JP2016021188A - 情報表示装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】患者の疾病等に応じた複数の診療情報を一覧表示する。
【解決手段】情報表示装置(1)は、画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータ(14)と、複数の表示項目候補を規定する項目データ(16、17、18、19)とが格納されている記憶手段と、ユーザにより一の患者が指定された際に、患者データベースを参照して該一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを選択する第1選択手段(10)と、項目データを参照して、選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択手段(10)と、選択された複数の項目に夫々対応する複数の診療データを、患者データベースから取得すると共に、取得された複数の診療データが、選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力手段(10、20)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば患者の診療情報等を表示する情報表示装置及び方法、並びにコンピュータプログラムの技術分野に関する。
この種の装置として、例えば、一の患者についての複数日分の電子カルテ各々に係る診療データを、夫々対応する表示領域に表示することにより、複数日分の電子カルテを同一画面上に表示する装置が提案されている(特許文献1参照)。
或いは、時間軸を表すタイムラインと、人体の輪郭、及び該人体の内側に存在する解剖学的な構造物の模式図と、を同一画面上に表示し、タイムライン上で指定された期間内に患者が診察を受けた部位と、選択された解剖学的な構造物とが一致したことを条件に、検査情報を表示する装置が提案されている(特許文献2参照)。
或いは、外来カルテを管理する外来カルテ管理サーバ、及び入院カルテを管理する入院カルテ管理サーバ各々から、指定された検索条件に該当する患者情報を抽出して画面上に表示する装置が提案されている(特許文献3参照)。
特開2013−025336号公報 特開2012−247880号公報 特開2012−226632号公報
ところで、診療情報は、医療カルテ内に散らばって記載されており、一覧性に欠ける。特許文献1に記載の技術では、単に、複数日分のカルテを同時に表示するだけであり、ユーザが目的の記録を探す手間が生じ、一覧性には欠けるという技術的問題点がある。特許文献2及び3に記載の技術では、この技術的問題点を解決することは極めて困難である。
ここで特に、医療カルテは公的文書(公式文書)であり、例えば診療科毎等にある程度様式(書式)が定められている。このため、医療カルテの様式自体を任意に変更することは極めて困難である。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の診療情報を一覧することのできる情報表示装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
本発明の情報表示装置は、上記課題を解決するために、夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択手段と、前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択手段と、前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力手段と、を備える。
本発明の情報表示装置によれば、例えばハードディスク等の大容量記憶媒体である記憶手段には、夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている。
「一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられている」とは、(i)一の疾病と一の治療方法との組み合わせに関連付けられている、(ii)一の疾病と複数の治療方法のうち一の治療方法との組み合わせ、及び一の疾病と複数の治療方法のうち他の治療方法との組み合わせ、に関連付けられている、(iii)複数の疾病のうち一の疾病と一の治療方法との組み合わせ、及び複数の疾病のうち他の疾病と一の治療方法との組み合わせ、に関連付けられている、(iv)複数の疾病のうち一の疾病と複数の治療方法のうち一の治療方法との組み合わせ、複数の疾病のうち他の疾病と複数の治療方法のうち一の治療方法との組み合わせ、複数の疾病のうち一の疾病と複数の治療方法のうち他の治療方法との組み合わせ、及び複数の疾病のうち他の疾病と複数の治療方法のうち他の治療方法との組み合わせ、に関連付けられている、ことを意味する。
このように構成すれば、疾病や治療方法に応じた適切な画面レイアウトを提供しつつ、レイアウトデータの数を抑制することができ、実用上非常に有利である。
尚、記憶手段は、複数の大容量記憶媒体を備えて構成されていてよい。この場合、記憶手段は、複数のレイアウトデータが格納された大容量記憶媒体と、項目データが格納された大容量記憶媒体と備えて構成されてよい。
例えばキーボード、マウス、タッチパネル等である入力手段は、ユーザの入力を受け付け可能に構成されている。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる第1選択手段は、ユーザにより入力手段を介して一の患者が指定された際に、患者データベースを参照して、該一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを複数のレイアウトデータから選択する。
患者データベースは、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含むデータベースである。ここで、「疾病」は、例えば国際疾病分類等の公知の疾病管理における分類と同程度に細分化されている。「治療状況」には、診療プロセス及び治療方法に限らず、例えば治療期間、検査値、治療履歴等も含まれてよい。
