JP2017084747A - ライン状照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光量を無用に低減することなくLEDの並設方向(X方向)に光軸を傾けることができ、しかも狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能なライン状照明装置を提供する。
【解決手段】このライン状照明装置は、X方向に並ぶように配置された複数のLED1と、各々前記各LED1の光軸が通過するように配置され、前記各LED1からの光を前記X方向および該X方向と直交するY方向に集光する複数の集光レンズ部30と、前記各集光レンズ部30からの光を前記X方向に屈曲させる屈曲レンズ部材50と、前記X方向および前記Y方向と直交する方向をZ方向とした時、前記各集光レンズ部30の、対応する前記LED1に対する前記Z方向の位置を調整するZ方向位置調整手段と備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラインセンサ等のセンサの検出位置をライン状に照明するライン状照明装置に関する。
この種のライン状照明装置は、例えば鋼鈑、板ガラス、食品、紙幣等を製造する各種製造工程の製造品検査において、ラインセンサカメラ等のセンサの検出位置をセンサの画角に合わせてライン状に照明する。また、検査の高速化や精度向上のため、センサの検出位置をライン状照明装置によってできるだけ明るく均一に照明する必要がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、鋼板等の製品の表面の傷、異物の有無等をより確実に検出するために、ライン状照明装置の光軸と製品の表面とが45°程度の角度を成すようにライン状照明装置を傾けて配置している。照明装置の光軸と製品の表面とが角度を成すことにより、製品の表面の傷や異物の裏に影ができ、これにより傷や異物の検出精度が向上する(例えば、特許文献2の図21参照)。
前述のように照明装置を傾けて配置すると、特許文献2の図21の傷K1(横傷)内に影が生成されるが、傷K2(縦傷)内には影は殆ど生成されない。このため、縦傷の検出精度も向上するために、X方向に並べられた複数のLEDからの光を棒状のレンズを用いてX方向と直交するY方向に集光してライン状の光にした後、束になっている光ファイバーの一端側から入光させ、X方向に曲げられている各光ファイバーの他端側から出光することにより、照明装置の光軸をX方向にも傾ける試みがされている(例えば、特許文献2の図13参照)。
特開2007−225591号公報 特開2011−133347号公報
しかしながら、後者の照明装置は、照明装置の光軸をX方向に傾けるために束になった光ファイバーを用いる必要があり、光ファイバーの入光面や出光面における光の反射や散乱、光ファイバー内での光の散乱等により、センサの検出位置における光量が低下する。さらに、各光ファイバーの端面の仕上がり精度や各光ファイバーの他端側の曲げ角度がセンサの検出位置における光量、光量のばらつき、光の照射方向等に大きな影響を与える。
このため、光ファイバーの束を精度良く且つばらつき無く製造する必要がある。また、棒状のレンズによってライン状に集光した光を、束になっている光ファイバーの一端側に漏れなく入光する必要がある。しかしながら、この種の照明装置はX方向の寸法が50cmや1mを超える大きなものが多く、中には数mになるものもある。このため、X方向の全体に亘って光ファイバーの束を精度良く且つばらつき無く製造し、さらにライン状に集光した光を束になっている光ファイバーの一端側に漏れなく入光することは容易ではない。
一方、光ファイバーの束を使わずに照明装置の光軸をX方向に曲げるために、各々X方向に傾斜すると共にX方向に並ぶように配置された複数の屈折レンズ面を有するプリズムレンズを用いることも考えられる。ここで、当該プリズムレンズは、例えば当該レンズ内の光が屈折レンズ面を通過して当該レンズ外に出る際の光の屈折を用いて照明装置の光軸をX方向に曲げることになるが、プリズムレンズの屈折率は技術的に1.3以上になり、例えば通常のプラスチックやガラスで1.5程度になる。このため、入射角にもよるが、この屈折レンズ面における光の屈折角のずれは、入射角のずれを数十%〜数百%増幅させる。
具体的に、プリズムレンズに入光する前の全ての光が各LEDの光軸と平行になっていれば、プリズムレンズの各屈折レンズ面における屈折角は理論上同じになる。しかし、プリズムレンズに入光する光の一部が各LEDの光軸と数°、例えば5°ずれていると、屈折レンズ面を通過した光の方向のずれは入射角のずれよりも数十%〜数百%大きなものになる。さらに、入射角も5°ずれているので、屈折レンズ面を通過した光の方向は入射角のずれも加わってずれる。このため、正確な検査を行うためには、プリズムレンズに入光する前の全ての光を可能な限り同じ方向に進むように構成する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、光量を無用に低減することなくLEDの並設方向(X方向)に光軸を傾けることができ、しかも狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能なライン状照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の第1の態様に係るライン状照明装置は、X方向に並ぶように配置された複数のLEDと、各々前記各LEDの光軸が通過するように配置され、前記各LEDからの光を前記X方向および該X方向と直交するY方向に集光する複数の集光レンズ部と、前記各集光レンズ部からの光を前記X方向に屈曲させる屈曲レンズ部材と、前記X方向および前記Y方向と直交する方向をZ方向とした時、前記各集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記Z方向の位置を調整するZ方向位置調整手段とを備える。
上記第1の態様では、各集光レンズ部が各LED光源の光軸が通過するよう配置されている。このため、それぞれ放射状に光を出す複数のLEDからの光を屈曲レンズ部材に向かうように効率良く案内することができる。ここで、各集光レンズ部を実際の寸法や形状がそれぞれ完全に同一となるように形成するのは困難である。光量を確保するため等の理由で、LEDは数mmピッチ等の小さい間隔でX方向に並ぶように配置されることが多い。この場合は、各集光レンズ部の外径も数mm程度となり、各集光レンズ部を実際の寸法や形状がそれぞれ完全に同一となるように形成するのはより困難となる。
