JP2016014753A - 焦点検出装置、撮像装置、焦点検出方法および焦点検出プログラム - Google Patents

焦点検出装置、撮像装置、焦点検出方法および焦点検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】鏡面反射成分の影響を低減した高精度の焦点検出を行う。【解決手段】焦点検出装置は、物体からの光のうち光学系101の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子102からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて光学系のデフォーカス量を算出する演算手段105,115と、物体を撮像して得られた信号を用いて物体を照らす光源の色に関する情報を取得する光源色取得手段109と、光源の色に関する情報と一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が物体からの鏡面反射光により生じたと判定することに応じて、相関評価値に対して鏡面反射光に関する補正を行う補正手段107とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置に用いられる焦点検出装置に関し、特に位相差検出方式による焦点検出を行う装置に関する。
位相差検出方式による焦点検出では、撮像光学系の射出瞳のうち互いに異なる領域(以下、瞳領域という)からの光束により形成される一対の被写体像を光電変換して得られる一対の像信号の位相差を算出し、該位相差から撮像光学系のデフォーカス量を算出する。射出瞳からの光束を互いに異なる瞳領域からの光束(一対の被写体像)に分割して光電変換することを、瞳分割という。
このような瞳分割を行う位相差検出方式による焦点検出装置としては、例えば特許文献1にて開示されたものがある。この焦点検出装置では、受光素子(撮像素子)の焦点検出画素ごとにマイクロレンズ(以下、MLいう)を設け、1つの焦点検出画素内にマイクロレンズの光軸に対してそれぞれ偏心した一対の光電変換部(以下、PDという)を設けることで、瞳分割を可能としている。
ただし、従来の位相差検出方式では、表面に光沢のある被写体を撮像する際に、その表面にて反射した光のうち鏡面反射光の成分(以下、鏡面反射成分という)が焦点検出装置に入射することで、正確な焦点検出ができない場合がある。この問題に対して、特許文献2には、偏光フィルタにより鏡面反射成分を低減させた光束を用いた焦点検出を行うことで、鏡面反射成分による影響を受けにくい焦点検出装置が開示されている。
また、特許文献3には、撮像により得られた画像の画素値のうち平均より明るい画素値とこれより暗い画素値との差分の積分結果を鏡面反射成分とみなして光源色を推定し、該光源色を白色に近づけるようにホワイトバランスゲインを求める方法が開示されている。
特開2007−133087号公報 特開2012−247356号公報 特開第2007−013415号公報
しかしながら、特許文献2にて開示された焦点検出装置では、鏡面反射成分を低減させるために偏光フィルタという特別な光学素子を用意する必要がある。また、特許文献3にて開示された方法では、得られた差分値の積分結果を鏡面反射成分(光源色)として推定するに過ぎず、鏡面反射成分が存在する位置を特定するものではない。
本発明は、特別な光学素子を用いることなく、鏡面反射成分の影響を低減した高精度の焦点検出を行えるようにした焦点検出装置およびこれを備えた撮像装置、さらには焦点検出方法を提供する。
本発明の一側面としての焦点検出装置は、物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて光学系のデフォーカス量を算出する演算手段と、物体を撮像して得られた信号を用いて物体を照らす光源の色に関する情報を取得する光源色取得手段と、光源の色に関する情報と一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が物体からの鏡面反射光により生じたと判定することに応じて、相関評価値に対して鏡面反射光に関する補正を行う補正手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての焦点検出装置は、物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出する演算手段と、光電変換素子を、それぞれ複数の画素を含む複数の画素ブロックに分割し、該画素ブロックごとに物体からの鏡面反射光による出力を検出する鏡面反射検出手段とを有し、演算手段は、複数の画素ブロックのうち鏡面反射光による出力が検出された第1の画素ブロックとは異なる第2の画素ブロックからの出力を用いてデフォーカス量を算出することを特徴とする。
なお、上記焦点検出装置を有する撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
また、本発明の他の一側面としての焦点検出方法は、物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて光学系のデフォーカス量を算出し、物体を撮像して得られた信号を用いて物体を照らす光源の色に関する情報を取得し、光源の色に関する情報と一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が物体からの鏡面反射光により生じたと判定することに応じて、相関評価値に対して鏡面反射光に関する補正を行うことを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての焦点検出方法は、物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて光学系のデフォーカス量を算出し、光電変換素子を、それぞれ複数の画素を含む複数の画素ブロックに分割し、該画素ブロックごとに物体からの鏡面反射光による出力を検出し、複数の画素ブロックのうち鏡面反射光による出力が検出された第1の画素ブロックとは異なる第2の画素ブロックからの出力を用いてデフォーカス量を算出することを特徴とする。
