JP2016011414A - 重合体エマルション、水性粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents

重合体エマルション、水性粘着剤組成物および粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】接着性に優れ、且つ、貼り直し可能な粘着シート、その作製に適した水性粘着剤組成物および該水性粘着剤組成物のバインダー成分に好適な水性エマルションを提供する。【解決手段】全単量体に対して65〜90質量%の単量体成分(A1)を乳化重合して得られる−35℃より低いTgを有する軟質重合体のセグメントと、該軟質重合体の存在下に−35℃より低いTgを与える5〜20質量の単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える5〜20質量の単量体成分(B)を乳化重合して得られる硬質重合体のセグメントとから成る、不均一重合体のエマルションを水性粘着剤組成物のバインダー成分として使用する。【選択図】なし

Description

本発明は、水性粘着剤として好適な不均一重合体エマルション、それを用いる水性粘着剤組成物、および該水性粘着剤組成物により形成された粘着層を有する粘着シートに関する。
従来から、被着体への密着性、接着性に優れる粘着剤の開発がなされているが、その中、初期の貼り直しが可能で、最終的には強い接着性を得ることができる作業性に優れた粘着剤の要望が高まっている。例えば、特殊なUV硬化によって得られたアクリル基材に対して長鎖アルキル基を有する溶剤系のアクリル樹脂粘着剤を塗工して得られる粘着シート(特許文献1参照)は、特殊な基材を使用することが必須であり、一般的な粘着シートの加工に不向きである。しかも、この粘着剤は溶剤系であり、環境負荷が高い。
溶剤系粘着剤の代わりに水性エマルション粘着剤を用いる開発も行われており、例えば、特許文献2には、ポリプロピレン系合成紙の片面にアクリル樹脂エマルジョン型粘着剤の層を形成した、貼り付けてから10分間保持した後の粘着力が0.5〜8N/25mmであり、かつ、貼り付けてから7日放置した後の粘着力が6N/25mm以上である粘着シートが記載されている。この粘着シートは、溶剤を使用していないために環境への負荷は低減しており、また、貼り付け直後の粘着力が抑制されているため、貼り付け操作をやり直すことができると記載されている。しかし、特許文献2の実施例に示されている粘着シートは、貼り付けから10分後の初期粘着力が6.2N/mm〜7.8N/mmであり、貼り付けから24時間経過後の粘着力(7.5N/mm〜9.8N/mm)とほぼ同レベルであり、貼り直しをするには粘着力が大きすぎるという問題がある(実施例1および2参照)。
また、基材のうえに感熱接着剤を水玉模様に印刷し、その上からアクリル系粘着剤を塗工することにより初期の接着力を抑制した粘着シートも知られているが(特許文献3参照)、製造方法が煩雑であるうえ、目的とする接着力を得るためには熱プレスしなければならないという問題がある。
一方、水性エマルション粘着剤は、従来から種々のタイプのものが知られており、例えば、特許文献4には、溶剤可溶分のガラス転移温度が−20℃以下、重量平均分子量が10万以上であるアクリル系ポリマー(A)を含有するシードエマルジョンを得る第一工程、および該シードエマルジョンに(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするガラス転移温度(Tg)が40℃以上となるような組成の単量体混合物および重合開始剤を加えて重合することにより、溶剤可溶分の重量平均分子量が300〜50,000であるアクリル系ポリマー(B)を得る第二工程を含む水系感圧性接着剤組成物の製造方法が記載されている。この方法では、第二工程で得られるポリマーのTgが高いために初期の接着力は幾分抑制されるが、貼り直しをするには接着力が大きすぎるという問題がある。
また、特許文献5には、ガラス転移温度(Tg)が−55℃〜0℃の(メタ)アクリル系共重合体(A)、Tgが0℃〜180℃の(メタ)アクリル系共重合体(B)、および水溶性樹脂(C)を含有し、前記(メタ)アクリル系共重合体(A)、(B)の少なくとも一方は、カルボキシル基含有モノマーをモノマー単位として含有しており、前記(A)と(B)のTgの差が50℃以上で、かつ、混合割合が(A)/(B)=50〜95/5〜50(固形分重量比)の範囲である水分散型粘着剤組成物が記載されている。特許文献5には、この粘着剤組成物は、初期粘着力に優れており、光学部材用の粘着剤として有用であること、および前記(メタ)アクリル系共重合体(A)と(メタ)アクリル系共重合体(B)は、いずれか一方がコア層、他方がシェル層として存在するコアシェル構造のエマルション粒子であってもよく、特に(メタ)アクリル系共重合体(B)がコア層であるエマルション粒子が好ましいことが記載されている(請求項4および5参照)。しかし、この粘着剤は、初期粘着力を高めることを目的に開発されたものであるため、一旦貼り付けるとそれを剥がして貼り直しをするには粘着力が大きすぎる嫌いがあるうえ、剥がす際に粘着剤が被着体に残存し、そのために貼り直した後の接着層が不均一となり、接着性能が低下するという問題がある。
さらに、重合体粒子として、Tgが低い軟質重合体のセグメントと、該軟質重合体よりも高いTgを有する硬質重合体のセグメントとから構成され、且つ、硬質重合体がパワーフィード法によって製造された不均一重合体のエマルション粒子も知られている。例えば、特許文献6には、重合物のTgが−30℃以下となるエチレン性不飽和化合物(A)と、重合物のTgが30℃以上となるエチレン性不飽和化合物(B)を水性媒体中でパワーフィード重合し、Tgが−35℃〜−15℃の不均一重合体を製造する方法が記載されている。具体的には、エチレン性不飽和化合物(A)の全体量を(A1)成分および(A2)成分に分け、(A1)成分を重合させた後に(A2)成分とエチレン性不飽和化合物(B)を(B)/(A2)(質量比)が徐々に大きくなるように連続的に導入しながら重合する方法であり、それぞれの重合性成分の使用割合は、(A1)+(A2)+(B)=100としたときに、20≦(A1)≦60、10≦(A2)≦40、10≦(B)≦40に制御するというものである。この不均一重合体は、後段の重合工程で供給される重合性成分に含まれるエチレン性不飽和化合物(B)の割合が時間の経過とともに大きくなるため、硬質重合体のTgは、粒子の内側から外側に向けて徐々に高くなっていると考えられている。そのため、この不均一重合体粒子を含むエマルションを被覆材や水性塗料のバインダーとして使用すると、形成される皮膜の表面タックを抑えることができるという利点を有している。しかし、この特許文献6には、得られた水性エマルションを粘着剤として使用することについては、何も記載されていない。
以上のように、基材への密着性、接着性に優れており、しかも、初期粘着性を意図的に小さくすることで、複雑な粘着加工方法を必要とせずに貼り直し操作を可能にする水性粘着剤はこれまで知られていなかった。
特開平07−316515号公報 特開2006−104269号公報 特開2000−234081号公報 特開2003−105298号公報 特開2012−126789号公報 特開2000−319301号公報
