JP2016010788A - 濾過装置及びフィルターエレメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルターエレメント内部の捕捉物をフィルターエレメント内部の軸方向流により除去できる濾過装置を提供する。
【解決手段】 ケーシング1と、その内部を、濾過前の流体が収容される第1の原液室9aと濾過後の流体が収容される濾液室10とに隔離する第1の隔壁2と、内部が第1の原液室と連通して濾液室内に設けられ、内側から外側に向けて流体が通過して濾過する筒状のフィルターエレメント3a,3bと、フィルターエレメントの他方の端部側に設けられ、第1の原液室と連通する第2の原液室を形成する第2の隔壁4と、フィルターエレメントの少なくとも一方の端部側に接続され、原液室からフィルターエレメントの軸方向に流体を流して洗浄する洗浄用パイプ5と、捕捉物を外部へ排出する洗浄流体ドレンパイプ6と、を備え、洗浄用パイプ5に接続されているフィルターエレメント3bの他方の端部は、常に原液室9aに開口しているものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体を濾過する濾過装置に関し、詳しくは、流体を筒状のフィルターエレメント内側から外側へ通過させて該流体を濾過するとともに、濾過により該フィルターエレメント内部に捕捉された捕捉物をフィルターエレメント内部の軸方向流により除去することが可能な濾過装置及びフィルターエレメントに係るものである。
従来、海水、湖水、河川水、上水道、下水道等の水の濾過、各種装置の冷却水又はプロセス液等の産業一般に用いられる液体の濾過、化学工場等で使用される各種原料の気体等の濾過において、それらに含まれる微粒子や塵埃等を捕捉除去する目的で、種々の濾過装置が用いられている。
前記濾過装置による濾過を長期間続けていると、フィルターエレメントに捕捉された固形分やゲル状の塵埃等が該フィルターエレメントに蓄積し、濾材を通過する流体に対する抵抗が上昇し、最終的には対象となる流体の濾過が困難になる。これに対処するため、例えば定期的に、前記フィルターエレメントに濾過時と逆向きに流体を通して該フィルターエレメントに付着した捕捉物をはく離させる「逆洗」と呼ばれる操作を行い、フィルターエレメントの濾過性能を回復させる。この「逆洗」という方法は、フィルターを分解せず容易に、フィルターの通過抵抗を下げ、初期の通過抵抗に近づけることができる非常に優れた方法である。特に逆洗専用チャネル(逆洗用パイプ及び逆洗流体ドレンパイプ)を設けている濾過装置の場合、濾過を中断せずに、逆洗を行える点で特に優れている。
このような「逆洗」が可能な濾過装置としては、濾過すべき流体の入口と、濾過済み流体の出口と、両端部で開放した多数の平行なフィルターエレメントであって、該フィルターエレメントに濾過すべき流体を送り込むことによって、前記エレメントを通って前記エレメント外へ向かう浸透が起きるようにしているフィルターエレメントと、該フィルターエレメントの両端部において前記エレメントの異なった端部に交互に接続する少なくとも1つの洗浄機構とを含み、該洗浄機構が、濾過済み流の圧力で発生した前記エレメントの逆洗用の排出チャネルを形成しており、前記フィルターエレメントの各々が、その端部間で2分割されて、前記エレメントの端部に接続された前記洗浄機構が、一度に前記エレメントの長さのある部分だけに逆流フラッシュを発生するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、同じような濾過装置として、濾過すべき流体の入口と、濾過済み流体の出口と、両端部で開放した多数の平行なフィルターエレメントと、該フィルターエレメントの両端部において前記エレメントの異なった端部に交互に接続する洗浄機構とを含み、該洗浄機構が濾過済み流の圧力で発生した前記エレメントの逆洗排出チャネルを形成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
特表2003−509200号公報 WO 2007/062763 A1
しかし、前記従来の逆洗を用いる濾過装置においては、第1の問題点として、逆洗時にフィルターエレメントの逆流フラッシュ用排出チャネルに接続した端部に近い部分しか洗浄されないという問題がある。すなわち、フィルターエレメントの長手方向のうち、該排出チャネルに接続された端部に近い部分ではフィルターエレメントの外側から内側へ通過する流体の量が多く逆洗の効果が上がるものの、該端部から離れるにつれて、通過する流体の量が減少し、逆洗の効果が上がらなくなるためである。特許文献1や2の装置では、逆洗時に濾過方向とは逆方向の流ればかりでなく、排出チャネルへの吸引により生ずるフィルターエレメントの軸方向流によっても、捕捉物を洗い流しているが、逆洗時にフィルターエレメントの他端部が閉止されていたり、エレメント中央部に仕切りや絞りがあったりするため、逆洗アームに接続された端部から離れるにつれて軸方向流も弱まり、逆洗の効果は小さくなってしまう。
また、第2の問題点として、逆洗によりフィルターエレメントの外側に夾雑物が付着するという問題がある。すなわち、この形式のフィルターでは、濾過済みの流体を用いて逆洗することが一般的であるが、この濾過済みの流体の中には、フィルターの目を通過した夾雑物が存在する。典型的なものは細長い粒子の場合である。このような粒子は、同じフィルターの目を、濾過時は通過し、逆洗時に捕捉される場合もある。このような逆洗時に捕捉された夾雑物は、濾過時にフィルターから除去される場合もあるが、濾過時は逆洗時に比べてフィルターを通過する流速が小さいため、捕捉物を除去することが困難である。その結果、フィルターエレメントの外側に付着した夾雑物により、濾過性能が低下するという問題がある。
さらに、第3の問題点としては、逆洗時に加わる内外圧力差により、フィルターエレメントが外側から内側に押しつぶされやすいということである。したがって、逆洗を行うフィルターエレメントは、濾過時の内外圧力差ばかりでなく、逆洗時の外内圧力差にも耐える必要がある。ウェッジワイヤー、ノッチワイヤーを用いた濾材あるいは金網、細い穴の開いた板等の濾材で、濾過精度を細かくし、かつ透過抵抗を低くしようとすると、濾材の厚みは薄くなり、強度は低下せざるを得ない。濾過方向が本発明のように円筒状フィルターエレメントの内側から外側である場合、濾過時においては、濾材に働く力が引張り応力であるため、補強の必要がないか、あっても円筒状の濾材の外側へ補強用金網を配置すれば足りる。これに対し、逆洗を行う場合には外側から圧縮応力が加わるので、上記の強度の低い濾材は潰れやすい。この対策として、濾材の内側に補強用金網を配置すると濾材の洗浄が困難になるので、濾材の外側に補強用金網を配置し、両者を拡散接合(焼結)、溶接、ろう付け、接着などをする必要があった。
