JP6678505B2 - 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6678505B2
JP6678505B2 JP2016086576A JP2016086576A JP6678505B2 JP 6678505 B2 JP6678505 B2 JP 6678505B2 JP 2016086576 A JP2016086576 A JP 2016086576A JP 2016086576 A JP2016086576 A JP 2016086576A JP 6678505 B2 JP6678505 B2 JP 6678505B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
image
area
read
photoelectric conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016086576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017194656A5 (ja
JP2017194656A (ja
Inventor
和紀 ▲高▼山
和紀 ▲高▼山
俊宏 望月
俊宏 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2016086576A priority Critical patent/JP6678505B2/ja
Priority to US15/486,851 priority patent/US10205870B2/en
Publication of JP2017194656A publication Critical patent/JP2017194656A/ja
Publication of JP2017194656A5 publication Critical patent/JP2017194656A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6678505B2 publication Critical patent/JP6678505B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/67Focus control based on electronic image sensor signals
    • H04N23/673Focus control based on electronic image sensor signals based on contrast or high frequency components of image signals, e.g. hill climbing method
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/703SSIS architectures incorporating pixels for producing signals other than image signals
    • H04N25/704Pixels specially adapted for focusing, e.g. phase difference pixel sets
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
    • H04N25/75Circuitry for providing, modifying or processing image signals from the pixel array
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/78Readout circuits for addressed sensors, e.g. output amplifiers or A/D converters

Description

本発明は、焦点調節及び被写体検出を行う撮像装置に関する。
従来より、マイクロレンズにより瞳分割された画素を有する撮像素子により得られた像信号の位相差に基づいて焦点検出を行う技術が知られている(特許文献1)。特許文献1では、瞳分割された各画素がマイクロレンズを介して結像光学系の異なる瞳領域を通過した光束を受光する。また、複数の像信号を加算することで画像信号を得ることができる。
上記のような位相差方式の焦点検出においては、焦点調節用にどのくらいの量の像信号を読み出して演算処理を行うかを決めることは検出精度や処理速度の面で非常に重要な要素となる。また、像信号を全て取り込もうとすると、画素が2分割された撮像素子では撮像画像用の2倍のデータ量となり、後段の処理回路に多大な負荷をかけることになる。
そこで、撮像素子において焦点調節用の距離情報取得領域を任意に設定可能とし、撮像素子からの画像信号の読み出し時間を短縮する撮像装置が提案されている(特許文献2)。また、焦点調節用の距離情報取得領域から得た画像信号を用いて、画像中の被写体の距離の分布(距離マップ)を生成可能な撮像装置が提案されている(特許文献3)。特許文献3の距離マップを用いることで、画像中における主被写体とそれ以外の被写体の距離情報が得られ、主被写体とそれ以外の被写体がすれ違った場合等に主被写体の検出が可能となる。
特開2007−325139号公報 特開2012−155095号公報 特開2014−074891号公報
しかしながら、上記従来技術では、撮影条件によって焦点調節用の距離情報取得領域を変更しているが、画素から読み出した信号に係る処理負荷や消費電力が考慮されていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、撮影条件に基づく信号処理に係るシステム負荷や消費電力を考慮して距離情報取得領域を設定することができる技術を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撮像装置は、複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、主被写体に対応する領域を示す情報と、該主被写体の合焦状態を示す情報とを取得する取得手段と、前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定手段と、を有し、前記設定手段は、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、前記取得手段により取得する前記主被写体の合焦状態が第1の状態であるときに、前記第1の状態よりも合焦に遠い第2の状態であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定する
また、本発明の撮像装置は、複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、前記画像信号に基づいて前記画像信号における被写体の数を検出する検出手段と、前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定手段と、を有し、前記設定手段は、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、前記検出手段により検出される被写体の数が第1の数であるときに、前記第1の数より少ない第2の数であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定する