本発明は、かかる背景技術の下で完成したものであり、その目的は、接着性に優れ、且つ、貼り直し可能な粘着シートを作るのに適した水性粘着剤組成物および該水性粘着剤組成物で形成された粘着層を備えた粘着シートを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記水性粘着剤組成物のバインダー成分として好適な水性エマルションおよび該エマルションを効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、初期の粘着力を抑制する手段として、十分に粘着力を得ることが可能な低Tgの重合体の粒子表面およびその近傍だけを粘着力が小さい高Tgの組成に改質することが有効と考え、特許文献6に記載されている軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントとで構成される不均一重合体のエマルションをバインダー成分とする粘着剤組成物を調製し、その性能を評価した。しかし、この粘着剤組成物を用いて得られる粘着シートは、初期粘着力が小さいだけでなく、時間が経過しても十分な粘着力が得られないという問題があり、必ずしも満足できるものではないことが判明した。そこで、本発明者らは、この知見に基づいてさらに検討を進めた結果、硬質重合体セグメントの割合をより少なくするとともに、軟質重合体セグメントのTgを−35℃より低くすることにより、粘着力が向上し、且つ、貼り付け初期には仮止めするには十分であり、貼り直しも容易にできる程度の初期粘着力を有する粘着シートを製造することが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記[1]〜[16]を要旨とする。
[1]第一の重合性成分を乳化重合して軟質重合体を製造する工程(I)および該工程(I)の重合系に第二の重合性成分を連続的または断続的に供給しながら重合を行う工程(II)を含み、且つ、以下の条件を満たす製造方法により得られる軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントとから成る不均一重合体の水性エマルション。
(1)第一の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A1)で構成され、且つ、その量は全単量体量の65〜90質量%であること。
(2)第二の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える単量体成分(B)とで構成され、且つ、単量体成分(A2)および単量体成分(B)はいずれも全単量体量の5〜20質量%であること。
(3)第二の重合性成分における単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)を、第二の重合性成分の供給開始時点から供給停止時点までの間、徐々に大きくすること。
[2]前記不均一重合体のTgが、−80℃〜−40℃である前記[1]に記載の水性エマルション。
[3]単量体成分(A1)および(A2)が、それらを重合したときに−40℃以下のTgを与えるものである前記[1]または[2]に記載の水性エマルション。
[4]単量体成分(A1)および単量体成分(A2)が、炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレートを主成分とするものであり、単量体成分(B)が、炭素数1〜8のアルキル基を有するメタクリレートを含むものである前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[5]単量体成分(A1)、単量体成分(A2)および単量体成分(B)が、いずれも不飽和カルボン酸を含むものである前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[6]単量体成分(A1)がブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを主成分とするものである前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[7]工程(I)における第一の重合性成分の重合が、該重合性成分を連続的または断続的に供給しながら行うものである前記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[8]ゲル分率が90%以上である前記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[9]第一の重合性成分および/または第二の重合性成分が、連鎖移動剤および/またはシランカップリング剤を含む前記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[10]第一の重合性成分および/または第二の重合性成分が、連鎖移動剤およびシランカップリング剤を含む、前記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の水性エマルション。
[11]第一の重合性成分を乳化重合して軟質重合体を製造する工程(I)および該工程(I)の重合系に第二の重合性成分を連続的または断続的に供給しながら重合を行う工程(II)を含み、且つ、以下の条件を満たす、軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントとから成る不均一重合体の水性エマルションの製造方法。
(1)第一の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A1)で構成され、且つ、その量は全単量体量の65〜90質量%であること。
(2)第二の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える単量体成分(B)とで構成され、且つ、単量体成分(A2)および単量体成分(B)はいずれも全単量体量の5〜20質量%であること。
(3)第二の重合性成分における単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)を、第二の重合性成分の供給開始時点から供給停止時点までの間、徐々に大きくすること。
[12]前記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の水性エマルションを含有する水性粘着剤組成物。
[13]住宅資材用の粘着剤として用いられる前記[12]に記載の水性粘着剤組成物。
[14]基材に前記[12]または[13]に記載の水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着層を設けてなる粘着シート。
[15]粘着層が、温度23℃、50%RH、剥離速度300mm/分で測定したSUS#304板に対する180度剥離力が、貼り付け1分後では1〜5N/25mmであり、貼り付け24時間後では6N/25mm以上である前記[14]に記載の粘着シート。
[16]貼り付け1分後の180度剥離力をA、貼り付け24時間後の180度剥離力をBとしたとき、B/Aが2以上である前記[15]に記載の粘着シート。
