JP2016019169A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】観察角度等を計測する専用の測定機器を使用することなく、観察対象の印刷物に対する観察角度の検証を容易に判定すること。【解決手段】所定の観察角度において所定の色で発色するように有色色材層と無色色材層とで構成される第1の検証画像と、観察角度にかかわらず所定の色を発色するように構成された有色色材層のみからなる第2の検証画像とが対となって記録媒体上に形成された検証チャートの画像データを生成する。【選択図】図4

Description

本発明は、観察角度が予め指定された画像を該指定された観察角度にて観察するときの観察角度検証に用いられる、検証画像の作成処理に関する。
光の干渉を利用して様々な光沢の色を表現する方法が知られている(特許文献1)。
特許文献1では、薄膜干渉という現象を利用して、光の干渉を発生させている。光沢の色は、干渉発生層の厚さを変えることで変化させることができる。
しかし、光沢色は、干渉発生層の厚さだけでなく、観察角度によっても変化する。
薄膜干渉以外にも光の干渉現象は発生する。特許文献2では、記録紙上にシリカなどの微粒子を含むインクを滴下し、凝集させて規則的な格子状の周期構造を形成し、光干渉を発生させる方法が開示されている。微粒子による干渉も、薄膜干渉と同様に、観察角度によって色が変化する。例えば、宝石のオパールは、規則的に並んだケイ酸塩の微粒子によって光が干渉し、見る角度によって様々な色彩がみられる。一般的に微細な構造によって光が干渉して見える色を構造色と呼ぶ。構造色の特徴として、見る角度に応じて、様々な色彩が見られることが挙げられる。
図1は、展示会場等において展示物を観察するときの従来における観察位置の調整方法を示す。展示会場1には、展示物としての印刷物2が設置される。この場合、観察角度θは、照明3、印刷物2、観察者4の視点の位置および観察方向によって決定される。一般に、ある観察角度θを想定して作成された印刷物2は、所定の観察角度θ以外の角度から観察された場合、作者の意図する発色表現とは異って見える。
その、印刷物2を展示する展示会場1では、予め指定された観察角度θになるように、照明3を方向Xに移動させたり、印刷物2を方向Yに回転させたり、観察者4が方向Zに観察位置を変えたりして、位置関係を調整する必要がある。
特開2009−184324号公報 特開2001−239661号公報
ところで、図1に示したような従来の調整方法においては、展示会場1内に観察角度等を計測する専用の測定機器を搬入しなければならないので、計測の一連の作業に手間がかかる。
そこで、本発明は、観察角度等を計測する専用の測定機器を使用することなく、観察対象の印刷物に対して観察角度が適しているかの、観察角度の検証を容易に判定できるようにすることを目的とする。
本発明は、少なくとも2つの検証画像を有する検証チャートを作成するための画像処理装置であって、所定の観察角度において所定の色で発色するように有色色材層と無色色材層とで構成される第1の検証画像と、観察角度にかかわらず所定の色を発色するように構成された有色色材層のみからなる第2の検証画像とが対となって記録媒体上に形成された検証チャートの画像データを生成するデータ作成手段を備え、前記第2の検証画像における前記所定の色は、前記第1の検証画像における前記所定の色と略等色な色であることを特徴とする画像処理装置を構成する。
前記データ作成手段は、所定の入力条件と前記第2の検証画像における前記所定の色とを対応付けしたデータをさらに備え、前記データ作成手段は、前記第2の検証画像における前記所定の色を、前記データを用いて決定することができる。
前記所定の入力条件を入力する入力手段をさらに備えてもよい。
前記第1の検証画像の前記無色色材層は、光の干渉を発生する干渉発生層とすることができる。
前記第1の検証画像の前記有色色材層は、黒色又は暗色とすることができる。
前記第1の検証画像と前記第2の検証画像とからなる前記対の構成を、前記記録媒体上に複数設け、前記各対を構成する第1の検証画像の無色色材層の色材条件は、対ごとに異なるようにすることができる。
前記略等色は、前記第1の検証画像からの干渉色と前記第2の検証画像からの発光色との色差が、Lab色空間において、色差が3.2より小さい観察角度が存在するように設定することができる。
前記観察角度は、各検証画像の法線と照明方向とがなす角度、または、各検証画像の法線と観察者の視線方向とがなす角度から決定することができる。
本発明は、上記に記載の画像処理装置と、前記画像処理装置から出力される印刷データに基づき、少なくとも1対の前記第1及び前記第2の検証画像を所定の記録媒体上に印刷する印刷手段とを備えた画像形成装置を構成する。
本発明は、少なくとも2つの検証画像を有する検証チャートを作成するための画像処理方法であって、所定の観察角度において所定の色で発色するように有色色材層と無色色材層とで構成される第1の検証画像と、観察角度にかかわらず所定の色を発色するように構成された有色色材層のみからなる第2の検証画像とが対となって記録媒体上に形成された検証チャートの画像データを生成するデータ作成工程を含み、前記第2の検証画像における前記所定の色は、前記第1の検証画像における前記所定の色と略等色な色である画像処理方法を提供する。
本発明は、コンピュータを、上記に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、観察角度等を計測する専用の測定機器を使用することなく、観察対象の印刷物に対して観察角度が適しているかの、観察角度の検証を容易に判定できる。
