JP2016008695A - アキュムレータを備えた流体回路の制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
但し、m、nはそれぞれ、蓄積時及び吐出時のポリトロープ指数とする。
図5において、油圧回路は、エンジンや電動モータといった駆動機構51により駆動される油圧ポンプ52、切換弁53、油圧シリンダ54、リリーフ弁55、油圧タンク56、電磁切換弁57、アキュムレータ58、リモコン弁61、油路59、60、64〜71、及び、信号油路62、63とから構成されている。
油圧ポンプ52は、駆動機構51と連結されていて駆動機構からの動力によって回転することにより圧油を油路59を通って下流側へ供給している。油圧ポンプ52から吐出された圧油は油路59を通って切換弁53に流入している。切換弁53は6ポート3位置タイプのオープンセンタ型切換弁で、その中立位置では、油圧ポンプ52から吐出された圧油は全量が油路60を通ってタンク56に流れている。また、リモコン弁61は、可変型の減圧弁で操作レバー61aをシリンダの伸び又は縮み方向に操作することにより、図6に示すようなレバー操作量に比例したパイロット2次圧が信号油路62または63を通って切換弁53の信号ポート53aまたは53bに供給されることにより、「伸び」位置または「縮み」位置に切り換わる。さらに、本回路には、シリンダロッド54aが伸び終端若しくは縮み終端に達した際やシリンダ54へ急激な負荷が加わり回路内の油が閉塞状態となって異常高圧になり、回路内の油機が破損するのを防ぐためにリリーフ弁55が設置されており、高圧油が油路64及び65を通ってタンク56に排出されるようになっている。
なお、本発明はアキュムレータ58内から油路59への油の流出時の制御に関わるものであり、アキュムレータ58内への油の蓄圧手段については、本発明と直接関係しないことから説明は省略する。
(1)式1に示すような被供給回路の負荷圧とアキュムレータ58内の蓄圧時負荷圧によるアキュムレータ58からの吐出量とポンプ52からの吐出量の合計を考慮した回路への流入量の制御は行われていないので、切換弁53を切り換えた際に急激に回路内にアキュムレータ58から圧油が流入すると、例えば、図8のS部に示すようなシリンダなどの急激なスピード変化によるショックが発生する恐れがある。
(2)アキュムレータ58からの吐出油量を見込んでポンプ52からの吐出油量を減らすことによる、いわゆる、油圧エネルギー回生によるパワーセーブ(吐出量を減らすことによりポンプ出力を減らして運転すること。)を行う際に、アキュムレータ58からの吐出量及びポンプ流量の合計油量が適切に制御されないために、シリンダなどのアクチュエータの速度の過不足が発生してしまう恐れがある。
また、本発明は、アキュムレータからの吐出量とポンプからの吐出量の合計吐出量を一定に制御可能とし、アクチュエータの速度の過不足の発生を防止できるようにした流体回路の制御装置を提供することを目的とする。
前記第1流路と前記アキュムレータとを接続する第2流路に配設された比例電磁式絞り弁と、
前記第2流路の前記比例電磁式絞り弁の前記第1流路側及び反第1流路側に設けられた圧力検出手段と、
前記比例電磁式絞り弁の開度を制御するコントローラとを備え、
前記コントローラと前記比例電磁式絞り弁の信号入力ポートとは電気信号ラインで接続されると共に、前記コントローラと前記それぞれの圧力検出手段とは電気信号ラインで接続され、
アキュムレータ内の蓄圧流体を比例電磁式絞り弁を介して前記第1流路側に吐出する際、前記圧力検出手段のそれぞれの圧力に基づいて前記比例電磁式絞り弁の開度を制御して前記アキュムレータからの吐出流量を任意に制御可能とすることを特徴としている。
(1)アキュムレータ内の蓄圧流体を比例電磁式絞り弁を介して第1流路側に吐出する際、圧力検出手段のそれぞれの圧力に基づいて比例電磁式絞り弁の開度を制御して前記アキュムレータからの吐出流量を任意に制御可能としているので、従来技術のような切換弁を切り換えた際に、急激に第1油路内にアキュムレータから圧油が流入することによるシリンダなどのアクチュエータの急激なスピード変化によるショックなどの異常を発生させることなく、切換弁を切り換えた際でもシリンダなどのアクチュエータをスムーズに作動させることができる。
本発明に係るアキュムレータを備えた流体回路の制御装置を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は油圧回路に限定されて解釈されるものではなく、水圧回路あるいは空気圧回路にも適用可能であって、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加えうるものである。
図1において、油圧回路は、エンジンや電動モータといった駆動機構1により駆動される油圧ポンプ2、切換弁3、油圧シリンダ4、リリーフ弁5、油圧タンク6、アキュムレータ8、リモコン弁11、第1油路9、第2油路10、その他の油路14〜20、信号油路12、13、比例電磁式絞り弁22、及び、コントローラ25とから構成されている。
本発明においては、特に、比例電磁式絞り弁22、及び、コントローラ25を備えた点に特徴があり、後記において詳しく説明する。
比例電磁式絞り弁22は、JIS B0142で定義されたものであり、電気的アナログ入力信号に比例した絞りの制御ができる絞り弁である。この「絞り弁」の用語についてもJIS B0142で定義されており、絞り作用によって流量を規制する圧力補償機能のない流量制御弁を指すものである。
