JP2016031452A - 光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 - Google Patents

光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】適切な固定力で干渉フィルターを固定できる光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供することである。【解決手段】光学フィルターデバイス600は、ベース620(ベース部)と、ベース620に接合される間接部材640と、互いに対向する一対の反射膜54,55のうち、固定反射膜54が設けられた固定基板51(基板)を有し、ベース620及び間接部材640の間に配置された波長可変干渉フィルター5(干渉フィルター)と、固定基板51及び間接部材640を接合する第一接合部材643と、ベース620及び間接部材640を接合する第二接合部材644と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器に関する。
従来、一対の基板の互いに対向する面に、それぞれ反射膜を所定のギャップを介して対向配置した干渉フィルターを筐体内に収納した光学フィルターデバイスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学フィルターデバイスでは、筐体は、干渉フィルターが固定部材で固定されるベース基板を備えている。干渉フィルターの基板は、ベース基板に対向する対向面の一箇所で、当該ベース基板に対して接着固定されている。
この光学フィルターデバイスでは、例えば接着剤を用いて接着固定した場合でも、基板の対向面の略全面を接着した構成と比べて、接着剤から受ける応力を小さくすることができる。すなわち、基板の対向面の接着面積が小さいほど、硬化時に収縮する接着剤からの引張応力や、基板とベース基板との熱膨張係数差により生じる応力の影響を抑制することができる。
特開2013−167701号公報
しかしながら、熱膨張係数差による影響を抑制するために接着面積を小さくすると、固定力も減少し、干渉フィルターが脱落するおそれがある。逆に、固定力を増大させるために接着面積を大きくすると、熱膨張係数差による影響により基板が歪むおそれがある。
このように、干渉フィルターの基板とベース基板とを直接固定する従来の構成では、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、干渉フィルターの脱落を抑制できる適切な固定力を得ることが困難であった。
本発明の目的は、適切な固定力で干渉フィルターを固定できる光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供することである。
本発明の一適用例に係る光学フィルターデバイスは、ベース部と、前記ベース部に接合される間接部材と、互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、を備えたことを特徴とする。
本適用例では、干渉フィルターの基板と間接部材とが第一接合部材によって固定され、ベース部と間接部材とが第二接合部材によって固定されている。
このような構成では、基板が、間接部材、第一接合部材、及び第二接合部材を介してベース部に固定されており、基板とベース部との熱膨張係数差によって生じる応力を、間接部材、第一接合部材、及び第二接合部材によって緩和できる。したがって、基板をベース部に直に接合する場合と比べて、接合面積を大きくして固定力を増大させても、熱膨張係数差による影響を抑制できる。
以上から、本適用例によれば、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、干渉フィルターの脱落を抑制できる適切な固定力で干渉フィルターを固定できる。
本適用例の光学フィルターデバイスにおいて、前記基板及び前記間接部材の熱膨張係数が同一であることが好ましい。
本適用例では、基板及び間接部材の熱膨張係数が同一であるため、基板及び間接部材間の熱膨張差による影響をより確実に抑制できる。
なお、熱膨張係数が同一とは、基板及び間接部材の熱膨張係数が完全に一致している場合以外にも、基板及び間接部材の熱膨張係数が略同一であり、当該熱膨張係数差の影響による分解能の低下が許容できる程度である場合も含む。
本適用例の光学フィルターデバイスにおいて、前記基板は、前記基板の厚み方向の平面視において、前記一対の反射膜が対向する対向領域の外側、かつ、前記基板の端部よりも内側で、前記間接部材と接合されたことが好ましい。
本適用例では、基板は、対向領域の外側、かつ、干渉フィルターの端部よりも内側で、間接部材と接合されている。
ここで、干渉フィルターの基板の端部を固定すると、固定位置を固定端として基板を屈曲させる振動が、基板に生じる場合がある。このような振動により、反射膜が歪んだり、反射膜間のギャップの寸法が変動し、分解能が低下するおそれがある。
これに対して、本適用例では、基板は、干渉フィルターの端部よりも内側で固定されているため、上記振動を抑制でき、分解能の低下を抑制できる。また、基板は、対向領域の外側で固定されているため、間接部材が対向領域と重なることを抑制でき、入射光や干渉光が間接部材で遮られるという不具合を抑制できる。
本適用例の光学フィルターデバイスにおいて、前記基板は、前記間接部材が対向する領域に溝部を有し、前記第一接合部材は、前記溝部の内面及び前記間接部材を接合することが好ましい。
本適用例では、基板の間接部材に対向する領域に溝部が設けられ、この溝部に第一接合部材が設けられる。
このような構成では、溝部を設けず、間接部材と基板表面とを第一接合部材で接合する場合に比べて、光学フィルターデバイスの厚み寸法を小さくすることができる。
また、第一接合部材は、基板側において溝部の内面に接触するため、平坦な基板表面に接触する場合と比べて、基板側の接合面積を増大させることができ、固定力を増大させることができる。
本適用例の光学フィルターデバイスにおいて、前記基板は、前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられる第一基板と、前記一対の反射膜の他方が設けられる第二基板とを含み、前記干渉フィルターは、前記第二基板を前記第一基板側に撓ませることで、前記一対の反射膜のギャップ寸法を変更するギャップ変更部、を有し、前記第一接合部材は、前記第一基板及び前記間接部材を接合することが好ましい。
本適用例では、第一接合部材は、ギャップ変更部によって撓むことがない第一基板と、間接部材とを固定する。このような構成では、ギャップ変更部によって撓む第二基板よりも高強度の第一基板を固定することにより、第一接合部材から作用する応力の影響で、干渉フィルターが歪むことを抑制できる。
本発明の一適用例に係る光学モジュールは、ベース部と、前記ベース部に接合される間接部材と、互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、前記干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部と、を備えたことを特徴とする。
本適用例では、上記光学フィルターデバイスに係る適用例と同様に、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、干渉フィルターの脱落を抑制できる適切な固定力で干渉フィルターを固定できる。したがって、衝撃や振動に対する信頼性が高く、所望波長の光量を高精度に検出することが可能な光学モジュールを提供できる。
