JP2016009985A - 圧電デバイス - Google Patents

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千里 石丸
Chisato Ishimaru
千里 石丸
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Abstract

【課題】圧電振動素子を強固に固定できる圧電デバイスを提供する。
【解決手段】本発明の圧電デバイス100は、圧電振動素子130と、圧電振動素子130が搭載された面である搭載面を有するベース110と、圧電振動素子130を搭載面接合する金属の接合部材140と、を有し、接合部材140は、圧電振動素子130の搭載面に対向する面である第1面とは反対側の面である第2面に接合する領域を有する第1接合部材142と、第1接合部材142及び搭載面に接合する領域を有する第2接合部材144と、を有し、圧電振動素子130の第1面は、搭載面又は第2接合部材144に接する。
【選択図】図1

Description

本発明は圧電デバイスに関する。特に圧電振動素子を強固に固定できる圧電デバイスに関する。
携帯電話やパーソナルコンピュータなどの様々な電子機器には、主に周波数の選択や制御のために圧電振動素子を有する圧電デバイスが広く使われている。圧電デバイスは機能によって圧電振動子及び圧電発振器などに分類できる。そして、圧電振動素子に水晶が用いられた水晶振動子や水晶発振器などが広く知られており一般的に使われている。
ここで圧電デバイスとして、例えば特許文献1では次のようなものが開示されている。まず、凹部を有するベースがある。凹部には圧電振動素子が収容される。圧電振動素子には貫通孔が設けられ、貫通孔を通る金属バンプによって、ベースの凹部の底面に固定される。金属バンプは、ベースの底面及び圧電振動素子の下面に接する領域である底部と、底部の上部から上方に伸びて、底部より幅が狭く、圧電振動素子の貫通孔を通る胴部と、胴部の上部に位置して、胴部より幅が広く、圧電振動素子の上面に接する領域を持つ頭部とを有する。
特許文献1に記載の圧電デバイスでは、圧電振動素子が次のようにベースの凹部の底面に固定される。まず、ボンディングツールを用いて、ベースの底面に、底部及び胴部のみの金属バンプが形成される。次に、貫通孔が設けられた圧電振動素子が、金属バンプの底部の上側に配置される。このとき、圧電振動素子の貫通孔に金属バンプの胴部が通される。次に、圧電振動素子の上側にはみ出た金属バンプの胴部が、ボンディングツールによって、超音波印加をしながら押し潰されて、金属バンプの頭部が形成される。こうして圧電振動素子がベースの凹部の底面に固定される。
特開2008−166884号公報
しかし、特許文献1で開示された圧電デバイスは、製造が困難であったり、圧電振動素子を固定する強度の確保が困難であったりする。このことを次に説明する。まず、圧電振動素子を強固にベースに固定するためには、金属バンプの頭部を所定の大きさにする必要がある。このためには、金属バンプをベースの底面に形成するときに、金属バンプの胴部を長くする必要がある。金属バンプの胴部を長くすることで、この胴部を圧電振動素子の貫通孔に通したとき、圧電振動素子の上側にはみ出た金属バンプの胴部の体積を大きくできる。したがって、金属バンプの頭部を所定の大きさにできると考えられる。しかし、金属バンプをベースの底面に形成するときに金属バンプの胴部を長くすると、金属バンプ自体の重さなどによって金属バンプの胴部が曲がってしまい、胴部を圧電振動素子の貫通孔に通すことができなくなることがある。したがって、圧電デバイスの製造が困難になる。
また、金属バンプをベースの底面に形成するときに、金属バンプの胴部が曲がらないように金属バンプの胴部を短くすると、金属バンプの頭部の大きさを確保できない。したがって、圧電振動素子を固定する強度の確保が困難になる。
このような事情に鑑みて、本発明は圧電振動素子を強固に固定できる圧電デバイスの提供を目的とする。
本発明の第1観点の圧電デバイスは、
圧電振動素子と、
前記圧電振動素子が搭載された面である搭載面を有するパッケージと、
前記圧電振動素子を前記搭載面に接合する金属の接合部材と、を有し、
前記接合部材は、前記圧電振動素子の前記搭載面に対向する面である第1面とは反対側の面である第2面に接合する領域を有する第1接合部材と、前記第1接合部材及び前記搭載面に接合する領域を有する第2接合部材と、を有し、
前記圧電振動素子の前記第1面は、前記搭載面又は前記第2接合部材に接することを特徴とする。
本発明の第2観点の圧電デバイスは、第1観点の圧電デバイスにおいて、
前記圧電振動素子には貫通孔が設けられ、
第1接合部材は前記貫通孔を塞ぐように前記第2面に接合され、
前記第2接合部材は、前記貫通孔を通って前記第1接合部材に接合する第2接合部材胴部と、前記第2接合部材胴部の前記第1面側の端部に設けられて前記貫通孔を塞ぐように前記第1面に接合された第2接合部材底部と、を有する。
本発明の第3観点の圧電デバイスは、第2観点の圧電デバイスにおいて、
前記第2面には凹部が設けられ、前記凹部の底部に前記貫通孔が設けられ、前記第1接合部材は前記凹部に収容される。
本発明の第4観点の圧電デバイスは、第1観点ないし第3観点のいずれか一つの圧電デバイスにおいて、
前記圧電振動素子は振動領域を有し、前記圧電振動素子における前記接合部材が接合する領域は前記振動領域より厚い。
本発明の第5観点の圧電デバイスは、第1観点ないし第4観点のいずれか一つの圧電デバイスにおいて、
前記第1接合部材及び前記第2接合部材はバンプである。
本発明の第6観点の圧電デバイスは、第1観点ないし第4観点のいずれか一つの圧電デバイスにおいて、
前記第1接合部材はハンダであり、前記第2接合部材はバンプである。