しかし、上記第1の態様では、Z方向位置調整手段によって各集光レンズ部のLEDに対するZ方向の位置を調整できるので、複数の集光レンズ部の実際の寸法や形状が互いにばらついていても、各集光レンズ部を通過した光を平行光に出来るだけ近付けることや、平行光に対しずれた方向に進む光の量やそのずれ角を低減することが可能となる。このため、屈曲レンズ部材を通過した後において、狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能となる。
本発明の第2の態様に係るライン状照明装置は、X方向に並ぶように配置された複数のLEDと、各々前記各LEDの光軸が通過するように配置されると共に、前記X方向と直交するY方向に延びるように形成され、前記各LEDからの光を前記X方向に集光する複数のX方向集光レンズ部と、前記各X方向集光レンズ部からの光を前記Y方向に集光するY方向集光レンズ部と、前記Y方向集光レンズ部からの光を前記X方向に屈曲させる屈曲レンズ部材と、前記X方向および前記Y方向と直交する方向をZ方向とした時、前記各X方向集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記Z方向の位置を調整するZ方向位置調整手段とを備える。
上記第2の態様では、各X方向集光レンズ部が各LED光源の光軸が通過するよう配置されている。このため、それぞれ放射状に光を出す複数のLEDからの光を屈曲レンズ部材に向かうように効率良く案内することができる。ここで、各X方向集光レンズ部を実際の寸法や形状がそれぞれ完全に同一となるように形成するのは困難である。光量を確保するため等の理由で、LEDは数mmピッチ等の小さい間隔でX方向に並ぶように配置されることが多い。この場合は、各X方向集光レンズ部の径も数mm程度となり、各X方向集光レンズ部を実際の寸法や形状がそれぞれ完全に同一となるように形成するのはより困難となる。
しかし、上記第2の態様では、Z方向位置調整手段によって各X方向集光レンズ部のLEDに対するZ方向の位置を調整できるので、複数のX方向集光レンズ部の実際の寸法や形状が互いにばらついていても、各X方向集光レンズ部を通過した光をX方向に関して平行光に出来るだけ近付けることや、平行光に対しずれた方向に進む光の量やそのずれ角を低減することが可能となる。このため、屈曲レンズ部材を通過した後において、狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能となる。
本発明によれば、光量を無用に低減することなくLEDの並設方向(X方向)に光軸を傾けることができ、しかも狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能である。
本発明の第1実施形態に係るライン状照明装置のY方向概略断面図である。 前記ライン状照明装置のX方向概略断面図である。 前記ライン状照明装置のヒートシンクおよび支持機構の概略斜視図である。 前記ライン状照明装置の要部X方向概略断面図である。 屈折レンズ部材の要部側面図である。 屈折レンズ部材によるX方向への屈折角度の計算結果を示す表である。 第1実施形態の第1変形例を示す前記ライン状照明装置の要部X方向概略断面図である。 第1実施形態の第2変形例を示す前記ライン状照明装置の要部X方向概略断面図である。 第1実施形態の第3変形例を示す前記ライン状照明装置の要部X方向概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係るライン状照明装置のX方向概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係るライン状照明装置の屈折レンズ部材の要部側面図である。 屈折レンズ部材によるX方向への屈折角度の計算結果を示す表である。 本発明の第1実施形態の第4変形例を示すライン状照明装置のY方向要部断面図である。 前記第4変形例を示すライン状照明装置のY方向要部断面図である。 図14における弾性変形部のP方向矢視図である。 弾性変形部の変形例を示す図14におけるP方向矢視図である。 本発明の第1実施形態の第5変形例を示すライン状照明装置のY方向要部断面図である。
本発明の第1実施形態に係るライン状照明装置について図面を参照して以下に説明する。
このライン状照明装置は、ラインセンサ等の検査用センサによる検出位置をライン状(線状)に照明するものであり、図1〜2に示すように、照明装置本体10と、それぞれ複数のLED1が直線状に並ぶように実装された複数の基板ユニット20とを有する。以下の説明において、LED1の並設方向をX方向とし、各LED1の光軸に沿う方向をZ方向とし、X方向およびZ方向に直交する方向をY方向とする。
このライン状照明装置はさらに、それぞれ各LED1の光軸が通過するように配置された複数のボールレンズ30と、各ボールレンズ30からの光をX方向に屈折させる屈曲レンズ部材50と、屈曲レンズ部材50を保護するための保護レンズ部材60とを備えている。各ボールレンズ30は各LED1からの光をX方向およびY方向に集光する集光レンズ部として機能する。この照明装置によるライン状照明位置(集光位置)の光の幅は数mm程度であっても良く、十数mmであっても良く、場合によっては数十mmであっても良く、何れの場合もライン状である。
図1のように、照明装置本体10は、X方向に延びる長尺状の金属製ヒートシンク11と、内部に形成された中空部にヒートシンク11が固定された下側ボディ12と、下側ボディ12にZ方向の一端が接続されたY方向一対の側面板13と、各側面板13のZ方向の他端側を覆う上側カバー14とを有する。
一対の側面板13のZ方向他端側に屈曲レンズ部材50および保護レンズ部材60を載せ、各側面板13のZ方向一端側を下側ボディ12に内側から係合させ、各側面板13を互いに締結し、上側カバー14を一対の側面板13のZ方向他端側に被せ、複数のボルト15で下側ボディ12、一対の側面板13、および上側カバー14を一体となるように固定することにより照明装置が作られ、照明装置本体10内で屈曲レンズ部材50および保護レンズ部材60が位置決めされ固定される。
