JP2016023427A - 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 - Google Patents
可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016023427A JP2016023427A JP2014146581A JP2014146581A JP2016023427A JP 2016023427 A JP2016023427 A JP 2016023427A JP 2014146581 A JP2014146581 A JP 2014146581A JP 2014146581 A JP2014146581 A JP 2014146581A JP 2016023427 A JP2016023427 A JP 2016023427A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- column
- support
- elastic material
- foundation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A10/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
- Y02A10/11—Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters
Landscapes
- Revetment (AREA)
Abstract
【課題】基礎に可搬式堤防を設置するにあたり、基礎に設けた穴部に支柱を簡易な操作で直立させるとともに、穴部に支柱を差し込んだ部分の止水性をより高めて、この部分からの漏水を確実に防止する。
【解決手段】可搬式堤防1の壁面パネル5を支持する支柱4の、穴部3に差し込まれる下部領域に帯状の弾性材44を固着し、それよりも上側の支柱4の外側面に、穴部3周辺の基礎2上面に係合するストッパー片43,43を設けるとともに、支柱4の外周に鍔状弾性材6を嵌め込み、これをストッパー片43,43の下面に重ねて支柱4を構成する。
【選択図】図2
【解決手段】可搬式堤防1の壁面パネル5を支持する支柱4の、穴部3に差し込まれる下部領域に帯状の弾性材44を固着し、それよりも上側の支柱4の外側面に、穴部3周辺の基礎2上面に係合するストッパー片43,43を設けるとともに、支柱4の外周に鍔状弾性材6を嵌め込み、これをストッパー片43,43の下面に重ねて支柱4を構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、大雨に伴う河川の洪水により越水の危険性が高い堤防や、下水道からの溢水などで浸水の虞のある都市部の建物や地下の出入口などに設置して止水壁を構成する可搬式堤防に係り、止水性能を高める改良が施された可搬式堤防の支柱の構造に関する。
従来の可搬式堤防として、例えば図9に示されるように、河川敷などの平坦な基礎101の上面に所定の間隔を開けて複数の差込用の穴部102を設けておき、大雨により河川からの越水が予想されるときに、穴部102に支柱103を差し込んで立て並べ、壁面パネル104を支柱103,103の間に嵌め込んで支持させることにより、緊急用の止水壁を基礎101上に形成する構成のものが知られている(例えば特許文献1,2参照)。
また、図10に示されるように、穴部102に差し込んだ部分からの水漏れの防止を図った支柱103として、穴部102に差し込まれる支柱103の下側部分にストッパー片105を設けるとともに、その下側の支柱103の表面部分に帯状の弾性材106を固着し、穴部102の内面と支柱103の表面との隙間が弾性材106で塞がれるようにした構成のものが知られている(例えば特許文献3参照)。
前記図10に示されたストッパー片105の下側に弾性材106を固着した支柱103によれば、穴部102への支柱103の差し込み操作が容易であり、差し込んだ状態で、支柱103に固着した弾性材106が、支柱103の表面と穴部102の内面とに密着して隙間を塞いで、穴部102に支柱103を差し込んだ部分の止水性を高めることが可能である。
然し乍ら、可搬式堤防のような屋外に着脱自在に構築される設備にあっては、前記弾性材106が固着された支柱103を用いたとしても、穴部102に支柱103を差し込んだ部分からの漏水を完全になくすことは非常に困難である。
例えば、可搬式堤防は天候が急変したときに短時間で緊急に設置されるが、設置の際に、基礎101の上面に砂利や土が堆積していて穴部102の周辺が凸凹していると、支柱103を穴部102に差し込んだときにストッパー片105と穴部102の上端との間に僅かな隙間ができて、漏水の原因となることがある。
また、可搬式堤防の設置後、河川の水嵩が増して壁面パネル104に大きな水圧がかかった場合に、壁面パネル104を支持する支柱103の穴部102との接続部分に水圧による荷重が集中して、穴部102内で支柱103が外側へ偏り、弾性材106により塞がれた支柱103の表面と穴102の内面との間の部分、とりわけ穴部102の隅角部分にスポット的に孔が空き、そこから僅かな量の水が漏れ出ることがある。
例えば、可搬式堤防は天候が急変したときに短時間で緊急に設置されるが、設置の際に、基礎101の上面に砂利や土が堆積していて穴部102の周辺が凸凹していると、支柱103を穴部102に差し込んだときにストッパー片105と穴部102の上端との間に僅かな隙間ができて、漏水の原因となることがある。
また、可搬式堤防の設置後、河川の水嵩が増して壁面パネル104に大きな水圧がかかった場合に、壁面パネル104を支持する支柱103の穴部102との接続部分に水圧による荷重が集中して、穴部102内で支柱103が外側へ偏り、弾性材106により塞がれた支柱103の表面と穴102の内面との間の部分、とりわけ穴部102の隅角部分にスポット的に孔が空き、そこから僅かな量の水が漏れ出ることがある。
