JP2016023545A - エンジンの排気還流装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制されるエンジンの排気還流装置を提供する。【解決手段】本発明の一態様は、エンジンへ吸気を導入するための吸気通路と、エンジンから排気が排出される排気通路と、吸気通路と排気通路とを接続し排気の一部であるEGRガスを吸気通路に還流するためEGR通路と、を有するEGR装置において、吸気通路およびEGR通路のうち少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分は、樹脂により形成される樹脂層50を備え、樹脂層50の内側に、樹脂層50よりも短時間で温度上昇可能な昇温性の高い金属層52が形成される。【選択図】図2
Description
本発明は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流してエンジンへ還流させるエンジンの排気還流装置に関するものである。
特許文献1には、排気還流ガスを吸気通路へ流して燃焼室へ還流させる排気還流通路と、排気還流通路における排気流量を調節する排気還流弁と、を有するエンジンの排気還流装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1にて開示されているエンジンの排気還流装置において、エンジンの冷間起動時には吸気通路が低温になっているので、高温の排気還流ガスが吸気通路へ流れると、排気還流ガスの凝縮水が発生しうる。すると、排気還流ガスの凝縮水内には酸性の成分が含まれているので、通路などの各部の耐久性に影響を与えるおそれがある。また、排気還流ガスの凝縮水がエンジン内へ侵入すると、エンジンが失火するおそれがある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制されるエンジンの排気還流装置を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、エンジンへ吸気を導入するための吸気通路と、前記エンジンから排気が排出される排気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを接続し前記排気の一部である排気還流ガスを前記吸気通路に還流するため排気還流通路と、を有するエンジンの排気還流装置において、前記吸気通路および前記排気還流通路のうち少なくとも前記吸気と前記排気還流ガスとが合流する部分は、樹脂により形成される蓄熱層を備え、前記蓄熱層の内側に、前記蓄熱層よりも短時間で温度上昇可能な昇温性の高い層が形成されること、を特徴とする。
この態様によれば、少なくとも吸気と排気還流ガスとが合流する部分の通路内にて、排気還流ガスの温度の低下が抑制されるので、排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制される。
上記の態様においては、前記昇温性の高い層は、前記蓄熱層よりも熱伝導率の高い熱伝導層であること、が好ましい。
この態様によれば、熱伝導層は、排気還流ガスの熱を、樹脂層よりも効率よく受け取ることができる。そのため、通路の壁面温度は、短時間で上昇する。したがって、より確実に、排気還流ガスの温度の低下が抑制されるので、排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制される。
上記の態様においては、前記熱伝導層は、金属により形成されること、が好ましい。
上記の態様においては、前記熱伝導層は、前記蓄熱層に対して前記金属の板がインサート成形されることにより形成されること、が好ましい。
上記の態様においては、前記熱伝導層は、前記蓄熱層の内側面に貼り付けた前記金属の板により形成されること、が好ましい。
上記の態様においては、前記熱伝導層は、前記蓄熱層の内側面に付与された粉末状の前記金属により形成されること、が好ましい。
上記の態様においては、前記蓄熱層の内側に、発熱可能な加熱層を有し、前記昇温性の高い層は、前記加熱層の内側にて前記加熱層の発熱により暖められる高温層であること、が好ましい。
この態様によれば、加熱層の発熱により、すぐに高温層の温度を高くすることができる。そのため、より確実に、排気還流ガスの温度の低下が抑制されるので、排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制される。
上記の態様においては、前記高温層は、気体により形成されること、が好ましい。
上記の態様においては、前記加熱層による発熱を制御する加熱層制御部を有し、前記加熱層制御部は、前記蓄熱層における内側の面の温度である壁面温度に応じて、前記加熱層による発熱を制御すること、が好ましい。