各基板ユニット20は、例えば銅、アルミニウム等の伝熱性が良好な金属やプラスチックから成り、表面にLED1、その電力供給・制御回路、端子等が実装されている。基板ユニット20は製造のし易さ、ライン状照明位置の位置調整のし易さ、メンテナンスのし易さ等を考慮し、X方向の寸法が100mm以下であることが好ましい。LED1は高輝度LEDであることが好ましく、ライン状照明位置の照度を上げるため数mm以下(本実施形態では5mm以下)のピッチで配置されている。また、LED1は光軸から片側35°の範囲外(好ましくは25°の範囲外)の光量が光軸位置の光量の80%以下になる指向特性の強いLEDを用いることが好ましいが、それ以外のLEDも使用可能である。一般的に、光軸位置に対し光量が100%〜80%となる範囲の光量全量は、他の範囲の光量全量に比べて明らかに多い。
各ボールレンズ30はガラスやプラスチック等の透光性材料から成り、球形状を有する。本実施形態では耐熱性を考慮しガラスを使用している。
ここで、各ボールレンズ30は、各LED1から放射状に出る光の方向をX方向およびY方向に屈折させるものである。また、各ボールレンズ30を通過した光が例えば焦点を結ぶように収束方向に向かわず、略平行光になる場合や、若干広がりながら進む場合であっても、放射状に進む光を内側(例えば各LED1の光軸側)に向けて屈折させるのであれば、集光しているものとする。
複数のボールレンズ30は、集光レンズ支持手段としての支持機構31によって、X方向に並ぶように支持されている。支持機構31は基板ユニット20ごとに設けられている。支持機構31は、ヒートシンク11に複数のボルト32aで取付けられている複数のベース部材32と、各ベース部材32に複数のボルト33aによって各々取付けられている複数の移動部材33と、各移動部材33に複数のボルト34aによって各々取付けられている複数の押付部材34とを有する。ベース部材32、移動部材33、および押付部材34は各ボールレンズ30に対し1つずつ設けられている。
ベース部材32は、図1および図3に示すように、ヒートシンク11の下面(Z方向一方の面)に沿ってY方向に延びる第1アーム32bと、第1アーム32bのY方向の両端からヒートシンク11の上面(Z方向他方の面)に向かってZ方向に延びる一対の第2アーム32cと、各第2アーム32cの先端からそれぞれ他方の第2アーム32cに向かって延びる一対の取付部32dとを有する。各第2アーム32cがそれぞれボルト32aでヒートシンク11に取付けられ、ボルト32aを緩めると各第2アーム32cをZ方向に移動できるようになる。つまり、各第2アーム32cのボルト孔の直径はボルト32aとの間に所定の隙間が設けられるように設定されている。また、例えばヒートシンク11にZ方向に延びる複数の溝11aが形成され、各溝11aに各第2アーム32cがそれぞれ嵌ることにより、各第2アーム32cはヒートシンク11にZ方向の移動が許容されると共にX方向の移動が規制されるように係合している。
移動部材33はY方向に長い板状部材であり、その中央部に保持孔33bが形成されていると共に黒色処理がされている。保持孔33bはボールレンズ30の直径よりも小さい直径を有し、これにより、ボールレンズ30が保持されるように構成されている。また、本実施形態では、図4に示すように、保持孔33bの直径は対応するLED1からの光のうち光軸から例えば約35°を超える照射角度範囲の光を遮蔽するように設定されている。移動部材33のY方向の両端はそれぞれボルト33aにより取付部32dに取付けられ、ボルト33aを緩めると移動部材33をX方向およびY方向に移動できるようになる。つまり、移動部材33のボルト孔の直径はボルト33aとの間に所定の隙間が設けられるように設定されている。
押付部材34は黒色処理がされており、ボールレンズ30を保持する保持孔34bを有し、Y方向に長手を有する第1アーム34cと、第1アーム34cのY方向の両端からそれぞれZ方向に延びる一対の第2アーム34dと、各第2アーム34dの先端からそれぞれ他方の第2アーム34dから離れる方向に延びる一対の取付部34eとを有する。保持孔34bは、光を無駄にしないためには、対応する保持孔33bを通過する光軸から35°以下の照射角度範囲の光であって、対応するボールレンズ30を通過する光を遮蔽しないように設けられることが好ましい。
各取付部34eがボルト34aによって移動部材33に取付けられると、押付部材34によってボールレンズ30が移動部材33に押付けられる。この時、押付部材34の第1アーム34c又は移動部材33が弾性変形し、弾性変形の復元力によってボールレンズ30が移動部材33に押付けられるように構成することが好ましい。ボールレンズ30は直径が数mm程度の小さなものであるため、その直径の製造誤差を弾性変形の範囲内で許容することにより、当該製造誤差に拘らず、また、ボールレンズ30にクリープ現象や温度により寸法の変化があっても、ボールレンズ30の位置決めを確実に行うことが可能となる。また、ボールレンズ30に無用な力が加わることを極力防止することができ、これにより、ボールレンズ30の変形により光が意図しない方向に向かうことを防止し、ボールレンズ30の破損も防止することができる。
屈曲レンズ部材50はライン状照明装置とほぼ同じ長さ範囲に設けられたプリズムレンズであり、アクリル樹脂等の透明なプラスチックやガラス等から成る。屈曲レンズ部材50は、平面状の入光面50aと、X方向に並設された複数の三角柱状のプリズムレンズを有するプリズム面50bとを有する。各プリズムレンズは、Z方向に延びる仮想線に対し所定の角度を有するようにX方向に傾斜している屈折レンズ面50cと、隣り合う屈折レンズ面50cの間を繋ぐ接続面50dとを有する。
本実施形態では、一例として、接続面50dはZ方向に延びる仮想線に対し3°以下の角度でX方向に傾斜している。また、プリズムレンズのX方向のピッチPは1mm以下であることが好ましく、本実施形態では0.5mm以下である。なお、プリズムレンズのX方向のピッチは1mmを超えるものであっても構わないが、小さい方がライン状照明位置の光の均一性を上げる上で好ましい。
