JP2016034774A - 車両の内装部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内装部品の意匠上意図した部位に縫合ラインを形成することができ、しかも、簡単な構成で、容易に精度よく効率的に内装部品を製造することができる方法を提供する。【解決手段】パーツ10A、10Bを基材11の表面形状に応じて成形して、基材11の対応する部分の表面形状に応じて賦形する賦形工程と、賦形されたパーツ10A、10Bの縫合代部10aを互いに重ねて治具3A、3Bにより仮留めする仮留め工程と、賦形されたパーツ10A、10Bを治具3A、3Bに沿って縫合する縫合工程と、縫合されたパーツ10A、10Bの縫合代部10aから治具3A、3Bを取り外す治具取り外し工程とを行うことにより表皮材10を構成して、基材11の表面に表皮材10を貼着する。【選択図】図5
Description
本発明は、たとえば自動車のインストルメントパネル(以下、インパネという)やドアトリム、アームレスト、座席シートなど、立体的な形状を有しており、基材の表面に表皮を貼着してなる車両の内装部品の製造方法に関するものである。
自動車の内装部品は、通常、立体的な三次元形状を有しており、また、基材の表面に表皮材を貼着して構成されている。したがって、基材も、立体的な三次元形状を有している。そこで、基材の形状に応じて表皮材を構成するために、従来では一般に、表皮材となるシート状の素材を裁断して複数のパーツを成形し、パーツの縫合代部を縫合することにより表皮材を構成している。そして、パーツを適切な形状に成形するために、各パーツの型紙を試行錯誤で製作していた。
また、従来の技術として、たとえば特許文献1が知られている。特許文献1には、異種材料同士を縫製加工して表皮材を形成し、表皮材を加熱軟化させ、表皮材の縫製部分を予備成形された芯材の溝部内に嵌挿させた後、真空成形により表皮材を芯材の表面に一体に貼着することが開示されている。
しかしながら、基材の形状に応じて表皮を構成するためには、複雑で細やかな形状にパーツを成形する必要がある。そして、基材の形状に応じてパーツを成形すると、縫合したパーツの縫合ラインが内装部品の意匠上意図しない部位に形成されることがあり、内装部品の意匠を損ねるという問題があった。また、内装部品の立体的な三次元形状に応じてパーツの縫合ラインが曲線状となるとともに縫合ラインに対するガイドが何もないことから、各パーツを精度よく効率的に縫製することが容易ではないという問題もあった。さらに、各パーツの型紙を試行錯誤で製作するため、内装部品に適した形状に表皮を成形するのに多大な時間を要し、また、型紙の製作に特殊な技能を要するという問題があった。
また、表皮材の縫製部分は通常延伸できないため、上記特許文献1のように、先に異種材料同士を縫製加工して表皮材を形成し、その後、真空成形する場合には、縫合ラインを意匠上設定した本来の位置に配置することが困難であるという問題があった。
本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、内装部品の意匠上意図した部位に縫合ラインを形成することができ、しかも、簡単な構成で、容易に精度よく効率的に内装部品を製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、基材の表面に表皮材を貼着してなる車両の内装部品の製造方法であって、前記基材の表面形状に応じて成形され、各縫合代部を互いに縫合することにより前記表皮材を構成するパーツを、前記基材の対応する部分の表面形状に応じて賦形する賦形工程と、該賦形されたパーツの縫合代部を互いに重ねて、前記パーツよりも硬質の治具により仮留めする仮留め工程と、該治具に沿ってパーツを縫合する縫合工程と、該縫合されたパーツの縫合代部から前記治具を取り外す治具取り外し工程とを行うことにより表皮材を構成して、前記基材の表面に表皮材を貼着することを特徴とする。
本発明では、パーツを個々に賦形し、この賦形されたパーツの縫合代部を治具で仮留めし、この治具をガイドとして利用しながら治具に沿ってパーツの縫合代部を互いに縫合するため、上記本発明の目的を達成することができる。そして、縫合されたパーツの縫合代部から取り外した治具は、繰り返し使用することができる。
