JP2016019065A - 通信チャンネル選択装置、通信チャンネル選択方法、及び通信チャンネル選択プログラム - Google Patents

通信チャンネル選択装置、通信チャンネル選択方法、及び通信チャンネル選択プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通信チャンネル選択装置において、各通信チャンネルを使用中の無線中継装置の実際の数に応じた、各通信チャンネルの混雑度の判定を行えるようにする。
【解決手段】サーバ・アクセスポイント(対応アクセスポイントAP1)は、自機の取得したビーコン情報、及び他の対応アクセスポイントAP2〜3から取得したビーコン情報に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントAP3のビーコン情報が含まれていたときに、各対応アクセスポイントAP1〜3から取得したBSSIDリストに基づいて、ビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめる。これにより、各通信チャンネルを使用中のアクセスポイントの実際の数に応じた、各通信チャンネルの混雑度の判定を行うことができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、無線LANアクセスポイント(以下、「アクセスポイント」と略す)等の無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択する、通信チャンネル選択装置、通信チャンネル選択方法、及び通信チャンネル選択プログラムに関する。
従来から、無線中継装置の一種であるアクセスポイントが使用する通信チャンネルを自動的に選択する機能を有する通信チャンネル選択装置(例えば、アクセスポイントや、アクセスポイントの管理用のコンピュータ)が、知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。従来の通信チャンネル選択装置では、アクセスポイントが使用する通信チャンネルを自動的に選択する際には、通信チャンネル自動選択の対象となるアクセスポイント(以下、「自動選択アクセスポイント」と呼ぶ)の周囲の各アクセスポイントから送信されたビーコン情報に基づいて、各通信チャンネルの混雑度を求め、この混雑度に基づいて、自動選択アクセスポイントが使用する通信チャンネルを選択する方法を採用する場合が多い。
特許第4519535号公報 特許第5229629号公報 特許第5210404号公報
けれども、上記従来の通信チャンネル選択装置では、自動選択アクセスポイントの周囲の各アクセスポイントから送信された、各アクセスポイントの使用中チャンネルとBSSID(Basic Service Set Identifier)とを含むビーコン情報に基づいて、各通信チャンネルを使用中のアクセスポイントの数を検出し、検出されたアクセスポイントの数に基づいて、各通信チャンネルの混雑度を求めていた。このため、自動選択アクセスポイントの周囲に、1台で複数のBSSIDを持ち、異なるBSSIDのビーコン情報を、同じ通信チャンネルで送信するアクセスポイントが存在した場合には、通信チャンネル選択装置が、この通信チャンネルに、上記のアクセスポイントが有するBSSIDの数だけ、アクセスポイントが存在すると誤認識してしまう。従って、上記の複数のBSSIDを有するアクセスポイントが使用する通信チャンネルは、この通信チャンネルを使用中のアクセスポイントの数が実際には少なくても、混雑度が高いと判定されて、自動選択アクセスポイントが使用する通信チャンネルとして選択され難くなってしまう。
上記のように、従来の通信チャンネル選択装置には、自動選択アクセスポイントの周囲における実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができないという問題があった。この問題は、アクセスポイントが使用する通信チャンネルを選択する通信チャンネル選択装置に限らず、無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択する通信チャンネル選択装置に共通した問題である。
本発明は、上記課題を解決するものであり、通信チャンネル自動選択の対象となる無線中継装置(自動選択無線中継装置)の周囲に、1台で複数のBSSIDを持ち、異なるBSSIDのチャンネル情報を同じ通信チャンネルで送信する無線中継装置が存在する場合でも、各通信チャンネルを使用中の無線中継装置の実際の数に応じた、各通信チャンネルの混雑度の判定を行うことができるようにして、自動選択無線中継装置の周囲における実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことが可能な通信チャンネル選択装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の通信チャンネル選択装置は、所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSID(Basic Service Set Identifier)とを含むBSSID設定情報を取得するBSSID設定情報取得部と、前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDとを含むチャンネル情報を取得するチャンネル情報取得部と、前記BSSID設定情報取得部により取得したBSSID設定情報と、前記チャンネル情報取得部より取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるチャンネル情報整理部と、前記チャンネル情報整理部によりまとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するチャンネル選択部とを備える。
この通信チャンネル選択装置において、前記通信チャンネル選択装置は、前記自動選択無線中継装置の中から、所定の優先度情報に基づいて、自律的に選択されてもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記通信チャンネル選択装置は、前記自動選択無線中継装置以外の通信装置であってもよい。
この通信チャンネル選択装置において、複数のグループに分けられた前記自動選択無線中継装置の各々から、該自動選択無線中継装置が所属するグループを示すグループ情報を取得するグループ情報取得部をさらに備え、前記チャンネル情報整理部は、前記グループ情報取得部により取得したグループ情報に基づいて、前記グループ毎に使用チャンネル状態をまとめ、前記判定部は、前記グループ情報に基づいて、前記グループ毎に前記混雑度を判定し、前記チャンネル選択部は、前記グループ毎に、当該グループ内の前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択してもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル情報取得部により取得されるチャンネル情報には、前記自動選択無線中継装置以外の無線中継装置が使用している通信チャンネルのチャンネル情報が含まれていることが好ましい。
この通信チャンネル選択装置において、前記判定部は、前記各通信チャンネルと周波数帯が重複する近隣チャンネルの使用状態も考慮して混雑度を判定することが好ましい。
この通信チャンネル選択装置において、前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置が他の無線中継装置又は無線端末との間での無線通信に使用可能な通信チャンネルの情報を取得する使用可能チャンネル情報取得部をさらに備え、前記使用可能チャンネル情報取得部により取得した、使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、前記チャンネル情報整理部による使用チャンネル状態のまとめ、前記判定部による混雑度の判定、及び前記チャンネル選択部による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行うことが好ましい。
この通信チャンネル選択装置において、前記自動選択無線中継装置の各々についての周波数帯域幅設定情報を取得する帯域幅情報取得部をさらに備え、前記帯域幅情報取得部により取得した周波数帯域幅設定情報に基づいて、前記チャンネル情報整理部による使用チャンネル状態のまとめ、前記判定部による混雑度の判定、及び前記チャンネル選択部による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行うことが好ましい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル情報整理部は、前記無線中継装置に対する所定の重みを考慮して、前記使用チャンネル状態をまとめてもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル情報整理部は、複数のBSSIDを持つ無線中継装置の重みを、1つのBSSIDを持つ無線中継装置の重みよりも、大きく設定してもよい。
この通信チャンネル選択装置において、複数のBSSIDを持つ無線中継装置のチャンネル情報の重みを、この無線中継装置の有するBSSIDの数に応じた重みよりも、小さく設定してもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル選択部は、前記使用可能な複数の通信チャンネルの中に、前記判定部により判定された混雑度が所定値以下となる通信チャンネルが存在しないと判断した場合に、受信信号強度が所定の閾値以上の使用中の通信チャンネルと同一の通信チャンネルを選択してもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル選択部は、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを、前記自動選択無線中継装置の全てが共通して使用可能な複数の通信チャンネルの中から選択してもよい。
この通信チャンネル選択装置において、前記チャンネル情報取得部により取得されるチャンネル情報は、前記自動選択無線中継装置が他の無線中継装置から受信したチャンネル情報を含むことが望ましい。
また、本発明の第2の態様の通信チャンネル選択方法は、所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSIDとを含むBSSID設定情報を取得するステップと、前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDを含むチャンネル情報を取得するステップと、前記取得したBSSID設定情報と、前記取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるステップと、前記まとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定するステップと、前記判定の結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するステップとを備えるものである。
また、本発明の第3の態様の通信チャンネル選択プログラムは、通信装置を、所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSIDとを含むBSSID設定情報を取得するBSSID設定情報取得部、前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDとを含むチャンネル情報を取得するチャンネル情報取得部、前記BSSID設定情報取得部により取得したBSSID設定情報と、前記チャンネル情報取得部より取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるチャンネル情報整理部、前記チャンネル情報整理部によりまとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する判定部、及び前記判定部による判定結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するチャンネル選択部として機能させるための通信チャンネル選択プログラムである。
本発明によれば、自動選択無線中継装置の各々から取得した、ビーコン情報等のチャンネル情報に、複数のBSSIDを持つ自動選択無線中継装置のチャンネル情報が含まれていたときに、自動選択無線中継装置の各々から取得したBSSID設定情報とチャンネル情報とに基づいて、チャンネル情報を無線中継装置毎にまとめた上で、このまとめたチャンネル情報に基づき、各無線中継装置の使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめることができる。これにより、自動選択無線中継装置の周囲に、1台で複数のBSSIDを持ち、異なるBSSIDのチャンネル情報を、同じ通信チャンネルで送信する自動選択無線中継装置が存在する場合でも、上記の使用チャンネル状態に基づき、各通信チャンネルを使用中の無線中継装置の実際の数に応じた、各通信チャンネルの混雑度の判定を行うことができる。従って、このような場合でも、自動選択無線中継装置の周囲における実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができる。
本発明の第1の実施形態の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイント周辺のネットワークの例の構成図。 図1中の対応アクセスポイントの概略の電気的ブロック構成図。 上記対応アクセスポイントの状態遷移図。 上記対応アクセスポイントの状態遷移処理のフローチャート。 通信チャンネル自動選択時に、サーバ・アクセスポイント側が行う処理のフローチャート。 通信チャンネル自動選択時に、クライアント・アクセスポイント側が行う処理のフローチャート。 上記サーバ・アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 上記サーバ・アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 上記サーバ・アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 上記サーバ・アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 上記サーバ・アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 同通信チャンネル自動選択処理に含まれる通信チャンネル決定処理のフローチャート。 同通信チャンネル決定処理の説明図。 図13中の対応アクセスポイント(F)から収集したビーコン情報のリスト。 上記通信チャンネル決定処理に用いられるチャンネル使用度計算アルゴリズムのフローチャート。 同チャンネル使用度計算アルゴリズムの計算結果を用いた使用チャンネル状態を示す図。 本発明の第2の実施形態の通信チャンネル選択装置である無線LANコントローラと対応アクセスポイントとを含むネットワークの例の構成図。 同無線LANコントローラの概略の電気的ブロック構成図。 図17中の対応アクセスポイントの概略の電気的ブロック構成図。 上記無線LANコントローラの通信チャンネル自動選択処理のフローチャート。 通信チャンネル自動選択時に、対応アクセスポイント側が行う処理のフローチャート。 本発明の第3の実施形態の通信チャンネル選択装置である対応アクセスポイントの通信チャンネル自動選択処理のフローチャート。 同対応アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 同対応アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 同対応アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 同対応アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。 同対応アクセスポイントによる通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す説明図。
以下、本発明を具体化した実施形態による通信チャンネル選択装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、無線LANアクセスポイントを、「アクセスポイント」と略す。
A.第1実施形態
A−1.ネットワークの構成