そこで、このような問題点に対処し、本発明が解決しようとする課題は、上記逆洗の問題点を解決しつつ、流体を筒状のフィルターエレメント内側から外側へ通過させて該流体を濾過するとともに、濾過により該フィルターエレメント内部に捕捉された捕捉物をフィルターエレメント内部の軸方向流により除去することが可能な濾過装置及びフィルターエレメントを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明による濾過装置は、外部から流体が流入する流体入口を有するとともに、内部で濾過された流体を外部へ流出する流体出口を有するケーシングと、前記ケーシングの内部を、前記流体入口に連通し濾過前の流体が収容される第1の原液室と前記流体出口に連通し濾過後の流体が収容される濾液室とに隔離する第1の隔壁と、前記第1の隔壁に形成された貫通孔に一方の端部が嵌合保持され、内部が前記第1の原液室と連通して前記濾液室内に設けられ、内側から外側に向けて流体が通過して濾過する筒状のフィルターエレメントと、前記フィルターエレメントの他方の端部側にて前記第1の隔壁と平行に設けられ、該フィルターエレメントの他方の端部を貫通孔に嵌合保持し、前記第1の原液室と連通する第2の原液室を形成するとともに、前記濾液室と第2の原液室とに隔離する第2の隔壁と、前記フィルターエレメントの少なくとも一方の端部側に接続され、前記第1又は第2の原液室から前記フィルターエレメントの他方の端部を経由して該フィルターエレメントの軸方向に流体を流して洗浄する洗浄用パイプと、前記洗浄用パイプの排出側に接続され、前記フィルターエレメントの洗浄によって除去された捕捉物を前記ケーシングの外部へ排出する洗浄流体ドレンパイプと、を備え、前記洗浄用パイプに接続されているフィルターエレメントの他方の端部は、常に前記第1又は第2の原液室に開口していることを特徴とする。
また、本発明によるフィルターエレメントは、両端部が開口した円筒の濾材を有するフィルターエレメントであって、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の孔が、前記濾材の軸と平行な長孔であることを特徴とする。
また、本発明による他のフィルターエレメントは、両端部が開口した筒状の濾材を有するフィルターエレメントであって、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の該濾材の軸方向ピッチが、該濾材の周方向ピッチより大きいことを特徴とする。
本発明による濾過装置によれば、フィルターエレメントのいずれか一方の端部側に接続され、前記第2又は第1の原液室から前記フィルターエレメントの他方の端部を経由して該フィルターエレメントの軸方向に流体を流して洗浄する洗浄用パイプを設け、前記洗浄用パイプに接続されているフィルターエレメントの他方の端部は、常に前記第1又は第2の原液室に開口しているので、洗浄時には原液室からフィルターエレメント内部を通過して洗浄用パイプに流れる高速の軸方向流が発生し、該軸方向流でフィルターを洗浄することができる。しかも、原液室に開口しているフィルターエレメント内部の圧力は原液室の圧力に近いので、フィルターエレメントの外側の濾液室からフィルターエレメント内部に向かう内外圧力差は、小さいか負の値になる。したがって、洗浄時に「逆洗」圧が小さいか負の値でフィルターエレメント内部を洗浄することができるので、逆洗による上記フィルターエレメントの洗浄ムラ、フィルターエレメント外側への付着、フィルターエレメントの強度等の問題を解決することができる。
本発明によるフィルターエレメントによれば、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の孔を、前記濾材の軸(フィルターエレメントの軸)と平行な長孔としたので、濾材に粒子や繊維状の異物がはまり込んでも、前記濾過装置の軸方向流による洗浄時に除去されやすく、濾過装置の洗浄効果を高めることができる。
また、本発明による他のフィルターエレメントでは、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の該濾材の軸方向ピッチが、該濾材の周方向ピッチより大きくしたので、濾材の網目に異物がはまり込んでも、前記濾過装置の軸方向流による洗浄時に除去されやすく、濾過装置の洗浄効果を高めることができる。
本発明による濾過装置の第1の実施形態の濾過時の状態を示す概略断面図である。 図1の濾過装置のフィルターエレメントを示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のZ−Z線断面図、(c)は(b)のW部拡大図である。 本発明によるフィルターエレメントの濾材の最内層の構造例を示す概念図であり、(a)は平織りの金網で、(b)パンチングメタルで、それぞれ構成した例を示す。 本発明による他のフィルターエレメントの濾材の最内層の構造例を示す概念図であり、(a)は平畳織の金網で構成した例を示す平面図、(b)は(a)のW−W線断面図である。 図1の濾過装置の洗浄時の状態を示す概略断面図である。 本発明による濾過装置の第2の実施形態を示す概略断面図である。 図6の濾過装置のフィルターエレメントの他の例を示す縦断面図である。 図6の濾過装置のフィルターエレメントの更に他の例を示す縦断面図である。 本発明による濾過装置の第3の実施形態を示す概略断面図である。 図9の濾過装置のD−D線断面図である。 図9の濾過装置のE−E線断面図である。 本発明による濾過装置の第4の実施形態を示す概略断面図である。 図12の濾過装置のフィルターエレメントの濾過時の状態を示す縦断面図である。 図12の濾過装置のフィルターエレメントの上向き軸方向流による洗浄時の状態を示す縦断面図である。 図12の濾過装置のフィルターエレメントの下向き軸方向流による洗浄時の状態を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態は、軸方向流のみによりフィルター洗浄を行う実施形態である。
図1は、本発明による濾過装置の第1の実施形態の濾過時の状態を示す概略断面図である。この濾過装置は、船舶のバラスト水を濾過するもので、ケーシング1と、第1の隔壁2と、フィルターエレメント3と、第2の隔壁4と、洗浄用パイプ5と、洗浄流体ドレンパイプ6とを備えて成る。
前記ケーシング1は、濾過装置の外殻をなすもので、有底有蓋の筒状(例えば円筒形状)、直方体形状などに形成され、例えば側壁下端部に外部から流体が流入する流体入口7
を有すると共に、側壁上部に内部で濾過された流体を外部へ流出する流体出口8を有している。ケーシング1の材質は、金属又は合成樹脂などであり、その形状・大きさは、濾過
装置の使用目的、通過させる液体、気体等の種類、量、設置場所などに応じて適宜決めればよい。
前記ケーシング1の内部の下部には、第1の隔壁2が水平に設けられている。この第1の隔壁2は、ケーシング内部を流体入口7と連通し濾過前の流体が収容される第1の原液室9aと、前記流体出口8と連通し濾過後の流体が収容される濾液室10とに隔離する隔壁である。その複数箇所には、前記フィルターエレメントの一方の端部(下端部)を嵌合保持するための貫通孔11が形成されている。
