注入し、4時間反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、100℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブ集合体を80メッシュの金網で粉砕ろ過して、カーボンナノチューブ(B2)を得た。
(カーボンナノチューブ(B3)の製造例3)
水酸化コバルト・四水和物72g、酢酸マグネシウム・四水和物172g、アスコルビン酸125gをビーカーに秤取り、精製水を1000g加えて、完全に溶解するまで撹拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度170±5℃の温度で120分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して触媒(c)の前駆体を得た。得られた触媒(c)前駆体400gを耐熱容器に秤取り、マッフル炉にて、空気中500℃±5℃雰囲気下で30分焼成した後、乳鉢で粉砕して触媒(c)を得た。次いで、加圧可能で、外部ヒーターで加熱可能な、内容積が10リットルの横型反応管の中央部に、触媒(c)1.0gを散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。アルゴンガスを注入しながら排気を行い、反応管内の空気をアルゴンガスで置換し、横型反応管中の酸素濃度を1体積%以下とした。外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が750℃まで加熱した。引き続き、水素を導入し、毎分0.1リットルで1分導入し触媒を活性化処理し、その後アセチレンガスを毎分1リットルの速度で注入し、4時間反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、100℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブ集合体を80メッシュの金網で粉砕ろ過して、カーボンナノチューブ(B3)を得た。
(カーボンナノチューブ(B4)の製造例4)
酢酸コバルト・四水和物200g、酢酸マグネシウム・四水和物172gをビーカーに秤取り、精製水を1000g加えて、完全に溶解するまで撹拌した。耐熱性容器に移し替え、電気オーブンを用いて、雰囲気温度170±5℃の温度で120分乾燥させ水分を蒸発させた後、乳鉢で粉砕して触媒(d)の前駆体を得た。得られた触媒(d)前駆体400gを耐熱容器に秤取り、マッフル炉にて、空気中500℃±5℃雰囲気下で30分焼成した後、乳鉢で粉砕して触媒(d)を得た。次いで、加圧可能で、外部ヒーターで加熱可能な、内容積が10リットルの横型反応管の中央部に、触媒(d)1.0gを散布した石英ガラス製耐熱皿を設置した。アルゴンガスを注入しながら排気を行い、反応管内の空気をアルゴンガスで置換し、横型反応管中の酸素濃度を1体積%以下とした。外部ヒーターにて加熱し、横型反応管の中心部が750℃まで加熱した。引き続き、水素を導入し、毎分0.1リットルで1分導入し触媒を活性化処理し、その後アセチレンガスを毎分1リットルの速度で注入し、4時間反応させてカーボンナノチューブを製造した。反応終了後、反応管内のガスをアルゴンガスで置換し、100℃以下の温度で取り出し、カーボンナノチューブ集合体を得た。得られたカーボンナノチューブ集合体を80メッシュの金網で粉砕ろ過して、カーボンナノチューブ(B4)を得た。
以下に、カーボンナノチューブの体積抵抗率、嵩密度、構造、平均直径、平均アスペクト比、平均配向強度の測定方法を示す。
(体積抵抗率)
(株)三菱化学アナリティック社製粉体抵抗システムMCP−PD51を用いて体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。カーボンナノチューブ粉末を1.2g量り取り、20kNの荷重時の値を体積抵抗率とした。
(嵩密度)
測定装置としてスコットボリュームメータ(筒井理化学器機社製)を用いて嵩密度を測定した。カーボンナノチューブ粉末を測定装置上部より直円筒容器に流し入れ、山盛りになったところですり切った一定容積の試料質量を測定した。この質量と容器容積の比から下記の式(3)に基づいて算出した。

式(3) 嵩密度(g/mL)=
(すり切った一定容積のカーボンナノチューブの質量(g))÷(容器容積(mL))
(平均直径)
走査型電子顕微鏡(日本電子(JEOL)社製、JSM−6700M))を用いて加速電圧5kVにてカーボンナノチューブを観察し、5万倍の画像(画素数1024×1280)を撮影した(図1a等)。次いで、撮影された画像にて任意のカーボンナノチューブ100個について、各々の短軸長を測定し、それら短軸長の数平均値をカーボンナノチューブの平均直径とした。
