JP2016013018A - 振動型アクチュエータの制御装置及び制御方法、撮像装置 - Google Patents

振動型アクチュエータの制御装置及び制御方法、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】振動型アクチュエータの速度制御において、駆動周波数が共振周波数以下となる事を回避し、不起動状態に陥る可能性を低減すること。
【解決手段】振動型アクチュエータの制御装置は、振動型アクチュエータの振動状態を検出するとともに、振動状態の検出信号と振動型アクチュエータの駆動信号との位相差を検出し、検出結果に基づいて駆動信号の周波数を制御する。制御装置は振動型アクチュエータの駆動開始後に、振動検出相の信号(S相信号)と駆動信号(A相信号またはB相信号)との位相差を監視し(S605)、振動型アクチュエータの共振周波数側にて位相差が所定の閾値を超えた場合、その時点での駆動周波数を下限周波数として設定した上で(S606)、駆動周波数を高周波数側に所定量シフトさせる制御を行う(S607)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、振動型アクチュエータの駆動周波数の制御に関するものである。詳しくは、駆動周波数の下限値を設定し、高周波数側(共振周波数とは逆側)に駆動周波数をシフトさせる制御を行うことで、振動型アクチュエータの特性や負荷が変化した場合でも不起動状態を回避する技術に関する。
振動型モータ(例えば振動波モータ)は、振動体を構成する電気−機械エネルギー変換素子としての圧電素子を備える。圧電素子に対して、2つの駆動相に駆動用の交番信号としての交流電界を印加することにより、振動体の表面に楕円運動を生成し、加圧接触する接触体と振動体とを相対移動させることができる。駆動回路から振動波モータへ出力される2つの印加相(以下、A相、B相とする)については、ある位相差が付与される。例えば、A相とB相の位相差は±90度であり、位相差の正負に応じて回転方向が決定される。また回転速度については、A相とB相に印加する交番信号の周波数を変化させて制御することが一般的である。振動波モータの特性にて、印加する交番信号の周波数によっては振動体が共振する部分がある。共振点近傍での制御においては、印加される周波数に対する回転速度の変化が大きいため、速度制御が困難であることが知られている。
一般に振動波モータの駆動制御では、高周波数側から共振点側に向けて周波数をスイープして回転速度を増し、駆動状態を位相差として検出し、共振点を越えて低周波数側に駆動周波数が移行するのを防止する制御が行われる。すなわち、振動体の振動状態を検出するセンサ相(以下、S相とする)を振動体の一部に設け、S相とA相との位相差、またはS相とB相との位相差が検出される。特許文献1には、位相差が小さい場合に振動体が共振状態に近い状態で振動しているとし、共振点から高周波数側へ強制的に駆動周波数を移行させる駆動制御が開示されている。
特開平6−197564号公報
特許文献1に記載の制御では、モータの駆動速度を検出しながらモータの駆動周波数を制御している場合に、駆動周波数を高周波側にシフトする事により目標速度との差が大きくなるので、制御量(周波数の変化)が大きくなってしまう。その結果、駆動周波数が共振周波数以下となった場合、不起動状態(以下、「がけ落ち」という)に陥る可能性がある。
図12は、A相信号とS相信号との位相差(AS位相差)と、駆動周波数との関係を示す図である。横軸は振動波モータの駆動周波数である。左側の縦軸は駆動速度を示し、右側の縦軸はAS位相差を示す。図中の実線は駆動速度、一点鎖線はAS位相差をそれぞれ示す。AS位相差は共振周波数から離れるほど小さく、共振周波数時に最大となる。共振周波数時のS相信号はA相信号に対して90°位相が遅れる。駆動速度は高周波数になるほど小さく、高周波側から共振周波数に近づくほど大きくなる。ただし、駆動周波数が共振周波数以下となると急激に速度が低下して振動波モータが停止する。この現象をがけ落ちと称する。図12の特性は振動波モータの負荷、温度や湿度等の環境条件等によって変化する。特性が変化するのに伴って振動波モータの共振周波数が変化する。制御の際には特性が変化した場合でも、がけ落ち状態にならないように、共振周波数に対して十分にマージンを持った周波数で振動波モータが駆動される。しかし、振動波モータは共振状態が最も駆動効率が高く、トルクや駆動速度も最大となるため、マージンを大きくとり過ぎると能力を十分に発揮できなくなる。
がけ落ちを回避するためには、駆動信号(A相信号またはB相信号)とS相信号との位相差が所定値以下となった場合に、当該位相差が所定値以下となった時点での駆動周波数に周波数を固定する制御が考えられる。つまり、駆動周波数を固定する事で制御量の増大によるがけ落ちを回避できる。しかし、この方法では、駆動周波数の固定後にさらに負荷が増大した場合には、がけ落ちの可能性がある。
本発明の目的は、振動型アクチュエータの速度制御において、駆動周波数が共振周波数以下となる事を回避し、不起動状態に陥る可能性を低減することである。