前記第1の隔壁2の上側には、複数のフィルターエレメント3(図1では3a,3bの2本を示している)が、その下端部が前記貫通孔11に嵌合保持されて、内部が前記第1の原液室9aと連通して前記濾液室10内に垂直方向に平行に設けられている。このフィルターエレメント3は、対象となる流体を内側から外側に向けて通過させ流体中に含まれる固形分やゲル状の塵埃等を捕捉して濾過するとともに、流体を該フィルターエレメント内を軸方向に流して洗浄されるもので、筒状、例えば円筒状に形成されている。前記フィルターエレメント3は、例えば、同心円上に配列されている。
前記フィルターエレメント3の構造は、図2(a)及び(b)に示すように、両端部が開口した円筒状の濾材31と、その両端部にそれぞれ嵌合し補強する略円環状の端部部材32と、前記濾材31の中心軸上に配置され、雄ねじ部である両端部がそれぞれの前記端部部材32の架橋部32aに設けられた中心穴32bに挿通する中心軸棒33と、該中心軸棒33の前記両端部の雄ねじ部に螺合して前記両側の端部部材32を前記濾材31から脱落しないように固定するナット34と、からなる。
濾材31は、フィルターエレメントの本体部分を構成し、複数層に重ねられており最内層31aが最も細かい網目になっているものであればよく、例えば、複数積層した金網を焼結して保形性を高め円筒状に成形して焼結したものや、円筒状のノッチワイヤーからなるもの、ウェッジワイヤーからなるもの等がある。焼結したものの場合は、最内層31aの網目の大きさは10〜200μmのもの、それより外側の層の網目の大きさは200〜5000μmのものの中から適宜選定すればよい。この場合、最内層以外の補強メッシュ31bや保護メッシュ31bは、フィルターエレメントの強度に係わるものであり、必要な強度が得られるようにその層数、網目の大きさ及び線材径を選択する。また、メッシュの織り方は、平織り、綾織り、朱子織り、畳織り、綾畳織り等が適用できる。なお、最内層を金網として、その外側に例えば角穴が無数に穿設された円筒状のパンチングチューブや、複数本の細いロッドを軸方向に沿って並べた補強部材を配設した状態で焼結してもよい。
このフィルターエレメント3の形状、大きさ、数などは、濾過装置の使用目的、濾過性能、ケーシング1の大きさ、対象の流体の種類などに応じて適宜決めればよく、前記端部部材32や中心軸棒33等を有さない構造でもよい。但し、本発明では、フィルターエレメント3の洗浄に、フィルターエレメント3内部の軸方向流を利用するので、フィルターエレメント3の内部に該軸方向流を妨げる仕切りや、絞りを設けないことが必要である。図2(a)において、前記架橋部32aの幅も極力小さくして端部部材32の大きな開口面積を確保している。仕切りや、絞りを設けると、軸方向流が妨げられて洗浄効果が低下するとともに、仕切りや絞りによる圧力降下により、フィルターエレメント3内部の洗浄用パイプ5接続側では流体圧力が濾液室11の圧力(2次圧)より大幅に低くなって、フィルターエレメント外側から内側への流体の通過が大きくなるため、軸方向流がさらに小さくなり、特に他端側の洗浄効果が低下するからである。
図1に戻り、前記フィルターエレメント3の他方の端部(上端部)側には、第2の隔壁4が、前記第1の隔壁2と平行に水平に設けられている。この第2の隔壁4は、該フィルターエレメント3の上端部を複数の貫通孔12で嵌合保持するとともに、該上端部側の濾液室10を他の部分から隔離して、第2の原液室9bを形成する隔壁である。
この第2の原液室9bは、ケーシング1の上端蓋と前記第2の隔壁4との間に形成されている。第2の原液室9bは、前記第1の原液室9aと連通し、濾過前の流体が収容されている。この第1の原液室9aとの連通は、本実施形態では筒状の前記フィルターエレメント3内部を連通路として行っているが、例えば、後述する第3及び第4の実施形態の円筒壁による連通路のように、別途連通路を設けても良い。特にフィルターエレメント内部の軸方向抵抗が比較的大きい場合や、洗浄用パイプ5に接続さていないフィルターエレメント3の本数が少ない場合は、別途連通路を設けるのが好ましい。
前記第1の隔壁2の下側には、洗浄用パイプ5が配置されている。該洗浄用パイプ5は、図1において、基端部13から左に半径方向に伸び、前記第1の隔壁2に穿孔された貫通孔11を介してフィルターエレメント3に接続される。図1では、洗浄用パイプ5が1本の場合を示したが、これを2本以上設けて同時に2本以上のフィルターエレメント3に接続できるようにしても良い。
前記洗浄用パイプ5は、フィルターエレメント3内部の流体を吸引して、フィルターエレメントの他端部に接続された第2の原液室9bから、該他端部を経由して前記洗浄用パイプを接続した端部に向かって軸方向流を生じさせ、内部に付着した捕捉物をはく離させる。尚、本発明では、濾過時と逆向きにフィルターエレメントの外側から内側に向けて流体を流すいわゆる「逆洗」は必ずしも行われない。
なお、ここで、「洗浄用パイプによる流体の吸引」と説明したが、これは、洗浄用パイプ側の圧力がフィルターエレメント3内部の圧力より低いので、その圧力差で洗浄用パイプ5に向かう流れが生じることを意味している。以下、本明細書中で「洗浄用パイプによる流体の吸引」とは、「圧力差で洗浄用パイプに向かう流れが生じる」ことを意味するものとする。
前記の洗浄用パイプ5の基端部13には、その中心軸上には、シャフト14が上向きに取り付けられてケーシング1の外部に張り出しており、該シャフト14の端部にはギアボックス15が設けられてモーター16で回転駆動されるようになっている。したがって、該モーター16を回転駆動することによって前記シャフト14が回転し、図2に示すように、洗浄用パイプ5が例えば時計回りに回転して、例えば円周状に配列された複数のフィルターエレメント3の下端部の開口部に、洗浄用パイプ5が順次接続される。
前記洗浄用パイプ5の排出側、すなわち該洗浄用パイプ5の基端部13には、図1に示すように、洗浄流体ドレンパイプ6が接続されている。この洗浄流体ドレンパイプ6は、前記フィルターエレメント3の逆洗時に除去された捕捉物を前記ケーシング1の外部へ排出するもので、ケーシング1の半径方向に伸びる直線状のパイプに形成されている。前記洗浄流体ドレンパイプ6の基端部には、上向きに開口した接続口部17が設けられ、この接続口部17に前記洗浄用パイプ5の基端部13が回転自在に接続されている。また、前記洗浄流体ドレンパイプ6の先端部の排出口18は、ケーシング1の外部へ突出している。
前記洗浄流体ドレンパイプ6は、ケーシング1に対して固定されており、その基端部の接続口部17に対する洗浄用パイプ5の基端部13との接続部には、ベアリング等の軸受機構が介在して支持すると共に、排出物が未濾過の流体に混じらないようにシール機構が設けられている。したがって、前記モーター16を回転駆動することにより、前記接続口部17を回転支持部として前記洗浄用パイプ5の基端部13と接続口部17のシールを保ちながら、該洗浄用パイプ5を回転する。
