JP2016031257A - 押釦構造、時計、および時計の組立方法 - Google Patents

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和真 小林
幸喜 有田
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Abstract

【課題】部品点数を削減し、モジュールが制約を受けずに、容易に組立作業ができる押釦構造、それを備えた時計、およびその時計の組立方法を提供する。
【解決手段】時計モジュールが組み込まれ、かつ貫通孔が設けられた腕時計ケースと、この腕時計ケースの貫通孔に対してスライド可能に挿入され、かつ小径部18と大径部19とが設けられた軸部15を有する釦部材12と、時計モジュールを収納して腕時計ケース内に組み込まれる中枠8と、この中枠8に設けられ、釦部材12の大径部19を腕時計ケース内に突出させた際に、大径部19によって弾力的に押し広げられて通過させ、小径部18をその軸方向にスライド可能な状態で挟む抜止め部22と、を備えている。従って、釦部材12を取り付ける前に、時計モジュールを中枠8によって腕時計ケース内に組み付けることができ、この状態で抜止め部22を押し広げて釦部材12を簡単に取り付ける。
【選択図】図5

Description

この発明は、時計、携帯電話機、携帯情報端末機などの電子機器に用いられる押釦構造、それを備えた時計、およびその時計の組立方法に関する。
例えば、腕時計の押釦構造においては、特許文献1に記載されているように、腕時計ケースの貫通孔にパイプ部材を嵌め込み、このパイプ部材に釦部材の軸部をスライド可能に挿入し、この軸部が腕時計ケース内に突出する内端部にEリングなどの抜止め部材を取り付けることにより、釦部材が腕時計ケースの外部に抜け出さないように構成されたものが知られている。
特開平11−109057号公報
このような腕時計の押釦構造では、腕時計ケースのパイプ部材に釦部材の軸部を挿入し、この軸部の内端部を腕時計ケース内に突出させた状態でなければ、軸部の内端部に抜止め部材を取り付けることができないため、腕時計ケース内に時計モジュールを組み付ける前に、予め釦部材を腕時計ケースに取り付ける必要がある。
このため、この押釦構造においては、組立作業に制約があり、組立作業が面倒であるばかりか、抜止め部材がEリングなどの小さな部品であるため、腕時計ケース内に突出した軸部の内端部に抜止め部材を取り付ける作業および取り外す作業も面倒であるという問題があるほか、腕時計ケース内に突出した釦部材の軸部によって時計モジュールが制約を受けるなどの問題もある。
この発明が解決しようとする課題は、部品点数を削減し、モジュールが制約を受けずに、容易に組立作業ができる押釦構造、それを備えた時計、およびその時計の組立方法を提供することである。
この発明は、モジュールが組み込まれ、かつ貫通孔が設けられたケースと、このケースの前記貫通孔に対してスライド可能に挿入され、かつ前記ケース内に突出する内端部に小径部と大径部とが設けられた軸部、および当該軸部の外端部に設けられた頭部を有する釦部材と、前記ケース内に組み込まれ、前記モジュールを前記ケース内に収納する組付部材と、この組付部材に設けられ、かつ前記釦部材の前記軸部を前記ケースの前記貫通孔に対して挿入し、前記大径部を前記ケース内に突出させた際に、前記大径部によって弾力的に押し広げられて前記大径部を通過させることにより、前記小径部をその軸方向にスライド可能な状態で挟む抜止め部と、を備えていることを特徴とする押釦構造である。
この発明によれば、ケースの貫通孔に対して釦部材を取り付ける前に、ケース内にモジュールを組付部材によって容易に組み付けることができ、この状態でケースの貫通孔に対して釦部材の軸部を挿入させて軸部の大径部をケース内に突出させることにより、軸部の大径部によって抜止め部を弾力的に押し広げて大径部を通過させることができる。これにより、抜止め部で小径部をその軸方向にスライド可能な状態で挟むことができると共に、大径部によって釦部材がケースの外部に抜け出すのを防ぐことができる。このため、別部品としての抜止め部材が不要となるので、部品点数を削減することができ、かつモジュールが制約を受けずに、容易に組立作業をすることができる。
この発明を腕時計に適用した一実施形態を示した拡大正面図である。 図1に示された腕時計のA−A矢視における要部を示した拡大断面図である。 図1に示された腕時計を分解して示した拡大斜視図である。 図2に示された腕時計を分解して示した拡大断面図である。 図2に示された腕時計において、中枠の抜止め部に釦部材の小径部がスライド可能に取り付けられた状態を示した要部の拡大斜視図である。 図5に示された中枠の抜止め部に釦部材の大径部が押し当てられて一対の挟持ストッパ片を押し広げる状態を示し、(a)はそれを上方から見た要部の拡大平面図、(b)はそれを腕時計ケース1の内部側から見た要部の拡大正面図である。 図5に示された中枠の抜止め部を釦部材の大径部が通り抜けて釦部材の小径部が一対の挟持ストッパ片間に配置された状態を示し、(a)はそれを上方から見た要部の拡大平面図、(b)はそれを腕時計ケース1の内部側から見た要部の拡大正面図である。
以下、図1〜図7を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1〜図3に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、円筒状の本体ケース部2とリング状の上部ケース部3とで構成されている。本体ケース部2の12時側と6時側とには、バンド取付部4がそれぞれ外部に突出して設けられている。
この腕時計ケース1の上部開口部、つまり上部ケース部3の上部開口部には、図2に示すように、時計ガラス5がパッキン5aを介して取り付けられている。また、この腕時計ケース1の下部、つまり本体ケース部2の下部には、裏蓋6が防水リング6aを介して取り付けられている。さらに、この腕時計ケース1の内部には、時計モジュール7が組付部材である中枠8によって組み付けられている。