本発明によれば、壁紙や床材などの施工に当たって、施工の出来栄えをよくするための貼り直しが可能な程度の初期粘着力を有し、且つ、1時間経過後には十分な粘着力を有する水性粘着剤組成物が得られる。また、水性粘着剤組成物を用いることによって、貼り直しが可能であり、室温で放置するだけで十分な粘着力を得ることができる粘着シートが得られる。さらに、本発明によれば、前記水性粘着剤組成物の調製に好適な不均一重合体エマルションおよび該不均一重合体エマルションを効率よく製造する方法が提供される。
本発明において、数値範囲を表す「A〜B」の記載は、上限及び下限を含む数値範囲であり、A以上B以下(A<Bの場合)、または、A以下B以上(A>Bの場合)を表す。また、「(メタ)アクリレート」の記載は、メタクリレートおよびアクリレートの総称であり、(メタ)アクリル等についても同様である。
<不均一重合体>
本発明において「不均一重合体」とは、前記工程(I)で得られる軟質重合体(すなわち、低いTg(ガラス転移温度)を有する重合体)のセグメントと、前記工程(II)で得られる硬質重合体(すなわち、軟質重合体よりも高いTgを有する重合体)のセグメントにより構成されていることを意味しており、硬質重合体のセグメントは、重合体を構成する組成分布が重合時間の経過とともに徐々に高いTgとなるように変化している。
本発明において、不均一重合体の製造に用いられる重合性成分としては、エチレン性不飽和単量体が好ましく、エチレン性不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)クリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;
ビニルピロリドン等の複素環式ビニル化合物;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
エチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレンレングリコール(メタ)アクリレート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノ(メタ)アクリレート;
蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル化合物;
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン化合物;
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジオレフィン化合物;
1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド等のアミンイミド基含有ビニル化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミド基もしくは置換アミド基含有α,β−エチレン性不飽和化合物;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチルアクリレートオリゴマー、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸等のα,β−不飽和モノまたはジカルボン酸;
フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シュウ酸モノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有ビニル化合物;
スルホン酸アリル、p−スチレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有α,β−エチレン性不飽和化合物;
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等のエチレン性不飽和基含有紫外線吸収剤;および
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート等のエチレン性不飽和基含有光安定剤
等の公知の重合性ビニル化合物が挙げられる。
また、必要に応じて、架橋性モノマーとして、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、グリシジル(メタ)アリルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有α,β−エチレン性不飽和化合物;
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性アルコキシシリル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物;
ダイアセトンアクリルアミドのようなカルボニル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物などを共重合することもできる。
架橋の仕方は、用いる架橋性モノマーの種類に依存し、架橋性モノマーを共重合するだけで架橋構造を形成する場合および架橋性モノマーが持つ官能基とポリマー中もしくは架橋剤に含まれる活性水素基との結合により架橋構造を形成する場合があり、また、カルボニル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物を用いる場合には、シュウ酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等の2つ以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジン化合物を架橋剤として用いることによって架橋構造を形成することができる。
本発明においては、工程(I)で調製する軟質重合体のTgを−35℃よりも低くすることが必要であり、−120℃〜−40℃、特に−80℃〜−40℃とすることが好ましい。軟質重合体のTgが−35℃以上であると、粘着力が低下して粘着性に優れた水性粘着剤組成物が得られなくなる。Tgが過度に低くなると、接着剤としたときの凝集力が低くなり、剥離強度が不足するようになる。また、軟質重合体が不均一重合体全体に占める割合は65〜90質量%であり、好ましくは70〜85質量%である。この割合が65質量%を下回ると、最終的な接着強度が十分でなくなり、逆に、90質量%を上回ると、初期粘着力の抑制が十分でなくなる。
軟質重合体を製造するための重合性成分(以下、第一の重合性成分、またはエチレン性不飽和単量体(A1)と称することがある。)は、Tgが−35℃よりも低い重合体を与えるものであれば単独の単量体でも2種以上の単量体の混合物でもよい。例えば、重合物のTgが−35℃よりも低い単量体を単独または組み合わせて使用しても、重合物のTgが−35℃よりも低い単量体とその他の単量体を組み合わせて使用することもできる。