前述のような僅かな量の漏水は、可搬式堤防の全体の止水性能を低下させるものではなく、また、降雨時に河川に沿って設置するなどの屋外における設置態様では気にはならない。また、可搬式堤防を都市部の居住区に設置する場合は、河川に沿って設置する場合に比べて壁面パネル104にかかる水圧は極めて小さく、前述のような漏水が発生する可能性は極めて低い。
しかし、都市部の例えば地盤が低い居住区の道路に面した倉庫や車庫に沿って可搬式堤防を設置するような態様では、僅かな量の漏水であっても、それにより屋内の躯体面が濡れるため漏水が極めて目立ち、使用者に不安感を与えてしまうことになる。大雨による浸水防止策として、本来的には可搬式堤防の設置だけで十分であるものの、前記僅かな量の漏水があることの不安から、使用者が土嚢を可搬式堤防に沿って積み上げるなどの必要以上の無駄な止水対策を講じることを誘発しかねない。
しかし、都市部の例えば地盤が低い居住区の道路に面した倉庫や車庫に沿って可搬式堤防を設置するような態様では、僅かな量の漏水であっても、それにより屋内の躯体面が濡れるため漏水が極めて目立ち、使用者に不安感を与えてしまうことになる。大雨による浸水防止策として、本来的には可搬式堤防の設置だけで十分であるものの、前記僅かな量の漏水があることの不安から、使用者が土嚢を可搬式堤防に沿って積み上げるなどの必要以上の無駄な止水対策を講じることを誘発しかねない。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、基礎に可搬式堤防を設置するにあたり、基礎に設けた穴部に支柱を簡易な操作で確実且つ迅速に差し込んで立て並べることができるという設置性能を低下させることなく、穴部に支柱を差し込んだ部分の止水性をより高めて、この部分からの漏水を確実に防止することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、基礎の上面に複数形成された穴部に支柱を差し込んで基礎上に支柱を立て並べ、支柱の側部に設けられた凹溝に壁面パネルの側端部を嵌め込んで、支柱の間に壁面パネルを取り付けることにより止水壁を形成する可搬式堤防の前記支柱において、
前記穴部に差し込まれる支柱の下部領域であって支柱が穴部に差し込まれた状態で穴部の上端に面する支柱の表面に沿って、穴部内面と支柱表面との隙間を塞ぐための弾性材が固着され、
この弾性材が固着された位置よりも上側の支柱の外側面に、穴部周辺の基礎上面に係合するストッパー片が設けられているとともに、支柱の外周に鍔状の弾性材が嵌め込まれ、当該鍔状弾性材が前記ストッパー片の下面に重ねて設けられた構成を有することを特徴とする。
前記穴部に差し込まれる支柱の下部領域であって支柱が穴部に差し込まれた状態で穴部の上端に面する支柱の表面に沿って、穴部内面と支柱表面との隙間を塞ぐための弾性材が固着され、
この弾性材が固着された位置よりも上側の支柱の外側面に、穴部周辺の基礎上面に係合するストッパー片が設けられているとともに、支柱の外周に鍔状の弾性材が嵌め込まれ、当該鍔状弾性材が前記ストッパー片の下面に重ねて設けられた構成を有することを特徴とする。
これによれば、支柱を穴部に差し込んで支柱の下部領域を穴部に差し込み、穴部の上端にストッパー片が係合することにより、基礎の上面に支柱を安定的に立たせることができる。
支柱を穴部に差し込んだ状態で、支柱の下部領域の表面に固着した弾性材が、自身の弾性により支柱の表面と穴部の内面との間に圧入するため、支柱の表面と穴部の内面とに密着する弾性材によって、穴部上端における穴部内面と支柱表面との間の隙間が塞がれ、この隙間を通って水が漏れ出ることを効果的に防止することができる。
前記弾性材は、穴部に支柱を差し込んだときに、穴部の内面と支柱の表面の間の隙間が塞ぐ大きさに設けることで、穴部を、支柱の差し込み操作に支障が生じない程度の大きさ、つまり、穴部の内形寸法を支柱の外形寸法に対して若干大きめに設定して形成することができ、これにより穴部への支柱の差し込み操作の容易性が担保され、可搬式堤防を設置する際の作業性を良好にすることができる。
支柱を穴部に差し込んだ状態で、支柱の下部領域の表面に固着した弾性材が、自身の弾性により支柱の表面と穴部の内面との間に圧入するため、支柱の表面と穴部の内面とに密着する弾性材によって、穴部上端における穴部内面と支柱表面との間の隙間が塞がれ、この隙間を通って水が漏れ出ることを効果的に防止することができる。
前記弾性材は、穴部に支柱を差し込んだときに、穴部の内面と支柱の表面の間の隙間が塞ぐ大きさに設けることで、穴部を、支柱の差し込み操作に支障が生じない程度の大きさ、つまり、穴部の内形寸法を支柱の外形寸法に対して若干大きめに設定して形成することができ、これにより穴部への支柱の差し込み操作の容易性が担保され、可搬式堤防を設置する際の作業性を良好にすることができる。
また、ストッパー片の下側に鍔状の弾性材が支柱の外周面に嵌め込まれ、この鍔状弾性材をストッパー片の下面に重ねて設置してあるので、支柱を穴部に差し込むと、ストッパー片が穴部上端に係合するのに伴って鍔状弾性材が穴部の上端周辺に接合し、併せてストッパー片の下面と支柱間に架設される壁面パネルの下端部で鍔状弾性材が下方へ押圧されて圧縮し、穴部上端における支柱の表面と穴部の内面との隙間に密着して嵌り込むことで支柱と穴部の接続部位の隙間が密閉され、当該接続部位の止水性がより高まる。
鍔状弾性材は、自身の弾性により穴部上端の周辺形状に沿って変形して接合するため、穴部が開けられた基礎の上面が凸凹していたり小石などが挟まっていたりしても穴部の上端周辺に密着して接合し、また、支柱の穴部との接続部位に水圧による荷重が集中して穴部内で支柱の位置が偏っても、支柱の偏りに追随して鍔状弾性材が変形して支柱の表面と穴部の内面との隙間に密着して嵌り込んだ状態が維持され、支柱と穴部の接続部位に隙間ができ、そこから水漏れが生じることはない。