(平均アスペクト比)
上述した平均直径と同様にしてカーボンナノチューブの画像を撮影した。次いで、撮影された画像にて任意のカーボンナノチューブ100個について、各々の長軸長を測定し、それら長軸長の数平均値をカーボンナノチューブの平均長さとした。下記の式(4)により平均アスペクト比を算出した。

式(4) 平均アスペクト比=長軸長の数平均値÷平均直径
(平均配向強度)
カーボンナノチューブの平均配向強度は以下のように算出した。まず、走査型電子顕微鏡(日本電子(JEOL)社製、JSM−6700M))を用いて加速電圧5kVにてカーボンナノチューブを観察し、5万倍の画像(画素数1024×1280)を撮影した(図1a等)。次いで、得られた画像から画素数512×512分の任意の画像(図1b等)について、固定しきい値による2値化を行い(図1c等)、フーリエ変換によりパワースペクトルを求めた(図1d等)。更に、異方性の最も高い角度の強度を、全方位(360度)の高速フーリエ変換(FFT)強度の積分値で除して配向強度を求めた。同様に、任意の4ヶ所の画像(画素数512×512分)について配向強度を算出し、5ヶ所の配向強度の平均値を平均配向強度とした。尚、パワースペクトルの画像解析処理のソフトウェアには、ImageProPlus Ver.6.00(日本ローパー社製)を用いた。
表1に、製造例1〜4で得られたカーボンナノチューブの体積抵抗率、嵩密度、構造、平均直径、平均アスペクト比、平均配向強度を示す。
Figure 2016035883
(伸縮性導電体用組成物の作成)
[実施例1]
<伸縮性導電体用組成物溶液1の作成>
バインダー(A)としてポリアミド樹脂(A1)80部、カーボンナノチューブ(B)として製造例1で得られたカーボンナノチューブ(B1)20部、およびエチルカルビトールアセテート400部を加えて攪拌混合し、3本ロールで混練して、固形分20%の伸縮性導電体用組成物溶液1を作成した。
[実施例2〜16、比較例1〜4]
<伸縮性導電体用組成物溶液2〜20の作成>
導電性物質として、製造例1〜4で作成したカーボンナノチューブ(B1〜B4)、導電カーボン(C1)または銀フィラー(C2)を用い、表2に記載した材料、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、伸縮性導電体用組成物溶液2〜20を得た。
[比較例5]
<伸縮性導電体用組成物溶液21の作成>
導電性物質を含有せずに、ポリアミド樹脂(A1)100部およびエチルカルビトールアセテート400部を加えて攪拌混合して伸縮性導電体用組成物溶液21を得た。
表2に伸縮性導電体用組成物溶液1〜21の組成を示す。尚、表2において、使用した材料は下記の通りである。
<バインダー(A)>
・ポリアミド樹脂(A1):T&K TOKA社製、PA−100(溶剤可溶性ポリアミド、ガラス転移温度48℃)
・ポリウレタン樹脂(A2):住化バイエルウレタン社製、デスモコール500/2(線状ポリエステルポリウレタン、ガラス転移温度−14℃
・ポリウレア樹脂(A3):ポリウレタン樹脂(A2)/イソホロンジイソシアネート=100/3(質量比)で混ぜ合わせて120℃で5時間反応させた樹脂、ガラス転移温度17℃
・アクリル樹脂(A4):日本ゼオン社製、Nipol(登録商標)AR51(アクリルゴム、ガラス転移温度−14℃)
・ポリエステル樹脂(A5):東洋紡社製、バイロン(登録商標)200(非晶性ポリエステル、ガラス転移温度67℃)
・フッ素樹脂(A6):旭硝子社製、ルミフロン(登録商標)LF200(ビニルエーテル/テトラフルオロエチレン完全交互共重合体、ガラス転移温度35℃)
・ポリオレフィン樹脂(A7):旭化成製、タフテック(登録商標)H1041(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS、水添スチレン系熱可塑性エラストマー)、ガラス転移温度85℃)
・エポキシ樹脂(A8):三菱化学社製、エポキシ樹脂基本固形タイプJER1006FS(固形状エポキシ樹脂、ガラス転移温度112℃)
・アクリル樹脂(A9):ポリアクリル酸ブチル(ガラス転移温度−55℃)
<導電性物質>
導電カーボン(C1):電気化学工業社製、デンカブラック(登録商標)HS−100(アセチレンブラック粉、平均粒径48nm、嵩密度0.15g/mL)
銀フィラー(C2):福田金属箔粉工業社製 シルコートAgC−A(銀粉、平均粒径3〜10μm、見掛密度1.5〜2.1g/cm3