従来の観察位置の一般的な調整方法を示す説明図。 検証チャート上に配置された1対の検証画像の構成を示す平面図。 検証チャート上に配置された複数対の検証画像の構成を示す平面図。 実施例1に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図。 実施例1に係る検証チャート上に検証画像の印刷データを作成する処理を示すフローチャート。 印刷関連情報であるクリアインク記録情報のLUTの構成例を示す説明図。 印刷関連情報であるカラー色分解LUTの構成例を示す説明図。 実施例2に係る画像処理装置構成例を示すブロック図。 実施例2に係る検証チャート上に検証画像の印刷データを作成する処理を示すフローチャート。 実施例3に係る複数個の検証画像を備えた検証チャートの構成例を示す平面図。 実施例3に係る検証チャートを用いて観察角度を調整する処理を示すフローチャート。
以下、各実施例について説明する。
最初に、本実施例で作成される観察角度を検証するためのチャート(以下、検証チャート)について、図2〜図3に基づいて説明する。
図2は、検証チャートの一例を示す図である。検証チャート201上には、第1の検証画像としての光沢パッチ202と、第2の検証画像としての拡散パッチ203の、2種類の矩形のパッチが存在している。なお、パッチの形状は任意であり、矩形である必要はない。
光沢パッチ202は、所定のカラーの色材からなる有色色材層と、該有色色材層の上に形成された所定の無色の色材からなる無色色材層とから構成され、観察角度によって色が変化して見えるという特徴を有する。本実施例では、カラーの色材としてCMYKのカラーインク、無色の色材としてクリアインクを使用するものとする。なお、カラー色材の色について特に制限はなく、黒色や暗色としてもよい。また、有色色材層を有さずに、無色色材層のみの構成でも良い。また、クリアインクは、着色剤を含まず、多少含んだとしても人間の目に色として知覚できない実質的に無色透明なインクである。無色色材層は、所定の観察角度(θ)において光沢パッチ202が特定の色と見えるように作用する干渉発生層として機能する。
拡散パッチ203は、上述の干渉発生層を有さず、カラーインクのみで構成され、観察角度によって色が略変化しないという特徴を有する。すなわち、拡散パッチ203は、光沢パッチ202の所定の観察角度における特定の色と略等色となって発色するように、カラーインクで形成される。
なお、検証チャートは、図2で示したような光沢パッチと拡散パッチのみから成る専用のチャートである必要はない。例えば、別の画像が印刷された記録媒体上の端部等の一部分に光沢パッチと拡散パッチを印刷してもよい。さらには、光沢の色が制御された一般印刷物(自然画、イラスト等)上に含まれる干渉発生層を有する画像領域を光沢パッチの代替とし、拡散パッチはその端部等に印刷して、検証チャートとすることも可能である。
<複数対のパッチで構成される検証チャート>
図3は、複数組のパッチが形成された検証チャートの一例を示す図である。
図3に示すチャート201において、光沢パッチ202aと拡散パッチ203aとで1対を構成する。同様に、光沢パッチ202bと拡散パッチ203bとで1対、光沢パッチ202cと拡散パッチ203cとで1対、光沢パッチ202dと拡散パッチ203dとで1対、をそれぞれ構成する。検証チャート201上には、計4組の検証画像が作成されている。
検証チャート201において、光沢パッチ202a〜202dは、無色色材層の厚さがそれぞれ異なっている。すなわち、各対でクリアインクの量(色材条件)が少しずつ異なるように調整されている。クリアインクの量を変えることによって無色色材層(干渉発生層)の厚みが変化し、これにより徐々に光沢色の色相は変化するため、観察角度θによって観察される色を変えることができる。例えば、光沢パッチ202aのクリアインクの量が最も多く、光沢パッチ202aのクリアインクの量が最も少なくなるように、クリアインクの量を調整する。この場合において、クリアインクの量を多くして無色色材層を厚くしていくと、ベースとなる下地層の色から、Lab色空間におけるa軸−b軸の平面上において、時計回りに色は変化することになる。
同様に、検証チャート201において、拡散パッチ203a〜203dの色はそれぞれ異なり、対になっている光沢パッチ202a〜202dのそれぞれで期待される色と略等色な色となるように調整される。例えば、所定の観察角度θにおいて、光沢パッチ202aが青色に見えるとき、拡散パッチ203aのカラーインク層の青色と略等色に見えるように形成される。ただし、光沢パッチ202aにおいて観察される色は、クリアインク層からの干渉光のみならず、その下地層としてのカラーインク層からの反射光の影響も受ける。この場合、カラーインク層の色が黒色又は暗色に近い場合には、光沢パッチ202aにおいて観察される色は、ほとんど干渉光の色に近くなる。しかし、カラーインク層の色が黒色又は暗色以外の色の場合には、光沢パッチ202aにおいて観察される色は、干渉光の色のみならず、カラーインク層からの反射光の色の影響も受ける。例えば、光沢パッチ202aの下地層であるカラーインク層がマゼンタ色のとき、光沢パッチ202aにおいて観察される色は、干渉光の色のみではなく、そのカラーインク層のマゼンタ色の影響を受けた色となる。
このように光沢パッチ202と拡散パッチ203とからなる1対の構成を、複数対設けることにより、複数の光沢色に対して同時に角度の検証を行うことが可能な検証チャートを作成できる。
<干渉光の発生メカニズム>
