JP2016014432A - 電磁ダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】振動減衰特性を向上可能な電磁ダンパを提供する。【解決手段】電磁ダンパ10は、ナット52の直線運動をねじ軸32の回転運動に変換し、この回転運動をモータ36に伝達してモータ36の電磁力により振動減衰力を発生させる。ねじ軸32は、バンプストッパ80よりもナット52から離間した位置に径方向突出部72を備える。ねじ軸32の軸方向において径方向突出部72とバンプストッパ80との間に摩擦部材82を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ねじ軸に対するナットの直線運動をねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動をモータに伝達して、モータの電磁力により振動減衰力を発生させる電磁ダンパに関する。
特許文献1には、ボール螺子ナット3(以下「ナット3」という。)に螺子軸2を回転自在に螺入することにより、ナット3の直線運動を螺子軸2を介してモータ6の回転運動に変換する機構を有し、モータ6のシャフト6aの回転運動に起因する電磁力で減衰力を発生する電磁緩衝器が開示されている(要約、[0001])。
特許文献1では、ナット3の上方にバンプストッパ1(以下「ストッパ1」ともいう。)を配在する(図1)。これにより、電磁緩衝器の収縮運動時のナット3と軸受8等の部材との干渉を防止すると同時に、ナット3や軸受8に負荷される衝撃や圧力を吸収する。従って、ナット3及び軸受8等の損傷を防止し、ひいては電磁緩衝器の品質の悪化を防止するとされている(要約、[0062]〜[0067])。
ナット3により押しつぶされたバンプストッパ1は、その外周が外筒5の内周面に圧接する。これと同時に、ストッパ1は、その内周が螺子軸2に圧接し、且つその下端部がナット3の上端面に圧接する。これらにより、ストッパ1とナット3の間及びストッパ1と螺子軸2の間に摩擦力が発生し、螺子軸2の回転を抑制することで、上方へのナット3の移動を効果的に抑制することができるとされている([0063])。
特開2004−011754号公報
上記のように、特許文献1では、ストッパ1とナット3の間及びストッパ1と螺子軸2の間に摩擦力が発生し、螺子軸2の回転を抑制することで、上方へのナット3の移動を効果的に抑制することを企図している。しかしながら、振動減衰特性の点で特許文献1には改善の余地がある。
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、振動減衰特性を向上可能な電磁ダンパを提供することを目的とする。
本発明に係る電磁ダンパは、ナットと前記ナット内に回転自在に螺合したねじ軸とを有する電磁ダンパ本体と、前記ねじ軸を回動可能に支持するハウジングと、前記ナットと前記ハウジングの間に設けられたバンプストッパと、出力軸が前記ねじ軸と連結された又は前記ねじ軸と一体化されたモータとを有し、前記ナットの直線運動を前記ねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動を前記モータに伝達して前記モータの電磁力により振動減衰力を発生させるものであって、前記ねじ軸は、前記バンプストッパよりも前記ナットから離間した位置に径方向突出部を備え、前記ねじ軸の軸方向において前記径方向突出部と前記バンプストッパとの間に摩擦部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ナットにより押圧されたバンプストッパは、摩擦部材を介してねじ軸の径方向突出部を押圧する。このため、ナットからの軸方向の力をバンプストッパが軽減することに加え、バンプストッパにより押圧された摩擦部材と、回転中のねじ軸の径方向突出部との摩擦接触によりナットからの軸方向の力を軽減することが可能となる。従って、ナットからの軸方向の力をハウジング側に伝達し難くすることで、減衰性能を向上することが可能となる。その結果、例えば、電磁ダンパを搭載した乗り物(車両等)の乗り心地を向上することが可能となる。
また、仮に耐摩耗性を考慮してバンプストッパを硬めにした場合、バンプストッパがナットとねじ軸の径方向突出部との間で急激に押しつぶされた際、衝撃を十分に軽減できないおそれも生じる。しかしながら、本発明によれば、バンプストッパとねじ軸の径方向突出部との間に摩擦部材を介在させ、摩擦部材とねじ軸との間で摩擦力を発生させる分、バンプストッパの素材を柔らかいものとすることが可能となる。これにより、減衰性能を向上し、例えば、電磁ダンパを搭載した乗り物(車両等)の乗り心地を向上することが可能となる。