第一の重合性成分としては、前述のエチレン性不飽和単量体のなかから適宜選択すればよいが、その好ましい例としては、重合時の安定性に優れる点でエチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレートなどの炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレート、および、メトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアルコキシ基またはヒドロキシ基で置換された炭素数1〜10のアルキル基を有する置換アルキルアクリレートなどが挙げられる。
また、第一の重合性成分中には、粘着力を高めるうえで、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの炭素数3〜5の不飽和カルボン酸を含むことが好ましい。
軟質重合体の好ましい具体例としては、アルキルアクリレート系の重合体、なかでも炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレートを主成分とし、共重合成分として0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%の炭素数3〜5の不飽和カルボン酸を含む共重合体が挙げられる。ここで、主成分とは、各成分のなかで、最も含有量が高い成分であることを意味し、全体の50質量%以上であることが好ましい。以下の説明においても、同様である。
なかでも、ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを主成分とし、アクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸を共重合した共重合体が最終的な接着強度の見地から好ましく使用される。具体的には、ブチルアクリレートおよび/またはエチルヘキシルアクリレートを、合計して、第一の重合性成分の50〜99.9質量%含有することが好ましく、80〜99.8質量%含有することがより好ましく、95〜99.5質量%含有することがさらに好ましい。また、アクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸を、第一の重合性成分の0.1〜20質量%含有することが好ましく、0.5〜10質量%含有することがさらに好ましい。
本発明の不均一重合体は、前述のように軟質重合体のセグメントと、それよりも高いTgを有する硬質重合体のセグメントにより構成されている。硬質重合体を構成する単量体組成は、重合時間の経過とともに高いTgを与えるように変化するため、軟質重合体粒子の表面に隣接する硬質重合体の層は、軟質重合体とほぼ同等のTgを有しているが、表面層を形成する硬質重合体の組成は、軟質重合体よりも好ましくは30〜230℃、より好ましくは80〜200℃ほど高いTgを与えるように選択される。また、硬質重合体全体のTgは、軟質重合体のTgよりも高ければよいが、なかでも10℃以上、さらには40℃以上高いTgとすることが好ましい。
硬質重合体が不均一重合体全体に占める割合は10〜35質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜30質量%である。この割合が10質量%以上であると、初期粘着力の抑制効果に優れ、また、35質量%以下であると、最終的な接着強度に優れる。
硬質重合体を製造するための重合性成分(以下、第二の重合性成分と称することがある。)は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える単量体成分(B)とで構成される。単量体成分(A2)は、第一の重合性成分として使用可能なものであればいずれでもよいが、好ましくは、重合物のTgが−120℃〜−40℃、特に−80℃〜−40℃のものである。第一の重合性成分と同じ組成の単量体成分(A2)を使用すると、軟質重合体セグメントと硬質重合体セグメントの界面がほぼ同一の組成になるため、一般に異相界面で生じやすい歪の発生を抑制することができる。また、同じ単量体成分を2分割するだけで、第一の重合性成分と単量体成分(A2)が用意できるので製造上も便利である。
第二の重合性成分の他の成分である単量体成分(B)は、重合物のTgが−20℃よりも高いもの、好ましくはTgが0℃〜105℃、さらに好ましくは30℃〜105℃のものである。Tgが−20℃以下であると、初期粘着力の抑制効果が低減して貼り直しの作業性が低下する。単量体成分(B)は、上記のTgの要件を満たすものであれば単一の単量体でも、2種以上の混合物であってもよい。
単量体成分(B)として用いられる単量体の具体例としては、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレートなどが挙げられ、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレートが好ましい。また、単量体成分(B)には、粘着力を高めるうえで、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの炭素数3〜5の不飽和カルボン酸を含むことが好ましい。前記炭素数3〜5の不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましく、アクリル酸がさらに好ましい。
より具体的には、単量体成分(B)は、メチルメタクリレートおよび/またはブチルアクリレートを主成分とし、アクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸を含むことが好ましく、メチルメタクリレートおよび/またはブチルアクリレートの合計含有量は、単量体成分(B)の50〜99.9質量%含有することが好ましく、80〜99.8質量%含有することがより好ましく、95〜99.5質量%含有することがさらに好ましい。また、アクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸を、単量体成分(B)の0.1〜50質量%含有することが好ましく、0.2〜20質量%含有することがより好ましく、0.5〜10質量%含有することがさらに好ましい。
硬質重合体の好ましい具体例としては、置換基を有していてもよいアルキルアクリレート系の重合体、なかでも炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルメタクリレートと炭素数3〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレートを主成分とし、共重合成分として0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%の炭素数3〜5を有する不飽和カルボン酸を含む共重合体が挙げられる。特にメチルメタクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを主成分とし、アクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸を共重合した共重合体が初期粘着力を抑制するうえで好ましく使用される。