本発明の圧電デバイスによれば、圧電振動素子を強固にパッケージに固定できる。
(a)は圧電デバイス100の断面図である。(b)は圧電振動素子130の平面図である。 (a)〜(c)は製造過程における圧電デバイス100の断面図である。 (a)は圧電デバイス200の断面図である。(b)は圧電振動素子230の平面図である。 (a)は圧電デバイス300の断面図である。(b)は圧電振動素子330の平面図である。 (a)は圧電デバイス400の断面図である。(b)は圧電振動素子430の平面図である。 (a)は圧電デバイス500の断面図である。(b)は圧電振動素子530の平面図である。 (a)〜(c)は製造過程における圧電デバイス500の断面図である。 圧電デバイス600の断面図である。
<圧電デバイス100の構成>
本発明の実施の形態である圧電デバイス100について、図1を参照して説明する。図1(a)は圧電デバイス100の断面図である。図1(b)は、圧電デバイス100に収容された圧電振動素子130の平面図である。なお、図1(a)は、図1(b)のA−A線を通るように切断した場合の断面図である。
圧電デバイス100は、内部に例えば水晶で形成された圧電振動素子130を持つ圧電振動子である。圧電デバイス100は、図1(a)に示される通り、凹部を有するベース110と、ベース110の凹部を塞ぐようにベース110に接合された蓋体120とを有する。ここで、ベース110の底面に垂直な方向をZ方向とする。また、ベース110から見て蓋体120のある方向を+Z方向とする。Z方向に垂直な方向の一つをX方向とし、X方向及びZ方向に垂直な方向をY方向とする。+X方向及び+Y方向は、図1に示される通りである。なお、図1以外の図に示されたX方向、Y方向、及びZ方向は、図1に示されたものと同じ方向である。
ベース110は、平板状であってZ方向から見たときに矩形である基部112、基部112の+Z側に設けられた壁部114及び基部112に設けられた電極とからなる。壁部114は、基部112を+Z側から見たとき、基部112の外縁に設けられ、基部112と壁部114とに囲まれた領域がベース110の凹部となる。凹部の底面となる基部112の+Z側の面には一対の搭載電極150が形成される。搭載電極150は、図示しない導電路を経由して、基部112の−Z側の面に形成された外部端子152に導通する。基部112及び壁部114は例えばセラミックで形成される。
壁部114の+Z側の面には、ベース110の凹部を塞ぐように蓋体120が接合される。こうして、ベース110と蓋体120とによって、ベース110の凹部が密閉空間となったパッケージが構成される。蓋体120は平板状に形成される。そして、蓋体120は、例えば平板状のコバールの表面をNi(ニッケル)の金属膜で覆われた構成とする。蓋体120は、例えば壁部114の+Z側の全面に形成された不図示の金属膜に銀ロウなどの接合材で接合され、壁部114の+Z側に固定される。
ベース110の凹部には、図1(a)に示される通り、圧電振動素子130が収容される。圧電振動素子130は、例えば水晶からなる平板状の圧電振動片131を有する。圧電振動片131の+Z側の主面及び−Z側の主面には、図1(a)、(b)に示される通り、互いに対向する領域に一対の励振電極134が設けられる。それぞれの励振電極134からは+Y方向に導電路133が伸びる。それぞれの導電路133の+Y側の端部には接続電極132が設けられる。
接続電極132は、図1(b)に示される通り、圧電振動片131を+Z側から見たとき、+Y側かつ+X側の角部に1つ設けられ、さらに、+Y側かつ−X側の角部に1つ設けられる。それぞれの接続電極132は、圧電振動片131の+Z側の面から、圧電振動片131の側面を通って、圧電振動片131の−Z側の面まで伸びる。圧電振動素子130には、接続電極132が設けられた領域に、Z方向に貫通した貫通孔135が設けられる。貫通孔135は、それぞれの接続電極132に1つ設けられる。
圧電振動素子130は、図1(a)に示される通り、接続電極132の領域に設けられた接合部材140によって、ベース110の凹部の底面にある搭載電極150に接合されて、ベース110に搭載される。したがって、圧電振動素子130が搭載される搭載面は、ベース110の凹部の底面となる基部112の+Z側の面となる。また、上述の通り、搭載電極150は外部端子152に導通する。したがって、一対の励振電極134の一方は外部端子152の一方に導通し、励振電極134の他方は外部端子152の他方に導通する。
次に接合部材140について説明する。接合部材140は、図1(a)に示される通り、搭載電極150の+Z側から+Z方向に伸びて圧電振動素子130の−Z側の面まで達し、さらに、圧電振動素子130の貫通孔135を通って、圧電振動素子130の+Z側の面まで到達する。そして、圧電振動素子130は、+Z側の面及び−Z側の面の一部が接合部材140に接する。
接合部材140は、圧電振動素子130の+Z側の面に位置する第1接合部材142と、圧電振動素子130の−Z側の面及び圧電振動素子130の貫通孔135の内部に位置する第2接合部材144と、からなる。第1接合部材142及び第2接合部材144はそれぞれ金属のバンプであり、例えばAu(金)のバンプである。
第1接合部材142は、Z方向から見たとき貫通孔135より大きく、貫通孔135を塞ぐように圧電振動素子130の+Z側の面に配置される。したがって、第1接合部材142は、圧電振動素子130の+Z側の面に接合する領域を持つ。圧電振動素子130の+Z側の面における第1接合部材142が接合する領域には接続電極132が含まれており、第1接合部材142は接続電極132に接合することになる。なお、第1接合部材142の一部は、貫通孔135に入り込んでいてもよい。