本発明の車両の内装材の製造方法の実施の一形態を、図に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態においては、図1に示したように車両の内装部品としてインパネ1を製造する場合により説明する。
最初に、本発明により製造する車両の内装部品について説明する。図1に示したように、この実施の形態により製造されるインパネ1は、メータフードの先端角部1aに表皮材10の縫合ラインLが位置するよう設定されており、表皮材10を構成するパーツ10A、10Bの縫合糸Sから各縫合代部10aをそれぞれ折り返してダブルステッチT、Tが施されている。基材11は、比較的硬質の樹脂などにより立体的な三次元形状に成形されており、メータフードの先端角部1aと対応する部分にパーツ10A、10Bの折り返された縫合代部10aの厚みを収容するための凹部11aが図2の紙面に対して垂直に延びるよう形成されている。
なお、製造する内装部品1が座席シートなどの場合、基材11はウレタンなどの弾性体が使用される。また、表皮材10は、合成皮革または人工皮革などの疑似皮革シート材を用いることができる。表皮材10の詳細な構成については後述する。
内装部品としてこのようなインパネ1を製造するにあたり、最初に、表皮材10を構成するためのパーツ10A、10Bを成形する。この実施の形態におけるパーツ10A、10Bは、製造するインパネ1の上面部分と正面部分との表皮材10をそれぞれ構成するものからなる。各パーツ10A、10Bの形状は、製造するインパネ1の上面部分と正面部分との形状にそれぞれ対応し、且つ、後の賦形工程で賦形されることにより収縮する量を加えた形状に、それぞれ縫合代部10aを加えた形状に設定される。そして、この設定された形状に人工皮革や人工皮革などの疑似皮革シート材を裁断して、それぞれのパーツ10A、10Bとする。従来の一般的な技術においては、シート状のパーツを賦形することなく単に縫合することにより基材の立体的な三次元形状に応じて表皮材を構成していたため、内装部品の意匠上意図した部分に縫合ラインLを形成することが困難であったのに対して、各パーツ10A、10Bを製造する内装部品の形状に応じて賦形してから縫合するため、各パーツ10A、10Bの縫合位置を正確に設定することができ、その結果、内装部品の意匠上意図した任意の部分に縫合ラインLを形成することができる。なお、両パーツ10A、10Bの縫合代部10aは、後の賦形工程で賦形が完了した時点でほぼ同様の形状、ほぼ同じ幅となるように設定することが望ましい。表皮材10を構成するパーツ10A、10Bは、製造するインパネの意匠に応じて、同じ疑似皮革シート材を採用することができ、また、質感や色など異なる種類の疑似皮革シート材を採用することもできる。
ここで、各工程で使用する主な装置等の構成を説明する。賦形工程で各パーツ10A、10Bをそれぞれ賦形するために使用する真空成形型2A、2Bは、図3に示すように、各パーツ10A、10Bと対応して用意される。各真空成形型2A、2Bの上面には、成形面20がインパネ1の意匠面を裏返した形状に各パーツ10A、10Bを賦形するようそれぞれ成形されており、さらに、縫合代部10aを位置決めする部分21をそれぞれ有している。そして、一方の真空成形型2Aの位置決めする部分21には、一方の治具3Aの係合突起30(後述する)を収容する凹部22が形成されている。成形面20は、図3に示したように、各パーツ10A、10Bの特に賦形量が大きい部分のみと対応する大きさに成形することができ、また、各パーツ10A、10B全体を載置することができる大きさに成形することもできる。真空成形型2A、2Bの内部には空間23が形成されている。内部の空間23と成形面20との間には、パーツ10A、10Bの所定の箇所を吸引するための連通路24が形成されている。内部の空間23には真空ポンプなどの吸引手段が接続されている。
なお、本発明の賦形工程では、真空成形型2A、2Bを使用する場合に限定されることはなく、パーツ10A、10Bを圧縮空気などの大気圧以上の圧力によって成形型に押し付けて賦形する圧空成形型や、一対の成形型の間でパーツを加圧して賦形するプレス成形型を使用することもできる。
