JP2016009639A - ヒータおよびグロープラグ - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の一実施形態としてのグロープラグ10の部分断面を示す説明図である。図1には、グロープラグ10の軸心SCを境界として、概ね、紙面右側にグロープラグ10の外観形状を図示し、紙面左側にグロープラグ10の断面形状を図示した。本実施形態の説明では、グロープラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
(2)発熱部830中に含まれる酸素量から上記(1)の希土類酸化物(第1の希土類酸化物)に含まれる酸素量を差し引いた酸素の量(余剰酸素の量)を、発熱部830に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB1とする。
(3)R1値を、R1=B1/(A1+B1)とする。
(4)支持体810に含まれる希土類の量を、希土類酸化物(第2の希土類酸化物)のモル分率に換算した値をA2とする。
(5)支持体810中に含まれる酸素量から上記(4)の希土類酸化物(第2の希土類酸化物)に含まれる酸素量を差し引いた酸素の量(余剰酸素の量)を、支持体810に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB1とする。
(6)R2値を、R2=B2/(A2+B2)とする。
<条件3>R1値およびR2値は、共に0.85以下である。
<条件4>R2値からR1値を差し引いた値が、−0.08以上0.1以下である。
(8)リード部836中に含まれる酸素量から上記(7)の希土類酸化物(第3の希土類酸化物)に含まれる酸素量を差し引いた酸素の量(余剰酸素の量)を、リード部836に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB3とする。
(9)R3値を、R3=B3/(A3+B3)とする。
<条件1>R1値とR2値との差の絶対値が、0.5以下。
<条件1b>R3値とR2値との差の絶対値が、0.5以下。
<条件2>R1値およびR2値が、共に0.55以上。
<条件3>R1値およびR2値は、共に0.85以下。
<条件4>R2値からR1値を差し引いた値が、−0.08以上0.1以下。
<条件5>R1値が、R3値以上。
以下では、R1値、R2値、R3値が、上記条件1〜5を満たすことが好ましい理由を、実験結果に基づき説明する。この実験では、発熱部830と支持体810とリード部836との組成が異なる32種類のグロープラグ10のサンプルを用意した。各サンプルの組成を、以下の表1に示す。これらのサンプルのうち、サンプルNo.1〜26は、発熱部830とリード部836とが同じ材料によって作製されている。これに対して、サンプルNo.27〜32は、発熱部830とリード部836とが異なる材料(異なる組成)により作製されている。
表2の「条件1」に示されているように、R1値とR2値との差の絶対値が、0.5を超えるサンプル(サンプルNo.1,3,5,7)については、いずれも、クラック発生率が0.0%を超えている。従って、上記条件1のように、R1値とR2値との差の絶対値が、0.5以下であれば、クラックの発生を抑制することができる。これは、次の理由によるものと考えられる。発熱部830のR1値と、支持体810のR2値との差が0.5以下であれば、ヒータの製造時において発熱部830の材料に配合される焼結助剤中の二酸化ケイ素の割合と、支持体810の材料に配合される焼結助剤中の二酸化ケイ素の割合とが同程度になるため、ヒータ800の焼成時において液相が生成される温度が発熱部830と支持体810とで近くなる。そのため、発熱部830と支持体810とが収縮し始めるタイミングを揃えることが可能となり、その結果、発熱部830と支持体810との界面F1に隙間(クラック)が発生することを抑制できるからである。
表2に示されているように、R1値およびR2値の少なくとも一方が0.55未満のサンプル(サンプルNo.1,2,3,4,5,6,7,8,9,11,12,13,14,15,16)については、いずれも、判定結果は「C」であった。従って、R1値およびR2値は、上記条件2のように、共に0.55以上であることが好ましい。これは、R1値およびR2値が0.55未満であると、ヒータ800の製造時に用いられた焼結助剤中の二酸化ケイ素の割合が小さく、焼結性が低下する要因となり、また、窒素を含んだ結晶層(メリライト相やJ相など)が生成され易くなる要因ともなるため、耐酸化性が低下するためであると考えられる。よって、R1値およびR2値が、共に、0.55以上であれば、ヒータ800の耐久性や耐酸化性を向上させることができる。
表2に示されているように、R1値およびR2値の少なくとも一方が0.85を超えているサンプル(サンプルNo.3,4,7,8,10,19,21)については、いずれも、判定結果は「C」であった。従って、R1値およびR2値は、上記条件3のように、共に0.85以下であることが好ましい。これは、R1値およびR2値が0.85を超えると、ヒータ800の製造時に用いられた焼結助剤中の二酸化ケイ素の割合が大きくなり、SiO2相が過剰となって耐熱性が低下するためであると考えられる。よって、R1値およびR2値は、共に0.85以下であると、ヒータ800の耐熱性を向上させることができる。
表2の「条件4」に示されているように、R2値からR1値を差し引いた値が、−0.08以上0.1以下のサンプル(サンプルNo.9,10,11,14,17,22,24,25,26,30,31,32)は、サンプルNo.9,10,11,14を除き、いずれも判定結果が「A」または「B」であった。従って、R2値からR1値を差し引いた値は、上記条件4のように、−0.08以上0.1以下であることが好ましい。これは、R1値およびR2値がこのような関係であれば、発熱部830と支持体810との界面F1への粒界層の集中(偏析)が抑制され、それにより、耐久性低下の要因となるマイグレーションが発生し難くなり、その結果、発熱部830の抵抗値の上昇や断線を抑制することができるためであると考えられる。
