JP2016024094A - 打音検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく検査でき、かつ信頼性の高い検査結果を得ることができる打音検査装置を提供すること。【解決手段】走行装置20により走行自在に構成された走行型の打音検査装置1であって、走行装置20による走行方向に対して直交する方向に並設された複数の打音発生機構13(13A,13B,13C)を備え、複数の打音発生機構13(13A,13B,13C)はそれぞれ、走行装置20の走行動作に連動し、かつ互いに時間差をもって打音が生じるように構成されている。【選択図】図5
Description
本発明は、打音検査装置に関する。
従来、舗装道路の内部の損傷部を検出する走行型の打音検査装置が知られている(例えば、特許文献1)。このような打音検査装置は、路面を押圧した状態で支持される断面略6角形の回動打音器を備え、この回動打音器が打音検査装置の走行動作に連動して回動し、回動する回動打音器の頂点で路面が叩かれ、この時に生じる打音をマイクロフォンで繰り返し収録可能に構成されている。
そして、収録された多数の打音の音圧レベルの変化等を解析することにより、音圧レベルの変化具合および走行開始地点からの走行距離に基づいて損傷部を特定することが可能である。
そして、収録された多数の打音の音圧レベルの変化等を解析することにより、音圧レベルの変化具合および走行開始地点からの走行距離に基づいて損傷部を特定することが可能である。
しかしながら、特許文献1に記載の打音検査装置では、一回の走行動作により走行方向に沿った多数の打音を収録することは可能であるが、広範囲に亘る検査が必要な場合には、走行方向に対して直交方向にずらした位置を改めて走行開始位置として決定し、再び走行させて走行方向に沿った多数の打音を収録する必要があり、走行回数が多くなって作業効率が悪いという問題がある。
また、上記の問題を解決するために、単に複数の回動打音器を走行方向に対して直交方向に並設しただけでは、幾つかの回動打音器で生じる打音が重なる可能性があることから、いずれの回動打音器で生じた打音かを正確に判別して解析することが難しく、検査結果の信頼性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、効率よく検査でき、かつ信頼性の高い検査結果を得ることができる打音検査装置を提供することにある。
本発明の打音検査装置は、走行装置により走行自在に構成された走行型の打音検査装置であって、前記走行装置による走行方向に対して直交する方向に並設された複数の打音発生機構を備え、複数の前記打音発生機構はそれぞれ、前記走行装置の走行動作に連動し、かつ互いに時間差をもって打音が生じるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の打音発生機構が走行方向に対して直交方向に並設されているため、一回の走行により走行方向に沿った打音を複数列に亘って生じさせることができ、より広い走行面を効率よく検査できる。
また、各列での打音は、互いに時間差をもって生じるので、異なる列での打音が同時に重なって生じることがなく、収録された打音の解析を正確にでき、解析結果の信頼性を向上させることができる。
本発明によれば、複数の打音発生機構が走行方向に対して直交方向に並設されているため、一回の走行により走行方向に沿った打音を複数列に亘って生じさせることができ、より広い走行面を効率よく検査できる。
また、各列での打音は、互いに時間差をもって生じるので、異なる列での打音が同時に重なって生じることがなく、収録された打音の解析を正確にでき、解析結果の信頼性を向上させることができる。
本発明の打音検査装置において、前記打音発生機構は、走行面を叩く打撃面と、前記打撃面による前記走行面への打撃直後に当該打撃面を走行方向の後方側に逃がす逃がし機構とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、逃がし機構を備えているから、走行しながらの検査であっても、打撃直後に打撃面が走行面上で引きずられる心配がなく、打撃面を通して打音発生機構に無理な外力が作用したり、走行動作の抵抗となるような外力が作用したりするのを抑制でき、装置の耐久性を向上させることができるうえ、安定した走行動作を実現できる。
本発明によれば、逃がし機構を備えているから、走行しながらの検査であっても、打撃直後に打撃面が走行面上で引きずられる心配がなく、打撃面を通して打音発生機構に無理な外力が作用したり、走行動作の抵抗となるような外力が作用したりするのを抑制でき、装置の耐久性を向上させることができるうえ、安定した走行動作を実現できる。
本発明の打音検査装置において、前記走行装置と前記打音発生機構との連動を解除する連動解除機構を備えていることが好ましい。
本発明によれば、連動解除機構を備えていることにより、走行装置にて走行させながら所定の検査開始位置まで移動する時のように、打音を生じさせる必要がない場合には、当該連動解除機構を機能させて走行装置と打音発生機構との連動を解除すればよく、移動を無駄なく迅速に行える。
本発明によれば、連動解除機構を備えていることにより、走行装置にて走行させながら所定の検査開始位置まで移動する時のように、打音を生じさせる必要がない場合には、当該連動解除機構を機能させて走行装置と打音発生機構との連動を解除すればよく、移動を無駄なく迅速に行える。
