JP2016022533A - ばね組立体の製造方法と製造装置 - Google Patents

ばね組立体の製造方法と製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2枚の円環状プレートに16から18個程度の多数の圧縮コイルばねを一度に精度よく確実に組立て固定することは難しかった。
【解決手段】突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、圧縮コイルばねの内径を突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、超音波振動手段で圧縮コイルばねに超音波振動を加えながら、圧縮コイルばねの端部を突起の先端から根元に向けて押圧していくことにより、圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、圧縮コイルばねの端部を突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、突起の根元に到達させ、その後、超音波振動手段の超音波振動を止めて、圧縮コイルばねの端部が突起の根元を締め付けた状態に組立てる根元寸法より小さい所定直径で突出する突起に圧縮コイルばねを組み立てるようにしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮コイルばねを、平面に設けた突起や棒材の先端に組立てる「ばね組立体」の製造方法と製造装置に関する。より具体的には、例えば、自動車の自動変速機のクラッチ機構における多板クラッチピストンの戻しばね手段などとして使用されるばね組立体の製造方法と製造装置に関する。
車両用の自動変速機のクラッチ機構における多板クラッチピストンの戻しばね手段は、図10に分解斜視図を示したように、一端を直径の大きい大径端部30aに、他端を直径の小さい小径端部30bに形成した多数の圧縮コイルばね30を、円環状プレート20、60に交互に配置した直径の大きい大径突起20a、60aと直径の小さい小径突起20b、60bにそれぞれカシメ固定している(例えば特許文献1、2参照)。
従来の組立方法は、まず、円環状プレート20、60の大径突起20a、60aに圧縮コイルばねの大径端部30aをカシメ、次に、円環状プレートの小径突起20b、60bに圧縮コイルばねの小径端部30bをカシメ、円環状プレート20、60と複数の圧縮コイルばね30を一体に固定していた。
図11を用いて、従来の組立方法の手順を説明する。まず、図11(a)のように、第一の円環状プレート60に形成した大径突起60aの根元まで圧縮コイルばねの大径端部30aを嵌める。ここで、圧縮コイルばねの大径端部30aが大径突起60aに簡単に嵌まるように、圧縮コイルばねの大径端部30aの内径を大径突起60aの外径より大きくした、すきま嵌めにしている。
次に、先端がテーパ状をした第一のポンチ70を大径突起60aに向けて挿入する。すると、図11(b)のように大径突起60aの先端が拡径する。拡径した先端部は圧縮コイルばね30aの上面を押さえた形で保持する。
次に、図11(c)のように、圧縮コイルばね30の上方の小径端部30bに第二の円環状プレート20の小径突起20bを根元まで入れる。図11(c)では、圧縮コイルばねの小径端部30bの内径と小径突起20bの外径を同じ寸法に描いている。小径突起20bの外径が大きいと、小径突起20bが小径端部30bに入らないからである。
次に、大径突起60aの下方から第一のポンチ70より細い第二のポンチ80を押し上げて挿入する。すると図11(d)のように、第二の円環状プレート20の小径突起20bの先端は拡径して、拡径した先端部で圧縮コイルばねの小径端部30bの下面を押さえた形で保持する。このことにより、第一の円環状プレート60、第二の円環状プレート20、そして多数の圧縮コイルばね30は一体に組立てられる。
ここで、圧縮コイルばねの両端では、軸芯に対して直交する面と平行になるばね座部分を形成していて、ばね座部分を大径突起20a、60a、小径突起20b、60bの拡径した先端部で保持している。ばね座部分は図11(b)や(d)に示したように拡径した先端部で保持できるが、ばね座部分からつる巻き状に立ち上る部分は拡径した先端部と干渉する。図11(b)や(d)のように、拡径した先端部でばねの線材の半分程度を覆うと干渉が大きく、つる巻き部分が内側から押し広げられて圧縮コイルばねの本来の形が変形してしまう。あるいは、先端部を所定量拡径できずにカシメ不良となってしまう。結局、先端部の拡径の程度は制限され、図11(b)や(d)のように拡径した先端部でばねの線材の半分程度を覆うようにしっかりと強固に保持することは難しかった。
また、圧縮コイルばねの大径端部30aと小径端部30bは、上面あるいは下面を拡径した先端部で押さえられた形で保持されているが、元々、圧縮コイルばねの内面は、大径突起20a、60a、小径突起20b、60bの外面を締め付けていないので、圧縮コイルばねの内面と大径突起20a、60a、小径突起20b、60bの外面との間には、隙間があったり、隙間なく密着していても軽く接触している程度の押圧状態にあった。
特許第4077375号公報 特許第4447188号公報
