JP2016012499A - 二次電池 - Google Patents

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英毅 篠原
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Abstract

【課題】電極の温度上昇を効果的に抑制することができる二次電池を提供する【解決手段】二次電池は、金属箔42aの表面に箔露出部42cを残して合剤層42bを形成した電極42を備え、箔露出部42cに合剤層42bと間隔d,Dをあけて樹脂材料を含む樹脂含有層45が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、二次電池に関する。
近年、ハイブリッド型の電気自動車や純粋な電気自動車等の動力源として大容量(Wh)の二次電池が開発されており、その中でもエネルギー密度(Wh/kg)の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。一例として、電池内部での短絡が防止されており、歩留まりが高い積層型電池が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の積層型電池は、シート状の正極板及び負極板と、該正極及び該正極板の間に介在するセパレータとが積層されてなる積層電極体を有している。正極板及び負極板の両電極板のうち少なくとも一方の電極板は極の異なる電極板の側端に対して突出した突出部を有している。突出部は、少なくとも根本部分の表面上に短絡防止層をもっている。
特開2001−93583号公報
一般に、二次電池は使用時に充放電を繰り返すが、例えば、電池システム制御やハードウェア異常などの要因により、充電時に正常な制御が行われない場合、定格容量を超えて充電される、いわゆる、過充電の発生が懸念される。過充電が継続すると、二次電池の内部に許容設計量以上の余剰の電荷が蓄積して二次電池の電圧が上昇し、リチウム金属の析出等、化学状態が不安定な方向へとシフトする。
二次電池は、不安定な状態が継続した場合、例えば、電極の発熱反応によって温度が上昇し、内圧が上昇することがある。さらに、二次電池の内圧が所定の圧力を超えると、ガス排出弁が作動して内部のガス等を外部に放出し、二次電池の内圧を低下させることがある。そのため、電極の発熱反応による温度上昇を出来る限り低く抑えることが、二次電池の安全を確保する上で重要となる。
前記した特許文献1に記載の積層型電池では、電極板の突出部に設けられた短絡防止層によって正負極間の短絡を防止することができるとされている。しかし、この短絡防止層は、短絡の防止を目的とするものであり、また、正極板及び負極板表面の活物質と接しているため、電極の発熱反応が生じた場合に、電極の温度上昇を抑制する十分な効果は期待できない。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電極の発熱反応による温度上昇を効果的に抑制することができる二次電池を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明の二次電池は、金属箔の表面に箔露出部を残して合剤層を形成した電極を備える二次電池であって、前記箔露出部に前記合剤層と間隔をあけて樹脂材料を含む樹脂含有層が形成されていることを特徴とする。
本発明の二次電池は、箔露出部に樹脂含有層が形成されているので、発熱反応による電極の熱が金属箔を介して樹脂含有層に吸収される。このとき、樹脂含有層の温度が上昇し、樹脂含有層に含まれる樹脂材料が相転移することでさらに大きな熱量が樹脂含有層によって吸収される。これにより、電極の温度上昇を効果的に抑制することができる。特に、樹脂含有層を合剤層と間隔をあけて形成することで、合剤層の熱が樹脂含有層によって局所的に吸収されることが抑制され、合剤層で発生した熱が金属箔を介して樹脂含有層に吸収される。これにより、合剤層で発生した熱が合剤層全体からより均一に吸収され、電極全体の温度上昇をより効果的に抑制できる。したがって、本発明の二次電池よれば、電極の発熱反応による温度上昇をより効果的に抑制することができる。
実施形態に係る二次電池の斜視図。 図1に示す二次電池の内部構造を示す分解斜視図。 図2に示す捲回体の分解斜視図。 (a)は図3に示す負電極の箔露出部の拡大平面図、(b)は(a)に示すb−b線に沿う断面図。 図4に示す樹脂含有層の構造を示す概念図。 (a)から(c)は樹脂含有層の変形例1から3を示す断面図。 (a)及び(b)は樹脂含有層の変形例4及び5を示す断面図。 (a)から(c)は樹脂含有層の変形例6から8を示す断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る二次電池を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る二次電池100の外観斜視図である。本実施形態の二次電池100は、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池である。本実施形態の二次電池100は、後述する電極の箔露出部に合剤層と間隔をあけて樹脂材料を含む樹脂含有層が形成されていることを最大の特徴としている。以下、本実施形態の二次電池100の構成を詳細に説明する。
