JP2016014622A - センサ回路 - Google Patents

センサ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2016014622A
JP2016014622A JP2014137513A JP2014137513A JP2016014622A JP 2016014622 A JP2016014622 A JP 2016014622A JP 2014137513 A JP2014137513 A JP 2014137513A JP 2014137513 A JP2014137513 A JP 2014137513A JP 2016014622 A JP2016014622 A JP 2016014622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermistor
resistor
circuit
resistance value
ambient temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014137513A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6388113B2 (ja
Inventor
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2014137513A priority Critical patent/JP6388113B2/ja
Publication of JP2016014622A publication Critical patent/JP2016014622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6388113B2 publication Critical patent/JP6388113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)

Abstract

【課題】測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制できるセンサ回路を提供すること。【解決手段】センサ回路は、測定対象の物理量の影響を受ける第1のサーミスタと、測定対象の物理量の影響が低減された第2のサーミスタが直列に接続され、第1のサーミスタに並列接続される第1の抵抗と、第2のサーミスタに並列接続される第2の抵抗を有し、第1のサーミスタと第2のサーミスタとの接続点を出力とする第1の検出回路を備え第3の抵抗と直列に接続された測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、第3の抵抗と第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、センサ回路に関する。
サーミスタの抵抗変化を利用して物理量を検知するセンサ回路が知られている。この種のセンサ回路は、測定対象の物理量の影響を受ける検知用サーミスタと、測定対象の物理量の影響を受けない補償用サーミスタを有し、検知用サーミスタの抵抗値は、測定対象の物理量と測定対象以外の物理量の影響を受けるが、補償用サーミスタの抵抗値は、測定対象以外の物理量の影響のみを受ける。したがって、これら二つのサーミスタの抵抗値の違いにより、測定対象の物理量が検知される。このような原理に基づき、温度、ガス濃度、湿度、流速等の様々な物理量を検知することができる。
例えば、特許文献1には、赤外線検知用感熱素子(サーミスタ)と抵抗素子の直列回路の第1の出力電圧と、温度補償用感熱素子(サーミスタ)と抵抗素子の直列回路の第2の出力電圧と、第1の出力電圧と第2の出力電圧の差分を出力した第3の出力電圧のうち、第1と第3出力電圧をデジタル値に変換して、これらの2つのデジタル値をもとに加熱要素の温度を検出する温度検出方法が提案されている。
この特許文献1に記載された温度検出方法は、第1の出力電圧と第2の出力電圧の差分を出力した第3の出力電圧が加熱ローラ(熱源)から放射される赤外光(赤外線)の熱量に周囲温度を含めたものと周囲温度との温度差、すなわち加熱ローラから放射される純粋な赤外光の熱量を反映している。この第3の出力電圧は、周囲温度に対してピーク値を持つ特性であり、感度(周囲温度が同一のときの加熱ローラの温度変化分に対する第3の出力電圧変化)も同様に周囲温度に対してピーク値を持つ。
特開2003−57116号公報
しかしながら、特許文献1に示す温度検出方法では、第3の出力の感度が低い周囲温度が存在し、このとき第3の出力電圧は、温度あたりの出力電圧変化が小さいため、温度検出精度が低いという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制できるセンサ回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るセンサ回路は、電源の第1の極に接続される測定対象の物理量の影響を受ける第1のサーミスタと、前記第1のサーミスタに直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第2のサーミスタと、
前記第1のサーミスタに並列接続される第1の抵抗と、前記第2のサーミスタに並列接続される第2の抵抗を有し、
前記第1のサーミスタと前記第2のサーミスタとの接続点を出力とする第1の検出回路と、
前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とする。
上記構成のように、測定対象の物理量の影響を受ける第1のサーミスタと測定対象の物理量の影響が低減された第2のサーミスタを直列接続し、この接続点を出力とすることで、周囲温度の低温側で感度(周囲温度が同一のときの測定対象の物理量の変化分に対する第1の検出回路の出力電圧変化)が高くなる特性となり、この第1のサーミスタと第2のサーミスタに第1の抵抗と第2の抵抗をそれぞれ並列接続することで、周囲温度の低温側での高い感度を抑え、周囲温度に対する感度を平坦化に近づけることが可能となる。その結果、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制することができる。
更に、第1の抵抗と第2の抵抗の抵抗値は、測定対象の物理量の影響を受けていないときの第1のサーミスタと第2のサーミスタの抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することが好ましい。これにより、周囲温度に対して緩やかな感度特性を周囲温度の使用温度範囲内に持たせることができ、感度をより平坦化させることが可能となる。
本発明のセンサ回路は、2個以上の直列接続された測定対象の物理量の影響を受けるサーミスタを有する第1のサーミスタ手段と、1個または複数の前記第1のサーミスタ手段のサーミスタに対して並列接続される第4の抵抗とを有する電源の第1の極に接続された第1のサーミスタ回路と、
前記第1のサーミスタ手段のサーミスタと同数の直列接続された測定対象の物理量の影響が低減されたサーミスタを有す第2のサーミスタ手段と、1個または複数の前記第2のサーミスタ手段のサーミスタに対して並列接続される第5の抵抗を有する前記第1のサーミスタ回路に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続された第2のサーミスタ回路と、
前記第1のサーミスタ回路と前記第2のサーミスタ回路との接続点を出力とする第3の検出回路と、
前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列に接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とする。
上記構成により、抵抗と並列接続されたサーミスタを含む回路が複数存在することで、感度を複数の周囲温度で設定できるため、周囲温度に対する感度を更に平坦化することができる。その結果、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制することができる。
更に、前記第4の抵抗と前記第5の抵抗の抵抗値は、それぞれ並列接続される測定対象の物量の影響を受けていないときの前記第1のサーミスタ手段のサーミスタと前記第2のサーミスタ手段のサーミスタを含む回路の抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することが好ましい。これにより、感度の平坦部分を周囲温度の使用温度範囲内に持たせることができるようになる。
本発明のセンサ回路は、2個以上の直列接続された測定対象の物理量の影響を受けるサーミスタを有する第3のサーミスタ手段と、前記第3のサーミスタ手段のサーミスタのそれぞれに並列接続された第6の抵抗とを有する電源の第1の極に接続された第3のサーミスタ回路と、
前記第3のサーミスタ手段のサーミスタと同数の直列接続された測定対象の物理量の影響が低減されたサーミスタを有する第4のサーミスタ手段と、前記第4のサーミスタ手段のサーミスタに対してそれぞれに並列接続された第7の抵抗を有する前記第3のサーミスタ回路に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続された第4のサーミスタ回路と、
前記第3のサーミスタ回路と前記第4のサーミスタ回路との接続点を出力とする第1の検出回路と、
前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とする。
上記構成により、サーミスタと並列接続された抵抗を複数存在することで、感度を複数の周囲温度で設定できるため、周囲温度に対する感度を更に平坦化することができる。その結果、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制することができる。
更に、前記第6の抵抗と前記第7の抵抗の抵抗値は、それぞれ並列接続される測定対象の物理量の影響を受けていないときの前記第3のサーミスタ手段のサーミスタと前記第4のサーミスタ手段のサーミスタの抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することが好ましい。これにより、感度の平坦部分を周囲温度の使用温度範囲内に持たせることができるようになる。
測定対象の物理量は、温度であってもよい。この場合、感度は、赤外線の熱量変化に対するセンサ回路の出力電圧差となり、熱源の温度検出精度の低下を抑制することができる。