鍔状弾性材は、自身の弾性により穴部上端の周辺形状に沿って変形して接合するため、穴部が開けられた基礎の上面が凸凹していたり小石などが挟まっていたりしても穴部の上端周辺に密着して接合し、また、支柱の穴部との接続部位に水圧による荷重が集中して穴部内で支柱の位置が偏っても、支柱の偏りに追随して鍔状弾性材が変形して支柱の表面と穴部の内面との隙間に密着して嵌り込んだ状態が維持され、支柱と穴部の接続部位に隙間ができ、そこから水漏れが生じることはない。
前記構成の支柱において、鍔状弾性材の素材としては、耐候性が良好で、容易に圧縮及び伸縮して隙間や粗面に密着して高い水密性を発揮する材料のもの、例えばエチレンプロピレンジエンゴムやブチルゴムなどの合成樹脂製のゴムや天然ゴム、これらを主成分として独立気泡、半独立気泡から連続気泡で発泡させた発泡材、或いは不織布などを用いることができる。これらの材料であれば、穴が形成される基礎の上面の凸凹にもぴったりと密着して接合し、良好な水密性を得ることができる。鍔状弾性材を市販の材料を加工して形成する場合、エチレンプロピレンジエンゴムを主成分とした半独立半連続気泡の発泡成形品である「エプトシーラー」(登録商標;日東電工株式会社製)の利用が好適である。
また、鍔状弾性材として、例えば心材を合成樹脂製のシート又は不織布、心材の表裏層を合成ゴムを主材とする発泡弾性ゴム材とした積層構造のものを用いてもよい。
鍔状弾性材は、その内側が支柱の断面形状と略同じ形状で開口していて、この開口部分に支柱がすっぽりと嵌り、且つ嵌った状態で支柱の外周面から外方へ適宜な幅で突出した鍔部を備えたリング状に形成することができる。例えば支柱が断面方形状であれば開口部は支柱の断面形状と略同寸法の方形状に、支柱が断面円形状であれば開口部は支柱の外径寸法と略同じ内径の円形状に形成される。
鍔部の幅は5mm〜20mm程度に設けることができる。また、鍔状弾性材の厚みは、その形成材料の圧縮及び伸縮性能により、例えば2mm〜10mm程度の適宜な寸法に設定することができる。鍔状弾性材を、前記エチレンプロピレンジエンゴムやブチルゴムなどを主成分とした発泡弾性材料で形成する場合、その厚みは5mm程度に設定することができる。
また、鍔状弾性材として、例えば心材を合成樹脂製のシート又は不織布、心材の表裏層を合成ゴムを主材とする発泡弾性ゴム材とした積層構造のものを用いてもよい。
鍔状弾性材は、その内側が支柱の断面形状と略同じ形状で開口していて、この開口部分に支柱がすっぽりと嵌り、且つ嵌った状態で支柱の外周面から外方へ適宜な幅で突出した鍔部を備えたリング状に形成することができる。例えば支柱が断面方形状であれば開口部は支柱の断面形状と略同寸法の方形状に、支柱が断面円形状であれば開口部は支柱の外径寸法と略同じ内径の円形状に形成される。
鍔部の幅は5mm〜20mm程度に設けることができる。また、鍔状弾性材の厚みは、その形成材料の圧縮及び伸縮性能により、例えば2mm〜10mm程度の適宜な寸法に設定することができる。鍔状弾性材を、前記エチレンプロピレンジエンゴムやブチルゴムなどを主成分とした発泡弾性材料で形成する場合、その厚みは5mm程度に設定することができる。
また、前記構成の支柱において、支柱の表面に固着する弾性材は、支柱の外形状と、これが差し込まれる穴部内面の大きさや形状などに応じて、支柱が穴部に差し込まれた状態で穴部内面と支柱表面との隙間を塞ぐ適宜な位置、換言すれば穴部に支柱を差し込んだときに穴部内面と支柱表面との間で隙間ができる位置に沿って固着することができる。
例えば支柱の断面が正方形で、穴部が支柱よりも若干大寸の正方形に開口したものである場合に、弾性材が固着されていない支柱を穴部に差し込んだ状態で、支柱の全周に穴部内面との隙間ができるときは支柱の四側面の全周に亘って弾性材を巻き付けて固着し、支柱の四側面の内の一面のみ又は対向二面にのみ隙間ができるときには支柱の一面又は対向二面に弾性材を固着し、或いは支柱の四側面の内の一面には穴部内面との隙間はできないが他の三面には隙間ができるときには支柱の四側面の内の三面に弾性材を固着することにより、差し込んだ支柱表面と穴部内面との隙間を確実に塞ぐことができる。
弾性材は、厚さ方向に収縮可能なゴム材や合成樹脂材などの弾性を有する適宜な材質のもの用いることができる。支柱表面と穴部内面との隙間を確実に塞ぐため、弾性材は適宜な厚み、幅及び長さに形成されたものを、支柱の表面周方向に沿って帯状に固着することが好ましい。
例えば支柱の断面が正方形で、穴部が支柱よりも若干大寸の正方形に開口したものである場合に、弾性材が固着されていない支柱を穴部に差し込んだ状態で、支柱の全周に穴部内面との隙間ができるときは支柱の四側面の全周に亘って弾性材を巻き付けて固着し、支柱の四側面の内の一面のみ又は対向二面にのみ隙間ができるときには支柱の一面又は対向二面に弾性材を固着し、或いは支柱の四側面の内の一面には穴部内面との隙間はできないが他の三面には隙間ができるときには支柱の四側面の内の三面に弾性材を固着することにより、差し込んだ支柱表面と穴部内面との隙間を確実に塞ぐことができる。
弾性材は、厚さ方向に収縮可能なゴム材や合成樹脂材などの弾性を有する適宜な材質のもの用いることができる。支柱表面と穴部内面との隙間を確実に塞ぐため、弾性材は適宜な厚み、幅及び長さに形成されたものを、支柱の表面周方向に沿って帯状に固着することが好ましい。
前記構成の支柱は、必要な剛性を備えつつ軽量で容易に持ち運びができるように、断面略コ字形の鋼製枠材を用いて形成されていることが好ましい。