本発明の打音検査装置において、前記走行装置は、走行方向に対して直交する方向に沿った車軸と、前記車軸の両側に設けられた車輪とを備え、前記打音発生機構は、前記車軸に取り付けられたカムと、前記車軸と平行な回動軸に軸支されているとともに、前記カムの回転に連動して上下に回動するハンマーとを備え、前記カムの外周には、前記ハンマーと係合する爪部が設けられ、前記爪部の位置が複数の前記打音発生機構のカムで互いに周方向にずれていることが好ましい。
本発明によれば、走行装置の車軸と一緒に回転するカムにより、ハンマーは一旦上方に持ち上げられるように回動し、その後にハンマーの自重によって下方に回動して走行面を叩くことになる。そして、このような動作は、各打音発生機構でのカムにおいて爪部の位置がずれていることから、時間的にずれて行われ、時間差をもって打音を生じさせることができる。しかも、カムとしては各打音発生機構で共通とし、車軸に対する取付位置を周方向にずらすだけでよいから、部品種類が増えることもなく、生産性やメンテナンス性を良好にできる。
本発明によれば、走行装置の車軸と一緒に回転するカムにより、ハンマーは一旦上方に持ち上げられるように回動し、その後にハンマーの自重によって下方に回動して走行面を叩くことになる。そして、このような動作は、各打音発生機構でのカムにおいて爪部の位置がずれていることから、時間的にずれて行われ、時間差をもって打音を生じさせることができる。しかも、カムとしては各打音発生機構で共通とし、車軸に対する取付位置を周方向にずらすだけでよいから、部品種類が増えることもなく、生産性やメンテナンス性を良好にできる。
本発明の打音検査装置により、効率よく検査でき、かつ信頼性の高い検査結果を得ることができるという効果がある。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る打音検査装置1を示す側面図、図2は、その平面図、図3は、背面図である。
図1は、本実施形態に係る打音検査装置1を示す側面図、図2は、その平面図、図3は、背面図である。
[打音検査装置の概略説明]
図1ないし図3において、打音検査装置1は、作業者の手押しにより走行自在に構成された走行型であって、装置本体10と、走行装置20と、収録装置30と、走行ガイド装置40と、速度距離計50とを備えている。
このような打音検査装置1は、例えば舗装道路の内部に生じた損傷部を検出するために用いられる。特に寒冷地にあっては、降雪時に散布される融雪剤により、路面を形成するアスファルト材よりも下層のコンクリート材が損傷し易い。そこで、打音検査装置1によって得られた打音を解析することより、アスファルト材を剥がすことなく、そのような損傷部を検出し、補修工事等に役立てられる。
図1ないし図3において、打音検査装置1は、作業者の手押しにより走行自在に構成された走行型であって、装置本体10と、走行装置20と、収録装置30と、走行ガイド装置40と、速度距離計50とを備えている。
このような打音検査装置1は、例えば舗装道路の内部に生じた損傷部を検出するために用いられる。特に寒冷地にあっては、降雪時に散布される融雪剤により、路面を形成するアスファルト材よりも下層のコンクリート材が損傷し易い。そこで、打音検査装置1によって得られた打音を解析することより、アスファルト材を剥がすことなく、そのような損傷部を検出し、補修工事等に役立てられる。
[装置本体の概略説明]
装置本体10は、平面視で矩形状の外装用のケーシング11、ケーシング11の上方を覆う着脱可能なカバー12、ケーシング11内に収容された複数(本実施形態では3つ)の打音発生機構13(13A,13B,13C)、およびケーシング11の外部から操作可能な連動解除機構14を備えている。これらの打音発生機構13および連動解除機構14の詳細については、後述する。
装置本体10は、平面視で矩形状の外装用のケーシング11、ケーシング11の上方を覆う着脱可能なカバー12、ケーシング11内に収容された複数(本実施形態では3つ)の打音発生機構13(13A,13B,13C)、およびケーシング11の外部から操作可能な連動解除機構14を備えている。これらの打音発生機構13および連動解除機構14の詳細については、後述する。
[走行装置の説明]
走行装置20は、ケーシング11の後部側において、左右の側面を走行方向(図中のX方向)に対して直交方向(図中のY方向)に貫通する回転自在な車軸21と、車軸21の両側に取り付けられた後輪22(22L,22R)と、ケーシング11の前部側に取り付けられた前輪23と、ケーシング11の背面に鉛直方向(図中のZ方向)に沿って取り付けられた手押し用の取っ手24とを備えている。
走行装置20は、ケーシング11の後部側において、左右の側面を走行方向(図中のX方向)に対して直交方向(図中のY方向)に貫通する回転自在な車軸21と、車軸21の両側に取り付けられた後輪22(22L,22R)と、ケーシング11の前部側に取り付けられた前輪23と、ケーシング11の背面に鉛直方向(図中のZ方向)に沿って取り付けられた手押し用の取っ手24とを備えている。
車軸21が貫通するケーシング11の側面は、その内側に固着された厚手の補強プレート111(図5参照)で補強され、この補強プレート111に車軸21が回転自在に軸支されている。