本発明によれば、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制できるセンサ回路を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。 第1の実施形態に係るセンサ回路装置の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 測定対象の温度が180℃と140℃のときの第1の実施形態に係るセンサ回路装置の差動増幅回路の出力VO3の電圧値を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例を示す回路構成図である。 本発明の第2の実施形態に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。 第4の検出回路23の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 第4の検出回路23の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 測定対象の温度が180℃と140℃のときの第2の実施形態に係るセンサ回路装置の差動増幅回路の出力VO3の電圧値を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例を示す回路構成図である。 第5の検出回路24の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 第5の検出回路24の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 第5の検出回路24の抵抗の抵抗値とサーミスタの抵抗値を示すグラフである。 測定対象の温度が180℃と140℃のときの第2の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例の差動増幅回路の出力VO3の電圧値を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。 比較例1に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。 測定対象の温度が180℃と140℃のときの比較例1に係るセンサ回路装置の差動増幅回路の出力VO3の電圧値を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明のセンサ回路を用いた第1の実施形態に係るセンサ回路装置100の構成について説明する。図1は、本発明のセンサ回路を用いた第1の実施形態に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。なお、本実施形態では、熱源の温度を非接触で測定するセンサ回路装置を用いて説明する。すなわち、測定対象は熱源であり、測定対象の物理量は温度である。
センサ回路装置100は、図1に示されるように、電源V1と、第1の検出回路21と、第2の検出回路11と、電源V2と、差動増幅回路31と、A/D(アナログ/デジタル)変換回路41と、を有する。
電源V1は、第1の検出回路21および第2の検出回路11に直流電圧を供給する。電源V1としては、それぞれの回路出力へのノイズの影響を抑制するため、安定化した定電圧電源が用いられる。また、電源V1は、第1の極と第2の極を有する。本実施形態では、第1の極を正極、第2の極を負極として説明する。以下、第1の極は「正極」と記し、第2の極は「負極」と記す。
第1の検出回路21は、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。第1の検出回路21は、電源V1の正極に接続される第1のサーミスタTh1と、第1のサーミスタTh1に直列接続されるとともに電源V1の負極に接続される第2のサーミスタTh2と、第1のサーミスタTh1に並列接続される第1の抵抗R1と、第2のサーミスタTh2に並列接続される第2の抵抗R2で構成されている。
第1のサーミスタTh1は、測定対象の物理量である熱源から放射される赤外線の熱量の影響を受けるように配置されている。つまり、第1のサーミスタTh1は、熱源から放射される赤外線の熱量の影響を受けたとき、第1のサーミスタTh1の温度が変化することにより抵抗値が変化することとなる。この第1のサーミスタTh1の温度は、周囲温度と熱源から放射される赤外線の熱量の影響により加わる温度で抵抗値が決まる。
第1のサーミスタTh1としては、金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタが用いられる。サーミスタの特性は、任意の温度TA[K]およびTB[K]におけるサーミスタの抵抗値をRA、RB、サーミスタ定数をB(B定数)とすると、以下の式(1)のように近似される。なお、B定数はその値が大きいほど、温度変化に対する抵抗変化率が大きいことを意味する。
RA=RB×eB(1/TA−1/TB) 式(1)
第2のサーミスタTh2は、測定対象の物理量である熱源から放射される赤外線の熱量の影響が低減されるように配置されている。つまり、第2のサーミスタTh2の温度は、周囲温度であり、この温度により抵抗値が決まる。ここで、第2のサーミスタTh2は、熱源から放射される熱量の影響を全く受けない位置に配置されると好ましいが、機能的に問題ない程度で、第2のサーミスタTh2が熱源から放射される赤外線の熱量の影響を受ける位置に配置しても良い。
第2のサーミスタTh2は、第1のサーミスタTh1と同様に、金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTCサーミスタが用いられる。
第1の検出回路21は、電源V1から供給される直流電圧を第1のサーミスタTh1と第1の抵抗R1の並列回路と、第2のサーミスタTh2と第2の抵抗R2の並列回路とで分圧した電圧を出力VO1として出力する。すなわち、第1の検出回路の出力VO1は、電源V1から供給される直流電圧値をVr1、第1のサーミスタTh1の抵抗値をRth1、第1の抵抗R1の抵抗値をRr1、第2のサーミスタTh2の抵抗値をRth2、第2の抵抗R2の抵抗値をRr2とすると、以下の式(2)の関係を満たすこととなる。
VO1=Vr1×Rth2×Rr2/(Rth2+Rr2)/{Rth1×Rr1/(Rth1+Rr1)+Rth2×Rr2/(Rth2+Rr2)} 式(2)
第1の抵抗R1と第1のサーミスタTh1の合成抵抗と第2の抵抗R2と第2のサーミスタTh2の合成抵抗は、高温のとき抵抗(R1,R2)よりサーミスタ(Th1,Th2)が支配的になるため、第1の検出回路21の出力VO1は、電源V1の直流電圧値Vr1を第1のサーミスタTh1の抵抗値と第2のサーミスタTh2の抵抗値で分圧した出力となる。測定対象の物理量の影響がないとき、第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の定数が同じ場合は、(電源V1の直流電圧Vr1)/2の電圧値が、第1の検出回路21の出力VO1になる。第1のサーミスタTh1が測定対象の赤外線の影響を受けると、サーミスタ(Th1,Th2)の分圧比が変化する。このとき、周囲温度が低くなるに従い、分圧比は大きくなる。つまり、本発明の第1の実施形態では、出力VO1の電圧値が高くなる。しかしながら、周囲温度が低温になるにつれ、上述した合成抵抗は、サーミスタ(Th1,Th2)に並列接続された抵抗(R1,R2)の効果が出始めるため、2つの合成抵抗値の比が抑制され、更に低い周囲温度のときは、合成抵抗値の比が小さくなる方向に動く。つまり、出力VO1の電圧値が逆に低くなる。感度(周囲温度が同一のときの測定対象の物理量の変化分に対する第1の検出回路の出力電圧変化)についても同様な動きをし、第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の直列接続は、周囲温度が低温になるに従い、感度が高くなる特性を持つ。この第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2に第1の抵抗R1と第2の抵抗R2をそれぞれ並列接続することで、周囲温度の低温側の高い感度を抑制することができる。第1の抵抗R1と第2の抵抗R2の抵抗値は、測定対象の物理量の影響を受けていないときの第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定することで、低温側での感度抑制する周囲温度を調整できる。この結果、第1の検出回路21の出力VO1は、感度の平坦部分を周囲温度の使用温度範囲内に持たせることができるようになる。
第1のサーミスタTh1の抵抗値と第1の抵抗R1の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第1のサーミスタTh1の抵抗値をRth1L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第1のサーミスタTh1の抵抗値をRth1H、第1の抵抗R1の抵抗値をRr1とすると、以下の式(3)の関係を満たすこととなる。
Rth1L>Rr1>Rth1H 式(3)
同様に、第2のサーミスタTh2の抵抗値と第2の抵抗R2の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第2のサーミスタTh2の抵抗値をRth2L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第2のサーミスタTh2の抵抗値をRth2H、第2の抵抗R2の抵抗値をRr2とすると、以下の式(4)の関係を満たすこととなる。
Rth2L>Rr2>Rth2H 式(4)
以上のような回路構成及び定数を決定することより、周囲温度の使用温度範囲に感度の平坦化部分を持たせることができる。この第1の検出回路21の出力VO1は、差動増幅回路31に接続される。
第2の検出回路11は、周囲温度を検知するための回路である。第2の検出回路11は、電源V1の正極に接続される第3の抵抗R3と、電源V1の負極に接続される第3のサーミスタTh3の直列回路で構成されている。
第3のサーミスタTh3は、第2のサーミスタTh2と同様に測定対象の物理量である熱源から放射される赤外線の熱量の影響が低減されるように配置されている。つまり、第3のサーミスタTh3の温度は、周囲温度であり、この温度により抵抗値が決まる。
第3のサーミスタTh3は、第1のサーミスタTh1、第2のサーミスタTh2と同様に、金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTCサーミスタが用いられる。
第2の検出回路11は、電源V1から供給される直流電圧を第3の抵抗R3と第3のサーミスタTh3により分圧した電圧を出力VO2として出力する。すなわち、第2の検出回路11の出力VO2は、電源V1から供給される直流電圧値をVr1、第3の抵抗R3の抵抗値をRr3、第3のサーミスタTh3の抵抗値をRth3とすると、以下の式(5)の関係を満たすこととなる。
VO2=Vr1×Rth3/(Rth3+Rr3) 式(5)
この第2の検出回路11の出力VO2は、A/D変換回路41に接続される。
第1の検出回路21と差動増幅回路31の間、及び第2の検出回路11とA/D変換回路41の間にボルテージフォロワを置いてもよい。ボルテージフォロワは、高インピーダンス信号を低インピーダンス信号に変換する回路である。第1の検出回路21の出力及び第2の検出回路11の出力は、一般的に高インピーダンス信号であるため、ボルテージフォロワを経由することで低インピーダンス信号に変換し、次段に接続される差動増幅回路31及びA/D変換回路41に減衰の影響が少ない電圧を伝えることができる。
電源V2は、差動増幅回路31の比較用入力電圧として使用する。抵抗分割などで電圧を生成してもよい。電源V2の電圧値は、後段のA/D変換回路41の入力電圧範囲を有効に使うために、測定対象の物理量の影響がないときの第1の検出回路21の出力VO1に近い電圧値が好ましい。