第2接合部材144は、搭載電極150と圧電振動素子130とに挟まれた領域である第2接合部材底部146と、第2接合部材底部146の+Z側であって貫通孔135の内部を通る第2接合部材胴部145とを有する。第2接合部材底部146と第2接合部材胴部145とは一体的に形成される。第2接合部材底部146の−Z側は搭載電極150に接合する。また、第2接合部材底部146は、Z方向から見たとき貫通孔135より大きく、貫通孔135を塞ぐように圧電振動素子130の−Z側の面に配置される。そして、第2接合部材底部146の+Z側には、圧電振動素子130の−Z側の面であって貫通孔135の周囲に接合する領域がある。圧電振動素子130の−Z側の面における第2接合部材底部146が接合する領域には接続電極132が含まれており、第2接合部材底部146は接続電極132に接合することになる。
第2接合部材底部146の+Z側からは+Z方向に第2接合部材胴部145が伸びる。第2接合部材胴部145は、圧電振動素子130の貫通孔135を通り、第1接合部材142の−Z側に接合する。こうして、圧電振動素子130は、貫通孔135の近傍において、+Z側が第1接合部材142に接合し、−Z側が第2接合部材底部146に接合することで、両方の主面が固定される。
<圧電デバイス100の製造方法>
次に圧電デバイス100の製造方法を説明する。まず、ベース110の製造方法の一例を説明する。はじめに、基部112となる領域を複数含んだ基部用のセラミックグリーンシートを用意する。そして、基部用のセラミックグリーンシートの基部112となる領域のそれぞれに、印刷などによって、搭載電極150、外部端子152、その他電極が形成される。
また、壁部114となる領域を複数含んだ壁部用のセラミックグリーンシートを用意する。この壁部用のセラミックグリーンシートには、壁部114となる領域のそれぞれに、打ち抜き加工などにより、貫通孔が形成される。この貫通孔はベース110の凹部となる領域である。次に、基部用のセラミックグリーンシートと壁部用のセラミックグリーンシートとが積層されて、焼成される。そして、この積層されたセラミックグリーンシートは隣接する壁部114の境界で分割されて、複数のベース110が形成される。
次に、圧電振動素子130の製造方法の一例を説明する。まず、水晶ウエハが例えばウエットエッチングされることで、複数の圧電振動片131、及び、それぞれの圧電振動片131を取り囲む枠部が形成される。それぞれの圧電振動片131は、圧電振動片131の一部から伸びる支持部によって枠部に支持された状態になる。このウエットエッチングの時、貫通孔135も同時に形成される。次に、スパッタなどによって、圧電振動片131に励振電極134、導電路133、及び、接続電極132が形成されて、圧電振動素子130が支持部によって枠部に支持された状態になる。次に、支持部を切断することで、圧電振動片131が枠部から分離されて、個片になった圧電振動素子130が形成される。
次に、圧電振動素子130をベース110に搭載する方法について、図2を参照して説明する。図2(a)〜(c)は製造過程における圧電デバイス100の断面図である。
まず、キャピラリ190に、例えばAuのワイヤが通される。次に、ワイヤの先端が加熱され、図2(a)に示される通り、ワイヤの先端に第2接合部材底部146が形成される。次に、キャピラリ190が図2(a)の矢印の方向に下され、第2接合部材底部146が搭載電極150に接触させられて、押圧される。次に、第2接合部材底部146が押圧された状態で、キャピラリ190に超音波の振動を発生させて、第2接合部材底部146が搭載電極150に接合される。次に、キャピラリ190を引き上げて、第2接合部材底部146の+Z側のワイヤを所定の位置で切断する。この第2接合部材底部146の+Z側のワイヤが第2接合部材胴部145となる。第2接合部材胴部145の長さは、圧電振動素子130の貫通孔135の長さと同程度にする。
次に、図2(b)に示される通り、第2接合部材144に圧電振動素子130を嵌め込む。すなわち、第2接合部材胴部145が圧電振動素子130の貫通孔135に通されて、圧電振動素子130がベース110の凹部の底面に置かれる。第2接合部材底部146はZ方向から見たときに貫通孔135より大きいため、圧電振動素子130の−Z側の面の一部は第2接合部材底部146と接触する。
次に、キャピラリ190に、例えばAuのワイヤが通される。次に、ワイヤの先端が加熱され、図2(b)に示される通り、ワイヤの先端に第1接合部材142が形成される。次に、キャピラリ190が図2(b)の矢印の方向に下され、第1接合部材142が、圧電振動素子130の+Z側の面に接触させられて、押圧される。このとき、第1接合部材142は圧電振動素子130の貫通孔135を塞ぐように接触させられる。次に、第1接合部材142が押圧された状態で、キャピラリ190に超音波の振動を発生させて、第1接合部材142が圧電振動素子130に接合される。このとき、同時に第1接合部材142の−Z側の領域であって貫通孔135を覆う領域が、第2接合部材胴部145の+Z側の面に接合する。さらに、第2接合部材底部146の接続電極132に接した領域が、接続電極132に接合する。次に、第2接合部材底部146の+Z側の端部でワイヤが切断される。こうして、図2(c)に示される通り、圧電振動素子130がベース110の凹部に搭載される。
最後に、蓋体120が、ロウ材などによって壁部114の+Z側の面に接合されて、圧電振動素子130がベース110と蓋体120とによって形成される空間に密閉される。このようにして図1(a)に記載の圧電デバイス100が製造される。
このように、圧電振動素子130は、+Z側の面及び−Z側の面における貫通孔135の周囲が接合部材140に接合する。すなわち、圧電振動素子130は両主面で接合部材140に固定される。よって、圧電振動素子130は強固にベース110に固定される。したがって、圧電デバイス100に例えば外部から衝撃が加わった場合でも、圧電振動素子130が傾いて基部112に接触する、という問題などを回避できる。