本発明の一適用例に係る電子機器は、ベース部と、前記ベース部に接合される間接部材と、互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、前記干渉フィルターを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本適用例では、上記光学フィルターデバイスに係る適用例と同様に、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、干渉フィルターの脱落を抑制できる適切な固定力で干渉フィルターを固定できる。したがって、衝撃や振動に対する信頼性が高く、光学フィルターデバイスから出力される高い分解能の光に基づいた、高精度な処理を実施可能な電子機器を提供できる。
本発明に係る第一実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す平面図。 第一実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図。 第一実施形態の光学フィルターデバイスにおける、第一接合部材による接合部分を示す断面図。 第二実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す平面図。 第二実施形態の光学フィルターデバイスにおける、第一接合部材による接合部分を示す断面図。 本発明に係る第三実施形態の測色装置の概略構成を示すブロック図。 本発明に係る一変形例の光学フィルターデバイスの概略構成を示す平面図。 本発明の電子機器の一例であるガス検出装置を示す概略図。 図10のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図。 本発明の電子機器の一例である分光カメラの概略構成を示す模式図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[光学フィルターデバイスの構成]
図1は、本発明の光学フィルターデバイスの第一実施形態である、光学フィルターデバイス600の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のA−A線における断面図である。
光学フィルターデバイス600は、入射した検査対象光から、所定の目的波長の光を取り出して射出させる装置であり、筐体610と、筐体610の内部に収納される波長可変干渉フィルター5を備えている。このような光学フィルターデバイス600は、例えば測色センサー等の光学モジュールや、測色装置やガス分析装置等の電子機器に組み込むことができる。なお、光学フィルターデバイス600を備えた光学モジュールや電子機器の構成については、後に詳述する。
[波長可変干渉フィルターの構成]
図3は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図である。図4は、図3のB−B線で切断した波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図3及び図4に示すように、本発明の第一基板に相当する固定基板51、及び本発明の第二基板に相当する可動基板52を備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば各種ガラスや、水晶等により形成されており、本実施形態では、石英ガラスにより構成されるものとする。そして、これらの基板51,52は、図4に示すように、接合膜53(第一接合膜531及び第二接合膜532)により接合されることで、一体的に構成されている。具体的には、固定基板51の第一接合部513、及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜等により構成された接合膜53により接合されている。
なお、以降の説明に当たり、固定基板51又は可動基板52の基板厚み方向から見た平面視、つまり、固定基板51、接合膜53、及び可動基板52の積層方向から波長可変干渉フィルター5を見た平面視を、フィルター平面視と称する。
固定基板51には、図4に示すように、本発明の一対の反射膜の一方を構成する固定反射膜54が設けられている。また、可動基板52には、本発明の一対の反射膜の他方を構成する可動反射膜55が設けられている。これらの固定反射膜54及び可動反射膜55は、反射膜間ギャップG1を介して対向配置されている。
そして、波長可変干渉フィルター5には、反射膜54,55間のギャップG1の距離(ギャップ寸法)を調整するのに用いられる、本発明のギャップ変更部に相当する静電アクチュエーター56が設けられている。この静電アクチュエーター56は、固定基板51に設けられた固定電極561と、可動基板52に設けられた可動電極562と、を備え、各電極561,562が対向することにより構成されている。これらの固定電極561,可動電極562は、電極間ギャップを介して対向する。ここで、これらの電極561,562は、それぞれ固定基板51及び可動基板52の基板表面に直接設けられる構成であってもよく、他の膜部材を介して設けられる構成であってもよい。
なお、本実施形態では、反射膜間ギャップG1が電極間ギャップよりも小さく形成される構成を例示するが、例えば波長可変干渉フィルター5により透過させる波長域によっては、反射膜間ギャップG1を電極間ギャップよりも大きく形成してもよい。
ここで、フィルター平面視において、可動基板52の一辺側(例えば、図3における辺C3−C4)は、固定基板51の辺C3´−C4´よりも外側に突出する。この可動基板52の突出部分は、固定基板51と接合されない電装部525であり、波長可変干渉フィルター5を固定基板51側から見た際に露出する面は、後述する電極パッド564P,565Pが設けられる電装面524となる。
(固定基板の構成)
固定基板51には、図4に示すように、エッチングにより電極配置溝511及び反射膜設置部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極561及び可動電極562間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
電極配置溝511は、フィルター平面視で、固定基板51のフィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている(図3参照)。この電極配置溝511の溝底面は、固定電極561が配置される電極設置面511Aとなる。
反射膜設置部512は、前記平面視において、電極配置溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成されている。この反射膜設置部512の突出先端面は、反射膜設置面512Aとなる。
電極設置面511Aには、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561が設けられている。この固定電極561は、電極設置面511Aのうち、後述する可動部521の可動電極562に対向する領域に設けられている。また、固定電極561上に、固定電極561及び可動電極562の間の絶縁性を確保するための絶縁膜が積層される構成としてもよい。