差動増幅回路31は、2つの入力電圧の差分を一定係数で増幅する回路である。差動増幅回路30は、第1の検出回路21の出力VO1と電源V2の電圧の差分を取り、この差分のみを増幅させている。電源V2の電圧値は、差動増幅回路31の基準電圧となり、第1の検出回路21の出力VO1の感度に無効な電圧成分を除去する電圧値に設定することが好ましい。差動増幅回路31は、2つの入力電圧の差分を増幅させた電圧を出力VO3として出力し、次段のA/D変換回路41に入力される。電源V2から供給される直流電圧値をVr2、第1の検出回路21の出力をVO1、差動増幅回路31の増幅率をA1とすると、差動増幅回路31の出力VO3は、以下の式(6)の関係を満たすこととなる。
VO3=(VO1−Vr2)×A1 式(6)
差動増幅回路31の増幅率A1は、次段のA/D変換回路41の入力電圧範囲内で出来る限り大きな入力電圧になるように設定する。以上のように、本実施形態に係るセンサ回路装置100の回路構成及び定数を設定することにより、周囲温度の使用温度範囲内で高い感度で平坦化されているため、どの周囲温度に対しても出力VO3の電圧あたりの対象物温度の変化分が小さくなる。その結果、測定対象の温度精度を上げることができる。
A/D変換回路41は、アナログ値をデジタル値に変換する回路である。本実施形態では、差動増幅回路31の出力VO3と第2の検出回路11の出力VO2をデジタル値に変換する。アナログ値からデジタル値に変換する場合、1ビット分の電圧、つまり非接触温度センサの場合は1ビット分の温度が小さいほど温度精度が上がる。高精度にするには、分解能が高いA/D変換回路41を使うこと、そして入力電圧を大きくすることが考えられる。したがってA/D変換回路41の入力電圧範囲内で出来る限り大きな入力電圧にすると精度を向上することができる。なお、図1では図示していないが、A/D変換回路41によってデジタル値に変換された値は、マイクロコンピュータに取り込まれ、温度変換テーブルもしくは関数により変換して熱源の温度を検出する。
以上のように、本実施形態に係るセンサ回路装置100において、測定対象の物理量の影響を受ける第1のサーミスタTh1と測定対象の物理量の影響が低減された第2のサーミスタTh2を直列接続し、この接続点を出力とすることで、周囲温度の低温側で感度(周囲温度が同一のときの測定対象の物理量の変化分に対する第1の検出回路の出力電圧変化)が高くなる特性となり、この第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2に第1の抵抗R1と第2の抵抗R2をそれぞれ並列接続することで、周囲温度の低温側での高い感度を抑え、更に、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2の抵抗値を、それぞれ並列接続される測定対象の物理量の影響を受けていないときの第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在させることで、感度の緩やかなピーク部分が使用温度範囲に現れるようになり、周囲温度に対する感度を平坦化に近づけることが可能となる。その結果、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制することができる。
(第1の実施形態の変形例)
次に、図4を参照して、本発明のセンサ回路を用いた第1の実施形態に係るセンサ回路装置100の変形例であるセンサ回路装置200の構成について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例を示す回路構成図である。
本変形例に係るセンサ回路装置200は、電源V1と、第2の検出回路11と、第2の電源V2と、差動増幅回路31と、A/D変換回路41について、第1の実施形態に係るセンサ回路装置100と同様である。本変形例では、第1の検出回路21の代わりに、第3の検出回路22を備えている点において、第1の実施形態の係るセンサ回路装置100と相違する。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第3の検出回路22は、第1の実施形態に係るセンサ回路装置100における第1の検出回路21と同様に、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。本変形例に係るセンサ回路装置200と第1の実施形態に係るセンサ回路装置100の具体的な相違点は、抵抗R19と抵抗R20の有無である。サーミスタは、高温で抵抗値が小さくなるため、直列接続された第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の抵抗値が小さいと電流が増加しサーミスタが熱暴走することが考えられる。図4に示すように、直列接続された第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の電流経路に抵抗を配置することで、サーミスタの熱暴走を防ぐことができる。第3の検出回路22では、抵抗R19と抵抗R20を配置したが、どちらか1方の抵抗だけでも構わない。またこの抵抗は、サーミスタに流れる電流経路なら、どこに配置しても構わない。
(第2の実施形態)
次に、図5を参照して、本発明のセンサ回路を用いた第2の実施形態に係るセンサ回路装置300の構成について説明する。図5は、本発明のセンサ回路を用いた第2の実施形態に係るセンサ回路装置300を示す回路構成図である。なお、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300も熱源の温度を非接触で測定するセンサ回路装置を用いて説明する。すなわち、測定対象は熱源であり、測定対象の物理量は温度である。
本発明の第2の実施形態に係るセンサ回路装置300は、電源V1と、第2の検出回路11と、第2の電源V2と、差動増幅回路31と、A/D変換回路41について、第1の実施形態に係るセンサ回路装置100と同様である。センサ回路装置300は、第1の検出回路21の代わりに第4の検出回路23を備えている点において、第1の実施形態に係るセンサ回路装置100と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第4の検出回路23は、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。第4の検出回路23は、第4のサーミスタTh4、第5のサーミスタTh5、第6のサーミスタTh6、第7のサーミスタTh7が直列接続されている。第4の抵抗R4は、第4のサーミスタTh4と並列接続され、第7の抵抗R7は、第7のサーミスタTh7と並列接続されている。第4のサーミスタTh4と第4の抵抗R4の合成抵抗は、この合成抵抗値をRA1、第4の抵抗R4の抵抗値をRr4、第4のサーミスタTh4の抵抗値をRth4とすると、以下の式(7)の関係を満たすこととなる。
RA1=Rr4×Rth4/(Rr4+Rth4) 式(7)
第7のサーミスタTh7と第7の抵抗R7の合成抵抗は、この合成抵抗値をRA2、第7の抵抗R7の抵抗値をRr7、第7のサーミスタTh7の抵抗値をRth7とすると、以下の式(8)の関係を満たすこととなる。
RA2=Rr7×Rth7/(Rr7+Rth7) 式(8)
第5の抵抗R5は、第4の抵抗R4とサーミスタ(Th4,Th5)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA3、第5の抵抗R5の抵抗値をRr5、第5のサーミスタTh5の抵抗値をRth5とすると、以下の式(9)の関係を満たすこととなる。
RA3=Rr5×(RA1+Rth5)/(Rr5+RA1+Rth5) 式(9)
第6の抵抗R6は、第7の抵抗R7とサーミスタ(Th7,Th6)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA4、第6の抵抗R6の抵抗値をRr6とすると、以下の式(10)の関係を満たすこととなる。
RA4=Rr6×(RA2+Rth6)/(Rr6+RA2+Rth6) 式(10)
サーミスタ(Th4,Th5,Th6,Th7)は、サーミスタ(Th1,Th2,Th3)と同様に金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTCサーミスタが用いられる。
第4の検出回路23は、電源V1から供給される直流電圧を上述した式(9)及び式(10)の合成抵抗値RA3と合成抵抗値RA4により分圧した電圧を出力VO5として出力する。すなわち、第4の検出回路23の出力VO5は、電源V1から供給される直流電圧値をVr1、抵抗(R4,R5)とサーミスタ(Th4,Th5)の合成抵抗の抵抗値をRA3、抵抗(R6,R7)とサーミスタ(Th6,Th7)の合成抵抗値をRA4とすると、以下の式(11)の関係を満たすこととなる。
VO5=Vr1×RA4/(RA3+RA4) 式(11)
第4のサーミスタTh4と第7のサーミスタTh7及び第5のサーミスタTh5と第6のサーミスタTh6及び第4の抵抗R4と第7の抵抗R7及び第5の抵抗R5と第6の抵抗R6の定数は、それぞれ等しいことが好ましい。この場合、第4の抵抗R4と第4のサーミスタTh4の並列回路は、第7の抵抗R7と第7のサーミスタTh7の並列回路と同様な周囲温度において感度抑制の働きを行い、第5の抵抗R5と、第4の抵抗R4とサーミスタ(Th4,Th5)の合成抵抗の並列回路は、第6の抵抗R6と、第7の抵抗R7とサーミスタ(Th6,Th7)の合成抵抗との並列回路と同様な周囲温度において感度抑制の働きを行う。つまり、第4の検出回路23の出力VO5は、2箇所の周囲温度において感度抑制することができるため、感度をより平坦化することが可能となる。
この平坦化させた感度を周囲温度の使用温度範囲に持たせるには、低温で感度が高くなるのを抑える第1の感度制御として、第4の抵抗R4と第7の抵抗R7を測定対象の物理量の影響を受けていないときの第4のサーミスタTh4と第7のサーミスタTh7の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度の使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。更に低温で感度が高くなるのを抑える第2の感度制御として、第5の抵抗R5と第6の抵抗R6は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th4,Th5)と第4の抵抗R4との合成抵抗と、同じく測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th6,Th7)と第7の抵抗R7の合成抵抗の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度の使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。
第4の抵抗R4は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第4のサーミスタTh4の抵抗値をRth4L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第4のサーミスタTh4の抵抗値をRth4H、第4の抵抗R4の抵抗値をRr4とすると、以下の式(12)の関係を満たすこととなる。
Rth4L>Rr4>Rth4H 式(12)