前記電磁ダンパは、前記摩擦部材と前記ハウジングとの相対回転を抑止する回り止め機構を有してもよい。これにより、ねじ軸が回転していても、摩擦部材は、回り止め機構により回転が規制される。このため、バンプストッパに対して、ねじ軸における回転力(捻りトルク)の伝達を制限し、バンプストッパの耐久性を向上させることが可能となる。
前記電磁ダンパは、前記軸方向において前記径方向突出部から離間するように前記摩擦部材を付勢又は保持する摩擦部材保持部材を備えてもよい。これにより、ねじ軸の径方向突出部(又は摩擦部材)とナットの間でバンプストッパが押しつぶされていない場合、摩擦部材は径方向突出部から離間する。また、径方向突出部(又は摩擦部材)とナットの間でバンプストッパが押しつぶされる場合、摩擦部材は径方向突出部に接触する。従って、径方向突出部に対して摩擦部材を必要なときにのみ接触させることができる。よって、径方向突出部(又は摩擦部材)とナットの間でバンプストッパが押しつぶされてない場合における慣性抵抗を低下させ、電磁ダンパの応答性(振動の入力に対する電磁ダンパの動き易さ)を向上することが可能となる。
本発明によれば、振動減衰特性を向上することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電磁ダンパの第1状態を簡略的に示す正面断面図である。 前記実施形態に係る前記電磁ダンパの第2状態を簡略的に示す正面断面図である。 図1のIII−III線断面図である。
A.一実施形態
[1.電磁ダンパ10の構成]
(1−1.全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る電磁ダンパ10(以下「ダンパ10」ともいう。)の第1状態を簡略的に示す正面断面図である。図2は、電磁ダンパ10の第2状態を簡略的に示す正面断面図である。ここにいう第1状態は、後述するナット52がバンプストッパ80(衝突ストッパ)に接触せず摩擦プレート82が作動していない一状態である。また、第2状態は、ナット52がバンプストッパ80に接触して摩擦プレート82が作動している一状態である。本実施形態のダンパ10は、車両のサスペンション装置の一部を構成する。
ダンパ10は、連結部20と、インナチューブ22とを車輪側の部材として備える。また、ダンパ10は、アウタチューブ30と、ねじ軸32と、軸受34と、モータ36とを車体側の部材として備える。さらに、ダンパ10は、ストッパ機構40を備える。以下では、連結部20と、インナチューブ22、アウタチューブ30、ねじ軸32及び軸受34を備えるものを電磁ダンパ本体42ともいう。
(1−2.車輪側)
連結部20は、サスペンション装置のナックル(図示せず)に固定されることで、車輪に連結される。
インナチューブ22は、アウタチューブ30の内部に配置された円筒状部材である。インナチューブ22の車輪側(図1中、下側)には下底部50が形成されて閉塞されている。下底部50には、連結部20が固定されている。また、インナチューブ22の車体側(図1中、上側)には上底部としてのナット52が形成され、ねじ軸32の通過孔54を除き閉塞されている。通過孔54を形成するナット52の内周面には、複数の鋼球(図示せず)が配置される。インナチューブ22の内部には、ねじ軸32の進退を許容する空間56が形成されている。
インナチューブ22は、アウタチューブ30の内部において、アウタチューブ30に対してねじ軸32の軸方向X1、X2への進退可能且つ回転可能に収容されている。
インナチューブ22の先端側(図1中、上側)の外周面には、円環状のメタルブッシュ58が固定されている。メタルブッシュ58は、アウタチューブ30の内周面に面して配置され、インナチューブ22がアウタチューブ30の内部を進退することを容易にしている。
(1−3.車体側)
アウタチューブ30は、車体の一部を構成するハウジング60に固定された円筒状部材である。アウタチューブ30の車輪側(図1中、下側)には下底部62が形成され、インナチューブ22の通過孔64を除き閉塞されている。また、アウタチューブ30の車体側(図1中、上側)は、ハウジング60に固定されている。アウタチューブ30の内部には、インナチューブ22の進退を許容する空間66が形成されている。本実施形態のアウタチューブ30は、ハウジング60に固定されているため、回転不可である。
アウタチューブ30の先端側(図1中、下側)の外周面には、円環状のメタルブッシュ68が固定されている。メタルブッシュ68は、インナチューブ22の外周面に面して配置され、インナチューブ22がアウタチューブ30の内部を進退することを容易にしている。