前記洗浄流体ドレンパイプ6の排出口18の排出側には、図示省略の開閉バルブが接続されている。この開閉バルブは、前記洗浄用パイプ5および洗浄流体ドレンパイプ6を含む洗浄流体排出系を開閉するもので、濾過装置の逆洗時には開放され濾過時には閉塞されるようになっている。この開閉バルブの排出側は、前記流体出口8の圧力より低圧側、例えば大気圧に開放されている。
この場合、濾過時には、前記原液室9a,9bの流体の圧力(1次圧P1)と濾液室10の流体の圧力(2次圧P2)との差圧により流体がフィルターエレメントを通過して濾過される。一方濾過装置の洗浄時に、洗浄用パイプに接続されたフィルターエレメントにおいては、前記原液室9a,9bの圧力(1次圧P1)と前記開閉バルブの排出側の圧力(P)との差圧(P−P)により、フィルターエレメントの内部の軸方向流が発生して洗浄される。軸方向流は、P−Pの値が大きいほど流速が大きくなるとともに、乱流も発生しやすくなるので、洗浄効果が大きくなる。一方、大流量を濾過するフィルター(例えばバラスト水用のフィルター等)では、フィルターの透過方向の圧損が小さくなるように設計されており、P−Pの値は、0.05MPaから0.5MPa程度とされている。
図5に、洗浄時の原液室9a,9bの流体の圧力(1次圧P1)、フィルターエレメント入口の圧力(P1A)、フィルターエレメント出口の圧力(P1B)、洗浄パイプ入口の圧力(P0A)、開閉バルブの排出側の圧力(P)、及び濾液室10の流体の圧力(2次圧P2)の箇所を示す。圧力の高低関係は、
≒P1A、P1B≒P0A、P1A≧P、P1B≦P
となることがほとんどであるが、フィルターエレメント内部の圧力(P1A,P1B)は外側の濾液室の圧力(P)より高くなることも低くなることもある。すなわち、本発明の濾過装置においては、洗浄中のフィルターエレメントの一端が原液室9a,9bに開口しているので、フィルターエレメント内部の圧力(P1B又はP1A)が原液室9a,9bの圧力Pに近くなり、フィルターエレメントの内外圧力差(P−P1B又はP―P1A)は、小さいか負の値になるため、前記逆洗による弊害を防ぐことができる。
次に、以上のように構成された濾過装置の第1の実施形態の動作について、図1(濾過時)および図5(洗浄時)を参照して説明する。
濾過時においては、前記洗浄流体排出系の開閉バルブは閉じられ、図1に示すように、前記洗浄用パイプ5による吸引は行われず、該洗浄用パイプ5は回転されず静止している。
濾過すべき流体は、流体入口7から矢印Aのようにハウジング1の第1の原液室9aに流入する。この流体の圧力(1次圧P1)は、ポンプ(遠心ポンプ等)で加圧され、濾液室10の圧力(2次圧P2)より高いので、前記第1の原液室9aに連通するフィルターエレメント3aの内部からその外側の濾液室10へ通過することにより、濾過される。一方、洗浄用パイプ5が接続されているフィルターエレメント3bには前記第1の原液室9aからは流体が流入できないが、該フィルターエレメント3bにも他のフィルターエレメント3aから第2の原液室9bを経由して流体が流入するので、同様に濾過が行われる。このとき、プランクトンや藻などの異物は、フィルターエレメント3の内側に捕捉される。フィルターエレメント3a,3bを通過し濾過された流体は、流体出口8から矢印Bのように外部へ流出する。
一方、洗浄時においては、前記洗浄流体排出系の開閉バルブは開放され、図5に示すように、前記洗浄用パイプ5による吸引が開始されるとともに、該洗浄用パイプ5はモーター16により回転される。
前記洗浄用パイプ5が接続されたフィルターエレメント3bは、その内部が該洗浄用パイプ5により吸引されて圧力が低下するので、1次圧を有する前記第2の原液室9bから、流体がフィルターエレメント3b内部を軸方向に高速で通過し、洗浄用パイプ5に流出する。このとき、濾過時にフィルターエレメント3b内部に捕捉された捕捉物は、この高速の軸方向流により除去され、洗浄流体とともに前記洗浄用パイプ5および洗浄流体ドレンパイプ6を通じて排出される。
一方、このとき前記洗浄用パイプ5が接続されていないフィルターエレメント3aには、濾過時と同様に第1の原液室9aから流体が流入し濾過が継続される。
前記洗浄用パイプ5は、回転して各フィルターエレメント3に順次接続され、フィルターエレメント3bと同様に洗浄を行う。所定の回転速度で所定回数回転することにより、すべてのフィルターエレメント3を洗浄する。
ここで、本発明の濾過装置での使用に適したフィルターエレメントとしては、濾材31の流体を通過させて濾過するための(すなわち最内層31aの)網目の孔が、濾材の軸と平行な長孔であるように、構成されている。
一般的な方形の網目の孔を有する濾材を濾過に用いると、使用条件によってはその網目の孔と略同寸法の粒子などがはまり込んで、除去できずに目詰まりを起こすことがある。また、繊維状の異物が網の格子に絡みつき、容易には除去できなくなることもある。
一方、網目の孔を長孔にすると、長孔の幅と略同じ大きさの粒子がはまり込むことはあっても、小さな粒子が複数個はまり込んで目詰まりを起こす可能性は低い。また、はまり込んだ粒子は、長孔の幅方向からしか拘束されないので、除去されやすい。繊維状の異物も、長孔の長手方向には巻きつきにくいので、絡みつきにくくなる。また、長孔の方向を、濾材の軸(フィルターエレメントの軸)と平行とすると、本発明の濾過装置の洗浄時の軸方向流により、上記網目にはまり込んだ粒子や繊維状の異物が軸方向に動きやすく、除去されやすい。
図3(a)、(b)にこのような長孔の開口を有する濾材の最内層31aの構造例を示す。図3(a)は、平織りの金網からなる濾材において、金網31c,31dの濾材の軸方向の間隔を周方向の間隔より長くすることにより長孔31eを実現している。図3(b)では、濾材の最内層を、パンチングメタル31fとし、濾材の軸と平行な長孔31gを穿設している。
尚、長孔を実現する最内層31aの構造は、これら以外にも任意の構造を用いることができる。前記長孔の長軸方向/短軸方向の寸法比は、2以上であることが好ましく、3以上であることがさらに好ましい。また、これらの構成を有する最内層31aの外側に、上記のように、必要に応じて補強用のさらに目の粗いメッシュ31bを積層してもよい。
本発明の濾過装置での使用に適した他のフィルターエレメントとしては、流体を通過させて濾過するための前記濾材(すなわち最内層31a)の網目の該濾材の軸方向ピッチpaが、前記濾材の網目の該濾材の周方向ピッチptより大きくされている。
