JP2016009080A - 光学フィルム用転写体、光学フィルム、画像表示装置、光学フィルム用転写体の製造方法及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルム用転写体、光学フィルム、画像表示装置、光学フィルム用転写体の製造方法及び光学フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】視野角特性を補償する光学フィルムに関して従来に比して一段と薄型化することを目的とする。
【解決手段】支持体21と、支持体21上に形成された垂直配向膜12と、垂直配向膜12の上に設けられ、垂直配向膜12の配向規制力により配向した状態で固化した液晶材料による光学機能層10を備え、光学機能層10は、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばTN(twisted nematic)液晶による液晶表示パネルの視野角特性の補償に適用することができる。
従来、TN液晶による液晶表示パネルでは補償フィルムと呼ばれる光学フィルムを配置して視野角特性を補償している。特許文献1〜3には、このよう補償フィルムに関する工夫が提案されている。
また特許文献4には、画像表示パネルで使用する光学フィルムを転写法により作製する工夫が提案されている。なおここで転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
ところでこの種の補償フィルムにあっては、一段と薄型化することが求められている。
特許第4309022号公報 特許第2802719号公報 特許第2767382号公報 特許第4598950号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、視野角特性を補償する光学フィルムに関して従来に比して一段と薄型化することを目的とする。
(1) 支持体と、
前記支持体上に形成された垂直配向膜と、
前記垂直配向膜の上に設けられ、前記垂直配向膜の配向規制力により配向した状態で固化した液晶材料による光学機能層を備え、
前記光学機能層は、
450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる。
(1)によれば、光学機能層が逆ハイブリッドの特性であることにより、転写法により直線偏光板に転写するとハイブリッドの特性により光学機能層を構成することができ、その結果、転写法により直線偏光板と一体化して全体の厚みを薄くするようにして、十分に視野角特性を補償することができる。
(2) 直線偏光板と、視野角特性を補償する光学機能層とが積層された光学フィルムであって、
前記光学機能層が、(1)に記載の光学フィルム用転写体から転写した光学機能層である。
(2)によれば、転写法により直線偏光板と一体化して全体の厚みを薄くするようにして、十分に視野角特性を補償することができる光学フィルムを提供することができる。
(3) (2)において、前記液晶材料は、空気界面側の液晶分子を水平配向させる機能を有する界面活性剤を少なくとも1種有する。
(3)によれば、より具体的構成により光学フィルムを構成することができる。
(4) 液晶セルに(2)又は(3)に記載の光学フィルムを配置した画像表示装置。
(4)によれば、転写法により直線偏光板と一体化して全体の厚みを薄くするようにして、十分に視野角特性を補償することができる光学フィルムを使用した画像表示装置を提供することができる。
(5) 支持体上に、垂直配向膜を作製する垂直配向膜作製工程と、
前記垂直配向膜の上に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる光学機能層を作製する光学機能層作製工程とを備える。
(5)によれば、光学機能層を逆ハイブリッドの特性により作製できることにより、転写法により直線偏光板に転写してハイブリッドの特性により光学機能層を構成することができ、その結果、転写法により直線偏光板と一体化して全体の厚みを薄くするようにして、十分に視野角特性を補償することができる。
(6) 支持体上に、垂直配向膜を作製する垂直配向膜作製工程と、
前記垂直配向膜の上に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる光学機能層を作製する光学機能層作製工程と、
転写法により、直線偏光板に前記光学機能層を積層する転写工程とを備える
(6)によれば、光学機能層を逆ハイブリッドの特性により作製できることにより、転写法により直線偏光板に転写してハイブリッドの特性により光学機能層を構成することができ、その結果、転写法により直線偏光板と一体化して全体の厚みを薄くするようにして、十分に視野角特性を補償することができる。
