JP2016014644A - 超音波プローブ、表面検査装置および表面検査方法 - Google Patents

超音波プローブ、表面検査装置および表面検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小径管の内表面における微細な傷を高感度に検出する。
【解決手段】非破壊表面検査に適用できる超音波プローブであって、出力超音波を生成し、入力される超音波に応じて信号を出力するセンサと、前記出力超音波が被検査面に対し斜めに入射するよう前記センサを保持するホルダと、を有し、前記被検査面に入射された前記出力超音波が、一部は前記被検査面に存在する傷に反射されて第1反射波となり、他の一部は前記被検査面に反射されて第2反射波となり、前記第1反射波が前記センサに戻って前記信号を出力し、前記第2反射波の進行を妨げない空間が、前記ホルダの内部または前記ホルダに隣接する領域に設けられている超音波プローブを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波プローブ、表面検査装置および表面検査方法に関し、特に、径が小さな管の内表面の探傷検査に好適な超音波プローブ、表面検査装置および表面検査方法に関する。
部材表面の非破壊検査法として、目視試験の他、放射線透過試験、超音波探傷試験、渦電流探傷試験、磁粉探傷試験、浸透探傷試験等が知られており、超音波探傷試験の一つとして、超音波パルスを探触子(超音波プローブ)から発信し欠陥に反射されて戻ってきた超音波を当該探触子で受信して欠陥の存在を知るパルス反射法がある。パルス反射法には、探触子から超音波(縦波)を垂直に伝播させる垂直探傷法、超音波(横波)を斜めに伝播させ部材内部で反射を繰り返させる斜角探傷法、超音波(表面波)を表面に沿って伝播させる表面波探傷法などがある。
なお、特許文献1には、小径パイプ材の安定した内表面探傷の実現を目的として為された、パイプ内表面検査装置の発明が開示されている。当該パイプ内表面検査装置は、内挿プローブと、非流動性接触媒体と、押圧手段とを有し、内挿プローブは、パイプ材の孔内に挿入が可能で、且つパイプ材の内表面との間で超音波を送受信する送受信面を備える。また、非流動性接触媒体は、内挿プローブとパイプ材の内表面との間に配置され、押圧手段は、非流動性接触媒体を介して超音波が伝播可能となるように内挿プローブをパイプ材の内表面に押しつける。当該パイプ内表面検査装置によれば、内挿プローブが、検査対象であるパイプ材の内表面に、非流動性接触媒体を介して適切な圧力で押しつけられ、パイプ材内表面の欠陥を安定的に検出することができる、とされている。
特開2012−18071号公報
前記したように、様々な非破壊探傷試験法が知られているものの、小径管の内表面を検査しようとする場合、小径管の内部を目視または画像により確認することが困難なことから、表面状態の観察が不可欠な目視試験、浸透探傷試験および磁粉探傷試験は、適切な検査法とはいえない。また、放射線透過試験は、表面近傍の傷を検知できない可能性が高く、小径管内表面の探傷試験には適さない。
小径管内表面の探傷検査に渦電流探傷試験を適用しようとした場合、小径管の内部に渦電流発生用のコイルを挿入する必要があり、コイル径を小さくする必要がある。しかし、径の小さなコイルでは検出感度が低く、微細な傷を検出できない可能性がある。そこで検出感度を高めるため、コイル電流の周波数を高くすると、コイルと被検体との間の距離のバラツキに起因するノイズ(いわゆるガタ信号)が大きくなり、傷に起因する信号とノイズが重畳して傷検出が不可になる可能性がある。
超音波探傷試験の場合、外表面から超音波を照射し、傷に起因する超音波の反射を管外部から観測して探傷する方法も考え得るが、一般に内表面から数mmまでの傷には感度がなく、材料内での超音波の減衰も大きいため、内表面近傍の傷の検出は困難である。
一方、特許文献1に記載のパイプ内表面検査装置のように、探触子(超音波センサ)を小径管の内部に挿入し、小径管の内表面に直接超音波を照射する方法であれば、傷の検出感度が高く、被検体内での超音波の減衰の影響も無視できることから、小径管内表面の探傷試験には適切な試験方法であるといえる。