単量体成分(A2)が不均一重合体全体に占める割合は、5〜20質量%であり、好ましくは5〜10質量%である。この割合が5質量%を下回ると、最終的な粘着力が低下し、逆に、20質量%を上回ると、初期の粘着力抑制効果が十分でなくなる。また、単量体成分(B)が不均一重合体全体に占める割合は、5〜20質量%であり、好ましくは5〜10質量%である。この割合が5質量%を下回ると、初期の粘着力抑制効果が十分でなくなり、逆に、20質量%を上回ると、最終的な粘着力が低下する。さらに、単量体成分(A2)と単量体成分(B)の使用比率は、両者の合計量基準で単量体成分(A2)20〜80質量%、単量体成分(B)80〜20質量%が好ましく、特に単量体成分(A2)40〜60質量%、単量体成分(B)60〜40質量%とするのが好ましい。
なお、上記に示されるそれぞれの重合体のTgは、重合体を構成する単量体単位とその割合から、以下に示すFOXの式により計算して得た理論値である。
Tg=T−273
ただし、1/T=(W1/T1+W2/T2+W3/T3+・・・+Wn/Tn)
(式中、Tgは共重合体のガラス転移温度(摂氏温度)であり、Tは共重合体のガラス転移温度(絶対温度)であり、Wnは各単量体成分(好ましくは、エチレン性不飽和化合物成分)の質量分率であり、Tnは各単量体成分(好ましくは、エチレン性不飽和化合物成分)の単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。)
本発明において、軟質重合体(第一の重合性成分から得られる重合体)および硬質重合体(第二の重合性成分から得られる重合体)のTgの算出は、単官能単量体に基づいて算出されるものとする。即ち、重合性成分に多官能モノマーを含有する場合においても、多官能モノマーは、その使用量が少量であり、生成する重合体のTgへの影響が少ないため、Tgの算出には含めないものとする。また、上記FOXの式より求められる理論ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)や動的粘弾性などにより求められる実測ガラス転移温度とよく一致する。
<不均一重合体の水性エマルションの製造法>
本発明の不均一重合体エマルションは、第一の重合性成分を乳化重合して軟質重合体を製造する工程(I)および該工程(I)の重合系に第二の重合性成分を連続的または断続的に供給しながら重合を行うことによって硬質重合体を形成する工程(II)を経て製造される。その際、工程(II)において第二の重合性成分における単量体成分(B)の含有割合を徐々に大きくすること、すなわち、第二の重合性成分における単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)を、第二の重合性成分の供給開始時点から供給停止時点までの間、徐々に大きくすることが必要である。このような重合法は、パワーフィード重合と称されており、例えば、L.H.Kenneth,J.of Coating Technol.,51,651,27−41(1979)をはじめ、特公昭51−46555号公報、特表平11−512774号公報、前記特許文献5などにも記載されている。
工程(I)では、第一の重合性成分を水および乳化剤の存在下に重合開始剤を用いて乳化重合することにより軟質重合体のエマルションを調製する。重合性成分は、予め反応器に全量を仕込んでもよいが、均一な粒子を得るためには連続的または断続的に供給しながら重合する方法を採用することが好ましい。重合は、通常、約5〜100℃、好ましくは、約50〜90℃の温度条件下で行われる。
工程(I)において使用できる乳化剤としては、界面活性剤が挙げられ、該界面活性剤は、特に限定されない。具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤、セシルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルピリジニウムクロリド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルベダイン等の両性界面活性剤、その他反応性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独で使用しても混合して使用してもよい。
乳化重合において使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジ塩酸塩等の水溶性アゾ系開始剤、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド等の有機過酸化物類、過酸化水素等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で使用しても、混合して使用してもよい。
また、必要に応じて、これら重合開始剤と共に還元剤を使用できる。このような還元剤としては、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラート金属塩等の還元性有機化合物、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物等が挙げられる。
乳化重合においては、必要に応じて連鎖移動剤を使用できる。このような連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート、2−メルカプトエタノール、β−メルカプトプロピオン酸、メチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
上記の工程(I)において軟質重合体のエマルションを調製した後、引き続いて第二の重合性成分を反応系に供給して重合を継続することによって、軟質重合体と硬質重合体から構成される不均一重合体が製造される。重合の条件は、重合性成分の供給方法を以下のようにすること以外は、工程(I)と同じである。工程(II)では、最初に単量体成分(A2)単独または該単量体成分(A2)と低濃度の単量体成分(B)を含む第二の重合性成分を供給し、その後、単量体成分(B)の濃度を徐々に高めながら、連続的または断続的に第二の重合性成分を供給する。そして、第二の重合性成分の供給が停止する時点では、単量体成分(B)の濃度がもっとも大きくなるように制御する。第二の重合性成分の供給開始時点での組成、すなわち、単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)は0/100〜10/90、さらには0/100〜1/99であることが好ましく、また、供給停止時点での単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)は100/0〜95/5、さらには100/0〜99/1であることが好ましい。
第二の重合性成分の組成を連続的に変更する方法としては、パワーフィード重合法を採用することが好ましく、その具体的な手法としては、単量体成分(A2)の容器(タンク1)と単量体成分(B)の容器(タンク2)を連結し、タンク1から単量体成分(A2)を重合反応器に供給し始めると同時に、タンク2から単量体成分(B)をタンク1に連続的に供給し、タンク1からの重合反応器への供給が終了する時点に合わせて、タンク2からタンク1への供給を終了させる方法(直列フィード法)、タンク1とタンク2をそれぞれ重合反応器に連結し、それぞれの供給速度を適宜制御することにより、第二の重合性成分の組成を制御する方法(並行フィード法)が挙げられる。なかでも、操作性および生産性の見地から、直列フィード法が好ましく用いられる。
