JP2016022431A - 粉体混合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】残存する粉体の除去やその確認が容易であり、撹拌翼と処理槽の底面との隙間の領域に存在する粉体の混合を促進することができる粉体混合装置を提供する。【解決手段】粉体を処理空間Sに収容し処理空間Sに設けられた回転部材3を回転させることによって粉体を混合する粉体混合装置1において、処理槽2は、処理空間Sの底になる底面23aと、供給された気体を処理槽2内に吐出する吐出口7とを有するものであり、回転部材3は、上下方向に延在する軸部31と、底面23aと間隔をあけて軸部31に設けられ軸部31とともに回転することによって粉体を撹拌する撹拌翼32とを有するものであり、吐出口7は、撹拌翼32と底面23aとの間に開口したものである。【選択図】図2

Description

粉体を処理槽内に収容し、処理槽内に設けられた回転部材を回転させることによって粉体を混合する粉体混合装置に関する。
食品、飼料、医薬品あるいは化学品等の粉体を混合する粉体混合装置として、粉体を収容する処理槽と、この処理槽内に設けられた回転部材を備えたものが知られている。処理槽は、例えば、粉体の投入口を有する天板と、逆円錐状の周壁と、排出口を有する底板部材を備えている。底板部材は、処理槽内の底になる底面を有するものである。また、回転部材は、例えば、上下方向に延在する軸部と、この軸部に設けられた撹拌翼を有している。撹拌翼は、軸部の下端部分から横方向に延在したスクレーパと、螺旋状に形成され下端がスクレーパに接続したリボン(螺旋帯翼)を有するものが一般的である。この粉体混合装置では、粉体を投入口から処理槽内に投入し、回転部材を回転させると、粉体は、回転する撹拌翼の作用によって周壁に沿って上昇し、処理槽内の上側に設けられた案内板等に案内されて軸部側に寄った後、落下する。これにより、粉体の循環流が生じ、処理槽内に収容された粉体が混合され、混合された粉体は排出口から排出される。
このような粉体混合装置では、製造誤差や組立誤差等を考慮し、撹拌翼が処理槽の底面に接触することがないように、処理槽の底面と間隔をあけた状態で撹拌翼が軸部に設けられている。これにより、撹拌翼と処理槽の底面との間に、例えば5mm〜20mm程度の隙間が生じている。以下、処理槽内における、撹拌翼と処理槽の底面との間に生じた隙間の領域を、隙間領域と称することがある。処理槽内に収容された粉体のうち、隙間領域に存在する粉体は、撹拌翼が回転しても流動しにくく、混合不良の状態、あるいは混合が不十分な状態で排出口から排出される。隙間領域に存在する粉体の量は、処理する粉体全体の量に比べればわずかである。しかしながら、例えば、食品やセラミックス等においては、混合不良の粉体や混合が不十分な粉体がわずかでも含まれていると製品の品質に悪影響を及ぼしてしまう場合があり、混合不良の粉体や混合が不十分な粉体を含まない、いわゆる精密混合(高いレベルの均一性)が求められる。このため、いわゆる精密混合が必要になる場合には、処理槽内の粉体を一旦混合した後、隙間領域に存在する粉体を排出口から排出し、排出した粉体を処理槽内に戻してから再度粉体を混合するというような手間のかかる工程も行われている。
ここで、スクレーパをパイプ状とし、そのスクレーパ自身に底面に向けて開口する吐出口を形成し、この吐出口から底面に向けて気体を吐出する乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。特許文献1記載の乾燥装置の技術を粉体混合装置に適用すれば、吐出口から吐出された気体によって隙間領域に存在する粉体が流動して巻き上がり、巻き上がった粉体は、撹拌翼の回転によって生じている循環流に合流する。これにより、隙間領域に存在する粉体も処理槽内を循環させることができ、隙間領域に存在する粉体の混合を促進することが可能になる。
特開2011−75193号公報
しかしながら、特許文献1に記載された乾燥装置の技術を粉体混合装置に適用すると、吐出口からパイプ状のスクレーパ内に粉体が入り込んでしまう場合がある。スクレーパ内に粉体が入り込んでしまうと、入り込んだ粉体を除去することが難しい上に、入り込んだ粉体が除去されたか否かの確認も困難になる。このため、特に、処理槽内に粉体が残存しないことが厳密に要求される、食品の粉体等を混合する粉体混合装置には採用しにくい。
本発明は上記事情に鑑み、残存する粉体の除去やその確認が容易であり、撹拌翼と処理槽の底面との隙間の領域に存在する粉体の混合を促進することができる粉体混合装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の粉体混合装置は、粉体を処理槽内に収容し該処理槽内に設けられた回転部材を回転させることによって該粉体を混合する粉体混合装置において、
前記処理槽は、該処理槽内の底になる底面と、供給された気体を該処理槽内に吐出する吐出口とを有するものであり、
前記回転部材は、上下方向に延在する軸部と、前記底面と間隔をあけて該軸部に設けられ該軸部とともに回転することによって前記粉体を撹拌する撹拌翼とを有するものであり、
前記吐出口は、前記撹拌翼と前記底面との間に開口したものであることを特徴とする。
ここで、前記粉体混合装置は、前記粉体の混合と併せて、該粉体の、乾燥、加熱、蒸発乾固、冷却、熱処理あるいは反応等を行うものであってもよい。