このような患者データベースは、典型的には、例えば電子カルテシステム等の当該情報表示装置とは異なる装置と共用されるが、当該情報表示装置専用に構築されてもよい。尚、患者データベースの構築方法には、公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる第2選択手段は、項目データを参照して、複数の表示項目候補から、選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる出力手段は、選択された複数の項目に夫々対応する一の患者に係る複数の診療データを、患者データベースから取得する。そして、出力手段は、取得された複数の診療データが、選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する。
本発明の情報表示装置によれば、対象とする患者の疾病及び治療状況に応じて一のレイアウトデータが選択され、該一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置される項目が決定される。このため、本発明の情報表示装置では、対称とする患者の疾病及び治療状況に応じて、表示項目及び表示レイアウトが変更される。つまり、本発明の情報表示装置によれば、対象とする患者の疾病及び治療状況に応じて、例えば電子カルテ内に散らばって記載されている着目すべき複数の診療データ等を、ユーザに好適に提示することができる。
以上の結果、本発明の情報表示装置によれば、対象とする患者の疾病及び治療状況に応じた複数の診療データを一覧表示することができる。
本発明の情報表示装置の一態様では、前記複数のレイアウトデータ各々により規定される前記複数の表示域各々には、配置されるべき情報の種別を示す第1種別情報が付加されており、前記複数の表示項目候補各々には、前記複数の表示項目候補各々の種別を示す第2種別情報が付加されており、前記第2選択手段は、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々の第1種別情報に対応する第2種別情報が付加された表示項目候補を、前記配置すべき複数の項目として選択する。
この態様によれば、例えば当該情報表示装置の製造者が、各表示域に配置可能な表示項目候補を規定することなく、各表示域に配置すべき複数の項目が選択されるので、実用上非常に有利である。
本発明の情報表示装置の他の態様では、前記複数の表示項目候補各々には優先順位が付加されており、前記出力手段は、前記選択された複数の項目各々に係る優先順位に応じて、前記選択された複数の項目各々が配置される表示域内における配置順を決定する。
この態様によれば、例えば優先順位の高い項目程(即ち、重要な項目程)、表示域内の注目されやすい位置(例えば最上段等)に配置され、実用上非常に有利である。
本発明の情報表示装置の他の態様では、前記複数の表示項目候補各々には優先順位が付加されており、前記第2選択手段は、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される一の表示域に夫々対応する複数の表示項目候補が、前記一の表示域内に収まらない場合、前記一の表示域に夫々対応する複数の表示項目候補に付加された優先順位に応じて、前記一の表示域に配置すべき表示項目候補を選択する。
この態様によれば、各表示域に配置すべき複数の項目を比較的容易に選択することができ、実用上非常に有利である。
本発明の情報表示方法は、上記課題を解決するために、夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、を備える情報表示装置における情報表示方法であって、前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択工程と、前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択工程と、前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力工程と、を備える。
本発明の情報表示方法によれば、上述した本発明の情報表示装置と同様に、対象とする患者の疾病及び治療状況に応じた複数の診療データを一覧表示することができる。尚、本発明の情報表示方法についても、上述した本発明の情報表示装置に係る各種態様と同様の各種態様を採ることができる。
本発明のコンピュータプログラムは、上記課題を解決するために、夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、を備える情報表示装置に搭載されたコンピュータを、前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択手段と、前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択手段と、前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力手段と、として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するRAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(DVD Read Only Memory)等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムを、情報表示装置に備えられたコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報表示装置を比較的容易にして実現できる。これにより、上述した本発明の情報表示装置と同様に、対象とする患者の疾病及び治療状況に応じた複数の診療データを一覧表示することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
