JP2016007552A - 炭化水素油の水素化脱硫触媒、その製造方法、および水素化脱硫方法 - Google Patents

炭化水素油の水素化脱硫触媒、その製造方法、および水素化脱硫方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脱硫活性に優れた炭化水素油の水素化脱硫触媒を提供すること。
【解決手段】アルミニウムを含む無機酸化物担体にモリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と周期表第VIII族から選ばれる第2の金属成分と炭素成分とを含む含浸液を接触させる。含浸液は有機酸を含み、第1の金属成分の酸化物(MOx)換算の含有量 [MOx]に対する、炭素成分の含有量 [C]の比([C]/[MOx])が0.10〜0.40の範囲にあり、第2の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/「MOx」)が0.10〜0.50の範囲となるように調製される。次いで担体を加熱処理することにより、532nmの波長レーザーを用いるラマン分析により、1400〜1800cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Aと850〜1050cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Bとの比A/Bが1.0以上の触媒を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素存在下で炭化水素油中の硫黄分及び窒素分を除去するための水素化脱硫触媒、その製造方法および水素化脱硫方法に関する。
石油精製プロセスでは、炭化水素油中の硫黄や窒素などの不純物の除去を目的として、多種多様の水素化処理触媒が使用されている。しかしながら、世界規模での環境保全が問われる近年においては、精製された炭化水素油における硫黄分の規制が厳しさを増している。特に、自動車排出ガス中に含まれる有害物質の更なる低減のためには軽油の低硫黄化が大きな課題とされている。これは、排出ガス処理装置の触媒材料として用いられる貴金属や塩基性酸化物等が硫黄による被毒を受けやすいためである。このため、日本では軽油やガソリンなどの液体燃料について硫黄分を10ppm以下に低減したサルファーフリー化がなされており、それに伴い水素化処理触媒においても高い脱硫性能を有する高性能な触媒の開発が行われている。
通常、炭化水素油を脱硫するためには、水素化脱硫触媒を充填した固定床反応塔にて水素気流中、高温高圧の反応条件で炭化水素油を水素化脱硫する処理が行なわれる。この処理に用いられる水素化脱硫触媒としては、環境規制に対応できる脱硫性能の高いものが要求され、アルミナ等の担体にモリブテンやコバルト等の活性金属が担持されたものが広く使用されている。
水素化処理触媒の活性を増加させるためには、触媒の調製時において担体と活性層前駆体との間の相互作用を良好に制御することが重要であることが知られている。非特許文献1によると特に単位活性点当りの脱硫活性は、アルミナ担体やシリカ担体と比べて炭素担体が高いことが報告されている。しかしながら、炭素担体は、嵩密度が低いことや触媒活性等の担体の物性の点において工業的に使用する際に問題となる点が多く、一般的に使用された例は少ない。
一方、炭素を含有した担体を用いた触媒に関する検討も広く行われており、特許文献1には、担体の比表面積が150m/g未満において炭素を0.5〜2.6重量%含むことにより高い脱硫活性を示すことが記載されている。しかしながら、上記手法を150m/g以上の高比表面積担体に適用した場合、炭素量の増加による脱硫活性の向上は見られていない。そのため、本触媒は、一般的な工業触媒と比較して比表面積の小さな触媒となり、性能的には改良の余地がある。
特許4547922号公報
S.M.A.M. Bouwens et al., Journal of Catalysis, 146, 375-393, (1994).
本発明の目的は、脱硫活性に優れた炭化水素油の水素化脱硫触媒およびその製造方法を提供することにある。また、炭化水素油中の硫黄分及び窒素分を高い除去率で除去できる炭化水素油の水素化脱硫方法を提供することにある。
本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒は、
アルミニウムを含む無機酸化物担体と、モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と、周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と、炭素成分と、からなる炭化水素油の水素化脱硫触媒であって、
(a)前記無機酸化物単体の比表面積が200〜400m/gの範囲にあり、
(b)前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算の含有量 [MOx]に対する、前記炭素成分の含有量 [C]の比([C]/[MOx])が0.10〜0.40の範囲にあり、
(c)532nmの波長レーザーを用いるラマン分析により1400〜1800cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Aと850〜1050cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Bとの比(A/B)が1.0以上である、
ことを特徴とする。
本発明の具体的な例を以下に列挙するが、本発明の範囲を限定するものではない。
前記無機酸化物担体は、アルミニウム酸化物であるか、またはアルミニウムとチタニウム、ケイ素、リン、ジルコニウム、マグネシウムおよびホウ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素とからなる無機複合酸化物である。
前記周期表第VIII族から選ばれる金属成分は、コバルト、クロムおよびニッケルから選ばれる。
前記金属成分は、水素化脱硫担体100質量部に対して5〜40質量部の範囲にある。
モリブデン及びタングステンの金属成分の酸化物(MOx)換算における含有量 [MOx]に対する、周期表第VIII族から選ばれる第2の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/「MOx」)が0.10〜0.50の範囲にある。 なお、周期表第VIII族の酸化物の形態は、例えばNiO、CoO、Crとする。
前記炭素成分の供給源は、2種以上の有機酸であるか、または有機酸と有機添加剤とからなる有機化合物群である。
本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法は、
(1)アルミニウムを含む無機酸化物担体を準備する工程、