時計モジュール7は、図示しないが、時計機能に必要な各種の部品がハウジングに組み込まれた構成になっている。この場合、時計モジュール7は、図2および図3に示すように、2時側、4時側、8時側、10時側に位置する各側部にスイッチ部7aがそれぞれ設けられている。このスイッチ部7aは、図示しないが、時計モジュール7に設けられたスイッチ接点部と、このスイッチ接点部に接離可能に接触する接点板と、を備えている。
組付部材である中枠8は、図2〜図5に示すように、時計モジュール7を収納する円筒状に形成され、時計モジュール7を腕時計ケース1の本体ケース部2内に組み付けるように構成されている。この場合、時計モジュール7の上面には、文字板10が配置されており、この文字板10の上面における周縁部には、リング状の見切り部材11が配置されている。
文字板10は、図2に示すように、その外径が時計モジュール7の外径とほぼ同じ大きさに形成されている。また、見切り部材11は、腕時計ケース1の本体ケース部2と上部ケース部3とに跨った状態で、時計ガラス5と文字板10との間に配置されている。この見切り部材11は、その外径が本体ケース部2と上部ケース部3との各内径とほぼ同じ大きさで、かつ内径が文字板10の外径よりも小さく形成されている。
一方、腕時計ケース1の2時側、4時側、8時側、10時側に位置する各側部には、図1〜図4に示すように、釦部材12が時計モジュール7の各スイッチ部7aにそれぞれ対応して設けられている。この場合、腕時計ケース1の本体ケース部2における2時側、4時側、8時側、10時側に位置する各側部には、貫通孔13がそれぞれ内部と外部とに貫通して設けられている。
これら各貫通孔13には、図2および図4に示すように、筒状部材14がそれぞれ嵌め込まれている。この筒状部材14は、本体ケース部2の貫通孔13内に嵌め込まれる小径筒部14aと、本体ケース部2の外部に配置される大径筒部14bと、これら小径筒部14aと大径筒部14bとを連結する連結部14cと、を有している。
釦部材12は、図2および図4に示すように、筒状部材14の小径筒部14a内にスライド可能に挿入される軸部15と、この軸部15の外端部に設けられて筒状部材14の大径筒部14b内に出没可能に配置される頭部16と、を備えている。この場合、軸部15は、その外径が筒状部材14の小径筒部14aの内径とほぼ同じ大きさで、軸方向の長さが筒状部材14の軸方向の長さよりも少し長く形成されている。
これにより、軸部15は、図2に示すように、その一端部である内端部が腕時計ケース1内に突出し、他端部である外端部が筒状部材14の大径筒部14b内に配置されるように構成されている。この軸部15の外周面には、複数の防水リング17が設けられている。これら複数の防水リング17は、その各外周部が筒状部材14の小径筒部14aの内周面に圧接した状態で摺動するように構成されている。
また、この軸部15の内端部には、図2および図4に示すように、小径部18と大径部19とが設けられている。小径部18は、その外径が軸部15の外径よりも小さく形成され、かつその軸方向の長さが釦部材12の操作ストロークとほぼ同じ長さに形成されている。大径部19は、腕時計ケース1の内部側に位置する小径部18の内端部に設けられ、その外径が小径部18の外径よりも大きく、かつ軸部の外径と同じか、それよりも少し小さく形成されている。
一方、頭部16は、図2に示すように、その外径が筒状部材14の大径筒部14bの内径とほぼ同じ大きさの円筒状に形成され、その軸方向の長さが大径筒部14bの軸方向の長さとほぼ同じ長さに形成されている。これにより、頭部16は、筒状部材14の大径筒部14b内に出没可能に配置されるように構成されている。この場合、釦部材12は、コイルばね20によって腕時計ケース1の外部に向けて押し出されるように付勢されている。
このコイルばね20は、図2に示すように、筒状部材14の大径筒部14b内に位置する軸部15の外周に沿って配置されている。すなわち、このコイルばね20は、その一端部が筒状部材14の小径筒部14aと大径筒部14bとの連結部14cに弾接し、他端部が頭部16の内端面に弾接し、これにより釦部材12を腕時計ケース1の外部に向けて押し出す方向に付勢するように構成されている。
ところで、中枠8における2時側、4時側、8時側、10時側に位置する個所には、図2〜図5に示すように、ほぼ四角形状の切欠き部21が時計モジュール7の各スイッチ部7aと各釦部材12の各軸部15とにそれぞれ対応して設けられている。この切欠き部21は、その下辺部21aを残して上側が開放されている。この切欠き部21内には、図5〜図7に示すように、釦部材12が腕時計ケース1から外部に抜け出すのを阻止するための抜止め部22が釦部材12の軸部15に対応して設けられている。
この抜止め部22は、図5〜図7に示すように、釦部材12の軸部15を腕時計ケース1の筒状部材14に挿入させて軸部15の大径部19を腕時計ケース1内に突出させた際に、大径部19によって弾力的に押し広げられて大径部19を通過させることにより、小径部18をその軸方向にスライド可能な状態で挟むように構成されている。
すなわち、この抜止め部22は、図5〜図7に示すように、互いに広がる方向に弾性変形する一対の挟持ストッパ片23を備えている。これら一対の挟持ストッパ片23は、中枠8に設けられた切欠き部21の下辺部21aにそれぞれ起立した状態で一体に設けられている。これら一対の挟持ストッパ片23それぞれは、上下方向に細長い板状に形成されている。
この場合、一対の挟持ストッパ片23は、図5〜図7に示すように、中枠8の径方向における厚み(板厚)が中枠8の肉厚の厚みのほぼ半分程度の厚みで、中枠8の肉厚よりも十分に薄く形成されている。これら一対の挟持ストッパ片23は、時計モジュール7の外周面と腕時計ケース1の内周面との間に配置されて、時計モジュール7の各スイッチ部7aと各釦部材12の各軸部15とにそれぞれ対応するように構成されている。
