JP2016014515A - 廃熱の供給制御システム及び廃熱の供給制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】廃熱源10と、廃熱源10の排気ガスが供給される熱処理炉20と、連結管1内の排気ガスを外気中に排出する第一排気管2と、その開度が可変で熱処理炉20に供給する排気ガスの流量を調整可能な第一弁31と、その開度が可変で外気中に排出する排気ガスの流量を調整可能な第二弁32と、熱処理炉20の炉内温度に応じて第一弁31及び第二弁32の開度を制御する弁制御部41と、を備え、弁制御部41は、第一弁31の開度を大きくするときには第二弁32の開度を小さくし、第一弁31の開度を小さくするときには第二弁32の開度を大きくして、熱処理炉20に供給する排気ガスの流量と第一排気管2から排出する排気ガスの流量を同時に制御可能である。
【選択図】図1
Description
まず、溶体化炉において、500℃前後の雰囲気下でワークに溶体化処理を行い、溶け込んでいない元素を均一に溶け込ませる。
次に、水槽にワークを浸けて焼入れ処理を行う。
最後に、時効炉において、200℃前後の雰囲気下でワーク中に溶けている元素の析出を早める時効処理を行う。これにより、早く必要な強度を得ることができる。
この廃熱の供給制御システムにおいては、連結管1に弁5,6(コントロールダンパー)が二つ設けられ、時効炉20へ供給される高温の排気ガスの流量が制御される。
そして、時効炉20へ供給される排気ガス以外の排気ガスは排気管2(煙突)から外気中に排出される。
よって、燃料コストを低減でき、しかも再利用する廃熱源からの排気ガスの流量が安定しなくても、排気ガスが供給される熱処理炉を精密に温度制御可能である。
図1及び図2を参照して、本発明の第一実施形態に係る廃熱の供給制御システム及び廃熱の供給制御方法を説明する。
この廃熱の供給制御システムは、アルミニウム合金のワークに対してT6処理を行う際の廃熱リサイクルに関するもので、主に溶体化炉10と、時効炉20と、連結管1と、第一排気管2と、第一弁31と、第二弁32と、制御部41と、を備える。
そして、特に第一弁31と第二弁32の制御方法に特徴を有する。
ここで、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
そして、高温の排気ガスが溶体化炉10から排出される。
時効炉20と溶体化炉10は連結管1で連結され、その連結管1を介して時効炉20には廃熱源である溶体化炉10から高温の排気ガスが供給される。
また、連結管1と第一排気管2との接続部分よりも時効炉20側の連結管1の部位には第一弁31が設けられており、第一弁31はその開度が可変のバルブ又はダンパーである。そして、第一弁31の開度を段階的又は連続的に調節することによって、時効炉20に供給する排気ガスの流量を調整可能となっている。
この第二弁32を備えることで、第二弁32の開度を小さくしたときには、第一排気管2から外気中へ自由に排気されることを防止し、時効炉20への排気ガスの流量を増大させ易くしている。
また、吸気管4には第三弁33が設けられ、その開度が可変で時効炉20に供給する外気の流量を調整可能である。
第三弁33、第四弁34、第五弁35も第一弁31と同じ物であり、取付けられている箇所がそれぞれ異なるだけである。
ROM43は、本実施形態に係るシステム全体を制御する制御プログラムを記憶する。
制御部41は、溶体化炉10の第一温度センサー12で計測した溶体化炉10の炉内温度の信号を受信し、それが設定温度(500℃前後)よりも低いときにはバーナー11の出力を上げる。この出力に略比例させて制御部41は第五弁35の開度を大きくし(表1参照)、連結管1を通じて排気ガスを溶体化炉10から排出する。
一方制御部41は、これと同時に第二弁32の開度を第一弁31の開度に略反比例させる(表2参照)。つまり、第一弁31の開度を大きくするときには第二弁32の開度を小さくする。
このように、第一弁31と第二弁32を同時に制御することで、時効炉20に供給する高温の排気ガスの流量と外気中に排出する排気ガスの流量を同時に制御している。
仮に溶体化炉10を一次停止させた場合等のように、溶体化炉10からの排気ガスだけでは時効炉20の炉内を設定温度まで昇温することができない場合、制御部41は第一弁31の開度を大きく保つとともに、補助的にヒーター21の出力を上げて時効炉20を昇温させることができる。
よって、時効炉20における燃料コストを低減でき、しかも再利用する溶体化炉10からの排気ガスの流量が安定しなくても、排気ガスが供給される時効炉20を精密に温度制御可能である。
また、制御部41は、時効炉20の炉内温度と設定温度の差に応じて第三弁33の開度を調整可能であるので、さらに精密な温度制御が可能である。