(2)モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と、周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と、炭素成分と、を含み、前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算の含有量 [MOx]に対する、前記炭素成分の含有量 [C]の比([C]/[MOx])が0.10〜0.40の範囲にあり、かつ前記第1の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MOx]に対する、周期表第VIII族から選ばれる前記第2の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/[MOx])が0.10〜0.50の範囲になるように前記第1の金属成分、第2の金属成分および炭素を担持する工程、
(3)前記(2)の工程により得られた担体を100〜500℃の温度で加熱処理して水素化脱硫触媒を得る工程、
を有することを特徴とする。
本発明の炭化水素油の水素化脱硫方法は、本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒に、水素存在下で炭化水素油を接触させることを特徴とする。
本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒は、アルミニウムを含む無機酸化物担体に活性金属及び炭素を担持させると共に、活性金属及び炭素の質量比および形態を制御している。この制御により炭素によるネットワーク構造が形成され、このネットワーク構造の中に活性金属が高分散すると考えられ、後述の実施例にて実証されているように水素化脱硫触媒は、高い脱硫活性を発揮することができる。また本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒は、安定して長い使用寿命が得られる。
また、本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法によれば、活性金属及び炭素の質量比を適切化した含浸液を担体に接触させているので、脱硫活性に優れた水素化脱硫触媒を製造できる。
さらに、本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒を用いることで、高い脱硫活性を持つ炭化水素油の水素脱硫方法を提供できる。
実施例で調製した触媒のラマン分析結果の一例を示すグラフである。 比較例で調製した触媒のラマン分析結果の一例を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
[炭化水素油の水素化脱硫触媒について]
本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒は、アルミニウムを含む無機酸化物担体と、モリブデン及びタングステンの少なくとも一方と、周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分と、炭素成分と、からなる。
<無機酸化物担体>
前記水素化脱硫触媒を構成するアルミニウムを含む無機酸化物担体としては、公知のこの種の触媒に使用される担体であって、各種の無機物からなるものを挙げることができる。この無機物よりなる担体あるいは担体を構成する無機物成分としては、例えばアルミナ、またはアルミナとシリカ、リン、ボリア、チタニア、ジルコニア、マグネシア等から選ばれる少なくとも一種との複合酸化物からなる各種の複合酸化物を挙げることができる。言い換えれば、複合酸化物は、アルミニウムと、チタニウム、ケイ素、リン、ジルコニウム、マグネシウムおよびホウ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素と、を含む。
複合酸化物の具体例としては、例えば、シリカアルミナ、ゼオライト、アルミナチタニア、アルミナリン、アルミナボリア、アルミナマグネシア、アルミナジルコニア、アルミナチタニアシリカ等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。無機酸化物担体の性状及び形状は、担持する金属成分の種類や組成等の種々の条件及び触媒の用途に応じて、適宜選択される。
例えば、前記活性金属成分を担体に高分散状態に有効に担持して触媒活性を十分に確保するためには、通常、多孔質の担体、とりわけ、細孔径500Å以下の比較的小さな細孔を有するものが好適に使用される。また、担体あるいは触媒体の機械的強度や耐熱性等の物性を制御するために、担体あるいは触媒体の形成に際して適当なバインダー成分や添加剤を含有させることもできる。
本発明に係る炭化水素油の水素化脱硫触媒に使用される無機酸化物担体(以下、単に「担体」ともいう。)として、例えばアルミニウム単独酸化物、またはアルミニウムとケイ素およびチタニウムからなる複合酸化物を用いた場合におけるアルミニウム等の含有量について記載する。担体中のアルミニウムの含有量は、アルミニウム酸化物(Al)換算で75質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上である。酸化物換算のアルミニウムの含有量が75質量%未満であると、触媒の劣化が早くなる傾向にある。
担体中のケイ素の含有量は、ケイ素酸化物(SiO)換算で1.0〜12.0質量%が好ましく、より好ましくは2.0〜10.0質量%である。12.0質量%より過度に大きいと、シリカが凝集し、担体細孔分布がブロードとなることから脱硫活性および脱窒素活性が低下する傾向にある。
担体中のチタニウムの含有量は、チタニウム酸化物(TiO2)換算で1.0〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは2.0〜8.0質量%である。酸化物換算のチタニウム含有量が10.0質量%より過度に大きいと、担体細孔分布がブロードとなり脱硫活性が低下する傾向にある。
担体中のリンの含有量は、リン酸化物(P)換算で0.5〜8.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜3.0質量%である。酸化物換算のリン含有量が8.0質量%より過度に大きいと、担体最高分布がブロードとなり脱硫性能が低下する傾向にある。
本発明の無機酸化物担体は、以下の(a)〜(d)の性状を有する。以下、それぞれについて詳しく説明する。なお、無機酸化物担体の細孔直径および細孔分布は水銀圧入法により測定した値である。細孔直径は、水銀の表面張力480dyne/cm、接触角150°を用いて計算した値である。また、細孔容積(PV)は水のポアフィリング法にて測定した値である。
(a)水のポアフィリング法で測定した細孔容積(PV)が、0.60〜1.0ml/gである。