本発明の第1の側面としての装置は、振動型アクチュエータに印加する駆動信号を発生する信号発生手段と、前記駆動信号の周波数を制御する制御手段と、前記振動型アクチュエータの振動状態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段による検出信号と前記駆動信号との位相差を検出する位相差検出手段と、を備える。前記制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記振動型アクチュエータの共振周波数側にて閾値より大きくなったときに前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行う。
本発明の第2の側面としての装置は、振動型アクチュエータに印加する駆動信号を発生する信号発生手段と、前記駆動信号の周波数を制御する制御手段と、前記振動型アクチュエータの駆動時の電力を検出する電力検出手段と、を備える。前記制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が閾値より大きくなったときに前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行う。
本発明によれば、振動型アクチュエータの速度制御において、駆動周波数が共振周波数以下となる事を回避し、不起動状態に陥る可能性を低減することができる。
本発明の実施形態に係るカメラシステムの示すブロック図である。 カメラ鏡筒のアクチュエータの駆動部を示すブロック図である。 振動型アクチュエータの駆動部を示すブロック図である。 A相信号とS相信号との位相差を示す図である。 エンコーダの出力信号を示す図である。 実施例1の超音波モータの駆動制御を説明するフローチャートである。 駆動中に負荷が増大した場合に起こり得るがけ落ちの様子を示す図である。 実施例1の下限周波数の設定により、がけ落ちを回避した様子を示す図である。 実施例2の超音波モータの駆動制御を説明するフローチャートである。 実施例2の下限周波数の設定により、がけ落ちを回避した様子を示す図である。 実施例3の超音波モータの駆動制御を説明するフローチャートである。 超音波モータの駆動周波数と駆動速度、AS位相差の関係を示す図である。
本発明の各実施形態に係る振動型アクチュエータの制御装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施形態に係るカメラ一体型の画像記録再生装置の構成例を表す図である。
鏡筒101は、画角調節用のズームレンズ、焦点調節用のフォーカスレンズ、露光時間を制御するシャッタ、撮像素子102の受光量(画像の明るさ)を調整する絞りを内蔵する。撮像素子102は、鏡筒101により得られた光学像を光電変換して電気信号を出力する。撮像信号処理部103は撮像素子102から出力される画像信号を処理し、メモリカード111への保存に適した信号に変換する。駆動コントローラ104は、鏡筒101に内蔵される各アクチュエータの駆動制御を行う。
システムコントローラ105はCPU(中央演算処理装置)を備え、撮像装置全体を制御する。カメラ操作部106は、ユーザが撮影等の操作を行う際に使用する。記憶部としてフラッシュメモリ107、プログラムメモリ108が設けられる。カメラの起動時には、フラッシュメモリ107内の圧縮されたプログラムがプログラムメモリ108に解凍及び展開される。CPUはプログラムメモリ108内のプログラムを実行し、以後に説明する各種の制御を行う。画像メモリ部109は撮影画像のデータを一時的に保存する。ディスプレイ110は、撮影画像等を表示する。
被写体からの光は、鏡筒101を通して撮像素子102に結像する。その際、鏡筒101内部のフォーカスレンズ、ズームレンズ等の可動光学部材はシステムコントローラ105により駆動制御される。撮像素子102は、結像した被写体像を光電変換して電気信号を出力する。撮像素子102により光電変換された画像信号は所定の周期で読み出され、撮像信号処理部103が信号処理して標準的な画像信号に変換する。撮像信号処理部103で処理された信号は、所定の周期で標準的なデジタル画像として、画像メモリ部109へ一時的に蓄積されるとともに、ディスプレイ110に送られて画像表示される(撮影待機状態)。撮影待機状態にてユーザがカメラ操作部106に含まれる不図示の撮影ボタンを押すことで撮影が開始する。すなわち、撮像素子102から予め設定された露光時間で画像信号が読み出されて、画像メモリ部109へ一時的に蓄積される。蓄積された画像信号は、撮像信号処理部103が処理し、メモリカード111への保存に最適なデータに変換された後でメモリカード111に記憶される。なお、図1では記憶媒体としてメモリカード111を例示するが、光ディスクやハードディスク、または光磁気ディスク等でも構わない。あるいは、FLASHメモリやSRAM/DRAM等の固体半導体メモリで構成されるランダムアクセス可能なメモリを用いてもよい。
図2は、主として駆動コントローラ104の内部構成例を示すブロック図である。駆動コントローラ104は、モータ制御回路1041と、PWM(パルス幅変調)信号発生回路1042と、ドライバ回路1043を備える。図2のシステムコントローラ105は、鏡筒101及び撮像素子102の動作状況に応じて、モータ制御回路1041に対して出力指令を送る。モータ制御回路1041は、鏡筒101内部のアクチュエータ1011が所定の動作を行うようにPWM信号発生回路1042に対して制御指令を出力する。PWM信号発生回路1042は、モータ制御回路1041からの制御指令にしたがい、ドライバ回路1043に対してPWM信号を出力する。ドライバ回路1043は、PWM信号発生回路1042が出力するPWM信号から、鏡筒101内部の各アクチュエータを駆動するための駆動波形を発生させる。
