JP2016009990A - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通信装置が外部装置と、適切に無線ネットワークを形成し得る技術を提供する。
【解決手段】 携帯端末10は、WPS操作が実行されると、多機能機100を検索する。携帯端末10は、携帯端末10がG/O状態であって、かつ、多機能機100がG/O状態である場合に、携帯端末10を、G/O状態からデバイス状態に移行させる。携帯端末10は、デバイス状態に移行された後に、携帯端末10がクライアントとして所属し、かつ、多機能機100がG/Oとして所属すべきWFDNWを形成するための形成処理を実行する。
【選択図】図3

Description

本明細書では、無線ネットワークに所属するための通信装置を開示する。
非特許文献1に、Wi−Fi Direct(以下では「WFD」と呼ぶ)方式に従った無線通信技術が開示されている。
「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」、Wi−Fi Alliance、2010年
WFDに従って形成される無線ネットワークでは、1個の通信装置がグループオーナーとして所属し、他の通信装置がクライアントとして所属する無線ネットワークが形成される。しかしながら、WFDに従って無線ネットワークを形成する場合、ネットワークを形成すべき各通信装置の状態(例えば通信装置がグループオーナーとして所属すべき状態)によっては、各通信装置が所属する無線ネットワークを形成することができない場合がある。
本明細書では、通信装置が外部装置と、適切に無線ネットワークを形成し得る技術を提供する。
本明細書によって開示される通信装置は、受付部と、検索部と、状態移行部と、形成部と、を備える。受付部は、通信装置と外部装置とが所属すべき無線ネットワークを形成するための指示をユーザから受け付ける。通信装置と外部装置とのそれぞれは、無線ネットワークに親局として所属すべき親局状態と、親局状態と異なる非親局状態と、のどちらかの状態に移行可能である。検索部は、指示が受け付けられる場合に、外部装置を検索する。状態移行部は、検索済みの外部装置の状態に応じて、通信装置の状態を移行させる。状態移行部は、通信装置が親局状態であり、かつ、検索済みの外部装置が親局状態である場合に、通信装置を、親局状態から非親局状態に移行させる。形成部は、通信装置の状態が非親局状態に移行された後に、通信装置が子局として所属し、かつ、外部装置が親局として所属すべき第1の無線ネットワークを形成するための形成処理を実行する。
無線ネットワークでは、2個以上の親局状態の機器は、所属し得ない。即ち、通信装置が親局状態で維持され、かつ、外部装置が親局状態で維持される場合には、通信装置と外部装置との両者が所属すべき無線ネットワークを形成することができない。上記の構成では、外部装置が親局状態である場合に、通信装置は、親局状態から非親局状態に移行され、無線ネットワークを形成するための処理を実行する。この構成によれば、通信装置が親局状態である場合であって、通信装置は、親局状態の外部装置と、無線ネットワークを形成し得る。
検索部は、検索信号を送信することによって、外部装置を検索する。通信装置は、さらに、検索信号に対する応答として、応答信号を受信する受信部と、応答信号に基づいて、外部装置が親局状態であるか否かを判断する第1判断部と、を備えていてもよい。この構成によれば、通信装置は、検索信号に対する応答信号を用いて、外部装置が親局状態であるか否かを判断することができる。
形成処理は、通信装置が非親局状態に移行された後に、第1の無線ネットワークを形成するための要求信号を、外部装置に送信する処理を含んでいてもよい。この構成によれば、外部装置に、無線ネットワークを形成すべきであることを知らせることができる。
通信装置は、さらに、非親局状態に移行された後に、外部装置が親局状態であるか否かを判断する第2判断部を備えていてもよい。この構成によれば、外部装置が、通信装置と同様に、親局状態から非親局状態に移行したか否かを確認することができる。
状態移行部は、外部装置が親局状態でないと判断される場合に、通信装置を、非親局状態から親局状態に移行させてもよい。この構成によれば、外部装置が親局状態でなければ、通信装置を、親局状態に移行することができる。
通信装置は、さらに、通信装置が非親局状態から親局状態に移行される場合に、通信装置と外部装置とのどちらか一方を、非親局状態に移行させるための移行情報を出力部に出力させる出力制御部を備えていてもよい。この構成によれば、移行情報をユーザに知らせることができる。これにより、ユーザは、通信装置と外部装置とのどちらか一方を、親局状態に移行させることができる。
状態移行部は、通信装置が親局として所属している第2の無線ネットワークに、子局として所属している機器が存在する場合に、親局状態から非親局状態に移行させなくてもよい。この構成によれば、既に、第2の子局として無線ネットワークに子局として所属している機器が、第2の無線ネットワークに親局として所属する通信装置が非親局状態に移行することによって、当該通信装置と無線ネットワークを介した無線通信を実行することができなくなる事態を回避することができる。
