JP2016021839A - 回転電機 - Google Patents

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賢二 望月
Kenji Mochizuki
望月  賢二
祐弥 井沢
Yuya Izawa
祐弥 井沢
智則 佐々木
Tomonori Sasaki
智則 佐々木
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Abstract

【課題】回転子に供給した冷却用流体の入れ替わりを円滑にする回転電機を提供する。【解決手段】回転電機100において、第一ロータ21は、第一ロータ21の表面上に、第一ロータ21の回転方向R1に沿って並んで配設された複数の第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2を有し、複数の第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2はそれぞれ、第一ロータ21が回転することによって第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2を通る流体の流れを促進するように方向付けられている。【選択図】図4

Description

この発明は、回転電機に関する。
回転電機には、その回転子及び固定子を冷却液によって冷却するものがある。
例えば、特許文献1には、中空の回転子軸の内部に供給された冷却油が回転子及び固定子に供給される構成を備えた回転電機が記載されている。この回転電機では、固定子巻線が設けられ円筒状をした固定子の内周側に、永久磁石を備える回転子が配置されている。回転子は、永久磁石が埋め込まれた回転子鉄心と、回転子鉄心の軸方向両端面に設けられた端板とを有している。各端板における回転子鉄心と反対側の外面には、内周側から外周側に延びる2つの溝が180°の角度をなして形成されている。各溝は、回転子軸に形成され回転子軸の中空部を外部に連通する導入孔と連通している。2つの端板の溝に連通する導入孔の中間部となる回転子鉄心の中央付近にも、回転子軸の中空部を外部つまり回転子鉄心に連通する鉄心用噴射孔部が形成されている。
このため、回転子が回転すると、回転子軸の中空部に供給された冷却油が、遠心力によって鉄心用噴射孔部を介して回転子鉄心に供給され、回転子鉄心を直接冷却する。また、中空部内の冷却油は、遠心力によって、導入孔及び溝を通り、溝から固定子巻線のコイルエンドに向けて噴射飛散され、コイルエンドを直接冷却する。
特開2011−83139号公報
回転電機には、回転子に巻線が配設されるものがある。このとき、特許文献1の回転電機のような構成では、回転子のコイルエンドは、端板の溝から噴射飛散された冷却油によって外側から冷却される。しかしながら、回転子のコイルエンドとコイルエンドに隣り合うハウジング等の壁部との間の隙間が狭い場合、コイルエンドに供給された冷却油がその表面張力の作用によって上記隙間に留まり、それにより、冷却油の入れ替わりが生じにくくなってコイルエンドの冷却効果が低減するという問題がある。
この発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、回転子に供給した冷却油(冷却用流体)の入れ替わりを円滑にする回転電機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る回転電機は、回転子を備えた回転電機において、回転子は、回転子の表面上に、回転子の回転方向に沿って並んで配設された複数の流体通路を有し、複数の流体通路は、回転子が回転することによって流体通路を通る流体の流れを促進するように方向付けられている。
流体通路は、筒状をした回転子の外周部及び端部のうちの少なくとも一方に配設されてよい。
流体通路は、回転子の回転方向に対して傾斜して方向付けられた溝であってよい。
流体通路は、回転子の回転方向に対して傾斜して方向付けられて回転子の表面上に配設されたフィン状体同士の間に形成される通路であってよい。
回転子は、巻線と、巻線が巻回される筒状の回転子コアと、回転子コアの端部で巻線が形成するコイルエンドを覆う絶縁部材とを有し、絶縁部材は、電気的な絶縁性を有する材料から形成され、流体通路は、絶縁部材に配設されてよい。
さらに、回転子コアは、流体が流れることができるコア冷却通路を有し、コア冷却通路は、コイルエンドが形成される回転子コアの端部側で且つコイルエンドよりも回転子の回転軸側で開口してよい。
上記回転電機は、回転子として、回転軸を中心に回転可能な第一ロータと、第一ロータの外周を囲むように設けられ且つ第一ロータに対して相対的に回転可能な筒状の第二ロータとを備えると共に、第二ロータの外周を囲むようにして固定して設けられるステータを備え、流体通路は、第一ロータ及び第二ロータのうちの少なくとも一方に設けられてよい。
この発明に係る回転電機によれば、回転子に供給した冷却用流体の入れ替わりを円滑にすることが可能になる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す模式的な斜視図である。 図1の回転電機の回転軸の中心軸を通る断面側面図を方向II−IIからみた図である。 図2の第一ロータを拡大して示す断面側面図である。 図3の第一ロータのIV−IV線に沿った断面図である。 図2の第二ロータを拡大して示す断面側面図である。 図5の第二ロータのVI−VI線に沿った断面図である。 図5の第二ロータのVII−VII線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の第一ロータを図3と同様に示す断面側面図である。 図8の第一ロータのIX−IX線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機の第二ロータを図5と同様に示す断面側面図である。 図10の第二ロータのXI−XI線に沿った断面図である。 図10の第二ロータのXII−XII線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の第一ロータの側面図を図3と同様の方向から見た図である。 図13の第一ロータのXIV−XIV線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機の第二ロータの側面図を図5と同様の方向から見た図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機の第一ロータの側面図を図3と同様の方向から見た図である。 図16の第一ロータのXVII−XVII線に沿った断面図である。 この発明の実施の形態4に係る回転電機の第二ロータの側面図を図5と同様の方向から見た図である。 図5の第二ロータの変形例を示す断面側面図である。 図10の第二ロータの変形例を示す断面側面図である。 図15の第二ロータの変形例を図5と同様に示す断面側面図である。 図18の第二ロータの変形例を図5と同様に示す断面側面図である。
以下、この発明の実施の形態に係る回転電機について、添付図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、回転電機は、ハイブリッド自動車を稼働させるためのハイブリッドトランスアクスルに組み込まれるものとして説明する。
実施の形態1.