二次電池100は、例えばアルミニウム合金等の金属材料によって製作された扁平箱形の電池容器10を備える角形二次電池である。電池容器10は、上端面10a、下端面10b、広側面10c及び狭側面10dを有する扁平な直方体形状の筐体である。電池容器10は、上部に開口を有する扁平な有底角筒状の電池缶11と、電池缶11の開口を封止する長方形の板状の電池蓋12とを有している。電池缶11は、例えば、前記金属材料に深絞り加工を施すことによって扁平な有底角筒状に形成されている。
電池容器10の幅方向すなわち電池蓋12の長手方向の両端には、電池容器10の外側で電池蓋12の上面に、正極及び負極の外部端子20A,20Bが設けられている。外部端子20A,20Bは、それぞれ、概ね直方体形状に形成されたブロック状の接合部21を有している。接合部21は、例えば、複数の二次電池100を直列又は並列に接続する際に、バスバーが接合される部分である。外部端子20A,20Bと電池蓋12との間には、絶縁部材13が配置され、外部端子20A,20Bが電池蓋12に対して電気的に絶縁されている。正極の外部端子20Aは、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金によって製作され、負極の外部端子20Bは、例えば銅又は銅合金によって製作されている。
電池蓋12の正極及び負極の外部端子20A,20Bの間には、ガス排出弁14と注液口15とが設けられている。ガス排出弁14は、例えば電池蓋12を薄肉化して溝部14aを形成することによって設けられ、電池容器10の内部の圧力が所定値を超えて上昇した時に開裂して内部のガス等を放出することで、電池容器10の内部の圧力を低下させる。注液口15は、電池容器10の内部に電解液を注入するのに用いられ、例えばレーザ溶接によって注液栓16が溶接されて封止されている。
図2は、図1に示す二次電池100の内部構造を示す分解斜視図である。電池蓋12の長手方向の両端で、電池容器10の内側となる電池蓋12の下面には、絶縁部材17を介して正極及び負極の集電板30A、30Bが固定されている。正極の集電板30Aは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって製作され、負極の集電板30Bは、例えば、銅又は銅合金によって製作されている。集電板30A、30Bは、それぞれ、電池蓋12に概ね平行な板状の基部31と、基部31から電池缶11の底面11bに向けて延びる板状の端子部32と、を有している。
外部端子20A,20Bは、概ね直方体形状に形成されたブロック状の接合部21の下面から電池蓋12の上面に対して垂直に延びる柱状の接続部22を有している。外部端子20A,20Bのそれぞれの接続部22は、例えば円柱状に形成され、電池蓋12、その上下に配置された絶縁部材13,17、及び、集電板30A,30Bのそれぞれの基部31に形成された貫通孔を貫通している。絶縁部材13,17は、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂等の絶縁性を有する樹脂材料によって製作されている。
前記各部材の貫通孔を貫通した接続部22は、先端部を基部31の下面で塑性変形させて拡径させた、かしめ部が形成される。これにより、外部端子20A,20Bのそれぞれが集電板30A,30Bのそれぞれに電気的に導通し、これらの各部材が絶縁部材13,17によって電池蓋12から電気的に絶縁された状態で、電池蓋12に一体的に固定される。
集電板30A、30Bのそれぞれの端子部32は、電池容器10の厚さ方向における基部31の一側から、電池缶11の最大面積の広側面11cに沿って電池缶11の底面11bに向けて延びる板状に形成されている。集電板30A、30Bのそれぞれの端子部32は、後述する捲回体40の捲回軸A方向において、基部31の外側の端部から下方に延びて捲回体40の端部の集電板接合部41d、42dにそれぞれ接合されている。これにより、正極の集電板30Aが、捲回体40の捲回軸A方向の一方の端部で正電極41(図3参照)に電気的に接続され、負極の集電板30Bが、捲回体40の捲回軸A方向の他方の端部で負電極42(図3参照)に電気的に接続されている。
捲回体40は、端子部32に接合されることで、集電板30A、30B及び絶縁部材17を介して電池蓋12に固定されている。また、外部端子20A,20B、絶縁部材13,17、集電板30A、30B、及び捲回体40が電池蓋12に組み付けられることで、蓋組立体が構成される。
電池缶11と捲回体40との間には、捲回体40を覆う絶縁保護フィルム50が配置される。絶縁保護フィルム50は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン(PFA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等によって製作されている。
二次電池100の製造時に、図2に示す各部材からなる前記蓋組立体は、捲回体40及び集電板30A,30Bの周囲を覆うように絶縁保護フィルム50が配置される。そして、前記蓋組立体は、絶縁保護フィルム50によって覆われた状態で、捲回体40の下方側の湾曲部40bから、電池缶11の開口部11aに挿入される。これにより、捲回体40及び集電板30A,30Bは、電池缶11との間に絶縁保護フィルム50が配置され、電池缶11と電気的に絶縁された状態で電池容器10に収容される。捲回体40は、捲回軸A方向の両側に電池缶11の狭側面11dが位置し、捲回軸A方向が電池缶11の底面11b及び広側面11cに略平行に沿うように電池缶11内に収容される。
これにより、捲回体40は、一方の湾曲部40bが電池蓋12に対向し、もう一方の湾曲部40bが電池缶11の底面11bに対向し、平坦部40aが広側面11cに対向した状態になる。そして、電池蓋12によって電池缶11の開口部11aを閉塞した状態で、例えば、レーザ溶接によって電池蓋12の全周を電池缶11の開口部11aに接合することで、電池缶11と電池蓋12からなる電池容器10が形成される。