次に、賦形された状態のパーツ10A、10Bの縫合代部10aを仮留めすると共に縫合時にガイドとして機能する治具3の構成を説明する。治具3は一対3A、3Bで構成されている。一方の治具3Aは、パーツ10Aを構成する疑似皮革シート材と比較して硬さを有する板状の本体31と、本体31の縫合代部10aと接する側の面に形成された係合突起30とにより構成されている。係合突起30は、その先端から基端部に向かって漸次拡径する先端部30aと、先端部30aを本体31に連結する軸部30bとを有している。係合突起30は、本体31と一体に成形することができ、また、本体31とは別体に成形して軸部30bの基端部を本体31に接合することもできる。係合突起30は本体31に対して複数設けることができる。他方の治具3Bは、一方の治具3Aの本体31と同様に、パーツ10Bを構成する疑似皮革シート材と比較して硬さを有する板状に成形されている。他方の治具3Bには、一方の治具3Aの係合突起30を嵌挿して先端部30aを係合することが可能な係合孔32が形成されている。一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bは、賦形された後のパーツ10A、10Bの縫合代部10aの形状に応じた形状で、その形状を保持することができる板厚に成形することができる。
一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bとの、それぞれ縫合代部10aと接する面には、両者31並びに3Bと10aとを着脱可能に付着させるための付着手段を設けておくことが望ましい。付着手段は、例えば両面テープや、面ファスナを採用することができる。面ファスナは、各縫合代部10aの、一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bとそれぞれ接する面が係合可能な素材である場合に採用することができる。
以上のように構成された装置等を用いる場合により、本発明の方法を説明する。
本発明では、表皮材を構成するにあたり、賦形工程、仮留め工程、縫合工程、治具取り外し工程を順に行う。すなわち、本発明では、各パーツ10A、10Bを個々に賦形した後で縫合する。
本発明では、表皮材を構成するにあたり、賦形工程、仮留め工程、縫合工程、治具取り外し工程を順に行う。すなわち、本発明では、各パーツ10A、10Bを個々に賦形した後で縫合する。
賦形工程では、縫合代部10aが部分21上に位置決めされるように各パーツ10A、10Bを真空成形型2A、2Bの上面にそれぞれセットする。そして、真空成形型2A、2Bにセットする前に、または、真空成形型2A、2Bにセットしてから、各パーツ10A、10Bを加熱し軟化させる。この状態で、吸引手段により図3に矢印Vで示すように真空成形型2A、2B内の空間23を真空引きし、連通路24を介してパーツ10A、10Bを吸引し、真空成形型2A、2Bの各成形面20に密着させて、基材11の対応する部分の表面形状に応じて賦形する。
続いて、パーツ10A、10Bが真空成形型2A、2Bの成形面20にそれぞれ吸着されている状態で、パーツ10Aの縫合代部10aに対して一方の治具3Aの係合突起30を貫通させて本体31をパーツ10Aの縫合代部10aに当接させ、また、他方の治具3Bをパーツ10Bの縫合代部10a上に載置する。このとき、一方の治具3Aの係合突起30の先端部30aは、真空成形型2Aに形成された凹部22に収容される。そして、一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bは、付着手段によってそれぞれ縫合代部10aに着脱可能に付着される。なお、後述する仮留め工程で両パーツ10A、10Bの縫合代部10aに係合突起30を挿通させるための孔を予め形成しておくことができ、また、両パーツ10A、10Bの縫合代部10aに係合突起30の先端部30aを押し当てて穿孔し貫通させるように係合突起30の先端部30aを構成することもできる。
各パーツ10A、10Bが賦形されると、吸引手段の駆動を停止して真空成形型2A、2Bの空間23をそれぞれ大気圧に戻し、各パーツ10A、10Bを真空成形型2A、2Bから取り出す。このとき、各パーツ10A、10Bの縫合代部10aは、付着手段により一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bにそれぞれ付着されている。