しかし、本発明者が検討したところ、超音波センサ(探触子)を小型化し、当該小型化した超音波センサを小径管の内部に挿入して探傷試験を実施したとしても、微細な傷、特に管内表面からの傷の深さ(傷高さ)が数百〜数十μm程度の傷を検出することは困難であることを認識した。本発明の目的は、小径管の内表面における微細な傷を高感度に検出することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、非破壊表面検査に適用できる超音波プローブであって、出力超音波を生成し、入力される超音波に応じて信号を出力するセンサと、前記出力超音波が被検査面に対し斜めに入射するよう前記センサを保持するホルダと、を有し、前記被検査面に入射された前記出力超音波が、一部は前記被検査面に存在する傷に反射されて第1反射波となり、他の一部は前記被検査面に反射されて第2反射波となり、前記第1反射波が前記センサに戻って前記信号を出力し、前記第2反射波の進行を妨げない空間が、前記ホルダの内部または前記ホルダに隣接する領域に設けられている超音波プローブを提供する。
発明の解決課題の欄で説明したとおり、傷高さ(傷の大きさ)が小さくなると、第1反射波が小さくなり、センサからの出力信号も小さくなって傷検出が困難になる。従って、微細な傷を検出するには小さな信号を高感度に検出する必要があり、そのためにはノイズを低減する必要がある。本発明者は、ノイズの主要な原因が、出力超音波の被検査面における鏡面反射である第2反射波のエコーにあることを突き止め、第2反射波のエコーを低減するため、本発明では、第2反射波の進行を妨げない空間を、ホルダの内部またはホルダに隣接する領域に設けたものである。第2反射波の進行を妨げない空間を設けることで、第2反射波のエコーを低減し、信号のS/N比を向上して、傷を高感度に検出することが可能になる。
前記被検査面が管の内表面である場合、前記ホルダの外形が前記管の内径より小さな径の円柱とすることができ、前記円柱の中心線に直交する第1断面上であって前記第1断面の中心から外れた位置に前記センサが保持され、前記出力超音波が前記第1断面に沿って伝播するものであってもよい。あるいは、前記被検査面が管の内表面である場合、前記ホルダの外形が前記管の内径より小さな径の円柱とすることができ、前記円柱の中心線を含む第2断面上の任意の位置に前記センサが保持され、前記出力超音波が前記第2断面に沿って伝播するものであってもよい。前記ホルダが、前記出力超音波が伝播する第1伝播空間と、前記第2反射波が伝播する第2伝播空間と、を有するものであってもよい。
前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に、空気中の音速より大きな音速となる媒体を充填してもよい。この場合、前記ホルダが、前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を供給する媒体供給路を有してもよい。前記媒体として水を挙げることができる。
本発明の第2の態様においては、管の内表面を非破壊で検査する表面検査装置であって、前記管の内部に挿入される超音波プローブと、前記超音波プローブを、前記管の長さ方向に移送するプローブ移送機構と、前記管を回転する回転機構と、を有し、前記超音波プローブが、出力超音波を生成し、入力される超音波に応じて信号を出力するセンサと、前記出力超音波が前記管の前記内表面に対し斜めに入射するよう前記センサを保持し、外形が前記管の内径より小さな径の円柱であるホルダと、を有し、前記内表面に入射された前記出力超音波が、一部は前記内表面に存在する傷に反射されて第1反射波となり、他の一部は前記内表面に反射されて第2反射波となり、前記第1反射波が前記センサに戻って前記信号を出力し、前記第2反射波の進行を妨げない空間が、前記ホルダの内部または前記ホルダに隣接する領域に設けられている表面検査装置を提供するものである。
本発明の表面検査装置によれば、管内に挿入できる超音波プローブを用いるとともに、プローブ移送機構および管の回転機構を設けて、管の内表面の全体に渡って容易に表面検査することができる。
前記円柱の中心線に直交する第1断面上であって前記第1断面の中心から外れた位置に前記センサが保持され、前記出力超音波が前記第1断面に沿って伝播するものであってもよい。あるいは、前記円柱の中心線を含む第2断面上の任意の位置に前記センサが保持され、前記出力超音波が前記第2断面に沿って伝播するものであってもよい。前記ホルダが、前記出力超音波が伝播する第1伝播空間と、前記第2反射波が伝播する第2伝播空間と、を有するものであってもよい。
空気中の音速より大きな音速となる媒体を前記超音波プローブに供給する媒体供給機構をさらに有してもよく、前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を充填してもよい。この場合、前記ホルダが、前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を供給する媒体供給路を有してもよい。前記媒体として水を挙げることができる。