本発明の第1の実施形態の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイントについて説明する。図1は、このサーバ・アクセスポイント周辺のネットワークの例の構成図である。図に示されるネットワークには、所定のエリア内に配置された、無線LAN(Local Area Network)親機である3つのアクセスポイントAP1、AP2、AP3(無線中継装置)と、無線LAN子機である4つの無線端末5〜8が含まれている。アクセスポイントAP1〜3は、(これらのアクセスポイントが使用する)通信チャンネルの自動選択、及び(これらのアクセスポイントから出力される)電波の送信出力の自動調整の対象となるアクセスポイントであり、請求項における「自動選択無線中継装置」に相当する。以下の説明では、これらのアクセスポイントAP1〜3が、通信チャンネルの自動選択機能、及び送信出力の自動調整機能に対応していることから、アクセスポイントAP1〜3を、対応アクセスポイントと呼ぶ。これらの対応アクセスポイントAP1〜3は、いずれも、同じネットワークセグメント(以下、「セグメント」と略す)を有する(同じサブネットに属する)ものとする。本実施形態では、本発明の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイントSAは、上記の対応アクセスポイントAP1〜3の中から、所定の優先度情報に基づいて、自律的に選択されたアクセスポイントである。
例えば、上記の対応アクセスポイントAP1〜3のうち、対応アクセスポイントAP1が、所定の優先度情報に基づいて選択されたサーバ・アクセスポイントSAであるとすると、他の対応アクセスポイントAP2〜3は、クライアント・アクセスポイントCAとなる。ここで、サーバ・アクセスポイントSAとは、他の対応アクセスポイント(クライアント・アクセスポイントCA)から、自機を含む全ての対応アクセスポイントの通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整に必要な情報を収集して、これらの通信チャンネル及び送信出力を決定(算出)する側のアクセスポイントである。また、クライアント・アクセスポイントCAとは、サーバ・アクセスポイントSAに、通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整に必要な情報を送信した上で、サーバ・アクセスポイントSAから、通信チャンネル及び送信出力の決定(計算)結果を受信し、自機の通信チャンネル及び送信出力を、受信した通信チャンネル及び送信出力の内容に変更する側のアクセスポイントである。
上記の対応アクセスポイントAP1と無線端末5とは、BSSID(Basic Servive Set Identifier)=BSS1.1で表されるBSS(Basic Servive Set)を構成する。ここで、BSSとは、無線LANのインフラストラクチャモードにおいて、1つのアクセスポイントと、そのアクセスポイントの電波到達範囲内に存在する、該アクセスポイント配下の無線LANクライアント(無線LAN子機)とで構成される無線LANを意味する。また、上記の対応アクセスポイントAP2と無線端末6とは、BSSID=BSS2.1で表されるBSSを構成する。さらに、対応アクセスポイントAP3と無線端末7とは、BSSID=BSS3.1で表されるBSSを構成し、対応アクセスポイントAP3と無線端末8とは、BSSID=BSS3.2で表されるBSSを構成する。従って、対応アクセスポイントAP3は、複数(2つ)のBSSID(BSS3.1とBSS3.2)を有するアクセスポイントである。
図1に示されるネットワークには、上記の4つの(BSSID=BSS1.1、BSS2.1、BSS3.1、及びBSS3.2の)無線LANに加えて、対応アクセスポイントAP1〜3をハブ9で接続した有線LANが含まれている。対応アクセスポイントAP1〜3は、上記の有線LANとルータ10とを介して、インターネットINTに接続されている。なお、対応アクセスポイントAP1〜3間の通信は、上記のように、ハブ9を用いて有線LANで接続する形態ではなく、WDS(Wireless Distribution System)によって、無線で行ってもよい。
本実施形態では、主に、上記の対応アクセスポイントAP1〜3と無線端末5〜8とが、IEEE802.11g(以下、11g方式と呼ぶ)に準拠し、2.4GHz帯の周波数帯域を用いて無線通信を行う場合を例にして、説明する。ただし、上記の対応アクセスポイントAP1〜3と無線端末5〜8は、IEEE802.11aとIEEE802.11n(以下、11n方式と呼ぶ)に準拠し、2.4GHz帯または5GHz帯の周波数帯域を用いて無線通信を行うことが可能である。一般に、11n方式では、チャンネルボンディングやMIMO(Multiple Input Multiple Output)等の技術を用いて、最大で600Mbpsの伝送速度を実現可能である。さらにまた、上記の対応アクセスポイントAP1〜3と無線端末5〜8は、IEEE802.11ac(以下、11ac方式と呼ぶ)に準拠し、5GHz帯の周波数帯域を用いて無線通信を行うことも可能である。この11ac方式は、11n方式の後継となる無線LANの規格であり、11n方式と同様に、チャンネルボンディングやMIMO等の技術を用いて、最大で6.93Gbpsの伝送速度を実現可能である。2.4GHz帯では、5MHzずつ離れた1〜13の通信チャンネルを使用可能である。これに対して、5GHz帯では、20MHzずつ離れた通信チャンネルを使用可能である。11g方式や、IEEE802.11b(以下、11b方式と呼ぶ)では、周波数帯域幅として、20MHzのみ使用可能であったが、11n方式では、上記のチャンネルボンディングの技術を用いて、複数の通信チャンネルを束ねて、40MHzの周波数帯域幅を使用することができる。また、11ac方式では、チャンネルボンディングの技術を用いて、4つ又は8つの通信チャンネルを束ねて、80MHz又は160MHzの周波数帯域幅を使用することができる。
A−2.対応アクセスポイントAP1〜3の概略構成
図2は、上記の対応アクセスポイントAP1〜3の概略の電気的ブロック構成を示す。対応アクセスポイントAP1〜3は、いずれもサーバ・アクセスポイントSAになり得る機能を有している。このため、対応アクセスポイントAP1〜3は、全て同様の電気的ブロック構成を有しているので、ここでは、対応アクセスポイントAP1の電気的ブロック構成についてのみ説明する。対応アクセスポイントAP1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、無線LANインタフェース(無線LAN I/F)14と、有線LANインタフェース(有線LAN I/F)15と、バス16と、無線LANインタフェース14に接続されたアンテナ17とを備えている。CPU11と、ROM12と、RAM13と、無線LANインタフェース14と、有線LANインタフェース15とは、バス16を介して相互に接続されている。
上記のROM12は、後述する通信チャンネルの自動選択処理(及び送信出力の自動調整処理)を行うためのプログラムである通信チャンネル選択プログラム18等の各種のプログラムや初期設定データを格納している。
上記のCPU11は、BSSID設定情報取得部21と、ビーコン情報取得部22(請求項におけるチャンネル情報取得部)と、帯域幅情報取得部23と、ビーコン情報整理部24(請求項におけるチャンネル情報整理部)と、判定部25と、チャンネル選択部26と、使用可能チャンネル情報取得部27とを有している。CPU11は、ROM12に格納された各種のプログラムをRAM13に展開して実行することにより、対応アクセスポイントAP1の全体の動作を制御する。また、CPU11は、ROM12に格納された通信チャンネル選択プログラム18をRAM13に展開して実行することにより、上記のBSSID設定情報取得部21、ビーコン情報取得部22、帯域幅情報取得部23、ビーコン情報整理部24、判定部25、チャンネル選択部26、及び使用可能チャンネル情報取得部27として機能する。これらの機能部は、対応アクセスポイントAP1が、上記のサーバ・アクセスポイントSAとして選択されたとき、すなわち、対応アクセスポイントAP1が、通信チャンネル選択装置として動作するときに、対応アクセスポイントAP1〜3が使用する通信チャンネルの選択に用いられる。これらの各機能部の詳細については、後述する。
上記の無線LANインタフェース14は、無線LANの規格(IEEE802.11)に準拠した無線通信を行うための通信制御回路であり、IEEE802.11のインフラストラクチャーモードにおいてアクセスポイントとして動作する無線親機インタフェース(無線親機I/F)14aと、IEEE802.11のインフラストラクチャーモードにおいてステーションとして動作する無線子機インタフェース(無線子機I/F)14bとを含んでいる。無線親機インタフェース14aは、無線親機として機能して、対応アクセスポイントAP1が、自機が属する無線LAN内の他の無線子機(無線端末5等)との間で無線通信を行うときに使用される。また、無線子機インタフェース14bは、無線子機として機能する。この無線子機インタフェース14bは、対応アクセスポイントAP1の周囲のアクセスポイントからのビーコン情報の取得等の処理に使用される。なお、無線親機インタフェース14aと無線子機インタフェース14bとは、1つのモジュールで構成されていてもよいし、別のモジュールで構成されていてもよい。また、有線LANインタフェース15は、有線LANの規格に準拠した通信を行うための通信制御回路であり、対応アクセスポイントAP1が、LANケーブルとハブ9とを介して、他の対応アクセスポイントAP2〜3やルータ10との間で情報のやり取りをするときに使用される。
A−3.サーバ・アクセスポイント選択処理
次に、上記の対応アクセスポイントAP1〜3間で行われるサーバ・アクセスポイントSAの選択(選出)処理について説明する。図3は、対応アクセスポイントAP1〜3の状態(モード)の遷移図である。図3中のサーバ・モードは、サーバ・アクセスポイントSAに対応するモードである。また、クライアント・モードは、クライアント・アクセスポイントCAに対応するモードである。
以下の対応アクセスポイントの状態遷移処理(サーバ・アクセスポイントSAの選択処理)では、送信元アクセスポイントの優先度を検出するためのパケットである優先度検出パケットが用いられる。この優先度検出パケットには、このパケットの送信元アクセスポイントについての、優先度の情報及びIPアドレスが含まれている。
ここでは、状態遷移する対応アクセスポイントが、対応アクセスポイントAP1である場合を例にして、説明する。対応アクセスポイントAP1は、起動直後は、クライアント・モードで動作する。そして、対応アクセスポイントAP1は、クライアント・モードで動作中、所定時間x秒間連続して、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントからの優先度検出パケットを受信しなければ、図中の(2)に示されるように、サーバ・モードに遷移する。これに対して、クライアント・モードで動作中、過去x秒以内に、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントからの優先度検出パケットを受信した場合には、対応アクセスポイントAP1は、(1)に示されるように、クライアント・モードの状態を維持する。
また、対応アクセスポイントAP1は、サーバ・モードのときに、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントからの優先度検出パケットを受信するまでは、(4)に示されるように、サーバ・モードの状態を維持する。これに対して、対応アクセスポイントAP1は、サーバ・モードのときに、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントからの優先度検出パケットを受信すると、(3)に示されるように、クライアント・モードに遷移する。
次に、図4を参照して、上記の状態遷移図に従って対応アクセスポイントAP1〜3で行われる状態遷移処理について説明する。ここでも、状態遷移する対応アクセスポイントが、対応アクセスポイントAP1である場合を例にして、説明する。対応アクセスポイントAP1のCPU11は、起動直後に、前回の優先度検出パケットの送信時刻を記憶するための(プログラム上の)ワーク用の領域である最終送信時刻、及び前回の優先度検出パケットの受信時刻を記憶するためのワーク用の領域である最終受信時刻を初期化して、クライアント・モードへ遷移する(S1)。なお、上記の最終送信時刻及び最終受信時刻の初期化とは、具体的には、最終送信時刻及び最終受信時刻に現在時刻を格納することを意味する。そして、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、他の対応アクセスポイントAP2〜3からの優先度検出パケットを受信したか否かを判定する(S2)。
上記の判定の結果、優先度検出パケットを受信したときには(S2でYES)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、受信した優先度検出パケットの送信元アクセスポイント(相手)の優先度が、自機よりも高いか否かを、受信した優先度検出パケットに含まれる、送信元アクセスポイントについての優先度の情報、及び自機が保有する自機の優先度の情報に基づいて、判定する(S3)。この結果、受信した優先度検出パケットの送信元アクセスポイントの優先度が、自機よりも高い場合には(S3でYES)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記の最終受信時刻の内容を、現在時刻に更新する(S4)。これに対して、上記の優先度検出パケットを受信しなかった場合(S2でNO)や、受信した優先度検出パケットの送信元アクセスポイントの優先度が、自機よりも低い場合には(S3でNO)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記の最終受信時刻の内容を更新しない。
次に、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記の最終受信時刻(に格納されている時刻)から、所定時間x秒が経過したか否かを判定する。そして、最終受信時刻からx秒が経過している場合には(S5でYES)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントが存在しないので、自機がサーバ・アクセスポイントSA(に選択(選出)されるべきである)と判定して(S6)、(自機がクライアント・モードである場合には、)サーバ・モードに遷移する。これに対して、最終受信時刻からx秒が経過していない場合には(S5でNO)、自機よりも優先度の高い対応アクセスポイントが存在するので、自機がクライアント・アクセスポイントCAであるべきと判定して(S7)、(自機がサーバ・モードである場合には、)クライアント・モードに遷移する。
上記S6で自機がサーバ・アクセスポイントSAと判定された場合には、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記の最終送信時刻(に格納されている時刻)、すなわち前回の優先度検出パケットの送信時刻から、所定時間y秒以上が経過したか否かを判定する(S8)。そして、最終送信時刻からy秒以上が経過している場合には(S8でYES)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、優先度検出パケットを送信して(S9)、上記の最終送信時刻の内容を現在時刻に更新する(S10)。この最終送信時刻の更新処理、又は上記S7の処理を終了すると、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記S2の処理に戻る。また、上記S8でy秒以上経過していない場合にも(S8でNO)、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、上記S2の処理に戻る。そして、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、稼働中は、上記S2乃至S10の処理を繰り返す。全ての対応アクセスポイントAP1〜3が、図4に示される処理を実行することにより、対応アクセスポイントAP1〜3の中から、一番優先度の高い対応アクセスポイントが、サーバ・アクセスポイントSAに選択される。
A−4.通信チャンネル自動選択処理
