JP2016032999A

JP2016032999A - 自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法

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Publication number: JP2016032999A
Application number: JP2014157091A
Authority: JP
Inventors: 充俊植田; Mitsutoshi Ueda
Original assignee: Bridgestone Cycle Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Cycle Co Ltd
Priority date: 2014-07-31
Filing date: 2014-07-31
Publication date: 2016-03-10
Anticipated expiration: 2034-07-31
Also published as: JP6167074B2

Abstract

【課題】電装品に電力を供給するバッテリーを、従来よりも低位置に取り付けることで、低重心化を図って走行安定性を向上させ、また、バッテリーの挿入箇所が非常に目立ちにくく、かつ、十分なフレーム強度が確保された自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法を提供する。【解決手段】電装品と、該電装品に電力を供給するバッテリー８と、を有し、シートチューブ４と、シートチューブ４下方に配置されたボトムブラケット７を備えてなるフレームを有する自転車であり、ボトムブラケット７底面のクランク軸後方に、自転車下方に開口する開口部７ａと、開口部７ａから自転車上方に向かって延び、バッテリー８を自転車フレーム内に収容可能とする収容部７ｂと、を有し、収容部７ｂに収容されたバッテリー８が係止部材７ｃにて係止されてなる。【選択図】図１

Description

本発明は、自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法に関し、詳しくは、電装品に電力を供給するバッテリーを、従来よりも低位置に取り付けることで、低重心化を図って走行安定性を向上させ、また、バッテリーの挿入箇所が非常に目立ちにくく、かつ、十分なフレーム強度が確保された自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法に関する。

自転車には、変速装置、サスペンション、表示装置等の電装品や、これらの制御装置等が装着されているものがある。従来、自転車に装着した電装品に電力を供給するバッテリーは、ホルダに固定され、例えば、ダウンチューブのような自転車のフレームの外周部に取り付けられていた（特許文献１）。しかしながら、ホルダを自転車のフレームの外周部に配置すると、自転車の見栄えが悪くなったり、取り付け位置に空間的制約を受けてしまったり、という問題が生じる。そのため、今日では、バッテリーをシートポストに内蔵したものも見受けられる。

バッテリーの収容箇所については、シートポスト以外にも、シートチューブが検討されており、特許文献２では、バッテリーをシートチューブに挿入するためのホルダが提案されている。このホルダには、シートチューブの軸方向かつシートチューブが延びる方向へのホルダの移動を規制するように、シートチューブの開口部に接する規制部と、バッテリーを保持する保持部と、が設けられている。このホルダにバッテリーを保持して、シートチューブに挿入すると、規制部がシートチューブの開口部に接触してホルダがシートチューブの内部に装着される。ここでは、開口部側にサドルが装着されるシートチューブ内にホルダが装着され、かつ、挿入方向への移動が規制されることになる。これにより、自転車の美観を損なうことなくバッテリーを保持することができる。

特開２００２−２５７１号公報特開２０１３−１２２８１６号公報

しかしながら、電装品用のバッテリーを、シートポストに内蔵したり、特許文献２のように、シートチューブのサドル取り付け側に収容したりすると、重量物が自転車上方に位置することになる。その結果、自転車の重心が高くなってしまい、走行時（特にダンシング走行時）の安定性が悪化してしまうという問題を有している。また、バッテリーの収容箇所をシートチューブのサドル取り付け部側に設けようとシートチューブに加工を加えると、シートチューブの強度が低下してしまうことも考えられる。

そこで、本発明の目的は、電装品に電力を供給するバッテリーを、従来よりも低位置に取り付けることで、低重心化を図って走行安定性を向上させ、また、バッテリーの挿入箇所が非常に目立ちにくく、かつ、十分なフレーム強度が確保された自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法を提供することにある。

本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、下記構成とすることにより、電装品用のバッテリーの取り付け位置を従来よりも低くすることができ、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明の自転車は、電装品と、該電装品に電力を供給するバッテリーと、を有し、シートチューブと、該シートチューブ下方に配置されたボトムブラケットを備えてなるフレームを有する自転車において、
前記ボトムブラケット底面のクランク軸後方に、自転車下方に開口する開口部と、該開口部から自転車上方に向かって延び、前記バッテリーを自転車フレーム内に収容可能とする収容部と、を有し、該収容部に収容された前記バッテリーが係止部材にて係止されてなることを特徴とするものである。