図1及び図2をあわせて参照すると、この発明の実施の形態1に係る回転電機100は、三相交流電力が印加されるダブルロータ型の回転電機を構成している。そして、回転電機100は、ハイブリッドトランスアクスル200の一部を構成している。
回転電機100は、金属製モータハウジング部2と金属製モータカバー3と金属製エンドカバー4とによって構成されるハウジング1を備えている。ハウジング1は、トランスアクスル200のハウジングを兼ねている。
モータハウジング部2は、円筒の上下に直方体状の箱を連結した形状を有しおり、円筒軸方向の一方の開口端部2aで開放している。モータカバー3は、開口端部2aを塞ぐようにモータハウジング部2に取り付けられ、その一部が開口端部3b1で開口する筒状の形状を有している。エンドカバー4は、モータカバー3の開口端部3b1を塞ぐようにモータカバー3に取り付けられる。
モータハウジング部2は、平坦であり且つ互いに平行に延在する上壁部2b及び底壁部2cを備えている。そして、回転電機100は、底壁部2cを重力方向で下方にして配置される。モータハウジング部2は、底壁部2cの上方に間隔をあけて形成された隔壁部2dを内部に備えている。さらに、モータハウジング部2は、モータカバー3と対向するように位置して上壁部2bから隔壁部2dにわたって延在し且つ開口部2e1を有する側壁部2eと、側壁部2eに隣り合って位置して上壁部2bから底壁部2cにわたって延在する側壁部2f及び2gとを備えている。
そして、モータハウジング部2の内部では、上壁部2b、隔壁部2d、側壁部2e、2f及び2g並びにモータカバー3によって囲まれるモータ収容空間5が区画形成され、隔壁部2d、底壁部2c、側壁部2f及び2g並びにモータカバー3によって囲まれる油溜空間6が区画形成される。油溜空間6は、冷却用流体である潤滑油を貯留するためのものである。隔壁部2dは、モータカバー3との間に部分的に間隙を有しているため、モータ収容空間5は、油溜空間6に連通している。
モータカバー3は、モータハウジング部2の開口端部2aに固定され且つ上壁部2b及び底壁部2cに垂直な方向に延在し且つ中心付近に円状の開口部3a1を有する板状のフランジ部3aと、モータ収容空間5内でフランジ部3aから連続して垂直に延在し且つ開口部3a1から側壁部2eに向かって延在する略円筒状の小径筒部3cと、フランジ部3aから小径筒部3cと反対側に且つ開口部3a1よりも径方向外側の位置から延在する大径筒部3bとを備えている。大径筒部3bの端部は、エンドカバー4が固定される開口端部3b1を構成している。これにより、モータ収容空間5内において、大径筒部3b及び小径筒部3cの内側には、大径筒部3bから小径筒部3cにわたって内径が段差状に減少するスリップリング機構収容空間7が区画形成される。
さらに、回転電機100は、スリップリング機構収容空間7を大径筒部3b及び小径筒部3cの円筒軸方向に沿って通りモータ収容空間5にまで延在する金属製の回転軸8と、回転軸8における側壁部2e側の端部8aに一体回転可能に連結された金属製の第一ロータ支持部材21cとを備えている。第一ロータ支持部材21cは、モータ収容空間5内で回転軸8と同軸上に配置されている。
第一ロータ支持部材21cは、回転軸8と反対側に突出する円筒状の入力軸部21caと、小径筒部3cを外側から囲むように延在する円筒状の第一ロータ支持部21cbと、回転軸8の径方向に延在して入力軸部21caを第一ロータ支持部21cbに連結する連結部21ccとが一体成形された構成を有している。
入力軸部21caの内周面にはスプライン等の嵌合溝が形成されている。そして、エンジン等の駆動装置の回転軸に機械的に連結された伝達軸10が、側壁部2eの開口部2e1を通って入力軸部21caの内側に挿入され、伝達軸10の外周面に形成されたスプライン等の嵌合突起が入力軸部21caの嵌合溝に嵌合するように構成されている。これにより、駆動装置の回転駆動力が入力軸部21caに伝達される。
また、伝達軸10は、中空構造を有しており、軸方向に沿って延在する貫通孔10aが形成されている。さらに、回転軸8にも、端部8aの先端から軸方向に沿って延在する油供給孔8a1が形成されている。入力軸部21caに挿入された伝達軸10の貫通孔10aは、油供給孔8a1に連通する。
第一ロータ支持部21cbは、その外周に設けられる第一ロータ21の円筒状の第一ロータコア21aを支持しこれと一体に回転する。第一ロータ21は、第一ロータコア21aに周方向に沿って配置された三相巻線21bを含み、三相巻線21bのコイルエンド21b1が第一ロータコア21aの円筒軸方向の両端部から突出している。
第一ロータコア21aにおける第一ロータ支持部21cb側の内周面には、円筒軸方向に沿って延在する複数の油供給溝21a1が互いに周方向に間隔をあけて形成されている。複数の油供給溝21a1は、回転軸8の油供給孔8a1から回転軸8及び第一ロータ支持部材21c内を通って径方向に放射状に延在する複数の油分配孔35を介して、油供給孔8a1に連通する。ここで、油供給溝21a1は、コア冷却通路を構成している。
図2及び図3をあわせて参照すると、第一ロータコア21aの側壁部2e側では、コイルエンド21b1全体、第一ロータコア21aの端部、及び第一ロータ支持部材21cの端部を覆うように、絶縁カバー21dが取り付けられている。さらに、第一ロータコア21aのモータカバー3側では、コイルエンド21b1全体及び第一ロータコア21aの端部を覆うように、絶縁カバー21eが取り付けられている。絶縁カバー21d及び21eは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成されている。ここで、絶縁カバー21d及び21eは絶縁部材を構成している。
さらに、絶縁カバー21d及び21eそれぞれにおける各油供給溝21a1の端部に隣接する部位には、油放出用の貫通穴21d3及び21e3が形成されている。これにより、各油供給溝21a1内の潤滑油は、油放出用貫通穴21d3及び21e3を通って絶縁カバー21d及び21eの外側に流出する。ここで、貫通穴21d3及び21e3は、コア冷却通路の開口を構成している。
また、コイルエンド21b1よりもモータカバー3側に突出する第一ロータ支持部21cbの端部は、その外周側に設けられた内側ボールベアリング32を介してモータカバー3のフランジ部3aによって回転自在に支持されている。
内側ボールベアリング32は、絶縁カバー21eと隣り合っており、内側ボールベアリング32と絶縁カバー21eとの間の隙間は、回転電機100の小型化のために狭くなっている。
そして、第一ロータコア21a、三相巻線21b、第一ロータ支持部材21c並びに絶縁カバー21d及び21eは、第一ロータ21を構成している。さらに、第一ロータ21は回転子を構成し、第一ロータコア21aは回転子コアを構成している。
また、モータ収容空間5内において、第一ロータコア21aの外周を囲むようにして第二ロータ22の円筒状の第二ロータコア22aが設けられている。第二ロータコア22aは、その内部に、周方向に沿って配置された永久磁石22bを有している。
第二ロータコア22aは、その円筒軸方向の両側から第二ロータコア22aを挟むように設けられた第二ロータ支持部材22c及び22dによって支持されている。第二ロータコア22aに対して、第二ロータ支持部材22cは側壁部2e側に位置し、第二ロータ支持部材22dはモータカバー3側に位置する。
第二ロータ支持部材22cは、有底円筒状の形状を有し、第二ロータコア22aに一体回転可能に連結されている。そして、第二ロータ支持部材22cは、その内周側に設けられたボールベアリング33を介して、入力軸部21caの外周面によって回転自在に支持されている。さらに、第二ロータ支持部材22cは、その底部22c2の中心に入力軸部21caと同方向に延びる円筒状の出力軸部22c1を一体成形によって含んでいる。出力軸部22c1は、入力軸部21ca及び回転軸8と同軸に配置されて側壁部2eの開口部2e1を通ってモータ収容空間5の外部に延出しており、延出する出力軸部22c1の外周面には、ギヤ歯が形成されている。なお、伝達軸10は、出力軸部22c1内を通ってモータ収容空間5の外部に延出している。
コイルエンド21b1を覆う絶縁カバー21dの部位における第二ロータ支持部材22cの底部22c2に対向する端壁部21d1と底部22c2との間の隙間は、回転電機100の小型化のために狭くなっている。
さらに、第二ロータ支持部材22cと側壁部2eとの間の隙間は、第二ロータ支持部材22cにおける第二ロータコア22a及びコイルエンド21b1と軸方向で隣り合う部位において、回転電機100の小型化のために部分的に狭くなっている。
第二ロータ支持部材22dは、筒状の形状を有し、第二ロータコア22aに一体回転可能に連結されている。第二ロータ支持部材22dにおけるモータカバー3側の端部は、その外周側に設けられた外側ボールベアリング34を介してフランジ部3aによって回転自在に支持されている。さらに、第二ロータ支持部材22dとフランジ部3aとの間の軸方向の隙間は、回転電機100の小型化のために部分的に狭くなっている。
