JP2016033755A - 入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造を保ちながら、操作に対する耐性有する入力装置を提供。
【解決手段】メンブレンスイッチ10は、可撓性を有する導電シート12と配線および接点を形成する回路が形成された樹脂シート16との間に、導電シート12を樹脂シート16の回路から絶縁するスペーサ14が配されている。スペーサ14には接点24に対応する位置に貫通穴20が形成され、使用に際して、導電シート12は接地電位に接続される。導電シート12の所望の位置を押圧すると、その位置の貫通穴20を介して接点24と接触した導電シート12は、樹脂シート16の接点24の電圧を接地電圧にする。これによって接点24の導通状態が入力データとして取り出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力装置に関し、とくに、押圧/解除操作に応じてスイッチの状態を切り換えるメンブレンスイッチやキーボード等の入力装置に関するものである。
情報処理装置に情報を手操作入力するキースイッチには、様々な方式のものがあり、たとえばメカニカルスイッチ、メンブレンスイッチおよび静電容量無接点等がある。最も普及しているものはメンブレンスイッチである。
一般的に、メンブレンスイッチは、導電インクで回路が印刷された上下2枚の接点シート間に樹脂材料のスペーサを挿入した3層構造を有している。スペーサには、接点に対応する部分だけ貫通穴が開けられている。接点シートにはポリエステルフィルムが用いられている。また、印刷に使用する導電インクには、銀ペースト、カーボンペーストおよびブレンドタイプがある。接点部は、銀ペーストの配線が酸化しないようにこれをカーボンペーストで保護し、このカーボンペースト以外の部分をレジストインクで保護したり、またはブレンドタイプの導電性インクを用いて一層で印刷したりすることによって、形成されている。メンブレンスイッチは、スペーサによって適当な距離を保ち相対する2つの接点が操作者の操作に応動して導通(オン)状態または非導通(オフ)状態をとることで、メンブレンスイッチに接続された利用回路に情報が入力される。接点の接続状態は、パソコンキーボードのようにシートに印刷されたマトリクス回路、またはコモン方式で引き回された電線を通して利用装置で検出される。このようなメンブレンスイッチの一具体例が特許文献1に記載されている。
特開2011−258447号公報
ところで、メンブレンスイッチは、たとえば接点が100万回程度オン/オフ操作されると、印刷された導電体が疲労してひび割れし、断線することがある。このようにメンブレンスイッチは、簡単な構造を有することから安価に提供できる反面、繰返し操作に対しては耐久性に問題がある。
本発明はこのような課題に鑑み、簡単な構造を保ちながら、操作に対する耐久性も持たせることができる入力装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、可撓性を有する第1の平板状部材と、接点およびこれが接続された配線を形成する回路が形成された第2の平板状部材と、第1の平板状部材と第2の平板状部材との間にあって両者を互いに電気的に絶縁する第3の平板状部材とを具備し、第3の平板状部材には、第1の平板状部材における前記接点の位置での押圧に際して該接点と第1の平板状部材とを接触可能にする貫通穴が形成され、第1の平板状部材は、全体が導体で被覆され、または接点と接触する側の主面が導電材料で被覆され、使用の際、第1の平板状部材は基準電位に接続されることを特徴とする。
本発明の入力装置によれば、第1の平板状部材と第2の平板状部材の間に第3の平板状部材を設けて第1の平板状部材と第2の平板状部材を互いに電気的に絶縁し、第1の平板状部材が全体を導体で被覆され、または接点と接触する側の主面が導電材料で被覆されている。そこで、第1の平板状部材を押圧すると、貫通穴を介して押圧位置の直下の接点に第1の平板状部材が接触し、その接点の電圧が第1の平板状部材の電圧となる。このように、配線が形成されていない第1の平板状部材を用い、個々の押圧操作に応動するコモン方式の入力装置が実現される。マトリクス方式のメンブレンスイッチのように第1の平板状部材に相当する部材に配線が形成されている従来方式のような経年変化等による配線のひび割れや断線を生じることがない。これにより、本入力装置は従来にない長寿命の耐久性を持つことができる。