なお、上記焦点検出方法に相当する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムである焦点検出プログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、特別な光学素子を用いることなく、物体体からの鏡面反射光の影響を低減した高精度なデフォーカス量の算出を行うことができる。したがって、このデフォーカス量を用いることで高い合焦精度が得られ、高画質の撮影画像を得ることができる。
本発明の実施例1である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例1にて用いられる撮像素子の単位画素セルの正面図。 実施例1における分割PDの画素値を用いた焦点検出の原理を示す図。 実施例1において鏡面反射光を相関演算の差分から得る原理を示す図。 実施例1における画素ブロックの分割例を示す図。 実施例1におけるSAD値の例を示す図。 実施例1にて用いられる撮像素子を示す正面図。 実施例1におけるA,B像信号とこれらの差分を示す図。 実施例1における焦点検出処理を示すフローチャート。 本発明の実施例2である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例2における焦点検出領域の選択例を示す図。 実施例2における焦点検出処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等撮像装置100の構成を示す。光学ユニット101は、焦点調節を行うためのフォーカスレンズを含む複数のレンズ、シャッタおよび絞りにより構成される撮像光学系と、該撮像光学系の動作を制御するレンズ制御部とを有する。駆動制御部112は、後述する焦点検出部108からの出力に応じて光学ユニット101に含まれるフォーカスレンズの駆動(オートフォーカス:AF)を制御する信号を出力する。
光電変換素子としての撮像素子102は、単位画素セルが2次元マトリクス状に配列されたCMOSセンサにより構成されている。光学ユニット101に含まれるシャッタによって撮像素子102の露光量が制御される。撮像光学系は、被写体(物体)からの光束に被写体像(物体像)を形成させる。この被写体像は撮像素子102により光電変換され、光電変換によって各単位画素セル内に構成された後述する一対の光電変換部に蓄積された電荷がアナログ信号としてA/D変換部103に出力される。
図2には、撮像素子102における1つの単位画素セル1を示している。単位画素セル1は、1つのマイクロレンズ(以下、MLという)2と、このML2の光軸に対してそれぞれ反対側に偏心配置された一対の光電変換部(以下、分割PDという)1a,1bとを有する。分割PD1a,1bは、共通のML2を通して撮像光学系の射出瞳における互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光することで瞳分割を行う。言い換えれば、分割PD1a,1bは、ML2を介して視差をもって被写体を見る画素として機能する。撮像素子102には、このような単位画素セルが図7に示すように複数配列されている。
撮像素子102上の複数の単位画素セルは、ベイヤー配列された赤(R)、緑(G)および青(B)用のカラーフィルター付き単位画素セルをそれぞれ複数含んでいる。ベイヤー配列では、水平2個×垂直2個の単位画素セルのうち一方の対角位置に2つのG用単位画素セルが配置され、他方の対角位置に1つずつR用およびB用の単位画素セルが配置されている。
複数(RGB)の単位画素セル1における分割PD1aは位相差検出方式による焦点検出用の一対の被写体像のうちA像を光電変換するA像用画素群として用いられ、分割PD1bは一対の被写体像のうちB像を光電変換するB像用画素群として用いられる。このように撮像素子に設けられたA像用およびB像用画素群を用いて位相差検出方式の焦点検出を行うAFを、撮像面位相差AFという。
なお、本実施例では、焦点検出用の光電変換素子として後述するように撮影画像の取得も可能な撮像素子102を用いるが、このような撮像素子とは別に設けられた焦点検出専用の光電変換素子(AFセンサ等)を用いてもよい。
A/D変換部103は、撮像素子102から出力されたアナログ信号をデジタル信号(画素信号)に変換してキャプチャー部104に出力する。A/D変換部103は、ノイズを低減するCDS回路やデジタル信号への変換前のアナログ信号を増幅する非線形増幅回路等を含む。
キャプチャー部(撮像部)104は、A/D変換部103から出力されたRGBの色ごとのA像用画素群に対応する画素信号から該色ごとのA像信号を生成し、RGBの色ごとのB像用画素群に対応する画素信号から該色ごとのB像信号を生成する。キャプチャー部104は、これら色ごとのA像およびB像信号をWB算出補正部109と焦点検出部108に出力する。A像信号とB像信号は互いに視差を有する一対の視差画像ということもできる。以下の説明では、A像信号とB像信号をまとめて一対のAF像信号ともいう。
また、キャプチャー部104は、A/D変換部103から出力されたRGBのA像用およびB像用画素群からの画素信号の合成信号としての該色ごとの撮像画素信号を生成し、これら撮像画素信号をWB算出補正部109に出力する。RGBの撮像画素信号は、撮影画像(ライブビュー画像および記録用画像)を生成するために用いられる。なお、撮像画素信号も上記一対のAF像信号も、被写体を撮像(被写体像を光電変換)して得られた信号である。
