以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っても適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
さらに、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを付す場合もある。
また、以下の実施の形態において、A〜Bとして範囲を示す場合には、特に明示した場合を除き、A以上B以下を示すものとする。
(実施の形態1)
初めに、実施の形態1として、電気泳動表示デバイスが備えられた表示装置が、駆動電極と検出電極とが設けられた、相互容量方式の入力装置としてのタッチ検出デバイスを有する例について説明する。実施の形態1の表示装置は、入力装置としてのタッチパネルを備えた表示装置を、インセルタイプのタッチ検出機能付き表示装置に適用したものである。
なお、本願明細書では、入力装置とは、少なくとも電極に対して近接または接触する物体の容量に応じて変化する静電容量を検出する入力装置である。また、インセルタイプのタッチ検出機能付き表示装置とは、表示装置に含まれるアレイ基板2および対向基板3のいずれか一方にタッチ検出用の検出電極が設けられた表示装置である。また、本実施の形態1においては、画像を表示するための駆動電極が、入力位置を検出するための電極としても動作するように設けられている、という特徴を持つインセルタイプのタッチ検出機能付き表示装置について述べる。
<全体構成>
初めに、図1を参照し、実施の形態1の表示装置の全体構成について説明する。図1は、実施の形態1の表示装置の一構成例を示すブロック図である。
本実施の形態1の表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10と、制御部11と、ゲートドライバ12と、ソースドライバ13と、駆動電極ドライバ14と、タッチ検出部40と、を備えている。ソースドライバ13と、駆動電極ドライバ14とにより、走査駆動部50が形成されている。
タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示デバイス20と、タッチ検出デバイス30とを有する。表示デバイス20は、本実施の形態1では、表示素子として電気泳動表示素子を用いた表示デバイスとする。したがって、以下では、表示デバイス20を、電気泳動表示デバイス20と称する場合がある。タッチ検出デバイス30は、静電容量方式のタッチ検出デバイス、すなわち静電容量型のタッチ検出デバイスである。そのため、表示装置1は、タッチ検出機能を有する入力装置を備えた表示装置である。また、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、電気泳動表示デバイス20と、タッチ検出デバイス30とを一体化した表示デバイスであり、タッチ検出機能を内蔵した表示デバイス、すなわちインセルタイプのタッチ検出機能付き表示デバイスである。
なお、実施の形態2の第3変形例で後述するように、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示デバイス20の上に、タッチ検出デバイス30を装着した表示デバイスであってもよい。
表示デバイス20は、ゲートドライバ12から供給される走査信号Vscanに従って、表示領域において、1水平ラインずつ順次走査を行うことにより表示を行う。タッチ検出デバイス30は、後述するように、静電容量型タッチ検出の原理に基づいて動作し、検出信号Vdetを出力する。
制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、駆動電極ドライバ14およびタッチ検出部40に対してそれぞれ制御信号を供給し、これらが互いに同期して動作するように制御する回路である。
ゲートドライバ12は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の表示駆動の対象となる1水平ラインを順次選択する機能を有している。
ソースドライバ13は、制御部11から供給される画像信号Vsigの制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10に含まれた副画素SPix(後述する図7参照)に、画素信号Vpixを供給する回路である。
走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14は、表示動作を行う際に、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10に含まれる駆動電極COML1および駆動電極COML2(後述する図5または図6参照)に、表示駆動信号Vcomdを供給する回路である。また、走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行う際に、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10に含まれる駆動電極COML1(後述する図5または図6参照)に、タッチ検出駆動信号Vcomtを供給する回路である。
なお、走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行う際に、制御部11から供給される制御信号に基づいて、駆動電極COML1と電気的に接続された補助電極AE1(後述する図6参照)に、タッチ検出駆動信号Vcomtを供給するようにしてもよい。すなわち、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1と電気的に接続された補助電極AE1(後述する図6参照)に、タッチ検出駆動信号Vcomtに含まれる交流信号と同相の交流信号からなるタッチ検出駆動信号Vcomtを供給するようにしてもよい。
タッチ検出部40は、制御部11から供給される制御信号と、タッチ検出機能付き表示デバイス10のタッチ検出デバイス30から供給された検出信号Vdetに基づいて、タッチ検出デバイス30に対する指やタッチペンなどの入力具のタッチ、すなわち後述する接触または近接の状態、の有無を検出する回路である。そして、タッチ検出部40は、タッチがある場合においてタッチ検出領域におけるその座標、すなわち入力位置などを求める回路である。タッチ検出部40は、タッチ検出信号増幅部42と、A/D(Analog/Digital)変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、検出タイミング制御部46と、を備えている。
タッチ検出信号増幅部42は、タッチ検出デバイス30から供給される検出信号Vdetを増幅する。タッチ検出信号増幅部42は、検出信号Vdetに含まれる高い周波数成分、すなわちノイズ成分を除去し、タッチ成分を取り出してそれぞれ出力する低域通過アナログフィルタを備えていてもよい。
<静電容量型タッチ検出の原理>
次に、図1〜図4を参照し、本実施の形態1の表示装置1におけるタッチ検出の原理について説明する。図2は、タッチ検出デバイスに指が接触または近接した状態を表す説明図である。図3は、タッチ検出デバイスに指が接触または近接した状態の等価回路の例を示す説明図である。図4は、駆動信号および検出信号の波形の一例を示す図である。
図2に示すように、静電容量型タッチ検出においては、タッチパネルあるいはタッチセンサと呼ばれる入力装置は、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された駆動電極E1および検出電極E2を有する。これらの駆動電極E1および検出電極E2により容量素子C1が形成されている。図3に示すように、容量素子C1の一端は、駆動信号源である交流信号源Sに接続され、容量素子C1の他端は、タッチ検出部である電圧検出器DETに接続される。電圧検出器DETは、例えば図1に示すタッチ検出信号増幅部42に含まれる積分回路からなる。
交流信号源Sから容量素子C1の一端、すなわち駆動電極E1に、例えば数kHz〜数百kHz程度の周波数を有する交流矩形波Sgが印加されると、容量素子C1の他端、すなわち検出電極E2側に接続された電圧検出器DETを介して、出力波形である検出信号Vdetが発生する。なお、この交流矩形波Sgは、例えば図4に示すタッチ検出駆動信号Vcomtに相当するものである。
指が接触および近接していない状態、すなわち非接触状態では、図3に示すように、容量素子C1に対する充放電に伴って、容量素子C1の容量値に応じた電流I1が流れる。電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流I1の変動を、電圧の変動に変換する。この電圧の変動は、図4において、実線の波形V0で示されている。
一方、指が接触または近接した状態、すなわち接触状態では、指によって形成される静電容量C2の影響を受け、駆動電極E1および検出電極E2により形成される容量素子C1の容量値が小さくなる。そのため、図3に示す容量素子C1に流れる電流I1が変動する。電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流I1の変動を電圧の変動に変換する。この電圧の変動は、図4において、破線の波形V1で示されている。この場合、波形V1は、上述した波形V0と比べて振幅が小さくなる。これにより、波形V0と波形V1との電圧差分の絶対値|ΔV|は、指などの外部から近接する物体の影響に応じて変化することになる。なお、電圧検出器DETは、波形V0と波形V1との電圧差分の絶対値|ΔV|を精度よく検出するため、回路内のスイッチングにより、交流矩形波Sgの周波数に合わせて、コンデンサの充放電をリセットする期間Resetを設けた動作とすることが好ましい。
図1に示す例では、タッチ検出デバイス30は、駆動電極ドライバ14から供給されるタッチ検出駆動信号Vcomtに従って、1つまたは複数の駆動電極COML1(後述する図5または図6参照)に対応した1つの検出ブロックすなわち部分検出領域Atp(後述する図13参照)ごとに、タッチ検出を行う。すなわち、タッチ検出デバイス30は、1つまたは複数の駆動電極COML1に対応した1つの部分検出領域Atpごとに、図3に示す電圧検出器DETを介して、検出信号Vdetを出力し、出力した検出信号Vdetを、タッチ検出部40のタッチ検出信号増幅部42に供給する。
A/D変換部43は、タッチ検出駆動信号Vcomtに同期したタイミングで、タッチ検出信号増幅部42から出力されるアナログ信号をそれぞれサンプリングしてデジタル信号に変換する回路である。
信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に含まれる、タッチ検出駆動信号Vcomtをサンプリングした周波数以外の周波数成分、すなわちノイズ成分を低減するデジタルフィルタを備えている。信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチの有無を検出する論理回路である。信号処理部44は、指による差分の電圧のみを取り出す処理を行う。この指による差分の電圧は、上述した波形V0と波形V1との差分の絶対値|ΔV|である。信号処理部44は、1つの部分検出領域当たりの絶対値|ΔV|を平均化する演算を行い、絶対値|ΔV|の平均値を求めてもよい。これにより、信号処理部44は、ノイズによる影響を低減できる。信号処理部44は、検出した指による差分の電圧を所定のしきい値電圧と比較し、このしきい値電圧以上であれば、外部から近接する外部近接物体の接触状態と判断し、しきい値電圧未満であれば、外部近接物体の非接触状態と判断する。このようにして、タッチ検出部40によるタッチ検出が行われる。
座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチが検出されたときに、タッチが検出された位置の座標、すなわちタッチパネルにおける入力位置を求める論理回路である。検出タイミング制御部46は、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45とが同期して動作するように制御する。座標抽出部45は、タッチパネル座標を信号出力Voutとして出力する。
<モジュール>
図5は、実施の形態1の表示装置を実装したモジュールの一例を示す平面図である。
図5に示すように、実施の形態1におけるタッチ検出機能付き表示デバイス10は、基板21と、基板31と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、を有する。
基板21は、一方の主面としての上面と、上面と反対側の他方の主面としての下面と、を有する。また、基板31は、一方の主面としての上面と、上面と反対側の他方の主面としての下面と、を有する。ここで、基板21の上面内もしくは基板31の下面内、または、基板31の上面内もしくは基板31の下面内で、互いに交差、好適には直交する2つの方向を、X軸方向およびY軸方向とする。このとき、複数の駆動電極COML1は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。また、複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。
図7を用いて後述するように、複数の駆動電極COML1の各々は、平面視において、X軸方向に配列された複数の副画素SPixと重なるように設けられている。すなわち、1つの駆動電極COML1は、複数の副画素SPixに対して共通な電極として設けられている。
なお、本願明細書では、「平面視において」とは、基板21の上面または基板31の上面に垂直な方向から視た場合を意味する。
図5に示す例では、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、互いに対向する2つの辺と、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、互いに対向する2つの辺とを備え、矩形形状を有する。Y軸方向におけるタッチ検出機能付き表示デバイス10の一方の側には、端子部TMが設けられている。端子部TMと複数の駆動電極COML2の各々との間は、それぞれ引き回し配線WR2により電気的に接続されている。端子部TMは、このモジュールの外部に実装されたタッチ検出部40(図1参照)と接続されている。したがって、駆動電極COML2は、引き回し配線WR2および端子部TMを介して、タッチ検出部40と接続されている。
タッチ検出機能付き表示デバイス10は、COG19を有する。COG19は、基板21に実装されたチップであり、図1に示した制御部11、ゲートドライバ12、ソースドライバ13など、表示動作に必要な各回路を内蔵したものである。また、COG19は、駆動電極ドライバ14を内蔵してもよい。COG19と複数の駆動電極COML1の各々との間は、詳細な図示は省略するが、それぞれ引き回し配線WR1により電気的に接続されている。
なお、基板21として、例えばガラス基板、または、例えば樹脂からなるフィルムなど、各種の基板を用いることができる。また、基板31として、例えばPET(Polyethylene terephthalate)などの樹脂からなるフィルムなど、各種の、可視光に対して透明な基板を用いることができる。また、本願明細書では、「可視光に対して透明」とは、可視光に対する透過率が例えば90%以上であることを意味し、可視光に対する透過率とは、例えば380〜780nmの波長を有する光に対する透過率の平均値を意味する。
<タッチ検出機能付き表示デバイス>
次に、図5〜図8を参照し、表示装置のタッチ検出機能付き表示デバイスを説明する。