後輪22のうち、車輪としての左側の後輪22Lは、車軸21に対してキー溝およびキーなどの適宜な固定手段により固定され、後輪22Lと車軸21とが一体で回転する。一方の右側の後輪22Rは、車軸21に対してベアリングを介して取り付けられ、後輪22Rと車軸21とが別々に回転可能である。このような構成により、走行中に車軸21を回転させて後述の打音発生機構13と走行動作とを連動させつつ、走行面(路面)上をカーブしながら走行する際の後輪22L,22R間の回転差を吸収する。
前輪23は、ケーシング11の前部の傾斜面にブラケット112を介して取り付けられている。本実施形態では、ブラケット112が斜面に単に固定されているだけであるが、このような前輪23にキャスター機能を付加すべく、ブラケット112の形状やケーシング11へのブラケット112の取付構造を変更してもよい。ただし、キャスター機能によって走行時に容易にふらついたのでは良好な検査ができないため、キャスター機能を持たせるか否かは、その実施にあたってよく検討されるべきである。
取っ手24は、通常の運搬台車等に用いられる取っ手と同様、パイプ状の部材から構成され、両側の下端部分がケーシング11の背面に対して装着具113によって着脱可能に取り付けられている。すなわち、装着具113に設けられたボルト式のレバーを操作して緩めることにより、一対のブロック間で挟持されている取っ手24を装着具113から上方に引き抜き、取り外すことが可能である。取っ手24を取り付ける場合には、取っ手24の下端部分を装着具113に差し入れ、レバーを締め込めばよい。打音検査装置1を車両等に乗せて運搬する場合には、取っ手24を取り外して嵩張らないようにし、検査現場で取り付けて検査を実施する。
また、このような取っ手24の左右の鉛直部分には、背面プレート241が跨設されている。背面プレート241には、収録装置30を構成するデジタルICレコーダ等の3つの携帯型の録音機器31(31A,31B,31C)が保持されている。
作業者は、このような取っ手24の上部の水平部分を把持して押すことにより、打音検査装置1を手押し走行させることが可能である。
作業者は、このような取っ手24の上部の水平部分を把持して押すことにより、打音検査装置1を手押し走行させることが可能である。
[収録装置の説明]
収録装置30は、前述の録音機器31A,31B,31Cと、各録音機器31A,31B,31Cにケーブル321を介して接続されたマイクロフォン32(32A,32B,32C(図4、図5参照))と、録音機器31A,31B,31Cを収容する透明なビニールなどの樹脂製のホルダー33とを備え、ホルダー33が背面プレート241に適宜な取付手段で取り付けられている。
収録装置30は、前述の録音機器31A,31B,31Cと、各録音機器31A,31B,31Cにケーブル321を介して接続されたマイクロフォン32(32A,32B,32C(図4、図5参照))と、録音機器31A,31B,31Cを収容する透明なビニールなどの樹脂製のホルダー33とを備え、ホルダー33が背面プレート241に適宜な取付手段で取り付けられている。
録音機器31A,31B,31Cは、ホルダー33に設けられたポケット331に収容保持され、ポケット331をも透明な樹脂製とすることで、ポケット331に収容された録音機器31A,31B,31Cのスイッチやボタン類をポケット331の外部から操作することが可能である。
マイクロフォン32A,32B,32Cは、図4、図5に示すように、ケーシング11内において、打音発生機構13A,13B,13Cを構成するハンマーヘッド623の外周面に取り付けられ、走行面を叩いた際の打音を拾い、ケーブル321を通して打音を電気信号として録音機器31A,31B,31Cに出力する。録音機器31A,31B,31C内では、そのような電気信号がデジタル信号として記憶される。
なお、ケーブル321が柔らかく、自立性が低いことで周囲の機構に悪影響を及ぼす可能性がある場合には、所定の長さと弾性とを有した樹脂チューブ等を必要に応じてケーブル321の配線経路に沿って配置し、このチューブにケーブル321を沿わせて結束バンド等で結束し、ケーブル321およびチューブの全体で自立性を確保してもよい。
[走行ガイド装置の説明]
走行ガイド装置40は、ケーシング11の前部側の左右両側面から前方に延出して設けられた一対の取付ステイ114に取り付けられており、当該取付ステイ114間に着脱自在に跨設された竿部材41と、図3中にA−A矢視図として示すように、竿部材41の先端に取り付けられた指示プレート42とを備えている。
走行ガイド装置40は、ケーシング11の前部側の左右両側面から前方に延出して設けられた一対の取付ステイ114に取り付けられており、当該取付ステイ114間に着脱自在に跨設された竿部材41と、図3中にA−A矢視図として示すように、竿部材41の先端に取り付けられた指示プレート42とを備えている。
ここで、取付ステイ114は、側面視で矩形状のプレートからなるステイ本体115を有している。ステイ本体115に設けられた前側上部の角部は、四角形状に切欠された段差部となっており、この段差部上に竿部材41が載置されている。ステイ本体115において、段差部の後方には押さえアーム116が回動自在に設けられている。押さえアーム116は、回動することで竿部材41の上方に位置し、下面に設けられたストッパボルト等の押圧部が竿部材41と当接する。段差部の前方には筒状部材117の一端が回動自在に設けられている。筒状部材117の他端にはネジ部材118が螺合している。