本発明の入力装置を適用したメンブレンスイッチの実施例を左斜め上方から見た分解斜視図である。 図1のメンブレンスイッチの操作面側にエンボス加工した導電シートの斜視図である。 図1のメンブレンスイッチの外観を示す斜視図である。 図3のメンブレンスイッチを一点鎖線IV−IVで破断し矢印方向から見た、押圧操作された状態の断面図である。 図1のメンブレンスイッチを組み立てた状態を示す斜視図である。 本発明の入力装置を適用したメンブレンスイッチの他の実施例を左斜め上方から見た分解斜視図である。 図6のメンブレンスイッチにエンボス加工した導電シートを適用した分解斜視図である。 図1のメンブレンスイッチに適用するコモン方式を模式的に示す回路図である。 コモン方式のメンブレンスイッチを適用し情報を取り込む入力装置の概略的な回路構成を示す図である。 図1および図6のメンブレンスイッチを応用したキートップの外観図である。 図10のキートップを一点鎖線XI−XIで破断し矢印方向から見た断面図である。 図3に示すメンブレンスイッチの製造方法の一例を示す概念図である。
次に添付図面を参照して本発明による入力装置の実施例を詳細に説明する。図1および図3を参照すると、本発明による入力装置の実施例はメンブレンスイッチ10であり、これは、可撓性を有する導電シート12と、導電性材料の接点24およびこれを接続する配線の形で回路が一方の主面に形成された樹脂シート16と、それらの間にスペーサ14が配された3層構造をなし、スペーサ14は、導電シート12を樹脂シート16の回路から電気的に絶縁し、導電シート12が部分的に押圧されると、導電シート12を選択的に接点24と電気的に接触させるものである。このようにメンブレンスイッチ10は、可撓性導電シート12に回路配線が形成されていないので、ユーザが導電シート12の押圧操作を繰り返しても、また経年変化等によっても、導電シート12にひび割れや断線が生じることがない。したがって、従来よりはるかに耐久性が向上する。
実施例のメンブレンスイッチ10は、図1の上方から順に、導電シート12、スペーサ14、および樹脂シート16を有している。これら導電シート12、スペーサ14および樹脂シート16は、本実施例では、全体として矩形の平板形状をなし、実質的にほぼ同じ大きさである。
導電シート12は、全体が導体で構成され、または接点24に向かい合う側の主面が導電材料で被覆された弾性のある可撓性材料で構成されていてもよい。スペーサ14には、図示のように、接点24に対応する位置に貫通穴20が形成されている。後述のように、メンブレンスイッチ10の使用に際して導電シート12は基準電位、たとえば接地電位に接続される。導電シート12を押圧すると、導電シート12の押圧された部分が貫通穴20を通して接点24に接触し、その位置の接点24が導電シート12の電位、たとえば接地電圧になる。こうして、所望の接点24の位置で導体シート12を押圧することでその接点24の導通を電気的に検出できるコモン方式、すなわち複数の接点24の片側端子が共通に基準電位などに接続された方式、たとえば共通接地方式のメンブレンスイッチ10が実現される。
本メンブレンスイッチ10は、配線が形成された2枚の回路シートの間にスペーサが介挿されたマトリクス方式と異なり、可撓性の導電シート12に配線が形成されていないので、過酷な押圧操作の繰返しや経年変化等によって配線にひび割れや断線を生じることがない。これにより、本入力装置は従来にない長寿命で耐久性を有するものである。
図1の分解斜視図から分かるように、本実施例のメンブレンスイッチ10は、導電シート12、スペーサ14および樹脂シート16の隣接する相互間が接着ないし接合された3層構造をとっている。その完成状態を図3に示す。導電シート12、スペーサ14および樹脂シート16は、このような相互接着ないし接合でなくてもよく、非接着ないし非接合で重ねただけでもよい。
