JP2016015371A - 厚さ測定装置、厚さ測定方法及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】限られたスペースでも精度良く測定対象物の厚さを測定することができる厚さ測定装置、厚さ測定方法及び露光装置を提供する。
【解決手段】厚さ測定装置は、撮像部が撮像した撮像画像をもとに、被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報と、被測定面の表面部で多重反射した複数の光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報をもとに、受光量のピーク位置を特定する。また、厚さ測定装置は、測定対象物が載置されるステージの表面を被測定面としたときに特定したピーク位置と、測定対象物の表面を被測定面としたときに特定したピーク位置との差分に基づいて、測定対象物の厚さを演算する。
【選択図】 図4
【解決手段】厚さ測定装置は、撮像部が撮像した撮像画像をもとに、被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報と、被測定面の表面部で多重反射した複数の光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報をもとに、受光量のピーク位置を特定する。また、厚さ測定装置は、測定対象物が載置されるステージの表面を被測定面としたときに特定したピーク位置と、測定対象物の表面を被測定面としたときに特定したピーク位置との差分に基づいて、測定対象物の厚さを演算する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、測定対象物の厚さを測定する厚さ測定装置及び厚さ測定方法、並びにそれを備える露光装置に関する。
投影露光装置では、所望の露光精度を実現するために、ワークステージ上に載置されるワークの表面に投影レンズの焦点を合わせる必要がある。そのため、ワークが交換されるごとに、ワークの厚さを測定し、ワークの表面に投影レンズの焦点が合うようにワークステージを投影レンズの光軸方向に移動しなければならない。
従来、ワークの厚さを測定する方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、投影レンズの鏡筒、または鏡筒を支持するフレームに取り付けた距離測定用センサ(レーザ測長器)によって、投影レンズからワークステージ表面までの距離の測定値(Ls)と、投影レンズからワークステージ上のワークの表面までの距離の測定値(Lw)とを測定し、これらの差に基づいてワークの厚さを測定するものである。
従来、ワークの厚さを測定する方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、投影レンズの鏡筒、または鏡筒を支持するフレームに取り付けた距離測定用センサ(レーザ測長器)によって、投影レンズからワークステージ表面までの距離の測定値(Ls)と、投影レンズからワークステージ上のワークの表面までの距離の測定値(Lw)とを測定し、これらの差に基づいてワークの厚さを測定するものである。
また、ワークの厚さを測定する別の方法としては、例えば特許文献2に記載の技術がある。この技術は、ワーク厚測定用の検出光を出射する検出光光源(例えば、半導体レーザ等)と当該検出光の反射光を検出する光検出器(例えば、CCD等)とを、測定対象物を挟んで水平方向に対向配置し、検出光を測定対象物の被測定面に斜めに入射させてその反射光を検出するものである。
ここでは、検出光光源から出射された光を偏光子によってs偏光若しくはp偏光に偏光し、これを被測定面に斜めから入射した後、その反射光を光検出器で検出し、演算処理部が焦点位置を特定している。具体的には、演算処理部は、被測定面の高さの変化によって反射光のスポットが移動することを利用し、光検出器で取得した反射光の画像を解析してワークの厚さを逆算している。
ここでは、検出光光源から出射された光を偏光子によってs偏光若しくはp偏光に偏光し、これを被測定面に斜めから入射した後、その反射光を光検出器で検出し、演算処理部が焦点位置を特定している。具体的には、演算処理部は、被測定面の高さの変化によって反射光のスポットが移動することを利用し、光検出器で取得した反射光の画像を解析してワークの厚さを逆算している。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、距離測定用センサから下方向にレーザ光を投射し、その反射光を検出することで、投影レンズから被測定面までの距離を測定する構成である。そのため、投影レンズから被測定面までの間のスペースが少ないと、被測定面までの距離を精度良く測定することができない。
また、ワーク面に塗布されるレジストはすべてのレーザ光を反射できるわけではなく、一部が屈折してレジスト膜中に入射する。そのため、ワーク表面に対して斜めに光を照射すると、レジスト膜中に入射した光が多重反射して干渉する場合がある。上記特許文献2に記載の技術のように、被測定面に対して斜めに照射した光の反射光のスポットの位置を検出してワークの厚さを算出する構成の場合、反射光のスポットが上記干渉により複数発生すると、真のスポットを特定できず、適切にワークの厚さを算出することができない。
また、ワーク面に塗布されるレジストはすべてのレーザ光を反射できるわけではなく、一部が屈折してレジスト膜中に入射する。そのため、ワーク表面に対して斜めに光を照射すると、レジスト膜中に入射した光が多重反射して干渉する場合がある。上記特許文献2に記載の技術のように、被測定面に対して斜めに照射した光の反射光のスポットの位置を検出してワークの厚さを算出する構成の場合、反射光のスポットが上記干渉により複数発生すると、真のスポットを特定できず、適切にワークの厚さを算出することができない。
このような干渉の問題については、上記特許文献2に記載の技術のようにs偏光とp偏光とを用いて軽減することもできるが、この場合、検出光光源から出射された光をs偏光やp偏光に偏光するための偏光子を設けなければならない。ところが、露光装置内のスペースは限られており偏光子を設けるとその偏光子が占めるスペース分を小型化できないという問題と、部材点数が増えるのでコストが増加するという問題がある。
そこで、本発明は、限られたスペースでも精度良く測定対象物の厚さを測定することができる厚さ測定装置、厚さ測定方法及び露光装置を提供することを課題としている。
そこで、本発明は、限られたスペースでも精度良く測定対象物の厚さを測定することができる厚さ測定装置、厚さ測定方法及び露光装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る厚さ測定装置の一態様は、測定対象物の厚さを測定する厚さ測定装置であって、被測定面に対して検出光を照射する検出器光源と、前記被測定面に照射されて反射した前記検出光を撮像する撮像部と、前記撮像部が撮像した撮像画像をもとに、前記被測定面の表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記被測定面の表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記被測定面の表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する分布情報特定部と、前記分布情報特定部で特定した前記分布情報をもとに、前記受光量がピークとなるピーク位置を特定するピーク位置特定部と、前記測定対象物が載置されるステージの表面を被測定面としたときに前記ピーク位置特定部が特定したピーク位置と、前記測定対象物の表面を被測定面としたときに前記ピーク位置特定部が特定したピーク位置との差分に基づいて、前記測定対象物の厚さを演算する厚さ演算部と、を備える。
