JP2016027835A - 超音波撮像装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波撮像において、生体組織の周期的な形状変化を検出し、その変化の情報から生体組織を流れる流体に関する速度情報及び生体組織内の圧変動や絶対圧を精度よく計測する。【解決手段】超音波診断装置の信号処理部は、検査対象に含まれる楕円形状の検出データを検出する楕円形状検出部と、楕円形状に基づいて演算を行う楕円形状演算部とを備える。楕円形状検出部は、生体組織例えば血管の斜めの断面を撮像し生体組織が楕円形状と描出される時系列撮像データをもとに、楕円形状を解析し、その長軸と短軸の時間変化或いはアスペクト比の時間変化、血管断面積の時間変化などを算出する。楕円形状演算部は、これら楕円形状の時間変化や必要に応じて外部からの補正情報を用いて、血管を伝搬する脈波の速度、動脈圧の変化、動脈圧を算出し、それらをさらに加工した診断情報として表示部に表示させる。【選択図】図5
Description
本発明は、医療用の超音波撮像装置に関し、特に、検者が所望する血管の脈波と血管断面積を同時に計測し、血圧波形を算出する超音波撮像装置及び方法に関する。
血液を体内に循環させる循環器系において、血液循環の効率や形態は循環器疾患と密接な関わりをもっている。たとえば、効率の悪い循環器系は心臓に負担がかかり、心不全へのリスクが高まる。血液循環の効率は血管血圧や血管の性状といった様々な要因に依存するため、これらを簡便に計測する方法が望まれている。
超音波を用いた動脈圧を推定する技術として、超音波画像から動脈の表面を伝わるせん断波を検出し、血管の径の時間的な変動を計測し、血圧に変換する技術が知られている(非特許文献1)。この方法では、せん断波を検出するために、動脈の血管の走行方向に沿った断面の超音波画像(縦切り画像)を取得し血管径の変化を測定している。また超音波を用いた血行動態計測技術として、血流速度の時間微分および局所血圧の微分に基づいて脈波速度を演算する技術も提案されている(特許文献1)。
Ultrasound in Medicine & Biology, Volume 37(5):788-797 (2011) "More information: Toward Noninvasive Blood Pressure Assessment in Arteries by Using Ultrasound"
上述したように非特許文献1記載の技術では、せん断波を検出するために血管を縦切りして撮像する必要があり、且つ血管径の変化を撮像するためには、超音波ビームが血管の中心を通り、血管の最大断面を撮像する必要がある。しかし縦切り画像を撮像する場合、超音波ビームが血管の中心を通るという保証がなく、また、動脈の拍動によって動脈が振動するため、血管中心が超音波撮像面から容易に外れるという問題がある。
特許文献1に記載された技術では、血管軸と直交する断面を撮像し、トラッキング技術により超音波探触子に近いほうの血管壁(前壁)と遠いほうの血管壁(後壁)との距離の変化から血管径の変化を演算している。しかしビーム方向が血管軸と直交する方向からずれた場合、血流速度については補正が可能であるが、血管径の変化については前壁の変位の位相と後壁の変位の位相にずれを生じるため正確な血管径の変化を求めることができない。
そこで、本発明の目的は、上述の問題を解決し、脈波と血管断面積の変化を同時にかつ簡便に計測することが可能な超音波撮像装置を提供すること、それによって信頼性の高い動脈血圧を算出することである。
上記課題を解決する本発明の超音波撮像装置は、血管走行方向に対して超音波ビームを斜めに照射することで血管断面形状が楕円形となるように撮像し、楕円形状を特徴とした血管断面に特化した解析を行うことで、脈波と血管断面積の変化を同時にかつ簡便に計測し、動脈血圧を算出する。
即ち、本発明の超音波撮像装置は、検査対象に超音波を送信するとともに前記検査対象から反射する超音波エコーを受信する超音波探触子と、前記超音波探触子によって受信されたエコー信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部による処理結果を表示する表示部とを備えた超音波撮像装置であって、前記信号処理部は、前記エコー信号から前記検査対象に含まれる楕円形状を検出する楕円形状検出部と、前記楕円形状検出部が検出した楕円形状に基づいて、前記楕円形状で特定される組織の生体情報を計算する楕円形状演算部とを備えることを特徴とする。
本発明の超音波撮像装置は、血管撮像に好適であり、血管を対象とする場合、楕円形状検出部はエコー信号から血管壁位置を抽出し、血管壁位置から、血管径とその時間変化、血管断面積とその時間変化などを算出する。楕円形状演算部は、楕円形状検出部が検出した血管径や血管断面積の時間変化を用いて脈波速度、動脈変動圧及び絶対圧、それらを用いた診断情報となる諸量を算出する。診断情報は表示部に表示される。
本発明によれば、血管径の時間変化の計測法の際に課題となる、手技依存性が、簡便な方法で大幅に低減される。脈波速度や動脈圧とそれらから派生した諸量の算出結果の信頼性が向上する。
以下、本実施形態の超音波撮像装置を説明する。
本実施形態の超音波撮像装置は、検査対象に超音波を送信するとともに前記検査対象から反射する超音波エコーを受信する超音波探触子と、超音波探触子によって受信されたエコー信号を処理する信号処理部と、信号処理部による処理結果を表示する表示部とを備える。信号処理部は、エコー信号から検査対象に含まれる楕円形状を検出する楕円形状検出部と、楕円形状検出部が検出した楕円形状に基づいて、楕円形状で特定される組織の生体情報を計算する楕円形状演算部とを備える。
本実施形態の超音波撮像装置は、検査対象に超音波を送信するとともに前記検査対象から反射する超音波エコーを受信する超音波探触子と、超音波探触子によって受信されたエコー信号を処理する信号処理部と、信号処理部による処理結果を表示する表示部とを備える。信号処理部は、エコー信号から検査対象に含まれる楕円形状を検出する楕円形状検出部と、楕円形状検出部が検出した楕円形状に基づいて、楕円形状で特定される組織の生体情報を計算する楕円形状演算部とを備える。
信号処理部は、さらに、エコー信号から撮像断面内の楕円形状の組織位置を抽出する組織位置抽出部を備える。
楕円形状検出部は、検出した楕円形状に対し楕円近似を行い、楕円形状を特定する形状パラメータを算出する。楕円形状検出部が算出する形状パラメータは、例えば長軸径及び短軸径、又は、長軸径と短軸径との比(アスペクト比)を含む。楕円形状が、血管の斜め断面の場合、楕円形状検出部が算出する形状パラメータは、血管に対する超音波ビームのあおり角を含み、楕円形状検出部は、形状パラメータを用いて、血管径及びその時間変化の算出、及び、血管断面積及びその時間変化の算出のいずれか一つ以上の処理を行う。
本実施形態の超音波撮像装置は、検査対象の生体周期情報を取得する周期情報取得部を備え、楕円形状検出部は、周期情報取得部からの周期情報を用いて特定の時間範囲における前記楕円形状の時間変化を検出する。