本発明の粉体混合装置によれば、前記撹拌翼と前記底面との間に開口した前記吐出口から前記処理槽内に気体を吐出することによって、該撹拌翼と該底面との隙間の領域(隙間領域)に存在する粉体が流動して巻き上がり、巻き上がった該粉体が、該撹拌翼の回転によって生じている、粉体の循環流に合流する。これによって、隙間領域に存在する粉体も前記処理槽内を循環する。この結果、隙間領域に存在する粉体の混合を促進することができ、特に、いわゆる精密混合が求められる、食品やセラミックス等の粉体を混合する粉体混合装置として好適に用いることができる。なお、前記撹拌翼の下端よりも上方に開口した吐出口を設け、この吐出口から隙間領域に向け斜め下方に気体を吐出する態様では、吐出口から吐出した気体が、前記撹拌翼や該撹拌翼の回転によって生じている粉体の循環流等に遮られてしまう。このため、吐出口から吐出した気体が、隙間領域に存在する粉体まで届きにくく、隙間領域に存在する粉体の混合を促進することは難しい。
また、前記吐出口は、前記処理槽が有し、前記撹拌翼と前記底面との間に開口しているものであるため、撹拌翼のスクレーパ等に吐出口が設けられている態様に比べ、該吐出口から粉体が入り込んでしまった場合に、この粉体の除去およびその確認が容易になる。このため、処理槽内に粉体が残存しないことが厳密に要求される、食品の粉体等を混合する粉体混合装置としても支障なく採用することができる。
本発明の粉体混合装置において、前記吐出口は、最低位置が前記底面の高さ位置に一致したものであることが好ましい。
こうすることで、前記吐出口から吐出した気体が前記底面に沿って流れやすくなり、底面上の粉体を残らず流動させて巻き上げることが可能になる。
また、本発明の粉体混合装置において、前記吐出口は、前記気体を前記底面より上の空間に水平方向に吐出するものであってもよい。
こうすることによっても、前記吐出口から吐出した気体が前記底面に沿って流れやすくなり、底面上の粉体を残らず流動させて巻き上げることが可能になる。また、前記吐出口から吐出した気体が底面に沿って流れる距離を長距離化できる。
さらに、本発明の粉体混合装置において、前記吐出口は、扁平状のものであってもよい。ここで、前記吐出口は、長方形状や楕円形状のものであってもよい。
前記吐出口が扁平状のものであり、該吐出口のいわゆる長辺方向が前記底面と略平行である態様、さらには、該吐出口の最低位置が該吐出口の長辺であり、該長辺が該底面の高さ位置と一致、すなわち該底面と同一面上にある態様を採用すれば、該吐出口から吐出した気体が上方に拡散しにくくなる。このため、前記吐出口から吐出した気体が隙間領域に存在する粉体を流動させる前に上方に拡散してしまうことを抑え、効率的に底面上の隙間領域に作用させることができる。ここで、前記吐出口を、長方形状のものとすれば、前記吐出口から吐出した気体が上方に拡散することをより抑えることができる。
また、本発明の粉体混合装置において、前記底面は平面視円形のものであり、
前記処理槽は、前記吐出口を複数有するものであり、
前記複数の吐出口のうちの少なくとも一部は、前記底面の外周部分に沿って前記気体が流れるように該気体を吐出する第1吐出口と、該第1吐出口から吐出される気体の流れよりも中心側に向けて吐出する第2吐出口であってもよい。
ここで、前記第1吐出口の吐出方向と前記中心との距離は、前記第2吐出口の吐出方向と該中心との距離とは異なっている。前記処理槽は、前記吐出方向が前記中心と離れている前記第1吐出口と、該第1吐出口よりも吐出方向が該中心に近い前記第2吐出口とを有するものであってもよく、さらに、吐出方向と該中心との距離が異なる他の吐出口を有するものであってもよい。
前記第1吐出口から吐出した気体によって前記底面の外周部分上に存在する粉体が流動して巻き上がり、前記第2吐出口から吐出した気体によって該底面の外周部分上に存在する粉体よりも中心側に存在する粉体が流動して巻き上がる。これらの前記第1吐出口および前記第2吐出口を組み合わせることによって、前記底面全体における隙間領域に存在する粉体を効率的に巻き上げることができる。
ここで、前記複数の吐出口は、全て同時に気体を吐出するものであってもよいし、1つずつ順番に、あるいは複数ずつ順番に気体を吐出するものであってもよい。
さらに、本発明の粉体混合装置において、前記処理槽は、周壁と、前記底面を形成する底板部材と、該周壁に対して該底板部材を水平方向に回動させ該底板部材を該周壁の下方から外れた位置に移動させる回動部材とを備えたものであってもよい。
前記回動部材によって前記底板部材を回動させ、該底板部材を前記周壁の下方から外れた位置に移動させれば、清掃時において、該底板部材や前記吐出口に残存する粉体の除去がより容易になる。さらに、前記底板部材や前記吐出口に残存する粉体の目視確認作業もより容易になる。
本発明によれば、残存する粉体の除去やその確認が容易であり、撹拌翼と処理槽の底面との隙間の領域に存在する粉体の混合を促進することができる粉体混合装置を提供することができる。
本発明の一実施形態である粉体混合装置の正面図である。 図1に示す粉体混合装置の下部拡大図である。 (a)は、図1に示す処理槽のA−A断面図であり、(b)は、(a)のB−B断面図である。 (a)は、図1に示す粉体混合装置における底板部材を下げた状態を示す図であり、(b)は、(a)を下方から見た図であり、(c)は、(b)に示す、移動した底板部材の平面図である。 複数の吐出口から気体を吐出させる一態様を説明するための、図3に対応した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の一実施形態である粉体混合装置は、食品、飼料、医薬品あるいは化学品等の粉体を混合するものである。また、本発明の一実施形態である粉体混合装置は、いわゆる一次混合を行うものであってもよいし、いわゆる二次混合や三次混合等を行うものであってもよい。