導電シート12は、ユーザの押圧操作に応じて変形する可動部として機能する機能材料である。たとえば1000万回操作しても接点24が導電シート12に対して正常に導通/非導通状態を繰り返すことができるようにするには、導電シート12の材料は、導電性を有する薄い金属板であることが好ましい。とくに、材料の厚さは、オン時の押圧操作に応じて凹み易く、かつオフ時の押圧解除にともない凹みから回復するという可撓性を呈し、しかも、導電シート12を押圧したときにこれが接点24に接触する程度の薄さ、たとえば約0.1mm程度であることが好ましい。
導電シート12の具体的な材料としては、ステンレス、真鍮および銅のいずれか1つによる薄板、ならびに金およびアルミニウムのいずれかを樹脂フィルムに蒸着でコーティングしたものや、ゴムに導電性材料微粒子を分散させた導電ゴム等であってもよい。コーティングは導電シート12の裏面の側の全面に施す。裏面13は、スペーサ14と対向し、後述するように樹脂シート16との接触が可能な図1における下側の主面である。
導電シート12の材料は、上述したものに限定されず、導電性および可撓性を有し、たとえば0℃〜35℃の温度範囲で変性しない材料であればよい。しかし、装置全体の信頼性の整合を考慮すると、0℃〜50℃の広い温度範囲で変性しない材料が望ましい。
導電シート12には、図2に示すように接点領域18にエンボス加工18を施してもよい。エンボス加工は凸状でも凹状でもよい。この加工にはクリックエンボスおよびデザインエンボスがある。とくに、金属ドームタイプのクリックエンボス加工の場合には、押圧時のみ導通状態が得られ、樹脂エンボスやクリックタイプのエンボス加工等に比べて明確なクリック感が得られることから、ユーザは、スイッチの作動を明確に感知できる。そのため、操作性や操作感が向上する。この他、操作性を一層高めるため、操作にともない電子音を発するような回路を構成してもよい。
図1に示すメンブレンスイッチ10に戻って、スペーサ14は、接点領域に貫通穴20が形成された絶縁性樹脂シートである。この樹脂シートには、本実施例ではポリエチレンテレフタレート(PET)が用いられる。
樹脂シート16は、やはりPETのフィルム状シートであり、シートの一方の主面上には、回路22が銀ペーストまたはカーボンペーストによって印刷されている。回路22には、スペーサ14の貫通穴20のほぼ中心の位置に接点24が形成されている。
貫通穴20は、本実施例では、図示のように円形の開口形状に形成されている。しかし、これに限定されず、少なくとも、導電シート12の押圧時に押圧された導電シート12がその直下に位置する樹脂シート16の接点領域24と接触できる程度の大きさの開口領域を有し、この接触を可能にする貫通穴であればよい。開口形状は、上述した押圧による導電シート12と押圧位置直下の接点24との接触を妨げないものであれば、円形、楕円形、矩形などでよい。
スペーサ14および樹脂シート16は、基本的に、従来のメンブレンスイッチにおけるものと同様の態様で設けられてよい。スペーサ14および樹脂シート16は、本実施例では可橈性を有するから、メンブレンスイッチ10全体を曲面状対象物に摘用することができる。反面、薄く剛性がない樹脂シート16は、メンブレンスイッチ10として自立性に乏しい。このようなメンブレンスイッチ10は、たとえばその裏面側に剛性のある構造体を配置し、これに装着して使うことが望ましい。
ここで、図12を参照して、メンブレンスイッチ10の製造方法の基本的な一例を説明する。なお、本開示の全体にわたって、同様の要素は同じ参照符号で示す。まず、導電シート12、貫通穴20が開口されたスペーサ14、および主面に接点24を含む回路が形成された樹脂シート16に相当する長尺状材料がそれぞれ卷回されたロール72、74および76を用意する。
ロール72、74および76からそれぞれ、長尺状材料12、14および16を矢印A1、A2およびA3の方向に繰り出し、同期して矢印R1およびR2の方向に駆動機(図示せず)によって回動する2本のロール78および80の間に形成されたニップNを通す。たとえばスペーサとなる長尺材14の両主面には、ニッブNの流れ方向の前方において塗布器84によって接着剤を塗布する。こうしてニップNにより加圧された材料12、14および16は互いに接着され、メンブレンスイッチ10に相当する長尺状材料が形成される。必要により、ニップNを若干、加熱して、接着を促進させてもよい。