図1中に実線で示すように、回動することで立設された筒状部材117へは、押さえアーム116の図示しないスリットを通してネジ部材118が螺合している。作業者により容易に操作可能に設けられたネジ部材118の頭部を操作し、このネジ部材118を締め込むことにより、締め込みによって生じる押さえアーム116の押圧部の押圧力で竿部材41が固定される。
竿部材41は複数段のテレスコピック構造を有し、数メートルの間で伸縮自在に設けられている。竿部材41の先端にもネジ部材43が螺合しており、ネジ部材43の頭部と竿部材41の先端との間に指示プレート42が挟持されている。
指示プレート42は、上下方向に沿って所定の長さを有している。指示プレート42には、長手方向に沿った長孔が設けられている。ネジ部材43のネジ部分を長孔に挿通させ、頭部を操作して締め込むことで、長孔の任意の上下位置で指示プレート42が竿部材41に固定される。
このような走行ガイド装置40を用いて舗装道路の検査を行う場合、走行面上に引かれた車線(センターラインや追い越し車線など)の直上あるいは道路の路肩の直上に指示プレート42の下端を目視可能に位置させてそれらを指示し、この指示状態を維持しながら作業者は打音検査装置1を走行させる。こうすることにより、打音検査装置1を車線や路肩に沿って平行に走行させることが可能である。走行動作を車線や路肩からの距離を変えた新たな開始位置から行う場合には、新たな開始位置に合わせるように竿部材41を伸縮させて長さを調整すればよく、車線や路肩だけでなく、直前に走行した走行軌跡に対しても平行な走行動作を繰り返し行うことができる。
[速度距離計の説明]
速度距離計50は、取っ手24に取り付けられた表示モニタ51と、表示モニタ51にケーブル521を介して接続されたホールセンサ等の検出部52と、車軸21と共に回転するいずれか1つのカム61(図5参照)の側面に取り付けられ、検出部52と近接対向する回転軌跡を有した永久磁石等の被検出部53とを備え、打音検査装置1の走行速度および走行距離を表示モニタ51に表示させるように構成されている。
速度距離計50は、取っ手24に取り付けられた表示モニタ51と、表示モニタ51にケーブル521を介して接続されたホールセンサ等の検出部52と、車軸21と共に回転するいずれか1つのカム61(図5参照)の側面に取り付けられ、検出部52と近接対向する回転軌跡を有した永久磁石等の被検出部53とを備え、打音検査装置1の走行速度および走行距離を表示モニタ51に表示させるように構成されている。
走行時の後輪22Lおよび車軸21の回転に伴ってカム61が回転すると、カム61に取り付けられた被検出部53が検出部52を通過する度、当該検出部52が被検出部53を検出してパルス信号を生成し、ケーブル521を通してパルス信号を表示モニタ51に出力する。表示モニタ51では、その内部の演算回路にてパルス間隔(時間)を測定し、このパルス間隔に基づいて速度を演算して表示し、また、パルス数をカウントし、このパルス数に基づいて走行距離を演算して表示する。なお、本実施形態で用いられる後輪22の直径は、300mmである。従って、後輪22が一回転することで走行する距離は、約900mmとなる。
[装置本体の詳細説明]
<打音発生機構>
以下、装置本体10の打音発生機構13A,13B,13Cについて詳細に説明する。
図4は、打音検査装置1の内部構造を示す断面図、図5は、その平面図である。
図4、図5において、打音発生機構13A,13B,13Cは、走行方向に対して直交方向に並設され、後輪22Lに近い側に打音発生機構13A、中央に打音発生機構13B、後輪22Rに近い側に打音発生機構13Cが配置されている。これらの打音発生機構13A,13B,13Cはそれぞれ同様な構成を備えているため、以下の説明では、それらを打音発生機構13として記載し、説明する。
<打音発生機構>
以下、装置本体10の打音発生機構13A,13B,13Cについて詳細に説明する。
図4は、打音検査装置1の内部構造を示す断面図、図5は、その平面図である。
図4、図5において、打音発生機構13A,13B,13Cは、走行方向に対して直交方向に並設され、後輪22Lに近い側に打音発生機構13A、中央に打音発生機構13B、後輪22Rに近い側に打音発生機構13Cが配置されている。これらの打音発生機構13A,13B,13Cはそれぞれ同様な構成を備えているため、以下の説明では、それらを打音発生機構13として記載し、説明する。
具体的に打音発生機構13は、車軸21に一体に取り付けられたカム61と、左右の補強プレート111間の回動軸63に軸支されたハンマー62とを備えている。
カム61は、外周に等間隔で6つの爪部611を有した円環状であり、水平方向からのボルトによってハブ612に固定され、このハブ612を介して車軸21に取り付けられている。ハブ612は、詳細な図示を省略するが、2つの部材からなる半割構造とされ、各部材が車軸21を挟持するように配置されて互いにボルト止めされ、また、車軸21に対してキー溝およびキーによって周方向の回り止めがなされている。
ハンマー62は、基端が回動軸63に軸支されて前方に延出したブーム621を有し、ブーム621の先端にはアーム622の上部側が回動自在に軸支され、アーム622の下部側には球面状の打撃面624を有するハンマーヘッド623が着脱自在に取り付けられている。また、ブーム621の基端側には、カム61側に延出した係合アーム625が設けられ、係合アーム625にはカム61の爪部611と係合する係合ローラ626が設けられている。そして、本実施形態では、打撃面624の間隔が150mmとなるように、3つの打音発生機構13A,13B,13Cが並設されている。