第二の重合性成分の供給が終了した後、通常、約5〜100℃、好ましくは約50〜90℃の温度で0.5〜5時間重合を継続することにより、軟質重合体と硬質重合体から構成される不均一重合体が得られる。この不均一重合体は、好ましくは−35℃よりも低いTg、より好ましくは−80℃〜−40℃のTgを有するものであり、また、その粒径は、通常、10nm〜5μm、好ましくは50nm〜0.5μmである。
工程(II)では、得られた水性エマルションに1種またはそれ以上の酸もしくは塩基を添加してpHを4〜10に調整することによって、水性エマルションの表面電荷を高くし、安定性を付与することができる。使用する一般的な酸としては、酢酸、乳酸、塩酸、燐酸、硫酸などが挙げられる。また、使用する一般的な塩基としては、トリエチルアミン、アンモニア、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール等のアミン化合物;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。
本発明においては、このようにして不均一重合体粒子の固形分濃度が、通常、30〜70質量%、好ましくは40〜65質量%の水性エマルションを得ることができる。本発明のかかる水性エマルションには、必要に応じて、ロジン系、テルペン系、石油系などの粘着付与剤を配合することができる。これらの粘着付与剤は単独で使用してもよく、または混合して使用してもよい。また、必要に応じて、架橋剤(多官能エポキシ、多官能イソシアネート、シランカップリング剤等)、粘性改良剤、増粘剤、消泡剤、顔料(体質顔料、着色顔料、中空バルーンなど)、分散剤、湿潤剤、光安定剤、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤などを配合することができる。
<水性エマルションのゲル分率>
水性エマルションを105℃で乾燥させた試料約1.0gを秤量し、これを約30mlのトルエン中に室温で1日浸漬した後、トルエン不溶分を取り出し、110℃にて約1時間乾燥し秤量することで、(ゲル分率)=[(トルエン不溶分重量)/試料重量]×100が算出できる。ゲル分率が大きいほど再剥離性が向上し被着体への糊残りが少なくなる。ゲル分率は80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上である。
ゲル分率は連鎖移動剤やシランカップリング剤により調整することが可能であり、このような連鎖移動剤としては上述した連鎖移動剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基含有シランカップリング剤が挙げられる。中でも、比較的安価かつ工業的に取り扱いやすいことから、チオール基含有連鎖移動剤、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤が好ましい。
前記連鎖移動剤、シランカップリング剤それぞれについては、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。連鎖移動剤が多いほどゲル分率は下がり、粘着力が上がる。一方、シランカップリング剤が多いほどゲル分率は上がり、再剥離性が上がることから、強粘着性と再剥離性を両立して実現するためには、連鎖移動剤とシランカップリング剤を両方添加することが望ましい。全体としての含有量は前記エチレン性不飽和単量体(A)と(B)の合計100質量部に対し、連鎖移動剤が0.01〜2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.8質量部、最も好ましくは0.05〜0.3質量部であり、シランカップリング剤が0.01〜2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.8質量部、最も好ましくは0.05〜0.3質量部である。
<水性粘着剤組成物>
本発明においては、工程(II)で得られた不均一重合体のエマルションをそのままの状態で、または、適宜、固形分濃度を調節することにより、水性粘着剤組成物として使用することができる。所望により、上記の配合剤を適宜添加して水性粘着剤組成物とすることができる。
本発明の水性粘着剤組成物を粘着剤として用いる場合の被着体としては、特に限定はされないが、紙、プラスチックフィルム、金属、ガラス、織布、不織布、プラスチックやゴムの発泡体などが挙げられる。
<粘着シート>
本発明の水性粘着剤組成物を基材の片面または両面に塗布した後、乾燥させて粘着層を形成することにより、粘着シートを製造することができる。水性粘着剤組成物の塗布工程には、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法が挙げられる。
前記塗布工程では、形成される粘着剤層が所定の厚み(乾燥後厚み)になるようにその塗布量が制御される。粘着剤層の厚み(乾燥後厚み)は、通常、5〜200μm、好ましくは10〜100μmの範囲に設定される。次いで、塗布した水性粘着剤組成物を常法にしたがって乾燥することにより、粘着層が形成される。
基材の材質は特に限定されるものではなく、紙、プラスチックフィルム、プラスチックやゴムの発泡体、金属、ガラス、織布、不織布、無機板などを挙げることができる。基材の表面には、粘着剤層との間の密着性を向上させるために、アンカー層を形成したり、コロナ処理やプラズマ処理などの各種易接着処理を施したりすることができる。また、粘着剤層の表面には易接着処理をおこなってもよい。
本発明の粘着シートは、温度23℃、50%RH、剥離速度300mm/分で測定したSUS#304板に対する180度剥離力が、貼り付け1分後では1〜5N/25mmであり、貼り付け24時間後では6N/25mm以上である粘着層を有することが好ましく、なかでも、貼り付け1分後では2〜4.5N/25mmであり、貼り付け24時間後では9N/25mm以上である粘着層を有することが、貼り直しの作業性および最終的な粘着力に優れる点で好ましい。また、貼り付け1分後の180度剥離力をA、24時間後の180度剥離力をBとしたとき、B/Aが2以上、特に3以上であることが好ましい。
本発明の粘着シートは、粘着層の上に離型性の保護フィルム層を設けることができる。保護フィルムの構成材料としては、例えば、プラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などを挙げることができる。
上記プラスチックフィルムとしては、前記粘着層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどが挙げられる。前記離型フィルムの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。
本発明の水性粘着剤組成物および粘着シートの用途は、特に限定されるものではないが、例えば、粘着テープ、両面テープ、粘着ラベルなどの日用品、壁紙、床タイル、床シート(クッションフロアー)、カーペット、天井材、窓用粘着シート(例えば、遮熱シート、反射シート、防犯シート)などの住宅用資材などの分野で好適に使用されるほか、自動車用製品、家電製品、電子部品などの製造においても利用することができる。