よって、第二ロータ22と第二ロータ支持部材22c及び22dとは一体となって、入力軸部21caに対して、つまり、回転軸8及び第一ロータ21に対して相対回転することができる。そして、第二ロータ支持部材22cの出力軸部22c1は、その外周面のギヤ歯に係合する車両の駆動機構等に回転駆動力を出力することができる。
そして、第二ロータコア22a、永久磁石22b、並びに第二ロータ支持部材22c及び22dは、第二ロータ22を構成している。さらに、第二ロータ22は回転子を構成し、第二ロータコア22aは回転子コアを構成している。
図2を参照すると、モータ収容空間5内では、第二ロータコア22aの外周を囲むようにして円筒状のステータ23が設けられている。ステータ23は、モータハウジング部2に固定されている。さらに、ステータ23は、その内部に、周方向に沿って配置された三相巻線23aを含んでいる。
従って、回転電機100は、第一ロータ21、第二ロータ22及びステータ23を備えたダブルロータ型の回転電機を構成している。
また、スリップリング機構収容空間7内において、回転軸8の周りに複数のスリップリング41が一体に回転するように設けられている。さらに、各スリップリング41の外周面に接触させて、複数のブラシ42が設けられている。各スリップリング41は、回転軸8の内部を通る導電性を有するバスバーを介して、第一ロータ21の三相巻線21bの各相に電気的に接続されている。ブラシ42は、回転電機100の外部のインバータ、バッテリ等の電気機器に電気的に接続されている。これにより、回転軸8が回転しながらも、スリップリング41及びブラシ42等を介して、第一ロータ21の三相巻線21bと外部の電気機器との間で電気的な接続が維持される。
図1及び図2をあわせて参照すると、モータ収容空間5内のステータ23の上方には、下方に向いた複数の孔を有する2つの油供給管53aが、配設されている。油供給管53aは、モータハウジング部2の外側に取り付けられた油分配部53に接続されている。油分配部53は、油分配部53に接続された配管55cを介して供給される潤滑油を2つの油供給管53aに分配する。配管55cは、マニフォルド54及び配管55bを介してオイルポンプ51に接続されている。オイルポンプ51は、配管55a及びモータカバー3に取り付けられた潤滑油取出部52を介してハウジング1内の油溜空間6に連通している。また、マニフォルド54からハウジング1内に配管55dが延びており、配管55dは、伝達軸10の貫通孔10aに連通している。電動式のオイルポンプ51は、稼働すると、潤滑油取出部52を通じて油溜空間6内の潤滑油を吸入し、油分配部53及び伝達軸10の貫通孔10aに圧送する。油分配部53の潤滑油は、油供給管53aの下方に向いた孔からモータ収容空間5内に噴射され、貫通孔10aの潤滑油は、回転軸8の油供給孔8a1に送られる。
さらに、第一ロータ21及び第二ロータ22の詳細な構成を説明する。
図2〜図4をあわせて参照すると、第一ロータ21について、第一ロータコア21aの絶縁カバー21d及び21eにはそれぞれ、コイルエンド21b1に連通する油誘導溝21d2及び21e2が形成されている。
複数の第一油誘導溝21d2が、コイルエンド21b1の側壁部2e側の端部に隣接する絶縁カバー21dの端壁部21d1に形成されている。複数の第一油誘導溝21d2は、環状の端壁部21d1の周方向に沿って等間隔に配置されている。各第一油誘導溝21d2は、端壁部21d1の径方向及び第一ロータ21の回転方向R1に対して傾斜して延在している。各第一油誘導溝21d2の傾斜角度は同一であり、各第一油誘導溝21d2における径方向内側の部位は、径方向外側の部位よりも第一ロータ21の回転方向R1へと進行した位置に位置している。これにより、第一ロータ21が図4の紙面上で時計回りである方向R1に回転するとき、各第一油誘導溝21d2内では、コイルエンド21b1の径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。各油供給溝21a1内の潤滑油が、油放出用貫通穴21d3を通って絶縁カバー21dの外側に流出すると、流出した潤滑油は、第一油誘導溝21d2に沿うようにしてコイルエンド21b1の径方向外側に強制的に排出される。ここで、絶縁カバー21dの端壁部21d1は、回転子の端部を構成し、第一油誘導溝21d2は、流体通路を構成している。
また、複数の第二油誘導溝21e2が、コイルエンド21b1のモータカバー3側の端部に隣接する絶縁カバー21eの端壁部21e1に形成されている。複数の第二油誘導溝21e2は、環状の端壁部21e1の周方向に沿って等間隔に配置されている。各第二油誘導溝21e2は、端壁部21e1の径方向及び回転方向R1に対して傾斜して延在している。各第二油誘導溝21e2の傾斜角度は同一であり、各第二油誘導溝21e2における径方向内側の部位が径方向外側の部位よりも第一ロータ21の回転方向R1へと進行した位置に位置する。これにより、第一ロータ21が方向R1に回転するとき、各第二油誘導溝21e2内では、コイルエンド21b1の径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。各油供給溝21a1内の潤滑油が、油放出用貫通穴21e3を通って絶縁カバー21eの外側に流出すると、流出した潤滑油は、第二油誘導溝21e2に沿うようにしてコイルエンド21b1の径方向外側に強制的に排出される。ここで、絶縁カバー21eの端壁部21e1は、回転子の端部を構成し、第二油誘導溝21e2は、流体通路を構成している。
図2及び図5〜図7をあわせて参照すると、第二ロータ22について、第二ロータ支持部材22cの底部22c2における側壁部2eに近接した環状の端面22c2a上には、複数の第三油誘導溝22c3が形成されている。端面22c2aは、第二ロータコア22aにおける回転軸方向の環状の端部と平行に延在している。
複数の第三油誘導溝22c3は、環状の端面22c2aの周方向に沿って等間隔に配置されている。各第三油誘導溝22c3は、環状の端面22c2aの径方向及び第二ロータ22の回転方向R2に対して傾斜して延在している。各第三油誘導溝22c3の傾斜角度は同一であり、各第三油誘導溝22c3における径方向外側の部位は、径方向内側の部位よりも第二ロータ22の回転方向R2へと進行した位置に位置している。これにより、第二ロータ22が図6の紙面上で時計回りである方向R2に回転するとき、各第三油誘導溝22c3内では、端面22c2aの径方向外側から径方向内側に向かう気流が発生する。ここで、第二ロータ支持部材22cの端面22c2aは、回転子の端部を構成し、第三油誘導溝22c3は、流体通路を構成している。
また、第二ロータ22について、第二ロータ支持部材22dにおけるモータカバー3側の環状の端面22d1上には、複数の第四油誘導溝22d2が形成されている。端面22d1は、第二ロータコア22aにおける回転軸方向の環状の端部と平行に延在している。
複数の第四油誘導溝22d2は、環状の端面22d1の周方向に沿って等間隔に配置されている。各第四油誘導溝22d2は、環状の端面22d1の径方向及び回転方向R2に対して傾斜して延在している。各第四油誘導溝22d2の傾斜角度は同一であり、各第四油誘導溝22d2における径方向内側の部位は、径方向外側の部位よりも第二ロータ22の回転方向R2へと進行した位置に位置している。これにより、第二ロータ22が図7の紙面上で反時計回りである方向R2に回転するとき、各第四油誘導溝22d2内では、端面22d1の径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。ここで、第二ロータ支持部材22dの端面22d1は、回転子の端部を構成し、第四油誘導溝22d2は、流体通路を構成している。
上述のような構成を有する回転電機100は、以下に説明するように動作する。
図1及び図2をあわせて参照すると、回転電機100において、図示しない電気機器からブラシ42に三相交流電流が供給されると、供給された電流は、スリップリング41及びバスバーを通って第一ロータ21の三相巻線21bに供給される。そして、三相巻線21bを流れる電流が発生する回転磁界が、永久磁石22bに作用して第二ロータ22を回転駆動し、出力軸部22c1が回転駆動される。
一方、伝達軸10及び入力軸部21caを介して回転軸8が回転駆動されると、第一ロータ21が回転し、それに伴い、第一ロータ21の三相巻線21bに誘導電流が発生し、発生した誘導電流は、スリップリング41、ブラシ42等を通って電気機器に供給される。
また、ステータ23の三相巻線23aに図示しない外部の電気機器から三相交流電流が供給されると、三相巻線23aを流れる電流が発生する回転磁界が、永久磁石22bに作用して第二ロータ22を回転駆動し、出力軸部22c1が回転駆動される。
第一ロータ21及び第二ロータ22が回転することによって、ボールベアリング32、33及び34の温度が上昇する。また、電流が流れることによって三相巻線21b及び23bが発熱する。ボールベアリング32、33及び34の温度が上昇すると、その耐久性が低下する。また、三相巻線21b及び23bの温度が上昇することによって、流せる電流値が低くなり、回転電機100のトルクが低下する。ボールベアリング32、33及び34、三相巻線21b及び23b並びにこれらに隣接する部材が、潤滑油によって冷却される。