図2の鏡筒101に内蔵されるアクチュエータとしてのUSM1011aは、ズームレンズ1012bを駆動するための振動型モータの一種である超音波モータである。DCソレノイド1011bはシャッタ1012bを駆動する。ステッピングモータ1011cはフォーカスレンズ1012cを駆動し、ステッピングモータ1011dは絞り1012dを駆動する。モータ制御回路1041は、システムコントローラ105からの駆動指令に応じて、各アクチュエータの駆動速度、駆動量、及び駆動方向等の駆動条件を決定する。またモータ制御回路1041は、システムコントローラ105からの駆動指令に応じた駆動条件を満たすように鏡筒101内の各アクチュエータの駆動状態を制御する。
図3は、カメラ操作部106からの操作指示に応じてUSM1011aを速度制御するために必要なモジュールだけを抽出して示すブロック図である。以下ではカメラ操作部106からの指示を受けてUSM1011aを速度制御する場合の処理の流れを説明する。
カメラ操作部106に含まれる不図示のズームレバーをユーザが操作すると、システムコントローラ105にUSM1011aの駆動指示が伝達される。システムコントローラ105はズームレバーの操作量に従って、USM1011aの駆動速度、駆動方向、及び駆動量等の駆動条件を決定する。システムコントローラ105は、決定したUSMの駆動条件をモータ制御回路1041に通知する。モータ制御回路1041は、USM1011aの駆動速度が目標速度となるように速度制御を行う。速度制御の際には、速度検出回路302からの検出速度と目標速度とが一致するように、公知のP(比例)I(積分)制御演算が実行される。モータ制御回路1041の内部にある不図示のメモリには総駆動量が記憶されているので、駆動位置が目標位置と一致したと判断された場合にモータ制御回路1041は出力を停止させる。USM1011aの駆動量については、ズーム位置が変化する度にエンコーダ301から出力される2相の交流信号に基づいて検出される。
まず、速度検出回路302はエンコーダ301からの2相の交流信号を取得し、当該信号に対してコンパレート処理を行って2値化を行う。次に、2値化された2相の信号の立上りエッジと立下りエッジとの時間間隔から速度が算出される。エッジ間の時間間隔を算出する際には、モータ制御回路1041の動作クロックを基準として、エッジ間の時間間隔にて何クロックがかかったかを計数することで速度が検出される。USM1011aの駆動位置については、2値化された2相の信号の各エッジを検出してカウンタで計数することにより、そのカウント数が駆動位置として管理される。モータ制御回路1041は、USM1011aが目標速度で駆動するようにUSMの駆動周波数を算出する。駆動周波数を算出する際には、エンコーダ301により検出される実駆動速度と、システムコントローラ105から与えられる目標速度との差分に基づいてPI(比例及び積分)演算が行われる。モータ制御回路1041は算出した駆動周波数を指令として、PWM信号発生回路1042に指示を与えてPWM信号を出力させる。PWM信号発生回路1042が出力するPWM信号はドライバ回路1043に入力されて、USM1011aの駆動信号に変換される。駆動信号をUSM1011aに印加する事によってUSM1011aが駆動される。モータ制御回路1041は、USM1011aの速度情報と位置情報の他に、USMの駆動信号(A相信号)と、振動振幅の大きさを検出したS相信号との位相差(AS位相差)を監視している。AS位相差を表す信号(以下、AS位相差信号という)の値によって、USM1011aの駆動速度を制御する駆動信号の周波数の決定方法が変更される。
次に、AS位相差について説明する。AS位相差信号を説明するにあたり、まず、S相信号について説明する。S相信号は、圧電素子が振動する際に発電する特性を利用してUSM1011aの振動状態を電気信号として検出した信号である。S相信号はUSM1011aの圧電素子に接着されているセンサ電極303により検出される。つまり、センサ電極303は振動状態を検出する状態検出部を構成する。AS位相差はA相信号とS相信号との位相差であり、A相とは、USM1011aを駆動させるための、互いに位相が90°ずれた2相(A相とB相)の駆動波形のうちの1相である。AS位相差は、USM1011aの駆動周波数ごとに変化する。
図4を参照して、S相信号、A相信号、AS位相差を説明する。図4の横軸は時間軸である。図4(A)はS相信号の時間的変化を例示し、図4(B)はA相信号の時間的変化を例示する。図4(C)はS相信号を所定の閾値と比較したコンパレート出力を示し、図4(D)はA相信号を所定の閾値と比較したコンパレート出力を示す。これらのコンパレート出力の位相差がAS位相差に相当する。図4には、A相とS相のコンパレート後における信号の立下りエッジの時間間隔を位相差時間Δtで示し、駆動信号の周期をTで示している。