同様に、第4の抵抗R7は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第7のサーミスタTh7の抵抗値をRth7L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第7のサーミスタTh7の抵抗値をRth7H、第7の抵抗R7の抵抗値をRr7とすると、以下の式(13)の関係を満たすこととなる。
Rth7L>Rr7>Rth7H 式(13)
第5の抵抗R5の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th4,Th5)と第4の抵抗R4の合成抵抗の抵抗値をRA5L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th4,Th5)と第4の抵抗R4の合成抵抗の抵抗値をRA5H、第5の抵抗R5の抵抗値をRr5とすると、以下の式(14)の関係を満たすこととなる。
RA5L>Rr5>RA5H 式(14)
同様に第6の抵抗R6の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th7,Th6)と第7の抵抗R7の合成抵抗の抵抗値をRA6L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th7,Th6)と第7の抵抗R7の合成抵抗の抵抗値をRA6H、第5の抵抗R6の抵抗値をRr6とすると、以下の式(15)の関係を満たすこととなる。
RA6L>Rr6>RA6H 式(15)
第5の抵抗R5の抵抗値Rr5と第4の抵抗R4の抵抗値Rr4及び第6の抵抗R6の抵抗値Rr6と第7の抵抗R7の抵抗値Rr7は、以下の式(16)と式(17)の関係を満たすこととなる。
Rr5>Rr4 式(16)
Rr6>Rr7 式(17)
以上のように、感度を2箇所の周囲温度で設定することによって、感度をより平坦化することが可能となる。この第4の検出回路23の出力VO5は、差動増幅回路31に接続される。
第4の検出回路23と差動増幅回路31の間にボルテージフォロワを置いてもよい。ボルテージフォロワは、高インピーダンス信号を低インピーダンス信号に変換する回路である。第4の検出回路23の出力は、一般的に高インピーダンス信号であるため、ボルテージフォロワを経由することで低インピーダンス信号に変換し、次段に接続される差動増幅回路31に減衰の影響が少ない電圧を伝えることができる。
(第2の実施形態の変形例)
次に、図9を参照して、本発明のセンサ回路を用いた第2の実施形態に係るセンサ回路装置300の変形例であるセンサ回路装置400の構成について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例を示す回路構成図である。
本変形例に係るセンサ回路装置400は、電源V1と、第2の検出回路11と、第2の電源V2と、差動増幅回路31と、A/D変換回路41について、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300と同様である。本変形例では、第4の検出回路23の代わりに、第5の検出回路24を備えている点において、第2の実施形態の係るセンサ回路装置300と相違する。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第5の検出回路24は、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300における第4の検出回路23と同様に、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。第5の検出回路24は、第8のサーミスタTh8と第9のサーミスタTh9と第10のサーミスタTh10と第11のサーミスタTh11と第12のサーミスタTh12と第13のサーミスタTh13が直列接続されている。第8の抵抗R8は、第8のサーミスタTh8と並列接続され、第13の抵抗R13は、第13のサーミスタTh13と並列接続されている。
第8のサーミスタTh8と第8の抵抗R8の合成抵抗をRA7とし、第8の抵抗R8の抵抗値をRr8、第8のサーミスタTh8の抵抗値をRth8とすると、合成抵抗値をRA7は、以下の式(18)の関係を満たすこととなる。
RA7=Rr8×Rth8/(Rr8+Rth8) 式(18)
同様に第13のサーミスタTh13と第13の抵抗R13の合成抵抗をRA8とし、第13の抵抗R13の抵抗値をRr13、第13のサーミスタTh13の抵抗値をRth13とすると、合成抵抗値をRA8は、以下の式(19)の関係を満たすこととなる。
RA8=Rr13×Rth13/(Rr13+Rth13) 式(19)
第9の抵抗R9は、第8の抵抗R8とサーミスタ(Th8,Th9)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA9、第9の抵抗R9の抵抗値をRr9とすると、合成抵抗RA9は、以下の式(20)の関係を満たすこととなる。
RA9=Rr9×(RA8+Rth9)/(Rr9+RA8+Rth9) 式(20)
同様に第12の抵抗R12は、第13の抵抗R13とサーミスタ(Th12,Th13)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA10、第12の抵抗R12の抵抗値をRr12とすると、合成抵抗RA10は、以下の式(21)の関係を満たすこととなる。
RA10=Rr12×(RA9+Rth12)/(Rr12+RA9+Rth12) 式(21)
第10の抵抗R10は、抵抗(R8,R9)とサーミスタ(Th8,Th9,Th10)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA11、第10の抵抗R10の抵抗値をRr10とすると、合成抵抗RA11は、以下の式(22)の関係を満たすこととなる。
RA11=Rr10×(RA10+Rth10)/(Rr10+RA10+Rth10) 式(22)
同様に第11の抵抗R11は、抵抗(R12,R13)とサーミスタ(Th11,Th12,Th13)の合成抵抗と並列接続される。この合成抵抗をRA12、第11の抵抗R11の抵抗値をRr11とすると、合成抵抗RA12は、以下の式(23)の関係を満たすこととなる。
RA12=Rr11×(RA11+Rth11)/(Rr11+RA11+Rth11) 式(23)
第8のサーミスタTh8と第9のサーミスタTh9と第10のサーミスタTh10と第11のサーミスタTh11と第12のサーミスタTh12と第13のサーミスタTh13は、サーミスタ(Th1,Th2,Th3,Th4,Th5,Th6,Th7)と同様に金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTCサーミスタが用いられる。
第5の検出回路24は、電源V1から供給される直流電圧を上述した式(22)及び式(23)の合成抵抗値RA11と合成抵抗値RA12により分圧した電圧を出力VO6として出力する。すなわち、第5の検出回路24の出力VO6は、電源V1から供給される直流電圧値をVr1、抵抗(R8,R9,R10)とサーミスタ(Th8,Th9,Th10)の合成抵抗の抵抗値をRA11、抵抗(R11,R12,R12)とサーミスタ(Th11,Th12,Th13)の合成抵抗の抵抗値をRA12、とすると、以下の式(24)の関係を満たすこととなる。
VO6=Vr1×RA12/(RA11+RA12) 式(24)
第8のサーミスタTh8と第13のサーミスタTh13及び第9のサーミスタTh9と第12のサーミスタTh12及び第10のサーミスタTh10と第11のサーミスタTh11及び第8の抵抗R8と第13の抵抗R13及び第9の抵抗R9と第12の抵抗R12及び第10の抵抗R10と第11の抵抗R11の定数は、それぞれ等しいことが好ましい。この場合、第8の抵抗R8と第8のサーミスタTh8の並列回路は、第13の抵抗R13と第13のサーミスタTh13の並列回路と同じ周囲温度において感度抑制の働きを行い、第9の抵抗R9と、サーミスタ(Th8,Th9)と第8の抵抗R8の合成抵抗との並列回路は、第12の抵抗R12と、サーミスタ(Th12,Th13)と第13の抵抗R13の合成抵抗との並列回路と同じ周囲温度において感度抑制の働きを行う。更に第10の抵抗と、抵抗(R8,R9)とサーミスタ(Th8,Th9,Th10)の合成抵抗との並列回路は、第11の抵抗R11と、抵抗(R12,R13)とサーミスタ(Th11,Th12,Th13)の合成抵抗との並列回路と同じ周囲温度において感度抑制の働きを行う。つまり、第5の検出回路24の出力VO6は、3箇所の周囲温度において感度抑制することができるため、感度をより平坦化することが可能となる。
この平坦化させた感度を周囲温度の使用温度範囲に持たせるには、低温で感度が高くなるのを抑える第1の感度制御として、第8の抵抗R8と第13の抵抗R13を測定対象の物理量の影響を受けていないときの第8のサーミスタTh8と第13のサーミスタTh13の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。更に低温で感度が高くなるのを抑える第2の感度制御として、第9の抵抗R9と第12の抵抗R12は、第8の抵抗R8と測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th8,Th9)の合成抵抗と、第13の抵抗R13と測定対象の赤外線の影響を受けていないときのサーミスタ(Th12,Th13)の合成抵抗の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。更に低温で感度が高くなるのを抑える第3の感度制御として、第10の抵抗R10と第11の抵抗R11は、抵抗(R8,R9)と測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th8,Th9,Th10)の合成抵抗と、抵抗(R12,R13)と測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th11,Th12,Th13)の合成抵抗の抵抗値にそれぞれ等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。
以上より、第8の抵抗R8は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第8のサーミスタTh8の抵抗値をRth8L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第8のサーミスタTh8の抵抗値をRth8H、第8の抵抗R8の抵抗値をRr8とすると、以下の式(25)の関係を満たすこととなる。
Rth8L>Rr8>Rth8H 式(25)
同様に、第13の抵抗R13は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第13のサーミスタTh13の抵抗値をRth13L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第13のサーミスタTh13の抵抗値をRth13H、第13の抵抗の抵抗値をRr13とすると、以下の式(26)の関係を満たすこととなる。
Rth13L>Rr13>Rth13H 式(26)