この例として、図4(a)に平畳織のメッシュからなる濾材の最内層31aを示す。このメッシュは、濾材の周方向に伸びて軸方向に互いに大きいピッチpaで間隔をあけて配置された複数の縦線31h(図では横方向)と、前記濾材の軸と平行方向に伸びて周方向に互いに小さいピッチptで密接配置された複数の横線31i、31j(図では縦方向)と、が畳織りされて形成されている。この平畳織のメッシュでは、隣接する横線31i、31jが各縦線31hの異なる側から回りこむように織られているため、これらの横線31i、31jと縦線31hとの間に隙間31kが形成され(断面図4(b)参照)、ここを流体が通過することにより濾過される。このとき、1つおきの横線31i、31iまたは31j、31jの間に溝部31lが形成されるので、この溝部31lに粒子や繊維などの異物が挟まる場合がある。本フィルターエレメントでは、横線31i、31jの方向を、濾材の軸(フィルターエレメントの軸)と平行としたので、前記溝部31lの方向もフィルターエレメントの軸方向になり、本発明の濾過装置に用いると、その洗浄時の軸方向流により、上記溝31lにはまり込んだ粒子や繊維などの異物が軸方向に動きやすく、除去されやすい。
尚、濾材の網目の該濾材の軸方向ピッチpaが、前記濾材の網目の該濾材の周方向ピッチptより大きい最内層31aの構造は、上記以外にも任意の構造を用いることができる。例えば、綾畳織のメッシュを用いても、同様の効果が得られる。
尚、本発明の濾過装置において、上記図3及び図4に示したフィルターエレメントを用いることは、軸方向流によるフィルターエレメントの洗浄という本発明の効果を達成する上で効果的であるが、図3及び図4に示したものに限られず、従来のフィルターエレメントを用いても、本発明の濾過装置は上記効果を達成することができる。
[第2の実施形態]
本実施形態は、フィルターエレメント内に乱流発生部材を設けて、軸方向流を乱流化し、フィルター洗浄機能を高めた実施形態である。
図6は本実施形態を示す概略断面図であり、前記第1の実施形態の図5と同様、洗浄時の状態を示している。第1の実施形態と異なるのは、フィルターエレメント3内に乱流発生部材35を設けた点のみである。したがって、図1〜3に示す第1の実施形態と共通の構成要素には、同一の参照符号を付し、その説明は省略する。
洗浄用パイプ5が接続されたフィルターエレメント3では、他端部から該洗浄用パイプ5に接続された端部に向かって高速の軸方向流が発生しているが、該軸方向流は乱流発生部材35により乱流化している。濾過により各フィルターエレメント内部に捕捉されている捕捉物は、この乱流により浮き上がって剥離されやすくなる。剥離された捕捉物は、洗浄用パイプ5及び洗浄流体ドレンパイプ6を通って排出される。
なお、第1の実施形態同様、洗浄用パイプ5は洗浄中モーター16により回転して、すべてのフィルターエレメントに順次接続し、すべてのフィルターエレメントが洗浄される。また、濾過時の動作は、第1の実施形態の場合と同様である。
図6の例では、前記乱流発生部材35は中心軸棒33に一定間隔で設けたそろばん玉状の突起35aとして形成している。他の例として、図7のようにリボン状の板35bをねじり成形したもの、図8のように中心軸棒33にワイヤ35cをらせん状に巻きつけたものが挙げられる。
しかし、乱流発生部材35は、これらの例に限らず、乱流を発生できるものであれば、どのような部材でもよい。但し、フィルターエレメント全長にわたって乱流を発生させるもので、かつ、軸方向流を過度に妨げないものが好ましい。
軸方向流を過度に妨げると、軸方向抵抗が大きくなり、軸方向流の流速が小さくなって洗浄効果が低下するとともに、軸方向抵抗による圧力降下により、フィルターエレメント3内部の洗浄用パイプ5接続側では流体圧力が濾液室11の圧力(2次圧)より低くなって、フィルターエレメント外側から内側への流体の通過(逆洗)が起こるため、軸方向流がさらに妨げられ、特に他端側の洗浄効果が低下するからである。
[第3の実施形態]
本実施形態も軸方向流のみによりフィルター洗浄を行う実施形態であるが、フィルターエレメントの両方の端部側に洗浄用パイプを接続する点で第1の実施形態と異なる。また、第1及び第2の原液室の間の連通路として、フィルターエレメント内部による連通路以外に、別の連通路を設けた点でも異なる。
図9は本実施形態の濾過装置の洗浄時の状態を示す概略断面図であり、図10はそのD−D線断面図、図11はそのE−E線断面図である。尚、図9は図10のF−F線断面図に相当する。
この濾過装置も、船舶のバラスト水などを濾過するもので、ケーシング101と、第1の隔壁102と、フィルターエレメント103と、第2の隔壁104と、洗浄用パイプ105a、105bと、洗浄流体ドレンパイプ106とを備えて成る。
前記ケーシング101の内部には、中心部に円形の開口を有するドーナツ板状の取付板(第1の隔壁及び第2の隔壁)102,104が下部及び上部に取り付けられ、この取付板102,104の中心部開口の周縁には円筒壁109が上下に立てて設けられている。そして、前記取付板102,104の複数箇所には貫通孔110が形成されている。この状態で、前記ケーシング1の内壁と取付板102,104と円筒壁109とで囲まれたドーナツ筒状の空間が形成されている。
前記ケーシング101の内壁と取付板102,104と円筒壁109とで囲まれたドーナツ筒状の空間には、複数のフィルターエレメント103が平行して設けられている。このフィルターエレメント103は、対象となる流体を内側から外側に向けて通過させ流体を濾過するもので、図2に示す実施形態1のフィルターエレメント3と同様である。各フィルターエレメント103は、長手方向の両端部が開口され、その両端部の開口が前記取付板102,104に穿孔された貫通孔110にそれぞれ結合されて、前記ケーシング101の内部に縦型に配置されている。この場合、前記ケーシング1の内壁と取付板102,104と円筒壁109とで囲まれたドーナツ筒状の空間は、濾過された流体が収容される濾液室111となる。一方、ケーシング101の内部のうち取付板102の下側、取付板104の上側、及び円筒壁109の内側の空間は、いずれも濾過前の流体が収容され、このうち、取付板2の下側部分を第1の原液室112a、取付板4の上側の部分を第2の原液室112bと呼び、円筒壁109の内側はこれらの連通路112cとなっている。
前記複数のフィルターエレメント103は、図9〜図11に示すように、内部が第1の原液室112a及び第2の原液室112bと連通して前記濾液室111内に、同心円状に例えば3列並んで配列されている。
前記複数のフィルターエレメント103のうち一部のフィルターエレメント103の上端部の開口には、第1の洗浄用パイプ105aの洗浄ノズル114が接続され、他の一部のフィルターエレメント103の下端部の開口には第2の洗浄用パイプ105bの洗浄ノズル115が接続される。これらの洗浄用パイプ105a,105bは、フィルターエレメント103内部の流体を吸引して、フィルターエレメントの反対側の端部に接続された原液室から、該端部を経由して前記洗浄用パイプを接続した端部に向かって軸方向流を生じさせ、内部に付着した捕捉物をはく離させる。
第1の洗浄用パイプ105aは、図9において、ケーシング101の中心部にて回転可能に設けられた中空の排出パイプ113の上端部から左側に半径方向に伸び、その洗浄ノズル114b,114cが中心部から1列目及び3列目のフィルターエレメント103の上端部と、貫通孔110を介して接続される。但し、図9は、図10のF−F線断面図に相当するので図9には示されないが、第1の洗浄用パイプ105aは実際には図10に示すように、右側にも伸び、その洗浄ノズル114aが中心部から2列目のフィルターエレメント103の上端部と、貫通孔110を介して接続される。