次に、干渉光を発生させる周知の原理について説明する。記録媒体上にカラーインク層とクリアインク層とが形成され、形成された面の法線方向からある角度θだけ傾いた方向(照明方向)から光を照射させると、クリアインク層の表面、および、クリアインク層とカラーインク層との界面で、反射光が正反射方向(視線方向)の反射角度θで出射する。
なお、観察角度は、法線と照明方向とがなす角度、または、法線と観察者の視線方向とがなす角度から決定される。この場合、反射光の光路には、光路差
2nd・cosθ … (1)
が生じる。nは屈折率、dはクリアインク層の膜厚である。
この光路差のため、
位相差=2π/λ×光路差 … (2)
より、反射光の位相差は、
2π・2nd・cosθ/λ … (3)
となる(λは、光の波長)。
ここで、一方の光線の位相が0である場合、その光線の振幅はcos0、つまり1であり、もう一方の光線の振幅はcos(4nd・cosθπ/λ)で表される。
反射光の振幅の平均値をとると、
(1/2)・{1+cos(4nd・cosθπ/λ)} … (4)
で表される。
反射光強度は振幅の二乗に比例するため、
(1/4)・{1+cos(4nd・cosθπ/λ)}2 … (5)
で表される。入射光線の振幅を1と仮定しているため、上述した反射光強度を反射率と言い換えることも可能である。
したがって、正反射光の三刺激値XYZ(CIE XYZ表色系)と、入射角度θとの間には、式(6)の関係が成立する。
Figure 2016019169
ここで、
Figure 2016019169
は光源の分光分布である。
Figure 2016019169
はCIE XYZ表色系の等色関数である。λは波長、nはクリアインク層の屈折率、dはクリアインク層の膜厚、θは入射角度、積分範囲は可視光の波長範囲(一般的には、380nmから780nm)、Kは比例定数である。
式(6)からわかるように、入射角度θ(反射角度に等しい)によって、正反射光は異なる色味を発する。
なお、説明を簡単にするため、多重反射の項、カラーインク層内の反射光、屈折率の波長分散から生じる波長選択的な反射に関しては省略したが、これらを考慮しても入射角度によって正反射光は異なる色味を発することはいうまでもない。
以上が、薄膜干渉の発生メカニズムの原理である。ただし、記録装置で再現できる物理構造であれば、薄膜干渉に限定されず、観察角度θによって色が変化する全ての印刷物(記録媒体)を本発明の対象とすることができる。
<観察角度の検証>
次に、上述した検証チャートを用いて、観察角度を検証する方法について説明する。
まず、記録媒体上に対のパッチとして光沢パッチ202(第1の検証画像)と拡散パッチ203(第2の検証画像)とが印刷された検証チャート201を出力する。前述のとおり、検証チャート201上の光沢パッチ202と拡散パッチ203とは、所望の観察角度θにおいて略等色となって発色するように作成される。
そして、展示物を作成した観察環境において、展示物の作者は、出力した検証チャート201を観察して、光沢パッチ202と拡散パッチ203とが略等色に発色することを確認する。
展示物を作成した観察環境において光沢パッチ202と拡散パッチ203とが略等色に発色することを確認すると、次に、展示物を展示する展示会場において、検証チャート201を観察角度を変えて観察する。そして、どのような観察角度であれば光沢パッチ202と拡散パッチ203とが略等色で発色するのかを判断する。
以上が、本実施例で作成される検証チャートを用いた観察角度の検証方法である。双方のパッチが略等色に見えるように検証チャートの観察角度を変更するだけでよいので、光沢が想定通りの色に発色して観察される環境であるか否かの検証を作者以外の人でも容易に行うことができる。
<略等色>
次に、拡散パッチ203(第2の検証画像)で観察される色が、光沢パッチ202(第1の検証画像)での所定の観察角度で観察される色と略等色であることについて説明する。
略等色とは、光沢パッチ202からの干渉色と拡散パッチ203からの発光色との色差ΔEが、Lab色空間において、
色差ΔE <3.2 … (7)
となる観察角度θが存在することとして定義することができる。
また、略等色は、Lab色空間において、
光沢パッチ202の色信号の、a*信号をa1、b*信号をb1とする。
拡散パッチ203の色信号の、a*信号をa2、b*信号をb2とする。
a1とa2との色差をΔa*と、b1とb2との色差をΔb*とすると、
√(Δa*×Δa* + Δb*×Δb*) < 3.2 … (8)
となるように設定することができる。
この色差ΔE<3.2の範囲内では、人間の目による観察では、対のパッチ間で観察される色の差、すなわち、光沢パッチ202からの反射光(正反射光)の色と拡散パッチ203からの反射光(拡散光)の色との差をほとんど識別することができなくなる。これにより、対のパッチは略等色に観察されることになる。
次に、上述した検証チャートを作成するための画像処理装置について説明する。
<画像処理装置>
本実施例に係る画像処理装置について、図4〜図7を参照して説明する。図4は、画像処理装置を含む画像形成装置の構成の一例を示す図である。図4に示す画像形成装置は、画像処理装置としてのホスト装置400と、記録装置500とから構成される。
ホスト装置400は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)であり、所定の入力条件を入力する入力部410と、画像処理部420とで構成される。
入力部410は、観察条件入力部411、クリア条件入力部412、ベース色入力部413とからなる。
観察条件入力部411は、ユーザ(印刷物を作成して展示する者等)によって指定された、想定する観察環境の観察角度(観察角度情報)の入力を受け付ける。