次にAS位相差の検出について説明する。AS位相差は位相比較器304(図3参照)が検出する。位相差検出を行う位相比較器304には、センサ電極303による検出信号(S相信号)と、ドライバ回路1043から出力される駆動信号(A相信号またはB相信号)とが入力される。入力された各信号は位相比較器304に内蔵される不図示のコンパレータによって2値化される。位相差は、図4(C)及び(D)に示すように2値化した信号を比較する事によって算出される。位相差時間Δtと駆動信号の周期TからAS位相差ΔASは次式により算出される。
Figure 2016013018
位相比較器304によるAS位相差の検出信号はモータ制御回路1041に出力される。モータ制御回路1041は、検出されたAS位相差と、システムコントローラ105により事前に設定されている共振周波数付近でのAS位相差との差分を算出する。この差分値が所定値(閾値)以下の場合、PWM信号発生回路1042が発生させるPWM信号の周波数を高周波数側に所定量シフトさせる制御が行われる。また、AS位相差が共振時の位相差に対して所定量のマージンを有する場合には、PI制御演算によって駆動周波数を決定する速度制御が行われる。
次に図5及び図6を参照して、本実施形態にてAS位相差を監視しつつ、USMの速度制御を行う場合の処理を説明する。図5は所定の駆動条件下でUSMを駆動させた際にエンコーダ301から出力されたエンコーダ波形を例示する。図6は処理例を説明するフローチャートである。
図6のS601にて、システムコントローラ105はユーザによるカメラ操作部106の操作を監視し、ユーザ操作によりズーム動作指示を受けたか否かを判定する。システムコントローラ105がズーム動作指示を受け付けた場合にはS602に処理を進め、当該指示がない場合には待ち状態でS601の判定処理が繰り返される。
S602でモータ制御回路1041は、システムコントローラ105からの駆動指令にしたがい、ズーム指示に応じてUSM1011aの駆動条件を設定する。S602で設定されるUSM1011aの駆動条件は、駆動速度、駆動方向、駆動距離を含む。モータ制御回路1041は、駆動速度、駆動方向、駆動距離を2相のエンコーダ301のパルスの変化に基づいて決定する。図5を参照してエンコーダ301の出力を説明する。
図5(A)は第1のエンコーダENCAの出力信号をコンパレートした信号であり、T1は立上りエッジの時間間隔を示し、T3は立下りエッジの時間間隔を示す。図5(B)は第2のエンコーダENCBの出力信号をコンパレートした信号であり、T2は立上りエッジの時間間隔を示し、T4は立下りエッジの時間間隔を示す。図5(C)はモータ制御回路1041の動作クロックCLKを示す。USM1011aの駆動方向については、ENCAとENCBの各エンコーダ波形のうち、どちらの波形が先に出力されたかによって決定される。本実施形態ではENCBのパルスが先に出力された場合、ズームレンズ1012aを繰り出す方向とし、逆にENCAのパルスが先に出力された場合にはズームレンズ1012aを繰り込む方向とする。駆動速度については、ENCA及びENCBの立上りエッジと立下りエッジを基準にして算出される。モータ制御回路1041は、各エッジの間に動作クロックCLKとして何クロックがかかったかによって速度を算出する。例えば、モータ制御回路1041のクロック周波数は10kHzであり、USMが1回転する毎に出力されるエンコーダ1相当たりのパルス数は100パルスである。図5に示すENCAの周期T1から、速度V1(単位:rps)を算出する例を示すと、USM1011aの駆動速度は次式により算出される。
Figure 2016013018
本例にてT1=10として、周期T1から速度V1を算出すると、V1=10000÷10÷100=10[rps]となる。
次に駆動距離の検出について説明する。駆動距離は、ENCAとENCBの各エンコーダの立下りエッジ及び立上りエッジをカウントすることによってモータ制御回路1041が管理する。ズームレンズ1012aの繰り出し方向にエンコーダが1周分駆動されると4パルス増加する。ズームレンズ1012aの繰り込み方向にエンコーダが1周分駆動されると4パルス減少する。このようにズームレンズ1012aの駆動距離は、エンコーダの回転方向に応じてパルス数を加算または減算することによって計数して管理される。ズームレンズ1012aを駆動する際には、カメラ操作部106からのズーム動作指示に従って駆動量が決定され、その駆動量に到達するまで指定の駆動速度でUSM1011aの駆動制御が行われる。
S602での駆動条件の設定後、S603に進み、モータ制御回路1041はUSM1011aに印加する駆動波形の周波数下限値を初期化する。駆動周波数の下限値は、AS位相差の値がAS位相差リミット値(限界値)を超えた時点での駆動周波数を下限として再設定される。下限周波数の設定後にS604に進み、USM1011aの駆動が開始する。駆動開始時には、事前に設定されている初期周波数値から所定のスイープレートで駆動信号の周波数をスイープダウンさせる制御が行われる。
USM1011aの駆動速度が目標速度に到達すると、スイープダウンが停止し、エンコーダ301からの速度情報と目標速度との差分に基づいて駆動周波数を決定する速度制御に移行する。速度制御では、まずS605においてAS位相差(ΔAS)がリミット値(ΔAS_Limit)より大きいか否かについて判定が行われる。リミット値ΔAS_Limitは判定用の閾値であり、事前に設定されている。検出されたAS位相差が共振周波数側にて閾値より大きい場合、すなわちAS位相差がリミット値より大きく、駆動周波数が共振周波数に近い場合、S606に進み、AS位相差がリミット値以下の場合にはS611に移行する。