図1は、本発明の一実施形態である粉体混合装置の正面図である。
図1に示すように、粉体混合装置1は、処理槽2、回転部材3、回転機構4、排出機構5、ヒンジ部材61およびクランプ部材62を備えている。また、粉体混合装置1は、図2を用いて後述する気体供給機構8も備えている。
処理槽2は、天板部材21、周壁部材22、底板部材23および取付部材24を有するものである。周壁部材22は、上端と下端が開口したものであり、円筒状の円筒状周壁221と、円筒状周壁221の下端部分に接続した、逆円錐状の円錐状周壁222を有している。円筒状周壁221の上端部分には上フランジ部2211が設けられ、この上フランジ部2211に円盤状の天板部材21が載置されている。この天板部材21によって周壁部材22の上端の開口が閉塞されている。円錐状周壁222の下端部分には下フランジ部2221が設けられ、この下フランジ部2221の下面に接触させた状態で底板部材23が配置されている。この底板部材23によって周壁部材22の下端の開口が閉塞されている。これら、天板部材21、周壁部材22および底板部材23によって囲まれた空間が、本発明における処理槽内に相当し、以下、この空間を処理空間Sと称する。また、底板部材23の上面側には、処理空間Sの底になる、平面視円形の底面23aが形成されている。本実施形態では、底面23aは、例えば直径が660mm程度のものである。なお、天板部材21には、処理空間Sに被処理物の粉体を投入する投入口26と、排気口27が設けられている。取付部材24は、天板部材21の上面に設けられ、図1における左右方向に延在した箱状のものである。
回転部材3は、軸部31、撹拌翼32、および複数の支持部33を有するものである。軸部31は、上下方向に延在する円柱状のものであり、天板部材21を貫通した状態で下端が底面23aと間隔をあけて配置されている。なお、本実施形態では、直径が100mm程度の軸部31を採用している。取付部材24には、減速機41およびモータ42を有した回転機構4が設けられ、その出力軸に軸部31の上端部分が連結されている。複数の支持部33それぞれは、軸部31から水平方向に延在した円柱状のものである。また、複数の支持部33は、上下方向に所定の間隔をあけ、かつ、平面視で延在方向を90度ずつ異ならせて軸部31に設けられている。図1では、複数の支持部33の一部が紙面に直交する方向に延在し、残りの支持部33が紙面の左右方向に延在した状態を示している。撹拌翼32は、スクレーパ321およびリボン322を有するものである。スクレーパ321は、軸部31の下端部分から略水平方向に延在したものである。スクレーパ321の詳しい説明は後述する。リボン322は、複数の支持部33に支持された状態で、円錐状周壁222の上端部分付近からスクレーパ321に向けて螺旋状に設けられ、その下端部分がスクレーパ321に接続されている。なお、本実施形態では、1本のリボン322が設けられた撹拌翼32を例に挙げて説明しているが、複数のリボン322が設けられた撹拌翼32を採用してもよい。また、本実施形態の回転部材3は、回転機構4を駆動させると軸部31が平面視で時計回りに回転し、軸部31とともに撹拌翼32も平面視で時計回りに回転する。以下、回転部材3が回転する方向を、単に回転方向と称することがある。
処理空間Sにおける、撹拌翼32の上方には、案内部材25が設けられている。案内部材25は、上下方向に延在した吊下ロッド251と、吊下ロッド251の下端に固定された案内板252を有するものである。吊下ロッド251は、天板部材21に貫通させた状態で、その上端部分が固定部材によって天板部材21に固定されている。案内板252は、平面視において回転方向に凸となる円弧状のものであり、その一端側が円筒状周壁221の内面近傍に位置し、他端側が軸部31に向かう姿勢に支持されている。図1においては、左側の案内板252が紙面奥側に凸となり、右側の案内板252が紙面手前側に凸となっている。
処理空間Sに、例えば撹拌翼32の上端部分付近まで粉体を収容し、回転機構4によって回転部材3を回転させると、回転する撹拌翼32の作用によって処理空間Sの粉体は回転方向に流動しながら円錐状周壁222の内面に沿って上昇する。案内板252まで上昇した粉体は、案内板252によって軸部31側に案内された後、落下する。これにより、概ねとして図1に破線の矢印で示すような粉体の循環流Cが生じ、処理空間Sに収容された粉体が混合されると考えられている。
図2は、図1に示す粉体混合装置の下部拡大図である。この拡大図では、ハッチングを施した部分が断面になる。また、図2では、図面を簡略化するためヒンジ部材61およびクランプ部材62を省略している。
図2に示すように、スクレーパ321は、その下端部分の高さ位置が軸部31の下端部分の高さ位置に一致したものである。図2では、紙面手前側に延在する状態のスクレーパ321を示しており、スクレーパ321は、上方に向かうに従い右方向(回転方向とは反対方向)に傾いた姿勢で軸部31に固定されている。このため、スクレーパ321が回転すると、処理空間Sの粉体が巻き上がりやすい。底板部材23は、底面23aを有する平面視円形の底部231と、この底部231の外周部分に設けられ底部231よりも厚さが厚い外周部232を有している。外周部232の上面には、下フランジ部2221の下面が重ね合わされ、外周部232の内周面232aと下フランジ部2221の内周面2221aは、略垂直に連続している。以下、外周部232の内周面232aと下フランジ部2221の内周面2221aを併せて、単に内周面2aと称することがある。なお、本実施形態では、外周部232の内周面232aの高さは、5mm程度に設定されている。