図6および図7は、実施の形態1の表示装置のタッチ検出機能付き表示デバイスの構成の一例を示す断面図である。図8は、実施の形態1の表示装置における駆動電極および補助電極の構成の一例を模式的に示す平面図である。図7は、図6に示す断面のうち、一つの副画素SPixの周辺の部分であって、TFT素子Trの周辺の部分を拡大して示す。また、図6は、図8のA−A線に沿った断面図である。
図9は、実施の形態1の表示装置のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す回路図である。図10は、実施の形態1の表示装置の駆動電極および検出電極の一構成例を示す斜視図である。
タッチ検出機能付き表示デバイス10は、アレイ基板2と、対向基板3と、電気泳動層5と、保護基板6と、封止部7と、を有する。対向基板3は、アレイ基板2の主面としての上面と、対向基板3の主面としての下面とが対向するように、対向配置されている。電気泳動層5は、アレイ基板2と対向基板3との間に設けられている。すなわち、電気泳動層5は、基板21の上面と基板31の下面との間に挟まれている。
アレイ基板2は、基板21を有する。また、対向基板3は、基板31を有する。前述したように、基板21は、一方の主面としての上面と、上面と反対側の他方の主面としての下面と、を有する。また、基板31は、一方の主面としての上面と、上面と反対側の他方の主面としての下面と、を有する。基板31は、基板21の主面としての上面と、基板31の主面としての下面とが対向するように、基板21と対向配置されている。基板21の上面は、上面の一部の領域である表示領域Adを含む。基板31の上面は、上面の一部の領域であるタッチ検出領域Atを含む。平面視において、表示領域Adとタッチ検出領域Atとは、同一の領域であってもよく、表示領域Adがタッチ検出領域At内に配置されていてもよく、あるいは、タッチ検出領域Atが表示領域Ad内に配置されていてもよい。
図6に示すように、アレイ基板2は、基板21と、絶縁膜23と、複数の画素電極22と、を有する。図9に示すように、表示領域Adで、基板21の上面には、複数の走査線GCLおよび複数の信号線SGLが設けられている。また、図7および図9に示すように、基板21の上面には、複数のTFT素子Trが設けられている。TFT素子Trは、例えばnチャネル型のMOS(Metal Oxide Semiconductor)としての薄膜トランジスタである。
なお、図6では、図7における絶縁膜23b、層間樹脂膜23fおよび絶縁膜23gを一体化した絶縁膜23として図示している。また、走査線は、ゲート配線を意味し、信号線は、ソース配線を意味する。
図9に示すように、基板21の上面には、複数の走査線GCLが設けられている。図9に示すように、複数の走査線GCLは、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。複数の走査線GCLの各々は、例えばアルミニウム(Al)またはモリブデン(Mo)等の不透明な金属からなる。後述する信号線SGLと走査線GCLとの交差部において、走査線GCLからは、ゲート電極23aが延設されている。
基板21の上面には、複数の走査線GCL、および、ゲート電極23aを覆うように、ゲート絶縁膜としての絶縁膜23bが設けられている。絶縁膜23bは、例えば窒化ケイ素または酸化ケイ素等からなる透明な絶縁膜である。
絶縁膜23b上には、複数の信号線SGLが設けられている。複数の信号線SGLは、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の信号線SGLの各々は、例えばアルミニウム(Al)またはモリブデン(Mo)等の不透明な金属からなる。信号線SGLと走査線GCLとの交差部において、信号線SGLからは、ソース電極23cが延設されている。
平面視においてゲート電極23aと重なる部分の絶縁膜23b上には、半導体層23dが設けられている。半導体層23dは、例えば非晶質シリコンまたは多結晶シリコン等からなる。前述したソース電極23cは、半導体層23dの一部と接触している。
また、絶縁膜23b上には、走査線GCLおよびソース電極23cと同一の材料からなるドレイン電極23eが設けられている。ドレイン電極23eは、ソース電極23cと近接配置されており、半導体層23dと部分的に接触している。
好適には、ドレイン電極23eは、信号線SGLに含まれる導体膜と同層に形成された導体膜からなる。これにより、ドレイン電極23eを、信号線SGLを形成する工程と同一の工程により形成することができる。
このようにして、複数の走査線GCLと、複数の信号線SGLとが交差する複数の交差部の各々に、それぞれTFT素子Trが配置されることにより、複数のTFT素子Trが設けられている。複数のTFT素子Trの各々は、ゲート電極23a、絶縁膜23b、ソース電極23c、半導体層23dおよびドレイン電極23eにより形成されたスイッチング素子である。複数のTFT素子Trは、基板21の上面に設けられている。
また、図9に示すように、複数のTFT素子Trの各々に対応して複数の副画素SPixが形成されている。複数の副画素SPixは、走査線GCLが延在する方向(X軸方向)、および、信号線SGLが延在する方向(Y軸方向)に、マトリクス状に配置されている。なお、複数の副画素SPixがマトリクス状に配置された領域が、例えば前述した表示領域Adである。
絶縁膜23b上には、複数の信号線SGL、複数のソース電極23c、複数の半導体層23d、および、複数のドレイン電極23eを覆うように、層間樹脂膜23fが設けられている。層間樹脂膜23fは、平坦化膜であり、複数の信号線SGL、複数のソース電極23c、複数の半導体層23d、複数のドレイン電極23e、および、絶縁膜23bの露出した部分を覆うとともに、複数の信号線SGL、複数のソース電極23c、複数の半導体層23d、複数のドレイン電極23e、および、絶縁膜23bの各々の上面からなる凹凸面を平坦化する。層間樹脂膜23fは、例えばフォトレジスト等の透明樹脂材料からなる。
層間樹脂膜23f上には、絶縁膜23gが設けられている。絶縁膜23gは、例えば窒化ケイ素または酸化ケイ素等からなる透明な絶縁膜である。
絶縁膜23g上には、複数の画素電極22が設けられている。すなわち、複数の画素電極22は、基板21の上面に設けられている。なお、複数の画素電極22は、基板21の下面に設けられてもよい。
複数の画素電極22は、平面視において、複数の副画素SPixの各々の内部にそれぞれ配置されている。複数の画素電極22の各々は、例えばITOまたはIZO等の透明導電性材料からなる。副画素SPixの周辺では、平面視において、ドレイン電極23eと重なる位置に、絶縁膜23gおよび層間樹脂膜23fを貫通してドレイン電極23eに達する開口部23hが形成されている。画素電極22は、開口部23hの内壁および、開口部23hの底部に露出したドレイン電極23e上にも形成されており、開口部23hの底部に露出したドレイン電極23eと、電気的に接続されている。
図6〜図8に示すように、基板21の上面には、複数の補助電極AE1からなる補助電極群AEGが設けられている。複数の補助電極AE1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板21の上面に、走査線GCLおよびゲート電極23aと同層に設けられている。したがって、絶縁膜23bは、複数の補助電極AE1を覆うように設けられていることになる。複数の補助電極AE1は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。
好適には、複数の駆動電極COML1の各々は、複数の補助電極AE1のいずれかと、封止部7の内部に設けられた導通部71を介して電気的に接続されている。すなわち、複数の補助電極AE1の各々は、引き回し配線WR1(図5参照)を介して駆動電極ドライバ14(図1参照)と電気的に接続されている。これにより、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1に供給されるタッチ検出駆動信号Vcomtに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるタッチ検出駆動信号Vcomt(図1参照)を、補助電極AE1に供給することができる。そのため、駆動電極COML1と、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の感度を向上させることができる。
図6〜図8に示すように、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、を有する。
複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2の各々は、例えばITOまたはIZOなどの透明導電材料からなる。複数の駆動電極COML1および複数の検出電極COML2は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1または複数の駆動電極COML2は、基板31の上面に設けられてもよい。
複数の駆動電極COML1は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML1の各々は、複数の電極部CP1と、複数の接続部CN1と、を含む。複数の電極部CP1の各々、および、複数の接続部CN1の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の電極部CP1は、平面視において、X軸方向に配列されている。また、X軸方向で隣り合う2つの電極部CP1は、接続部CN1により、電気的に接続されている。
複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML2の各々は、複数の電極部CP2と、複数の接続部CN2と、を含む。複数の電極部CP2の各々、および、複数の接続部CN2の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の電極部CP2は、平面視において、Y軸方向に配列されている。また、Y軸方向で隣り合う2つの電極部CP2は、接続部CN2により、電気的に接続されている。
図6および図8に示す例では、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、が同層に設けられている。そのため、接続部CN2は、電極部CP2と異なる層に設けられており、図示しない絶縁膜を介して、接続部CN1の各々をそれぞれ跨ぐように設けられている。
電気泳動層5として、例えば複数の帯電粒子としての複数の電気泳動粒子を含むものを用いることができる。また、好適には、図6および図7に示すように、電気泳動層5として、それぞれの内部に複数の電気泳動粒子が封入された複数のマイクロカプセル51を含むものを用いることができる。
マイクロカプセル51は、透明なカプセルである。マイクロカプセル51は、例えばアラビアゴムおよびゼラチンからなる。
マイクロカプセル51の内部には、分散液52と、複数の電気泳動粒子としての黒色微粒子53と、複数の電気泳動粒子としての白色微粒子54と、が封入されている。分散液52は、透明な液体からなる。分散液52は、例えばシリコーンオイルからなる。黒色微粒子53は、例えば負に帯電したグラファイトからなる。一方、白色微粒子54は、例えば正に帯電した酸化チタン(TiO2)からなる。
なお、図示は省略するが、電気泳動層5の一部であって、マイクロカプセル51同士の間の部分には、例えば透明なバインダーポリマーが充填されていてもよい。
このような電気泳動層5については、以下のような方法により、アレイ基板2と対向基板3との間に形成することができる。まず、例えばPETなどの樹脂からなる基板31の一方の主面に、駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2を形成する。次に、例えばマイクロカプセル51を、必要に応じて例えば透明なバインダーポリマーと混合した状態で、複数の駆動電極COML1上、および、複数の駆動電極COML2上に塗布する。次に、マイクロカプセル51が塗布された基板31を、マイクロカプセル51が塗布された側の主面が、基板21の画素電極22が形成された側の主面すなわち上面と対向した状態で、基板21と貼り合わせる。これにより、アレイ基板2に含まれる基板21と、対向基板3に含まれる基板31との間に、マイクロカプセル51からなる電気泳動層5を形成することができる。
電気泳動層5の厚さ、すなわち駆動電極COML1の下面と画素電極22の上面との距離DST1は、例えば30〜200μm程度である。一方、液晶表示デバイスにおける液晶層の厚さは、例えば3μm程度である。したがって、電気泳動層5の厚さは、液晶表示デバイスにおける液晶層の厚さよりも大きい。
図6および図7に示すように、保護基板6は、基板61と、カラーフィルタ層62と、光学フィルム63と、バリアフィルム64と、を有する。なお、カラーフィルタ層62は設けられていなくてもよく、このような場合には、実施の形態1の表示装置1は、単色表示の表示装置となる。
基板61は、主面としての上面と、上面と反対側の主面としての下面とを有している。基板61として、例えばガラス基板、または、例えばPETなどの樹脂からなるフィルムなど、各種の、可視光に対して透明な基板を用いることができる。
カラーフィルタ層62は、基板61の下面に設けられている。カラーフィルタ層62として、例えば赤(R)、緑(G)および青(B)の3色に着色されたカラーフィルタ層がX軸方向に配列される。このような場合、図9に示すように、R、GおよびBの3色の色領域62R、62Gおよび62Bの各々にそれぞれ対応した複数の副画素SPixが形成され、1組の色領域62R、62Gおよび62Bの各々にそれぞれ対応した複数の副画素SPixにより1つの画素Pixが形成される。画素Pixは、走査線GCLが延在する方向(X軸方向)、および、信号線SGLが延在する方向(Y軸方向)に、マトリクス状に配置されている。また、画素Pixがマトリクス状に配置された領域が、例えば前述した表示領域Adである。
カラーフィルタ層62の色の組み合わせとして、R、GおよびB以外の他の色を含む複数の色の組み合わせでもよい。また、カラーフィルタ層62は、設けられていなくてもよい。あるいは、1つの画素Pixが、カラーフィルタ層62が設けられていない副画素SPix、すなわち白色の副画素SPixを含んでもよい。
光学フィルム63およびバリアフィルム64は、基板61の下面に、カラーフィルタ層62を覆うように、順次設けられている。光学フィルム63およびバリアフィルム64として、例えば樹脂からなるフィルムなどを用いることができる。
封止部7は、アレイ基板2の外周部と対向基板3の外周部との間に、設けられている。アレイ基板2と対向基板3との間の空間は、その空間の外周を囲むように設けられた封止部7により、封止されている。そして、封止部7により封止された空間には、前述したように、電気泳動層5が設けられている。
封止部7の内部には、導通部71が設けられている。導通部71は、補助電極AE1の端部と、駆動電極COML1の端部とを導通させる。すなわち、補助電極AE1と、駆動電極COML1とは、導通部71を介して電気的に接続されている。導通部71は、ITOなどの透明導電材料、または、金属材料からなる微粒子により形成されている。
電気泳動表示デバイス20は、複数の走査線GCLと、複数の信号線SGLと、複数のTFT素子Trと、複数の画素電極22と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、複数の電気泳動素子EPと、を有する。電気泳動表示デバイス20は、1つまたは複数の駆動電極COML1に対応した1つの表示ブロックすなわち部分表示領域Adp(後述する図13参照)ごとに、画像の表示を行う。すなわち、電気泳動表示デバイス20は、1つまたは複数の駆動電極COML1に対応した1つの部分表示領域Adpごとに、表示駆動信号Vcomd(図1参照)を供給する。