第1実施形態に係る医療情報システムの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るダッシュボードの一例である。 第1実施形態に係るダッシュボードにおける表示域の配置の一例である。 第1実施形態に係る疾病ダッシュボードマスタのデータ構造の一例である。 糖尿病に適用した場合の疾病ダッシュボードマスタのデータ構造の具体例の一つである。 第1実施形態に係るダッシュボードレイアウトマスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係る表示域マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係る表示要素マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係る部品マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係るセット項目マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係る項目マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係る表示候補マスタのデータ構造の一例である。 第1実施形態に係るダッシュボード表示処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るタイムライン画面の一例である。 第1実施形態に係る検査結果画面の一例である。 第2実施形態に係る医療情報システムの構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係るサマリーダッシュボードの一例である。 第2実施形態に係るスコアテーブルの一例である。 第2実施形態に係るサマリーダッシュボード表示処理を示すフローチャートである。
本発明の情報表示装置に係る実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の情報表示装置の一例として、医療情報システムを挙げる。
<第1実施形態>
本発明の情報表示装置に係る第1実施形態について、図1乃至図15を参照して説明する。
(医療情報システムの構成)
第1実施形態に係る医療情報システム1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る医療情報システムの構成を示すブロック図である。
図1において、医療情報システム1は、管理サーバ10及び端末装置20が、共にネットワーク30に収容されてなるシステムである。ネットワーク30は、例えばインターネット等の広域ネットワークであってもよいし、例えばLAN(Local Area Network)等の挟域ネットワークであってもよい。
管理サーバ10は、例えば氏名、性別、生年月日、既往歴、アレルギー等の患者に関する基本的な情報を格納する患者プロファイル11と、例えば血液検査の結果、投薬履歴等の診察や治療に関する情報を格納する患者診療データ12と、にアクセス可能に構成されている。
患者プロファイル11及び患者診療データ12は、典型的には、電子カルテシステムと共通であるが、当該医療情報システム1独自のものとして構築されてもよい。患者プロファイル11及び患者診療データ12は、管理サーバ10の一部として構成されもよいし、該管理サーバ10とは別個の装置に格納されてもよい。
管理サーバ10は、更に、疾病ダッシュボードマスタ13、ダッシュボードレイアウトマスタ14、表示域マスタ15、表示要素マスタ16、部品マスタ17、セット項目マスタ18、項目マスタ19及び表示候補マスタ40各々にアクセス可能に構成されている。各種マスタについての詳細は後述する。
例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末等である端末装置20において、ユーザにより一の患者が指定された際、指定された一の患者に関連する情報が、患者プロファイル11及び患者診療データ12各々から抽出され、例えば図2に示すような、画像が端末装置20の画面上に表示される。
端末装置20の画面上に表示される画像には、例えば患者名、患者ID、年齢、性別、疾病名等の基本的な情報、血圧等の時間経過を示すグラフ、疾病に係る着目すべき指標値、診断結果、治療法、投薬、合併症等が含まれている。つまり、端末装置20の画面上には、指定された一の患者の状態や治療状況を一覧することができる画像が表示される。以降、端末装置20の画面上に表示される画像(図2参照)を、適宜“ダッシュボード”と称する。
ダッシュボードは、図2に示したように、医療カルテ内に散らばって記載されている一の患者が現在罹っている疾病に関する情報(典型的には、最新情報)を一覧可能に表示するものである。
(ダッシュボード)
次に、ダッシュボードについて、図1及び図2に加え、図3乃至図12を参照して、具体的に説明する。
ダッシュボードレイアウトマスタ14は、例えば図3に示すような、複数のダッシュボードの雛型(テンプレート)各々を規定すべく、各ダッシュボードの雛型に含まれる表示域と、該表示域の画面上における表示位置及び表示サイズと、を互いに関連付ける情報により構築されている(図6参照)。
「表示位置」は、例えば画面上の座標により表される。「表示サイズ」は、画面横方向については、例えば画面の横幅に対する割合、比、百分率等により表され、画面縦方向については、例えば行数、ピクセル数等により表される。
尚、図6において、“db−a2”は、ダッシュボードの雛型を識別するための識別子の一例である。「動的表示」については後述する。
疾病ダッシュボードマスタ13は、疾病の分類及び患者の治療状況と、ダッシュボードの雛型との対応を規定する情報により構築されている(図4(b)参照)。「疾病の分類」には、例えば成因(発症機序)による分類、病態(病期)による分類等が含まれる。
