JP2016019440A - ケーブルクランプ及び配線モール - Google Patents

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Abstract

【課題】天井や壁に容易に配線施工するためのケーブルクランプ及び配線モールを提供する。
【解決手段】ケーブルクランプ1は、互いに対向する一対の側片11を含み、内側に電線2を通す通線空間12を形成する枠状である。一対の側片11の各々には、通線空間12とは反対側に突出する突起111が形成されている。ケーブルクランプ1は配線モールの一部として用いられる。この配線モールは、ケーブルクランプ1だけでなく、電線2及びケーブルクランプ1を収納するベースとベースに被せるキャップとをさらに備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般にケーブルクランプ及び配線モールに関し、より詳細には、電線を束ねるケーブルクランプと、電線を収納し保護する配線モールに関する。
配線モールは、例えば屋内に電線を配線する際の電線の保護カバーとして用いられ、電線の劣化や損傷を防止する。
このような配線モールの一例として、床面に電線を配線する際に電線を案内保護するための配線用モールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この配線用モールは、金属板製であって、床面に接着固定するベース(特許文献1では「本体」)と、ベースと一体化されるキャップ(特許文献1では「カバー」)とから成る。この配線モールにより、収納されている電線を重量物から保護することができる。
特開2005−65428号公報
上記の従来例において、配線モール(配線用モール)を天井や壁に設置する場合、天井や壁に固定した本体に電線を収納しカバーを被せようとすると、カバーを被せる前に電線が重力で落下してしまう。そのため、本体に電線とカバーとを同時に取り付ける必要があり、施工しにくいという問題があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、天井や壁に容易に配線施工するためのケーブルクランプ及び配線モールを提供することを目的とする。
本発明のケーブルクランプは、互いに対向する一対の側片を含み、内側に電線を通す通線空間を形成する枠状であって、一対の側片の各々には、通線空間とは反対側に突出する突起が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の配線モールは、上記ケーブルクランプと、電線及び上記ケーブルクランプを収納するベースと、ベースに被せるキャップとを備え、上記ケーブルクランプは、電線を挿入するための挿入口を有し、ベースは、上記ケーブルクランプ側の面に設けられ突起を引掛ける受け部と、上記ケーブルクランプ側と反対側の面に設けられキャップを保持する保持部とを有することを特徴とする。
本発明により、天井や壁に容易に配線施工するためのケーブルクランプ及び配線モールを提供することができる。
実施形態1のケーブルクランプを含む配線モールの断面図である。 実施形態1の配線モールの構成図である。 図3Aは実施形態1におけるベースの断面図であり、図3Bは実施形態1におけるキャップの断面図であり、図3Cは実施形態1におけるベースとキャップとを組み合わせた状態の断面図である。 図4Aは実施形態1のケーブルクランプの断面図であり、図4Bは実施形態1のケーブルクランプの斜視図である。 実施形態1の配線モールを用いて配線する場合の説明図である。
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るケーブルクランプ1を含む配線モール3の断面を示す。このケーブルクランプ1は、互いに対向する一対の側片11を含み、内側に電線2を通す通線空間12を形成する枠状である。一対の側片11の各々には、通線空間12とは反対側に突出する突起111が形成されている。
以下、本実施形態におけるケーブルクランプ1及び配線モール3の構成について、詳細に説明する。ただし、以下に説明する構成は本発明の一例に過ぎず、本発明は下記実施形態に限定されることはなく、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態におけるケーブルクランプ1は、例えば合成樹脂製であり、図2に示すように、配線モール3の一部として配線モール3の内部に取り付けられる。配線モール3は、ケーブルクランプ1と、ケーブルクランプ1及び電線2を収納する形状のベース4と、ベース4に被せるキャップ5とを備えている。ベース4とキャップ5とは、例えば鋼などの金属製である。配線モール3は、床、壁、及び天井などの構造物6に電力線や信号線などの電線2を配線する場合において、電線2を収納・保護する保護カバーである。ケーブルクランプ1は、配線モール3内に着脱可能に取り付けられ、配線作業時に配線モール3内に収納した電線2を仮留めする留め具である。