そして、固定基板51には、図3に示すように、固定電極561の外周縁に接続された固定引出電極563が設けられている。この固定引出電極563は、電極配置溝511から辺C3´−C4´側(電装部525側)に向かって形成された接続電極溝511B(図4参照)に沿って設けられている。この接続電極溝511Bには、可動基板52側に向かって突設されたバンプ565Aが設けられ、固定引出電極563は、バンプ565A上まで延出する。そして、バンプ565A上で可動基板52側に設けられた固定接続電極565に当接し、電気的に接続される。この固定接続電極565は、接続電極溝511Bに対向する領域から電装面524まで延出し、電装面524において固定電極パッド565Pを構成する。
なお、本実施形態では、電極設置面511Aに1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、フィルター中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。その他、固定反射膜54上に透明電極を設ける構成や、導電性の固定反射膜54を用い、当該固定反射膜54から固定側電装部に接続電極を形成してもよく、この場合、固定電極561として、接続電極の位置に応じて、一部が切り欠かれた構成などとしてもよい。
反射膜設置部512は、上述したように、電極配置溝511と同軸上で、電極配置溝511よりも小さい径寸法となる略円柱状に形成され、当該反射膜設置部512の可動基板52に対向する反射膜設置面512Aを備えている。
この反射膜設置部512には、図4に示すように、固定反射膜54が設置されている。この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよい。さらに、誘電体多層膜上に金属膜(又は合金膜)を積層した反射膜や、金属膜(又は合金膜)上に誘電体多層膜を積層した反射膜、単層の屈折層(TiOやSiO等)と金属膜(又は合金膜)とを積層した反射膜などを用いてもよい。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜54が設けられない面)には、固定反射膜54に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面のうち、エッチングにより、電極配置溝511、反射膜設置部512、及び接続電極溝511Bが形成されない面は、第一接合部513を構成する。この第一接合部513には、第一接合膜531が設けられ、この第一接合膜531が、可動基板52に設けられた第二接合膜532に接合されることで、上述したように、固定基板51及び可動基板52が接合される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、フィルター中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、を備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成される。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも反射膜設置面512Aの外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521には、可動電極562及び可動反射膜55が設けられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。このような反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、可動基板52の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させることができる。
可動電極562は、所定の電極間ギャップを介して固定電極561に対向し、固定電極561と同一形状となる環状に形成されている。この可動電極562は、固定電極561とともに静電アクチュエーター56を構成する。また、可動基板52には、可動電極562の外周縁に接続された可動接続電極564が設けられている。この可動接続電極564は、可動部521から、固定基板51に設けられた接続電極溝511Bに対向する位置に沿って、電装面524に亘って設けられており、電装面524において、内側端子部に電気的に接続される可動電極パッド564Pを構成する。
また、可動基板52には、上述したように、固定接続電極565が設けられており、この固定接続電極565は、バンプ565A(図3参照)の形成位置で固定引出電極563に接続されている。
可動反射膜55は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜54とギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
なお、本実施形態では、上述したように、電極間ギャップが反射膜間ギャップG1の寸法よりも大きい例を示すがこれに限定されない。例えば、測定対象光として赤外線や遠赤外線を用いる場合等、測定対象光の波長域によっては、ギャップG1の寸法が、電極間ギャップの寸法よりも大きくなる構成としてもよい。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により撓み、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が起こらない。したがって、可動部521に設けられた可動反射膜55の撓みも生じず、固定反射膜54及び可動反射膜55を常に平行状態に維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、フィルター中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
可動基板52において、第一接合部513に対向する領域は、第二接合部523となる。この第二接合部523には、第二接合膜532が設けられ、上述したように、第二接合膜532が第一接合膜531に接合されることで、固定基板51及び可動基板52が接合される。
[筐体の構成]
筐体610は、図2に示すように、本発明のベース部に相当するベース620と、リッド630と、を備え、内部に波長可変干渉フィルター5を収納する。
ベース620は、セラミック薄層を積層して焼成することで形成されたセラミック基板である。このベース620は、図1及び図2に示すように、リッド630に対向する面に、フィルター平面視において枠状となる側壁部621が設けられている。また、ベース620は、当該側壁部621に囲まれて形成された凹部622を有する。また、図2に示すように、側壁部621のリッド630側の面であるリッド接合面621Aに、リッド630が接合される。
この凹部622の底面部622Aには、可動基板52を底面部622A側に向けた状態で、波長可変干渉フィルター5が載置される。
波長可変干渉フィルター5は、間接部材640を介して、ベース620に固定されている。具体的には、波長可変干渉フィルター5は、第一接合部材643によって、間接部材640に固定されている。そして、間接部材640は、第二接合部材644によって、ベース620に固定されている。
間接部材640は、それぞれ一端がベース620に接合される一対の柱状部641と、当該一対の柱状部641の他端に連続し、波長可変干渉フィルター5が接合される被接合部642とを有する。
一対の柱状部641は、フィルター平面視において、波長可変干渉フィルター5を挟んで配置される。
被接合部642は、図2に示すように、断面矩形状であり、波長可変干渉フィルター5の基板表面514に対向する第一面642Aと、第一面642Aに連続し基板厚み方向(基板表面514から離れる方向)に沿う第二面642Bを有し、第一面642Aを波長可変干渉フィルター5側に向けて配置される。