クリア条件入力部412は、ユーザによって指定された、光沢パッチ202におけるクリアインク層を形成するための条件(以下、クリア条件)の入力を受け付ける。クリア条件とは、干渉発生層としてのクリアインク層の形成に必要なクリアインクの色材量等を指定した情報をいう。例えば、クリアインクの量を0%、10%、…、100%とした11個のクリア条件を指定すれば、11種類の光沢パッチ202の色が検証可能なチャートを得ることができる。
ベース色入力部413は、ユーザによって指定された、光沢パッチの下地層を形成するためのベースとなる色(以下、ベース色)の入力を受け付ける。
次に、画像処理部420について説明する。ホスト装置400のオペレーティングシステムで動作するプログラムとして、アプリケーションやプリンタドライバがある。本実施例ではプリンタドライバが画像処理部420として機能し、プリンタ(記録装置500)で印刷するための画像データの作成と、プリンタに対する印刷指示の処理を実行する。
画像処理部420は、カラーインク用階調データを生成する処理と、クリアインク用階調データを生成する処理とを行なって、上述した検証チャートの印刷データを作成する。画像処理部420は、発色情報取得部421と、カラー色分解処理部422と、ガンマ(γ)補正処理部423と、カラーHT処理部424と、クリアHT処理部425と、印刷データ作成部426とから構成される。
発色情報取得部421には、観察条件入力部411、クリア条件入力部412、ベース色入力部413でそれぞれ指定された情報が入力される。発色情報取得部421は、これら入力された情報を基に、後述する図6に示すクリアインク記録情報431を参照して、拡散パッチのCMYKデータを生成するための発色情報を取得する。
カラー色分解処理部422は、発色情報取得部421で取得された発色情報に基づき、当該発色情報が表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データ(インク値:CMYK値)を求める処理を行う。
γ補正処理部423は、色分解データ等におけるCMYKの色毎に、記録装置500の出力特性に応じた階調値に補正する処理を行う。
カラーHT処理部424は、ガンマ補正処理がなされたCMYK画像データ(例えば8ビット)の色版毎に、記録装置500が表現可能な階調数への変換(量子化)を行う。この量子化によって、拡散パッチ用および光沢パッチの下地層用のカラーインクのハーフトーン画像データ(例えば2ビット)を生成する処理を行う。生成された拡散パッチ用および光沢パッチの下地層用のカラーインクのハーフトーン画像データは、印刷データ作成部426に送られる。
クリアHT処理部425は、入力されたクリア条件(例えば8ビット)に基づいて、記録装置500が表現可能な階調数への変換(量子化)を行って、クリアインク用のハーフトーン画像データ(例えば2ビット)を生成する処理を行う。生成されたクリアインク用ハーフトーン画像データは、印刷データ作成部426に送られる。
印刷データ作成部426は、カラーHT処理部424からの拡散パッチ用および光沢パッチの下地層用のカラーインクのハーフトーン画像データと、クリアHT処理部425からの光沢パッチ用のクリアインクのハーフトーン画像データとを受け取る。そして、印刷データ作成部426は、カラーインクのハーフトーン画像データとクリアインクのハーフトーン画像データとを合成して、印刷データを作成する。印刷データにおいて、光沢パッチ202に対応するデータには、クリアインク層を形成するためのクリアインク用ハーフトーン画像データ、及び下地層であるカラーインク層を形成するためのカラーインク用ハーフトーン画像データを含む。また、拡散パッチ203に対応するデータには、カラーインク層を形成するためのカラーインク用ハーフトーン画像データを含む。作成された印刷データは、記録装置500に送られる。
また、画像処理部420は、発色情報取得部421で参照されるクリアインク記録情報431と、カラー色分解処理部422で参照されるカラー色分解LUT432とを有している。以下、それぞれ説明する。
図6は、クリアインク記録情報431をLUTで構成した場合の一例を示す図である。図6の(a)及び(b)に示すLUTは、入力値としての「観察角度(度)」及び「クリア条件(クリア入力信号値(CL))」と、出力値としての「発色情報」とが対応付けられて構成される。なお、図6のLUTは、ベースの色ごとに作成される。すなわち、LUTにおける、「観察角度」、「クリア条件」、「発色情報」の対応関係は、拡散パッチ又は光沢パッチの下地層を作成するために、ベース色入力部413から入力されるベースの色ごとに存在する。図6(a)は、観察角度として「20度」が入力された場合に参照されるLUTであり、図6(b)は、観察角度として「45度」が入力された場合に参照されるLUTである。
「クリア条件」としてのクリア入力信号値(CL)は、クリア条件入力部412からユーザによって指定される値に対応している。この例では、クリア入力信号値(CL)は、8ビット(0〜255)で表されている。例えば、CL=0のとき、クリアインクは吐出されない。CL=255のとき、クリアインクは上限の量で吐出される。
「発色情報」は、所定のクリア入力信号値(CL)に従って干渉発生層が形成された画像を、所定の観察角度で見たときの発色情報を示している。この発色情報は、例えばLab色空間で表される。もちろん他の色空間で表してもよいし、分光放射輝度等で表してもよい。発色情報の値は、実際の光沢パッチを計測して得られた値を用いるのが好ましいが、式(6)等の予測式によって計算された値を用いてもよい。