このように、被測定面に対して斜めに照射した光の反射光の位置の変化量から被測定面の高さの変化量、すなわち測定対象物の厚さを測定する構成であるため、限られたスペースでも測定対象物の厚さ測定が可能である。また、被測定面に照射された光が当該被測定面で多重反射し干渉することで、撮像部が複数のスポット光を撮像した場合であっても、被測定面の表面で反射して発生したスポット光(真のスポット)の受光量の分布情報を特定することができ、測定対象物の厚さを精度良く測定することができる。
また、上記の厚さ測定装置において、前記分布情報特定部は、前記撮像部が撮像した撮像画像内の予め設定した線上の各画素の輝度の分布を示すプロファイルを作成するプロファイル作成部と、複数のガウシアン曲線の足し合わせで表される関数をフィッティング関数として、前記プロファイル作成部で作成したプロファイルの近似曲線をフィッティングにより演算する近似曲線演算部と、を有し、前記近似曲線演算部で演算した前記プロファイルの近似曲線を構成する複数のガウシアン曲線のうち、ピーク値が最大となるガウシアン曲線を、前記被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報として特定してもよい。
このように、撮像部で撮像した撮像画像をもとに作成されるラインプロファイルが、複数のガウシアン曲線の足し合わせで近似できることを利用するので、適切に真のスポット光の分布情報と虚像のスポット光の分布情報とを分離して演算することができる。また、複数のガウシアン曲線のうち、ピーク値が最大となるガウシアン曲線を真のスポット光の分布情報として特定するので、容易に真のスポット光の分布情報を特定することができる。
さらに、上記の厚さ測定装置において、前記分布情報特定部は、前記撮像部が撮像した撮像画像内の予め設定した線上の各画素の輝度の分布を示すプロファイルを作成するプロファイル作成部と、1よりも大きい奇数個のガウシアン曲線の足し合わせで表される関数をフィッティング関数として、前記プロファイルの近似曲線をフィッティングにより演算する近似曲線演算部と、を有し、前記近似曲線演算部で演算した前記プロファイル作成部で作成したプロファイルの近似曲線を構成する奇数個のガウシアン曲線のうち、中央に位置するガウシアン曲線を、前記被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報として特定してもよい。
このように、撮像部で撮像した撮像画像をもとに作成されるラインプロファイルが、奇数個のガウシアン曲線の足し合わせで近似できることを利用するので、適切に真のスポット光の分布情報と虚像のスポット光の分布情報とを分離して演算することができる。また、奇数個のガウシアン曲線のうち、中央に位置するガウシアン曲線を真のスポット光の分布情報として特定するので、容易に真のスポット光の分布情報を特定することができる。
また、本発明に係る厚さ測定方法の一態様は、測定対象物の厚さを測定する厚さ測定方法であって、前記測定対象物が載置されるステージの表面に対して検出光を照射し、その反射光を撮像する第一工程と、前記第一工程で撮像した画像情報をもとに、前記ステージの表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記ステージの表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記ステージの表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する第二工程と、前記第二工程で特定した前記分布情報をもとに、受光量がピークとなるピーク位置を特定する第三工程と、前記第三工程の後、前記測定対象物を前記ステージ上に載置し、前記測定対象物の表面に対して検出光を照射し、その反射光を撮像する第四工程と、前記第四工程で撮像した画像情報をもとに、前記ワークの表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記ワークの表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記ワークの表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する第五工程と、前記第五工程で特定した前記分布情報をもとに、受光量がピークとなるピーク位置を特定する第六工程と、前記第三工程で特定したピーク位置と、前記第六工程で特定したピーク位置との差分に基づいて、前記測定対象物の厚さを演算する第七工程と、を備える。
このように、被測定面に対して斜めに照射した光の反射光の位置の変化量から被測定面の高さの変化量、すなわち測定対象物の厚さを測定するため、限られたスペースでも測定対象物の厚さ測定が可能である。また、被測定面に照射された光が当該被測定面で多重反射し干渉することで、撮像部が複数のスポット光を撮像した場合であっても、被測定面の表面で反射して発生したスポット光(真のスポット)の受光量の分布情報を特定することができ、測定対象物の厚さを精度良く測定することができる。
さらにまた、本発明に係る露光装置の一態様は、露光対象であるワークを保持するワークステージを備える露光装置であって、上記のいずれかの厚さ測定装置を備え、前記測定対象物が前記ワーク、前記ステージが前記ワークステージであり、前記ワークへの露光に先立って、前記ワークステージの表面の位置が投影光学レンズの光軸方向の焦点位置と一致している状態から、前記厚さ測定装置で測定した前記ワークの厚さ分だけ前記ワークステージを前記光軸方向に沿って下方向に移動し、前記投影光学レンズから前記ワークの表面までの距離を、前記投影光学レンズの焦点距離と一致させるステージ制御部を備える。
これにより、露光対象であるワークの厚さを精度良く測定することができる。そのため、ワークの厚さの測定値を用いて、投影光学レンズからワーク表面までの距離と、投影光学レンズの焦点距離とを精度良く一致させることができる。したがって、所望の露光精度を確保することができる。
これにより、露光対象であるワークの厚さを精度良く測定することができる。そのため、ワークの厚さの測定値を用いて、投影光学レンズからワーク表面までの距離と、投影光学レンズの焦点距離とを精度良く一致させることができる。したがって、所望の露光精度を確保することができる。
また、上記の露光装置において、前記厚さ測定装置は、前記ワーク内の複数位置で当該ワークの厚さをそれぞれ測定してもよい。
これにより、1枚のワーク内で場所により厚さが異なる場合であっても、適切にワークの厚さを把握することができる。また、ワークをステップ的に搬送しながら露光する、所謂ステップアンドリピート方式を採用している場合、各ショットで露光光が照射される位置の厚さをそれぞれ測定し、1ショットごとにワークステージの高さ調整を行えば、ワーク内で場所ごとに厚さが異なる場合であっても、常に焦点が合った状態で露光することができる。
これにより、1枚のワーク内で場所により厚さが異なる場合であっても、適切にワークの厚さを把握することができる。また、ワークをステップ的に搬送しながら露光する、所謂ステップアンドリピート方式を採用している場合、各ショットで露光光が照射される位置の厚さをそれぞれ測定し、1ショットごとにワークステージの高さ調整を行えば、ワーク内で場所ごとに厚さが異なる場合であっても、常に焦点が合った状態で露光することができる。
本発明の厚さ測定装置では、被測定面に対して斜めに照射した光の反射光の位置の変化量から被測定面の高さの変化量、すなわち測定対象物の厚さを測定する構成であるため、限られたスペースでも測定対象物の厚さ測定が可能である。また、干渉により撮像部が複数のスポット光を撮像した場合であっても、被測定面の表面で反射して発生した真のスポット光を特定することができるので、測定対象物の厚さを精度良く測定することができる。