6つの爪部611を有したカム61は、走行時において、後輪22Lが1回転する間に6回ほど係合ローラ626と係合し、係合アーム625を下方に回動させる。これにより回動軸63を挟んで前側にあるブーム621は、その先端側が上方に持ち上げられるように回動し、アーム622およびハンマーヘッド623も同様に上方に移動する。後輪22Lが更に回転して爪部611が係合ローラ626から外れると、ハンマー62はその自重により逆方向に回動し、ハンマーヘッド623の打撃面624にて走行面が叩かれ、打音が発生する。図4に実線で示すハンマー62の位置は、カム61の爪部611とハンマー62の係合ローラ626との係合が外れ、打撃面624で走行面を叩いた状態である。
ところで、ハンマー62とカム61との係合が外れると、打撃面624が走行面を叩くことになるが、何らかの理由で走行面が窪んでいる場合には、ハンマー62が過度に回動してしまう可能性がある。そこで、後述の連動解除機構14を構成する一部材には、ストッパボルト等の回動規制部材64(図4)が設けられ、回動規制部材64にブーム621の下面が当接することで、ハンマー62の回動量が規制されるようになっている。
また、3つのカム61は同形状であり、それぞれのハブ612が回動軸63に対して周方向にずれて取り付けられることで、ハブ612に取り付けられるカム61間においては、爪部611の位置が周方向のずれることになる。
また、3つのカム61は同形状であり、それぞれのハブ612が回動軸63に対して周方向にずれて取り付けられることで、ハブ612に取り付けられるカム61間においては、爪部611の位置が周方向のずれることになる。
カム61についてより具体的に説明する。上述したように、打音発生機構13A,13B,13Cでは、カム61に設けられた爪部611の位置が周方向にずれている。つまり、爪部611の位置がずれていることから、打音発生機構13Aで爪部611が係合ローラ626に係合した後、所定の時間を空けて今度は、打音発生機構13Bで爪部611が係合ローラ626に係合し、さらに所定の時間を空けてから、打音発生機構13Cで爪部611が係合ローラ626に係合し、そして、所定の時間を空けて再び、打音発生機構13Aで爪部611が係合ローラ626に係合し、以上を繰り返す。
爪部611が係合ローラ626から外れる時には先ず、打音発生機構13Aにて係合が外れ、順に打音発生機構13Bで外れ、打音発生機構13Cで外れることになる。このため、打音発生機構13で発生する打音は、打音発生機構13A,13B,13Cの順で所定の時間差をもって生じることになり、同じタイミングで重なって生じることがない。すなわち、本実施形態の打音検査装置1は、打音発生機構13A,13B,13Cでの打音が時間差をもって生じるよう、それぞれのカム61を爪部611の位置が周方向にずれるように配置した構成の時間差付与機構を備えているのである。
図4に示すように、1つのカム61では、後輪22Lの回転角度α1として60°間隔で爪部611と係合ローラ626との係脱を繰り返す。この間隔は、走行距離にすると150mmであり、150mm間隔で係脱を繰り返すことになる。そして、この間隔の間に、他の2つのカム61においても係脱が1回ずつ行われる。すなわち、図4に2点鎖線で一部示すように、他の2つのカム61の爪部611は、1つのカム61の前後の爪部611間に位置することになる。
従って、装置本体10の全体としては、回転角度α2として20°間隔で、打音発生機構13A,13B,13Cのいずれかにおいて、爪部611と係合ローラ626との係脱が行われ、打音が生じる。その間隔は、走行距離にすると50mmである。なお、図1、図5では、作図を簡略化するために、打音のタイミングを同じにした状態の打音発生機構13A,13B,13Cが描かれている。
<マトリックスの説明>
図6には、打音検査装置1で生じる打音に基づいて作成される検査位置のマトリックスMが示されている。マトリックスMの1つの縦線上には、走行中に同一の打音発生機構13で生じた打音の位置、つまり検査位置が示される。マトリックスM上の最も左の列をなす縦線V1上には、第1回目の走行における打音発生機構13Aでの検査位置が黒丸で示されている。縦線V2上には、打音発生機構13Bによる検査位置が、縦線V3上には、打音発生機構13Cによる検査位置がそれぞれ示されている。そして、縦線V1,V2,V3の間隔は、打音発生機構13A,13B,13Cでの打撃面624間の間隔を示しており、前述した通り150mmとなる。
図6には、打音検査装置1で生じる打音に基づいて作成される検査位置のマトリックスMが示されている。マトリックスMの1つの縦線上には、走行中に同一の打音発生機構13で生じた打音の位置、つまり検査位置が示される。マトリックスM上の最も左の列をなす縦線V1上には、第1回目の走行における打音発生機構13Aでの検査位置が黒丸で示されている。縦線V2上には、打音発生機構13Bによる検査位置が、縦線V3上には、打音発生機構13Cによる検査位置がそれぞれ示されている。そして、縦線V1,V2,V3の間隔は、打音発生機構13A,13B,13Cでの打撃面624間の間隔を示しており、前述した通り150mmとなる。