その後、電池蓋12の注液口15を介して電池容器10の内部に非水電解液を注入し、例えば、レーザ溶接によって注液栓16を注液口15に接合して封止することで、電池容器10が密閉されている。電池容器10の内部に注入する非水電解液としては、例えば、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比で1:2の割合で混合した混合溶液中に、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルの濃度で溶解したものを用いることができる。
図3は、図2に示す捲回体40の一部を展開した分解斜視図である。捲回体40は、セパレータ43,44を介在させて積層させた正負の電極41,42を捲回軸Aに平行な軸心の周りに捲回して扁平形状に成形した捲回電極群である。
捲回体40は、電池容器10の広側面10cに対向する平坦部40aと上下端面10a、10bに対向する湾曲部40bとを有する扁平形状に成形されている。平坦部40aは、電極41、42とセパレータ43、44が平坦に積層された部分であり、湾曲部40bは、電極41、42とセパレータ43、44が半円筒状に湾曲して積層された部分である。セパレータ43、44は、正電極41と負電極42との間を絶縁すると共に、最外周に捲回された負電極42の外周にもセパレータ44が捲回されている。
正電極41は、正極集電体である正極金属箔41aと、正極金属箔41aの両面に塗布された正極活物質合剤からなる正極合剤層41bとを有している。長尺帯状の正電極41の幅方向の一側は、正極合剤層41bが形成されず、正極金属箔41aが露出した箔露出部41cとされている。箔露出部41cには、正極合剤層41bと間隔をあけて樹脂含有層45が形成されている。正電極41は、箔露出部41cが負電極42の箔露出部42cと捲回軸A方向の反対側に配置されて、捲回軸Aの周りに捲回されている。
正電極41を製作するには、例えば、正極活物質に導電材、結着剤及び分散溶媒を添加して混練した正極活物質合剤を、幅方向の一側を除く正極金属箔41aの両面に塗布し、乾燥、プレス、裁断する。その後、箔露出部41cに部分的に樹脂含有材料を塗布し、樹脂含有層45を形成する。正極金属箔41aとしては、例えば、厚さ約20μmのアルミニウム箔を用いることができる。正極金属箔41aの厚みを含まない正極合剤層41bの厚さは、例えば、約90μmである。樹脂含有層45の厚みは、例えば、正極合剤層41bの厚さ以下とされている。
なお、箔露出部41cへの樹脂含有材料の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、ホットメルト状態の樹脂材料を箔露出部41cの樹脂含有層45の形成位置に連続的にコーティングすることができる。また、樹脂材料を有機溶媒で液体状にして塗布し、その後、乾燥させることにより、同様に樹脂含有層45を箔露出部41cに形成してもよい。
正極活物質合剤の材料としては、例えば、正極活物質として100重量部のマンガン酸リチウム(化学式LiMn)を、導電材として10重量部の鱗片状黒鉛を、結着剤として10重量部のポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという。)を、分散溶媒としてN−メチルピロリドン(以下、NMPという。)を、それぞれ用いることができる。
正極活物質は、前記したマンガン酸リチウムに限定されず、例えば、スピネル結晶構造を有する他のマンガン酸リチウム、一部を金属元素で置換又はドープしたリチウムマンガン複合酸化物を用いてもよい。また、正極活物質として、層状結晶構造を有するコバルト酸リチウムやチタン酸リチウム、及びこれらの一部を金属元素で置換又はドープしたリチウム−金属複合酸化物を用いてもよい。
負電極42は、負極集電体である負極金属箔42aと、負極金属箔42aの両面に塗布された負極活物質合剤からなる負極合剤層42bとを有している。長尺帯状の負電極42の幅方向の一側は、負極合剤層42bが形成されず、負極金属箔42aが露出した箔露出部42cとされている。箔露出部42cには、負極合剤層42bと間隔をあけて樹脂含有層45が形成されている。負電極42は、その箔露出部42cが正電極41の箔露出部41cと捲回軸A方向の反対側に配置されて、捲回軸A周りに捲回されている。
負電極42を製作するには、例えば、負極活物質に結着剤及び分散溶媒を添加して混練した負極活物質合剤を、幅方向の一側を除く負極金属箔42aの両面に塗布し、乾燥、プレス、裁断する。その後、箔露出部42cに部分的に樹脂含有材料を塗布し、樹脂含有層45を形成する。負極金属箔42aとしては、例えば、厚さ約10μmの銅箔を用いることができる。負極金属箔42aの厚みを含まない負極合剤層42bの厚さは、例えば、約70μmである。樹脂含有層45の厚さは、例えば、負極合剤層42bの厚さ以下とされている。
負極活物質合剤の材料としては、例えば、負極活物質として100重量部の非晶質炭素粉末を、結着剤として10重量部のPVDFを、分散溶媒としてNMPをそれぞれ用いることができる。負極活物質は、前記した非晶質炭素に限定されず、リチウムイオンを挿入、脱離可能な天然黒鉛や、人造の各種黒鉛材、コークスなどの炭素質材料やSiやSnなどの化合物(例えば、SiO、TiSi等)、又はそれらの複合材料を用いてもよい。負極活物質の粒子形状についても特に限定されず、鱗片状、球状、繊維状又は塊状等の粒子形状を適宜選択することができる。