このライン状照明装置は、X方向の両端側に基準光源としてレーザー光源を備えている。各レーザー光源はボールレンズ30を介さずに、屈曲レンズ部材50を介してライン状照明位置に向かって直径数mm程度の平行光を照射する。複数のLED1のうちX方向の一端および他端の特定のLED1を基準光源として用いることも可能である。この場合、特定のLED1の光がボールレンズ30を介してライン状照明位置に照射される。このように基準光源を有することにより、ライン状照明装置を製造ライン等に設置する際の設置が容易になる。基板ユニット20における各LED1のY方向位置のばらつき、各ボールレンズ30のY方向位置のばらつき等により、ライン状照明位置において照明位置がY方向に位置が若干蛇行している場合等に、基準光源を基準に設置位置を調整することができるからである。
前述のように組付けられた照明装置では、各LED1からの光は各ボールレンズ30によりX方向およびY方向に集光し、その後、入光面50aから屈曲レンズ部材50内に入光し、各屈折レンズ面50cによってX方向に屈折し、保護レンズ部材60を通過してライン状照明位置に到達する。各ボールレンズ30により、各屈折レンズ面50cに入光する光は、Z方向に向かう平行光の成分が多くなっている。
ここで、各屈折レンズ面50cによりどの程度X方向に光が曲げられるかについて、図5および図6を用いて説明する。図5では、Z方向に延びる仮想線(図5中の一点鎖線、以下同じ)に対し各屈折レンズ面50cがX方向に傾斜する傾斜角がαで示され、各屈折レンズ面50cを通過した光がZ方向に延びる仮想線に対してX方向に傾斜する角度がθa、θb、θc、θd、およびθeで示されている。図5では、ボールレンズ30からの光L1は仮想線と平行な光であり、ボールレンズ30からの光L2は仮想線に対しX方向一方に1°傾斜しており、ボールレンズ30からの光L3は仮想線に対しX方向一方に2°傾斜しており、ボールレンズ30からの光L4は仮想線に対しX方向他方に1°傾斜しており、ボールレンズ30からの光L5は仮想線に対しX方向他方に2°傾斜している。
図5では、一例として、L1はあるLED1からその光軸に対し5°の角度をなす方向に出た光の経路であり、L2およびL4はLED1からその光軸に対し15°の角度をなす方向に出た光の経路であり、L3およびL5はLED1からその光軸に対し25°の角度をなす方向に出た光の経路である。このように、LED1からの光の全てが完全な平行光(進む方向が平行な光)にならずに進む向きが僅かに異なる光が含まれる場合、各ボールレンズ30を通過し屈曲レンズ部材50に入光する際に隣り合うLED1からの光が互いに混ざり、これによりライン状照明位置の光量のムラが低減される。各ボールレンズ30と屈曲レンズ部材50との距離を適宜設定することにより、光量のムラをどの程度低減するか設定することができる。また、各ボールレンズ30と屈曲レンズ部材50との間に各ボールレンズ30からの光をY方向に集光させる棒状のシリンドリカルレンズを設けることも可能である。これにより、ライン状照明位置の幅を狭くすることができる。
図6に例示するように、各屈折レンズ面50cを通過した光の進む方向は、屈曲レンズ部材50を形成する材質の屈折率、傾斜角α、光の入射方向等によって変わる。強度、耐久性、値段等を考慮すると、屈曲レンズ部材50を形成する材質としては透光性を有するプラスチック、ガラス等がよく用いられるが、これらの屈折率は1.5近傍であることが多い。また、このようなレンズ製品の実際の屈折率を1.3まで下げることはかなり難しく、事実上1.3以上となる。このため、例えば、傾斜角αが40°以上であれば、屈折された光がライン状照明位置に照射されるので、本製品が機能する。また、傾斜角αが80°以下であれば、各屈曲レンズ部材50cを通過した光が仮想線に対しX方向に確実に傾いているので、縦傷の検査に有効である。
図6に例示するように、各屈折レンズ面50cに入射する光の全てが完全な平行光(進む方向が平行な光)にならずに、進む向きが数度異なる光が含まれる場合は、各屈折レンズ面50cを通過した光も完全な平行光にはならず、進む向きが異なる光が含まれることになる。進む向きが数度異なる光がある程度含まれる状態は、ライン状照明位置の光量のムラを低減する上で有利である。
なお、ライン状照明位置の光量のムラをより低減するため、各屈折レンズ面50cの傾斜角αを隣り合う屈折レンズ面50c、又は近傍の(数個離れた)屈折レンズ面50cの傾斜角αと数度異ならせることも可能である。
しかし、屈曲レンズ部材50を形成する材質の屈折率が1.49であり、αが50°の場合に、各屈折レンズ面50cに入射する光がZ方向に延びる仮想線に対し2°傾いていると、その光が屈折されて進む方向と、Z方向に延びる仮想線と平行な光が屈折されて進む方向との間に、6°の違いが出る。つまり、各屈折レンズ面50cに入射する光がZ方向に延びる仮想線に対し4°傾くと、両者の違いは10°以上になる。このように屈折後の進む方向が大きく異なる光が多いと、ライン状照明位置における照明の精度が落ち、これにより検査精度が低下する場合がある。
このため、各ボールレンズ30を通過した光において、例えばZ方向に延びる仮想線に対し5°以上、好ましくは3°以上傾いた光の量を極力低減する必要がある。
ここで、各ボールレンズ30は直径が例えば数mmであるため、各ボールレンズ30を実際の寸法や形状がそれぞれ完全に同一になるように形成することは難しい。
しかし、本実施形態では、複数のボールレンズ30は各々ベース部材32、移動部材33、および押付部材34によって支持され、各ボールレンズ30のZ方向の位置はボルト32aを緩めることにより調整することができる。このため、複数のボールレンズ30の実際の寸法や形状が互いにばらついていても、各ボールレンズ30を通過した光を出来るだけ平行光にすることや、平行光に対し傾いた方向に進む光の量やその傾きを低減することが可能となる。このため、狙いとする方向から傾いた方向に進む光の量を極力低減することが可能である。
尚、本実施形態では、複数のボールレンズ30が支持機構31を介してヒートシンク11に支持されるように構成したものを示したが、複数のボールレンズ30が支持機構を介してヒートシンク11以外の照明装置本体10に支持されるよう構成しても良く、支持機構を介して基板ユニット20に支持されるよう構成しても良い。また、本実施形態では、支持機構31自体をヒートシンク11に対しZ方向に移動させることによりボールレンズ30のZ方向の位置調整を行うものを示した。これに対し、支持機構31の一部をヒートシンク11に対しZ方向に移動させることによりボールレンズ30のZ方向の位置調整を行うことが可能である。