第2の洗浄用パイプ105bは、図9において、前記中空の排出パイプ113の下端部から左側に半径方向に伸び、その洗浄ノズル115aが中心部から2列目のフィルターエレメント103の下端部と、貫通孔110を介して接続される。但し、図9は、図11のG−G線断面図にも相当するので図9には示されないが、第2の洗浄用パイプ105bは実際には図11に示すように、右側にも伸び、その洗浄ノズル115b,115cが中心部から1列目及び3列目のフィルターエレメント103の下端部と、貫通孔110を介して接続される。
前記第1の洗浄用パイプ105a及び第2の洗浄用パイプ105bは、排出パイプ113とともに、シャフト116及びギアボックス117を介してモーター118で回転駆動されるようになっている。例えば、第1及び第2の洗浄用パイプ105a,10bが矢印X方向(図11ではY方向)に回転し、同心円状に配列された複数のフィルターエレメント103の上端部に、各々の同心円に対応する、第1の洗浄用パイプ105aの洗浄ノズル114a,114b,114cが順次接続される。また、これらのフィルターエレメント103の下端部に、各々の同心円に対応する、第2の洗浄用パイプ105bの洗浄ノズル115a,115b,115cが順次接続される。
この場合、第1の洗浄用パイプ105aの洗浄ノズル114a,114b,114cは、第2の洗浄用パイプ105bの洗浄ノズル115a,115b,115cに対して、180度ずれた位置に配置されている。したがって、第1の洗浄用パイプ105a及び第2の洗浄用パイプ105bを回転させることで、各フィルターエレメント103の両端部(上端部及び下端部)には、第1の洗浄用パイプ105a側の洗浄ノズル114と、第2の洗浄用パイプ105b側の洗浄ノズル115が180度タイミングをずらして接続されるようになっている。
但し、前記第1の洗浄用パイプ105aと第2の洗浄用パイプ105bとの間の配置角度は、180度に限らず、0度以外であれば何度でもよく、例えば90度でもよい。すなわち、前記第1及び第2の洗浄用パイプ105a,105bの洗浄ノズルが同一のフィルターエレメントの両端部に同時に接続されなければよい。
前記洗浄用パイプ105a,105bの排出側である前記排出パイプ113の下端部は、シールを保ちつつ回転自在に、洗浄流体ドレンパイプ106に接続されている。該洗浄流体ドレンパイプ6は、図示省略の開閉バルブを介して大気圧(P0)に解放されている。
次に、このように構成された濾過装置の動作(使用状態)について、図9〜11を参照して説明する。
濾過時は、図示しないが、前記洗浄用パイプの回転は停止し、また、洗浄流体ドレンパイプ6に接続された前記図示省略の開閉バルブが閉じられるので、前記洗浄用パイプ5a,5bによる流体の吸引も停止している。対象流体は流体入口7から矢印Cのように流入し、下部及び上部の取付板2,4の間に複数平行して設けられたフィルターエレメント103の両端部(上端部及び下端部)の開口から流入する。流体の1次圧(P1)は、ポンプ(遠心ポンプ等)で加圧され、2次圧(P2)より高いので、前記洗浄用パイプ105a,105bに接続されていないフィルターエレメントでは、流体がフィルターエレメントの両側の端部から内部へ流入し、内側から外側へ濾材を通過することにより濾過される。一方、前記洗浄用パイプ105a,105bに接続されているフィルターエレメントでは、流体がフィルターエレメントの洗浄用パイプに接続されていない側の端部から内部へ流入し、やはり内側から外側へ濾材を通過することにより濾過される。フィルターエレメント103を通過し濾過された流体は、流体出口108から矢印Bのように外部へ流出する。
洗浄時は、図9に示すように前記洗浄用パイプ105a,105bは回転し、また洗浄流体ドレンパイプ106に接続された前記図示省略のバルブが解放されるので、前記洗浄用パイプ105a,105bによる流体の吸引が行われる。したがって、上側の洗浄用パイプ105aの洗浄ノズル114b,114cに接続されたフィルターエレメント103では、他端部(下側)の第1の原液室112aから流体が流入してフィルターエレメント内を軸方向に流れ、洗浄用パイプ105aに吸引される。下側の洗浄用パイプ105bの洗浄ノズル115aに接続されたフィルターエレメント103では、他端部(上側)の第2の原液室112bから流体が流入してフィルターエレメント内を軸方向に流れ、洗浄用パイプ105bに吸引される。濾過により各フィルターエレメント内部に捕捉されている捕捉物は、この軸方向流により剥離され、洗浄用パイプ105a又は105b及び洗浄流体ドレンパイプ106を通って排出口120から矢印Cのように排出される。
上側の洗浄用パイプ5aは、モーター118により、図10に示すように上から見ると時計回り(X方向)に回転し、1回転の間に各フィルターエレメントには洗浄ノズル114a〜114cのいずれかが1回ずつ上から接続し、下から上方向の軸方向流で洗浄する。同時に、下側の洗浄用パイプ105bは、図11に示すように下から見ると反時計回り(Y方向)に回転し、1回転の間に各フィルターエレメントには洗浄ノズル115a〜115cのいずれかが1回ずつ上から接続し、上から下方向の軸方向流で洗浄する。各フィルターエレメントへの接続は180度ずれたタイミングで行われるので、洗浄用パイプ105a、105bが1回転する間に各フィルターエレメントは、下から上方向の軸方向流による洗浄が1回と上から下方向の軸方向流による洗浄が1回行われる。洗浄用パイプ105a、105bを所定回数回転させて洗浄を行う。
上記洗浄動作中において、洗浄用パイプ105a,105bの洗浄ノズル114,115と接続されていない期間のフィルターエレメント103では、通常の濾過時と同様、流体がフィルターエレメントの両側の端部から内部へ流入し、内側から外側へ通過することにより濾過が行われる。
[第4の実施形態]
本実施形態は、フィルターエレメント内部に捕捉物除去具を設け、軸方向流で両端部間を往復運動させて、捕捉物を掻き取ることにより、洗浄効果を高めたものである。
図12は、濾過装置の本実施形態を示す概略断面図であり、洗浄時の状態を示している。本濾過装置は、第3の実施形態の装置を改良したものであり、第3の実施形態と異なるのは、各フィルターエレメント103の内部に捕捉物除去具135を設けたことのみである。したがって、図9〜11に示す第3の実施形態と共通の構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