Figure 2016035883
(伸縮性導電体フィルムの作成)
[実施例31]
<伸縮性導電体フィルム1の作成>
表面が剥離処理された厚さ100μmの剥離処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラー(登録商標)S10、厚さ100μm)上に、伸縮性導電体用導電性組成物溶液1をシルクスクリーン印刷機(ミノスクリーン社製、ミノマットSR5575半自動シルクスクリーン印刷機)によって塗布し、溶剤を乾燥させた後、PETフィルムを剥離し、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmのサイズに切り取り、伸縮性導電体フィルム1の試験片を作成した。
<伸縮性導電体フィルムの引張試験>
引張試験機(島津製作所社製、AGS−X引張試験システム)を用いて、日本工業規格(JIS)K7127:1999に規定された「プラスチック−引張特性の試験方法」に基づいて引張試験を行った。前期伸縮性導電体フィルム1の試験片を5mm/分の速度で、引張前の試験片の長さに対して、延伸率が、110%、130%および150%の長さになるまで長さ方向に試験片を延伸させた。
<伸縮性導電体フィルムの折り曲げ試験>
前期伸縮性導電体フィルム1の試験片の中心部を、(1)試験片の長さ方向と垂直に180度に折り曲げ、折り曲げ部に1kgの錘を5秒間載せた。(2)次に、その折り曲げ部を、折り曲げる前の形状になるよう水平に戻し、同じ位置に1kgの錘を5秒間載せた。この(1)、(2)の操作を、1つの試験片に対して10回、30回および50回屈曲を行った。
<伸縮性導電体フィルムの表面抵抗値>
三菱油化社製表面抵抗測定装置「ロレスタAP」(三菱化学アナリテック社製、ロレスタGP MCP-T610型抵抗率計、JIS K7194:1994準拠、4端子4探針法定電流印加方式)(0.5cm間隔の4端子プローブ)を用い、伸縮性導電体フィルムの表面抵抗値(Ω/□)を測定した。表面抵抗値は、フィルム試験片を延伸させる前(初期値)、上記引張試験後および折り曲げ試験後のそれぞれについても測定を行った。引張試験後および折り曲げ試験後については、初期値に対する表面抵抗値の変化率を求め、下記の基準で評価した。尚、ここで言う表面抵抗値の変化率(G)は、フィルム作成後の値(初期の表面抵抗値)をaとし、処理後の値をbとした場合、下記の式(5)に従い算出した。

式(5) 表面抵抗値の変化率(G) = (b−a)/a ×100 [%]
(評価基準)
表面抵抗値の変化率(G):
◎:0%以上200%未満(極めて良好)
○:200%以上500%未満(良好)
△:500%以上1000%未満(使用可)
×:1000%以上(不良)
××:伸縮性導電体フィルムが破断した(不良、測定不可)
[実施例32〜46]、[比較例31〜35]
表3に記載した伸縮性導電体用組成物溶液を変更した以外は、実施例31と同様にして、伸縮性導電体フィルム2〜21を作成し、初期、引張試験及び折り曲げ試験後の表面抵抗値を測定した。評価結果を表3に示す。
Figure 2016035883
表3に示されるように、実施例31〜46の伸縮性導電体フィルムは、比較例31〜35のそれよりも、低い表面抵抗値を示し、引張試験や折り曲げ試験後の表面抵抗値の変化率も小さく、良好な結果が得られることが明らかとなった。
(伸縮性導電体塗工物の作成)
[実施例51]
<伸縮性導電体塗工物1の作成>
伸縮性を有する基材(Y)としてシリコーンゴムシート(扶桑ゴム産業社製、シリコーンゴムシート(シリウス)、厚さ100μm、ゴム硬度50上に、伸縮性導電体用導電性組成物溶液1をシルクスクリーン印刷機(ミノスクリーン社製、ミノマットSR5575半自動シルクスクリーン印刷機)によってダンベル状に印刷し、電極の厚みが3μmの伸縮性導電体塗工物1を得た。これを下記試験を行うため、幅25mm、長さ150mmのサイズに切り取り、伸縮性導電体塗工物1の試験片を作成した。
<伸縮性導電体塗工物の引張試験>
上記試験片を伸縮性導電体フィルムの引張試験と同じ方法で、試験を行った。
<伸縮性導電体塗工物の折り曲げ試験>
上記試験片を伸縮性導電体フィルムの折り曲げ試験と同じ方法で、試験を行った。
<伸縮性導電体塗工物の表面抵抗値>
上記試験片を伸縮性導電体フィルムの表面抵抗値と同じ方法、同じ基準で測定と評価を行った。
<伸縮性導電体塗工物の密着性>