また、一対の挟持ストッパ片23は、図5〜図7に示すように、その間隔が釦部材12の軸部15に設けられた小径部18の外径とほぼ同じ長さに形成されている。また、これら一対の挟持ストッパ片23は、中枠8を腕時計ケース1内から抜き出す方向に対して反対側に位置する各上部側の端部(図6では上端部)間が開放された構成になっている。
これにより、一対の挟持ストッパ片23は、図5〜図7に示すように、釦部材12の軸部15に設けられた小径部18が一対の挟持ストッパ片23間をその上下方向に相対的に移動可能な状態で、かつ一対の挟持ストッパ片23間に小径部18がその軸方向に沿って移動可能な状態で配置されるように構成されている。
この場合、一対の挟持ストッパ片23における各下端部に位置する各両側部、つまり中枠8の切欠き部21の下辺部21aに位置する一対の挟持ストッパ片23の付け根部における各両側部には、図5〜図7に示すように、切込部23aがそれぞれ設けられている。これら切込部23aは、釦部材12の軸部15の大径部19が一対の挟持ストッパ片23間を押し広げて通り抜ける際に、一対の挟持ストッパ片23を互いに押し広げる方向に弾性変形し易くさせるように構成されている。
また、一対の挟持ストッパ片23の各外側面、つまり腕時計ケース1の外部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各外側面には、図6(a)および図7(a)に示すように、釦部材12の軸部15の大径部19が当接する傾斜面23bがそれぞれ設けられている。これら傾斜面23bは、一対の挟持ストッパ片23の外側面側から一対の挟持ストッパ片23間に向けて次第に一対の挟持ストッパ片23の各厚みが薄くなるように構成されている。
この場合、釦部材12の大径部19は、図6および図7に示すように、腕時計ケース1の内部側に位置する先端側から腕時計ケース1の外部側に向けて次第に外径が一対の挟持ストッパ片23間の長さよりも大きくなる押し広げ面19aと、軸部15が腕時計ケース1の外部に向けて押し出された際に腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各内側面に当接する当接面19bと、を備えている。押し広げ面19aは、球体の一部である球状面に形成されている。
これにより、釦部材12は、図6(a)および図6(b)に示すように、軸部15が筒状部材14内に外部から挿入されて大径部19が腕時計ケース1内に突出し、この突出した大径部19の押し広げ面19aが一対の挟持ストッパ片23間に押し込まれる際に、この大径部19の押し広げ面19aが、一対の挟持ストッパ片23の各傾斜面23bに当接し、これら傾斜面23bに沿って相対的に移動しながら、一対の挟持ストッパ片23を徐々に押し広げて通り抜けるように構成されている。
この場合、一対の挟持ストッパ片23は、図6(a)および図6(b)に示すように、大径部19の押し広げ面19aによって押し広げられる際に、一対の挟持ストッパ片23の付け根部に設けられた各切込部23aと、一対の挟持ストッパ片23の外側面に設けられた各傾斜面23bとによって、中枠8の円周方向に沿って押し広げられるように弾性変形すると共に、時計モジュール7側に向けて傾く方向にも弾性変形するように構成されている。
また、この釦部材12は、図6(a)および図6(b)に示すように、大径部19の押し広げ面19aが一対の挟持ストッパ片23を弾力的に押し広げて通過した際に、図7(a)および図7(b)に示すように、一対の挟持ストッパ片23が元の状態に弾性復帰して、一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18がその軸方向にスライド可能な状態で挟まれるように構成されている。
また、この釦部材12は、図2および図7に示すように、一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18が挟まれた状態で、コイルばね20のばね力によって頭部16が腕時計ケース1の外部に押し出された際に、図7(a)および図7(b)に示すように、大径部19の当接面19bが腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各内側面に当接し、釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出さないように構成されている。
さらに、この釦部材12は、図2、図5および図7に示すように、大径部19の当接面19bが一対の挟持ストッパ片23に当接した状態で、腕時計ケース1内から中枠8を時計モジュール7と共に取り出す際に、軸部15の小径部18が一対の挟持ストッパ片23に沿ってこれら一対の挟持ストッパ片23間を相対的に上側に移動して、小径部18が一対の挟持ストッパ片23間から上方に抜け出すように構成されている。
これにより、中枠8は、図2〜図4に示すように、釦部材12が腕時計ケース1の筒状部材14に取り付けられた状態で、時計モジュール7と共に腕時計ケース1内からその下側の外部に取り出せるように構成されている。この場合、釦部材12の大径部19は、その先端つまり大径部19の押し広げ面19aの先端が、時計モジュール7の外周面に接近した状態で、中枠8の切欠き部21内に配置されるように構成されている。
次に、このような腕時計を組み立てる場合について説明する。
この場合には、予め、腕時計ケース1の本体ケース部2における2時側、4時側、8時側、10時側に位置する各側部に設けられた各貫通孔13に筒状部材14の小径筒部14aをそれぞれ嵌め込む。また、腕時計ケース1の上部開口部、つまり上部ケース部3の上部開口部時計ガラス4を取り付ける。
