JP2016017476A - 回転式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動軸(30)は、第1軸部(34)の外径をd1、第2軸部(39)の外径をd2、第1ヘッド部材(52)におけるシリンダ(51)の対向面(71)から主軸受(42)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離をL1、第2ヘッド部材(53)におけるシリンダ(51)の対向面(72)から副軸受(43)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離をL2とすると、d2がd1より小さく、且つL2がL1より大きくなるように構成されている。
【選択図】図4
Description
図1は、本実施形態に係る圧縮機(10)の縦断面図である。本実施形態に係る圧縮機(10)は、全密閉型の回転式圧縮機である。圧縮機(10)は、冷媒が充填された冷媒回路(図示省略)に接続されている。冷媒回路では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。つまり、冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒が、凝縮器で凝縮し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発し、圧縮機(10)に吸入される。
ケーシング(11)は、縦長の円筒状の密閉容器で構成される。ケーシング(11)は、胴部(12)、下部鏡板(13)、及び上部鏡板(14)を有している。胴部(12)は、上下に延びる円筒状に形成され、軸方向の両端が開口している。下部鏡板(13)は、胴部(12)の下端に固定されている。上部鏡板(14)は、胴部(12)の上端に固定されている。
電動機(20)は、圧縮機構(50)の上方に配置されている。電動機(20)は、固定子(21)と回転子(22)とを有している。固定子(21)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定されている。回転子(22)は、固定子(21)の内部を上下方向に貫通している。回転子(22)の軸心内部には、駆動軸(30)が固定される。電動機(20)が通電されると、回転子(22)とともに駆動軸(30)が回転駆動される。
駆動軸(30)は、ケーシング(11)の胴部(12)の軸心(図1の一点鎖線C1)上に位置している。駆動軸(30)は、圧縮機構(50)の各軸受(41,42,43)(詳細は後述する)に回転可能に支持されている。駆動軸(30)の下端には、給油ポンプ(30a)が取り付けられている。給油ポンプ(30a)は、油貯留部(18)に貯留された潤滑油を搬送する。搬送された潤滑油は、駆動軸(30)の内部の油通路(図示省略)を通じて、圧縮機構(50)や駆動軸(30)の摺動部へ供給される。
図1及び図2に示すように、圧縮機構(50)は、電動機(20)の下方に配置されている。圧縮機構(50)は、シリンダ(51)と、フロントヘッド(52)と、リアヘッド(53)とを備えている。圧縮機構(50)では、シリンダ(51)の上端部(軸方向一端部)にフロントヘッド(52)が積層され、シリンダ(51)の下端部(軸方向他端部)にリアヘッド(53)が積層される。シリンダ(51)、フロントヘッド(52)、及びリアヘッド(53)は、締結部材(54)を介して一体化されている。フロントヘッド(52)は、第1ヘッド部材を構成し、リアヘッド(53)は、第2ヘッド部材を構成している。
図2に示すように、本実施形態の駆動軸(30)では、副軸(37)の上部副軸部(39)の外径d2が、主軸(31)の下部主軸部(34)の外径d1よりも小さい。換言すると、圧縮機構(50)では、副軸受(43)の内径が下部主軸受(42)の内径よりも小さい。
ここで、図4に示すように、L1は、第1対向面(71)から下部主軸受(42)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離を、L2は、第2対向面(72)から副軸受(43)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離を、Hは、シリンダ(51)の軸方向長さ(高さ)を、d1は、下部主軸部(34)の外径を、d2は、上部副軸部(39)の外径をそれぞれ示している。
圧縮機(10)の基本的な運転動作について図1〜図3を参照しながら説明する。ターミナル(17)から電動機(20)へ電力が供給されると、電動機(20)が作動し、駆動軸(30)が回転駆動される。すると、駆動軸(30)のクランク軸(36)が偏心回転し、これに伴いピストン(60)も偏心回転する。
本実施形態では、副軸受(43)の外径d2が下部主軸受(42)の外径d1より小さく、且つ副軸受(43)の軸受長さh2と下部主軸受(42)の軸受長さh1とが概ね等しい。このため、副軸受(43)の内周面の面積は、下部主軸受(42)の内周面の面積よりも小さくなり、副軸受(43)の面圧が大きくなり易くなる。この結果、副軸受(43)では、摺動抵抗の増大、副軸受(43)の摩耗、焼き付きが生じ、副軸受(43)の信頼性が損なわれてしまう可能性がある。
この(1)式は、副軸受(43)の面圧と下部主軸受(42)の面圧とを等しくするための関係式であり、以下のようにして得ることができる。