光源色取得手段としてのWB算出補正部109は、RGBの撮像画素信号または一対のAF像信号のうち少なくとも一方から、後述するホワイトバランス評価値(以下、WB評価値という)を取得し、該WB評価値に基づいてホワイトバランスゲインを算出する。そして、WB評価値を焦点検出部108に出力する一方、ホワイトバランスゲインを用いた撮像画素信号の補正(以下、WB補正という)を行い、該WB補正後の撮像画素信号を同時化処理部110に出力する。
ここで、WB評価値について説明する。WB評価値は、様々な光源下で白色を正確に白く撮像できるように用いられる値であり、撮像時の光源下での白色被写体の色味を表す値である。一般的には、白色と推定される被写体を含む撮像領域を検出し、該撮像領域でのR,G,Bの値を積分してWB評価値を算出する方法がある。また、特許文献3にて開示されているように撮像により得られた画像の画素値のうち平均より明るい画素値とこれより暗い画素値との差分の積分結果を鏡面反射成分とみなし、被写体を照らす光源の色を推定してWB評価値を算出する方法もある。このうち本実施例では特許文献3にて開示された後者の方法を用いるが、他の方法でWB評価値を算出してもよい。本実施例では、このWB評価値を後述する焦点検出部108にて分割設定される画素ブロックごとに算出する。
焦点検出部108は、撮像光学系の焦点状態を示すデフォーカス量を検出(算出)する焦点検出処理を行う。具体的には、焦点検出部108は、キャプチャー部104から入力されたA像信号とB像信号に対してSAD(Sum of Absolute Difference)法等の相関演算を行って相関評価値を生成する。さらに、焦点検出部108は、相関評価値に対してWB算出補正部109から入力されたWB評価値を用いて、後述する補正を行う。なお、相関演算の方法は、SSD(Sum of Squared Difference)法等、他の方法であってもよい。そして、該補正後の相関評価値を用いて撮像光学系のデフォーカス量を算出し、その結果を駆動制御部112に出力する。WB算出補正部109および焦点検出部108により焦点検出装置が構成される。
同時化処理部110は、WB算出補正部109から入力されたWB補正後のRGBの撮像画素信号に対して同時化処理(デモザイキング)を行ってカラー撮影画像を生成する。そして、同時化処理部110は、カラー撮影画像のデータを、ノイズリダクションやJPEGに代表される画像圧縮を行った後に外部記録装置111に出力する。
外部記録装置111は、同時化処理部110から出力されたカラー撮影画像をSDカード等に代表されるメモリカードに記録する。
次に、焦点検出部108が行う焦点検出処理について、図9のフローチャートを併せ用いて詳しく説明する。図1に示すように、焦点検出部108は、相関演算部105と、相関蓄積バッファ106と、鏡面反射補正部107と、デフォーカス量算出部115とを含む。相関演算部105およびデフォーカス量算出部115は演算手段を構成し、鏡面反射補正部107は補正手段を構成する。焦点検出部108は、コンピュータとして、コンピュータプログラムである焦点検出プログラムに従って、図9に示すステップS11〜S17の焦点検出処理を行う。
相関演算部105は、ステップS11において、図5に示すように、撮像素子102上の全画素を複数(ここでは例として64個)の画素ブロックに分割する。各画素ブロックは、複数の画素(単位画素セル)を含む。そして、相関演算部105は、ステップS12において、キャプチャー部104から得られた画素ブロックごとのA像信号とB像信号に対して、1画素ずつの画素ずらしを行いながら相関演算を行う。このとき、相関演算部105は、ステップS13において、1画素ずらしごとの相関演算結果を相関蓄積バッファ106に出力する。相関蓄積バッファ106は、これら1画素ずらし量ごとの相関評価値を記憶(蓄積)する。
図3を用いて、相関演算の内容および相関演算により得られる相関評価値と撮像光学系の焦点状態との関係について説明する。ここでは、相関演算を上述したSAD法で行う場合について説明し、SAD法で行う相関演算をSAD演算といい、SAD演算により得られた相関評価値をSAD評価値という。
図3には、撮像素子102のうち、それぞれ図2に示した一対の分割PD1a,1bを含む単位画素セルに相当する13個の単位画素セルP1〜P13を水平方向(垂直方向であってもよい)に一列に並べて示している。ここでは、これら13個の単位画素セルP1〜P13がRGBの色ごとに設けられているものとする。各単位画素セルは、撮像光学系の射出瞳に対する瞳分割を行う。
前述したキャプチャー部104は、同色の単位画素セルP1〜P13の分割PD1a,1bからの出力を用いて同色のA像信号とB像信号を生成する。つまり、RのA像信号とB像信号、GのA像信号とB像信号およびBのA像信号とB像信号を生成する。相関演算部105は、これら色ごとのA像信号とB像信号における対応点(対応単位画素セル)間のSAD評価値Cを、次式(1)に示すSAD演算によって求める。
C=Σ|YAn−YBm| …(1)
ただし、YAn,YBmはそれぞれ、A像信号とB像信号の信号値のうちn,m番目(n,m=1〜13)の単位画素セルから得られる信号値(画素値)である。YAnとYBmとが互いにほぼ一致してSAD評価値Cが最小となる、すなわち相関度が最も高くなったときのA像信号とB像信号のずれ量(位相差)n−mから撮像光学系のデフォーカス量(デフォーカス方向を含む)を算出することができる。