この態様によれば、加熱層の発熱に要するコストを抑制できる。
本発明に係るエンジンの排気還流装置によれば、排気還流ガスの凝縮水の発生が抑制される。
<エンジンの排気還流装置の構成>
図1は、エンジンの排気還流装置の一例であるEGR装置1を示す構成図である。図1に示すように、車両用の内燃機関であるエンジン10は、複数(図1では1つを示す)の気筒12を有するエンジン本体14を備えている。エンジン本体14は、シリンダブロック16とシリンダヘッド18を備えている。各気筒12内には、ピストン20が往復動可能に収容されている。各ピストン20の往復運動は、コンロッド22を介して、エンジン本体14の出力軸であるクランク軸(図示省略)の回転運動に変換される。
図1は、エンジンの排気還流装置の一例であるEGR装置1を示す構成図である。図1に示すように、車両用の内燃機関であるエンジン10は、複数(図1では1つを示す)の気筒12を有するエンジン本体14を備えている。エンジン本体14は、シリンダブロック16とシリンダヘッド18を備えている。各気筒12内には、ピストン20が往復動可能に収容されている。各ピストン20の往復運動は、コンロッド22を介して、エンジン本体14の出力軸であるクランク軸(図示省略)の回転運動に変換される。
エンジン本体14には、気筒12毎に燃焼室24が設けられている。また、シリンダヘッド18には、燃焼室24に連通する吸気ポート26及び排気ポート28が設けられている。吸気ポート26には、気筒12毎に吸気弁30が設けられている。また、排気ポート28には、気筒12毎に排気弁32が設けられている。
吸気ポート26には、燃焼室24に吸気(新気)を導入するための吸気通路34が接続されている。吸気通路34には、吸気量を調整するスロットルバルブ36が設けられている。また、吸気通路34の一部として、スロットルバルブ36に対して吸気の流れ方向の下流側にインテークマニホールド38が設けられている。このインテークマニホールド38は、吸気を各気筒12に分配する。また、排気ポート28には、燃焼室24から排気が排出される排気通路40が接続されている。
排気通路40と吸気通路34との間には、排気通路40からの排気の一部であるEGRガス(排気還流ガス)を吸気通路34へ還流するEGR機構42が設けられている。EGR機構42は、EGR通路44、EGRクーラー46、EGRバルブ48などを備えている。EGR通路44は、吸気通路34と排気通路40を接続している。詳しくは、EGR通路44における(EGRガスの流れ方向の)上流側の端部は、排気通路40に接続されている。また、EGR通路44の下流側の端部は、吸気通路34のインテークマニホールド38に接続されている。したがって、EGRガスは、EGR通路44を介して吸気通路34(詳しくは、インテークマニホールド38)内へ導入すなわち還流される。
なお、本実施例のEGR装置1は、排気通路40の一部とEGR機構42とインテークマニホールド38などから構成されている。
EGRクーラー46は、EGR通路44においてEGRバルブ48よりも上流側に設けられており、EGRガスを冷却する。
EGRバルブ48は、EGR通路44の下流部に設けられている。EGRバルブ48は、EGR通路44を流れるEGRガスの流量を調整する。EGRバルブ48は、電子制御回路(例えばエンジン10の運転状態を制御するためのコンピュータであるエンジンコントロールユニット(ECU))によって、エンジン10の運転状態に応じた適切なEGRガスの流量に応じた開度に制御される。
<早期暖気構造について>
次に、前記のEGR装置1における早期暖気構造について説明する。
次に、前記のEGR装置1における早期暖気構造について説明する。
〔実施例1〕
実施例1の早期暖気構造は、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。ここで、「吸気とEGRガスとが合流する部分の通路」とは、図1の領域αに示すように、例えば、インテークマニホールド38におけるEGR通路44との接続部の通路38aおよび、インテークマニホールド38におけるサージタンク38bの前記の通路38aの周辺部38cである。
実施例1の早期暖気構造は、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。ここで、「吸気とEGRガスとが合流する部分の通路」とは、図1の領域αに示すように、例えば、インテークマニホールド38におけるEGR通路44との接続部の通路38aおよび、インテークマニホールド38におけるサージタンク38bの前記の通路38aの周辺部38cである。