この種のばね組立体では、円環状プレート20、60に対して多数の圧縮コイルばね30が強固に固定されていることが必要である。ところが、圧縮コイルばね30は、実使用状態で圧縮力を受けると、カシメ固定されている部分に拡径方向の力が作用する。圧縮コイルばね30のカシメ固定されている端部30a、30bが拡径すると、大径突起20a、60aや小径突起20b、60bから外れる方向に広がる。カシメ状況や使用状況によっては、圧縮コイルばねが突起の先端から外れてしまう虞も生じる。そのため、カシメ作業を精度よく行って、所定のカシメ力を得る必要がある。しかし、図10のように、円環状プレートに16個から18個程度の多数の圧縮コイルばねを一度に精度よく確実にカシメ固定することは容易ではなかった。
また、上記従来の組立方法では、まず、円環状プレートの大径突起20a、60aに圧縮コイルばねの大径端部30aを嵌めてカシメた後、次に、小径突起20b、60bに圧縮コイルばねの小径端部30bを嵌めてカシメている。そのため、圧縮コイルばねの向きを、大径端部と大径突起、小径端部と小径突起に確実に対応させる必要があった。
本発明は、円環状プレートに多数の圧縮コイルばねを短時間に、強固に固定することを第一の課題としている。また、圧縮コイルばねの両端の内径寸法と突起の外形寸法をそれぞれ同じにして、突起と圧縮コイルばねの端部を任意に組み合わせて組立作業できるようにすることを第二の課題としている。
本発明のばね組立体の組立方法では、圧縮コイルばねに超音波振動を加えると、圧縮コイルばねの線材が、巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮動作する振動を繰り返して、超音波振動を加えた圧縮コイルばねの他端側の直径が拡大したり、縮小したりする現象を繰り返すことを利用している。
すなわち、本発明では、圧縮コイルばねを平面に設けた突起や棒材の先端に組立てる「ばね組立体」の製造方法において、突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、圧縮コイルばねの内径を突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、超音波振動手段で圧縮コイルばねに超音波振動を加えながら、圧縮コイルばねの端部を突起の先端から根元に向けて押圧していく。このことにより、圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、圧縮コイルばねの端部を突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、突起の根元に到達させ、その後、超音波振動手段の超音波振動を止めて、圧縮コイルばねの端部が突起の根元を締め付けた状態に組立てている。
本発明のばね組立体の組立方法によれば、(1)圧縮コイルばねに超音波振動を加えた状態で突起に組立固定するため、圧縮コイルばねを平面に設けた突起や棒材の先端に短時間に組立固定できる効果がある。特に、短時間で嵌合(組付け)できるため、工具ホーンと接触する部材表面に超音波振動によるキズが付かない効果がある。
また、(2)超音波振動を加えた状態で突起や棒材の先端に組立固定した後は、圧縮コイルばねの端部が突起の根元や棒材の先端を締め付けている。そのため、圧縮コイルばねが実使用状態で圧縮されたときに端部が拡径しようとしても、圧縮コイルばねの締付力が、拡径しようとする力と相殺して圧縮コイルばねの端部が拡径せず、圧縮コイルばねが突起や棒材の先端から外れないという効果がある。(3)また、圧縮コイルばねの両端の内径寸法と平面に設けた突起や棒材の先端の外形寸法をそれぞれ同じにしているため、圧縮コイルばねと突起や棒材の先端の対応関係を任意に組み合わせて組立てできる効果がある。
(a)本発明の実施形態1に係るばね組立体製造装置による組立の第一工程を示した側面図、(b)本発明の実施形態1に係るばね組立体製造装置による組立の第二工程を示した側面図。 本発明の実施形態1の組立開始前におけるアンビル、円環状プレート、圧縮コイルばねと、工具ホーンの位置関係を示した図。 本発明の実施形態1の円環状プレートの突起に圧縮コイルばねを嵌め込んだときの一部を断面とした側面図。 (a)本発明の実施形態1の組立の第一工程の開始時(第一工程I)の状態を示した断面図、(b)圧縮コイルばねに超音波振動を与えて端部を拡径したとき(第一工程II)の状態を示した断面図、(c)超音波振動を与えた圧縮コイルばねの端部が突起の根元に達し、端部の直径が縮小したとき(第一工程III)の状態を示した断面図、(d)工具ホーンの超音波振動を止めて上方に引き抜いたとき(第一工程IV)の状態を示した断面図。 (a)本発明の実施形態1の組立の第二工程の開始時(第二工程I)の状態を示した断面図、(b)圧縮コイルばねに超音波振動を与えて端部を拡径したとき(第二工程II)の状態を示した断面図、(c)超音波振動を与えた圧縮コイルばねの端部が突起の根元に達し、端部の直径が縮小したとき(第二工程III)の状態を示した断面図、(d)工具ホーンの超音波振動を止めて上方に引き抜いたとき(第二工程IV)の状態を示した断面図。 (a)本発明の実施形態2の組立の第一工程の開始時(第一工程I)の状態を示した断面図、(b)圧縮コイルばねに超音波振動を与えて端部を拡径したとき(第一工程II)の状態を示した断面図、(c)超音波振動を与えた圧縮コイルばねの端部が突起の根元に達し、端部の直径が縮小したとき(第一工程III)の状態を示した断面図、(d)工具ホーンの超音波振動を止めて上方に移動したとき(第一工程IV)の状態を示した断面図。 (a)本発明の実施形態2の組立の第二工程の開始時(第二工程I)の状態を示した断面図、(b)圧縮コイルばねに超音波振動を与えて端部を拡径したとき(第二工程II)の状態を示した断面図、(c)超音波振動を与えた圧縮コイルばねの端部が突起の根元に達し、端部の直径が縮小したとき(第二工程III)の状態を示した断面図、(d)工具ホーンの超音波振動を止めて上方に移動したとき(第二工程IV)の状態を示した断面図。 (a)本発明の実施形態3の組立工程の開始時(工程I)の状態を示した断面図、(b)圧縮コイルばねに超音波振動を与えて端部を拡径したとき(工程II)の状態を示した断面図、(c)超音波振動を与えた圧縮コイルばねの端部が突起の根元に達し、端部の直径が縮小したとき(工程III)の状態を示した断面図、(d)工具ホーンの超音波振動を止めて上方に移動したとき(工程IV)の状態を示した断面図。 本発明の実施形態4の組立開始前におけるアンビル、円環状プレート、圧縮コイルばねと、工具ホーンの位置関係を示した図。 従来のばね組立体の2つの円環状プレートと複数の圧縮コイルばねの位置関係を示した分解斜視図。 (a)従来のばね組立体の組立方法の第一の円環状プレートの大径突起に圧縮コイルばねの大径端部を嵌め、第一のポンチでカシメるときの状態を示した断面図、(b)従来のばね組立体の組立方法の第一の円環状プレートの大径突起に圧縮コイルばねの大径端部をカシメ固定した状態を示した断面図、(c)従来のばね組立体の組立方法の第二の円環状プレートの小径突起に圧縮コイルばねの小径端部を嵌め、第二のポンチでカシメるときの状態を示した断面図、(d)従来のばね組立体の組立方法の第二の円環状プレートの小径突起に圧縮コイルばねの小径端部をカシメ固定した状態を示した断面図。
(実施形態1)
発明を実施するための形態として、以下、自動車の自動変速機のクラッチ機構における多板クラッチピストンの戻しばね手段などとして使用されるばね組立体の製造方法と製造装置を例として説明する。
本発明の実施形態1では、複数の圧縮コイルばね3の一端側を第一の円環状プレート2に組立てる工程を組立の第一工程として説明し、第一工程の後、圧縮コイルばね3の他端側を第二の円環状プレート6に組立てる工程を組立の第二工程として説明する。本発明の実施形態1では、圧縮コイルばねに超音波振動を加える工具ホーンの形が第一工程と第二工程とで異なるため、工具ホーン4と7を取り付けた2台のばね組立体製造装置100、200を用いて組立を行う。
図1(a)に、本発明の実施形態1の組立の第一工程を行うばね組立体製造装置100の側面図を示し、図1(b)に、本発明の実施形態1の組立の第二工程を行うばね組立体製造装置200の側面図を示す。本発明の実施形態1に係るばね組立体製造装置100、200は、基本的に同じ構造であるが、工具ホーン4、7が異なっている。
図1(a)(b)に示したように、ばね組立体製造装置100、200は、L字型をした本体フレーム36、136に、移動フレーム35、135を上下方向に移動可能に支持し、移動フレーム35、135には超音波振動ユニット5、15を取り付け、超音波振動ユニット5、15の先端に工具ホーン4、7を取り付けている。超音波振動ユニット5、15と工具ホーン4、7は移動フレーム35、135とともに、本体フレーム36、136に取り付けられたシリンダー37、137によって本体フレーム36、136上のアンビル1、11に向けて上下動するように構成している。
図1(a)の本発明の実施形態1の組立の第一工程では、(1)ばね組立体製造装置100のアンビル1に、図示していない突起2aを上方に向けた形で第一の円環状プレート2を載せ、(2)複数の圧縮コイルばね3を工具ホーン4に取り付けてから、(3)シリンダー37によって、複数の圧縮コイルばね3を取り付けた工具ホーン4を下降させ、(4)複数の圧縮コイルばね3の下方の端部を第一の円環状プレート2の突起2aの上端に当て、(5)工具ホーン4で圧縮コイルばね3を超音波振動させながら、第一の円環状プレート2の突起2aに向けて押圧する。(6)このことにより、圧縮コイルばね3の下方の端部が突起2aの根元に達し、根元を締め付けた形で一体固定する。(7)そして、工具ホーン4の超音波振動を止め、シリンダー37によって工具ホーン4を上昇させ、工具ホーン4を複数の圧縮コイルばね3から引き抜いている。なお、第一工程の詳細は図4を用いて後述する。
発明理解のため、図2に、アンビル1、第一の円環状プレート2と突起2a、圧縮コイルばね3、工具ホーン4の形状と位置関係を示した。アンビル1の平面上には、第一の円環状プレート2が置かれ、第一の円環状プレート2の上面にはバーリング加工等により突起2aが形成してある。突起2aの形状は、根元から先端に向かって直径が拡大する形にしている。図2では、突起2aの断面形状を所定の半径を持った曲面として描いているが、根元から先端に向かってテーパ状に拡大する断面形状にしても良い。
