JP2016030282A - プラズマ溶接用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い範囲に亘って適切な出力制御を行うことができるプラズマ溶接用電源装置を提供する。【解決手段】電源装置10には、大・中出力用に対応する第1電力生成部11と、小出力用に対応する第2電力生成部12とが備えられる。そして、大・中出力仕様の溶接トーチTH1を用いる場合には、この出力向きの第1電力生成部11がメインアーク用の出力電力を生成し、第2電力生成部12がパイロットアーク用の出力電力を生成する。小出力仕様の溶接トーチ(TH2)を用いる場合には、この出力向きの第2電力生成部12がメインアーク用の出力電力を生成し、第1電力生成部11がパイロットアーク用の出力電力を生成する。つまり、出力仕様に応じて電力生成部11,12の制御が制御切替部20bにて切り替えられる。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ溶接用電源装置に関する。
特許文献1に開示の電源装置等、出力電流値を検出する電流センサを設置し、該電流センサにて検出した出力電流値に基づいてインバータ回路のスイッチング動作を制御し、所望の出力電力とする出力制御を行う構成となっている。
特開2009−131007号公報
ところで、プラズマ溶接用電源装置においては、定格出力電流が数百[A]の大出力仕様から十数[A]の小出力仕様のものがあり、各仕様に対応した複数種類の電源装置及び溶接トーチが準備されている。
しかしながら、市場では、1台の電源装置で出力仕様の異なる溶接トーチをそれぞれ使用できる、即ち各仕様の溶接トーチに応じた出力が可能な電源装置が要望されている。この要望に応えるには、広い範囲に亘り適切な出力制御を行う必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、広い範囲に亘って適切な出力制御を行うことができるプラズマ溶接用電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するプラズマ溶接用電源装置は、出力電流値を検出する電流センサを含んで構成され出力電力の生成を行う電力生成部と、前記電力生成部を制御して所望の出力電力を得る出力制御を行う制御回路を備え、前記出力電流値に基づいて生成する溶接対象の溶接を行うためのメインアーク用の出力電力及びそのメインアーク前のパイロットアーク用の出力電力を溶接トーチに供給するプラズマ溶接用電源装置であって、前記電力生成部は、電源装置の出力範囲で大出力側の第1出力範囲に対応して構成される第1電力生成部と、電源装置の出力範囲で小出力側の第2出力範囲に対応して構成される第2電力生成部とを備え、出力仕様の異なる複数の前記溶接トーチの内で前記第1出力範囲の出力仕様のものを用いる場合には、前記第1電力生成部が前記メインアーク用の出力電力を生成、前記第2電力生成部が前記パイロットアーク用の出力電力を生成するように動作し、前記溶接トーチの内で前記第2出力範囲の出力仕様のものを用いる場合には、前記第2電力生成部が前記メインアーク用の出力電力を生成、前記第1電力生成部が前記パイロットアーク用の出力電力を生成するように動作すべく制御の切り替えを行う制御切替部を備える。
この構成によれば、出力電力の生成を行う電力生成部として、大出力側の第1出力範囲に対応する第1電力生成部と、小出力側の第2出力範囲に対応する第2電力生成部とが備えられる。そして、大出力側の第1出力範囲の出力仕様の溶接トーチを用いる場合には、大出力側の第1出力範囲に対応した構成の第1電力生成部がメインアーク用の出力電力を生成し、小出力側の第2電力生成部がパイロットアーク用の出力電力を生成する。小出力側の第2出力範囲の出力仕様の溶接トーチを用いる場合には、小出力側の第2出力範囲に対応した構成の第2電力生成部がメインアーク用の出力電力を生成し、大出力側の第1電力生成部がパイロットアーク用の出力電力を生成する。つまり、出力仕様に応じて電力生成部の制御が切り替えられるため、対応の電力生成部による適切な出力制御が広い範囲に亘って行うことが可能である。また、パイロットアーク用の出力電力の生成を小出力側の第2電力生成部が担当するのは好ましい選択である。これに対し、パイロットアーク用の出力電力の生成を大出力側の第1電力生成部が担当するのは懸念されるところであるが、パイロットアーク用の出力電力の生成には細やかな制御が不要のため、第1電力生成部であっても十分に対応可能である。
また上記のプラズマ溶接用電源装置において、前記第1電力生成部に備えられる前記電流センサは、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様のものが用いられ、前記第2電力生成部に備えられる前記電流センサは、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様のものが用いられることが好ましい。