そして、実施例1の早期暖気構造として、図2に示すように、通路38aおよび周辺部38cは、樹脂により形成される樹脂層50を備える。そして、樹脂層50の内側に、金属層52が形成される。これにより、通路の壁面(通路38aおよび周辺部38cの壁面)は、金属層52の内側面52aにて形成される。なお、樹脂層50は、本発明における「蓄熱層」の一例である。
金属層52は、樹脂層50を形成する樹脂よりも熱伝導率が高い金属により形成される。そのため、金属層52は、EGRガスの熱を受け取り易いので、樹脂層50よりも短時間で温度上昇可能である。なお、金属層52は、放熱性や重量が問題とならないように、薄く形成される。
なお、樹脂層50を形成する樹脂の材質は、例えば、PA6−GF30(グラスファイバー30%含有ナイロン材、熱伝導率=0.36[W/m・K]、密度=1360[kg/m3]、比熱=1.50[kJ/kg・K])である。また、金属層52を形成する金属の材質は、例えば、アルミニウム(ADC12、熱伝導率=100[W/m・K]、密度=2700[kg/m3]、比熱=0.96[kJ/kg・K])である。あるいは、金属層52を形成する金属の材質は、例えば、ステンレス(SUS403、熱伝導率=24.9[W/m・K]、密度=7.75[kg/m3]、比熱=0.46[kJ/kg・K])である。
このように、本実施例のEGR装置1は、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分は、樹脂層50を備え、樹脂層50に対して通路の内側に、樹脂層50よりも短時間で温度上昇可能な昇温性の高い金属層52が形成される。
これにより、図3に示すように、エンジン(E/G)10が始動すると、通路の壁面(通路38aおよび周辺部38cの壁面)の温度(壁面温度)は、樹脂層50の内側面50aの温度(図3にて二点鎖線で示される温度)よりも短時間で上昇して所定温度T(例えば、40℃)よりも高くなる。そして、EGRガスと通路の壁面の温度差が小さくなる。ここで、所定温度Tは、EGRガスの凝縮水が発生する温度領域の上限温度である。
そのため、吸気とEGRガスとが合流する部分の通路において、EGRガスの温度の低下が抑制されるので、EGRガスの凝縮水の発生が抑制される。したがって、EGRガス導入可能域の拡大が図られる。すなわち、エンジン10が始動してからEGRガスを吸気通路34内へ導入可能となるまでに要する暖気時間tが短縮される。また、EGRガスの凝縮水の発生が抑制されるので、通路などの各部の耐久性の維持や、エンジンの失火の防止が図られる。
また、金属層52は、樹脂層50よりも熱伝導率の高い熱伝導層である。具体的には、金属層52は、樹脂層50を形成する樹脂よりも熱伝導率が高い金属により形成される。これにより、金属層52は、EGRガスの熱を、効率よく受け取ることができる。そのため、より確実に、壁面温度は、樹脂層50の内側面50aの温度よりも、短時間で上昇する。したがって、より確実に、EGRガスの温度の低下が抑制されるので、EGRガスの凝縮水の発生が抑制される。
また、金属層52の外側には、保温性の高い樹脂層50が形成されている。そのため、通路の外部の温度が低いときであっても、金属層52に受け取られたEGRガスの熱は、樹脂層50における断熱効果によって、通路の外部へ放出され難い。したがって、壁面温度は、所定温度Tよりも高い温度に維持される。
ここで、仮に、通路が金属層のみで形成されている比較例を想定する。すると、この比較例においては、通路の外部の温度が低いときに、EGRガスの熱は、通路の外部へ放出され易い。そのため、壁面温度は、所定温度Tよりも高い温度に維持できない。
また、前記の比較例は重量化やコストの増大を招くが、金属層52の外側に樹脂層50が形成される本実施例は軽量化やコストの低減を図ることができる。
ここで、金属層52は、例えば、樹脂層50に対して金属の板をインサート成形させることにより形成される。具体的には、図4に示すように、金型60内に挿入した金属板62の周りに、図中矢印で示すように樹脂64を注入して、金属板62と樹脂64を一体化させることにより、樹脂層50と金属層52が形成される。
あるいは、金属層52は、例えば、樹脂層50の内側面50aに貼り付けた金属の板により形成される。具体的には、図5に示すように、金属層52は、溶着面67にて樹脂層50の内側面50aに溶着された金属板66により形成される。樹脂層50の内側面50aと金属板66との溶着は、例えば、レーザ溶着、振動溶着、高周波溶着、超音波溶着、誘導溶着のいずれかにより行われる。
あるいは、金属層52は、例えば、図6に示すように、樹脂層50の内側面50aに塗布された粉末状の金属68により形成される。