密着性は、日本工業規格(JIS)JIS K5600−5−6:1999に規定された「塗料一般試験方法 第5部:塗膜の機械的性質−第6節 付着性(クロスカット法)」に準拠して試験を行った。伸縮性導電体塗工物の塗膜面に、カッターナイフで基材の表面まで貫通するよう2mmおきに等間隔で平行となるように6本の切込みを行った。次いで、切込みが格子パターン状となるように、90°方向を変えて直行する6本の切込みを行なった。カットした塗膜面に透明感圧付着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標)CT−24、幅24mm、粘着力4.01N/10mm)を貼り付け、塗膜に指先でしっかりとテープを付着させた。テープを付着させてから1分後にテープの端を持って塗膜面に対して60°の角度でテープの端をつかみ、0.5秒で確実にテープを引き離した。以下の評価基準に従って密着性を評価した。
(評価基準)
○:カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にもはがれがない。(良好)
△:カットの交差点における塗膜の小さなはがれが認められる。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を上回ることはない。(使用可)
×:塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に35%を上回ることはない。(不良)
××:塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に35%を上回る。(極めて不良)
[実施例52〜69、比較例51〜55]
表4に記載した伸縮性導電体用組成物溶液と基材(Y)に変更した以外は、実施例51と同様にして、伸縮性導電体塗工物2〜22を作成し、初期、引張試験及び折り曲げ試験後の密着性と表面抵抗値を評価、測定した。評価結果を表4に示す。
尚、表4において、使用した伸縮性を有する基材(Y)は下記の通りである。
シリコーンゴム:扶桑ゴム産業社製、シリコーンゴムシート(シリウス)、厚さ100μm、ゴム硬度50)
アクリルゴム:十川ゴム社製、アクリルゴムシート(A−100)、厚さ1000μm、ゴム硬度68)
ウレタンゴム:扶桑ゴム産業社製、ウレタンゴムシート、厚さ100μm、ゴム硬度50)
Figure 2016035883
実施例51〜69の伸縮性導電体塗工物は、比較例51〜55のそれよりも、低い表面抵抗値を示し、引張試験や折り曲げ試験後の表面抵抗値の変化率も小さく良好な結果が得られることが明らかとなった。また、基材への密着性に優れ、引張試験や折り曲げ試験後でも密着性が損なわれないことが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であって、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、1000%未満であることを特徴とする伸縮性導電体。
  2. バインダー(A)/カーボンナノチューブ(B)の質量比が、85/15〜60/40である請求項1記載の伸縮性導電体。
  3. バインダー(A)のガラス転移温度が、−30℃〜100℃である請求項1又は2記載の伸縮性導電体。
  4. バインダー(A)が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂およびフッ素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3いずれか記載の伸縮性導電体。
  5. カーボンナノチューブ(B)の平均配向強度が、0.2以上0.7以下である請求項1〜4いずれか記載の伸縮性導電体。
  6. カーボンナノチューブ(B)の嵩密度が、0.005〜0.05g/mLである請求項1〜5いずれか記載の伸縮性導電体。
  7. 少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)、溶剤(C)とを含有してなる伸縮性導電体組成物(X)を、剥離フィルムに塗工した後、剥離フィルムより剥離する方法、または伸縮性を有する基材(Y)に塗工または印刷する方法のいずれかによって形成される伸縮性導電体の製造方法であって、少なくともバインダー(A)と、カーボンナノチューブ(B)とを含有してなる伸縮性導電体であって、厚さ20μm、幅25mm、長さ150mmの伸縮性導電体を、JIS K7127:1999に基づいて、長さ方向に5mm/分の速度で110%の長さまで延伸させた際の表面抵抗値の変化率が、延伸前の表面抵抗値に対して1000%以下であることを特徴とする伸縮性導電体ことを特徴とする伸縮性導電体の製造方法。
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