したがって、上記厚さ測定装置を備える露光装置では、測定対象物であるワークの厚さを精度良く測定することができる。その結果、ワークステージを、投影光学レンズからワークの表面までの距離と投影光学レンズの焦点距離とが一致するように精度良く調整することができる。
したがって、上記厚さ測定装置を備える露光装置では、測定対象物であるワークの厚さを精度良く測定することができる。その結果、ワークステージを、投影光学レンズからワークの表面までの距離と投影光学レンズの焦点距離とが一致するように精度良く調整することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の露光装置を示す概略構成図である。
露光装置100は、ワークWを露光する投影露光装置である。ここで、ワークWは、プリント基板や液晶パネル用のガラス基板等であり、その表面にはレジスト膜が塗布されている。
露光装置100は、光照射部11と、平面鏡12と、マスク13と、投影レンズ14と、ワークステージ15と、ステージ駆動機構16とを備える。
光照射部11は、紫外線を含む光を放射する露光用光源であるランプ11aと、ランプ11aからの光を反射する集光鏡11bとを有する。ランプ11a及び集光鏡11bは、ランプハウス11cに収容されている。光照射部11が放射した光は、平面鏡12によってその光路が偏向される。
図1は、本実施形態の露光装置を示す概略構成図である。
露光装置100は、ワークWを露光する投影露光装置である。ここで、ワークWは、プリント基板や液晶パネル用のガラス基板等であり、その表面にはレジスト膜が塗布されている。
露光装置100は、光照射部11と、平面鏡12と、マスク13と、投影レンズ14と、ワークステージ15と、ステージ駆動機構16とを備える。
光照射部11は、紫外線を含む光を放射する露光用光源であるランプ11aと、ランプ11aからの光を反射する集光鏡11bとを有する。ランプ11a及び集光鏡11bは、ランプハウス11cに収容されている。光照射部11が放射した光は、平面鏡12によってその光路が偏向される。
マスク13には、ワークWに露光(転写)されるマスクパターンが形成されている。マスク13は、マスクステージ13aによって水平状態を保って保持されている。
投影レンズ14は、マスク13に形成されたマスクパターンをワークW上に投影するレンズである。
ワークステージ15は、ワークWを吸着保持するものである。ワークステージ15は、ステージ駆動機構16によって、XYZ方向、さらに必要に応じてθ回転方向に移動可能に構成されている。ステージ駆動機構16は、コントローラ31が操作するステージ制御部32によって駆動される。
ここで、X方向とは図1の左右方向であり、Y方向とは図1の紙面垂直方向であり、Z方向とは図1の上下方向である。
投影レンズ14は、マスク13に形成されたマスクパターンをワークW上に投影するレンズである。
ワークステージ15は、ワークWを吸着保持するものである。ワークステージ15は、ステージ駆動機構16によって、XYZ方向、さらに必要に応じてθ回転方向に移動可能に構成されている。ステージ駆動機構16は、コントローラ31が操作するステージ制御部32によって駆動される。
ここで、X方向とは図1の左右方向であり、Y方向とは図1の紙面垂直方向であり、Z方向とは図1の上下方向である。
また、露光装置100は、ワークWを測定対象物として、当該測定対象物の厚さを測定する厚さ測定装置20を備える。厚さ測定装置20は、ワークステージ15表面の高さ方向位置と、ワークステージ15に載置されたワークW表面の高さ方向位置とを測定し、両者の差分に基づいてワークWの厚さを測定する。
厚さ測定装置20は、測定器光源21と、測定器センサ22と、厚さ演算部23とを備える。測定器光源21と測定器センサ22とは、Z方向における投影レンズ14とワークステージ15との間で、X方向に対向配置されている。
測定器光源21は、高さ方向位置を測定する被測定面(ワークステージ15表面、又はワークW表面)に対して検出光を斜め上方から照射する検出光光源である。測定器光源21は、例えばレーザ光源であり、検出光として、ワークW上に形成されたレジストを感光しない範囲の波長を有する光を照射する。
厚さ測定装置20は、測定器光源21と、測定器センサ22と、厚さ演算部23とを備える。測定器光源21と測定器センサ22とは、Z方向における投影レンズ14とワークステージ15との間で、X方向に対向配置されている。
測定器光源21は、高さ方向位置を測定する被測定面(ワークステージ15表面、又はワークW表面)に対して検出光を斜め上方から照射する検出光光源である。測定器光源21は、例えばレーザ光源であり、検出光として、ワークW上に形成されたレジストを感光しない範囲の波長を有する光を照射する。
測定器センサ22は、例えばCCD等の受光素子と各種レンズ等の光学素子とを含む撮像部であり、被測定面に照射されて反射した検出光の反射光を受光し、その画像情報を取得する。測定器センサ22が撮像した撮像画像は、厚さ演算部23に入力される。
厚さ演算部23は、測定器センサ22で撮像した撮像画像をもとに、ワークWの厚さを演算する。ここで、ワークWの厚さとは、基板の厚さとレジスト膜厚とを足し合わせた厚さである。
厚さ演算部23は、測定器センサ22で撮像した撮像画像をもとに、ワークWの厚さを演算する。ここで、ワークWの厚さとは、基板の厚さとレジスト膜厚とを足し合わせた厚さである。
検出光を被測定面に対して斜めに入射し、その反射光を検出する場合、被測定面の高さ方向位置が変化すると、測定器センサ22で取得したスポット光の画像内位置(座標)が一定方向に変化する。そこで、厚さ演算部23は、測定器センサ22で取得した画像情報をもとにスポット光の位置を測定することで、被測定面の高さ方向位置を測定する。厚さ演算部23は、ワークステージ15表面と当該ワークステージ15に載置したワークW表面とを被測定面として、それぞれの高さ方向位置を測定する。厚さ演算部23で実行する高さ方向位置演算処理については、後で詳述する。
そして、厚さ演算部23は、ワークステージ15表面の高さ方向位置の測定値とワークW表面の高さ方向位置の測定値との差分に基づいて、ワークWの厚さを測定する。
コントローラ31は、厚さ測定装置20で測定したワークWの厚さを取得し、投影レンズ14の焦点距離と、投影レンズ14からワークW表面までの距離とが一致するようにワークステージ15を上下動する。ここで、焦点距離とは、露光光の光軸方向(Z方向)における投影レンズ14から焦点位置までの距離である。
コントローラ31は、厚さ測定装置20で測定したワークWの厚さを取得し、投影レンズ14の焦点距離と、投影レンズ14からワークW表面までの距離とが一致するようにワークステージ15を上下動する。ここで、焦点距離とは、露光光の光軸方向(Z方向)における投影レンズ14から焦点位置までの距離である。
具体的には、コントローラ31は、ステージ制御部32に対して制御指令を出力することでステージ駆動機構16を駆動制御し、ワークステージ15を原点位置からワークWの厚さの測定値分だけ下方向に移動する。
ここで、ワークステージ15の原点位置とは、ワークステージ15表面の高さ方向位置が投影レンズ14の焦点位置と一致する位置である。なお、投影レンズ14の焦点位置は、例えば、露光装置100を組み立てる段階でワークWのサンプルの露光実験を行うなどにより、予め求められているものとする。
ここで、ワークステージ15の原点位置とは、ワークステージ15表面の高さ方向位置が投影レンズ14の焦点位置と一致する位置である。なお、投影レンズ14の焦点位置は、例えば、露光装置100を組み立てる段階でワークWのサンプルの露光実験を行うなどにより、予め求められているものとする。
以下、厚さ演算部23で実行するワークWの厚さ演算処理について具体的に説明する。
図2は、厚さ演算部23で実行する厚さ演算処理手順を示すフローチャートである。この厚さ演算処理は、露光処理に先立って実行する。