さらに、アウタチューブ30の根本側には、軸線Axに向かって突出する凸部70が形成されている。凸部70は、摩擦プレート82(図1〜図3)を支持する支持部材として機能すると共に、ストッパ機構40を構成する摩擦プレート収容部84(図1及び図3)の一部として機能する(詳細は後述する。)。
ねじ軸32は、ハウジング60内に配置された軸受34に支持されると共に、モータ36の出力軸(モータ出力軸)と同軸上においてモータ出力軸に連結されている。このため、ねじ軸32が回転しても、軸方向X1、X2におけるねじ軸32の位置は変化しない。ねじ軸32は、モータ出力軸自体であってもよい。或いは、ねじ軸32は、モータ出力軸と平行に配置され、減速機を介してモータ出力軸に連結されてもよい。
本実施形態における軸受34は、アンギュラ玉軸受である。このため、ラジアル方向(径方向)のみでなく、スラスト方向(軸方向X1、X2)の荷重を受けることが可能である。従って、ねじ軸32にスラスト方向の荷重が発生しても、当該スラスト方向の荷重がモータ36に伝達することを防止することが可能となる。軸受34は、アンギュラ玉軸受以外の軸受であってもよい。
図1に示すように、本実施形態のねじ軸32は、ストッパ機構40の一部を構成するバンプストッパ80よりもナット52から離間した位置(図1中、上側)にフランジ72(径方向突出部)を備える。これにより、ナット52の上面からフランジ72に対してナット52の推力Fnutを伝達することが可能となる。
ねじ軸32の先端側(図1中、下側)には、ねじ軸32がインナチューブ22から抜けるのを防ぐ抜止め76が配置されている。
モータ36は、図示しないモータコントローラからの指令に応じて、ねじ軸32に動力(反力)を伝達可能である。例えば、モータコントローラは、図示しない横加速度センサが検出した横加速度[m/s/s]又は図示しないヨーレートセンサが検出したヨーレート[rad/s]に応じてモータ36の出力(又はモータ36への目標電流)を制御する。或いは、モータコントローラは、電磁ダンパ10のストローク速度Vd[mm/s]に応じてモータ36の出力を制御することもできる。或いは、モータコントローラは、ねじ軸32の回転速度[deg/s]が所定の閾値(回転速度閾値)以下となるようにモータ36をフィードバック制御してもよい。或いは、モータコントローラによる制御なしに単なる発電手段としてモータ36を機能させてもよい。
(1−4.ストッパ機構40)
ストッパ機構40は、車輪側のナット52から車体側の部材(ここでは、ねじ軸32のフランジ72)に対して加えられる衝撃力(推力Fnut)を緩和する。図1に示すように、ストッパ機構40は、バンプストッパ80と、摩擦プレート82(摩擦部材)と、摩擦プレート収容部84と、コイルばね86とを備える。上述したナット52、軸受34及びねじ軸32のフランジ72もストッパ機構40の一部を構成する。
バンプストッパ80(以下「ストッパ80」ともいう。)は、内部の貫通孔90内にねじ軸32を貫通させた状態で、ナット52と摩擦プレート82及びフランジ72との間において摩擦プレート82に固定される。ナット52がフランジ72に対して接近してバンプストッパ80に接触すると、バンプストッパ80が収縮することにより、ナット52の推力Fnutを減衰させる。図1に示すように、バンプストッパ80は、フランジ72からナット52に向かうに連れて径が小さくなる円錐台形状を基調とし且つ断面が鋸歯状の部材である。バンプストッパ80は、例えば樹脂から構成される。
貫通孔90を形成するバンプストッパ80の内周面の径は、通常状態においてねじ軸32と接触しない値に設定される。これにより、通常状態においてねじ軸32が回転する際は、バンプストッパ80がねじ軸32に接触しないため、慣性抵抗を低くすると共に、ねじ軸32(ねじ部)の摩耗を抑制することが可能となる。
図3は、図1のIII−III線断面図である。摩擦プレート82は、ストッパ80を介したナット52の推力Fnutによりねじ軸32のフランジ72に押し付けられることで摩擦力Ffを発生させる。これにより、ナット52の推力Fnutを減衰させる。
図3に示すように、軸方向X1、X2に見たとき、摩擦プレート82は、円環状の一部を切り欠いた形状をしている。摩擦プレート82には、例えば、車両のブレーキパッドと同様の素材(レジンモールド材、焼結材等)を用いることができる。
図1及び図3に示すように、摩擦プレート収容部84(以下「収容部84」ともいう。)は、アウタチューブ30の内周面側において、摩擦プレート82を収容する。収容部84は、軸線Axに向かって突出した凸部70に加え、凸部70において摩擦プレート82の形状に合わせて形成された凹部100を備える。凹部100に収容された状態の摩擦プレート82は、回転が規制される。すなわち、収容部84は、摩擦プレート82の回り止め機構として機能する。なお、コイルばね86により摩擦プレート82を凹部100に対して付勢させるためには、ナット52がストッパ80に接触していない状態において、摩擦プレート82の上面の方が、凸部70の上面よりもコイルばね86に対して近い位置にある。