図3(a)に示すように、合焦状態では、撮影光学系からの光束によってA像およびB像がともに単位画素セルP5上に形成される。このため、単位画素セルP5(n,m=5)のA像用およびB像用画素群(分割PD1a,1b)からの出力より生成されるA像信号とB像信号がほぼ一致する。このとき、A像信号とB像信号のずれ量、すなわちA像とB像の像ずれ量d(a)は、ほぼ0(単位画素セルP5内の分割PD1a,1bの間隔である基線長に相当する値)になる。
撮像光学系が後ピンの状態では、撮像光学系の結像位置は、A像については単位画素セルP5(n=5)上に、B像については単位画素セルP9(m=9)上に形成される。このとき、SAD演算により求められる像ずれ量d(b)は、0ではない値(n−m=−4)を持つ。さらに、撮像光学系が前ピンの状態では、A像については単位画素セルP9(n=9)上に、B像については単位画素セルP5(m=5)上に形成される。このとき、SAD演算により求められる像ずれ量d(c)は、像ずれ量d(b)と大きさは同じであるが符号が異なる(n−m=4)。
これは、A像用画素群およびB像用画素群は、合焦状態では同一の被写体を見ているが、後ピン状態および前ピン状態では像ずれ量d(b),d(c)だけずれた被写体を見ているためである。
ステップS12,13では、相関演算部105および相関蓄積バッファ106は、上記SAD演算とSAD評価値の蓄積とをRGBの色ごとに行う。そして、デフォーカス量算出部115は、後述するステップS14〜S16を経た後、最終的にはステップS17において、色ごとのSAD評価値の合算値が最小となる像ずれ量dと上記基線長とを用いた公知の演算方法により撮像光学系のデフォーカス量を算出する。ここにいうデフォーカス量には、デフォーカスの方向も含む。その後、デフォーカス量算出部115は、算出したデフォーカス量を駆動制御部112に出力する。駆動制御部112は、該デフォーカス量からフォーカスレンズの移動量(移動方向を含む)を算出し、その算出結果に応じてフォーカスレンズを移動させる。これにより、合焦状態が得られる。
SAD評価値について、図8(a)および図6を用いてさらに詳しく説明する。図8(a)には、A像用画素群(およびB像用画素群)における一次元方向での画素値として得られるA像信号(およびB像信号)を示しており、横軸は画素位置を、縦位置は画素値を示す。A像用およびB像用画素群は、理想的には同一の被写体像を見る。このため、これらの画素群が受光する光に鏡面反射光の成分(以下、鏡面反射成分という)が含まれていたり被写体像にオクリュージョン領域が存在したりしない理想状態では、A像用およびB像用画素群上には画素位置がずれた同じA像とB像が形成される。
図6には、画素ずらし量(横軸)ごとに式(1)により算出され、相関蓄積バッファ106に蓄積されるSAD評価値(縦軸)を示している。実線は、鏡面反射成分が無い状態でのA像とB像の画素ずらし量ごとのSAD評価値を示している。この実線では、点A(画素ずらし量8)でSAD評価値が最小となっている。このとき、デフォーカス量算出部115は、点Aでの像ずれ量dに基づいてデフォーカス量を算出する。
鏡面反射補正部107は、ステップS14において、色ごとのA像およびB像信号の差分値(以下、AF像差分値という)の色比を求める。そして、鏡面反射補正部107は、ステップS15において、AF像差分値の色比がWB算出補正部109から取得したWB評価値の色比(光源の色に関する情報)と近いか否かを判定する。AF像差分値の色比がWB評価値の色比と近い場合、鏡面反射補正部107は、ステップS16において、色ごとのSAD評価値の合算値に対して鏡面反射成分に関する補正を行う。この補正は、SAD評価値(合算値)から鏡面反射成分の影響を低減(望ましくは除去)するためのものであり、以下の説明では、鏡面反射補正という。AF像差分値の色比とWB評価値の色比については、後に詳しく説明する。
ここで、SAD評価値に対して鏡面反射補正を行うことが好ましい場合について、図8(b)〜(d)を用いて具体的に説明する。図8(b)は、図8(a)とは対照的に、鏡面反射成分を含むA像を受光したA像用画素群から得られるA像信号を示し、図8(c)は、同様に、鏡面反射成分を含むB像を受光したB像用画素群から得られるB像信号を示している。また、図8(d)は、合焦状態において図8(b),(c)に示したA像およびB像信号(ただし、位置合わせした状態)における差分を示している。
本来、合焦状態では、A像およびB像信号は互いに一致しているため、それらの差分は0となるはずである。しかし、A像およびB像に鏡面反射成分が含まれているために、図8(d)に示すように、A像およびB像信号に差分が現れる。図8(b),(c)に示したA像およびB像信号に対してSAD評価値を算出すると、図6に破線で示すように、本来の合焦位置に対応する点AでのSAD評価値よりも点BでのSAD評価値の方が小さい。このため、焦点検出部108は、点Bに対する像ずれ量に基づいてデフォーカス量を算出する。つまり、デフォーカス量を誤算出する。
図8(d)に示す差分は、詳しくは後述するが、鏡面反射成分を表しており、言い換えれば被写体を照らす光源の色(以下、光源色という)を表している。A像信号とB像信号の差分を表す差分値をRGBの色ごとに取得し、各色の差分値をWB評価値に対応する光源色と比較することで、A像およびB像信号における差分が鏡面反射成分により生じたのか焦点が合っていないために生じたのかを判別することが可能である。
次に、AF像差分値の色比およびWB評価値の色比の算出方法と、これらの色比の比較方法について説明する。
まず、鏡面反射補正部107は、ステップS14において、RとBのAF像差分値ΔR,ΔBのGのAF像差分値ΔGに対する比(色比)Rr1,Br1を画素位置ごとに式(2),(3)により算出する。
Rr1=ΔR/ΔG ・・・(2)