このため、回転電機100の動作が開始されると、オイルポンプ51が駆動される。オイルポンプ51は、潤滑油取出部52を通じてハウジング1内の油溜空間6内の潤滑油を吸入してマニフォルド54に向かって圧送する。マニフォルド54の潤滑油は、伝達軸10の貫通孔10aに供給されると共にハウジング1内の油供給管53aに供給される。
油供給管53aの潤滑油は、油供給管53aの孔から下方に向かって噴射され、ステータ23、モータハウジング部2の壁面、フランジ部3aの壁面、及び、上記壁面に隣り合う部材と上記壁面との間の隙間などに飛散する。
ステータ23に飛散した潤滑油は、三相巻線23aと共にステータ23を冷却する。
上記壁面及び上記隙間に飛散した潤滑油は、外側ボールベアリング34に浸透してこれを潤滑及び冷却する、第二ロータ支持部材22c及び22d並びに第二ロータコア22aに接触してこれらを冷却する等の作用を奏する。
図2及び図5〜図7をあわせて参照すると、第二ロータ22が回転方向R2(図6参照)に回転しているとき、側壁部2eと第二ロータ支持部材22cの端面22c2aとの間の隙間では、第三油誘導溝22c3に沿うようにして径方向外側から径方向内側に向かう気流が発生する。この気流の作用によって、潤滑油は、側壁部2eと端面22c2aとの間の隙間内において、径方向外側から径方向内側に向かって、主に第三油誘導溝22c3内を流れるかたちで誘導される。よって、潤滑油は、第二ロータ支持部材22cの側壁部2e側では、上記隙間を通って出力軸部22c1に向かうように流れる。
一方、フランジ部3aと第二ロータ支持部材22dの端面22d1との間の隙間では、第四油誘導溝22d2に沿うようにして径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。この気流の作用によって、潤滑油は、フランジ部3aと端面22d1との間の隙間内において、径方向内側から径方向外側に向かって、主に第四油誘導溝22d2内を流れるかたちで誘導される。よって、潤滑油は、第二ロータ支持部材22dのフランジ部3a側では、上記隙間を通ってステータ23に向かうように流れる。
そして、第二ロータ支持部材22cの端面22c2a上と第二ロータ支持部材22dの端面22d1上とで、互いに反対方向の潤滑油の流れが形成されることによって、第二ロータコア22aとステータ23との間の隙間内では、第二ロータ支持部材22dから第二ロータ支持部材22cに向かう潤滑油の流れが生じる。
よって、潤滑油は、第二ロータコア22a並びに第二ロータ支持部材22c及び22dの外側に沿った一連の流れを形成し、これらを冷却する。また、第二ロータコア22a並びに第二ロータ支持部材22c及び22dの外側の余剰になった冷却後の潤滑油は、重力の作用によって油溜空間6に落下する。
また、図2〜図4をあわせて参照すると、伝達軸10の貫通孔10aに供給された潤滑油は、回転軸8の油供給孔8a1に流入し、さらに、回転軸8及び第一ロータ支持部材21c内に延びる油分配孔35を通り、第一ロータコア21aの内周面の油供給溝21a1に流入する。潤滑油は、油供給溝21a1内を第一ロータコア21aの円筒軸方向に流れ、第一ロータコア21aの両端の絶縁カバー21d及び21eの貫通穴21d3及び21e3を通って外部に流出する。潤滑油は、油供給溝21a1内を流れる過程で第一ロータコア21a及び三相巻線21bを冷却する。
外部、つまり、絶縁カバー21dと第二ロータ支持部材22cとの間及び絶縁カバー21eと内側ボールベアリング32との間に流出した潤滑油は、第一ロータ21が回転している場合に、コイルエンド21b1と第二ロータ支持部材22cとの間の隙間及びコイルエンド21b1と内側ボールベアリング32との間の隙間を通って、第二ロータコア22a側に流れる。なお、上述のように流出した潤滑油は、ボールベアリング32及び33も冷却及び潤滑する。
さらに、第二ロータ22と同じ回転方向である回転方向R1(図4参照)に回転する第一ロータ21において、第二ロータ支持部材22cと絶縁カバー21dの端壁部21d1との間の隙間では、第一油誘導溝21d2に沿うようにして径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。この気流の作用により、この隙間よりも径方向内側にある潤滑油は、この隙間内で主に第一油誘導溝21d2内を流れるかたちでコイルエンド21b1の径方向外側に吸い出される。吸い出された潤滑油は、第一ロータコア21aと第二ロータコア22aとの間の隙間内を、第二ロータ支持部材22dに向かって流れ、さらに、第二ロータ支持部材22dの端面22d1とのフランジ部3aとの間の隙間を通ってステータ23側に向かって流れる。第一油誘導溝21d2を通る際、潤滑油は、コイルエンド21b1に直接接触してこれを冷却する。
同様に、内側ボールベアリング32と絶縁カバー21eの端壁部21e1との間の隙間では、第二油誘導溝21e2に沿うようにして径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。この気流の作用により、この隙間よりも径方向内側にある潤滑油は、この隙間内で主に第二油誘導溝21e2内を流れるかたちでコイルエンド21b1の径方向外側に吸い出される。吸い出された潤滑油は、第二ロータ支持部材22dの端面22d1とのフランジ部3aとの間の隙間を通ってステータ23側に向かって流れる。第二油誘導溝21e2を通る際、潤滑油は、コイルエンド21b1に直接接触してこれを冷却する。
よって、貫通穴21d3及び21e3から流出した潤滑油は、絶縁カバー21d及び21eの外側に沿って流れて絶縁カバー21d及び21eと共に各コイルエンド21b1を冷却し、且つ第一ロータコア21aと第二ロータコア22aとの間を流れて、第一ロータコア21a及び第二ロータコア22aを冷却する。第二ロータ支持部材22dの端面22d1とフランジ部3aとの間の隙間からステータ23側に流出した潤滑油は、第二ロータコア22a並びに第二ロータ支持部材22c及び22dの外側を流れつつ、重力の作用によって油溜空間6に落下する。
従って、第一ロータ21及び第二ロータ22の周囲において、潤滑油は滞留することなく円滑に流れるため、第一ロータ21及び第二ロータ22は、油溜空間6から供給され且つ熱交換を未実施である新しい潤滑油による効果的な冷却を受ける。
このように、この発明の実施の形態1に係る回転電機100において、第一ロータ21は、第一ロータ21の表面上に、第一ロータ21の回転方向R1に沿って並んで配設された複数の第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2を有し、複数の第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2はそれぞれ、第一ロータ21が回転することによって第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2を通る流体の流れを促進するように方向付けられている。また、第二ロータ22は、第二ロータ22の表面上に、第二ロータ22の回転方向R2に沿って並んで配設された複数の第三油誘導溝22c3及び第四油誘導溝22d2を有し、複数の第三油誘導溝22c3及び第四油誘導溝22d2はそれぞれ、第二ロータ22が回転することによって第三油誘導溝22c3及び第四油誘導溝22d2を通る流体の流れを促進するように方向付けられている。
これにより、第一ロータ21が回転しているとき、第一ロータ21の表面上では、第一油誘導溝21d2及び第二油誘導溝21e2に沿うような流体の流れが発生する。同様に、第二ロータ22が回転しているとき、第二ロータ22の表面上では、第三油誘導溝22c3及び第四油誘導溝22d2に沿うような流体の流れが発生する。このため、第一ロータ21及び第二ロータ22の表面に対して潤滑油等の冷却用流体を供給した場合、第一ロータ21及び第二ロータ22上の潤滑油は、第一ロータ21又は第二ロータ22とこれらに対向する壁面との間の隙間にその表面張力の作用によって滞留するようなことなく、これらロータの表面上を流れることができる。よって、各ロータ21及び22上では、潤滑油が、新たに供給される潤滑油によって円滑に置き換えられるため、各ロータ21及び22のロータコア21a及び22a、三相巻線21b並びにそのコイルエンド21b1が効果的に冷却される。
また、回転電機100において、第一ロータ21の油誘導溝21d2,21e2は、第一ロータ21の絶縁カバー21d,21eの端壁部21d1,21e1に配設され、第二ロータ22の油誘導溝22c3,22d2は、第二ロータ支持部材22c,22dの端面22c2a,22d1に配設されている。これにより、第一ロータ21及び第二ロータ22の端部での潤滑油の流れ及び入れ替わりが促進される。