図2の両端矢印で示すように、スクレーパ321は、その下端が底面23aと例えば20mm程度の間隔をあけた状態で軸部31に設けられている。この間隔は、スクレーパ321が底面23aに接触することを防止するため、粉体混合装置1の製造誤差や組立誤差等を考慮して設定されており、これによってスクレーパ321の下端と底面23aとの間に隙間が生じている。処理空間Sのうち、スクレーパ321の下端と底面23aとの隙間の領域(隙間領域S1、図2において両端矢印の直線で示した部分)に存在する粉体は、スクレーパ321が回転しても流動しにくく、混合不良の状態、あるいは混合が不十分な状態になってしまう。このため、本発明の粉体混合装置1は、隙間領域S1に気体を吐出する複数の吐出口7を有している。
図2では、複数の吐出口7のうちの一つを示している。図2に示すように、底板部材23の外周部232には、略水平に延在し底面23aと平坦状に接続した通気溝2321、外周部232の外周面に開口した挿入孔2322、および通気溝2321と挿入孔2322を接続する通気路2323が設けられている。吐出口7は、通気溝2321における底面23a側の端部と、下フランジ部2221の内周面2221aにおける下端部分によって画定され、スクレーパ321と底面23aとの間に開口したものである。
挿入孔2322には、気体供給機構8が接続されている。気体供給機構8は、コンプレッサ81、ヘッダ82、バルブ83、給気ホース84およびソケット85を有するものであり、ソケット85が、挿入孔2322に挿入されている。コンプレッサ81からヘッダ82に供給された気体は、バルブ83を開くと給気ホース84を流れてソケット85から通気路2323に供給される。通気路2323に供給された気体は、通気溝2321を流れ、図2の直線の矢印で示すように、吐出口7から、例えば、0.5MPaGの圧力で処理空間Sにおける隙間領域S1に吐出される。これにより、図2の円弧状の矢印で示すように、隙間領域S1に存在する粉体が流動して巻き上がり、巻き上がった粉体が、回転部材3の回転によって生じている循環流Cに合流して処理空間Sを循環する。この結果、隙間領域S1に存在する粉体の混合を促進することができる。さらに、通気溝2321は、底面23aに平坦状に接続したものであるため、吐出口7は、最低位置が底面23aの高さ位置に一致している。また、通気溝2321は略水平に延在したものである。これらのため、吐出口7から、底面23aに沿って水平方向に気体が吐出される。この結果、底面23a上の粉体を残らず流動させやすくなり、また、吐出口7から吐出した気体が底面23aに沿って流れる距離が長距離までおよび広範囲の粉体を流動させやすくすることもできる。以下、隙間領域S1に存在する粉体のうち吐出口7から吐出した気体によって流動し巻き上がる粉体が存在する領域の面積を更新面積と称することがある。
本出願の発明者は、スクレーパ321と底面23aとの間に開口した吐出口を有する実施例1と、スクレーパ321よりも上方に開口した吐出口を有する比較例を用意し、それぞれの吐出口から気体を吐出して、更新面積を検証した。実施例1の吐出口からは、隙間領域に向けて略水平方向に気体を吐出し、比較例の吐出口からは、隙間領域に向けて水平方向に対して18.5度程度斜め下方に向けて気体を吐出した。いずれの吐出口の形状も長方形状とし、吐出口から吐出される気体の圧力は、いずれも0.5MPaGとした。その結果、比較例に比べて実施例1の方が、更新面積が大幅に広くなることが確認できた。これは、比較例では、吐出口から吐出した気体が、撹拌翼や撹拌翼の回転によって生じている粉体の循環流等に遮られてしまうためであると考えられる。
次いで、複数の吐出口7の配置位置と詳細な態様を説明する。
図3(a)は、図1に示す処理槽のA−A断面図であり、図3(b)は、同図(a)のB−B断面図である。同図(a)では、回転方向を円弧状の矢印で示し、気体供給機構8のうちソケット85のみを示している。
図3(a)に示すように、内周面2aには、周方向に間隔をあけて複数の吐出口7が配置されている。これら複数の吐出口7には、第1吐出口7a、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cの3種類があり、第1吐出口7a、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cによって吐出口ユニット70を構成している。本実施形態の粉体混合装置1は、3つの吐出口ユニット70を有しており、以下、図3(b)に示す吐出口ユニット70を第1ユニット70aと称することがあり、第1ユニット70aと回転方向に間隔をあけて配置された吐出口ユニット70を第2ユニット70bと称することがあり、第2ユニット70bと回転方向に間隔をあけて配置された吐出口ユニット70を第3ユニット70cと称することがある。これら3つの吐出口ユニット70それぞれは同じ構成であるため、図3(a)を用いて、第2ユニット70bを例に挙げて説明する。