この構成によれば、大出力側の第1電力生成部には、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の電流センサが用いられ、小出力側の第2電力生成部には、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の電流センサが用いられる。これにより、対応の電流センサにて広い出力範囲の出力電流値を適切に検出でき、広い範囲に亘って適切に出力制御を行うことに貢献する。
また上記のプラズマ溶接用電源装置において、前記第1電力生成部は、自身の出力範囲に応じた高耐性の回路部品にて構成され、前記第2電力生成部は、自身の出力範囲に応じた低耐性の回路部品にて構成されることが好ましい。
この構成によれば、第1及び第2電力生成部は、それぞれ自身の出力範囲に応じた耐性の回路部品にて構成される。つまり、第2電力生成部は低耐性(小型)の回路部品にて構成されるため、2つの電力生成部を備える電源装置であっても大型化が極力抑制される。
また上記のプラズマ溶接用電源装置において、電源装置と前記溶接トーチとの電気的接続に基づいて前記溶接トーチの出力仕様が自動判別される判別手段を備えることが好ましい。
この構成によれば、電源装置と溶接トーチとの電気的接続により、溶接トーチの出力仕様が自動判別されるため、出力仕様の判別が簡易で確実である。
また上記のプラズマ溶接用電源装置において、前記判別手段は、前記溶接トーチの仕様判別を行った後に、前記溶接トーチに備えられる起動スイッチの操作に基づく電源装置の電力生成を禁止から許可に切り替えることが好ましい。
この構成によれば、溶接トーチの仕様判別が行われた後に、溶接トーチの起動スイッチの操作に基づく電源装置の電力生成が禁止から許可に切り替えられる。つまり、溶接トーチの仕様判別が行われた後の起動スイッチの操作で初めてその仕様に合った出力電力の溶接トーチへの供給がなされるため、換言すれば溶接トーチに対して仕様に合わない電力供給がなされることを確実に防止できる。
本発明のプラズマ溶接用電源装置によれば、広い範囲に亘って適切な出力制御を行うことができる。
一実施形態のプラズマ溶接用電源装置(大・中出力時)の構成図である。 同形態のプラズマ溶接用電源装置(小出力時)の構成図である。
以下、プラズマ溶接用電源装置の一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のプラズマ溶接用電源装置10は、商用電源から供給される三相の交流入力電力からプラズマアーク溶接に適した直流出力電力を生成する電源装置である。本実施形態の電源装置10は、第1電力生成部11と第2電力生成部12との2つの電力生成部を備え、図1及び図2に示すように、接続される溶接トーチTH1,TH2の出力仕様に応じて溶接時に主動作する電力生成部11,12が選択され、各電力生成部11,12にて適切な出力電力の生成が行われる。
第1電力生成部11は、中〜大出力用の電力生成を行う回路部である。第1電力生成部11は、一次側整流回路DR1a、平滑コンデンサC1、インバータ回路INV1、溶接トランスINT1、二次側整流回路DR1b、直流リアクトルDCL1及び電流センサID1を備えている。
一次側整流回路DR1a及び平滑コンデンサC1は、交流入力電力から一旦直流に変換しその直流電力をインバータ回路INV1に出力する。インバータ回路INV1は、IGBT等の半導体スイッチング素子を用いた例えばフルブリッジ回路にて構成され、スイッチング動作により直流電力を高周波交流電力に変換する。インバータ回路INV1は、制御回路20による出力制御としてスイッチング制御(パルス幅変調制御:PWM制御)が行われる。インバータ回路INV1は、生成した高周波交流電力を溶接トランスINT1に出力する。溶接トランスINT1の二次側の二次側整流回路DR1b及び直流リアクトルDCL1は、インバータ回路INV1にて生成した高周波交流電力に基づく溶接トランスINT1の二次側交流電力をプラズマアーク溶接に適した直流出力電力に変換する。そして、第1電力生成部11にて生成された出力電力は、電源装置10に設けた出力端子T1,T2から出力される。
因みに、第1電力生成部11は、中〜大出力に対応、例えば300[A]の定格出力電流が生成可能に構成され、第1電力生成部11を構成するインバータ回路INV1(スイッチング素子)や溶接トランスINT1等の各種回路部品はそれに対応した高耐性の部品が用いられる。
