JP2016006491A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材の厚みが大きくて剛性が高い場合でも、トナー像の転写に伴うトナー像の飛び散りが発生し難い画像形成装置を提供する。【解決手段】中間転写ベルト40を張架するテンションローラ41を中間転写ベルト40に向かって付勢して中間転写ベルト40に張力を付与する加圧ばね41sと、ニップ部よりも中間転写ベルト40の回転方向上流側にてニップ部に隣接して配置され中間転写ベルト40の内側面を弾性的に押圧するバックアップシート55と、を備え、バックアップシート55の中間転写ベルト40に対する押圧力は、加圧ばね41sが中間転写ベルト40に付与する張力よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写ベルトを有する画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置として、中間転写方式のものが広く普及している。この中間転写方式の画像形成装置では、二次転写内ローラに支持された中間転写ベルトと二次転写ローラのニップ部で記録材を挟持搬送して二次転写ローラに転写電圧を印加することにより中間転写ベルトのトナー像を記録材へ転写する。
中間転写方式の画像形成装置では、二次転写ローラに電圧を印加して中間転写ベルトから記録材へトナー像を転写する場合、ニップ部よりも中間転写ベルト回転方向上流で中間転写ベルトに記録材を重ね合せてニップ部へ搬送することが好ましい。中間転写ベルトと記録材との間の電位差を小さく保って両者間の放電に起因する画像不良を軽減できるからである。
また、例えば、ニップ部よりも中間転写ベルト回転方向上流に、硬質樹脂又は金属の剛性の高い板状部材を配置した中間転写方式の画像形成装置が知られている(特許文献1)。この画像形成装置では、中間転写ベルト回転方向の上流に記録材の搬送方向と平行な中間転写ベルト面を形成して記録材を中間転写ベルトに重ね合せている。
特開2002−82543号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の画像形成装置では、記録材の厚みが大きくて剛性が高い場合、記録材の後端部分でトナー像の転写時に放電が発生し易くなって画像不良を引き起こすことが判明した。特に、板状部材が中間転写ベルトに当接する位置とニップ部との間で記録材が中間転写ベルトに重ね合わせられるように記録材のガイド部材が配置されていると、放電に起因する画像不良が発生し易くなる。
本発明は、記録材の厚みが大きくて剛性が高い場合でも、記録材の後端部分における放電に起因する画像不良を軽減できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、中間転写ベルトと、トナー像を形成して前記中間転写ベルトに担持させるトナー像形成部と、前記中間転写ベルトを張架する張架ローラを前記中間転写ベルトに向かって付勢して前記中間転写ベルトに張力を付与する付勢部材と、前記中間転写ベルトの内側面に当接する支持ローラと、前記支持ローラとの間で前記中間転写ベルトを挟持してニップ部を形成する回転体と、前記回転体と前記支持ローラとの間に電圧を印加し、前記ニップ部を搬送される記録材に前記ニップ部でトナー像を転写する電源と、前記ニップ部よりも記録材の搬送方向上流側に設けられ、記録材を前記ニップ部へ案内するガイド部と、前記ニップ部よりも前記中間転写ベルトの回転方向上流側にて前記ニップ部に隣接して配置され前記中間転写ベルトの内側面を弾性的に押圧する押圧部材と、を備え、前記押圧部材の前記中間転写ベルトに対する押圧力は、前記付勢部材が前記中間転写ベルトに付与する張力よりも大きいことを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、ガイド部材を抜けた記録材の後端が中間転写ベルトに接触した際の中間転写ベルトの振動振幅と衝撃の両方が、押圧部材によって軽減される。このため、記録材の厚みが大きくて剛性が高い場合でも、記録材の後端部分における放電に起因する画像不良を軽減できる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の構成の説明図である。 従来の画像形成装置のガイド部の説明図であり、(a)はガイド部により記録材が案内される状態、(b)はガイド部から記録材が抜け出た状態である。 第1の実施形態に係るバックアップシートの配置の説明図である。 第1の実施形態に係るバックアップシートの取り付け状態の斜視図である。 第1の実施形態に係るバックアップシートの厚みごとの変位量と押圧力との関係の説明図である。 第2の実施形態におけるバックアップローラの配置の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