図3(a)では、吐出口7それぞれから気体を吐出する方向を二点鎖線で示し、吐出口7それぞれの、内周面2aにおける法線を一点鎖線で示している。以下、通気溝2321の延在方向であり、吐出口7から気体を吐出する方向を吐出方向と称することがある。第3吐出口7c、第2吐出口7bおよび第1吐出口7aは、記載順に回転方向に間隔をあけて設けられている。
通気溝2321の延在方向である吐出方向は、底面23aの中心Oとを結ぶ法線に対し、図3(a)に示すように、角度β1、角度β2または角度β3となるように決められている。吐出口7を起点として見ると、これらの吐出口7とその吐出方向は、本実施形態では、被処理物が回転部材3と同じ時計回りをする方向でもある。ここで吐出口7とその吐出方向が、時計回りに流動される被処理物と対向する方向、すなわち反時計回り方向を指向する場合、通気溝2321内に被処理物が侵入して閉塞状態を生じさせ易く、吐出口7からの気体の吐出が困難となり好ましくない。また本実施形態では、その吐出方向が中心Oから遠い位置に第1吐出口7aが設けられ、その吐出方向が中心Oから近い位置に第2吐出口7bと第3吐出口7cが設けられている。
また、第1吐出口7aは角度β1により設定されるが、別の見方をすると、通気溝2321の延在方向である吐出方向が、図の直線の矢印で示すように、内周面2aに関する接線と距離dをあけて平行に設けられているとも言い換えることができる。この様に内周面2aに関する接線と距離dをあけるように設定することにより、内周面2aに近い隙間領域S1に存在する被処理物を広範囲に流動させる効果がある。この距離dは、第1吐出口7aから吐出した気体によって粉体が流動し巻き上がる領域の幅(更新幅)の半分程度が好ましい。本実施形態の第1吐出口7aの更新幅は、例えば100mm程度に設定されているため、距離dは、45mmから55mm程度が好ましく、50mm程度が特に好ましい。第1吐出口7aから吐出した気体は、内周面2aに沿って流れる。すなわち、第1吐出口7aから吐出した気体は、底面23aの外周部分に沿って流れる。具体的には後述する実施例2と実施例3において記載した。一方、吐出方向が中心Oに近くなるように第2吐出口7bと第3吐出口7cが設けられており、これらは中心Oを含む中心Oに近い隙間領域S1に存在する被処理物を広範囲に流動されるために設けられている。
なお、粉体混合装置の大きさや被処理物の物性により、吐出口の数、吐出口の配置間隔、吐出口の形状、角度β、吐出する気体の圧力等は適宜設定されることはいうまでもなく、例えば、粉体混合装置が小さければ底面23aも小面積であるため、吐出口7aのみを内周面2aに間隔をあけて2箇所設けることで足りる場合もあり、具体的には後述する実施例4において記載した。なお、本実施形態では、底面23aの中心Oに対する、第1吐出口7aと第2吐出口7bとの角度α1は、例えば20度程度に設定され、第2吐出口7bと第3吐出口7cとの角度α2も、例えば20度程度に設定されている。また、第1吐出口7aは、その吐出方向と法線との角度β1が、例えば60度程度になるように通気溝2321の延在方向が設定されている。
本出願の発明者は、底面の直径が660mmの処理槽について、吐出口の位置が異なる、実施例2と実施例3を用意し、それぞれの吐出口から0.5MPaGの圧力で気体を吐出して、更新面積を検証した。いずれの吐出口も、幅7mm、高さ5mmの長方形状とした。また、実施例2の吐出口は、吐出方向が底面の接線方向に設定された吐出口を、底面23aの中心Oに向けて3.5mm移動させ、吐出口の幅方向の外側を底面の接線に一致させた。また、実施例3の吐出口は、吐出方向が底面の接線方向と平行に設定された吐出口を、底面23aの中心Oに向けて50mm移動させた。その結果、実施例2に比べて実施例3の方が、更新面積が広くなることが確認できた。なお、底面の直径が154mmの処理槽について、吐出方向が底面の接線方向に設定された吐出口を、底面23aの中心Oに向けて3.5mm移動させ、吐出口の幅方向の外側を底面の接線に一致させた実施例4を用意して、吐出口から0.5MPaGの圧力で気体を吐出したところ、隙間領域における広い範囲の粉体が流動し巻き上がることが確認できた。これらにより、吐出方向が接線方向に設定された吐出口を、底面23aの中心Oに向けて移動させることによって更新面積を拡大でき、また、底面の直径が比較的小さい場合には、幅方向の外側を底面の接線に一致させた吐出口によっても、隙間領域における広い範囲の粉体を流動し巻き上げることができることが推察される。
本実施形態では、第2吐出口7bは、その吐出方向と法線との角度β2が30度程度になっており、第3吐出口7cは、その吐出方向と法線との角度β3が7度程度になっている。また、第2吐出口7bの吐出方向と第3吐出口7cの吐出方向は、略平行に設定されている。第2吐出口7bから吐出した気体は、第1吐出口7aから吐出した気体よりも中心O側に向かって流れ、第3吐出口7cから吐出した気体は、第2吐出口7bから吐出した気体よりもさらに中心O側に向かって流れる。第2吐出口7bと第3吐出口7cから吐出する気体が流れる通気路2323は、平面視T字状に分岐したものであり、1つのソケット85から供給された気体が、通気路2323で分岐した後それぞれの通気溝2321を流れ、第2吐出口7bと第3吐出口7cそれぞれから吐出される。なお、第1吐出口7aと同様に、第2吐出口7bと第3吐出口7cそれぞれに対応するソケット85を設け、それぞれのソケット85から供給された気体を第2吐出口7bと第3吐出口7cそれぞれから吐出する態様を採用してもよい。また、1つのソケット85から供給された気体を3つに分岐させ、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから吐出する態様を採用してもよい。