前述したように、平面視において、互いに交差する複数の走査線GCLと複数の信号線SGLとの交点に、副画素SPixが配置され、複数の異なる色の副画素SPixにより1つの画素Pixが形成される。また、平面視において、複数の走査線GCLの各々と複数の信号線SGLの各々とが交差する交差部には、TFT素子Trが形成されている。したがって、複数の副画素SPixの各々には、TFT素子Trが設けられている。また、複数の副画素SPixの各々には、TFT素子Trに加え、電気泳動素子EPが設けられている。
図9に示すように、TFT素子Trのゲート電極は、走査線GCLに接続されている。TFT素子Trのソース電極は、信号線SGLに接続されている。TFT素子Trのドレイン電極は、電気泳動素子EPの一端に接続されている。電気泳動素子EPは、例えば、一端がTFT素子Trのドレイン電極に接続され、他端が駆動電極COML1に接続されている。
図9に示すように、複数の画素電極22は、平面視において、表示領域Adで、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に配置された複数の副画素SPixの各々の内部にそれぞれ形成されている。したがって、複数の画素電極22は、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に配置されている。
図9に示すように、複数の駆動電極COML1の各々は、平面視において、複数の画素電極22と重なるように設けられている。このとき、複数の画素電極22の各々に、ソースドライバ13により画素信号Vpix(図1参照)が供給され、複数の駆動電極COML1の各々に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給される。そして、複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML1の各々との間、すなわち複数の副画素SPixの各々に設けられた電気泳動素子EPに、電界が形成されることにより、表示領域Adで画像が表示される。この際に駆動電極COML1と画素電極22との間には容量Capが形成され、容量Capは保持容量として機能する。
図9に示すように、X軸方向に配列された複数の副画素SPix、すなわち電気泳動表示デバイス20の同一の行に属する複数の副画素SPixは、走査線GCLにより互いに接続されている。走査線GCLは、ゲートドライバ12(図1参照)と接続され、ゲートドライバ12により走査信号Vscan(図1参照)が供給される。また、Y軸方向に配列された複数の副画素SPix、すなわち電気泳動表示デバイス20の同一の列に属する複数の副画素SPixは、信号線SGLにより互いに接続されている。複数の信号線SGLの各々は、ソースドライバ13(図1参照)と接続され、ソースドライバ13により画素信号Vpix(図1参照)が供給される。
複数の駆動電極COML1は、駆動電極ドライバ14(図1参照)と接続されている。駆動電極ドライバ14は、表示駆動信号Vcomd(図1参照)を、複数の駆動電極COML1に、供給する。図9に示す例では、複数の駆動電極COML1は、表示領域Adで、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。そして、同一の行に属する複数の副画素SPixが、1つの駆動電極COML1を共有する。
ゲートドライバ12(図1参照)は、走査信号Vscanを、走査線GCLを介して、各副画素SPixのTFT素子Trのゲート電極に供給することにより、電気泳動表示デバイス20においてマトリクス状に形成された副画素SPixのうちの1行、すなわち1水平ラインを表示駆動の対象として順次選択する。
ソースドライバ13(図1参照)は、画素信号Vpixを、信号線SGLを介して、ゲートドライバ12により順次選択される1水平ラインを構成する複数の副画素SPixの各々に含まれる画素電極22に、それぞれ供給する。
電気泳動表示デバイス20では、表示動作を行う際に、駆動電極ドライバ14(図1参照)により、例えばY軸方向に1つまたは複数の駆動電極COML1に対応した1つの表示ブロックすなわち部分表示領域Adp(後述する図13参照)が、順次選択される。そして、選択された部分表示領域Adpに配置された1つまたは複数の駆動電極COML1に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給される。ゲートドライバ12が走査線GCLを時分割的に順次走査するように駆動することにより、副画素SPixが、1水平ラインずつ順次選択される。そして、選択された1水平ラインに属する副画素SPixの各々に含まれる画素電極22に対して、ソースドライバ13により画素信号Vpix(図1参照)が供給される。このようにして、選択された部分表示領域Adpで、複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML1の各々との間に電界が形成されることにより、選択された部分表示領域Adpで、1水平ラインずつ画像の表示が行われる。
なお、図9では図示は省略するが、図8に示すように、複数の駆動電極COML2は、表示領域Adで、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。このような場合、同一の列に属する複数の副画素SPixが、1つの駆動電極COML2を共有する。そして、選択された部分表示領域Adp(後述する図13参照)に配置された1つまたは複数の駆動電極COML1に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給される際に、選択された部分表示領域Adpと平面視において重なる複数の駆動電極COML2にも、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給されてもよい。そして、選択された部分表示領域Adpで、複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML2の各々との間に電界が形成されることにより、選択された部分表示領域Adpで、画像の表示が行われてもよい。
また、表示動作を行う際に、部分表示領域Adp(後述する図13参照)が、順次選択される場合でも、常に全ての部分表示領域Adpに配置された複数の駆動電極COML1に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給されてもよい。このような場合であっても、表示動作を行う際に、少なくとも選択された部分表示領域Adpに配置された1つまたは複数の駆動電極COML1には、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図1参照)が供給されることになる。
一方、タッチ検出デバイス30は、複数の駆動電極DRVLと、対向基板3に設けられた複数の検出電極TDLと、を有する。
図6および図8に示す例では、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとして動作する。また、複数の駆動電極COML2は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。
複数の検出電極TDLは、平面視において、複数の駆動電極DRVLの各々が延在する方向と交差する方向にそれぞれ延在する。言い換えれば、複数の検出電極TDLは、平面視において複数の駆動電極DRVLとそれぞれ交差するように、互いに間隔を空けて配列されている。複数の検出電極TDLの各々は、タッチ検出部40のタッチ検出信号増幅部42(図1参照)にそれぞれ接続されている。
複数の駆動電極DRVLの各々と複数の検出電極TDLの各々との平面視における交差部には、静電容量が発生する。そして、タッチ検出部40(図1参照)は、複数の駆動電極DRVLの各々と複数の検出電極TDLの各々との間の静電容量に基づいて、入力位置を検出する。
図10に示すように、タッチ検出デバイス30では、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極ドライバ14により、スキャン方向Scanに1つまたは複数の駆動電極DRVLに対応した1つの検出ブロックすなわち部分検出領域Atp(後述する図13参照)が、順次選択される。そして、選択された部分検出領域Atpに配置された1つまたは複数の駆動電極DRVLに、駆動電極ドライバ14により駆動電極DRVLと検出電極TDLとの間の静電容量を測定するためのタッチ検出駆動信号Vcomtが入力すなわち供給され、検出電極TDLから、入力位置を検出するための検出信号Vdetが出力される。このようにタッチ検出デバイス30では、1つの部分検出領域Atpごとにタッチ検出が行われるようになっている。なお、駆動電極DRVLは、前述したタッチ検出の原理における駆動電極E1に対応し、検出電極TDLは、検出電極E2に対応している。
図10に示すように、平面視において、互いに交差した複数の駆動電極DRVLと複数の検出電極TDLは、マトリクス状に配置された静電容量式タッチセンサを形成する。よって、タッチ検出デバイス30のタッチ検出領域Atの全面を走査することにより、指などが接触または近接した位置を検出することが可能である。
図6および図8に示すように、補助電極AE1からなる補助電極群AEGが設けられていてもよい。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる駆動電極DRVLに供給されるタッチ検出駆動信号Vcomtに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるタッチ検出駆動信号Vcomtが、補助電極AE1に供給されてもよい。すなわち、走査駆動部50が、複数の駆動電極DRVLにタッチ検出駆動信号Vcomtを供給し、かつ、複数の補助電極AE1にタッチ検出駆動信号Vcomtを供給する際に、タッチ検出部40が、複数の駆動電極DRVLの各々と複数の検出電極TDLの各々との間の静電容量に基づいて入力位置を検出してもよい。これにより、駆動電極DRVLと、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。ただし、補助電極AE1が設けられていなくてもよい。
<駆動方法>
次に、本実施の形態1の表示装置1の駆動方法を説明する。
図11および図12は、表示装置の1フレーム期間における動作を模式的に示す図である。図11および図12における横方向は、時間を示し、図11および図12における縦方向は、部分表示領域Adpおよび部分検出領域Atpの配列方向を示す。図12は、後述する図17を用いて説明する駆動方法の変形例と比較するための図であり、図11を横方向に圧縮した図である。なお、図11および図12では、表示領域Ad(図5参照)全面分の全体の表示駆動処理を、表示駆動処理AVDPとして示す。また、図11および図12では、タッチ検出領域At(図5参照)全面分の全体の検出駆動処理を、検出駆動処理AVTPとして示す。
図13は、複数の表示動作期間の各々で順次選択される部分表示領域を模式的に示す図である。図13では、(a)は1番目の表示ブロックすなわち部分表示領域Adp1が選択されている状態を示し、(b)は2番目の表示ブロックすなわち部分表示領域Adp2が選択されている状態を示す。
図14は、複数のタッチ検出動作期間の各々で順次選択される部分検出領域を模式的に示す図である。図14では、(a)は1番目の検出ブロックすなわち部分検出領域Atp1が選択されている状態を示し、(b)は2番目の検出ブロックすなわち部分検出領域Atp2が選択されている状態を示す。
図11に示す例では、説明の便宜上、部分表示領域Adpの個数を12個とし、部分検出領域Atpの数を2個としているが、部分検出領域Atpの個数が部分表示領域Adpの個数よりも小さければよく、上記の個数に限定されるものではない。したがって、例えば図13に示すように、部分表示領域Adpの個数を、12個よりも大きい個数とすることができ、部分検出領域Atpの個数を、2個よりも大きく、かつ、部分表示領域Adpの個数よりも小さい個数とすることができる。
図15は、タッチ検出動作期間における各種の信号を示すタイミング波形図である。図15では、(a)はタッチ検出駆動信号Vcomtの波形を示し、(b)は検出信号Vdetの波形を示し、(c)は実施の形態2で説明するアクティブシールド駆動信号Vasの波形を示す。
図16は、表示装置の1フレーム期間に含まれる複数の表示動作期間および複数のタッチ検出動作期間における動作の一例を模式的に示す図である。図16は、図11に示す例と類似した例の一部を拡大して示す図である。前述したように、図11に示す例では、説明の便宜上、部分表示領域Adpの個数を12個とし、部分検出領域Atpの数を2個として説明した。一方、図16では、部分表示領域Adpの個数が、少なくとも19個以上であり、部分検出領域Atpの個数が、少なくとも4個以上である例の一部を示している。
なお、以下では、表示動作期間Pdにおいて、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2のうち複数の駆動電極COML1に表示駆動信号Vcomdを供給する場合について説明する。しかし、表示動作期間Pdにおいて、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2に表示駆動信号Vcomdを供給する場合についても、例えばいずれの表示動作期間Pdにおいても、全ての駆動電極COML2に表示駆動信号Vcomdを供給するようにすればよく、その他の点は、以下の場合と同様にすることができる。
なお、表示動作期間Pdにおいて、常に複数の駆動電極COML1の全てに表示駆動信号Vcomdを供給してもよい。このような場合でも、表示動作期間Pdにおいて、少なくとも選択された部分表示領域Adpに配置された駆動電極COML1には、表示駆動信号Vcomdが供給されることになる。
図11に示すように、1フレーム期間1Fは、互いに交互に繰り返される複数の表示動作期間Pdと複数のタッチ検出動作期間Ptとを有する。
また、図13に示すように、表示領域Adは、複数の部分表示領域Adpに分割されている。すなわち、表示領域Adは、複数の部分表示領域Adpを含む。そして、複数の部分表示領域Adpの各々には、複数の駆動電極COML1のいずれかが配置されている。また、複数の部分表示領域Adpの各々には、複数の走査線GCLのいずれかが配置され、複数の画素電極22のうち、その部分表示領域Adpに配置された走査線GCLとTFT素子Tr(図9参照)を介して接続された画素電極22が配置されている。
さらに、図14に示すように、タッチ検出領域Atは、複数の部分検出領域Atpに分割されている。すなわち、タッチ検出領域Atは、複数の部分検出領域Atpを含む。そして、複数の部分検出領域Atpの各々には、複数の駆動電極DRVLのいずれかが配置されている。
まず、図11、図13の(a)および図16に示すように、1フレーム期間1Fの最初すなわち1番目の表示動作期間Pdである表示動作期間Pd1において、1回目の表示駆動処理DPが行われる。この1回目の表示駆動処理DPでは、駆動電極ドライバ14は、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpのうち最初すなわち1番目の部分表示領域Adp1に配置された複数の駆動電極COML1に、表示駆動信号Vcomd(図1参照)を供給する。