(画像形成装置)
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト40の上向き面に沿ってプロセスカートリッジの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。本実施形態では、画像形成装置100は、例えば、画像形成部PY、PM、PC、PKと、中間転写ユニット50と、二次転写ベルトユニット36と、定着装置60と、記録材カセット31等を備えている。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。
中間転写ベルト40に転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ二次転写される。記録材Pは、記録材カセット31から取り出されて、分離ローラ32で1枚ずつに分離されて、レジストローラ13へ送り込まれる。レジストローラ13は、中間転写ベルト40のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。
二次転写ベルトユニット36は、二次転写内ローラ42に内側面を支持された中間転写ベルト40に当接して二次転写部T2を形成している。二次転写ローラ10に電圧が印加されることで、中間転写ベルト40上のトナー像が二次転写部T2を搬送される記録材Pへ二次転写される。
四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、搬送ベルト61に搬送されて定着装置60へ送り込まれ、定着装置60で加熱加圧を受けて表面に画像を定着される。定着装置60は、ヒータ60cを設けた定着ローラ60aと加圧ローラ60bが形成するニップで所定の加圧力と熱量を与えて記録材Pにトナー像を溶融固着させる。
(画像形成部)
画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像装置5Y、5M、5C、5Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部PYについて説明し、他の画像形成部PM、PC、PKに関する重複した説明を省略する。
画像形成部PYは、感光ドラム1Yを囲んで、帯電装置3Y、露光装置4Y、現像装置5Y、一次転写ローラ6Y、ドラムクリーニング装置7Yを配置している。感光ドラム1Yは、アルミニウム製シリンダの外周面に感光層を形成しており、所定のプロセススピードで矢印A方向に回転する。
帯電装置3Yは、感光ドラム1Yを一様な負極性の電位に帯電させる。露光装置4Yは、画像データを走査線に展開した画像信号に基づいて発生させたレーザービームを回転ミラーで走査して感光ドラム1Yの表面に画像の静電潜像を書き込む。
現像装置5Yは、マイナスに帯電させたトナーを感光ドラム1Yの静電潜像に移転させて、静電潜像をトナー像に現像する。第1の実施形態では、記録材Pに転写された各色トナー像は、それぞれ最大反射濃度が1.5〜1.7程度である。最大反射濃度におけるトナー像のトナー載り量は、0.4〜0.6mg/cm程度である。現像剤補給部51Yは、画像形成に伴って現像装置5Yから取り出されただけのトナーを現像装置5Yに補給する。
一次転写ローラ6Yは、中間転写ベルト40を押圧して、感光ドラム1Yと中間転写ベルト40の間に一次転写部を形成する。一次転写ローラ6Yに正極性の直流電圧を印加することで、感光ドラム1Yに担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト40へ転写される。
ドラムクリーニング装置7Yは、感光ドラム1Yにクリーニングブレードを摺擦させて、感光ドラム1Yの表面に付着した転写残トナーを回収する。
(中間転写ユニット)
中間転写ユニット50は、中間転写ベルト40と、ガイド部16と、バックアップシート55等を備えている。
(中間転写ベルト)
中間転写ベルト40は、駆動ローラ43、テンションローラ41、および二次転写内ローラ42に張架され、駆動ローラ43に駆動されて矢印G方向へ250〜300[mm/sec]の回転速度で回転する。