第9の抵抗R9の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th8,Th9)と第8の抵抗R8の合成抵抗の抵抗値をRA13L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th8,Th9)と第8の抵抗R8の合成抵抗の抵抗値をRA13H、第9の抵抗R9の抵抗値をRr9とすると、以下の式(27)の関係を満たすこととなる。
RA13L>Rr9>RA13H 式(27)
同様に第12の抵抗R12の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th12,Th13)と第13の抵抗R13の合成抵抗の抵抗値をRA14L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th12,Th13)と第13の抵抗R13の合成抵抗の抵抗値をRA14H、第12の抵抗R12の抵抗値をRr12とすると、以下の式(28)の関係を満たすこととなる。
RA14L>Rr12>RA14H 式(28)
第10の抵抗R10の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th8,Th9,Th10)と抵抗(R8,R9)の合成抵抗の抵抗値をRA15L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th8,Th9,Th10)と抵抗(R8,R9)の合成抵抗の抵抗値をRA15H、第10の抵抗R10の抵抗値をRr10とすると、以下の式(29)の関係を満たすこととなる。
RA15L>Rr10>RA15H 式(29)
同様に第11の抵抗R11の抵抗値は、使用温度範囲の最低周囲温度のときのサーミスタ(Th11,Th12,Th13)と抵抗(R12,R13)の合成抵抗の抵抗値をRA16L、使用温度範囲の最高周囲温度のときのサーミスタ(Th11,Th12,Th13)と抵抗(R12,R13)の合成抵抗の抵抗値をRA16H、第11の抵抗R11の抵抗値をRr11とすると、以下の式(30)の関係を満たすこととなる。
RA16L>Rr11>RA16H 式(30)
第10の抵抗R10の抵抗値Rr10と第9の抵抗R9の抵抗値Rr9と第8の抵抗R8の抵抗値Rr8及び第11の抵抗R11の抵抗値Rr11と第12の抵抗R12の抵抗値Rr12と第13の抵抗R13の抵抗値Rr13は、以下の式(31)と式(32)の関係を満たすこととなる。
Rr10>Rr9>Rr8 式(31)
Rr11>Rr12>Rr13 式(32)
以上のように、感度を3箇所の周囲温度で設定できることによって、感度をより平坦化することが可能となる。センサ回路装置300の第4の検出回路23にサーミスタと抵抗を付加してセンサ回路装置400の第5の検出回路24に示したように、更にサーミスタと抵抗を同様に付加することで、感度を複数の箇所の周囲温度で設定することができ、更なる感度の平坦化を実現することが可能となる。この第5の検出回路24の出力VO6は、差動増幅回路31に接続される。
(第3の実施形態)
次に、図14を参照して、本発明のセンサ回路を用いた第3の実施形態に係るセンサ回路装置500の構成について説明する。図14は、本発明のセンサ回路を用いた第3の実施形態に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。なお、第3の実施形態に係るセンサ回路装置500も熱源の温度を非接触で測定するセンサ回路装置を用いて説明する。すなわち、測定対象は熱源であり、測定対象の物理量は温度である。
本発明の第3の実施形態に係るセンサ回路装置500は、電源V1と、第2の検出回路11と、第2の電源V2と、差動増幅回路31と、A/D変換回路41について、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300と同様である。センサ回路装置500は、第4の検出回路23の代わりに第6の検出回路25を備えている点において、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300と異なっている。以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第6の検出回路25は、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。第6の検出回路25は、第14のサーミスタTh14、第15のサーミスタTh15、第16のサーミスタTh16、第17のサーミスタTh17が直列接続されている。抵抗は、各サーミスタそれぞれに並列接続されている。つまり、第14の抵抗R14は、第14のサーミスタTh14と、第15の抵抗R15は、第15のサーミスタTh15と、第16の抵抗R16は、第16のサーミスタTh16と、第17の抵抗R17は、第17のサーミスタTh17とそれぞれ並列接続されている。抵抗(R14,R15)とサーミスタ(Th14,Th15)の合成抵抗は、この合成抵抗値をRA17、第14の抵抗R14の抵抗値をRr14、第15の抵抗R15の抵抗値をRr15、第14のサーミスタTh14の抵抗値をRth14、第15のサーミスタTh15の抵抗値をRth15とすると、以下の式(33)の関係を満たすこととなる。
RA17=Rr14×Rth14/(Rr14+Rth14)+Rr15×Rth15/(Rr15+Rth15) 式(33)
同様に、抵抗(R16,R17)とサーミスタ(Th16,Th17)の合成抵抗は、この合成抵抗値をRA18、第16の抵抗R16の抵抗値をRr16、第17の抵抗R17の抵抗値をRr17、第16のサーミスタTh16の抵抗値をRth16、第17のサーミスタTh17の抵抗値をRth17とすると、以下の式(34)の関係を満たすこととなる。
RA18=Rr16×Rth16/(Rr16+Rth16)+Rr17×Rth17/(Rr17+Rth17) 式(34)
サーミスタ(Th14,Th15,Th16,Th17)は、サーミスタ(Th1,Th2,Th3,Th4,Th5,Th6,Th7,Th8,Th9,Th10,Th11,Th12,Th13)と同様に金属酸化物を主成分とする負の抵抗温度係数を持つNTCサーミスタが用いられる。
第6の検出回路25は、電源V1から供給される直流電圧を上述した式(32)及び式(33)の合成抵抗値RA17と合成抵抗値RA18により分圧した電圧を出力VO7として出力する。すなわち、第6の検出回路25の出力VO7は、電源V1から供給される直流電圧値をVr1、抵抗(R14,R15)とサーミスタ(Th14,Th15)の合成抵抗の抵抗値をRA17と、抵抗(R16,R17)とサーミスタ(Th16,Th17)の合成抵抗の抵抗値をRA18とすると、以下の式(35)の関係を満たすこととなる。
VO5=Vr1×RA18/(RA17+RA18) 式(35)
第6の検出回路25の出力VO5は、第2の実施形態に係るセンサ回路装置300と同様に2箇所の周囲温度において感度制御を行うことができるため、感度を平坦化することが可能である。この平坦化させた感度を周囲温度の使用温度範囲に持たせるには、抵抗(R14,R15,R16,R17)がそれぞれ並列接続される測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th14,Th15,Th16,Th17)の抵抗値に等しくなる周囲温度の使用温度範囲内に存在するように回路定数を設定する。
つまり、第14の抵抗R14は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第14のサーミスタTh14の抵抗値をRA14L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第14のサーミスタTh14の抵抗値をRA14H、第14の抵抗R14の抵抗値をRr14とすると、以下の式(36)の関係を満たすこととなる。
RA14L>Rr14>RA14H 式(36)
同様に、第15の抵抗R15は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第15のサーミスタTh15の抵抗値をRA15L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第15のサーミスタTh15の抵抗値をRA15H、第15の抵抗R15の抵抗値をRr15とすると、以下の式(37)の関係を満たすこととなる。
RA15L>Rr15>RA15H 式(37)
同様に、第16の抵抗R16と第16のサーミスタTh16の関係は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第16のサーミスタTh16の抵抗値をRA16L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第16のサーミスタTh16の抵抗値をRA16H、第16の抵抗R16の抵抗値をRr16とすると、以下の式(38)の関係を満たすこととなる。
RA16L>Rr16>RA16H 式(38)
同様に、第17の抵抗R17と第17のサーミスタTh17の関係は、使用温度範囲の最低周囲温度のときの第17のサーミスタTh17の抵抗値をRA17L、使用温度範囲の最高周囲温度のときの第17のサーミスタTh17の抵抗値をRA17H、第17の抵抗R17の抵抗値をRr17とすると、以下の式(39)の関係を満たすこととなる。
RA17L>Rr17>RA17H 式(39)
第3の実施形態に係るセンサ回路装置500の第6の検出回路25は、2箇所の周囲温度において、感度を設定できる回路例あり、サーミスタと抵抗の並列接続を同様に付加して、複数の個所の周囲温度において感度を設定することで、感度をより平坦化してすることが可能である。
第6の検出回路25と差動増幅回路31の間にボルテージフォロワを置いてもよい。ボルテージフォロワは、高インピーダンス信号を低インピーダンス信号に変換する回路である。第5の検出回路25の出力は、一般的に高インピーダンス信号であるため、ボルテージフォロワを経由することで低インピーダンス信号に変換し、次段に接続される差動増幅回路31に減衰の影響が少ない電圧を伝えることができる。
以下、本実施形態によって熱源の温度の検出精度の低下を抑制できることを実施例1、2、3と比較例1とによって具体的に示す。但し、本発明はこれらに限定されない。実施例1、2、3と比較例1では、温度に対するサーミスタの抵抗値、差動増幅回路の出力、感度の温度特性をシミュレーションした。
実施例1では、上述した第1の実施形態に係るセンサ回路装置100を用いた。実施例2では、上述した第2の実施形態に係るセンサ回路装置300を用いた。実施例3では、上述した第2の実施形態に係るセンサ回路装置の変形例を示すセンサ回路装置400を用いた。比較例1では、図15に示されるセンサ回路装置600を用いた。図15は、比較例1に係るセンサ回路装置を示す回路構成図である。
まず、比較例1に係るセンサ回路装置600の構成について説明する。センサ回路装置600は、図15に示されるように、電源V1と、第7の検出回路26と、第2の検出回路11と、差動増幅回路31と、A/D変換回路41と、を有する。