視野角特性を補償する光学フィルムに関して、従来に比して一段と薄型化することを目的とすることができる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置である液晶表示装置を示す断面図である。 図1の液晶表示装置に適用される光学フィルム用転写体を示す断面図である。 図2の光学フィルム用転写体に係る計測結果を示す特性曲線図である。 図1の液晶表示装置に適用される光学フィルムの製造工程を示すフローチャートである。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。この画像表示装置1は、液晶表示装置であり、バックライト装置2、液晶表示パネル3が順次配置される。この画像表示装置1は、バックライト装置2からの出射光を液晶表示パネル3により空間変調して出射し、これにより所望の画像を表示する。
ここでバックライト装置2は、図示しない発光ダイオード、冷陰極線管等による一次光源の出射光を液晶表示パネル3に向けて出射する面光源装置であり、直射型、サイドライト装置型等、種々の構成を適用することができる。
液晶表示パネル3は、直線偏光板5、6をそれぞれ備えた光学フィルム7、8により液晶セル9を挟持して構成され、バックライト装置2からの出射光を光強度変調光に変換して出射することにより所望の画像を表示する。なお液晶表示パネル3は、出射面側直線偏光板5と液晶セル9との間にカラーフィルム(図示せず)が配置され、これにより所望のカラー画像を表示する。液晶セル9は、駆動用の透明電極を作成してなるガラス板により液晶材料を挟持して構成される。ここでこの実施形態において、液晶セル9は、TNモードの液晶材料により構成されるものの、実用上十分な特性を確保できる場合には、IPS(In Plane Switching)等、種々の液晶材料を広く適用することができる。
光学フィルム7、8は、それぞれ直線偏光板5、6に、視野角特性を補償する光学機能層10、11を、垂直配向膜12、13と一体に転写法により積層して構成され、これにより視野角特性の補償に供する光学フィルムを別体に作製して積層する場合に比して厚みを薄くできるように構成される。なお光学機能層10、11のみを転写するようにしてもよい。
ここで直線偏光板5、6は、例えばTAC(Triacetylcellulose)等による透明フィルムからなる基材5A、6Aに、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて直線偏光板としての機能を担う光学機能層5B、6Bが作製される。光学フィルム7、8は、この光学機能層5B、6Bに紫外線硬化性樹脂等による接着剤を使用して光学機能層10、11が積層され、これによっても全体の厚みを薄くできるように構成される。
図2は、光学機能層10、11の転写に供する光学フィルム用転写体を示す図である。ここで光学フィルム用転写体にあっては、光学フィルム7、8で同一に構成されることにより、以下においては、光学フィルム7の光学フィルム用転写体についてのみ詳述し、光学フィルム8側の構成については、図2において括弧書きにより示す。光学フィルム用転写体20は、支持体21の上に、垂直配向膜12、光学機能層10が順次作製される。ここで支持体21は、支持体として機能する各種のフィルム材を広く適用することができるものの、この実施形態ではPET(polyethylene terephthalate)フィルムによる透明フィルム材が適用される。
垂直配向膜12は、垂直方向の配向規制力を備えた配向膜であり、Cプレートの作製に供する各種垂直配向膜、VA液晶表示装置等に適用される各種の垂直配向膜を適用することができ、例えばポリイミド配向膜、LB膜による配向膜等を適用することができる。具体的に、配向膜12の構成材料としては、例えば、レシチン、シラン系界面活性剤、チタネート系界面活性剤、ピリジニウム塩系高分子界面活性剤、n−オクタデシルトリエトキシシラン等のシランカップリング系垂直配向膜用組成物、長鎖アルキル基や脂環式構造を側鎖に有する可溶性ポリイミドや長鎖アルキル基や脂環式構造を側鎖に有するポリアミック酸等のポリイミド系垂直配向膜用組成物を適用することができる。
光学機能層10は、Aプレートの作成に供する液晶材料による位相差層であり、垂直配向膜12の上に塗工液を塗工した後、乾燥、硬化することにより、垂直配向膜12の配向規制力により配向した状態で液晶材料が固化して作製される。ここでこの実施形態において、この光学機能層10に係る液晶材料は、棒状液晶または円盤状液晶により代表される液晶材料であり、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる光学機能層10を作製する液晶材料が適用される。なおここでこの位相差に係る入射角の正側及び負側は、それぞれ液晶材料の塗工における下流側方向及び上流側方向における入射角である。またRe+θ(λ)とRe-θ(λ)とで位相差(Reθ(λ))が異なるとは、例えば入射角θ=−30度及び+30度における面内位相差Reが10nm以上相違していることを意味するものであり、より具体的に、少なくとも入射角θが−40度から+40度の範囲で、入射角θの負側から正側に面内位相差Reが単調増加する特性(図3参照)である。ここでこのような液晶材料は、いわゆる逆ハイブリッドの特性を発現する液晶材料である。また逆ハイブリッドの特性は、垂直配向膜近傍では、液晶材料が垂直方向に配向しており、垂直配向膜から遠ざかるに従って徐々に液晶材料が揃って水平方向に倒れる(寝る)特性である。