水のポアフィリング法で測定した細孔容積(PV)が、0.60〜1.0ml/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.75〜0.95ml/gである。細孔容積(PV)が、0.60ml/gよりも過度に小さいと、脱硫活性が低くなり、脱硫性能が低下するおそれがあるため好ましくない。一方、1.0ml/gより過度に大きいと触媒強度が低下するおそれがあり、さらに、充填密度が低くなり、脱硫活性が低下する傾向もあるので好ましくない。
(b)BET法で測定した比表面積(SA)が、200〜400m/gである。
BET法で測定した比表面積(SA)が、200〜400m/gの範囲であることが必要であり、好ましくは220〜380m/gである。比表面積(SA)が、200m/gよりも小さいと、金属成分が凝集しやすくなり、脱硫性能が低下するおそれがあるため好ましくない。一方、400m/gより大きいと平均細孔径や細孔容積が小さくなり、脱硫活性が低下する傾向があるので好ましくない。
<金属成分>
炭化水素油用の無機酸化物担体に担持される金属成分としては、周期表第VIA族(IUPAC第6族)および第VIII族(IUPAC第8族〜第10族)から選ばれることが知られている。
周期表第VIA族の金属成分(第1の金属成分)としては、モリブデン以外にはタングステンを好適に使用することができるが、モリブデン及びタングステンの両方を用いてもよい。
周期表第VIII族の金属成分(第2の金属成分)としては、コバルト、ニッケルが好適に使用されるが、クロムであってもよい。
周期表第VIA族および第VIII族から選ばれる金属成分(第1の金属成分及び第2の金属成分)の総含有量は、無機酸化物担体100質量部に対して、金属成分の酸化物として、5〜40質量%(質量部)の範囲が好ましく、10〜35質量%の範囲が更に好ましい。第1の金属成分及び第2の金属成分の総含有量が5質量%より過度に小さいと、反応に必要な脱硫活性が確保できないおそれがあり、40質量%より過度に大きいと、金属成分が凝集しやすくなり、分散性を阻害するおそれがあるので好ましくない。
このうち、第1の金属成分の酸化物(MOx)換算における含有量 [MOx]に対する、周期表第VIII族から選ばれる金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/「MOx」)が0.10〜0.50の範囲にあることがこのましく、0.15〜0.45の範囲にあることがより好ましい。
金属成分の原料としては、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸コバルト、炭酸コバルト、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウムなどが好ましく使用される。
<炭素成分>
炭化水素油用の無機酸化物担体に担持される炭素成分の供給源は、2種以上の有機酸であるか、または有機酸と有機添加剤とからなる有機化合物群であるが、さらに、無機酸も同時に使用することもできる。なお、有機化合物群とは、1種の有機酸と1種の有機添加剤とを混在させたものも含まれる。
前記有機酸としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)が用いられ、より好ましくは、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸を用いることができる。
また、有機添加剤としては、糖類(単糖類、二糖類、多糖類等)が用いられ、例えば、ブドウ糖(グルコース;C12)、果糖(フルクトース;C12)、麦芽糖(マルトース;C122211)、乳糖(ラクトース;C122211)、ショ糖(スクロース;C122211)等が好ましい糖類として挙げられる。これら糖類は、それぞれ単独で使用してもよく、またこれらの物質が混在していてもよい。より好ましくはグルコース、スクロースを用いることができる。
また、無機酸も有機酸と同時に使用してもよい。無機酸としては、リン化合物が好ましく、使用されるリン化合物としては、好ましくは、オルトリン酸(以下、単に「リン酸」ともいう)、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、トリメタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸が用いられ、より好ましくは、オルトリン酸を用いることができる。
第1の金属成分の酸化物(MOx)換算における含有量 [MOx]に対する、炭素成分の含有量を[C]とすると、[MOx]に対する[C]の比である質量比[C]/[MOx]が0.10〜0.40の範囲にあることが好ましく、0.10〜0.30の範囲であることがより好ましい。質量比[C]/[MOx]が0.10より小さいと、触媒中の活性金属に対して炭素量が少なすぎるため、炭素ネットワーク構造が形成されにくく、活性金属のシンタリング等が生じて、触媒の活性が低下するおそれがある。質量比[C]/[MOx]が0.40を超えると、触媒の調製時に用いる有機酸、あるいは有機酸と有機添加剤とからなる有機化合物群を多量に用いなければならないので、後述する含浸液の粘度が上昇し、このため担体細孔内まで金属が担持されにくくなるおそれがある。
また一般に、平面性を有する炭素では、その構造因子として、ラマンスペクトルの1200〜1550cm−1付近と1550〜1650cm−1付近に吸収が検出されることが知られている(炭素材料学会編:「最新の炭素材料実験技術(分析・解析編)」、サイベック、(2001)89―99参照)。本発明に係る水素化脱硫触媒では、波長532nmのレーザーを用いたラマン分析において、
1400〜1800cm−1の範囲にスペクトルピーク(吸光度のピーク)があり、スペクトルの一部、1200〜1500cm−1の範囲に変曲点を有する場合がある。
本発明に係る水素化脱硫触媒は、このように特徴的な吸収を有することから、金属成分が担持される際、炭素によるネットワーク構造体の形成が示唆されている。この構造体の形成機構については定かではないが、炭素成分は、含浸液中に炭素源(炭素成分の供給源)となる有機酸、有機添加物を溶解し、金属成分のイオンと錯体形成する。金属錯体は、導入する有機添加物、酸種によって異なり、加熱処理時に一部分解、反応し、硬質な炭素ネットワークを構築しているものと考えられる。より複雑な炭素ネットワーク構築のためには、有機酸および有機添加物を2種類以上導入することが望ましい。このような加熱処理を適切な条件の基で行った場合、炭素によるネットワーク構造が破壊されず、金属成分が炭素によるネットワーク構造中で活性金属を高分散で保持され、そのため高い脱硫活性を示すものと考えられる。