この1回目の表示駆動処理DPにおいて、ゲートドライバ12は、まず、1番目の部分表示領域Adp1に含まれる1行目の副画素SPixの走査線GCLに対して、走査信号Vscan(図1参照)を供給し、ソースドライバ13は、各信号線SGLに対して、画素信号Vpix(図1参照)を供給する。これにより、1水平期間1Hにおける駆動処理DDとして、1行目の副画素SPixに対する表示を行う。
次に、ゲートドライバ12は、1番目の部分表示領域Adp1に含まれる2行目の副画素SPixの走査線GCLに対して、走査信号Vscanを供給し、ソースドライバ13は、各信号線SGLに対して、画素信号Vpixを供給する。これにより、1水平期間1Hにおける駆動処理DDとして、2行目の副画素SPixに対する表示を行う。
その後、各行目の副画素SPixの走査線GCLに対して、走査信号Vscanを供給し、各信号線SGLに対して、画素信号Vpixを供給する動作を、繰り返す。このようにして、1回目の表示駆動処理DPが行われ、平面視において、部分表示領域Adp1に配置された複数の駆動電極COML1の各々と複数の画素電極22の各々との間に電界が形成されることにより、部分表示領域Adp1で画像が表示される。
なお、図16に示す例では、1回目の表示駆動処理DPは、1水平期間1Hにおける駆動処理DDを2つ含む。
次に、図11、図14の(a)および図16に示すように、1フレーム期間1Fの最初すなわち1番目のタッチ検出動作期間Ptであるタッチ検出動作期間Pt1において、1回目の検出駆動処理TPが行われる。この1回目の検出駆動処理TPでは、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpのうち最初すなわち1番目の部分検出領域Atp1に配置された複数の駆動電極DRVLの各々と、複数の検出電極TDLの各々と、の間の静電容量を検出する1回目の検出駆動処理TPが行われる。
この1回目の検出駆動処理TPでは、駆動電極ドライバ14は、部分検出領域Atpに含まれる複数の駆動電極DRVLの各々に、図15の(a)に示すタッチ検出駆動信号Vcomtを供給する。複数の駆動電極DRVLの各々に供給されたタッチ検出駆動信号Vcomtは、静電容量を介して複数の検出電極TDLの各々に伝わり、図15の(b)に示す検出信号Vdetが発生する。A/D変換部43は、タッチ検出駆動信号Vcomtに同期したサンプリングタイミングtsにおいて、検出信号Vdetが入力されたタッチ検出信号増幅部42の出力信号をA/D変換する。これにより、タッチ検出部40は、部分検出領域Atp1に配置された複数の駆動電極DRVLの各々と、複数の検出電極TDLの各々と、の間の静電容量を検出する1回目の検出駆動処理TPを行う。
なお、図16に示す例では、部分検出領域Atp1に配置された複数の駆動電極DRVLの各々に、同時にタッチ検出駆動信号Vcomtを供給するので、1回目の検出駆動処理TPは、駆動処理DTを1つ含む。
次に、図11、図13の(b)および図16に示すように、1フレーム期間1Fの2番目の表示動作期間Pdである表示動作期間Pd2において、2回目の表示駆動処理DPが行われる。この2回目の表示駆動処理DPでは、駆動電極ドライバ14は、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpのうち2番目の部分表示領域Adp2に配置された複数の駆動電極COML1に、表示駆動信号Vcomdを供給する。具体的な2回目の表示駆動処理DPについては、前述した1回目の表示駆動処理DPと同様にすることができる。このようにして、2回目の表示駆動処理DPが行われ、平面視において、部分表示領域Adp2に配置された複数の駆動電極COML1の各々と複数の画素電極22の各々との間に電界が形成されることにより、部分表示領域Adp2で画像が表示される。
次に、図11、図14の(b)および図16に示すように、1フレーム期間1Fの2番目のタッチ検出動作期間Ptであるタッチ検出動作期間Pt2において、2回目の検出駆動処理TPが行われる。この2回目の検出駆動処理TPでは、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpのうち2番目の部分検出領域Atp2に配置された複数の駆動電極DRVLの各々と、複数の検出電極TDLの各々と、の間の静電容量を検出する。具体的な2回目の検出駆動処理TPについては、前述した1回目の検出駆動処理TPと同様にすることができる。
このようにして、表示駆動処理DPと、検出駆動処理TPとが交互に繰り返される。そして、1フレーム期間1Fの最後の表示動作期間Pdにおいて、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpのうち最後の部分表示領域Adpに配置された複数の駆動電極COML1の各々と複数の画素電極22の各々との間に電界が形成されることにより、最後の部分表示領域Adpで画像が表示される。これにより、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPが1回ずつ行われる。
その後、走査駆動部50(図1参照)は、表示駆動処理DPと検出駆動処理TPとを、複数の部分表示領域Adpから選択される部分表示領域Adpを順次循環的に変更し、かつ、複数の部分検出領域Atpから選択される部分検出領域Atpを順次循環的に変更しながら、交互に繰り返すことになる。
本実施の形態1では、表示領域Adは、例えば12個など、複数であるm個の部分表示領域Adpに分割され、タッチ検出領域Atは、例えば2個など、m個よりも小さい複数であるn個の部分検出領域Atpに分割されている。そして、表示駆動処理DPと検出駆動処理TPとを交互に繰り返すことにより、電気泳動表示デバイス20が表示領域Adで画像を表示する間に、タッチ検出部40がタッチ検出領域Atで入力位置を検出する。そのため、表示領域Adに含まれるm個の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPを1回ずつ行う間に、タッチ検出領域Atに含まれるn個の部分検出領域Atpのうちいずれの部分検出領域Atpでも検出駆動処理TPを1回以上行う。すなわち、表示駆動処理AVDPを1回行う間に、検出駆動処理AVTPを1回以上行う。
好適には、表示領域Adの部分表示領域Adpへの分割個数mは、タッチ検出領域Atの部分検出領域Atpへの分割個数nの2倍以上である。このような場合、表示領域Adに含まれるm個の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPを1回ずつ行う間に、タッチ検出領域Atに含まれるn個の部分検出領域Atpのうちいずれの部分検出領域Atpでも検出駆動処理TPを2回以上行う。すなわち、表示駆動処理AVDPを1回行う間に、検出駆動処理AVTPを2回以上行う。
電気泳動層を備える表示装置の表示を書き換える時間、すなわちマイクロカプセル中で電気泳動粒子を一方の側から他方の側に移動させるのに要する時間は、例えば液晶表示装置の表示を書き換える時間、すなわち液晶分子を回転させるのに要する時間よりも長い。つまり、電気泳動層を備える表示装置の表示を書き換える速度は、例えば液晶表示装置の表示を書き換える速度よりも遅い。
例えば、液晶表示装置の表示を書き換える速度すなわち周波数は、60Hz程度である。また、液晶表示装置の表示を書き換える周期である1フレーム期間、すなわち液晶表示装置において、表示領域に含まれる複数の部分表示領域の各々で表示駆動処理を1回ずつ行う時間は、60分の1secすなわち16.7msec程度である。
一方、電気泳動層を備える表示装置の表示を書き換える速度すなわち周波数は、20Hz程度である。また、電気泳動層を備える表示装置の表示を書き換える周期である1フレーム期間1F、すなわち電気泳動層を備える表示装置において、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPを1回ずつ行う時間は、20分の1secすなわち50msec程度である。
ところが、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域の各々で検出駆動処理を1回ずつ行う時間は、タッチ検出の応答性を確保する観点から、電気泳動層を備える表示装置でも液晶表示装置でも略等しくすることが望ましい。そのため、電気泳動層を備える表示装置において、タッチ検出を繰り返す速度すなわち周波数は、液晶表示装置を含む表示装置と同様に、120Hz程度である。また、電気泳動層を備える表示装置において、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpの各々で検出駆動処理TPを1回ずつ行う時間は、120分の1secすなわち8.3msec程度である。
したがって、電気泳動層を備える表示装置における、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比は、液晶表示装置における、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比よりも極めて大きくなる。言い換えれば、電気泳動層を備える表示装置における、タッチ検出を繰り返す周期に対する表示を書き換える周期の比は、液晶表示装置における、タッチ検出を繰り返す周期に対する表示を書き換える周期の比よりも極めて大きくなる。
図17は、比較例における表示装置の1フレーム期間における動作を模式的に示す図である。
図17に示す比較例では、表示駆動処理AVDPを行う間には、検出駆動処理AVTPを行わない。すなわち、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DP(図11参照)を1回ずつ行う間には、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpのうちいずれの部分検出領域Atpでも検出駆動処理TP(図11参照)を行わない。
そのため、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPを1回ずつ行う間のタッチ検出データを取得できないので、タッチ検出の応答性を向上させることが困難である。前述したように、液晶表示装置に比べ、表示を書き換える速度が遅く、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が大きい電気泳動層を備える表示装置では、液晶表示装置に比べ、タッチ検出の応答性を向上させることがより困難である。
また、図17に示すように、1回目の表示駆動処理AVDPを行った後、2回目の表示駆動処理AVDPを開始する前に、検出駆動処理AVTPを2回行う場合を考える。すなわち、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpのうち最後の部分表示領域Adpで表示駆動処理DP(図11参照)を行った後、再び最初の部分表示領域Adpで表示駆動処理DPを開始する前に、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpのうちいずれの部分検出領域Atpについても検出駆動処理TP(図11参照)を2回行う場合を考える。
このような場合、ある部分検出領域Atpにおいて検出処理を行うタイミングを等間隔にすることができないので、タッチ検出の応答性を向上させることが困難である。前述したように、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が大きい電気泳動層を備える表示装置では、液晶表示装置に比べ、タッチ検出の応答性を向上させることがより困難である。
一方、本実施の形態1では、表示駆動処理AVDPを1回行う間に、検出駆動処理AVTPを1回以上行う。すなわち、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示処理を1回ずつ行う間に、タッチ検出領域Atに含まれる複数の部分検出領域Atpのうちいずれの部分検出領域Atpでも検出処理を1回以上行う。
これにより、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々で表示駆動処理DPを1回ずつ行う間のタッチ検出データについても取得することができるので、タッチ検出の応答性を向上させることができる。また、ある部分検出領域Atpにおいて検出処理を行うタイミングを等間隔にすることができるので、タッチ検出の応答性を向上させることができる。そのため、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が大きい電気泳動表示デバイス20を含む表示装置でも、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が小さい液晶表示装置と同様に、タッチ検出の応答性を向上させることができる。
電気泳動デバイス20を含む表示装置1では、駆動電極COML1に表示駆動信号Vcomdが供給されず、画素電極22に画素信号Vpixが供給されない期間、すなわちタッチ検出動作期間Ptにおいても、表示された画像が保持される。したがって、本実施の形態1では、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が、液晶表示デバイスに比べて大きいが、表示された画像を保持することができる。
図18および図19は、表示装置の1フレーム期間に含まれる複数の表示動作期間および複数のタッチ検出動作期間における動作の他の例を模式的に示す図である。図18および図19では、図16と同様に、部分表示領域Adpの個数が、少なくとも19個以上であり、部分検出領域Atpの個数が、少なくとも4個以上である例の一部を示している。
図16に示した例では、1つのタッチ検出動作期間Ptの長さ、すなわち1つの検出駆動処理TPを行う時間は、1つの表示動作期間Pdの長さ、すなわち1つの表示駆動処理DPを行う時間よりも短い。一方、図18に示す例では、1つのタッチ検出動作期間Ptの長さ、すなわち1つの検出駆動処理TPを行う時間は、1つの表示動作期間Pdの長さ、すなわち1つの表示駆動処理DPを行う時間よりも長い。すなわち、図18に示す例では、1水平期間1Hの長さを短くして、例えば60Hzの周波数で書き換える液晶表示装置における1水平期間1Hの長さと略等しくすることにより、1つの表示動作期間Pdの長さを短くする一方で、1つのタッチ検出動作期間Ptの長さを長くする。
これにより、検出駆動処理TPにおけるタッチ検出のサンプリング回数を多くすることができるので、雑音強度に対する信号強度の比すなわちSN比を高くすることができる。あるいは、検出駆動処理TPにおけるタッチ検出の1回のサンプリング時間を長くすることができるので、1つの部分検出領域Atpの面積を容易に増加させることができ、表示装置を容易に大面積化することができる。
さらに、図19に示す例では、図18に示すように、1つのタッチ検出動作期間Ptの長さ、すなわち1つの検出処理を行う時間を、1つの表示動作期間Pdの長さ、すなわち1つの表示処理を行う時間よりも長くした上で、さらに1つの部分検出領域Atpを、複数の部分検出領域Atppに分割して順次検出処理を行う。
すなわち、図19に示す例では、複数の部分検出領域Atpの各々は、複数の部分検出領域Atppに分割されている。言い換えれば、複数の部分検出領域Atpの各々は、複数の部分検出領域Atppを含む。このとき、複数の部分検出領域Atppの各々に、複数の部分検出領域Atpの各々に配置された複数の駆動電極COML1のうちのいずれかが配置されている。そして、走査駆動部50は、1つの検出駆動処理TPにおいて、選択された部分検出領域Atpに配置された複数の駆動電極COML1のうち、複数の部分検出領域Atppから順次選択された1つの部分検出領域Atppに配置された複数の駆動電極COML1に、タッチ検出駆動信号Vcomtを供給する駆動処理DTを、部分検出領域Atpの部分検出領域Atppへの分割個数と等しい回数繰り返す。これにより、タッチ検出の位置精度を向上させることができる。