S606では現在の駆動周波数を下限周波数に設定する処理が実行される。そしてS607に進んで駆動周波数を現在の駆動周波数より所定の周波数だけ高い周波数にシフトさせる処理が行われる。つまり、現在の駆動周波数に所定の周波数を加算した周波数が駆動周波数として設定され、S608に処理を進める。このように、AS位相差が所定の閾値を超えたことが検出された時点で駆動周波数が下限周波数に設定される。これにより、駆動中のUSM1011aにかかる負荷が増大して駆動速度と目標速度との差が大きくなった場合でも、がけ落ちの可能性が高い駆動周波数が設定されてしまうことを回避できる。なお、S607にて現在の駆動周波数に加算される所定の周波数は、一定値でも可変値でもよい。可変値の場合には、駆動信号の周波数が共振周波数に近いほど加算する値を大きくして、高周波数側にシフトさせるように設定が行われる。
S611でモータ制御回路1041は、目標速度と、エンコーダ信号を処理することで求められる実駆動速度との差に基づいて公知のPI制御演算により駆動周波数を算出する。S612では、S611にて算出された駆動周波数が下限周波数よりも低い周波数であるか否かが判定される。速度制御演算により算出された駆動周波数が下限周波数よりも低い場合、S613に進み、下限周波数以上である場合にはS608に移行する。S613でモータ制御回路1041は駆動周波数を下限周波数に設定する。駆動周波数が決定されるとS608にてモータ制御回路1041は、PWM信号発生回路1042から出力するPWM信号の周波数値を決定する。これはPWM信号の周波数値を設定するレジスタを更新する処理によって行われる。次にS609では、S602で設定された目標位置にズームレンズ位置が到達したか否かについて判定される。ズームレンズ位置が目標位置に到達していなければ、S605に戻って処理を続行する。また、ズームレンズ位置が目標位置に到達した場合には、S610に進み、USM1011aの駆動を終了する。このように駆動周波数の下限値を設定し(S606)、駆動周波数を高周波数側にシフトさせること(S607)により、目標速度と実駆動速度との差が大きい場合でも速度制御パラメータの如何によらずに、がけ落ちを回避することができる。これに対して、駆動周波数に下限を設けない場合に、がけ落ちが生じる状況について図7を参照して説明する。
図7(A)は速度制御時の駆動周波数−速度特性と、駆動周波数−AS位相差特性を示した図である。横軸は駆動周波数を示し、左側の縦軸は速度軸であり、右側の縦軸はAS位相差を示す。実線のグラフ線は駆動周波数−速度特性を表し、一点鎖線のグラフ線は駆動周波数−AS位相差特性を表わしている。現時点での駆動状態に相当する動作点を黒点で示す。図7の梨地部分は、AS位相差がリミット値を超える場合の駆動周波数の範囲を表している。駆動周波数がリミット値に対応する周波数を超えると、モータ制御回路1041はPI制御演算により駆動周波数を決定せずに、所定量だけ高周波側に駆動周波数をシフトさせる制御を行う。
図7(B)は、図7(A)に示す駆動状態からUSM1011aにかかる負荷が増加した場合の駆動周波数−速度特性、及び駆動周波数−AS位相差特性を示している。一般にUSMにかかる負荷が増加した際には、共振周波数は高周波数側にシフトする事が知られている。図7(B)では、USM1011aにかかる負荷が増加した結果、図7(A)に比べて共振周波数が高周波数側にシフトした状態となっている。USM1011aにかかる負荷が増加したため、USM1011aの速度ピーク値が低下している。共振周波数が高周波数側にシフトしたため、AS位相差がリミット値を超えており、がけ落ちを回避するために駆動周波数を高周波数側に所定量シフトさせる制御が行われる。
図7(C)は図7(B)の状態から駆動周波数を高周波数側にシフトさせた際の駆動周波数−速度特性を示す。図7(C)では、駆動周波数を高周波数側にシフトさせたためAS位相差がリミット値以下となっている。一方で、実際のUSM1011aの駆動速度と目標速度との差が大きくなっている。そのため、次の制御周期で速度制御を行った場合に制御量が大きくなり、図7(D)に示すように、がけ落ちしてしまう可能性がある。本実施形態では駆動周波数に下限値を設けることで、がけ落ちを回避できる。AS位相差が限界にさしかかった際に駆動周波数の下限値を設けた場合について、図8を参照して説明する。図8の横軸及び縦軸は図7と同じである。
図8(A)は通常の速度制御を行っている状態を示す。図8(B)は図8(A)の状態からUSM1011aにかかる負荷が増加した時の駆動状態を示している。図8(B)では、負荷が増大してAS位相差がリミット値を超えた時点の駆動周波数を下限周波数に設定した上で駆動周波数を高周波数側に所定量シフトさせる制御が行われる。図8(C)では駆動周波数を高周波数側にシフトさせたことの影響により実際の駆動速度が目標速度に対して遅くなっている。そのため、次の制御周期における制御量が増大する。しかし、本実施形態ではAS位相差がリミット値を超えた際に駆動周波数の下限値を設けているため、駆動周波数は下限値未満にならない。その結果、がけ落ちを回避できる。