先ずステップS1で、厚さ演算部23は、ワークステージ15表面の高さ方向位置を測定する。すなわち、ワークステージ15表面を被測定面とし、測定器光源21からワークステージ15表面の厚さ測定位置(例えば、ワークステージ15の中央位置)に検出光を照射する。厚さ演算部23は、後述する高さ方向位置演算処理を実行し、測定器センサ22が取得したワークステージ15表面で反射された検出光の画像情報をもとにワークステーク15表面の高さ方向位置を測定する。
図2は、厚さ演算部23で実行する厚さ演算処理手順を示すフローチャートである。この厚さ演算処理は、露光処理に先立って実行する。
先ずステップS1で、厚さ演算部23は、ワークステージ15表面の高さ方向位置を測定する。すなわち、ワークステージ15表面を被測定面とし、測定器光源21からワークステージ15表面の厚さ測定位置(例えば、ワークステージ15の中央位置)に検出光を照射する。厚さ演算部23は、後述する高さ方向位置演算処理を実行し、測定器センサ22が取得したワークステージ15表面で反射された検出光の画像情報をもとにワークステーク15表面の高さ方向位置を測定する。
次にステップS2では、厚さ演算部23は、ワークW表面の高さ方向位置を測定する。すなわち、ワークステージ15上に載置されたワークW表面を被測定面とし、測定器光源21からワークW表面の厚さ測定位置(例えば、ワークWの中央位置)に検出光を照射する。厚さ演算部23は、後述する高さ方向位置演算処理を実行し、測定器センサ22が取得したワークW表面で反射された検出光の画像情報をもとにワークW表面の高さ方向位置を測定する。
次にステップS3では、厚さ演算部23は、前記ステップS1で取得したワークステージ15表面の高さ方向位置の測定値と、前記ステップS2で取得したワークW表面の高さ方向位置の測定値との差分を演算する。そして、コントローラ31は、当該差分をワークWの厚さとしてコントローラ31に出力する。
次にステップS3では、厚さ演算部23は、前記ステップS1で取得したワークステージ15表面の高さ方向位置の測定値と、前記ステップS2で取得したワークW表面の高さ方向位置の測定値との差分を演算する。そして、コントローラ31は、当該差分をワークWの厚さとしてコントローラ31に出力する。
次に、厚さ演算部23が前記ステップS1及びS2で実行する高さ方向位置演算処理について、具体的に説明する。
先ず、高さ方向位置の測定原理について説明する。
図3は、測定器センサ22で取得した画像の一例を示す図である。被測定面に入射した検出光がすべて被測定面の表面で反射すると、この図3に示すように、測定器センサ22は、被測定面によって反射された光をスポット光として1つのみ撮像する。
この場合、画像内の所定の位置(例えば、画像中央)に測定線Lを引き、その測定線L上にある各画素の輝度(光強度)の分布を作成すると、図4に示すようなラインプロファイルPが得られる。図4において、縦軸は光強度(相対強度)、横軸は画像ピクセルを距離に換算した画像内位置[μm]である。
先ず、高さ方向位置の測定原理について説明する。
図3は、測定器センサ22で取得した画像の一例を示す図である。被測定面に入射した検出光がすべて被測定面の表面で反射すると、この図3に示すように、測定器センサ22は、被測定面によって反射された光をスポット光として1つのみ撮像する。
この場合、画像内の所定の位置(例えば、画像中央)に測定線Lを引き、その測定線L上にある各画素の輝度(光強度)の分布を作成すると、図4に示すようなラインプロファイルPが得られる。図4において、縦軸は光強度(相対強度)、横軸は画像ピクセルを距離に換算した画像内位置[μm]である。
測定器センサ22が、図3に示すように被測定面の表面で反射された光のみを受光している場合、実測ラインプロファイルPはガウシアン関数で近似できる。また、ラインプロファイルPにおいて、光強度が最大となる画像内位置が、そのまま被測定面の高さ方向位置に対応する位置となる。したがって、図4に示すように、ラインプロファイルPの近似曲線(ガウシアン曲線)Gを算出し、光強度が最大となる画像内位置(ピーク位置)を特定することで、被測定面の高さ方向位置を測定することができる。
しかしながら、例えば、ワークWに形成されたレジスト膜は、すべてのレーザ光を反射できるわけではなく、一部が屈折してレジスト膜内に入射することがある。この場合、レジスト膜内に入射した光が多重反射して干渉する。すると、測定器センサ22は複数のスポット光を撮像することになる。
この場合、干渉によって発生するスポット光の影響により、単純にラインプロファイルのピーク位置から換算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対してずれてしまう。
この場合、干渉によって発生するスポット光の影響により、単純にラインプロファイルのピーク位置から換算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対してずれてしまう。
そこで、厚さ演算部23は、上記干渉により測定器センサ22が複数のスポット光を撮像する場合があることを考慮し、被測定面の表面で反射して発生したスポット光(以下、「真のスポット」ともいう)の受光量の分布を表す分布情報と、干渉によって発生したスポット光(以下、「虚像のスポット」ともいう)の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、真のスポットの分布情報のみを抽出する。そして、厚さ演算部23は、真のスポットの分布情報から真のピーク位置を特定し、当該真のピーク位置をもとに被測定面の高さ方向位置を算出する。
図5は、厚さ演算部23で実行する高さ方向位置演算処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS11で、厚さ演算部23は、測定器センサ22から画像情報を取得し、ステップS12に移行する。
ステップS12では、厚さ演算部23は、前記ステップS11で取得した画像情報をもとにラインプロファイルPを作成する。例えば、図6に示すような画像情報を取得した場合、ラインプロファイルPは図7に示すようになる。ここで、図6は、上述した干渉によりスポット光が3つ発生している場合の画像情報である。
先ずステップS11で、厚さ演算部23は、測定器センサ22から画像情報を取得し、ステップS12に移行する。
ステップS12では、厚さ演算部23は、前記ステップS11で取得した画像情報をもとにラインプロファイルPを作成する。例えば、図6に示すような画像情報を取得した場合、ラインプロファイルPは図7に示すようになる。ここで、図6は、上述した干渉によりスポット光が3つ発生している場合の画像情報である。
次にステップS13では、厚さ演算部23は、前記ステップS12で作成したラインプロファイルPをもとに、図7に示すように、光強度の最大値Aini、光強度が最大となる画像内位置(ピーク位置)Bini、半値幅(半値全幅)Ciniを取得する。
次にステップS14では、厚さ演算部23は定数Nを決定し、ステップS15に移行する。定数Nとは、前記ステップS11で取得した画像内に発生しているスポットの数であり、本実施形態では、N>1の奇数とする。
次にステップS14では、厚さ演算部23は定数Nを決定し、ステップS15に移行する。定数Nとは、前記ステップS11で取得した画像内に発生しているスポットの数であり、本実施形態では、N>1の奇数とする。
干渉縞が発生していない場合、測定器センサ22は、被測定面の表面で反射して発生したスポット光のみを受光するため、画像内のスポットは1つのみである。すなわち、N=1となる。一方、図6に示すように、画像内に3つのスポットが発生している場合には、N=3となる。
この定数Nは、例えば、厚さ演算部23が画像処理により画像内のピークの数を解析する等により自動的に決定してもよい。例えば、輝度のレベルの差を利用してパターン認識を行い、ピークの数を解析して定数Nを決定することができる。