ここで光学機能層10に係る液晶材料には、空気界面側の液晶分子を水平配向させる機能を有する界面活性剤を少なくとも1種含有させることにより、一段と確実にこの水平方向に倒れる特性を発現させることができる。
この界面活性剤は、空気界面側の液晶分子水平配向に誘起できるものであれば、何れの材料をも適用することができるものの、好ましくは、液晶層/配向膜界面ではなく、液晶層の空気界面側に偏在する材料であることが好ましい。なお液晶分子を水平配向に誘起するとは、棒状液晶ではポジティブAプレートになることを意味し、円盤状液晶ではネガティブCプレートになることを意味する。
より具体的に、界面活性剤は、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を適用することきる。含有することができる界面活性剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルリン酸塩、フルオロアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン誘導体、フルオロアルキルエチレンオキシド誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、アルキルアンモニウム塩、フルオロアルキルアンモニウム塩類、シリコーン誘導体等をあげることができ、特に含フッ素界面活性剤、シリコーン誘導体が好ましい。
更に具体的には「MEGAFAC F−110」、「MEGAFACF−113」、「MEGAFAC F−120」、「MEGAFAC F−812」、「MEGAFAC F−142D」、「MEGAFAC F−144D」、「MEGAFAC F−150」、「MEGAFAC F−171」、「MEGAFAC F−173」、「MEGAFAC F−177」、「MEGAFAC F−183」、「MEGAFAC F−195」、「MEGAFAC F−824」、「MEGAFAC F−833」、「MEGAFAC F−114」、「MEGAFAC F−410」、「MEGAFAC F−493」、「MEGAFAC F−494」、「MEGAFAC F−443」、「MEGAFAC F−444」、「MEGAFAC F−445」、「MEGAFAC F−446」、「MEGAFAC F−470」、「MEGAFAC F−471」、「MEGAFAC F−474」、「MEGAFAC F−475」、「MEGAFAC F−477」、「MEGAFAC F−478」、「MEGAFAC F−479」、「MEGAFAC F−480SF」、「MEGAFAC F−482」、「MEGAFAC F−483」、「MEGAFAC F−484」、「MEGAFAC F−486」、「MEGAFAC F−487」、「MEGAFAC F−489」、「MEGAFAC F−172D」、「MEGAFAC F−178K」、「MEGAFAC F−178RM」、「MEGAFAC R−08」、「MEGAFAC R−30」、「MEGAFAC F−472SF」、「MEGAFAC BL−20」、「MEGAFAC R−61」、「MEGAFAC R−90」、「MEGAFAC ESM−1」、「MEGAFAC MCF−350SF」(以上、DIC株式会社製)を適用することができる。
またさらに「フタージェント100」、「フタージェント100C」、「フタージェント110」、「フタージェント150」、「フタージェント150CH」、「フタージェントA」、「フタージェント100A-K」、「フタージェント501」、「フタージェント300」、「フタージェント310」、「フタージェント320」、「フタージェント400SW」、「FTX-400P」、「フタージェント251」、「フタージェント215M」、「フタージェント212MH」、「フタージェント250」、「フタージェント222F」、「フタージェント212D」、「FTX-218」、「FTX-209F」、「FTX-213F」、「FTX-233F」、「フタージェント245F」、「FTX-208G」、「FTX-240G」、「FTX-206D」、「FTX-220D」、「FTX-230D」、「FTX-240D」、「FTX-207S」、「FTX-211S」、「FTX-220S」、「FTX-230S」、「FTX-750FM」、「FTX-730FM」、「FTX-730FL」、「FTX-710FS」、「FTX-710FM」、「FTX-710FL」、「FTX-750LL」、「FTX-730LS」、「FTX-730LM」、「FTX-730LL」、「FTX-710LL」(以上、ネオス社製)を適用することができる。