本発明によれば、撮影条件に基づく信号処理に係るシステム負荷や消費電力を考慮して距離情報取得領域を設定することができるようになる。
本実施形態の撮像装置の構成を示すブロック図。 本実施形態の撮像素子の画素配置を模式的に示す図。 撮影レンズの射出瞳から出る光束と画素との関係を模式的に示す図。 本実施形態の撮像素子の構成図。 本実施形態の撮像素子の単位画素の回路構成図(a)、撮像素子の各単位画素列の読み出し回路の構成図(b)、および撮像素子の画素配列に対して設定される測距枠を示す図(c)。 本実施形態の撮像素子の単位画素行の読み出し動作のタイミングチャート。 実施形態1の信号読み出し制御部による距離情報取得領域の設定処理を示すフローチャート。 実施形態1の信号読み出し制御部により設定される距離情報取得領域を説明する図。 実施形態2の撮像装置の構成を示すブロック図。 実施形態2の信号読み出し制御部による距離情報取得領域の設定処理を示すフローチャート。 本実施形態の焦点調節及び被写体検出に必要な距離情報取得領域を説明する図。
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成してもよい。
[距離情報取得領域の説明]まず、図11を参照して、本実施形態の距離情報取得領域について具体的に説明する。
図11は、画像撮影中のAF制御時に、撮像画面に任意に設定された、焦点調節に必要となる(AF制御用)の距離情報取得領域及びその距離マップと、被写体検出に必要となる(主被写体追尾用)の距離情報取得領域及びその距離マップの関係を例示している。なお、図11の(a)、(b)、(c)において、(a−1)〜(a−4)、(b−1)〜(b−4)、(c−1)〜(c−4)、(d−1)〜(d−4)は、撮像された画像信号の各フレームを時系列的に示したものである。
図11(a)は、撮像画面にAF制御用の距離情報取得領域を設定した場合の画像信号を例示している。図11(a)において、(a−1)はある時刻における画像信号とAF制御用の距離情報取得領域を示しており、1100は主被写体、1101は主被写体以外の被写体、1102は距離情報取得領域を示している。AF制御用には、主被写体の距離情報が取得できればよいので、AF制御用に設定される距離情報取得領域は主被写体の周辺であればよい。よって、(a−1)のように距離情報取得領域1102が画面に局所的に設定される。また、(a−1)〜(a−4)のように時間が経過していくに従って主被写体以外の被写体1101が主被写体1100に近づき(a−2)、主被写体以外の被写体1101と主被写体1100が重なり(a−3)、主被写体以外の被写体1101が画面から消え、主被写体1100のみが残った状態となっている(a−4)。すなわち、(a−1)〜(a−4)の画像は、主被写体とそれ以外の被写体がすれ違ったシーンを示している。
図11(b)の距離マップでは、主被写体1100に対してAF制御用の距離情報取得領域が設定されている。図11(b)は、図11(a)の距離情報取得領域1102から得られた距離マップを例示している。図11(b)において、(b−1)は(a−1)の距離情報取得領域から得られた距離マップであり、格子領域1103は主被写体1100の距離、白塗り部1104は背景の距離を表している。また、黒塗り部1105は距離情報取得領域外であるため距離情報が取得できないことを表している。また、(b−3)の斜線部1106は、(a−3)の主被写体以外の被写体1101の距離を表している。
ここで、図11(b)の距離マップを用いて主被写体1100の検出を行う場合、(b−1)と(b−2)では主被写体1100の距離1103しか得られず、(b−3)で急に主被写体1100の距離が変化したようになる。実際には、主被写体以外の被写体1101が主被写体1100に重なったために距離が変化するのであるが、正しい判断ができなくなる可能性がある。
図11(c)は、撮像画面に被写体検出用の距離情報取得領域を設定した場合の画像信号を例示している。図11(c)において、(c−1)はある時刻における画像信号と被写体検出用の距離情報取得領域を示している。距離情報を用いて主被写体1100を検出するためには主被写体周辺の状況を判断する必要がある。このため画面全体が俯瞰できるように距離情報取得領域を設定する必要がある。よって、(c−1)のように距離情報取得領域1107が画面全体に離散的に設定される。なお、(c−1)〜(c−4)のように時間が経過していること、(c−3)で主被写体以外の被写体1101が主被写体1100に重なった状況は、図11(a)の(aー3)と同様である。
図11(d)は、図11(c)の距離情報取得領域1107から得られた距離マップを例示している。図11(d)では画面全体が俯瞰できるように距離情報取得領域1107が設定されているため、距離マップから、(d−1)から(d−2)へ時間が経過していくに従って主被写体以外の被写体1101が主被写体1100に近づいていることがわかる。また、(d−3)では主被写体1100と、主被写体以外の被写体1101が重なっているが、(d−1)から(d−2)において主被写体以外の被写体1101が主被写体1100に近づいていることと、その被写体1101が斜線で示す距離1109を持っていることから、主被写体1100と、主被写体以外の被写体1101が重なっている可能性が高いと判断できる。一方で、主被写体1100の距離1108は離散的にしか得られない。
このように、被写体検出用の距離情報取得領域は画面全体が俯瞰できるように設定する必要がある。
しかしながら、撮影条件(被写体の明るさや被写体数など)によっては被写体検出用の距離情報取得領域から取得する画像信号は低解像度でもよい場合がある。例えば、被写体の合焦状態が大ボケ状態に近い(コントラスト評価値が小さい)ほど被写体検出用の距離情報取得領域から得られる距離マップは有用ではないので、このような場合は被写体検出用の距離情報取得領域からの信号読み出し量を少なくすることで信号読み出し速度や電力消費を優先し、AF制御における収束性を高めることが望ましい。
そこで、本実施形態では、画像撮影中のAF制御時に、撮影条件に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の信号読み出し量を制御することで、負荷の増大や無駄な消費電力を抑えることができるようにしている。なお、AF制御用の距離情報取得領域の粗密は変更しない。
[実施形態1]
本実施形態では、撮像装置を、コントラスト方式及び位相差方式のオートフォーカス(AF)機能並びに被写体検出機能(主被写体追尾機能)を有するデジタルビデオカメラにより実現した例について説明するが、携帯電話の一種であるスマートフォンやタブレット端末などの電子機器にも適用可能である。
<装置構成>
以下に、図1を参照して、本実施形態の撮像装置100の構成について説明する。
図1において、光学系1は、ズームレンズ、フォーカスレンズ、絞りを含む。光学系駆動部2は、後述するAF制御部8から出力される光学系駆動情報に基づいて光学系1を制御する。撮像素子3は、CMOSなどの光電変換素子を備え、光学系1により受光面に結像された被写体像を電気信号に変換して画像信号を出力する。