ここで説明のため、配線モール3において、構造物6に垂直な方向をY軸方向、電線2の長手方向に平行な方向をZ軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に垂直な方向をX軸方向とする。なお、上記の方向は、配線モール3を構成するケーブルクランプ1、ベース4、及びキャップ5の各々に対しても適用する。
図3Aに、本実施形態におけるベース4のX−Y断面を示す。ベース4は全体として、X−Y断面がU字状でZ軸方向の奥行が長いレール状になるよう構成されている。この構成により、ベース4の内部にはケーブルクランプ1及び電線2(図1参照)が収納される収納スペース40が形成される。
ベース4は、長手方向がZ軸に平行になるように構造物6に取り付けられる平板状の底板41と、底板41のX軸方向における両端部からY軸方向の一方に立ち上がる一対のベース側板42とを有する。
底板41は、例えばX軸方向の中心部に沿って、取付ねじ412を通す透孔411が一定間隔で設けられており、底板41を取付ねじ412によって構造物6に固定することで、ベース4は構造物6に固定して設置される。
ベース側板42の各々は、Y軸方向の中心部付近を頂点として収納スペース40とは逆側に凸となるように屈曲している。本実施形態では、ベース側板42において、頂点を境に底板41側をベース下側板422、底板41と反対側をベース上側板421とする。ベース側板42の屈曲により、対向する一対のベース上側板421間の距離(板厚は含めない)は底板41から離れるにつれて徐々に小さくなり、対向する一対のベース下側板422間の距離(板厚は含めない)は底板41から離れるにつれて徐々に大きくなる。
ベース側板42の各々は、ベース上側板421とベース下側板422との境目において、収納スペース40側の面に受け部423を有し、受け部423と反対の面にキャップ5が被せられた状態を保持するための保持部424を有する。
図3Bに、本実施形態におけるキャップ5のX−Y断面を示す。キャップ5は全体として、X−Y断面がU字状でZ軸方向の奥行長さが図3Aのベース4と同じであるレール状になるよう構成されている。この構成により、キャップ5の内部には、図1で示したケーブルクランプ1、電線2及び図3Aで示したベース4が収納される保護スペース50が形成される。
キャップ5は、長手方向がZ軸に平行になるように図3Aに示すベース4の開口部を覆う平板状の覆い板51と、覆い板51のX軸方向における両端部からY軸方向の一方に立ち上がる一対のキャップ側板52とを有する。なお、キャップ5は、図3Aに示すベース4全体を覆うことができる大きさである。
キャップ側板52の各々は、例えばZ軸方向の両端部付近において、一部が保護スペース50側に凹む凹み部521を有する。この凹み部521は、キャップ5を図3Aに示すベース4に被せた状態においてベース下側板422(図3A参照)に接する保持面522を有し、キャップ5は保持面522において図3Aに示すベース4を挟み込むように被せられる。
図3Cに、ベース4にキャップ5を被せた状態のX−Y断面を示す。キャップ5がベース4に被せられている場合、キャップ5の凹み部521は、Y軸方向においてベース側板42の保持部424より底板41側にはめ込まれ、ベース4を外側から挟み込む状態となる。この状態で、キャップ5をベース4に被せる方向と逆向きの方向に外力がキャップ5に加わると、保持面522とベース下側板422との間において摩擦力がはたらくため、ある程度の外力まではキャップ5がベース4に被せられた状態が保持される。
次に、ケーブルクランプ1の構成について、以下に詳しく説明する。図4A及び図4Bに示すように、ケーブルクランプ1は、電線2が通る通線空間12の四方を取り囲む四角の枠状に形成されている。この枠を構成する辺のうち、図1のように、ケーブルクランプ1が配線モール3の一部としてベース4に収納されている状態で、ベース側板42に対向する2辺を側片11、ベース4の底板41に対向する辺を下片14とする。また、この状態で、キャップ5の覆い板51に対向する辺を上片13とする。
ケーブルクランプ1がベース4に収納されていない状態では、図4Aおよび図4Bのように、ケーブルクランプ1の上片13はX軸方向の中心部付近を境に第1の分割片132と第2の分割片133とに2分割されており、2つの部分の間は電線2が挿入される挿入口131である。
対向する第1の分割片132と下片14との間の距離(板厚を含めない)は、X軸方向において挿入口131に近づくにつれて徐々に大きくなる。第2の分割片133は、X軸方向の中心部付近に段差134を有し、段差134から挿入口131側が通線空間12側に凹んでいる。言い換えれば、第2の分割片133の挿入口131側の端部は、第1の分割片132の挿入口131側の端部に比べて、下片14との間隔が狭くなる。