仮留め工程では、図4に示すように、パーツ10Bの姿勢を変えて、賦形された両パーツ10A、10Bの縫合代部10aを重ねるようにして、パーツ10Aの縫合代部10aに貫通されている一方の治具3Aの係合突起30をパーツ10Bの縫合代部10aにさらに貫通させて、その先端部30aを他方の治具3Bの係合孔32に嵌入して係合させ、それぞれ所定の形状に賦形されたパーツ10A、10Bの両縫合代部10aを一方の治具3Aの本体31と他方の治具3Bとの間で挟み込むようにして仮留めする。
縫合工程では、図5に示すように、治具3A、3Bによって両縫合代部10aが仮留めされた状態で、ミシン4により縫合代部10aの基部に縫合糸Sを縫い付けて互いに縫合する。ここで、ミシン4には、治具3A、3Bの縁端面を受け止めるあて治具41が設けられている。また、図5に示した実施の形態では、一方の治具3Aの先端部30aを収容するための溝42がミシン4に形成されている。縫合代部10aを縫合する際に、この実施の形態では、縫合代部10aを仮留めしている治具3A、3Bがミシン4のあて治具41により受け止められガイドとしても機能するため、パーツ10A、10Bが賦形されること伴って縫合代部10aも立体的な三次元形状となっている場合であっても、縫合代部10aの基部の設定された位置にミシン4の針40が治具3A、3Bに沿って容易に精度よく縫合糸Sを縫い付けることができる。その結果、ミシン4の針40に対するパーツ10A、10Bの縫合代部10aの位置の調整を人の手によることなく、自動的に調整して縫合することができる。
治具取り外し工程では、図6に示すように、縫合糸Sによる両縫合代部10aの縫合が完了すると、一方の治具3Aの係合突起30の先端部30aを他方の治具3Bの係合孔32から抜き出して係合を解除し、さらに両縫合代部10aから抜いて治具3A、3Bを取り外す。取り外された治具3A、3Bは、繰り返し使用することができる。
次いで、この実施の形態では、図7に示すように、縫合糸Sから縫合代部10aを裏面にそれぞれ折り返し、ミシン5の針50により縫合代部10aの先端縁をそれぞれステッチ糸Tで縫合してダブルステッチを施し、表皮材10を構成する。なお、本発明は、ダブルステッチを施すことに限定されることはなく、両縫合代部10aを合わせて一方の側に折りシングルステッチを施す場合を含むことができ、また、折り返した縫合代部10aにステッチ糸Tを縫合しない場合を含むことができる。
その後、インパネ1の意匠面を裏返した形状に賦形され縫合されたた表皮材10を予め裏返して本来のインパネ1の意匠面の形状に戻し、図8の左方に示すように、基材11の表面に接着剤Gを噴霧するなどして塗布し、続いて、図8の右方に示すように、基材11の凹部11aに表皮材10の折り返された縫合代部10aを収容させるようにして、表皮材10を基材11に被せて、表皮材10を基材11の表面に貼着する。
ここで、本発明に使用される表皮材10(パーツ10A、10B)の疑似皮革シート材の詳細な構成を図9に基づいて説明する。本発明に使用される表皮材10は、一般に、図9の(a)に示すように車両の内装部品の意匠面を構成する表皮層15と、この表皮層15を支持し基材11に貼着される基布層16とにより構成されている。表皮層15は、熱硬化性樹脂であるウレタンなどにより構成されている。このようにウレタンなどにより表皮層15を構成する場合には、パーツ10A、10Bを加熱軟化させた状態で真空成形型2A、2Bなどによって賦形しても、その賦形された形状を保持できない場合がある。このような場合には、たとえば図9の(b)に示すように、基布層16の裏面などに熱可塑性樹脂からなるフィルム(保形性付与層という)17を積層することができる。保形性付与層17は、パーツ10A、10Bを加熱して軟化させるときに表皮層15とともに軟化し、賦形後に室温に戻ったときに硬化して、各パーツ10A、10Bの賦形された形状を保持することができる。
さらに、比較的硬質の基材11に対して表皮材10に厚さ方向の弾性(クッション性)を付与する必要などがある場合には、図9の(c)に示すように、保形性付与層17の裏面にクッション材層18を積層することもできる。