通信装置は、さらに、第1の無線ネットワークが形成された後、第1の無線ネットワークに外部装置が所属しているか否かを確認する確認部を備えていてもよい。状態移行部は、外部装置が所属していないと判断される場合に、通信装置を、非親局状態から親局状態に移行させてもよい。この構成によれば、無線ネットワークを利用して通信装置と外部装置とが無線通信を実行することができない状況であるにも関わらず、通信装置が非親局状態に維持される事態を回避することができる。
上記の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の通信装置と外部装置とを備える通信システムも、新規で有用である。
通信システムの構成を示す。 携帯端末が実行する接続処理のフローチャートを示す。 携帯端末がデバイス状態に移行するケースAを表わすシーケンス図を示す。 携帯端末及び多機能機がともにデバイス状態に移行するケースBを表わすシーケンス図を示す。
(通信システム2の構成;図1)
図1に示されるように、通信システム2は、携帯端末10と多機能機50,100とを備える。携帯端末10と多機能機50,100とのそれぞれは、Wi−Fi Allianceによって策定された通信方式であるWi−Fi方式の無線通信(即ちWi−Fi通信)を実行可能である。
(携帯端末10の構成)
携帯端末10は、例えば、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末10は、無線LAN(Local Area Networkの略)インターフェース12と、操作部14と、表示部16と、制御部20と、を備える。以下及び図面では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。
操作部14は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部14を操作することによって、様々な指示を携帯端末10に入力することができる。表示部16は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。
無線LANI/F12は、Wi−Fi方式の無線通信を実行するためのインターフェースである。Wi−Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格又はそれに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従った無線通信方式である。
より具体的に言うと、無線LANI/F12は、Wi−Fi Allianceによって策定されたWFD方式をサポートしている。従って、制御部20は、WFD方式の無線ネットワーク(以下では「WFDNW」と呼ぶ)を利用して、無線LANI/F12を介して、Wi−Fi通信を実行することができる。WFD方式の詳細は、Wi−Fi Allianceによって作成された「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」に記述されている。また、米国特許出願公開第2013/0260683号公報にも、WFD方式の詳細が開示されており、当該文献を参照して引用する。
上記のWFDの規格書では、WFD方式の無線ネットワークを利用して、Wi−Fi通信を実行可能な機器(以下では「WFD対応機器」と呼ぶ)の状態として、Group Owner(以下では「G/O」と呼ぶ)状態、クライアント状態、及び、デバイス状態の3つの状態が定義されている。WFD対応機器は、上記の3つの状態のうちの1つの状態で選択的に動作可能である。WFDNWでは、1個の機器が、G/O状態で動作することによって、G/Oとして所属する。複数個の機器がWFDNWに所属する場合、G/O以外の機器は、クライアント状態で動作し、クライアントとしてWFDNWに所属する。G/O状態で所属する機器は、WFDNWにクライアントとして所属する機器(以下では「CL機器」と呼ぶ)が存在する場合に、当該CL機器を管理するために、CL機器の識別情報(例えばMACアドレス)が登録されている管理リストを格納する。
制御部20は、CPU22と、メモリ24と、を備える。CPU22は、メモリ24に格納されている各プログラムに従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ24は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。メモリ24は、基本プログラム、接続処理用プログラム等を格納している。基本プログラムは、CPU22が、携帯端末10の基本機能(例えば、メール通信機能、表示機能等)を実行するためのプログラムである。接続処理用プログラムは、後述する図2の接続処理を実行するためのプログラムである。メモリ24は、上記の各プログラムの他に、さらに、強制G/O(Group Ownerの略)モードフラグを格納する。