<諧調レベルの制御を伴う駆動方法>
次に、本実施の形態1の表示装置1における諧調レベルの制御を伴う駆動方法を説明する。
図20は、各画素の諧調レベルを制御する場合における、複数の1フレーム期間にわたる諧調および画素信号を示すタイミング波形図である。図21は、各画素の諧調を制御する場合における、互いに隣り合う4つの副画素における諧調レベルを制御した例を模式的に示す図である。図21の(a)は、ある画像を書き換える前の各副画素における諧調レベルを示し、図21の(b)は、その画像を書き換える際に用いられるパルス列のパターンを示し、図21の(c)は、その画像を書き換えた後の各副画素における諧調レベルを示す。図22は、各画素の諧調を制御する場合における、1フレーム期間に含まれる複数の表示動作期間および複数のタッチ検出動作期間における動作の一例を模式的に示す図である。
複数の部分表示領域Adpの各々に、複数の画素電極22のうちのいずれかが配置されている。このとき、走査駆動部50に含まれるソースドライバ13が、図20に示すようにパルス列からなる電圧Vを有する画素信号Vpixを、各副画素SPixの内部に設けられた画素電極22に供給することにより、各副画素SPixにおける諧調を制御することができる。パルス列は、それぞれ正のパルス高さ(電圧+Vs)または負のパルス高さ(電圧−Vs)を有する複数のパルスを含む。複数の画素電極22のうち、表示領域Adに含まれる複数の部分表示領域Adpの各々に配置された複数の画素電極22に、複数のパルスのうち、ある順番のパルスを1回ずつ印加する間の期間は、1フレーム期間1Fに相当する。
ここで、図21に示すように、各副画素において設定可能な諧調レベルが、レベルWW、WB、BWおよびBBのいずれかからなる例、すなわち諧調レベルの総数が4つである例を例示し、このような場合において、画像を書き換える際に用いるパルス列のパターン数について説明する。レベルWW、WB、BWおよびBBは、白色に近いレベルWWと、黒色に近いレベルBBとの間で、白色から黒色に順次近づくように設定された4つの諧調レベルである。図20には、ある副画素における諧調レベルLvが、レベルWWからレベルWBになるように、画像が書き換えられる例が例示されている。また、図20に示すパルス列は、図21を用いて後述するパターンwwPwbに相当する。
諧調レベルの総数が4つである場合、図21の(a)に示すように、画像を書き換える前のある副画素における諧調レベルは、レベルWW、WB、BWおよびBBの4通りの諧調レベルのいずれかになっている。そして、図21の(c)に示すように、画像を書き換えた後のその副画素における諧調レベルは、レベルWW、WB、BWおよびBBの4通りの諧調レベルのいずれかになる。
初めに、画像を書き換える前のある副画素における諧調レベルが、レベルWWである場合を考える。このような場合、図21の(b)に示すように、その副画素における諧調レベルが、書き換えの前後で、レベルWWから変更されない場合には、パターンwwPwwからなるパルス列が用いられる。あるいは、その副画素における諧調レベルが、書き換えの前後で、レベルWWからレベルWBに変更される場合には、パターンwwPwbからなるパルス列が用いられる。一方、その副画素における諧調レベルが、書き換えの前後で、レベルWWからレベルBWに変更される場合には、パターンwwPbwからなるパルス列が用いられる。あるいは、その副画素における諧調レベルが、書き換えの前後で、レベルWWからレベルBBに変更される場合には、パターンwwPbbからなるパルス列が用いられる。
したがって、ある副画素における諧調レベルが、書き換えの前後で、レベルWWから、レベルWW、WB、BWおよびBBの4通りの諧調レベルのいずれかになるように、画像を書き換える場合には、パルス列のパターンとして、パターンwwPww、wwPwb、wwPbwおよびwwPbbからなる4通りのパターンが用いられる。
同様に、ある副画素における諧調レベルが、レベルWB、BWまたはBBである場合でも、書き換えの前後で、その諧調レベルから、レベルWW、WB、BWおよびBBの4通りの諧調レベルのいずれかになるように、画像を書き換える場合には、パルス列のパターンとして、4通りのパターンが用いられる。したがって、諧調レベルの総数が4つである場合には、画像を書き換える際に用いられるパルス列のパターン数は、4×4=16通りになる。このような場合、複数のパルスとして4つ以上例えば5つのパルスを組み合わせてパルス列を形成することにより、16通りのパターンを設定することができる。
このような場合には、図22に示すように、表示駆動処理DPと検出駆動処理TPとを交互にm回ずつ繰り返しながら複数の部分表示領域Adpの各々で表示処理を1回ずつ行う繰り返し処理を、画素信号Vpixを変更しながら複数回繰り返すことにより、表示領域Adで表示される画像を書き換える。これにより、各画素の諧調を複数の諧調に制御することができる。
なお、電気泳動層5の種類によっては、諧調が制御される程度は、温度依存性を有することがある。このとき、表示装置の使用温度に応じて、各画素の諧調を複数の諧調に制御するためのパルス列を変更することが望ましい。そのため、好適には、予め、表示装置を使用する温度範囲を複数の温度範囲に分割し、複数の温度範囲の各々の温度範囲において、各画素の諧調を複数の諧調に制御するために最適化されたパルス列を設定しておく。そして、例えば表示装置に備えられた温度測定部により温度を測定し、測定された温度を含む温度範囲に対応して設定されたパルス列を選択する。そして、選択されたパルス列を用いて各画素の諧調を複数の諧調に制御する。これにより、広範な温度範囲においても、使用温度の変動により、表示領域で表示される画素の諧調が変動することを防止または抑制することができる。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第1変形例>
次に、図23および図24を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第1変形例を説明する。本第1変形例では、駆動電極COML1と駆動電極COML2とが、互いに異なる層に設けられている。
図23は、実施の形態1の第1変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図24は、実施の形態1の第1変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図23は、図24のA−A線に沿った断面図である。
本第1変形例では、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、を有する。複数の駆動電極COML1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の駆動電極COML1については、図6および図8に示した例と同様にすることができる。
一方、本第1変形例では、複数の駆動電極COML2の各々は、複数の駆動電極COML1と異なる層に設けられている。これにより、図6および図8に示した例に比べ、駆動電極COML2のうち接続部CN2を、電極部CP2と異なる層に形成する必要がなくなるので、駆動電極COML2を容易に形成することができる。
あるいは、複数の駆動電極COML2は、基板31の上面に設けられてもよく、基板61の下面に設けられたバリアフィルム64の下面に設けられてもよい。図23に示す例では、複数の駆動電極COML2は、バリアフィルム64の下面に設けられており、バリアフィルム64の下面には、複数の駆動電極COML2を覆うように、保護膜PF1が設けられている。そして、バリアフィルム64の下面に形成された保護膜PF1が、対向基板3の基板31の上面と接触している。
なお、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2は、互いに異なる層に形成されていればよい。したがって、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2のいずれも基板31の下面に設けられてもよい。あるいは、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2のいずれも基板31の上面に設けられてもよい。
複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML2の各々は、複数の電極部CP2と、複数の接続部CN2と、を含む。本第1変形例では、図6および図8に示した例と異なり、複数の電極部CP2の各々、および、複数の接続部CN2の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、バリアフィルム64の下面、すなわち基板31の上面に設けられている。複数の電極部CP2は、平面視において、Y軸方向に配列されている。また、Y軸方向で隣り合う2つの電極部CP2は、接続部CN2により、電気的に接続されている。
本第1変形例では、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、は互いに異なる層に設けられている。そのため、接続部CN2は、電極部CP2と同層に形成されている。
前述したように、液晶表示デバイスにおける液晶層の厚さは、例えば3μm程度である。また、電気泳動表示デバイス20における電気泳動層5の厚さ、すなわち駆動電極COML1の下面と画素電極22の上面との距離DST1は、液晶表示デバイスにおける液晶層の厚さよりも大きく、例えば30〜200μm程度である。
一方、例えば樹脂からなる基板31の厚さは、例えば20〜40μmである。そのため、複数の駆動電極COML1が基板31の下面に設けられ、複数の駆動電極COML2が基板31の上面に設けられた場合でも、画素電極22の上面と駆動電極COML2の下面との距離は、画素電極22の上面と駆動電極COML1の下面との距離とは、あまり異ならない。したがって、例えば複数の駆動電極COML2の各々に供給される表示駆動信号Vcomdを、複数の駆動電極COML1の各々に供給される表示駆動信号Vcomdよりも大きくするなどの調整により、複数の駆動電極COML1と複数の駆動電極COML2とが同層に形成された場合と同様の表示駆動処理を行うことができる。
本第1変形例では、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとして動作する。また、複数の駆動電極COML2は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。
本第1変形例でも、図6および図8に示した例と同様に、複数の補助電極AE1からなる補助電極群AEGが設けられていてもよい。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる駆動電極DRVLに供給されるタッチ検出駆動信号Vcomtに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるタッチ検出駆動信号Vcomtが、補助電極AE1に供給されてもよい。これにより、駆動電極DRVLと、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。ただし、補助電極AE1が設けられていなくてもよい。
それ以外の部分については、図6および図8に示した例と同様にすることができる。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第2変形例>
次に、図25および図26を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第2変形例を説明する。本第2変形例では、補助電極AE1が駆動電極DRVLとして設けられ、駆動電極COML1が検出電極TDLとして設けられている。すなわち、本第2変形例でも、図6および図8に示した例と同様に、複数の補助電極AE1からなる補助電極群AEGが設けられている。
図25は、実施の形態1の第2変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図26は、実施の形態1の第2変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図25は、図26のA−A線に沿った断面図である。
本第2変形例では、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、を有する。
図6および図8に示した例と同様に、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2の各々は、例えばITOまたはIZOなどの透明導電材料からなる。複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1または複数の駆動電極COML2は、基板31の上面に設けられてもよい。また、複数の駆動電極COML1と複数の駆動電極COML2とは、互いに異なる層に設けられてもよい。あるいは、複数の駆動電極COML2が設けられず、複数の駆動電極COML1のみが設けられてもよい。
本第2変形例では、複数の駆動電極COML1は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。また、複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。平面視において、複数の駆動電極COML1のうち1つまたは複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2のうち1つまたは複数の駆動電極COML2とが、X軸方向に交互に配置されている。
複数の駆動電極COML1の各々は、引き回し配線WR1をそれぞれ介して、走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14と電気的に接続されている。一方、複数の駆動電極COML2の各々は、引き回し配線WR1および切替部SWに含まれる複数のスイッチSW1の各々をそれぞれ介して、走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14と接続されている。複数のスイッチSW1からなる切替部SWは、複数の駆動電極COML2が駆動電極ドライバ14と電気的に接続された状態と、複数の駆動電極COML2が電気的に浮遊した状態と、をそれぞれ切り替える。
本第2変形例では、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。一方、複数の駆動電極COML2は、表示動作を行う際に、スイッチSW1により駆動電極ドライバ14と接続されることにより、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作する。しかし、複数の駆動電極COML2は、タッチ検出動作を行う際には、スイッチSW1により駆動電極ドライバ14から遮断されることにより、タッチ検出デバイス30の検出電極TDLとしては動作せず、ダミー電極TDDとなる。また、本第2変形例では、複数の補助電極AE1が、タッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとして動作する。