第7の検出回路26は、熱源から放射される赤外線を検知するための回路である。 第7の検出回路26は、電源V1の正極に接続される第21の抵抗R21と電源V1の負極に接続される第21のサーミスタTh21の直列回路で構成されている。第21のサーミスタTh21は、熱源から放射される赤外線の熱量の影響を受けるように配置されている。つまり、第21のサーミスタTh21は、熱源から放射される赤外線の熱量の影響を受けたとき、第21のサーミスタTh21の温度が変化することにより抵抗値が変化することとなる。この第21のサーミスタTh21の温度は、周囲温度と熱源から放射される赤外線の熱量の影響により加わる温度で抵抗値が決まる。第2の検出回路11は、周囲温度を検知するための回路である。第2の検出回路11は、電源V1の正極に接続される第3の抵抗R3と電源V1の負極に接続される第3のサーミスタTh3の直列回路で構成されている。つまり、第2のサーミスタTh2の温度は、周囲温度であり、この温度により抵抗値が決まる。第7の検出回路26の出力VO8は、差動増幅回路31に接続され、第2の検出回路11の出力VO2は、差動増幅回路31とA/D変換回路41に接続される。差動増幅回路31は、2つの入力電圧の差分を一定係数で増幅する回路である。差動増幅回路31の出力VO3は、A/D変換回路41に接続される。A/D変換回路41は、アナログ値をデジタル値に変換する回路である。つまり、差動増幅回路31の出力VO3と第2の検出回路11の出力VO2のアナログ値をデジタル値に変換する。なお、図15では図示していないが、A/D変換回路41によってデジタル値に変換された値は、マイクロコンピュータに取り込まれ、温度変換テーブルもしくは関数により変換して熱源の温度を検出する。
続いて、図2及び図3を参照して、実施例1のセンサ回路装置100の温度特性を示す。センサ回路装置100の各定数は、熱源から放射される赤外線を検知するための第1の検出回路21の抵抗(R1,R2)の抵抗値を2200kΩ、サーミスタ(Th1,Th2)の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、周囲温度を検知するための第2の検出回路11の第3の抵抗R3の抵抗値を150kΩ、第3のサーミスタTh3の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、差動増幅回路31の増幅率を1.6倍と設定した。増幅率は、測定対象の温度が180℃ときに、差動増幅回路31の出力VO3の電圧値が1V程度になるように設定した。また、周囲温度の使用温度範囲を−20℃から80℃とした。
図2は、第1の検出回路21の周囲温度に対するサーミスタの抵抗値を示すグラフである。第1のサーミスタTh1と第2のサーミスタTh2の定数は、同じ定数を設定しているため、同じ環境下では同じ特性を示す。図2の51は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th1,Th2)の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。第1の抵抗R1と第2の抵抗R2も同じ定数に設定しているため、同じ特性を示す。抵抗(R1,R2)の抵抗値52とサーミスタ(Th1,Th2)の抵抗値51の交点aが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、第1のサーミスタTh1の抵抗値と第1の抵抗R1の抵抗値が一致し、また第2のサーミスタTh2の抵抗値と第2の抵抗R2の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。この結果、図3に示すように、周囲温度が−20℃から80℃の範囲で感度が平坦化に近づく。
図3は、センサ回路装置100の差動増幅回路31の出力VO3の電圧と感度の温度特性を示す。熱源温度が180℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧53と熱源温度が140℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧54の差分を感度55に示す。感度55のピーク値bを100%とすると、感度のボトム値cは73%になる。つまり、周囲温度に対する感度が平均化しているため、ある特定の周囲温度のときに温度変化が小さいことにならず、使用温度領域で熱源の温度の検出精度を均一化することができる。
続いて、図6、図7及び図8を参照して、実施例2のセンサ回路装置300の温度特性を示す。センサ回路装置300の各定数は、熱源から放射される赤外線を検知するための第4の検出回路23の抵抗(R4,R7)の抵抗値を450kΩ、抵抗(R5,R6)の抵抗値を3000kΩ、サーミスタ(Th4,Th7)の25℃時の抵抗値を660kΩ、B定数を4750K、サーミスタ(Th5,Th6)の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、周囲温度を検知するための第2の検出回路11の第3の抵抗R3の抵抗値を150kΩ、第3のサーミスタTh3の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、差動増幅回路31の増幅率を2.1倍と設定した。増幅率は、測定対象の温度が180℃ときに、差動増幅回路31の出力VO3の電圧値が1V程度になるように設定した。サーミスタ(Th4,Th7)は、25℃時の抵抗値が330kΩ、B定数が4750Kのサーミスタを単位サーミスタとし、2個直列接続で使用した。また、周囲温度の使用温度範囲を−20℃から80℃とした。
図6は、第4の検出回路23の周囲温度に対するサーミスタ(Th4,Th7)の抵抗値を示すグラフである。第4のサーミスタTh4と第7のサーミスタTh7の定数は、同じ定数を設定しているため、同じ環境では同じ特性を示す。図6の61は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th4,Th7)の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。第4の抵抗R4と第7の抵抗R7も同じ定数に設定しているため、同じ特性を示す。抵抗(R4,R7)の抵抗値62とサーミスタ(Th4,Th7)の抵抗値62の交点dが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、第1のサーミスタTh1の抵抗値と第1の抵抗R1の抵抗値が一致し、また第2のサーミスタTh2の抵抗値と第2の抵抗R2の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。
図7は、第4の検出回路23の第5の抵抗R5及び第6の抵抗R6と並列接続される回路の周囲温度に対する抵抗値を示すグラフである。つまり、第4の抵抗R4とサーミスタ(Th4,Th5)の合成抵抗又は第7の抵抗R7とサーミスタ(Th6,Th7)の合成抵抗の周囲温度に対する抵抗値を示す。図7の63は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th4,Th5,Th6,Th7)を含んだ上述した合成抵抗の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。抵抗(R5,R6)の抵抗値64とこの合成抵抗の抵抗値63の交点eが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、抵抗(R5,R6)とそれぞれ並列接続される回路の合成抵抗の抵抗値と抵抗(R5,R6)の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。この結果、図8に示すように、周囲温度が−20℃から80℃の範囲で感度が平坦化する。
図8は、センサ回路装置300の差動増幅回路31の出力VO3の電圧と感度の温度特性を示す。熱源温度が180℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧65と熱源温度が140℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧66の差分を感度67に示す。感度67のピーク値fを100%とすると、感度のボトム値gは93%になる。つまり、周囲温度に対する感度が更に平均化してきたため、使用温度領域で熱源の温度の検出精度を均一化することができ、ある特定の周囲温度における感度低下に起因する検出精度の低下を抑制することができる。
続いて、図10と図11と図12と図13を参照して、実施例3のセンサ回路装置400の温度特性を示す。センサ回路装置400の各定数は、熱源から放射される赤外線を検知するための第5の検出回路24の抵抗(R8,R13)の抵抗値を200kΩ、抵抗(R9,R12)の抵抗値を1100kΩ、抵抗(R10,R11)の抵抗値を3700kΩ、サーミスタ(Th8,Th13)の25℃時の抵抗値を990kΩ、B定数を4750K、サーミスタ(Th9,Th12)の25℃時の抵抗値を990kΩ、B定数を4750K、サーミスタ(Th10,Th11)の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、周囲温度を検知するための第2の検出回路11の第3の抵抗R3の抵抗値を150kΩ、第3のサーミスタTh3の25℃時の抵抗値を330kΩ、B定数を4750K、差動増幅回路31の増幅率を2.4倍と設定した。増幅率は、測定対象の温度が180℃ときに、差動増幅回路31の出力VO3の電圧値が1V程度になるように設定した。サーミスタ(Th9,Th10,Th12,Th12)は、25℃時の抵抗値が330kΩ、B定数が4750Kのサーミスタを単位サーミスタとし、3個直列接続で使用した。また、周囲温度の使用温度範囲を−20℃から80℃とした。
図10は、第5の検出回路24の周囲温度に対するサーミスタ(Th8,Th13)の抵抗値を示すグラフである。図10の81は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th8,Th13)の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。抵抗(R8,R13)の抵抗値82とサーミスタ(Th8,Th13)の抵抗値82の交点nが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、第8のサーミスタTh8の抵抗値と第8の抵抗R8の抵抗値が一致し、また第13のサーミスタTh13の抵抗値と第13の抵抗R13の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。
図11は、第5の検出回路25の第9の抵抗R9又は第12の抵抗R12と並列接続される回路の周囲温度に対する抵抗値を示すグラフである。つまり、第8の抵抗R8とサーミスタ(Th8,Th9)の合成抵抗又は第13の抵抗R13とサーミスタ(Th12,Th13)の合成抵抗の周囲温度に対する抵抗値を示す。図11の83は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th8,Th9,Th12,Th13)を含んだ上述した合成抵抗の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。抵抗(R9,R12)の抵抗値84とこの合成抵抗の抵抗値83の交点pが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、抵抗(R5,R6)とそれぞれ並列接続される回路の合成抵抗の抵抗値と抵抗(R5,R6)の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。