本実施形態では、フィルター平面視において、一対の柱状部641が波長可変干渉フィルター5の各基板51,52の長辺側に配置され、被接合部642が波長可変干渉フィルター5の短辺(例えば固定基板51の辺C3´−C4´)と平行に配置されている。
間接部材640は、固定基板51と熱膨張係数が同一の材料で形成されている。例えば、間接部材640は、固定基板51と同一の素材(例えば石英ガラス)を用いることが好ましい。これにより、固定基板51及び間接部材640間の熱膨張係数差による固定基板51の歪みを抑制できる。
なお、間接部材640と固定基板51との熱膨張係数が同一とは、間接部材640と固定基板51との熱膨張係数差による分解能の低下が許容できる程度であり、熱膨張係数が略同一と見なせる場合を含む。
なお、間接部材640は、各接合部材643,644からの応力により変形しない程度の高い剛性を有する材料(例えばセラミック、ガラス等)で形成してもよい。このような構成では、各接合部材643,644からの応力が作用しても、間接部材640の変形を抑制できる。また、間接部材640及びベース620の間で熱膨張係数が異なる場合でも、当該熱膨張係数差による間接部材640の変形を抑制できる。
この間接部材640の被接合部642は、第一接合部材643によって、波長可変干渉フィルター5に接合される。第一接合部材643による接合位置は、図1に示すように、フィルター平面視において、各反射膜54,55が対向する対向領域S1よりも外側で、かつ、波長可変干渉フィルター5の外縁部よりも内側(すなわち対向領域S1の重心であるフィルター中心点O側)に位置する。図示例では、フィルター平面視において、固定基板51の外周よりも内側に位置する。
また、波長可変干渉フィルター5が接合されている間接部材640では、第二接合部材644によって、一対の柱状部641の一端側がベース620に接合される。波長可変干渉フィルター5は、間接部材640との接合位置において、ベース620の底面部622Aに向かって押圧されており、可動基板52が底面部622Aに接触した状態で、筐体610に収納される。
図5は、被接合部642と波長可変干渉フィルター5との接合部分を拡大して示す断面図である。
図5に示すように、被接合部642は、固定基板51のベース620とは反対側の基板表面514と、第一面642Aとが対向するように配置されている。
第一接合部材643は、被接合部642における第一面642Aの一部及び第二面642Bの一部と、固定基板51の基板表面514とに密着して、固定基板51及び被接合部642を接合している。
これら各接合部材643,644としては、それぞれ適切な固定力を得るのに十分な弾性率や、接合対象に対する密着性を有するものであればよく、例えば、エポキシ系、シリコーン系等の接着剤である。なお、各接合部材643,644としては、放出ガスが発生しにくい接着剤を用いることが好ましい。
また、第二接合部材644は、例えばシリコーン系の接着剤等、ベース620及び間接部材640よりも弾性率が小さいことが好ましい。すなわち、ベース620及び間接部材640の間の熱膨張係数差に応じて間接部材640に作用する応力を、第二接合部材644の弾性変形により緩和でき、間接部材640の変形を好適に抑制できる。したがって、間接部材640の変形による、波長可変干渉フィルター5の傾きや位置ずれ等の不具合の発生を抑制できる。
凹部622の底面部622Aには、波長可変干渉フィルター5から出射された光(又は波長可変干渉フィルターに入射される光)を通過させるための光通過孔628が設けられている。光通過孔628には、例えば低融点ガラス等の接合剤により、例えばガラス板等の透光性部材629が接合されている。
また、凹部622の底面部622Aには、筐体610外部に貫通する封止孔622Bが設けられている。この封止孔622Bは、光学フィルターデバイス600の製造時において、例えば筐体610内部の気体を吸引したり、不活性ガスに置換するための孔部であり、筐体610の内部を真空又は減圧した状態で、例えばAu等の封止部材622C(図2参照)により金属封止することができる。
さらに、凹部622の底面部622Aには、波長可変干渉フィルターの電極パッド564P,565Pに接続される内部端子622D(図1参照)が設けられている。この内部端子622Dの形成部分には、例えば筐体610の外部に貫通する貫通孔(図示略)が設けられ、当該貫通孔には内部端子622Dと電気的に接続される例えばAg等の金属部材が充填されている。この金属部材は、ベース620の外部に設けられた外部端子(図示略)に接続されており、これにより、内部端子622Dと外部端子とが電気接続されている。
リッド630は、フィルター平面視において、ベース620と同様の矩形状の外形を有し、光を透過可能なガラスによって形成されている。このリッド630は、ベース620に波長可変干渉フィルター5が配置された状態で、リッド接合面621Aに接合される。
[光学フィルターデバイスの製造方法]
まず、第一接合部材643を、波長可変干渉フィルター5と間接部材640との間に塗布する。そして、第一接合部材643を硬化させる。
次に、第二接合部材644を底面部622Aに塗布し、波長可変干渉フィルター5を位置合わせしながら、底面部622Aに配置する。この後、第二接合部材644を硬化させる。これにより、間接部材640を介して、波長可変干渉フィルター5をベース620に対して位置決め固定できる。
ここで、通常、接着剤等の接合部材は熱負荷が大きいほど硬化し、弾性率が増大する。したがって、第一接合部材643を先に硬化させることで、接合強度を増大させることができるとともに、第二接合部材644の弾性率が所望値を超えることを抑制できる。また、後で硬化される第二接合部材644の弾性率が増大し、所望範囲の上限を超えることを抑制できる。なお、第二接合部材644の弾性率を所望範囲の値とすることで、例えば、ベース620と間接部材640との間で熱膨張係数差が存在する場合でも、第二接合部材644の変形により、熱膨張係数差による応力を緩和できる。
なお、第一接合部材643と第二接合部材644を同時に塗布した後、硬化させるようにしてもよい。
この後、波長可変干渉フィルター5の各電極パッド564P,565Pと、内部端子622Dとをワイヤボンディング等により電気的に接続する。
そして、ベース620及びリッド630を、例えば低融点ガラス等を用いて接合する。
この後、封止孔622Bから筐体610内部の気体を吸引し、筐体内部空間を真空又は減圧状態とする。そして、その状態を維持したまま、封止部材622Cを封止孔622Bに挿通し、溶融させて封止孔622Bを閉塞する。
以上により、本実施形態の光学フィルターデバイス600が製造される。
[第一実施形態の作用効果]
本適用例では、固定基板51と間接部材640とが第一接合部材643によって固定され、ベース620と間接部材640とが第二接合部材644によって固定されている。
このような構成では、固定基板51が、間接部材640、第一接合部材643、及び第二接合部材644を介してベース620に固定されており、固定基板51とベース620との熱膨張係数差によって生じる応力を、間接部材640、第一接合部材643、及び第二接合部材644によって緩和できる。したがって、波長可変干渉フィルター5をベース620に直に接合する場合と比べて、接合面積を大きくして固定力を増大させても、熱膨張係数差による影響を抑制できる。
以上から、本適用例によれば、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、干渉フィルターの脱落を抑制できる適切な固定力で干渉フィルターを固定できる。