第1電力生成部11に備えられる電流センサID1は、例えばホール式電流センサであり、中〜大出力に対応して広い範囲の電流検出が可能な、例えば300[A]用のセンサが用いられる。つまり、この電流センサID1は、分解能の粗い仕様(後述の電流センサID2よりも粗い仕様)のセンサとなっている。そして、電流センサID1の検出信号は、制御回路20に入力される。
第2電力生成部12は、小出力用の電力生成を行う回路部である。第2電力生成部12は、一次側整流回路DR2a、平滑コンデンサC2、インバータ回路INV2、溶接トランスINT2、二次側整流回路DR2b、直流リアクトルDCL2及び電流センサID2を備えている。
第2電力生成部12は、出力の違いはあるものの第1電力生成部11と基本的に同様な構成及び動作を行うものである。第2電力生成部12にて生成された出力電力は、電源装置10に設けた出力端子T3,T2から出力される。
因みに、第2電力生成部12は、小出力に対応、例えば30[A]の定格出力電流が生成可能に構成され、第2電力生成部12を構成するインバータ回路INV2(スイッチング素子)や溶接トランスINT2等の各種回路部品はそれに対応した低耐性(小型)の部品が用いられる。つまり、第2電力生成部12は第1電力生成部11よりも十分に小さく構成できるため、2つの電力生成部11,12を備える本実施形態の電源装置10としてはさほど大型化せず、比較的コンパクトに構成可能である。
第2電力生成部12に備えられる電流センサID2は、同様に例えばホール式電流センサであり、小出力に対応して狭い範囲の電流検出が可能な、例えば30[A]用のセンサが用いられる。つまり、この電流センサID2は、分解能の細かい仕様(上記の電流センサID1よりも細かい仕様)のセンサとなっている。そして、電流センサID2の検出信号は、制御回路20に入力される。
また、電源装置10には、第1及び第2電力生成部11,12と共に、高周波発生回路PA、カップリングコイルCK及びコンデンサCxが備えられている。高周波発生回路PA、カップリングコイルCK及びコンデンサCxを経て生成されるパイロットアーク用の高周波電圧は、電力生成部11,12で共用するマイナス側の出力端子T2と電源装置10に設けた出力端子T4とから出力される。高周波発生回路PAは、制御回路20の制御に基づいて動作する。
ここで、図1及び図2に示す溶接トーチTH1,TH2の構造及び接続態様について、大・中出力用の溶接トーチTH1及び小出力用の溶接トーチTH2は、それぞれ中心に電極aが設けられ、その外側にカソードスリーブbが、更にその外側にアノードスリーブcが、最も外側にシールドキャップdが設けられてなる。電極aとカソードスリーブbとの間、及びカソードスリーブbとアノードスリーブcとの間からはプラズマガスが噴射され、アノードスリーブcとシールドキャップdとの間からはシールドガスが噴射される。ガスの供給路及び供給源については図示を省略している。そして、プラズマガス及びシールドガスの噴射時期や噴射量等は、制御回路20にて制御される。
大・中出力用の溶接トーチTH1は、例えば定格出力電流が200[A]や100[A]の仕様のものである。この溶接トーチTH1の電源装置10に対する接続態様は図1の通りであり、電極aは出力端子T2に、溶接対象Mは出力端子T1に、アノードスリーブcは出力端子T3に、カソードスリーブbは出力端子T4にそれぞれ接続される。つまりこの場合、中〜大出力用の第1電力生成部11がメインアーク用の電力生成(メインアーク出力動作)を行い、小出力用の第2電力生成部12がパイロットアーク用の電力生成(パイロットアーク出力動作)を行うことになる。
小出力用の溶接トーチTH2は、例えば定格出力電流が15[A]の仕様のものである。この溶接トーチTH2の電源装置10に対する接続態様は図2の通りであり、電極aは出力端子T2に、溶接対象Mは出力端子T3に、アノードスリーブcは出力端子T1に、カソードスリーブbは出力端子T4にそれぞれ接続される。つまりこの場合、小出力用の第2電力生成部12がメインアーク用の電力生成(メインアーク出力動作)を行い、中〜大出力用の第1電力生成部11がパイロットアーク用の電力生成(パイロットアーク出力動作)を行うことになる。
因みに、これらの溶接トーチTH1,TH2には、電源装置10から延びるコネクタCONが装着可能であり、溶接トーチTH1,TH2の使用時にコネクタCONを介して何れの出力仕様の溶接トーチTH1,TH2が接続されたかが制御回路20(接続判別部20a)にて判別できるようになっている。具体的には、溶接トーチTH1,TH2毎に自身の出力仕様を電気的に読取可能な識別情報(複数端子の電位の組み合わせ等)を有し、制御回路20の接続判別部20aはその溶接トーチTH1,TH2に装着可能なコネクタCONを介して仕様毎の情報を読み取ることで各仕様の判別を行うようになっている。そして、制御回路20(制御切替部20b)は、溶接トーチTH1,TH2の何れが接続されたかで制御態様を切り替える。