また、各ボールレンズ30のX方向およびY方向の位置はボルト33aを緩めることにより調整することができる。このため、複数のボールレンズ30の実際の寸法や形状が互いにばらついている場合や、LED1の素子内における出光位置にばらつきがある場合でも、各ボールレンズ30を通過した光を出来るだけ平行光にすることや、平行光に対しずれた方向に進む光の量やそのずれ角を低減することが可能となる。なお、LEDの出光位置はLED素子の中心からずれていることがよくあり、LEDが基板20の取付の狙いの位置からわずかにずれて取付けられることもよくある。このため、上記構成により、狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能である。なお、本実施形態ではX方向の調整とY方向の調整を同時に行えるものを示したが、X方向の調整とY方向の調整を別々に実施可能に構成しても良い。また、Z方向の調整を行わずに、X方向やY方向の調整のみを行うように構成しても良い。さらに言えば、X方向やY方向の調整を行わずに、Z方向の調整のみを行うように構成しても良い。
本実施形態では、ボルト32aを緩めてベース部材32をZ方向に移動させ、ボルト33aを緩めて移動部材33および押付部材34をX方向およびY方向に移動させている。これに対し、ボールねじ等のねじ部材をZ方向に延びるように且つZ方向に移動しないように照明装置本体10に取付け、ねじ部材に螺合したブロックナットでベース部材32を支持し、ねじ部材を回すことによりベース部材32のZ方向位置を調整することも可能である。X方向およびY方向の位置調整にも同様にねじ部材とブロックナットを使用することができる。このようなZ、Y、X方向位置調整手段であっても前述と同様の作用効果を奏する。また、その他の周知の機構を用いてZ、Y、X方向の位置調整手段を構成しても良い。
本実施形態では、図5、図6等で説明したように、LED1の光のうち光軸に対しなす角度が大きい光ほど、好ましくない方向に進む傾向がある。本実施形態では、各ボールレンズ30とその対応するLED1との間にそれぞれ移動部材33が配置され、移動部材33およびその保持孔33bは各LED1の光軸から所定の角度範囲内の光を屈曲レンズ部材50側に通過させ、前記所定の角度範囲外の光を遮蔽する。このため、好ましくない方向に進む光の量を極力低減することが可能である。
また、図4に示すように、保持孔33bの内周面にはLED1から屈曲レンズ部材50側に向かって内径が小さくなるように傾斜面33cが形成されている。この傾斜面33cは、LED1からの光が傾斜面33cに当たった場合に、屈曲レンズ部材50側に反射しないように、つまり、保持孔33bを通過しない方向に反射するように形成されている。傾斜面33cとLED1の光軸とのなす角度は20°以上であることが好ましく、本実施形態では45°である。傾斜面33cの代わりに保持孔33bの内周面に階段状に複数の面を設けることも可能である。この場合でも、各面がLED1からの光を屈曲レンズ部材50側に反射しないように、つまり、保持孔33bを通過しない方向に反射するように形成されていれば、同様の作用効果を奏する。傾斜面33cは保持孔33bの内周面の50%以上の範囲に設けられていることが好ましく、75%以上の範囲に設けられていることがより好ましい。
本実施形態では、支持機構31によって複数のボールレンズ30がX方向に並ぶように支持され、支持機構31においてボールレンズ30を支持している移動部材33および押付部材34を照明装置本体10に対しZ方向、X方向、およびY方向に位置を調整する機構を有する。このため、デリケートで小さな部品であるボールレンズ30に直接触ることや、ボールレンズ30の位置を直接調整することを要せず、支持機構31の一部を照明装置本体10に対し移動させることによりボールレンズ30のZ方向位置、X方向位置、およびY方向位置を調整することが可能である。
また、支持機構31が、支持するボールレンズ30と当該ボールレンズ30に対応するLED1との間に配置されると共に、円形状の保持孔33bを有し、当該保持孔33bの縁がボールレンズ30のLED1側の面に接触してボールレンズ30を支持する第1の支持部材としての移動部材33と、前記支持するボールレンズ30を移動部材33側に押付ける第2の支持部材としての押付部材34とを有する。保持孔33bは前記所定の角度範囲外の光の遮光を行いつつ、ボールレンズ30を安定して支持することができる。このようにボールレンズ30の支持および光の遮蔽を効率良く行える構成なので、小型化も可能である。なお、ボールレンズ30の製造上の寸法のばらつきによって、ボールレンズ30が保持孔33bにどの程度入り込むかが変化する。しかし、ボールレンズ30の位置をZ方向に調整する機構が付いているので、狙いとする方向からずれた方向に進む光の量を極力低減することが可能である。
尚、本実施形態では、各ボールレンズ30が集光レンズ部として機能するものを示した。これに対し、図7に示すように、厚さ方向一方の面および他方の面にそれぞれ複数の凸レンズ部35aがX方向に並ぶように配置された板状のレンズ35を用い、上下一対の凸レンズ部35aを集光レンズ部として機能させることも可能である。この場合、移動部材33および押付部材34をボールレンズ30を支持する場合と同様に各凸レンズ部35a毎に設けることも可能であるが、図7に示すように1つの移動部材36および1つの押付部材37で複数の凸レンズ部35aを支持することも可能である。この場合、1つの移動部材36に対しベース部材を1つ又は複数対応させることができる。
このように構成した場合でも、各集光レンズ部をZ方向、Y方向、およびX方向に位置調整できるので、ボールレンズ30の場合と同様の作用効果を奏する。
また、図8に示すように、各ボールレンズ30の代わりに他の凸レンズ38を設けることも可能である。さらに、各ボールレンズ30の代わりにLED1側の面や逆側の面だけが凸形状である凸レンズを設けることも可能であり、凸レンズの代わりにリニアフレネルレンズ等の非球面レンズを設けることも可能であり、各ボールレンズ30の代わりに複数のレンズにより集光を行うレンズユニットを設けることも可能である。これらの場合、他の凸レンズ38、LED1側の面や逆側の面の前記凸レンズや、前記レンズユニットが集光レンズ部として機能する。