〔実施例2〕
実施例2の早期暖気構造は、実施例1の早期暖気構造と同様に、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。
実施例2の早期暖気構造は、実施例1の早期暖気構造と同様に、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。
そして、実施例2の早期暖気構造として、図7に示すように、通路38aおよび周辺部38cは、樹脂により形成される樹脂層50と、樹脂層50の内側に設けられたヒータ54とを備える。そして、ヒータ54の内側に、高温層56が形成される。なお、ヒータ54は、車両の走行中の吸気流量や吸気圧に影響を及ぼさない程度の厚さとする。また、ヒータ54は、本発明における「加熱層」の一例である。
高温層56は、ヒータ54の発熱によって暖められるヒータ54の内側面54aの近傍の気体(吸気または/およびEGRガス)により形成される。そのため、高温層56は、ヒータ54の発熱により、樹脂層50よりも短時間で温度上昇可能である。
このように、本実施例のEGR装置1は、吸気通路34およびEGR通路44のうち、少なくとも吸気とEGRガスとが合流する部分の通路は、樹脂層50を備え、樹脂層50に対して通路の内側に、樹脂層50よりも短時間で温度上昇可能な昇温性の高い高温層56が形成される。
これにより、図8に示すように、エンジン(E/G)10が始動したときに、ヒータ54の発熱によって、すぐに高温層56の温度(ヒータ温度)を所定温度T(例えば、40℃)よりも高くできる。そして、このように樹脂層50の内側に高温層56が形成されるので、EGRガスから樹脂層50への伝熱量が小さくなる。
そのため、吸気とEGRガスとが合流する部分の通路において、EGRガスの温度の低下が抑制されるので、EGRガスの凝縮水の発生が抑制される。また、樹脂層50の内側面50aの温度(壁面温度)は、エンジンが始動してから所定温度Tよりも高くなるまでに要する時間が、ヒータ54を有さない場合(図8にて二点鎖線で示される場合)よりも、短縮される。したがって、EGRガス導入可能域の拡大が図られる。また、EGRガスの凝縮水の発生が抑制されるので、通路などの各部の耐久性の維持や、エンジンの失火の防止が図られる。
なお、図8に示す例においては、壁面温度が所定温度Tよりも高くなるまではヒータ54の発熱が行われ、壁面温度が所定温度Tよりも高くなるとヒータ54の発熱が停止される。
本実施例のEGR装置1は、樹脂層50の内側に、発熱可能なヒータ54を有し、高温層56は、ヒータ54の内側にてヒータ54の発熱により暖められる。具体的には、高温層56は、ヒータ54の発熱により暖められるEGRガスや吸気などの気体により形成される。すなわち、ヒータ54の発熱により樹脂層50とEGRガスとの間に高温層56が形成される。このようにして、より確実に、ヒータ54の発熱により、すぐに高温層56の温度を所定温度Tよりも高くすることができる。そのため、より確実に、EGRガスの温度の低下が抑制されるので、EGRガスの凝縮水の発生が抑制される。
また、ヒータ54の外側には、保温性の高い樹脂層50が形成されている。そのため、通路の外部の温度が低いときであっても、EGRガスの熱は、樹脂層50における断熱効果によって、通路の外部へ放出され難い。したがって、壁面温度は、所定温度Tよりも高く維持される。
ここで、ヒータ54は、例えば、スクリーン印刷ヒータ70である。具体的には、図9に示すように、スクリーン印刷ヒータ70は、樹脂層50の内側面50aの上に高伝導材のスクリーン印刷が行われることにより形成される。そして、高伝導材として、例えば、銀または銀相当の高導電材を使用すれば、省電力で高温層56を形成できる。また、スクリーン印刷ヒータ70は、絶縁層やフィルム不要なので、コストを低減でき、かつ、形状自由度が高い。
あるいは、ヒータ54は、例えば、薄膜PTCヒータ72である。具体的には、図10に示すように、薄膜PTCヒータ72は、絶縁物74(材質:PET(ポリエチレンテレフタラート))間に、半導体粒子とカーボン粒子などを配合したヒータ部76と、電極78を備える。このように、薄膜PTCヒータ72を使用することにより、温度が上がるにつれて消費電力が下がるので、熱応答性と省電力性の向上を図ることができる。
あるいは、ヒータ54は、例えば、フィルムヒータ80である。具体的には、図11に示すように、フィルムヒータ80は、2つの絶縁物82(フィルム)間に金属箔84(発熱体)が配置されるようにして形成されている。このように、フィルムヒータ80を使用することにより、温度のばらつきなく発熱が可能になる。そして、熱応答性と省電力性の向上を図ることができる。また、形状自由度や絶縁性が高く、薄型にできる。さらに、低コストにできる。