Br1=ΔB/ΔG ・・・(3)
また、鏡面反射補正部107は、同ステップにおいて、RとBのWB評価値WBR,WBBのGのWB評価値WBGに対する色比Rr2,Br2を画素位置ごとに式(4),(5)により算出する。
Rr2=WBR/WBG ・・・(4)
Br2=WBB/WBG ・・・(5)
次に、鏡面反射補正部107は、同ステップにおいて、同じ各画素位置でのRr1,Br1とRr2,Br2から、式(6)により比較値を求める。
√{(Rr1−Rr2)+(Br1−Br2)} ・・・(6)
そして、鏡面反射補正部107は、ステップS15において、この比較値が所定値以下であるときに、AF像差分値が光源色に近い、すなわち鏡面反射成分により生じたものである判定する。この場合、鏡面反射補正部107は、ステップS16にて、比較値に応じてSAD評価値(合算値)に補正係数を乗ずることで、SAD評価値における鏡面反射成分の影響を低減する鏡面反射補正を行う。
ここで、式(6)の値が小さいほどSAD評価値の信頼性が低いことを意味する。補正係数は、これをSAD評価値に乗じた結果を本来のSAD評価値よりも大きくするような値(1以上の値)を有する。式(6)の値に応じて1以上の補正係数を選択するテーブルを用意してもよい。
なお、上記比較値が所定値より大きいときは、AF像差分値は鏡面反射成分により生じたものではないとして、デフォーカス量算出部115が、ステップS17にて、鏡面反射補正を行わないSAD評価値を用いてデフォーカス量を算出する。
このように、本実施例では、AF像差分値が鏡面反射成分により生じたものであるか否かをWB評価値との比較によって判定し、鏡面反射成分により生じたとの判定に応じて、SAD評価値に対して鏡面反射補正を行う。これにより、高い信頼性を有するSAD評価値を用いてデフォーカス量を算出することができる。言い換えれば、デフォーカス量の信頼性を高めることができる。
図6中の点線は、鏡面反射補正後のSAD評価値を示している。この補正後SAD評価値では、本来の合焦位置に対応する点AでのSAD評価値が点BでのSAD評価値よりも小さくなっている。このため、デフォーカス量算出部115は、点Aに対する像ずれ量に基づいてデフォーカス量を算出する。これにより、鏡面反射成分の影響によるデフォーカス量の誤算出が回避される。
次に、SAD演算によって鏡面反射成分がAF像差分値となって現れる原理について説明する。物体からの反射光には、反射方向性を持たず物体の色を反映する乱反射光(以下、乱反射成分という)と、反射方向性を有して物体の色を反映せずに光源色を反映する鏡面反射成分とが存在する。具体的には、図4に示すように、光源400から被写体401に入射した光の一部は乱反射成分(図中の細実線および細点線で示す)として全方向に反射され、残りは鏡面反射成分(図中の太実線および太点線で示す)として主として正反射方向に反射される。
図4では、撮像装置402,403が互いに空間的に異なる位置から被写体401を撮像している。被写体401から撮像装置402の方向に反射される乱反射成分を細実線で、鏡面反射成分を太実線で示している。また、撮像装置403の方向に反射される乱反射成分406を細点線で、鏡面反射成分407を太点線で示している。
上述したように被写体の色を表す乱反射成分は全方向に進むので、この乱反射成分を互いに異なる位置に配置された撮像装置402,403から撮像しても差は生じない。一方、鏡面反射成分は、その反射角が光源400からの入射角と等しい正反射方向において最も高い強度を有する。例えば、被写体401上の点404で反射した鏡面反射成分406は、撮像装置402に向かう正反射方向において最も高い強度を有し、点405で反射した鏡面反射成分407は、撮像装置403に向かう正反射方向において最も高い強度を有する。逆に、撮像装置403に対して点404からはほぼ乱反射成分しか入射せず、撮像装置402に対して点405からはほぼ乱反射成分しか入射しない。つまり、被写体上での光の反射位置に対する撮像装置の空間的な位置に応じて、該撮像装置により観測できる鏡面反射成分の強度(光量)が変化する。
ここで、撮像装置402,403によって点404からの反射光を観測したときの該反射光の強度をそれぞれA1,A2とするとき、A1,A2はそれぞれ以下の式(7),(8)により表される。
A1=I1+D ・・・(7)
A2=I2+D ・・・(8)
ただし、I1は点404から撮像装置402に入射する鏡面反射成分、I2は点404から撮像装置403に入射する鏡面反射成分であり、Dは点404から撮像装置402,403に入射する乱反射成分である。被写体401上の同一点404からの乱反射成分Dは、撮像装置402,403の位置によらず同一とみなすことができる。
ここで、I1,I2をそれぞれ、フォングの反射モデルによって式(9),(10)で表す。
I1=iW(α)cosθ1 ・・・(9)
I2=iW(α)cosθ2 ・・・(10)
ただし、iは入射光の強度であり、W(α)は被写体の正反射方向への鏡面反射率であり、θ1およびθ2は正反射方向からの撮像装置402,403のずれ角である。式(9),(10)において、入射光の強度iは光源400から照射される同一光の強度であり、W(α)は被写体の同一点における反射率であるので、それぞれ撮像装置402,403の位置によらず同一である。一方、ずれ角θ1,θ2は撮像装置402,403の位置によって変化する。このため、cosθ1,cosθ2の値は撮像装置402,403からの撮像により得られた画像間において同じ点(対応点)であるにも関わらず変化する。
式(7)〜(10)を用いてA1−A2を計算すると、以下の式(11)が得られる。
A1−A2=iW(α)(cosθ1−cosθ2) ・・・(11)