支柱の周側部に沿って壁面パネルを平行に又は交差状に取り付けて支持させる場合の支柱は、複数の断面略コ字形の鋼製枠材を互いに長手方向を平行に揃えて接合し且つ接合部分を溶接により一体に固定して形成することができる。例えば支柱の両側で壁面パネルを平行に支持させる場合は、一対の断面略コ字形の一対の鋼製枠材を互いに背面側を向き合わせて接合し且つ接合した背面側同士を溶接により一体に固定して形成することができる。
この場合、略コ字形の枠材内部は空隙であり、そのままでは、支柱を穴部に差し込んだ状態で、穴部に浸入した水が支柱内部の空隙を通って漏れ出てしまうことから、水が枠材内部を流れないようにする手段、例えば枠材の穴部に差し込まれる側の端部であって支柱が穴部に差し込まれた状態で基礎の上面に面する位置に、枠材内部の空隙を上下に隔てる仕切り板を設けるなどの止水手段を講じる必要がある。
仕切り板は、例えば枠材内部の空隙を上下に仕切る形状の鋼製の板材を、前記所定の位置の枠材内部に水平に位置を合わせて接合し、接合部分を溶接により一体に固定して設置することができる。
枠材内部の空隙を上下に隔てる仕切り板に代えて、水が枠材内部を流れないようにする手段として、穴部に差し込まれた状態で基礎の上面に面する位置から下側の枠材の内側部分に合成樹脂材を充填してもよい。合成樹脂材は、前記基礎の上面に面する位置から下側に向けて適宜な幅で充填されていればよく、また、支柱が穴部に差し込まれる幅の分だけ充填してもよい。枠材の内部に充填される合成樹脂材としては、例えば発泡ポリエチレンなどの軽量な合成樹脂製の充填材を用いることができる。
また、支柱は、壁面パネルを安定的に支持する剛性を備えるものであれば、強化プラスチックなどの合成樹脂材やコンクリートなどの鋼材以外の材料を用いて形成することができる。
支柱の周側部に沿って壁面パネルを平行に又は交差状に取り付けて支持させる場合の支柱は、複数の断面略コ字形の鋼製枠材を互いに長手方向を平行に揃えて接合し且つ接合部分を溶接により一体に固定して形成することができる。例えば支柱の両側で壁面パネルを平行に支持させる場合は、一対の断面略コ字形の一対の鋼製枠材を互いに背面側を向き合わせて接合し且つ接合した背面側同士を溶接により一体に固定して形成することができる。
この場合、略コ字形の枠材内部は空隙であり、そのままでは、支柱を穴部に差し込んだ状態で、穴部に浸入した水が支柱内部の空隙を通って漏れ出てしまうことから、水が枠材内部を流れないようにする手段、例えば枠材の穴部に差し込まれる側の端部であって支柱が穴部に差し込まれた状態で基礎の上面に面する位置に、枠材内部の空隙を上下に隔てる仕切り板を設けるなどの止水手段を講じる必要がある。
仕切り板は、例えば枠材内部の空隙を上下に仕切る形状の鋼製の板材を、前記所定の位置の枠材内部に水平に位置を合わせて接合し、接合部分を溶接により一体に固定して設置することができる。
枠材内部の空隙を上下に隔てる仕切り板に代えて、水が枠材内部を流れないようにする手段として、穴部に差し込まれた状態で基礎の上面に面する位置から下側の枠材の内側部分に合成樹脂材を充填してもよい。合成樹脂材は、前記基礎の上面に面する位置から下側に向けて適宜な幅で充填されていればよく、また、支柱が穴部に差し込まれる幅の分だけ充填してもよい。枠材の内部に充填される合成樹脂材としては、例えば発泡ポリエチレンなどの軽量な合成樹脂製の充填材を用いることができる。
また、支柱は、壁面パネルを安定的に支持する剛性を備えるものであれば、強化プラスチックなどの合成樹脂材やコンクリートなどの鋼材以外の材料を用いて形成することができる。
また、本発明の可搬式堤防は、前記構成の支柱であって基礎の上面に形成された穴部に着脱自在に設けられた複数の支柱と、基礎上に立て並べた支柱の間で支持される壁面パネルとを具備した構成を有することを特徴とする。
かかる構成の可搬式堤防は、河川敷の堤防や都市部の建築物や地下の出入口に面した部分などを基礎とし、この基礎の上面に複数形成された穴部に支柱を差し込んで基礎上に支柱を立て並べ、支柱の側部に設けられた凹溝に壁面パネルの側端部を嵌め込んで、支柱の間に壁面パネルを取り付けることにより基礎上に止水壁を形成することができる。
かかる構成の可搬式堤防は、河川敷の堤防や都市部の建築物や地下の出入口に面した部分などを基礎とし、この基礎の上面に複数形成された穴部に支柱を差し込んで基礎上に支柱を立て並べ、支柱の側部に設けられた凹溝に壁面パネルの側端部を嵌め込んで、支柱の間に壁面パネルを取り付けることにより基礎上に止水壁を形成することができる。
本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態の可搬式堤防を示している。
図示されるように、この可搬式堤防1は、河川敷や都市部の建造物に面した躯体面などの平坦な基礎2上に設けられた穴部3に着脱自在に取り付けられる複数の支柱4と、支柱4,4の間で支持される複数の壁面パネル5を備えてなり、予め基礎2の上面に支柱4を支持するための穴部3を一定の間隔を開けて複数形成しておき、河川の越水や下水道からの溢水が予想されるときに、支柱4を穴部3に差し込んで基礎2上に一列に立て並べ、支柱4の側部に設けられた凹溝4aに壁面パネル5の側端部を嵌め込んで、支柱4,4の間に壁面パネル5を取り付けることにより、基礎2上に緊急用の止水壁を形成する構成のものである。
図1は本発明の一実施形態の可搬式堤防を示している。
図示されるように、この可搬式堤防1は、河川敷や都市部の建造物に面した躯体面などの平坦な基礎2上に設けられた穴部3に着脱自在に取り付けられる複数の支柱4と、支柱4,4の間で支持される複数の壁面パネル5を備えてなり、予め基礎2の上面に支柱4を支持するための穴部3を一定の間隔を開けて複数形成しておき、河川の越水や下水道からの溢水が予想されるときに、支柱4を穴部3に差し込んで基礎2上に一列に立て並べ、支柱4の側部に設けられた凹溝4aに壁面パネル5の側端部を嵌め込んで、支柱4,4の間に壁面パネル5を取り付けることにより、基礎2上に緊急用の止水壁を形成する構成のものである。
