JP2016030033A - ステントデリバリーカテーテル - Google Patents

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Tomoyuki Uchida
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Abstract

【課題】簡単な構造のアウタシャフトによって、ステントの留置を効率的に行うことができる、新規な構造のステントデリバリーカテーテルを提供すること。
【解決手段】アウタディスタルシャフト20にメインシャフト22の遠位端を差し入れて固着し、メインシャフト22に挿通されたコアシャフト34の遠位端をアウタディスタルシャフト20に挿入されたインナディスタルシャフト44に連結すると共に、インナディスタルシャフト44をメインシャフト22に軸直角方向で重ね合わせる。ステント28の留置時にインナディスタルシャフト44の近位端をメインシャフト22の遠位端よりも遠位まで相対移動させると共に、インナディスタルシャフト44の近位端面とメインシャフト22の遠位端面との少なくとも一方には、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22の重ね合わせ面から離れるに従って軸方向に突出するように傾斜するガイド面54を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステントを血管等の体内管腔に留置する際に用いられるステントデリバリーカテーテルに関するものである。
従来から、血管等の体内管腔の病変部にステントを留置する際に用いられるステントデリバリーカテーテルが知られている。ステントデリバリーカテーテルは、アウタシャフトにインナシャフトが挿通された構造を有しており、アウタシャフトに収容されたステントが、アウタシャフトとインナシャフトの軸方向での相対変位によって拡張状態で排出されるようになっている。具体的には、例えば、特開2012−55470号公報(特許文献1)では、遠位チューブがプッシャワイヤに対して近位に引き込まれることで、プッシャワイヤに連結されたガイドワイヤ誘導チューブとそれに取り付けられたステント圧迫部材とが遠位チューブに対して遠位に相対移動して、ステントが遠位チューブから遠位に拡張状態で排出されるようになっている。
ところで、特許文献1のステントデリバリーカテーテルでは、アウタシャフトが近位チューブと中間チューブと遠位チューブとを軸方向に連接することで形成されている。更に、遠位チューブと近位チューブがシングルルーメン構造とされて、遠位チューブが近位チューブよりも大径とされていると共に、中間チューブがダブルルーメン構造とされている。そして、中間チューブの一方のルーメンにプッシャワイヤが挿通されていると共に、中間チューブの他方のルーメンにガイドワイヤ誘導チューブが挿通されている。
しかしながら、特許文献1のように、構造や大きさの異なる複数のチューブを連接した構造のアウタシャフトを採用すると、単純なチューブで構成されたシングルルーメンのアウタシャフトに比して構造が複雑であることから、製造時の作業工程数の増加や、各チューブの境界部分での応力集中などが問題になるおそれがあった。
特開2012−55470号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、簡単な構造のアウタシャフトによって、ステントの留置を効率的に行うことができる、新規な構造のステントデリバリーカテーテルを提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
先ず、本発明者は、より簡単な構造のアウタシャフトを用いたステントデリバリーカテーテル100を検討した。即ち、図13に示すように、アウタシャフトとして、単純なシングルルーメンのメインシャフト104の遠位端が、同じくシングルルーメンのアウタディスタルシャフト106に挿入されて、それらメインシャフト104とアウタディスタルシャフト106が周上で部分的に固着された構造を検討した。更に、図13の検討構造では、インナシャフトを構成するコアシャフト108がメインシャフト104に挿通されてアウタディスタルシャフト106内に突出されると共に、インナシャフトを構成するインナディスタルシャフト110がアウタディスタルシャフト106に挿入配置されて、それらコアシャフト108とインナディスタルシャフト110が相互に連結される。そして、アウタシャフトがインナシャフトに対して近位に引き込まれることにより、アウタディスタルシャフト106に収容されたステントが、アウタディスタルシャフト106から遠位に排出されて展張されるようになっている。