また、本実施例のEGR装置1は、ヒータ54の発熱を制御するヒータ制御部58を有する。このヒータ制御部58は、例えばマイクロコンピュータなどによって構成されている。そして、ヒータ制御部58は、樹脂層50の内側面50aの温度である壁面温度に応じて、ヒータ54の発熱を制御する。これにより、ヒータ54の発熱に要する電力費などのコストを抑制できる。
具体的には、ヒータ制御部58は、図12のフローチャート図で示すように、ヒータ54の発熱を制御する。図12に示すように、ヒータ制御部58は、外気温と水温(エンジン水温)を読み込む(ステップS1)。これにより、インテークマニホールド38の初期の温度が推定される。ここで、外気温は、インテークマニホールド38の周辺の雰囲気温度である。
次に、ヒータ制御部58は、吸気温と吸気量を読み込む(ステップS2)。これにより、インテークマニホールド38の壁面の伝熱量が推定されるので、壁面の上昇温度が推定される。
次に、現在の壁温(壁面温度)を計算する(ステップS3)。すなわち、インテークマニホールド38の初期の温度と壁面の上昇温度とが加算された現在の壁面温度が算出される。
次に、ヒータ制御部58は、壁温が40℃未満であれば(ステップS4:YES)、目標伝熱量を計算し(ステップS5)、目標とするヒータ54の通電時間を計算し(ステップS6)、ヒータ54の通電時間を出力する(ステップS7)。このようにして、温度40℃と現在の壁面温度との差をもとに、目標の(不足の)伝熱量が算出される。なお、(熱量)=(熱容量)×(温度)である。そして、算出される伝熱量が電力量に換算される。ここで、(電力量)=(電力)×(目標とするヒータ54の通電時間)である。
このようにして、ヒータ制御部58は、ヒータ54の発熱を制御する。
なお、EGR装置1において、実施例1,2の早期暖気構造は、図1の領域αに示す部分の通路に限らず、EGR通路44におけるEGRバルブ48の下流側からエンジンまでの間のEGR通路44及び吸気通路34(インテークマニホールド38)の一部または全部に設けられていてもよい。
<変形例>
変形例として、前記の実施例1,2の早期暖気構造は、図13に示すEGR装置2や図14に示すEGR装置3に設けられていてもよい。
変形例として、前記の実施例1,2の早期暖気構造は、図13に示すEGR装置2や図14に示すEGR装置3に設けられていてもよい。
図13に示すように、エンジン100の排気還流装置であるEGR装置2は、吸気通路102の一部(インテークマニホールド104を含む)、排気通路106の一部、EGR通路108、EGRクーラー110、EGRバルブ112などから構成されている。なお、吸気通路102には、インタークーラー114が設けられている。また、吸気通路102と排気通路106の間にて、ターボチャージャー116が設けられている。そして、前記の実施例1,2の早期暖気構造は、吸気通路102におけるインテークマニホールド104およびその周辺部、EGR通路108におけるEGRバルブ112が配置される部分およびその周辺部(図13に示す領域β)のうちの、少なくとも、吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。
図14に示すように、エンジン200の排気還流装置であるEGR装置3は、吸気通路202の一部、EGRバルブ&スロットルバルブ204、排気通路210の一部、EGR通路214、EGRクーラー216などから構成されている。なお、吸気通路202には、コンプレッサ206やクーラー218が設けられている。また、排気通路210には、タービン208やDPF(Diesel particulate filter)212が設けられている。そして、前記の実施例1,2の早期暖気構造は、吸気通路202におけるEGRバルブ&スロットルバルブ204が配置される部分およびその周辺部、EGR通路214におけるEGRバルブ&スロットルバルブ204とEGRクーラー216の間の部分(図14に示す領域γ)のうちの、少なくとも、吸気とEGRガスとが合流する部分の通路に設けられている。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1〜3 EGR装置
10 エンジン
34 吸気通路
38 インテークマニホールド
38a 通路
38b サージタンク
38c 周辺部
40 排気通路
42 EGR機構
44 EGR通路
48 EGRバルブ
50 樹脂層
50a 内側面
52 金属層
52a 内側面
54 ヒータ
54a 内側面
56 高温層
58 ヒータ制御部