以下に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら制限を受けるものではない。実施例、比較例および参考例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り質量部および質量%を示す。また、エマルションの性状および水性粘着剤組成物の粘着力の測定は、以下の方法にしたがって行った。
(エマルションの性状)
(イ)不揮発分:105℃で1時間乾燥したときの残分から算出した。
(ロ)粘度:BH型粘度計を用いて23℃、10rpmの条件下で測定した。
(ハ)pH:pHメーターにより測定した。
(粘着力の測定)
25mm×250mmの試験片を被着体(SUS#304板)に、貼合面積が25mm×125mmとなるように、23℃×50%RHの雰囲気下で2kgローラーを1往復させることにより貼合した後、同じ雰囲気下に放置した。1分、20分、および24時間放置後に剥離速度300mm/分の条件下で180°剥離力を測定し、粘着力とした。
(ゲル分率の測定)
105℃で乾燥させたエマルション試料約1.0gを秤量し、これを約30mlのトルエン中に室温で1日浸漬した後、トルエン不溶分を取り出し、110℃にて約1時間乾燥し秤量することで、(ゲル分率)=[(トルエン不溶分重量)/試料重量]×100として算出した。
(再剥離性)
粘着力測定後、被着体に糊残りが生じているか目視により判定した。
実施例1
工程(I):
撹拌機、温度計、還流凝縮機を備えた重合装置中に、予めイオン交換水224部および乳化剤(アクアロンKH−10、第一工業製薬(株)製)1部を仕込み、窒素置換を十分に行った後、昇温した。約120rpmで撹拌しながら内温を80℃に保ち、重合開始剤として5%過硫酸カリウム水溶液を添加した。別途、表1の(A)乳化物の項に示す各成分を表1に記載された割合で、ホモミキサーを用いて乳化することにより(A)乳化物を調製し、それを軟質重合体用の(A1)乳化物として使用した。
(A1)乳化物と2.5%過硫酸カリウム水溶液(滴下用触媒)を、重合系に滴下しながら重合を行い、軟質重合体を得た。(A1)乳化物の滴下速度は約239部/時間、開始剤水溶液の滴下速度は、約13.3部/時間とした。
工程(II):
一方、(A)乳化物と同一組成の(A2)乳化物および表1に示す組成の(B)乳化物を、それぞれ撹拌機付きの容器1および容器2に用意した。次いで、(A2)乳化物および(B)乳化物を用いて、以下のようにしてパワーフィード重合を行うことにより硬質重合体を製造して、軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントを有する不均一重合体を製造した。
最初に、(A1)乳化物の滴下が終了すると同時に、容器1から重合装置に(A2)乳化物を滴下し始めた。これと同時に、容器2から(B)乳化物を(A2)乳化物が入っている容器1への滴下を開始した。2つの容器は、常に撹拌することにより内容物が均一になるようにした。容器2からの(B)乳化物の滴下速度は、容器1からの(A2)乳化物および(B)乳化物の混合物の滴下終了と同時に(B)乳化物の滴下が終了する速度、すなわち、約119.5部/時間とした。滴下終了時における(A2)乳化物の使用量は、(A1)乳化物80部に対して10部であった。
滴下終了後、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。最後に中和剤としてアンモニア水をpHが約8.5になるように調整しながら添加し、軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントを有する不均一重合体の水性エマルションを得た。なお、表1に示す(A)乳化物用に用いる各成分の量(質量部)は、(A1)乳化物および(A2)乳化物として使用した各成分の合計量である。得られた水性エマルションの性状を表1に示す。
次いで、得られた水性エマルションをそのままの状態で水性粘着剤組成物とし、その水性粘着剤組成物を、50μm厚のポリエステルフィルムのコロナ処理面に、乾燥後の粘着層の膜厚が25μmとなるように塗布し、105℃で2分間乾燥して粘着シートを作成した。得られた粘着シートの180°剥離力を測定した。結果を表1に示す。
実施例2〜8
(A1)乳化物、(A2)乳化物および(B)乳化物の組成を表1に示すように変更すること以外は、実施例1と同様にして水性エマルションおよび水性粘着剤組成物を調製し、それぞれの性状を評価した。結果を表1に示す。なお、以下の表中、「−」は、当該成分を含有していないことを意味する。
Figure 2016011414
表1及び表2中の略号および商品名は以下のとおりである。
・MMA:メチルメタクリレート
・BuA:n−ブチルアクリレート
・2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
・Aa:アクリル酸
・シリコンKBM−503:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤、信越化学工業(株)製)
また、180°剥離強度の数値の末尾に付したcは、粘着剤層が凝集破壊したことを示している。
さらに、(A)乳化物の項に示す各成分の量は、(A1)乳化物および(A2)乳化物で使用する量の合計である。
「20分後剥離力」は、20分放置後の剥離力(N/25mm)が1.5以上であれば○、1.5未満であれば×と評価した。
「再剥離性」は、剥離強度測定後、被着体への糊残りがなければ○、糊残りがあれば×と評価した。
比較例1
(A1)乳化物および(A2)乳化物の組成を表2に示すように変更すること、および(B)乳化物を使用しないこと以外は実施例1と同様にして水性エマルションおよび水性粘着剤組成物を調製し、それぞれの性状を評価した。結果を表2に示す。
比較例2〜4
(A1)乳化物、(A2)乳化物および(B)乳化物の組成を表2に示すように変更すること以外は、実施例1と同様にして水性エマルションおよび水性粘着剤組成物を調製し、それぞれの性状を評価した。結果を表2に示す。
比較例5
工程(II)において、(A2)乳化物および(B)乳化物をパワーフィード重合する代わりに、(B)乳化物のみを連続的に滴下しながら重合すること以外は、実施例2に準じて水性エマルションを調製した。(A)乳化物および(B)乳化物の使用量は表2に記載したとおりである。また、得られた水性エマルションを水性粘着剤組成物として、その性状を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2016011414
表1の結果から、本発明の水性エマルションを用いた水性粘着剤組成物は、貼り合わせの初期(貼り合せの1分後および20分後)において、仮り止めできるレベル以上で、且つ、貼り直しができる程度に抑制された粘着力を有しており、1日放置後には十分な粘着力を有していることがわかる(実施例1〜8)。特に、実施例2の水性粘着剤組成物は、貼り合せの1分後と24時間後の粘着力の比(24時間後の粘着力/1分後の粘着力)が4以上であり、貼り直しの作業性に優れるうえに最終的な粘着力においても優れている。