中間転写ベルト40は、厚さ70μmのポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂材料の基層の上に厚さ120〜180μmのゴム材料の弾性層を配置し、弾性層の上に厚さ5〜10μmの表層を配置して、厚みが200〜250μmである。ゴム材料は、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等である。表層は、中間転写ベルト40の表面へのトナーの付着力を小さくして、二次転写部T2でトナーを記録材Pへ転写し易くする。中間転写ベルト40は、各層において帯電防止剤のカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10〜1×1014[Ω・cm]に調整してある。
表層は、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の1種類の樹脂材料で形成してもよい。弾性材ゴム、エラストマー、ブチルゴム等の弾性材料を2種類以上混合し、表面エネルギーを小さくして潤滑性を高めるフッ素樹脂等の粉体粒子を1種類あるいは2種類以上、または粒径を異ならした紛体粒子を分散させて使用してもよい。
テンションローラ41は、回転軸の両端に配置した加圧ばね41sによって中間転写ベルト40に向かって突き出すように付勢されて、中間転写ベルト40に搬送方向で20〜50N(約2〜5kgf)程度のほぼ一定の張力を付与する。ベルトクリーニング装置44は、中間転写ベルト40にクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト40の表面の転写残トナーを回収する。
(ガイド部)
ガイド部16は、第1のガイド部材の一例である下ガイド15と、第2のガイド部材の一例である上ガイド14とを備えている。上ガイド14及び下ガイド15は、記録材Pがレジストローラ13から二次転写部T2へ搬送されるまでの記録材Pの搬送パスを形成する。下ガイド15は、中間転写ベルト40の外周側に配置され、記録材Pが中間転写ベルト40の表面から離れていく挙動を規制する。上ガイド14は、中間転写ベルト40及び下ガイド15の間に配置され、記録材Pが中間転写ベルト40の表面へ近付いてくる挙動を規制する。
上ガイド14及び下ガイド15は、二次転写部T2よりも記録材Pの搬送方向上流側に設けられ、記録材Pを二次転写部T2に案内して中間転写ベルト40の表面の所定位置に重ね合わせる。
以上説明したように、トナー像形成部の一例である画像形成部PYは、トナー像を形成して中間転写ベルト40に担持させる。
付勢部材の一例である加圧ばね41sは、張力付与部及び張架ローラの一例であるテンションローラ41の両端を中間転写ベルト40に向かって付勢して中間転写ベルト40に張力を付与する。
支持ローラの一例である二次転写内ローラ42は、中間転写ベルト40の内側面に当接して中間転写ベルト40の湾曲面を形成する。
回転体の一例である二次転写ベルト12は、二次転写内ローラ42との間に中間転写ベルト40を挟持してニップ部の一例である二次転写部T2を形成する。
電源の一例である二次転写電源11は、二次転写部T2を搬送される記録材Pにトナー像を転写するために二次転写ベルト12と二次転写内ローラ42との間に電圧を印加する。
上ガイド14は、二次転写部T2よりも中間転写ベルト40の回転方向上流で中間転写ベルト40に記録材Pを重ね合わせるように二次転写部T2へ給送される記録材Pを案内する。上ガイド14は、バックアップシート55の中間転写ベルト40に対する当接位置よりも二次転写部T2に近い中間転写ベルト40から離間した位置で記録材Pの後端の拘束を解放するように配置されている。
(二次転写ベルトユニット)
図1に示すように、二次転写ベルトユニット36は、二次転写ベルト12に記録材Pを担持させて二次転写部T2を通過させる。二次転写ベルト12を用いることで、二次転写部T2におけるトナー像の転写後、中間転写ベルト40からの記録材Pの分離が容易になり、記録材Pを安定して定着装置60へ搬送することができる。
二次転写ベルトユニット36は、二次転写ローラ10、搬送面形成ローラ21、テンションローラ22、及び駆動ローラ23に二次転写ベルト12を掛け回して構成される。二次転写ベルト12は、駆動ローラ23に駆動されて矢印B方向に回転する。
二次転写ベルト12は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10〜1×1014[Ω・cm]に調整した樹脂材料で形成されている。二次転写ベルト12は、単層構造で厚みは0.07〜0.1mmである。二次転写ベルト12は、引っ張り試験法(JIS K 6301)で測定したヤング率の値が100MPa以上10GPa未満である。