加えて、縦線V4は、2回目の走行における走行開始位置を1回目の走行開始位置から走行方向に対して直交方向に450mmずらし、この場合の打音発生機構13Aでの検査位置が示されている。走行開始位置を450mmずらすには、走行ガイド装置40の竿部材41の長さを調整すればよい。こうすることで、縦線V3と縦線V4との間隔は150mmとなり、その後の縦線V5,V6は勿論、走行開始位置をずらして3回目、4回目…の走行を行った場合でも、全ての縦線V1〜V6…の間隔は150mmで等しくなる。
マトリックスM上の横線H1,H2,H3…は、走行方向において、検査が行われた位置を示している。本実施形態の打音検査装置1では、走行方向に50mm進む毎に打音発生機構13A,13B,13Cのいずれかで検査が行われるので、横線H1,H2,H3…の間隔は50mmである。また、一走行中においては、打音発生機構13A,13B,13Cでの打音が重ならないことから、横線H1,H2,H3…上には、検査位置を表す印が1つ表示されることになる。
このようなマトリックスMは、録音機器31A,31B,31Cに収録された打音データを解析装置にアップロードするとともに、このアップロードした打音データに基づき、解析装置でマトリックス作成プログラム等を実行することで作成される。この際、解析装置で実行されるデータ解析プログラムによって打音データを解析した結果、損傷が生じていると判断された異常のある検査位置については、マトリックス作成プログラムにて正常な検査位置とは異なる別の形状の印で示したり、色を変えて示したりすることで、損傷部分を容易に特定することが可能である。図6では、その一例として、正常な検査位置を黒丸で、異常のある検査位置を白丸でそれぞれ示してある。
<逃がし機構>
打音発生機構13によれば、走行しながらハンマー62にて走行面を叩いた場合、その直後からカム61の爪部611が再度ハンマー62に係合するまでの間は、打撃面624が走行面に接触していることになり、走行が継続されることで打撃面624が引きずられてしまう。このことを防止するため、本実施形態の打音発生機構13には、ハンマー62の逃がし機構65が設けられている。
打音発生機構13によれば、走行しながらハンマー62にて走行面を叩いた場合、その直後からカム61の爪部611が再度ハンマー62に係合するまでの間は、打撃面624が走行面に接触していることになり、走行が継続されることで打撃面624が引きずられてしまう。このことを防止するため、本実施形態の打音発生機構13には、ハンマー62の逃がし機構65が設けられている。
図7には、打音検査装置1の要部として、逃がし機構65が示されている。
図4、図7において、逃がし機構65は、ハンマー62を構成する部材のうち、回動軸651を中心に互いに回動自在に軸支されたブーム621およびアーム622に加え、ブーム621の上面に固定されている固定ブロック652とアーム622の上部側とに掛け渡された引張コイルばね653を備えている。アーム622と引張コイルばね653との係合位置は回動軸651よりも上方に位置しており、アーム622の上部側は常時走行方向の後方側に付勢され、反対に下部の打撃面624側は常時走行方向の前方側に付勢されている。
図4、図7において、逃がし機構65は、ハンマー62を構成する部材のうち、回動軸651を中心に互いに回動自在に軸支されたブーム621およびアーム622に加え、ブーム621の上面に固定されている固定ブロック652とアーム622の上部側とに掛け渡された引張コイルばね653を備えている。アーム622と引張コイルばね653との係合位置は回動軸651よりも上方に位置しており、アーム622の上部側は常時走行方向の後方側に付勢され、反対に下部の打撃面624側は常時走行方向の前方側に付勢されている。
このような逃がし機構65では、カム61とハンマー62との係合が外れ、打撃面624が走行面に接触した状態で走行が継続されると、その接触抵抗よりも引張コイルばね653の付勢力が小さいことで、図7に2点鎖線で示す状態から実線で示す状態へと変化する。つまり、ハンマー62のアーム622は、引張コイルばね653の付勢力に抗して図7中反時計回りに回動軸651を中心に回動するとともに、引張コイルばね653が伸張し、アーム622の打撃面624側が走行方向の後方側に逃げる。
この後、ハンマー62とカム61とが再度係合すると、ハンマー62全体が回動軸63を中心に上方に回動するため、打撃面624が走行面から離れ、引張コイルばね653が縮小し、元の状態に戻る。なお、ブーム621の下面には、アーム622の回動量を規制するストッパピン等の回動規制部材654が設けられ、アーム622が回動規制部材654に当接することで、アーム622の回動量が規制される。また、固定ブロック652の前面には、アーム622が元の状態において当接する別の回動規制部材655が設けられている。
<連動解除機構>
図1、図4、図5に戻って、本実施形態の装置本体10が有する連動解除機構14について説明する。
連動解除機構14は、打音発生機構13A,13B,13Cとカム61との係合を外した状態に維持し、打音発生機構13A,13B,13Cと走行装置20との連動を解除する。打音検査装置1を手押しながら走行させ、所定の走行開始位置に移動する場合など、走行中であっても打音発生機構13A,13B,13Cを動作させる必要がない場合などに、この連動解除機構14が用いられる。
図1、図4、図5に戻って、本実施形態の装置本体10が有する連動解除機構14について説明する。