強制G/Oモードフラグは、「0」又は「1」を示す。携帯端末10は、強制G/Oモードフラグ「1」がメモリ24に格納されている場合、強制G/Oモードに設定されており、強制G/Oモードフラグ「0」がメモリ24に格納されている場合、強制G/Oモードに設定されていない。強制G/Oモードが設定されている場合、携帯端末10に無線接続されるクライアント状態の機器の有無に関わらず、CPU22は、携帯端末10をWFD方式のG/O状態に移行させて、WFDNWを形成する。この場合、CPU22は、当該WFDNWで利用される無線プロファイルを準備して、メモリ24に格納させる。
無線プロファイルは、WFDNWで利用される無線設定情報であり、SSIDと認証方式と暗号化方式とパスワードとを含む。SSIDは、WFDNWを識別するための識別子である。認証方式、暗号化方式、及び、パスワードは、WFDNWで実行される認証及び暗号化で利用される情報である。CPU22は、携帯端末10が強制G/Oモードに設定されている場合、電源がONされると、携帯端末10をWFD方式のG/O状態に移行させて、WFDNWを形成する。その際に、CPU22は、当該WFDNWで利用される無線設定情報を準備して、メモリ24に格納させる。メモリ24は、さらに、当該WFDNWにCL機器が存在する場合、当該CL機器のMACアドレスが記録されている管理リストを格納する。
ユーザは、操作部14を操作することによって、強制G/Oモードフラグを、「0」と「1」のどちらか一方に選択することができる。
携帯端末10は、WPS(Wi-Fi Protected Setupの略)のプッシュボタン方式(以下では「PBC方式」と呼ぶ)の無線接続方式をサポートしている。WPSのPBC方式は、一対の機器のそれぞれに予め決められた操作(以下では「WPS操作」と呼ぶ)が実行される場合に、当該一対の機器のそれぞれにおいてPINコードの表示及び入力がなされなくても、一方の機器から他方の機器に無線プロファイルを送信して(即ちWPS通信を実行して)、一対の機器の間に無線接続を確立するための方式である。なお、変形例では、携帯端末10は、WPSのPBC方式に代えて、AOSS(登録商標)、AOSS2、SES(Secure Easy Setupの略;登録商標)等をサポートしていてもよい。これらのいずれも、WPSのPBC方式と同様の方式である。なお、携帯端末10は、WPSのPINコード方式をサポートしていてもよい。WPSのPINコード方式は、一方の機器においてPINコードが表示され、かつ、他方の機器に上記のPINコードが入力される場合に、一方(又は他方)の機器から他方(又は一方)の機器に無線設定情報を送信して(即ちWPS通信を実行して)、一対の機器の間に無線接続を確立するための方式である。
(多機能機50の構成)
多機能機50は、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能な周辺機器(即ち携帯端末10等の周辺機器)である。多機能機50は、操作部52と、表示部54と、印刷実行部56と、スキャン実行部58と、無線LANI/F60と、制御部70と、を備える。
操作部52は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部52を操作することによって、様々な指示を多機能機50に入力することができる。表示部54は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部56は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。スキャン実行部58は、CCD、CIS等のスキャン機構である。
無線LANI/F60は、携帯端末10の無線LANI/F12と同様である。制御部70は、CPU72と、メモリ74と、を備える。CPU72は、メモリ74に格納されている基本プログラムに従って、様々な処理(例えば、印刷処理、スキャン処理)を実行するプロセッサである。メモリ74は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。メモリ74は、上記の基本プログラムの他に、さらに、接続処理用プログラムと、無線プロファイルと、を格納する。接続処理用プログラムは、後述する図2の接続処理を実行するためのプログラムである。メモリ74は、上記の各プログラムの他に、さらに、携帯端末10と同様の強制G/Oモードフラグを格納する。出荷時には、強制G/Oモードフラグ「1」が、メモリ74に格納されており、ユーザは、操作部52を操作することによって、強制G/Oモードフラグを、「0」と「1」のどちらか一方に選択することができる。多機能機50は、携帯端末10と同様に、WPSのPBC方式をサポートしている。
(多機能機100の構成)
多機能機100は、多機能機50と同様の構成を有する。但し、多機能機100のメモリには、接続処理用プログラムが格納されていない。
(接続処理;図2)
続いて、図2を参照して、携帯端末10のCPU22によって実行される接続処理の内容を説明する。接続処理は、携帯端末10の電源がONされ、かつ、強制G/Oモードフラグが「1」であること、あるいは、強制G/Oモードフラグが「0」から「1」に変更されたことをトリガとして開始される。なお、多機能機50のCPU72は、接続処理用プログラムに従って、携帯端末10のCPU22と同様に、図2の接続処理を実行するが、多機能機100のCPUは、接続処理を実行しない。