図1に示すように、コイルばね86は、ハウジング60と摩擦プレート82の間に配置され、摩擦プレート82を図1中、下方に付勢する。これにより、ナット52がストッパ80に接触していない状態では、摩擦プレート82は、フランジ72から離間する(図1)。
[2.本実施形態における作用]
以上のような本実施形態の電磁ダンパ10によれば、次のような作用を奏する。以下では、ナット52がストッパ80に接触していない場合(通常時)と、ナット52がストッパ80に接触する場合(衝撃入力時)とに分けて説明する。
(2−1.ナット52がストッパ80に接触しない場合(通常時))
車輪側から連結部20に対して振動が入力され、連結部20に図1中、例えば上向きに推力Fwが加わると、アウタチューブ30に対してインナチューブ22及びナット52が上昇し、ねじ軸32が回転する。この際、モータ36からねじ軸32に対して反力を発生させることにより、車輪側からの振動を減衰して車体側に伝達することが可能となる。ここでの反力は、必ずしもモータ36を駆動させることにより発生させる必要はなく、モータ36の発電を伴う反力であってもよい。
(2−2.ナット52がストッパ80に接触する場合(衝撃入力時))
衝撃入力時における基本的な作用は、通常時と同様である。すなわち、車輪側から連結部20に対して振動が入力され、連結部20に図2中、上向きに推力Fwが加わると、アウタチューブ30に対してインナチューブ22及びナット52が上昇し、ねじ軸32が回転する。
この際、車輪側から連結部20への振動(推力Fw)が大きいと、ナット52がバンプストッパ80に接触し、バンプストッパ80を圧縮又は変形させることで、振動を減衰させる。
また、バンプストッパ80を介して摩擦プレート82が、コイルばね86からの付勢力に抗して図1中、上側に移動すると、摩擦プレート82がねじ軸32のフランジ72に接触する(図2)。この際、コイルばね86を収縮させる分、振動は減衰する。加えて、摩擦プレート82がフランジ72に接触した際に発生する摩擦力Ffにより、振動を減衰させる。なお、摩擦プレート82は、アウタチューブ30の凹部100内に嵌め込まれている(図3)。このため、回転中のねじ軸32に摩擦プレート82を接触させても、摩擦プレート82は回転しない。
[3.本実施形態における効果]
以上のような本実施形態によれば、ナット52により押圧されたバンプストッパ80は、摩擦プレート82(摩擦部材)を介してねじ軸32のフランジ72(径方向突出部)を押圧する(図2)。このため、ナット52からの推力Fnut(軸方向X1、X2の力)をバンプストッパ80が軽減することに加え、バンプストッパ80により押圧された摩擦プレート82と、回転中のねじ軸32のフランジ72との摩擦接触によりナット52からの推力Fnutを軽減することが可能となる。従って、ナット52からの推力Fnutをハウジング60側に伝達し難くすることで、減衰性能を向上することが可能となる。その結果、電磁ダンパ10を搭載した車両の乗り心地を向上することが可能となる。
また、仮に耐摩耗性を考慮してバンプストッパ80を硬めにした場合、ストッパ80がナット52とねじ軸32のフランジ72との間で急激に押しつぶされた際、衝撃を十分に軽減できないおそれも生じる。しかしながら、本実施形態によれば、ストッパ80とねじ軸32のフランジ72との間に摩擦プレート82を介在させ、摩擦プレート82とねじ軸32との間で摩擦力Ffを発生させる分、ストッパ80の素材を柔らかいものとすることが可能となる。これにより、減衰性能を向上し、例えば、電磁ダンパ10を搭載した乗り物(車両等)の乗り心地を向上することが可能となる。
本実施形態において、電磁ダンパ10は、摩擦プレート82とハウジング60との相対回転を抑止する回り止め機構としての収容部84(凸部70及び凹部100)を有する(図1及び図3)。これにより、ねじ軸32が回転していても、摩擦プレート82は、収容部84により回転が規制される。このため、バンプストッパ80に対して、ねじ軸32における回転力(捻りトルク)の伝達を制限し、バンプストッパ80の耐久性を向上させることが可能となる。
本実施形態において、電磁ダンパ10は、軸方向X1、X2においてフランジ72(径方向突出部)から離間するように摩擦プレート82を付勢又は保持するコイルばね86(摩擦部材保持部材)を備える(図1)。