穴部3は、図2に示されるように、支柱3の下部が略一杯に嵌る大きさの開口部31aを上部に有する有底箱形の鋼製の型枠31を、基礎2の上面と開口部31aの端面とが面一となるように基礎2内に埋め込んで形成されている。なお、降雨がないときに穴部3は、歩行者が穴部3に躓くなどの危険がないように、同図に示す蓋板32が取り付けられて開口部31aが塞がれた状態となっている。
また、壁面パネル5は、高剛性且つ軽量な合成樹脂材などにより、支柱4,4の間に架け渡される横幅及びその側端部が支柱4の凹溝4aに嵌合する厚みに形成された板材であり、その両側辺と下辺に沿って弾性を有する止水材51が一体に固着して形成されている。
図1に示される可搬式堤防1は、壁面パネル5の運搬及び設置がし易いように壁面パネル5をその縦幅を小さく設定して形成し、支柱4,4の間に壁面パネル5を三段に重ねて設置することで支柱4と同高さの止水壁が形成されるように設けてあるが、図示されたものよりも壁面パネル5の縦幅を大きく設定し、支柱4,4の間に壁面パネル5を二段に重ねて設置し、或いは一枚の壁面パネル設置することにより、支柱4と同高さの止水壁が形成されるように設けてもよい。
また、壁面パネル5は、高剛性且つ軽量な合成樹脂材などにより、支柱4,4の間に架け渡される横幅及びその側端部が支柱4の凹溝4aに嵌合する厚みに形成された板材であり、その両側辺と下辺に沿って弾性を有する止水材51が一体に固着して形成されている。
図1に示される可搬式堤防1は、壁面パネル5の運搬及び設置がし易いように壁面パネル5をその縦幅を小さく設定して形成し、支柱4,4の間に壁面パネル5を三段に重ねて設置することで支柱4と同高さの止水壁が形成されるように設けてあるが、図示されたものよりも壁面パネル5の縦幅を大きく設定し、支柱4,4の間に壁面パネル5を二段に重ねて設置し、或いは一枚の壁面パネル設置することにより、支柱4と同高さの止水壁が形成されるように設けてもよい。
図2は図1に示された本形態の支柱4の外観、図3は支柱4の正面、側面及び背面の各面をそれぞれ示しており、この支柱4は壁面パネル5の側端部が嵌合する凹溝4aを左右両側に備えており、その下部領域を基礎2上に型枠31を埋め込んで設けられた穴部3に差し込んで、基礎2上に直立するように形成されている。
詳しくは、支柱4は、断面略コ字形の一対の鋼製の枠材41,41を互いに長手方向を平行に揃えてそれぞれの背面側同士を接合し、且つ接合部分を溶接により一体に固定するとともに、支柱4の穴部3に差し込まれる下部領域であって両枠材41,41の下端部側の枠材内部の空隙に発泡ポリエチレンからなる充填材42を充填して空隙を閉塞し、同じく支柱4の前記下部領域であって両枠材41,41の外面が連なる支柱4の正面側と背面側の外側面にL字アングル材からなる外方へ突出したストッパー片43,43を固着し、ストッパー片43の下側に沿った支柱4の外側面全周に、適宜な幅及び厚みの弾性ゴムからなる弾性材44を帯状に一体に固着し、さらに、支柱4の外周にリング形状をなす鍔状の弾性材6が嵌め込まれ、この鍔状弾性材6をストッパー片43,43の下面に重ねて形成してある。
図3及び図5に示されるように、支柱4の外面に設けたストッパー片43,43は、支柱4を穴部3に差し込んだときに、穴部3の周辺の基礎2の上面に係合してストッパー片43,43よりも下側の支柱4の下部領域を穴部3内に没入させるように設けられており、充填材42は、前記ストッパー片43,43の係合により穴部3に没入する支柱4の下部領域の長さ分だけ、つまり両枠材41,41の下端部からストッパー片43の取り付け位置に至る高さまで充填してある。
また、弾性材44はストッパー片43の直下から下方へ適宜な幅だけ支柱4の外面に重ねて固着されており、図7に示されるように、支柱4を穴部3に差し込んだ状態で、弾性材44が穴部3の上端に面して穴部3の内面に圧接し、これにより穴部3の内面と支柱3の表面との隙間が塞がれるように設けてある。
また、弾性材44はストッパー片43の直下から下方へ適宜な幅だけ支柱4の外面に重ねて固着されており、図7に示されるように、支柱4を穴部3に差し込んだ状態で、弾性材44が穴部3の上端に面して穴部3の内面に圧接し、これにより穴部3の内面と支柱3の表面との隙間が塞がれるように設けてある。
鍔状弾性材6は、圧縮及び伸縮性が良好な合成樹脂ゴム発泡材料を用い、図5及び図6に示されるように、支柱4の外周面が一杯に嵌る方形の開口部61を幅10mm程度の鍔部62で囲った、厚さ(t)5mm程度の矩形リング形状に形成されており、支柱4の下端部からその外周面に嵌め込んでストッパー片43,43の下面に重ねて設置してある。
この鍔状弾性材6としては、合成樹脂或いは不織布からなるシート状又はフィルム状を心材層とし、その表裏両面に、合成樹脂ゴム発泡材料を積層した構成のものを用いることが好ましい。合成樹脂ゴム発泡材料は柔軟であるため、これ単体で鍔状弾性材6を形成した場合、施工の際に、鍔状弾性材6が捻れたり折れ重なったりすることがある。前記心材に合成樹脂ゴム発泡材料を積層した構成の鍔状弾性材6であれば、弾性とともに適度な剛性が付与されて、施工の際に鍔状弾性材6が捻れたり折れたりし難く、所定の位置にぴったりと取り付けることができて、捻れや折れによる隙間が生じることがない。
また、図2及び図3に示されるように、支柱4の枠材41,41の対向内面には、その上端から充填材42の上面に亘って、鍔状弾性材6と同材質の弾性材料を用いて帯状に形成された弾性材7,7を一体に固着してある。
この鍔状弾性材6としては、合成樹脂或いは不織布からなるシート状又はフィルム状を心材層とし、その表裏両面に、合成樹脂ゴム発泡材料を積層した構成のものを用いることが好ましい。合成樹脂ゴム発泡材料は柔軟であるため、これ単体で鍔状弾性材6を形成した場合、施工の際に、鍔状弾性材6が捻れたり折れ重なったりすることがある。前記心材に合成樹脂ゴム発泡材料を積層した構成の鍔状弾性材6であれば、弾性とともに適度な剛性が付与されて、施工の際に鍔状弾性材6が捻れたり折れたりし難く、所定の位置にぴったりと取り付けることができて、捻れや折れによる隙間が生じることがない。