S12では、CPU22は、携帯端末10の操作部12に、WPS操作が実行されることを監視している。WPS操作が実行されると(S12でYES)、S14において、CPU22は、Probe Request信号を送信して、Probe Response信号を受信することによって、実行機器の近傍に存在する機器(例えば多機能機50)を見つけるための処理を実行する。なお、S12を実行するタイミングでは、CPU22は、他の機器(例えば多機能機50)からProbe Request信号が受信されると、Probe Response信号を送信することによって、他の機器に携帯端末10の存在を知らせるための処理を、並列で実行する。
S16では、CPU22は、S14で送信済みのProbe Request信号に対する応答として、SSIDを含むProbe Response信号が受信されることを監視している。Probe Request信号を送信してから所定期間経過してもProbe Response信号が受信されない場合、又は、SSIDを含まないProbe Response信号が受信される場合(S16でNO)、接続処理を終了する。なお、Probe Response信号が受信されない場合には、携帯端末10は、他の機器とWFDNWを介して接続することができない。一方、SSIDを含まないProbe Response信号が受信される場合には、Probe Response信号の送信元の機器は、デバイス状態である。このため、携帯端末10とProbe Response信号の送信元の機器との間で、携帯端末10がG/Oとして所属しているWFDNWに、Probe Response信号の送信元の機器がクライアントとして所属するための処理(例えばAuthentication Request信号、Authentication Response信号、4-Way Handshake信号等の通信)が実行される。これにより、携帯端末10とProbe Response信号の送信元の機器とが、同一のWDFNWに所属することによって、携帯端末10とProbe Response信号の送信元の機器との接続が確立される。
一方、Probe Request信号を送信してから所定期間が経過する前に、SSIDを含むProbe Response信号が受信される場合(S16でYES)、S18に進む。SSIDを含むProbe Response信号が受信される場合とは、Probe Response信号の送信元の機器(以下では「対象機器」と呼ぶ)が、G/O状態である場合である。この場合、携帯端末10と対象機器との両者が、ともにG/O状態であり、このままでは、携帯端末10と対象機器との両者が所属するWFDNWを確立することができない。
S16でYESの場合、S18において、CPU22は、携帯端末10に接続されている機器(即ち、携帯端末10がG/Oとして所属しているWFDNWに所属するCL機器)が存在するか否かを判断する。CPU22は、メモリ24に格納されている管理リストに、1個以上のMACアドレスが記録されている場合に、携帯端末10に接続されているCL機器が存在する(S18でYES)と判断して、接続処理を終了する。一方、CPU22は、メモリ24に格納されている管理リストに、1個のMACアドレスも記録されていない場合に、携帯端末10に接続されているCL機器が存在しない(S18でNO)と判断して、S20に進む。
S20では、CPU22は、メモリ24に格納されている管理リストを削除して、携帯端末10を、G/O状態からデバイス状態に移行させる。次いで、S22において、CPU22は、S16で受信済みのProbe Response信号に含まれているSSIDを含むProbe Request信号をブロードキャストで送信する。次いで、S24では、CPU22は、S22で送信済みのProbe Request信号に対する応答として、Probe Response信号を受信することを監視している。
S22で送信されたProbe Request信号を受信した機器は、Probe Request信号に含まれるSSIDが、当該機器に格納されている無線プロファイルのSSIDと一致する場合に、当該機器に格納されているSSIDを含むProbe Response信号を送信する。一方、S22で送信済みのProbe Request信号が受信された機器は、Probe Request信号に含まれるSSIDが、当該機器に格納されている無線プロファイルのSSIDと一致しない場合、あるいは、当該機器に無線プロファイルが格納されていない場合に、Probe Response信号を送信しない。即ち、S24で端末装置10にProbe Response信号が受信されるケースでは、対象機器が、G/O状態に維持されている。