本発明に係る水素化脱硫触媒は、波長532nmのレーザーを用いたラマン分析により、アモルファスな炭素由来の1200〜1800cm−1の範囲のピーク強度[A]とモリブデンまたはタングステンの酸化物由来の850〜1050cm−1の範囲のピーク強度[B]の比([A]/[B])が1.0以上であることが好ましく、1.1以上であることがより好ましい。後述の実施例及び比較例にて用いた水素化脱硫触媒について、ラマン分析の結果及びピーク強度[A]、[Bを図1及び図2に示しておく。上記の比([A]/[B])が、1.0以上であると、炭素によるネットワーク構造中に活性金属が取り込まれ、1.0を下回ると、炭素によるネットワーク構造が形成されにくく、またネットワーク構造が形成されたとしても、ネットワーク構造の表面に活性金属が露出し、本発明の効果が得られにくくなるものと考えられる。
[炭化水素油の水素化脱硫方法について]
本発明の水素化脱硫触媒により脱硫化を図る対象となる、炭化水素油は、例えば、原油の常圧蒸留装置から得られる直留灯油または直留軽油、常圧蒸留装置から得られる直留重質油や残査油を減圧蒸留装置で処理して得られる減圧軽油または減圧重質軽油、脱硫重油を接触分解して得られる接触分解灯油または接触分解軽油、減圧重質軽油あるいは脱硫重油を水素化分解して得られる水素化分解灯油または水素化分解軽油、コーカー等の熱分解装置から得られる熱分解灯油または熱分解軽油等が挙げられ、沸点が180〜390℃の留分を80容量%以上含んだ留分である。該触媒を使用した水素化脱硫処理は、固定床反応装置に触媒を充填して水素雰囲気下、高温高圧条件で行なわれる。
本発明の触媒では、高い脱硫活性が得られるため、炭化水素油の水素化脱硫精製処理量を向上させることができる。しかも、脱窒素活性が高いため、窒素の含有量が多いような炭化水素油に適用できるなど、多種多様な原料を処理することが可能になる。
<炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法>
次に、本発明の炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法について説明する。
本発明に係る炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法は、アルミニウムを含む無機酸化物担体を準備する第1工程と、アルミニウムを含む無機酸化物担体に、モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と炭素成分とを含む含浸液を接触させる第2工程と、第2工程で含浸液と接触させた担体を100〜500℃で加熱処理して水素化脱硫触媒を得る第3工程を有する。以下、それぞれの工程について説明する。
<第1工程>
第1工程は、塩基性アルミニウム塩水溶液と酸性アルミニウム塩の水溶液を、pHが6.5〜9.5、好ましくは6.5〜8.5、より好ましくは6.8〜8.0になるように混合して無機酸化物の水和物を得る工程である。
アルミニウム以外の元素を含む無機複合酸化物の水和物を得る場合は、用いる金属塩のpHにより、酸性水溶液または塩基性水溶液のアルミニウム塩の水溶液に予め混合した後、前記pHの範囲になるように混合して、無機複合酸化物の水和物を得る。
前記担体において、ケイ素酸化物の含有量が高い担体を調製するには、アルミニウム塩中にケイ酸イオンを混合する際、ケイ酸イオンの溶解度が低下しケイ酸イオンが凝集しやすくなることから、ケイ素が均一に分散した担体が得られ難いおそれがある。そのため、他の金属イオンおよび/または金属塩を添加することでケイ酸イオンの凝集を抑制し、均一に分散状態を保つことができ、ケイ素酸化物含有量の高い担体を調製することが可能となる。
また、塩基性アルミニウム塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムなどが好適に使用される。また、酸性アルミニウム塩としては、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムなどが好適に使用され、チタン鉱酸塩としては、四塩化チタン、三塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニル、硝酸チタンなどが例示され、特に硫酸チタン、硫酸チタニルは安価であるので好適に使用される。また、リン酸塩源としては、亜リン酸イオンをも包含し、リン酸アンモニア、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸、亜リン酸などの水中でリン酸イオンを生じるリン酸化合物が使用可能である。
前記2種のアルミニウム塩水溶液を混合する際、通常40〜90℃、好ましくは50〜70℃に加温して保持し、この溶液の温度の±5℃、好ましくは±2℃、より好ましくは±1℃に加温した混合水溶液を、pHが6.5〜9.5、好ましくは6.5〜8.5、より好ましくは6.5〜8.0になるように、通常5〜20分、好ましくは7〜15分の間に連続添加し沈殿を生成させ、水和物のスラリーを得る。
ここで、塩基性アルミニウム塩水溶液への混合水溶液の添加に要する時間は、長くなると擬ベーマイトの他にバイヤライトやギブサイト等の好ましくない結晶物が生成することがあるので、15分以下が望ましく、13分以下が更に望ましい。バイヤライトやギブサイトは、加熱処理した時に比表面積が低下するので、好ましくない。
無機酸化物担体を生成する具体的な工程の一例を挙げておく。既述の無機酸化物の水和物のスラリーを所望の手法により熟成した後、洗浄して副生成塩を除き、アルミナを含む、あるいはアルミナやアルミナ以外のケイ素などの他の元素を含む水和物のスラリーを得る。この水和物のスラリーを例えば更に加熱熟成した後、慣用の手段により例えば加熱捏和して成型可能な捏和物とした後、押し出し成型などにより所望の形状に成型し、次いで例えば70〜150℃、好ましくは90〜130℃で加熱乾燥し、好ましくは更に例えば400〜800℃、好ましくは450〜600℃で、例えば0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間焼成して無機酸化物担体を得る。
<第2工程>
無機酸化物担体に、モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と炭素成分とを含む含浸液を接触させる。
金属成分の原料としては、例えば、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム、三酸化タングステン、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸コバルト、炭酸コバルト等が好適に使用される。
含浸液は、酸を用いてpHを4以下にして、金属成分を溶解させることが好ましい。pHが4を超えると溶解している金属成分の安定性が低下して析出する傾向にある。
リン化合物としては、好ましくは、オルトリン酸(以下、単に「リン酸」ともいう)、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、トリメタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸が用いられ、より好ましくは、オルトリン酸を用いることができる。