その他、オペレータが画像内のスポットの数を目視により確認して決定し、これを厚さ演算部23が取得するようにしてもよい。
この定数Nは、例えば、厚さ演算部23が画像処理により画像内のピークの数を解析する等により自動的に決定してもよい。例えば、輝度のレベルの差を利用してパターン認識を行い、ピークの数を解析して定数Nを決定することができる。
その他、オペレータが画像内のスポットの数を目視により確認して決定し、これを厚さ演算部23が取得するようにしてもよい。
また、定数Nは、例えば、N=3やN=5などの固定値としてもよい。Nの数が多い、すなわち真のスポットの外側に現れる虚像のスポットが増加しても、これらのスポットのピークはNの数が多いほど小さくなっていくため、真のスポットの位置にほとんど影響を与えなくなる。したがって、Nの上限を予め決定し固定値としても実用上問題ない。
ステップS15では、厚さ演算部23は、前記ステップS12で作成したラインプロファイルPに対してカーブフィッティングを行う。
本発明者は、実測のプロファイル曲線が、真のスポットに対応するプロファイル曲線と、その両側に発生し得る虚像のスポットに対応するプロファイル曲線との合算によって構成されていることを見出した。さらに、本発明者は、これら複数のプロファイル曲線が、それぞれガウシアン曲線で近似できることも見出した。
そこで、厚さ演算部23は、先ず、個々の近似曲線(ガウシアン曲線)の方程式を、下記(1)式で定義する。
ステップS15では、厚さ演算部23は、前記ステップS12で作成したラインプロファイルPに対してカーブフィッティングを行う。
本発明者は、実測のプロファイル曲線が、真のスポットに対応するプロファイル曲線と、その両側に発生し得る虚像のスポットに対応するプロファイル曲線との合算によって構成されていることを見出した。さらに、本発明者は、これら複数のプロファイル曲線が、それぞれガウシアン曲線で近似できることも見出した。
そこで、厚さ演算部23は、先ず、個々の近似曲線(ガウシアン曲線)の方程式を、下記(1)式で定義する。
なお、上記(1)式において、n=1,2,…,Nである。
そして、厚さ演算部23は、これらN個のガウシアン曲線を足し合わせた曲線の関数をフィッティング関数として、最小二乗法によりカーブフィッティングを行う。N個のガウシアン曲線を足し合わせた曲線の関数(フィッティング関数)は、下記(2)式で表される。
ygauss(x)=y1(x)+y2(x)+…+yN(x) ………(2)
そして、厚さ演算部23は、これらN個のガウシアン曲線を足し合わせた曲線の関数をフィッティング関数として、最小二乗法によりカーブフィッティングを行う。N個のガウシアン曲線を足し合わせた曲線の関数(フィッティング関数)は、下記(2)式で表される。
ygauss(x)=y1(x)+y2(x)+…+yN(x) ………(2)
すなわち、このステップS15では、厚さ演算部23は、前記ステップS13で取得した値Aini、Bini、iniを初期値とし、上記(2)式で表される曲線データと実データ(ラインプロファイルPのデータ)との差分の自乗和Ysamが最小となるような変数An,Bn,Cnを算出する。
実データをymessure(x)とすると、上記(2)式で表される曲線のデータと実データとの差分の自乗和Ysamは、次式で表される。
Ysam=Σydiff(x)=(ymessure(x)−ygauss(x))2 ………(3)
実データをymessure(x)とすると、上記(2)式で表される曲線のデータと実データとの差分の自乗和Ysamは、次式で表される。
Ysam=Σydiff(x)=(ymessure(x)−ygauss(x))2 ………(3)
このように、自乗和Ysamが最小となるような変数An,Bn,Cnを算出することで、プロファイル曲線を複数のガウシアン曲線に分離することができる。
例えば図7に示すラインプロファイルPを複数のガウシアン曲線に分離した場合、図8に示すように3つのガウシアン曲線(g1〜g3)が得られる。これら3つのガウシアン曲線g1〜g3を足し合わせた曲線は、図9の曲線Gに示すように、ラインプロファイルPの近似曲線となっていることが確認できる。
例えば図7に示すラインプロファイルPを複数のガウシアン曲線に分離した場合、図8に示すように3つのガウシアン曲線(g1〜g3)が得られる。これら3つのガウシアン曲線g1〜g3を足し合わせた曲線は、図9の曲線Gに示すように、ラインプロファイルPの近似曲線となっていることが確認できる。
次にステップS16で、厚さ演算部23は、前記ステップS15の算出結果をもとに、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線を特定する。ここでは、N個のガウシアン曲線のうち、ピーク値が最大となるガウシアン曲線を、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線として特定する。例えば、図8に示す例では、曲線g2が真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線となる。
なお、虚像のスポットが真のスポットの両側に同数ずつ発生するとして、N個のガウシアン曲線のうち中央に位置するガウシアン曲線を、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線として特定してもよい。
なお、虚像のスポットが真のスポットの両側に同数ずつ発生するとして、N個のガウシアン曲線のうち中央に位置するガウシアン曲線を、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線として特定してもよい。
次にステップS17で、厚さ演算部23は、図8に示すように、前記ステップS16で特定したガウシアン曲線g2のピーク位置(真のピーク位置)B(N+1)/2を取得する。そして、厚さ演算部23は、取得した真のピーク位置B(N+1)/2を高さ情報に換算する。すなわち、次式をもとに、被測定面の高さ方向位置h[μm]を算出する。
h=B(N+1)/2・sinθ/sin2θ ………(4)
ここで、上記θは、被測定面に対する検出光の入射角である。
このように、測定器センサ22で複数のスポット光を受光している場合であっても、真のスポット画像のプロファイルに対応する近似曲線、すなわち被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報を特定し、被測定面の高さ方向位置を適切に算出することができる。
h=B(N+1)/2・sinθ/sin2θ ………(4)
ここで、上記θは、被測定面に対する検出光の入射角である。
このように、測定器センサ22で複数のスポット光を受光している場合であっても、真のスポット画像のプロファイルに対応する近似曲線、すなわち被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報を特定し、被測定面の高さ方向位置を適切に算出することができる。
すなわち、ワークステージ15表面を被測定面として設定すれば、厚さ演算部23はワークステージ15表面の高さ方向位置を測定することができる。また、ワークW表面を被測定面として設定すれば、ワークW表面の高さ方向位置を測定することができる。したがって、上述したように、厚さ演算部23は、ワークステージ15表面の高さ方向位置の測定値とワークW表面の高さ方向位置の測定値との差分から、ワークWの厚さを適切に算出することができる。
この図5において、ステップS12〜S16が分布情報特定部に対応し、ステップS17がピーク位置特定部に対応している。また、上記分布情報特定部のうち、ステップS12がプロファイル作成部に対応し、ステップS13〜S15が近似曲線演算部に対応している。