信号読み出し制御部4は、AF制御部8により制御されて、後述する評価情報取得手段としてのコントラスト検出部5からのコントラスト評価値(評価情報)に基づいて撮像素子3を駆動し画像信号の読み出しを制御する。なお、本実施形態の撮像素子3は、光学系1の異なる瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光し、瞳分割された画像信号を出力する複数の画素部を有する。そして、信号読み出し制御部4からの駆動パルスによって瞳分割された各画素から視差が異なる画像信号(A像信号、B像信号)を個別に読み出すことができる。撮像素子3の回路構成は、図2から図6を用いて後述する。
コントラスト検出部5は、撮像素子3からの画像信号に基づき、コントラスト評価値を算出し、信号読み出し制御部4に出力する。
測距部6は、撮像素子3からの画像信号(A像信号、B像信号)に基づき、AF制御用の距離情報(第2の深さ情報)及び画面内の被写体検出用の距離情報(第1の深さ情報、距離マップデータ)を算出し、被写体追尾部7とAF制御部8に出力する。
被写体追尾部7は、撮像素子3からの画像信号と測距部6からの位相差情報とに基づき、撮像画像中の被写体を検出し、検出された被写体から主被写体を判別し、その位置や大きさ(サイズ)に関する情報(以下、被写体情報)を、AF制御部8に出力する。
AF制御部8は、システム制御部13により制御されて、コントラスト方式または位相差方式のAF制御を行う。AF制御部8は、コントラスト方式のAFの場合は、コントラスト検出部5のコントラスト評価値に基づく制御信号を光学系駆動部2に出力する。また、AF制御部8は、位相差方式のAFの場合は、被写体追尾部7からの被写体情報と測距部6からの距離情報を取得し、光学系駆動部2に制御信号を出力する。
信号処理部9は、撮像素子3からの像信号を加算した画像信号を生成し、所定の信号処理を施して表示用あるいは記録用の画像信号を出力する。また、信号処理部9は、生成された画像信号に対して、色変換、ホワイトバランス補正、ガンマ補正等の画像処理、解像度変換処理、画像圧縮処理等を行い、記録部10や表示部11に表示用あるいは記録用の画像信号を出力する。
記録部10は信号処理部9により生成された画像信号を記録したり、既に記録された画像が読み出されるメモリーカードやハードディスクなどである。表示部11は信号処理部9により生成された画像や各種メニュー画面などを表示する液晶パネル(LCD)などである。操作部12は、ユーザ操作を受け付ける各種スイッチ(AFオン/オフ、ズームなど)であり、ユーザからの指示をシステム制御部13に送出する。
システム制御部13は、撮像装置100の各種機能を統括して制御するための、CPU、RAM、ROMや、専用の回路などを含む。CPUは、不揮発性メモリであるROMに格納されたプログラムをワークメモリとしてのRAMに展開し実行することで、後述する制御シーケンスを実行する。
<撮像素子の構成>
図2は撮像素子3の画素配置を示す模式図である。単位画素200が行列状に配列されており、各単位画素200に対してR(Red)/G(Green)/B(Blue)のカラーフィルタがベイヤー状に配置されている。また、各単位画素200内にはそれぞれ副画素a、副画素bが配置されており、フォトダイオード(以下、PD)201a、201bがそれぞれの副画素a、bに配置されている。副画素a、bから出力される各々の撮像信号は焦点検出に利用され、副画素a、副画素bから出力される撮像信号を加算した信号であるa/b合成信号は画像生成用に利用される。
図3は、光学系1の異なる射出瞳から出る光束と単位画素200との関係を示しており、図2と同様の部分については、同じ符号を付している。
図3に示すように、カラーフィルタ301とマイクロレンズ302とが、各々の単位画素200上に形成されている。レンズの射出瞳303を通過した光は、光軸304を中心として単位画素200に入射する。射出瞳303の一部の領域である瞳領域305を通過する光束は、マイクロレンズ302を通って、副画素aで受光される。一方、射出瞳303の他の一部の領域である瞳領域306を通過する光束は、マイクロレンズ302を通って、副画素bで受光される。したがって、副画素aと副画素bは、それぞれ、光学系1の射出瞳303の別々の瞳領域305、306の光を受光している。このため、副画素aの出力信号(A像信号)と副画素bの出力信号(B像信号)を比較することで(撮像面)位相差方式の焦点検出が可能となる。
図4は、撮像素子3の回路構成を示している。画素領域PAには、単位画素200がp11〜pknのように行列状(n行×k列)に配置されている。ここで、単位画素200の構成を、図5(a)を用いて説明する。図5(a)は、撮像素子の単位画素の回路構成を示す図である。
図5(a)において、前述した副画素a、bのPD(光電変換部)501a、501bに入射した光信号が、PD501a、501bによって光電変換され、露光量に応じた電荷がPD501a、501bに蓄積される。転送ゲート502a、502bのゲートに印加する信号txa、txbをそれぞれHighレベルにすることで、PD501a、501bに蓄積されている電荷がFD(フローティングディフュージョン)部503に転送される(電荷転送)。FD部503は、フローティングディフュージョンアンプ504(以下FDアンプと表す)のゲートに接続されており、PD501a、501bから転送されてきた電荷量がFDアンプ504によって電圧量に変換される。
FD部503をリセットするためのFDリセットスイッチ505のゲートに印加する信号resをHighレベルとすることにより、FD部503がリセットされる。また、PD501a、501bの電荷をリセットする場合には、信号resと信号txa、txbとを同時にHighレベルとする。これにより、転送ゲート502a、502b及びFDリセットスイッチ505の両方がON状態となり、FD部503経由でPD501a、501bがリセットされる。画素選択スイッチ506のゲートに印加する信号selをHighレベルとすることにより、FDアンプ504によって電圧に変換された画素信号が単位画素200の出力voutに出力される。
図4に示すように、垂直走査回路401は、前述の単位画素200の各スイッチを制御するres、txa、txb、selといった駆動信号を各単位画素200に供給する。これらの駆動信号res、txa、txb、selは、行毎において共通となっている。各単位画素200の出力voutは、列毎に垂直出力線402を介して列共通読出し回路403に接続されている。
ここで、列共通読出し回路403の構成を、図5(b)を用いて説明する。
垂直出力線402は、単位画素200の列毎に設けられ、1列分の単位画素200の出力voutが接続されている。垂直出力線402には電流源404が接続されており、電流源404と、垂直出力線402に接続された単位画素200のFDアンプ504とによってソースフォロワ回路が構成される。
図5(b)において、クランプ容量601はC1の容量を有しており、フィードバック容量602はC2の容量を有しており、演算増幅器603は、基準電源Vrefに接続された非反転入力端子を有している。スイッチ604はフィードバック容量602の両端をショートさせるためのものであり、スイッチ604は信号cfsによって制御される。
転送スイッチ605〜608は、それぞれ単位画素200から読み出される信号を各信号保持容量609〜612に転送するためのものである。後述する読み出し動作によって、第1のS信号保持容量609には、副画素aから出力される画素信号Saが記憶される。また、第2のS信号保持容量611には、副画素aから出力される信号と副画素bから出力される信号とを合成(加算)した信号であるa/b合成信号Sabが記憶される。また、第1のN信号保持容量610及び第2のN信号保持容量612には、単位画素200のノイズ信号Nがそれぞれ記憶される。各信号保持容量609〜612は、それぞれ列共通読出し回路403の出力vsa、vna、vsb、vnbに接続されている。