また、図2(b)に示される通り、第2接合部材胴部145の長さは、圧電振動素子130の貫通孔135の長さ程度あれば十分である。よって、圧電デバイス100を製造する過程で、第2接合部材胴部145が曲がることで第2接合部材胴部145を貫通孔135に挿入することが困難になる、という問題を回避できる。したがって、圧電デバイス100の製造時の歩留まりの悪化を回避できる。
また、接合部材140は金属で形成される。よって、圧電振動素子130をベース110と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材140からガスが放出されるおそれ小さい。したがって、ガスによって圧電デバイス100の振動特性が変化する、という問題などを回避できる。
<第1の変形例>
圧電デバイス100に収容される圧電振動素子130の形状は、上述した形状に限定されるものではない。この例として、圧電デバイス200について、図3を参照して説明する。図3(a)は圧電デバイス200の断面図である。図3(b)は、圧電デバイス200に収容された圧電振動素子230の平面図である。なお、図3(a)は、図3(b)のB−B線を通るように切断した場合の断面図である。また、以下の説明では、圧電デバイス100と同じ部分に関しては圧電デバイス100と同じ符号を付してその説明を簡略又は省略する。
圧電振動素子230は、図1(a)及び(b)に示された圧電振動素子130と同様に、例えば水晶からなる圧電振動片231を有する。しかし、圧電振動片231は、厚みが一定ではなく、励振電極134が形成された領域である振動領域239の+Y側に厚肉部236を有する。厚肉部236の厚さは振動領域239の厚さより厚く形成される。厚肉部236は、圧電振動片231の+Z側の面及び−Z側の面の両方で、振動領域239の表面から隆起する形状になっている。なお、厚肉部236は、圧電振動片231の+Z側の面又は−Z側の面の一方の面でのみ振動領域239の表面から隆起する形状になっていてもよい。
図3(b)に示される通り、厚肉部236の+X側及び−X側のそれぞれには接続電極132が設けられ、接続電極132は、導電路133を経由して励振電極134に導通する。そして、圧電振動素子230には、接続電極132が設けられた領域に、Z方向に貫通した貫通孔135が設けられる。貫通孔135は、それぞれの接続電極132に1つ設けられる。
そして、圧電振動素子230は、厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。接合部材140の第1接合部材142は、振動領域239の+Z側の面に配置され、貫通孔135の周囲に接合する。また接合部材140の第2接合部材底部146は、振動領域239の−Z側の面に配置され、貫通孔135の周囲に接合する。さらに第2接合部材底部146は搭載電極150に接合する。そして、第2接合部材底部146の+Z側からは+Z方向に第2接合部材胴部145が伸びて貫通孔135の内部を通り、第2接合部材胴部145の+Z側の端部は第1接合部材142に接合する。
圧電デバイス200は、圧電デバイス100と同様の方法で製造される。なお、圧電振動片231の厚肉部236及び振動領域239は、例えば次のように形成される。すなわち、水晶ウエハで圧電デバイス200を形成する際に、フォトリソ技術を用いて厚肉部236となる領域にレジストでマスクを形成する。そして、露出した振動領域239をエッチングすることで、振動領域239を厚肉部236より薄くする。
このような圧電デバイス200は、圧電振動素子230が厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。よって、第1接合部材142が押圧された状態で、キャピラリ190に超音波の振動を発生させて、第1接合部材142が圧電振動素子230に接合される場合でも、押圧や振動による応力は厚肉部236に加わる。したがって、圧電振動素子230が破損するおそれが低減する。
また、圧電デバイス100と同様に、圧電振動素子230は両主面で接合部材140に固定される。よって、圧電振動素子230は強固にベース110に固定される。また、圧電デバイス200を製造する過程で、第2接合部材胴部145が曲がることで第2接合部材胴部145を貫通孔135に挿入することが困難になる、という問題を回避できる。また、接合部材140は金属で形成される。よって、圧電振動素子230をベース110と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材140からガスが放出されるおそれ小さい。
<第2の変形例>
次に圧電振動素子130の他の例が用いられた圧電デバイス300について、図4を参照して説明する。図4(a)は圧電デバイス300の断面図である。図4(b)は、圧電デバイス300に収容された圧電振動素子330の平面図である。なお、図4(a)は、図4(b)のC−C線を通るように切断した場合の断面図である。
圧電振動素子330は、図3(a)及び(b)に示された圧電振動素子230と同様に、例えば水晶からなる圧電振動片231を有する。そして、圧電振動片231は、振動領域239と、振動領域239より厚肉の厚肉部236とからなる。厚肉部236には、凹部337が設けられる。
凹部337は、図4(b)に示される通り、厚肉部236の+Z側の面における+X側と−X側の2箇所に形成される。さらに、凹部337は、厚肉部236の−Z側の面における+X側と−X側の2箇所に形成される。厚肉部236の+Z側の面に形成された凹部337と、厚肉部236の−Z側の面に形成された凹部337とは、Z方向から見たとき重なる位置になるように形成される。また、凹部337の底部の周囲は全て厚肉部236に囲まれる。凹部337の底部には貫通孔135が設けられる。貫通孔135は、Z方向から見たときに互いに重なる一対の凹部337を繋ぐように設けられる。