また、図2及び図3に示されるように、支柱4の枠材41,41の対向内面には、その上端から充填材42の上面に亘って、鍔状弾性材6と同材質の弾性材料を用いて帯状に形成された弾性材7,7を一体に固着してある。
前記支柱4は、河川の越水や下水道からの溢水により可搬式堤防1に計画規模の水圧が作用した際に、壁面パネル5を凹溝4aから脱落させずに安定的に支持可能な剛性が付与される外形寸法に設けられ、また、穴部3は、その開口部31aに支柱4を容易に差し込むことが可能な内形寸法及び計画規模の水圧が壁面パネル5の表面に垂直方向に作用しても支柱4が倒れない程度の深さに設けられる。
例えば厚み2.3mmの鋼製枠材41,41を一体に接合して横幅(W)90mm,奥行き(D)75mmの外形寸法に支柱4を設けた場合(図4(A)参照)、穴部3の開口部31aの内寸を95mm×80mm程度に設ければ支柱4の差し込み操作を容易且つ確実に行え、また、穴部3の深さを250mm程度として支柱4が穴部3内に200mm程度没入する深さに設ければ、壁面パネル5に水圧が作用しても支柱4が倒れる虞はない。そして、図4(C)に示されるように、前記外形寸法の支柱4の外側全周に、厚み2〜5mm程度の帯状の弾性材44を固着しておけば、支柱4を穴部3に差し込んだときに弾性材44が圧縮して没入するとともに穴部3の上端内面に圧接して、穴部3と支柱4との隙間が確実に塞がれることとなる。
また、支柱4が前記外形寸法に形成されている場合、鍔状弾性材6は、その開口部61を支柱4の外形寸法(W×D)と同じ寸法に設けて形成することにより(図6(A)参照)、鍔状弾性材6が支柱4の外側面に密着して嵌り込み、支柱4を穴部3に差し込んだ際に、穴部3の上端における穴部3の内面と支柱4の表面との隙間に鍔状弾性材6が嵌り込み、支柱4と穴部3の接続部位の隙間を確実に塞ぐことができる。
例えば厚み2.3mmの鋼製枠材41,41を一体に接合して横幅(W)90mm,奥行き(D)75mmの外形寸法に支柱4を設けた場合(図4(A)参照)、穴部3の開口部31aの内寸を95mm×80mm程度に設ければ支柱4の差し込み操作を容易且つ確実に行え、また、穴部3の深さを250mm程度として支柱4が穴部3内に200mm程度没入する深さに設ければ、壁面パネル5に水圧が作用しても支柱4が倒れる虞はない。そして、図4(C)に示されるように、前記外形寸法の支柱4の外側全周に、厚み2〜5mm程度の帯状の弾性材44を固着しておけば、支柱4を穴部3に差し込んだときに弾性材44が圧縮して没入するとともに穴部3の上端内面に圧接して、穴部3と支柱4との隙間が確実に塞がれることとなる。
また、支柱4が前記外形寸法に形成されている場合、鍔状弾性材6は、その開口部61を支柱4の外形寸法(W×D)と同じ寸法に設けて形成することにより(図6(A)参照)、鍔状弾性材6が支柱4の外側面に密着して嵌り込み、支柱4を穴部3に差し込んだ際に、穴部3の上端における穴部3の内面と支柱4の表面との隙間に鍔状弾性材6が嵌り込み、支柱4と穴部3の接続部位の隙間を確実に塞ぐことができる。
このように構成された本形態の支柱4によれば、支柱4を穴部3に差し込んで支柱4のストッパー片43,43を穴部3の開口上端に係合させることにより、基礎2上に支柱4を直立させることができる。
支柱4と穴部3は、支柱4を穴部3に差し込んだときに支柱4の周囲に穴部3の内面との間で適度な隙間ができる程度の大きさに形成してあるので、穴部3に支柱4を差し込む操作が容易であり、可搬式堤防1を簡易な作業で迅速に設置することが可能である。
支柱4と穴部3は、支柱4を穴部3に差し込んだときに支柱4の周囲に穴部3の内面との間で適度な隙間ができる程度の大きさに形成してあるので、穴部3に支柱4を差し込む操作が容易であり、可搬式堤防1を簡易な作業で迅速に設置することが可能である。
また、図7に示されるように、支柱4を穴部3に差し込んだ状態で、支柱4の下部領域の外面に固着させた弾性材44が、自身の弾性により支柱4の表面と穴部3の上端内面との間に収縮して圧入し、支柱4の外面と穴部3の内面とに密着するため、穴部3の上端における穴部3と支柱4との間の隙間Cは弾性材44により完全に塞がれる。従って、可搬式堤防1を基礎2上に設置したときに、河川などからの越水や溢水が、穴部3と支柱4との隙間Cを通って堤防の周囲に漏れ出るようなことはない。また、穴部3内に没入した支柱4の下部領域の内部は、充填材42を充填して枠材41,41内の空隙を閉塞してあるので、穴部3に浸入した水が支柱4の内部を通って漏れ出るようなこともない。
さらに、ストッパー片43,43の下側に重ねられた鍔状弾性材6が、ストッパー片43,43が穴部3の上端に係合するのに伴って穴部3の上端周辺に接合し、併せてストッパー片43,43の下面と支柱4,4間に架設される壁面パネル5の下端部で鍔状弾性材6が下方へ押圧されて圧縮し、穴部3の上端における支柱4の表面と穴部3の内面との隙間に密着して嵌り込むことで、支柱4と穴部3の接続部位の隙間が密閉され、この接続部位の止水性を高めることができる。
鍔状弾性材6は、自身の弾性により穴部3の上端の周辺形状に沿って変形して接合するため、穴部3が開けられた基礎2の上面が凸凹していたり小石などが挟まっていたりしても穴部3の上端周辺に密着して接合し、また、支柱4の穴部3との接続部位に水圧による荷重が集中して穴部3内で支柱4の位置が偏っても、支柱4の偏りに追随して鍔状弾性材6が変形して支柱3の表面と穴部3の内面との隙間に密着して嵌り込んだ状態が維持され、支柱4と穴部3の接続部位に隙間ができることはなく、接続部位からの水漏れの発生を効果的に防止することができる。