前記プローブ移送機構により前記超音波プローブを移送した距離、および、前記回転機構により前記管を回転した角度、により被検査領域を特定する被検査領域特定手段と、前記超音波プローブの前記センサが出力する前記信号により、前記傷の有無を判定する判定手段と、前記判定手段で判定した判定結果を、前記被検査領域特定手段で特定した被検査領域に対応付けて表示する表示手段と、をさらに有してもよい。
本発明の第3の態様においては、前記した表面検査装置を用いた、表面検査方法であって、前記プローブ移送機構により、前記超音波プローブを前記長さ方向に移送するステップと、前記回転機構により、前記管を前記超音波プローブに対して相対的に回転するステップと、前記センサが前記出力超音波を生成し、前記出力超音波を前記管の前記内表面に照射するステップと、前記信号を計測し、前記傷の有無を判定するステップと、を有する表面検査方法を提供する。
前記超音波プローブを移送した距離および前記管を回転した角度によって前記管の前記内表面における被検査領域を特定し、前記判定するステップにおいて判定した前記傷の有無を、前記被検査領域に対応付けて表示するステップ、をさらに有してもよい。前記信号の感度または前記信号の前記出力超音波に対する遅れ時間から、前記傷の高さを推定するステップ、をさらに有してもよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
超音波プローブ100の概要を示し、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。 超音波プローブ200の概要を示す断面図である。 表面検査装置300を示す概要図である。 傷高さが7μmの場合の信号波形を示す図である。 傷高さが15μmの場合の信号波形を示す図である。 傷高さが30μmの場合の信号波形を示す図である。 傷がない場合の信号波形を示す図である。 傷高さと信号レベルの関係を示すグラフである。 傷高さと信号の遅れ時間の関係を示すグラフである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1である超音波プローブ100の概要を示し、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。
超音波プローブ100は、試験体の表面を非破壊で検査する表面検査に適用できるものであり、センサ110と、ホルダ120とを有する。
センサ110は、出力超音波112を生成する。また、センサ110は、入力される超音波に応じて信号を出力する。センサ110は、出力超音波112が試験体130の表面である被検査面132に対し斜めに入射されるようホルダ120によって保持される。入射角θは、試験体130の材質およびセンサ110と試験体130との間の媒質によって最適な角度値が異なる。試験体130が銅であり、センサ110と試験体130との間に媒体として水が充填されている場合、入射角θは、19°〜45°の範囲で調整することができ、好ましくは24°〜38°の範囲、さらに好ましくは26°〜33°の範囲、最も好ましくは27°〜28°とすることができる。
出力超音波112が被検査面132に入射されると、一部は被検査面132に存在する傷134に反射されて第1反射波114となる。第1反射波114は、センサ110に戻って信号を出力する。出力超音波112の他の一部は、被検査面132で鏡面反射されて第2反射波116となる。第2反射波116は、入射角θと同じ値の反射角θで反射される。
被検査面132で鏡面反射された第2反射波116は、その進行を妨げる物体が進路に存在した場合、エコーとなってセンサ110に戻り、SN比を下げるノイズの原因となる。しかし、本実施形態1の超音波プローブ100では、第2反射波116の進行を妨げない空間140が、ホルダ120の内部に設けられている。第2反射波116の進行を妨げない空間140を設けているため、第2反射波116がエコーとなってセンサ110に戻ることを抑制し、SN比を向上して信号感度を高めることができる。
本実施形態1の超音波プローブ100において、ホルダ120は、円柱の外形を有する。ホルダ120の外形を円柱とし、円柱径を管の内径より小さくすることで、超音波プローブ100を管の内部に挿入することが可能となる。超音波プローブ100を管の内部に挿入することで、管の内表面に出力超音波112を直接照射し、傷検知の感度を高めることができる。
出力超音波112、第1反射波114および第2反射波116が伝播する空間に、空気中の音速より大きな音速となる媒体、たとえば水を充填する。これにより、出力超音波112が試験体130の内部に入りやすくなり、傷134の検出感度を高めることができる。また、ホルダ120には、出力超音波112、第1反射波114および第2反射波116が伝播する空間に媒体を供給する媒体供給路124が形成されている。媒体供給路124により、媒体を効率よく検査領域に供給できる。