形成された長尺状材料10は、必要な接点24および回路を備えた所期の長さに裁断してメンブレンスイッチ10を形成することができる。また、必要に応じて、巻取りロール82に巻取り、ロール82の形で出荷してもよい。
図3のメンブレンスイッチ10を破断線III−IIIで切断した押圧操作時の状態を図4に示す。本実施例のメンブレンスイッチ10には、樹脂シート16上にだけシルクスクリーン印刷によって接点24や回路22が形成されている。
これに対して、従来のメンブレンスイッチは、図示しないが樹脂シート上に回路を形成するだけでなく、樹脂シートに対向する表面シートの裏面側にも回路および接点が形成される。このため、スペーサの貫通穴を介して上下の接点が接触できるように3つの平板状部材、すなわち樹脂シートの接点、スペーサの貫通穴および表面シート裏面側の接点の位置決めの精度が要求される。
本実施例のメンブレンスイッチ10は、導電シート12全体が接点24の片側として機能する。すなわち、メンブレンスイッチ10は、少なくとも操作面側、すなわち図4における上方にある導電シート12を1つのコモン電位、たとえば接地(GND)電位に接続して接点24の片側として機能させ、樹脂シート16に印刷された回路が接点24を含めて接点の他方の側として機能するように導電シート12および樹脂シート16回路をパソコンなどの利用回路(図示せず)に接続する。動作状態において、導電シート12の操作面において接点24を含む範囲をユーザが押圧すると、その位置に対応する樹脂シート16の接点24を通して選択的に樹脂シート16の回路と導通状態になり、その結果、回路が接地電位になる。図面にあらわに示していないが、押圧操作する位置があらかじめ導電シート12の表面側に図形や記号、文字などで示されていれば、ユーザは確実にその押圧すべき位置を認識することができる。
このように導電シート12には印刷される回路が不要であることから、メンブレンスイッチ10の製造に際しては、スペーサ14の貫通穴20と樹脂シート16の接点24だけを位置合わせすればよい。つまり、従来のように導電シート12に相当するシートに印刷された回路の接点、スペーサ14の貫通穴20および樹脂シート16の接点24の3者を位置合わせする必要がない。したがって、製造コストも抑えることができる。また、メンブレンスイッチ10には、押圧操作によって導電シート12が変形しても、従来のように表面シートの裏面側に回路や接点がないことから、印刷した回路の経年変化や操作による劣化・剥落、シートの伸び縮みによるひび割れによる断線を生じることがない優れた効果をもたらす。
また、導電シート12は、全体で1枚の金属シートであることから、押圧操作面側、すなわちメンブレンスイッチ10の外部から樹脂シート16側への電磁気的な輻射を遮蔽することができる。この遮蔽によってメンブレンスイッチ10は外乱に対する耐ノイズ性が向上する。同様に、メンブレンスイッチ10は、樹脂シート16上の回路から導電シート12を介する外部への電磁気的な信号の漏れも、導電シート12によって抑制することができる。したがって、導電シート12の適用は、不要輻射が少なく、かつ環境への負荷を少なくすることができる。
なお、上述した遮蔽は、操作側に対する効果である。一般に、メンブレンスイッチ10を利用機器へ搭載する場合、その裏面側には電子機器本体が配設される。メンブレンスイッチ10によれば、この裏面側機器に対する遮蔽効果は、裏面側の構造体によって、一般的な遮蔽効果を与えることが容易である。
メンブレンスイッチ10は、図5に点線26で示すように、樹脂シート16において回路を形成する領域26より導電シート12を大きく形成してもよい。こうすることで、図示しないが下側の筺体にメンブレンスイッチ10の周縁の領域26より外側、たとえばその四隅をネジ28ないし34などの緊締部材で緊締することができる。