式(11)より、空間的に位置が異なる撮像装置402,403により観測される点404からの反射光は、光源400からの入射光の倍数となることが分かる。これはすなわち、A1−A2の値から光源400からの入射光と同一の特性が得られることを表している。式(11)の結果は色によらず同じであるため、撮像装置402,403をRGBの色ごとのA像用およびB像用画素群に置き換えて色ごとのAF像差分値を得ることで、光源400からの入射光の色比(つまりは光源色)を得ることが可能となる。
以上説明したように、本実施例では、WB評価値を用いてAF像差分値が鏡面反射成分により生じたものであると判定した上でSAD評価値に対して鏡面反射成分(光源色)の影響を低減する補正を行うことで、信頼性の高い補正後SAD評価値を得ることができる。つまり、偏光フィルタ等の特別な光学素子を用いることなく、鏡面反射成分の影響が低減された補正後SAD評価値を得ることができる。このため、該補正後SAD評価値を用いてデフォーカス量を算出することで、デフォーカス量の算出精度、ひいてはAFの精度を高めることができる。
実施例1では、分割設定された全て(64個)の画素ブロックでの相関演算の結果(SAD評価値)に対して、ホワイトバランス(WB)評価値を用いて判定した鏡面反射成分の影響を低減する補正を行ってSAD評価値の精度を向上させる場合について説明した。これに対して、本発明の実施例2では、相関演算の対象として鏡面反射成分を受光している画素ブロックを除外することで、デフォーカス量の算出に用いられるSAD評価値の精度を高める場合について説明する。
図10には、本実施例における撮像装置900の構成を示している。図10において、実施例1(図1)の構成要素と共通する構成要素には、実施例1と同符号を付してその説明を省略する。
撮像装置900は、実施例1の撮像装置100に対して、信頼性評価部901と、焦点検出領域判定部905とが追加されている。また、焦点検出部906は、実施例1の焦点検出部108とは後述する差異を有し、演算手段を構成する。
実施例1と同様に、撮像素子102から出力されたアナログ信号はA/D変換部103でデジタル信号に変換されてキャプチャー部104に入力される。キャプチャー部104は、A/D変換部103から出力されたRGBの色ごとのA像用画素群に対応する画素信号から該色ごとのA像信号を生成し、RGBの色ごとのB像用画素群に対応する画素信号から該色ごとのB像信号を生成する。キャプチャー部104は、これら色ごとのA像およびB像信号をWB算出補正部109、信頼性評価部901および焦点検出部906に出力する。また、キャプチャー部104は、A/D変換部103から出力されたRGBの色ごとのA像用およびB像用画素群からの画素信号の合成信号としての該色ごとの撮像画素信号を生成し、これら撮像画素信号をWB算出補正部109に出力する。
信頼性評価部901は、後述する焦点検出領域で得られる画素信号の信頼性を、WB算出補正部109の出力を用いて評価する。信頼性評価部901は、差分算出部902と、差分値比較部903と、鏡面反射カウント部904とを含む。差分算出部902と差分値比較部903とにより、鏡面反射検出手段が構成される。また、WB算出補正部109、信頼性評価部901および焦点検出部906により焦点検出装置が構成される。
次に、信頼性評価部901と焦点検出部906が行う焦点検出処理について、図12のフローチャートを併せ用いて詳しく説明する。信頼性評価部901と焦点検出部906は、コンピュータとして、コンピュータプログラムである焦点検出プログラムに従って、図12に示すステップS21〜S30の焦点検出処理を行う。
差分算出部902は、ステップS21において、実施例1にて図5を用いて説明した複数(64個)の画素ブロックのうちユーザにより任意に又は所定のアルゴリズムに従って自動的に選択された2以上の画素ブロックを含む焦点検出領域を設定する。そして、差分算出部902は、ステップS22において、焦点検出領域内の画素ブロックのうち特定画素ブロックで得られるRGBの画素信号を色ごとに積分する。また、差分算出部902は、同ステップにおいて、焦点検出領域内にて上記特定画素ブロックに隣接する画素ブロック(以下、隣接画素ブロックという)で得られるRGBの画素信号を色ごとに積分する。
続いて、差分算出部902は、ステップS23において、特定画素ブロックでの画素信号の積分値と隣接画素ブロックでの画素信号の積分値との色ごとの差分値を求め、該色ごとの差分値を差分値比較部903に出力する。以下の説明において、各画素ブロックでの画素信号の積分値を各画素ブロックの出力ともいい、特定画素ブロックの出力と隣接画素ブロックの出力との差分値を、ブロック出力差分値という。
差分値比較部903は、ステップS24において、ブロック出力差分値の色比を算出し、さらに該ブロック出力差分値の色比とWB算出補正部109から出力されたWB評価値の色比との比較値を算出する。このときのWB評価値は、ブロック出力差分値を算出した特定および隣接画素ブロックが属する焦点検出領域内の値を用いることが望ましい。差分値比較部903は、ステップS25において、該比較値が第1の所定値を超えているか否かを判定する。所定値以下の場合には、特定画素ブロックは鏡面反射成分を受光していると判定する。このような鏡面反射成分の判定方法は、特許文献3にて開示されている。
ここで、差分値比較部903がステップS24,S25にて行う、ブロック出力差分値の色比およびWB評価値の色比の算出と、これらの色比の比較の方法について説明する。