S24でProbe Response信号が受信される場合(S24でYES)、S26では、CPU22は、対象機器に、Provision Discovery Request信号(以下では「Provision Request信号」と呼ぶ)を送信する。そして、S28では、CPU22は、対象機器から、Provision Request信号の応答として、Provision Discovery Response信号(以下では「Provision Response信号」と呼ぶ)を受信するまで待機する。Provision Response信号が受信されると(S28でYES)、S30において、CPU22は、携帯端末10と対象機器とを接続するための接続確立処理を実行する。接続確立処理では、CPU22は、対象機器から、対象機器がG/Oとして所属するWFDNWの無線プロファイルを取得する。CPU22は、取得済みの無線プロファイルを、メモリ24に格納して、携帯端末10を、デバイス状態からクライアント状態に移行する。
S32では、CPU22は、WFDNWに所属している間、G/O状態の機器(即ち対象機器)と接続されているかを定期的に確認する。例えば、CPU22は、WFDNWを利用して、所定のパケットを対象機器に送信し、所定のパケットに対する応答パケットを受信することを確認する。所定のパケットの送信後の所定期間経過前に、所定のパケットが受信される場合に、CPU22は、対象機器と接続されている(S32でYES)と判断する。一方、所定のパケットの送信後の所定期間経過しても、所定のパケットが受信されない場合に、CPU22は、対象機器と接続されていない(S32でNO)と判断して、S34に進む。S34では、CPU22は、携帯端末10を、クライアント状態から、G/O状態に移行して、接続処理を終了する。
S24において、Probe Request信号を送信してから、所定期間が経過しても、Probe Response信号が受信されない場合(S24でNO)、S42において、CPU22は、携帯端末10を、デバイス状態から、G/O状態に移行する。Probe Response信号が受信されない場合(S24でNO)には、対象機器が、携帯端末10と同様に、接続処理用プログラムを有する機器、即ち、S18、S20の処理を実行している可能性が高い。即ち、対象機器は、デバイス状態に移行されている可能性が高い。そこで、S44では、CPU22は、携帯端末10と対象機器とのいずれか一方を、G/O状態からデバイス状態に移行させることを、ユーザに促す表示を、表示部14に表示させる。
次いで、S46では、CPU22は、S44での表示から、所定期間が経過するまでに、ユーザによって、所定のデバイス状態移行操作が、操作部12に実行されることを監視している。デバイス状態移行操作が実行される場合(S46でYES)、S48において、CPU22は、メモリ24に格納されている無線プロファイルを消去して、携帯端末10を、G/O状態から、デバイス状態に移行して、S26に進む。
一方、S44での表示から、所定期間が経過しても、デバイス状態移行操作が実行されない場合(S46でNO)、S50において、CPU22は、対象機器からProvision Request信号が受信されるか否かを監視する。S46でNOの場合には、対象機器が、G/O状態から、デバイス状態に移行している可能性が高い。この場合、対象機器からProvision Request信号が受信される。対象機器からProvision Request信号が受信されない場合(S50でNO)、接続処理を終了する。一方、対象機器からProvision Request信号が受信される場合(S50でYES)、S52において、CPU22は、接続確立処理を実行する。接続確立処理では、CPU22は、メモリ24内に格納されている無線プロファイルを、対象機器に、に送信する。これにより、携帯端末10がG/Oとして所属し、対象機器がクライアントとして所属するWFDNWを確立して、接続処理を終了する。
(本実施例の効果)
続いて、図3,図4を参照して、本実施例の効果を説明する。図3、図4は、携帯端末10と多機能機100とが所属するWFDNWを形成するために、各機器10,100が実行する処理を示す。なお、図3では、携帯端末10は、図2の接続処理を実行可能であるが、多機能機100は、図2の接続処理を実行不可能である。図3の初期の状態では、携帯端末10は、強制G/Oモードに設定されており、G/O状態に維持されている。多機能機100は、G/O状態に維持されている。
(ケースA;携帯端末10がデバイス状態に移行するケース)
ユーザは、携帯端末10と多機能機100とのそれぞれに、WPS操作を実行する(S12)。この結果、携帯端末10は、Probe Request信号をブロードキャストで送信する(S14)。一方、多機能機100は、G/O状態であり、かつ、接続用プログラムが多機能機100に格納されていないため、WPS操作が実行されても、Probe Request信号を送信しない。
多機能機100は、携帯端末10からProbe Request信号を受信すると、多機能機100に格納されている(即ち多機能機100がG/Oとして所属するWFDNWを識別する)SSID100Sを含むProbe Response信号を、携帯端末10に送信する。この構成によると、携帯端末10は、Probe Request信号を用いて、多機能機100を検索することができる。携帯端末10は、Probe Response信号を受信すると(S16)、接続済みのCL機器の有無を判断する(S18)。接続済みのCL機器が存在する場合(S18でYES)、S20以降の処理は実行されない。この結果、携帯端末10が、G/O状態からデバイス状態に移行する事態を回避することができる。これにより、携帯端末10に接続済みのCL機器と携帯端末10との接続が切断される事態を回避することができる。