本実施形態の楕円形状演算部は、楕円形状の時間変化の情報を用いて、楕円形状で特定される組織内を流れる流体の速度情報を算出する。また楕円形状の時間変化の情報を用いて、楕円形状で特定される組織内の圧変動を演算する。さらに圧変動をもとに楕円形状で特定される組織の硬さに関する指標を演算する。
楕円形状が、血管の斜め断面の場合、楕円形状演算部は、血管断面積の時間変化又は血管径の時間変化から血管壁を伝搬する脈波の移動速度(脈波速度)を算出する。また脈波速度を用いて血管の硬さを算出する。さらに脈波速度と血管断面積の時間変化を用いて、動脈ピーク圧波形を算出する。
本実施形態の超音波撮像装置は、さらに外部補正圧を入力する補正圧入力部を備えることができ、楕円形状演算部は、外部補正圧を用いて動脈ピーク圧波形を補正し、動脈血圧波形を算出してもよい。また本実施形態の超音波撮像装置は、血流速度計測部を備えることができ、楕円形状演算部は、血流速度計測部が計測した血流速度と前記脈波速度とを用いて、検査対象を流れる血流容積を算出してもよい。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による超音波撮像装置の装置構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の超音波撮像装置は、装置本体1と超音波探触子2を有している。
装置本体1は超音波探触子2を制御しながら、超音波画像を生成するものであり、入力部10、制御部11、超音波信号送受信部12、表示部14及び信号処理部15を備えている。
超音波探触子2は超音波信号送受信部12で生成された信号に従い、生体(被検者)3に接し、生体内の照射領域30に対し超音波を照射すると共に、照射領域30からの反射波エコー信号を受信する。超音波探触子2は、スキャン方式に応じて連続波或いはパルス波を発生する。本実施形態では超音波探触子2として、リニアスキャンを行うリニア探触子を用いているが、探触子の種類は特に限定されず、リニア探触子のほか、コンベックス探触子、セクタ探触子等を用いてもよい。
装置本体1の各構成要素を説明する。入力部10は、超音波撮像装置を操作する検者が制御部11に対し超音波撮像装置の動作条件を設定するキーボードやポインティングデバイスを備えると共に、心電図等の超音波撮像装置以外の生体情報計測装置を使用する場合、これら生体情報計測装置からの信号を入力する信号入力部としても機能する。
制御部11は、入力部10によって設定された超音波撮像装置の動作条件に基づき超音波信号送受信部12、表示部14及び信号処理部15を制御するもので、例えばコンピュータシステムのCPUである。
超音波信号送受信部12は、所定の周波数の信号を発生する発振器を備え、超音波探触子2に駆動信号を送る。超音波信号送受信部12は、超音波探触子2によって受信された反射エコー信号を増幅や整相など信号処理を行う。超音波信号送受信部12は、図示を省略するが公知の受信回路、包絡線検波手段、Log圧縮手段を含む。表示部14は信号処理部15で得られた情報、例えばBモード像やMモード像などの超音波画像及び信号処理部15が算出した生体情報(数値)を出力する。信号処理部15は、超音波探触子2からの反射エコー信号から超音波画像を生成する機能を有する。その詳細は後述する。
また図示していないが、装置本体1は、スキャンコンバータやA/Dコンバータを備えている。スキャンコンバータは超音波信号送受信部12に含んでもよいし、信号処理部15の後段に備えていてもよい。超音波信号送受信部12がスキャンコンバータを含む場合は、信号処理部15で取り扱うデータ量が減るというメリットがある。また、スキャンコンバータを超音波信号送受信部12に含めない場合には、信号処理部15で多くのデータを取り扱うことができ、精度のよい計測装置が実現できる。A/Dコンバータは信号処理部15の前段に備えられる。
また本実施形態の超音波撮像装置は、上述した本体1の各要素に加えて、外部入力装置として、血圧を補正する血圧補正部41と周期情報取得部42を備えている。血圧補正部41は、信号処理部15が算出した血圧に関する情報(変動圧など)を補正する情報を入力するためのものであり、例えば、上腕血圧に代表される血圧データを取得するカフ血圧計を利用することができる。また、血圧データを入力部10を介して本体1に入力することができれば、外部入力装置としてを接続することは必須ではない。
周期情報取得部42は、心臓の心拍時相を示す情報を取得する。心拍時相は、所定の時間間隔で時系列データを得る同期撮像の際のタイミング決定に利用される。なお同期撮像のタイミング決定はエコー信号解析時に事後的に行う場合を含んでいる。周期情報取得部42は、例えば心電図でもよいし、心音図でもよい。
なお本実施形態における撮像対象(照射領域30)は、動脈全般であるが、以下の説明では頸動脈を例に挙げて説明する。
次に、信号処理部15の構成要素を説明する。信号処理部15は、主要な要素として、断層画像形成部151、血流速度計測部152、楕円形状を検出する楕円形状検出部153、楕円形状に基づいた演算を行う楕円形状演算部154、表示部14への表示内容を作成する表示画像形成部156を有する。また信号処理部15はメモリ部(不図示)を有し、断層画像形成部151、血流速度計測部152、楕円形状検出部153、楕円形状演算部154及び表示画像形成部156がそれぞれ入力あるいは出力するデータや、それらの処理途中で得られたデータを格納する。メモリ部は演算や表示の際に必要なデータを適宜読みだすことができれば信号処理部15のどこに備えられていてもよいが、本実施形態では、メモリ部に格納されたデータを用いて種々の生体情報を演算する楕円形状演算部154内にあるものとしている。
断層画像形成部151は、超音波信号送受信部12から出力される反射エコー信号から、例えばBモード像、すなわち超音波照射対象の平面的撮像法を用いた2次元的あるいは立体的撮像法を用いた3次元的な組織形状画像を形成する。また、断層画像形成部151は、組織形状画像から組織位置情報を抽出する組織位置抽出部を含んでいる。
血流速度計測部152は、超音波信号送受信部12から出力される反射エコー信号から、例えば、カラードプラモード、すなわち超音波照射対象の平面的撮像法を用いた2次元的あるいは立体的撮像法を用いた3次元的なドプラ血流速度情報を抽出する。
楕円形状検出部153は、検者が設定した組織の楕円形状に対して、楕円形状を特定する。楕円形状演算部154は楕円形状検出部153で特定した楕円形状をもとに演算を行う。なお、メモリ部は反射エコー信号、及び、断層画像形成部151、血流速度計測部152、楕円形状検出部153、楕円形状演算部154で保持する情報を記憶する。
以上説明した装置の構成を踏まえ、超音波診断装置の動作の実施形態を、図2に示す処理フローを参照して説明する。本実施形態の超音波診断装置は、大きく分けて、楕円形状の血管が描出された撮像断面が得られる撮像(以下、楕円撮像という)を行う処理(ステップS1)、楕円撮像により得たエコー信号を用いて血管の楕円形状を抽出し、確定する処理(ステップS2、S3)、確定された楕円形状の性質を用いて、その血管を伝搬する脈波の動向を解析する処理(ステップS4、S5)、脈波の情報をさらに利用して有用な診断情報を演算する処理(ステップS6〜S9)、これら処理の結果や得られた診断情報を検者に提供する処理(S10)を含んでいる。本実施形態の超音波診断装置は、楕円形状の性質を用いて血管情報を得ることが特徴であり、図2に記載された各ステップのいくつかは省くことも可能であり、逆に図2には記載されていないステップを追加することも可能である。