この濾過装置のフィルターエレメント103の構造を図13に示す。図13は、フィルターエレメント103の濾過時の状態を示す縦断面図で、接続する取付板102,104及び隣接するフィルターエレメントとともに示している。フィルターエレメント103の構造は、捕捉物除去具135を有する点等を除いて、実施形態1又は3のフィルターエレメント3又は103と同一である。但し、濾材の網目の孔が、前記濾材の軸と平行な長孔であると、網目にはまりこんだ異物も捕捉物除去具135で除去しやすくなるので、特に好ましい。また、濾材の網目の該濾材の軸方向ピッチが、前記濾材の網目の該濾材の周方向ピッチより大きい場合も、網目にはまりこんだ異物を捕捉物除去具135で除去しやすくなるので、好ましい。この捕捉物除去具135は、濾過時又は洗浄時に生じる軸方向の流体の流れによって該フィルターエレメント103内をその軸方向に移動し、外周部が前記フィルターエレメント103の内周面に摺接して捕捉物を除去するもので、図13に示すような除去ブラシに構成されている。
この除去ブラシ135は、前記フィルターエレメント103の内側にてその中心軸棒133に沿って上下に移動するもので、ブラシ本体135aの外周部にブラシ毛135bを植え付けて成る。ブラシ本体135aは、その中心部に前記中心軸棒133が嵌合する孔が形成され、外径はフィルターエレメント103の内径よりも小さい径とされており、所定の厚みを有するドーナツ盤状に形成されている。このブラシ本体135aの外周部には、毛先が前記フィルターエレメント103の内周面に摺接できるブラシ毛135bがリング状に植え付けられている。ブラシ毛135bの毛足の長さは、少なくとも前記フィルターエレメント103の内周面に該ブラシ毛135bの先端がある程度の圧力をもって接触する程度にすることが必要である。
前記ブラシ毛135bの材質は、例えば天然若しくは合成の繊維、又は鋼、銅、真鍮などの金属線等の一般にブラシの毛として使用されているものならば何でもよい。なお、ブラシ毛135bは、フィルターエレメント103内を流れる流体の圧力により撓む程度の柔軟性を有している。これにより、流体の圧力によりブラシ毛135bが撓んだ際には、フィルターエレメント103の内周面とブラシ毛135bの毛先との間に隙間ができて、流体が流通可能となる。
図13に示すように、前記フィルターエレメント103内の中心軸棒133の上端部及び下端部には、ストッパ136が取り付けられている。このストッパ136は、除去ブラシ135が前記フィルターエレメント103の内側にてその中心軸棒133に沿って上下に移動した際に、上下の終端部で除去ブラシ135の移動を止めるものである。なお、ストッパ136の材質としては、ゴムやバネの様に衝撃を吸収できるものがより好ましい。
次に、このように構成された第3の実施形態による濾過装置の濾過時及び逆洗時の動作について、図13のフィルターエレメント103に着目して図13〜図15を参照して説明する。図14及び図15は、フィルターエレメント103の洗浄時の状態を示す縦断面図で、図13と同様に接続する取付板102,104及び隣接するフィルターエレメントとともに示し、さらに洗浄ノズルも示している。ここでは、フィルターエレメント103は中心部から3列目にあるものとし、洗浄ノズル114c,115cが接続されるが、他の列のフィルターエレメントも対応する洗浄ノズルに接続され、同様の動作が行われる。
図13は、前記のように濾過装置が濾過動作を行っているとき、又は、洗浄動作を行っているが、フィルターエレメント103の上端部及び下端部の開口に、第1及び第2の洗浄用パイプ105a,105bの洗浄ノズル114c,115cが掛っておらず、フィルターエレメント103では流体の濾過が行われている状態を示している。この状態では、第1の原液室112a及び第2の原液室112bから流体が、フィルターエレメント103の上端部及び下端部の開口を経由して該フィルターエレメント103内へ流入し、内側から外側に向けて流体が通過して濾過される。この場合、フィルターエレメント103内に設けられた除去ブラシ135は、上端部及び下端部の開口から流入した未濾過の流体により押されて、該フィルターエレメント103内の流れの圧力がバランスする位置、例えば中間部で停止している。
図14は、図13の状態から第1及び第2の洗浄用パイプ105a,105bが図10において矢印X方向(図11においては矢印Y方向)に回転移動して、フィルターエレメント103の上端部の開口に第1の洗浄用パイプ5aの洗浄ノズル114cが掛り、洗浄が行われている状態を示している。この状態では、洗浄ノズル114cによる吸引により、フィルターエレメント103の下端部と接続された第1の原液室112aから、該下端部の開口を経由して上端部の開口に向かう軸方向流が形成されている。
この上向きの軸方向流により、フィルターエレメント103内の除去ブラシ135は、中心軸棒133に沿って上方へ押し上げられ、その外周部のブラシ毛135bが前記フィルターエレメント103の内周面に摺接して、その表面に付着した捕捉物を除去しつつ最上方まで押し上げられ、上端部のストッパ136に当たって停止する。
ストッパ136に当たって停止した除去ブラシ135は、そのブラシ毛135bが軸方向流の作用により撓んで、該フィルターエレメント103の内周面との間に隙間ができて、洗浄流体が上端部の開口から洗浄ノズル114cに流れる。これにより、除去ブラシ135の移動及び軸方向流によってフィルターエレメント103の内周面から除去された捕捉物は、洗浄ノズル114cを介して第1の洗浄用パイプ105aに流れ、図12に示す排出パイプ113を通って洗浄流体ドレンパイプ106に送られ、外部へ排出される。
その後、第1の洗浄用パイプ105aがさらに回転し、その洗浄ノズル114cがフィルターエレメント103の上端部の開口から外れると、洗浄ノズルからの吸引が行われなくなる。したがって、図13と同様に、流体が、フィルターエレメント103の上端部及び下端部の開口から該フィルターエレメント103内へ流入し、内側から外側に向けて流体が通過して濾過される。この場合、フィルターエレメント103内に設けられた除去ブラシ135は、上端部及び下端部の開口から流入した未濾過の流体により押されて、該フィルターエレメント103内の流れの圧力がバランスする位置、例えば中間部で停止している。
図15は、第1及び第2の洗浄用パイプ105a,105bがさらに回転移動して、フィルターエレメント103の下端部の開口に第2の洗浄用パイプ105bの洗浄ノズル115cが掛かり、洗浄が行われている状態を示している。
この状態では、洗浄ノズル115cによる吸引により、フィルターエレメント103の上端部と接続された第2の原液室112bから、該上端部の開口を経由して下端部の開口に向かう軸方向流が形成されている。
この上向きの軸方向流により、フィルターエレメント103内の除去ブラシ135は、中心軸棒133に沿って下方へ押し下げられ、その外周部のブラシ毛135bが前記フィルターエレメント103の内周面に摺接して、その表面に付着した捕捉物を除去しつつ最下方まで押し下げられ、下端部のストッパ136に当たって停止する。