次に、本発明の第二実施形態に係る廃熱の供給制御方法を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
システムの構成自体は第一実施形態で説明したものと同じであり、制御方法が異なる。
すなわち、表4に示すように、制御部41がヒーター21の出力を大きくしたときには、それに略比例させて第一弁31の開度も大きくする。
この場合も、第二弁32の開度は第一弁31の開度とは略反比例させて、時効炉20への排気ガスの供給を安定させる。
さらには、吸気管4を備えなくてもよい。
また、一つの制御部41が二つの炉と全ての弁31,32,33,34,35の制御を行ったが、これに限られるものではなく、制御部41を複数備えて役割を分担させてもよい。
2 第一排気管(排気管)
3 第二排気管
4 吸気管
5 弁
6 弁
10 溶体化炉(廃熱源)
11 バーナー
12 第一温度センサー
20 時効炉(熱処理炉)
21 ヒーター(加熱装置)
22 第二温度センサー
31 第一弁
32 第二弁
33 第三弁
34 第四弁
35 第五弁
41 制御部(弁制御部、加熱制御部)
42 RAM
43 ROM
44 入力装置
45 モニター
Claims (8)
- 高温の排気ガスを熱源として再利用しその排気ガスの供給先の温度を制御する廃熱の供給制御システムであって、
高温の排気ガスを排出する廃熱源と、
前記廃熱源に連結された連結管を介して前記廃熱源の排気ガスが供給される熱処理炉と、
前記連結管に接続され、前記連結管内の排気ガスを外気中に排出する第一排気管と、
前記連結管と前記第一排気管との接続部分よりも前記熱処理炉側に設けられ、その開度が可変で前記熱処理炉に供給する排気ガスの流量を調整可能な第一弁と、
前記第一排気管に設けられ、その開度が可変で外気中に排出する排気ガスの流量を調整可能な第二弁と、
前記熱処理炉の炉内温度に応じて前記第一弁及び前記第二弁の開度を制御する弁制御部と、を備え、
前記弁制御部は、前記第一弁の開度を大きくするときには前記第二弁の開度を小さくし、前記第一弁の開度を小さくするときには前記第二弁の開度を大きくして、前記熱処理炉に供給する排気ガスの流量と前記第一排気管から排出する排気ガスの流量を同時に制御可能であることを特徴とする廃熱の供給制御システム。 - 前記熱処理炉を加熱する加熱装置と、
前記加熱装置の出力を制御する加熱制御部と、をさらに備え、
前記廃熱源からの排気ガスだけでは前記熱処理炉の炉内を設定温度まで昇温することができない場合、前記加熱制御部は、前記熱処理炉の炉内温度に応じて前記加熱装置の出力を制御可能であることを特徴とする請求項1に記載の廃熱の供給制御システム。 - 前記熱処理炉に外気を取り入れる吸気管と、
前記吸気管に設けられ、その開度が可変で前記熱処理炉に供給する外気の流量を調整可能な第三弁と、をさらに備え、
前記弁制御部は、前記熱処理炉の炉内温度と設定温度の差に応じて前記第三弁の開度を調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の廃熱の供給制御システム。 - 前記熱処理炉から出る排気ガスを他の熱処理装置に熱源として供給可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の廃熱の供給制御システム。
- 前記廃熱源及び前記熱処理炉で行う熱処理はアルミニウムのT6処理であって、
前記廃熱源は溶体化炉であるとともに前記熱処理炉は時効炉であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の廃熱の供給制御システム。 - 廃熱源から排出される高温の排気ガスを熱処理炉の熱源として再利用するとともに前記熱処理炉の炉内温度を制御する廃熱の供給制御方法であって、
前記廃熱源からの排気ガスを前記熱処理炉に供給する排気ガスと外気中に排出する排気ガスに分けるとともに、前記熱処理炉に供給する排気ガスの流量と外気中に排出する排気ガスの流量を開閉弁の開度調整によって同時に制御し、
前記熱処理炉の炉内温度を監視しつつ、前記熱処理炉に供給する流量を大きくするときには外気中に排出する排気ガスの流量を小さくし、前記熱処理炉に供給する流量を小さくするときには外気中に排出する排気ガスの流量を大きくすることを特徴とする廃熱の供給制御方法。 - 前記熱処理炉の炉内温度が設定温度よりも高い場合に、前記熱処理炉に外気を取り入れて炉内温度を低下させることを特徴とする請求項6に記載の廃熱の供給制御方法。
- 前記熱処理炉を昇温させる加熱装置を設け、
前記加熱装置の出力を、前記熱処理炉に供給する排気ガスの流量に略比例させることを特徴とする請求項6又は7に記載の廃熱の供給制御方法。
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