なお、前記した正極及び負極の合剤層41b,42bに用いる結着材は、PVDFに限定されない。前記した結着材として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレン、アクリル系樹脂などの重合体及びこれらの混合体などを用いてもよい。
図4(a)は、図3に示す負電極42の箔露出部42cの近傍を拡大して示す平面図である。図4(b)は、図4(a)に示すb−b線に沿う断面図である。前記したように、本実施形態の二次電池100は、負電極42の箔露出部42cに、負極合剤層42bと間隔d,Dをあけて樹脂含有層45が形成されている。同様に、正電極41の箔露出部41cにも正極合剤層41bと間隔をあけて樹脂含有層45が形成されている。以下では、負電極42の樹脂含有層45について詳細に説明し、正電極41の樹脂含有層45については説明を省略する。
前記したように、合剤層42bは、長尺帯状の負極金属箔42aの幅方向の一側に箔露出部42cを残して金属箔42aの両面に形成されている。これにより、箔露出部42cと合剤層42bは、長尺帯状の電極42の幅方向に隣接して設けられている。本実施形態では、樹脂含有層45は、箔露出部42cにおいて、金属箔42aの両面に合剤層42bの厚さと等しい厚さで形成されている。箔露出部42cの幅方向の中間部の位置Bには、捲回体40の最外周において、図2に示す集電板30Bの端子部32が接合される。
本実施形態において、樹脂含有層45は、電極42の幅方向において、集電板30Bが接合される位置Bと合剤層42bとの間の位置及び集電板30Bが接合される位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置に形成されている。また、樹脂含有層45と合剤層42bとの間隔dは、少なくとも合剤層42bの最大表面粗さ以上とされている。合剤層42bの最大表面粗さの測定方法は、特に限定されないが、例えば、キーエンス株式会社製の形状測定レーザーマイクロスコープVK-X100/X200シリーズによって測定することができる。本実施形態では、樹脂含有層45と合剤層42bとの間隔dは、合剤層42bの厚さ以上とされている。
図5は、樹脂含有層45の構成を示す概念図である。本実施形態において、樹脂含有層45は、絶縁性を有するマトリックスとしての樹脂材料45aと、フィラーとしてのセラミック材料45bとによって構成されている。セラミック材料45bは、樹脂材料45aよりも熱伝導率が高く、絶縁性を有している。なお、樹脂含有層45は、樹脂材料45aのみで製作することもできるが、樹脂含有層45の熱伝導性を向上させる観点から、セラミック材料45bを含むことが好ましい。
また、熱伝導性を向上させる観点から、樹脂含有層45は、セラミック材料45bの粒子をパーコレーション閾値以上の含有率で含有することが好ましい。パーコレーション閾値とは、パーコレーションと呼ばれる現象が起きるときの体積分率である。パーコレーションとは、フィラーがパーコレーション閾値以上の体積分率で凝集し、系全体を連なるクラスターが形成される現象である。パーコレーション閾値は、樹脂含有層45を構成する樹脂材料45aの種類およびセラミック材料45bの種類や粒子の形状、混練方法などによって決まり、例えば、5%以上かつ30%以下の範囲である。
このため、セラミック材料45bの粒子は、例えば、30%以上の体積分率で樹脂材料45a中に分散されていることが好ましい。なお、セラミック材料45bの含有量を増加させるほど、熱伝導率を高めることができるが、セラミック材料45bの体積分率が大きくなりすぎると、材料の脆性が高くなる。そのため、樹脂材料45aの損傷を防止する観点から、セラミック材料45bの体積分率は50%未満とすることが好ましい。換言すれば、樹脂材料45aの体積分率を50%以上とすることが好ましい。
樹脂材料45aは、絶縁性を有する熱可塑性又は熱硬化性の樹脂である。樹脂材料45aとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、熱可塑性ポリウレタン、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂(PVC)、塩化ビニリデン樹脂(PVdC)、ポリビニルアルコール、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ−4−メチルペンテン−1からなる群から選択される1種類以上の樹脂を用いることができる。なお、上記した複数種類の樹脂のうちで2種類以上の樹脂の共重合体、または2種類以上の混合物を樹脂材料45aとして選ぶこともできる。
なお、セパレータ43,44の材料がポリプロピレンである場合には、セパレータ43,44の融解を防止する観点から、樹脂材料45aの相転移温度すなわち融点又はガラス転移温度は、ポリプロピレンの融点である160℃以下であることが好ましい。具体的には、例えば、融点が約107℃から約120℃程度である分岐低密度ポリエチレン、融点が約122℃から約124℃である直鎖状低密度ポリエチレン、融点が約120℃から約140℃である高密度ポリエチレン、融点が約136℃である超高分子量ポリエチレン、融点が約100℃から約125℃であるポリブテン1、融点が約160℃以下であるポリプロピレン、ガラス転移温度が約69℃であるポリエチレンテレフタレート、ガラス転移温度が約80℃から約100℃であるスチレン樹脂、ガラス転移温度が約143℃であるポリエーテルエーテルケトン等を用いることができる。