以下、図2の処理フローに沿って各ステップを説明する。
<ステップS1>
まず、照射領域の形態情報(Bモード画像)を得るために撮像を行う。Bモード撮像時の超音波周波数は、撮像が可能な1MHzから20MHzの範囲とする。また、心拍によって変動する組織を撮像する際のフレームレートは心臓の動きを捉えることができる範囲である、10Hz以上とする。
<ステップS1>
まず、照射領域の形態情報(Bモード画像)を得るために撮像を行う。Bモード撮像時の超音波周波数は、撮像が可能な1MHzから20MHzの範囲とする。また、心拍によって変動する組織を撮像する際のフレームレートは心臓の動きを捉えることができる範囲である、10Hz以上とする。
断層画像形成部151は、超音波信号送受信部12から出力される反射エコーより、Bモード像、すなわち超音波照射対象の平面的撮像法を用いた2次元的な超音波生体画像あるいは立体的撮像法を用いた3次元的な超音波生体画像を形成する。撮像は所定の時間継続して行い、超音波生体画像は時系列でデータを取得する。
また本実施形態では、楕円形状を用いた演算によって血流情報を算出するため、血管の楕円形状が抽出できる断面を選択した断層像を形成する。2次元撮像の場合は、超音波探触子2のトランスデューサ配列方向を血管の走行方向に対し90度未満の角度、好適には60度程度の角度をもつように対象血管が走行している照射領域に当てて超音波照射することにより、血管の楕円形状が抽出できる断面を選択することができ、楕円形状が描出された2次元断層像を形成することができる。一例として、頸動脈撮像において、血管を斜めに撮像する際の楕円形状撮像の様子を図3(a)に示す。また、この際に想定される断層画像を図3(b)に示す。図3(b)には、楕円形の動脈断面31の外側に血管壁32があり、血管壁32の内側に血管内皮33があるという一般的な構造を表している。
3次元撮像の際は、ソフトウェア処理によって、楕円断層像を抽出してもよい。例えば、3次元的に撮像された血管の3次元データを斜めに切りだすことで、図3(b)に示すような、血管断面が楕円形状として描出された断層像を得ることができる。斜めに切る操作は、検者が角度を指定してもよいし、撮像面と血管走行の角度をあらかじめ所定の角度例えば60度に設定し、断層像を作成してもよい。
<ステップS2>
断層画像形成部151(組織位置抽出部)において、ステップS1で形成した超音波生体画像より血管の組織位置情報を取得する。組織位置の決定(策定)は、組織内壁を画像処理によって検出する方法や、検者が入力部10を介して組織内壁を指定することで位置情報を取得する方法を採用することができる。画像処理によって検出する方法では、超音波画像において組織(内壁)は高輝度値として認識されることを利用し、高輝度値部を血管組織とし、高輝度値部の2次元あるいは3次元的な位置を組織位置として取得する。検者が指定する場合には、入力部10に備えてあるポインティングデバイスを介し、検者が指定した位置を血管組織位置として取得する。この場合は、血液と組織の境界面である組織内壁、あるいは外壁、内壁と外壁の中間地点、あるいは内皮部や内皮の外側など任意の位置を組織位置として指定することができる。これにより楕円形状を画定する組織位置が抽出される。また画像ではなくRF信号(エコー信号)を包絡線検波手段により包絡線検波する際に抽出することも可能である。
断層画像形成部151(組織位置抽出部)において、ステップS1で形成した超音波生体画像より血管の組織位置情報を取得する。組織位置の決定(策定)は、組織内壁を画像処理によって検出する方法や、検者が入力部10を介して組織内壁を指定することで位置情報を取得する方法を採用することができる。画像処理によって検出する方法では、超音波画像において組織(内壁)は高輝度値として認識されることを利用し、高輝度値部を血管組織とし、高輝度値部の2次元あるいは3次元的な位置を組織位置として取得する。検者が指定する場合には、入力部10に備えてあるポインティングデバイスを介し、検者が指定した位置を血管組織位置として取得する。この場合は、血液と組織の境界面である組織内壁、あるいは外壁、内壁と外壁の中間地点、あるいは内皮部や内皮の外側など任意の位置を組織位置として指定することができる。これにより楕円形状を画定する組織位置が抽出される。また画像ではなくRF信号(エコー信号)を包絡線検波手段により包絡線検波する際に抽出することも可能である。
<ステップS3>
楕円形状検出部153において、断層画像形成部151で得た楕円形状位置を用いて、楕円形状の性質を表す諸量(形状パラメータ)を算出する。楕円形状の性質を表す形状パラメータには、具体的には楕円の長軸径、短軸径、その比である楕円率、楕円断面積が含まれ、時系列データを対象とするとき、それらの時間変化も含まれる。さらに算出した楕円率から血管方向と超音波ビーム照射の角度を算出する。これら形状パラメータはその後に算出される血管動態情報の内容によって、必ずしもすべてを算出しなくてもよい。
楕円形状検出部153において、断層画像形成部151で得た楕円形状位置を用いて、楕円形状の性質を表す諸量(形状パラメータ)を算出する。楕円形状の性質を表す形状パラメータには、具体的には楕円の長軸径、短軸径、その比である楕円率、楕円断面積が含まれ、時系列データを対象とするとき、それらの時間変化も含まれる。さらに算出した楕円率から血管方向と超音波ビーム照射の角度を算出する。これら形状パラメータはその後に算出される血管動態情報の内容によって、必ずしもすべてを算出しなくてもよい。
楕円の長軸径、短軸径、あるいは楕円率は、楕円近似によって求めることができる。楕円近似は、例えば、計測された血管断面位置(xi,yi)に対し式(1)に示す楕円の方程式を用いたフィッティングを行うことで実現できる。なお添え字のiは計測された血管断面位置の番号である。
式(1)中、(x0,y0)は楕円中心位置、rlは長軸径、rsは短軸径、θは楕円の傾き角度(断面像のX軸に対する長軸の角度)であり、それぞれ未知数であるがフィッティングにより求めることができる。フィッティングは公知の手法例えば最小二乗法や相互相関法を採用することができる。
図4(a)に楕円近似の様子を示す。図4(a)では、断面像の座標系(X,Y)において、白丸で示す血管位置(ステップS2で求めた位置)に対しフィッティングを行うことにより求めた楕円形状を示している。この楕円の長軸方向は血管の走行方向であり、楕円の傾き角度θは血管の走行方向のX軸に対する角度である。