本実施形態1の超音波プローブ100では、円柱の中心線122を含む断面(第2断面)上の任意の位置にセンサ110が保持される。出力超音波112は、当該断面(第2断面)に沿って伝播する。出力超音波112が伝播する空間を第1伝播空間142、第2反射波116が伝播する空間を第2伝播空間144と定義すれば、第2伝播空間144は、第2反射波116の進行を妨げない空間140である。出力超音波112が伝播する空間を第1伝播空間142、第2反射波116が伝播する空間を第2伝播空間144に限れば、水等の媒体供給が最小限で済み、余計なエコーの発生を抑制できる効果もある。なお、超音波プローブ100を管の内部に挿入して、当該管の内表面を検査しようとする場合、出力超音波112が円柱の中心線122を含む断面に沿って伝播することから、超音波プローブ100は、管の周方向に走る傷の検出に適している。
本実施形態1の超音波プローブ100は、第2反射波116の進行を妨げない空間140(第2伝播空間144)を設けているため、第2反射波116がエコーとなってセンサ110に戻ることを抑制し、SN比を向上して信号感度を高めることができる。
第2反射波116の進行を妨げない空間140は、上記したようにホルダ120の内部に設けることができるが、これに限られず、ホルダ120に隣接する領域に設けられていてもよい。この場合も、第2反射波116がエコーとなってセンサ110に戻ることを抑制し、SN比を向上して信号感度を高めることができる。
(実施形態2)
図2は、実施形態2の超音波プローブ200の概要を示す断面図である。実施形態2の超音波プローブ200は、出力超音波112の進行方向が超音波プローブ100の場合とは異なり、中心線122に直交する断面(第1断面)に沿って進行する。その他は超音波プローブ100と同様である。
すなわち、超音波プローブ200は、超音波プローブ100と同様、ホルダ120が円柱の外形を有するが、センサ110は、円柱の中心線122に直交する断面(第1断面)上であって当該断面(第1断面)中心126から外れた位置にが保持され、出力超音波112は、当該断面(第1断面)に沿って伝播される。その結果、出力超音波112は、試験体130の被検査面132に対し入射角θを以て入射する。傷134による第1反射波114は、センサ110に戻って信号を発生し、第2反射波116は、反射角θで反射される。そして、第2反射波116の進行を妨げない空間140を、ホルダ120の内部に設ける。これにより、実施形態1の場合と同様、第2反射波116がエコーとなってセンサ110に戻ることを抑制し、SN比を向上して信号感度を高めることができる。
なお、超音波プローブ200を管の内部に挿入して、当該管の内表面を検査しようとする場合、出力超音波112が円柱の中心線122に直交する断面に沿って伝播することから、超音波プローブ200は、管の長さ方向に走る傷の検出に適している。
(実施形態3)
図3は、本実施形態3の表面検査装置300を示す概要図である。表面検査装置300は、管302の内表面を非破壊で検査する。表面検査装置300は、超音波プローブ304、プローブ移送機構310、回転機構320、媒体供給機構330、モータコントローラ340、被検査領域特定手段350、センサコントローラ360および表示手段370を有する。
超音波プローブ304は、実施形態1で説明した超音波プローブ100または実施形態2で説明した超音波プローブ200である。超音波プローブ304は、管302の内部に挿入される。プローブ移送機構310は、超音波プローブ304を、管302の長さ方向に移送する。回転機構320は、管302を回転する。媒体供給機構330は、実施形態1または実施形態2で説明した媒体、たとえば水を超音波プローブ304に供給する。モータコントローラ340は、プローブ移送機構310および回転機構320のモータを制御する。なお、モータコントローラ340は、プローブ移送機構310による超音波プローブ304の移送量および回転機構320による管302の回転角を被検査領域特定手段350に送信する。被検査領域特定手段350は、モータコントローラ340から取得した超音波プローブ304の移送量および管302の回転角から、被検査領域を特定する。センサコントローラ360は、超音波プローブ304を制御する。具体的には、超音波プローブ304におけるセンサ110からの出力超音波112の出力、および第1反射波114に起因する信号の検出を制御し、傷134の有無を判定する。表示手段370は、センサコントローラ360で判定した傷134の有無判定結果を、被検査領域特定手段350で特定した被検査領域に対応付けて表示する。