また、電池容器10内部の電解液が120℃以上の温度で負極合剤層42bと反応して科学的に不安定になるのを防止する観点から、樹脂材料45aの相転移温度は、120℃以下であることが好ましい。具体的には、例えば、融点が約107℃から約120℃程度である分岐低密度ポリエチレン、ガラス転移温度が約69℃であるポリエチレンテレフタレート、ガラス転移温度が約80℃から約100℃であるスチレン樹脂を用いることが好ましい。
セラミック材料45bは、絶縁性を有し、樹脂材料45aよりも高い熱伝導率を有する材料を用いることができる。具体的には、例えば、炭化ケイ素、べリリア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、マグネシア、アルミナからなる群から選択される1種類以上の材料をセラミック材料45bとして用いることができる。特に、熱伝導率が270W/(m・K)程度の炭化ケイ素、熱伝導率が200W/(m・K)程度の窒化アルミニウム、熱伝導率が110W/(m・K)程度の窒化ホウ素、熱伝導率が30〜80W/(m・K)程度の窒化ケイ素、及び、熱伝導率が40W/(m・K)程度のマグネシアからなる群から選ばれる1種類以上の材料をセラミック材料45bとして用いることができる。
以下、本実施形態の二次電池100の作用について説明する。本実施形態の二次電池100は、例えば、図1に示す外部端子20A,20Bの接合部21と、他の二次電池100の外部端子20A,20Bの接合部21に、不図示のバスバーを溶接して接続することで組電池として用いられる。二次電池100は、外部端子20A,20Bを介して外部から供給された電力を、図2に示す集電板30A、30Bを介して捲回体40に蓄積する。また、捲回体40に蓄積した電力を、集電板30A、30B及び外部端子20A,20Bを介して外部へ供給する。
例えば、電池システム制御やハードウェア異常などの要因により、充電時に正常な制御が行われない場合、二次電池100の格容量を超えて充電される、いわゆる、過充電が発生し、二次電池100の不安定な状態が継続することがある。この場合、負電極42の負極合剤層42bと電解液とが反応して発熱することがある。
例えば、前記した特許文献1に記載されているような従来の積層型電池は、正負極間の短絡を防止する短絡防止層を有しているが、短絡防止層が正極板及び負極板表面の活物質と接している。そのため、電極の発熱反応が生じた場合に短絡防止層によっては十分な吸熱を行うことができないだけでなく、仮に吸熱作用を発現しても活物質の熱が局所的に吸収されるため、電極全体の温度上昇を抑制することができない。
これに対し、本実施形態の二次電池100は、負電極42の箔露出部42cに合剤層42bと間隔をあけて樹脂材料45aを含む樹脂含有層45が形成されている。そのため、発熱反応による負電極42の熱が金属箔42aを介して間接的に樹脂含有層45に吸収される。そして、樹脂含有層45の温度が上昇し、樹脂含有層45に含まれる樹脂材料45aが相転移することでさらに大きな熱量が樹脂含有層45によって吸収される。これにより、電極の温度上昇を効果的に抑制することができる。
特に、樹脂含有層45を合剤層42bと間隔をあけて形成することで、合剤層42bの熱が樹脂含有層45によって局所的に吸収されることが抑制され、合剤層42bで発生した熱が金属箔42aを介して樹脂含有層45に吸収される。これにより、合剤層42bで発生した熱が合剤層42b全体からより均一に吸収され、負電極42全体の温度上昇をより効果的に抑制できる。したがって、本発明の二次電池よれば、電極42の発熱反応による温度上昇を従来よりも効果的に抑制することができる。
より具体的には、樹脂含有層45は、まず、金属箔42aを介して樹脂含有層45に伝わった熱を、樹脂材料45aの比熱に応じて吸収し、内部エンタルピーの増加として蓄える蓄熱現象により蓄熱する。また、樹脂材料45aは、通常、室温と200℃の間に、相転移温度としてガラス転移温度又は融点を有し、樹脂含有層45が相転移温度の近傍で吸収した熱は、樹脂材料45aが相転移を起こすために必要な潜熱(変態潜熱)として利用される。したがって、樹脂含有層45が相転移温度近傍の温度にさらされると、金属箔42aを介して樹脂含有層45に伝わった熱は、樹脂材料45aの比熱以上の熱を、潜熱として吸収することが可能になる。
また、二次電池100の安定した状態が回復すれば、樹脂含有層45に吸収された熱は、電極41,42の温度が低下していく過程で徐々に放熱されるため、二次電池100を再び不安定な状態にすることはない。
また、樹脂材料45aの相転移温度が120℃以下である場合には、電池容器10内部の電解液が120℃以上の温度で負極合剤層42bと反応して科学的に不安定になるのが防止され、二次電池100の安全性をより向上させることができる。
例えば、二次電池100が不安定な状態となる負電極42の臨界温度が120℃であり、臨界温度に達するまでの負電極42の発熱量が12.1kJであるとする。この場合、樹脂含有層45によって、例えば、1.73kJの熱量を吸収することができれば、負電極42が発熱しても、負電極42の温度を、臨界温度120℃を約8℃程度下回る温度に維持することができる。このような吸熱量を達成するために、例えば、以下の条件で負電極42に樹脂含有層45を形成することができる。
樹脂含有層45に含まれる樹脂材料45aとして、分岐低密度ポリエチレンを用いる。なお、分岐低密度ポリエチレンは、密度が約970kg/mであり、比熱が約2.31kJ/kgであり、相転移温度は約107℃から約120℃であり、融解潜熱が約101kJ/kgである。また、負電極42の幅方向における樹脂含有層45の合計の幅を18.6mmとし、負電極42の長さ方向すなわち捲回体40の捲回方向における樹脂含有層45の長さを4mとし、金属箔42aを除く表裏両面の合計の厚さを0.1mmとする。