ところが、このような構造のステントデリバリーカテーテル100では、ステントの留置に際して、コアシャフト108に連結されたインナディスタルシャフト110が、アウタシャフトに対して遠位に相対変位することから、ステント留置後にアウタシャフトがコアシャフト108に対して遠位に押し込まれると、インナディスタルシャフト110の近位端が、メインシャフト104の遠位端に引っ掛かる場合があった。即ち、ステントの留置時にインナディスタルシャフト110の近位端がメインシャフト104の遠位端よりも遠位まで相対変位すると、ステント留置後にインナディスタルシャフト110をアウタディスタルシャフト106に収容する際に、図13に示すように、インナディスタルシャフト110の近位端がメインシャフト104の遠位端に軸方向で当接係止されて、インナディスタルシャフト110の遠位端がアウタディスタルシャフト106に収容され難くなるおそれがあった。
このような新たに生じた課題を解決することも目的として為された本発明の第1の態様は、アウタシャフトにインナシャフトが挿通された構造を有しており、該アウタシャフトがアウタディスタルシャフトを備えていると共に、該アウタディスタルシャフトにはステントが収縮状態で収容されており、該アウタシャフトを該インナシャフトに対して近位に引き込むことで該ステントが該アウタディスタルシャフトから遠位に排出されて拡張されるようにしたステントデリバリーカテーテルにおいて、前記アウタシャフトが前記アウタディスタルシャフトにメインシャフトの遠位端を差し入れて固着した構造を有しており、該メインシャフトには前記インナシャフトを構成するコアシャフトが挿通されて、該コアシャフトの遠位端が該アウタディスタルシャフトに挿入されていると共に、該インナシャフトを構成するインナディスタルシャフトが該アウタディスタルシャフトに挿入されて、該インナディスタルシャフトが該メインシャフトから遠位に突出する該コアシャフトに連結されていると共に、該インナディスタルシャフトの近位端が該メインシャフトに軸直角方向で重ね合わされており、該ステントを該アウタディスタルシャフトから遠位に排出する際に、該インナディスタルシャフトの近位端が該メインシャフトの遠位端よりも遠位まで相対移動するようになっていると共に、該インナディスタルシャフトの近位端面と該メインシャフトの遠位端面との少なくとも一方には、それらインナディスタルシャフトとメインシャフトの重ね合わせ面から離れるに従って軸方向に突出するように傾斜したガイド面が設けられていることを、特徴とする。
第1の態様によれば、ステントの留置時にメインシャフトの遠位端よりも遠位に位置するインナディスタルシャフトの近位端が、ステント留置後にアウタシャフトをインナシャフトに対して遠位に押し込む際に、メインシャフトの遠位端に引っ掛かるのを防ぐことができる。即ち、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面との少なくとも一方に、所定の方向へ傾斜するガイド面を形成することにより、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面が軸方向に当接する場合に、インナディスタルシャフトとメインシャフトを軸直角方向で相互に引き離す案内作用が発揮される。かかる案内作用によって、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面との軸方向での係止が速やかに解除されて、インナディスタルシャフトがメインシャフトを外れた外側にスムーズに案内されることから、ステント留置後の手技の容易化が図られる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のステントデリバリーカテーテルにおいて、前記インナディスタルシャフトの近位端面に前記メインシャフトから離れるに従って近位に傾斜するガイド面が設けられていると共に、該インナディスタルシャフトが樹脂単体で形成されているものである。
第2の態様によれば、ガイド面を備えるインナディスタルシャフトを、ワイヤを編組した編組スリーブなどを持たない樹脂単体で形成されたものとすることにより、インナディスタルシャフトの近位部分を容易に斜めに切断することができる。それ故、インナディスタルシャフトの軸直角方向に対して傾斜して広がるガイド面を、インナディスタルシャフトの近位端面に対して簡単に且つ精度良く形成することができる。
本発明によれば、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面との少なくとも一方に、所定の向きに傾斜するガイド面が設けられていることにより、インナディスタルシャフトとメインシャフトが軸方向で当接する場合に、それらインナディスタルシャフトとメインシャフトの軸方向での係止が、ガイド面の案内作用によって速やかに解除される。その結果、ステント留置後にインナディスタルシャフトをアウタディスタルシャフトに収容する手技が、インナディスタルシャフトとメインシャフトの引っ掛かりによって妨げられることなく実現可能となって、スムーズな手技の進行を助けることができる。