本実施形態3の表面検査装置300によれば、管302の内表面を高感度かつ簡便に検査することができる。
次に、表面検査装置300を用いた、表面検査方法を説明する。まず、超音波プローブ304を試験体である管302の内部に挿入する。次に、プローブ移送機構310により、超音波プローブを長さ方向に移送する。その後、回転機構320により、管302を超音波プローブ304に対して相対的に回転する。センサコントローラ360によりセンサ110が出力超音波112を生成し、出力超音波112を管302の内表面に照射する。センサコントローラ360によりセンサ110の信号を計測し、傷134の有無を判定する。
さらに、被検査領域特定手段350により、超音波プローブ304を移送した距離(移送量)および管302を回転した角度(回転角)から管302の内表面における被検査領域を特定する。そして、センサコントローラ360で判定した傷134の有無を、被検査領域に対応付けて、表示手段370に表示する。
図4〜6は、センサ304の信号波形を示す図であり、図4は傷高さが7μmの場合、図5は傷高さが15μmの場合、図6は傷高さが30μmの場合である。図7は傷がない場合の信号波形を示す。傷が無い場合には信号が検出できない一方、傷の高さが30μmと非常に小さい場合であっても、傷高さに応じた信号が検出できていることがわかる。
図8は、傷高さと信号レベルの関係を示すグラフであり、図9は、傷高さと信号の遅れ時間の関係を示すグラフである。信号レベルは、第1反射波114に起因する信号の強さであり、信号の遅れ時間は、出力超音波112が出射された後、第1反射波114に起因する信号を検出するまでの時間、すなわち、傷で反射された超音波の路程を示す。傷高さと信号レベル、傷高さと信号の遅れ時間は共に強い正の相関を示し、信号の感度(信号レベル)または信号の出力超音波112に対する遅れ時間から、傷134の高さを推定することが可能であることを示している。
なお、上記した実施形態では、出力超音波112が直接傷134に照射される場合を説明したが、試験体130の内部で1回以上反射した超音波を用いて検査してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100…超音波プローブ、110…センサ、112…出力超音波、114…第1反射波、116…第2反射波、120…ホルダ、122…中心線、124…媒体供給路、126…中心、130…試験体、132…被検査面、134…傷、140…空間、142…第1伝播空間、144…第2伝播空間、200…超音波プローブ、300…表面検査装置、302…管、304…センサ、304…超音波プローブ、310…プローブ移送機構、320…回転機構、330…媒体供給機構、340…モータコントローラ、350…被検査領域特定手段、360…センサコントローラ、370…表示手段。

Claims (18)

  1. 非破壊表面検査に適用できる超音波プローブであって、
    出力超音波を生成し、入力される超音波に応じて信号を出力するセンサと、
    前記出力超音波が被検査面に対し斜めに入射するよう前記センサを保持するホルダと、を有し、
    前記被検査面に入射された前記出力超音波が、一部は前記被検査面に存在する傷に反射されて第1反射波となり、他の一部は前記被検査面に反射されて第2反射波となり、
    前記第1反射波が前記センサに戻って前記信号を出力し、
    前記第2反射波の進行を妨げない空間が、前記ホルダの内部または前記ホルダに隣接する領域に設けられている
    超音波プローブ。
  2. 前記被検査面が管の内表面であり、前記ホルダの外形が前記管の内径より小さな径の円柱であり、
    前記円柱の中心線に直交する第1断面上であって前記第1断面の中心から外れた位置に前記センサが保持され、
    前記出力超音波が前記第1断面に沿って伝播する
    請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記被検査面が管の内表面であり、前記ホルダの外形が前記管の内径より小さな径の円柱であり、
    前記円柱の中心線を含む第2断面上の任意の位置に前記センサが保持され、
    前記出力超音波が前記第2断面に沿って伝播する
    請求項1に記載の超音波プローブ。
  4. 前記ホルダが、前記出力超音波が伝播する第1伝播空間と、前記第2反射波が伝播する第2伝播空間と、を有する
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の超音波プローブ。