すなわち、本第2変形例では、表示動作を行う際に、切替部SWにより、複数の駆動電極COML2が駆動電極ドライバ14と電気的に接続された状態に切り替えられているときに、駆動電極ドライバ14は、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2に表示駆動信号Vcomdを供給する。そして、複数の画素電極22の各々と、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2の各々との間に電界が形成されることにより、画像が表示される。
一方、本第2変形例では、タッチ検出動作を行う際に、切替部SWにより、複数の駆動電極COML2が電気的に浮遊した状態に切り替えられているときに、駆動電極ドライバ14は、複数の補助電極AE1にタッチ検出駆動信号Vcomtを供給する。また、タッチ検出動作を行う際に、切替部SWにより、複数の駆動電極COML2が電気的に浮遊した状態に切り替えられているときに、タッチ検出部40(図1参照)は、複数の補助電極AE1の各々と複数の検出電極TDLの各々との間の静電容量に基づいて入力位置を検出する。
電気泳動層5の厚さ、すなわち画素電極22の上面と駆動電極COML1の下面との距離DST1が、液晶表示装置における液晶層の厚さと略等しく、例えば3μm程度の場合、補助電極AE1と駆動電極COML1との間の静電容量が、指によって形成される静電容量C2の変化に比べ、極めて大きくなる。そのため、補助電極AE1をタッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとし、駆動電極COML1をタッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作させることはできない。
ところが、前述したように、電気泳動層を備える表示装置では、電気泳動層5の厚さ、すなわち駆動電極COML1の下面と画素電極22の上面との距離DST1は、例えば30〜200μm程度であり、液晶表示デバイスに比べて極めて大きい。そのため、本第2変形例では、補助電極AE1と駆動電極COML1との間の静電容量は、指によって形成される静電容量C2の変化に比べてそれほど大きくない。したがって、補助電極AE1をタッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとし、駆動電極COML1をタッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作させることができる。
また、タッチ検出動作を行う際に、平面視において、複数の検出電極TDLのうち1つまたは複数の検出電極TDLと、複数のダミー電極TDDのうち1つまたは複数のダミー電極TDDとが、X軸方向に交互に配置されている。これにより、タッチ検出動作を行う際に、検出電極TDLと、検出電極TDLよりも下方の配線等との間に発生する寄生容量を低減することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。また、検出電極TDLと駆動電極DRVLとの間の電界の分布を容易に調整することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。
それ以外の部分については、図6および図8に示した例と同様にすることができる。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第3変形例>
次に、図27および図28を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第3変形例を説明する。本第3変形例では、駆動電極COML1の線幅が、実施の形態1の第2変形例における駆動電極COML1の線幅に比べて狭くなっている。
図27は、実施の形態1の第3変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図28は、実施の形態1の第3変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図27は、図28のA−A線に沿った断面図である。
本第3変形例では、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、を有する。複数の駆動電極COML1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1は、基板31の上面に設けられてもよい。
本第3変形例では、複数の駆動電極COML1は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML1の各々は、平面視において、複数の導電線により形成されたメッシュ形状を有していてもよい。図28に示す例では、複数の駆動電極COML1の各々は、2つの導電線ML1と2つの導電線ML2とを有する。2つの導電線ML1および2つの導電線ML2の各々は、平面視において、交互に逆方向に屈曲しながら全体としてY軸方向に延在するジグザグ形状を有する。そして、X軸方向において隣り合う導電線ML1および導電線ML2の互いに逆方向に屈曲する部分同士が結合されている。あるいは、2つの導電線ML2が、設けられておらず、複数の駆動電極COML1の各々が、それぞれジグザグ形状を有する複数の導電線ML1のみを有していてもよい。
あるいは、別の見方をすれば、複数の駆動電極COML1の各々は、複数の導電線ML3と、複数の導電線ML4と、を有する。複数の導電線ML3は、平面視において、X軸方向およびY軸方向のいずれとも異なる方向にそれぞれ延在し、かつ、間隔を空けて配列されている。複数の導電線ML4は、平面視において、X軸方向、Y軸方向および導電線ML3の延在する方向のいずれとも異なる方向にそれぞれ延在し、かつ、間隔を空けて配列されている。複数の導電線ML3と複数の導電線ML4とは、互いに交差する。そして、複数の駆動電極COML1の各々は、互いに交差した複数の導電線ML3と複数の導電線ML4とにより形成されたメッシュ形状を有する。
本第3変形例における複数の駆動電極COML1の各々に含まれる導電線ML1および導電線ML2、または、導電線ML3および導電線ML4は、図6および図8に示した例とは異なり、金属層または合金層を含む。そのため、本第3変形例における複数の駆動電極COML1の各々の比抵抗を、実施の形態1の第2変形例における複数の駆動電極COML1の各々の比抵抗よりも小さくすることができる。よって、本第3変形例における複数の駆動電極COML1の各々に含まれる導電線ML3が延在する方向に交差する方向における導電線ML3の線幅を、導電線ML3が延在する方向に交差する方向で隣り合う2つの導電線ML3の対向する側面同士の幅よりも狭くすることができる。言い換えれば、タッチ検出領域Atにおける駆動電極COML1の面積率を、50%未満にすることができる。
前述したように、電気泳動層5の厚さ、すなわち駆動電極COML1の下面と画素電極22の上面との距離DST1は、例えば30〜200μm程度であり、液晶表示デバイスに比べて極めて大きい。そのため、駆動電極COML1の線幅が狭くなった場合でも、図27に示すように、画素電極22のX軸方向における周辺部と画素電極22との距離DST2は、画素電極22のX軸方向(図28参照)における中央部と画素電極22との距離DST1と、略等しい。したがって、駆動電極COML1の線幅が狭くなった場合でも、表示動作を行う際に、駆動電極COML1を電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作させることができる。
本第3変形例では、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。また、本第3変形例でも、実施の形態1の第2変形例と同様に、複数の補助電極AE1が、タッチ検出デバイスの駆動電極DRVLとして動作する。
実施の形態1の第2変形例では、複数のダミー電極TDDの各々は、平面視において、X軸方向で隣り合う2つの検出電極TDLの間に位置する部分の各補助電極AE1の上方に、配置されている。このとき、複数のダミー電極TDDの各々は、平面視において、Y軸方向に配列された複数の駆動電極DRVLを跨ぐように、配置されている。そのため、駆動電極DRVLにタッチ検出駆動信号Vcomtが供給されて発生する電界が、検出電極TDLよりも上方に回り込みにくい。
一方、本第3変形例では、ダミー電極は設けられておらず、複数の駆動電極COML1の各々の線幅は、実施の形態1の第2変形例における駆動電極COML1の各々の線幅よりも狭い。これにより、補助電極AE1からなる駆動電極DRVLにタッチ検出駆動信号Vcomtが供給されて発生する電界EF1が、駆動電極COML1からなる検出電極TDLよりも上方に回り込みやすくなり、実施の形態1の第2変形例に比べ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。
前述したように、好適には、複数の駆動電極COML1の各々に含まれる導電線ML3が延在する方向に交差する方向における導電線ML3の線幅を、導電線ML3が延在する方向に交差する方向で隣り合う2つの導電線ML3の対向する側面同士の幅よりも狭くすることができる。これにより、補助電極AE1からなる駆動電極DRVLにタッチ検出駆動信号Vcomtが供給されて発生する電界EF1が、駆動電極COML1からなる検出電極TDLよりもさらに上方に回り込みやすくなり、実施の形態1の第2変形例に比べ、タッチ検出の検出感度をさらに増加させることができる。
それ以外の部分については、図6および図8に示した例と同様にすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、電気泳動表示デバイスが備えられた表示装置が、駆動電極と検出電極とが設けられた、相互容量方式の入力装置としてのタッチ検出デバイスを有する例について説明した。それに対して、実施の形態2では、電気泳動表示デバイスが備えられた表示装置が、検出電極のみが設けられた、自己容量方式のタッチ検出デバイスを有する例について説明する。なお、実施の形態2の表示装置も、実施の形態1の表示装置と同様に、入力装置としてのタッチパネルを備えた表示装置を、インセルタイプのタッチ検出機能付き表示装置に適用したものである。
<全体構成>
初めに、図29を参照し、実施の形態2の表示装置の全体構成について説明する。図29は、実施の形態2の表示装置の一構成例を示すブロック図である。
本実施の形態2の表示装置1aは、タッチ検出機能付き表示デバイス10aと、制御部11と、ゲートドライバ12と、ソースドライバ13と、駆動電極ドライバ14と、タッチ検出部40aと、を備えている。本実施の形態2では、実施の形態1と異なり、ソースドライバ13および駆動電極ドライバ14に加え、タッチ駆動および検出信号増幅部42aにより、走査駆動部50が形成されている。
タッチ検出機能付き表示デバイス10aは、表示デバイス20と、タッチ検出デバイス30aとを有する。本実施の形態2の表示装置1aのうち、タッチ検出機能付き表示デバイス10aのタッチ検出デバイス30aおよびタッチ検出部40a以外の各部分については、実施の形態1の表示装置のうち、対向基板3以外の各部分と同様であるため、それらの説明を省略する。
なお、走査駆動部50に含まれる駆動電極ドライバ14は、表示動作を行う際に、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10aに含まれる駆動電極COML1および駆動電極COML2(後述する図32または図33参照)に、表示駆動信号Vcomdを供給する回路である。また、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行う際に、タッチ検出機能付き表示デバイス10aに含まれる補助電極AE1(後述する図32または図33参照)に、図15の(c)に示すように、タッチ検出駆動信号Vcomtに含まれる交流信号と同相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasを供給するようにしてもよい。
本実施の形態2では、タッチ検出部40aは、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出デバイス30aにタッチ検出駆動信号Vtdを供給する。そして、タッチ検出部40aは、制御部11から供給される制御信号と、タッチ検出機能付き表示デバイス10aのタッチ検出デバイス30aから供給された検出信号Vdetに基づいて、タッチ検出デバイス30aに対する指やタッチペンなどの入力具のタッチ、すなわち後述する接触または近接の状態、の有無を検出する。
本実施の形態2では、タッチ検出部40aは、タッチ駆動および検出信号増幅部42aと、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、検出タイミング制御部46と、を備えている。本実施の形態2のタッチ検出部40aのうち、A/D変換部43、信号処理部44および座標抽出部45については、実施の形態1のタッチ検出部40における各部分と同様である。
前述したように、タッチ駆動および検出信号増幅部42aは、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出デバイス30aにタッチ検出駆動信号Vtdを供給する。そして、タッチ駆動および検出信号増幅部42aは、タッチ検出デバイス30aから供給される検出信号Vdetを増幅する。
<自己容量型タッチ検出の原理>
次に、図30および図31を参照し、自己容量方式のタッチ検出デバイスにおけるタッチ検出の原理について説明する。図30および図31は、自己容量方式における検出電極の電気的な接続状態を表す説明図である。
自己容量方式におけるタッチ検出デバイスでは、まず、タッチ駆動および検出信号増幅部42aがタッチ検出駆動信号Vtdをタッチ検出デバイス30aに供給する(図29参照)。このとき、図30に示すような静電容量Cxを有する検出電極TDLが、静電容量Cr1を有する検出回路SC1から切り離され、電源Vddと電気的に接続され、静電容量Cxを有する検出電極TDLに電荷量Q1が蓄積される。
次に、図31に示すように、静電容量Cxを有する検出電極TDLが電源Vddから切り離され、静電容量Cr1を有する検出回路SC1と電気的に接続された時に、検出回路SC1に流れ出る電荷量Q2を検出する。これにより、タッチ駆動および検出信号増幅部42aに、タッチ検出デバイス30aから、検出信号Vdetが供給される(図29参照)。
ここで、検出電極TDLに指が接触または近接した場合、指による容量により、検出電極TDLの静電容量Cxが変化し、検出電極TDLが検出回路SC1と接続された時に、検出回路SC1に流れ出る電荷量Q2も変化する。したがって、流れ出る電荷量Q2を検出回路SC1により測定して検出電極TDLの静電容量Cxの変化を検出することにより、検出電極TDLに指が接触または近接したか否かを判定することができる。
<モジュール>
本実施の形態2の表示装置におけるモジュールについては、実施の形態1の表示装置のモジュールと略同様であるため、それらの説明を省略する。
<タッチ検出機能付き表示デバイス>
次に、図32および図33を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスを説明する。
図32は、実施の形態2の表示装置のタッチ検出機能付き表示デバイスの構成の一例を示す断面図である。図33は、実施の形態2の表示装置における駆動電極および補助電極の構成の一例を模式的に示す平面図である。また、図32は、図33のA−A線に沿った断面図である。