連動解除機構14は、打音発生機構13A,13B,13Cとカム61との係合を外した状態に維持し、打音発生機構13A,13B,13Cと走行装置20との連動を解除する。打音検査装置1を手押しながら走行させ、所定の走行開始位置に移動する場合など、走行中であっても打音発生機構13A,13B,13Cを動作させる必要がない場合などに、この連動解除機構14が用いられる。
連動解除機構14は、車軸21および回動軸63と平行で、かつ一端がケーシング11の側面を貫通して外方に突設された回動軸141と、回動軸141の突設端に取り付けられた操作レバー142と、回動軸141上で打音発生機構13A,13B,13Cの各ブーム621に対応した位置に取り付けられたブロック状の3つの押し上げ部材143とを備えている。
このような連動解除機構14では、回動軸141がブーム621の下方を通っており、作業者が上部のカバー12を外すことなく、ケーシング11の外側から操作レバー142を操作し、図1に示す実線位置から2点鎖線位置まで起こすと、回動軸141と共に押し上げ部材143が回動し、押し上げ部材143の突出部位にてブーム621を押し上げる。すると、ハンマー62の係合ローラ626がカム61の回転軌跡上から下方側に外れるとともに、互いの係合が外れた状態を維持し、走行装置20と打音発生機構13A,13B,13Cとの連動を解除する。図4に示す2点鎖線の位置は、そのような連動が解除された状態を示している。
[検査方法の説明]
以下に、打音検査装置1を用いた車道の検査方法を簡略化して説明する。
先ず、打音検査装置1を所望する検査開始位置に配置し、走行ガイド装置40で走行面上に引かれたセンターライン等を指示させ、センターラインが走行時のガイドとなるようにする。そこから手押しして走行装置20により走行動作を開始し、打音発生機構13A,13B,13Cにより次々と打音を生じさせ、これらの打音を逐一録音機器31A,31B,31Cに収録する。
以下に、打音検査装置1を用いた車道の検査方法を簡略化して説明する。
先ず、打音検査装置1を所望する検査開始位置に配置し、走行ガイド装置40で走行面上に引かれたセンターライン等を指示させ、センターラインが走行時のガイドとなるようにする。そこから手押しして走行装置20により走行動作を開始し、打音発生機構13A,13B,13Cにより次々と打音を生じさせ、これらの打音を逐一録音機器31A,31B,31Cに収録する。
走行動作中においては、作業者が速度距離計50に表示される走行速度を監視し、所定の速度で走行させることに努める。そして、速度距離計50に表示される走行距離が所定の距離に達したところで走行動作を止める。次いで、検査開始位置をずらして2回目の走行動作を行う場合には、走行ガイド装置40を調整し、1回目の走行開始位置から所定間隔離れた隣接位置に打音検査装置1を位置させ、走行動作を開始し、打音を収録する。以上を、必要な回数だけ繰り返す。
収録された打音については、分析装置に取り込み、取り込んだ打音の解析を行うとともに、各検査位置での正常・異常を判断し、マトリックスMを作成して異常のある検査位置の特定を行う。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)打音検査装置1の装置本体10では、3つの打音発生機構13A,13B、13Cが走行方向に対して直交方向に並設されているため、一回の走行により走行方向に沿った打音を3列に亘って生じさせることができ、より広い走行面を効率よく検査できる。
また、各列での打音は、互いに時間差をもって生じるので、異なる列での打音が同時に重なって生じることがなく、収録された打音の解析を正確にでき、解析結果の信頼性を向上させることができる。
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)打音検査装置1の装置本体10では、3つの打音発生機構13A,13B、13Cが走行方向に対して直交方向に並設されているため、一回の走行により走行方向に沿った打音を3列に亘って生じさせることができ、より広い走行面を効率よく検査できる。
また、各列での打音は、互いに時間差をもって生じるので、異なる列での打音が同時に重なって生じることがなく、収録された打音の解析を正確にでき、解析結果の信頼性を向上させることができる。
(2)打音検査装置1の打音発生機構13は、走行面の打撃直後に打撃面624を走行方向の後方側に逃がす逃がし機構65を備えているから、走行しながらの検査であっても、打撃直後に打撃面624が走行面上で引きずられる心配がなく、打撃面624を通して打音発生機構13に無理な外力が作用したり、走行動作の抵抗となるような外力が作用したりするのを抑制でき、打音検査装置1の耐久性を向上させることができるうえ、安定した走行動作を実現できる。
(3)装置本体10は、走行装置20と打音発生機構13との連動を解除する連動解除機構14を備えているので、打音検査装置1により走行させながら所定の検査開始位置まで移動するなど、打音を生じさせる必要がない場合には、連動解除機構14を機能させて走行装置20と打音発生機構13との連動を解除すればよく、移動を無駄なく迅速に行える。