本発明の第1の実施形態としてのステントデリバリーカテーテルを示す側面図。 図1に示すステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部を拡大して示す縦断面図。 図2のIII−III断面図。 図2のIV−IV断面図。 図2のV−V断面図。 図2のVI−VI断面図。 図2のVII−VII断面図。 図2に示すステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部拡大図において、ステントを排出した状態を示す縦断面図。 図2に示すステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部拡大図において、ステント排出後にアウタシャフトとインナシャフトを初期位置に戻した状態を示す縦断面図。 図2に示すステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部を更に拡大して示す縦断面図であって、インナディスタルシャフトとメインシャフトが軸方向に当接した状態を示す図。 本発明の別の一実施形態としてのステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部を拡大して示す縦断面図であって、ステント排出前の初期状態と、インナディスタルシャフトとメインシャフトが軸方向に当接した状態とを、それぞれ示す。 本発明のまた別の一実施形態としてのステントデリバリーカテーテルの遠位部分の要部を拡大して示す縦断面図であって、インナディスタルシャフトとメインシャフトが軸方向に当接した状態を示す。 本発明に至る過程において検討したステントデリバリーカテーテルの一態様を示す縦断面図であって、ステント排出前の初期状態と、インナディスタルシャフトとメインシャフトが軸方向に当接した状態とを、それぞれ示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態としてのステントデリバリーカテーテル(以下、カテーテルと称する)10が示されている。カテーテル10は、柔軟なシャフト12を備えており、シャフト12がアウタシャフト14にインナシャフト16を挿通した構造を有している。
より詳細には、アウタシャフト14は、近位端を構成するチューブ状のアウタプロキシマルシャフト18と、遠位端を構成する大径チューブ状のアウタディスタルシャフト20とを、チューブ状のメインシャフト22によって相互に接続した構造を有している。図2,3に示すように、メインシャフト22の遠位端部分は、アウタディスタルシャフト20に挿入されており、外周面の一部がアウタディスタルシャフト20の内周面に重ね合わされて溶着等の手段で固着されている。また、アウタディスタルシャフト20の近位開口部は、メインシャフト22の挿通領域を外れた領域がポート23とされており、ポート23が後述するガイドワイヤルーメン46の近位開口部を構成している。本実施形態のアウタディスタルシャフト20は、近位端面がメインシャフト22との固着部分に向かって次第に近位へ傾斜する傾斜面とされている。
なお、アウタプロキシマルシャフト18と、アウタディスタルシャフト20との、各形成材料は、特に限定されるものではないが、例えば、アウタプロキシマルシャフト18とアウタディスタルシャフト20は、ポリイミド単体で形成される。更に、メインシャフト22の形成材料は、Ni−Ti合金やエンジニアリングプラスチックなどで形成された編組スリーブをポリイミドのチューブに埋設固着したブレードチューブが、好適に採用される。
さらに、アウタプロキシマルシャフト18の近位端には、アウタコネクタ24が直列的に接続されており、アウタコネクタ24の近位端には、Yコネクタ26が直列的に接続されている。
また、図2に示すように、アウタディスタルシャフト20には、ステント28が収容配置されている。ステント28は、全体として略円筒形状を有する網状体とされており、ジグザグに屈曲しながら全周に亘って延びる環状のセル30が、軸方向に複数配されていると共に、軸方向に隣り合って配されたセル30,30が、周上の複数箇所に一体形成された繋ぎ32によって相互に連結された構造を有している。更に、ステント28は、弾性的に変形可能な構造及び材料で形成されており、縮径変形された収縮状態でアウタディスタルシャフト20に収容されている。なお、本実施形態のステント28は、Ni−Ti合金などの形状記憶合金で形成されており、後述するようにアウタディスタルシャフト20から排出されることによって、自動的に拡径変形して拡張状態で留置される自己拡張型ステントとされている。
インナシャフト16は、図2,4に示すように、コアシャフトとしてのハイポチューブ34を備えている。ハイポチューブ34は、アウタシャフト14を構成するメインシャフト22に挿通されており、遠位端がメインシャフト22から突出してアウタディスタルシャフト20に挿入されていると共に、近位部分がアウタコネクタ24およびYコネクタ26に挿通されている。なお、コアシャフトは、螺旋状などのスリットによって柔軟性や耐キンク性を向上させた金属製のハイポチューブ34に限定されるものではなく、例えば、ポリイミド等で形成されたチューブに、金属や樹脂の線材を編組した編組スリーブを固着したブレードチューブなども、コアシャフトとして採用され得る。