病気の種類が同じであっても成因や治療方法によって表示すべき指標等が異なることがある。このため、疾病ダッシュボードマスタ13は、例えば図4(a)に示すように、病気の成因等に起因する分類と、治療方法とにより規定されるマトリクス上において、対応するダッシュボードの雛型(図4(a)では、識別子“db−a1”、“db−b1”、…で表示)を決定した上で、構築すればよい。
具体的に糖尿病の場合を例に挙げると、図5(a)に示すように、「2型境界型」、「2型合併症なし」、「2型合併症あり」、「1型…」等の分類と、「食事療法」、「運動療法」、「経口薬療法」等の治療方法とにより規定されるマトリクス上において、ダッシュボードの雛型が決定される。その後、図5(b)に示すようなダッシュボードマスタが構築される。
ところで、一の疾病に対して複数の治療が施される場合がある。このような場合に、推奨されるダッシュボードの雛型を明確にすべく、優先順位が付加されている(図4(b)、図5(b)参照)。尚、疾病ダッシュボードマスタ13において、2以上の治療方法が採用されている場合(例えば治療1+治療2、治療1+治療2+治療3等)に対応するダッシュボードの雛型が決定されていてもよい。
疾病の分類及び治療状況とダッシュボードの雛型とを関連付ける疾病ダッシュボードマスタ13と、各ダッシュボードの雛型に含まれる複数の表示域各々を規定するダッシュボードレイアウトマスタ14とを分けて構築することにより、例えば複数のダッシュボードの雛型各々の汎用性を向上させることができると共に、ダッシュボードレイアウトマスタ14の容量を抑制することができ、実用上非常に有利である。
表示域マスタ15は、各ダッシュボードの雛型に含まれる表示域と、該表示域に表示される表示要素とを互いに関連付ける情報により構築されている(図7参照)。本実施形態に係る「表示要素」は、端的に言えば、「見出し」である。表示内容については、後述する「部品」により決定される。
一の表示域に複数の表示要素が関連付けられている場合に、例えば表示要素の並び順を規定すべく、或いは例えば、図7に示すように、表示域の表示サイズと、表示要素とは直接には関連付けられていないため、一の表示域内に、関連付けられている表示要素が収まらない場合に、該一の表示域に優先的に表示される表示要素を規定すべく、優先順位が付加されている(図7参照)。
このような「優先順位」は、病状及び治療方法とは関係なく設定されてもよいし、病状及び治療方法を考慮して設定されてもよい。尚、第1実施形態に係る「病状」は、病気の種類によって起こる種々の現象(例えば熱が高い、発疹が出る、頭痛がする等)である症状に限らず、例えば病気が重い、軽い、危篤状態である等の容態をも含む概念である。
表示要素マスタ16は、表示要素と、部品とを互いに関連付ける情報により構成されている(図8参照)。一の表示要素に複数の部品が関連付けられている場合に、例えば部品の並び順を規定すべく優先順位が付加されている。また、表示候補用分類も付加されている。
ここで、「表示候補用分類」は、表示要素の種別を示す分類であり、且つ各表示域に表示される候補を示す分類である。表候補用分類としては、例えばSOAP(S(Subject):主観的データ、O(Object):客観的データ、A(Assessment):評価、P(Plan):治療方針)、検体検査、診断、経口薬療法、等が挙げられる。
部品マスタ17は、部品毎に、表示される項目又はセット項目と、該項目の表示形式とを互いに関連付ける情報により構築されている(図9参照)。表示形式としては、例えばテキスト形式、グラフ形式、画像形式、表形式等が挙げられる。尚、本実施形態に係る「項目」は、ダッシュボードの構成要素の最小単位である。「セット項目」は、複数の項目をまとめたものである。
項目マスタ19は、項目と、項目名、タイプ及び長さとを互いに関連付ける情報により構築されている(図11参照)。「タイプ」は、項目の性質や設定等を示す所謂「属性」を意味する。タイプとしては、例えば文字属性、数値属性等が挙げられる。「長さ」は、データ長を意味する。
セット項目マスタ18は、セット項目と、該セット項目に含まれる複数の項目とを互いに関連付ける情報により構築されている(図10参照)。
表示候補マスタ40は、各ダッシュボードの雛型に含まれる表示域と、該表示域に係る表示候補用分類とを互いに関連付ける情報により構築されている(図12参照)。つまり、表示候補マスタ40は、各表示域についての表示候補用分類を規定する。
このように、疾病ダッシュボードマスタ13、ダッシュボードレイアウトマスタ14、表示域マスタ15、表示要素マスタ16、部品マスタ17、セット項目マスタ18、項目マスタ19及び表示候補マスタ40と、分散して情報を管理することにより、例えば各マスタのメンテナンスや更新を比較的容易に行うことができる。
第1実施形態に係る「患者プロファイル11」及び「患者診療データ12」は、本発明に係る「患者データベース」の一例である。第1実施形態に係る「ダッシュボードレイアウトマスタ14」は、本発明に係る「レイアウトデータ」の一例である。第1実施形態に係る「表示要素マスタ16」、「部品マスタ17」、「セット項目マスタ18」及び「項目マスタ19」は、本発明に係る「項目データ」の一例である。
端末装置20において、ユーザにより患者が指定されると、端末装置20は該指定された患者を示す信号を、ネットワーク30を介して管理サーバ10に送信する。該情報を受信した管理サーバ10は、患者プロファイル11及び患者診療データ12を参照して、該指定された患者に係る疾病及び治療状況と、疾病ダッシュボードマスタ13とに応じて、ダッシュボードの雛型を選択する。
次に、管理サーバ10は、選択されたダッシュボードの雛型に含まれる表示域に係る情報を、ダッシュボードレイアウトマスタ14から抽出する。これにより表示域のサイズ及び配置が決定される。
次に、管理サーバ10は、各表示域に表示される表示要素に係る情報を表示域マスタ15から抽出する。続いて、管理サーバ10は、各表示要素に関連付けられた部品に係る情報を表示要素マスタ16から抽出する。続いて、管理サーバ10は、各部品に関連付けられた項目又はセット項目を部品マスタ17から抽出する。