列共通読出し回路403の出力vsa、vnaには、それぞれ水平転送スイッチ405、406が接続されている。水平転送スイッチ405、406は、水平走査回路411の出力信号ha*(*は列番号)によって制御される。
また、列共通読出し回路403の出力vsb、vnbには、それぞれ水平転送スイッチ407、408が接続されている。水平転送スイッチ407、408は、水平走査回路411の出力信号hb*(*は列番号)によって制御される。水平出力線409、410は差動増幅器414の入力に接続されており、差動増幅器414ではS信号とN信号の差分をとると同時に所定のゲインをかけ、最終的な出力信号を出力端子415へ出力する。
水平出力線リセットスイッチ412、413のゲートに印加する信号chresをHighにすると、水平出力線リセットスイッチ412、413がONとなり、各水平出力線409、410がリセット電圧Vchresにリセットされる。
以下、像信号Aの読み出し動作と、像信号Aと像信号Bの合成信号である像信号ABの読み出し動作について説明する。
図5(c)は、撮像素子3の画素領域PAに設定される焦点調節用の距離情報取得領域と被写体検出用の距離情報取得領域との関係を示している。測距枠620は、AF制御部8からの領域情報によって測距部6により設定される。
k列×n行の画素で構成される画素領域PAにおいて、点線で示す領域が測距枠620である。斜線部で示す距離情報取得領域R1に含まれる単位画素の行(画素ライン)からは、A像信号及びA+B像信号が読み出され、画像の生成、焦点検出及び被写体検出に使用される。距離情報取得領域R1以外の領域R2に含まれる単位画素の行(画素ライン)からは、A像信号とB像信号の加算信号のみが読み出され、画像生成のみに使用される。
なお、図5(c)に示すように、画素領域の垂直方向に複数の領域R1を設定した場合、各領域R1における単位画素200の行の数を互いに異ならせて設定してもよい。
次に、撮像素子3の読み出し動作について図6(a)を用いて説明する。図6(a)は、前述の領域R2の各行に対して行われる読み出し動作のタイミングチャートである。
まず、信号cfsをHighレベルにしてスイッチ604をONすることにより、演算増幅器603をバッファ状態にする。次に、信号selをHighレベルにして単位画素の画素選択スイッチ506をONにする。その後、信号resをLowレベルにしてFDリセットスイッチ505をOFFにし、FD部503のリセットを開放する。
続いて信号cfsをLowレベルに戻してスイッチ604をOFFにした後、信号tna、tnbをHighレベルにして、転送スイッチ606、608を介して第1のN信号保持容量610及び第2のN信号保持容量612にノイズ信号Nを記憶する。
次いで、信号tna、tnbをLowにし、転送スイッチ606、608をOFFにする。その後、信号tsbをHighレベルにして転送スイッチ607をONにすると共に、信号txa及びtxbをHighレベルにすることで転送ゲート502aと502bをONにする。この動作により、副画素aのPD501aに蓄積されていた電荷信号及び副画素bのPD501bに蓄積された電荷信号を合成した信号が、FDアンプ504、画素選択スイッチ506を介して垂直出力線402へ出力される。垂直出力線402の信号は、クランプ容量601の容量C1とフィードバック容量602の容量C2との容量比に応じたゲインで演算増幅器603により増幅され、転送スイッチ607を介して第2のS信号保持容量611へ記憶される(a/b合成信号Sab)。転送ゲート502a及び502bと、転送スイッチ607とを順次OFFにした後、信号resをHighレベルにしてFDリセットスイッチ505をONにし、FD部503をリセットする。
次に、水平走査回路411の出力hb1がHighレベルになることにより、水平転送スイッチ407、408がONされる。これにより、第2のS信号保持容量711、第2のN信号保持容量712の信号が水平出力線409、410と差動増幅器414を介して出力端子415に出力される。水平走査回路411は、各列の選択信号hb1、hb2、・・・、hbkを順次Highにすることにより、1行分のa/b合成信号(A+B像信号)を出力する。尚、信号hb1〜hbkによって各列の信号が読み出される間には、信号chresをHighレベルにすることで水平出力線リセットスイッチ412、413をONし、一旦、水平出力線409、410をリセット電圧Vchresのレベルにリセットする。
以上が、領域R2における単位画素の各行の読み出し動作である。これにより、A+B像信号が読み出されることになる。
続いて、領域R1の各行の読み出し動作について図6(b)、図6(c)を用いて説明する。図6(b)は、A像信号が読み出されるまでの動作のタイミングチャートである。信号cfsをHighレベルにすることから始まり、信号tna、tnbをLowにして第1のN信号保持容量610及び第2のN信号保持容量612にN信号を記憶するまでの動作は、図6(a)で説明した動作と同様である。
ノイズ信号Nの記憶が終了すると、信号tsaをHighレベルにして転送スイッチ605をONにすると共に、信号txaをHighレベルにすることで転送ゲート502aをONする。このような動作によって、副画素aのPD501aに蓄積されていた信号が、FDアンプ504及び画素選択スイッチ506を介して垂直出力線402へ出力される。垂直出力線402の信号は、演算増幅器603において、クランプ容量601の容量C1とフィードバック容量602の容量C2との容量比に応じたゲインで増幅され、転送スイッチ605を介して第1のS信号保持容量609に記憶される(画素信号Sa)。
次に、水平走査回路411の出力ha1がHighレベルになることにより、水平転送スイッチ405、406がONされる。これにより、第1のS信号保持容量609、第1のN信号保持容量610の信号が水平出力線409、410と差動増幅器414とを介して出力端子415に出力される。水平走査回路411は、各列の選択信号ha1、ha2、・・・、hakを順次Highにすることにより、1行分の副画素aの信号(A像信号)を出力する。
信号resはLowレベルのままで、信号selはHighレベルのままで、A像信号の読み出しを終了する。これにより、FD部503上のA像信号はリセットされず保持されることになる。
A像信号の読み出しが終了すると、続けて図6(c)に示すA+B像信号の読み出し動作へと移る。信号tsbをHighレベルにして転送スイッチ607をONすると共に、信号txa及びtxbをHighレベルにすることで転送ゲート502aと502bとをONにする。このような動作により、副画素bのPD502bに蓄積されていた信号がFD部503に保持されていた副画素aの信号と加算され、加算された信号がFDアンプ504、画素選択スイッチ506を介して垂直出力線402へ出力される。これ以降の部分は、図6(a)を用いて説明した領域R2の動作と同じである。
以上により、領域R1における各行の読み出し動作が終了する。これにより、領域R1では、A像信号の読み出しとA+B像信号の読み出しが行われ、A像信号とA+B像信号が順次読み出されることになる。
<撮影動作>