なお上述したフィッティングでは、楕円中心位置及び楕円の傾き角度のほかに、未知数として長軸径と短軸径を求めたが、未知数の組み合わせは、長軸径と短軸径のセットの代わりに、長軸径とアスペクト比a(=rl/rs)のセットあるいは短軸径とアスペクト比のセットでもよい。また、楕円中心位置(x0,y0)は、フィッティングではなく、血管断面位置から血管断面面積を求め、血管断面面積の重心を計算することで算出してもよい。この場合には、フィッティングで求める未知数が減るので、フィッティング演算を簡単にすることができる。なお血管断面積は、長軸径と短軸径とを用いて計算してもよいし、ステップS2で画定された楕円の内側に存在する画素数から計算することもできる。
次に超音波ビームあおり角φを求める。超音波ビームあおり角とは、図4(b)に示すように、血管の走行方向φに対する超音波ビームの撮像面の角度であり、血管の走行方向に対し垂直な断面を円としたとき、その半径は図4(a)に示す楕円の短軸径と同じ値になるので、血管断面の長軸径と短軸径の関係を用いて、式(2)から求めることができる。
上述した楕円形状の性質を表す形状パラメータを、所定の時刻のフレーム内で時系列で得られた断層像データのそれぞれについて算出する。これによりステップS3で求められる諸量は、時刻や時相に応じて変化する時間の関数として求められる。
次に、同じく楕円形状検出部153において、上述のように時間の関数として求められた諸量を用いて、血管径の時間変化を算出する。血管径の時間変化は、例えば血管断面積、長軸径又は短軸径の時間変化を算出することにより求められる。
拡張期の血管断面積Adは、各心拍時相における血管断面積のうち最小の値をAdとしてもよいし、周期情報取得部42から例えば心電図の拡張期の時間情報を取得できる場合には、その時刻における断面積をAdとしてもよい。
短軸径と長軸径は撮像面の血管走行方向に対する超音波のビーム角度すなわちあおり角φによって決まるため、あおり角φが一定であれば、上述のように求めた血管断面積、長軸径及び短軸径の時間変化K(t)、Kl(t)、Ks(t)はほぼ同等の値を示すはずである。しかし、蛇行した血管撮像に体動の影響が加わると、楕円のビーム角がぶれてしまうことも想定される。体動の影響が予測される部位を撮像する場合には、短軸径を信頼度の高い指標として血管径変化を式(5)のように求めてもよい。
<ステップS4>
楕円形状演算部154において、超音波信号送受信部12から出力される反射エコーのRF信号を用いて脈波の移動量を計測する。このRF信号は、ステップS1において楕円形状を取得するために行った撮像のRF信号である。
楕円形状演算部154において、超音波信号送受信部12から出力される反射エコーのRF信号を用いて脈波の移動量を計測する。このRF信号は、ステップS1において楕円形状を取得するために行った撮像のRF信号である。
図5を用いて、脈波の移動とRF信号との関係を説明する。図5(a)は脈波の説明図、(b)は異なる時刻の撮像断面に現れた脈波を示す図、(c)は(b)の撮像断面の作成に用いたRF信号を示す図である。RF信号を示す図5(c)において、横方向は超音波探触子のトランスデューサ配列方向であり、個々の信号は各トランスデューサが受信する信号である。また縦方向は時間軸でありビームの深さ方向に対応する。
図5(a)に示すように、脈波は血管の伝搬するせん断波で、心臓に近い血管から末端血管へとせん断波は伝搬する。この際、末端から心臓へと進行するせん断波を反射波と称している。波の進行は、血管半径方向の変位量を追跡することで検出することができる。ただし脈波の速度は1m/sから10m/s程度と非常に速いため、これを追跡するためには、kHzオーダの高いフレームレートあるいは繰り返し周波数で撮像を行う必要がある。このような高フレームレートの撮像は、1回の送信に対し複数の受信を行い、超音波ビーム数を減らすことで実現することができる。例えば、ビーム数を5本程度にし、同時受信手法を用いることで10kHz程度のフレームレートが可能である。送信ビーム形状は細い線的なビームでもよいし、各ビームに対する対象領域を広げるために、二次元平面的なビーム、あるいは三次元体積的なビームでもよい。
図5(b)は、時刻t1からΔt後および2Δt後の断層像に現れた脈波の変化を示している。図示するように、異なる時刻の撮像断面から、楕円の血管壁を伝搬していく脈波を捉えることができる。図5(b)の断層像は、図5(c)に示すRF信号の包絡線を取ったものと等しく、RF信号の包絡線から直接(断層像を作成せずに)、楕円の血管壁を伝搬する脈波を捉えることもできる。
ステップS4において、異なる時刻で計測したRF信号或いは断層像(両者を総称して時系列データともいう)を用いて脈波の移動量を計測する詳細手順を図6に示す。ステップS4は、時系列データに対し、それらの計測期間における体動変化を補正するステップS41、脈波との関係で解析を行う時間ゲートを設定するステップS42、計算に用いる血管位置の範囲(空間ゲート)を設定するステップS43、空間ゲートで設定された血管位置の変位を計算するステップS44、時系列データの時間情報と変位を用いて脈波移動量を計算するステップS45からなる。以下、各ステップの詳細を説明する。脈波の移動量の計算は、RF信号及び断層像のいずれを用いても行うことができるが、以下の説明では断層像を用いる場合を説明する。
ステップS41では、楕円形状演算部154において、時系列データを得た時間内での検査対象の体動に対応するため、体動変化を補正する。具体的には、ステップS3で算出した血管重心(楕円中心位置)を追跡し、所定の時刻における血管重心を基準点として、他の時刻の血管重心を基準点とするように座標を置き直すことで補正が可能となる。なお計測部位への体動の影響が殆どなく体動を無視できる場合には、本ステップS41は省略することが可能である。
ステップS42では楕円形状演算部154において、解析を行う時間ゲートを設定する。時間ゲートの幅は、少なくとも脈波が血管断層像の一端から他端まで移動する時間であり、加算する場合にはその数倍である。時間ゲートの開始時点を決めるために、観察すべき脈波の開始時刻を設定する。脈波開始時刻は、動脈の場所や患者の状態によっても異なるが、例えば、心電図を用いて心拍開始時刻或いはそれから一定のディレイ時間経過後を脈波開始時刻とし、そこから一定の時間幅で時間ゲートを区切る。
ステップS43では楕円形状演算部154において、血管位置の変位を観察する領域として空間ゲートを設定する。空間ゲートは、脈波の移動量を算出するのに用いるデータが血管断層像の場合には、基準となる血管位置を含む所定の幅として設定される。基準となる血管位置は、例えば、ステップS42の時間ゲート内で取得したRF信号から作成した複数の血管断層像を、ステップS41で体動補正した後、時間平均化した血管断層像における血管位置とすることができる。
血管断層像に空間ゲートを設定した様子を図7に示す。図7において、左側は異なる時刻(t1、t1+Δt、t1+2Δt)に取得したRF信号75を示し、これらRF信号35から形成した体動補正後の血管断層像を時間平均化して得た血管断層像70を右側に示している。この血管断層像70の血管位置が基準血管位置となる。なお、RF信号75は、トランスデューサアレイを構成するN個の素子に対応し、信号番号1〜Nの信号からなり、各信号番号は、血管断層像70のX軸方向の位置に対応している。