この状態で、腕時計ケース1の本体ケース部2内に、その下部側から見切り部材11を挿入させて時計ガラス4の下面における周縁部に配置すると共に、時計モジュール7を組付部材である中枠8と共に腕時計ケース1内に配置する。このときには、予め、時計モジュール7を中枠8内に嵌め込んで収納しても良く、また時計モジュール7を腕時計ケース1内に収納した後に中枠8を腕時計ケース1内に配置しても良い。
この場合には、時計モジュール7の各スイッチ部7aを中枠8の複数の切欠き部21に対応させると共に、中枠8の各切欠き部21の各開放側を上に向けた状態で、時計モジュール7および中枠8を腕時計ケース1内に配置すれば良い。また、時計モジュール7および中枠8を腕時計ケース1内に配置する際には、時計モジュール7上に文字板10を配置し、この文字板10と共に時計モジュール7および中枠8を腕時計ケース1内に配置する。
このときには、文字板10の上面における周縁部を見切り部材11の下面に当接させた状態で、時計モジュール7の各スイッチ部7aおよび中枠8の各切欠き部21を腕時計ケース1における2時側、4時側、8時側、10時側に位置する各貫通孔13に設けられた各筒状部材14に対応させる。
この場合には、釦部材12が筒状部材14に挿入されていないため、見切り部材11、文字板10、時計モジュール7、および中枠8を腕時計ケース1内に配置する際に、釦部材12が腕時計ケース1内に突出して邪魔をすることがない。このため、見切り部材11、文字板10、時計モジュール7、および中枠8が釦部材12によって制約を受けることがなく、文字板10、時計モジュール7、および中枠8を容易にかつ良好に腕時計ケース1内に組み込むことができる。
この状態で、腕時計ケース1に設けられた筒状部材14内に釦部材12を挿入する。このときには、予め、軸部15の外周に複数の防水リング17を取り付けると共に、コイルばね20を配置する。この状態で、筒状部材14の大径筒部14b側から小径筒部14a内に釦部材12の軸部15を挿入する。すると、複数の防水リング17が小径筒部14aの内周面に摺動可能に圧接し、コイルばね20が筒状部材14の連結部14cと頭部16の内端面との間に配置される。
そして、釦部材12の頭部16をコイルばね20のばね力に抗して押圧し、軸部15の内端部に位置する小径部18と大径部19とを腕時計ケース1内に突出させる。すると、釦部材12の大径部19が中枠8の切欠き部21内に設けられた抜止め部22に押し当てられる。このときには、大径部19の押し広げ面19aが抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23間に押し込まれる。
この場合には、図6(a)に示すように、大径部19の押し広げ面19aが、腕時計ケース1の内部側に位置する先端側から腕時計ケース1の外部側に向けて次第に外径が大きくなる球状面に形成されている。また、抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23の各外側面には、釦部材12の大径部19の押し広げ面19aが当接する傾斜面23bがそれぞれ設けられている。
このため、大径部19の押し広げ面19aが抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23間に押し込まれる際には、図6(a)および図6(b)に示すように、大径部19の押し広げ面19aが、一対の挟持ストッパ片23の各傾斜面23bに当接し、これら傾斜面23bに沿って相対的に移動しながら、一対の挟持ストッパ片23を徐々に押し広げることにより、大径部19の押し広げ面19aが一対の挟持ストッパ片23間を通過する。
すなわち、一対の挟持ストッパ片23が大径部19の押し広げ面19aによって押し広げられる際には、一対の挟持ストッパ片23の付け根部に設けられた各切込部23aと、腕時計ケース1の外部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各外側面に設けられた傾斜面23bとによって、一対の挟持ストッパ片23が中枠8の円周方向に沿って押し広げられるように弾性変形すると共に、時計モジュール7側に向けて傾く方向にも弾性変形する。
そして、大径部19の押し広げ面19aが一対の挟持ストッパ片23を押し広げて通過した際には、図7(a)および図7(b)に示すように、一対の挟持ストッパ片23が元の状態に弾性復帰して、一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18がその軸方向にスライド可能な状態で挟まれる。この状態では、コイルばね20のばね力によって頭部16が腕時計ケース1の外部に押し出される。
このときには、小径部18の外径よりも大きい大径部19の当接面19bが、腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各内側面に当接し、釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出すことがない。これにより、釦部材12が腕時計ケース1の筒状部材14に取り付けられる。この後、腕時計ケース1の本体ケース部2の下部に裏蓋5を取り付ける。これにより、腕時計が組み立てられる。
一方、このように組み立てられた腕時計を分解する場合には、腕時計ケース1の本体ケース部2の下部から裏蓋5を取り外す。この状態で、腕時計ケース1内から時計モジュール7と共に中枠8を、腕時計ケース1の下側に取り出す。このときには、図5および図7(b)に示すように、釦部材12の軸部15の小径部18が一対の挟持ストッパ片23間に挟まれた状態で、一対の挟持ストッパ片23に沿って相対的に上側に移動し、一対の挟持ストッパ片23の各上端部間から抜け出す。
これにより、腕時計ケース1内から時計モジュール7を中枠8と共に簡単にかつ容易に取り出すことができる。また、この状態で、釦部材12を腕時計ケース1の外部に向けて押し出すと、頭部16が筒状部材14の大径筒部14bから押し出され、軸部15が筒状部材14の小径筒部14aから押し出される。これにより、釦部材12を簡単にかつ容易に取り外すことができる。