この実施の形態で製造される内装部品1は、表皮材10を構成する両パーツ10A、10Bの縫合ラインLがインパネのメータフードの先端角部1aと対応するよう配置される。メータフードの先端角部1aと対応して基材11が成形される。ここで、本発明とは異なり、上記従来の技術の特許文献1のように、両パーツ10A、10Bを縫合して表皮材10を構成してから賦形することが考えられる。この場合には、表皮材10を賦形するための成形型(真空成形型、圧空成形型、またはプレス成形型など)の縫合ラインLと対応する部分の断面形状が鋭角となる。一方、賦形時には、成形型の、表皮材10の縫合ラインL近傍を成形するための部分に応力が集中する。そのため、成形型の強度上の理由から、例えば樹脂製成形型など、比較的安価な素材により成形された成形型を採用することができず、成形型のコストを低減させることが困難となる。また、両パーツ10A、10Bを縫合して表皮材10を構成してから成形型により賦形するためには、縫合代部10aを成形型側に位置させるよう裏返す必要があり、手間がかかる。さらに、表皮材10の縫合ラインL近傍における表面が鋭角に賦形されることにより、縫合ラインLと直交する方向への伸び率(すなわち、引張応力)が大きくなる。そのため、表皮材10の表面の負荷も大きくなり、表皮材10の表面にひび割れや亀裂が生じることが考えられる。
しかしながら、本発明では、縫合する前のパーツ10A、10Bを個別に賦形し、その後、両パーツ10A、10Bを縫合するので、成形型2A、2Bの成形面20の断面形状に鋭角となる部分がないことから、賦形時に成形型2A、2Bに部分的に応力が集中することが少なく、したがって、比較的安価な素材により成形された成形型2A、2Bを使用することができ、したがって成形型2A、2Bのコストを低減することができる。また、まだ縫合されていない状態のパーツ10A、10Bを賦形するので、上記のように表皮材10を裏返す必要がないことから、手間がかかることがない。そして、パーツ10A、10Bの時点では、賦形による表皮材10の表面側となる面への負荷も小さいために、縫合ラインL近傍にひび割れや亀裂が生じることがない。
また、通常では、縫合糸Sにより縫合された部分を延伸させることが困難である。そのため、上記従来の技術の特許文献1のように、パーツ10A、10Bを縫合してから賦形する場合には、縫合した部分を延伸させて賦形することが困難である。その結果、特許文献1では、表皮材の縫製部分を芯材の溝部内に嵌挿させることが事実上困難である。そして、縫製部分を延伸可能にするために、縫製加工で伸縮性を有する糸を使用することが考えられる。しかしながら、この場合であっても、表皮材の縫製部分を伸ばしながら立体的な形状の芯材の溝に芯材の溝部内に嵌挿させるためには作業者の勘に頼るしかなく、繰り返し縫製部分を芯材の溝に嵌挿して意図した形状の内装部品を製造する再現性がない。
これに対して、本発明では、既に賦形されたパーツ10A、10Bを縫合するため、意図した位置に縫合ラインLを容易に精度よく配置させることができる。その結果、折り返した縫合代部10aを基材11の凹部11aに容易に収容させることができる。さらに、本発明では、賦形されたパーツ10A、10Bの縫合代部10aを治具3によって仮留めして、この治具をガイドとして利用して縫合するため、10A、10Bの縫合代部10aを容易に精度よく縫合することができる。
1:インパネ(車両の内装部品)、 10:表皮材、 10A、10B:パーツ、 10a:縫合代部、 11:基材、 2A、2B:真空成形型、 3A、3B:治具、 l:縫合ライン、 S:縫合糸、 T:ステッチ糸
Claims (1)
- 基材の表面に表皮材を貼着してなる車両の内装部品の製造方法であって、
前記基材の表面形状に応じて成形され、各縫合代部を互いに縫合することにより前記表皮材を構成するパーツを、前記基材の対応する部分の表面形状に応じて賦形する賦形工程と、
該賦形されたパーツの縫合代部を互いに重ねて、前記パーツよりも硬質の治具により仮留めする仮留め工程と、
該治具に沿ってパーツを縫合する縫合工程と、
該縫合されたパーツの縫合代部から前記治具を取り外す治具取り外し工程と
を行うことにより表皮材を構成して、
前記基材の表面に表皮材を貼着することを特徴とする車両の内装部品の製造方法。
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