ストッパ136に当たって停止した除去ブラシ135は、そのブラシ毛135bが軸方向流の作用により撓んで、該フィルターエレメント103の内周面との間に隙間ができて、洗浄流体が下端部の開口から洗浄ノズル115cに流れる。これにより、図15に示す除去ブラシ135の移動及び軸方向流によってフィルターエレメント103の内周面から除去された捕捉物は、洗浄ノズル115cを介して第2の洗浄用パイプ105bに流れる。その後、除去された捕捉物と洗浄流体は、図12に示す排出パイプ113を通って洗浄流体ドレンパイプ106に送られ、外部へ排出される。
その後、第2の洗浄用パイプ105bがさらに回転し、その洗浄ノズル115cがフィルターエレメント103の下端部の開口から外れると、洗浄ノズルからの吸引が行われなくなる。したがって、図13と同様に、流体が、フィルターエレメント103の上端部及び下端部の開口から該フィルターエレメント103内へ流入し、内側から外側に向けて流体が通過して濾過される。この場合、フィルターエレメント103内に設けられた除去ブラシ135は、上端部及び下端部の開口から流入した未濾過の流体により押されて、該フィルターエレメント103内の流れの圧力がバランスする位置、例えば中間部で停止している。
以後、前記フィルターエレメント103では、図13〜図15に示す上向き及び下向きの軸方向流及びそれによる除去ブラシ135の往復動作を繰り返すことにより、洗浄を行う。
第1〜第3実施形態同様、洗浄用パイプ105a及び105bは洗浄中モーター118により回転して、すべてのフィルターエレメントに順次接続し、すべてのフィルターエレメントが洗浄される。また、濾過時の動作は、第1〜第3の実施形態の場合と同様である。
なお、上記実施形態1〜4では、複数のフルターエレメント3,103を有する濾過装置を示したが、本発明の濾過装置ではフィルターエレメントの数は1でもよい。また、回転する洗浄用パイプの代わりに、回転しない洗浄流体ドレンパイプと一体となった洗浄用パイプを設けてフィルターエレメントの一端部と常に接続し、濾過時には流体をフィルターエレメントの他端部から供給して内側から外側へ通過させて濾過するとともに、洗浄時には洗浄用パイプにより前記一端部から流体を吸引して、前記他端部から一端部への軸方向流を発生させて洗浄を行っても良い。
また、第4の実施形態の説明では、捕捉物除去具135として、除去ブラシの例を示したが、本発明はこれに限られず、フィルターエレメント3,103の内側にて、濾過時又は逆洗時の流体の流れによってその軸方向に移動し、外周部の部材が上記フィルターエレメント3,103の内周面に摺接して捕捉物を除去することができるならば、例えば、刃状又はヘラ状に形成された金属製、樹脂製あるいはゴム製のスクレーパ等であってもよい。
1…ケーシング
2…第1の隔壁
3,3a,3b…フィルターエレメント
31…濾材
31c,31e…長孔
4…第2の隔壁
5…洗浄用パイプ
6…洗浄流体ドレンパイプ
7…流体入口
8…流体出口
9a…第1の原液室
9b…第2の原液室
10…濾液室
11…貫通孔
12…貫通孔
35,35a,35b,35c…乱流発生部材
101…ケーシング
102…第1の隔壁(取付板)
103…フィルターエレメント
104…第2の隔壁(取付板)
105,105a,105b…洗浄用パイプ
106…洗浄流体ドレンパイプ
107…流体入口
108…流体出口
109…円筒壁
110…貫通孔
111…濾液室
112a…第1の原液室
112b…第2の原液室
113c…連通路
135…捕捉物除去具(除去ブラシ)
pa…網目の軸方向ピッチ
pt…網目の周方向ピッチ

Claims (9)

  1. 外部から流体が流入する流体入口を有するとともに、内部で濾過された流体を外部へ流出する流体出口を有するケーシングと、
    前記ケーシングの内部を、前記流体入口に連通し濾過前の流体が収容される第1の原液室と前記流体出口に連通し濾過後の流体が収容される濾液室とに隔離する第1の隔壁と、
    両端部が開口し、前記第1の隔壁に形成された貫通孔に一方の端部が嵌合保持され、内部が前記第1の原液室と連通して前記濾液室内に設けられ、内側から外側に向けて流体が通過して濾過する筒状のフィルターエレメントと、
    前記フィルターエレメントの他方の端部側にて前記第1の隔壁と平行に設けられ、該フィルターエレメントの他方の端部を貫通孔に嵌合保持し、前記第1の原液室と連通する第2の原液室を形成するとともに、前記濾液室と第2の原液室とに隔離する第2の隔壁と、
    前記フィルターエレメントの少なくとも一方の端部側に接続され、前記第1又は第2の原液室から前記フィルターエレメントの他方の端部を経由して該フィルターエレメントの軸方向に流体を流して洗浄する洗浄用パイプと、
    前記洗浄用パイプの排出側に接続され、前記フィルターエレメントの洗浄によって除去された捕捉物を前記ケーシングの外部へ排出する洗浄流体ドレンパイプと、を備え、
    前記洗浄用パイプに接続されているフィルターエレメントの他方の端部は、常に前記第1又は第2の原液室に開口していることを特徴とする濾過装置。
  2. 前記洗浄用パイプは、前記フィルターエレメントの両方の端部側に設けられ、該フィルターエレメントのいずれか一方の端部に別々のタイミングで接続される、請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記フィルターエレメントは、前記濾液室内に複数平行に設けられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の濾過装置。
  4. 前記フィルターエレメントは、その内部に洗浄時の軸方向流を乱流にする乱流発生部材を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の濾過装置。
  5. 前記フィルターエレメントは、その内側に、濾過時又は洗浄時に生じる軸方向の流体の流れによって該フィルターエレメントの内側の両端部間を移動し、外周部が該フィルターエレメントの内周面に摺接して捕捉物を除去する捕捉物除去具を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の濾過装置。
  6. 両端部が開口した筒状の濾材を有するフィルターエレメントであって、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の孔が、前記濾材の軸と平行な長孔であることを特徴とするフィルターエレメント。
  7. 両端部が開口した筒状の濾材を有するフィルターエレメントであって、流体を通過させて濾過するための前記濾材の網目の該濾材の軸方向ピッチが、該濾材の周方向ピッチより大きいことを特徴とするフィルターエレメント。
  8. 前記濾材の内部に、軸方向流を乱流化させる乱流発生部材を設けたことを特徴とする、請求項6又は7に記載のフィルターエレメント。
  9. 前記濾材の内部に、軸方向の流体の流れによって前記フィルターエレメントの内側の両端部間を移動し、外周部が該濾材の内周面に摺接して捕捉物を除去する捕捉物除去具を設けたことを特徴とする、請求項6又は7に記載のフィルターエレメント。
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