なお、光沢パッチ202の発色は、クリア入力信号値(CL)のみで変化するわけではなく、マルチパス印字におけるパス数、印字されるクリアインクのドットパターンの分散性、下地層となるカラーインク層の色等の種々の条件によっても変化する。従って、「クリア条件」としては、マルチパス印字におけるパス数、印字されるクリアインクのドットパターンの分散性、下地層となるカラーインク層の色等を組み合わせた条件としてもよい。
このようにして、様々な観察角度に対応する複数のLUTが予め作成され、クリアインク記録情報としてHDD等に格納される。
図7は、拡散パッチを作成するための、カラー色分解LUTの一例を示す図である。図7のLUTは、入力値としての「発色情報」と、出力値としてのインク値(CMYK値)とから構成され、各Lab値に対応するCMYK値が格納されている。クリアインク記録情報431とカラー色分解LUT432とは、個別に設けてもよいし、同一のファイルに格納されていてもよい。
なお、ここでは、画像処理部420としてのプリンタドライバにおける処理を印刷データ作成部426までとして構成している。しかし、プリンタドライバにおける処理と、記録装置500における処理との境界は特に限定されるものではない。
<記録装置>
記録装置500は、ヘッド駆動回路501と、記録ヘッド502とから構成される。本実施例では、記録装置500を、インクジェット記録方式のプリンタとして説明を行っている。記録装置500は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の基本色インク4種と、クリアインク(CL)とによって印刷を行う。
<検証チャートの作成方法>
次に、本実施例に係る画像処理装置を用いて、検証チャートを作成する方法について説明する。図5は、検証チャート作成処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS601において、入力部410は、各種条件の入力を受け付ける。すなわち、観察条件として観察角度等、クリア条件としてクリアインクの色材量等、さらに必要に応じてベース色の情報が入力される。
ステップS602において、発色情報取得部421は、発色情報を取得する。具体的には、観察条件入力部411、クリア条件入力部412、ベース入力部413に入力された情報を基に、上述の図6で示したようなLUT(クリアインク記録情報データ431)を参照して、入力値に対応する発色情報(Lab値)を取得する。また、例えば、ユーザから入力された観察条件やクリア条件に対応するLab値がない場合には、一般的な補間方法を用いて、入力された条件に相当する発色情報を算出してもよい。
ステップS603において、カラー色分解処理部422は、取得した発色情報に基づいて、拡散パッチを形成するためのカラー色分解データ(CMYKデータ)を求める。具体的には、上述のカラー色分解LUT432を参照して、発色情報が表す色(Lab値)を再現するインクの組み合わせに対応したCMYKデータを生成する。この場合において、入力された発色情報(Lab値)に直接対応するCMYK値が色分解LUT432に存在しないときには、補間演算を併用すればよい。
ステップS604において、γ補正処理部423は、ステップS603で生成されたCMYKデータに対し、記録装置500の出力特性に合わせるための階調変換処理を行う。具体的には、記録装置500のCMYK各色の階調特性に応じた1次元LUTを用いて、入力されたCMYKデータが記録装置500の階調特性に線形的に対応づけられるように補正する。さらに、ステップS601でベース色(CMYK値)が入力されている場合は、当該CMYK値に対し、同様の階調変換処理を行う。
ステップS605において、カラーHT処理部424は、拡散パッチ用のハーフトーン画像データを作成する。具体的には、色分解データ(CMYKデータ)のCMYKそれぞれについて、例えば一般的によく知られた誤差拡散法やディザ法を用いて、ハーフトーン画像データを作成する。すなわち、8ビット等で表されたCMYKデータが記録装置500で直接表現可能な階調数に変換され、記録ヘッド502が形成するドット配置パターンが決定される。こうして、拡散パッチを形成するためのカラーインク用ハーフトーン画像データが作成される。作成されたハーフトーン画像データは、印刷データ作成部426に送られる。
ステップS606において、クリアHT処理部425は、光沢パッチにおける干渉発生層のためのハーフトーン画像データを作成する。すなわち、干渉発生層のためのハーフトーン画像データとして、入力されたクリア条件に従ったクリアインク用記録ヘッドが形成するドット配置パターンが決定される。
また、ステップS601でベース色の入力があった場合は、カラーHT処理部424において、光沢パッチにおける下地層のためのハーフトーン画像データが作成される。すなわち、下地層のためのハーフトーン画像データとして、入力されたベース色の情報に従った、カラーインク用記録ヘッドが形成するドット配置パターンが決定される。
ステップS607において、印刷データ作成部426は、ステップ605で作成された拡散パッチのハーフトーン画像データと、ステップ606で作成された光沢パッチのハーフトーン画像データを合成して印刷データを作成する。そして、作成した印刷データを、記録装置500に送信する。記録装置500は、ホスト装置400から受信した印刷データに基づいて、記録媒体上に、光沢パッチ202と拡散パッチ203とを印刷する。
こうして、観察される光の色が観察角度によって変化する光沢パッチと、観察される光の色が観察角度によって変化しない拡散パッチとが対になったチャートが出来上がる。