本実施形態では、詳細は図5を用いて後述するように、第1ユニット71〜第3ユニット73から気体を吐出すると、底面23a全体における隙間領域S1に存在する粉体を流動させることができる。なお、吐出口ユニット70の数は、底面23aの面積に応じて適宜増減させればよい。また、底面23aの面積が小さい場合には、第1吐出口7a〜第3吐出口7cのうち、第3吐出口7cを省略する態様、あるいは第1吐出口7aのみを有する態様としてもよい。
図3(b)に示すように、第1吐出口7a〜第3吐出口7cは、例えば、高さが5mm程度、幅が7mm程度の扁平状のものである。このため、吐出口7から吐出した気体が上方へ拡散しにくくなり、吐出口7から吐出した気体が隙間領域S1に存在する粉体を流動させる前に上方へ拡散してしまうことを抑えることができる。特に、本実施形態では、吐出口7を、長方形状のものとしているため、吐出口7から吐出した気体がより拡散しにくくなる。なお、吐出口7の形状は、長方形状に限らず、台形状や三角形状、あるいは楕円形状等であってもよい。吐出口7が台形状であれば最長辺である底辺が底面23aと同一平面上にあるか、または底面23aと平行にあるように配置されることが好ましい。また、吐出口7が楕円形状である場合には、いわゆる長辺方向が底面23aと略平行であるように配置されることが好ましい。なお、本実施形態では、第1吐出口7a〜第3吐出口7cの形状を同一にしているが、形状を異ならせてもよい。
本出願の発明者は、本実施形態の吐出口7と同一構成の吐出口を有する実施例5と、吐出口の形状のみを、直径が10mmの円形に変えた実施例6を用意し、それぞれの吐出口から0.5MPaGの圧力で気体を吐出し、更新面積を検証した。その結果、実施例6に比べて実施例5の方が、更新面積が大幅に広くなることが確認された。これは、円形の吐出口に比べて長方形の吐出口の方が、吐出した気体が上方へ拡散しにくいためである。
図2および図3に示すように、底面23aを有する底部231は、平面視円形の排出口231aと、この排出口231aを閉塞する蓋体2311を有している。排出口231aは、底面23aに対して偏心した位置に設けられている。図2を用いて、蓋体2311を開き、処理空間Sの粉体を排出させる排出機構5について説明する。図2では、蓋体2311が排出口231aを閉塞している状態を実線で示し、蓋体2311を開いた状態を一点鎖線で示している。
図2に示すように、排出機構5は、排出筒51、シリンダ52、レバーアーム53、軸受54、軸55、ゲートアーム56およびボルト57を備えている。排出筒51は、上端および下端を開口した円筒状のものであり、排出口231aの下方領域を囲う状態で底板部材23の下面に固定されている。排出筒51における、紙面と直交する方向の面それぞれには、軸受54が設けられ、これら一対の軸受54に軸55が挿通されている。ゲートアーム56は、その一端側部分が軸55に固定され、他端側部分がボルト57によって蓋体2311に固定されている。レバーアーム53は、その一端側部分が、軸55に固定され、他端側部分が、シリンダ52のロッド521に回動自在に取り付けられている。なお、シリンダ52は、不図示のブラケットによって底板部材23の下面に固定されている。
図2に実線で示す、蓋体2311を閉塞した状態から、シリンダ52を駆動させ一点鎖線で示すようにロッド521が伸長すると、レバーアーム53によって軸55が回動する。軸55が回動することによってゲートアーム56が回動し、蓋体2311が移動する。これによって蓋体2311が開き、排出口231aを開放することができる。なお、一点鎖線で示す、蓋体2311が開いた状態から、シリンダ52のロッド521を収縮させれば、蓋体2311が移動して排出口231aを閉塞することができる。なお、この閉塞した状態では、蓋体2311の上面、すなわち処理空間S側の面は、底面23aと同一平面を形成するように設定されている。
次いで、底板部材23を回動させ、底板部材23を周壁部材22の下方から外れた位置に移動させる態様について説明する。
図4(a)は、図1に示す粉体混合装置における底板部材を下げた状態を示す図である。図4(b)は、同図(a)を下方から見た図である。図4(b)では、図面を簡略化するため、周壁部材22は省略し、また、底板部材が移動した状態を一点鎖線で示している。図4(c)は、同図(b)に示す、移動した底板部材の平面図である。
図1および図4(a)に示すように、ヒンジ部材61は、支持部611、回動部612、ヒンジ軸613、アーム614およびヒンジハンドル615を有している。支持部611は、ブラケットによって、周壁部材22の下端部分に固定されている。ヒンジ軸613は、支持部611に挿通された状態で回動自在に支持されており、このヒンジ軸613に回動部612が固定されている。また、回動部612は、アーム614によって底板部材23に連結されている。ヒンジ軸613は、ヒンジハンドル615を回転させることによって上下方向に伸縮するものである。