突起2aの寸法関係については、根元の外径(D1)より先端の外径(D2)を大きくしている。そして、圧縮コイルばね3の内径(D3)は根元の外径(D1)及び先端の外径(D2)より小さくしてある。つまり、D2>D1>D3という寸法関係を持たせている。D2、D1、D3の直径の差は、直径の大きさにもよるが、少なくとも0.1mm〜0.2mm程度の差を設けている。
図3に、本発明の実施形態1の第一の円環状プレートの突起2aに圧縮コイルばね3を嵌め込んだときの一部を断面とした側面図を示した。図3の圧縮コイルばね3の端部は、先に先行例として示した特許文献1の図4、及び特許文献2の図6と似ているが、第一の円環状プレートの突起2aを圧縮コイルばね3の端部で締め付けている点で大きく異なっている。
また本発明では、突起2aの先端の外径(D2)と根元の外径(D1)の直径差を少なくとも0.1mm〜0.2mm程度にしているため、ばね座部分からつる巻き状に立ち上る部分と先端の外径(D2)部分が干渉して圧縮コイルばねの本来の形を変形させる程度は極めて小さく、実用上問題にならない。
図1(b)の本発明の実施形態1の組立の第二工程では、(1)ばね組立体製造装置200のアンビル11に、図示していない突起6aを上方に向けた形で第二の円環状プレート6を載せ、(2)工具ホーン7に第一工程で圧縮コイルばね3を一体に固定した第一の円環状プレート2を上下反転させた向きに取り付ける。そして(3)シリンダー137によって、第一の円環状プレート2を取り付けた工具ホーン7を下降させ、(4)下方を向いている複数の圧縮コイルばね3の端部を第二の円環状プレート6の突起6aの上端に当て、(5)工具ホーン7で圧縮コイルばね3を超音波振動させながら、第二の円環状プレート6の突起6aに向けて押圧する。(6)このことにより、圧縮コイルばね3の下方を向いている端部が突起6aの根元に達し、根元を締め付けた形で一体固定する。(7)そして、工具ホーン7の超音波振動を止め、シリンダー137によって工具ホーン7を上昇させ、工具ホーン7を複数の圧縮コイルばね3から引き抜いている。なお、第二工程の詳細は、図5を用いて後述する。
図4(a)(b)(c)(d)は、本発明の実施形態1に係るばね組立体製造装置100を用いて、圧縮コイルばね3を第一の円環状プレート2の突起2aに一体に固定する組立の第一工程を4つの図に分けて示した工程図である。
予め、第一の円環状プレート2には突起2aが、第一の円環状プレート2の表面つまり突起2aの根元から、先端に向かって直径が拡大する形に形成してある。そして、突起2aの最大直径(D1)及び根元の直径(D2)より圧縮コイルばね3の内径(D3)を小さく作ってあることは図2で説明した。
図4(a)は、本発明の実施形態1の組立の第一工程の開始時(第一工程I)の状態を示している。まず、アンビル1の所定位置に、突起2aを上方に向けた形で第一の円環状プレート2を位置決めする。
工具ホーン4の下面には、圧縮コイルばね用突起4aが設けてあるので、準備作業として、予め圧縮コイルばね3を圧縮コイルばね用突起4aに嵌める。なお、複数の圧縮コイルばね3を同時に複数の圧縮コイルばね用突起4aに嵌めるために、必要により図示しない圧縮コイルばね3の保持治具を用いてよいことは言うまでもない。図4(a)は、圧縮コイルばね用突起4aに複数の圧縮コイルばね3を嵌め、工具ホーン4を下降させ、工具ホーン4に取り付けた複数の圧縮コイルばね3の下方の端部を第一の円環状プレート2の突起2aの上端に当てた状態を示している。
図4(b)は、工具ホーン4を上下方向に超音波振動させ、圧縮コイルばね3に超音波振動を与えて端部を拡径させているとき(第一工程II)の状態を示している。図中、折れ線矢印を記載して、超音波振動しているイメージを表現した。
工具ホーン4で圧縮コイルばね3に超音波振動を加えると、圧縮コイルばね3の線材は巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮する振動を繰り返す。そのため、圧縮コイルばね3の他端では、つるまき線の直径が拡大したり縮小したりする現象を繰り返す。図4(b)では、超音波振動を加えた圧縮コイルばね3の端部の直径が拡大し、第一の円環状プレート2の突起2aの最大直径より圧縮コイルばね3の端部の内径が大きくなることを発明理解のために少し強調して示した。
図4(c)は、圧縮コイルばね3の端部の内径が、第一の円環状プレート2の突起2aの最大直径より大きくなって、突起2aの最大直径の部分を乗り越え、圧縮コイルばね3の端部の下面が第一の円環状プレート2の表面に当接し、圧縮コイルばね3の端部の直径が縮小したときに、第一の円環状プレート2の突起2aの根元を締め付けている状態を示している(第一工程III)。
その後、図4(d)のように、工具ホーン4の超音波振動を止めて持ち上げると、圧縮コイルばね3の振動は止まり、圧縮コイルばね3の端部は突起2aの根元を締めつけた形で一体固定されているため、工具ホーン4は圧縮コイルばね3から離脱し、組立の第一工程が終わる(第一工程IV)。
図5(a)は、本発明の実施形態1に係る組立の第二工程の開始時(第二工程I)の状態を示している。まず、アンビル11の所定位置に、突起6aを上方に向けた形で第二の円環状プレート6を位置決めする。なお、第二の円環状プレート6には突起6aが、第二の円環状プレート6の表面から突起6aの先端に向かって直径が拡大する形に形成してある。寸法形状は突起2aと同じであり、突起6aの最大直径(D1)及び根元の直径(D2)より圧縮コイルばね3の内径(D3)を小さく作ってあることも同じである。