接続済みのCL機器が存在しない場合(S18でNO)、携帯端末10は、携帯端末10を、G/O状態からデバイス状態に移行する(S20)。そして、携帯端末10は、多機能機100から受信されたSSID100Sを含むProbe Request信号を、ブロードキャストで送信する(S22)。
多機能機100は、Probe Request信号が受信されると、多機能機100に格納されているSSID100Sと一致するSSID100Sが含まれているために、Probe Response信号を、携帯端末10に送信する。
携帯端末10は、Probe Response信号が受信される(S24でYES)と、多機能機100に、Provision Request信号を送信する(S26)。多機能機100は、Provision Request信号が受信されると、Provision Request信号に対する応答として、Provision Response信号を送信する。この構成によると、携帯端末10は、Provision Request信号を用いて、多機能機100にWFDNWを形成すべきことを知らせることができる。
携帯端末10は、Provision Response信号を受信すると(S28でYES)、多機能機100と接続を確立して、携帯端末10の状態をデバイス状態からクライアント状態に移行する(S30)。これにより、多機能機100がG/Oとして所属し、携帯端末10がクライアントとして所属するWFDNWが形成される。この構成によると、携帯端末10と多機能機100とが、ともにG/O状態であっても、携帯端末10と多機能機100とが所属するWFDNWを形成して、携帯端末10と多機能機100とを無線接続することができる。
次いで、例えば、多機能機100が電源OFFにされたことによって、携帯端末10と多機能機100との接続が切断される場合に(S32でNO)、携帯端末10は、クライアント状態からG/O状態に移行する(S34)。この構成よれば、多機能機100と接続されていないにも関わらず、携帯端末10が、クライアント状態に維持される事態を回避することができる。
(ケースB;携帯端末10、多機能機50が、ともにデバイス状態に移行するケース)
図4では、携帯端末10、多機能機50は、それぞれ、図2の接続処理を実行可能である。図3の初期の状態では、携帯端末10、多機能機50は、それぞれ、強制G/Oモードに設定されている。
ユーザは、携帯端末10と多機能機50とのそれぞれに、WPS操作を実行する(S12)。この結果、携帯端末10は、Probe Request信号をブロードキャストで送信する(S14)。一方、多機能機50も、Probe Request信号をブロードキャストで送信する(S14)。
多機能機50は、携帯端末10からProbe Request信号を受信すると、多機能機50に格納されている(即ち多機能機50がG/Oとして所属するWFDNWを識別する)SSID50Sを含むProbe Response信号を、携帯端末10に送信する。同様に、携帯端末10は、メモリ24に格納されているSSID10Sを含むProbe Response信号を、多機能機50に送信する。
携帯端末10は、Probe Response信号を受信すると(S16でYES)、接続済みのクライアント状態の機器の有無を判断する(S18)。携帯端末10は、クライアント状態の機器がいない場合に、携帯端末10を、G/O状態からデバイス状態に移行する(S20)。そして、携帯端末10は、多機能機50から受信されたSSID50Sを含むProbe Request信号を、ブロードキャストで送信する(S22)。
同様に、携帯端末100は、Probe Response信号を受信すると(S16でYES)、接続済みのクライアント状態の機器がいないことを確認して、多機能機50を、G/O状態からデバイス状態に移行する(S20)。そして、多機能機50は、携帯端末10から受信されたSSID10Sを含むProbe Request信号を、ブロードキャストで送信する(S22)。
携帯端末10は、デバイス状態に移行されているために、多機能機50からのProbe Request信号に含まれるSSID10Sが、携帯端末10に格納されていない。このため、携帯端末10は、Probe Request信号に対する応答を、多機能機50に送信しない。同様に、多機能機50は、デバイス状態に移行されているために、携帯端末10からのProbe Request信号に対する応答を、携帯端末10に送信しない。この構成によれば、携帯端末10、多機能機50のそれぞれは、Probe Request信号を送信することによって、接続すべき機器がG/O状態であるか、G/O状態で無い(即ち、デバイス状態)かを、判断することができる。