または、一般にメンブレンスイッチ10の電磁的遮蔽は、通常使用時にその効果が得られれば十分であるので、上述のような緊締部材を使用せず、たとえば樹脂シート16のネジ28ないし34の位置にガイドピンとしてのスタッド(図示せず)を立設し、これによって導電シート12およびスペーサ14を案内しながら単純に重ねるか、または各層を数カ所で接着した、いわば簡易接着でもよい。この場合、メンブレンスイッチ10は、電磁的に開放性の3層構造に形成される。勿論、各層間を電磁的に密閉してもよい。
次に、本発明に係る入力装置を適用したメンブレンスイッチ10の他の実施例について図6および図7を参照しながら記述する。共通する部分には同じ参照番号を付し、重複説明は避ける。この実施例のメンブレンスイッチ10は、基本的に、上述した実施例と同じ構造を有する。相違点は、回路が印刷された樹脂シート16に代わって、いわゆる印刷回路基板36を用いている点にある。図7のメンブレンスイッチ10は、図2に示すエンボス加工した導電シート12を有している。エンボス加工は、たとえば先の実施例で記述したものでよい。
印刷回路基板36は、比較的剛性を有する絶縁基板上に形成された銅箔に、たとえばフォトレジストを塗布し、短波長の光を照射して回路としての導体パターンを転写し、この転写済の銅箔をエッチング処理して配線が形成された基板である。印刷回路基板36の信頼性は、これまで膨大な量が生産されている実績から鑑みると、先の実施例で使用された導電性材料の印刷に比べて高い。本実施例ではまた、印刷回路基板36における接点部24は、銅箔に金メッキして形成されている。そのため、この基板36の接点部は、先の実施例で挙げた印刷接点に比べて信頼性が高く長寿命である。さらに、印刷回路基板36は、基板36の裏面側が銅箔で覆われているから、電磁的遮蔽効果を有している。このことから、印刷回路基板36は、メンブレンスイッチ10の外部からの電磁気的な影響および外部への電磁気的な影響を抑制可能である。印刷回路基板36は、基板の材質自体によって剛性を有し自立性があるから、基板36の剛性を補うための構造体に装着する必要がなく、任意の自立的配置が可能になる。
次に、上述した実施例に含まれる樹脂シート16および印刷回路基板36に形成される回路について記述する。形成される回路は、コモン方式を採用している。
コモン方式は、共通グランド方式とも呼ばれ、図8に示すように、接点である各入力端子の片側をすべて接地(GND)し、他方側の入力端子(接点)24を個別にデータ入力回路38に接続し、これによってキー操作に対応するデータをデータ入力回路38へ出力する方式である。したがって、メンブレンスイッチ10の押圧操作によって接点24が選択的に導通状態になると、データ入力回路38は、その端子のデータとして、たとえば論理値「0」を出力する。この方式は、100個の個別な入力データが必要であれば、メンブレンスイッチ10の入力端子は100個必要である。
メンブレンスイッチ10を適用した入力装置40を図9に示す。入力装置40は、基本的にメンブレンスイッチ10、および処理回路42を有する。メンブレンスイッチ10には、文字や図形、記号をキートップに表示して個々のキートップを区別できるようにし、個別に押圧されたキーに応じてそのキーに対応した信号を生成する、たとえばフルキー配列のキーボードに適用される。そのようなキーボードは、たとえば100個以上の個別の信号をキーコードとして出力するように構成される。
処理回路42は、ユーザのメンブレンスイッチ10の押圧操作に応じたスイッチ24の導通/非導通状態をデータとして樹脂シート16または印刷回路基板36の回路を介して取得する機能を有する。処理回路42は、取得した個々のスイッチ24の導通/非導通状態すなわちスイッチング状態を判断する特徴を有する。処理回路42は、本実施例では、たとえば100個以上のデータを区別するために、図9に示すように同じ機能を有する4個のワンチップCPU(Central Processing Unit)46、48、50および52が縦列接続されている。安価なワンチップCPUでも、たとえば1個あたり30個の接点24のデータを扱うことができる。