また、図9に示すように、各LED1に凸レンズ1aを設け、又は、各LED1として凸レンズ1a付きのLEDを用いることにより、LED1からの光をより無駄なくボールレンズ30に入光することができるようになる。
本発明の第2実施形態に係るライン状照明装置について図面を参照して以下に説明する。
このライン状照明装置は、図10に示すように、第1実施形態において、ボールレンズ30の代わりに、Y方向に延びるように設けられると共に、各LED1の光軸が通過するように配置され、各LED1からの光をX方向に集光する第1レンズ部としての第1レンズ部材70と、X方向に延びるように設けられると共に各第1レンズ部材70からの光をY方向に集光する第2レンズ部としての第2レンズ部材80とを有するものである。本実施形態では各第1レンズ部材70は円柱状レンズであるが、X方向に集光する周知の他のレンズも使用可能である。第2レンズ部材80も円柱状レンズであるが、Y方向に集光する周知の他のレンズも使用可能である。
また、このライン状照明装置は、第1実施形態において、支持機構31の代わりに各第1レンズ部材70を支持する支持機構を設けたものである。この支持機構は、各第1レンズ部材70とその対応するLED1との間に各々配置されると共に、それぞれY方向に長手を有する長孔である保持孔73bを有し、保持孔73bの縁が各第1レンズ部材70に当接している複数の移動部材73と、各移動部材73に各々対応するように設けられ、それぞれ第1レンズ部材70を移動部材73側に押付ける押付部材74と、各移動部材73に各々対応するように設けられたベース部材とを有する。当該ベース部材、移動部材73および押付部材74は第1実施形態のベース部材32、移動部材33および押付部材34と同様の機能を有する。また、当該ベース部材は第1実施形態のベース部材32のようにヒートシンク11にボルトで取付けられ、当該ベース部材と移動部材73とは第1実施形態のベース部材32と移動部材33のようにボルトで連結され、移動部材73と押付部材74とは第1実施形態の移動部材33と押付部材34のようにボルトで連結されている。
即ち、これらボルトを緩めることにより、各第1レンズ部材70のZ方向、Y方向、およびX方向の位置を調整できる。また、保持孔73bはX方向においてLED1の光軸から所定の角度範囲内の光を屈曲レンズ部材50側に通過させ、所定の角度範囲外の光を遮蔽する。押付部材74に各第1レンズ部材70が嵌る長孔である保持孔74bを形成し、当該保持孔によって所定の角度範囲外の光を遮蔽することも可能である。
このように構成されたライン状照明装置でも、X方向において、各第1レンズ部材70を通過した光の進む方向を揃えることができる。ここで、各第1レンズ部材70のZ方向位置、Y方向位置、X方向位置を調整できるので、各第1レンズ部材70の実際の寸法や形状が互いにばらついていても、各第1レンズ部材70を通過した光のZ方向軸に対するX方向への傾きを小さくすることや、Z方向軸に対しX方向に傾いて進む光の量やその傾きを低減することが可能となる。このため、狙いとする方向から傾いた方向に進む光の量を極力低減することが可能である。
また、各第1レンズ部材70ではY方向に光が集光されない。このため、ボールレンズ30を使用する第1実施形態に比べ、屈曲レンズ部材50やライン状照明位置におけるY方向の光の幅を大きくすることが可能であり、また、この光の幅は第2レンズ部材80の仕様やZ方向の配置位置によって調整可能である。
尚、板状のレンズ部材の厚さ方向一方の面又は両方の面にY方向に延びる蒲鉾状の凸レンズ部を設け、各凸レンズ部を集光レンズ部として機能させることも可能である。この場合でも、前記ベース部材、移動部材73および押付部材74によって各凸レンズ部を直接又は間接的に支持することにより、各凸レンズ部のZ方向位置、Y方向位置、およびX方向位置の調整が可能である。
本発明の第3実施形態に係るライン状照明装置について図面を参照して以下に説明する。
このライン状照明装置は、第1実施形態において、屈曲レンズ部材50の代わりに屈曲レンズ部材90を設けたものである。
屈曲レンズ部材90は、ライン状照明装置とほぼ同じ長さ範囲に設けられたプリズムレンズであり、アクリル樹脂等の透明なプラスチックやガラス等から成る。屈曲レンズ部材90は、図11に示すように、平面状の入光面90aと、X方向に並設された複数の三角柱状のプリズムレンズを有するプリズム面90bとを有する。各プリズムレンズは、Z方向に延びる仮想線に対し30°の角度を有するようにX方向に傾斜している反射面90cと、隣り合う反射面90cの間を繋ぐ透過レンズ面90dとを有する。
本実施形態では、一例として、透過レンズ面90dはZ方向に延びる仮想線に沿う方向に延設され、又は該仮想線に対し3°以下の角度でX方向に傾斜している。また、プリズムレンズのX方向のピッチPは1mm以下であることが好ましく、本実施形態では0.5mm以下である。なお、プリズムレンズのX方向のピッチは1mmを超えるものであっても構わないが、小さい方がライン状照明位置の光の均一性を上げる上で好ましい。
各ボールレンズ30からの光は各反射面90cおよび各透過レンズ面90dによりX方向に曲げられる。各反射面90cおよび各透過レンズ面90dによりどの程度X方向に光が曲げられるかについて、図11および12を用いて説明する。図11および12では、Z方向に延びる仮想線(図11中の一点鎖線、以下同じ)に対し各反射面90cがX方向に傾斜する傾斜角がαで示され、各反射面90cを通過した光がZ方向に延びる仮想線に対してX方向に傾斜する角度がθa、θb、θc、θd、およびθeで示されている。図11における光L1〜L5は第1実施形態のL1〜L5と同じである。
図12に例示するように、各反射面90cおよび各透過レンズ面90dを通過した光の進む方向は、屈曲レンズ部材90を形成する材質の屈折率、傾斜角α、光の入射方向等によって変わる。なお、図11および12の例では、各透過レンズ面90dは仮想線に沿う方向に延びている。強度、耐久性、値段等を考慮すると、屈曲レンズ部材90を形成する材質としては透光性を有するプラスチック、ガラス等がよく用いられるが、これらの屈折率は1.5近傍であることが多い。また、このようなレンズ製品の実際の屈折率を1.3まで下げることはかなり難しく、事実上1.3以上となる。このため、傾斜角αが40°以下であれば、屈折された光がライン状照明位置に照射されるので、本製品が機能する。また、傾斜角αが20°以上であれば、各屈曲レンズ部材90cを通過した光が仮想線に対しX方向に確実に傾いているので、縦傷の検査に有効である。