タッチ検出機能付き表示デバイス10aは、アレイ基板2と、対向基板3と、電気泳動層5と、保護基板6と、封止部7と、を有する。対向基板3は、アレイ基板2の主面としての上面と、対向基板3の主面としての下面とが対向するように、対向配置されている。電気泳動層5は、アレイ基板2と対向基板3との間に設けられている。すなわち、電気泳動層5は、基板21の上面と基板31の下面との間に挟まれている。
アレイ基板2が基板21を有し、対向基板3が基板31を有すること、および、基板21の上面は、上面の一部の領域である表示領域Adを含み、基板31の上面は、上面の一部の領域であるタッチ検出領域Atを含むことは、実施の形態1と同様である。
図32に示すように、アレイ基板2は、基板21と、絶縁膜23と、複数の画素電極22と、を有する。実施の形態1で図7および図9を用いて説明したのと同様に、表示領域Adで、基板21には、複数の走査線GCL、複数の信号線SGL、および、複数のTFT素子Trが設けられている。また、本実施の形態2における基板21、絶縁膜23および複数の画素電極22については、実施の形態1における各部分と同様にすることができる。
図32および図33に示すように、基板21の上面には、補助電極AE1が設けられている。補助電極AE1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板21の上面に、走査線GCLおよびゲート電極23a(図7参照)と同層に設けられている。
好適には、タッチ検出動作を行う際に、補助電極AE1は、駆動電極ドライバ14(図29参照)と電気的に接続される。また、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLにタッチ駆動および検出信号増幅部42aにより供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasを、補助電極AE1に供給する。これにより、駆動電極COML1からなる検出電極TDLと、アレイ基板2に形成された各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の感度を向上させることができる。
なお、複数の駆動電極COML1は、補助電極AE1と、封止部7の内部に設けられた導通部71を介して電気的に接続されていてもよい。
図32および図33に示すように、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、を有する。本実施の形態2における基板31、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2については、実施の形態1における各部分と同様にすることができる。すなわち、複数の駆動電極COML1および複数の検出電極COML2は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1または複数の駆動電極COML2は、基板31の上面に設けられてもよい。
複数の駆動電極COML1は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML1の各々は、複数の電極部CP1と、複数の接続部CN1と、を含む。複数の電極部CP1の各々、および、複数の接続部CN1の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の電極部CP1は、平面視において、X軸方向に配列されている。また、X軸方向で隣り合う2つの電極部CP1は、接続部CN1により、電気的に接続されている。
複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML2の各々は、複数の電極部CP2と、複数の接続部CN2と、を含む。複数の電極部CP2の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の電極部CP2は、平面視において、Y軸方向に配列されている。また、Y軸方向で隣り合う2つの電極部CP2は、接続部CN2により、電気的に接続されている。
図32および図33に示す例では、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、が同層に設けられている。そのため、接続部CN2は、電極部CP2と異なる層に設けられており、図示しない絶縁膜を介して、接続部CN1の各々をそれぞれ跨ぐように設けられている。
また、本実施の形態2における電気泳動層5、保護基板6および封止部7については、実施の形態1における各部分と同様にすることができる。
本実施の形態2でも、実施の形態1で図5〜図9を用いて説明したのと同様に、電気泳動表示デバイス20は、複数の走査線GCLと、複数の信号線SGLと、複数のTFT素子Trと、複数の画素電極22と、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、複数の電気泳動素子EPと、を有する。
また、選択された部分表示領域Adp(図13参照)に配置された1つまたは複数の駆動電極COML1に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図29参照)が供給され、選択された1水平ラインに属する副画素SPixの各々に含まれる画素電極22に対して、ソースドライバ13により画素信号Vpix(図29参照)が供給される。このようにして、選択された部分表示領域Adpで、複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML1の各々との間に電界が形成されることにより、選択された部分表示領域Adpで、1水平ラインずつ画像の表示が行われる。
一方、本実施の形態2のタッチ検出デバイス30a(図29参照)は、自己容量方式のタッチ検出デバイスである。そのため、図32および図33に示す例では、実施の形態1とは異なり、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。また、複数の駆動電極COML2は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。すなわち、本実施の形態2では、タッチ検出動作を行う際に、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2は、いずれも駆動電極DRVL(図6および図8参照)としてではなく、検出電極TDLとして動作する。
本実施の形態2では、図30および図31を用いて前述したように、タッチ駆動および検出信号増幅部42aがタッチ検出駆動信号Vtdをタッチ検出デバイス30aに供給することにより、検出電極TDLに電荷量が蓄積される。次に、検出電極TDLが電源から切り離され、検出回路と電気的に接続された時に、検出回路に流れ出る電荷量として、タッチ検出デバイス30aから、タッチ駆動および検出信号増幅部42aに、検出信号Vdetが供給される。そして、タッチ検出部40aは、複数の検出電極TDLの各々の静電容量に基づいて、入力位置を検出する。
図32および図33に示す例では、補助電極AE1が設けられていてもよく、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasが、補助電極AE1に供給されてもよい。すなわち、走査駆動部50(図29参照)が、複数の検出電極TDLにタッチ検出駆動信号Vtdを供給し、かつ、補助電極AE1にアクティブシールド駆動信号Vasを供給する際に、タッチ検出部40aが、複数の検出電極TDLの各々の静電容量に基づいて入力位置を検出してもよい。これにより、検出電極TDLと、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。ただし、補助電極AE1が設けられていなくてもよい。
なお、図37を用いて後述するように、平面視において、互いに交差する複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2に代え、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に配置された複数の駆動電極COML1のみが設けられてもよい。そして、それぞれ駆動電極COML1からなる複数の検出電極TDLのいずれもが、個別に設けられた引き回し配線を介してタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続されてもよい。タッチ検出デバイス30aが、自己容量方式のタッチ検出デバイスである場合には、このような接続方法により、複数の検出電極TDLのいずれをも個別にタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続することができる。これにより、入力位置を位置精度よく検出することができる。
具体的には、複数の接続部CN1および複数の接続部CN2を設けず、後述する図36および図37を用いて説明する接続方法と同様の接続方法により、複数の電極部CP1および複数の電極部CP2のいずれをも、個別にタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続することができる。
<駆動方法>
本実施の形態2の表示装置1aの駆動方法については、実施の形態1の表示装置1の駆動方法と同様にすることができ、実施の形態1の表示装置1の駆動方法と同様の効果を有する。
<諧調レベルの制御を伴う駆動方法>
本実施の形態2の表示装置1aにおける諧調レベルの制御を伴う駆動方法については、実施の形態1の表示装置1における諧調レベルの制御を伴う駆動方法と同様にすることができ、実施の形態1の表示装置1における諧調レベルの制御を伴う駆動方法と同様の効果を有する。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第1変形例>
次に、図34および図35を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第1変形例を説明する。本第1変形例では、駆動電極COML1と駆動電極COML2とが、互いに異なる層に設けられている。
図34は、実施の形態2の第1変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図35は、実施の形態2の第1変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図34は、図35のA−A線に沿った断面図である。
本第1変形例では、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、を有する。複数の駆動電極COML1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。複数の駆動電極COML1については、図32および図33に示した例と同様にすることができる。
一方、本第1変形例では、複数の駆動電極COML2の各々は、複数の駆動電極COML1と異なる層に設けられている。これにより、図32または図33に示した例に比べ、駆動電極COML2のうち接続部CN2を、電極部CP2と異なる層に形成する必要がなくなるので、駆動電極COML2を容易に形成することができる。
あるいは、複数の駆動電極COML2は、基板31の上面に設けられてもよく、基板61の下面に設けられたバリアフィルム64の下面に設けられてもよい。図34に示す例では、複数の駆動電極COML2は、バリアフィルム64の下面に設けられており、バリアフィルム64の下面には、複数の駆動電極COML2を覆うように、保護膜PF1が設けられている。そして、バリアフィルム64の下面に形成された保護膜PF1が、対向基板3の基板31の上面と接触している。
なお、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2は、互いに異なる層に形成されていればよい。したがって、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2のいずれも基板31の下面に設けられてもよい。あるいは、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2のいずれも基板31の上面に設けられてもよい。
複数の駆動電極COML2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の駆動電極COML2の各々は、複数の電極部CP2と、複数の接続部CN2と、を含む。本第1変形例では、図32および図33に示した例と異なり、複数の電極部CP2の各々、および、複数の接続部CN2の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、バリアフィルム64の下面、すなわち基板31の上面に設けられている。複数の電極部CP2は、平面視において、Y軸方向に配列されている。また、Y軸方向で隣り合う2つの電極部CP2は、接続部CN2により、電気的に接続されている。
本第1変形例では、複数の駆動電極COML1と、複数の駆動電極COML2と、は互いに異なる層に設けられている。そのため、接続部CN2は、電極部CP2と同層に形成されている。
本第1変形例でも、実施の形態1の第1変形例と同様に、画素電極22の上面と駆動電極COML2の下面との距離は、画素電極22の上面と駆動電極COML1の下面との距離とは、あまり異ならない。したがって、例えば複数の駆動電極COML2の各々に供給される表示駆動信号Vcomdを、複数の駆動電極COML1の各々に供給される表示駆動信号Vcomdよりも大きくするなどの調整により、複数の駆動電極COML1と複数の駆動電極COML2とが同層に形成された場合と同様の表示駆動処理を行うことができる。
一方、本第1変形例では、複数の駆動電極COML1および複数の駆動電極COML2を挟んで基板21と反対側に、補助電極AE2が設けられている。タッチ検出動作を行う際に、走査駆動部50(図29参照)は、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasを、補助電極AE2に供給する。これにより、検出電極TDLと、検出電極TDLの周辺の各部分との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度をより確実に増加させることができる。
好適には、補助電極AE2は、平面視において、複数の駆動電極COML1のうちY軸方向で隣り合う2つの駆動電極COML1の間、かつ、複数の駆動電極COML2のうちX軸方向で隣り合う2つの駆動電極COML2の間に位置する部分の基板31と重なるように、配置されている。
具体的には、補助電極AE2は、平面視において、間隔を空けて配列された複数の導電線ML5と、平面視において、間隔を空けて配列され、かつ、複数の導電線ML5とそれぞれ交差する複数の導電線ML6と、を含む。そして、補助電極AE2は、複数の導電線ML5と複数の導電線ML6とにより区画され、平面視において、四角形状を有する複数の開口部OP1を含む。このとき、X軸方向は、複数の開口部OP1の各々の一方の対角方向であり、Y軸方向は、複数の開口部OP1の各々の対角方向であって、X軸方向と異なる対角方向である。
本第1変形例では、駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。また、駆動電極COML2は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。
なお、図34に示すように、補助電極AE2を、例えばカラーフィルタ層62と同層に設けることができる。これにより、表示装置の厚さを薄くすることができる。