次に、上述した構成を有する撮像装置100による画像撮影時の動作について説明する。
まず、光学系1は、光学系駆動部2からの駆動信号により、絞りとレンズを駆動して、適正な明るさに設定された被写体像を撮像素子3の受光面に結像させる。撮像素子3は、信号読み出し制御部4からの駆動パルスにより駆動され、被写体像を光電変換により電気信号に変換して画像信号として出力する。
信号読み出し制御部4は、コントラスト検出部5からのコントラスト評価値に応じた駆動パルスにより、上述した読み出し動作によって領域R1からA像信号の読み出しとA+B像信号の読み出しを行い、領域R2からA+B像信号の読み出しを行う。このようにA像信号を一部の領域で読み出すことで処理負荷を軽減している。さらに、AF制御部8は、A像信号を読み出した領域R1では、A+B像信号からA像信号を差し引くことでB像信号を取得し、A像信号とB像信号を用いてAF制御を行う。なお、領域R1からA像信号とB像信号を個別に読み出すと共に、領域R1以外の領域R2からA+B像信号を読み出すことでAF制御を行ってもよい。
コントラスト検出部5は撮像素子3からの画像信号に基づき、測距枠内のコントラスト評価値を算出し、信号読み出し制御部4へ出力する。この場合、コントラスト検出部5は、A像信号とB像信号を加算し、距離情報取得領域R1以外の領域R2から読み出したA+B像信号と同じ形式にしてからコントラスト評価値を算出する。
ここで、コントラストAFの概要について説明する。コントラストAF評価値算出部5は、A像信号から得られる第1焦点検出信号と、B像信号から得られる第2焦点検出信号を相対的に瞳分割方向にシフトさせ、加算してシフト加算信号を生成し、生成されたシフト加算信号からコントラスト評価値を算出する。
k番目の第1焦点検出信号をA(k)、第2焦点検出信号をB(k)、距離情報取得領域R1に対応する番号kの範囲をWとし、シフト処理によるシフト量をs1、シフト量s1のシフト範囲をτ1として、コントラスト評価値RFCONは、下記式により算出される。
Figure 0006678505
シフト量s1のシフト処理により、k番目の第1焦点検出信号A(k)とk−s1番目の第2焦点検出信号B(k−s1)を対応させて加算してシフト加算信号が生成され、シフト加算信号からコントラスト評価値RFCON(s1)が算出される。
測距部6は、信号読み出し制御部4により制御されるAF制御用の距離情報取得領域と被写体検出用の距離情報取得領域から読み出したA像信号、およびA+B像信号からA像信号を減算して得られるB像信号を用いて被写体の距離情報(第1の深さ情報、第2の深さ情報)を算出する。なお、本実施形態では、距離情報は(撮像面)位相差方式のAFを行うための位相差情報(デフォーカス量)である。
ここで、位相差AFの概要について説明する。測距部6は、A像信号から得られる第1焦点検出信号(A像信号)と、B像信号から得られる第2焦点検出信号を相対的に瞳分割方向にシフトさせ、信号の一致度を表す相関量を算出する。k番目の第1焦点検出信号をA(k)、第2焦点検出信号をB(k)、距離情報取得領域R1に対応する番号kの範囲をWとし、シフト処理によるシフト量をs2、シフト量s2のシフト範囲をτ2として、相関量CORは、下記式により算出される。
Figure 0006678505
シフト量s2のシフト処理により、k番目の第1焦点検出信号A(k)とk−s2番目の第2焦点検出信号B(k−s2)を対応させ減算し、シフト減算信号を生成し、距離情報取得領域に対応する範囲W内で番号kの和をとり、相関量COR(s2)を算出する。そして、相関量から、サブピクセル演算により、相関量が最小値となる実数値のシフト量を算出して像ずれ量p1とする。像ずれ量p1に、焦点検出領域の像高と、撮像レンズ(結像光学系)のF値、射出瞳距離に応じた第1の変換係数K1をかけて、デフォーカス量を検出する。
なお、本実施形態では、測距部6が、異なる視差のA像信号とB像信号から距離情報を算出する例を示すが、被写体検出用の情報としては、例えば、「距離」に換算されない「深さに対応する情報」としてもよい。「深さに対応する情報」は、例えば、「距離」に換算されるまでの過程で生成されるA像信号とB像信号の「視差量(像ずれ量)」の情報、「デフォーカス量」の情報、「被写体距離」の情報のうちのいずれの形態であってもよい。そして、本実施形態では、「深さに対応する情報」のうちの「被写体距離」を、被写体検出用として画面全体に分散させて取得する。なお、被写体検出用の「深さに対応する情報」は画像に関連付けて記録してもよい。
本発明は、画像における被写体の深さに対応する情報としてさまざまな実施形態での適用が可能である。つまり、被写体の深さに対応するデータが示す情報(深さ情報)は、画像内における撮像装置から被写体までの被写体距離を直接的に表すか、または画像内の被写体の被写体距離や深さの相対関係を表す情報であればよい。
具体的には、撮像素子3は、光学系1の異なる瞳領域を通過する一対の光束が光学像としてそれぞれ結像したものを、対をなす画像信号として複数の光電変換部から出力することができる。対をなす画像信号間の相関演算によって各領域の像ずれ量が算出され、像ずれ量の分布を表す像ずれマップが算出される。あるいはさらに像ずれ量がデフォーカス量に換算され、デフォーカス量の分布(撮像画像の2次元平面上の分布)を表すデフォーカスマップが生成される。このデフォーカス量を光学系1や撮像素子3の条件に基づいて被写体距離に換算すると、被写体距離の分布を表す距離マップデータが得られる。
このように、本実施形態では、測距部6は、像ずれマップデータ、デフォーカスマップデータ、あるいはデフォーカス量から変換される被写体距離の距離マップデータを取得すればよい。なお、各マップデータの各データはブロック単位で持っていてもよいし、画素単位で持っていてもよい。この場合、通常の画像データのように最小単位ごとに8ビット程度ビット数を割り当て、距離画像として画像処理や表示、記録などを画像処理と同様に行ってもよい。
被写体追尾部7は、撮像素子3からの画像信号と測距部6からの距離情報とに基づいて被写体を検出し、検出された被写体から主被写体を特定し、その位置や大きさ(サイズ)に関する被写体情報を、AF制御部8に出力する。被写体追尾部7が特定の人物の顔を主被写体(主顔)として追尾する場合、画面のより中央に近い位置にある顔を主顔に設定し、主顔の動きベクトルや色、大きさから主顔の移動先を検出する。そして、被写体追尾部7は、主顔の距離情報及び主顔周辺の被写体の距離情報に基づいて主顔の追尾を行い、他の被写体と主顔とがすれ違った場合などに主顔の判別を行う。
AF制御部8は、コントラスト方式でAFを行う場合はコントラストAF評価値算出部5からのコントラスト評価値に基づき合焦位置(コントラスト評価値が最大となるピーク位置)を検出し、主被写体を合焦状態にするための光学系駆動情報を光学系駆動部2へ出力する。また、AF制御部8は、位相差方式でAFを行う場合は測距部6からの(相関量が最小となる像ずれ量やデフォーカス量に対応する)距離情報に基づき合焦位置を検出し、主被写体を合焦状態にするための光学系駆動情報を光学系駆動部2へ出力する。なお、AF制御部8は、位相差方式のAFを行って(測距部6からの距離情報を用いて)主被写体を合焦状態に近づけ、さらにコントラスト方式のAFを行って(コントラスト評価値を用いて)主被写体を合焦状態にするような制御を行ってもよい。すなわち、AF制御部8は、コントラストAF評価値算出部5からのコントラスト評価値と測距部6からの距離情報の少なくともいずれかを用いて主被写体を合焦状態にするような制御を行ってもよい。