図11に例示するように、各反射面90cに入射する光の全てが完全な平行光(進む方向が平行な光)にならずに、進む向きがわずかに異なる光が含まれる場合は、各屈曲レンズ面90cを通過した光も完全な平行光にはならず、進む向きが異なる光が含まれることになるが、これはライン状照明位置の光量のムラを低減する上で有利である。
なお、ライン状照明位置の光量のムラをより低減するため、各反射面90cの傾斜角αを隣り合う反射面90c、又は近傍の(数個離れた)反射面90cの傾斜角αと数度異ならせることも可能である。
なお、第1実施形態の図5および図6に例示するように、反射を用いずにZ方向軸に沿って進む平行光を屈折だけでX方向に曲げる場合、例えば、屈折率が1.49の材質の屈曲レンズ部材50で仮想線に対する傾斜角度αが50°の屈折面50aで屈折させる場合、屈折された光と仮想線との成す角度は35°以下である。この方式では、傾斜角度αや屈折率を調節しても、35°以上に屈折した光を効率良くライン状照明位置に送ることは難しい。これに対し、第3実施形態の屈曲レンズ部材90を用いると、35°以上に屈曲させた光を効率よくライン状照明位置に送ることが可能である。
なお、前記各実施形態において、プリズムレンズがLED1側を望むように配置しても、前述と同様のライン状照明装置を構成することは可能である。
前記第1実施形態において、支持機構31を図13〜15のように構成することも可能である。具体的に、第1の実施形態において、押付部材34の第1アーム34cの保持孔34bの周りに、第1アーム34cの他の部分よりも弾性変形し易い弾性変形部34fを設ける。弾性変形部34fは、保持孔34bの周りを周方向に間隔をおいて切り欠くことにより、周方向に間隔をおいて複数の支持片が形成され、当該複数の支持片によってボールレンズ30が移動部材33側に向かって押付けられる。
このように、押付部材34の保持孔34bの近傍に弾性変形し易い弾性変形部34fが設けられているので、弾性変形の復元力によってボールレンズ30が移動部材33に押付けられる。このため、前記第1実施形態と同様に、ボールレンズ30の製造誤差に拘らず、また、ボールレンズ50にクリープ現象や温度により寸法の変化があっても、ボールレンズ30の位置決めを確実に行うことが可能となる。
また、移動部材33を押付部材34に対して移動させる、Z方向位置調整機構としての1つ又は複数の調整ボルト38を有する。調整ボルト38は他の部分より外径が大きい大径部38aを有し、大径部38aは移動部材33にヒートシンク11側から当接している。また、調整ボルト38の一端側は押付部材34に螺合しており、調整ボルト38の他端側は照明装置本体10の下側ボディ12の下端面に配置されている。即ち、調整ボルト38は基板ユニット12、ヒートシンク11、ベース部材32の第1アーム部32b、および下側ボディ12の下面部を挿通している。調整ボルト38を締め付け方向に回転させると、移動部材33の保持孔33b近傍が図14に矢印aで示すように押付部材34の第1アーム34c側に移動し、これにより移動部材33の保持孔33b近傍と押付部材34の第1アーム34cとのZ方向の距離が小さくなる。ここで、弾性変形部34fの剛性(バネ定数)は、押付部材34の第1アーム34cの弾性変形部34f以外の部分や、移動部材の保持孔33bの近傍よりも小さいので、移動部材33の保持孔33b近傍と押付部材34の第1アーム34cとのZ方向の距離が小さくなると、ボールレンズ30に押されて弾性変形部34fが図14に矢印bで示すように屈曲レンズ部材50側に弾性変形する。
つまり、調整ボルト38を回して移動部材33の保持孔33b近傍と押付部材34の第1アーム34cとのZ方向の距離を変えることにより、LED1に対するボールレンズ30の位置をZ方向に調整することができる。この構成では、ボールレンズ30のZ方向一方への移動は、ボールレンズ30を移動部材33を介してZ方向一方に押す力によって行われ、ボールレンズ30のZ方向他方への移動は、弾性変形部34fの復元力によって行われる。このように弾性変形部の復元力をボールレンズ30の移動に利用しているので、ボールレンズ30のZ方向位置調整構造の簡易化、ボールレンズ30のZ方向位置の微調整の容易化、およびZ方向位置調整後の遊び(ギャップ)が出ないようにすることを同時に実現できる。
この場合、ボルト32aによるZ方向位置調整機構を設けずに、調整ボルト38と弾性変形部34fを用いたZ方向位置調整のみを行うよう構成することも可能である。
なお、調整ボルト38が移動部材33に螺合し、調整ボルト38の一端側が屈曲レンズ部材50側から押付部材34の第1アーム34cに当接するように構成し、この構成により、調整ボルト38を回転させた時に移動部材33の保持孔33b近傍と押付部材34の第1アーム34cとのZ方向の距離を変えることも可能である。
また、押付部材34の第1アーム34cの保持孔34bの近傍ではなく、移動部材33の保持孔33bの近傍に弾性変形部34fを設けることも可能である。この場合、押付部材34が第1の支持部材として機能し、移動部材33が第2の支持部材として機能することになる。
また、図16のように、保持孔34bの周囲に周方向に延びる複数の長孔34gを形成することにより、弾性変形部34fを第1アーム34cの他の部分よりも弾性変形し易く構成することもできる。長孔の数や大きさは1つ、2つ、3つ、又は5以上とすることも可能である。
又は、第1アーム34cを、保持孔34bが設けられた第1の部材と、第2アーム34dに一体に形成された第2の部材とから構成し、第1の部材と第2の部材とをスプリングで連結し、これにより、第1アーム34cの一部(スプリング)がZ方向に弾性変形している状態を作り出すことも可能である。
また、図17のように、押付部材34を、第1アーム34cと、ブロックスペーサ34hとから構成し、第1アーム34cをブロックスペーサ34を介して移動部材33にボルト34aを介して取付けることも可能である。この場合でも、押付部材34の保持孔34bの近傍に弾性変形し易い弾性変形部34fが設けられているので、弾性変形の復元力によってボールレンズ30が移動部材33に押付けられる。