このような条件により、負電極42の樹脂含有層45のみで前記の吸熱量を達成することができる。本実施形態のように、正電極41にも樹脂含有層45を形成する場合には、正負の電極41,42で樹脂含有層45の合計の幅をそれぞれの9.3mmとすることができる。なお、ここでは、樹脂含有層45にセラミック材料45bは含まれていないものとしている。
樹脂材料45aの相転移に伴う吸熱は、純金属などが示す吸熱と異なり、なだらかに増加し、相転移温度で最大の吸熱量が得られる。すなわち、相転移温度(相変態点)は、樹脂材料45aの吸熱量をQ、温度をTとすると、dQ/dT=0となる点として定義することができる。そのため、樹脂含有層45では、樹脂材料45aの相転移温度の前後の温度領域においても、樹脂材料45aの相転移による吸熱作用が得られる。したがって、樹脂材料45aの相転移温度は、120℃より高くてもよい。しかし、相転移温度の近傍で相転移のための潜熱による吸熱量が最大となるため、樹脂材料45aの相転移温度を120℃以下とすることで、二次電池100の安全性をより向上させることができる。
また、本実施形態の二次電池100では、正負の電極41,42の樹脂含有層45の厚さは、それぞれ合剤層41b,42bの厚さ以下である。これにより、セパレータ43,44を介して正負の電極41,42を積層させて捲回し、捲回体40を製作する際に、樹脂含有層45が支障とならない。より具体的には、樹脂含有層45の厚さによる捲回体40の型崩れが防止される。また、樹脂含有層45によって隣接する電極41,42が圧迫されることが防止され、合剤層41b,42bに圧迫による悪影響が及ぶことを防止できる。
また、樹脂含有層45を金属箔41a,42aの両面に形成することで、樹脂含有層45の体積及び金属箔41a,42aとの接触面積を増加させ、樹脂含有層45による吸熱量を増加させ、電極41,42の温度上昇を効果的に抑制することが可能になる。
さらに、樹脂含有層45は、電極41,42の幅方向において、集電板30A,30Bと合剤層41b,42bとの間の位置及び集電板30A,30Bを挟んで合剤層41b,42bと反対側の位置に形成されている。これにより、樹脂含有層45の体積及び金属箔41a,42aとの接触面積をより増加させ、樹脂含有層45による吸熱量をより増加させ、電極41,42の温度上昇をより効果的に抑制することが可能になる。
また、電極41,42は、セパレータ43,44を介在させて積層され、幅方向に平行な捲回軸Aの周りに捲回されて扁平な形状に成形され、扁平角形の電池容器10に収容されている。そのため、長尺帯状の電極41,42の長さ方向すなわち捲回体40捲回方向に樹脂含有層45を連続的又は不連続に形成して、樹脂含有層45の体積及び金属箔41a,42aとの接触面積を適宜調整することができる。また、捲回体40の捲回軸A方向の両端に配置される電極41,42の箔露出部41c,42cに樹脂含有層45を形成することで樹脂含有層45の設置スペースを確保することができる。
また、樹脂含有層45に含まれる樹脂材料45aの相転移温度が、160℃以下である場合には、電極41,42の間に介在するセパレータ43,44の融点以下の温度で樹脂含有層45が潜熱による吸熱効果を発揮する。したがって、電極41,42の温度が160℃以上に上昇することを抑制し、セパレータ43,44の溶解を防止できる。
また、樹脂含有層45は、樹脂材料45aよりも熱伝導率が高いセラミック材料45bを含んでいる。これにより、樹脂含有層45の全体に熱を迅速に行き渡らせることができ、電極41,42の熱を金属箔41a,42aを介して効率よく吸収することができる。したがって、樹脂含有層45によって電極41,42の温度上昇を効果的に抑制することができる。例えば、樹脂材料45aとして用いることができる低密度ポリエチレンの熱伝導率は、0.33W/(m・K)程度、高密度ポチエチレンの熱伝導率は、0.46〜0.50W/(m・K)程度である。しかし、セラミック材料45bを含有することで、樹脂含有層45の熱伝導率を、例えば、5W/(m・K)、好ましくは10W/(m・K)以上にすることができる。
また、樹脂含有層45は、セラミック材料45bの粉末をパーコレーション閾値以上の含有率で含有することで、フィラーとしてのセラミック材料45bがマトリクスとしての樹脂材料45a中で凝集し、系全体を連なるクラスターが形成される。これにより、樹脂含有層45の熱伝導率をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態において、樹脂含有層45は、正負の電極41,42の双方に形成されている。これにより、主に負極合剤層42bで発生する熱を、負電極42に設けられた樹脂含有層45だけでなく、正極合剤層41b及び正極金属箔41aを介して正電極41に設けられた樹脂含有層45によっても吸収することができる。したがって、より効果的に電極41,42の温度上昇を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の二次電池100によれば、正負の電極41,42の箔露出部41c,42cに合剤層41b,42bと間隔をあけて形成した樹脂含有層45によって電極41,42の熱を吸収し、電極41,42の温度上昇を効果的に抑制することができる。
なお、本発明の二次電池は、前述の実施形態で説明した二次電池100の構成に限定されない。以下、図1から図5を援用し、前述の実施形態の二次電池100の変形例について説明する。