次に、このような腕時計の釦部材12の作用について説明する。
この釦部材12は、通常の状態で、コイルばね20のばね力によって押し出される方向に付勢されている。この状態では、図2に示すように、釦部材12の軸部15が筒状部材14の小径筒部14a内をスライドして、頭部16が腕時計ケース1の外部に向けて押し出され、頭部16の外端部が筒状部材14の大径筒部14b内から外部に突出する。
また、このときには、釦部材12の軸部15の小径部18が腕時計ケース1内に配置された中枠8の抜止め部22における一対の挟持ストッパ片23間をスライドして、軸部15の大径部19の当接面19bが腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の内側面に当接する。これにより、釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出すことがない。このときには、釦部材12の大径部19が時計モジュール7のスイッチ部7aから離れるので、スイッチ部7aがオフ状態になる。
この状態で、釦部材12の頭部16をコイルばね20のばね力に抗して押圧操作すると、頭部16が筒状部材14の大径筒部14b内に押し込まれると共に、軸部15が筒状部材14の小径筒部14a内をスライドし、軸部15の内端部に設けられた小径部18および大径部19が腕時計ケース1の内部に向けてスライドして、腕時計ケース1内に突出する。
このときには、釦部材12の軸部15の小径部18が中枠8の抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23間をスライドし、軸部15の大径部19が一対の挟持ストッパ片23から離れて腕時計ケース1の内部に押し込まれる。これにより、釦部材12の大径部19が腕時計ケース1内の時計モジュール7のスイッチ部7aを押圧するので、スイッチ部7aがオン動作する。
このように、この腕時計によれば、時計モジュール7が組み込まれ、かつ貫通孔13が設けられた腕時計ケース1と、この腕時計ケース1の貫通孔13に対してスライド可能に挿入され、かつ腕時計ケース1内に突出する内端部に小径部18と大径部19とが設けられた軸部15を有する釦部材12と、腕時計ケース1内に組み込まれて時計モジュール7を腕時計ケース1内に収納する組付部材である中枠8と、この中枠8に一体に設けられ、釦部材12を腕時計ケース1の貫通孔13に対して挿入させて大径部19を腕時計ケース1内に突出させた際に、大径部19によって弾力的に押し広げられて大径部19を通過させ、小径部18をその軸方向にスライド可能な状態で挟む抜止め部22と、を備えていることにより、部品点数を削減し、かつ時計モジュール7が制約を受けず、容易に組立作業ができる。
すなわち、この腕時計では、腕時計ケース1の貫通孔13に対して釦部材12を取り付ける前に、腕時計ケース1内に時計モジュール7を組付部材である中枠8によって簡単にかつ容易に組み付けることができる。この状態で、腕時計ケース1の貫通孔13に対して釦部材12の軸部15を挿入させて、軸部15の大径部19を腕時計ケース1内に突出させることにより、軸部15の大径部19によって抜止め部22を弾力的に押し広げることができるので、大径部19を通過させることができ、これにより抜止め部22で軸部15の小径部18をその軸方向にスライド可能な状態で挟むことができると共に、大径部19によって釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出すのを防ぐことができる。
このため、この腕時計では、Eリングなどの別部品を用いる必要がなく、腕時計ケース1内に時計モジュール7を組み付けるための中枠8に抜止め部22を設けるだけで良いので、部品点数を削減することができる。また、この腕時計では、腕時計ケース1内に時計モジュール7を組み込んだ状態で釦部材12を腕時計ケース1の貫通孔13に対して挿入するだけで、釦部材12を腕時計ケース1に簡単にかつ容易に取り付けることできるので、時計モジュール7が釦部材12による制約を受けることがなく、容易に組立作業をすることができる。
これにより、この腕時計では、時計モジュール7、文字板10、および見切り部材11が釦部材12によって制約を受けことがないので、時計モジュール7、文字板10、および見切り部材11を腕時計ケース1の外形に対して最大限に大きくすることができると共に、時計モジュール7の製作が容易にできるほか、腕時計として、外観的にもデザイン的にも好ましいものを提供することができる。
この場合、抜止め部22は、互いに広がる方向に弾性変形する一対の挟持ストッパ片23を備えていることにより、腕時計ケース1内に時計モジュール7を中枠8によって組み付けた状態で、釦部材12を腕時計ケース1の貫通孔13に対して取り付ける際に、釦部材12を貫通孔13内に対して押し込んで、軸部15の大径部19を腕時計ケース1の内部に突出させると、この大径部19によって抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23が弾力的に押し広げられるので、大径部19を良好に通過させることができる。
すなわち、一対の挟持ストッパ片23は、中枠8に設けられた切欠き部21の下辺部21aに起立した状態で一体に設けられ、この切欠き部21の下辺部21aに位置する一対の挟持ストッパ片23の付け根部に切込部23aが設けられていることにより、大径部19によって押し広げられる際に、切込部23aによって、一対の挟持ストッパ片23を中枠8の円周方向に沿って押し広げる方向に良好に弾性変形させることができると共に、時計モジュール7側に向けて傾く方向にも弾性変形させることができ、これにより大径部19を確実にかつ良好に通過させることができる。