これに対して、表2に示すように、(B)乳化物を使用しない場合には、初期粘着力が高くなり、貼り直しをすることが困難になる(比較例1参照)。また、(A1)乳化物の割合が40質量%のときには、(A2)乳化物および(B)乳化物をパワーフィード重合しても、初期粘着力および経時粘着力がともに非常に小さく、粘着剤として十分な性能を有していない(比較例2および3参照)。さらに、不均一重合体のTgが−19℃のときは粘着性に劣っており、剥離強度の測定限界を下回っていた(比較例4参照)。また、軟質重合体を製造した後に(B)乳化物のみを滴下して硬質重合体セグメントを形成する場合(比較例5)には、初期粘着力が高くなり、貼り直しをすることが困難になる。
表1、表2の結果から、貼合20分後の剥離力が1.5N/25mm以上であり、尚且つ良好な再剥離性を示すにはゲル分率が90%よりも高いと好ましいことが分かる(実施例3および7)。ゲル分率が90%よりも低い場合には、貼合20分後の剥離力が1.5N/25mm以上であっても貼合24時間後には凝集破壊となる(実施例1,2,4,5,6および8)。また、ゲル分率が低くても貼合24時間後の再剥離性が良好な場合もあるが、貼合20分後の剥離力が1.5N/25mmよりも小さい(比較例2および3)。
本発明によれば、壁紙や床材などの施工に当たって、施工の出来栄えをよくするための貼り直しが可能な程度の初期粘着力を有し、且つ、1時間経過後には十分な粘着力を有する水性粘着剤組成物が得られる。また、この水性粘着剤組成物を用いることによって、貼り直しが可能であり、室温で放置するだけで十分な粘着力が得られ粘着シートを製造することができる。さらに、本発明によれば、前記水性粘着剤組成物の調製に好適な不均一重合体エマルションを効率よく製造することができる。

Claims (16)

  1. 第一の重合性成分を乳化重合して軟質重合体を製造する工程(I)および該工程(I)の重合系に第二の重合性成分を連続的または断続的に供給しながら重合を行う工程(II)を含み、且つ、以下の条件を満たす製造方法により得られる軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントとから成る不均一重合体の水性エマルション。
    (1)第一の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A1)で構成され、且つ、その量は全単量体量の65〜90質量%であること。
    (2)第二の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える単量体成分(B)とで構成され、且つ、単量体成分(A2)および単量体成分(B)はいずれも全単量体量の5〜20質量%であること。
    (3)第二の重合性成分における単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)を、第二の重合性成分の供給開始時点から供給停止時点までの間、徐々に大きくすること。
  2. 前記不均一重合体のTgが、−80℃〜−40℃である請求項1に記載の水性エマルション。
  3. 単量体成分(A1)および(A2)が、それらを重合したときに−40℃以下のTgを与えるものである請求項1または2に記載の水性エマルション。
  4. 単量体成分(A1)および単量体成分(A2)が、炭素数2〜10のアルキル基を有するアルキルアクリレートを主成分とするものであり、単量体成分(B)が、炭素数1〜8のアルキル基を有するメタクリレートを含むものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  5. 単量体成分(A1)、単量体成分(A2)および単量体成分(B)が、いずれも不飽和カルボン酸を含むものである請求項1〜4のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  6. 単量体成分(A1)がブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートを主成分とするものである請求項1〜5のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  7. 工程(I)における第一の重合性成分の重合が、該重合性成分を連続的または断続的に供給しながら行うものである請求項1〜6のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  8. ゲル分率が90%以上である請求項1〜7のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  9. 第一の重合性成分および/または第二の重合性成分が、連鎖移動剤および/またはシランカップリング剤を含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  10. 第一の重合性成分および/または第二の重合性成分が、連鎖移動剤およびシランカップリング剤を含む、請求項1〜9のいずれか1つに記載の水性エマルション。
  11. 第一の重合性成分を乳化重合して軟質重合体を製造する工程(I)および該工程(I)の重合系に第二の重合性成分を連続的または断続的に供給しながら重合を行う工程(II)を含み、且つ、以下の条件を満たす、軟質重合体のセグメントと硬質重合体のセグメントとから成る不均一重合体の水性エマルションの製造方法。
    (1)第一の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A1)で構成され、且つ、その量は全単量体量の65〜90質量%であること。
    (2)第二の重合性成分は、−35℃より低いTgを与える単量体成分(A2)と−20℃より高いTgを与える単量体成分(B)とで構成され、且つ、単量体成分(A2)および単量体成分(B)はいずれも全単量体量の5〜20質量%であること。
    (3)第二の重合性成分における単量体成分(B)/単量体成分(A2)(質量比)を、第二の重合性成分の供給開始時点から供給停止時点までの間、徐々に大きくすること。
  12. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の水性エマルションを含有する水性粘着剤組成物。
  13. 住宅資材用の粘着剤として用いられる請求項12に記載の水性粘着剤組成物。
  14. 基材に請求項12または13に記載の水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着層を設けてなる粘着シート。
  15. 粘着層が、温度23℃、50%RH、剥離速度300mm/分で測定したSUS#304板に対する180度剥離力が、貼り付け1分後では1〜5N/25mmであり、貼り付け24時間後では6N/25mm以上である請求項14に記載の粘着シート。
  16. 貼り付け1分後の180度剥離力をA、貼り付け24時間後の180度剥離力をBとしたとき、B/Aが2以上である請求項15に記載の粘着シート。
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