またさらに、「BYK−300」、「BYK−302」、「BYK−306」、「BYK−307」、「BYK−310」、「BYK−315」、「BYK−320」、「BYK−322」、「BYK−323」、「BYK−325」、「BYK−330」、「BYK−331」、「BYK−333」、「BYK−337」、「BYK−340」、「BYK−344」、「BYK−370」、「BYK−375」、「BYK−377」、「BYK−350」、「BYK−352」、「BYK−354」、「BYK−355」、「BYK−356」、「BYK−358N」、「BYK−361N」、「BYK−357」、「BYK−390」、「BYK−392」、「BYK−UV3500」、「BYK−UV3510」、「BYK−UV3570」、「BYK−Silclean3700」(以上、ビックケミー・ジャパン社製)を適用することができる。
また「TEGO Rad2100」、「TEGO Rad2200N」、「TEGO Rad2250」、「TEGO Rad2300」、「TEGO Rad2500」、「TEGO Rad2600」、「TEGO Rad2700」(以上、テゴ社製)を適用することができる。界面活性剤の好ましい添加量は、重合性液晶組成物中に含有される界面活性剤以外の成分や、使用温度等によって異なるが、重合性液晶組成物中に0.01〜1質量%含有することが好ましく、0.02〜0.5質量%含有することがさらに好ましく、0.03〜0.1質量%含有することが特に好ましい。含有量が0.01質量%より低いときは膜厚ムラ低減効果が得にくい。重合性液晶組成物は、次式の一般式で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量が100以上である化合物を含有させることが好ましく、この化合物の含有量と界面活性剤の含有量の合計が0.02〜0.5質量%であることが好ましく、0.05〜0.4質量%含有することがさらに好ましく、0.1〜0.2質量%含有することが特に好ましい。
Figure 2016009080
これによりこの実施形態では、転写法により直線偏光板5、6に光学機能層10、11を配置する場合にあっても、十分に視野角特性を補償できるように構成され、その結果、転写法を利用できる分だけ、全体の厚みを薄くできるように構成される。
すなわちこのような視野角特性の補償においては、逆ハイブリッドの特性とは逆の、直線偏光板より遠ざかるに従って液晶材料が特定の水平方向に寝た状態から徐々に立ち上がって垂直方向に配向する特性であるハイブリッドの特性が必要とされる。これにより転写法により位相差層の上下方向が逆転することにより、ハイブリッドの特性による位相差層を適用したのでは、転写法を適用して十分に視野角特性を補償できない問題がある。しかしながらこの実施形態のように、逆ハイブリッドの特性による位相差層(光学機能層)にあっては、転写法により転写してハイブリッドの特性の位相差層となることにより、十分に視野角特性を補償することができる。これにより転写法を適用可能として全体の厚みを薄くすることができる。
図3は、光学機能層の計測結果を示す特性曲線図である。この図3において、符号L1が本実施形態に係る実施例の計測結果であり、符号L2、L3、L4が比較例である。この図3の実施例、比較例は、光学機能層が異なる点を除いて同一に作製されたものであり、厚み40μmのPETフィルム上に、塗工液を塗工、乾燥して垂直配向膜を作製した。ここで垂直配向膜用組成物には、日産化学工業(株)製の「EXPOA−018」を使用した。塗工液は、この組成物をエタノール/ブチルセロソルブ系の溶媒に4%の濃度で溶かして作製した。乾燥は、乾燥温度120℃、5分間である。
実施例は、下記液晶化合物に開始剤としてBASF社製イルガキュア184、もしくはイルガキュア907を液晶材料に対して4%加えて、さらに空気界面側の水平配向性向上を目的としてMEGAFAC F−470を液晶材料に対して0.1%加えて、MIBK、シクロヘキサノン、またはMIBKとシクロヘキサノンの混合溶剤を用いて固形分濃度25%に溶解して塗工液を作製した。さらにミヤバーにより基材に塗工して110℃設定で3分間の乾燥工程を経て、窒素雰囲気下でFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。
Figure 2016009080
また比較例1は、特表2010−522892号公報記載の化合物(1)、RM(1)、RM(3)の混合物を5:3:2の配合比で混合し、トルエン/シクロヘキサノンの7:3の混合溶剤に溶解させ、光重合開始剤として、Irg184(チバスペシャリティケミカルズ)を、固形分に対して5wt%添加し、固形分濃度が25%になるように調整して光学機能層の塗工液を作製した。比較例1は、垂直配向膜の上に、この塗工液を塗工した後、乾燥温度65℃で、1分間乾燥させ、Fusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。
また比較例2は、メルク社製RMM28BをMIBK/シクロヘキサノン=7:3の混合溶剤に溶解させ、固形分濃度が25%になるように調整して光学機能層の塗工液を作製した。垂直配向膜の上に、この塗工液を塗工した後、乾燥温度40℃で、1分間乾燥させ、Fusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。