また、第2の分割片133は、X軸方向において、側片11と段差134との間及び段差134と挿入口131との間の各々において、対向する第2の分割片133と下片14との間の距離(板厚を含めない)が挿入口131に近づくにつれて徐々に大きくなる。
ケーブルクランプ1の側片11において、ベース4の受け部423に対向する位置(図1参照)を境に上片13側を上側片112とし、下片14側を下側片113とする。上側片112は、上側片112と下側片113との境目から上片13に向かう所定の範囲において、通線空間12側に凸になるように側片11の一部が湾曲している湾曲部114を有する。湾曲部114の下片14側の端部は、通線空間12と反対側の面において、下側片113との間にできる角が鋭角(直角に近い方が望ましい)になるように形成されている。これにより、上側片112と下側片113との境目には、通線空間12と反対側に凸となる突起111が形成される。
ケーブルクランプ1のX−Y断面は、突起111より下片14側がベース4の内部(図3A参照)に沿った形状をしており、これによりケーブルクランプ1はベース4内に隙間なくはめ込まれる。また、ケーブルクランプ1のX−Y断面において、ケーブルクランプ1の側片11のうち突起111より上片13側は、湾曲部114を除いて、対向する一対の側片11間の距離(板厚は含めない)が一定となるような形状である。すなわち、ケーブルクランプ1の側片11のうち突起111より上片13側は、対向する一対の側片11間の距離(板厚は含めない)が、対向する一対のベース上側板421(図3A参照)間の距離(板厚は含めない)より大きい。なお、ケーブルクランプ1のX−Y断面において、突起111から上片13までを上側片112とし、突起111から下片14までを下側片113とする。
図1のように、ケーブルクランプ1がベース4に収納されている状態では、ケーブルクランプ1の上側片112がベース上側板421に外側から挟まれることで、上側片112は通線空間12側に傾く。それに伴い、第1の分割片132及び第2の分割片133も通線空間12側に傾き、第1の分割片132と第2の分割片133とは底板14にほぼ平行になる。言い換えれば、ケーブルクランプ1は、ベース4に収納された状態において、ベース4のベース上側板421に挟まれることにより、一対の側片11の間隔が狭くなる向きの力をベース4から受ける。
さらに、第2の分割片133はX軸方向の中心部付近に段差134を有しているため、ケーブルクランプ1がベース4にはめ込まれる際に第2の分割片133は第1の分割片132と衝突することがなく、ケーブルクランプ1はスムーズにベース4にはめ込まれる。なお、このときの挿入口131のX軸方向の寸法は、電線2の径より小さい方が望ましい。
ケーブルクランプ1のZ軸方向の寸法は、ベース側板42のZ軸方向の寸法よりも十分短く、ベース4のZ軸方向には、透孔411とは互いに干渉しないように複数のケーブルクランプ1が取り付けられる。また、ケーブルクランプ1のY軸方向の寸法は、ベース4の収納スペース40(図3A参照)に隙間なく収納される程度の寸法である。
上述したように、ケーブルクランプ1がベース4に収納されている状態では、ケーブルクランプ1がベース4に収納される前において下片14に垂直であったケーブルクランプ1の上側片112は、ベース上側板421に沿って通線空間12側に傾く。このとき、ケーブルクランプ1の側片11は、突起111が通線空間12と逆側に張り出すこととなり、突起111は受け部423に引掛りやすくなる。
上記より、ケーブルクランプ1は、下片14と下側片113(図4A及び図4B参照)とがベース4に沿った形状であるため、容易にはめ込むことができる。また、ケーブルクランプ1がベース4にはめ込まれると、上側片112がベース上側板421に外側から挟み込まれ、さらにベース4の受け部423にケーブルクランプ1の突起111が引掛りやすくなる。よって、ケーブルクランプ1は、ベース4にはめ込まれた後、ベース4から外れにくい。
さらに、ケーブルクランプ1の第1の分割片133は段差134を有しているため、ケーブルクランプ1がベース4にはめ込まれる際に第1の分割片132と第2の分割片133とが衝突することがない。
以下、本実施形態におけるケーブルクランプ1を用いて構造物6である天井に配線する場合について説明する。
図5に示すように、本実施形態の配線モール3(図1参照)を用いて電線2を構造物6に取り付ける場合、先ず、構造物6の取付面に対してベース4の底板41が平行になるように、透孔411に取付ねじ412によってベース4が取り付けられる。次に、ベース4の長手方向に沿って等間隔に複数のケーブルクランプ1がはめ込まれる。このとき、ケーブルクランプ1は作業者がベース4に押し込むことで容易にはめ込まれ、図1に示すように、ケーブルクランプ1の突起111がベース4の受け部423に引掛る。