水素化脱硫触媒において、リン化合物は、酸化モリブデンに対して、酸化物換算で3〜25質量%含有されることが好ましく、5〜15質量%の範囲で含有されることがより好ましい。リン化合物の含有量が、酸化モリブデンに対して、25質量%より過度に超えると予備硫化済み水素化脱硫触媒の性能が低下する傾向にあり、3質量%より過度に小さいと含浸液の安定性が悪くなり好ましくない。
炭素成分としては、有機酸、有機添加剤等があげられる。有機酸としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)が使用でき、特に、クエン酸、リンゴ酸が好適に用いられる。有機添加剤としては、糖類(単糖類、二糖類、多糖類等)が用いられ、例えば、ブドウ糖(グルコース;C12)、果糖(フルクトース;C12)、麦芽糖(マルトース;C122211)、乳糖(ラクトース;C122211)、ショ糖(スクロース;C122211)等が好ましい糖類として挙げられる。これら糖類は、それぞれ単独で使用してもよく、またこれらの物質が混在していてもよい。より好ましくはグルコース、スクロースを用いることができる。
炭素成分は、第1の金属成分の酸化物(MOx)換算での含有量[MOx]に対して、炭素として質量比([C]/[MOx])が、既述のように0.10〜0.40の範囲にあることが好ましい。
なお、上記担体に、上記金属成分、炭素成分を含有させる方法は、特に限定されず、含浸法(平衡吸着法、ポアフィリング法、初期湿潤法等)、イオン交換法等の公知の方法を用いることができる。ここで、含浸法とは、担体に活性金属を含む含浸液を含浸させた後、加熱処理する方法である。含浸法では、金属成分を同時に担持することが好ましい。別々に金属を担持すると、脱硫活性が不充分になることがある。
<第3工程>
第2工程で含浸液と接触させて得られる金属成分を担持した担体を、100〜500℃、好ましくは105〜480℃、さらに好ましくは110〜470℃で、0.5〜10時間、好ましくは1〜8時間で加熱処理した後、本発明の水素化脱硫触媒を製造する。ここで焼成温度が100℃より過度に低いと、残存水分による操作性が悪くなり、また金属担持状態が均一になりにくいおそれがあり、500℃を過度に超えると、残存炭素成分の量が減少し炭素ネットワーク構造が形成されにくく効果が期待できなくなるおそれがあるので好ましくない。
[測定方法について]
後述のように、本発明の実施例及び比較例の各々における水素化脱硫触媒について、成分の含有量、比表面積及び性状に関する数値を測定しているが、これらの測定を行う方法について記載しておく。
<担体成分(アルミナ、シリカ、酸化リン)および金属成分(モリブデン、コバルト、ニッケル)の含有量の測定方法>
測定試料3gを容量30mlの蓋付きジルコニアボールに採取し、加熱処理(200℃、20分)させ、焼成(700℃、5分)した後、Na 2gおよびNaOH 1gを加えて15分間溶融した。さらに、HSO 25mlと水200mlを加えて溶解したのち、純水で500mlになるよう希釈して試料とした。得られた試料について、ICP装置(島津製作所(株)製、ICPS−8100、解析ソフトウェアICPS−8000)を用いて、各成分の含有量を酸化物換算基準(Al、SiO、P、MoO、NiO、CoO)で測定した。
<比表面積の測定方法>
測定試料を磁製ルツボ(B−2型)に約30ml採取し、300℃の温度で2時間加熱処理後、デシケータに入れて室温まで冷却し、測定用サンプルを得た。次に、このサンプルを1g取り、全自動表面積測定装置(湯浅アイオニクス社製、マルチソーブ12型)を用いて、試料の比表面積(m/g)をBET法にて測定した。
<細孔容積の測定方法>
水のポアフィリング法で細孔容積を測定した。
<X線解析の測定方法>(結晶形判別した手法)
測定試料を磁性ルツボ(B−2型)に約30ml採取し、110℃で12時間加熱して加熱処理させた後、デシケータに入れて室温まで冷却した。次に、冷却物を乳鉢で15分間粉砕した後、X線回折装置(理学電機(株)製、RINT1400)を用いて結晶形態を測定した。なお、本発明でいう結晶形態は、この測定結果から判定された形態(たとえば、γ−アルミナなど)を示す。
<ラマンスペクトルの測定方法>
レーザー波長532nmのレーザー励起によるラマンスペクトル測定を室温にて実施した。測定試料は、破砕した後、堀場製作所製LabRAMを用いて200から2000cm−1まで測定した。
[実施例]
無機酸化物担体の調製例と、含浸液の調製例と、各無機酸化物担体及び含浸液を用いた本発明の実施例である水素化脱硫触媒の調製例と、各無機酸化物担体及び含浸液を用いた比較例である水素化脱硫触媒の調製例について以下に記載する。
まず無機酸化物担体の調製例について記載する。
<無機酸化物担体Aの調製>
容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液(日揮触媒化成(株)製)9.09kgを入れ、イオン交換水で希釈して40.00kgとした後、濃度99質量%のグルコン酸ナトリウム(扶桑化学工業(株)製)60.0gとを加え、撹拌しながら60℃に加温し、濃度5質量%のグルコン酸ナトリウム含有アルミン酸ナトリウム水溶液(L1)を調製した。
また、濃度がAl換算で7質量%の硫酸アルミニウム水溶液(日揮触媒化成(株)製)14.29kgをイオン交換水25.71kgで希釈した硫酸アルミニウム水溶液を60℃に加温した硫酸アルミニウム水溶液(L2)を調製した。
次に、前記アルミン酸ナトリウム水溶液(L1)を撹拌しながら、これに前記硫酸アルミニウム水溶液(L2)を、10分間で添加して、Al濃度換算で3.8質量%のアルミナ酸化物水和物スラリーを調製した。このとき、アルミナ酸化物水和物スラリーのpHは7.2であった。
得られたアルミナ酸化物水和物スラリーを、撹拌しながら60℃で60分間熟成した後、平板フィルターを用いてしたアルミナ酸化物水和物スラリーを脱水した後、濃度0.3質量%のアンモニア水溶液1.5Lで洗浄した。洗浄後のケーキ状スラリーにAl濃度換算で10質量%になるようにイオン交換水で希釈してスラリー化した後、濃度15質量%のアンモニア水を添加してpH10.5に調製した。これを還流機付熟成タンクに移し、撹拌しながら95℃で10時間熟成した。熟成終了後のスラリーを脱水し、スチームジャケット付き双腕式ニーダーで練りながら加温し、所定の水分まで濃縮捏和した。得られた捏和物をスクリュー式押し出し成型機で直径が1.8mm、長さ3mmの円柱状に成型し、110℃で12時間加熱処理した後、電気炉で550℃、3時間焼成して無機酸化物担体(A)(以下、単に「担体A」ともいう。以下の調製例、実施例及び比較例についても同様である。)を調製した。
無機酸化物担体Aについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Bの調製>