クランプ部材62は、固定クランプ部621、可動クランプ部622、スピンドル623およびクランプハンドル624を有している。固定クランプ部621は、下フランジ部2221に固定されており、可動クランプ部622は、底板部材23に固定されている。スピンドル623は、可動クランプ部622から上方に突出したものであり、このスピンドル623によって、固定クランプ部621と可動クランプ部622が接続される。また、クランプハンドル624を回転させることによって、スピンドル623における、可動クランプ部622からの突出量を調整することができる。
図1では、下フランジ部2221の下面に底板部材23が重ね合わされ、クランプ部材62によって挟み込まれた状態を示している。図1に示す状態から底板部材23を移動させる場合は、初めに、図4(a)に示す、底板部材23が下がった状態にする。具体的には、クランプハンドル624を回転させることによってスピンドル623の突出量を減少させ、スピンドル623と固定クランプ部621の接続を解除する。次いで、ヒンジハンドル615を操作し、ヒンジ軸613を伸長させる。これによって、底板部材23が所定距離、下がった位置に移動する。底板部材23を移動させる前に底板部材23を下げることによって、下フランジ部2221と底板部材23との間に配置される、不図示のシール材のずれや損傷等を防ぐことができる。
次いで、図4(b)の円弧状の矢印で示すように、ヒンジ軸613を中心に回動させることによって、底板部材23を周壁部材22の下方から外れた位置に移動させることができる。すなわち、ヒンジ部材61は、本発明における回動部材の一例に相当する。底板部材23を周壁部材22の下方から外れた位置に移動させることによって、図4(c)に示すように、底面23aや外周部232の内周面232aに残存する粉体の除去、および残存する粉体の確認をさらに容易に行うことができる。また、通気溝2321の上方が開放されるため、仮に通気溝2321に粉体が入り込んでしまっても、その粉体を容易に除去することができ、また、通気溝2321に粉体が残存していないか否かの確認も容易になる。
次に、本実施形態の粉体混合装置1の運転方法について、2種類の被処理物を混合する場合を例にあげて説明する。
まず、シリンダ52のロッド521を収縮させ、蓋体2311によって排出口231aを閉塞した状態で、投入口26から処理空間Sに、2種類の被処理物のうちの一方を投入する。続いて、2種類の被処理物のうちの他方を投入口26から処理空間Sに投入する。処理空間Sに粉体が所定量、例えば、円錐状周壁222の上端付近まで投入されたら、モータ42を駆動させ、回転部材3を回転させる。回転部材3が回転すると、前述したように、回転する撹拌翼32の作用によって、図1に示す、粉体の循環流Cが生じる。回転部材3の回転を開始してから所定時間経過したのち、回転部材3の回転を継続した状態で吐出口7から気体を吐出させる。
図5は、複数の吐出口から気体を吐出させる一態様を説明するための、図3に対応した図である。図5では、第1吐出口7aから吐出した気体の流れをハッチングで模式的に示し、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cから吐出した気体の流れをクロスハッチングで模式的に示している。また、気体を吐出していない吐出口7から吐出される仮想の気体の流れを、一点鎖線で示している。
図5(a)に示すように、初めに、第1ユニット71の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから、例えば0.5MPaG程度の圧力で1秒未満の時間、気体を吐出する。第1吐出口7aから吐出した気体は、底面23aの外周部分になる内周面2aに沿って流れ、第2吐出口7bからは、第1吐出口7aから吐出した気体の流れよりも底面23aの中心側に向けて気体が吐出される。さらに、第3吐出口7cからは、第2吐出口7bから吐出した気体の流れよりも、より底面23aの中心側に向けて気体が吐出される。第1ユニット71の吐出口7から気体を吐出した後、例えば60秒以内に、図5(b)に示すように、第2ユニット72の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから、第1ユニット71と同様の圧力と同様の時間、気体を吐出する。その後、例えば60秒以内に、図5(c)に示すように、第3ユニット73の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから、第1ユニット71と同様の圧力と同様の時間、気体を吐出する。これらによって、隙間領域S1における、底面23a上の領域全体の粉体が流動して巻き上がり、循環流Cに合流して処理空間Sを循環する(図1参照)。この結果、隙間領域S1に存在する粉体の混合を促進することができる。なお、処理空間Sに吐出された気体の体積分は、排気口27から排気される。
また、複数の吐出口7から気体を吐出する順番は上述の順番に限られるものではなく、3つの第1吐出口7aから順番に気体を吐出した後、第1ユニット71の、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cから気体を吐出し、次いで、第2ユニット71の、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cから気体を吐出し、最後に、第3ユニット71の、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cから気体を吐出してもよい。さらに、3つの第1吐出口7aから同時に気体を吐出した後、3つの第2吐出口7bおよび3つの第3吐出口7cから同時に気体を吐出してもよい。さらにまた、第2吐出口7bおよび第3吐出口7cそれぞれに独立して気体を供給する態様を採用し、第1ユニット71の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから順番に気体を吐出した後、第2ユニット72の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから順番に気体を吐出し、その後、第3ユニット73の、第1吐出口7a〜第3吐出口7cから順番に気体を吐出してもよい。またさらに、全ての吐出口7から同時に気体を吐出してもよい。