管理サーバ10は、各項目に係る情報を項目マスタ19から抽出する。部品にセット項目が関連付けられていた場合、管理サーバ10は、セット項目に関連付けられた項目をセット項目マスタ18から抽出した上で、項目マスタ19から各項目に係る情報を抽出する。
次に、管理サーバ10は、表示域の表示サイズ、各項目のタイプ、長さ及び表示形式、並びに、表示要素及び部品各々の優先順位、に基づいて、ダッシュボード上に表示すべき項目を決定する。
尚、各項目のサイズは、例えば次のように規定される。テキスト表示の項目の場合、画面横方向のサイズは、項目名長さと項目値長さとの和とされ、画面縦方向のサイズは、1行とされる。グラフ表示の項目の場合、予め複数のサイズ候補が決定されており、該複数のサイズ候補のうち一のサイズ候補のサイズとされる。
例えば図2に示すダッシュボードでは、表示要素「BMI」に属する一の(部品−)項目「直近3回分の検査値(表示形式:折れ線グラフ)」及び他の(部品−)項目「最新の検査値(表示形式:テキスト)」が、表示域1(図3参照)に表示すべき項目として決定される。
或いは例えば、表示要素「HbA1a」に属する(部品−)項目「直近半年間の検査値(表示形式:折れ線グラフ)」、及び表示要素「経口薬内容」に属する(部品−)項目「服用期間(表示形式:棒グラフ)」が、表示域7(図3参照)に表示すべき項目として決定される。
或いは例えば、表示要素「コントロール指標」に属する(部品−)セット項目「コントロール指標(表示形式:テキスト・横2段組)」に含まれる複数の項目「HbA1a(最新検査値)」、「HbA1a(目標値)」、「空腹時血糖値(最新検査値)」、「空腹時血糖値(目標値)」等が、表示域8(図3参照)に表示すべき項目として決定される。
次に、管理サーバ10は、決定された項目に対応する情報を、患者プロファイル11及び患者診療データ12各々から抽出する。そして、管理サーバ10は、端末装置20上に、例えば図2に示すようなダッシュボードが表示されるように、ダッシュボードのレイアウト、項目等に係る情報と、患者に係る情報とを示す信号を、ネットワーク30を介して端末装置20に送信する。
尚、医療情報システム1は、表示すべき項目として、患者に係る疾病について管理すべき指標(コントロール指標)が含まれる場合には、診療行為に対する期待値等のデータベース(図示せず)を参照してコントロール指標に対する目標値を併せて表示する(図2参照)。
ここで特に、コントロール指標の検査値(図2では“最新値”)が目標値を上回っている場合、又は検査値と目標値とが乖離している場合、医療情報システム1は、例えば警告マーク(図2における点線円a参照)を表示する。このように構成すれば、ユーザ(特に、医師)に注意を促すことができ、実用上非常に有利である。
ところで、表示域マスタ15を構築することは、例えば設定作業等の観点から比較的難しいことが、本願発明者の研究により判明している。
そこで、当該医療情報システム1は、表示域マスタ15を用いなくともダッシュボードを表示可能な機能(以降、適宜“動的表示”と称する)を備えている。
動的表示において、管理サーバ10により、ダッシュボードの雛型に含まれる表示域に係る情報がダッシュボードレイアウトマスタ14から抽出されるまでは、上述した処理と同様である。
表示域に係る情報がダッシュボードレイアウトマスタ14から抽出された後、管理サーバ10は、表示候補マスタ40、表示要素マスタ16、部品マスタ17、セット項目マスタ18及び項目マスタ19基づいて、仮想的な表示域マスタ(図示せず)を構築する。
具体的には例えば、ダッシュボードの雛型「db−a2」の表示域1に係る表示候補用分類は、「表示候補用分類1」及び「表示候補用分類3」であるので(図12参照)、管理サーバ10は、表示要素マスタ16から、「表示候補用分類1」が付加された表示要素(例えば図8における“表示要素1−部品1−優先順位”等)及び「表示候補用分離3」が付加された表示要素(例えば図8における“表示要素1−部品2−優先順位”等)を抽出して、表示域1に係る表示要素候補のリストを作成する。同様の処理により、各表示域に係る表示要素候補のリストが作成される。
尚、表示候補マスタ40における「表示候補用分類」は、本発明に係る「第1種別情報」の一例である。表示要素マスタ16における「表示候補用分類」は、本発明に係る「第2種別情報」の一例である。
次に、管理サーバ10は、例えば表示要素1に関連付けられた部品1に対応する項目1に係る情報を、部品マスタ17を参照しつつ項目マスタ19から抽出する。部品マスタ17及び項目マスタ19が(必要があればセット項目マスタ18も)参照され、同様の処理により、各表示要素に関連付けられた部品に対応する一又は複数の項目に係る情報が抽出される。
次に、管理サーバ10は、表示要素候補のリストを参照して、優先順位の高い表示要素から順に、表示域の表示サイズ、各項目のタイプ、長さ及び表示形式に基づいて、各表示域の表示サイズ内に収まる一又は複数の表示要素候補を、各表示域に表示すべき一又は複数の表示要素として決定する。
次に、管理サーバ10は、上記決定された一又は複数の表示要素と、表示域とを関連付けることにより、仮想的な表示域マスタを構築する。
仮想的な表示域マスタが構築された後、管理サーバ10は、該仮想的な表示域マスタ、表示要素マスタ16、部品マスタ17、セット項目マスタ18及び項目マスタ19を参照して、ダッシュボード上に表示すべき項目を特定し、該特定された項目に対応する情報を、患者プロファイル11及び患者診療データ12各々から抽出する。
次に、管理サーバ10は、端末装置20上にダッシュボードが表示されるように、ダッシュボードのレイアウト、項目等に係る情報と、患者に係る情報とを示す信号を、ネットワーク30を介して端末装置20に送信する。
このように構成すれば、例えばダッシュボードレイアウトマスタ14に情報が追加された場合であっても、構築が比較的難しい表示域マスタ15を再構築する必要がないので、実用上非常に有利である。