担体Aの調製において、110℃で12時間加熱処理した後、電気炉での焼成温度を800℃とした以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Bを得た。
無機酸化物担体Bについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Cの調製>
担体Aの調製において、容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.91kg、イオン交換水39.20kgで希釈後、SiO濃度換算で5質量%のケイ酸ナトリウム(AGCエスアイテック(株)製;SiO濃度24質量%)溶液1.20kgを撹拌しながら添加し、60℃に加温して、塩基性アルミニウム塩水溶液を作成した。また、硫酸アルミニウム水溶液14.00kg、硫酸アルミニウムを希釈するイオン交換水25.2kgを用いたこと以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Cを得た。
無機酸化物担体Cについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Dの調製>
担体Aの調製において、容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、アルミン酸ナトリウム水溶液8.45kg、イオン交換水28.8kgで希釈後、4.20kgを撹拌しながら添加し、60℃に加温して、塩基性アルミニウム塩水溶液を作成した。また、硫酸アルミニウム水溶液13.29kg、硫酸アルミニウムを希釈するイオン交換水23.91kgを用いたこと以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Dを得た。
無機酸化物担体Dについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Eの調製>
容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、Al濃度換算で22質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液8.64kgを入れ、イオン交換水29.4kgで希釈後、濃度100質量%のグルコン酸ナトリウム57.0gとを加え、撹拌しながら60℃に加温し、濃度5質量%のグルコン酸ナトリウム含有アルミン酸ナトリウム水溶液(L3)を調製した。また、硫酸アルミニウム水溶液13.57kgを24.4kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液と、TiO濃度換算で33質量%の硫酸チタニル(テイカ(株)製)0.46kgを2.54kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合し、60℃に加温して、混合水溶液(L4)を作成した。
次に、前記アルミン酸ナトリウム水溶液(L3)を撹拌しながら、これに前記硫酸アルミニウム水溶液(L4)を、10分間で添加して、Al濃度換算で3.8質量%のアルミナチタニア酸化物水和物スラリーを調製した以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Eを得た。
無機酸化物担体Eについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Fの調製>
容量が100Lのスチームジャケット付のタンクに、アルミン酸ナトリウム水溶液8.91kgを入れ、イオン交換水30.3kgで希釈後、グルコン酸ナトリウム59.0gとを加え、撹拌しながら60℃に加温し、濃度5質量%のグルコン酸ナトリウム含有アルミン酸ナトリウム水溶液(L5)を調製した。また、硫酸アルミニウム水溶液14.00kgを25.2kgのイオン交換水で希釈した酸性アルミニウム塩水溶液と、硫酸チタン0.18kgを1.02kgのイオン交換水に溶解したチタニウム鉱酸塩水溶液とを混合し、60℃に加温して、混合水溶液(L6)を作成した。
次に、前記アルミン酸ナトリウム水溶液(L5)を撹拌しながら、これに前記硫酸アルミニウム水溶液(L6)を、10分間で添加して、Al濃度換算で3.8質量%のアルミナチタニア酸化物水和物スラリーを調製した以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Fを得た。
無機酸化物担体Fについて、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
<無機酸化物担体Gの調製>
担体Aの調製において、110℃で12時間加熱処理した後、電気炉での焼成温度を950℃とした以外は担体Aと同様の調製を行い、担体Gを得た。
無機酸化物担体Gは、X線解析による結晶形態、比表面積の測定結果を表1に示す。
なお、前記担体の細孔容積の測定結果については、表1には記載していないが、担体A及びDは0.78ml/g、担体B、C及びGは0.76ml/g、担体Eは0.75ml/g、担体Fは0.74ml/gであった。
<含浸液a1の調製>
三酸化モリブデン(Climax(株)製;MoO濃度99.9質量%)169.9gと炭酸コバルト((株)田中化学研究所製;CoO濃度61質量%)70.1gとを、イオン交換水400mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸(関東化学(株)製;P濃度62質量%)42.0gおよびクエン酸(関東化学(株)製:、純度99.9質量%)64.3gとグルコン酸(関東化学(株)製、純度50質量%)147.8gを加えて溶解させ、含浸液a1を調製した。
<含浸液a2の調製>
三酸化モリブデン162.0gと炭酸コバルト34.6gとを、イオン交換水400mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸34.3gおよびクエン酸31.7gとグルコン酸140.8gを加えて溶解させ、含浸液a2を調製した。
<含浸液a3の調製>
三酸化モリブデン166.7gと炭酸コバルト59.3gとを、イオン交換水400mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸35.3gおよびクエン酸54.3gとグルコン酸144.9gを加えて溶解させ、含浸液a3を調製した。
<含浸液a4の調製>
三酸化モリブデン171.9gと炭酸コバルト99.1gとを、イオン交換水400mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸24.3gおよびクエン酸90.8gとグルコン酸149.5gを加えて溶解させ、含浸液a4を調製した。
<含浸液a5の調製>
クエン酸の量を85.7gに、グルコン酸の量を108.2gに変化させた他は、含浸液a1と同様にして含浸液a5を調製した。