鍔状弾性材6は、自身の弾性により穴部3の上端の周辺形状に沿って変形して接合するため、穴部3が開けられた基礎2の上面が凸凹していたり小石などが挟まっていたりしても穴部3の上端周辺に密着して接合し、また、支柱4の穴部3との接続部位に水圧による荷重が集中して穴部3内で支柱4の位置が偏っても、支柱4の偏りに追随して鍔状弾性材6が変形して支柱3の表面と穴部3の内面との隙間に密着して嵌り込んだ状態が維持され、支柱4と穴部3の接続部位に隙間ができることはなく、接続部位からの水漏れの発生を効果的に防止することができる。
図8は、支柱4の他の形態を示しており、この支柱4は、支柱4と穴部3の形成寸法に応じて、支柱4の周囲四側面の内、三側面に帯状の弾性材44を固着して穴部3と支柱4との間の隙間Cが塞がれるようにし、これに鍔状弾性材6を嵌め込んで構成したものである。
なお、図示した可搬式堤防1、支柱4及び壁面パネル5の形態は一例であり、本発明はこれに限定されず、他の適宜な形態で構成することが可能である。前記各実施形態を組み合わせた構成としてもよい。
1 可搬式堤防、2 基礎、3 穴部、4 支柱、41 枠材、42 充填材、43 ストッパー片、44 弾性材、6 鍔状弾性材、61 開口部、62 鍔部、7 弾性材
Claims (6)
- 基礎の上面に複数形成された穴部に支柱を差し込んで基礎上に支柱を立て並べ、支柱の側部に設けられた凹溝に壁面パネルの側端部を嵌め込んで、支柱の間に壁面パネルを取り付けることにより止水壁を形成する可搬式堤防の前記支柱において、
前記穴部に差し込まれる支柱の下部領域であって支柱が穴部に差し込まれた状態で穴部の上端に面する支柱の表面に沿って、穴部内面と支柱表面との隙間を塞ぐための弾性材が固着され、
この弾性材が固着された位置よりも上側の支柱の外側面に、穴部周辺の基礎上面に係合するストッパー片が設けられているとともに、支柱の外周に鍔状の弾性材が嵌め込まれ、当該鍔状弾性材が前記ストッパー片の下面に重ねて設けられた構成を有することを特徴とする可搬式堤防用の支柱。 - 鍔状弾性材は、合成ゴムを主材とする発泡弾性ゴム材であることを特徴とする請求項1に記載の可搬式堤防用の支柱。
- 鍔状弾性材は、心材が合成樹脂製のシート又は不織布であり、表裏層が合成ゴムを主材とする発泡弾性ゴム材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の可搬式堤防用の支柱。
- 支柱が穴部に差し込まれた状態で穴部の上端に面する支柱の表面全周に弾性材が固着された構成を有する請求項1〜3の何れかに記載の可搬式堤防用の支柱。
- 支柱は、複数の断面略コ字形の鋼製枠材を互いに長手方向を平行に揃えて接合し且つ接合部分を溶接により一体に固定するとともに、穴部に差し込まれた状態で基礎の上面に面する位置から下側の枠材の内側部分に合成樹脂材が充填された構成を有する請求項1〜4の何れかに記載の可搬式堤防用の支柱。
- 基礎の上面に形成された穴部に着脱自在な請求項1〜5の何れかに記載の複数の支柱と、基礎上に立て並べた支柱の間で支持される壁面パネルとを具備した構成を有する可搬式堤防。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014146581A JP2016023427A (ja) | 2014-07-17 | 2014-07-17 | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014146581A JP2016023427A (ja) | 2014-07-17 | 2014-07-17 | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016023427A true JP2016023427A (ja) | 2016-02-08 |
Family
ID=55270460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014146581A Pending JP2016023427A (ja) | 2014-07-17 | 2014-07-17 | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016023427A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021067077A (ja) * | 2019-10-23 | 2021-04-30 | 神鋼建材工業株式会社 | 流出防止装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54133254U (ja) * | 1978-03-07 | 1979-09-14 | ||
JPS57204442U (ja) * | 1981-06-23 | 1982-12-25 | ||
JPH08258203A (ja) * | 1995-03-23 | 1996-10-08 | Nichias Corp | 自動変速機内コントロールバルブ用セパレートプレート |
JPH09165882A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-06-24 | Hideki Iwamura | アンテナ支柱の取付装置 |
JPH10227015A (ja) * | 1997-02-14 | 1998-08-25 | Showa Tekko Kk | 多段連結可能な支柱 |
JP2007177559A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Sanyo Industries Ltd | 手摺の取付方法およびその取付構造 |