尚、動的表示により表示すべき項目が決定された場合、該決定された項目は、患者、ダッシュボードの雛型及び表示域と関連付けられた上で、例えば管理サーバ10等に記憶される。そして、次回同じ患者が指定された際には、保存された情報に基づいて、端末装置20上にダッシュボードが表示される。
ここで特に、患者が罹っている疾病についての分類や治療方法が変更された場合であっても、変更後の分類や治療方法に対応するダッシュボードの雛型が、変更前のダッシュボードの雛型と同じであれば、保存された情報に基づいて、端末装置20上にダッシュボードが表示される。
上記では、選択されたダッシュボードの雛型に含まれる全ての表示域について動的表示が実施されているが、表示域毎に動的表示するか否かが判定され、動的表示すると判定された表示域についてのみ上述した方法により表示すべき項目が決定される場合もある。
第1実施形態に係る「管理サーバ10」は、本発明に係る「第1選択手段」及び「第2選択手段」の一例である。第1実施形態に係る「管理サーバ10」及び「端末装置20」は、本発明に係る「出力手段」の一例である。第1実施形態に係る「端末装置20」は、本発明に係る「入力手段」の一例である。
(ダッシュボード表示処理)
上述の如く構成された医療情報システム1において実施されるダッシュボード表示処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。
図13において、先ず、端末装置20は、ユーザの指定に応じて、指定された患者を示す信号を、ネットワーク30を介して管理サーバ10に送信する(ステップS101)。次に、管理サーバ10は、患者プロファイル11及び患者診療データ12を参照して、指定された患者に係る疾病及び治療状況と、疾病ダッシュボードマスタ13とに応じて、ダッシュボードの雛型を選択する(ステップS102)。
次に、管理サーバ10は、選択されたダッシュボードの雛型に含まれる表示域に係る情報を、ダッシュボードレイアウトマスタ14から抽出する(ステップS103)。次に、管理サーバ10は、動的表示をするか否かを判定する(ステップS104)。
ここで、管理サーバ10は、表示域マスタ15が存在しない若しくは表示域マスタ15にアクセス不可であることを条件に、又は動的表示の設定がされている表示域(図6において“動的表示”という記載が付加されている表示域)であることを条件に、動的表示をすると判定する。或いは、管理サーバ10は、動的表示の設定がされていない表示域(図6において“−”という記載が付加されている表示域)であって、該表示域に対応する表示域が表示域マスタ15に含まれていないことを条件に、動的表示をすると判定する。
動的表示をしないと判定された場合(ステップS104:No)、管理サーバ10は、各表示域に表示される表示要素に係る情報を表示域マスタ15から抽出する(ステップS107)。続いて、管理サーバ10は、各表示要素に関連付けられた部品に係る情報を表示要素マスタ16から抽出する(ステップS108)。
次に、管理サーバ10は、各部品に関連付けられた項目又はセット項目を部品マスタ17から抽出する(ステップS109)。続いて、管理サーバ10は、各項目に係る情報を項目マスタ19から抽出する。或いは、管理サーバ10は、セット項目に関連付けられた項目をセット項目マスタ18から抽出した上で、各項目に係る情報を項目マスタ19から抽出する(ステップS110)。
次に、管理サーバ10は、表示域の表示サイズ、各項目のタイプ、長さ及び表示形式、並びに、表示要素及び部品各々の優先順位、に基づいて、ダッシュボード上に表示すべき項目を決定する(表示されるダッシュボードの表示レイアウトが決定される)(ステップS111)。
次に、管理サーバ10は、決定された項目に対応する情報を、患者プロファイル11及び患者診療データ12各々から抽出する(ステップS112)。続いて、管理サーバ10は、上記ステップS111の処理において決定された表示レイアウトに係る情報と、抽出された患者に係る情報とを示す信号を、ネットワーク30を介して端末装置20に送信する。端末装置20は、受信した情報に基づいてダッシュボードを表示する(ステップS113)。
上述したステップS104の処理において、動的表示すると判定された場合(ステップS104:Yes)、管理サーバ10は、選択されたダッシュボードの雛型に含まれる各表示域に係る表示候補用分類を、ダッシュボードレイアウトマスタ14から抽出する(ステップS105)。
次に、管理サーバ10は、表示候補マスタ40、表示要素マスタ16等に基づいて、仮想的な表示域マスタを構築する(ステップS106)。その後、管理サーバ10は、上述したステップS107〜S113を実施する。
尚、仮想的な表示域マスタが構築される際には、上述の如く、各表示域の表示サイズ内に収まる一又は複数の表示要素候補が、各表示域に表示すべき一又は複数の表示要素として決定されるので、動的表示すると判定された表示域については、典型的には、上述したステップS111の処理は実施されない。しかしながら、動的表示であるか否かにかかわらず、全ての表示域について上述のステップS111の処理が実施されてもよい。
当該医療情報システム1によれば、例えば図2に示すようなダッシュボードを、端末装置20のユーザに提供することができ、もって、該ユーザが患者に係る複数の診療情報を一覧することができる。
加えて、医療情報システム1によれば、患者の疾病及び治療方法に応じて、ダッシュボード内に表示される項目が自動的に選択されるので、実用上非常に有利である。
加えて、例えば図4に示すように、疾病毎に関連付けられているダッシュボードの雛型が異なるので、同一の患者についてのダッシュボードであっても、診療科(又は担当医)に応じて、ダッシュボード内に表示される項目が自動的に変更される。
このような構成は、例えばユーザ情報に診療科の情報を含めておき、一の患者が罹っている疾病のうち、ユーザ情報により示される診療科に該当する疾病、及びその疾病に係る治療方法に応じてダッシュボードの雛型が選択されるようにすれば実現可能である。