<含浸液a6の調製>
クエン酸の量を34.3gに、グルコン酸の量を59.0gに変化させた他は、含浸液a1と同様にして含浸液a6を調製した。
<含浸液a7の調製>
グルコン酸の量を29.6gに変化させた他は、含浸液a1と同様にして含浸液a7を調製した。
<含浸液a8の調製>
クエン酸の量を107.1gに、グルコン酸の量を147.8gに変化させた他は、含浸液a1と同様にして含浸液a8を調製した。
<含浸液a9の調製>
三酸化モリブデン159.3gと炭酸コバルト20.4gとを、イオン交換水400mlに懸濁させ、この懸濁液を95℃で5時間液容量が減少しないように適当な還流措置を施して加熱した後、リン酸33.7およびクエン酸18.7gとグルコン酸138.5gを加えて溶解させ、含浸液a9を調製した。
<含浸液bの調製>
グルコン酸を酒石酸(関東化学(株)製;酒石酸濃度99質量%)73.9gに変更した他は、含浸液a1と同様にして含浸液bを調製した。
<含浸液c1の調製>
グルコン酸の代わりにグルコース(関東化学(株)製、純度98質量%)74.7gを用いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液c1を調製した。
<含浸液c2の調製>
金属種をコバルトからニッケルに変更し、炭酸ニッケル(正同化学工業(株)製;NiO濃度55質量%)77.9gを変化させた他は、含浸液c1と同様にして含浸液c2を調製した。
<含浸液c3の調製>
コバルト量を炭酸コバルト55.6gに変更し、炭酸ニッケル16.1gを追加した他は、含浸液c1と同様にして含浸液c3を調製した。
<含浸液dの調製>
グルコン酸の代わりにスクロース(関東化学(株)製、純度99質量%)73.9gを用いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液dを調製した。
<含浸液eの調製>
クエン酸の代わりにリンゴ酸(関東化学(株)製、純度98質量%)65.0gを用いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液eを調製した。
<含浸液fの調製>
リン酸の添加を除いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液fを調製した。
<含浸液gの調製>
クエン酸の量を107.1gにグルコン酸の添加を除いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液gを調製した。
<含浸液hの調製>
グルコン酸の代わりにグルコース74.7gを用い、クエン酸の添加を除いた他は、含浸液a1と同様にして含浸液hを調製した。
<含浸液iの調製>
有機物を用いない他は、含浸液a1と同様にして含浸液iを調製した。
<実施例1:水素化脱硫触媒の調製>
調製した含浸液a1を、担体Aの細孔容積を全部埋める容積に相当する容量になるよう水分を調整した。担体Aの細孔容積は既述のように0.78ml/gであることから、500gの担体Aに対して調整すべき含浸液a1の容量は390ml(0.78ml/g×500g)である。次に、容量調整した含浸液a1を、500gの担体Aに噴霧含浸させた後、120℃で2時間加熱処理して、水素化脱硫触媒(以下、単に「触媒」ともいう。以下の実施例についても同様である。)を得た。得られた触媒の性状を表1に示す。
Figure 2016007552

<実施例2〜実施例18:水素化脱硫触媒の調製>
既述のようにした調製した担体の種類(調製例)と含浸液の種類(調製例)とを表1のように組み合わせ、その他は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例18の触媒を調製した。得られた触媒の性状を表1に示す。
<比較例1〜比較例10:水素化脱硫触媒の調製>
既述のようにした調製した担体の種類(調製例)と含浸液の種類(調製例)とを表1のように組み合わせ、その他は実施例1と同様にして、比較例1、比較例3〜比較例10の触媒を調製した。また含浸液iを500gの担体Aに噴霧含浸させた後、500℃で2時間加熱処理した他は比較例1と同様にして比較例2の触媒を調製した。得られた触媒の性状を表1に示す。
なお、上記の触媒群の代表として実施例3の触媒及び比較例3の触媒について、ラマン分析の結果及びピーク強度[A]及びピーク強度[B]を図1及び図2に示しておく。
<確認試験>
(確認試験の方法)
実施例1の触媒を固定床反応装置に充填し、触媒に含まれている酸素原子を脱離させて活性化するために、予備硫化処理した。この予備硫化処理は、硫黄化合物を含む液体または気体を200℃〜400℃の温度、常圧〜100MPaの水素圧雰囲気下の管理された反応容器中で流通させることによって行われる。この確認試験においては、硫黄化合物を含む石油蒸留物、それにジメチルサルファイド、ジメチルジスルフィドや二硫化炭素等の硫化剤を加えたもの、あるいは硫化水素を200〜400℃、常圧あるいはそれ以上の水素分圧の水素雰囲気化で予備硫化処理を行った。
次いで、固定床流通式反応装置内に、直留軽油(15℃における密度0.8468g/cm、硫黄分1.13質量%、窒素分0.083質量%)を150ml/時間の速度で供給して水素化脱硫処理を行い、水素化精製を行なった。その際の反応条件は、水素分圧が4.5MPa、液空間速度が1.0h−1、水素油比が250Nm/klである。そして反応温度を300〜360℃の範囲で変化させ、各温度における精製油中の硫黄分析と窒素分析を行い、精製油中の硫黄分が8ppmになる温度および窒素分が1ppmになる温度をそれぞれ求めた。
そして実施例2〜実施例18及び比較例1〜比較例10における各触媒についても同様の確認試験を行った。各触媒を用いた水素化精製処理において、精製油中の硫黄分が8ppmになる温度(反応温度)および窒素分が1ppmになる温度を表1に示す。
(確認試験の評価結果)
実施例1〜実施例18の触媒を用いた場合には、精製油中の硫黄分が8ppmになる反応温度は、340〜349℃であり、いずれの触媒においても350℃を下回っている。
一方、比較例1〜比較例8の触媒を用いた場合には、上記の反応温度は、350〜360℃であって、いずれの触媒においても350℃以上であり、実施例1〜実施例18の触媒を用いた場合に比べて明らかに反応温度が高い。従って、実施例1〜実施例18の触媒の脱硫活性は、比較例1〜比較例8の触媒の脱硫活性に比べて高いことが分かる。
また、精製油中の窒素分が1ppmになる反応温度は、実施例1〜実施例18の触媒を用いた場合には、300〜319℃であり、何れの触媒においても320℃を下回っている。
一方、比較例1〜比較例8の触媒を用いた場合には、上記の反応温度は、320〜330℃であって、いずれの触媒においても320℃以上であり、実施例1〜実施例18の触媒を用いた場合に比べて明らかに反応温度が高い。従って、実施例1〜実施例18の触媒の脱窒素活性は、比較例1〜比較例8の触媒の脱窒素活性に比べて高いことがわかる。