本実施形態では、駆動信号(A相信号またはB相信号)とS相信号との位相差が所定値を超える場合に、駆動周波数の下限値を設定した上で駆動周波数を高周波側にシフトさせる制御が行われる。よって、速度制御をした場合でも、駆動周波数が共振周波数以下となる事を回避できる。また、駆動信号とS相信号との位相差が一度、所定値を超えた状態で負荷が増大した等の理由で共振周波数が高周波側に移動した場合でも、位相差が所定値より大きくなる度に駆動周波数の下限値を更新した上で駆動周波数のシフト制御が行われる。よって、本実施形態によれば、USMの駆動中に負荷が増大した等の理由で駆動周波数が共振周波数付近になった場合にがけ落ちを回避しつつ駆動制御を続行できる。
(実施例2)
次に図9を参照して、本実施形態の制御を説明する。本実施形態では、USMの駆動電力を監視しつつ、その速度制御を行う。以下では、USMの駆動電力の増大による駆動回路素子等の損傷及びカメラのシステムダウンを回避するとともに、USMのがけ落ちを防ぐための処理を説明する。なお、実施例1の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。このような説明の省略については後述の実施例でも同じである。
図9のS901とS902の処理は図6のS601とS602と同様であり、ユーザのカメラ操作部106の操作により、ズーム動作指示を受けた場合にS902にて、ズーム指示に応じたUSMの駆動条件が設定される。次にS903に進み、USM1011aに印加する駆動信号の周波数の下限値(下限周波数)が初期化される。この下限周波数については、検出した電力が電力リミット(限界値)を超えた場合に、その時点での駆動周波数が下限周波数として再設定される。カメラの電源となるバッテリの電力供給能力と、カメラシステムを安定して動作させるためにUSMの駆動に電力を割り当てることが可能な条件を事前に調査した上で電力リミットの値が設定される。
S903にて下限周波数が設定された後でS904に進み、USM1011aの駆動が開始する。USM1011aの駆動開始時には、事前に設定されている初期周波数値から目標速度に到達するまで、所定のスイープレートでスイープダウンが行われる。USM1011aの駆動速度が目標速度に到達すると、スイープダウンが停止してエンコーダ301からの速度情報と目標速度との差分に基づいて速度制御が行われる。
速度制御の処理では、S905においてUSM1011aの駆動電力が所定値以下であるか否かが判定される。USM1011aの駆動時の電力検出は、ドライバ回路1043内部の電力検出部1043aが行う。電力検出部1043aは、ドライバ回路1043内部の電流検出抵抗に発生する電圧を検出する。電力は、ドライバ回路1043内部の不図示の駆動電流検出回路により検出した電流に対し、USM1011aの駆動電圧を乗算することで算出される。S905において検出電力Pが所定の閾値P_Limitより大きく、すなわち駆動周波数が共振周波数に近い場合には、S906に処理を進める。また検出電力Pが所定の閾値以下であると判定された場合にはS911に移行する。
S906では、現在の駆動周波数を下限周波数に設定する処理が実行される。その後、S907に進んで駆動周波数を現在の駆動周波数より所定の周波数だけ高い値とし、高周波数側にシフトさせる処理が行われる。所定の周波数については一定値または可変値とする。可変値の場合には、電力検出部1043aにより検出される電力が閾値P_Limitより大きいほど、高周波数側にシフトさせるように駆動信号の周波数が大きく設定される。
このように駆動電力が電力リミットを超えたことが検出された時点の駆動周波数を下限周波数に設定することで、回路素子の破壊やカメラのシステムダウンを回避できる。また、駆動周波数に下限を設けることで、駆動中に負荷が増大して駆動速度と目標速度との差が大きくなった場合でも、制御量の増大によるがけ落ちを回避できる。
S911でモータ制御回路1041は、目標速度と、エンコーダ信号を処理することにより検出される実駆動速度の差に基づいて公知のPI制御演算により駆動速度を決定する。次のS912では、PI制御演算結果から決定した駆動周波数が下限周波数よりも低いかどうかが判定される。算出された駆動周波数が下限周波数よりも低い場合にはS913に進み、駆動周波数を下限周波数に設定する処理が実行される。このように駆動周波数が下限周波数未満とならないようにすることで、がけ落ちの可能性を低減できる。S912にて、算出された駆動周波数が下限周波数以上であると判定された場合や、S913の処理後、S908に進む。
S908では、PWM信号発生回路1042から出力するPWM信号の周波数設定用のレジスタの値が更新される。次のS909において、S902で設定されたズームレンズ位置が目標位置に到達したか否かについて判定される。ズームレンズ位置が目標位置に到達していない場合には、S905に処理を戻す。またズームレンズ位置が目標位置に到達している場合にはS910に進み、USM1011aの駆動を終了する。
本実施形態では検出電力Pが所定の閾値を超えた瞬間に駆動周波数の下限値が設定された上で駆動周波数を高周波数側にシフトさせる制御が行われる。これにより、モータ制御回路1041に設定されている速度制御パラメータの如何によらずに、がけ落ちを回避できる。