この場合、携帯端末10は、携帯端末10の状態を、デバイス状態からG/O状態に移行させる(S42)。この構成によると、携帯端末10は、多機能機50がG/O状態で無いと判断される場合に、携帯端末10の状態を、G/O状態に移行することができる。この構成によれば、強制G/Oモードに設定されているにも関わらず、携帯端末10が、デバイス状態に維持されることを回避することができる。同様に、多機能機50は、多機能機50の状態を、デバイス状態からG/O状態に移行させる(S42)。携帯端末10は、携帯端末10と多機能機50のどちらかを、デバイス状態に移行することを促す情報を、表示部14に表示させる(S44)。同様に、多機能機50は、携帯端末10と多機能機50のどちらかを、デバイス状態に移行することを促す情報を表示する(S44)。この構成によると、ユーザは、携帯端末10と多機能機50のどちらかを、デバイス状態に移行すべきであることを知ることができる。
ユーザは、携帯端末10又は多機能機50に表示された情報を確認すると、携帯端末10の操作部14を操作することによって、携帯端末10を、G/O状態からデバイス状態に移行させる(S46でYES)。すると、携帯端末10は、多機能機50に、Provision Request信号を送信する(S26)。一方、多機能機50は、G/O状態に維持されており、Provision Request信号を送信しない。多機能機50は、携帯端末10からProvision Request信号が受信されると(S50でYES)、Provision Request信号に対する応答として、Provision Response信号を送信する。この構成によると、携帯端末10は、Provision Request信号を用いて、多機能機50にWFDNWを形成すべきことを知らせることができる。
携帯端末10は、Provision Response信号を受信すると(S28でYES)、多機能機50と接続を確立して、携帯端末10の状態をデバイス状態からクライアント状態に移行する(S30、S52)。このとき、多機能機50は、G/O状態に維持されている。これにより、多機能機50がG/Oとして所属し、携帯端末10がクライアントとして所属するWFDNWが形成される。この構成によると、携帯端末10と多機能機50とが、ともにG/O状態であっても、携帯端末10と多機能機50とが所属するWFDNWを形成して、携帯端末10と多機能機50とを接続することができる。
例えば、多機能機50が電源OFFにされたことによって、携帯端末10と多機能機50との接続が切断される場合に(S32でNO)、携帯端末10は、クライアント状態からG/O状態に移行する(S34)。この構成よれば、多機能機50と接続されていないにも関わらず、携帯端末10が、クライアント状態に維持される事態を回避することができる。
(対応関係)
携帯端末10、多機能機50のそれぞれが、「通信装置」の一例であり、携帯端末10、多機能機50,100のそれぞれが、「外部装置」の一例である。WPS操作が「無線ネットワークを形成するための指示」の一例である。G/O、クライアントが、それぞれ、「親局」、「子局」の一例である。G/O状態が「親局状態」の一例であり、クライアント状態、デバイス状態のそれぞれが、「非親局状態」の一例である。図2のS30で形成されるWFDNWが、「第1の無線ネットワーク」の一例であり、図2のS18でYESと判断される場合に、携帯端末10が所属しているWFDNWが、「第2の無線ネットワーク」の一例である。図2のS14で送信されるProbe Request信号が、「検索信号」の一例であり、図2のS16で送信されるProbe Response信号が、「応答信号」の一例である。図2のS26で送信されるProvision Request信号が、「要求信号」の一例である。図2のS26〜S30までの処理が、「形成処理」の一例である。
図2のS12の処理が、「受付部」が実行する処理の一例であり、S14の処理が、「検索部」が実行する処理の一例である。S20、S34、S42の処理のそれぞれが、「状態移行部」が実行する処理の一例であり、S26〜S30の処理が、「形成部」が実行する処理の一例である。S16の処理が、「受信部」及び「第1判断部」が実行する処理の一例であり、S24の処理が、「第2判断部」が実行する処理の一例であり、S32の処理が、「確認部」が実行する処理の一例であり、S44の処理が、「出力制御部」が実行する処理の一例である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)「通信装置」は、携帯端末10、多機能機50に限られない。例えば、印刷機能のみを実行可能なプリンタであってもよいし、スキャン機能のみを実行可能なスキャナであってもよい。また、例えば、「通信装置」は、携帯せずに利用される装置(例えば、PC、サーバ)であってもよい。即ち、「通信装置」は、WFD方式のをサポートしているデバイスを含む。