図4(b)に示される通り、厚肉部236の+Z側の凹部337が設けられた領域には接続電極132が形成される。この接続電極132は、接続電極132の側面を通って、厚肉部236の−Z側の凹部337が設けられた領域まで伸びる。このような接続電極132が、厚肉部236の+X側及び−X側に形成される。なお、接続電極132が設けられる領域には凹部337の側部及び底部が含まれる。そして、接続電極132は導電路133を経由して励振電極134に導通する。
圧電振動素子330は、厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。接合部材140の第1接合部材142は、図4(a)に示される通り、+Z側の凹部337に収容される。そして、第1接合部材142は、凹部337の底部に接合する。なお、第1接合部材142の+Z側の端部は、厚肉部236の+Z側の面より+Z側又は−Z側のどちらにあってもよい。また、第1接合部材142が接合する凹部337の底部は、圧電振動素子330の+Z側の面ということができる。
接合部材140の第2接合部材底部146は、図4(a)に示される通り、−Z側の凹部337に収容される。そして、第2接合部材底部146は、凹部337の底部に接合される。さらに第2接合部材底部146は搭載電極150に接合する。そして、第2接合部材底部146の+Z側からは+Z方向に第2接合部材胴部145が伸びて貫通孔135の内部に配置される。第2接合部材胴部145の+Z側は第1接合部材142に接合する。なお、第2接合部材底部146が接合する凹部337の底部は、圧電デバイス300の−Z側の面ということができる。
圧電デバイス300は、圧電デバイス100及び圧電デバイス200と同様の方法で製造される。なお、厚肉部236の凹部337は、例えば次のように形成される。すなわち、水晶ウエハで圧電デバイス200を形成する際に、フォトリソ技術を用いて、凹部337となる領域を除いた厚肉部236となる領域及び振動領域239となる領域にレジストでマスクが形成される。そして、露出した領域がエッチングされることで、凹部337が形成される。
このような圧電デバイス300は、第1接合部材142及び第2接合部材底部146は凹部337に収容される。よって、Z方向について、第1接合部材142及び第2接合部材底部146が厚肉部236からはみ出す大きさが小さくなる。したがって、圧電デバイス300の低背化が可能となる。
また、圧電デバイス200と同様に、圧電振動素子330が厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。したがって、接合時の応力は厚肉部236に加わるため、圧電振動素子330が破損するおそれが低減する。また、上記実施形態と同様に、圧電振動素子330は強固にベース110に固定される。また、圧電デバイス300を製造する過程で、第2接合部材胴部145が曲がることで第2接合部材胴部145を貫通孔135に挿入することが困難になる、という問題を回避できる。また、接合部材140は金属で形成される。よって、圧電振動素子330をベース110と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材140からガスが放出されるおそれ小さい。
なお、凹部337は、厚肉部236の+Z側又は−Z側のいずれか一方にのみ形成されてもよい。これにより、凹部337を形成する製造工程が簡素化され、生産性の向上が実現される。
<第3の変形例>
次に圧電振動素子130の他の例が用いられた圧電デバイス400について、図5を参照して説明する。図5(a)は圧電デバイス400の断面図である。図5(b)は、圧電デバイス400に収容された圧電振動素子430の平面図である。なお、図5(a)は、図5(b)のD−D線を通るように切断した場合の断面図である。
圧電振動素子430は、図4(a)及び(b)に示された圧電振動素子330と同様に、例えば水晶からなる圧電振動片231を有する。そして、圧電振動片231は、振動領域239と、振動領域239より厚肉の厚肉部236とからなる。厚肉部236には、凹部437が設けられる。
凹部437は、図5(b)に示される通り、厚肉部236の+Z側の面における+X側と−X側の2箇所に形成される。さらに、凹部437は、厚肉部236の−Z側の面における+X側と−X側の2箇所にも形成される。厚肉部236の+Z側の面に形成された凹部437と、厚肉部236の−Z側の面に形成された凹部437とは、Z方向から見たとき重なる位置に形成される。また、凹部437は、凹部437の底部の+Y側の端部と、凹部437の底部の+X側の端部又は−X側の端部とが、圧電振動片231の外周まで伸びる。すなわち、凹部437は、凹部437の+Y側の端部と、凹部437の底部の+X側の端部又は−X側の端部とが圧電振動片231の外側に開放されている。凹部437の底部には貫通孔135が設けられる。貫通孔135は、Z方向から見たときに互いに重なる一対の凹部437を繋ぐように設けられる。なお、凹部437は、図5(b)とは異なる部分が圧電振動片231の外側に開放されていてもよい。例えば、凹部437は、凹部437の+Y側の端部のみ、又は、凹部437の+X側の端部若しくは−X側の端部のみが、圧電振動片231の外側に開放されていてもよい。
そして、圧電振動素子430は、厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。接合部材140の第1接合部材142は、図5(a)に示される通り、+Z側の凹部437に収容される。そして、第1接合部材142は、凹部437の底部に接合する。なお、第1接合部材142の+Z側の端部は、厚肉部236の+Z側の面より+Z側又は−Z側のどちらにあってもよい。また、第1接合部材142が接合する凹部437の底部は、圧電振動素子430の+Z側の面ということができる。