この図5において、ステップS12〜S16が分布情報特定部に対応し、ステップS17がピーク位置特定部に対応している。また、上記分布情報特定部のうち、ステップS12がプロファイル作成部に対応し、ステップS13〜S15が近似曲線演算部に対応している。
以下、本実施形態の動作及び効果について説明する。
露光装置100では、投影レンズ14からワークW表面までの距離が投影レンズ14の焦点距離と一致していないと、ワーク上に投影されるマスクパターンの像のピントがずれ、露光精度が低下してしまう。ワークWの厚さは、基板の厚さや当該基板上に塗布されるレジスト膜厚によって異なるため、露光装置100は、ワークWを交換するたびにレジスト厚み分を含めたワークWの厚さを測定し、投影レンズ14からワークW表面までの距離が投影レンズ14の焦点距離と一致するように、ワークステージ15のZ方向位置を調整する必要がある。
露光装置100では、投影レンズ14からワークW表面までの距離が投影レンズ14の焦点距離と一致していないと、ワーク上に投影されるマスクパターンの像のピントがずれ、露光精度が低下してしまう。ワークWの厚さは、基板の厚さや当該基板上に塗布されるレジスト膜厚によって異なるため、露光装置100は、ワークWを交換するたびにレジスト厚み分を含めたワークWの厚さを測定し、投影レンズ14からワークW表面までの距離が投影レンズ14の焦点距離と一致するように、ワークステージ15のZ方向位置を調整する必要がある。
先ず、露光装置100は、露光処理に先立って、ワークステージ15表面の高さ方向位置を測定する。すなわち、ワークステージ15上にワークWを載置する前に、測定器光源21からワークステージ15表面に対して検出光を照射し、その反射光を測定器センサ22で受光する(第一工程)。そして、厚さ演算部23は、測定器センサ22で取得した画像情報をもとに、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線(ガウシアン曲線)を演算する(第二工程)。
ワークステージ15に照射された検出光は、すべてワークステージ15表面で反射し、干渉縞は発生しない。そのため、測定器センサ22で取得した画像情報は、例えば図3に示すようになる。すなわち、測定器センサ22は、真のスポットのみを撮像する。
このように、単一のスポットが発生している場合であっても、厚さ演算部23は、実測プロファイルの近似曲線を複数のガウシアン曲線に分離し、真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線を特定する方法を採用する。この場合、厚さ演算部23が特定した真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線は、実測プロファイルの近似曲線と一致する。したがって、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線を適切に求めることができる。
このように、単一のスポットが発生している場合であっても、厚さ演算部23は、実測プロファイルの近似曲線を複数のガウシアン曲線に分離し、真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線を特定する方法を採用する。この場合、厚さ演算部23が特定した真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線は、実測プロファイルの近似曲線と一致する。したがって、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線を適切に求めることができる。
そして、厚さ演算部23は、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線をもとに、受光量のピーク位置を特定する(第三工程)。特定したピーク位置は、ワークステージ15表面の高さ方向位置に相当する真のピーク位置である。そこで、厚さ演算部23は、当該真のピーク位置を高さ情報に換算してワークステージ15表面の高さ方向位置を算出する。
次に、露光装置100は、ワークW表面の高さ方向位置を測定する。すなわち、ワークステージ15上にワークWを載置し、測定器光源21からワークW表面に対して検出光を照射し、その反射光を測定器センサ22で受光する(第四工程)。そして、厚さ演算部23は、測定器センサ22で取得した画像情報をもとに、真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線(ガウシアン曲線)を演算する。
このとき、ワークWに照射された検出光のうち、一部が屈折してレジスト膜中に入射し、多重反射して干渉したものとすると、測定器センサ22で取得した画像情報は、例えば図6に示すように、真のスポットの両側に虚像のスポットが撮像されたものとなる。この場合、当該画像情報をもとに作成されるプロファイルの近似曲線は、複数(この例では3個)のガウシアン曲線を足し合わせた曲線となる。
このとき、ワークWに照射された検出光のうち、一部が屈折してレジスト膜中に入射し、多重反射して干渉したものとすると、測定器センサ22で取得した画像情報は、例えば図6に示すように、真のスポットの両側に虚像のスポットが撮像されたものとなる。この場合、当該画像情報をもとに作成されるプロファイルの近似曲線は、複数(この例では3個)のガウシアン曲線を足し合わせた曲線となる。
そこで、厚さ演算部23は、これら複数のガウシアン曲線を表すパラメータAn,Bn,Cnをそれぞれ演算により求め、真のスポットに対応するプロファイルの近似曲線(ガウシアン曲線)を特定する(第五工程)。
そして、厚さ演算部23は、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線をもとに、受光量のピーク位置を特定する(第六工程)。特定したピーク位置は、ワークW表面の高さ方向位置に相当する真のピーク位置である。そこで、厚さ演算部23は、当該真のピーク位置を高さ情報に換算してワークW表面の高さ方向位置を算出する。
そして、厚さ演算部23は、真のスポットに対応するプロファイル曲線の近似曲線をもとに、受光量のピーク位置を特定する(第六工程)。特定したピーク位置は、ワークW表面の高さ方向位置に相当する真のピーク位置である。そこで、厚さ演算部23は、当該真のピーク位置を高さ情報に換算してワークW表面の高さ方向位置を算出する。
このようにしてワークステージ15表面の高さ方向位置と、ワークW表面の高さ方向位置とを測定したら、厚さ演算部23は、ワークWの厚さを演算により求める。すなわち、厚さ演算部23は、ワークステージ15表面の高さ方向位置の測定値と、ワークW表面の高さ方向位置の測定値との差分を演算し、これをワークWの厚さとする(第七工程)。
ワークWの厚さ測定が終了すると、露光装置100は、投影レンズ14からワークW表面までの距離を投影レンズ14の焦点距離に一致させるべく、ワークステージ15をZ方向に移動する。すなわち、ステージ制御部32によってステージ駆動機構16を駆動制御し、ワークステージ15を原点位置からワークWの厚さの測定値分だけ下方向に移動する。
ワークWの厚さ測定が終了すると、露光装置100は、投影レンズ14からワークW表面までの距離を投影レンズ14の焦点距離に一致させるべく、ワークステージ15をZ方向に移動する。すなわち、ステージ制御部32によってステージ駆動機構16を駆動制御し、ワークステージ15を原点位置からワークWの厚さの測定値分だけ下方向に移動する。
そして、露光装置100は、ワークステージ15上に載置されたワークWの表面に投影レンズ14の焦点位置が合っている状態で、ワークWへの露光処理を行う。
以上のように、本実施形態では、ワークWへの露光に先立って、厚さ演算部23が、ワークステージ15の表面、又はワークWの表面を被測定面としてそれぞれの高さ方向位置を求め、コントローラ31が、各高さ方向位置の測定値の差分に基づいて、測定対象物であるワークWの厚さを演算する。