次に、制御回路20の制御を含めた電源装置10の動作を説明する。
[大・中出力用の溶接トーチTH1による溶接]
図1のように定格200[A]や100[A]等の大・中出力用の溶接トーチTH1が接続されると、制御回路20の接続判別部20aは、コネクタCONを介して溶接トーチTH1の接続を認識すると共に、各種起動スイッチTS1,TS2の操作に基づく電源装置10の電力生成を禁止から許可に切り替える。制御回路20の制御切替部20bは、その接続態様に対応すべく、第1電力生成部11をメインアーク用の電力生成部として機能させ、第2電力生成部12をパイロットアーク用の電力生成部として機能させる制御態様とする。
溶接トーチTH1のパイロットアーク用起動スイッチTS1がオンされると、制御回路20は高周波発生回路PAを動作させ、カップリングコイルCK及びコンデンサCxを介して溶接トーチTH1に高周波電圧を印加させる。また、制御回路20は、第2電力生成部12に対して制御信号Sc2を出力し、この第2電力生成部12にてパイロットアーク用の出力電力の生成を行わせる。溶接トーチTH1では、パイロットアーク用の出力電力の供給に基づいて電極aとアノードスリーブcとの間にパイロットアークが発生する。
因みに、このパイロットアークの発生の際、数[A]程度の比較的小さな電流が用いられるが、電流センサID2の検出性能も含め元々得意な電流域の小出力用の第2電力生成部12にて適切なパイロットアーク用の出力電力の生成が行われる。また、パイロットアークの発生の際の出力制御には電流フィードバックを用いた細やかな制御が不要であるため、第2電力生成部12では特段細やかな制御は行われない。
次いで、溶接トーチTH1のメインアーク用起動スイッチTS2がオンされると、制御回路20は、第1電力生成部11に対して制御信号Sc1を出力し、この第1電力生成部11にてメインアーク用の出力電力の生成を行わせる。溶接トーチTH1では、メインアーク用の出力電力の供給に基づいて電極aと溶接対象Mとの間にメインアークが発生し、パイロットアークからメインアークに移行する。尚、パイロットアーク用の出力電力の生成はメインアーク用の出力電力の生成中も継続してもよく、またメインアーク用の出力電力の生成中は停止させてもよい。
そして、実溶接を行うメインアーク出力動作時においては、制御回路20は、第1電流センサID1の検出に基づく出力電流値と電流設定器IRによる設定電流値とに基づいて、第1電力生成部11のインバータ回路INV1のスイッチング制御(PWM制御)を行い、その時々で適切な出力電力となるような制御を行う。つまり、大・中出力用の溶接トーチTH1による溶接では、この出力向きの第1電流センサID1を用いる電流フィードバックが行われることから、適切な出力制御が実施される。
[小出力用の溶接トーチTH2による溶接]
図2のように定格15[A]等の小出力用の溶接トーチTH2が接続されると、制御回路20の接続判別部20aは、コネクタCONを介して溶接トーチTH2の接続を認識すると共に、各種起動スイッチTS1,TS2の操作に基づく電源装置10の電力生成を禁止から許可に切り替える。また、制御回路20の制御切替部20bは、その接続態様に対応すべく、第2電力生成部12をメインアーク用の電力生成部として機能させ、第1電力生成部11をパイロットアーク用の電力生成部として機能させる制御態様とする。
溶接トーチTH2のパイロットアーク用起動スイッチTS1がオンされると、制御回路20は高周波発生回路PAを動作させ、カップリングコイルCK及びコンデンサCxを介して溶接トーチTH2に高周波電圧を印加させる。また、制御回路20は、第1電力生成部11に対して制御信号Sc1を出力し、この第1電力生成部11にてパイロットアーク用の出力電力の生成を行わせる。溶接トーチTH2では、パイロットアーク用の出力電力の供給に基づいて電極aとアノードスリーブcとの間にパイロットアークが発生する。
上記したように、このパイロットアークの発生の際には、数[A]程度の比較的小さな電流が用いられる。電流センサID1の検出性能も含め不得意な電流域の大出力用の第1電力生成部11による電力生成ではあるが、このパイロットアークの発生の際の出力制御には電流フィードバックを用いた細やかな制御が不要であるため、分解能の粗い仕様の電流センサID1を用いる第1電力生成部11でも十分に対応可能である。
次いで、溶接トーチTH2のメインアーク用起動スイッチTS2がオンされると、制御回路20は、第2電力生成部12に対して制御信号Sc2を出力し、この第2電力生成部12にてメインアーク用の出力電力の生成を行わせる。溶接トーチTH2では、メインアーク用の出力電力の供給に基づいて電極aと溶接対象Mとの間にメインアークが発生する。