本実施形態では、固定基板51及び間接部材640の熱膨張係数を同一とすることにより、固定基板51及び間接部材640間の熱膨張係数差による影響により、固定基板51が歪むことを抑制できる。
本実施形態では、フィルター平面視において、固定基板51は、対向領域S1の外側、かつ固定基板51(波長可変干渉フィルター5)の端部よりも内側で、間接部材640と接合されている。
ここで、波長可変干渉フィルター5の端部を固定すると、固定位置を固定端として各基板51,52を屈曲させる振動が生じ、各反射膜54,55の歪みや、ギャップG1の寸法の変動により、分解能が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、波長可変干渉フィルター5の端部よりも内側で固定基板51が固定されているため、上記振動を抑制でき、分解能の低下を抑制できる。また、固定基板51は、対向領域S1の外側で固定されているため、間接部材640が対向領域S1と重なることを抑制でき、入射光や干渉光が間接部材640で遮られ、光の利用効率が低下するという不具合を抑制できる。
本実施形態では、第一接合部材643は、間接部材640における、固定基板51に対向する第一面642Aと、側面としての第二面642Bとに接触する。このため、間接部材640における接合面積を増大させることができ、固定力を増大させることができる。
また、本実施形態では、第一接合部材643は、可動基板52よりも高強度の固定基板51と、間接部材640とを固定することにより、第一接合部材643から作用する応力により、波長可変干渉フィルター5の歪みによる分解能の低下を抑制できる。
本実施形態では、波長可変干渉フィルター5は、第一接合部材643による接合位置において、ベース620に向かって間接部材640から押圧されている。このような構成では、波長可変干渉フィルター5が、ベース620と間接部材640との間で挟持され、ベース620の底面部622Aに接触した状態で配置されている。したがって、波長可変干渉フィルター5を配置する際に、ベース620に対して位置決めでき、波長可変干渉フィルター5が傾いて配置されることを抑制できる。また、波長可変干渉フィルター5が、接合位置を基点としてベース620に対して振動することを抑制でき、分解能の低下を抑制できる。
本実施形態では、間接部材640は、被接合部642の両端部が、一対の柱状部641を介して、第二接合部材644によってベース620に接合されている。このような構成では、ベース620に対して被接合部642の一方の端部のみを接合した場合と比べて、外乱振動等により被接合部642が振動するという不具合を抑制できる。
また、被接合部642の両端部が接合されているため、間接部材640によって波長可変干渉フィルター5をベース620に向かって押圧させることができる。
また、間接部材640は、基板厚み方向に沿う一対の柱状部641と、当該一対の柱状部641の他端に連続する被接合部642とを有する、門状の部材であり、波長可変干渉フィルター5をベース620に対して、基板厚み方向に押圧している。
このような構成では、例えば、波長可変干渉フィルター5が接合された間接部材640を、ベース620に接合する際に、波長可変干渉フィルター5の底面部622Aに接触させた状態で第二接合部材644を硬化させることで、当該第二接合部材644の硬化収縮により、間接部材640とベース620との間で、波長可変干渉フィルター5をより確実に挟持することができる。より具体的には、基板厚み方向において、波長可変干渉フィルター5のベース620側の端面の位置が、一対の柱状部641のベース620側の端面と一致するか、ベース620側であればよい。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
第一実施形態では、被接合部642が、平坦な基板表面514に第一接合部材643によって接合されていた。これに対して、第二実施形態では、基板表面514に溝部が設けられ、当該溝部の内面と、被接合部642とが第一接合部材643によって接合されている。
なお、以下の説明では、第一実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
図6は、本発明の光学フィルターデバイスの第二実施形態である、光学フィルターデバイス600Aの概略構成を示す平面図である。
図6に示すように、筐体610には、波長可変干渉フィルター5Aが収納されている。
波長可変干渉フィルター5Aは、固定基板51Aの基板表面514に、基板厚み方向に凹状の溝部515を有する。
溝部515は、間接部材640の被接合部642の少なくとも一部が基板厚み方向に挿入されるものである。本実施形態では、溝部515は、波長可変干渉フィルター5の短辺と平行に設けられている。また、溝部515は、本発明の溝部の内面に相当し、基板厚み方向に直交する溝底面515Aと、基板厚み方向に沿う一対の溝側面515Bとを有する。溝側面515B間の距離である、溝部515の幅寸法は、被接合部642よりも大きく、被接合部642を挿入可能に構成されている。
図7は、被接合部642と波長可変干渉フィルター5Aとの接合部分を拡大して示す断面図である。
図7に示すように、被接合部642は、その一部が、基板厚み方向に溝部515に挿入された状態で、第一接合部材643によって、固定基板51Aに接合されている。
第一接合部材643は、第一面642Aと、第二面642Bとで被接合部642に密着している。また、本実施形態では、第一接合部材643は、溝底面515Aと、溝側面515Bとで被接合部642に密着している。したがって、第一接合部材643を、固定基板51Aの基板表面514の平坦面に密着させる場合と比べて、接合面積を増大できる。したがって、固定基板51Aに対する第一接合部材643の固定力を増大できる。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、間接部材640の一部が、固定基板51に設けられた溝部515に挿入され、溝部515の内部に第一接合部材643が配置される。このような構成では、溝部515を設けない場合に比べて、光学フィルターデバイス600Aの厚み寸法を小さくすることができる。
また、上述のように、第一接合部材643による接合面積を増大でき、固定基板51Aに対する第一接合部材643の固定力を増大できる。
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について、図面に基づいて説明する。
第三実施形態では、上記第一実施形態の光学フィルターデバイス600が組み込まれた光学モジュールである測色センサー3、及び光学フィルターデバイス600が組み込まれた電子機器である測色装置1を説明する。なお、本実施形態では、一例として、第一実施形態の光学フィルターデバイス600を用いる構成を例示するが、これに限定されず、第二実施形態の光学フィルターデバイス600Aを用いる構成を採用してもよい。
[測色装置の概略構成]
図8は、測色装置1の概略構成を示すブロック図である。
測色装置1は、本発明の電子機器である。この測色装置1は、図8に示すように、検査対象Xに光を射出する光源装置2と、測色センサー3と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4と、を備える。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出され検査対象Xにて反射された検査対象光を測色センサー3にて受光する。そして、測色装置1は、受光した測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Xの色を分析して測定する装置である。