空間ゲートは、これら信号番号1〜Nに対応する複数の血管位置にそれぞれ設定される。脈波のせん断波の変位は、血管の楕円形状の短軸方向の変位として現れるが、変位量にはY軸方向成分が含まれるので、空間ゲートを画像座標のY軸方向に設定することでせん断波の変位を計測することが可能となる。ただし楕円の傾き角度(長軸の座標X軸に対する角度)が0以外の場合には、超音波ビームから近い側の血管壁と遠い側の血管壁との変位はX軸方向の位置にずれを生じることになるので、空間ゲートの設定と変位の計測はそれぞれについて行い、両者を用いて変位量を算出する。空間ゲートの幅は特に限定されないが、例えば短軸径の20%程度とする。
脈波のせん断波の変位量は、取得時間の異なる各血管画像において、こうして設定された基準血管位置に対する血管位置の変位として算出することができる。
なお図7では、血管断層像に対し空間ゲートを設定する実施形態を示したが、RF信号から直接脈波の移動量を算出することも可能であり、その場合には、空間ゲートは、RF信号75の深度方向について設定される。
ステップS44では楕円形状演算部154において、脈波による変位量を計算する。脈波の移動量を算出するためには、基準血管位置に対し変位している箇所が時間軸方向に移動する距離を求めればよいので、変位量は変位の有無を判定できる程度の精度でよく、例えば、取得時間の異なる血管断層像において各血管位置(楕円の短軸方向の位置)と基準血管位置(楕円の短軸方向の位置)との差を算出してもよい。各血管位置について算出した差が最大となる位置或いは差が所定の閾値以上である位置を変位があった位置とすることができる。変位量の算出の精度を高めるためには、取得時間の異なる血管断層像と基準となる血管断層像(時間平均化した血管断層像)とのパターンマッチング演算を行ってもよい。パターンマッチング演算の手法は公知の手法、例えば相互相関やSAD(sum of absolute difference)などを採用することができる。図6では、ステップS44で相関処理を行う場合を示している。
ステップS45では楕円形状演算部154において、脈波移動量の演算を行う。各位置における、変位量の変化をプロットしたものを図8(a)に示す。図8(a)では、楕円血管における血管位置を対応する信号番号(信号番号1、j、N)で示しており、それぞれの縦軸はステップS44で求められた変位量、横軸は時間ゲート内の経過時間である。このグラフから、信号番号すなわち場所によって、脈波が伝達される様子がわかる。これを信号番号と脈波が伝達された時間でプロットしたものを図8(b)に示す。この関係を直線でフィッティングすることにより脈波の移動速度を求めることができる。すなわち、図8(b)の縦軸の信号番号を各超音波ビーム間の距離に換算すれば、同図でフィッティングした直線の傾きが脈波の移動速度となる。例えば、各超音波ビーム間の間隔をΔxとした場合、信号番号1からNまで移動するのにΔtp時間を要したとすると撮像面内の脈波の伝搬速度Vpは式(6)で表すことができる。
なお上記説明では、ステップS44で超音波ビームから近い側の血管壁の変位と遠い側の血管壁の変位の両方を用いて変位量を計算し、ステップS45で脈波速度を計算する場合を説明したが、ステップS44では、超音波ビームから近い側の血管壁の変位と遠い側の血管壁の変位をそれぞれ求め、ステップS45で各変位から脈波速度を算出し、それを平均化してもよい。
<ステップS5>
図2のフローに戻り、ステップS5では楕円形状演算部154において、ステップS4で求めた速度に対し、撮像角度に応じて角度補正を行う。ステップS45で式(6)により求めた速度Vpは、ビーム間の間隔すなわち断層像のX軸方向の距離をもとに算出されているが、血管の走行方向は実際には断層像のX軸に対し傾き角度θ(図4(a))を持ち、また撮像面に対しあおり角φの角度を持つ。従って、実際の血管の走行方向における脈波速度を求めるためには、式(6)で求めた速度に対し角度補正する必要がある。角度補正は、具体的には、ステップS3で算出した楕円形状の傾き角度θおよびあおり角φの情報を用いて、式(7)により行う。すなわち脈波伝搬速度Vは式(7)で表すことができる。
こうして求めた脈波伝搬速度をもとに、必要に応じて外部情報入力部からの情報を利用し、以下の各ステップS6〜S8で種々の臨床上重要な物理量を算出する。物理量の一例として、血管壁の硬さ(血管弾性率)、動脈ピーク圧の時間変化、動脈圧の時間変化などがある。
図2のフローに戻り、ステップS5では楕円形状演算部154において、ステップS4で求めた速度に対し、撮像角度に応じて角度補正を行う。ステップS45で式(6)により求めた速度Vpは、ビーム間の間隔すなわち断層像のX軸方向の距離をもとに算出されているが、血管の走行方向は実際には断層像のX軸に対し傾き角度θ(図4(a))を持ち、また撮像面に対しあおり角φの角度を持つ。従って、実際の血管の走行方向における脈波速度を求めるためには、式(6)で求めた速度に対し角度補正する必要がある。角度補正は、具体的には、ステップS3で算出した楕円形状の傾き角度θおよびあおり角φの情報を用いて、式(7)により行う。すなわち脈波伝搬速度Vは式(7)で表すことができる。
<ステップS6>
ステップS6では楕円形状演算部154において、ステップS5で算出した脈波速度をもとに、式(8)により血管弾性率Eを算出する。算出された血管弾性率Eは、血管の硬さを推定する指標となる。
式中、ρは血管組織の密度で、1000[kg/m3]から1100[kg/m3]の間の定数であり、予めメモリ部に記憶されているものを装置が自動で設定してもよいし、検者が手動で設定してもよい。
ステップS6では楕円形状演算部154において、ステップS5で算出した脈波速度をもとに、式(8)により血管弾性率Eを算出する。算出された血管弾性率Eは、血管の硬さを推定する指標となる。
<ステップS7>
ステップS7では楕円形状演算部154において、ステップS3で求めた楕円血管の面積比K(時間変化)および、密度ρおよび脈波速度Vを用いて、式(9)或いは式(10)により動脈変動圧Ppの演算を行う。
ステップS7では楕円形状演算部154において、ステップS3で求めた楕円血管の面積比K(時間変化)および、密度ρおよび脈波速度Vを用いて、式(9)或いは式(10)により動脈変動圧Ppの演算を行う。
すでに説明したように血管の面積比は時間の関数であり、動脈圧の変動を把握することができる。なお血管の場所や径によって圧と面積との関係は異なるので、対象とする血管に応じて、式(9)で表されるモデルと式(10)で表されるモデルを使い分けることができる。また式(9)や式(10)以外のモデルを用いることも可能である。
<ステップS8>
ステップS8では楕円形状演算部154において、動脈圧の絶対値(絶対圧)を見積もる。ステップS7では圧力の変化が把握できるだけであり、動脈圧の絶対圧を知ることはできないが、外部入力装置を介して取り込まれる生体情報を利用することにより絶対圧を見積もることができる。具体的には、血圧補正部41において取得した血圧補正情報、たとえば、カフ血圧計によって求めた拡張期血圧Pdを用いて、動脈圧(絶対圧)Pは式(11)のように記述することができる。