図10(A)は、通常の速度制御時における、駆動周波数−速度特性及び駆動周波数−電力特性を示した図である。実線のグラフ線は駆動周波数−速度特性を表し、一点鎖線のグラフ線は駆動周波数−電力特性を表わしている。左側の縦軸は速度軸であり、右側の縦軸は電力軸である。横軸、黒点の意味は図7の場合と同様である。図10の梨地部分は、USM1011aの駆動電力が電力リミットを超える場合の駆動周波数の範囲を表している。駆動周波数が当該範囲に入ると、モータ制御回路1041はPI制御演算により駆動周波数を決定せずに、所定量だけ高周波側に駆動周波数をシフトさせる制御を行う。
図10(B)は、図10(A)に示す駆動状態からUSMにかかる負荷が増加した場合の駆動周波数−速度特性、及び駆動周波数−電力特性を示している。駆動中にUSMへの負荷が増加した際には、共振周波数が高周波数側にシフトする事が知られている。図10(B)では、USM1011aにかかる負荷が増加した結果、図10(A)に比べて共振周波数が高周波数側にシフトした状態となっている。USM1011aにかかる負荷が増加したため、USM1011aの速度ピーク値が低下している。共振周波数が高周波数側にシフトしたため、図10(A)の場合と同じ駆動周波数で駆動した場合には電力Pがリミット値を超えている。本実施形態におけるUSMの制御プログラムでは、電力の増大及びがけ落ちを防ぐために、駆動周波数の下限周波数を設定した上で駆動周波数側に高周波数側に所定量シフトさせる制御を行う。
図10(C)では、図10(B)の状態から駆動周波数を高周波数側にシフトさせた影響により実際の駆動速度が目標速度に対して遅くなっている。そのため、次の制御周期における制御量が増加する。しかし、電力Pがリミット値を超えた時点での駆動周波数を下限周波数として設定しているため、駆動周波数が下限値未満になる事はない。動作中のUSMにて実績がある駆動周波数を下限値に設定しているため、駆動周波数が下限周波数になったとしても、がけ落ちの可能性は極めて低い。よって、がけ落ちの回避効果が十分に得られる。本実施形態に示す制御方法を用いることで、USMの駆動中に負荷が増大した等の理由で駆動周波数が共振周波数付近になった場合でも、USMの駆動電力の増大を防ぎつつ駆動制御を続行できる。
(実施例3)
次に図11を参照して、実施例3におけるUSMの制御シーケンスについて説明する。本実施形態に係るUSMの制御プログラムでは、USMの駆動電力及びAS位相差を監視しつつ、USMの速度制御を行う。
S1101にて、ユーザによるカメラ操作部106の操作が監視され、カメラ操作部106を通してズーム動作指示を受け付けると、S1102において、ズーム動作指示に応じたUSMの駆動条件(駆動速度、駆動方向、駆動距離)が設定される。次にS1103に進み、USM1011aに印加する駆動信号の周波数下限値を初期化する処理が実行される。駆動周波数の下限値は、検出した電力が電力リミットを超えた場合とAS位相差がリミット値を超えた場合に、それらの時点での駆動周波数に更新される。駆動周波数の下限周波数が設定された後でS1104に進み、USM1011aの駆動が開始する。USM1011aの駆動開始時には、事前に設定されている初期周波数から目標速度に到達するまでに、所定のスイープレートでスイープダウンが行われる。USM1011aの駆動速度が目標速度に到達するとスイープダウンが停止し、エンコーダ301からの速度情報と目標速度との差分に基づく速度制御へ移行する。
S1014でUSM1011aの駆動が開始した後にモータ制御回路1041は、S1105においてUSM1011aの検出電力Pが所定のリミット値P_Limitより大きいかどうかを判定する。検出電力Pが所定のリミット値P_Limitより大きい場合、S1107に進む。また、検出電力Pが所定のリミット値以下の場合にはS1106に進む。S1106でモータ制御回路1041は、AS位相差ΔASが所定のリミット値ΔAS_Limitより大きいかどうかを判定する。AS位相差が所定のリミット値より大きい場合、S1107に進む。またAS位相差が所定のリミット値以下の場合には、S1110に進む。
S1107にて、現在の駆動周波数を下限周波数に設定する処理が行われた後、S1108に進んで駆動周波数を現在の駆動周波数から所定の周波数だけ高周波数側にシフトさせる処理が行われる。その後、S1109にてPWM信号発生回路1042から出力するPWM信号の周波数設定用のレジスタ値を更新する処理が行われる。次のS1113において、S1102で設定したズームレンズ位置が目標位置に到達したか否かが判定される。ズームレンズ位置が目標位置に到達していない場合にはS1105に戻る。ズームレンズ位置が目標位置に到達した場合にはS1114に進み、USM1011aの駆動を終了する。S1110からS1112の処理はそれぞれ、図6のS611からS613の処理と同様であるため、説明を割愛する。
本実施形態では、USMの駆動電力が所定値を超えた瞬間に駆動周波数の下限値を設定した上で駆動周波数を高周波数側にシフトさせる制御が行われる。よって、過電流による駆動回路素子の損傷やカメラのシステムダウンを回避できる。また、AS位相差が所定値を超えた瞬間の駆動周波数が下限周波数として設定される。よって、モータ制御回路1041に設定されている速度制御パラメータの如何によらずに、がけ落ちを回避きる。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
104 駆動コントローラ
105 システムコントローラ
301 エンコーダ
303 センサ電極
304 位相比較器