信号処理部9は、撮像素子3からの画像信号を輝度信号と色差信号に変換した画像データを生成して記録部10や表示部11に出力する。記録部10及び表示部11は、信号処理部9により生成された画像データの記録・表示を行う。
<AF制御部及び信号読み出し制御部の動作>
次に、図7を参照して、撮影動作におけるAF制御時に、信号読み出し制御部4が、AF制御部8により制御され、撮像素子3を駆動して画像信号を読み出す場合の被写体検出用の距離情報取得領域の設定処理について説明する。
S700では、信号読み出し制御部4は、コントラスト検出部5からコントラスト評価値を取得する。
S701では、信号読み出し制御部4は、S700で取得したコントラスト評価値に基づいてAFの状態を判定する。信号読み出し制御部4は、閾値Th1、Th2(Th1<Th2)を用いて、コントラスト評価値が閾値Th1より小さい場合は大ボケと判定し、コントラスト評価値が閾値Th1より大きく、閾値Th2より小さい場合は中ボケと判定し、コントラスト評価値が閾値Th2より大きい場合は合焦と判定する。そして、AF状態が大ボケと判定された場合はS702へ、中ボケと判定された場合はS703へ、合焦と判定された場合はS703へ処理を進める。
ここで、前述したように被写体検出(主被写体追尾)用の距離情報取得領域は画面全体が俯瞰できるように設定される必要があるものの、その信号読み出し量は常に一定である必要はない。よって、被写体追尾部7では、被写体検出用の距離情報は、主被写体の判別ができないくらいコントラスト評価値が小さい場合には不要である。そこで、本実施形態では、コントラスト評価値から判定される合焦状態に応じて、大ボケ状態に近づくほど被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を低くして信号読み出し量を少なくすることで、被写体検出(主被写体追尾)用の信号処理に係るシステム負荷や消費電力の低減を優先する。また、主被写体が判別できてくるような中ボケ状態の場合は、被写体検出が徐々に必要となってくるため、システム負荷や消費電力の低減と信号読み出し量とのバランスを取るように被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を中くらいにする。また、被写体検出が可能な合焦状態の場合は、被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を高くし、主被写体以外の被写体の距離情報も取得できるようにする。
ここで、図8を参照しながら、図7のS702〜S704における被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を制御する処理について詳細に説明する。なお、図8の(a)、(b)、(c)において、(a−1)〜(a−4)、(b−1)〜(b−4)、(c−1)〜(c−4)は、撮像された画像信号に係る各フレームを時系列的に示したものである。また、図8の(a)、(b)、(c)において、800は主被写体、801は主被写体以外の被写体、802は被写体検出用の距離情報取得領域を例示している。また、図8において、(a)は大ボケ状態(S702)での領域設定例、(b)は中ボケ状態(S703)での領域設定例、(c)は合焦状態(S704)での領域設定例をそれぞれ例示している。
S702の大ボケ状態の場合には、信号読み出し制御部4は、図8(a)のように被写体検出用の距離情報取得領域802の解像度が低くなるように領域設定を行う。この場合は、画面における被写体検出用の距離情報取得領域802は最も粗な状態となり、信号読み出し量が最も少なくなる。
S703の中ボケ状態の場合には、信号読み出し制御部4は、図8(b)のように被写体検出用の距離情報取得領域802の解像度が中くらいになるように領域設定を行う。この場合は、画面における被写体検出用の距離情報取得領域802は粗と密の中間の状態となり、信号読み出し量が増加する。このようにして、図8(b)の中ボケ状態では、図8(a)の大ボケ状態に対して、被写体検出用の距離情報取得領域802から主被写体以外の被写体の距離情報も取得できる。
S704は合焦状態なので、信号読み出し制御部4は、図8(c)のように被写体検出用の距離情報取得領域の解像度が高くなるように領域設定を行う。この場合は、画面における被写体検出用の距離情報取得領域802は最も密な状態となり、信号読み出し量が最も多くなる。図8(c)の合焦状態では、図8(b)の中ボケ状態と比べて被写体検出用の距離情報取得領域802から主被写体以外の被写体の距離情報をさらに高解像度で取得できる。
S705では、信号読み出し制御部4は、S702からS704で設定された距離情報取得領域の解像度に応じた制御情報を算出し、撮像素子3へ駆動パルスを出力する。
S706では、信号読み出し制御部4は、AF制御部8から撮影終了が指示されるなどをトリガーとして、撮影動作が終了したか否かを判定し、終了と判定されるまでS700からの処理を繰り返す。
本実施形態によれば、画像撮影中のAF制御時に、コントラスト評価値に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の粗密を制御することで、信号処理に係るシステム負荷や消費電力を抑えることができる。
[実施形態2]次に、実施形態2について説明する。
実施形態1では、信号読み出し制御部4が、コントラスト検出部5からのコントラスト評価値に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を制御していた。これに対して、実施形態2では、信号読み出し制御部4が、被写体追尾部7からの被写体の数に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を制御する。
なお、実施形態2において、実施形態1と同様の要素には同一の符号付して説明を省略する。
図9は、実施形態2の撮像装置100の構成を示しており、実施形態1と異なる点は、被写体追尾部7が撮像素子3からの画像信号と測距部6からの距離情報とに基づき、撮像画像中の被写体の数を検出し、信号読み出し部4に出力する点と、信号読み出し部4が被写体追尾部7からの被写体の数に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の解像度を制御する点である。
次に、図10を参照して、撮影動作におけるAF制御時に、信号読み出し制御部4が、AF制御部8により制御され、撮像素子3を駆動して画像信号を読み出す場合の被写体検出用の距離情報取得領域の設定処理について説明する。
S1000では、信号読み出し制御部4は、被写体追尾部7から被写体の数を取得する。
S1001では、信号読み出し制御部4は、S1000で取得した被写体の数が多いか、少ないか、中くらいかを判定する。信号読み出し制御部4は、閾値Th3、Th4(Th3<Th4)を用いて、被写体の数が閾値Th3より小さい場合は少ないと判定し、被写体の数が閾値Th3より大きく、閾値Th4より小さい場合は中くらいと判定し、被写体の数が閾値Th4より大きい場合は多いと判定する。そして、被写体の数が少ないと判定された場合はS1002へ、中くらいと判定された場合はS1003へ、多いと判定された場合はS1004へ処理を進める。