以上が、検証チャートを作成する処理の流れである。このような手法により、例えば、光沢パッチのクリアインクの量を、0%、10%、…、100%といったように段階的に濃度を調整した複数のパッチ対が形成されたチャートを用意する。干渉発生層の厚みの変化に応じて光沢色の色相も徐々に変化するため、光沢パッチの全色相について検証可能なチャートを得ることができる。このようにして作成された検証チャートは、表現できる光沢色の全色域を満遍なく検証する場合などに適している。
なお、記録媒体の色や、記録媒体上の下地層であるカラーインクの色については特に制限はなく、黒色或いは暗色としてもよい。カラーインクを黒色或いは暗色とした場合、記録媒体やカラーインクから反射する光の強度が弱くなり、光沢パッチ202の色が干渉光のみの色に近くなる。その結果、光沢パッチ202と拡散パッチ203との色の比較が容易になる効果がある。
また、本実施例は、インクジェット方式以外の他の方式に従って記録を行う記録装置(例えば熱転写方式や電子写真方式)に対しても適用できる。
以上のとおり本実施例によれば、印刷物が想定通りの色に観察される観察角度であるか否かの観察角度の検証を、容易に行うことが可能なチャートを得ることができる。
次に、実施例2を、図8および図9を参照して説明する。なお、実施例1と同一部分についての説明は省略し、その同一部分については同一符号を付す。
図8は、本実施例にかかる画像処理装置を備えた画像形成装置の構成例を示す。本実施例では、入力部410において、クリア条件入力部412に代わって、光沢パッチ202の発色情報を入力する発色情報入力部415を設けている。すなわち、本実施例における入力部410は、観察条件入力部412、ベース色入力部413、発色情報入力部415で構成される。
発色情報入力部415は、ユーザによって指定された光沢パッチ202の発色情報の入力を受け付ける。本実施例では、発色情報は、Lab値で指定される。
観察条件入力部412は、ユーザによって指定された想定する観察環境の観察角度の入力を受け付ける。
ベース色入力部413は、必要に応じてユーザによって指定された光沢パッチの下地層を形成するためのベースとなる色の入力を受け付ける。
次に、本実施例に係る画像処理部420について説明する。本実施例における画像処理部420は、クリア条件取得部440を有している。すなわち、本実施例における画像処理部420は、カラー色分解処理部422、ガンマ補正(γ)処理部423、カラーHT処理部424、クリア条件取得部440、クリアHT処理部425、印刷データ作成部426で構成される。
クリア条件取得部440は、観察条件入力部412、ベース色入力部413、発色情報入力部415でそれぞれ指定された情報が入力される。クリア条件取得部440は、これら入力された情報を基に、前述した実施例1の図6に示したクリアインク記録情報431を参照して、光沢パッチのクリアインクデータを生成するためのクリア条件を取得する。
他の構成要素については、実施例1と同じであるので説明を省く。
<検証チャートの作成方法>
次に、本実施例に係る画像処理装置420における、検証チャート作成処理について説明する。図9は、本実施例に係る検証チャート作成処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS901において、入力部410は、各種条件の入力を受け付ける。すなわち、観察条件として観察角度等、光沢パッチの発色に関連する発色情報等、さらに必要に応じてベース色の情報が入力される。
ステップS902において、カラー色分解処理部422は、入力された発色情報に基づいて、拡散パッチを形成するためのカラー色分解データ(CMYKデータ)を求める。具体的には、前述した実施例1の図7に示したカラー色分解LUT432を参照して、発色情報が表す色(Lab値)を再現するインクの組み合わせに対応したCMYKデータを生成する。この場合において、入力された発色情報(Lab値)に直接対応するCMYK値が色分解LUT432に存在しないときには、補間演算を併用すればよい。
ステップS903において、γ補正処理部423は、ステップS902で生成されたCMYKデータに対し、記録装置500の出力特性に合わせるための階調変換処理を行う。具体的には、記録装置500のCMYK各色の階調特性に応じた1次元LUTを用いて、入力されたCMYKデータが記録装置500の階調特性に線形的に対応づけられるように補正する。さらに、ステップS901でベース色(CMYK値)が入力されている場合は、当該CMYK値に対し、同様の階調変換処理を行う。
ステップS904において、カラーHT処理部424は、カラーHT処理部424は、拡散パッチ用のハーフトーン画像データを作成する。具体的には、色分解データ(CMYKデータ)のCMYKそれぞれについて、例えば一般的によく知られた誤差拡散法やディザ法を用いて、ハーフトーン画像データを作成する。すなわち、8ビット等で表されたCMYKデータが記録装置500で直接表現可能な階調数に変換され、記録ヘッド502が形成するドット配置パターンが決定される。こうして、拡散パッチを形成するためのカラーインク用ハーフトーン画像データが作成される。作成されたハーフトーン画像データは、印刷データ作成部426に送られる。
ステップS905において、クリア条件取得部440は、発光パッチのクリア条件を取得する。具体的には、観察条件入力部412、ベース色入力部413、発色情報入力部415に入力された情報を基に、前述した実施例1の図6に示したようなLUT(クリアインク記録情報データ431)を参照して、入力値に対応するクリア条件を取得する。また、例えば、ユーザから入力された観察条件や発色情報に対応するクリア条件がない場合には、一般的な補間方法を用いて、入力された条件に相当するクリア条件を算出してもよい。