[光源装置の構成]
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図8には1つのみ記載)を備え、検査対象Xに対して白色光を射出する。また、複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから検査対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば検査対象Xが液晶パネル等の発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
[測色センサーの構成]
測色センサー3は、本発明の光学モジュールを構成し、上記第一実施形態の光学フィルターデバイス600を備えている。この測色センサー3は、図8に示すように、光学フィルターデバイス600と、光学フィルターデバイス600を透過した光を受光する検出部31と、波長可変干渉フィルター5の透過光の波長を変更する電圧制御部32と、を備える。
また、測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、検査対象Xで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、光学フィルターデバイス600内の波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光を検出部31にて受光する。
検出部31は、本発明の受光部であり、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。ここで、検出部31は、例えば回路基板311を介して、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
また、この回路基板311には、筐体610の外側表面に形成された外側端子が接続されており、回路基板311に形成された回路を介して、電圧制御部32に接続されている。
このような構成では、回路基板311を介して、光学フィルターデバイス600及び検出部31を一体的に構成でき、測色センサー3の構成を簡略化することができる。
電圧制御部32は、回路基板311を介して光学フィルターデバイス600の外側端子に接続される。そして、電圧制御部32は、制御装置4から入力される制御信号に基づいて、電極パッド564P,565Pに所定のステップ電圧を印加することで、静電アクチュエーター56を駆動させる。これにより、電極間ギャップに静電引力が発生し、保持部522が撓むことで、可動部521が固定基板51側に変位し、反射膜間ギャップG1を所望の寸法に設定することが可能となる。
[制御装置の構成]
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。
この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューター等を用いることができる。
そして、制御装置4は、図8に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、及び測色処理部43等を備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部32は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、静電アクチュエーター56への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、検出部31により検出された受光量から、検査対象Xの色度を分析する。
[第三実施形態の作用効果]
本実施形態の測色装置1は、上記第一実施形態のような光学フィルターデバイス600を備えている。上述したように、光学フィルターデバイス600は、熱膨張係数差による影響を抑制しつつ、波長可変干渉フィルター5の脱落を抑制できる適切な固定力で、波長可変干渉フィルター5を接合できる。したがって、衝撃や振動に対する信頼性が高く、検出部31により所望波長の光量を高精度に検出することが可能な測色センサー3を備える測色装置1を提供できる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、第一接合部材643による固定位置が一箇所である構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、固定位置が複数箇所であってもよい。
図9は、本発明の光学フィルターデバイスの一変形例である、光学フィルターデバイス600Bの概略構成を示す平面図である。
図9に示す光学フィルターデバイス600Bでは、第一接合部材643によって、被接合部642と波長可変干渉フィルター5とが2箇所で接合されている。なお、図9に示すように、第一接合部材643は、被接合部642の第一面642A(図5参照)と固定基板51とを接合し、第二面642Bに接触しない構成としてもよい。
上記各実施形態では、間接部材640を、フィルター平面視において、被接合部642が波長可変干渉フィルター5の長辺と直交するように配置したが、長辺と平行に配置してもよい。
上記各実施形態では、1つの間接部材640を備える構成としたが、本発明はこれに限定されず、複数の間接部材を備える構成としてもよい。例えば、複数の間接部材640を波長可変干渉フィルター5の長辺と平行な方向に沿って配置してもよい。
上記各実施形態では、間接部材640は、固定基板51と同一の材料(例えば、石英ガラス)で形成することが好ましいとしたが、各基板51,52及び間接部材640の熱膨張係数差が、各基板51,52及びベース620の熱膨張係数差よりも小さい構成としてもよい。このような構成でも、波長可変干渉フィルター5をベース620に直接固定する構成と比べて、熱膨張係数差による影響を抑制できる。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5の固定基板51の、基板厚み方向に直交する基板表面514が、第一接合部材643によって間接部材640に接合されている構成を例示しているが、本発明はこれに限定されず、固定基板51や可動基板52の、基板厚み方向に沿った側面が、接合されてもよい。なお、この場合、各基板51,52の互いに平行な一対の側面のそれぞれを第一接合部材643で接合すると、各第一接合部材643から基板51,52に作用する引張応力又は圧縮応力によって基板が歪むおそれがある。したがって、固定基板51や可動基板52の一つの側面を固定することで、上記基板の歪みを抑制できる。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5の固定基板51が、間接部材640を介してベース620に固定されている構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、可動基板52を固定する構成としてもよい。例えば、固定基板51を底面部622Aに向けて波長可変干渉フィルター5を配置し、可動基板52を第一接合部材643によって間接部材640に接合すればよい。