これにより、ねじ軸32のフランジ72(又は摩擦プレート82)とナット52の間でバンプストッパ80が押しつぶされていない場合、摩擦プレート82はフランジ72から離間する(図1)。また、フランジ72(又は摩擦プレート82)とナット52の間でストッパ80が押しつぶされる場合、摩擦プレート82はフランジ72に接触する(図2)。従って、フランジ72に対して摩擦プレート82を必要なときにのみ接触させることができる。よって、フランジ72(又は摩擦プレート82)とナット52の間でストッパ80が押しつぶされてない場合における慣性抵抗を低下させ、電磁ダンパ10の応答性(又は乗員の快適性)を向上することが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[1.適用対象]
上記実施形態では、電磁ダンパ10を車両に適用した例を説明した。しかしながら、例えば、摩擦プレート82(摩擦部材)の機能に着目すれば、これに限らない。例えば、減衰性能を要するその他の装置(例えば、製造装置、エスカレータ又はエレベータ)に電磁ダンパ10を適用することも可能である。
[2.電磁ダンパ10]
(2−1.全体構成)
上記実施形態では、車輪側にインナチューブ22及びナット52を設け、車体側にアウタチューブ30、ねじ軸32及びモータ36を設けた(図1)。しかしながら、例えば、摩擦プレート82(摩擦部材)の機能に着目すれば、これに限らない。例えば、車輪側にアウタチューブ30、ねじ軸32及びモータ36を設け、車体側にインナチューブ22及びナット52を設けることも可能である。
(2−2.ストッパ機構40)
上記実施形態では、摩擦プレート82と接触するためのねじ軸32の部位としてフランジ72を設けた(図1)。しかしながら、例えば、摩擦プレート82と接触するためにねじ軸32に設ける径方向突出部との観点からすれば、これに限らない。例えば、平坦な部材であるフランジ72の代わりに、円錐形状又は円錐台形状を基調とする部位をねじ軸32に設けることも可能である。
上記実施形態では、ストッパ80を摩擦プレート82に固定した(図1参照)。しかしながら、例えば、ナット52とねじ軸32のフランジ72(径方向突出部)の間においてストッパ80が圧縮された状態で摩擦プレート82を機能させる観点からすれば、これに限らない。例えば、ストッパ80を摩擦プレート82に固定しないことも可能である。この場合、ストッパ80は、ナット52に合わせて変位(上下動)する。
上記実施形態では、摩擦プレート82を凹部100内に配置することにより、摩擦プレート82の回転を規制した(図1及び図3参照)。しかしながら、例えば、回転中のねじ軸32に接触しても摩擦プレート82の回転を規制する観点からすれば、これに限らない。例えば、摩擦プレート82をボルト又は接着剤によりアウタチューブ30又はハウジング60に固定することも可能である。また、場合によっては、回り止め機構を設けないことも可能である。
上記実施形態では、コイルばね86により摩擦プレート82を付勢した(図1)。しかしながら、例えば、摩擦プレート82とねじ軸32との摩擦接触に着目すれば、コイルばね86を省略することも可能である。
10…電磁ダンパ 32…ねじ軸
36…モータ 42…電磁ダンパ本体
52…ナット 60…ハウジング
72…フランジ(径方向突出部) 80…バンプストッパ
82…摩擦プレート(摩擦部材)
84…摩擦プレート収容部(回り止め機構)
86…コイルばね(摩擦部材保持部材)

Claims (3)

  1. ナットと前記ナット内に回転自在に螺合したねじ軸とを有する電磁ダンパ本体と、
    前記ねじ軸を回動可能に支持するハウジングと、
    前記ナットと前記ハウジングの間に設けられたバンプストッパと、
    出力軸が前記ねじ軸と連結された又は前記ねじ軸と一体化されたモータと
    を有し、
    前記ナットの直線運動を前記ねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動を前記モータに伝達して前記モータの電磁力により振動減衰力を発生させる電磁ダンパであって、
    前記ねじ軸は、前記バンプストッパよりも前記ナットから離間した位置に径方向突出部を備え、
    前記ねじ軸の軸方向において前記径方向突出部と前記バンプストッパとの間に摩擦部材を備える
    ことを特徴とする電磁ダンパ。
  2. 請求項1に記載の電磁ダンパにおいて、
    前記摩擦部材と前記ハウジングとの相対回転を抑止する回り止め機構を有する
    ことを特徴とする電磁ダンパ。
  3. 請求項1又は2記載の電磁ダンパにおいて、
    前記軸方向において前記径方向突出部から離間するように前記摩擦部材を付勢又は保持する摩擦部材保持部材を備える
    ことを特徴とする電磁ダンパ。
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