さらに、ハイポチューブ34の近位端には、図1に示すように、チューブ状のインナプロキシマルシャフト36が外挿されている。インナプロキシマルシャフト36は、遠位端が二股に分岐したYコネクタ26の近位開口部の一方に差し入れられていると共に、近位端にはインナコネクタ38が接続されている。なお、インナプロキシマルシャフト36に挿通されるハイポチューブ34の近位端は、インナコネクタ38に接続されている。
更にまた、ハイポチューブ34よりも遠位には、略厚肉筒状の押し子チューブ40が配されて、アウタディスタルシャフト20に対して摺動可能に収容されている。更に、押し子チューブ40の遠位端には、白金とイリジウムの合金等といったX線不透過性の金属で形成された第1の造影マーカー42が、内周面に固着されている。
また、インナシャフト16は、インナディスタルシャフト44を備えている。インナディスタルシャフト44は、図2,5,6に示すように、ガイドワイヤルーメン46を構成する中心孔を備えた樹脂製のチューブであって、アウタディスタルシャフト20に挿入されている。また、インナディスタルシャフト44の近位開口部は、アウタディスタルシャフト20内に位置して開口しており、ガイドワイヤルーメン46がポート23を通じて外部に連通されている。なお、インナディスタルシャフト44は、編組スリーブで補強されたブレードチューブも採用可能であるが、後述するガイド面54の形成容易性などの観点から樹脂単体で形成されることが望ましく、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリイミド等で形成された単層チューブが、破断強度が大きく且つ伸縮し難いことから、好適に採用される。
さらに、インナディスタルシャフト44の軸方向の中間部分が、メインシャフト22から遠位に突出したハイポチューブ34の遠位端部分に周上の一部で重ね合わされて、溶着等の手段でハイポチューブ34に連結されている。本実施形態において、相互に固着されるインナディスタルシャフト44の中間部分とハイポチューブ34の遠位端部分には、図7に示すように、カバーチューブ48が外挿されている。そして、カバーチューブ48が溶着等の手段でインナディスタルシャフト44とハイポチューブ34の両方に固着されることによって、インナディスタルシャフト44とハイポチューブ34がより強固に固着されている。更に、カバーチューブ48は、遠位端が押し子チューブ40に溶着等の手段で固着されており、押し子チューブ40と一体的に接続されている。
更にまた、インナディスタルシャフト44は、ハイポチューブ34の遠位に配された押し子チューブ40に挿通固着されていると共に、押し子チューブ40よりも遠位でステント28に挿通されている。更に、インナディスタルシャフト44の遠位端は、ステント28よりも遠位で先端チップ50に固着されている。先端チップ50は全体として筒状とされており、先端チップ50がインナディスタルシャフト44の遠位端に略同一中心軸上で接続されることによって、先端チップ50の中心孔がガイドワイヤルーメン46の遠位端を構成している。更に、先端チップ50は、近位端がアウタディスタルシャフト20の遠位開口部に着脱自在に嵌め入れられている。なお、先端チップ50の近位端には、第1の造影マーカー42と同様の第2の造影マーカー52が、内周面に固着されている。
さらに、ステント28がアウタディスタルシャフト20に収容された初期状態において、インナディスタルシャフト44の近位端がメインシャフト22の遠位端よりも近位に位置しており、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22が軸直角方向で重なり合っている。更に、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22は、非固着でオーバーラップしており、軸方向に相対変位可能とされている。また、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22のオーバーラップ長さ(図2中のL1 )は、ステント28の近位端からアウタディスタルシャフト20の遠位端までの長さ(図2中のL2 )よりも小さくされている。
さらに、インナディスタルシャフト44の近位端面は、ガイド面54とされている。ガイド面54は、図2に示すように、インナディスタルシャフト44のメインシャフト22への重ね合わせ面から離れるに従って近位に傾斜する傾斜面であって、例えば、インナディスタルシャフト44の近位端を斜めに切断することで形成されている。本実施形態では、インナディスタルシャフト44が編組スリーブを固着することなく樹脂単体で形成された単層チューブとされていることから、近位端を斜めに切断し易くなっており、ガイド面54を精度良く且つ簡易に形成することができる。