なお、図6のLUTは、前述した実施例1と同様に、ベースの色ごとに作成される。
ステップS906において、クリアHT処理部425は、光沢パッチにおける干渉発生層のためのハーフトーン画像データを作成する。すなわち、干渉発生層のためのハーフトーン画像データとして、取得されたクリア条件に従ったクリアインク用記録ヘッドが形成するドット配置パターンが決定される。また、ステップS901でベース色の入力があった場合は、カラーHT処理部424において、光沢パッチにおける下地層のためのハーフトーン画像データが作成される。すなわち、下地層のためのハーフトーン画像データとして、入力されたベース色の情報に従った、カラーインク用記録ヘッドが形成するドット配置パターンが決定される。
ステップS907において、印刷データ作成部426は、ステップ904で作成された拡散パッチのハーフトーン画像データと、ステップ906で作成された光沢パッチのハーフトーン画像データとを合成して印刷データを作成する。そして、作成した印刷データを、記録装置500に送信する。記録装置500は、受信した印刷データに基づいて、記録媒体上に、光沢パッチ202と拡散パッチ203とを印刷する。こうして、観察される光の色が観察角度によって変化する光沢パッチと、観察される光の色が観察角度によって変化しない拡散パッチとが対になったチャートが作成される。
上述したように本実施例では、発色情報を指定して検証チャートを作成するため、特定の光沢色の検証に特化した検証チャートを作成することができる。
次に、実施例3を、図10および図11を参照して説明する。なお、前述した各実施例1,2と同一部分についての説明は省略し、その同一部分については同一符号を付す。実施例1、実施例2では、検証チャート上の1対のパッチ(光沢パッチ202と拡散パッチ203)の色を比較して、印刷物の見え方を検証することになる。
しかし、一対のパッチのみで構成される検証チャート201では、観察角度が不適切である場合に観察角度をどちらの方向に変更すれば適切になるのかの判断が難しい。そこで、本実施例において作成される検証チャートでは、検証チャート上に異なる観察条件に対応する複数の拡散パッチ203を設けて、観察角度を大きくすればよいか、小さくすればよいかが容易に判断できるようにする。
図10は、本実施例における検証チャートの一例を示す図である。検証チャート1001上には、1個の光沢パッチ1002と3個の拡散パッチ1003〜1005が存在している。光沢パッチ1002は、観察角度によって色が変化する、所定の観察角度(例えば45°)で特定の色に見える光沢パッチであり、実施例1における光沢パッチ202(第1の検証画像)に対応する。拡散パッチ1003は、上記特定の色と略等色に見える、観察角度によって色が変化しない拡散パッチであって、実施例1における拡散パッチ203(第2の検証画像)に対応する。拡散パッチ1004は、所定の観察角度より大きい観察角度において光沢パッチ1002と略等色となる拡散パッチ(第2の検証画像)である。拡散パッチ1005は、所定の観察角度より小さい観察角度において光沢パッチ1002と略等色となる拡散パッチ(第2の検証画像)である。なお、新たに設けられる拡散パッチ1004及び1005の検証チャート1001上での位置は、特に限定されるものではない。
次に、本実施例に係る検証チャート作成処理について説明する。検証チャート作成の流れは実施例1と同じであるので、前述の図5のフローチャートに沿って説明する。
ステップS601において、入力部410で入力を受け付ける。本実施例では、複数個の拡散パッチに対応した観察条件とクリア条件とが入力されることになる。本ステップで入力される観察条件には、印刷物が想定する観察環境の観察角度(第1の観察角度)だけでなく、第1の観察角度よりも大きい第2の観察角度、さらには、第1の観察角度よりも小さい第3の観察角度も含まれる。すなわち、第3の観察角度<第1の観察角度<第2の観察角度の関係となる。例えば、想定する観察環境の観察角度が45°の場合は、第1の観察角度=45°、第2の観察角度=55°、第3の観察角度=35°といった具合である。そして、必要に応じて、光沢パッチの下地層を形成するためのベースの色も入力される。
ステップS602において、発色情報取得部421は、入力されたクリア条件に基づいて、第1の観察角度、第2の観察角度、第3の観察角度のそれぞれに対応する発色情報を、クリアインク記録情報431から取得する。
ステップS603〜ステップS605において、第1〜第3の観察角度にそれぞれ対応する発色情報毎に、一連の画像処理(カラー色分解処理、階調変換処理、ハーフトーン画像データ作成処理)が実行される。。これにより、第1〜第3の観察角度の各発色情報に対応する3つの拡散パッチ1003〜1005のハーフトーン画像データが作成される。
ステップS607において、印刷データ作成部426は、ステップ605で作成された拡散パッチのハーフトーン画像データと、ステップ606で作成された3つの拡散パッチ1003〜1005のハーフトーン画像データとに基づき、印刷データを作成する。
このようにして、1つの光沢パッチ1002と、3つの拡散パッチ1003〜1005とを有する検証チャート1001が作成される。この検証チャートを用いた検証手順は以下のとおりである。
1)実際の展示会場等において、光沢パッチ1002と拡散パッチ1003とが同じ色に見えるかどうかをチェックする。
2)同じ色に見える場合は、光沢パッチ1002が想定の色に観察される最適な観察角度と判断する。
3)同じ色に見えない場合は、光沢パッチ1002の色が、拡散パッチ1004と拡散パッチ1005のどちらの色により近いかを判断する。