例えば図2に示すダッシュボードのグラフ部分においてドラッグ操作又はフリック操作が受け付けられた場合に、グラフの表示期間が変更されるように構成されてよい。この場合、ダッシュボード上に表示されている全てのグラフの表示期間が連動して変更されるように構成されてもよい。
或いは、例えば図2に示すダッシュボードにおいて、グラフ部分が選択(クリック、タップ等)された場合に、例えば図14に示すような、タイムラインを示す画像が表示されてよい。図14の上段のタイムライン上において期間が指定されると(図14における点線円b及びb´参照)、該指定された期間の詳細が下段に表示される。
或いは、例えば図2に示すダッシュボードにおいて、コントロール指標部分が選択された場合に、例えば図15に示すような検査結果画面が表示されてよい。更に、該検査結果画面に表示されている数値等が編集可能に構成されていてもよい。
<第2実施形態>
本発明の情報表示装置に係る第2実施形態について、図16乃至図19を参照して説明する。第2実施形態では、患者が複数の疾病に罹っている場合に、該複数の疾病についてのサマリを示す画面が表示される以外は、上述した第1実施形態と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図16乃至図19を参照して説明する。
図16において、医療情報システム2では、管理サーバ10は、更に、スコアデータ41にアクセス可能に構成されている。
スコアデータ41は、例えば図17に示すような、疾病の病状、ステージ、分類、診療プロセス及び治療方法の少なくとも一つに応じたスコア(評点)を、疾病毎に規定する複数のスコアテーブルを含んで構築されている。
具体的には例えば、「がん」について、良性腫瘍の場合のスコアは“0”であり、悪性腫瘍の場合のスコアは“20”である。「がん」について、臨床診断のスコアは“20”であり、手術のスコアは“40”である。或いは、「糖尿病」について、2型境界型の場合のスコアは“10”であり、2型合併症ありの場合のスコアは“40”である。「糖尿病」について、食事療法のスコアは“30”であり、経口薬療法のスコアは“30”である。
更に、「がん」について、悪性腫瘍の患者を臨床診断した場合(つまり、悪性腫瘍+臨床診断)のスコアは“50”である。「糖尿病」について、2型合併症有の患者に注射薬療法を施した場合(つまり、2型合併症あり+注射薬療法)のスコアは“70”である。
尚、図17において、スコアが規定されていない箇所(図17の“−”参照)は、組み合わせがないことを示している(例えば、2型境界型糖尿病(即ち、糖尿病は発病していないが、正常でもない状態)では、合併症が発症することはないので、合併症治療が施されることはない)。
このようなスコアデータは、例えば国際疾病分類等の公知の疾病管理に登録されている疾病全てについて用意される。各スコアは、例えば治療の難しい疾病程、疾病のステージが高い程、高度な治療法である程、高くなるように設定すればよい。
端末装置20において、ユーザにより一の患者が指定された際、管理サーバ10は、指定された一の患者に関連する情報を、患者プロファイル11及び患者診療データ12各々から抽出する。
この際、指定された一の患者が現在複数の疾病に罹っていることを条件に、管理サーバ10は、該複数の疾病各々の病状、ステージ、分類、診療プロセス及び治療方法の少なくとも一つと、スコアデータ41とを参照して、該複数の疾病各々についてのスコアを特定する。そして、管理サーバ10は、特定されたスコアに応じて各疾病に係る診療データ等が配置された画像が、端末装置20上に表示されるような信号を、該端末装置20に送信する。
この結果、例えば図18に示すような画像(以降、適宜“サマリーダッシュボード”と称する)が端末装置20上に表示される。サマリーダッシュボードでは、例えば画面の上から特定されたスコアの高い順に疾病が並べられる。尚、図18では、乳がんについてのスコアが最も高く、心疾患についてのスコアが最も低い。
スコアは、例えば治療の難しい疾病程、疾病のステージが高い程、高度な治療法である程、高くなるように設定されている。このため、主病に限らず、例えば治療の緊急性の高い疾病、病状の進行スピードが速い疾病、病状のステージが高い疾病等が、画面上の比較的目立つ位置に表示される。尚、第2実施形態に係る「スコア」は「優先度」と解釈されてよい。
サマリーダッシュボードに表示される項目としては、例えば全身サマリ(身体所見)、並びに、各疾病についての現在の診療のフェーズ(診療プロセス)、経過年月(術後、発症後等)、診断名、重症度及び治療内容、等が挙げられる。
サマリーダッシュボードでは、全身の状態が一目でわかるように、全身図に疾患の位置が表示される(図18参照)。尚、位置表示が難しい疾患(例えば高血圧、脂質異常症、動脈硬化、精神疾患、認知症等)は、全身図とは別に表示される(図18における点線円参照)。
サマリーダッシュボードにおいて、一の疾病が選択された場合、該選択された一の疾病についてのダッシュボードが、端末装置20上に表示される。具体的には例えば、図18において「糖尿病」が選択された場合、例えば図2に示すようなダッシュボードが、端末装置20上に表示される。
(サマリーダッシュボード表示処理)
次に、上述の如く構成された医療情報システム2において実施されるサマリーダッシュボード表示処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
図19において、先ず、端末装置20は、ユーザの指定に応じて、指定された患者を示す信号を、ネットワーク30を介して管理サーバ10に送信する(ステップS201)。次に、管理サーバ10は、患者プロファイル11及び患者診療データ12を参照して、指定された患者に係る疾病、病状及び治療状況等を取得する(ステップS202)。
次に、管理サーバ10は、指定された患者が複数の疾病に現在罹っているか否かを判定する(ステップS202)。指定された患者が複数の疾病に現在罹っていないと判定された場合(ステップS202:No)、管理サーバ10は処理を終了する。この場合、上述したダッシュボード表示処理が実施されてもよい。