ここで、ベース4にはめ込まれたケーブルクランプ1には、はめ込まれた方向と逆向きの重力がかかるため、重力に対抗する力が加わらなければ、ケーブルクランプ1はベース4から外れて落下する。よってこの場合、ケーブルクランプ1を接着テープなどでベース4に固定するか、もしくは、予めケーブルクランプ1に収納した電線2とキャップ5とを同時にベース4にはめ込んでいく、などといった作業が必要となる。
本実施形態の配線モール3(図1参照)では、突起111が受け部423に引掛る力と、ベース上側板421とケーブルクランプ1の上側片112との摩擦力が、重力と逆向きにはたらくため、ケーブルクランプ1はベース4内に保持される。
上記のように、構造物6にベース4及びケーブルクランプ1が取り付けられた後、電線2が挿入口131を通してケーブルクランプ1内に収納される。これにより、電線2は、ベース4に保持され、仮留めの状態となる。さらに、作業者はベース4にキャップ5を被せる。
ここで、ベース4の外側に被せられたキャップ5には、ケーブルクランプ1と同様に、被せた方向と逆向きの重力がかかるため、重力に対抗する力が加わらなければ、キャップ5はベース4から外れて落下する。
本実施形態の配線モール3(図1参照)では、キャップ5の凹み部521は、ベース側板42の保持部424より底板41側にはめ込まれ、ベース4を外側から挟み込む状態となっている。また、凹み部521は、ベース側板42と接する保持面522を有している。この保持面522とベース下側板422との間の摩擦力が重力と逆向きにはたらくため、キャップ5はベース4から外れることなくベース4に保持される。
よって、本実施形態のケーブルクランプ1及び配線モール3の構成によれば、構造物6にベース4とケーブルクランプ1とを取り付けた後に、電線2をケーブルクランプ1に嵌め込むだけの簡単な作業で電線2を仮留めすることができる。これにより、電線2を天井や壁などの構造物6に容易に配線施工することが可能である。
なお、ケーブルクランプ1の側片11は、湾曲部114を有していなくてもよく、単に突起111と側片11との摩擦によりケーブルクランプ1がベース4に保持される構成でもよい。
また、ケーブルクランプ1の上片13は、挿入口131を有していなくてもよく、ケーブルクランプ1がベース4にはめ込まれた後に電線2を挿入できる構成であればよい。
ケーブルクランプ1の下片14は、対向する一対の側片42の各々に対して直交する平板状でなくてもよく、下片14及び側片42のX−Y断面がU字状となる構成でもよい。
配線モール3は、本実施形態のように、ケーブルクランプ1と、電線2及びケーブルクランプ1を収納するベース4と、ベース4に被せるキャップ5とを備えていることが望ましい。ケーブルクランプ1は、ケーブルクランプ1がベース4にはめ込まれた後に電線2を挿入するための挿入口131を有していることが望ましい。これにより、配線作業において、ベース4、ケーブルクランプ1、電線2、キャップ5の各々を1つずつ設置することができる。また、ケーブルクランプ1に挿入口131があれば、ケーブルクランプ1をベース4にはめ込む前にケーブルクランプ1で電線2を束ねておく必要がなく、施工性が良い。
ベース4は、ケーブルクランプ1側の面に設けられ突起111を引掛ける受け部423と、ケーブルクランプ1側と反対側の面に設けられキャップ5を保持する保持部424とを有することが望ましい。これにより、配線時において、ベース4にはめ込まれたケーブルクランプ1はベース4から外れにくくなり、ベース4に被せられたキャップ5はベース4から外れにくくなる。
1 ケーブルクランプ
11 側片
111 突起
12 通線空間
131 挿入口
2 電線
3 配線モール
4 ベース
423 受け部
424 保持部
5 キャップ

Claims (2)

  1. 互いに対向する一対の側片を含み、内側に電線を通す通線空間を形成する枠状であって、
    前記一対の側片の各々には、前記通線空間とは反対側に突出する突起が形成されている ことを特徴とするケーブルクランプ。
  2. 請求項1に記載のケーブルクランプと、
    電線及び前記ケーブルクランプを収納するベースと、
    前記ベースに被せるキャップとを備え、
    前記ケーブルクランプは、前記電線が挿入される挿入口を有し、
    前記ベースは、前記ケーブルクランプ側の面に設けられ前記突起を引掛ける受け部と、前記ケーブルクランプと反対側の面に設けられ前記キャップを保持する保持部とを有する
    ことを特徴とする配線モール。
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CN106972431A (zh) * 2017-05-25 2017-07-21 湖州瑞云信息科技有限公司 一种理线架
CN107069596A (zh) * 2016-02-08 2017-08-18 住友电装株式会社 保护器

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