また、回転電機100において、油誘導溝21d2及び21e2は、第一ロータ21の回転方向R1に対して傾斜して方向付けられ、油誘導溝22c3及び22d2は、第二ロータ22の回転方向R2に対して傾斜して方向付けられる。これにより、第一ロータ21の回転時、油誘導溝21d2及び21e2に沿うようにして回転方向R1に交差する方向の流体の流れが発生する。第二ロータ22の回転時、油誘導溝22c3及び22d2に沿うようにして回転方向R2に交差する方向の流体の流れが発生する。よって、潤滑油は、第一ロータ21及び第二ロータ22上を円滑に通り過ぎるように移動する。
また、回転電機100において、第一ロータ21は、第一ロータコア21aの端部で三相巻線21bが形成するコイルエンド21b1を覆い且つ電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー21d及び21eを有し、油誘導溝21d2及び21e2はそれぞれ、絶縁カバー21d及び21eに配設される。このとき、油誘導溝21d2及び21e2の形成はそれぞれ、絶縁カバー21d及び21eに行えばよいため、容易になる。さらに、絶縁カバー21d及び21eに油誘導溝21d2及び21e2を形成することによって、発熱量が多いコイルエンド21b1を効果的に冷却することができる。
また、回転電機100において、第一ロータ21の第一ロータコア21aは、流体が流れることができる油供給溝21a1を有し、油供給溝21a1は、コイルエンド21b1が形成される第一ロータコア21aの端部側にあり且つコイルエンド21b1よりも第一ロータ21の回転軸8側にある貫通穴21d3及び21e3で開口する。このとき、第一ロータ21において、油誘導溝21d2及び21e2を第一ロータ21の回転時に径方向内側から径方向外側に向かう流体の流れを形成するように方向付けることによって、油供給溝21a1を通って貫通穴21d3及び21e3から流出した潤滑油は、コイルエンド21b1の径方向外側に誘導される。よって、コイルエンド21b1の径方向内側に潤滑油が滞留するのを防ぐことができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る回転電機では、実施の形態1の回転電機100の第一ロータ21及び第二ロータ22それぞれにおいて、油誘導溝21d2,21e2及び油誘導溝22c3,22d2によって流体通路を形成していたものを、フィン状体によって流体通路を形成するようにしたものである。
なお、以下の実施の形態において、前出した図における参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図8及び図9をあわせて参照すると、この発明の実施の形態2に係る回転電機は、実施の形態1の回転電機100の第一ロータ21と同様の第一ロータ221を備えている。しかしながら、第一ロータ221は、第一ロータ21と異なる絶縁カバー221d及び221eを有している。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー221dは、第一ロータコア21aにおける側壁部2e(図2参照)側において、コイルエンド21b1全体、第一ロータコア21aの端部、及び第一ロータ支持部材21c(図2参照)の端部を覆っている。絶縁カバー221dにおいて、コイルエンド21b1の側壁部2e側の端部に隣接する端壁部221d1上に、複数のフィン状体221d2が一体成形されている。複数のフィン状体221d2は、環状の端壁部221d1の周方向に沿って、等間隔に並べて配置されている。各フィン状体221d2は、細長い薄板状の形状を有し、端壁部221d1から側壁部2eに向かって立てて設けられている。各フィン状体221d2は、その長手方向を環状の端壁部221d1の径方向及び第一ロータ221の回転方向R1に対して傾斜させて延在している。各フィン状体221d2の長手方向の傾斜角度は同一であり、各フィン状体221d2における径方向内側の部位は、径方向外側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。そして、フィン状体221d2同士の間には、回転方向R1に対して交差するように傾斜して延在するフィン間通路221d4が形成される。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー221eは、第一ロータコア21aにおけるフランジ部3a(図2参照)側において、コイルエンド21b1全体及び第一ロータコア21aの端部を覆っている。絶縁カバー221eにおいて、コイルエンド21b1のフランジ部3a側の端部に隣接する端壁部221e1上に、複数のフィン状体221e2が一体成形されている。複数のフィン状体221e2は、環状の端壁部221e1の周方向に沿って、等間隔に並べて配置されている。各フィン状体221e2は、細長い薄板状の形状を有し、端壁部221e1からフランジ部3aに向かって立てて設けられている。各フィン状体221e2は、その長手方向を環状の端壁部221e1の径方向及び回転方向R1に対して傾斜させて延在している。各フィン状体221e2の長手方向の傾斜角度は同一であり、各フィン状体221e2における径方向内側の部位は、径方向外側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。そして、フィン状体221e2同士の間には、回転方向R1に対して交差するように傾斜して延在するフィン間通路221e4が形成される。
また、絶縁カバー221d及び221eそれぞれにも、第一ロータコア21aの油供給溝21a1に連通する貫通穴221d3及び221e3が形成されている。
上述のような第一ロータ221が回転方向R1に回転するとき、各フィン間通路221d4及び221e4では、コイルエンド21b1の径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。そして、貫通穴221d3及び221e3から潤滑油が流出すると、流出した潤滑油は、フィン間通路221d4及び221e4を通ってコイルエンド21b1の径方向外側に強制的に排出される。
次いで、図10〜図12をあわせて参照すると、この発明の実施の形態2に係る回転電機は、実施の形態1の回転電機100の第二ロータ22と同様の第二ロータ222を備えている。しかしながら、第二ロータ222は、油誘導溝22c3及び22d2の代わりにフィン状体222c3及び222d2を有している。
第二ロータ222における側壁部2e(図2参照)側の第二ロータ支持部材222cは、底部222c2の側壁部2e側の環状の端面222c2a上に、一体成形された複数のフィン状体222c3を有している。複数のフィン状体222c3は、環状の端面222c2aの周方向に沿って、等間隔に並べて配置されている。各フィン状体222c3は、細長い薄板状の形状を有し、端面222c2aから側壁部2eに向かって立てて設けられている。各フィン状体222c3は、その長手方向を環状の端面222c2aの径方向及び第二ロータ222の回転方向R2に対して傾斜させて延在している。各フィン状体222c3の長手方向の傾斜角度は同一であり、各フィン状体222c3における径方向外側の部位は、径方向内側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している(特に図11を参照)。そして、フィン状体222c3同士の間には、回転方向R2に対して交差するように傾斜して延在するフィン間通路222c4が形成される。
第二ロータ222におけるフランジ部3a(図2参照)側の第二ロータ支持部材222dは、フランジ部3a側の環状の端面222d1上に、一体成形された複数のフィン状体222d2を有している。複数のフィン状体222d2は、環状の端面222d1の周方向に沿って、等間隔に並べて配置されている。各フィン状体222d2は、細長い薄板状の形状を有し、端面222d1からフランジ部3aに向かって立てて設けられている。各フィン状体222d2は、その長手方向を環状の端面222d1の径方向及び回転方向R2に対して傾斜させて延在している。各フィン状体222d2の長手方向の傾斜角度は同一であり、各フィン状体222d2における径方向内側の部位は、径方向外側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している(特に図12を参照)。これにより、フィン状体222d2同士の間には、回転方向R2に対して交差するように傾斜して延在するフィン間通路222d4が形成される。
上述のような第二ロータ222が回転方向R2に回転するとき、各フィン間通路222c4では、第二ロータ222の径方向外側から径方向内側に向かう気流が発生し、各フィン間通路221e4では、第二ロータ222の径方向内側から径方向外側に向かう気流が発生する。
また、この発明の実施の形態2に係る回転電機のその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
そして、この発明の実施の形態2に係る回転電機によれば、実施の形態1の回転電機100と同様の効果が得られる。