その際、測定器光源21から被測定面に対して斜め上方から検出光を照射し、当該被測定面に照射されて反射した検出光を測定器センサ22で撮像する。厚さ演算部23は、被測定面の高さの変化によって当該被測定面に照射されて反射した検出光のスポットが移動することを利用し、測定器センサ22で取得した反射光の画像を解析してワークWの厚さを演算する。
以上のように、本実施形態では、ワークWへの露光に先立って、厚さ演算部23が、ワークステージ15の表面、又はワークWの表面を被測定面としてそれぞれの高さ方向位置を求め、コントローラ31が、各高さ方向位置の測定値の差分に基づいて、測定対象物であるワークWの厚さを演算する。
その際、測定器光源21から被測定面に対して斜め上方から検出光を照射し、当該被測定面に照射されて反射した検出光を測定器センサ22で撮像する。厚さ演算部23は、被測定面の高さの変化によって当該被測定面に照射されて反射した検出光のスポットが移動することを利用し、測定器センサ22で取得した反射光の画像を解析してワークWの厚さを演算する。
このように、被測定面から測定器光源21及び測定器センサ22の設置位置までの距離が短くても、適切に被測定面の高さ方向位置を測定可能な構成である。したがって、投影レンズ14からワークステージ15またはワークWまでの間のスペースが狭い場合など、限られたスペースで適切に被測定面の高さ方向位置を測定し、測定対象物であるワークWの厚さを測定することができる。
また、被測定面の高さ方向位置の算出に際し、厚さ演算部23は、測定器センサ22で撮像した撮像画像をもとに、被測定面の表面で反射した光(真のスポット)の受光量の分布を示す近似曲線(分布情報)と、被測定面の表面部で多重反射した複数の光(虚像のスポット)の受光量の分布を示す近似曲線(分布情報)とを分離して演算する。近似曲線としては、ガウシアン曲線を採用する。
そして、厚さ演算部23は、これら複数の分布情報から、被測定面の表面で反射した光(真のスポット)の受光量の分布を示す分布情報を特定する。そして、特定した真のスポットの分布情報から真のピーク位置を特定し、特定した真のピーク位置をもとに、被測定面の高さ方向位置を演算する。
このように、本実施形態では、測定器センサ22で受光した光のラインプロファイルPが複数のガウシアン曲線の足し合わせで近似できることを利用して、被測定面の高さ方向位置を正確に測定することができる。例えば、被測定面であるワークWに対して斜めに入射した検出光が、ワークWの表面部のレジスト膜内で多重反射した場合であっても、被測定面の高さ方向位置を精度良く演算することができる。
このように、本実施形態では、測定器センサ22で受光した光のラインプロファイルPが複数のガウシアン曲線の足し合わせで近似できることを利用して、被測定面の高さ方向位置を正確に測定することができる。例えば、被測定面であるワークWに対して斜めに入射した検出光が、ワークWの表面部のレジスト膜内で多重反射した場合であっても、被測定面の高さ方向位置を精度良く演算することができる。
すなわち、実測ラインプロファイルPにおけるピーク位置(実測による見かけのピーク位置)をそのまま被測定面の高さ方向位置の演算に用いる場合と比較して、精度良く被測定面の高さ方向位置を演算することができる。この点について検証した結果を以下に記す。
測定器センサ22が図6に示すような複数のスポット光を取得し、図7に示すラインプロファイルPが得られた場合、実測による見かけのピーク位置をそのまま用いて演算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対して−0.7μmずれていた(測定例1)。
また、別の例として、例えば、測定器センサ22が図10に示すような複数のスポット光を取得し、図11に示すラインプロファイルPが得られた場合にも、実測によるみかけのピーク位置をそのまま用いて演算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対して−0.7μmずれていた(測定例2)。
測定器センサ22が図6に示すような複数のスポット光を取得し、図7に示すラインプロファイルPが得られた場合、実測による見かけのピーク位置をそのまま用いて演算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対して−0.7μmずれていた(測定例1)。
また、別の例として、例えば、測定器センサ22が図10に示すような複数のスポット光を取得し、図11に示すラインプロファイルPが得られた場合にも、実測によるみかけのピーク位置をそのまま用いて演算した被測定面の高さ方向位置は、実際の被測定面の高さ方向位置に対して−0.7μmずれていた(測定例2)。
これに対して、本実施形態のように、見かけのピーク位置をそのまま利用するのではなく、真のピーク位置を特定して被測定面の高さ方向位置を演算した場合、上記誤差を改善できることが確認できた。
具体的には、上記測定例1では、被測定面の高さ方向位置の演算誤差が−0.5μm、上記測定例2では当該誤差が−0.3μmに改善しており、見かけのピーク位置をそのまま利用した場合と比較して、上記誤差が0.2μm〜0.4μm程度改善できることが確認できた。
具体的には、上記測定例1では、被測定面の高さ方向位置の演算誤差が−0.5μm、上記測定例2では当該誤差が−0.3μmに改善しており、見かけのピーク位置をそのまま利用した場合と比較して、上記誤差が0.2μm〜0.4μm程度改善できることが確認できた。
露光装置においては、用途や方式にもよるが、所望の露光精度を確保するために、例えば±2μm程度の高い重ね合わせ精度が要求されている。
露光装置全体としての重ね合わせ精度は、投影光学レンズの精度(焦点位置、焦点深度、収差、倍率等の精度)や、ワークステージの精度(位置制御等の精度)、アライメント精度(アライメント顕微鏡等の精度)等、さまざまな要素の蓄積によって決定される。そのため、0.数μm程度の改善でも、例えば±2μmという重ね合わせ精度が要求される露光装置では、ワークWの厚さ測定精度を向上できれば要求精度の実現に大きな効果を与える。
露光装置全体としての重ね合わせ精度は、投影光学レンズの精度(焦点位置、焦点深度、収差、倍率等の精度)や、ワークステージの精度(位置制御等の精度)、アライメント精度(アライメント顕微鏡等の精度)等、さまざまな要素の蓄積によって決定される。そのため、0.数μm程度の改善でも、例えば±2μmという重ね合わせ精度が要求される露光装置では、ワークWの厚さ測定精度を向上できれば要求精度の実現に大きな効果を与える。
以上のように、本実施形態における厚さ測定装置20は、ワークステージ15の表面およびワークWの表面の高さ方向位置を精度良く測定することができるため、ワークWの厚さを精度良く測定することができる。したがって、本実施形態における露光装置100は、投影レンズ14からワークWの表面までの距離が、投影レンズ14の焦点距離に一致するように高精度に調整することができ、所望の露光精度を確保することができる。
(変形例)
上記実施形態においては、図5のステップS14で、厚さ演算部23が以下の方法により定数Nを決定するようにしてもよい。例えば、定数Nの上限NMAXを予め設定しておき(例えばNMAX=9)、N=3,5,7,9についてそれぞれステップS15の処理を行う。そして、上記(3)式で表される自乗和Ysamが最小となる近似曲線が得られる定数Nを選択する。これにより、より高精度にラインプロファイルの近似曲線を求めることができ、その結果、ワークWの厚さをより正確に求めることができる。
上記実施形態においては、図5のステップS14で、厚さ演算部23が以下の方法により定数Nを決定するようにしてもよい。例えば、定数Nの上限NMAXを予め設定しておき(例えばNMAX=9)、N=3,5,7,9についてそれぞれステップS15の処理を行う。そして、上記(3)式で表される自乗和Ysamが最小となる近似曲線が得られる定数Nを選択する。これにより、より高精度にラインプロファイルの近似曲線を求めることができ、その結果、ワークWの厚さをより正確に求めることができる。