処理回路42が複数のワンチップCPU 46、48、50および52で構成されている場合、メンブレンスイッチ10の押圧操作に応じた信号を取り込むには、どのCPUを選択するかを指定するCPU選択信号をこれらのワンチップCPUに供給して、取り込むデータを区別するマスタースレーブ方式をとってもよい。本実施例では、CPU選択信号として、ワンチップCPU 46、48、50および52を選択的に指定するチップセレクト信号を利用するとよい。
たとえば、メンブレンスイッチ10の回路の接点24を対応するワンチップCPUのデータ入力端子D1〜D30にそれぞれ接続した比較的簡単な構成をとってもよい。この構成において、チップセレクト信号とワンチップCPUにおける30個の各接点24との論理和をとることで、選択されたワンチップCPUはキー操作に応じた信号を読み込むことができる。
このようなコモン方式の入力装置40は、4つのワンチップCPU 46、48、50および52が設けられていることにより、120個までの入力信号を高い信頼性で得ることができるとともに、複数のキーを同時に押圧しても個々の操作を確実に区別することができる。こうして入力装置40は、簡単な回路構成で実現することができる。
具体的にメンブレンスイッチ10をフルキー配列のキーボードに適用した場合を記述する。従来より、フルキー配列のキーボードには、一般的に縦配線がX本、横配線がY本のマトリクスに配されたX x Y個の交点位置の接点からデータを読み出すマトリクス方式が採用されている。そのようなキーボードでは、たとえば「CTRL」キー、「SHIFT」キーおよび「ALT」キーは、それらと他のキーを同時に押圧操作することがある。同時押圧操作を可能とすべく、マトリクス方式では、その配線の関係からキー配置に留意し、複数キーの押圧による回り込み電流に起因するキー操作の誤検出を防止しなければならない。誤検出防止のため、マトリクス方式では、逆流防止用のダイオードが各接点に直列に接続され、回り込み電流を阻止している。
これに対して、実施例の入力装置40は、コモン方式で構成され、マトリクス方式よりも簡単な構成でありながら、押圧操作に応じて100個以上のデータを確実に入力することができる。また、コモン方式は、マトリクス方式で必要な同時押圧操作の回り込み電流防止回路が不要であるから、マトリクス方式の回路構成に比べて一層簡単な配線でキースイッチの押圧を誤作動することなく検出することができる。したがって、入力装置40は、耐久性だけでなく、安価で高信頼性をも有する。
最後に、前述した本発明によるメンブレンスイッチ10を適用したさらなる入力装置54について、概略的な図10および図11を参照しながら記述する。図10の入力装置54は、図11のキートップ64を同図の斜め上方から見た外観図である。また、図11の入力装置54は、図10の一点鎖線XI−XIに沿って切断し矢印の方向に見た断面を示している。図11の入力装置54は、メンブレンスイッチ10の導電シート12と筐体の一部であるサポート56の間に薄板状の復元部材58が設けられている。復元部材58は、たとえばゴムに発泡剤を練り込んだスポンジ構造が好ましく、導電シート12の上面60側、すなわち操作面側およびサポート56の裏面62側のいずれか一方に支持、たとえば接着されている。また、復元部材58は、少なくとも、メンブレンスイッチ10の導電シート程度の大きさにするとよい。図11に示す入力装置54は、復元部材58を上面60に接着させた一例であり、キートップ64を押圧した状態を示している。
復元部材58は、キートップ64が図11の下方に押圧された際にキートップ64を初期位置に復帰させるような復元力(バネ性)を有する。キートップ64には、ピストン部の下端に突起部66が形成され、これは、導電シート12を接点位置で押圧して樹脂シート16の接点24と確実に接触させるものである。キートップ64は、下方への押圧によって復元部材58および導電シート12を突起66の形状に沿って凹ませ、貫通穴20を介して導電シート12と樹脂シート16の接点24を接触させ、導通状態にする。下方への押圧力がなくなれば、または弱くなれば、復元部材58および導電シート12はそれぞれの復元力によって元の押圧前の位置すなわち初期位置に復帰する。これにより、メンブレンスイッチ10は非導通状態になる。
