JP2016014669A - 長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査対象物上に形成されるとともに各光源の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷の検知精度を向上することのできる照明装置を提供する。
【解決手段】各レンズ10,20を通過した光のうち各LED2の並設方向における所定の照射角度範囲外の光が遮光板40によって遮られるので、各LED2が中央から略50°の光照射範囲に大部分の光を照射するように構成されており、各レンズ10,20を通過した光が各LED2の並設方向にLEDの光照射範囲と同等の角度範囲内の様々な方向に向かって進む場合でも、所定の照射角度範囲以外の光が各遮光板40によって遮られ、検査対象物Wの上面の所定の照射位置ARに所定の照射角度範囲内の光だけが照射される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば紙、鋼板等の帯状部材を成形する工程において、コンベアによって長手方向に移動する長尺物の表面を検査するラインセンサカメラ用の照明装置に関するものである。
一般に、この種の照明装置としては、所定方向に並設された複数の光源と、各光源の並設方向に延在するように設けられ、各光源からの光を主に各光源の並設方向と直交する方向に集光するロッドレンズとを備え、長尺帯状の検査対象物の上方に配置されるとともに、各光源の光がロッドレンズを通過して検査対象物の所定の位置に線状または帯状に照射されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−225591号公報
ところで、前記照明装置では、図10に示すように、各光源100からの光がロッドレンズ110によって各光源100の並設方向と直交する方向に集光されるので、検査対象物Wの前記所定の位置Lの照度を効率的に上げることができ、前記所定の位置ARをラインセンサカメラ120で撮像して検査対象物Wの表面の傷の有無を正確に検査する上で有利である。
一方、図10に示すように、検査対象物W上には各光源100の並設方向に細長く延びる傷K1や各光源100の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2が発生し得る。ここで、図11に示すように、各光源100の並設方向に細長く延びる傷K1にロッドレンズ110を通過した光が照射される場合、各光源100の光はロッドレンズ110によって各光源100の並設方向と直交する方向に集光されるので、傷K1内に陰となる範囲SAが発生し、ラインセンサカメラ120によって傷K1の有無を検知することが可能である。これに対し、図12に示すように、各光源100の光はロッドレンズ110によって各光源100の並設方向には集光されないので、例えば各光源100が各光源100の並設方向における所定の角度範囲α(中心からの角度範囲)に光を照射するように構成されている場合は、ロッドレンズ110を通過した光も前記角度範囲α内で様々な方向に向かって進み、各光源100の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2内に陰となる範囲が生じ難く、ラインセンサカメラ120によって傷K2の有無の検知精度を向上することが難しいという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、検査対象物上に形成されるとともに各光源の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷の検知精度を向上することのできる照明装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、所定方向に並設された複数の光源と、各光源の並設方向に延在するように設けられ、各光源からの光を主に各光源の並設方向と直交する方向に集光する集光レンズとを備え、各光源の光が前記集光レンズを通過して所定の照射位置に線状または帯状に照射される長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置において、 前記集光レンズと前記所定の照射位置との間に設けられ、集光レンズを通過した光のうち各光源の並設方向における所定の照射角度範囲外の光を前記所定の照射位置に照射されないように遮る遮光手段を備え、前記遮光手段を各光源の並設方向に所定のピッチで配置された複数の遮光板から構成している。
これにより、集光レンズを通過した光のうち各光源の並設方向における所定の照射角度範囲外の光が遮光板によって遮られるので、所定の照射角度範囲以外の光が遮光板によって遮られ、所定の照射位置には所定の照射角度範囲内の光だけが照射される。
本発明によれば、遮光板によって所定の照射角度範囲以外の光が遮られ、所定の照射位置には所定の照射角度範囲内の光だけが照射される。このため、検査対象物上に各光源の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷があり、検査対象物上に遮光板を通過した光が照射される場合に、検査対象物との相対的な配置角度によってその傷内に影となる範囲を確実に発生させることができるので、検査対象物上に形成されるとともに各光源の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷の検知精度を向上する上で極めて有利である。
本発明の実施形態の照明装置の斜視図 照明装置の正面断面図 照明装置の要部正面断面図 LEDの指向特性図 第1変形例を示す照明装置の正面断面図 第2変形例を示す照明装置の正面断面図 第3変形例を示す照明装置の要部正面断面図 第4変形例を示す照明装置の要部正面断面図 第5変形例を示す照明装置の側面断面図 従来の照明装置を用いた検査装置の斜視図 従来の照明装置を用いた検査状態を示す図 従来の照明装置を用いた検査状態を示す図