  5. 前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に、空気中の音速より大きな音速となる媒体を充填する
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の超音波プローブ。
  6. 前記ホルダが、前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を供給する媒体供給路を有する
    請求項5に記載の超音波プローブ。
  7. 前記媒体が水である
    請求項5または請求項6に記載の超音波プローブ。
  8. 管の内表面を非破壊で検査する表面検査装置であって、
    前記管の内部に挿入される超音波プローブと、
    前記超音波プローブを、前記管の長さ方向に移送するプローブ移送機構と、
    前記管を回転する回転機構と、を有し、
    前記超音波プローブが、
    出力超音波を生成し、入力される超音波に応じて信号を出力するセンサと、
    前記出力超音波が前記管の前記内表面に対し斜めに入射するよう前記センサを保持し、外形が前記管の内径より小さな径の円柱であるホルダと、を有し、
    前記内表面に入射された前記出力超音波が、一部は前記内表面に存在する傷に反射されて第1反射波となり、他の一部は前記内表面に反射されて第2反射波となり、
    前記第1反射波が前記センサに戻って前記信号を出力し、
    前記第2反射波の進行を妨げない空間が、前記ホルダの内部または前記ホルダに隣接する領域に設けられている
    表面検査装置。
  9. 前記円柱の中心線に直交する第1断面上であって前記第1断面の中心から外れた位置に前記センサが保持され、
    前記出力超音波が前記第1断面に沿って伝播する
    請求項8に記載の表面検査装置。
  10. 前記円柱の中心線を含む第2断面上の任意の位置に前記センサが保持され、
    前記出力超音波が前記第2断面に沿って伝播する
    請求項8に記載の表面検査装置。
  11. 前記ホルダが、前記出力超音波が伝播する第1伝播空間と、前記第2反射波が伝播する第2伝播空間と、を有する
    請求項8から請求項10の何れか一項に記載の表面検査装置。
  12. 空気中の音速より大きな音速となる媒体を前記超音波プローブに供給する媒体供給機構をさらに有し、
    前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を充填する
    請求項8から請求項11の何れか一項に記載の表面検査装置。
  13. 前記ホルダが、前記出力超音波、前記第1反射波および前記第2反射波が伝播する空間に前記媒体を供給する媒体供給路を有する
    請求項12に記載の表面検査装置。
  14. 前記媒体が水である
    請求項12または請求項13に記載の表面検査装置。
  15. 前記プローブ移送機構により前記超音波プローブを移送した距離、および、前記回転機構により前記管を回転した角度、により被検査領域を特定する被検査領域特定手段と、
    前記超音波プローブの前記センサが出力する前記信号により、前記傷の有無を判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した判定結果を、前記被検査領域特定手段で特定した被検査領域に対応付けて表示する表示手段と、をさらに有する
    請求項8から請求項14の何れか一項に記載の表面検査装置。
  16. 請求項8から請求項15の何れか一項に記載の表面検査装置を用いた、表面検査方法であって、
    前記プローブ移送機構により、前記超音波プローブを前記長さ方向に移送するステップと、
    前記回転機構により、前記管を前記超音波プローブに対して相対的に回転するステップと、
    前記センサが前記出力超音波を生成し、前記出力超音波を前記管の前記内表面に照射するステップと、
    前記信号を計測し、前記傷の有無を判定するステップと、
    を有する表面検査方法。
  17. 前記超音波プローブを移送した距離および前記管を回転した角度によって前記管の前記内表面における被検査領域を特定し、
    前記判定するステップにおいて判定した前記傷の有無を、前記被検査領域に対応付けて表示するステップ、をさらに有する
    請求項16に記載の表面検査方法。
  18. 前記信号の感度または前記信号の前記出力超音波に対する遅れ時間から、前記傷の高さを推定するステップ、をさらに有する
    請求項16または請求項17に記載の表面検査方法。
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