次に、サーバ・アクセスポイントSAが行う通信チャンネル自動選択処理について説明する。以下の説明では、上記の対応アクセスポイントAP1〜3のうち、対応アクセスポイントAP1が、上記のサーバ・アクセスポイントSAの選択処理によって選択されたサーバ・アクセスポイントSAであり、他の対応アクセスポイントAP2〜3が、クライアント・アクセスポイントCAである場合の例について、説明する。
図5は、上記の通信チャンネル自動選択時に、サーバ・アクセスポイントSA側が行う処理のフローチャートを示す。図6は、上記の通信チャンネル自動選択時に、クライアント・アクセスポイントCA側が行う処理のフローチャートを示す。また、図7乃至図11は、上記の通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す。
図7に示されるように、上記の対応アクセスポイントAP1〜3は、LANケーブルとハブ9を介して有線LANで接続されている。また、自動調整非対応アクセスポイント(図中の自動調整非対応AP)AP4は、サーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1)による通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整の対象にならないアクセスポイントである。以下の説明では、自動調整非対応アクセスポイントを、「非対応アクセスポイント」と略す。この非対応アクセスポイントAP4は、一つのBSSID(BSS4.1)を使用している。また、図1で説明したように、対応アクセスポイントAP1は、1つのBSSID(BSS1.1)を使用し、対応アクセスポイントAP2も、1つのBSSID(BSS2.1)を使用している。そして、対応アクセスポイントAP3は、上記のように、2つのBSSID(BSS3.1とBSS3.2)を使用している。
上記の使用環境において、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の電源をオンにして、これらの対応アクセスポイントAP1〜3を起動すると、有線LANを介した、対応アクセスポイントAP1〜3の相互間の優先度検出パケットの送受信により、対応アクセスポイントAP1が、所定の優先度情報に基づいて、サーバ・アクセスポイントSAとして選択される。この時点では、図7に示されるように、対応アクセスポイントAP1は、他の対応アクセスポイントAP2〜3と同様に、自機のBSSIDリスト(請求項における「BSSID設定情報」)のみを、自機のRAM13上に保持している。ここで、BSSIDリストとは、どの対応アクセスポイントが、どのBSSIDを使用しているかを示すリスト(のデータ)である。具体的には、BSSIDリストは、「各対応アクセスポイントの(MAC(Media Access Control)アドレス+各対応アクセスポイントの保持するBSSID)を1つのエントリ(レコード)として、このエントリを複数持つリストである。例えば、対応アクセスポイントAP3のBSSIDリストには、(対応アクセスポイントAP3のMACアドレス+BSS3.1)と、(対応アクセスポイントAP3のMACアドレス+BSS3.2)の2つのエントリが含まれる。従って、このBSSIDリストを参照することにより、各対応アクセスポイントAP1〜3が、いくつのBSSIDを使用しているかを判定することができる。なお、上記のBSSIDリストに含まれるMACアドレスは、請求項における「自動選択無線中継装置の識別情報」に相当する。
上記のサーバ・アクセスポイントSAの選択が完了すると、サーバ・アクセスポイントSAに選択された対応アクセスポイントAP1のCPU11(のBSSID設定情報取得部21)は、有線LANインタフェース15を用いて、クライアント・アクセスポイントCAである他の対応アクセスポイントAP2〜3から、これらのアクセスポイントの各々についてのBSSIDリストを取得する(図5のS11)。具体的には、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、図8に示されるように、他の対応アクセスポイントAP2〜3に、これらのアクセスポイントのBSSIDリストを送信させることにより(図6のS21)、他の対応アクセスポイントAP2〜3から、BSSIDリストを取得(収集)する。対応アクセスポイントAP1のCPU11(のBSSID設定情報取得部21)は、上記の取得したBSSIDリストをRAM13に格納する。このBSSIDリストには、他の対応アクセスポイントAP2〜3のMACアドレス(識別情報)と、他の対応アクセスポイントAP2〜3の有するBSSIDとが含まれている。
このとき、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の使用可能チャンネル情報取得部27)は、有線LANインタフェース15を用いて、他の全ての対応アクセスポイントAP2〜3の各々から、これらのアクセスポイントの各々についての使用可能な通信チャンネルの情報(対応アクセスポイントAP2〜3の各々で設定可能な(通信)チャンネルの値)を収集する。具体的には、例えば、他の対応アクセスポイントAP2〜3の各々が、いずれも、2.4GHz帯における1〜13の通信チャンネルを使用可能であるという情報を取得する。また、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の使用可能チャンネル情報取得部27)は、自機のROM12に格納された、自機の使用可能な通信チャンネルの情報を取得する。これらの使用可能な通信チャンネルの情報は、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の使用可能チャンネル情報取得部27)によって、RAM13に格納される。詳細は後述するが、これらの使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択が行われる。
また、このとき、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の帯域幅情報取得部23)は、有線LANインタフェース15を用いて、他の対応アクセスポイントAP2〜3の各々から、上記の使用可能な通信チャンネルの情報に加えて、上記のチャンネルボンディングを想定した、他の対応アクセスポイントAP2〜3の各々が使用する周波数帯域幅の情報である周波数帯域幅設定情報を取得する。この周波数帯域幅設定情報は、具体的には、他の対応アクセスポイントAP2〜3の各々が、20MHz、40MHz、80MHz、160MHzのいずれの周波数帯域幅を使用するかという情報である。また、このとき、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の帯域幅情報取得部23)は、自機のROM12に格納された、自機の周波数帯域幅設定情報も取得する。これらの周波数帯域幅設定情報は、対応アクセスポイントAP1のCPU11(の帯域幅情報取得部23)によって、RAM13に格納される。詳細は後述するが、これらの周波数帯域幅設定情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択を行うことが可能である。
対応アクセスポイントAP1(サーバ・アクセスポイントSA)のCPU11は、他の対応アクセスポイントAP2〜3(クライアント・アクセスポイントCA)におけるBSSIDリスト、使用可能な通信チャンネルの情報、及び周波数帯域幅設定情報のうちのいずれかの情報が変更される度に、これらの対応アクセスポイントAP2〜3からの変更された情報の取得処理を行う。
上記の他の対応アクセスポイントAP2〜3からのBSSIDリスト等の取得(収集)処理が完了すると、対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、無線子機インタフェース14bを用いて、例えば、通信チャンネルをチャンネル1からチャンネル13まで順次上げていきながら、パッシブスキャン等のチャンネルスキャンを行って、図9に示されるように、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコンに含まれる情報(ビーコン情報)を取得する(図5のS12)。対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、S12で取得したビーコン情報をRAM13に格納する。このビーコン情報は、請求項におけるチャンネル情報に相当し、対応アクセスポイントAP1の周囲に存在する各アクセスポイントについての、BSSIDと使用中チャンネルとビーコン(信号)の受信強度であるRSSI(Received Signal Strength Indicator)値とを含んでいる。より具体的に言うと、各ビーコン情報は、対応アクセスポイントAP1の周囲に存在する(検知された)各BSSIDに対応する、使用中チャンネルの番号(以下、「チャンネル番号」という)とRSSI値の情報である。なお、上記のビーコン情報に含まれる情報のうち、RSSI値の情報は、ビーコンに直接含まれる情報ではなく、ビーコン(信号)などを受信した際に得られる受信強度の情報である。
また、上記S12で(ビーコン情報取得部22が)取得するビーコン情報には、図9に示されるように、対応アクセスポイントAP2〜3以外のアクセスポイント(通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整の対象にならない非対応アクセスポイントAP4)が使用している通信チャンネルのビーコン情報が含まれる。
対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、上記の自機の周囲に存在する各アクセスポイントのビーコン情報の取得に加えて、他の対応アクセスポイントAP2〜3から、これらの対応アクセスポイントAP2〜3の周囲に存在する各アクセスポイントのビーコン情報を取得する。具体的には、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、有線LANインタフェース15を用いて、全てのクライアント・アクセスポイントCA(対応アクセスポイントAP2〜3)の各々に、チャンネル計算開始通知を発行(送信)する(図5のS13)。なお、この対応アクセスポイントAP1から対応アクセスポイントAP2〜3へのチャンネル計算開始通知の送信処理は、上記S12の対応アクセスポイントAP1による自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報の取得処理の前に行ってもよい。
対応アクセスポイントAP2〜3の各々のCPU11は、上記のチャンネル計算開始通知を受信すると(図6のS22でYES)、対応アクセスポイントAP1と同様に、自機の無線子機インタフェース14bを用いて、チャンネルスキャンを行って、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を取得する(図6のS23)。この対応アクセスポイントAP2〜3の各々によるビーコン情報の取得処理においても、上記S12の対応アクセスポイントAP1によるビーコン情報の取得処理と同様、他の対応アクセスポイントのビーコン情報だけではなく、非対応アクセスポイントAP4のビーコン情報も取得される。
そして、対応アクセスポイントAP2〜3の各々のCPU11は、上記のチャンネル計算開始通知に対する応答として、図10に示されるように、上記のチャンネルスキャンの結果である、対応アクセスポイントAP2〜3の各々の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を、自機の有線LANインタフェース15を用いて、サーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1)に送信する(図6のS24)。対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、全てのクライアント・アクセスポイントCA(対応アクセスポイントAP2〜3)から応答(ビーコン情報)が返ってくるまで待機して、他の対応アクセスポイントAP2〜3が取得した、これらの対応アクセスポイントの各々の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を収集(して、RAM13に格納)する(図5のS14)。この他の対応アクセスポイントAP2〜3から収集したビーコン情報と、S12で対応アクセスポイントAP1が取得したビーコン情報とが、請求項における「チャンネル情報取得部」が取得する「チャンネル情報」に相当する。すなわち、対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)により取得されるビーコン情報(「チャンネル情報」)は、対応アクセスポイントAP1が他の対応アクセスポイントAP2〜3から受信したビーコン情報を含んでいる。なお、図9に示される「ビーコン情報の取得」(処理)には、図5のS12に示される、対応アクセスポイントAP1によるビーコン情報の取得処理だけではなく、図6のS23に示される、対応アクセスポイントAP2〜3によるビーコン情報の取得処理が含まれる。すなわち、対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、対応アクセスポイントAP1〜3から、所定のエリア内に配された、対応アクセスポイントAP1〜3を含むアクセスポイント(対応アクセスポイントAP1〜3、及び非対応アクセスポイントAP4)のビーコン情報(これらのAP1〜4が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDとを含むビーコン情報)を取得する。
上記図5のS14のビーコン情報の収集処理が完了すると、対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報整理部24)は、図5のS12とS14で取得又は収集した全てのビーコン情報と、S11で収集したBSSIDリストに基づいて、(RAM13上の)同じアクセスポイントに関するビーコン情報をまとめる(図5のS15)。具体的には、ビーコン情報整理部24は、S11で取得したBSSIDリストに基づいて、S12とS14で取得・収集した全てのビーコン情報の中に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれているか否かを判定する。この判定の結果、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれていたときは、ビーコン情報整理部24は、S11で取得したBSSIDリストに基づいて、S12とS14で取得・収集したビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめる。
例えば、図10に示すように、S12とS14で取得・収集したビーコン情報の中に、2つのBSSID(BSS3.1とBSS3.2)を持つ対応アクセスポイントAP3のビーコン情報が含まれていたときには、ビーコン情報整理部24は、対応アクセスポイントAP3のビーコン情報に含まれているBSSIDと、S11で取得した対応アクセスポイントAP3のBSSIDリストに含まれているBSSIDとを照合して、対応アクセスポイントAP3のビーコン情報をまとめる。具体的には、図11に示されるように、対応アクセスポイントAP1が取得したBSS3.2のビーコン情報を削除することにより、対応アクセスポイントAP1が取得したBSS3.1のビーコン情報と、対応アクセスポイントAP1が取得したBSS3.2のビーコン情報とを、1つにまとめる。また、対応アクセスポイントAP2が取得したBSS3.2のビーコン情報を削除することにより、対応アクセスポイントAP2が取得したBSS3.1のビーコン情報と、対応アクセスポイントAP2が取得したBSS3.2のビーコン情報とを、1つにまとめる。
上記のビーコン情報をまとめる処理(ビーコン情報整理処理)が完了すると、対応アクセスポイントAP1のCPU11(のビーコン情報整理部24と判定部25とチャンネル選択部26)は、S15でまとめたビーコン情報を用いて、図12の説明で後述する通信チャンネル決定方法に従って、各対応アクセスポイントAP1〜3が使用する通信チャンネルを選択(決定)すると共に、S12とS14で取得・収集したビーコン情報(又はS15でまとめたビーコン情報)に基づいて、所定の送信出力計算アルゴリズムに従い、各対応アクセスポイントAP1〜3の送信出力を決定する(図5のS16)。なお、対応アクセスポイントAP1のチャンネル選択部26は、基本的に、対応アクセスポイントAP1〜3の全てが共通して使用可能な複数の通信チャンネルの中から、各対応アクセスポイントAP1〜3が使用する通信チャンネルを選択する。そして、対応アクセスポイントAP1のCPU11は、有線LANインタフェース15を用いて、他の対応アクセスポイント(クライアント・アクセスポイント)AP2〜3の各々に、S16で決定(計算)した各対応アクセスポイントAP2〜3の通信チャンネルと送信出力を送信する(図5のS17)と共に、自機の通信チャンネルと送信出力を、S16で決定した通信チャンネルと送信出力に変更する。また、各対応アクセスポイントAP2〜3も、サーバ・アクセスポイントSAである対応アクセスポイントAP1から、自機の通信チャンネルと送信出力を受信すると(図6のS25)、自機の通信チャンネルと送信出力を、受信した通信チャンネルと送信出力に変更する(図6のS26)。