本第1変形例でも、図32および図33に示した例と同様に、補助電極AE1が設けられていてもよい。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtd(図29参照)に含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vas(図29参照)が、補助電極AE1に供給されてもよい。これにより、検出電極TDLと、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。ただし、補助電極AE1が設けられていなくてもよい。
また、本第1変形例では、図34および図35に示すように、平面視において、駆動電極COML1と駆動電極COML2との間に配置された部分の基板31上に、補助電極AE2が設けられている。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasが、補助電極AE2に供給される。すなわち、走査駆動部50(図29参照)が、複数の検出電極TDLにタッチ検出駆動信号Vtdを供給し、かつ、補助電極AE2にアクティブシールド駆動信号Vasを供給する際に、タッチ検出部40a(図29参照)が、複数の検出電極TDLの各々の静電容量に基づいて入力位置を検出する。これにより、補助電極AE2が設けられない場合に比べ、検出電極TDLと、検出電極TDLの周辺の各部分であって上側の部分との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度をより増加させることができる。
それ以外の部分については、図32および図33に示した例と同様にすることができる。
なお、複数の接続部CN1および複数の接続部CN2を設けず、後述する図36および図37を用いて説明する接続方法と同様の接続方法により、複数の電極部CP1および複数の電極部CP2のいずれをも、個別にタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続することもできる。これにより、入力位置を位置精度よく検出することができる。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第2変形例>
次に、図36および図37を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第2変形例を説明する。本第2変形例では、複数の駆動電極COML1がマトリクス状に配置されている。
図36は、実施の形態2の第2変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図37は、実施の形態2の第2変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図36は、図37のA−A線に沿った断面図である。
本第2変形例では、対向基板3は、基板31と、複数の駆動電極COML1と、を有する。複数の駆動電極COML1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1は、基板31の上面に設けられてもよい。
本第2変形例では、複数の駆動電極COML1は、平面視において、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に配置されている。また、複数の引き回し配線WR1は、複数の駆動電極COML1の各々とそれぞれ電気的に接続されている。そのため、複数の駆動電極COML1の各々の駆動電極COML1は、その駆動電極COML1に対応して設けられた引き回し配線WR1を介して、駆動電極ドライバ14(図5参照)と電気的に接続されている。このような接続方法により、複数の検出電極TDLのいずれをも、個別にタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続することができるので、入力位置を位置精度よく検出することができる。
また、本第2変形例では、複数の駆動電極COML1を挟んで基板21と反対側に、補助電極AE2が設けられている。タッチ検出動作期間において、タッチ検出部40aは、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasを、補助電極AE2に供給する。これにより、検出電極TDLと、検出電極TDLの周辺の各部分との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度をより確実に増加させることができる。
好適には、補助電極AE2は、平面視において、複数の駆動電極COML1のうち隣り合う2つの駆動電極COML1の間に位置する部分の基板31と重なるように、配置されている。
具体的には、補助電極AE2は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に間隔を空けて配列された複数の導電線ML7と、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に間隔を空けて配列された複数の導電線ML8と、を含む。複数の導電線ML7の各々は、複数の駆動電極COML1のうちY軸方向で隣り合う2つの駆動電極COML1の間に位置する部分の基板31と重なるように、配置されている。複数の導電線ML8の各々は、複数の駆動電極COML1のうちX軸方向で隣り合う2つの駆動電極COML1の間に位置する部分の基板31と重なるように、配置されている。そして、補助電極AE2は、複数の導電線ML7と複数の導電線ML8とにより区画され、平面視において、四角形状を有する複数の開口部OP2を含む。複数の開口部OP2は、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に配置されている。
本第2変形例では、複数の駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作し、かつ、タッチ検出デバイスの検出電極TDLとして動作する。
なお、図36に示すように、補助電極AE2を、例えばバリアフィルム64の下面に設けることができる。
本第2変形例でも、図32および図33に示した例と同様に、補助電極AE1が設けられていてもよい。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasが、補助電極AE1に供給されてもよい。これにより、検出電極TDLと、アレイ基板2に含まれる各配線との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。ただし、補助電極AE1が設けられていなくてもよい。
また、本第2変形例では、図36および図37に示すように、平面視において、駆動電極COML1と駆動電極COML2との間に配置された部分の補助電極AE1上に、補助電極AE2が設けられている。また、タッチ検出動作を行う際に、駆動電極COML1からなる検出電極TDLに供給されるタッチ検出駆動信号Vtdに含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vasが、補助電極AE2に供給される。これにより、補助電極AE2が設けられない場合に比べ、検出電極TDLと、検出電極TDLの周辺の各部分であって上側の部分との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度をより確実に増加させることができる。
それ以外の部分については、図32および図33に示した例と同様にすることができる。
<タッチ検出機能付き表示デバイスの第3変形例>
次に、図38および図39を参照し、タッチ検出機能付き表示デバイスの第3変形例を説明する。本第3変形例では、タッチ検出機能付き表示デバイスは、表示デバイスの上に、タッチ検出デバイスを装着した表示デバイスである。そして、本第3変形例では、複数の駆動電極COML1がタッチ検出デバイスの検出電極としてではなく、アクティブシールド駆動信号Vas(図29参照)が供給される電極として設けられている。
図38は、実施の形態2の第3変形例のタッチ検出機能付き表示デバイスを示す断面図である。図39は、実施の形態2の第3変形例における駆動電極および補助電極の構成を模式的に示す平面図である。また、図38は、図39のA−A線に沿った断面図である。
本第3変形例では、対向基板3は、基板31と、駆動電極COML1と、を有する。駆動電極COML1は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、基板31の下面に設けられている。なお、複数の駆動電極COML1は、基板31の上面に設けられてもよい。
本第3変形例では、保護基板6は、複数の検出電極TDL1と、複数の検出電極TDL2と、を有する。複数の検出電極TDL1および複数の検出電極TDL2は、平面視において、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、保護基板6に含まれるバリアフィルム64の上面に設けられている。また、保護膜PF1は、バリアフィルム64の上面に、複数の検出電極TDL1および複数の検出電極TDL2を覆うように、設けられている。
複数の検出電極TDL1は、平面視において、X軸方向にそれぞれ延在し、かつ、Y軸方向に配列されている。複数の検出電極TDL1の各々は、複数の電極部CP1と、複数の接続部CN1と、を含む。複数の電極部CP1の各々、および、複数の接続部CN1の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、バリアフィルム64の上面に設けられている。複数の電極部CP1は、平面視において、X軸方向に配列されている。また、X軸方向で隣り合う2つの電極部CP1は、接続部CN1により、電気的に接続されている。
複数の検出電極TDL2は、平面視において、Y軸方向にそれぞれ延在し、かつ、X軸方向に配列されている。複数の検出電極TDL2の各々は、複数の電極部CP2と、複数の接続部CN2と、を含む。複数の電極部CP2の各々は、表示領域Adまたはタッチ検出領域Atで、バリアフィルム64の上面に設けられている。複数の電極部CP2は、平面視において、Y軸方向に配列されている。また、Y軸方向で隣り合う2つの電極部CP2は、接続部CN2により、電気的に接続されている。
図38および図39に示す例では、複数の検出電極TDL1と、複数の検出電極TDL2と、が同層に設けられている。そのため、接続部CN2は、電極部CP2と異なる層に設けられており、図示しない絶縁膜を介して、接続部CN1の各々をそれぞれ跨ぐように設けられている。
本第3変形例でも、駆動電極COML1に、駆動電極ドライバ14により表示駆動信号Vcomd(図29参照)が供給され、選択された部分表示領域Adp(図13参照)で、選択された1水平ラインに属する副画素SPixの各々に含まれる画素電極22に対して、ソースドライバ13により画素信号Vpix(図29参照)が供給される。このようにして、選択された部分表示領域Adpで、複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML1の各々との間に電界が形成されることにより、選択された部分表示領域Adpで、1水平ラインずつ画像の表示が行われる。
ただし、本第3変形例では、駆動電極COML1は、表示領域Adにおいて一体として設けられているため、1フレーム期間1Fのいずれの表示動作期間Pdにおいても、一体として設けられた駆動電極COML1に表示駆動信号Vcomdが供給される。
本第3変形例では、駆動電極COML1は、電気泳動表示デバイスの駆動電極として動作する。一方、本第3変形例では、検出電極TDL1および検出電極TDL2が、タッチ検出デバイスの検出電極として動作する。すなわち、本第3変形例では、対向基板3に含まれる駆動電極COML1は、タッチ検出デバイスの検出電極としては動作しない。
本第3変形例では、タッチ検出動作を行う際に、検出電極TDL1および検出電極TDL2に供給されるタッチ検出駆動信号Vtd(図29参照)に含まれる交流信号と同位相の交流信号からなるアクティブシールド駆動信号Vas(図29参照)が、駆動電極COML1に供給される。すなわち、本第3変形例では、駆動電極COML1が、タッチ検出動作を行う際に、アクティブシールド電極として動作する。
具体的には、走査駆動部50(図29参照)が、複数の検出電極TDL1または複数の検出電極TDL2にタッチ検出駆動信号Vtdを供給し、かつ、駆動電極COML1にアクティブシールド駆動信号Vasを供給する。そして、その際に、タッチ検出部40a(図29参照)が、複数の検出電極TDL1と複数の検出電極TDL2の各々の静電容量に基づいて入力位置を検出する。
これにより、検出電極TDL1または検出電極TDL2と、アレイ基板2に含まれる各配線との間、または、検出電極TDL1または検出電極TDL2の周辺の部分との間に発生する寄生容量を除去することができ、タッチ検出の検出感度を増加させることができる。
それ以外の部分については、図32および図33に示した例と同様にすることができる。
なお、複数の接続部CN1および複数の接続部CN2を設けず、図36および図37を用いて説明した接続方法と同様の接続方法により、複数の電極部CP1および複数の電極部CP2のいずれをも、個別にタッチ駆動および検出信号増幅部42aと接続することもできる。これにより、入力位置を位置精度よく検出することができる。
(各実施の形態における主要な特徴と効果)
実施の形態1およびその各変形例、実施の形態2、ならびに実施の形態2の第1変形例および第2変形例では、表示装置は、基板21と、基板21と対向配置された基板31と、基板21と基板31との間に挟まれた電気泳動層5と、基板21に設けられた複数の画素電極22と、基板31に設けられた複数の駆動電極COML1と、を有する。複数の画素電極22の各々と複数の駆動電極COML1の各々との間に電界が形成されることにより、画像が表示され、複数の駆動電極COML1の各々の静電容量に基づいて入力位置が検出される。
これにより、電気泳動層を備える表示装置において、画像を表示するための駆動電極を、入力位置を検出するための電極としても動作させることができる。
また、実施の形態1およびその各変形例、実施の形態2、ならびに実施の形態2の第1変形例および第2変形例では、走査駆動部50は、表示駆動処理DPと検出駆動処理TPとを、部分表示領域Adpを順次循環的に変更し、かつ、部分検出領域Atpを順次循環的に変更しながら、交互に繰り返す。また、表示装置に備えられたタッチ検出部は、検出駆動処理TPにおいて、選択された部分検出領域Atpに配置された駆動電極COML1の静電容量に基づいて、選択された部分検出領域Atpで入力位置を検出する。
これにより、電気泳動層を備える表示装置では、液晶表示装置に比べ、表示を書き換える速度が遅く、表示を書き換える周波数に対するタッチ検出を繰り返す周波数の比が大きいが、液晶表示装置と同程度に、電気泳動層を備える表示装置において、タッチ検出の応答性を向上させることができる。
また、実施の形態1およびその各変形例、実施の形態2、ならびに実施の形態2の第1変形例および第2変形例では、入力装置を表示装置と一体的に設けることができるので、表示装置の厚さを容易に薄くすることができる。また、入力装置を含めた表示装置全体の厚さが薄くなることにより、表示装置に表示される画像の視認性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の各実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。