上記各実施形態では、第一接合部材643が、フィルター平面視において、波長可変干渉フィルター5の外周部よりも内側で接触する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、波長可変干渉フィルター5の外周部分(例えば、角部等)で接触してもよい。なお、波長可変干渉フィルター5は、外周部分、例えば角部の一箇所で固定されると、当該固定箇所を固定端とした屈曲振動が発生する場合があるため、フィルター平面視において、波長可変干渉フィルター5の外周部よりも内側を固定することが好ましい。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5が、ベース620に接触している構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、波長可変干渉フィルター5とベース620とが離間している構成としてもよい。具体的には、例えば、波長可変干渉フィルター5が接合された間接部材640を、ベース620に接合する際に、基板厚み方向において、一対の柱状部641のベース620側の端面の位置が、波長可変干渉フィルター5のベース620側の端面よりも、ベース620側に位置していればよい。このように、波長可変干渉フィルター5とベース620とを離間させることにより、例えば、ベース620に歪みが生じた場合でも、当該歪みの影響を受けることがなく、ベース620の歪みによる、波長可変干渉フィルター5の変形や位置ズレを抑制できる。
上記各実施形態では、基板が矩形状である構成を例示したが、本発明はこれに限らない。例えば、フィルター平面視において、正方形状等の各種多角形状でもよいし、楕円状や長円状等の曲線を有する形状でもよい。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5が固定される本発明のベース部として、筐体610のベース620を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、各種制御回路が設けられる基板に波長可変干渉フィルター5を固定する際に、上述のように間接部材640を用いて上記本発明の構成を採用してもよい。
上記各実施形態では、ギャップ変更部として、固定電極561、及び可動電極562に電圧を印加することで、静電引力により反射膜間ギャップG1の大きさを変更する静電アクチュエーター56を備える構成を例示したが、これに限定されない。
例えば、ギャップ変更部として、誘導アクチュエーターを用いてもよい。この場合、固定電極561の代わりに、第一誘導コイルを配置し、可動電極562の代わりに第二誘導コイル又は永久磁石を配置する構成を例示できる。
さらに、ギャップ変更部として、圧電アクチュエーターを用いてもよい。この場合、保持部522に下部電極層、圧電膜、及び上部電極層を積層配置させ、下部電極層及び上部電極層の間に印加する電圧を入力値として可変させることで、圧電膜を伸縮させて保持部522を撓ませる構成を例示できる。
また、上記各実施形態では、ギャップ変更部としての静電アクチュエーター56を一対の基板の一方のみに設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、ギャップ変更部を両方の基板に設けてもよい。
上記各実施形態では、反射膜間ギャップG1を変更可能に構成された波長可変干渉フィルター5を例示したが、これに限定されず、反射膜間ギャップG1の大きさが固定された干渉フィルターであってもよい。
また、上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5として、一対の基板51,52と、各基板51,52のそれぞれに設けられた一対の反射膜54,55を備える構成を例示したが、これに限定されない。例えば、可動基板52が設けられない構成とし、固定基板51を筐体610に固定する構成としてもよい。この場合、例えば、基板(固定基板)の一面に第一反射膜、ギャップスペーサ、及び第二反射膜を積層形成し、第一反射膜と第二反射膜とがギャップを介して対向する構成とする。当該構成では、一枚の基板からなる構成となり、分光素子をより薄型化することができる。
また、本発明の電子機器として、第三実施形態において測色装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器を用いることができる。
以下、本発明の光学フィルターデバイスを利用した電子機器の変形例について説明する。なお、以下に例示する電子機器は、上記光学フィルターデバイス600を備え、波長可変干渉フィルター5が筐体610に収納されている。
本発明の電子機器は、例えば、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムとして用いることができる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の光学フィルターデバイスが備える波長可変干渉フィルターを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図10は、波長可変干渉フィルターを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図11は、図10のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図10に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、光学フィルターデバイス600、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,レンズ135D,レンズ135Eと、により構成されている。
また、ガス検出装置100の表面には、図11に示す、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
さらに、ガス検出装置100の制御部138は、図11に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150等を備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気等が除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が光学フィルターデバイス600に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146を制御し、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5に印加する電圧を調整し、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、図10及び図11において、ラマン散乱光を光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示した。この他、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルターを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図12は、光学フィルターデバイス600を利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図12に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する光学フィルターデバイス600と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って光学フィルターデバイス600に入射する。光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5は電圧制御部222の制御により所望の波長を分光可能な電圧が印加されており、分光された光が、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、電圧制御部222を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。さらに、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、さらには、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図12において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