二次転写ローラ10は、ステンレス丸棒の芯金10aの外周にイオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層10bを配置して外径24mmに形成されている。二次転写ローラ10は、弾性層10bの表面粗さRz=6.0〜12.0[μm]である。常温常湿環境(N/N:23℃、50%RH)にて2kVを印加して測定した抵抗値が1×10〜1×10[Ω]である。弾性層10bのAsker−C硬度は30〜40程度である。
二次転写内ローラ42は、二次転写部T2を通過する中間転写ベルト40の内側面を支持する。二次転写ローラ10は、二次転写ベルト12を押圧して、二次転写内ローラ42に支持された中間転写ベルト40と二次転写ベルト12との間にトナー像の二次転写部T2を形成する。二次転写ローラ10には、出力電流が可変の二次転写電源11が接続される。二次転写電源11は、一例として+40〜60μAの転写電流が流れるように出力電圧を自動調整する。二次転写電源11は、二次転写ローラ10に転写電圧を印加して、中間転写ベルト40に担持されたトナー像を二次転写ベルト12上の記録材Pへ二次転写させる。トナー像の二次転写に伴って二次転写電源11から供給された静電気力によって、記録材Pは、二次転写ベルト12へ吸着される。
二次転写ローラ10の下流に配置された搬送面形成ローラ21は分離ローラを兼ねている。二次転写ベルト12上の記録材Pは、搬送面形成ローラ21に到達した後、搬送面形成ローラ21の周面に沿った二次転写ベルト12の湾曲面で、二次転写ベルト12から曲率分離する。二次転写ベルト12から曲率分離した記録材Pは、搬送ベルト61に搬送されて定着装置60に送り込まれる。分離爪33は、二次転写ベルト12から分離した記録材Pが二次転写ベルト12に再び静電的に巻きつくのを防ぐ。
搬送面形成ローラ21の下流に配置されたテンションローラ22は、両端を加圧ばねで二次転写ベルト12に向かって突き出す方向に付勢されて、二次転写ベルト12に所定の張力を付与している。
以上説明したように、転写ベルトの一例である二次転写ベルト12は、記録材Pを担持して搬送する。転写ローラの一例である二次転写ローラ10は、二次転写内ローラ42との間に中間転写ベルト40と二次転写ベルト12とを挟持する。転写ベルト張架ローラの一例である搬送面形成ローラ21は、二次転写ローラ10よりも二次転写ベルト12の回転方向下流で二次転写ベルト12を張架する。
(強抜け現象)
図2はガイド部16による記録材Pのガイド状態の説明図である。図1に示すように、二次転写部T2の電界が強すぎると、放電によりトナーには逆極性の電荷が飛び込んで電荷量が0近傍になる。電荷量が0近傍になったトナーは、記録材P上へ転写されず、放電位置で画像が白く抜けてしまう。これを白抜け現象と呼ぶ。白抜け現象は、二次転写部T2にかけられる電界が強ければ強いほど起こりやすいため、強抜け現象と呼ばれる。
強抜け現象は、トナーの負荷を受けた状態によってレベル差がある。トナーに混合されている外添剤は、トナーと他の物体の付着力を下げる役割も持っている。このため、現像剤の攪拌に伴ってトナーの受ける負荷が累積して外添剤が剥がれ落ちたトナーは、中間転写ベルト40との付着力が上がり、強抜け現象がより顕在化する。そこで、記録材Pへ画像を形成しない非画像形成時に現像装置5Y内の現像剤を感光ドラム1Yへ排出して、トナーの負荷累積を避ける制御が提案された。現像装置5Y内の攪拌が進んだトナーを排出して、新しいトナーを補給することで、トナーの状態を良好に保って強抜け現象の発生を抑制する。しかし、現像装置5Y内のトナーを排出することは、不必要なトナー消費量の増加につながるため、画像形成装置100のランニングコストが増大する。
また、強抜け現象は、二次転写部T2の電界が強い時に発生する。そこで、トナー像を記録材Pへ転写する際に二次転写ローラ10に印加する転写電圧の絶対値を小さくすることが提案された。しかし、転写電圧の絶対値を小さくすると、転写電流が不足して高濃度の画像領域を十分に二次転写できなくなり、記録材P上に形成される高濃度画像の画質が損なわれる可能性が高まる。
ところで、二次転写部T2近傍の中間転写ベルト40の振動は、出力画像の品質に大きく影響している。図2(b)に示すように、強抜け現象の原因となる放電は、中間転写ベルト40のトナー像担持面と記録材Pの表面との間に空隙Sがあると発生し易い。二次転写部T2の近傍で中間転写ベルト40が振動していると、中間転写ベルト40のトナー像担持面と記録材Pの表面との間に微小な空隙Sが発生し易くなって、強抜け現象が顕著になる。このため、テンションローラ41の両端に配置された加圧ばね41sのばね係数を高くして中間転写ベルト40の張力を高めると、中間転写ベルト40の振動が抑制されて強抜け現象が発生しにくくなる。