本発明の照明装置を図1乃至図3を参照しながら説明する。
この照明装置は、図1に示すようにX方向に延びるように形成された略箱状の照明装置本体1と、X方向に並設された光源としての複数のLED2と、各LED2の並設方向に延在するように設けられた集光レンズとしての第1レンズ10及び第2レンズ20と、複数の光ファイバー30とを備えており、例えば製造工程において鋼板等の長尺帯状の検査対象物Wが長手方向に搬送されるコンベアの上方に検査対象物Wの幅方向(図1におけるX方向)に延在するように設けられ、検査対象物Wの上面の所定の照射位置ARに線状または帯状に光を照射するように構成されている。尚、以下の説明において水平方向は図1のX方向及びY方向が含まれる面とし、上下方向はX方向及びY方向に直交する方向とする。
各LED2は周知の砲弾型のLEDから成るが、周知のチップ型のLEDや他のタイプのLEDを用いることも可能である。各LED2は互いにX方向に等間隔をおいて配置され、それぞれ照明装置本体1内に固定されている。
第1レンズ10は各LED2の並設方向に延在するように設けられた周知のシリンドリカルレンズから成り、図1に示すように上面が平面状に形成され、下面が凸状に形成されている。
第2レンズ20は各LED2の並設方向に延在するように設けられたシリンドリカルレンズであり、図1に示すように上面及び下面が凸状に形成されている。
第2レンズ20と検査対象物Wとの間には複数の遮光板40を有する。また、各LED2は所定のピッチP1(本実施形態では20mm)で配置されている。また、各遮光板40は前記所定のピッチP1と同一寸法のピッチP2で各LED2の並設方向に並ぶように配置され、各遮光板40は隣り合う2つのLED2に対して各LED2の並設方向における略中央にそれぞれ配置されている。さらに、各遮光板40は上下方向に延びるように配置され、各レンズ10,20を通過した光のうち各LED2の並設方向における所定の照射角度範囲(例えば本実施形態では20°程度)外の光が検査対象物Wの上面の所定の照射位置ARに照射されないように構成されている。また、各遮光板40は各LED2の並設方向に延びる一対の板状部材41によって互いに固定されている。板状部材41は光を反射し易い部材から形成することも可能である。
具体的には、各遮光板40の上下方向寸法hは数mm〜数十mm(本実施形態では40mm)であり、黒アルマイト加工されたアルミニウムの薄板から成る。尚、黒アルマイト加工されたアルミニウムの板の他に、光を反射し難く、LED光源からの熱に対する耐熱性を有する板状部材が適している。
以上のように構成された照明装置では、各LED2からの光が各レンズ10,20によってY方向に集光される。また、各LED2からの光が各レンズ10,20によって各板状部材41の間に集光されるように構成されていることが好ましい。
ここで、 例えば各LED2が図4に示すような指向特性を有する場合、つまり、中央部から略20°の光照射範囲内の照射量が最も照射量の多い中央部の光の照射量の90%以上となり、中央部から略40°の光照射範囲内の照射量が最も照射量の多い中央部の光の照射量の70%以上となり、また、中央部から略50°の範囲に大部分の光を照射する指向特性を有する場合、図2及び図3に示すように、各LED2からの光は各レンズ10,20によってX方向に集光されないので、各板状部材41の間には様々な角度から光が照射される。また、各板状部材41の間にはLED2の配置ピッチP1と同一のピッチP2で各LED2の並設方向に並ぶように複数の遮光板40が設けられ、各遮光板40の上下方向寸法hと各遮光板40のピッチP2との関係が、P/h=tan26.7°となるように構成されているので、様々な角度から照射される光のうち最大でも26.7°の範囲以外の光が各遮光板40によって遮られる。また、本実施形態では、各遮光板40は隣り合う2つのLED2に対して各LED2の並設方向における略中央にそれぞれ配置されているので、図3からわかるように、様々な角度から照射される光のうち略20°の範囲以外の光が各遮光板40によって遮られ、検査対象物Wの上面の所定の照射位置ARに所定の照射角度範囲である略20°内の光だけが照射される。
このように、本実施形態によれば、各レンズ10,20を通過した光のうち各LED2の並設方向における所定の照射角度範囲、例えば略20°の照射角度範囲外の光が各遮光板40によって遮られるので、各LED2が中央から略50°の光照射範囲に大部分の光を照射するように構成されており、各レンズ10,20を通過した光が各LED2の並設方向にLED2の光照射範囲と同等の角度範囲内の様々な方向に向かって進む場合でも、所定の照射角度範囲である15°の範囲以外の光が各遮光板40によって遮られ、検査対象物Wの上面の所定の照射位置ARに所定の照射角度範囲である略20°内の光だけが照射される。このため、検査対象物W上に各LED2の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2があり、検査対象物W上に各遮光板40を通過した光が照射される場合に、照明装置と検査対象物Wとの相対的な配置角度によってその傷K2内に影となる範囲を確実に発生させることができるので、検査対象物W上に形成されるとともに各LED2の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2の検知精度を向上する上で極めて有利である。
また、各遮光板40は黒アルマイト加工されたアルミニウムの薄板のように光を反射し難い板状部材から成るので、照射角度範囲外の光を各遮光板40によって確実に遮ることができる。
尚、本実施形態では、各遮光板40がLED2のピッチPと同一のピッチで各LED2の並設方向に並ぶように配置されているものを示した。これに対し、図5に示すように、各遮光板40の間にさらに複数の追加遮光板42を設けることも可能である。また、各追加遮光板42は各LED2に対して各LED2の並設方向に位置が揃っている。この場合、前記所定の照射角度は狭くなるが、各LED2からの光のうち真下に向かう光は各追加遮光板42によって遮られることがないので、各追加遮光板42を設けても前述と同様の作用効果を達成可能である。