表2の「条件5」を参照すれば、発熱部830とリード部836とが異なる組成のサンプル(サンプルNo.27〜32)については、発熱部830におけるR1値が、リード部836におけるR3値以上であるサンプル、つまり、R1−R3の値が0以上であるサンプル(サンプルNo.28,29,31,32)は、他のサンプル(サンプルNo.27,30)よりも判定結果が概ね良好となった。具体的には、R1値がR3値以上のサンプルはいずれも、クラック発生率は0%となり、耐酸化性の評価結果も良好であり、かつ、抵抗変化率も1〜3%と小さな値となった。従って、発熱部830とリード部836とが異なる組成の場合には、上記条件5のように、発熱部830におけるR1値が、リード部836におけるR3値以上であることが好ましい。これは、次の理由によるものと考えられる。発熱部830は、発熱を集中させるために、リード部836に比べて細くすることが通常であり、その場合、焼結時の収縮によってリード部836が発熱部830を引っ張ることになる。よって、一般的には、リード部836と発熱部830との界面F2にクラックが発生しやすい。しかし、発熱部830におけるR1値が、リード部836におけるR3値以上であれば、ヒータ800aの焼結時において、発熱部830の方がリード部836よりも早く収縮するため、リード部836の収縮によって、発熱部830が引っ張られることが抑制され、それらの界面F2にクラックが発生することを抑制することができるからである。また、R1値がR3値以上であるサンプルでは、上記のとおり、クラックの発生の要因となるリード部836と発熱部830との間の引っ張りが抑制されるため、引っ張りによって生じる隙間に粒界層が偏析することも抑制される。そのため、耐久性低下の要因となるマイグレーションが発生し難くなり、その結果、発熱抵抗体820の耐久性が向上し、かつ、抵抗変化率を小さくすることが可能になる。
90…内燃機関
100…端子
200…中軸
300…絶縁部材
351…第1成形体
352…第2成形体
353…凹部
400…絶縁部材
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ネジ部
600…リング
700…外筒
710…内周面
800,800a…ヒータ
801…ヒータの原形
810…支持体
820…発熱抵抗体
830…発熱部
832…折返し部
834…線状部
836…リード部
838…電極部
F1,F2,F3…界面
SC…軸心
Claims (7)
- 発熱部と、前記発熱部に接続されたリード部とを含む発熱抵抗体と、
窒化ケイ素と希土類とを含み、前記発熱抵抗体に接触して前記発熱抵抗体を支持する支持体と、を備えるヒータであって、
前記発熱部と前記リード部との少なくとも一方は窒化ケイ素と希土類とを含み、
前記発熱部と前記リード部とのうち、窒化ケイ素と希土類とを含む方を特定部材としたとき、
前記特定部材に含まれる希土類の量を、第1の希土類酸化物のモル分率に換算した値をA1とし、前記特定部材中に含まれる酸素量から前記第1の希土類酸化物に含まれる酸素量を差し引いた余剰酸素の量を、前記特定部材に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB1とし、R1値を、R1=B1/(A1+B1)とし、
前記支持体に含まれる希土類の量を、第2の希土類酸化物のモル分率に換算した値をA2とし、前記支持体中に含まれる酸素量から前記第2の希土類酸化物に含まれる酸素量を差し引いた余剰酸素の量を、前記支持体に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB1とし、R2値を、R2=B2/(A2+B2)としたときに、
前記R1値と前記R2値との差の絶対値が0.5以下であることを特徴とするヒータ。 - 請求項1に記載のヒータであって、
前記R1値および前記R2値が共に0.55以上であることを特徴とするヒータ。 - 請求項1または請求項2に記載のヒータであって、
前記R1値および前記R2値が共に0.85以下であることを特徴とするヒータ。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のヒータであって、
前記R2値から前記R1値を差し引いた値が、−0.08以上0.1以下であることを特徴とするヒータ。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のヒータであって、
前記特定部材は前記発熱部であり、
前記リード部に含まれる希土類の量を、第3の希土類酸化物のモル分率に換算した値をA3とし、前記リード部中に含まれる酸素量から前記第3の希土類酸化物に含まれる酸素量を差し引いた余剰酸素の量を、前記リード部に含まれるケイ素の量を用いて二酸化ケイ素のモル分率に換算した値をB3とし、R3値を、R3=B3/(A3+B3)としたときに、
前記R3値と前記R2値との差の絶対値が0.5以下であることを特徴とするヒータ。 - 請求項5に記載のヒータであって、
前記発熱部と前記リード部とは、それぞれ、窒化ケイ素と希土類とを含む異なる材料で形成されており、
前記R1値は、前記R3値以上であることを特徴とするヒータ。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載にヒータを備えるグロープラグ。
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JP2002134251A (ja) * | 2000-10-26 | 2002-05-10 | Ngk Spark Plug Co Ltd | セラミックヒーター装置 |
JP3933345B2 (ja) * | 1999-05-21 | 2007-06-20 | 日本特殊陶業株式会社 | 発熱抵抗体及びセラミックヒータ用発熱抵抗体並びにその製造方法、及びセラミックヒータ |
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