サーバ・アクセスポイントSAである対応アクセスポイントAP1は、所定の時間が経過する毎に(図5のS18でYES)、上記のS12乃至S17の処理を繰り返す。また、クライアント・アクセスポイントCAである各対応アクセスポイントAP2〜3は、対応アクセスポイントAP1からチャンネル計算開始通知を受信する度に(図6のS22でYES)、上記S23乃至S26の処理を繰り返す。
A−4−1.通信チャンネル決定処理
次に、図12のフローチャートに加えて、図13及び図14を参照して、上記S16における通信チャンネルと送信出力の決定処理のうちの、通信チャンネルの決定処理について、詳述する。図13中の実線は、有線LANを表し、この有線LANで接続される(C)〜(F)は、上記の対応アクセスポイントAP1〜3と同様な、(通信チャンネルの自動選択機能、及び送信出力の自動調整機能に対応した)対応アクセスポイントを表す。また、図13中の(A)(B)は、上記の非対応アクセスポイントAP4と同様な、(通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整の対象にならない)非対応アクセスポイントを表す。
いま、各アクセスポイント(A)〜(F)が、図13に示される位置に配置されているとする。この状態において、サーバ・アクセスポイントSAは、上記のように、対応アクセスポイント(C)〜(F)の中から自律的に選択される。選択されたサーバ・アクセスポイントSAは、まず、図13中の(13ch、9ch等の各チャンネルに付した)×印で示されるように、通信チャンネル自動選択の対象になる全ての対応アクセスポイント(C)〜(F)の通信チャンネルを、「チャンネル未決定」の状態に変更する(図12のS31)。具体的には、サーバ・アクセスポイントSAは、RAM13上におけるチャンネル管理用テーブル中の全対応アクセスポイント(C)〜(F)のチャンネル番号を、「チャンネル未決定」の状態に変更すると共に、上記図5中のS15でアクセスポイント毎にまとめられたビーコン情報におけるチャンネル番号を、「チャンネル未決定」の状態に変更する。
上記のビーコン情報におけるチャンネル番号を「チャンネル未決定」の状態へ変更する処理について、図14を参照して、補足して説明する。図12は、上記図5中のS15でまとめられたビーコン情報における、対応アクセスポイント(F)から収集したビーコン情報を示す。図14中のA〜Cは、それぞれ、アクセスポイント(A)〜(C)のBSSIDを示す。サーバ・アクセスポイントSAは、図14に示されるように、非対応アクセスポイント(A)(B)のビーコン情報のチャンネル番号については、変更せず、対応アクセスポイント(C)のビーコン情報のチャンネル番号を、×の記号で表される「チャンネル未決定」の状態に変更する。
上記S31の「チャンネル未決定」の状態への変更処理が終了すると、サーバ・アクセスポイントSAは、自機の保有する最新のビーコン情報に基づいて、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントの中で、取得したビーコン情報が一番多い(BSSID混雑度が一番高い)対応アクセスポイントを、今回のチャンネル決定対象(チャンネル混雑度の計算対象)となる対応アクセスポイントとして選出する(S32)。具体的には、サーバ・アクセスポイントSAは、自機の保有する最新のビーコン情報に基づいて、非対応アクセスポイント(のBSSID)のビーコン情報の取得数と、「チャンネル決定済」状態の対応アクセスポイント(のBSSID)のビーコン情報の取得数の合計が最も多い、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントを、今回のチャンネル決定の対象となる対応アクセスポイント(以下、「今回の決定対象アクセスポイント」という)として選出する。
例えば、図13において、非対応アクセスポイント(A)の電波の受信可能範囲がZA、非対応アクセスポイント(B)の電波の受信可能範囲がZBであって、対応アクセスポイント(C)〜(F)は、相互に電波を受信可能であるとする。この場合には、対応アクセスポイント(C)は、他の対応アクセスポイント(D)〜(F)と異なり、2つの非対応アクセスポイント(A)(B)の両方のビーコン情報を取得することができるので、上記のビーコン情報の取得数の合計が最も多い、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントとなる。従って、この場合には、対応アクセスポイント(C)が、今回の決定対象アクセスポイントとして選出される。
次に、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、後述するチャンネル使用度計算アルゴリズムを用いて、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する各アクセスポイントについてのチャンネル使用度を求める。そして、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する各アクセスポイント毎のチャンネル使用度をまとめることにより、これらの各アクセスポイントの使用中チャンネル(各アクセスポイントが使用している通信チャンネル)を、図16に示されるような使用チャンネル状態としてまとめる。サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、上記の使用チャンネル状態に基づいて、今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な通信チャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する。サーバ・アクセスポイントSAのチャンネル選択部26は、上記の混雑度の判定結果に基づいて、混雑度が最小の通信チャンネルを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する(S33)。具体的には、サーバ・アクセスポイントSAは、自機の保有する(上記S15の処理においてアクセスポイント毎にまとめられた後の)最新のビーコン情報のうち、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報に基づいて、混雑度が最小の通信チャンネルを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして決定する。ここで、上記の判定部25による混雑度の判定は、各通信チャンネルと周波数帯が重複する近隣チャンネルの使用状態も考慮して、行われる。
このとき、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する対応アクセスポイントが、「チャンネル未決定」状態であれば、この対応アクセスポイントのビーコン情報については、今回の決定対象アクセスポイントのチャンネル使用度の計算には使用しない。例えば、図13に示される状態のときには、今回の決定対象アクセスポイントである、対応アクセスポイント(C)の周囲に存在する対応アクセスポイント(D)〜(F)は、(図中の×の記号で表される)「チャンネル未決定」状態であるので、これらの対応アクセスポイント(D)〜(F)のビーコン情報については、対応アクセスポイント(C)のチャンネル使用度の計算には使用しない。この時の対応アクセスポイント(C)の周囲の各通信チャンネルのチャンネル使用度及び混雑度は、図16に示されるように、対応アクセスポイント(A)及び(B)が使用しているチャンネル番号”1”及び“9”の通信チャンネルにおいて高くなる。図16の詳細については、後述する。
また、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する対応アクセスポイントが、「チャンネル決定済」状態であれば、この対応アクセスポイントについては、実際に設定されている(使用している)通信チャンネルではなく、計算された(本通信チャンネル決定処理で決定済の)チャンネルで動作しているものとして、チャンネル使用度の計算を行う。
具体的には、例えば、上記のように、初回の決定対象アクセスポイントが、対応アクセスポイント(C)である場合に、図14に示されるように、対応アクセスポイント(C)のビーコン情報が、「チャンネル決定済」状態に(新しいチャンネル番号”5”の状態に)変更された後で、2回目のチャンネル決定の対象となる対応アクセスポイント(以下、「2回目の決定対象アクセスポイント」という)のチャンネル決定処理を行う場合について考える。この場合には、「チャンネル決定済」状態である対応アクセスポイント(C)については、この時点において実際に使用している通信チャンネルのチャンネル番号”13”ではなく、本通信チャンネル決定処理で決定済の(ビーコン情報に反映済の)チャンネル番号”5”の通信チャンネルで動作しているものとして、チャンネル使用度の計算を行う。なお、この場合に、チャンネル使用度の計算に使用する対応アクセスポイント(C)のビーコン情報のRSSI値には、この時点において実際に使用している通信チャンネルのチャンネル番号”13”で観測された、対応アクセスポイント(C)のRSSI値(−60dBm)が、そのまま用いられる。
サーバ・アクセスポイントSAは、上記のような、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルの決定処理が終了すると、今回の決定対象アクセスポイントの状態を、「チャンネル決定済」状態に変更する(S34)。具体的には、RAM13上におけるチャンネル管理用テーブル中の、今回の決定対象アクセスポイントのチャンネル番号を、上記S33の処理で選択(決定)された通信チャンネルのチャンネル番号に変更すると共に、サーバ・アクセスポイントSAが保有する最新のビーコン情報に含まれる、今回の決定対象アクセスポイントのビーコン情報のチャンネル番号を、S33の処理で選択された通信チャンネルのチャンネル番号に変更する。
上記S34の処理が完了すると、サーバ・アクセスポイントSAは、RAM13上におけるチャンネル管理用テーブル中の全対応アクセスポイント(C)〜(F)のチャンネル番号を参照して、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントが存在するか否かをチェックする。そして、サーバ・アクセスポイントSAは、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントがなくなるまで(S35でNOになるまで)、上記S32乃至S35の処理を繰り返すことにより、全対応アクセスポイントが使用する通信チャンネルを決定する。
A−4−1−1.チャンネル使用度計算アルゴリズム
次に、上記S33の処理において、チャンネル使用度が最小の通信チャンネルを求めるのに使用されるチャンネル使用度計算アルゴリズムについて、説明する。今回の決定対象アクセスポイントの周囲のアクセスポイント(のうち、チャンネル未決定状態ではないアクセスポイント)のBSSIDの数をX、今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各アクセスポイントのBSSIDに対応するインデックス番号をx、今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各アクセスポイントのBSSIDを、Bssid(x)(ただし、x=1,2,3,・・・,X)とする。なお、上記のインデックス番号xは、正確に言うと、Bssid(1)、Bssid(2)、Bssid(3)、・・・,Bssid(X)を要素とする配列Bssidの添え字である。また、サーバ・アクセスポイントSAの保有する最新のビーコン情報のうち、今回の決定対象アクセスポイントが観測(取得)した、Bssid(x)のBSSIDを有するビーコン情報のチャンネル番号(Bssid(x)のビーコンを送信するアクセスポイントが使用する通信チャンネルの番号)を、Ch(x)とする。そして、サーバ・アクセスポイントSAの保有する最新のビーコン情報のうち、今回の決定対象アクセスポイントが観測(取得)した、Bssid(x)のBSSIDを有するビーコン情報のRSSI値(Bssid(x)のビーコン受信時のRSSI値)を、Rssi(x)とする。なお、以下のチャンネル使用度の計算では、Rssi(x)は、dBm表記の数値をそのまま用いるのではなく、正の数値に正規化された上で、チャンネル使用度の計算に用いられる。
ある通信チャンネルyのチャンネル使用度をweight(y)としたとき、各通信チャンネルの混雑度は、以下の式(1)(チャンネル使用度計算アルゴリズム)により計算される。
Figure 2016019065
なお、上記式(1)において、今回の決定対象アクセスポイントの周囲のアクセスポイントのBSSIDの数Xは、今回の決定対象アクセスポイントが観測(取得)したビーコン情報の数を表し、上記図5のS15で、同じアクセスポイントのビーコン情報をまとめていることを考慮すると、今回の決定対象アクセスポイントがビーコン情報を観測することが可能な、今回の決定対象アクセスポイントの周囲のアクセスポイントの数を表す。また、この「BSSIDの数」Xには、チャンネル未決定状態のアクセスポイントのBSSIDは、含まれない。
サーバ・アクセスポイントSAは、自機の保有する最新のビーコン情報のうち、今回の決定対象アクセスポイントが観測(取得)した(今回の決定対象アクセスポイントの周囲のアクセスポイントの)ビーコン情報に基づいて、上記式(1)を用いた各通信チャンネルのチャンネル使用度の計算を行う。
上記式(1)は、以下の計算を意味する。すなわち、(i)上記の今回の決定対象アクセスポイントが取得したビーコン情報の中に、通信チャンネルyを使用しているアクセスポイントのビーコン情報がある場合は、そのビーコン情報の正規化されたRSSI値を、そのまま、通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に加算する。(ii)上記の今回の決定対象アクセスポイントが取得したビーコン情報の中に、通信チャンネル(y±1)を使用しているアクセスポイントのビーコン情報がある場合は、そのビーコン情報のRSSI値を0.66倍した値を、通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に加算する。(iii)上記の今回の決定対象アクセスポイントが取得したビーコン情報の中に、通信チャンネル(y±2)を使用しているアクセスポイントのビーコン情報がある場合は、そのビーコン情報のRSSI値を0.5倍した値を、通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に加算する。なお、上記式(1)における0.66や0.5の係数は、あくまで例示であり、チャンネル使用度weight(y)を計算する際における、通信チャンネルyの近隣の通信チャンネルを使用しているアクセスポイントのビーコン情報のRSSI値に乗算する重み(係数)の値は、これらに限定されない。
上記の今回の決定対象アクセスポイントが取得したビーコン情報の全てを用いて、上記(i)〜(iii)の処理を行うことにより、ある通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)を求めることができる。そして、サーバ・アクセスポイントSAが、上記S11の処理の直後で収集した各対応アクセスポイントについての使用可能な通信チャンネルの情報、及びサーバ・アクセスポイントSAが有する自機の使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な全ての通信チャンネルを判断し、この全ての通信チャンネルについて、上記式(1)の計算を行うことにより、今回の決定対象アクセスポイントの周辺における、(今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な)全通信チャンネルのチャンネル使用度を求めることができる。