図6(a)から(c)、図7(a)及び(b)、並びに図8(a)から(c)は、それぞれ、前述の実施形態で説明した二次電池100の変形例1から3、変形例4及び5、並びに変形例6から8を示す、図4(b)に対応する負電極42の断面図である。変形例1から5の二次電池は、負電極42の金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されている点で共通し、変形例6から8の二次電池は、負電極42の金属箔42aの片面に樹脂含有層45が形成されている点で共通している。各変形例において、電極41,42以外の構成については、前述の実施形態で説明した二次電池100と同様であるため、説明を省略する。
また、各変形例において図示を省略する正電極41は、前述の実施形態の二次電池100又は各変形例の二次電池の負電極42と同様に樹脂含有層45を有してもよいが、樹脂含有層45を有さなくてもよい。すなわち、各変形例の二次電池では、少なくとも負電極42に樹脂含有層45が形成されている。以下では、各変形例における正電極41の説明は省略し、負電極42について説明する。
図6(a)に示す変形例1は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置では、金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されている。しかし、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置では、金属箔42aの片面に樹脂含有層45が形成されている。これにより、発熱源である合剤層42bから遠い位置の樹脂含有層45の体積を減少させ、材料使用量及び重量を低減させることができる。また、合剤層42bから近い位置で金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されているので、それよりも幅方向外側の金属箔42aの温度上昇を効果的に抑制することができる。
図6(b)に示す変形例2は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置では、金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されている。しかし、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置では、金属箔42aの片面に樹脂含有層45が形成されている。これにより、発熱源である合剤層42bから近い位置の樹脂含有層45による吸熱量が相対的に減少し、合剤層42bから遠い位置の樹脂含有層45による金属箔42aを介した吸熱量が相対的に増加する。したがって、電極42の幅方向における温度をより均一にしつつ、電極41の温度上昇を抑制することができる。
図6(c)に示す変形例3は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置では、金属箔42aの一方の面に樹脂含有層45が形成されている。また、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置では、金属箔42aの他方の面に樹脂含有層45が形成されている。これにより、箔露出部42cにおいて金属箔42aが露出される部分の面積を表裏両面でそれぞれ広く確保することができる。また、合剤層42bに近い位置と遠い位置でそれぞれ金属箔42aを介して電極42の熱を樹脂含有層45によって吸収することができる。
図7(a)に示す変形例4は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置では、金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されている。一方、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置では、金属箔42aのどちらの面にも樹脂含有層45が形成されていない。これにより、箔露出部42cにおいて金属箔42aが露出され部分の面積を表裏両面でそれぞれ確保することができる。また、合剤層42bから近い位置で金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されているので、それよりも幅方向外側の金属箔42aの温度上昇を効果的に抑制することができる。
図7(b)に示す変形例5は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置では、金属箔42aのどちらの面にも樹脂含有層45が形成されていない。一方、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置では、金属箔42aの両面に樹脂含有層45が形成されている。これにより、箔露出部42cにおいて金属箔42aが露出され部分の面積を表裏両面でそれぞれ確保することができる。また、合剤層42bからより離れた位置で樹脂含有層45が金属箔42aを介して電極42の熱を吸収することで、電極42の幅方向における温度をより均一にしつつ、電極41の温度上昇を抑制することができる。
図8(a)に示す変形例6は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置で金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45が形成されている。これにより、樹脂含有層45の材料使用量、重量を最小限にしつつ、樹脂含有層45よりも幅方向外側の金属箔42aの温度上昇を効果的に抑制することができる。また、金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45を形成することで、製造を容易にして生産性を向上させることができる。