回転部材3の回転を開始してから、例えば10分程度経過したら、回転部材3の回転と吐出口7からの気体の吐出を停止する。次いで、シリンダ52のロッド521を伸長させ、蓋体2311を開く。これにより、排出口231aが開放され、排出口231aから粉体が排出される。その後、回転部材3を再び所定時間回転させる。これによって、スクレーパ321やリボン322等に付着している粉体等も排出口321aから排出させることができる。回転部材3を回転させる時間は、粉体の排出状況を見ながら調整するればよい。なお、隙間領域S1には排出されない粉体が残留し易いので、粉体の大部分が排出された後、回転部材3を回転させつつ、吐出口7から気体を吐出させて隙間領域S1部分の粉体の排出を促進させるのも好ましい。粉体の排出が終了したら、シリンダ52のロッド521を伸縮させ、排出口231aを蓋体2311で閉塞することで1回の混合工程が完了する。続いて、上述の工程と同様にして、2回目以降の混合工程が実施される。
また、例えば1日の混合工程が終了した後に、図4に示すように、底板部材23を回動させ、処理槽2内に残存する粉体の除去と、残存する粉体の確認を行う。なお、排出口231aを蓋体2311で閉塞した状態で、処理空間Sに水を溜め、回転部材3を回転させることによって処理槽2内を水洗し、蓋体2311を開いて排出口231aから水を排出することによって処理槽2内を水洗いしてもよい。なお、処理空間Sに水を溜めるときは、給気ホース84をソケット85から外し、ソケット85をプラグなどで閉止して水洗を行うようにしてもよい。また、このプラグを外すことにより、溜められた水を通気溝2321からソケット85を経て排出させることで通気溝2321からソケット85にかけて洗浄することもできる。
以上説明した粉体混合装置1によれば、残存する粉体の除去やその確認が容易であり、撹拌翼と処理槽の底面との隙間の領域に存在する粉体の混合を促進することができる。
本発明は上述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、上述の粉体混合装置1では、粉体の混合処理を行っているが、周壁部材22の外周にジャケットを設け、周壁部材22とジャケットとの間に、冷水、温水、蒸気あるいは熱媒等を流すことによって、粉体の混合と併せて、粉体の、乾燥、加熱、蒸発乾固、冷却、熱処理あるいは反応等の処理を行う態様としてもよい。
1 粉体混合装置
2 処理槽
22 周壁部材
23 底板部材
23a 底面
3 回転部材
31 軸部
32 撹拌翼
321 スクレーパ
322 リボン
61 ヒンジ部材
70 吐出口ユニット
7 吐出口
7a 第1吐出口
7b 第2吐出口
7c 第3吐出口
S 処理空間
S1 隙間領域
C 循環流

Claims (6)

  1. 粉体を処理槽内に収容し該処理槽内に設けられた回転部材を回転させることによって該粉体を混合する粉体混合装置において、
    前記処理槽は、該処理槽内の底になる底面と、供給された気体を該処理槽内に吐出する吐出口とを有するものであり、
    前記回転部材は、上下方向に延在する軸部と、前記底面と間隔をあけて該軸部に設けられ該軸部とともに回転することによって前記粉体を撹拌する撹拌翼とを有するものであり、
    前記吐出口は、前記撹拌翼と前記底面との間に開口したものであることを特徴とする粉体混合装置。
  2. 前記吐出口は、最低位置が前記底面の高さ位置に一致したものであることを特徴とする請求項1記載の粉体混合装置。
  3. 前記吐出口は、前記気体を前記底面より上の空間に水平方向に吐出するものであることを特徴とする請求項1または2記載の粉体混合装置。
  4. 前記吐出口は、扁平状のものであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の粉体混合装置。
  5. 前記底面は平面視円形のものであり、
    前記処理槽は、前記吐出口を複数有するものであり、
    前記複数の吐出口のうちの少なくとも一部は、前記底面の外周部分に沿って前記気体が流れるように該気体を吐出する第1吐出口と、該第1吐出口から吐出される気体の流れよりも中心側に向けて吐出する第2吐出口であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項記載の粉体混合装置。
  6. 前記処理槽は、周壁と、前記底面を形成する底板部材と、該周壁に対して該底板部材を水平方向に回動させ該底板部材を該周壁の下方から外れた位置に移動させる回動部材とを備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項記載の粉体混合装置。
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