(4)打音検査装置1では、走行装置20の車軸21と一緒に回転するカム61により、ハンマー62は一旦上方に持ち上げられるように回動し、その後にハンマー62の自重によって下方に回動して走行面を叩くことになる。そして、このような動作は、各打音発生機構13A,13B,13Cでのカム61において爪部611の位置が周方向にずれていることから、時間的にずれて行われ、時間差をもって打音を生じさせることができる。しかも、カム61としては各打音発生機構13A,13B,13Cで共通とし、車軸21に対する取付位置をハブ612を介して周方向にずらすだけでよいから、部品種類が増えることもなく、生産性やメンテナンス性を良好にできる。
[変形例]
本発明は、以上に説明した実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、舗装された道路を検査する例で打音検査装置1を説明したが、本発明の打音検査装置としては、道路を検査するものの他、トンネルの天井面や壁面、建物の壁面や床面などを検査する装置として用いてもよい。
本発明の打音検査装置での打音発生機構の数は、前記実施形態では3つであったが、2つであっても、4つ以上であってもよい。また、その際の隣接する打音発生機構の間隔は任意であり、その実施にあたって適宜決められてよい。
本発明は、以上に説明した実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、舗装された道路を検査する例で打音検査装置1を説明したが、本発明の打音検査装置としては、道路を検査するものの他、トンネルの天井面や壁面、建物の壁面や床面などを検査する装置として用いてもよい。
本発明の打音検査装置での打音発生機構の数は、前記実施形態では3つであったが、2つであっても、4つ以上であってもよい。また、その際の隣接する打音発生機構の間隔は任意であり、その実施にあたって適宜決められてよい。
前記実施形態では、走行型の打音検査装置1として、作業者の手押しによって走行動作を行う構成になっていたが、牽引車両で牽引して走行可能に構成したり、振動の少ない電動モータ等の適宜な駆動手段により自走可能に構成したりしてもよい。
前記実施形態では、マイクロフォン32がハンマーヘッド623の外周面に取り付けられていたが、ノイズの影響を受けずに打音発生機構での打音を収録可能であれば、他の箇所にマイクロフォンを取り付けても構わない。
前記実施形態では、マイクロフォン32がハンマーヘッド623の外周面に取り付けられていたが、ノイズの影響を受けずに打音発生機構での打音を収録可能であれば、他の箇所にマイクロフォンを取り付けても構わない。
前記実施形態では、ハンマーヘッド623として1種類を例示したが、重量の異なるものを幾種類か用意し、交換することで打撃力を変更してもよい。こうすることで、走行面の材質や表面状態などを勘案して最適な重量のものと交換することができ、打音を確実に生じさせることが可能である。
また、打撃力を変更するためには、ブーム621として、回動軸63から先端までの長さの異なるもの、すなわち、係合ローラ626までの長さとのレバー比が異なるもの複数種類用意し、加えて各ブームに見合ったアームを取り付けることで、ハンマー62が上方に回動する時の回動量を変更し、よって打撃力を変更してもよい。
その他、打音発生機構の構造や、時間差をもって打音を生じさせる時間差付与機構の構造等も、前記実施例に限定されず、任意である。
本発明は、走行面を叩くことで検査を行う走行型の打音検査装置に利用可能である。
1…打音検査装置、10…打音発生機構、14…連動解除機構、20…走行装置、21…車軸、22L…車輪である後輪、61…カム、62…ハンマー、63…回動軸、65…逃がし機構、611…爪部、624…打撃面。
Claims (4)
- 走行装置により走行自在に構成された走行型の打音検査装置であって、
前記走行装置による走行方向に対して直交する方向に並設された複数の打音発生機構を備え、
複数の前記打音発生機構はそれぞれ、前記走行装置の走行動作に連動し、かつ互いに時間差をもって打音が生じるように構成されている
ことを特徴とする打音検査装置。 - 請求項1に記載の打音検査装置において、
前記打音発生機構は、走行面を叩く打撃面と、前記打撃面による前記走行面への打撃直後に当該打撃面を走行方向の後方側に逃がす逃がし機構とを備えている
ことを特徴とする打音検査装置。 - 請求項1または請求項2に記載の打音検査装置において、
前記走行装置と前記打音発生機構との連動を解除する連動解除機構を備えている
ことを特徴とする打音検査装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の打音検査装置において、
前記走行装置は、走行方向に対して直交する方向に沿った車軸と、前記車軸の両側に設けられた車輪とを備え、
前記打音発生機構は、前記車軸に取り付けられたカムと、前記車軸と平行な回動軸に軸支されているとともに、前記カムの回転に連動して上下に回動するハンマーとを備え、
前記カムの外周には、前記ハンマーと係合する爪部が設けられ、
前記爪部の位置が複数の前記打音発生機構のカムで互いに周方向にずれている
ことを特徴とする打音検査装置。
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- 2014-07-22 JP JP2014149039A patent/JP2016024094A/ja active Pending
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