100 エンジン
102 吸気通路
104 インテークマニホールド
106 排気通路
108 EGR通路
112 EGRバルブ
200 エンジン
202 吸気通路
204 EGRバルブ&スロットルバルブ
210 排気通路
214 EGR通路
T 所定温度
t 暖気時間
α 領域
β 領域
γ 領域
10 エンジン
34 吸気通路
38 インテークマニホールド
38a 通路
38b サージタンク
38c 周辺部
40 排気通路
42 EGR機構
44 EGR通路
48 EGRバルブ
50 樹脂層
50a 内側面
52 金属層
52a 内側面
54 ヒータ
54a 内側面
56 高温層
58 ヒータ制御部
100 エンジン
102 吸気通路
104 インテークマニホールド
106 排気通路
108 EGR通路
112 EGRバルブ
200 エンジン
202 吸気通路
204 EGRバルブ&スロットルバルブ
210 排気通路
214 EGR通路
T 所定温度
t 暖気時間
α 領域
β 領域
γ 領域
Claims (9)
- エンジンへ吸気を導入するための吸気通路と、前記エンジンから排気が排出される排気通路と、前記吸気通路と前記排気通路とを接続し前記排気の一部である排気還流ガスを前記吸気通路に還流するため排気還流通路と、を有するエンジンの排気還流装置において、
前記吸気通路および前記排気還流通路のうち少なくとも前記吸気と前記排気還流ガスとが合流する部分は、樹脂により形成される蓄熱層を備え、
前記蓄熱層の内側に、前記蓄熱層よりも短時間で温度上昇可能な昇温性の高い層が形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項1のエンジンの排気還流装置において、
前記昇温性の高い層は、前記蓄熱層よりも熱伝導率の高い熱伝導層であること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項2のエンジンの排気還流装置において、
前記熱伝導層は、金属により形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項3のエンジンの排気還流装置において、
前記熱伝導層は、前記蓄熱層に対して前記金属の板がインサート成形されることにより形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項3のエンジンの排気還流装置において、
前記熱伝導層は、前記蓄熱層の内側面に貼り付けた前記金属の板により形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項3のエンジンの排気還流装置において、
前記熱伝導層は、前記蓄熱層の内側面に付与された粉末状の前記金属により形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項1のエンジンの排気還流装置において、
前記蓄熱層の内側に、発熱可能な加熱層を有し、
前記昇温性の高い層は、前記加熱層の内側にて前記加熱層の発熱により暖められる高温層であること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項7のエンジンの排気還流装置において、
前記高温層は、気体により形成されること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。 - 請求項7または8のエンジンの排気還流装置において、
前記加熱層による発熱を制御する加熱層制御部を有し、
前記加熱層制御部は、前記蓄熱層における内側の面の温度である壁面温度に応じて、前記加熱層による発熱を制御すること、
を特徴とするエンジンの排気還流装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014145680A JP2016023545A (ja) | 2014-07-16 | 2014-07-16 | エンジンの排気還流装置 |
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- 2014-07-16 JP JP2014145680A patent/JP2016023545A/ja active Pending
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WO2022102561A1 (ja) * | 2020-11-13 | 2022-05-19 | 愛三工業株式会社 | Egr装置 |
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