工具ホーン7の下面には、圧縮コイルばね用突起7aが設けてあるので、準備作業として、第一工程で一体にした圧縮コイルばね3と第一の円環状プレート2を上下反転させた形で圧縮コイルばね用突起7aに嵌める。なお、複数の圧縮コイルばね3を同時に複数の圧縮コイルばね用突起7aに嵌めるために、必要により図示しない圧縮コイルばね3の保持治具を用いてよいことは言うまでもない。
図5(a)は、圧縮コイルばね用突起7aに第一の円環状プレート2と圧縮コイルばね3を嵌め、工具ホーン7を下降させ、工具ホーン7に取り付けた複数の圧縮コイルばね3の端部を第二の円環状プレート6の突起6aの上端に当てた状態を示している。
図5(b)は、工具ホーン7を上下方向に超音波振動させ、圧縮コイルばね3に超音波振動を与えて端部を拡径させているとき(第二工程II)の状態を示している。図中、折れ線矢印を記載して、超音波振動しているイメージを表現した。
工具ホーン7で圧縮コイルばね3に超音波振動が加えると、圧縮コイルばね3の線材は巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮する振動を繰り返す。そのため、圧縮コイルばね3の他端では、つるまき線の直径が拡大したり縮小したりする現象を繰り返す。図5(b)では、超音波振動を加えた圧縮コイルばねの端部の直径が拡大し、第二の円環状プレート6の突起6aの最大直径より圧縮コイルばね3の端部の内径が大きくなることを発明理解のために少し強調して示した。
図5(c)は、圧縮コイルばね3の端部の内径が、第二の円環状プレート6の突起6aの最大直径より大きくなって、突起6aの最大直径の部分を乗り越え、圧縮コイルばね3の端部の下面が第二の円環状プレート6の表面に当接し、圧縮コイルばね3の端部の直径が縮小したときに、円環状プレート6の突起6aの根元を締め付けている状態を示している(第二工程III)。
その後、図5(d)のように、工具ホーン7の超音波振動を止めて持ち上げると、圧縮コイルばね3の振動は止まり、圧縮コイルばね3の端部は突起6aの根元を締めつけて一体固定されているため、工具ホーン7は圧縮コイルばね3から離脱し、組立の第二工程が終わる(第二工程IV)。
このように、本発明の実施形態1の組立の第一工程と第二工程により、一対の円環状プレート2、6と複数の圧縮コイルばね3が一体に組立てられる。
本発明では、圧縮コイルばね3の内径(D3)を突起2a、6aの最大直径(D1)および根元の最小直径(D2)より小さく作って、超音波振動手段(工具ホーン4、7)で圧縮コイルばね3に超音波振動を加えながら、圧縮コイルばね3の端部を突起2a、6aの先端から根元に向けて押圧して、突起2a、6aの根元を締め付けた形で一体固定している。
圧縮コイルばね3は、突起2a、6aの根元を締め付けているため、ばね組立体が製品として実稼働するときに圧縮コイルばね3に加わる圧縮力が、突起2a、6aの根元を締め付けている端部に拡径方向に作用しても拡径しない。そのため、突起2a、6aを把持した把持力、つまり固着力が保たれ、圧縮コイルばね3が突起2a、6aを把持し続けるという効果がある。
本発明のように、突起の最大直径(D1)および根元の最小直径(D2)より内径(D3)を小さく作ってある圧縮コイルばね3は、従来のように、手作業あるいは治具を用いて、単純に軸方向に押し付けるだけでは、突起2a、6aの根元まで嵌められない。
本発明は、圧縮コイルばね3を、超音波振動を加えながら突起2a、6aに押圧することで、突起2a、6aの根元まで嵌め込み、しかも圧縮コイルばね3の端部で突起2a、6aの根元を締め付けた状態で一体固定している。圧縮コイルばね3に超音波振動を加えた状態で突起2a、6aに押圧を開始し、突起の根元を締め付けた形で一体固定するまでの時間は、実際に行った実験結果では、0.1秒程度の時間で行うことができた。突起や圧縮コイルばねの大きさ、材質等の諸条件によって組立時間は変動するが、0.1秒前後の短時間である。特に多数の圧縮コイルばねを同時に円環状プレートの突起に組立てるときは、圧縮コイルばねの数に関係なく一括して短時間で組立てられる効果がある。特に、短時間で嵌合(組付け)できるため、工具ホーンと接触する部材表面に超音波振動によるキズが付かない効果がある。
また、円環状プレートに同一形状寸法の突起を複数配置し、一端と他端で同一形状寸法の圧縮コイルばねを組立てるため、圧縮コイルばねと突起を任意に組み合わせて組立てできるという効果がある。
なお、実施形態1で、工具ホーン4、7の下面に圧縮コイルばね用突起4a、7aを設けたのは、準備作業として圧縮コイルばね3を工具ホーン4、7に位置決め精度よく取り付ける効果と、圧縮コイルばね3に工具ホーン4、7の超音波振動を確実に伝える効果を生じさせるためである。
なお、圧縮コイルばね用突起4a、7aを設ける代わりに、工具ホーン4の下面に凹部を設け、当該凹部に圧縮コイルばね3の端部を嵌めて、圧縮コイルばね3の端部の外周を保持するようにしてもよい。この場合、工具ホーン7の下面は平面のままにして、圧縮コイルばね用突起4a、7aを設けたときと同様に超音波振動を伝えることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、工具ホーン4、7の下面に圧縮コイルばね用突起4a、7aを設けた例を説明したが、工具ホーンの下面に圧縮コイルばね用突起を設けない平面として、その代わりに、圧縮コイルばね3の位置決め治具として案内板9を用いるようにしてもよい。