図15は、上記式(1)のチャンネル使用度計算アルゴリズムをプログラム(図2中の通信チャンネル選択プログラム18に含まれるサブルーチン)で実行する場合の処理手順を表すフローチャートである。この処理では、まず、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11(のビーコン情報整理部24)は、各通信チャンネルのチャンネル使用度計算用の配列の一種であるweight(y)を全て初期化(0クリア)する(S41〜S44)。
次に、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11(のビーコン情報整理部24)は、今回の決定対象アクセスポイントが取得した各ビーコン情報のRssi(x)を、そのビーコン情報に含まれるチャンネル番号Ch(x)に対応する、チャンネル使用度(の配列データ)weight(Ch(x))に、そのまま加算する(S46)。また、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、今回の決定対象アクセスポイントが取得した各ビーコン情報のRssi(x)を0.66倍した値を、そのビーコン情報に含まれるチャンネル番号Ch(x)の前後のチャンネル番号のチャンネル使用度weight(Ch(x)±1)に、加算する(S47及びS48)。さらにまた、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、今回の決定対象アクセスポイントが取得した各ビーコン情報のRssi(x)を0.5倍した値を、そのビーコン情報に含まれるチャンネル番号Ch(x)と2つ離れたチャンネル番号のチャンネル使用度weight(Ch(x)±2)に、加算する(S49及びS50)。ただし、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、あくまでも、(Ch(x)−1)や(Ch(x)−2)の値が、1以上になる場合に限り、上記S48及びS50の処理を行う。また、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、あくまでも、(Ch(x)+1)や(Ch(x)+2)の値が、存在するチャンネル番号(今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な通信チャンネルのチャンネル番号)の中で最大のチャンネル番号を超えない範囲で、上記S47及びS49の処理を行う。
サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、今回の決定対象アクセスポイントが観測(取得)した(ビーコン情報に含まれる)、今回の決定対象アクセスポイントの周囲のBSSID(のうち、チャンネル未決定状態のアクセスポイントのBSSIDを除いた)数の分だけ、すなわち、今回の決定対象アクセスポイントの周囲のアクセスポイント(のうち、チャンネル未決定状態のアクセスポイントを除いたアクセスポイント)の数の分だけ、上記S46〜S50の処理を繰り返すことにより(S52)、今回の決定対象アクセスポイントの周辺における、(今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な)全通信チャンネルのチャンネル使用度を求める。この全通信チャンネルのチャンネル使用度は、今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各アクセスポイントの使用中チャンネルを、各通信チャンネルの周波数帯の重なりを考慮してまとめたものであり、上記の「使用チャンネル状態」(図16参照)に相当する。
なお、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11(のビーコン情報整理部24)は、今回の決定対象アクセスポイントの周囲の対応アクセスポイントがチャンネルボンディング機能を用いている場合でも、上記の帯域幅情報取得部23により取得した周波数帯域幅設定情報を用いて、この対応アクセスポイントが使用している周波数帯域幅を考慮することにより、今回の決定対象アクセスポイントの周辺の全通信チャンネルのチャンネル使用度(上記の「使用チャンネル状態」)を正確に求めることができる。
A−4−1−2.混雑度最小の通信チャンネルの選択処理
次に、サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、上記の使用チャンネル状態に基づいて、今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な通信チャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する。サーバ・アクセスポイントSAのチャンネル選択部26は、上記の混雑度の判定結果に基づいて、今回の決定対象アクセスポイントが使用可能な複数の通信チャンネルの中から、今回の決定対象アクセスポイントが使用する通信チャンネルを選択する。具体的には、サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、上記のチャンネル使用度計算アルゴリズムを用いた計算の結果、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyを抽出する。そして、サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが1つしか存在しなかった場合は、この通信チャンネルが、混雑度が最小の通信チャンネルであると判定する。そして、サーバ・アクセスポイントSAのチャンネル選択部26は、上記の混雑度の判定結果に基づいて、上記のチャンネル使用度が0となる通信チャンネルを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する。なお、上記の判定部25による混雑度の判定は、各通信チャンネルと周波数帯が重複する近隣チャンネルの使用状態も考慮して、行われる。従って、上記のように、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが1つしか存在しない場合にも、この通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に、この通信チャンネルyと周波数帯が重複する近隣チャンネルのチャンネル使用度も加算して、これらの合算値に基づき、上記の混雑度の判定を行ってもよいが、一般に、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyについては、その近隣チャンネルのチャンネル使用度も低い場合が多いので、上記の例では、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが1つしか存在しない場合に、この通信チャンネルが、混雑度が最小の通信チャンネルであると判定した(みなした)。
図16は、上記の「使用チャンネル状態」(今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する各アクセスポイント毎のチャンネル使用度をまとめたもの)を示す。図16に示されるように、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが複数存在する場合は、サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、weight(y)が0となる(通信チャンネルの)区間が最も長い(weight(y)が連続して0となる(通信チャンネルの)区間数が最も多い)区間の中心の通信チャンネルが、混雑度が最小の通信チャンネルであると判定する。そして、サーバ・アクセスポイントSAのチャンネル選択部26は、上記の混雑度の判定結果に基づいて、上記の0となる区間が最も長い区間の中心の通信チャンネル(図16中のチャンネル番号”5”の通信チャンネル)を、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する。すなわち、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11の判定部25は、各通信チャンネルの混雑度に加えて、各通信チャンネルと周波数帯が重複する近隣チャンネルの使用状態も考慮して、混雑度の判定を行う。
さらにまた、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが存在しなかった場合は、サーバ・アクセスポイントSAの判定部25は、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyが、混雑度が最小の通信チャンネルであると判定する。そして、サーバ・アクセスポイントSAのチャンネル選択部26は、上記の混雑度の判定結果に基づいて、上記のチャンネル使用度が最小の通信チャンネルyを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する。なお、上記のチャンネル使用度が0となる通信チャンネルが1つしか存在しない場合と同様に、このチャンネル使用度が0となる通信チャンネルが存在しない場合にも、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyのチャンネル使用度に、この通信チャンネルyと周波数帯が重複する近隣チャンネルのチャンネル使用度を加算して、これらの合算値に基づき、上記の混雑度の判定を行ってもよい。しかしながら、一般に、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyと同様に、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyについても、その近隣チャンネルのチャンネル使用度が低い場合が多いので、上記の例では、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyが、混雑度が最小の通信チャンネルであると判定した(みなした)。
また、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11のビーコン情報整理部24、判定部25及びチャンネル選択部26は、今回の決定対象アクセスポイントがチャンネルボンディング機能を用いている場合でも、上記の帯域幅情報取得部23により取得した周波数帯域幅設定情報を用いて、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)することが可能である。例えば、今回の決定対象アクセスポイントが40MHzの周波数帯域幅を使用する場合には、20MHz離れた2つの通信チャンネル(例えば、1チャンネルと5チャンネル等)の全ての組み合わせについて、これらの通信チャンネルのチャンネル使用度weight(y)の合計値を計算し、この合計値が最小となる2つの通信チャンネルのうち、小さい方のチャンネル番号の通信チャンネル(例えば、上記の1チャンネルと5チャンネルの2つの通信チャンネルの組み合わせの場合は、1チャンネル)を、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する等の方法により、今回の決定対象アクセスポイントが使用する周波数帯域幅を考慮した通信チャンネルの選択を行うことができる。
なお、上記図16の説明において、今回の決定対象アクセスポイントが20MHzの周波数帯域幅を使用するときに、チャンネル使用度weight(y)が0となる通信チャンネルyが存在しなかった場合は、チャンネル使用度weight(y)が最小の通信チャンネルyを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する点を記載したが、この点は、チャンネルボンディング機能を用いている場合でも、同様である。すなわち、例えば、今回の決定対象アクセスポイントが40MHzの周波数帯域幅を使用する場合には、20MHz離れた2つの通信チャンネルの全ての組み合わせについて、これらの通信チャンネルのチャンネル使用度weight(y)の合計値を計算し、この合計値が0となる2つの通信チャンネル(の組み合わせ)が存在しない場合でも、この合計値が最小となる2つの通信チャンネルのうち、小さい方のチャンネル番号の通信チャンネルを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する。
サーバ・アクセスポイントSAのCPU11のチャンネル選択部26は、上記のような今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルの選択(決定)処理を繰り返すことにより、全ての決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルを選択する。
上記のように、本実施形態の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1等)によれば、自機の取得したビーコン情報、及び各クライアント・アクセスポイントCA(他の対応アクセスポイントAP2〜3等)から取得したビーコン情報に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれていたときに、自機を含む各対応アクセスポイントから取得したBSSIDリストとビーコン情報とに基づいて、ビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめることができる。すなわち、サーバ・アクセスポイントSAのビーコン情報整理部24は、自機を含む各対応アクセスポイントから取得したBSSIDリストとビーコン情報とに基づいて、各アクセスポイントの使用中チャンネル(各アクセスポイントが使用している通信チャンネル)を、図16に示されるような使用チャンネル状態としてまとめることができる。これにより、対応アクセスポイントの周囲に、1台で複数のBSSIDを持ち、異なるBSSIDのビーコン情報を、同じ通信チャンネルで送信する対応アクセスポイントが存在する場合でも、上記の使用チャンネル状態に基づき、各通信チャンネルを使用中のアクセスポイントの実際の数に応じた、各通信チャンネルの混雑度の判定を行うことができる。従って、このような場合でも、各対応アクセスポイントの周囲における実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができる。
また、従来の通信チャンネル選択装置では、通信チャンネル自動選択の対象とならないアクセスポイント(上記の非対応アクセスポイントAP4に相当)が送信するビーコン情報については、各通信チャンネルの混雑度の計算に使用しなかった。このため、自動選択アクセスポイント(上記の対応アクセスポイントAP1〜3に相当)の周囲に、上記の通信チャンネル自動選択の対象とならないアクセスポイントが存在する場合には、混雑した通信チャンネルを選択してしまう可能性があった。これに対して、本実施形態のサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1等)によれば、上記図9及び図10の説明で述べたように、ビーコン情報取得部22が取得するビーコン情報には、対応アクセスポイント以外の(通信チャンネル自動選択の対象とならない)非対応アクセスポイントAP4が使用している通信チャンネルのビーコン情報が含まれる。これにより、従来の通信チャンネル選択装置と異なり、通信チャンネル自動選択の対象とならない非対応アクセスポイントAP4が送信するビーコン情報についても、各通信チャンネルのチャンネル使用度及び混雑度の計算に使用することができるので、対応アクセスポイントの周囲における実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができる。
さらにまた、本実施形態のサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1等)によれば、各対応アクセスポイントについての使用可能な通信チャンネルの情報を取得する使用可能チャンネル情報取得部27を備えたことにより、チャンネル使用度が最小の通信チャンネルの判定を正確に行うことができる。
また、本実施形態のサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1等)によれば、対応アクセスポイントの各々についての周波数帯域幅設定情報を取得する帯域幅情報取得部23をさらに備え、帯域幅情報取得部23により取得した周波数帯域幅設定情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択を行うようにした。これにより、取得した周波数帯域幅設定情報を用いて、この対応アクセスポイントが使用している周波数帯域幅を考慮することで、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択を、正確に行うことができる。