JP5514943B1 (ja) * | 2013-10-17 | 2014-06-04 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 |
US20150147120A1 (en) * | 2012-12-11 | 2015-05-28 | Rsa Protective Technologies, Llc | Removable floodwall system, components and method of installation |
-
2014
- 2014-07-17 JP JP2014146581A patent/JP2016023427A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54133254U (ja) * | 1978-03-07 | 1979-09-14 | ||
JPS57204442U (ja) * | 1981-06-23 | 1982-12-25 | ||
JPH08258203A (ja) * | 1995-03-23 | 1996-10-08 | Nichias Corp | 自動変速機内コントロールバルブ用セパレートプレート |
JPH09165882A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-06-24 | Hideki Iwamura | アンテナ支柱の取付装置 |
JPH10227015A (ja) * | 1997-02-14 | 1998-08-25 | Showa Tekko Kk | 多段連結可能な支柱 |
JP2007177559A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Sanyo Industries Ltd | 手摺の取付方法およびその取付構造 |
US20150147120A1 (en) * | 2012-12-11 | 2015-05-28 | Rsa Protective Technologies, Llc | Removable floodwall system, components and method of installation |
JP5514943B1 (ja) * | 2013-10-17 | 2014-06-04 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021067077A (ja) * | 2019-10-23 | 2021-04-30 | 神鋼建材工業株式会社 | 流出防止装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5681321B1 (ja) | 止水壁構成体の支柱、止水壁構成体及び構造物の出入口の止水構造 | |
US9783944B2 (en) | Berm or levee expansion system and method | |
KR101416329B1 (ko) | 콘크리트 구조물의 접합부를 위한 지수용 접합 부재 | |
CA2870715A1 (en) | System and method for waterproofing below-grade wall structures | |
US20180340305A1 (en) | Berm Or Levee Expansion System And Method | |
JP4108460B2 (ja) | トンネル止水構造の施工方法 | |
JP5514943B1 (ja) | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 | |
US10240310B2 (en) | Berm or levee expansion system and method | |
KR101143511B1 (ko) | 우수저류조 | |
JP2016023427A (ja) | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 | |
JP5681322B1 (ja) | 可搬式堤防用の支柱及び可搬式堤防 | |
JP2008002195A (ja) | 水害防止装置 | |
KR101005581B1 (ko) | 터널, 지하건축물용 신축이음 구조물 | |
KR101613654B1 (ko) | 전력구 맨홀 | |
KR20140127074A (ko) | 우수저류용 직립식 저류구조체 및 이를 갖는 우수저류시설과 우수저류시설의 시공방법 | |
KR20150107545A (ko) | 조립식 콘크리트 구조물의 접합부를 위한 지수용 탄성 접합 부재 및 이를 이용한 접합 방법 | |
JP2005320845A (ja) | 雨水貯留槽 | |
KR20150007201A (ko) | 중앙에 주름부를 갖는 지수판 | |
JP6745611B2 (ja) | 外壁パネルおよび外壁の止水構造 | |
JP4060248B2 (ja) | 地中構造体 | |
CN213709643U (zh) | 一种地下室抗震抗渗结构 | |
CN220377377U (zh) | 建筑结构的截水型隔震沟节点构造 | |
CN218521852U (zh) | 地下室外墙变形缝防渗漏构造 | |
JP7520674B2 (ja) | 防水パネル柵の止水構造 | |
KR101564637B1 (ko) | 이중접합구조의 전철주기초 시공방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171031 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180508 |