また、一対の挟持ストッパ片23は、腕時計ケース1の外部側に位置する各外側面それぞれに、釦部材12の大径部19が当接する傾斜面23bが設けられていることにより、大径部19によって一対の挟持ストッパ片23を押し広げられる際に、各傾斜面23bによっても、一対の挟持ストッパ片23を中枠8の円周方向に沿って押し広げる方向に良好に弾性変形させることができると共に、時計モジュール7側に向けて傾く方向にも弾性変形させることができ、これにより大径部19を確実にかつ良好に通過させることができる。
この場合、釦部材12の大径部19は、その外径が軸部15の外径とほぼ同じ大きさで、腕時計ケース1の内部側に位置する軸部15の小径部18の内端部に設けられ、軸部15が腕時計ケース1の貫通孔13に設けられた筒状部材14に外部側から押し込まれた際に、抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23を弾力的に押し広げて通り抜けることにより、大径部19によって弾力的に押し広げられた一対の挟持ストッパ片23を元の形状に弾性復帰させることができ、これにより一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18を良好に挟むことができる。
また、一対の挟持ストッパ片23は、その間隔が軸部15の小径部18の外径とほぼ同じ長さで形成されていることにより、軸部15の大径部19が一対の挟持ストッパ片23を弾力的に押し広げて通り抜けた際に、一対の挟持ストッパ片23が元の状態に弾性復帰しても、一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18をその軸方向に沿ってスライド可能な状態で確実にかつ良好に挟むことができると共に、大径部19によって釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出すのを確実に防ぐことができる。
また、一対の挟持ストッパ片23は、中枠8を腕時計ケース1内から抜き出す方向と反対側に位置する各端部間が開放されていることにより、中枠8を時計モジュール7と共に腕時計ケース1内から取り出す際に、釦部材12の小径部18を一対の挟持ストッパ片23間に沿って相対的に移動させて、開放された端部間から簡単にかつ良好に離脱させることができる。
すなわち、腕時計ケース1内から時計モジュール7と共に中枠8を、腕時計ケース1の下側に取り出す際には、釦部材12の小径部18が一対の挟持ストッパ片23間に挟まれた状態で、一対の挟持ストッパ片23に沿って小径部18を相対的に円滑に移動させることができ、かつ一対の挟持ストッパ片23の各上端部間から小径部18を簡単にかつ容易に離脱させることができるので、腕時計ケース1内から時計モジュール7を中枠8と共に簡単にかつ容易に取り出すことができ、これにより分解作業を容易にすることができる。
また、釦部材12の大径部19は、腕時計ケース1の内部側に位置する先端側から腕時計ケース1の外部側に向けて次第に外径が大きくなる押し広げ面19aと、釦部材12の軸部15が腕時計ケース1の外部に向けて押し出された際に腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各内側面に当接する当接面19bと、を備えていることにより、大径部19の押し広げ面19aが腕時計ケース1内に突出して一対の挟持ストッパ片23間に押し込まれる際に、大径部19の押し広げ面19aによって一対の挟持ストッパ片23を徐々に押し広げることができ、これにより大径部19を円滑にかつ良好に通過させることができる。
また、この釦部材12では、大径部19の押し広げ面19aが一対の挟持ストッパ片23を押し広げて通過した際に、一対の挟持ストッパ片23が元の状態に弾性復帰して、一対の挟持ストッパ片23間に軸部15の小径部18がその軸方向にスライド可能な状態で挟まれることにより、釦部材12が腕時計ケース1の外部に押し出された際に、大径部19の当接面19bを腕時計ケース1の内部側に位置する一対の挟持ストッパ片23の各内側面に確実に当接させることができるので、釦部材12が腕時計ケース1の外部に抜け出すのを確実に阻止することができる。
この場合、釦部材12の軸部15の小径部18は、その外径が軸部15の外径よりも小さく形成され、かつ軸方向の長さが軸部15の大径部19から頭部16に向けて軸部15の操作ストロークとほぼ同じ長さで形成されていることにより、釦部材12が腕時計ケース1内に向けて押し込まれた際に、軸部15の小径部18を腕時計ケース1内に確実に突出させることができると共に、釦部材12を円滑にかつ良好にスライド操作させることができる。
また、この腕時計の組立方法によれば、時計モジュール7を組付部材である中枠8によって腕時計ケース1内に収納すると共に、中枠8に設けられた抜止め部22を腕時計ケース1の貫通孔13に対応させる第1の工程と、釦部材12の軸部15を腕時計ケース1の貫通孔13に対して挿入し、軸部15の大径部19を腕時計ケース1内に突出させる際に、大径部19によって抜止め部22を弾力的に押し広げて大径部19を通過させることにより、軸部15の小径部18をその軸方向にスライド可能な状態で抜止め部22によって挟む第2の工程と、を備えていることにより、容易に組立作業をすることができる。
すなわち、この腕時計の組立方法では、腕時計ケース1内に時計モジュール7を組付部材である中枠8によって組み込んだ状態で、釦部材12を腕時計ケース1の貫通孔13に対して挿入することができるので、釦部材12を腕時計ケース1に簡単にかつ容易に取り付けることでき、これにより時計モジュール7が釦部材12による制約を受けることがなく、容易に組立作業をすることができる。
また、この腕時計の組立方法では、組付部材である中枠8と共に時計モジュール7を腕時計ケース1内から取り出す際に、釦部材12の小径部18を抜止め部22で挟んだ状態で、前記小径部を前記抜止め部に沿って相対的に移動させることにより、抜止め部22から小径部18を離脱させる第3の工程を備えていることにより、時計モジュール7を中枠8と共に腕時計ケース1内から取り出す際に、抜止め部22から釦部材12の小径部18を離脱させることができるので、分解作業を容易にすることができる。