1011a 超音波モータ
1012a ズームレンズ
1041 モータ制御回路
1042 PWM信号発生回路
1043a 電力検出部

Claims (10)

  1. 振動型アクチュエータに印加する駆動信号を発生させる信号発生手段と、
    前記駆動信号の周波数を制御する制御手段と、
    前記振動型アクチュエータの振動状態を検出する状態検出手段と、
    前記状態検出手段による検出信号と前記駆動信号との位相差を検出する位相差検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記振動型アクチュエータの共振周波数側にて閾値より大きくなったときに前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行うことを特徴とする振動型アクチュエータの制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記閾値以下である場合、前記振動型アクチュエータの速度制御演算を行い、算出された前記駆動信号の周波数が前記下限周波数より小さい場合に前記駆動信号の周波数を下限周波数に設定することを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記振動型アクチュエータの共振周波数側にて閾値より大きい場合、前記駆動信号の周波数が前記振動型アクチュエータの共振周波数に近いほど高周波数側にシフトさせる前記駆動信号の周波数を大きく設定することを特徴とする請求項1または2に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  4. 振動型アクチュエータに印加する駆動信号を発生させる信号発生手段と、
    前記駆動信号の周波数を制御する制御手段と、
    前記振動型アクチュエータの駆動時の電力を検出する電力検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が閾値より大きくなったときに前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行うことを特徴とする振動型アクチュエータの制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が前記閾値以下である場合、前記振動型アクチュエータの速度制御演算を行い、算出された前記駆動信号の周波数が前記下限周波数より小さい場合に前記駆動信号の周波数を下限周波数に設定することを特徴とする請求項4に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が前記閾値より大きいほど、高周波数側にシフトさせる駆動信号の周波数を大きく設定することを特徴とする請求項4または5に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  7. 前記振動型アクチュエータの振動状態を検出する状態検出手段と、
    前記状態検出手段による検出信号と前記駆動信号との位相差を検出する位相差検出手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が閾値より大きい場合、または、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記振動型アクチュエータの共振周波数側にて閾値より大きい場合に、前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載した振動型アクチュエータの制御装置を備え、前記振動型アクチュエータにより可動光学部材を駆動することを特徴とする撮像装置。
  9. 振動型アクチュエータの制御装置にて実行される制御方法であって、
    前記振動型アクチュエータに印加する駆動信号を信号発生手段が発生させるステップと、
    前記振動型アクチュエータの振動状態を状態検出手段が検出するステップと、
    前記状態検出手段による検出信号と前記駆動信号との位相差を位相差検出手段が検出するステップと、
    前記駆動信号の周波数を制御手段が制御する制御ステップと、を有し、
    前記制御ステップにて制御手段は、前記位相差検出手段により検出される位相差が前記振動型アクチュエータの共振周波数側にて閾値より大きい場合、前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行うことを特徴とする振動型アクチュエータの制御方法。
  10. 振動型アクチュエータの制御装置にて実行される制御方法であって、
    前記振動型アクチュエータに印加する駆動信号を信号発生手段が発生させるステップと、
    前記振動型アクチュエータの駆動時の電力を電力検出手段が検出するステップと、
    前記駆動信号の周波数を制御手段が制御する制御ステップと、を有し、
    前記制御ステップにて制御手段は、前記電力検出手段により検出される電力が閾値より大きい場合、前記駆動信号の周波数を下限周波数として設定し、前記駆動信号の周波数を高周波数側にシフトさせる制御を行うことを特徴とする振動型アクチュエータの制御方法。

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