(変形例2)上記の各実施例では、図2の各処理がソフトウェア(即ちプログラム)によって実現されるが、図2の各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:通信システム、10:携帯端末、12:無線LANインターフェース、14:操作部、16:表示部、20:制御部、22:CPU、24:メモリ、50,100:多機能機、52:操作部、54:表示部、56:印刷実行部、58:スキャン実行部、60:無線LANインターフェース、70:制御部、72:CPU、74:メモリ

Claims (9)

  1. 通信装置であって、
    前記通信装置と外部装置とが所属すべき無線ネットワークを形成するための指示をユーザから受け付ける受付部であって、前記通信装置と前記外部装置とのそれぞれは、前記無線ネットワークに親局として所属すべき親局状態と、前記親局状態と異なる非親局状態と、のどちらかの状態に移行可能である、前記受付部と、
    前記指示が受け付けられる場合に、前記外部装置を検索する検索部と、
    検索済みの前記外部装置の状態に応じて、前記通信装置の状態を移行させる状態移行部であって、前記通信装置が前記親局状態であり、かつ、検索済みの前記外部装置が前記親局状態である場合に、前記通信装置を、前記親局状態から前記非親局状態に移行させる、前記状態移行部と、
    前記通信装置の状態が前記非親局状態に移行された後に、前記通信装置が子局として所属し、かつ、前記外部装置が親局として所属すべき第1の無線ネットワークを形成するための形成処理を実行する形成部と、を備える、通信装置。
  2. 前記検索部は、検索信号を送信することによって、前記外部装置を検索し、
    前記通信装置は、さらに、
    前記検索信号に対する応答として、応答信号を受信する受信部と、
    前記応答信号に基づいて、外部装置が親局状態であるか否かを判断する第1判断部と、
    を備える、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記形成処理は、前記通信装置が前記非親局状態に移行された後に、前記第1の無線ネットワークを形成するための要求信号を、前記外部装置に送信する処理を含む、請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記通信装置は、さらに、
    前記非親局状態に移行された後に、前記外部装置が前記親局状態であるか否かを判断する第2判断部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の通信装置。
  5. 前記状態移行部は、前記外部装置が前記親局状態でないと判断される場合に、前記通信装置を、前記非親局状態から前記親局状態に移行させる、請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記通信装置は、さらに、
    前記通信装置が前記非親局状態から前記親局状態に移行される場合に、前記通信装置と前記外部装置とのどちらか一方を、前記非親局状態に移行させるための移行情報を出力部に出力させる出力制御部を備える、請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記状態移行部は、前記通信装置が前記親局として所属している第2の無線ネットワークに、子局として所属している機器が存在する場合に、前記親局状態から前記非親局状態に移行させない、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信装置。
  8. 前記通信装置は、さらに、
    前記第1の無線ネットワークが形成された後、前記第1の無線ネットワークに前記外部装置が所属しているか否かを確認する確認部を備え、
    前記状態移行部は、前記外部装置が所属していないと判断される場合に、前記通信装置を、前記非親局状態から前記親局状態に移行させる、請求項1から7のいずれか以降に記載の通信装置。
  9. 通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記通信装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
    前記通信装置と外部装置とが所属すべき無線ネットワークを形成するための指示をユーザから受け付ける受付処理であって、前記通信装置と前記外部装置とのそれぞれは、前記無線ネットワークに親局として所属すべき親局状態と、前記親局状態と異なる非親局状態と、のどちらかの状態に移行可能である、前記受付処理と、
    前記指示が受け付けられる場合に、前記外部装置を検索する検索処理と、
    検索済みの前記外部装置の状態に応じて、前記通信装置の状態を移行させる状態移行処理であって、前記通信装置が前記親局状態であり、かつ、検索済みの前記外部装置が前記親局状態である場合に、前記通信装置を、前記親局状態から前記非親局状態に移行させる、前記状態移行処理と、
    前記通信装置の状態が前記非親局状態に移行された後に、前記通信装置が子局として所属し、かつ、前記外部装置が親局として所属すべき第1の無線ネットワークを形成するための形成処理を実行する形成処理と、を実行させる、コンピュータプログラム。
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