本実施形態において被写体の数を判定条件としているのは、被写体の数が多いほど、主被写体の前をそれ以外の被写体がすれ違う可能性が高くなるため、距離情報を用いた主被写体の判別が必要となる可能性が高くなるからである。
S1002では、信号読み出し制御部4は、被写体の数が多い場合には、図8(c)と同様に、被写体検出用の距離情報取得領域の解像度が高くなるように領域設定を行う。
S1003では、信号読み出し制御部4は、被写体の数が中くらいの場合には、図8(b)と同様に、被写体検出用の距離情報取得領域802の解像度が中くらいになるように領域設定を行う。
S1004では、信号読み出し制御部4は、被写体の数が少ない場合には、図8(a)と同様に、被写体検出用の距離情報取得領域802の解像度が低くなるように領域設定を行う。
S1005では、信号読み出し制御部4は、S1002からS1004で設定された距離情報取得領域の解像度に応じた制御情報を算出し、撮像素子3へ駆動パルスを出力する。
S1006では、信号読み出し制御部4は、AF制御部8から撮影終了が指示されるなどをトリガーとして、撮影動作が終了したか否かを判定し、終了と判定されるまでS1000からの処理を繰り返す。
本実施形態によれば、画像撮影中のAF制御時に、被写体の数に基づいて被写体検出用の距離情報取得領域の粗密を制御することで、信号処理に係るシステム負荷や消費電力を抑えることができる。
なお、上述した実施形態では、被写体検出用の距離情報取得領域を被写体の数に基づいて設定したが、被写体の動きベクトルを検出し、主被写体の前をそれ以外の被写体がすれ違う可能性が高いと判定した場合には距離情報取得領域の解像を高くし、すれ違う可能性が低いと判定した場合には低くしてもよい。
[他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1…光学系、2…光学系駆動部、3…撮像素子、4…信号読み出し制御部、5…コントラスト検出部、6…測距部、7…被写体追尾部、8…AF制御部、9…信号処理部、10…記録部、11…表示部、12…操作部、13…システム制御部

Claims (9)

  1. 複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、
    前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、
    主被写体に対応する領域を示す情報と、該主被写体の合焦状態を示す情報とを取得する取得手段と、
    前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定手段と、を有し、
    前記設定手段は、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、
    前記取得手段により取得する前記主被写体の合焦状態が第1の状態であるときに、前記第1の状態よりも合焦に遠い第2の状態であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定することを特徴とする撮像装置。
  2. 複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、
    前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、
    前記画像信号に基づいて前記画像信号における被写体の数を検出する検出手段と、
    前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定手段と、を有し、
    前記設定手段は、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、
    前記検出手段により検出される被写体の数が第1の数であるときに、前記第1の数より少ない第2の数であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定することを特徴とする撮像装置。
  3. 前記設定手段により設定された前記視差が異なる信号を読み出す領域から読み出された信号を用いて深さ情報を算出する算出手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記設定手段により設定された前記視差が異なる信号を読み出す領域から読み出された信号を用いて深さ情報を算出する算出手段を有し、
    前記取得手段は、前記深さ情報に基づいて得られた被写体の合焦状態を示す情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記設定手段により設定された前記視差が異なる信号を読み出す領域から読み出された信号を用いて深さ情報を算出する算出手段を有し、
    前記検出手段は、前記深さ情報に基づいて被写体の位置と大きさと数を検出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  6. 複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、
    前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
    主被写体に対応する領域を示す情報と、該主被写体の合焦状態を示す情報とを取得する取得工程と、
    前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定工程と、を有し、
    前記設定工程では、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、
    前記取得工程により取得する前記主被写体の合焦状態が第1の状態であるときに、前記第1の状態よりも合焦に遠い第2の状態であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. 複数のマイクロレンズを有し、当該複数のマイクロレンズそれぞれに複数の光電変換部が割り当てられて、当該複数の光電変換部ごとに1つの画素をなす撮像素子と、
    前記撮像素子の光電変換部から順次信号を読み出し、前記撮像素子の各画素における複数の光電変換部からの信号に対応する複数画素からなる画像信号を複数フレーム出力させる読み出し手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記画像信号に基づいて前記画像信号における被写体の数を検出する検出工程と、
    前記読み出し手段により前記撮像素子から視差が異なる信号を読み出す領域を設定する設定工程と、を有し、
    前記設定工程では、各フレームにおける前記視差が異なる信号を読み出す領域を、前記視差が異なる信号を読み出す領域が包含する画角を略同等に維持しつつ、
    前記検出工程により検出される被写体の数が第1の数であるときに、前記第1の数より少ない第2の数であるときよりも高い解像度で前記視差が異なる信号を読み出す領域を設定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  8. 請求項またはに記載された制御方法を、撮像装置のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 請求項またはに記載された制御方法を、撮像装置のコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体。