本発明の実施形態2のばね組立体製造装置の工具ホーン8の下面は、圧縮コイルばね用突起を設けていない平面にしてある。そのため、1台のばね組立体製造装置に工具ホーン8を取り付けて、第一工程と第二工程を順次行うことができる。1台のばね組立体製造装置で第一工程と第二工程を行えることは実施形態1に比べて有利である。
本発明の実施形態2のばね組立体製造装置は、下面を平面にした工具ホーン8を取り付けた以外は、実施形態1で示したばね組立体製造装置100及び200と同じである。ここでは、実施形態2のばね組立体製造装置の図示と構造説明を省略し、図6と図7を用いて、本発明の実施形態2として案内板9を用いた組立方法を説明する。図6は、本発明の実施形態2に係るばね組立方法の第一工程を示し、図7は第二工程を示している。各工程の詳細手順をそれぞれ4つの図に分けて説明する。
図6(a)は、本発明の実施形態2の組立の第一工程の開始時(第一工程I)の状態を示している。まず、アンビル1の所定位置に、突起2aを上方に向けた形で第一の円環状プレート2を位置決めする。そして、第一の円環状プレート2の上に圧縮コイルばね3の案内板9を置いている。案内板9の形は、ほぼ第一の円環状プレート2と同じ円板状をしていて、厚さが厚く、第一の円環状プレート2の突起2aを配置した位置に圧縮コイルばね3を案内するテーパ孔を明けている。テーパ孔の上部の内径は、圧縮コイルばね3の外径と同じにして位置決め可能にしている。
なお、第一の円環状プレート2には突起2aが、予め第一の円環状プレートの表面から突起の先端に向かって直径が拡大する形に形成してあること、突起2aの最大直径と根元の直径より圧縮コイルばね3の内径を小さく作ってあることは実施形態1と同じである。案内板9の孔に圧縮コイルばね3を入れると圧縮コイルばね3の端部が突起2aの上に乗るように案内され位置決めされる。
図6(b)は、本発明の実施形態2の工具ホーン8に超音波振動を与えて圧縮コイルばね3を振動させ、圧縮コイルばね3の端部が拡径した状態を示している(第一工程II)。案内板9の孔の内径は、突起2aに近い側が大きくなるようテーパ状の孔にしているため、圧縮コイルばね3の端部は束縛されることなく拡径する。圧縮コイルばね3に超音波振動が加わると、圧縮コイルばね3の線材が巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮動作する。そして、超音波振動を加えた圧縮コイルばね3の他端側の直径が拡大したり、縮小したりする現象を繰り返す。
図6(b)では、超音波振動を加えた圧縮コイルばねの端部の直径が拡大し、第一の円環状プレート2の突起2aの最大直径より圧縮コイルばねの端部の内径が大きくなることを発明理解のために少し強調して示した。
図6(c)は、圧縮コイルばね3の端部の内径が、第一の円環状プレート2の突起2aの最大直径より大きくなって、突起2aの最大直径の部分を乗り越え、圧縮コイルばね3の端部の下面が第一の円環状プレート2の表面に当接し、圧縮コイルばね3の端部の直径が縮小して、第一の円環状プレート2の突起2aの根元を締め付けている状態を示している(第一工程III)。
その後、図6(d)のように、工具ホーン8の超音波振動を止めて持ち上げると、圧縮コイルばね3の振動は止まる。そして、圧縮コイルばね3の端部は突起2aの根元を締めつけて一体固定される。工具ホーン8は圧縮コイルばね3から離れて、組立の第一工程が終わる(第一工程IV)。
図7(a)は、本発明の実施形態2に係る組立の第二工程の開始時(第二工程I)の状態を示している。まず、アンビル1の所定位置に、突起6aを上方に向けた形で第二の円環状プレート6を位置決めする。なお、第二の円環状プレート6には突起6aが、第二の円環状プレート6の表面から突起6aの先端に向かって直径が拡大する形に形成してあることと、その寸法形状は突起2aと同じであるのは、実施形態1と同じである。
なお、工具ホーン8の下面には圧縮コイルばね用突起を設けていないので、図示しない位置決め治具で、第一工程で一体にした圧縮コイルばね3と第一の円環状プレート2を上下反転させた形で複数の圧縮コイルばね3の下方の端部を第二の円環状プレート6の突起6aの上端に当てる。
図7(b)は圧縮コイルばね3に超音波振動を与えて端部を拡径したとき(第二工程II)の状態を示している。工具ホーン8で圧縮コイルばね3に超音波振動を加えると、圧縮コイルばね3の線材が巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮する振動を繰り返す。そのため、圧縮コイルばね3の他端では、つるまき線の直径が拡大したり縮小したりする現象を繰り返す。図7(b)では、超音波振動を加えた圧縮コイルばね3の端部の直径が拡大し、第二の円環状プレート6の突起6aの最大直径より圧縮コイルばねの端部の内径が大きくなることを発明理解のために少し強調して示した。
図7(c)は、圧縮コイルばね3の端部の内径が、第二の円環状プレート6の突起6aの最大直径より大きくなって、突起6aの最大直径の部分を乗り越え、圧縮コイルばね3の端部の下面が第二の円環状プレート6の表面に当接し、圧縮コイルばね3の端部の直径が縮小して、第二の円環状プレート6の突起6aの根元を締め付けている状態を示している(第二工程III)。