本発明の自転車においては、前記バッテリーはシートチューブまで延在していてもよい。また、本発明の自転車においては、シートポスト内部または前記シートチューブの自転車上方側内部に前記バッテリーが収容可能な第２の収容部が設けられていてもよい。本発明の自転車においては、前記ボトムブラケット底面のクランク軸後方に、後輪用ブレーキが取り付け可能なブレーキ取り付け部を有することが好ましい。

また、本発明の自転車へのバッテリーの取り付け方法は、電装品に電力を供給するバッテリーを自転車へ取り付ける自転車へのバッテリーの取り付け方法において、
シートチューブと、該シートチューブの下方に配置されたボトムブラケット底面のクランク軸後方に、自転車下方に開口する開口部と、該開口部から自転車上方に向かって延びる、前記バッテリーを自転車フレーム内に収容可能とする収容部と、を設け、前記開口部から前記収容部に前記バッテリーを収容した後、前記バッテリーを係止部材にて係止することを特徴とするものである。

本発明によれば、電装品に電力を供給するバッテリーを、従来よりも低位置に取り付けることで、低重心化を図って走行安定性を向上させ、また、バッテリーの挿入箇所が非常に目立ちにくく、かつ、十分なフレーム強度が確保された自転車および自転車へのバッテリーの取り付け方法を提供することができる。

本発明の自転車の一好適な実施の形態に係るフレームの概略側面図である。本発明の自転車の一好適な実施の形態に係るフレームのボトムブラケット近傍の拡大斜視図である。

以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の自転車は、電装品と、電装品に電力を供給するバッテリーと、を備えた自転車である。図１は、本発明の自転車の一好適な実施の形態に係るフレームの概略側面図であり、図２は、本発明の自転車の一好適な実施の形態に係るフレームのボトムブラケット近傍の拡大斜視図である。図示する自転車のフレームにおいては、ヘッドチューブ１からそれぞれ後方に延びるトップチューブ２と後方下部に延びるダウンチューブ３と、これらチューブの後端部間を接続するシートチューブ４と、トップチューブ２とシートチューブ４との接続部近傍から後方下部に延びるシートステー５と、ダウンチューブ３とシートチューブ４との接続部近傍から後方に延びるチェーンステー６と、を有しており、シートチューブ４の下端に、ダウンチューブ３と、シートチューブ４と、チェーンステー６と、を連結するボトムブラケット７を備えている。

本発明の自転車においては、ボトムブラケット７底面のクランク軸後方であって、自転車下方に開口する開口部７ａと、この開口部から自転車上方に向かって延びる収容部７ｂと、を有し、開口部７ａから自転車フレーム内に挿入されたバッテリー８が係止部材７ｃにて係止されてなる。図示例においては、収容部７ｂに収容されたバッテリー８が、係止部材７ｃ（図示例では、スナップリング）にて係止されている。

図示する例では、収容部７ｂは、バッテリー８全体を収容する構造となっているが、本発明においては、収容部７ｂの形状はこれに限られるものではない。例えば、収容部７ｂの深さを、バッテリー８の径方向長さよりも短くした筒状とし、収容したバッテリー８の先端を、シートチューブ４内の空間に突出させた状態で、バッテリー８を係止部材７ｃにて係止してもよい。かかる構造であれば、シートチューブ４内の空間を有効に利用することができ、また、ディレーラ（図示せず）がシートチューブ４に取り付けられた場合、バッテリー８とディレーラとの接続を容易とすることができる。

このように、従来、シートポスト９内部や、シートチューブ４の上方に取り付けていたバッテリー８を、シートチューブ４の下方に取り付けることで、自転車の重心を下げることができ、その結果、走行時の安定性を向上させることができる。低重心化の効果は、フレーム重量が軽い自転車ほど顕著であり、本発明の自転車は、特にカーボン製のフレームを備えた、タイムトライアルレース、ロードレース、トライアスロン等の競技用自転車に好適である。また、シートチューブ４の内部にバッテリー８を収容することで、美観を損なうことなく、さらに、走行時の空気抵抗を減らすこともでき、さらにまた、搭乗者の足が走行時にバッテリーに接触することを防止することができるという利点も有している。また、バッテリーの収容位置を、ダウンチューブ３、シートチューブ４、およびチェーンステー６の３本のチューブの交点の近傍としているので、フレーム強度への影響を最小限にすることができる。