図12は、第5の検出回路25の第10の抵抗R10又は第11の抵抗R11と並列接続される回路の周囲温度に対する抵抗値を示すグラフである。つまり、抵抗(R8,R9)とサーミスタ(Th8,Th9,Th10)の合成抵抗又は抵抗(R12,R13)とサーミスタ(Th11,Th12,Th13)の合成抵抗の周囲温度に対する抵抗値を示す。図12の86は、測定対象の物理量の影響を受けていないときのサーミスタ(Th8,Th9,Th10,Th11,Th12,Th13)を含んだ上述した合成抵抗の抵抗値である。つまり、周囲温度の影響のみ受けているときの特性である。抵抗(R10,R11)の抵抗値86とこの合成抵抗の抵抗値85の交点sが、周囲温度の使用温度領域−20℃から80℃内に存在する。つまり、抵抗(R10,R11)とそれぞれ並列接続される回路の合成抵抗の抵抗値と抵抗(R5,R6)の抵抗値が一致する周囲温度が−20℃から80℃内で存在することになる。この結果、図8に示すように、周囲温度が−20℃から80℃の範囲で感度が更に平坦化する。
図13は、差動増幅回路31の出力VO3の電圧と感度の温度特性を示す。熱源温度が180℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧特性87と熱源温度が140℃時の差動増幅回路31の出力VO3の電圧特性88の差分を感度89に示す。感度89のピーク値tを100%とすると、感度のボトム値uは98%になる。つまり、周囲温度に対する感度が更に平均化してきたため、使用温度領域で熱源の温度の検出精度を均一化することができ、ある特定の周囲温度における感度低下に起因する検出精度の低下を抑制することができる。
続いて、図16を参照して、比較例1のセンサ回路装置600の温度特性を示す。センサ回路装置600の各回路定数は、第7の検出回路26の第21の抵抗R21の抵抗値を150kΩ、第21のサーミスタTh21の25℃時の抵抗値が330kΩ、B定数が4750K、第3の検出回路11の第3の抵抗R3の抵抗値を150kΩ、第3のサーミスタTh3の25℃時の抵抗値が330kΩ、B定数が4750K、差動増幅回路31の増幅率を1.6倍と設定した。増幅率は、測定対象の温度が180℃ときに、差動増幅回路31の出力VO3の電圧値が1V程度になるように設定した。また、周囲温度の使用温度範囲を−20℃から80℃とした。
図16において、熱源温度が180℃時の差動増幅回路31の出力VO8は、91の電圧特性となり、熱源温度140℃時の差動増幅回路31の出力VO8は、92の電圧特性となる。熱源温度が180℃時の差動増幅回路31の出力VO8の電圧91と、熱源温度140℃時の差動増幅回路31の出力VO8の電圧92の差分は、感度93の特性となる。感度93は、周囲温度25℃のときにピーク値を持ち、この25℃から離れた周囲温度に行くに従い、感度が低下する。感度93のピーク値yを100%とすると、感度のボトム値wは31%となり、周囲温度に対する感度が著しく低下している。感度が周囲温度によって異なるため、A/D変換回路の1ビットあたりの温度変化が大きく、感度が低い周囲温度では、温度の検出精度が極めて低くなってしまう。熱源温度180℃と熱源温度140℃の差分40℃を、周囲温度が25℃のときは0.36Vの電圧変化があり、周囲温度が−20℃のときは0.11Vの電圧変化がある。これより、周囲温度が25℃のときは、0.11℃/mVとなり、周囲温度が−20℃のときは、0.36℃/mVとなる。つまり、A/D変換回路の1ビットの分解能が1mVの場合では、周囲温度が−20℃のときは、0.36℃以下の温度検出精度はないことになる。
一方、実施例1のセンサ回路装置100では、図3のグラフにおいて最も感度が低い周囲温度である80℃のときでも0.24Vあるため、0.17℃/mVとなり、比較例1のセンサ回路装置600に比べて、大幅に熱源の検出精度の低下を抑制できる。更に実施例2のセンサ回路装置300では、図8において最も感度が低い周囲温度が80℃のときで0.29Vであるため、0.14℃/mV程度となり、感度がピーク値のときの0.13℃/mVと変わらないほど大幅に改善される。更に実施例3のセンサ回路装置400では、図13において最も感度が低い周囲温度が80℃のときで0.30Vであるため、更に改善し0.13℃/mV程度となり、周囲温度の使用温度領域において、0.13℃/mV以下の高い温度検出精度を持つことが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。また、記載した構成要素は、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一なものが含まれる。さらに、記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
また、上記実施形態では熱源の温度を非接触で測定する、いわゆる非接触温度センサに本発明に係るセンサ回路を適用した例について説明したが、これに限定されない。例えば、2つのサーミスタの温度差を利用して物理量を検出する、ガスセンサ、湿度センサ、流速センサにおいても、本発明が適用できる。
NDIR(non−dispersive infrared detector, 非分散型赤外線センサ)といわれる光学式のガスセンサは、2つのサーミスタのうち第1のサーミスタには測定対象の気体を透過した赤外線を照射し、第2のサーミスタには測定対象のガスを含まない標準気体を透過した赤外線を照射し、2つのサーミスタの温度上昇の違いから測定対象の気体内のガス濃度を検出するものである。すなわち、第1のサーミスタはガス濃度という物理量の影響を受け、第2のサーミスタはその影響が低減されている。このような2つのサーミスタを用いたガスセンサにおいても、上記実施形態に係るセンサ回路装置に用いたセンサ回路を適用することで、測定対象の物理量、すなわちガス濃度の検出精度の低下を緩和することができる。
2つのサーミスタを用いた湿度センサは、2つのサーミスタのうち第1のサーミスタは測定対象の雰囲気にさらされ、第2のサーミスタは密閉された乾燥空気の中に配置されているものである。これらの2つのサーミスタを同等の条件にて加熱すると、第1のサーミスタは湿度による雰囲気の熱伝導率の変化に影響され温度が変わるが、第2のサーミスタは湿度の影響を受けない。2つのサーミスタの温度差は湿度を反映している。すなわち、第1のサーミスタは湿度という物理量の影響を受け、第2のサーミスタはその影響が低減されている。このような2つのサーミスタを用いた湿度センサにおいても、上記実施形態に係るセンサ回路装置に用いたセンサ回路を適用することで、測定対象の物理量、すなわち湿度の検出精度の低下を抑制することができる。
2つのサーミスタを用いた流速センサは、2つのサーミスタのうち第1のサーミスタは測定対象の流体にさらされ、第2のサーミスタは流体にさらされない位置に配置されるものである。これらの2つのサーミスタを同等の条件にて加熱すると、第1のサーミスタは流速に応じて熱を奪われ温度が変わるが、第2のサーミスタはその影響を受けない。2つのサーミスタの温度差は流速を反映している。すなわち、第1のサーミスタは流速という物理量の影響を受け、第2のサーミスタはその影響が低減されている。このような2つのサーミスタを用いた流速センサにおいても、上記実施形態に係るセンサ回路装置に用いたセンサ回路を適用することで、測定対象の物理量、すなわち流速の検出精度の低下を抑制することができる。
以上のように、物理量を2つのサーミスタの温度差として検出する各種センサにおいては、上記実施形態に係るセンサ回路装置に用いたセンサ回路を適用することで、測定対象の物理量の検出精度の低下を抑制することができる。
本発明に係るセンサ回路は、自動車、空調機、複写機、電子レンジなどに利用できる。
V1,V2…電源、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R19,R20,R21…抵抗、Th1,Th2,Th3,Th4,Th5,Th6,Th7,Th8,Th9,Th10,Th11,Th12,Th13,Th14,Th15,Th16,Th17,Th21…サーミスタ、31…差動増幅回路、41…A/D変換回路、VO1,VO2,VO3,VO4,VO5,VO6,VO7,VO8…検出回路の出力、VO3…差動増幅回路の出力、100,200,300,400,500,600…センサ回路装置、65,66,75,76,87,88,91,92…差動増幅回路31の出力VO3の電圧特性、55,67,89,93…感度(測定対象の温度が180ときの差動増幅回路の出力の電圧特性から測定対象の温度が140℃時の加算回路の出力の電圧特性を引いた電圧)、b,f,t,y…感度のピーク点、c,g,u,w…感度のボトム点、

Claims (7)

  1. 電源の第1の極に接続される測定対象の物理量の影響を受ける第1のサーミスタと、前記第1のサーミスタに直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第2のサーミスタと、
    前記第1のサーミスタに並列接続される第1の抵抗と、前記第2のサーミスタに並列接続される第2の抵抗を有し、
    前記第1のサーミスタと前記第2のサーミスタとの接続点を出力とする第1の検出回路と、
    前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
    前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とするセンサ回路。
  2. 前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の抵抗値は、測定対象の物理量の影響を受けていないときの前記第1のサーミスタと前記第2のサーミスタの抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することを特徴とする請求項1に記載のセンサ回路。
  3. 2個以上の直列接続された測定対象の物理量の影響を受けるサーミスタを有する第1のサーミスタ手段と、1個または複数の前記第1のサーミスタ手段のサーミスタに対して並列接続される第4の抵抗とを有する電源の第1の極に接続された第1のサーミスタ回路と、
    前記第1のサーミスタ手段のサーミスタと同数の直列接続された測定対象の物理量の影響が低減されたサーミスタを有す第2のサーミスタ手段と、1個または複数の前記第2のサーミスタ手段のサーミスタに対して並列接続される第5の抵抗を有する前記第1のサーミスタ回路に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続された第2のサーミスタ回路と、
    前記第1のサーミスタ回路と前記第2のサーミスタ回路との接続点を出力とする第3の検出回路と、
    前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列に接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
    前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とするセンサ回路。