さらには、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の光学フィルターデバイスが備える波長可変干渉フィルターにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機等にも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図13は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図13に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)と、を備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図13に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた光学フィルターデバイス600を備えて構成されている。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
さらには、本発明の光学フィルターデバイスが備える波長可変干渉フィルターをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の光学フィルターデバイスが備える波長可変干渉フィルターを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩等の認証装置にも適用できる。
さらには、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の光学フィルターデバイス及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、上記光学フィルターデバイスは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。したがって、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の電子機器に好適に利用できる。
上述の測色装置1、ガス検出装置100、食物分析装置200、及び分光カメラ300の説明では、第一実施形態の光学フィルターデバイス600を適用した例を示したが、これに限定されない。もちろん、他の実施形態の光学フィルターデバイスも同様に測色装置1等に適用できる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造等に適宜変更してもよい。
1…測色装置(電子機器)、3…測色センサー(光学モジュール)、4…制御装置(制御部)、5…波長可変干渉フィルター(干渉フィルター)、31…検出部(受光部)、51,51A…固定基板、52…可動基板、54…固定反射膜、55…可動反射膜、56…静電アクチュエーター(ギャップ変更部)、100…ガス検出装置(電子機器)、137…受光素子(受光部)、138…制御部、200…食物分析装置(電子機器)、213…撮像部(受光部)、220…制御部、300…分光カメラ(電子機器)、330…撮像部(受光部)、514…基板表面、515…溝部、521…可動部、522…保持部、600,600A,600B…光学フィルターデバイス、620…ベース(ベース部)、640…間接部材、642A…第一面、642B…第二面、643…第一接合部材、644…第二接合部材。

Claims (7)

  1. ベース部と、
    前記ベース部に接合される間接部材と、
    互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、
    前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、
    前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、を備えた
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  2. 請求項1に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記基板及び前記間接部材の熱膨張係数が同一である
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記基板は、前記基板の厚み方向の平面視において、前記一対の反射膜が対向する対向領域の外側、かつ、前記基板の端部よりも内側で、前記間接部材と接合された
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記基板は、前記間接部材が対向する領域に溝部を有し、
    前記第一接合部材は、前記溝部の内面及び前記間接部材を接合する
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記基板は、前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられる第一基板と、前記一対の反射膜の他方が設けられる第二基板とを含み、
    前記干渉フィルターは、前記第二基板を前記第一基板側に撓ませることで、前記一対の反射膜のギャップ寸法を変更するギャップ変更部、を有し、
    前記第一接合部材は、前記第一基板及び前記間接部材を接合する
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  6. ベース部と、
    前記ベース部に接合される間接部材と、
    互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、
    前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、
    前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、
    前記干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部と、を備えた
    ことを特徴とする光学モジュール。
  7. ベース部と、
    前記ベース部に接合される間接部材と、
    互いに対向する一対の反射膜、及び前記一対の反射膜のいずれか一方が設けられた基板を有し、前記ベース部及び前記間接部材の間に配置された干渉フィルターと、
    前記基板及び前記間接部材を接合する第一接合部材と、
    前記ベース部及び前記間接部材を接合する第二接合部材と、
    前記干渉フィルターを制御する制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
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