本発明の自転車においては、バッテリー８を収容部７ｂ内部で保持するために係止部材７ｃを用いているが、係止部材７ｃとしてはバッテリー８を係止することができるものであれば特に制限はない。例えば、作業性の観点から、係止部材７ｃは、図示するように、スナップリングが好ましい。なお、収容部７ｂの形状を、図示するように、底面を設けバッテリー８全体を覆う構造とする場合は、収容部７ｂ内でのバッテリー８のガタツキを抑えるために、バッテリー８と係止部材７ｃとの間に、ウェーブワッシャーのような弾性部材を介在させることが好ましい。

また、本発明の自転車においては、開口部７ａを覆う蓋部材を備えていることが好ましい。本発明の自転車においては、バッテリー８が係止部材７ｃにより強固に固定されていれば開口部７ａに蓋部材を設ける必要は必ずしもないが、バッテリー８を係止部材７ｃで係止した後、開口部７ａを蓋部材で覆うことにより、より確実に、バッテリー８の脱落を防止することができるとともに、バッテリー８が汚れてしまうことや係止部材７ｃの破損を防止することができる。

さらに、本発明の自転車においては、シートポスト９内部またはシートチューブ４の自転車上方側内部に、バッテリーを収容可能な第２の収容部を別途設けてもよい。この場合は、バッテリー８をシートポスト９に取り付けるか、シートチューブ４の上方に取り付けるか、ボトムブラケット７の後方下部に取り付けるかは、搭乗者が適宜選択すればよい。なお、第２の収容部の形状についても特に制限はなく、既知の構造を採用することができる。

さらにまた、本発明の自転車においては、ボトムブラケット７の底面であってクランク軸後方に、後輪用ブレーキが取り付け可能な後輪用ブレーキ取り付け部１０を設けることが好ましい。上述のとおり、本発明の自転車に係るフレームの構造は、フレーム重量が軽いほどその効果が顕著であるため、競技用自転車に好適に適用することができる。競技用自転車は、通常の自転車よりも、後輪をシートチューブ４に近接して配置することが、運動性能の観点から好ましいため、このような場合は、ボトムブラケット７の底面であってクランク軸後方に、後輪用ブレーキ取り付け部１０を設けてもよい。なお、この場合、後輪用ブレーキ取り付け部１０に取付けられた後輪ブレーキの少なくとも一部で、ボトムブラケット７に設けられた開口部７ａを覆うことで、開口部７ａを覆う蓋部材、係止部材７ｃおよびバッテリー８の脱落を防止することもできる。また、後輪用ブレーキを蓋部材として機能させて、蓋部材そのものを省略することも可能である。

本発明の自転車に取り付けることができる電装品については特に制限はなく、競技用自転車であれば、変速装置、サスペンション、表示装置等の電気的に制御可能な電装品や、これらの制御装置等を挙げることができる。例えば、速度センサを設けて自転車の変速装置を速度に応じて自動変速するものとしてもよい。また、これら以外の電装品としては、照明機器、バックモニター、サイクルコンピュータ、ナビゲーション、方向指示器等を挙げることができる。

なお、本発明の自転車においては、バッテリー８から電装品に電力を供給するケーブル（図示せず）の配線については特に制限はないが、やはり、見栄えを良くするため、また、搭乗者の運転の妨げとならないよう、フレーム内部を這わせるのが好ましい。例えば、バッテリー８を収容する収容部７ｂの壁部に孔を設け、この孔からケーブルを収容部７ｂ外に出してフレーム内部を這わせて各電装品に接続すればよい。なお、バッテリー８の充電は、ケーブル先にあるジャンクションを介して外部電源と接続することにより行える。

本発明の自転車に係るフレームは、ボトムブラケット７の後方であって自転車下方に、開口部７ａと、開口部７ａから自転車上方に向かって延びる収容部７ｂと、開口部７ａから挿入されたバッテリー８を係止する係止部材７ｃと、を備えていればよく、その他の構成については特に制限はない。なお、本発明の自転車を競技用自転車に適用する場合は、走行中の空気抵抗を小さくするため、フレームとして、断面形状を偏平とした、いわゆるエアロ形状のフレームを用いてもよい。