上述したように、Nの数が多い、すなわち真のスポットの外側に現れる虚像のスポットが増加しても、これらのスポットのピークはNの数が多いほど小さくなっていくため、真のスポットの位置にほとんど影響を与えなくなる。したがって、Nの上限を予め決定しても実用上問題ない。
また、上記実施形態においては、厚さ測定位置を被測定面の中央の1箇所のみに設定する場合について説明したが、特に、被測定面をワークWの表面とした場合、1枚のワークW内で厚さのばらつきがあることを考慮し、1枚のワークWに対して厚さ測定位置を複数箇所設定してもよい。この場合、各厚さ測定位置における測定結果を加重平均するなどにより、最終的なワークWの厚さを算出すればよい。
また、上記実施形態においては、厚さ測定位置を被測定面の中央の1箇所のみに設定する場合について説明したが、特に、被測定面をワークWの表面とした場合、1枚のワークW内で厚さのばらつきがあることを考慮し、1枚のワークWに対して厚さ測定位置を複数箇所設定してもよい。この場合、各厚さ測定位置における測定結果を加重平均するなどにより、最終的なワークWの厚さを算出すればよい。
さらに、上記実施形態においては、露光装置100が、図示しない搬送制御部によりワークWをステップ的に搬送しながら露光する、所謂ステップアンドリピート方式を採用している場合、各ショットで露光光が照射される位置をそれぞれ厚さ測定位置として設定し、複数箇所についてワークWの厚さを測定してもよい。この場合、1ショットごとにワークステージ15の高さ調整を行う。これにより、ワークW内で場所ごとに厚さが異なる場合であっても、常に焦点が合った状態で露光することができる。
また、上記実施形態においては、露光対象であるワークWを測定対象物とし、ワークWの厚さを測定する場合について説明したが、露光装置以外にも適用可能である。すなわち、測定対象物を載置する前のステージ表面と測定対象物の表面とに対して、それぞれ測定器光源から検出光を照射し、その反射光を受光可能な構成であれば、本発明を適用可能である。
11…光照射部、12…平面鏡、13…マスク、13a…マスクステージ、14…投影レンズ、15…ワークステージ、16…ステージ駆動機構、20…厚さ測定装置、21…測定器光源、22…測定器センサ、23…厚さ演算部、31…コントローラ、32…ステージ制御部、100…露光装置、W…ワーク
Claims (6)
- 測定対象物の厚さを測定する厚さ測定装置であって、
被測定面に対して検出光を照射する検出器光源と、
前記被測定面に照射されて反射した前記検出光を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した撮像画像をもとに、前記被測定面の表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記被測定面の表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記被測定面の表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する分布情報特定部と、
前記分布情報特定部で特定した前記分布情報をもとに、前記受光量がピークとなるピーク位置を特定するピーク位置特定部と、
前記測定対象物が載置されるステージの表面を被測定面としたときに前記ピーク位置特定部が特定したピーク位置と、前記測定対象物の表面を被測定面としたときに前記ピーク位置特定部が特定したピーク位置との差分に基づいて、前記測定対象物の厚さを演算する厚さ演算部と、を備えることを特徴とする厚さ測定装置。 - 前記分布情報特定部は、
前記撮像部が撮像した撮像画像内の予め設定した線上の各画素の輝度の分布を示すプロファイルを作成するプロファイル作成部と、
複数のガウシアン曲線の足し合わせで表される関数をフィッティング関数として、前記プロファイル作成部で作成したプロファイルの近似曲線をフィッティングにより演算する近似曲線演算部と、を有し、
前記近似曲線演算部で演算した前記プロファイルの近似曲線を構成する複数のガウシアン曲線のうち、ピーク値が最大となるガウシアン曲線を、前記被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報として特定することを特徴とする請求項1に記載の厚さ測定装置。 - 前記分布情報特定部は、
前記撮像部が撮像した撮像画像内の予め設定した線上の各画素の輝度の分布を示すプロファイルを作成するプロファイル作成部と、
1よりも大きい奇数個のガウシアン曲線の足し合わせで表される関数をフィッティング関数として、前記プロファイル作成部で作成したプロファイルの近似曲線をフィッティングにより演算する近似曲線演算部と、を有し、
前記近似曲線演算部で演算した前記プロファイルの近似曲線を構成する奇数個のガウシアン曲線のうち、中央に位置するガウシアン曲線を、前記被測定面の表面で反射した光の受光量の分布を表す分布情報として特定することを特徴とする請求項1に記載の厚さ測定装置。 - 測定対象物の厚さを測定する厚さ測定方法であって、
前記測定対象物が載置されるステージの表面に対して検出光を照射し、その反射光を撮像する第一工程と、
前記第一工程で撮像した画像情報をもとに、前記ステージの表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記ステージの表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記ステージの表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する第二工程と、
前記第二工程で特定した前記分布情報をもとに、受光量がピークとなるピーク位置を特定する第三工程と、
前記第三工程の後、前記測定対象物を前記ステージ上に載置し、前記測定対象物の表面に対して検出光を照射し、その反射光を撮像する第四工程と、
前記第四工程で撮像した画像情報をもとに、前記ワークの表面で反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報と、前記ワークの表面部で多重反射した前記検出光の受光量の分布を表す分布情報とを分離して演算し、前記ワークの表面で反射した前記検出光の受光量の分布情報を特定する第五工程と、
前記第五工程で特定した前記分布情報をもとに、受光量がピークとなるピーク位置を特定する第六工程と、
前記第三工程で特定したピーク位置と、前記第六工程で特定したピーク位置との差分に基づいて、前記測定対象物の厚さを演算する第七工程と、を備えることを特徴とする厚さ測定方法。 - 露光対象であるワークを保持するワークステージを備える露光装置であって、
前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の厚さ測定装置を備え、
前記測定対象物が前記ワーク、前記ステージが前記ワークステージであり、
前記ワークへの露光に先立って、前記ワークステージの表面の位置が投影光学レンズの光軸方向の焦点位置と一致している状態から、前記厚さ測定装置で測定した前記ワークの厚さ分だけ前記ワークステージを前記光軸方向に沿って下方向に移動し、前記投影光学レンズから前記ワークの表面までの距離を、前記投影光学レンズの焦点距離と一致させるステージ制御部を備えることを特徴とする露光装置。 - 前記厚さ測定装置は、前記ワーク内の複数位置で当該ワークの厚さをそれぞれ測定することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
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