また、本実施形態では、各遮光板40が隣り合う2つのLED2に対して各LED2の並設方向における略中央にそれぞれ配置されているものを示したが、図6に示すように、各遮光板40が隣り合う2つのLED2に対してLEDの並設方向における略中央に配置されていなくても、前述と同様の効果を達成可能である。尚、各遮光板40が隣り合う2つのLED2に対して各LED2の並設方向における略中央にそれぞれ配置されている方が、各LED2からの光を有効に利用することができるので、高効率化及び高出力化を図る上で好ましい。
尚、本実施形態では、集光レンズとして2つのシリンドリカルレンズである第1及び第2レンズ10,20を用いるものを示した。これに対し、各レンズ10,20を設けずに集光レンズとして単一または複数の円柱形状のロッドレンズやリニアフレネルレンズを設けることも可能である。
尚、本実施形態では、集光レンズを通過した光のうち所定の照射角度範囲として略20°の範囲以外の光が各遮光板40によって遮られるものを示した。これに対し、出願人は、前記所定の照射角度範囲が7.5°以上30°以下であれば、検査対象物W上に形成されるとともに各LED2の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2の検知精度を向上する上で有利であることを経験から見出した。
また、図7に示すように、各遮光板40を前記所定の照射位置ARに対して各LED2の並設方向に所定の角度θ4だけ傾けて設けることも可能である。この場合、図7に示すように、前記所定の照射位置ARには各遮光板40の傾斜方向に沿った光が照射されるので、第1実施形態と同様に検査対象物W上に各LED2の並設方向と直交する方向に細長く延びる傷K2がある場合に、傷K2内に影となる範囲をより確実に発生させることができ、傷K2の検知精度を向上する上でより有利である。
尚、図7のように各遮光板40を傾ける場合、その角度θ4は5°以上であることが好ましく、10°以上であることがより好ましい。また、角度θ4は60°以下であることが好ましい。出願人はこれらの適した角度を経験により見出したが、他の角度であっても前述と同様の作用効果を達成可能である。
尚、本実施形態では、各遮光板40が照明装置本体1の外側に配置されているものを示したが、各遮光板40を照明装置本体1内に設けることも可能である。
また、図8に示すように、本実施形態において、各LED2を各遮光板40の傾斜角度θ4と略等しい角度だけ傾斜させることも可能である。これにより、各LED2からの光をより有効に利用することができ、高効率化及び高出力化を図る上で好ましい。
尚、本実施形態において、図9に示すように、第2レンズ20と複数の遮光板40の上端との間に各LED2の並設方向に延在するように設けられ、主に第2レンズ20からの光を各LED2の並設方向に拡散させる拡散レンズ60をさらに追加することも可能である。この場合、拡散レンズ60として、特開2007−225591号公報に示されているように透明なポリカーボネイトや透明なポリエステル等の樹脂材料から成るシート状のレンズ基板の上面に複数のレンズ部が設けられたものを使用することも可能であり、周知のレンチキュラーレンズを使用することも可能である。拡散レンズ60を追加することにより、所定の集光位置ARにおける照度のむらを低減することができ、検査精度の向上を図る上で極めて有利である。
1…照明装置本体、2…LED、10…第1レンズ、20…第2レンズ、31…上部固定ブロック、32…下部固定ブロック、33…中間ブロック、40…遮光板、41…板状部材、AR…所定の照射位置、K1…傷、K2…傷、W…検査対象物。

Claims (4)

  1. 所定方向に並設された複数の光源と、各光源の並設方向に延在するように設けられ、各光源からの光を主に各光源の並設方向と直交する方向に集光する集光レンズとを備え、各光源の光が前記集光レンズを通過して所定の照射位置に線状または帯状に照射される長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置において、
    前記集光レンズと前記所定の照射位置との間に設けられ、集光レンズを通過した光のうち各光源の並設方向における所定の照射角度範囲外の光を前記所定の照射位置に照射されないように遮る遮光手段を備え、
    前記遮光手段を各光源の並設方向に所定のピッチで配置された複数の遮光板から構成した
    ことを特徴とする長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置。
  2. 前記各光源を所定のピッチで配置し、
    前記各遮光板を、各光源の並設方向に各光源の配置ピッチと同一のピッチで配置するとともに、隣り合う2つの光源に対して各光源の並設方向における略中央にそれぞれ配置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置。
  3. 前記各遮光板を、前記所定の照射位置に対して各光源の並設方向に所定の角度だけ傾けて配置した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置。
  4. 前記集光レンズと各遮光板との間に各光源の並設方向に延在するように設けられ、集光レンズからの光を主に各光源の並設方向に拡散させる拡散レンズをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の長尺物の表面をラインセンサカメラを用いて検査する装置における照明装置。
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