すなわち、この腕時計の組立方法では、腕時計ケース1内から時計モジュール7と共に中枠8を、腕時計ケース1の下側に取り出す際には、釦部材12の小径部18が抜止め部22に挟まれた状態で、抜止め部22に沿って小径部18を相対的に移動させることができるので、抜止め部22から小径部18を簡単にかつ容易に離脱させることができ、これにより腕時計ケース1内から時計モジュール7を中枠8と共に簡単にかつ容易に取り出すことができるので、分解作業を容易にすることができる。
なお、上述した実施形態では、釦部材12の大径部19に押し広げ面19aを設け、一対の挟持ストッパ片23の各外側面に傾斜面23bをそれぞれ設けた場合について述べたが、必ずしも大径部19に押し広げ面19aを設け、一対の挟持ストッパ片23に各傾斜面23bを設ける必要はなく、大径部19の押し広げ面19aと一対の挟持ストッパ片23の各傾斜面23bとのいずれか一方を備えた構成であっても良い。
また、上述した実施形態では、釦部材12の大径部19に、腕時計ケース1の内部側に位置する先端側から腕時計ケース1の外部側に向けて次第に外径が大きくなる球状面の押し広げ面19aを設けた場合について述べたが、押し広げ面19aは必ずしも球状面である必要はなく、テーパ面であっても良く、また傾斜面であっても良い。
また、上述した実施形態では、抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23が、中枠8の円周方向に沿って押し広げられる方向と、時計モジュール7側に向けて傾く方向とに、複合的に弾性変形するように構成されている場合について述べたが、これに限らず、いずれか一方向のみに弾性変形するように構成しても良いが、中枠8の円周方向に沿って押し広げられる方向に弾性変形するように構成されていることが望ましい。
さらに、上述した実施形態では、抜止め部22が一対の挟持ストッパ片23を備えている場合について述べたが、必ずしも一対の挟持ストッパ片23を備えている必要はなく、片側のみの挟持ストッパ片23を備えた構成であっても良い。この場合には、釦部材12の大径部19が片側のみの挟持ストッパ片23を弾性変形させた後に、片側のみの挟持ストッパ片23が釦部材12の小径部18の外周面に弾接するように構成されていれば良い。
また、上述した実施形態では、中枠8が時計モジュール7を収納する円筒形状に形成されている場合について述べたが、必ずしも円筒形状に限らず、時計モジュール7の下面を一部包むように中枠8が下面部を備えていても良い。この場合には、切欠き部21を中枠8の下面部まで設け、この切欠き部21内に抜け止め部22を設けても良い。すなわち、抜け止め部22を中枠8の下面部まで設け、上述した実施形態と同様に弾性変形する一対の挟持ストッパ片23及び各切込部23aを設けても良い。一対の挟持ストッパ片23がより弾性変形しやすくなり、釦部材12を一対の挟持ストッパ片23間に押し込みやすくなる。さらに中枠8の高さ方向の厚さを薄くできる。
また、上述した実施形態では、組付部材である中枠8に抜止め部22を設けた場合について述べたが、組付部材は必ずしも中枠8である必要はなく、例えば時計モジュール7を腕時計ケース1内に押え付けるための押え部材に設けても良い。すなわち、この押え部材は、時計モジュール7と裏蓋5との間に配置されるものであり、この押え部材の外周縁に抜止め部22の一対の挟持ストッパ片23を起立させて設け、これら一対の挟持ストッパ片23を時計モジュール7の外周面と腕時計ケース1の内周面との間に配置させるように構成しても良い。
さらに、上述した実施形態では、腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に適用することができる。また、必ずしも時計である必要はなく、携帯電話機や携帯情報端末機などの電子機器にも広く適用することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、モジュールが組み込まれ、かつ貫通孔が設けられたケースと、前記ケースの前記貫通孔に対してスライド可能に挿入され、かつ前記ケース内に突出する内端部に小径部と大径部とが設けられた軸部、および当該軸部の外端部に設けられた頭部を有する釦部材と、前記ケース内に組み込まれ、前記モジュールを前記ケース内に収納する組付部材と、前記組付部材に設けられ、かつ前記釦部材の前記軸部を前記ケースの前記貫通孔に対して挿入し、前記大径部を前記ケース内に突出させた際に、前記大径部によって弾力的に押し広げられて前記大径部を通過させることにより、前記小径部をその軸方向にスライド可能な状態で挟む抜止め部と、を備えていることを特徴とする押釦構造である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の押釦構造において、前記抜止め部は、互いに広がる方向に弾性変形する一対の挟持ストッパ片を備えていることを特徴とする押釦構造である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の押釦構造において、前記釦部材の前記大径部は、その外径が前記軸部の外径とほぼ同じ大きさで、前記ケースの内部側に位置する前記小径部の内端部に設けられ、前記軸部が前記ケースの前記貫通孔に対して外部側から押し込まれた際に、前記抜止め部の前記一対の挟持ストッパ片を弾力的に押し広げて通り抜けることを特徴とする押釦構造である。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の押釦構造において、前記抜止め部の前記一対の挟持ストッパ片は、その間隔が前記軸部の前記小径部の外径とほぼ同じ長さで、かつ前記組付部材を前記ケース内から抜き出す方向と反対側に位置する各端部間が開放されていることを特徴とする押釦構造である。