また、実施の形態2の回転電機の第一ロータ221では、フィン間通路221d4,221e4が、回転方向R1に対して傾斜して方向付けられて第一ロータ221の表面上に配設されたフィン状体221d2,221e2同士の間に形成される。さらに、第二ロータ222では、フィン間通路222c4,222d4が、回転方向R2に対して傾斜して方向付けられて第二ロータ222の表面上に配設されたフィン状体222c3,222d2同士の間に形成される。これにより、第一ロータ221が回転するとき、フィン状体221d2,221e2は、実施の形態1の油誘導溝よりも強い気流をフィン間通路221d4,221e4に沿って発生させる。また、第二ロータ222が回転するとき、フィン状体222c3,222d2は、実施の形態1の油誘導溝よりも強い気流をフィン間通路222c4,222d4に沿って発生させる。よって、第一ロータ221及び第二ロータ222の周囲での潤滑油の滞留が確実に防がれる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る回転電機は、実施の形態1の回転電機100の第一ロータ21及び第二ロータ22では回転軸方向の端部に油誘導溝を形成していたものを、第一ロータ及び第二ロータの外周部に形成するようにしたものである。
図13及び図14をあわせて参照すると、この発明の実施の形態3に係る回転電機は、実施の形態1の回転電機100の第一ロータ21と同様の第一ロータ321を備えている。しかしながら、第一ロータ321は、第一ロータ21と異なる絶縁カバー321d及び321eを有している。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー321dは、第一ロータコア21aの側壁部2e(図2参照)側において、コイルエンド21b1(図2参照)全体、第一ロータコア21aの端部、及び第一ロータ支持部材21c(図2参照)の端部を覆っている。絶縁カバー321dは、第一ロータコア21aの外周面に連続するように延在する外周面をもつ筒状の外周壁部321daを有している。外周壁部321da上では、複数の第一油誘導溝321dbが、周方向に沿って等間隔に並んで形成されている。各第一油誘導溝321dbは、第一ロータ321の回転方向R1つまり外周壁部321daの周方向に対して同一の角度で傾斜して延在している。各第一油誘導溝321dbにおける第一ロータコア21aと反対側の部位は、第一ロータコア21a側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー321eは、第一ロータコア21aのフランジ部3a(図2参照)側において、コイルエンド21b1(図2参照)全体及び第一ロータコア21aの端部を覆っている。絶縁カバー321eは、第一ロータコア21aの外周面に連続するように延在する外周面をもつ筒状の外周壁部321eaを有している。外周壁部321ea上では、複数の第二油誘導溝321ebが、周方向に沿って等間隔に並んで形成されている。各第二油誘導溝321ebは、回転方向R1つまり外周壁部321eaの周方向に対して第一油誘導溝321dbと同一の角度で傾斜して延在している。各第二油誘導溝321ebにおける第一ロータコア21a側の部位は、第一ロータコア21aと反対側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。
また、絶縁カバー321dにも、第一ロータコア21aの油供給溝21a1(図2参照)に連通する貫通穴321d3が形成され、絶縁カバー321eにも、油供給溝21a1に連通する貫通穴が形成されている。
上述のような第一ロータ321が回転方向R1に回転するとき、第一ロータコア21aの外周面では、絶縁カバー321dの外周壁部321daから絶縁カバー321eの外周壁部321eaに向かって、第一油誘導溝321db及び第二油誘導溝321ebに順次沿うように流れる気流が発生する。このため、第一ロータコア21aの外周面と外周壁部321da及び321eaとによって形成される第一ロータ321の外周面に潤滑油が供給されると、供給された潤滑油は、第一ロータ321の外周面を絶縁カバー321dから絶縁カバー321eに向かって誘導されて流れる。
次いで、図15を参照すると、この発明の実施の形態3に係る回転電機は、実施の形態1の回転電機100の第二ロータ22と同様の第二ロータ322を備えている。しかしながら、第二ロータ322は、油誘導溝を第二ロータ支持部材の端面にではなく外周面に有している。
第二ロータ322における側壁部2e(図2参照)側の第二ロータ支持部材322cは、その外周面322ca上に、周方向に沿って等間隔に並んで形成された複数の第三油誘導溝322cbを有している。各第三油誘導溝322cbは、第二ロータ322の回転方向R2つまり外周面322caの周方向に対して同一の角度で傾斜して延在している。各第三油誘導溝322cbにおける第二ロータコア22aと反対側の部位は、第二ロータコア22a側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している。
第二ロータ322におけるフランジ部3a(図2参照)側の第二ロータ支持部材322dは、その外周面322da上に、周方向に沿って等間隔に並んで形成された複数の第四油誘導溝322dbを有している。各第四油誘導溝322dbは、回転方向R2つまり外周面322daの周方向に対して第三油誘導溝322cbと同一の角度で傾斜して延在している。各第四油誘導溝322dbにおける第二ロータコア22a側の部位は、第二ロータコア22aと反対側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している。
上述のような第二ロータ322が回転方向R2に回転するとき、第二ロータコア22aの外周面と外周面322ca及び322daとによって形成される第二ロータ322の外周面では、外周面322caから外周面322daに向かうように流れる気流が発生し、この気流の作用によって、供給された潤滑油が誘導されて流れる。
また、この発明の実施の形態3に係る回転電機のその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
そして、この発明の実施の形態3に係る回転電機によれば、実施の形態1の回転電機100と同様の効果が得られる。
また、実施の形態3の回転電機の第一ロータ321及び第二ロータ322ではそれぞれ、油誘導溝321db,321eb及び322cb,322dbが、絶縁カバー321d,321eの外周壁部321da,321ea及び第二ロータ支持部材322c,322dの外周面322ca,322daに配設されている。これにより、第一ロータ321及び第二ロータ322の外周面上での潤滑油の流れが促進される。よって、第一ロータ321と第二ロータ322との間の隙間、及び第二ロータ322とステータ23との間の隙間における潤滑油の滞留が防がれる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る回転電機では、実施の形態3の回転電機の第一ロータ321及び第二ロータ322の外周側に形成した油誘導溝321db,321eb及び322cb,322dbを、フィン状体としたものである。
図16及び図17をあわせて参照すると、この発明の実施の形態4に係る回転電機は、実施の形態3の回転電機の第一ロータ321と同様の第一ロータ421を備えている。しかしながら、第一ロータ421は、第一ロータ321と異なる絶縁カバー421d及び421eを有している。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー421dは、第一ロータコア21aの側壁部2e(図2参照)側において、コイルエンド21b1(図2参照)全体、第一ロータコア21aの端部、及び第一ロータ支持部材21c(図2参照)の端部を覆っている。絶縁カバー421dは、第一ロータコア21aの外周面に連続するように延在する外周面をもつ筒状の外周壁部421daを有している。外周壁部421da上では、複数のフィン状体421dbが、周方向に沿って等間隔に並んで一体成形されている。各フィン状体421dbは、細長い薄板状の形状を有して外周壁部421daから立てて設けられている。各フィン状体421dbは、その長手方向を第一ロータ421の回転方向R1つまり外周壁部421daの周方向に対して同一の角度で傾斜させて延在しており、各フィン状体421dbにおける第一ロータコア21aと反対側の部位は、第一ロータコア21a側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。そして、外周壁部421da上では、フィン状体421db同士の間に、回転方向R1に対して交差するように傾斜したフィン間通路421dcが形成される。