また、接合部材140の第2接合部材底部146は、図5(a)に示される通り、−Z側の凹部437に収容される。そして、第2接合部材底部146は、凹部337の底部に接合される。さらに第2接合部材底部146は搭載電極150に接合する。そして、第2接合部材底部146の+Z側からは+Z方向に第2接合部材胴部145が伸びて貫通孔135の内部を通り、第2接合部材胴部145の+Z側は第1接合部材142に接合する。なお、第2接合部材底部146が接合する凹部437の底部は、圧電デバイス300の−Z側の面ということができる。また、圧電デバイス400は圧電デバイス300と同様の方法で製造される。
このような圧電デバイス400は、圧電振動片231の凹部437の一部が振動領域239の外側に開放されている。よって、Z方向から見たときに、圧電振動素子430を小型化できる。したがって、圧電デバイス400の小型化が可能となる。また、圧電デバイス400は、圧電デバイス300と同様に低背化が可能となる。
また、圧電デバイス200と同様に、圧電振動素子430が厚肉部236に設けた接合部材140によってベース110に接合される。したがって、接合時の応力は厚肉部236に加わるため、圧電振動素子430が破損するおそれが低減する。また、上記実施形態と同様に、圧電振動素子430は強固にベース110に固定される。また、圧電デバイス400を製造する過程で、第2接合部材胴部145が曲がることで第2接合部材胴部145を貫通孔135に挿入することが困難になる、という問題を回避できる。また、接合部材140は金属で形成される。よって、圧電振動素子430をベース110と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材140からガスが放出されるおそれ小さい。
<第4の変形例>
上記の実施の形態では、例えば図1(a)に示す圧電デバイス100のように、圧電振動素子130には貫通孔135が設けられた。しかし、貫通孔135は設けられなくてもよい。この例として圧電デバイス500について図6を参照して説明する。図6(a)は圧電デバイス500の断面図である。図6(b)は、圧電デバイス500に収容された圧電振動素子530の平面図である。なお、図6(a)は、図6(b)のE−E線を通るように切断した場合の断面図である。
図6(a)に示される通り、ベース510の凹部の底面における+Y側及び−Y側には突起である枕部516が設けられる。枕部516の+Z側の面には搭載電極150が設けられる。搭載電極150は不図示の導電路によって外部端子152に導通する。
ベース510は、平板状の基部112の+Z側の外縁に壁部514を有し、基部112と壁部514とに囲まれた領域がベース510の凹部となる。壁部514は、例えば、−Z側の第1壁部514A及び+Z側の第2壁部514Bの2層からなる。第1壁部514Aは、Z方向から見たとき、第2壁部514Bの内側まで伸びる。そして、第1壁部514Aの一部が枕部516となる。第1壁部514A及び第2壁部514Bは、それぞれ、例えばセラミックで形成される。
枕部516には圧電振動素子530が搭載される。圧電振動素子530は、例えば水晶からなる圧電振動片531を有する。圧電振動片531は、図6(b)に示される通り、Z方向から見たときに矩形状である。圧電振動片531は中央に振動領域539を有し、振動領域539の周囲に、振動領域539より厚い厚肉部536を有する。したがって、圧電振動片531は逆メサの形状となる。厚肉部536の+Z側における+Y側及び−Y側の端部には凹部537が設けられる。凹部537の一部は圧電振動片531の外側に開放されている。具体的には、+Y側の凹部537は、凹部537の+Y側及び+X側が圧電振動片531の外側に開放され、−Y側の凹部537は、凹部537の−Y側及び−X側が圧電振動片531の外側に開放される。したがって、厚肉部536の+Z側おける+Y側及び−Y側の端部には、厚肉部536の+Z側の面から凹む段差が設けられることになる。
振動領域539の+Z側の主面及び−Z側の主面には、図6(a)、(b)に示される通り、互いに対向する領域に一対の励振電極134が設けられる。+Z側の主面の励振電極134からは+Y方向に導電路133が伸びる。この導電路133の+Y側の端部となる厚肉部536には接続電極132が設けられる。この+Y側の接続電極132は、凹部537の表面を含む領域に形成される。+Y側の接続電極132は、厚肉部536の側面を通って、圧電振動片531の−Z側の主面まで伸びる。
また、−Z側の主面の励振電極134からは−Y方向に導電路133が伸びる。この導電路133の−Y側の端部となる厚肉部536には接続電極132が設けられる。この−Y側の接続電極132は、厚肉部536の側面を通って、厚肉部536の+Z側の主面まで伸びる。そして、−Y側の接続電極132は、凹部537の表面を含む領域に形成される。
圧電振動素子530は、厚肉部536が枕部516に置かれることで、ベース510の凹部に搭載される。したがって、圧電振動素子530が搭載される搭載面は、枕部516の+Z側の面を含んだベース510の底面となる。このとき、厚肉部536の−Z面側の接続電極132は搭載電極150と接する。したがって、励振電極134は外部端子152と導通する。そして、圧電振動素子530は、厚肉部536が、第1接合部材542及び第2接合部材544からなる接合部材540でベース510に接合される。第1接合部材542及び第2接合部材544は、それぞれ金属のバンプであり、例えばAu(金)のバンプである。次のこの接合について説明する。