その後、図7(d)のように、工具ホーン8の超音波振動を止めて持ち上げると、圧縮コイルばね3の振動は止まり、圧縮コイルばね3の端部は突起6aの根元を締めつけて一体固定される。工具ホーン8は圧縮コイルばね3から離れて組立の第二工程が終わる(第二工程IV)。
本発明の実施形態2による組立効果は、基本的に実施形態1と同じであるが、工具ホーンの押圧面を単純な形状にできる利点と、第一工程と第二工程を1台のばね組立体製造装置で行うことができる実際的な利点がある。
(実施形態3)
実施形態1、2では、第一の円環状プレート2に圧縮コイルばね3を組み立てる第一工程と、第二の円環状プレート6に圧縮コイルばね3を組み立てる第二工程という二工程に分けて説明したが、第一の円環状プレート2と第二の円環状プレート6に圧縮コイルばね3を一つの工程で同時に組み立てるようにしてもよい。工程が一つですめば、ばね組立体製造装置が一台ですむ効果と、組立時間が半減する効果がある。
本発明の実施形態3として、第一の円環状プレート2と第二の円環状プレート6に圧縮コイルばね3を同時に組み立てる場合を説明する。実施形態3では、図8(a)のように、アンビル1の上に、第二の円環状プレート6、圧縮コイルばね3、第一の円環状プレート2を積み重ね、第一の円環状プレート2の上面に工具ホーン8のフラットな押圧面を当てている(工程I)。各部の位置決め案内手段は示していないが、第二の円環状プレート6の突起6aと圧縮コイルばね3の下端部の軸芯、圧縮コイルばね3の上端部と第一の円環状プレート2の突起2aとの軸芯がアンビル1に対する一つの垂線に一致するように支持する。
図8(b)のように、工具ホーン8に超音波振動を加えると、圧縮コイルばね3の線材が巻いてあるつるまき線に沿って膨張・収縮動作する振動を繰り返して、圧縮コイルばね3の上端と下端の直径が拡大したり縮小したりする現象を繰り返す(工程II)。
そして図8(c)のように、圧縮コイルばね3の上端は第一の円環状プレート2の突起2aの最大直径部分を乗り越えて、第一の円環状プレート2に当たって、突起2aの根元を締めつける。また、圧縮コイルばね3の下端は第二の円環状プレート6の突起6aの最大径部分を乗り越えて、第二の円環状プレート6に当たった状態で、突起6aの根元を締めつける(工程III)。
そして図8(d)のように、工具ホーン8の超音波振動を止めて、上方に移動すれば、第一の円環状プレート2、圧縮コイルばね3、そして第二の円環状プレート6が一体となる。
本発明の実施形態3では、同時に多数の圧縮コイルばね3を一対の円環状プレート2、6の間に位置決めして、工具ホーン8に超音波振動を加えることで、多数の圧縮コイルばね3と一対の円環状プレート2、6を一体に組立てることができる。
本発明の実施形態3による組立効果は、基本的に実施形態1、2と同じであるが、実施形態2と同様に工具ホーンの押圧面を単純な形状にできる利点、第一工程と第二工程を1台のばね組立体製造装置で行うことができる利点に加えて、組立時間がを更に短縮できるという利点がある。
(実施形態4)
なお、実施形態1から3では、円環状プレート2、6の表面に突起2a、6aをプレス加工あるいはバーリング加工で突設させて形成した場合を説明したが、図9に示したように、円環状プレート12、16の表面に旋盤で削り出した棒状部材(ピン)12a、16aをカシメ固定して突設させてもよい。
予め、棒状部材12a、16aの形として、実施形態1から3で示した突起2a、6aと同様な形状、つまり棒状部材12a、16aの根元側で直径が一旦小さく(D1に)なってから先端に向かって直径が(D2に)拡大する形に削り出して、円環状プレート12、16にカシメ固定しておいて、図9に示したように、棒材部材12a、16aの間に内径(D3)が棒状部材12a、16aの最大直径(D2)と最小直径(D1)より小さい圧縮コイルばね3を挟んで、工具ホーン8を超音波振動させて押圧し、一体に組立てるようにしてもよい。旋盤で削り出す棒状部材12a、16aであれば、先端に任意の傾斜角の挿入ガイド部分12b、16bを設けることができるので、棒状部材12a、16aの先端に圧縮コイルばね3を容易に嵌められる効果がある。
本発明は、圧縮コイルばねを平面に設けた突起や棒材の先端に組立てる「ばね組立体」の製造方法と製造装置に適用することができる。より具体的には、例えば、自動車の自動変速機のクラッチ機構における多板クラッチピストンの戻しばね手段などとして使用されるばね組立体の製造方法と製造装置に適用することができる。突起は、円環状プレート表面にプレス加工あるいはバーリング加工で突設させて形成した場合はもちろん、旋盤で削り出した棒状部材を円環状プレート表面にカシメ固定して突出させた場合についても適用することができる。また、圧縮コイルばねの数について、多数の突起に同時に組立てるときに適用することができるほか、1個ずつ組立てる場合にも適用することができる。
1 アンビル
2 第一の円環状プレート
2a 突起
3 圧縮コイルばね
4 工具ホーン
4a 圧縮コイルばね用突起
5 超音波振動手段
6 第二の円環状プレート
6a 突起
7 工具ホーン
7a 圧縮コイルばね用突起

Claims (4)