電気的な絶縁性を有する材料から形成された絶縁カバー421eは、第一ロータコア21aのフランジ部3a(図2参照)側において、コイルエンド21b1(図2参照)全体及び第一ロータコア21aの端部を覆っている。絶縁カバー421eは、第一ロータコア21aの外周面に連続するように延在する外周面をもつ外周壁部421eaを有している。外周壁部421ea上では、複数のフィン状体421ebが、周方向に沿って等間隔に並んで一体成形されている。各フィン状体421ebは、細長い薄板状の形状を有して外周壁部421eaから立てて設けられている。各フィン状体421ebは、その長手方向を第一ロータ421の回転方向R1つまり外周壁部421eaの周方向に対してフィン状体421dbと同一の角度で傾斜させて延在しており、各フィン状体421ebにおける第一ロータコア21a側の部位は、第一ロータコア21aと反対側の部位よりも回転方向R1へと進行した位置に位置している。そして、外周壁部421ea上では、フィン状体421eb同士の間に、回転方向R1に対して交差するように傾斜したフィン間通路421ecが形成される。
また、絶縁カバー421dにも、第一ロータコア21aの油供給溝21a1(図2参照)に連通する貫通穴421d3が形成され、絶縁カバー421eにも、油供給溝21a1に連通する貫通穴が形成されている。
上述のような第一ロータ421が回転方向R1に回転するとき、第一ロータコア21aの外周面、外周壁部421da及び外周壁部421eaによって形成される第一ロータ421の外周面では、外周壁部421daから外周壁部421eaに向かってフィン間通路421dc及び421ecに順次沿うように流れる気流が発生する。この気流の作用によって、第一ロータ421の外周面に供給された潤滑油が誘導されて流れる。
次いで、図18を参照すると、この発明の実施の形態4に係る回転電機は、実施の形態3の回転電機の第二ロータ322と同様の第二ロータ422を備えている。しかしながら、第二ロータ422は、第二ロータ322に形成された油誘導溝の代わりにフィン状体を有している。
第二ロータ422における側壁部2e(図2参照)側の第二ロータ支持部材422cは、その外周面422ca上に、周方向に沿って等間隔に並んで形成された複数のフィン状体422cbを有している。各フィン状体422cbは、その長手方向を第二ロータ422の回転方向R2つまり外周面422caの周方向に対して同一の角度で傾斜させて延在している。各フィン状体422cbにおける第二ロータコア22aと反対側の部位は、第二ロータコア22a側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している。そして、外周面422ca上では、フィン状体422cb同士の間に、回転方向R2に対して交差するように傾斜したフィン間通路422ccが形成される。
第二ロータ422におけるフランジ部3a(図2参照)側の第二ロータ支持部材422dは、その外周面422da上に、周方向に沿って等間隔に並んで形成された複数のフィン状体422dbを有している。各フィン状体422dbは、回転方向R2つまり外周面422daの周方向に対してフィン状体422cbと同一の角度で長手方向を傾斜させて延在している。各フィン状体422dbにおける第二ロータコア22a側の部位は、第二ロータコア22aと反対側の部位よりも回転方向R2へと進行した位置に位置している。そして、外周面422da上では、フィン状体422db同士の間に、回転方向R2に対して交差するように傾斜したフィン間通路422dcが形成される。
上述のような第二ロータ422が回転方向R2に回転するとき、第二ロータコア22aの外周面と外周面422ca及び422daとによって形成される第二ロータ322の外周面では、外周面422caから外周面422daに向かうように流れる気流が発生し、この気流の作用によって、供給された潤滑油が誘導されて流れる。
また、この発明の実施の形態4に係る回転電機のその他の構成及び動作は、実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。
そして、この発明の実施の形態4に係る回転電機によれば、実施の形態4の回転電機と同様の効果が得られる。
また、実施の形態4の回転電機の第一ロータ421及び第二ロータ422ではそれぞれ、フィン状体421db,421eb及び422cb,422dbが形成されているため、各ロータの回転時に、フィン間通路421dc,421ec及び422cc,422dcを通る気流が、実施の形態3の油誘導溝の場合よりも強い強度で生成される。
また、実施の形態1の回転電機100の第二ロータ22において、第二ロータ支持部材22c及び22dに直接、油誘導溝22c3及び22d2が形成されていたが、これに限定されるものでない。図19に示すように、第二ロータ支持部材22c及び22dそれぞれの代わりに、油誘導溝を有さない第二ロータ支持部材522c及び522dを採用し、第二ロータ支持部材522c及び522dにそれぞれ、油誘導溝が形成された別の環状部材523a及び523bを取り付けるようにしてもよい。
このとき、環状部材523a及び523bは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成される。環状部材523aは、第二ロータ支持部材522cにおける側壁部2e(図2参照)側の円環状の端面522c2a上に取り付けられる。環状部材523aは、端面522c2aに整合する円環板状の形状を有している。環状部材523aにおける端面522c2aと反対側の円環状の表面523a1上には、複数の油誘導溝523a2が形成されている。複数の油誘導溝523a2は、実施の形態1の回転電機100における第二ロータ支持部材22cの端面22ca2上での第三油誘導溝22c3と同様の配置構成を有している。環状部材523bは、第二ロータ支持部材522dにおけるフランジ部3a(図2参照)側の円環状の端面522da上に取り付けられる。環状部材523bは、端面522daに整合する円環板状の形状を有している。環状部材523bにおける端面522daと反対側の円環状の表面523b1上には、複数の油誘導溝523b2が形成されている。複数の油誘導溝523b2は、実施の形態1の回転電機100における第二ロータ支持部材22dの端面22d1上での第四油誘導溝22d2と同様の配置構成を有している。
上述の構成によって、環状部材523a及び523bの構造を変更するのみで、様々な構造の第二ロータ支持部材に対して油誘導溝を配設することができる。
また、実施の形態2の回転電機の第二ロータ222において、第二ロータ支持部材222c及び222dに直接、フィン状体222c3及び222d2が形成されていたが、これに限定されるものでない。図20に示すように、第二ロータ支持部材222c及び222dの代わりに、図19と同じ第二ロータ支持部材522c及び522dを採用し、第二ロータ支持部材522c及び522dの端面522c2a及び522da上にそれぞれ、フィン状体を有する別の環状部材623a及び623bを取り付けるようにしてもよい。
このとき、環状部材623a及び623bは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成される。環状部材623aは、第二ロータ支持部材522cの端面522c2aに整合する円環板状の形状を有している。環状部材623aにおける端面522c2aと反対側の円環状の表面623a1上には、複数のフィン状体623a2が一体成形されている。複数のフィン状体623a2は、実施の形態2の回転電機における第二ロータ支持部材222cの端面222c2a上でのフィン状体222c3と同様の配置構成を有している。環状部材623bは、第二ロータ支持部材522dの端面522daに整合する円環板状の形状を有している。環状部材623bにおける端面522daと反対側の円環状の表面623b1上には、複数のフィン状体623b2が一体成形されている。複数のフィン状体623b2は、実施の形態2の回転電機における第二ロータ支持部材222dの端面222d1上でのフィン状体222d2と同様の配置構成を有している。
上述の構成によって、環状部材623a及び623bの構造を変更するのみで、様々な構造の第二ロータ支持部材に対してフィン状体を配設することができる。
また、実施の形態3の回転電機の第二ロータ322において、第二ロータ支持部材322c及び322dに直接、油誘導溝322cb及び322dbが形成されていたが、これに限定されるものでない。図21に示すように、油誘導溝を形成した別の輪状部材を第二ロータ支持部材に取り付けてもよい。
このとき、実施の形態3の回転電機の第二ロータ支持部材322c及び322dをそれぞれ、油誘導溝を有さず且つ外径を第二ロータコア22aよりも小さくした構成の第二ロータ支持部材722c及び722dとする。第二ロータ支持部材722cの外周面722ca上に、外周面723aa上に複数の油誘導溝723abが形成された筒状の輪状部材723aを嵌め込み固着させる。また、第二ロータ支持部材722dの外周面722da上に、外周面723ba上に複数の油誘導溝723bbが形成された筒状の輪状部材723bを嵌め込み固着させる。輪状部材723a及び723bは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成されている。