前記第2および第3の実施形態において、保持部の周りに弾性変形し易い弾性変形部を設ける構成や、当該弾性変形部の弾性変形を利用してZ方向の位置調整を行うことも可能である。
1…LED、10…照明装置本体、11…ヒートシンク、20…基板ユニット、30…ボールレンズ、31…支持機構、32…ベース部材、32a…ボルト、33…移動部材、33a…ボルト、33b…保持孔、34…押付部材、34a…ボルト、34b…保持孔、50…屈曲レンズ部材、60…保護レンズ部材

Claims (10)

  1. X方向に並ぶように配置された複数のLEDと、
    各々前記各LEDの光軸が通過するように配置され、前記各LEDからの光を前記X方向および該X方向と直交するY方向に集光する複数の集光レンズ部と、
    前記各集光レンズ部からの光を前記X方向に屈曲させる屈曲レンズ部材と、
    前記X方向および前記Y方向と直交する方向をZ方向とした時、前記各集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記Z方向の位置を調整するZ方向位置調整手段と
    を備えるライン状照明装置。
  2. 前記各集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記X方向の位置を調整するX方向位置調整手段と、前記各集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記Y方向の位置を調整するY方向位置調整手段とをさらに備える
    請求項1に記載のライン状照明装置。
  3. 前記各LEDと前記各集光レンズ部との間に配置され、前記各LEDからの光のうちその光軸から所定の角度範囲内の光を前記屈折レンズ部材側に向かって通過させ、前記所定の角度範囲外の光を遮蔽する遮蔽手段をさらに備える
    請求項1又は2に記載のライン状照明装置。
  4. 前記複数のLEDのうち一部又は全部が前記X方向に並ぶように実装されたLED基板と、
    前記LED基板が固定される照明装置本体とをさらに備え、
    前記Z方向位置調整手段は、
    前記複数の集光レンズ部のうち一部又は全部を前記X方向に並ぶように支持する集光レンズ支持機構と、
    前記集光レンズ支持機構において少なくとも前記集光レンズ部を支持している部分を前記照明装置本体に対し前記Z方向に位置を調整するZ方向位置調整機構とを有する
    請求項1〜3の何れかに記載のライン状照明装置。
  5. 前記X方向位置調整手段は、前記集光レンズ支持機構において少なくとも集光レンズ部を支持している部分を前記照明装置本体に対し前記X方向に位置を調整するX方向位置調整機構を有し、前記Y方向位置調整手段は、前記集光レンズ支持機構において少なくとも集光レンズ部を支持している部分を前記照明装置本体に対し前記Y方向に位置を調整するY方向位置調整機構を有する
    請求項4に記載のライン状照明装置。
  6. 前記集光レンズ支持機構は、
    支持する前記集光レンズ部と当該集光レンズ部に対応する前記LEDとの間に配置されると共に、円形状の孔を有し、当該孔の縁が前記集光レンズ部の前記LED側の面に接触して前記集光レンズ部を支持する第1の支持部材と、
    前記支持する前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付ける第2の支持部材とを有する
    請求項4又は5に記載のライン状照明装置。
  7. 前記第2の支持部材の少なくとも一部は、前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付けている時に弾性変形しており、当該弾性変形の復元力により前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付けている
    請求項6に記載のライン状照明装置。
  8. 前記複数のLEDのうち一部又は全部が前記X方向に並ぶように実装されたLED基板と、
    前記LED基板が固定される照明装置本体と、
    前記集光レンズ部を前記各LEDに対応するように支持する集光レンズ支持機構とをさらに備え、
    前記集光レンズ支持機構は、
    支持する前記集光レンズ部と当該集光レンズ部に対応する前記LEDとの間に配置されると共に、円形状の孔を有し、当該孔の縁が前記集光レンズ部の前記LED側の面に接触して前記集光レンズ部を支持する第1の支持部材と、
    前記支持する前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付ける第2の支持部材とを有し、
    前記第2の支持部材の少なくとも一部は、前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付けている時に弾性変形していると共に、当該弾性変形の復元力により前記集光レンズ部を前記第1の支持部材側に押付けており、
    前記Z方向位置調整手段は、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との前記Z方向の距離を変化させることにより前記第2の支持部材の弾性変形量を変化させ、これにより前記LEDに対し前記集光レンズ部をZ方向に位置調整するZ方向位置調整機構を有する
    請求項1〜3の何れかに記載のライン状照明装置。
  9. 前記円形状の孔はその内周面に、対応する前記LEDからの光が前記孔を通過しない方向に反射する面を有する
    請求項6〜8の何れかに記載のライン状照明装置。
  10. X方向に並ぶように配置された複数のLEDと、
    各々前記各LEDの光軸が通過するように配置されると共に、前記X方向と直交するY方向に延びるように形成され、前記各LEDからの光を前記X方向に集光する複数のX方向集光レンズ部と、
    前記各X方向集光レンズ部からの光を前記Y方向に集光するY方向集光レンズ部と、
    前記Y方向集光レンズ部からの光を前記X方向に屈曲させる屈曲レンズ部材と、
    前記X方向および前記Y方向と直交する方向をZ方向とした時、前記各X方向集光レンズ部の、対応する前記LEDに対する前記Z方向の位置を調整するZ方向位置調整手段と
    を備えるライン状照明装置。
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