  1. 所定直径で突出する突起に圧縮コイルばねを組み立てる、ばね組立体の製造方法において、
    前記突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、
    前記圧縮コイルばねの内径を前記突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、
    超音波振動手段で前記圧縮コイルばねに超音波振動を加えながら、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の先端から根元に向けて押圧していくことにより、前記圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、前記突起の根元に到達させ、
    その後、前記超音波振動手段の超音波振動を止めて、前記圧縮コイルばねの端部が前記突起の根元を締め付けた状態に組立てる、
    ことを特徴とするばね組立体の製造方法。
  2. それぞれ片面に突起を有する2枚の円環状プレートと圧縮コイルばねを用い、前記2枚の円環状プレートをそれぞれの突起を対向させ、前記2枚の円環状プレートのそれぞれ対向する突起の間に前記圧縮コイルばねを挟み、前記圧縮コイルばねの端部を前記2枚の円環状プレートのそれぞれの突起に嵌め込んで組立てるばね組立体の製造方法において、
    前記突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、
    前記圧縮コイルばねの内径を前記突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、
    超音波振動手段で前記圧縮コイルばねに超音波振動を加えながら、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の先端から根元に向けて押圧していくことにより、前記圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、前記突起の根元に到達させ、
    その後、前記超音波振動手段の超音波振動を止めて、前記圧縮コイルばねの端部が前記突起の根元を締め付けた状態に組立てる、
    ことを特徴とするばね組立体の製造方法。
  3. 所定直径で突出する突起に圧縮コイルばねを組み立てる、ばね組立体の製造装置において、
    アンビルと、
    超音波振動手段と、
    工具ホーンと、
    前記超音波振動手段と前記工具ホーンを一体にして前記アンビルに向けて上下動させる上下動手段と、
    を有し、
    一方の被組立体である前記突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、
    他方の被組立体である前記圧縮コイルばねの内径を前記突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、
    前記超音波振動手段に接続した前記工具ホーンを前記圧縮コイルばねに押圧して、超音波振動を加えながら、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の先端から根元に向けて押圧していくことにより、前記圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、前記突起の根元に到達させ、
    その後、前記超音波振動手段の超音波振動を止めて、前記圧縮コイルばねの端部が前記突起の根元を締め付けた状態に組立てる、
    ことを特徴とするばね組立体の製造装置。
  4. それぞれ片面に突起を有する2枚の円環状プレートと圧縮コイルばねを用い、前記2枚の円環状プレートをそれぞれの突起を対向させ、前記2枚の円環状プレートのそれぞれ対向する突起の間に前記圧縮コイルばねを挟み、前記圧縮コイルばねの端部を前記2枚の円環状プレートをそれぞれの突起に嵌め込んで組立てるばね組立体の製造装置において、
    アンビルと、
    超音波振動手段と、
    工具ホーンと、
    前記超音波振動手段と前記工具ホーンを一体にして前記アンビルに向けて上下動させる上下動手段と、
    を有し、
    一方の被組立体である前記突起の形状を、少なくとも根元側から先端に向かって直径が拡大する形に形成しておき、
    他方の被組立体である前記圧縮コイルばねの内径を前記突起の最大直径および当該最大直径部分より根元側の最小直径より小さく作っておき、
    前記超音波振動手段に接続した前記工具ホーンを前記圧縮コイルばねに押圧して、超音波振動を加えながら、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の先端から根元に向けて押圧していくことにより、前記圧縮コイルばねの端部の直径を超音波振動により拡大・縮小する動作をさせて、前記圧縮コイルばねの端部を前記突起の最大直径部分を乗り越えさせた後、前記突起の根元に到達させ、
    その後、前記超音波振動手段の超音波振動を止めて、前記圧縮コイルばねの端部が前記突起の根元を締め付けた状態に組立てる、
    ことを特徴とするばね組立体の製造装置。
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