このような構造とされたカテーテル10は、例えば血管の病変部等に差し入れると共に、アウタシャフト14をインナシャフト16に対して軸方向に相対変位させることにより、血管の病変部に拡張状態のステント28を留置できるようになっている。即ち、先ず、病変部に挿通されるように血管に予め差し入れられた図示しないガイドワイヤを、先端チップ50の先端からガイドワイヤルーメン46に挿入して、ポート23から外部に突出させることにより、ガイドワイヤルーメン46に挿通させる。そして、造影によって第1,
第2の造影マーカー42,52を確認しながら、ステント28を収容したカテーテル10の遠位端部分を、ガイドワイヤに沿って血管に挿入して病変部まで押し進める。
次に、インナシャフト16に接続されたインナコネクタ38を保持しながら、アウタシャフト14に接続されたアウタコネクタ24およびYコネクタ26を近位に引き込むことにより、アウタディスタルシャフト20をインナディスタルシャフト44に対して近位へ相対移動させる。これにより、インナディスタルシャフト44に固着された押し子チューブ40が、アウタディスタルシャフト20に対して相対的に遠位に移動して、図8に示すように、押し子チューブ40の遠位に配されたステント28がアウタディスタルシャフト20から遠位に排出される。このようにしてアウタディスタルシャフト20からステント28を遠位に押し出すことにより、ステント28が拡径変形して、拡張状態で血管の病変部に留置されるようになっている。
かかるステント28の排出時には、図8に示すように、インナディスタルシャフト44の近位端が、メインシャフト22の遠位端よりも遠位まで相対移動するようになっている。これにより、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22のオーバーラップが解除されて、それらインナディスタルシャフト44とメインシャフト22が軸方向で相互に離隔する。
また、ステント28の留置後に、アウタシャフト14をインナシャフト16に対して遠位に変位させることにより、図9に示すように、アウタディスタルシャフト20を拡張されたステント28に挿通して、アウタディスタルシャフト20の遠位開口部に先端チップ50を再嵌合させる。これにより、アウタシャフト14とインナシャフト16は、図9に示す初期の相対位置に復帰する。このようにステント28の留置後にアウタシャフト14をインナシャフト16に対して遠位に相対変位させる際には、インナディスタルシャフト44の近位端は、メインシャフト22の遠位端を越えて近位に相対移動する必要がある。
本実施形態では、インナディスタルシャフト44の近位端面がガイド面54とされており、インナディスタルシャフト44の近位端がメインシャフト22の遠位端を越える際に、ガイド面54の案内作用によって、インナディスタルシャフト44の近位端面とメインシャフト22の遠位端面との引っ掛かりが回避されるようになっている。
すなわち、ステント28の留置時にインナディスタルシャフト44のメインシャフト22に対するオーバーラップが解除されると、例えば、インナディスタルシャフト44の近位端部分が自重によって弾性変形する場合がある。このような場合などには、ステント28の留置後にアウタシャフト14をインナシャフト16に対して遠位に相対変位させると、図10に示すように、インナディスタルシャフト44の近位端面とメインシャフト22の遠位端面が当接し得る。
ここにおいて、インナディスタルシャフト44の近位端面が、軸直角方向に対して傾斜するガイド面54とされていることから、ガイド面54とメインシャフト22の遠位端面が軸方向で当接すると、インナディスタルシャフト44がメインシャフト22とアウタディスタルシャフト20の間に案内される。換言すれば、ガイド面54とメインシャフト22の遠位端面が軸方向で当接すると、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22の間には、軸直角方向の分力が作用する。かかる分力によって、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22が、相互に離隔する軸直角方向に案内されて、インナディスタルシャフト44とメインシャフト22の軸方向での当接係止が、速やかに解除されるようになっている。
このように、インナディスタルシャフト44の近位端面とメインシャフト22の遠位端面との軸方向の引っ掛かりが、ガイド面54の案内作用によって回避されることにより、アウタシャフト14とインナシャフト16を軸方向にスムーズに相対変位させることができて、手技の円滑な進行を助けることができる。