また、下部主軸受(42)の軸受反力R1の作用点cを基準として副軸受(43)の軸受反力R2と、ピストン荷重Wのモーメントの釣り合いを考えると、副軸受(43)の軸受反力R2は、以下の(3)式で求められる。
下部主軸受(42)において、下部主軸部(34)が下部主軸受(42)と接触長さΔLで実質的に摺接すると考えると、下部主軸受(42)の面圧P1は以下の(4)式で求められる。
同様に、副軸受(43)において、上部副軸部(39)が副軸受(43)と接触長さΔLで実質的に摺接すると考えると、副軸受(43)の面圧P2は(5)式となる。
従って、下部主軸受(42)の面圧P1と副軸受(43)の面圧P2を等しくするために、P1=P2を満たすようにすると、(2)〜(5)の式より上述した(1)式を得ることができる。
上記実施形態によれば、第2対向面(72)から副軸受(43)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離L2を第1対向面(71)から下部主軸受(42)におけるシリンダ(51)側の端部までの距離L1より大きくしたため、副軸受(43)の軸受反力R2を下部主軸受(42)の軸受反力R1と比較して相対的に小さくできる。従って、副軸受(43)を下部主軸受(42)に対して小径に構成しても、副軸受(43)の面圧P2を低減できる。この結果、副軸受(43)の摺動抵抗を低減でき、副軸受(43)や上部副軸部(39)の摩耗を防止できる。これにより、電動機(20)を比較的高速回転させたとしても、副軸受(43)の信頼性を確保できる。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
20 電動機
30 駆動軸
31 主軸
34 下部主軸部(第1軸部)
36 クランク軸
37 副軸
39 上部副軸部(第2軸部)
42 下部主軸受(主軸受)
43 副軸受
50 圧縮機構
51 シリンダ
52 フロントヘッド(第1ヘッド部材)
53 リアヘッド(第2ヘッド部材)
60 ピストン
71 第1対向面
72 第2対向面
Claims (3)
- 電動機(20)と、主軸(31)と、副軸(37)と、該主軸(31)と副軸(37)との間に配置されるクランク軸(36)とを有し、上記電動機(20)に回転駆動されるように構成される駆動軸(30)と、シリンダ(51)と、該シリンダ(51)の内部に配置され、上記クランク軸(36)が内嵌するピストン(60)と、上記シリンダ(51)の軸方向一端部に積層され、上記主軸(31)の第1軸部(34)を回転可能に支持する主軸受(42)を有する第1ヘッド部材(52)と、上記シリンダ(51)の軸方向他端部に積層され、上記副軸(37)の第2軸部(39)を回転可能に支持する副軸受(43)を有する第2ヘッド部材(53)とを有し、流体を圧縮するように構成される圧縮機構(50)とを備えた回転式圧縮機であって、
上記駆動軸(30)は、上記第1軸部(34)の外径をd1、上記第2軸部(39)の外径をd2、上記第1ヘッド部材(52)における上記シリンダ(51)の対向面(71)から上記主軸受(42)における上記シリンダ(51)側の端部までの距離をL1、上記第2ヘッド部材(53)における上記シリンダ(51)の対向面(72)から上記副軸受(43)における上記シリンダ(51)側の端部までの距離をL2とすると、d2がd1より小さく、且つL2がL1より大きくなるように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項1において、
上記駆動軸(30)は、上記シリンダ(51)の軸方向長さをHとすると、
L2=(L1+H/2)×(d1/d2)−(H/2)の関係を満たすように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。 - 請求項1又は2において、
上記駆動軸(30)は、主軸受(42)の軸方向長さh1と副軸受(43)の軸方向長さh2とが等しくなるように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
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Citations (4)
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JPH04116692U (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-19 | ダイキン工業株式会社 | 回転式圧縮機 |
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JP2011144800A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-07-28 | Toshiba Carrier Corp | 多気筒ロータリ式圧縮機と冷凍サイクル装置 |
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- 2014-07-09 JP JP2014141247A patent/JP6464583B2/ja active Active
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