B.第2実施形態
B−1.ネットワークの構成
次に、本発明の第2の実施形態の通信チャンネル選択装置である無線LANコントローラについて説明する。本実施形態と第1の実施形態との差異は、本発明の通信チャンネル選択装置が、上記の対応アクセスポイントの中から自律的に選択されたサーバ・アクセスポイントではなく、対応アクセスポイントとは異なる(対応アクセスポイント以外の)通信装置である無線LANコントローラであるという点である。この無線LANコントローラは、対応アクセスポイントの集中管理、及び集中制御を行うための機器であり、全ての対応アクセスポイントの通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整に必要な情報を収集して、これらの通信チャンネル及び送信出力を決定(算出)する機能を有する。
図17は、上記の無線LANコントローラ30と、この無線LANコントローラ30により管理・制御される対応アクセスポイントAP1〜3とを含むネットワークの例を示す構成図である。図17に示される本実施形態のネットワークの構成は、無線LANコントローラ30が、対応アクセスポイントAP1〜3を接続する有線LANに、ハブ9を介して接続されている点以外は、図1に示される第1の実施形態のネットワークと同様である。従って、図17中において、図1と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その説明を省略する。また、本実施形態では、第1の実施形態と異なり、いずれの対応アクセスポイントAP1〜3も、サーバ・アクセスポイントSAとして選択されることはない。なお、本実施形態においても、対応アクセスポイントAP1〜3は、いずれも、同じセグメント内の(同じサブネットに属する)アクセスポイントであるものとする。
B−2−1.無線LANコントローラの概略構成
図18は、上記の無線LANコントローラ30の概略の電気的ブロック構成を示す。無線LANコントローラ30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、有線LANインタフェース(有線LAN I/F)35と、バス36とを備えている。CPU31と、ROM32と、RAM33と、有線LANインタフェース35とは、バス36を介して相互に接続されている。
上記のROM32は、後述する通信チャンネルの自動選択処理(及び送信出力の自動調整処理)を行うためのプログラムであるサーバ側通信チャンネル選択プログラム38等の各種のプログラムや初期設定データを格納している。このサーバ側通信チャンネル選択プログラム38の処理の詳細については、下記の「B−3.通信チャンネル自動選択処理」において後述するが、サーバ側通信チャンネル選択プログラム38は、第1の実施形態における通信チャンネル選択プログラム18が行う処理のうち、サーバ・アクセスポイントSA側が行う処理のみを記載したプログラムに類似している。
上記のCPU31は、BSSID設定情報取得部41と、ビーコン情報取得部42(請求項におけるチャンネル情報取得部)と、帯域幅情報取得部43と、ビーコン情報整理部44(請求項におけるチャンネル情報整理部)と、判定部45と、チャンネル選択部46と、使用可能チャンネル情報取得部47とを有している。CPU31は、ROM32に格納された各種のプログラムをRAM33に展開して実行することにより、無線LANコントローラ30の全体の動作を制御する。上記のBSSID設定情報取得部41、ビーコン情報取得部42、帯域幅情報取得部43、ビーコン情報整理部44、判定部45、チャンネル選択部46、及び使用可能チャンネル情報取得部47の機能は、基本的に、第1の実施形態のサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1)の機能と同様である。ただし、本実施形態における無線LANコントローラ30の機能部(41〜47)は、情報の送受信先が、第1の実施形態におけるサーバ・アクセスポイントSAの機能部(21〜27)と異なり、全ての対応アクセスポイントAP1〜3である。この点については、図20及び図21の説明で詳述する。
B−2−2.対応アクセスポイントAP1〜3の概略構成
図19は、対応アクセスポイントAP1〜3の概略の電気的ブロック構成を示す。対応アクセスポイントAP1〜3は、全て同様の電気的ブロック構成を有しているので、ここでは、対応アクセスポイントAP1の電気的ブロック構成についてのみ説明する。本実施形態における対応アクセスポイントAP1のハードウェア自体は、図2に示される第1の実施形態の対応アクセスポイントAP1のハードウェアと、基本的に、同じである。従って、図19中において、図2と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その説明を省略する。図19において、図2と異なる点は、対応アクセスポイントAP1が、ROM12に、図2中の通信チャンネル選択プログラム18の代わりに、クライアント側通信チャンネル選択プログラム51を格納している点と、この格納しているプログラムの相違に起因して、CPU11が、図2中の各機能部(BSSID設定情報取得部21、ビーコン情報取得部22、帯域幅情報取得部23、ビーコン情報整理部24、判定部25、チャンネル選択部26、及び使用可能チャンネル情報取得部27)を有していない点である。
上記のクライアント側通信チャンネル選択プログラム51は、第1の実施形態における通信チャンネル選択プログラム18が行う処理のうち、クライアント・アクセスポイントCA側が行う処理のみを記載したプログラムに類似している。
B−3.通信チャンネル自動選択処理
次に、図20のフローチャートを参照して、本無線LANコントローラ30が行う通信チャンネル自動選択処理について説明する。図20は、通信チャンネル自動選択時に、無線LANコントローラ30側が行う処理のフローチャートを示す。図21は、通信チャンネル自動選択時に、対応アクセスポイントAP1〜3側が行う処理のフローチャートを示す。
図20に示されるように、無線LANコントローラ30のCPU31(のBSSID設定情報取得部41)は、通信チャンネル自動選択処理に入ると、有線LANインタフェース35を用いて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3から、これらのアクセスポイントの各々についてのBSSIDリストを取得(収集)する(図20のS61)。具体的には、無線LANコントローラ30のCPU31は、全ての対応アクセスポイントAP1〜3に、これらのアクセスポイントのBSSIDリストを送信させることにより(図21のS71)、対応アクセスポイントAP1〜3から、BSSIDリストを取得(収集)する。無線LANコントローラ30のCPU31(のBSSID設定情報取得部41)は、取得したBSSIDリストをRAM33に格納する。
また、無線LANコントローラ30のCPU31(の使用可能チャンネル情報取得部47)は、有線LANインタフェース35を用いて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の各々から、これらのアクセスポイントの各々についての使用可能な通信チャンネルの情報を収集する。また、無線LANコントローラ30のCPU31(の帯域幅情報取得部43)は、有線LANインタフェース35を用いて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の各々から、周波数帯域幅設定情報を取得する。これらの使用可能な通信チャンネルの情報、及び周波数帯域幅設定情報は、無線LANコントローラ30のCPU31(の使用可能チャンネル情報取得部47及び帯域幅情報取得部43)によって、RAM13に格納される。
上記の各対応アクセスポイントAP1〜3からのBSSIDリスト等の取得(収集)処理が完了すると、無線LANコントローラ30のCPU31(のビーコン情報取得部42)は、図5のS12に相当する処理(自機によるビーコン情報の取得処理)を行わず、有線LANインタフェース35を用いて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の各々に、チャンネル計算開始通知を発行(送信)する(図20のS62)。各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、このチャンネル計算開始通知を受信すると(図21のS72でYES)、無線子機インタフェース14bを用いて、チャンネルスキャンを行って、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を取得する(図21のS73)。この各対応アクセスポイントAP1〜3によるビーコン情報の取得処理においては、各対応アクセスポイントAP1〜3のビーコン情報だけではなく、(図7〜9中のAP4と同様な)非対応アクセスポイントのビーコン情報も取得される。
そして、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、上記のチャンネル計算開始通知に対する応答として、上記のチャンネルスキャンの結果である、各対応アクセスポイントAP1〜3の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を、有線LANインタフェース15を用いて、無線LANコントローラ30に送信する(図21のS74)。無線LANコントローラ30のCPU31(のビーコン情報取得部42)は、全ての対応アクセスポイントAP1〜3から応答(ビーコン情報)が返ってくるまで待機して、全ての対応アクセスポイントAP1〜3が取得した、これらの対応アクセスポイントの各々の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を収集して(図20のS63)、RAM33に格納する。
上記のビーコン情報の収集処理が完了すると、無線LANコントローラ30のCPU31(のビーコン情報整理部44)は、図20のS63で収集した全てのビーコン情報と、S61で収集したBSSIDリストに基づいて、上記第1の実施形態と同じ方法で、同じアクセスポイントに関するビーコン情報をまとめる(図20のS64)。
上記のビーコン情報をまとめる処理(ビーコン情報整理処理)が完了すると、無線LANコントローラ30のCPU31(のビーコン情報整理部44と判定部45とチャンネル選択部46)は、図12の説明で述べた通信チャンネル決定方法に従って、各対応アクセスポイントAP1〜3が使用する通信チャンネルを選択(決定)すると共に、S63で収集したビーコン情報(又はS64でまとめたビーコン情報)に基づいて、所定の送信出力計算アルゴリズムに従い、各対応アクセスポイントAP1〜3の送信出力を決定する(図20のS65)。そして、無線LANコントローラ30のCPU31は、有線LANインタフェース35を用いて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の各々に、S65で決定(計算)した各対応アクセスポイントAP1〜3の通信チャンネルと送信出力を送信する(図20のS66)。
各対応アクセスポイントAP1〜3は、無線LANコントローラ30から、自機の(使用すべき)通信チャンネルと送信出力を受信すると(図21のS75)、自機の通信チャンネルと送信出力を、受信した通信チャンネルと送信出力に変更する(図21のS76)。
無線LANコントローラ30は、所定の時間が経過する毎に(図20のS67でYES)、上記のS62乃至S66の処理を繰り返す。また、各対応アクセスポイントAP1〜3は、無線LANコントローラ30からチャンネル計算開始通知を受信する度に(図21のS72でYES)、上記S73乃至S76の処理を繰り返す。
本実施形態の通信チャンネル選択装置である無線LANコントローラ30によれば、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の各々から取得したビーコン情報に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれていたときに、各対応アクセスポイントAP1〜3から取得したBSSIDリストに基づいて、ビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめることができる。これにより、上記第1の実施形態の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイントSAと同様な効果を得ることができる。
B−4−1.第2実施形態の変形例1
上記の説明では、本実施形態の通信チャンネル選択装置が、無線LANコントローラ30である場合の例を示したが、本実施形態の通信チャンネル選択装置は、アクセスポイント管理用ソフトウエアを実行するコンピュータや、いわゆる無線LANスイッチ等の、対応アクセスポイントAP1〜3以外の通信装置であってもよい。
B−4−2.第2実施形態の変形例2
上記の説明では、無線LANコントローラ30が、同じセグメント内の全ての対応アクセスポイントAP1〜3から収集したビーコン情報とBSSIDリストに基づいて、全ての対応アクセスポイントAP1〜3が使用する通信チャンネル及び送信出力を決定するための計算を、まとめて行った。けれども、同じセグメント内の複数の対応アクセスポイントを、例えば、1階の対応アクセスポイントのグループと、2階の対応アクセスポイントのグループとに、グループ分けして、無線LANコントローラ30が、各グループの対応アクセスポイントから、ビーコン情報とBSSIDリストに加えて、自機(各対応アクセスポイント)が所属するグループを示す情報(グループ情報)を取得し、対応アクセスポイントのグループ毎に、通信チャンネル及び送信出力を決定するための計算を行ってもよい。具体的には、無線LANコントローラ30が、対応アクセスポイントの各々から、上記のグループ情報を取得するためのグループ情報取得部をさらに備え、無線LANコントローラ30のビーコン情報整理部44は、グループ情報取得部により取得したグループ情報に基づいて、S64でまとめた後のビーコン情報を、グループ毎のビーコン情報に分類し、この各グループ毎のビーコン情報に基づき、上記図15に示されるチャンネル使用度計算アルゴリズムを用いて、各グループ毎の各通信チャンネルのチャンネル使用度を求めることにより、グループ毎に使用チャンネル状態をまとめる。そして、無線LANコントローラ30の判定部45は、上記のグループ情報に基づいて、各グループ毎に、各通信チャンネルの混雑度を判定する。そして、無線LANコントローラ30のチャンネル選択部46は、図12の説明で述べた通信チャンネル決定方法と同様な方法で、グループ毎に、そのグループ内の各対応アクセスポイントが使用する通信チャンネルを選択(決定)すると共に、上記S64でまとめたビーコン情報に基づいて、所定の送信出力計算アルゴリズムに従い、グループ内の各対応アクセスポイントの送信出力を決定する。
C.第3実施形態
C−1.ネットワークの構成
次に、本発明の第3の実施形態の通信チャンネル選択装置である対応アクセスポイントAP1〜3について説明する。本実施形態の対応アクセスポイントAP1〜3の周辺のネットワーク構成は、基本的に、図1に示される第1の実施形態の対応アクセスポイントAP1〜3の周辺のネットワーク構成と同じであるので、図1に付した符号と同じ符号を用いて、以下の説明を行う。ただし、本実施形態では、第1の実施形態と異なり、対応アクセスポイントAP1〜3が、サーバ・アクセスポイントSAとクライアント・アクセスポイントCAに分類されることはなく、全ての対応アクセスポイントAP1〜3は、機能的に対等の立場にあり、各対応アクセスポイントAP1〜3が行う処理も同じである。
第1の実施形態では、対応アクセスポイントAP1〜3の中から自律的に選択されたサーバ・アクセスポイントSA(対応アクセスポイントAP1)が、他の対応アクセスポイントAP2〜3(クライアント・アクセスポイントCA)から、対応アクセスポイントAP1〜3の通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整に必要な情報を収集して、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の通信チャンネル及び送信出力を決定(算出)した。これに対して、本実施形態では、各対応アクセスポイントAP1〜3が、他の対応アクセスポイントと、自機の通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整に必要な情報(BSSIDリストやビーコン情報)を共有して、これらの情報に基づき、自機の通信チャンネル及び送信出力を決定(算出)する。