このように実施例の触媒と比較例の触媒とにおいて脱硫活性および脱窒素活性に差異が生じている要因について考察してみる。先ず比較例1、比較例2、比較例5、比較例6及び比較例8の各触媒の性状を見てみると、既述のラマン分析におけるスペクトルピークの吸光度の比(A/B)が本発明の下限値として規定している1.0を下回っている。従って、これらの触媒においては、炭素のネットワーク構造が十分に形成されていないと考えられ、このため各実施例の触媒に比べて脱硫活性が低くなっている。比較例2の触媒については、含浸液に接触させた触媒の焼成温度が500℃と高いため、炭素成分が飛散して全金属成分の酸化物換算の含有量に対する炭素成分の含有量の比が0.0になっている。
比較例7及び比較例9の触媒については、ラマン分析におけるスペクトルピークの吸光度の比(A/B)が1.0よりも大きいが、全金属成分の酸化物換算の含有量に対する炭素成分の含有量の比が本発明の上限値として規定している0.4よりも大きい。これらの触媒においては、含浸液の粘度が高くなって含浸液が担体の細孔に十分行き渡らず、脱硫活性が低下しているのではないかと考えられる。
比較例10の触媒は、担体の比表面積が190m/gとかなり小さく、本発明の下限値として規定している200m/gを下回っており、金属成分の凝集の程度が大きくなり、脱硫活性が低下していると考えられる。
これに対して、実施例1〜実施例18の各触媒においては、ラマン分析におけるスペクトルピークの吸光度の比(A/B)が1.0以上であり、全金属成分の酸化物換算の含有量に対する炭素成分の含有量の比が0.10〜0.40の範囲にあるため、炭素によるネットワーク構造が形成されて、このネットワーク構造の中に活性金属が高い分散状態で取り込まれていると考えられる。そして担体の比表面積についても200〜400m/gの範囲にあって適切化されていることと相まって、従って実施例1〜実施例18の各触媒は、高い脱硫活性が発揮されている。
本発明の水素化脱硫触媒は、炭化水素油を高度に水素化脱硫することができるため産業上きわめて有用である。

Claims (9)

  1. アルミニウムを含む無機酸化物担体と、モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と、周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と、炭素成分と、からなる炭化水素油の水素化脱硫触媒であって、
    (a)前記無機酸化物単体の比表面積が200〜400m/gの範囲にあり、
    (b)前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算の含有量 [MOx]に対する、前記炭素成分の含有量 [C]の比([C]/[MOx])が0.10〜0.40の範囲にあり、
    (c)532nmの波長レーザーを用いるラマン分析により1400〜1800cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Aと850〜1050cm−1の範囲にあるスペクトルピークの吸光度Bとの比(A/B)が1.0以上である、
    ことを特徴とする炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  2. 前記無機酸化物担体が、アルミニウム酸化物またはアルミニウムとチタニウム、ケイ素、リン、ジルコニウム、マグネシウムおよびホウ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素とからなる無機複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  3. 前記周期表第VIII族から選ばれる前記第2の金属成分が、コバルト、クロムおよびニッケルから選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  4. 第1の金属成分及び第2の金属成分の総含有量が、水素化脱硫担体100質量部に対して5〜40質量部の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  5. 前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算における含有量 [MOx]に対する、周期表第VIII族から選ばれる前記第2の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/[MOx])が0.10〜0.50の範囲にあることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  6. 前記炭素成分の供給源が、2種以上の有機酸であるか、または有機酸と有機添加剤とからなる有機化合物群であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒。
  7. 炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法であって、
    (1)アルミニウムを含む無機酸化物担体を準備する工程、
    (2)モリブデン及びタングステンの少なくとも一方である第1の金属成分と、周期表第VIII族から選ばれる少なくとも1種の第2の金属成分と、炭素成分と、を含み、前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算の含有量 [MOx]に対する、前記炭素成分の含有量 [C]の比([C]/[MOx])が0.10〜0.40の範囲にあり、かつ前記第1の金属成分の酸化物(MOx)換算における含有量 [MOx]に対する、周期表第VIII族から選ばれる前記第2の金属成分の酸化物(MO)換算における含有量 [MO]の比([MO]/[MOx])が0.10〜0.50の範囲になるように前記第1の金属成分、第2の金属成分および炭素を担持する工程、
    (3)前記(2)の工程により得られた担体を100〜500℃の温度で加熱処理して水素化脱硫触媒を得る工程、
    を有することを特徴とする炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法。
  8. 前記炭素成分の供給源が、2種以上の有機酸であるか、または有機酸と有機添加剤とからなる有機化合物群であることを特徴とする請求項7に記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒の製造方法。
  9. 請求項1ないし6のいずれか一つに記載の炭化水素油の水素化脱硫触媒に、水素存在下で炭化水素油を接触させることを特徴とする炭化水素油の水素化脱硫方法。
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