3−1)拡散パッチ1004の色に近い場合:観察角度は想定より大きいと推認されるため、照明、印刷物、観察者等を動かし、観察角度が小さくなるように調整する。
3−2)拡散パッチ1005の色に近い場合:観察角度は想定より小さいと推認されるため、照明、印刷物、観察者等を動かし、観察角度が大きくなるように調整する。
4)3)の手順を、光沢パッチ1002の色と、拡散パッチ1003の色とが同じ色に見えるまで繰り返す。
こうして、より容易に観察角度を調整することができる。
なお、図10に示した例では、第2の観察角度と第3の観察角度に対応する2つの拡散パッチを追加で設ける例について説明したが、さらに多くの観察角度に対応する拡散パッチを設けてもよい。これにより、さらに精度の良い観察角度の調整が可能となる。
<変形例>
上述したような複数個の拡散パッチを設けるのに代えて、光沢パッチの方を複数個設けてもよい。図11は、本実施例における検証チャートの構成例を示す。検証チャート1201上には、1個の拡散パッチ1202と、3個の光沢パッチ1203〜1205とが存在している。光沢パッチ1203は、観察角度によって色が変化する、所定の観察角度(例えば45°)で特定の色に見える光沢パッチであり、実施例1における光沢パッチ202(第1の検証画像)に対応する。拡散パッチ1202は、上記特定の色と略等色に見える、観察角度によって色が変化しない拡散パッチであって、実施例1における拡散パッチ203(第2の検証画像)に対応する。光沢パッチ1204は、所定の観察角度より大きい観察角度(例えば55°)において拡散パッチ1202と略等色となる光沢パッチ(第1の検証画像)である。光沢パッチ1205は、所定の観察角度より小さい観察角度(例えば35°)において拡散パッチ1202と略等色となる光沢パッチ(第1の検証画像)である。
こうして作成された検証チャートを用いることでも、より容易に観察角度を調整することができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したプログラムである。

Claims (11)

  1. 少なくとも2つの検証画像を有する検証チャートを作成するための画像処理装置であって、
    所定の観察角度において所定の色で発色するように有色色材層と無色色材層とで構成される第1の検証画像と、観察角度にかかわらず所定の色を発色するように構成された有色色材層のみからなる第2の検証画像とが対となって記録媒体上に形成された検証チャートの画像データを生成するデータ作成手段を備え、
    前記第2の検証画像における前記所定の色は、前記第1の検証画像における前記所定の色と略等色な色であることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記データ作成手段は、所定の入力条件と前記第2の検証画像における前記所定の色とを対応付けしたデータをさらに備え、
    前記データ作成手段は、前記第2の検証画像における前記所定の色を、前記データを用いて決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記所定の入力条件を入力する入力手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の検証画像の前記無色色材層は、光の干渉を発生する干渉発生層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1の検証画像の前記有色色材層は、黒色又は暗色であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の検証画像と前記第2の検証画像とからなる前記対の構成を、前記記録媒体上に複数設け、
    前記各対を構成する第1の検証画像の無色色材層の色材条件は、対ごとに異なることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記略等色は、前記第1の検証画像からの干渉色と前記第2の検証画像からの発光色との色差が、Lab色空間において、色差が3.2より小さい観察角度が存在するように設定されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記観察角度は、各検証画像の法線と照明方向とがなす角度、または、各検証画像の法線と観察者の視線方向とがなす角度から決定されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置から出力される印刷データに基づき、少なくとも1対の前記第1及び前記第2の検証画像を所定の記録媒体上に印刷する印刷手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 少なくとも2つの検証画像を有する検証チャートを作成するための画像処理方法であって、
    所定の観察角度において所定の色で発色するように有色色材層と無色色材層とで構成される第1の検証画像と、観察角度にかかわらず所定の色を発色するように構成された有色色材層のみからなる第2の検証画像とが対となって記録媒体上に形成された検証チャートの画像データを生成するデータ作成工程を含み、
    前記第2の検証画像における前記所定の色は、前記第1の検証画像における前記所定の色と略等色な色である
    ことを特徴とする画像処理方法。
  11. コンピュータを、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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