圧電振動素子530の側面には、第2接合部材544が配置される。第2接合部材544の−Z側は搭載電極150に接合する。第2接合部材544の側面は、圧電振動素子530の側面に接する。なお、第2接合部材544の側面は、圧電振動素子530の側面から離間してもよい。第2接合部材544の+Z側には、第1接合部材542が接合される。第1接合部材542は凹部537まで伸びており、第1接合部材542の−Z側は、第2接合部材544のみではなく、凹部537の底部にも接合する。
次に圧電デバイス500の製造方法について図7を参照して説明する。図7(a)〜(c)は製造過程における圧電デバイス500の断面図である。まずベース510及び圧電振動素子530を用意する。ベース510は、上記実施形態の例えばベース110と同様に形成できる。なお、ベース510は、壁部514は第1壁部514A及び第2壁部514Bが2層になっている。したがって、ベース510は、基部用のセラミックグリーンシートと、第1壁部用のセラミックグリーンシートと、第2壁部用のセラミックグリーンシートとを積層して形成される。また、圧電振動素子530は、例えば図2(a)に示された圧電振動素子230と同様の方法で製造される。
次に、図7(a)に示される通り、圧電振動素子530がベース510の底面に載置される。このとき、厚肉部236が枕部516に置かれ、厚肉部236の接続電極132が搭載電極150と接する。
次に、図7(b)に示される通り、例えばAuのワイヤの先端に第2接合部材544が形成されたキャピラリ190を図7(b)の矢印の方向に下され、第2接合部材544が搭載電極150に接触させられ、押圧される。このとき、第2接合部材544は、圧電振動素子530の側面であって、凹部537の外側となる側面に接するように、搭載電極150に接触させられる。次に、第2接合部材544が押圧された状態でキャピラリ190に超音波の振動を発生させて、第2接合部材544が搭載電極150に接合される。次に、第2接合部材544の+Z側が、キャピラリ190のワイヤから切断される。
次に、図7(c)に示される通り、例えばAuのワイヤの先端に第1接合部材542が形成されたキャピラリ190を図7(c)の矢印の方向に下され、第1接合部材542が、第2接合部材544の+Z側及び凹部537の底部に接触させられ、押圧される。次に、第1接合部材542が押圧された状態でキャピラリ190に超音波の振動を発生させて、第1接合部材542が第2接合部材544の+Z側及び凹部537の底部に接合される。次に、第1接合部材542の+Z側が、キャピラリ190のワイヤから切断される。こうして圧電振動素子530がベース510に搭載される。
最後に、蓋体120が、ロウ材などによって壁部514の+Z側の面に接合されて、圧電振動素子530がベース110と蓋体120とによって形成される空間に密閉される。このようにして図6(a)に記載の圧電デバイス500が製造される。
このように、圧電振動素子530は、+Z側の面が凹部537の底部の接合された第1接合部材542で固定され、−Z側の面が枕部516に接して固定される。すなわち、圧電振動素子530は両主面で接合部材540に固定される。よって、圧電振動素子530は強固にベース110に固定される。
また、第2接合部材544は圧電振動素子530に重なる位置には配置されず、圧電振動素子530の側面に配置される。したがって、圧電デバイス500の低背化が可能となる。また、接合部材540は金属で形成される。よって、圧電振動素子530をベース510と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材540からガスが放出されるおそれ小さい。
なお、本変形例では、図7に示される通り、圧電振動素子530がベース510の底面に載置された後に、第2接合部材544及び第1接合部材542がベース510の底面に接合された。しかし、この順序を変えて、ベース510の底面に第2接合部材544が接合された後に、ベース510の底面に圧電振動素子530が載置されて、その後、第1接合部材542が接合されてもよい。この場合は、先に接合された第2接合部材544を基準にして圧電振動素子530をベース510の底面に載置できるため、圧電振動素子530の位置決めが容易である。また、圧電振動素子530をベース510の底面に載置したとき、圧電振動素子530の側面に第2接合部材544が位置する。よって、このとき、圧電振動素子530は、第2接合部材544とは接合はしていないものの、第2接合部材544に挟まれて固定される。したがって、第1接合部材542が接合される前であっても、圧電振動素子530が所定の位置から移動して不良品になる、というおそれが低減する。
<第5の変形例>
上記の実施の形態では、例えば図1(a)に示す圧電デバイス100のように、第1接合部材142にはAuなどの金属のバンプが用いられた。しかし、第1接合部材142は金属のバンプではなくてもよい。この例として圧電デバイス600について図8を参照して説明する。図8は圧電デバイス600の断面図である。
圧電デバイス600の接合部材640は、図1(a)に示される圧電デバイス100と同様に、第1接合部材642及び第2接合部材144からなる。そして、第2接合部材144は、圧電デバイス100と同様に、Auなどの金属のバンプである。しかし、第1接合部材642は、圧電デバイス100と異なり、金属のバンプではなくハンダである。そして、ハンダの第1接合部材642は、圧電振動素子130の+Z側面に、貫通孔135を塞ぐように配置され、貫通孔135の周囲に接合される。さらに、第1接合部材642は第2接合部材胴部145の+Z側にも接合する。