  4. 前記第4の抵抗と前記第5の抵抗の抵抗値は、それぞれ並列接続される測定対象の物理量の影響を受けていないときの前記第1のサーミスタ手段のサーミスタと前記第2のサーミスタ手段のサーミスタを含む回路の抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することを特徴とする請求項3に記載のセンサ回路。
  5. 2個以上の直列接続された測定対象の物理量の影響を受けるサーミスタを有する第3のサーミスタ手段と、前記第3のサーミスタ手段のサーミスタのそれぞれに並列接続された第6の抵抗とを有する電源の第1の極に接続された第3のサーミスタ回路と、
    前記第3のサーミスタ手段のサーミスタと同数の直列接続された測定対象の物理量の影響が低減されたサーミスタを有する第4のサーミスタ手段と、前記第4のサーミスタ手段のサーミスタに対してそれぞれに並列接続された第7の抵抗を有する前記第3のサーミスタ回路に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続された第4のサーミスタ回路と、
    前記第3のサーミスタ回路と前記第4のサーミスタ回路との接続点を出力とする第1の検出回路と、
    前記電源の第1の極に接続される第3の抵抗と前記第3の抵抗に直列接続されるとともに前記電源の第2の極に接続される測定対象の物理量の影響が低減された第3のサーミスタを有し、
    前記第3の抵抗と前記第3のサーミスタとの接続点を出力とする第2の検出回路を備えていることを特徴とするセンサ回路。
  6. 前記第6の抵抗と前記第7の抵抗の抵抗値は、それぞれ並列接続される測定対象の物理量の影響を受けていないときの前記第3のサーミスタ手段のサーミスタと前記第4のサーミスタ手段のサーミスタの抵抗値に等しくなる周囲温度が使用温度範囲内に存在することを特徴とする請求項5に記載のセンサ回路。
  7. 前記測定対象の物理量は、温度であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のセンサ回路。
JP2014137513A 2014-07-03 2014-07-03 センサ回路 Active JP6388113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014137513A JP6388113B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 センサ回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014137513A JP6388113B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 センサ回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016014622A true JP2016014622A (ja) 2016-01-28
JP6388113B2 JP6388113B2 (ja) 2018-09-12

Family

ID=55230917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014137513A Active JP6388113B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 センサ回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6388113B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018139142A1 (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 三菱マテリアル株式会社 湿度センサ及び湿度センサ装置
CN108733102A (zh) * 2017-04-25 2018-11-02 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 加热用家用电器温度检测电路、保护系统及家用电器
WO2018225840A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 北陸電気工業株式会社 赤外線センサデバイス及びその製造方法並びに赤外線センサデバイス・ユニット

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6192838U (ja) * 1984-11-22 1986-06-16
US5054936A (en) * 1989-11-16 1991-10-08 Jacob Fraden Sensor for active thermal detection
JPH0634448A (ja) * 1992-07-15 1994-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 放射温度計
JPH06281750A (ja) * 1993-03-26 1994-10-07 Matsushita Electric Works Ltd 受動型赤外線検出装置
JP2001324382A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Yokogawa Electric Corp 赤外検出装置
JP2013003014A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Tdk Corp 赤外線センサ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6192838U (ja) * 1984-11-22 1986-06-16
US5054936A (en) * 1989-11-16 1991-10-08 Jacob Fraden Sensor for active thermal detection
JPH0634448A (ja) * 1992-07-15 1994-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 放射温度計
JPH06281750A (ja) * 1993-03-26 1994-10-07 Matsushita Electric Works Ltd 受動型赤外線検出装置
JP2001324382A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Yokogawa Electric Corp 赤外検出装置
JP2013003014A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Tdk Corp 赤外線センサ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018139142A1 (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 三菱マテリアル株式会社 湿度センサ及び湿度センサ装置
CN108733102A (zh) * 2017-04-25 2018-11-02 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 加热用家用电器温度检测电路、保护系统及家用电器
WO2018225840A1 (ja) * 2017-06-08 2018-12-13 北陸電気工業株式会社 赤外線センサデバイス及びその製造方法並びに赤外線センサデバイス・ユニット
JPWO2018225840A1 (ja) * 2017-06-08 2020-05-28 北陸電気工業株式会社 赤外線センサデバイス及びその製造方法並びに赤外線センサデバイス・ユニット
JP7093772B2 (ja) 2017-06-08 2022-06-30 北陸電気工業株式会社 赤外線センサデバイス及びその製造方法並びに赤外線センサデバイス・ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP6388113B2 (ja) 2018-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5577141B2 (ja) 温度検出のための回路及び方法
ES2705433T3 (es) Método para la compensación de deriva de temperatura de dispositivo de medición de temperatura que usa termopar
JP6388113B2 (ja) センサ回路
JP2017514115A (ja) 温度補償付シャント電流測定
WO2015119127A1 (ja) ガス濃度検出装置
CN108351253A (zh) 温度检测电路
JP2011119398A (ja) 赤外線センサの信号処理装置、赤外線センサ
WO2016101610A1 (zh) 一种环境传感器和一种环境参数测量和预测方法
JP2007085840A (ja) 赤外線検出装置
JP6342100B1 (ja) アナログ入力ユニット及び基準電圧安定化回路
US9915568B2 (en) Circuit device, temperature detection device, electronic device, and temperature detection method
JP6291930B2 (ja) センサ回路
JP6428779B2 (ja) ガス濃度検出装置
JP6372780B2 (ja) 赤外線検出装置
JP6024561B2 (ja) センサ回路
JP6313150B2 (ja) 半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法
JP5523528B2 (ja) 熱式流量センサおよび熱式流量センサによる流量検出信号生成方法
JPH06142063A (ja) 放射体温計
JP6094315B2 (ja) センサ回路
CN210863757U (zh) 一种提高全自动免疫分析仪测量稳定性的装置
JP2021092487A (ja) ガスセンサ
JP7306259B2 (ja) ガスセンサ
WO2024116267A1 (ja) ガスセンサ
JP2005055323A (ja) 非接触温度検出装置
JPS5733332A (en) Detection of abnormality in temperature sensor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180303

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180303

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20180303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6388113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250