また、メインシャフト22とインナディスタルシャフト44がアウタディスタルシャフト20に差し入れられることにより、メインシャフト22によってハイポチューブ34が挿通されるルーメンが形成されると共に、インナディスタルシャフト44を用いてガイドワイヤルーメン46が形成される。それ故、アウタディスタルシャフト20をシングルルーメンの単純なチューブ形状とすることができて、各シャフト20,22,44を何れも簡単な構造とすることができる。しかも、メインシャフト22がアウタディスタルシャフト20に差し入れられて、メインシャフト22とアウタディスタルシャフト20が軸方向である程度の長さに亘って固着されていることにより、それらメインシャフト22とアウタディスタルシャフト20を簡単な作業によって十分な強度で固着することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、インナディスタルシャフト44の近位端面にガイド面54が形成されていたが、図11に示すように、メインシャフト60の遠位端面に対して、インナディスタルシャフト64との重ね合わせ面から離れるに従って軸方向に突出するように傾斜するガイド面62が、形成されていても良い。要するに、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面との少なくとも一方に、インナディスタルシャフトとメインシャフトの重ね合わせ面から離れるに従って軸方向に突出するように傾斜したガイド面が設けられていれば良い。なお、図11では、インナディスタルシャフト64の近位端面は、略軸直角方向に広がっているが、ガイド面54が形成されていても良く、インナディスタルシャフトの近位端面とメインシャフトの遠位端面との両方にガイド面を形成した構造も採用され得る。
さらに、前記実施形態では、ガイド面54がインナディスタルシャフト44の近位端面の全体に形成されているが、例えば図12に示すインナディスタルシャフト70のガイド面72のように、インナディスタルシャフト70の近位端面におけるメインシャフト22への重ね合わせ側の端部に、ガイド面72が部分的に形成されていても良い。なお、このことは、ガイド面がメインシャフトの遠位端面に形成される場合にも同様であり、その場合には、メインシャフトの遠位端面におけるインナディスタルシャフトへの重ね合わせ側端部に、ガイド面が部分的に形成され得る。
更にまた、ガイド面は、一定の傾斜角度で平面的に広がっていても良いし、傾斜角度が徐々に乃至は段階的に変化していても良い。
また、コアシャフトはチューブ状に限定されず、ワイヤ状であっても良い。
また、本発明は、自己拡張型のステントを病変部に留置するステントデリバリーカテーテルだけに適用されるものではなく、バルーン拡張型のステントを病変部に留置するステントデリバリーカテーテルにも適用可能である。
10:ステントデリバリーカテーテル、14:アウタシャフト、16:インナシャフト、20:アウタディスタルシャフト、22,60:メインシャフト、28:ステント、34:ハイポチューブ(コアシャフト)、44,64,70:インナディスタルシャフト、54,62,72:ガイド面

Claims (2)

  1. アウタシャフトにインナシャフトが挿通された構造を有しており、該アウタシャフトがアウタディスタルシャフトを備えていると共に、該アウタディスタルシャフトにはステントが収縮状態で収容されており、該アウタシャフトを該インナシャフトに対して近位に引き込むことで該ステントが該アウタディスタルシャフトから遠位に排出されて拡張されるようにしたステントデリバリーカテーテルにおいて、
    前記アウタシャフトが前記アウタディスタルシャフトにメインシャフトの遠位端を差し入れて固着した構造を有しており、
    該メインシャフトには前記インナシャフトを構成するコアシャフトが挿通されて、該コアシャフトの遠位端が該アウタディスタルシャフトに挿入されていると共に、
    該インナシャフトを構成するインナディスタルシャフトが該アウタディスタルシャフトに挿入されて、該インナディスタルシャフトが該メインシャフトから遠位に突出する該コアシャフトに連結されていると共に、該インナディスタルシャフトの近位端が該メインシャフトに軸直角方向で重ね合わされており、
    該ステントを該アウタディスタルシャフトから遠位に排出する際に、該インナディスタルシャフトの近位端が該メインシャフトの遠位端よりも遠位まで相対移動するようになっていると共に、
    該インナディスタルシャフトの近位端面と該メインシャフトの遠位端面との少なくとも一方には、それらインナディスタルシャフトとメインシャフトの重ね合わせ面から離れるに従って軸方向に突出するように傾斜したガイド面が設けられていることを特徴とするステントデリバリーカテーテル。
  2. 前記インナディスタルシャフトの近位端面に前記メインシャフトから離れるに従って近位に傾斜するガイド面が設けられていると共に、該インナディスタルシャフトが樹脂単体で形成されている請求項1に記載のステントデリバリーカテーテル。
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