コントローラ25と比例電磁式絞り弁22の信号入力ポート22aとは電気信号ライン30で接続され、比例電磁式絞り弁22はコントローラ25からの電気信号により制御される。また、コントローラ25と圧力検出装置23及び24とは、それぞれ、電気信号ライン28及び29で接続され、それぞれの圧力検出装置23及び24からの圧力信号がコントローラ25に入力されるようになっている。
図2には、比例電磁式絞り弁22の開口特性が示されており、コントローラ25からの電気信号により任意の開度(「開口面積」ともいう。)に制御されるようになっている。
また、油圧ポンプ2の流量制御手段が駆動機構1の出力軸回転数制御部1aより構成される場合は、コントローラ25と出力軸回転数制御部1aとが電気信号ライン32で接続され、コントローラ25からの制御信号により出力軸回転数制御部1aが制御されて油圧ポンプ2の吐出量が制御される。
なお、図3における面積Sv(斜線部)は、上記のVmに相当する。
なお、コントローラ25には、予め、圧力検出装置23(Px)と24(Py)からの圧力信号を検知しつつ、電気信号により比例電磁式絞り弁22の開口部断面積Aを制御して、図3に示すようなアキュムレータ8からの吐出流量Qを任意に制御すると同時に、電気信号により、油圧ポンプ2の容量制御部2aまたは出力軸回転数制御部1aを制御することにより、図4に示すように、アキュムレータ8からの吐出油によるシリンダ4への油量の増加分を見込んで、破線部Tのようなポンプ流量となるように制御するための演算回路が組み込まれている。
(1)比例電磁式絞り弁22を開いてアキュムレータ8内の蓄圧油を第2油路10を介して第1油路9側に吐出するに当たり、コントローラ25が圧力検出装置23(Px)と24(Py)からの圧力信号を検知しながら、式2中の比例電磁式絞り弁22の開口部断面積Aをコントローラ25からの電気信号により調整することにより、アキュムレータ8から吐出される流量Qを任意に制御することができるので、従来技術のような切換弁を切り換えた際に急激に第1油路9内にアキュムレータ8から圧油が流入することによるシリンダ4などのアクチュエータの急激なスピード変化によるショックなどの異常を発生させることなく、第1油路9内に吐出することができる。
(2)アキュムレータ8からの吐出油量を見込んで油圧ポンプ2からの吐出油量を減らすことによる、油圧エネルギー回生によるパワーセーブを行う際に、コントローラ25が圧力検出装置23(Px)と24(Py)からの圧力信号を検知しながら、式2中の比例電磁式絞り弁22の開口部断面積Aをコントローラ25からの電気信号により調整することにより、アキュムレータ8から吐出される流量Qを任意に制御することができ、同時に、油圧ポンプ2の吐出流量は、コントローラ25からの電気信号により、容量制御部2aまたは出力軸回転数制御部1aを制御することにより、アキュムレータ8からの吐出油によるシリンダ4への油量の増加分を見込んで、油圧ポンプ2からの流量Qpを任意に減じることにより、アキュムレータ8からの吐出油Qとの合計が、アキュムレータ8からの吐出油Qがない場合のシリンダ4への供給油量と全く同じにすることができるので、従来技術のようなアキュムレータからの吐出量及びポンプ流量の合計油量が適切に制御されないことによるシリンダなどのアクチュエータの速度の過不足が発生してしまうということもなく、適切なパワーセーブを実現することができる。
2 油圧ポンプ(流体圧ポンプ)
3 切換弁
4 油圧シリンダ
5 リリーフ弁
6 油圧タンク
8 アキュムレータ
9 第1油路(第1流路)
10 第2油路(第2流路)
11 リモコン弁
12、13 信号油路
14〜20 油路
22 比例電磁式絞り弁
23 圧力検出装置
24 圧力検出装置
25 コントローラ
28〜32 電気信号ライン
Claims (2)
- 流体圧ポンプと、この流体圧ポンプから吐出される流体によって駆動される流体圧アクチュエータと、前記流体圧ポンプと流体圧アクチュエータとの間に接続され、操作手段からの操作信号に応じて前記流体圧アクチュエータに供給される流体を制御する切換弁と、前記流体圧ポンプと前記流体圧アクチュエータとを接続する第1流路に接続された流体圧エネルギ蓄積用のアキュムレータを備えた流体回路において、
前記第1流路と前記アキュムレータとを接続する第2流路に配設された比例電磁式絞り弁と、
前記第2流路の前記比例電磁式絞り弁の前記第1流路側及び反第1流路側に設けられた圧力検出手段と、
前記比例電磁式絞り弁の開度を制御するコントローラとを備え、
前記コントローラと前記比例電磁式絞り弁の信号入力ポートとは電気信号ラインで接続されると共に、前記コントローラと前記それぞれの圧力検出手段とは電気信号ラインで接続され、
アキュムレータ内の蓄圧流体を比例電磁式絞り弁を介して前記第1流路側に吐出する際、前記圧力検出手段のそれぞれの圧力に基づいて前記比例電磁式絞り弁の開度を制御して前記アキュムレータからの吐出流量を任意に制御可能とすることを特徴とするアキュムレータを備えた流体回路の制御装置。 - 請求項1に記載のアキュムレータを備えた流体回路の制御装置において、前記コントローラと前記流体圧ポンプの流量制御手段とは電気信号ラインで接続され、前記アキュムレータからの吐出流量と前記流体圧ポンプからの吐出量の合計吐出量を前記コントローラにより一定に制御可能とすることを特徴とするアキュムレータを備えた流体回路の制御装置。
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