第二ロータ支持部材722cに取り付けられた輪状部材723aでは、複数の油誘導溝723abは、図15に示す第二ロータ支持部材322cの油誘導溝322cbと同様の配置構成を有している。第二ロータ支持部材722dに取り付けられた輪状部材723bでは、複数の油誘導溝723bbは、図15に示す第二ロータ支持部材322dの油誘導溝322dbと同様の配置構成を有している。
上述の構成によって、輪状部材723a及び723bの構造を変更するのみで、様々な構造の第二ロータ支持部材の外周面に対して油誘導溝を配設することができる。
また、実施の形態4の回転電機の第二ロータ422において、第二ロータ支持部材422c及び422dに直接、フィン状体422cb及び422dbが形成されていたが、これに限定されるものでない。図22に示すように、フィン状体を形成した別の輪状部材を第二ロータ支持部材に取り付けてもよい。
このとき、図21と同一の構成の第二ロータ支持部材722cの外周面722ca上に、外周面823aa上に複数のフィン状体823abが形成された筒状の輪状部材823aを嵌め込み固着させる。また、図21と同一の構成の第二ロータ支持部材722dの外周面722da上に、外周面823ba上に複数のフィン状体823bbが形成された輪状部材823bを嵌め込み固着させる。輪状部材823a及び823bは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料から形成されている。
第二ロータ支持部材722cに取り付けられた輪状部材823aでは、複数のフィン状体823abは、図18に示す第二ロータ支持部材422cのフィン状体422cbと同様の配置構成を有している。第二ロータ支持部材722dに取り付けられた輪状部材823bでは、複数のフィン状体823bbは、図18に示す第二ロータ支持部材422dのフィン状体422dbと同様の配置構成を有している。
上述の構成によって、輪状部材823a及び823bの構造を変更するのみで、様々な構造の第二ロータ支持部材の外周面に対してフィン状体を配設することができる。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、各ロータにおいて、油誘導溝は、互いに等間隔に配置され、且つロータの回転方向に対して同一の傾斜角度を有していたが、これに限定されるものでない。1つロータの両端部のうちの片側において、油誘導溝同士の間で間隔及び傾斜角度が異なっていてもよい。さらに、ロータコアの両端部の間で、油誘導溝の間隔及び傾斜角度が異なっていてもよい。また、各ロータにおいて、フィン状体は、互いに等間隔に配置され、且つロータの回転方向に対して同一の傾斜角度を有していたが、これに限定されるものでない。1つロータの両端部のうちの片側において、フィン状体同士の間で間隔及び傾斜角度が異なっていてもよい。さらに、ロータコアの両端部の間で、フィン状体の間隔及び傾斜角度が異なっていてもよい。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、第一ロータ及び第二ロータのいずれに対しても、油誘導溝のみ又はフィン状体のみを配設していたが、これに限定されるものでない。第一ロータ及び第二ロータのうちの一方に油誘導溝を配設し、他方にフィン状体を配設してもよい。さらに、1つのロータの両端部のうちの一方の片側に油誘導溝を配設し、他方の片側にフィン状体を配設してもよい。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、各ロータの端部側及び外周部側の一方にのみ、油誘導溝又はフィン状体を配設していたが、これに限定されるものでない。各ロータの端部側及び外周部側の両方に、油誘導溝又はフィン状体を配設してもよく、油誘導溝及びフィン状体を組み合わせて配設してもよい。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、油誘導溝及びフィン状体は、ロータコアには配設されていなかったが、ロータコアにも配設してもよい。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、冷却用流体として潤滑油が使用されていたが、これに限定されるものでない。冷却用流体は、流動性を有する流体であればよいため、潤滑油以外の液体であってもよく、気体又はミストであってもよく、グリスのようにゲル状の流体であってもよく、粉体であってもよい。
また、実施の形態1〜4の回転電機では、第一ロータ21及びステータ23に巻線が設けられ、第二ロータ22に永久磁石が設けられていたが、巻線及び永久磁石の配置構成は、これに限定されない。
また、実施の形態1〜4の回転電機は、ハイブリッドトランスアクスル200に搭載されるとしたが、これに限定されるものでなく、いかなるものに搭載されてもよい。
8 回転軸、21,221,321,421 第一ロータ(回転子)、21a 第一ロータコア(回転子コア)、21a1 油供給溝(コア冷却通路)、21b 三相巻線、21b1 コイルエンド、21d,21e,221d,221e,321d,321e,421d,421e 絶縁カバー(絶縁部材)、21d1,21e1,221d1,221e1 端壁部(回転子の端部)、21d2,321db 第一油誘導溝(流体通路)、21d3,21e3,221d3,221e3,321d3,421d3 貫通穴(コア冷却通路の開口)、21e2,321eb 第二油誘導溝(流体通路)、22,222,322,422 第二ロータ(回転子)、22c2a,22d1,222c2a,222d1,523a1,523b1,623a1,623b1 端面(回転子の端部)、22c3,322cb,523a2,723ab 第三油誘導溝(流体通路)、22d2,322db,523b2,723bb 第四油誘導溝(流体通路)、23 ステータ、221d2,221e2,222c3,222d2,421db,421eb,422cb,422db,623a2,623b2,823ab,823bb フィン状体、221d4,221e4,222c4,222d4,421dc,421ec,422cc,422dc フィン間通路(流体通路)、321da,321ea,421da,421ea 外周壁部(回転子の外周部)、322ca,322da,422ca,422da,723aa,723ba,823aa,823ba 外周面(回転子の外周部)、100 回転電機、200 ハイブリッドトランスアクスル、R1,R2 回転方向。

Claims (7)

  1. 回転子を備えた回転電機において、
    前記回転子は、前記回転子の表面上に、前記回転子の回転方向に沿って並んで配設された複数の流体通路を有し、
    前記複数の流体通路は、前記回転子が回転することによって前記流体通路を通る流体の流れを促進するように方向付けられている回転電機。
  2. 前記流体通路は、筒状をした前記回転子の外周部及び端部のうちの少なくとも一方に配設される請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記流体通路は、前記回転子の回転方向に対して傾斜して方向付けられた溝である請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記流体通路は、前記回転子の回転方向に対して傾斜して方向付けられて前記回転子の前記表面上に配設されたフィン状体同士の間に形成される通路である1〜3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記回転子は、巻線と、前記巻線が巻回される筒状の回転子コアと、前記回転子コアの端部で前記巻線が形成するコイルエンドを覆う絶縁部材とを有し、
    前記絶縁部材は、電気的な絶縁性を有する材料から形成され、
    前記流体通路は、前記絶縁部材に配設される請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記回転子コアは、流体が流れることができるコア冷却通路を有し、
    前記コア冷却通路は、前記コイルエンドが形成される前記回転子コアの端部側で且つ前記コイルエンドよりも前記回転子の回転軸側で開口する請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記回転子として、回転軸を中心に回転可能な第一ロータと、前記第一ロータの外周を囲むように設けられ且つ前記第一ロータに対して相対的に回転可能な筒状の第二ロータとを備えると共に、
    前記第二ロータの外周を囲むようにして固定して設けられるステータを備え、
    前記流体通路は、前記第一ロータ及び前記第二ロータのうちの少なくとも一方に設けられる請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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