本発明の自転車は上記本発明に係るフレームを有していればよく、本発明に係るフレーム以外は、例えば、シートチューブ４でシートポスト９を介してサドルを、ヘッドチューブ１でハンドルを支持し、シートステー５およびチェーンステー６は、それぞれ自転車後輪の装着位置に向かって延び、後輪車軸を固定するリアエンド１１を介して接続すればよい。また、ヘッドチューブ１から前方斜め下向きに延びるフロントフォークを設け、このフロントフォークの下端部に、前輪が回転自在に装着すればよい。

次に、本発明の自転車へのバッテリーの取り付け方法について説明する。本発明のバッテリーの取り付け方法は、電装品に電力を供給するバッテリーを自転車に取り付けるバッテリーの取り付け方法であり、具体的には、上記本発明の自転車にバッテリーを取り付ける方法である。本発明のバッテリーの取り付け方法においては、自転車のシートチューブ４と、ダウンチューブ３と、チェーンステー６と、の接続部に配置されたボトムブラケット７底面のクランク軸後方であって、自転車下方に開口する開口部７ａと、開口部７ａから自転車上方に向かって延びる収容部７ｂと、を設け、開口部７ａからバッテリー８をフレーム内に挿入した後、バッテリー８を係止部材７ｃで係止する。収容部７ｂの深さを、バッテリー８の径方向長さよりも短くし、かつ、収容部７bを筒状として、収容したバッテリー８の先端を、シートチューブ４内の空間に突出させた状態で、バッテリー８を係止部材７ｃにて係止してもよい。

本発明のバッテリーの取り付け方法においては、上記本発明の自転車と同様に、係止部材７ｃとしては、スナップリングを好適に用いることができ、また、電装品についても同様に、競技用自転車であれば、変速装置、サスペンション、表示装置等の電気的に制御可能な電装品や、これらの制御装置等を挙げることができる。さらに、上記本発明の自転車と同様に、バッテリー８から電装品に電力を供給するケーブルの配線についても特に制限はなく、フレーム内部を這わせるのが好ましく、バッテリー８を収容する収容部７ｂの壁部に孔を設け、ケーブルをこの孔に通してフレーム内を這わせて、各電装品に接続すればよい。

１ヘッドチューブ
２トップチューブ
３ダウンチューブ
４シートチューブ
５シートステー
６チェーンステー
７ボトムブラケット
７ａ開口部
７ｂ収容部
７ｃ係止部材
８バッテリー
９シートポスト
１０後輪用ブレーキ取り付け部
１１リアエンド

Claims

電装品と、該電装品に電力を供給するバッテリーと、を有し、シートチューブと、該シートチューブ下方に配置されたボトムブラケットを備えてなるフレームを有する自転車において、
前記ボトムブラケット底面のクランク軸後方に、自転車下方に開口する開口部と、該開口部から自転車上方に向かって延び、前記バッテリーを自転車フレーム内に収容可能とする収容部と、を有し、該収容部に収容された前記バッテリーが係止部材にて係止されてなることを特徴とする自転車。
前記バッテリーがシートチューブまで延在されている請求項１記載の自転車。
シートポスト内部または前記シートチューブの自転車上方側内部に前記バッテリーが収容可能な第２の収容部が設けられている請求項１または２記載の自転車。
前記ボトムブラケット底面のクランク軸後方に、後輪用ブレーキが取り付け可能なブレーキ取り付け部を有する請求項１〜３のうちいずれか一項記載の自転車。
電装品に電力を供給するバッテリーを自転車へ取り付ける自転車へのバッテリーの取り付け方法において、
シートチューブと、該シートチューブの下方に配置されたボトムブラケット底面のクランク軸後方に、自転車下方に開口する開口部と、該開口部から自転車上方に向かって延びる、前記バッテリーを自転車フレーム内に収容可能とする収容部と、を設け、前記開口部から前記収容部に前記バッテリーを収容した後、前記バッテリーを係止部材にて係止することを特徴とする自転車へのバッテリーの取り付け方法。