そして、実溶接を行うメインアーク出力動作時においては、制御回路20は、第2電流センサID2の検出に基づく出力電流値と電流設定器IRによる設定電流値とに基づいて、第2電力生成部12のインバータ回路INV2のスイッチング制御(PWM制御)を行い、その時々で適切な出力電力となるような制御を行う。つまり、小出力用の溶接トーチTH2による溶接では、この出力向きの第2電流センサID2を用いる電流フィードバックが行われることから、適切な出力制御の実施が可能である。
このように本実施形態の電源装置10では、溶接トーチTH1,TH2の出力仕様に応じて、電流センサID1,ID2を含めた電力生成部11,12がメインアーク担当かパイロットアーク担当かが適切に選択されるため、1つの電源装置10であっても広い範囲の(各出力仕様に応じた)出力制御を適切に行うことができるものとなっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)電源装置10には、大・中出力用(第1出力範囲)に対応する第1電力生成部11と、小出力用(第2出力範囲)に対応する第2電力生成部12とが備えられている。そして、大・中出力仕様の溶接トーチTH1を用いる場合には、この出力向きの第1電力生成部11がメインアーク用の出力電力を生成し、第2電力生成部12がパイロットアーク用の出力電力を生成する。小出力仕様の溶接トーチTH2を用いる場合には、この出力向きの第2電力生成部12がメインアーク用の出力電力を生成し、第1電力生成部11がパイロットアーク用の出力電力を生成する。つまり、出力仕様に応じて電力生成部11,12の制御が制御切替部20bにて切り替えられるため、対応の電力生成部11,12による適切な出力制御を広い範囲に亘って行うことができる。また、パイロットアーク用の出力電力の生成を小出力用の第2電力生成部12が担当するのは好ましい選択である。これに対し、パイロットアーク用の出力電力の生成を大・中出力用の第1電力生成部11が担当するのは懸念されるところであるが、パイロットアーク用の出力電力の生成には細やかな制御が不要のため、第1電力生成部11であっても十分に対応することができる。
(2)大・中出力用の第1電力生成部11には、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の電流センサID1が用いられ、小出力用の第2電力生成部12には、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の電流センサID2が用いられている。これにより、対応の電流センサID1,ID2にて広い出力範囲の出力電流値を適切に検出でき、広い範囲に亘って適切に出力制御を行うことに貢献できる。
(3)第1及び第2電力生成部11,12は、それぞれ自身の出力範囲に応じた耐性の回路部品(インバータ回路INV1,INV2(IGBT等の半導体スイッチング素子)や溶接トランスINT1,INT2等)にて構成されている。つまり、第2電力生成部12は低耐性(小型)の回路部品にて構成されるため、2つの電力生成部11,12を備える本実施形態の電源装置10であっても大型化を極力抑制することができる。
(4)電源装置10と溶接トーチTH1,TH2とをコネクタCONを通じて電気的に接続することで、制御回路20は溶接トーチTH1,TH2の出力仕様を自動判別し、この判別に応じた電力生成部11,12等の制御の切り替えを行う。これにより、溶接トーチTH1,TH2の出力仕様の判別を簡易で確実とすることができる。
(5)溶接トーチTH1,TH2の仕様判別が行われた後に、溶接トーチTH1,TH2の起動スイッチTS1,TS2の操作に基づく電源装置10の電力生成が禁止から許可に切り替えられる。つまり、溶接トーチTH1,TH2の仕様判別が行われた後の起動スイッチTS1,TS2の操作で初めてその仕様に合った出力電力の溶接トーチTH1,TH2への供給がなされるため、換言すれば溶接トーチTH1,TH2に対して仕様に合わない電力供給がなされることを確実に防止することができる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・出力仕様の具体例として200[A]、100[A]、15[A]の3種類を示したが、これに限定されるものではない。また、電源装置10(溶接トーチTH1,TH2)は、2種類又は4種類以上の対応のものでもよい。
・電流センサID1,ID2の具体例として300[A]、30[A]を示したが、これに限定されるものではない。第1電力生成部11の電流センサID1には広い範囲の電流検出が可能で分解能の粗い仕様のものを用い、第2電力生成部12の電流センサID2には狭い範囲の電流検出が可能で分解能の細かい仕様のものを用いるのが好ましい。