C−2.対応アクセスポイントAP1〜3の概略構成
本実施形態の対応アクセスポイントAP1〜3の回路構成(電気的ブロック構成)は、図2に示される第1の実施形態の対応アクセスポイントAP1と基本的に同じであるので、図2に付した符号と同じ符号を用いて、以下の説明を行う。
C−3.通信チャンネル自動選択処理
次に、図22のフローチャートに加えて、図23〜図27の説明図を参照して、本対応アクセスポイントAP1〜3が行う通信チャンネル自動選択処理について説明する。図22は、通信チャンネル自動選択時に、各対応アクセスポイントAP1〜3が行う処理のフローチャートを示す。また、図23〜図27は、上記の通信チャンネル自動選択処理の概略の仕組みを示す。
図23に示されるように、対応アクセスポイントAP1〜3の使用環境は、図7に示される第1の実施形態における対応アクセスポイントAP1〜3の使用環境と同じである。すなわち、対応アクセスポイントAP1〜3は、LANケーブルとハブ9を介して有線LANで接続されている。また、対応アクセスポイントAP1〜3の周辺には、非対応アクセスポイントAP4が配されている。
上記の使用環境において、全ての対応アクセスポイントAP1〜3の電源をオンにして、これらの対応アクセスポイントAP1〜3を起動する。この時点では、図23に示されるように、各対応アクセスポイントAP1〜3は、自機のBSSIDリスト(請求項における「BSSID設定情報」)のみを、RAM13上に保持している。この状態において、各対応アクセスポイントAP1〜3間の(有線LANを介した)通信が可能になると、図24に示されるように、各対応アクセスポイントAP1〜3は、他の対応アクセスポイントの各々から、これらのアクセスポイントの各々についてのBSSIDリストを取得して、自機のRAM13に格納する(S81)。言い換えると、各対応アクセスポイントAP1〜3は、他の対応アクセスポイントの各々との間で、BSSIDリストを共有する。
次に、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11(のビーコン情報取得部22)は、無線子機インタフェース14bを用いて、第1の実施形態と同様な方法で、チャンネルスキャンを行って、図25に示されるように、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコンに含まれる情報(ビーコン情報)を取得して、自機のRAM13に格納する(S82)。このビーコン情報には、図25に示されるように、対応アクセスポイントAP2〜3以外のアクセスポイント(通信チャンネル自動選択及び送信出力自動調整の対象にならない非対応アクセスポイントAP4)のビーコン情報が含まれる。
各対応アクセスポイントAP1〜3は、上記S82の自機によるビーコン情報の取得が完了すると、図26に示されるように、他の対応アクセスポイントが取得した、これらの対応アクセスポイントの各々の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を取得して、自機のRAM13に格納する(S83)。取得及び格納されるビーコン情報には、他の対応アクセスポイントが取得した、自機(各対応アクセスポイントAP1〜3)のビーコン情報が含まれる。従って、各対応アクセスポイントAP1〜3は、他の対応アクセスポイントの各々との間で、ビーコン情報を共有する。
上記図22のS83のビーコン情報の収集処理が完了すると、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11(のビーコン情報整理部24)は、それぞれ、図22のS82とS83で取得した全てのビーコン情報と、S81で収集したBSSIDリストに基づいて、第1の実施形態と同じ方法で、図27に示されるように、(RAM13上の)同じアクセスポイントに関するビーコン情報をまとめる(S84)。すなわち、ビーコン情報整理部24は、S81で取得したBSSIDリストに基づいて、S82とS83で取得した全てのビーコン情報の中に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれているか否かを判定する。この判定の結果、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれていたときは、ビーコン情報整理部24は、S81で取得したBSSIDリストに基づいて、S82とS83で取得したビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめる。
上記のビーコン情報をまとめる処理が完了すると、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11のビーコン情報整理部24は、上記S84でまとめたビーコン情報を用いて、上記式(1)及び図15で説明したチャンネル使用度計算アルゴリズムに従い、自機の周辺の(自機が使用可能な)全通信チャンネルのチャンネル使用度((上記の「使用チャンネル状態」))を求める。そして、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11の判定部25とチャンネル選択部26は、上記の「A−4−1−2.混雑度最小の通信チャンネルの選択処理」と同様な方法で、混雑度が最小の通信チャンネルを、自機の使用する通信チャンネルとして選択(決定)する(S85)。具体的には、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、自機の保有する(上記S84の処理においてアクセスポイント毎にまとめられた後の)ビーコン情報のうち、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報に基づいて、混雑度が最小の通信チャンネルを、自機の使用する通信チャンネルとして決定する。また、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、S82とS83で取得したビーコン情報(又はS84でまとめたビーコン情報)に基づいて、所定の送信出力計算アルゴリズムに従い、自機の送信出力を決定する。なお、本実施形態では、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、第1の実施形態のサーバ・アクセスポイントSAと異なり、他の対応アクセスポイントの通信チャンネル及び送信出力の決定を行わず、自機の通信チャンネル及び送信出力の決定のみを行う。従って、上記図12中のS31及びS32に示されるような、全ての対応アクセスポイントの通信チャンネルを、「チャンネル未決定」の状態に変更して、「チャンネル未決定」状態の対応アクセスポイントの中で、取得したビーコン情報が一番多い対応アクセスポイントから順番に、全ての対応アクセスポイントの使用する通信チャンネルを計算する処理を行わない。
上記S85の決定処理が完了すると、各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、自機の通信チャンネルと送信出力を、S85で決定した通信チャンネルと送信出力に変更する(S86)。各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11は、所定の時間が経過する毎に(S87でYES)、上記のS82乃至S86の処理を繰り返す。
各対応アクセスポイントAP1〜3のCPU11が、それぞれ図22に示される処理を行うことにより、各対応アクセスポイントAP1〜3が、自機の使用する通信チャンネル及び送信出力を決定することができる。
本実施形態の通信チャンネル選択装置である各対応アクセスポイントAP1〜3によれば、自機の取得したビーコン情報、及び他の対応アクセスポイントから取得したビーコン情報に、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報が含まれていたときに、各対応アクセスポイントAP1〜3から取得したBSSIDリストに基づいて、ビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめることができる。これにより、上記第1の実施形態の通信チャンネル選択装置であるサーバ・アクセスポイントSAと同様な効果を得ることができる。
D.変形例:
なお、本発明は、上記の各実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。次に、本発明の変形例について説明する。
D−1−1.変形例1−1:
上記の各実施形態では、各実施形態の通信チャンネル選択装置(サーバ・アクセスポイントSA、無線LANコントローラ30、及び対応アクセスポイントAP1〜3)のビーコン情報整理部24、44は、チャンネル情報取得部22、42により取得したビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめるときに、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントAP3のビーコン情報の重みを、1つのBSSIDを持つ対応アクセスポイントAP1〜2のビーコン情報の重みと同じに設定した。すなわち、ビーコン情報整理部24、44は、各対応アクセスポイントAP1〜3の有するBSSIDの数を考慮せずに、ビーコン情報をまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめた。けれども、ビーコン情報整理部は、各アクセスポイントに対する所定の重みを考慮して、上記の使用チャンネル状態をまとめてもよい。例えば、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントは、送信するビーコンの数も多いので、ビーコン情報整理部は、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報の重みを、1つのBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報の重みよりも、大きく設定してもよい。
具体的には、ビーコン情報整理部が、対応アクセスポイントの有するBSSIDの数に応じて、ビーコン情報の重みを増やせばよい。例えば、2つのBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報を、(1つのBSSIDしか持たない対応アクセスポイントのビーコン情報の)1.3個分のビーコン情報とする。そして、このようなBSSIDの数に応じた重み付けを行った後の、アクセスポイント毎のビーコン情報を用いて、上記式(1)及び図15に示されるチャンネル使用度計算アルゴリズムに従って、各通信チャンネルのチャンネル使用度を求めることで、実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができる。
D−1−2.変形例1−2:
上記変形例1−1で述べたように、上記の各実施形態では、通信チャンネル選択装置のビーコン情報整理部24、44は、各対応アクセスポイントAP1〜3の有するBSSIDの数を考慮せずに、ビーコン情報をまとめた上で、このまとめたビーコン情報に基づき、各アクセスポイントの使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめた。けれども、ビーコン情報整理部は、ビーコン情報をアクセスポイント毎にまとめるときに、複数のBSSIDを持つ対応アクセスポイントのビーコン情報の重みを、この対応アクセスポイントの有するBSSIDの数に応じた重みよりも、小さく設定してもよい。
具体的には、ある対応アクセスポイントの有するBSSIDの数が、nであるとすると、この対応アクセスポイントのビーコン情報を、nよりも小さいz(ただし、1<z<n)個分のビーコン情報とする。より詳細に説明すると、ある対応アクセスポイントの有するBSSIDの数nに、1未満の定数cを掛け合わせた数値(z=n×c)を、この対応アクセスポイントのビーコン情報の重みとする。例えば、4つのBSSIDを持つ対応アクセスポイントの場合、上記の定数cが0.5であるとすると、この対応アクセスポイントのビーコン情報の重みzは、4×0.5=2となる。すなわち、この対応アクセスポイントのビーコン情報は、1つのBSSIDを持つ対応アクセスポイントの2個分のビーコン情報となる。そして、このような重み付けを行った後の、アクセスポイント毎のビーコン情報を用いて、上記式(1)及び図15に示されるチャンネル使用度計算アルゴリズムに従って、各通信チャンネルのチャンネル使用度を求めることで、上記変形例1−1と同様に、実際の電波環境に応じた通信チャンネルの選択を行うことができる。なお、上記式(1)の適用に当たっては、式(1)中の3つのRssi(x)の項のそれぞれに、上記のビーコン情報の重みzを乗じて、チャンネル使用度weight(y)の計算を行う。
D−2.変形例2:
上記の各実施形態では、各実施形態の通信チャンネル選択装置のチャンネル選択部26、46は、混雑度が最小の通信チャンネルを、各対応アクセスポイントAP1〜3の使用する通信チャンネルとして選択した。けれども、チャンネル選択部は、各対応アクセスポイントが使用可能な複数の通信チャンネルの中に、混雑度が所定値以下となる通信チャンネルが存在しないと判断した場合に、受信信号強度(RSSI値)が所定の閾値以上の(他のアクセスポイントが)使用中の通信チャンネルのうちの1つを、各対応アクセスポイントが使用する通信チャンネルとして選択してもよい。
このように、RSSI値(受信信号強度)が所定の閾値以上の(他のアクセスポイントが)使用中の通信チャンネルを、ある対応アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択した場合、この対応アクセスポイントが通信チャンネルを占有した場合と比べて、この対応アクセスポイントのスループットは、低下する。しかしながら、例えば、図1中の対応アクセスポイントAP1と無線端末5とが、RSSI値(受信信号強度)が所定の閾値以上の、他のアクセスポイントAP2が使用中の通信チャンネルを使用すれば、無線端末5と、他のアクセスポイントAP2と無線通信を行う無線端末6との間でのフレームの衝突を、RTS(Request to Send)、CTS(Clear to Send)等の信号を利用し、送信権を複数の対応アクセスポイントの間で調停する衝突回避制御により、回避することができる。従って、ある対応アクセスポイントが、自機の周囲の他のアクセスポイントからの受信信号強度が所定のレベルにある場合、このアクセスポイントが使用中の通信チャンネルを使用することにより、RTS/CTSによる衝突回避制御が有効に機能する。従って、他のアクセスポイントが使用中の通信チャンネルと同じチャンネルを使用することによって、この対応アクセスポイントや、この対応アクセスポイントと無線通信を行う無線端末の通信について、ある程度のスループットを確保することができる。
D−3.変形例3:
上記の各実施形態では、今回の決定対象アクセスポイントの周囲に存在する各アクセスポイントのビーコン情報に基づいて、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルを決定するようにした。けれども、上記の周囲の各アクセスポイントのビーコン情報に加えて、(a)今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各対応アクセスポイントにAssociate(接続)している無線LANクライアント(無線LAN子機)の数、(b)今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各対応アクセスポイントのトラフィック量(送受信するパケット数又はデータ量)、(c)今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各対応アクセスポイントの最大リンクレート(各対応アクセスポイントと無線LAN子機との間の無線LAN通信の最大通信速度)、(d)今回の決定対象アクセスポイントの周囲の各対応アクセスポイントに設定されている最大パケット長等を考慮して、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルを決定するようにしてもよい。