従来の手法で動脈の絶対圧を算出するには、複数の断面を撮像する必要があったが、本実施形態では、楕円断面画像を取得し、上述した解析を行うだけで、動脈圧を簡便に求めることができる。
<ステップS9>
ステップS9では楕円形状演算部154において、ステップS2〜S8で得られた物理量に基づいて種々の診断指標を算出する。楕円形状演算部154で算出可能な診断指標には、例えば血圧波形の特異点の情報、速度プロファイル、血圧と血液流量との関係を示す圧−流量曲線(P−Q曲線)、血圧と心臓容積との関係を示す圧−容積関係曲線、拡張末期圧−容積関係曲線、及びこれら曲線から得られる指標などが含まれる。以下、代表的な診断指標の算出について説明する。
ステップS9では楕円形状演算部154において、ステップS2〜S8で得られた物理量に基づいて種々の診断指標を算出する。楕円形状演算部154で算出可能な診断指標には、例えば血圧波形の特異点の情報、速度プロファイル、血圧と血液流量との関係を示す圧−流量曲線(P−Q曲線)、血圧と心臓容積との関係を示す圧−容積関係曲線、拡張末期圧−容積関係曲線、及びこれら曲線から得られる指標などが含まれる。以下、代表的な診断指標の算出について説明する。
ステップS7で算出した動脈変動圧PpとステップS8で算出した絶対圧から、得られる血圧波形(血圧の時間変化)を用いて、特異点の情報を算出する。図9に1心拍の動脈圧波形を示す。図示するように、血圧は収縮期で所定の上昇幅P1で上昇し、拡張期で下降する。拡張期の血圧Pd(波形の最小血圧)、血圧の上昇幅P1、二回目の上昇幅P2、収縮期の血圧幅P3は、血管の硬さや動脈硬化の程度を診断する重要な指標となる。そこで血圧波形をもとにこれら特異点を算出し、特異点における圧情報や時間情報(時間幅)を指標として算出とする。特異点は、波形の最大値、最小値、時間微分、変曲点などを用いて抽出することができる。またP1とP2の比から、血管硬さの指標であるAI(Augmentation index)を算出することもできる。
楕円形状演算部154は、血流速度計測部(ドプラ速度演算部)152で得られた速度分布情報(ドプラ波形)を用いることにより、血管内の速度分布及び流量を算出する。血流速度計測部152が、ドプラ波形を取得する手法としては汎用的な手法であるカラードプラ法を用いることができ、超音波照射部内の全部あるいは一部の血流部位について得ることができる。ドプラ計測を行う際は、ビームを斜めにして照射することが好ましく、これにより、より精度のよい計測が可能となる。ドプラ計測により、血管の半径方向rの関数としてドプラ速度プロファイルUd(r)が求められるので、楕円形状演算部154は、このドプラ速度プロファイルを式(12)により角度補正し、楕円の短軸上のプロファイルU(r)を算出する。
式中、θ及びφは、ステップS3で算出した楕円形状の傾き角度、及びあおり角であり、φdはドプラ計測を行う際のビーム傾き角度(すなわちあおり角)である。図10に、ステップS3で確定した楕円形状の短軸上の速度プロファイルを示す。短軸は楕円中心を通過しているので、上述のように算出された短軸上のプロファイルに対し、円管の近似を行うことで管全体の速度プロファイルを見積もることができる。
なお、流量は時間の関数であり、一心拍で積分すなわち総和をとることで、一心拍あたりの流量として算出することができる。
さらに圧力P(絶対圧)あるいはPp(変動圧)と流量Qとの関係をプロットしたP−Q関係を求めてもよい。P−Q曲線の一例を図11(a)に示す。図中、複数のループはそれぞれ心拍の一周期に対応しており、異なる身体的条件で計測した場合を示している。異なる条件とは間接的に心血管系に負荷を与える、運動負荷試験、陽圧負荷試験あるいは薬物負荷試験などであり、いずれを用いてもよい。このように条件を異ならせて検査を行い、ループの変化を見ることで心機能の診断に資することができる。またループの傾きなどを指標として求めてもよい。圧−流量関係曲線及びそれから得られる指標は、従来の超音波血管撮像では提示できなかった診断指標であるが、本実施形態では絶対圧を算出することができるので、これら重要な診断指標を検者に提示できる。
またステップS1で撮像した血管の形状画像とは別に、心臓(左心室)の形状画像を撮像した場合には、さらにステップS7又はS8で求めた血圧Pと左心室の容積Vとの関係(圧−容積関係曲線)を得ることができる。
左心室の形状画像は、ステップS1とは別に左心室の形状画像を一定時間撮像し、断層画像形成部151が形成した左心室の形状画像から複数の時刻における左心室の容積を算出する。容積の算出は、例えば楕円形状演算部154が行ってもよいし、信号処理部15内に楕円形状検出部153及び楕円形状演算部154と同様の機能を持つ、形状検出部及び演算部を設けてもよい。容積の算出は、例えば、左心室を回転楕円体と仮定し、二次元の撮像画像から得られた左心室の内径より求めるPombo法やTeichholz法などを用いることができる。あるいは、心臓の形状を3次元的に撮像することで、直接的に計測することも可能である。
次いで算出した複数の時刻における左心室容積Vと、ステップS8で算出した複数の時刻における絶対圧Pとの関係を表す圧−容積関係図を作成する。圧−容積関係図の一例を図11(b)に示す。図中、複数のループ状の曲線は、検査対象について異なる身体的条件で測定した場合の圧−容積関係曲線CPVであり、1心拍で一つのループを示している。異なる身体的条件とは、上述した運動負荷試験、陽圧負荷試験あるいは薬物負荷試験などであり、いずれを用いてもよい。これら圧−容積関係曲線CPVをもとに、収縮期末期における圧−容積関係の傾きEmaxや拡張末期圧と容積の関係を示す拡張末期圧−容積関係曲線CPV EDを算出してもよい。
楕円形状演算部154は、ステップS8で算出した絶対圧から、時間的な微分値を示す物理量であるdP/dtや左心室の弛緩状態を指数関数で近似した際の時定数τを算出することもできる。
<ステップS10>
上述のステップS2〜S9で得られる値は、検査対象の心臓の状態を示す重要な診断指標となるものであり、表示画像形成部156において、表示部14に表示可能な表示データに変換され、表示部14を介して検者に提示される。
上述のステップS2〜S9で得られる値は、検査対象の心臓の状態を示す重要な診断指標となるものであり、表示画像形成部156において、表示部14に表示可能な表示データに変換され、表示部14を介して検者に提示される。
表示は、超音波画像とともに表示する、診断指標をテーブルとして表示する、表示メニューから検者が選択して所望の診断指標を表示させる、等種々の形態をとりうる。図12に表示部14に表示される表示例を示す。図12(a)はステップS1で得られた楕円形状を表示するとともに、楕円指標表示部121に、ステップS3で求められた楕円の性質、例えば楕円中心位置(x0,y0)、長軸径rl、短軸径rs、楕円の傾き角度θ、アスペクト比a(=rl/rs)、超音波ビームあおり角φを表示している。