図8(b)に示す変形例7は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置で金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45が形成されている。これにより、樹脂含有層45の材料使用量、重量を最小限にしつつ、合剤層42bからより離れた位置で樹脂含有層45が金属箔42aを介して電極42の熱を吸収することで、電極42の幅方向における温度をより均一にすることができる。また、金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45を形成することで、製造を容易にして生産性を向上させることができる。
図8(c)に示す変形例8は、電極42の幅方向において、集電板30Bの接合位置Bと合剤層42bとの間の位置及び集電板30Bの接合位置Bを挟んで合剤層42bと反対側の位置で金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45が形成されている。これにより、合剤層42bに近い位置と遠い位置でそれぞれ金属箔42aを介して電極42の熱を吸収することができる。また、金属箔42aの片面のみに樹脂含有層45を形成することで、製造を容易にして生産性を向上させることができる。
また、前述の変形例1から8においては、正負の電極41,42のうち少なくとも負電極42に樹脂含有層45が形成されているため、発熱源となる負電極42の合剤層42bの熱をより効果的に吸収して、負電極42の温度上昇を抑制することができる。
以上、図面を用いて本発明の実施形態及びその変形例を詳述してきたが、具体的な構成はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。例えば、前述の実施形態では捲回された電極を備える角型二次電池について説明したが、本発明を円筒形の二次電池、両側封止部を有する二次電池、積層型二次電池等、電極に箔露出部を有する他の二次電池に適用することも可能である。
10…電池容器、30A…正極集電板(集電板)、30B…負極集電板(集電板)、41…正電極(電極)、41a…正極金属箔(金属箔)、41b…正極合剤層(合剤層)、41c…箔露出部、42…負電極(電極)、42a…負極金属箔(金属箔)、42b…負極合剤層、42c…箔露出部、43,44…セパレータ、45…樹脂含有層、45a…樹脂材料、45b…セラミック材料、100…二次電池、A…捲回軸、d,D…間隔

Claims (11)

  1. 金属箔の表面に箔露出部を残して合剤層を形成した電極を備え、
    前記箔露出部に前記合剤層と間隔をあけて樹脂材料を含む樹脂含有層が形成されていることを特徴とする二次電池。
  2. 前記樹脂含有層の厚さは、前記合剤層の厚さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記合剤層は、前記金属箔の両面に形成され、
    前記樹脂含有層は、前記金属箔の片面又は両面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
  4. 前記箔露出部と前記合剤層は前記電極の幅方向に隣接して設けられ、前記箔露出部の前記幅方向の中間部に集電板が接合され、
    前記樹脂含有層は、前記幅方向において、前記集電板と前記合剤層との間の位置又は前記集電板を挟んで前記合剤層と反対側の位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の二次電池。
  5. 前記箔露出部と前記合剤層は前記電極の幅方向に隣接して設けられ、前記箔露出部の前記幅方向の中間部に集電板が接合され、
    前記樹脂含有層は、前記幅方向において、前記集電板と前記合剤層との間の位置及び前記集電板を挟んで前記合剤層と反対側の位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の二次電池。
  6. 前記電極は、セパレータを介在させて積層され、前記幅方向に平行な捲回軸の周りに捲回されて扁平な形状に成形され、扁平角形の電池容器に収容されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の二次電池。
  7. 前記樹脂材料の相転移温度は、160℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  8. 前記樹脂含有層は、前記樹脂材料よりも熱伝導率が高いセラミック材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  9. 前記樹脂含有層は、前記セラミック材料の粉末をパーコレーション閾値以上の含有率で含有することを特徴とする請求項8に記載の二次電池。
  10. 前記合剤層と前記樹脂含有層との前記間隔は、前記合剤層の最大表面粗さ以上であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  11. 前記樹脂含有層は、正負の前記電極のうち少なくとも負電極に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
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