上記の(a)については、各対応アクセスポイントに接続している無線LAN子機の数が多いほど、トラフィック量や、無線LAN子機の接続状態と非接続状態との切り替えに必要な時間が長くなるため、この対応アクセスポイントが使用している通信チャンネルを選択されにくくした方がよい。(b)については、各対応アクセスポイントが送受信するパケット数又はデータ量が多いほど、この対応アクセスポイントが使用している通信チャンネルを選択されにくくした方がよい。(c)については、各対応アクセスポイントのリンクレートが遅いほど、この対応アクセスポイントが通信チャンネルを占有する時間が長くなるため、この対応アクセスポイントが使用している通信チャンネルを選択されにくくした方がよい。(d)については、例えば、A−MPDU(Aggregation MAC Protocol Data Unit)方式等のフレーム集約技術を採用する対応アクセスポイントの場合、この対応アクセスポイントが通信チャンネルを占有する時間が相対的に短くなるため、この対応アクセスポイントが使用する通信チャンネルを選択され易くした方がよい。
なお、上記の(a)の無線LAN子機の数については、各通信チャンネルのチャンネル使用度への反映を行うときに、上記式(1)における1、0.66、0.5という定数部分をそのままにして、あるBSSIDをxとしたとき、例えば、上記図15のS46における、チャンネルCh(x)についてのチャンネル使用度weight(Ch(x))を求める式を、下記の式で求める。
weight(Ch(x))=weight(Ch(x))+Rssi(x)+STA(x)*a
(ただし、STA(x)は、xに接続しているSTAの数)
D−4.変形例4:
上記の各実施形態に採用されている式(1)のチャンネル使用度計算アルゴリズムでは、通信チャンネルyから1チャンネル(5MHz)、2チャンネル(10MHz)離れたチャンネルを使用しているアクセスポイントのビーコン情報がある場合は、それぞれ、そのビーコン情報のRSSI値を0.66倍、0.5倍した値を、通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に加算した。これに加えて、通信チャンネルyから3チャンネル(15MHz)離れたチャンネルを使用しているアクセスポイントのビーコン情報がある場合は、そのビーコン情報のRSSI値を、例えば0.25倍した値を、通信チャンネルyのチャンネル使用度weight(y)に加算してもよい。
D−5.変形例5:
上記の各実施形態では、対応アクセスポイントAP1〜3の各々が、パッシブスキャンによるチャンネルスキャンを行って、自機の周囲に存在するアクセスポイントのビーコン情報を生成したが、アクティブスキャンによるチャンネルスキャンを行って、上記のビーコン情報に相当する情報(請求項におけるチャンネル情報)を生成してもよい。すなわち、各対応アクセスポイントAP1〜3が、無線子機インタフェース14bを用いて、使用可能な範囲のチャンネルの各々を使用して、プローブリクエストを送信し、これを受信した周囲のアクセスポイントから送信されたプローブレスポンスに基づいて、ビーコン情報と同様な情報(プローブレスポンスの送信元のアクセスポイントについての、BSSIDと、使用中のチャンネル番号と、プローブレスポンス(信号)の受信強度であるRSSI値とを含んだ情報)を生成してもよい。
D−6.変形例6:
上記の各実施形態では、各対応アクセスポイントAP1〜3がBSSIDリストやビーコン情報を記憶するための記憶媒体が、RAMである場合の例を示したが、RAMの代わりに、フラッシュROM等の不揮発性のメモリを用いてもよい。これにより、各対応アクセスポイントAP1〜3による処理中(例えば、通信チャンネルや送信出力を求めるための演算処理中)に、電源断が発生した場合におけるリトライを、迅速に行うことができる。
D−7.変形例7:
上記の第1の実施形態における式(1)や図15では、対応アクセスポイントと無線端末とが、11g方式に準拠し、5MHzずつ離れた通信チャンネルを用いて、2.4GHz帯の周波数帯域で無線通信を行う場合を例にしたため、各チャンネル番号Ch(x)についてのチャンネル使用度の計算を、チャンネル番号1から順番に(開始のチャンネル番号を1にして)、1つずつチャンネル番号を加算しながら行った。けれども、対応アクセスポイントと無線端末とが、11a、11n、又は11ac方式に準拠し、W52、W53、W56等のタイプの20MHzずつ離れた通信チャンネルを用いて、5GHz帯の周波数帯域で無線通信を行う場合には、各チャンネル番号Ch(x)についてのチャンネル使用度の計算を、対象となる周波数帯域に属する一番若いチャンネル番号(対象となる(W52、W53、W56等の)チャンネルのタイプにおいて使用する一番若いチャンネル番号)から開始して、チャンネル使用度の計算対象となる次の通信チャンネルに送る際に、5GHz帯では、次の使用可能なチャンネル番号が20MHz(4チャンネル分)離れているために、4チャンネルずつチャンネル番号を加算するように変更することで、上記式(1)や図15と同じ考え方によるチャンネル使用度の計算を行うことが可能である。
D−8.変形例8:
上記の第1の実施形態では、対応アクセスポイントと無線端末とが、11g方式に準拠し、2.4GHz帯の周波数帯域で無線通信を行う場合を例にしたため、サーバ・アクセスポイントSAのCPU11が、今回の決定対象アクセスポイントが、チャンネルボンディング機能を用いて、40MHzの周波数帯域幅を使用している場合に、20MHz離れた2つの通信チャンネルの全ての組み合わせについて、これらの通信チャンネルのチャンネル使用度weight(y)の合計値を計算し、この合計値が最小となる2つの通信チャンネルのうち、小さい方のチャンネル番号の通信チャンネルを、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)する点のみを記載した。けれども、対応アクセスポイントと無線端末とが、11a、11n、又は11ac方式に準拠し、5GHz帯の周波数帯域で無線通信を行う場合には、40MHzの周波数帯域幅を使用する場合だけではなく、80MHzの周波数帯域幅を使用する場合も考えられる。このように、今回の決定対象アクセスポイントが80MHzの周波数帯域幅を使用する場合には、20MHzずつ離れた4つの通信チャンネルの全ての組み合わせについて、これらの通信チャンネルのチャンネル使用度weight(y)の合計値を計算し、この合計値が最小となる4つの通信チャンネルのうち、最小のチャンネル番号の通信チャンネル(例えば、W56のタイプのチャンネルを使用する場合における、100チャンネル、104チャンネル、108チャンネル、112チャンネルの4つの通信チャンネルの組み合わせの場合は、100チャンネル)を、今回の決定対象アクセスポイントの使用する通信チャンネルとして選択(決定)すればよい。
D−9.変形例9:
上記第1の実施形態では、使用可能チャンネル情報取得部27により取得した、使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択を行った。けれども、使用可能チャンネル情報取得部27により取得した、使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行ってもよい。
D−10.変形例10:
上記第1の実施形態では、帯域幅情報取得部23により取得した周波数帯域幅設定情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択を行った。けれども、帯域幅情報取得部23により取得した周波数帯域幅設定情報に基づいて、ビーコン情報整理部24による使用チャンネル状態のまとめ、判定部25による混雑度の判定、及びチャンネル選択部26による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行ってもよい。
D−11.変形例11:
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、通信チャンネル選択方法、通信チャンネル選択プログラム、通信チャンネル選択プログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
18 通信チャンネル選択プログラム
38 サーバ側通信チャンネル選択プログラム
21、41 BSSID設定情報取得部
22、42 ビーコン情報取得部(チャンネル情報取得部)
23、43 帯域幅情報取得部
24、44 ビーコン情報整理部(チャンネル情報整理部)
25、45 判定部
26、46 チャンネル選択部
27、47 使用可能チャンネル情報取得部
30 無線LANコントローラ(通信チャンネル選択装置)
31 CPU(グループ情報取得部)
AP1〜3 対応アクセスポイント(通信チャンネル選択装置、自動選択無線中継装置)
AP4 非対応アクセスポイント(自動選択無線中継装置以外の無線中継装置)
SA サーバ・アクセスポイント(通信チャンネル選択装置)
(A)、(B) 自動選択無線中継装置以外の無線中継装置
(C)〜(F) 対応アクセスポイント(通信チャンネル選択装置、自動選択無線中継装置)

Claims (16)

  1. 所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSID(Basic Service Set Identifier)とを含むBSSID設定情報を取得するBSSID設定情報取得部と、
    前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDとを含むチャンネル情報を取得するチャンネル情報取得部と、
    前記BSSID設定情報取得部により取得したBSSID設定情報と、前記チャンネル情報取得部より取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるチャンネル情報整理部と、
    前記チャンネル情報整理部によりまとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するチャンネル選択部とを備える通信チャンネル選択装置。
  2. 前記通信チャンネル選択装置は、前記自動選択無線中継装置の中から、所定の優先度情報に基づいて、自律的に選択されることを特徴とする請求項1に記載の通信チャンネル選択装置。
  3. 前記通信チャンネル選択装置は、前記自動選択無線中継装置以外の通信装置であることを特徴とする請求項1に記載の通信チャンネル選択装置。
  4. 複数のグループに分けられた前記自動選択無線中継装置の各々から、該自動選択無線中継装置が所属するグループを示すグループ情報を取得するグループ情報取得部をさらに備え、
    前記チャンネル情報整理部は、前記グループ情報取得部により取得したグループ情報に基づいて、前記グループ毎に使用チャンネル状態をまとめ、
    前記判定部は、前記グループ情報に基づいて、前記グループ毎に前記混雑度を判定し、
    前記チャンネル選択部は、前記グループ毎に、当該グループ内の前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択することを特徴とする請求項3に記載の通信チャンネル選択装置。
  5. 前記チャンネル情報取得部により取得されるチャンネル情報には、前記自動選択無線中継装置以外の無線中継装置が使用している通信チャンネルのチャンネル情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  6. 前記判定部は、前記各通信チャンネルと周波数帯が重複する近隣チャンネルの使用状態も考慮して混雑度を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  7. 前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置が他の無線中継装置又は無線端末との間での無線通信に使用可能な通信チャンネルの情報を取得する使用可能チャンネル情報取得部をさらに備え、
    前記使用可能チャンネル情報取得部により取得した、使用可能な通信チャンネルの情報に基づいて、前記チャンネル情報整理部による使用チャンネル状態のまとめ、前記判定部による混雑度の判定、及び前記チャンネル選択部による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  8. 前記自動選択無線中継装置の各々についての周波数帯域幅設定情報を取得する帯域幅情報取得部をさらに備え、前記帯域幅情報取得部により取得した周波数帯域幅設定情報に基づいて、前記チャンネル情報整理部による使用チャンネル状態のまとめ、前記判定部による混雑度の判定、及び前記チャンネル選択部による通信チャンネルの選択の少なくとも一つを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  9. 前記チャンネル情報整理部は、前記無線中継装置に対する所定の重みを考慮して、前記使用チャンネル状態をまとめることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  10. 前記チャンネル情報整理部は、複数のBSSIDを持つ無線中継装置の重みを、1つのBSSIDを持つ無線中継装置の重みよりも、大きく設定することを特徴とする請求項9に記載の通信チャンネル選択装置。
  11. 前記チャンネル情報整理部は、複数のBSSIDを持つ無線中継装置の重みを、この無線中継装置の有するBSSIDの数に応じた重みよりも、小さく設定することを特徴とする請求項9に記載の通信チャンネル選択装置。
  12. 前記チャンネル選択部は、前記使用可能な複数の通信チャンネルの中に、前記判定部により判定された混雑度が所定値以下となる通信チャンネルが存在しないと判断した場合に、受信信号強度が所定の閾値以上の使用中の通信チャンネルと同一の通信チャンネルを選択することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  13. 前記チャンネル選択部は、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを、前記自動選択無線中継装置の全てが共通して使用可能な複数の通信チャンネルの中から選択することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  14. 前記チャンネル情報取得部により取得されるチャンネル情報は、前記自動選択無線中継装置が他の無線中継装置から受信したチャンネル情報を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の通信チャンネル選択装置。
  15. 所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSIDとを含むBSSID設定情報を取得するステップと、
    前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDを含むチャンネル情報を取得するステップと、
    前記取得したBSSID設定情報と、前記取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるステップと、
    前記まとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定するステップと、
    前記判定の結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するステップとを備える通信チャンネル選択方法。
  16. 通信装置を、
    所定のエリア内に配置された無線中継装置に含まれる自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置の識別情報と、該自動選択無線中継装置が有するBSSIDとを含むBSSID設定情報を取得するBSSID設定情報取得部、
    前記自動選択無線中継装置から、該自動選択無線中継装置を含む前記無線中継装置が使用している通信チャンネルである使用中チャンネルとBSSIDとを含むチャンネル情報を取得するチャンネル情報取得部、
    前記BSSID設定情報取得部により取得したBSSID設定情報と、前記チャンネル情報取得部より取得したチャンネル情報とに基づいて、前記使用中チャンネルを使用チャンネル状態としてまとめるチャンネル情報整理部、
    前記チャンネル情報整理部によりまとめられた前記使用チャンネル状態に基づいて、前記無線中継装置が使用可能なチャンネルの各々に該当する周波数帯の使用状態である混雑度を判定する判定部、及び
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記自動選択無線中継装置が使用する通信チャンネルを選択するチャンネル選択部として機能させるための通信チャンネル選択プログラム。
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