図12(b)、(c)は、断層画像形成部151で形成した断層画像とともに、ステップ6〜ステップ9で算出した物理量や診断指標を表示した場合を示している。図12(b、(c))の診断指標表示部122には、例えば、図9に示した動脈圧のグラフや、図11(a)、(b)に示した圧−容積関係図および圧−流量関係図を画像として表示することができる。動脈圧の表示には、ステップS9で求めた指標、例えばAI、血管硬さ、脈波速度の表示を加えてもよい。また圧−容積関係図には、圧容積関係曲線CPVに加えて、収縮期末期における圧−容積関係の傾きであるEmax、拡張末期圧と容積の関係を示す拡張末期圧−容積関係曲線CPV EDを表示してもよい。
図12は、表示例を示すものであって、図12の表示例に限らず、種々の変更が可能である。例えば、診断指標表示部122に表示される情報は、断層画像とは別に、それらを単独で或いは適宜組み合わせて表示することも可能である。
以上、主として図2及び図6のフローを参照して、本実施形態の超音波撮像装置の動作を説明したが、本実施形態の超音波撮像装置は、対象とする血管が楕円形状となる撮像断面が得られる撮像を行い、血管の楕円形状をもとに、脈波の移動速度及び動脈圧を求めることが特徴であり、楕円形状を確定する手法、動脈圧等を演算するために用いるモデル(計算式)、脈波伝搬速度や動脈圧を用いて、さらに求める診断指標の種類や計算手法は、種々の変更が可能であり、また図2や図6に示した手順の一部は省略することも可能である。また図1に示した信号処理部内の機能ブロック図は、本実施形態の信号処理部が備える機能をブロックとして示したものであり、信号処理部は図示していない機能要素を含んでいてもよい。
本実施形態の超音波撮像装置によれば、楕円形状の血管断面の時系列情報を用いることにより、検者の撮像技術の巧拙に拘わらず、脈波速度や血圧などの血流動態を精度よく且つ簡便に求めることができる。また従来の超音波血管撮像では表示することができなかった種々の診断指標を表示することができ、診断装置としての超音波撮像装置の有用性を高めることができる。
次に本実施形態の変更例として、楕円形状演算部154が楕円撮像ガイド機能を備える実施形態を説明する。楕円撮像ガイド機能とは、検者が適切な楕円形状を抽出することができるよう、表示部14にガイドとなる情報を提示する機能である。本実施形態の動作フローを図13に示す。図13において、図2に示したフローと同じ手順は同一の番号で示している。本実施形態は、楕円形状の性質を算出するステップS3に続いて、楕円形状がその後の演算をするに適切な形状か否かを判断し、また適切な形状について検者の指針となる情報を提示するステップS31、S32を含むことを特徴としている。
ステップS31では、ステップS3で、楕円形状検出部153において断層像に含まれる血管の楕円形状が算出されると、楕円形状演算部154は、例えば、ステップS3で求めた短軸径と長軸径の情報から、その後の演算を行うか否かを判断する。判断の指標となるパラメータとしては、例えばステップS3で式(4)により求めた長軸径rlと短軸径rsの時間変化Kl(t)、Ks(t)の比を用いることができる。楕円形状演算部154は、式(16)により比Kr(t)を算出する。
時間変化Kl(t)、Ks(t)は、撮像断面が一定していれば同等の値となるはずであるが、撮像断面にブレが生じた場合には、これらの値にもずれが生じる。従って、Kr(t)の変化が大きいときは、血管径変化あるいは断面積変化を正確にとらえていないことを意味するので、血流動態の演算に十分な撮像精度が得られていない旨すなわちステップS1の撮像のやり直し(撮像が継続している場合には、撮像断面の変更)が必要である旨を検者に提示する。
表示例を図14に示す。図14(a)、(b)は表示部14の表示画面140を示す図で、(a)は、表示領域としてステップS1で取得された楕円形状の血管の断層像を表示する画像表示部141とガイダンス表示部142が設けられている例である。(b)は、画像表示部141に、ステップS2で抽出した血管壁の形状を表示する画像が表示された表示画面を示している。これら(a)、(b)の画面は図2に示すフローの進行に伴い、表示が切り替わるようにしてもよい。
ガイダンス表示部142に表示されるガイダンス例を図15(a)〜(d)に示す。(a)は、パラメータの数値を示したもので、上述のKr(t)やJの値が表示される。図では一例としてJsd(=rsd/rld)の値を示しているが、それ以外の値(Kr、J、Jd、rs、rl)をJsdに代えて、あるいは並べて表示してもよい。
図15の(b)は、楕円率JやJdの時間変化をプロットして表示したもの、(c)は、パラメータに対し所定の閾値を設定しておき、設定した閾値を用いて楕円形状の適否(すなわち血流動態の抽出可能な撮像の精度)を判断し、マークや色で示したものである。血流動態の抽出可能な撮像の精度は、短軸血管径が精度良く計測できることが一つの目安であるので、式(19)で表される値が十分分解できるかを目安とすることができる。例えばこの値の5%を許容すると、閾値thは式(20)で表すことができる。
この閾値を用いて、楕円の変化率Jを以下のように分類し、各分類に色を割り当てることができる。
緑:1−th<Jd(t)<1+th
黄:1−2th<Jd(t)<1+2th
赤:1−3th<Jd(t)<1+3th
緑:1−th<Jd(t)<1+th
黄:1−2th<Jd(t)<1+2th
赤:1−3th<Jd(t)<1+3th
上述したガイダンス例は、上述したステップS3で楕円形状を算出した後、撮像精度の指標となるパラメータを算出して、パラメータ或いはそれをさらに処理した情報を提示するというものであるが、図15(d)に示すように、最適な楕円のモデルをガイダンスとして示してもよい。検者は実際に撮像された血管の楕円形状と楕円モデルとを見比べることにより、撮像断面が適切であるかどうかを確認することができる。
図15(a)〜(d)に示すガイダンスは、一つのみを表示してもよいが、他のガイダンスと組み合わせて表示することもできる。
検者は、このような楕円撮像ガイド機能を利用して、あおり角を調整しながら適切な撮像断面を撮像する。これにより、精度の低い撮像結果をもとに血流動態情報を演算するのを未然に防ぎ、精度のよい血流動態情報を提供することができる。
以上、本発明を血管撮像する場合の実施形態に即して説明したが、本発明は血管以外の生体組織、例えば心臓などにも適用することができる。
本発明によれば、検者の撮像技術の如何に拘わらず、精度のよい血流動態情報を提示できる超音波撮像装置が提供される。
1・・・装置本体、2・・・超音波探触子、10・・・入力部、11・・・制御部、12・・・超音波信号送受信部、14・・・表示部、15・・・信号処理部、152・・・断層画像形成部、152・・・血流速度計測部、153・・・楕円形状検出部、154・・・楕円形状演算部
Claims (22)
- 検査対象に超音波を送信するとともに前記検査対象から反射する超音波エコーを受信する超音波探触子と、前記超音波探触子によって受信されたエコー信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部による処理結果を表示する表示部とを備えた超音波撮像装置であって、