・インバータ回路INV1,INV2を例えばフルブリッジ回路としたが、ハーフブリッジ回路やチョッパ回路等、その他のスイッチング回路にて構成してもよい。また、インバータ回路INV1とインバータ回路INV2とを異なるスイッチング回路にて構成してもよい。
・インバータ回路INV1,INV2のスイッチング制御を例えばパルス幅変調制御(PWM制御)としたが、これ以外のスイッチング制御を用いてもよい。例えば、電路上で対をなすスイッチング素子のオンパルスの位相を相対的にずらして、後段の溶接トランスINT1,INT2への電力伝達期間を調整する位相シフト制御(PSM制御)を用いてもよい。また、PWM制御やPSM制御を含め、複数のスイッチング制御を組み合わせてもよい。
・電極aとシールドキャップdとの間にカソードスリーブbとアノードスリーブcを用いた所謂2重ノズル方式の溶接トーチTH1,TH2を用いたが、カソードスリーブbとアノードスリーブcとを1つのノズルとした1重ノズル方式の溶接トーチを用いてもよい。
・溶接トーチTH1,TH2の何れが接続されたか(何れの出力仕様か)を作業者に対して表示や音声等を用いて報知する手段を設けてもよい。このようにすれば、作業者に対して何れの溶接トーチTH1,TH2を使用しているかをより確実に認識させることができる。
・電源装置10と溶接トーチTH1,TH2とをコネクタCONを通じて電気的に接続して溶接トーチTH1,TH2の出力仕様を自動判別したが、出力仕様を切り替えるスイッチや出力仕様の数値入力を行う手段を溶接トーチや電源装置に設けて、作業者にて切り替える態様としてもよい。
10 プラズマ溶接用電源装置(電源装置)
11 第1電力生成部(電力生成部)
12 第2電力生成部(電力生成部)
20 制御回路
20a 接続判別部(判別手段)
20b 制御切替部
ID1,ID2 電流センサ
TH1,TH2 溶接トーチ
M 溶接対象
CON コネクタ(判別手段)

Claims (5)

  1. 出力電流値を検出する電流センサを含んで構成され出力電力の生成を行う電力生成部と、前記電力生成部を制御して所望の出力電力を得る出力制御を行う制御回路を備え、前記出力電流値に基づいて生成する溶接対象の溶接を行うためのメインアーク用の出力電力及びそのメインアーク前のパイロットアーク用の出力電力を溶接トーチに供給するプラズマ溶接用電源装置であって、
    前記電力生成部は、電源装置の出力範囲で大出力側の第1出力範囲に対応して構成される第1電力生成部と、電源装置の出力範囲で小出力側の第2出力範囲に対応して構成される第2電力生成部とを備え、
    出力仕様の異なる複数の前記溶接トーチの内で前記第1出力範囲の出力仕様のものを用いる場合には、前記第1電力生成部が前記メインアーク用の出力電力を生成、前記第2電力生成部が前記パイロットアーク用の出力電力を生成するように動作し、前記溶接トーチの内で前記第2出力範囲の出力仕様のものを用いる場合には、前記第2電力生成部が前記メインアーク用の出力電力を生成、前記第1電力生成部が前記パイロットアーク用の出力電力を生成するように動作すべく制御の切り替えを行う制御切替部を備えたことを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    前記第1電力生成部に備えられる前記電流センサは、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様のものが用いられ、前記第2電力生成部に備えられる前記電流センサは、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様のものが用いられていることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    前記第1電力生成部は、自身の出力範囲に応じた高耐性の回路部品にて構成され、前記第2電力生成部は、自身の出力範囲に応じた低耐性の回路部品にて構成されていることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    電源装置と前記溶接トーチとの電気的接続に基づいて前記溶接トーチの出力仕様が自動判別される判別手段を備えたことを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
  5. 請求項4に記載のプラズマ溶接用電源装置において、
    前記判別手段は、前記溶接トーチの仕様判別を行った後に、前記溶接トーチに備えられる起動スイッチの操作に基づく電源装置の電力生成を禁止から許可に切り替えることを特徴とするプラズマ溶接用電源装置。
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