JP2016086576A 2016-04-22 2016-04-22 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体 Active JP6678505B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016086576A JP6678505B2 (ja) 2016-04-22 2016-04-22 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体
US15/486,851 US10205870B2 (en) 2016-04-22 2017-04-13 Image capturing apparatus and control method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016086576A JP6678505B2 (ja) 2016-04-22 2016-04-22 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017194656A JP2017194656A (ja) 2017-10-26
JP2017194656A5 JP2017194656A5 (ja) 2019-05-30
JP6678505B2 true JP6678505B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=60090455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016086576A Active JP6678505B2 (ja) 2016-04-22 2016-04-22 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10205870B2 (ja)
JP (1) JP6678505B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020158102A1 (ja) * 2019-01-30 2020-08-06 富士フイルム株式会社 顔領域検出装置、撮像装置、顔領域検出方法、及び顔領域検出プログラム
KR20220140925A (ko) 2021-04-09 2022-10-19 삼성전자주식회사 이미지 센서

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4835270B2 (ja) 2006-06-03 2011-12-14 株式会社ニコン 固体撮像素子及びこれを用いた撮像装置
JP5478935B2 (ja) * 2009-05-12 2014-04-23 キヤノン株式会社 撮像装置
JP5778931B2 (ja) 2011-01-25 2015-09-16 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法
JP6214271B2 (ja) 2012-09-12 2017-10-18 キヤノン株式会社 距離検出装置、撮像装置、距離検出方法、プログラム及び記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
US20170310877A1 (en) 2017-10-26
JP2017194656A (ja) 2017-10-26
US10205870B2 (en) 2019-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5468177B2 (ja) 撮像装置及びその合焦制御方法
JP6765860B2 (ja) 撮像素子、撮像装置、および撮像信号処理方法
JP6678504B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体
CN109314742B (zh) 用于光圈模拟的方法、装置、设备及存储媒体
JP5850680B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP5946421B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
US9338346B2 (en) Focus detection apparatus, control method therefor, and image capture apparatus
US20140071318A1 (en) Imaging apparatus
JP6351231B2 (ja) 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体
JP2016001807A (ja) 画像処理装置、それを備えた撮像装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP2015018205A (ja) 焦点検出装置及び方法、及び撮像装置
JP2013235054A (ja) 焦点検出装置及び撮像装置
KR20150064604A (ko) 촬영 장치 및 이의 제어 방법
JP5657184B2 (ja) 撮像装置及び信号処理方法
KR20170067634A (ko) 촬영 장치 및 촬영 장치를 이용한 초점 검출 방법
US10225494B2 (en) Image capturing apparatus and control method thereof
JP6381274B2 (ja) 撮像装置、その制御方法、および制御プログラム
US10182186B2 (en) Image capturing apparatus and control method thereof
US9883096B2 (en) Focus detection apparatus and control method thereof
JP6678505B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法、プログラム並びに記憶媒体
US9736354B2 (en) Control apparatus, image pickup apparatus, control method, and storage medium
JP2017216649A (ja) 撮像素子、撮像装置、および撮像信号処理方法
JP6594048B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
US20180020150A1 (en) Control apparatus, image capturing apparatus, control method, and storage medium
BR102015009321B1 (pt) Aparelho de captura de imagem e método para controlar o mesmo

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200317

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6678505

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151