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の押釦構造において、前記釦部材の前記大径部は、前記ケースの内部側に位置する先端側から前記ケースの外部側に向けて次第に外径が大きくなる押し広げ面と、前記軸部が前記ケースの外部に向けて押し出された際に前記ケースの内部側に位置する前記一対の挟持ストッパ片の各内側面に当接する当接面と、を備えていることを特徴とする押釦構造である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の押釦構造において、前記釦部材の前記小径部は、その軸方向の長さが前記釦部材の操作ストロークとほぼ同じ長さに形成されていることを特徴とする押釦構造である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載された押釦構造を備えていることを特徴とする時計である。
請求項8に記載の発明は、モジュールを組付部材によってケース内に収納すると共に、前記組付部材に設けられた抜止め部を前記ケースの貫通孔に対応させる第1の工程と、釦部材の軸部を前記ケースの前記貫通孔に対して挿入し、前記軸部の大径部を前記ケース内に突出させる際に、前記大径部によって前記抜止め部を弾力的に押し広げて前記大径部を通過させることにより、前記軸部の小径部をその軸方向にスライド可能な状態で前記抜止め部によって挟む第2の工程と、を備えていることを特徴とする時計の組立方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の時計の組立方法において、前記組付部材と共に前記モジュールを前記ケース内から取り出す際に、前記釦部材の前記小径部を前記抜止め部で挟んだ状態で、前記小径部を前記抜止め部に沿って相対的に移動させることにより、前記抜止め部から前記小径部を離脱させる第3の工程を備えていることを特徴とする時計の組立方法である。
1 腕時計ケース
2 本体ケース部
3 上部ケース部
7 時計モジュール
8 中枠
10 文字板
12 釦部材
13 貫通孔
14 筒状部材
14a 小径筒部
14b 大径筒部
15 軸部
16 頭部
18 小径部
19 大径部
19a 押し広げ面
19b 当接面
20 コイルばね
21 切欠き部
22 抜止め部
23 挟持ストッパ片
23a 切込部

Claims (9)

  1. モジュールが組み込まれ、かつ貫通孔が設けられたケースと、
    前記ケースの前記貫通孔に対してスライド可能に挿入され、かつ前記ケース内に突出する内端部に小径部と大径部とが設けられた軸部、および当該軸部の外端部に設けられた頭部を有する釦部材と、
    前記ケース内に組み込まれ、前記モジュールを前記ケース内に収納する組付部材と、
    前記組付部材に設けられ、かつ前記釦部材の前記軸部を前記ケースの前記貫通孔に対して挿入し、前記大径部を前記ケース内に突出させた際に、前記大径部によって弾力的に押し広げられて前記大径部を通過させることにより、前記小径部をその軸方向にスライド可能な状態で挟む抜止め部と、
    を備えていることを特徴とする押釦構造。
  2. 請求項1に記載の押釦構造において、前記抜止め部は、互いに広がる方向に弾性変形する一対の挟持ストッパ片を備えていることを特徴とする押釦構造。
  3. 請求項2に記載の押釦構造において、前記釦部材の前記大径部は、その外径が前記軸部の外径とほぼ同じ大きさで、前記ケースの内部側に位置する前記小径部の内端部に設けられ、前記軸部が前記ケースの前記貫通孔に対して外部側から押し込まれた際に、前記抜止め部の前記一対の挟持ストッパ片を弾力的に押し広げて通り抜けることを特徴とする押釦構造。
  4. 請求項2または請求項3に記載の押釦構造において、前記抜止め部の前記一対の挟持ストッパ片は、その間隔が前記軸部の前記小径部の外径とほぼ同じ長さで、かつ前記組付部材を前記ケース内から抜き出す方向と反対側に位置する各端部間が開放されていることを特徴とする押釦構造。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の押釦構造において、前記釦部材の前記大径部は、前記ケースの内部側に位置する先端側から前記ケースの外部側に向けて次第に外径が大きくなる押し広げ面と、前記軸部が前記ケースの外部に向けて押し出された際に前記ケースの内部側に位置する前記一対の挟持ストッパ片の各内側面に当接する当接面と、を備えていることを特徴とする押釦構造。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の押釦構造において、前記釦部材の前記小径部は、その軸方向の長さが前記釦部材の操作ストロークとほぼ同じ長さに形成されていることを特徴とする押釦構造。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載された押釦構造を備えていることを特徴とする時計。
  8. モジュールを組付部材によってケース内に収納すると共に、前記組付部材に設けられた抜止め部を前記ケースの貫通孔に対応させる第1の工程と、
    釦部材の軸部を前記ケースの前記貫通孔に対して挿入し、前記軸部の大径部を前記ケース内に突出させる際に、前記大径部によって前記抜止め部を弾力的に押し広げて前記大径部を通過させることにより、前記軸部の小径部をその軸方向にスライド可能な状態で前記抜止め部によって挟む第2の工程と、
    を備えていることを特徴とする時計の組立方法。
  9. 請求項8に記載の時計の組立方法において、前記組付部材と共に前記モジュールを前記ケース内から取り出す際に、前記釦部材の前記小径部を前記抜止め部で挟んだ状態で、前記小径部を前記抜止め部に沿って相対的に移動させることにより、前記抜止め部から前記小径部を離脱させる第3の工程を備えていることを特徴とする時計の組立方法。


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