キートップ64の押圧力Fは、0.49Nから最大0.98Nの範囲にあることが好ましい。また、キートップ64の押圧の際のメンブレンスイッチ10のストロークは、本実施例では0.1mm程度であるが、たとえば0.3〜0.6mm程度でもよい。
復元部材58の材料は、このようなスポンジに限定されず、復元力を備えた材質であればよく、さらに経年劣化し難く耐久性のあるものが好ましい。
10 メンブレンスイッチ
12 導電シート
14 スペーサ
16 樹脂シート
22 配線
24 接点

Claims (12)

  1. 可撓性を有する第1の平板状部材と、接点および該接点が接続された配線を形成する回路が形成された第2の平板状部材と、第1の平板状部材と第2の平板状部材との間にあって両者を互いに電気的に絶縁する第3の平板状部材とを具備し、
    第3の平板状部材には、第1の平板状部材における前記接点の位置での押圧に際して該接点と第1の平板状部材とを接触可能にする貫通穴が形成され、
    第1の平板状部材は、全体が導体で被覆され、または前記接点と接触する側の主面が導電材料で被覆され、使用の際、第1の平板状部材は基準電位に接続されることを特徴とする入力装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、第1の平板状部材は、ステンレス、真鍮および銅のうちの少なくともいずれか1つで形成され、第1の平板部材の厚さは、可撓性を呈する程度に薄いことを特徴とする入力装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、第1の平板状部材は、金およびアルミニウムのうちのいずれかを蒸着した樹脂フィルム、または導電性ゴムであることを特徴とする入力装置。
  4. 請求項1、2または3に記載の装置において、第1の平板状部材は、前記接点の位置に対応してエンボス加工が施されていることを特徴とする入力装置。
  5. 請求項2に記載の装置において、第1の平板状部材は、外部からの電磁気的な輻射および外部への電磁気的な信号の漏れを遮蔽することを特徴とする入力装置。
  6. 請求項5に記載の装置において、第1の平板状部材は、第2の平板状部材において回路が形成されている領域よりも大きく形成され、該装置を被装着体に装着する際は、少なくとも第1の平板状部材の該領域の外側を第2の平板状部材を介して該被装着体に緊締することを特徴とする入力装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置において、第2の平板状部材は可撓性を有することを特徴とする入力装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置において、第2の平板状部材は印刷回路基板であることを特徴とする入力装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の装置において、該装置は、第1の平板状部材が基準電位に接続され、第2の平板状部材の接点は、第1の平板状部材の押圧に応じて導通/切断状態を表わすデータを出力するコモン方式で接続され、
    該装置はさらに、前記接点から前記データを取り込む処理回路を含むことを特徴とする入力装置。
  10. 請求項9に記載の装置において、前記処理回路は、ワンチップCPU(Central Processing Unit)を含むことを特徴とする入力装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の装置において、該装置はさらに、押圧操作される被操作部材と該被操作部材の直下に延びる支柱とを有する押圧操作部材と、
    前記支柱を挿通する貫通口が形成された筺体と、
    該筺体と第1の平板部材の間に配され、前記押圧操作に抗する復元力を前記押圧操作部材に与える復元部材とを備え、
    該復元部材は、該装置の操作側の表面および前記筺体の裏面のいずれかに支持されていることを特徴とする入力装置。
  12. 請求項11に記載の装置において、前記復元部材はスポンジを含むことを特徴とする入力装置。
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