他方、指定された患者が複数の疾病に現在罹っていると判定された場合(ステップS202:Yes)、管理サーバ10は、各疾病についての病状及び治療状況等と、スコアデータ41とに基づいて、複数の疾病各々のスコアを特定する(ステップS204)。続いて、管理サーバ10は、特定されたスコアに基づいて、各疾病に係る診療データ等の画面上の配置順を決定する(ステップS205)。
次に、管理サーバ10は、決定された配置順に係る情報と、指定された患者に係る情報(診療データ等含む)とを、ネットワーク30を介して端末装置20に送信する。端末装置20は、受信した情報に基づいてサマリーダッシュボードを表示する(ステップS206)。
尚、指定された患者が現在罹っている疾病が一つである場合も、サマリーダッシュボードが表示されるように構成されてよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報表示装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1、2…医療情報システム、10…管理サーバ、11…患者プロファイル、12…患者診療データ、13…疾病ダッシュボードマスタ、14…ダッシュボードレイアウトマスタ、15…表示域マスタ、16…表示要素マスタ、17…部品マスタ、18…セット項目マスタ、19…項目マスタ、20…端末装置、30…ネットワーク、40…表示候補マスタ、41…スコアデータ

Claims (6)

  1. 夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、
    ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、
    前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択手段と、
    前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択手段と、
    前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする情報表示装置。
  2. 前記複数のレイアウトデータ各々により規定される前記複数の表示域各々には、配置されるべき情報の種別を示す第1種別情報が付加されており、
    前記複数の表示項目候補各々には、前記複数の表示項目候補各々の種別を示す第2種別情報が付加されており、
    前記第2選択手段は、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々の第1種別情報に対応する第2種別情報が付加された表示項目候補を、前記配置すべき複数の項目として選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
  3. 前記複数の表示項目候補各々には優先順位が付加されており、
    前記出力手段は、前記選択された複数の項目各々に係る優先順位に応じて、前記選択された複数の項目各々が配置される表示域内における配置順を決定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報表示装置。
  4. 前記複数の表示項目候補各々には優先順位が付加されており、
    前記第2選択手段は、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される一の表示域に夫々対応する複数の表示項目候補が、前記一の表示域内に収まらない場合、前記一の表示域に夫々対応する複数の表示項目候補に付加された優先順位に応じて、前記一の表示域に配置すべき表示項目候補を選択する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報表示装置。
  5. 夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、を備える情報表示装置における情報表示方法であって、
    前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択工程と、
    前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択工程と、
    前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力工程と、
    を備えることを特徴とする情報表示方法。
  6. 夫々が、一又は複数の疾病及び一又は複数の治療方法に関連付けられており、且つ画面上における複数の表示域を規定する複数のレイアウトデータと、複数の表示項目候補を規定する項目データとが格納されている記憶手段と、ユーザの入力を受け付け可能な入力手段と、を備える情報表示装置に搭載されたコンピュータを、
    前記入力手段を介して一の患者が指定された際に、複数の患者各々に係る疾病、治療状況及び複数の診療データを含む患者データベースを参照して、前記一の患者に係る疾病及び治療状況に対応する一のレイアウトデータを前記複数のレイアウトデータから選択する第1選択手段と、
    前記項目データを参照して、前記複数の表示項目候補から、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置すべき複数の項目を選択する第2選択手段と、
    前記選択された複数の項目に夫々対応する前記一の患者に係る複数の診療データを、前記患者データベースから取得すると共に、前記取得された複数の診療データが、前記選択された一のレイアウトデータにより規定される複数の表示域各々に配置された画像を出力する出力手段と、
    として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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