次に圧電デバイス600の製造方法を説明する。まず、図2(b)に示されたように、ベース110の底面に形成された第2接合部材胴部145を圧電振動素子130の貫通孔135に通して、圧電振動素子130がベース110の底面に載置される。ただし、図2(b)のような、第1接合部材142を形成したキャピラリ190は使われず、代わりに、貫通孔135の+Z側を覆うように、ハンダの第1接合部材642が圧電振動素子130の+Z側の面に載置される。次に、第1接合部材642が加熱されて溶融される。次に第1接合部材642が冷却されて、第1接合部材642が圧電振動素子130の+Z側の面に固定される。
このような圧電デバイス600は、圧電振動素子130の+Z側の面の貫通孔135の周囲に、ハンダである第1接合部材642が接合される。また、第1接合部材642の接合は、ハンダを溶融させた後に冷却することで行われる。よって、この接合時に圧電振動素子130に、例えば金属のバンプを接合する際に加わるような応力は生じない。したがって、圧電振動素子130の破損のおそれが低減する。
また、上記実施形態と同様に、貫通孔135の周辺において、圧電振動素子130の+Z側の主面は第1接合部材642に接合し、−Z側の主面は第2接合部材底部146で支えられる。よって、圧電振動素子130は両方の主面で接合部材640に固定される。したがって、圧電振動素子130は強固にベース110に固定される。
また、上記実施形態と同様に、圧電デバイス600を製造する過程で、第2接合部材胴部145が曲がることで第2接合部材胴部145を貫通孔135に挿入することが困難になる、という問題を回避できる。また、接合部材640のうち、第2接合部材144は金属のバンプであり、第1接合部材642はハンダである。よって、圧電振動素子130をベース110と蓋体120とで形成される空間に密閉した後に、接合部材640からガスが放出されるおそれ小さい。
なお、圧電デバイス600には、上記の各実施の形態の圧電振動素子及びベースを用いてもよい。例えば、図4に示された圧電振動素子330を用いた場合、図4の第1接合部材142の代わりに、ハンダの第1接合部材642が用いられる。ハンダである第1接合部材642は、+Z側の凹部337に収容される。したがって、圧電デバイス600の製造過程で第1接合部材642を溶融させても、第1接合部材642が凹部337から溢れだして例えば励振電極134に流れる、といったおそれが低減する。
<その他の変形例>
上記の実施形態では圧電振動片が矩形であったが、例えば音叉型など、他の形状でもよい。また、上記の実施形態では圧電振動片が水晶であったが、その他の圧電材料、例えばタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム又は圧電セラミックを用いてもよい。また、上記の実施形態では圧電振動子を示したが、発振回路を備えたICを搭載した圧電発振器であっても同様に適用できる。
100、200、300、400、500、600 ... 圧電デバイス
110、510 ... ベース
112 ... 基部
114、514 ... 壁部
120 ... 蓋体
130、230、330、430、530 ... 圧電振動素子
131、231、531 ... 圧電振動片
132 ... 接続電極
133 ... 導電路
134 ... 励振電極
135 ... 貫通孔
140、540、640 ... 接合部材
142、542、642 ... 第1接合部材
144、544 ... 第2接合部材
145 ... 第2接合部材胴部
146 ... 第2接合部材底部
150 ... 搭載電極
152 ... 外部端子
190 ... キャピラリ
236、536 ... 厚肉部
239、539 ... 振動領域
337、437、537 ... 凹部
514A ... 第1壁部
514B ... 第2壁部
516 ... 枕部

Claims (6)

  1. 圧電振動素子と、
    前記圧電振動素子が搭載された面である搭載面を有するパッケージと、
    前記圧電振動素子を前記搭載面に接合する金属の接合部材と、を有し、
    前記接合部材は、前記圧電振動素子の前記搭載面に対向する面である第1面とは反対側の面である第2面に接合する領域を有する第1接合部材と、前記第1接合部材及び前記搭載面に接合する領域を有する第2接合部材と、を有し、
    前記圧電振動素子の前記第1面は、前記搭載面又は前記第2接合部材に接することを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記圧電振動素子には貫通孔が設けられ、
    第1接合部材は前記貫通孔を塞ぐように前記第2面に接合され、
    前記第2接合部材は、前記貫通孔を通って前記第1接合部材に接合する第2接合部材胴部と、前記第2接合部材胴部の前記第1面側の端部に設けられて前記貫通孔を塞ぐように前記第1面に接合された第2接合部材底部と、を有する請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記第2面には凹部が設けられ、前記凹部の底部に前記貫通孔が設けられ、前記第1接合部材は前記凹部に収容された請求項2に記載の圧電デバイス。
  4. 前記圧電振動素子は振動領域を有し、前記圧電振動素子における前記接合部材が接合する領域は前記振動領域より厚い請求項1ないし3のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
  5. 前記第1接合部材及び前記第2接合部材はバンプである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
  6. 前記第1接合部材はハンダであり、前記第2接合部材はバンプである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
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