まず、差分値比較部903は、差分算出部902から出力されたRとBのブロック出力差分値のGのブロック出力差分値に対する色比を、実施例1で示した式(2),(3)と同様に算出する。また、差分値比較部903は、RとBのWB評価値のGのWB評価値に対する色比を、式(4),(5)により算出する。そして、本実施例では、差分値比較部903は、RとBのWB評価値の色比をRr1,Br1とし、RとBのブロック出力差分値の色比をRr2,Br2として、実施例1で示した式(6)を用いて比較値を算出する。差分値比較部903は、この比較値が第1の所定値以下であれば特定画素ブロックは鏡面反射成分を受光していると判定し、第1の所定値を上回っていれば鏡面反射成分を受光していないと判定する。前者の場合は、差分値比較部903は、ステップS26において鏡面反射カウント部904に対してインクリメント出力を行う。後者の場合は、ブロック出力差分値は、被写体のテクスチャによる差分を示すと考えることができ、インクリメント出力は行わずに、ステップS28に進む。
鏡面反射カウント部904は、ステップS27において、差分値比較部903のインクリメント出力に応じて、鏡面反射成分を受光している画素ブロック(第1の画素ブロック:以下、鏡面反射画素ブロックという)の数を1つインクリメントする。そして、インクリメント後の鏡面反射画素ブロック数を焦点検出領域判定部905に出力する。
次に、焦点検出領域判定部905は、ステップS28において、鏡面反射カウント部904から出力された鏡面反射画素ブロック数に基づいて、焦点検出領域がデフォーカス量の算出(焦点検出)に適しているか否かを判定する。そして、その判定結果を焦点検出部906に出力する。
図11には、焦点検出領域の例を示している。この図では、64個の画素ブロックのうち9個の画素ブロック19,20,21,27,28,29,35,36,37を含む焦点検出領域を太線で囲んで示している。焦点検出領域内においてハッチングした3つの画素ブロック21,28,37は、鏡面反射画素ブロックである。焦点検出領域判定部905は、この焦点検出領域での焦点検出の適否を、鏡面反射カウント部904から出力された鏡面反射画素ブロック数と第2の所定値との比較(第2の所定値以下か否か)で判定する。
焦点検出領域での焦点検出が「適」と判定された(例えば鏡面反射画素ブロック数が第2の所定値「6」以下であった)場合は、焦点検出部906は、ステップS29の処理を行う。ステップS29では、焦点検出部906は、該焦点検出領域の鏡面反射画素ブロック21,28,37とは異なる画素ブロック(第2の画素ブロック)ごとに相関演算を行う。そして、焦点検出部906は、相関演算の結果(SAD評価値の最小点)でのA像およびB像(信号)の像ずれ量を用いてデフォーカス量を算出し、その結果を駆動制御部112に出力する。
一方、焦点検出領域での焦点検出が「不適」と判定された場合(例えば鏡面反射画素ブロック数が第2の所定値「6」より多い場合)は、焦点検出部906は、ステップS30において、その焦点検出領域での焦点検出が不可能との警告を表示または音声により行う。
以上説明したように、本実施例では、偏光フィルタ等の特別な光学素子を用いることなく、鏡面反射成分を受光している鏡面反射画素ブロックを検出して焦点検出に用いる画素ブロックから除外する。これにより、鏡面反射成分の影響によってデフォーカス量が誤算出され、AF精度が低下することを回避することができる。言い換えれば、デフォーカス量の算出精度およびAF精度を高めることができる。しかも、WB評価値を用いて画素ブロックごとの出力が鏡面反射成分による出力であると判定した上で除外する鏡面反射画素ブロックを特定するので、鏡面反射画素ブロックの特性に対する信頼性を向上させることができる。
また、本実施例では、ユーザ等により選択された焦点検出領域内で鏡面反射画素ブロック数が第2の所定値より多い場合はその焦点検出領域での焦点検出を制限するので、デフォーカス量の算出精度およびAF精度の低下を防止することができる。
なお、本実施例では、差分算出部902で得たブロック出力差分値ごとにWB評価値との比較を行って焦点検出領域内の鏡面反射画素ブロックを特定し、該鏡面反射画素ブロック数によって焦点検出領域での焦点検出の適否を判定する場合について説明した。しかし、焦点検出領域内の全ての画素ブロックの出力を積分した値とWB評価値とを比較した結果に応じて、その焦点検出領域での焦点検出の適否を判定してもよい。
また、本実施例では、鏡面反射画素ブロックを特定するために、画素ブロックごとの画素信号の積分値の差分値を用いる場合について説明したが、実施例1のように、位置合わせを行ったA像およびB像信号の差分値を用いてもよい。また、これら以外でも、鏡面反射画素ブロックを特定できる演算方法であればどのような方法を用いてもよい。
さらに、上記各実施例では、位相差検出方式による焦点検出結果(デフォーカス量)のみを用いてAFを行う場合について説明したが、コントラスト検出方式による焦点検出結果を合わせ用いてAFを行ってもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
101 光学ユニット
1 単位画素セル
2 マイクロレンズ
1a,1b 分割PD
108,906 焦点検出部

Claims (12)

  1. 物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出する演算手段と、
    前記物体を撮像して得られた信号を用いて前記物体を照らす光源の色に関する情報を取得する光源色取得手段と、
    前記光源の色に関する情報と前記一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が前記物体からの鏡面反射光により生じたと判定することに応じて、前記相関評価値に対して前記鏡面反射光に関する補正を行う補正手段とを有することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記補正手段は、前記光源の色に関する情報と前記一対の像信号における前記差分を示す値とを比較した結果から前記差分が前記鏡面反射光により生じたと判定することを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出する演算手段と、