また比較例3は、DIC社製UCL−018をMIBK/シクロヘキサノン=7:3の混合溶剤に溶解させ、固形分濃度が25%になるように調整して光学機能層の塗工液を作製した。垂直配向膜の上に、この塗工液を塗工した後、乾燥温度70℃で、1分間乾燥させ、Fusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。なお面内位相差Reの計測は、王子計測機器(株)社製KOBRA−WRを用いて、計測波長590nmにより計測した。
この図3の計測結果によれば、比較例においては、入射角0度を中心に、入射角θの正方向及び負方向で対称形状により面内位相差Reが計測され、入射角θの絶対値が大きくなるに従って面内位相差Reが増大している。これに対して実施例1では、この図3において、右肩上がりの特性により面内位相差Reが変化し、これにより逆ハイブリッドの特性の発現を見て取ることができる。
図4は、光学フィルム7、8の製造工程を示すフローチャートである。光学フィルム7、8の製造工程は、支持体21に垂直配向膜12を作製した後(ステップSP2)、光学機能層10を作製し(ステップSP3)、これにより光学フィルム用転写体20が作製される。また別工程で生産された直線偏光板5、6に、垂直配向膜12と一体に光学機能層10が転写されて光学フィルム7、8が作製される(ステップSP4)。画像表示装置1は、このようにして作製した光学フィルム7、8が液晶セル9の入射面及び出射面に配置されて画像表示パネル3が作製される。
この実施形態によれば、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なるように光学機能層を構成して光学フィルム用転写体を構成することにより、転写法により転写してハイブリッド型の特性により直線偏光板に貼り付けることができる。これにより全体の厚みを薄くして、視野角特性を補償することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、光学フィルム用転写体による光学機能層を直線偏光板に係る光学機能層に積層する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、直線偏光板に係る光学機能層を基材により挟持した形態による直線偏光板に積層するようにして、この挟持に係る直線偏光板の基材に光学フィルム用転写体の光学機能層を貼り付けるようにしてもよい。
また上述の実施形態では、光学フィルム用転写体による光学機能層を直線偏光板に積層する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々の光学部材に積層して所望の光学特性を確保する場合に広く適用することができる。
1 画像表示装置
2 バックライト装置
3 液晶表示パネル
5、6 直線偏光板
5A、6A 基材
5A、5B、10、11 光学機能層
7、8 光学フィルム
9 液晶セル
12、13 垂直配向膜
20 光学フィルム用転写体
21 支持体

Claims (6)

  1. 支持体と、
    前記支持体上に形成された垂直配向膜と、
    前記垂直配向膜の上に設けられ、前記垂直配向膜の配向規制力により配向した状態で固化した液晶材料による光学機能層を備え、
    前記光学機能層は、
    450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる
    光学フィルム用転写体。
  2. 直線偏光板と、視野角特性を補償する光学機能層とが積層された光学フィルムであって、
    前記光学機能層が、請求項1に記載の光学フィルム用転写体から転写した光学機能層である
    光学フィルム。
  3. 前記液晶材料は、空気界面側の液晶分子を水平配向させる機能を有する界面活性剤を少なくとも1種有する請求項2に記載の光学フィルム。
  4. 液晶セルに請求項2又は請求項3に記載の光学フィルムを配置した
    画像表示装置。
  5. 支持体上に、垂直配向膜を作製する垂直配向膜作製工程と、
    前記垂直配向膜の上に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる光学機能層を作製する光学機能層作製工程とを備える
    光学フィルム用転写体の製造方法。
  6. 支持体上に、垂直配向膜を作製する垂直配向膜作製工程と、
    前記垂直配向膜の上に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、450nm〜650nmの波長λにおける斜め入射角θの位相差(Reθ(λ))が、Re+θ(λ)とRe-θ(λ)とで異なる光学機能層を作製する光学機能層作製工程と、
    転写法により、直線偏光板に前記光学機能層を積層する転写工程とを備える
    光学フィルムの製造方法。
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