前記信号処理部は、前記エコー信号から前記検査対象に含まれる楕円形状を検出する楕円形状検出部と、前記楕円形状検出部が検出した楕円形状に基づいて、前記楕円形状で特定される組織の生体情報を計算する楕円形状演算部とを備えることを特徴とする超音波撮像装置。 - 請求項1に記載の超音波撮像装置において、前記信号処理部は、前記エコー信号から撮像断面内の楕円形状の組織位置を抽出する組織位置抽出部をさらに備えることを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項1に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状検出部は、検出した楕円形状に対し楕円近似を行い、楕円形状を特定する形状パラメータを算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項3に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状検出部が算出する形状パラメータは、長軸径及び短軸径、又は、長軸径と短軸径との比(アスペクト比)を含むことを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の超音波撮像装置において、さらに前記検査対象の生体周期情報を取得する周期情報取得部を備え、前記楕円形状検出部は、前記周期情報取得部からの周期情報を用いて特定の時間範囲における前記楕円形状の時間変化を検出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項5に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状演算部は、前記楕円形状の時間変化の情報を用いて、前記楕円形状で特定される組織内を流れる流体の速度情報を算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項5に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状演算部は、前記楕円形状の時間変化の情報を用いて、前記楕円形状で特定される組織内の圧変動を演算することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項7に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状演算部は、前記圧変動をもとに前記楕円形状で特定される組織の硬さに関する指標を演算することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項2に記載の超音波撮像装置において、前記組織位置抽出部は、前記エコー信号から血管壁位置を抽出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項4に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状は、血管の斜め断面であって、前記楕円形状検出部が算出する形状パラメータは、前記血管に対する超音波ビームのあおり角を含むことを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項10に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状検出部は、前記形状パラメータを用いて、血管径及びその時間変化の算出、及び、前記血管断面積及びその時間変化の算出のいずれか一つ以上の処理を行うことを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項11に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状演算部は、前記血管断面積の時間変化又は血管径の時間変化から血管壁を伝搬する脈波の移動速度(脈波速度)を算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項12に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状演算部は、前記脈波速度を用いて血管の硬さを算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項12に記載の超音波撮像装置において、前記楕円形状検出部は、前記血管断面積及びその時間変化の算出を行うものであり、前記楕円形状演算部は、前記脈波速度と血管断面積の時間変化を用いて、動脈ピーク圧波形を算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項14に記載の超音波撮像装置において、外部補正圧を入力する補正圧入力部を備え、前記楕円形状演算部は、前記外部補正圧を用いて前記動脈ピーク圧波形を補正し、動脈血圧波形を算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項12に記載の超音波撮像装置において、血流速度計測部を備え、前記楕円形状演算部は、前記血流速度計測部が計測した血流速度と前記脈波速度とを用いて、前記検査対象を流れる血流容積を算出することを特徴とする超音波撮像装置。
- 請求項1ないし16のいずれか一項に記載の超音波撮像装置において、
前記楕円形状演算部は、前記楕円形状検出が検出した楕円形状に関する諸量及び当該諸量を用いてさらに算出された諸量、及び前記楕円形状演算部が算出した諸量のいずれか一つ以上を用いて診断指標を算出し、前記表示部に表示させることを特徴とする超音波撮像装置。 - 請求項1ないし15のいずれか一項に記載の超音波撮像装置において、
前記信号処理部は、診断に有効な楕円形状を撮像するためのガイダンスを作成し、前記表示部に表示させる楕円撮像ガイド部を備えることを特徴とする超音波撮像装置。 - 請求項18に記載の超音波撮像装置において、
前記楕円撮像ガイド部は、前記楕円形状検出部が検出した楕円形状の適否を判定し、その結果をガイダンスとして前記表示部に表示させることを特徴とする超音波撮像装置。 - 請求項18に記載の超音波撮像装置において、
前記楕円撮像ガイド部は、モデルとなる楕円形状の図形及び形状パラメータのいずれか一つ以上をガイダンスとして前記表示部に表示させることを特徴とする超音波撮像装置。 - 検査対象に超音波を送信するとともに前記検査対象から反射する超音波エコーを受信し、受信されたエコー信号をもとに生体情報を計算し、表示する超音波撮像方法であって、
前記エコー信号の時系列データから前記検査対象に含まれる楕円形状の時間変化を検出する楕円形状検出ステップと、検出した楕円形状に基づいて、前記楕円形状で特定される組織の生体情報を計算するステップと、生体情報を表示するステップとを含む超音波撮像方法。 - 請求項22に記載の超音波撮像方法であって、
検査対象に含まれる楕円形状のガイド情報を表示するステップをさらに含む超音波撮像方法。
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