    前記光電変換素子を、それぞれ複数の画素を含む複数の画素ブロックに分割し、該画素ブロックごとに前記物体からの鏡面反射光による出力を検出する鏡面反射検出手段とを有し、
    前記演算手段は、前記複数の画素ブロックのうち前記鏡面反射光による出力が検出された第1の画素ブロックとは異なる第2の画素ブロックからの出力を用いて前記デフォーカス量を算出することを特徴とする焦点検出装置。
  4. 前記物体を撮像して得られた信号を用いて前記物体を照らす光源の色に関する情報を取得する光源色取得手段を有し、
    前記鏡面反射検出手段は、前記画素ブロックごとの出力と前記光源の色に関する情報とを用いて、前記画素ブロックの出力が前記物体からの鏡面反射光による出力であることを判定することを特徴とする請求項2に記載の焦点検出装置。
  5. 前記鏡面反射検出手段は、前記複数の画素ブロックのうち特定の画素ブロックおよび該特定の画素ブロックに隣接する画素ブロックの出力の差分を示す値または前記特定の画素ブロックからの出力を用いて生成された前記一対の像信号における差分を示す値と、前記光源の色に関する情報とを比較した結果から、前記特定の画素ブロックの出力が前記鏡面反射光による出力であることを判定することを特徴とする請求項4に記載の焦点検出装置。
  6. 前記演算手段は、前記複数の画素ブロックのうち2以上の画素ブロックを含む焦点検出領域において、前記第1の画素ブロックの数が所定値以下である場合に、該焦点検出領域に含まれる前記第2の画素ブロックからの出力を用いて生成された前記一対の像信号に対する相関演算を行うことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の焦点検出装置。
  7. 前記演算手段は、前記焦点検出領域において、前記第1の画素ブロックの数が前記所定値より多い場合は、該焦点検出領域に含まれる前記第2の画素ブロックからの出力を用いた前記デフォーカス量の算出を制限することを特徴とする請求項6に記載の焦点検出装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の焦点検出装置と、
    前記光電変換素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  9. 物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、
    該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出し、
    前記物体を撮像して得られた信号を用いて前記物体を照らす光源の色に関する情報を取得し、
    前記光源の色に関する情報と前記一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が前記物体からの鏡面反射光により生じたと判定することに応じて、前記相関評価値に対して前記鏡面反射光に関する補正を行うことを特徴とする焦点検出方法。
  10. 物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行って相関評価値を生成し、
    該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出し、
    前記光電変換素子を、それぞれ複数の画素を含む複数の画素ブロックに分割し、該画素ブロックごとに前記物体からの鏡面反射光による出力を検出し、
    前記複数の画素ブロックのうち前記鏡面反射光による出力が検出された第1の画素ブロックとは異なる第2の画素ブロックからの出力を用いて前記デフォーカス量を算出することを特徴とする焦点検出方法。
  11. コンピュータに、以下の処理を行わせるコンピュータプログラムであって、
    物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行わせて相関評価値を生成させ、
    該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出させ、
    前記物体を撮像して得られた信号を用いて前記物体を照らす光源の色に関する情報を取得させ、
    前記光源の色に関する情報と前記一対の像信号とを用いて該一対の像信号における差分が前記物体からの鏡面反射光により生じたかを判定させ、
    該判定に応じて、前記相関評価値に対して前記鏡面反射光に関する補正を行わせることを特徴とする焦点検出プログラム。
  12. コンピュータに、以下の処理を行わせるコンピュータプログラムであって、
    物体からの光のうち光学系の射出瞳における互いに異なる領域を通過した光束により形成された一対の物体像を光電変換する光電変換素子からの出力を用いて生成された一対の像信号に対する相関演算を行わせて相関評価値を生成させ、
    該相関評価値を用いて前記光学系のデフォーカス量を算出させ、
    前記光電変換素子を、それぞれ複数の画素を含む複数の画素ブロックに分割させて、該画素ブロックごとに前記物体からの鏡面反射光による出力を検出させ、
    前記複数の画素ブロックのうち前記鏡面反射光による出力が検出された第1の画素ブロックとは異なる第2の画素ブロックからの出力を用いて前記デフォーカス量を算出させることを特徴とする焦点検出プログラム。
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