そして、特許文献1に示されるように、二次転写部T2の近傍の中間転写ベルト40の裏面にベルト案内部材を当接させると、二次転写部T2の近傍における中間転写ベルト40の振動が抑制される。二次転写部T2近傍にベルト案内部材を設けて中間転写ベルト40の回転方向を変更することで、二次転写部T2の近傍における中間転写ベルト40の振動が軽減される。その結果、二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pのトナー像に強抜け現象が発生しにくくなり、出力画像に観察される放電の痕跡が減って、出力画像の品質が高められる。
しかし、ベルト案内部材の剛性が高すぎると、厚みの大きな記録材Pや剛性の高い記録材Pで画像形成を行った際に、二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pのトナー像に飛び散りが発生し易くなることが判明した。
図2(a)に示すように、記録材Pが上ガイド14でガイドされている間は、ベルト案内部材の剛性が高くても、中間転写ベルト40にショックは発生しない。しかし、ベルト案内部材の剛性が高すぎると、図2(b)に示すように、記録材Pの後端が上ガイド14を抜けて中間転写ベルト40に接触したタイミングでショックが発生して、中間転写ベルト40に担持されたトナー像に飛び散りが発生することがある。
そこで、第1の実施形態では、中間転写ベルト40の内側面を支持するバックアップシート55に弾性、即ちばね力を持たせて、記録材Pの後端が上ガイド14を抜けて中間転写ベルト40に接触した際のショックを緩和している。
(バックアップシート)
図3はバックアップシートの配置の説明図である。図4はバックアップシート55の取り付け状態の斜視図である。図5はバックアップシート55の厚みと変位量(たわみ量)と押圧力との関係の説明図である。
図3に示すように、第1の実施形態では、二次転写内ローラ42の上流側に、中間転写ベルト40の振動を防止する押圧部材としてのバックアップシート55を設けている。二次転写部T2の上流側の中間転写ベルト40の裏面に、弾性的に湾曲して先端側の片面を中間転写ベルト40に当接させたバックアップシート55が配置されている。
ここで、図4に示すように、画像形成装置100の中間転写ユニット50は、一対のフレーム部材の一例である側板57と、片持ち支持部材の一例である支持部材56と、調整機構70と、を備えている。側板57は、中間転写ベルト40の回転方向に直角な幅方向に中間転写ベルト40を挟んで配置され、テンションローラ41と二次転写内ローラ42とを支持する。支持部材56は、中間転写ベルト40に対するバックアップシート55の当接位置よりも中間転写ベルト40の回転方向上流側に二次転写内ローラ42と平行に配置され、側板57に支持されてバックアップシート55を片持ち支持する。バックアップシート55は、両面テープによる貼り付けで支持部材56に取り付けられる。
調整機構70は、支持部材56の側板57に対する支持位置を調整及び固定可能になっており、支持位置を調整することにより、バックアップシート55が中間転写ベルト40の内側面を弾性的に押圧する押圧力を調整可能である。調整機構70は、側板57に対して昇降可能な昇降ブロック58と、調整ナット59とを備えている。そして、支持部材56の両端は、非回転の昇降ブロック58に固定されて、側板57に対して高さ位置を調整可能に固定されている。上下の調整ナット59を緩めて昇降ブロック58を移動させて再度締め付けることで、側板57に支持部材56が固定される。
バックアップシート55は、弾性板部材であって、固定端部55aと、自由端部55bと、を有して、固定端部55aが支持部材56によって支持されることで片持ち支持される。固定端部55aは、中間転写ベルト40の回転方向上流側に設けられている。自由端部55bは、中間転写ベルト40の回転方向下流側に設けられ、中間転写ベルト40の内側面に当接して弾性的に押圧する。
バックアップシート55は、厚み0.4〜0.6mm程度のポリエステル等の樹脂材料から成る弾性板部材である。バックアップシート55の二次転写内ローラ42に沿った長さは330〜380mmである。バックアップシート55は、片持ち支持された弾性板がたわむ力によって中間転写ベルト40に押し付けられているので、押圧力が大きいほど中間転写ベルト40の振動を防止して強抜け現象を抑制する効果が大きくなる。
バックアップシート55は、たわんだ状態でも自由端部55bの先端が二次転写内ローラ42に接触しないように配置されている。バックアップシート55の先端は、二次転写内ローラ42と中間転写ベルト40が接触する位置から回転方向の上流側へ3〜15mm離した位置で中間転写ベルト40の裏面(内周面)に接触している。具体的には、バックアップシート55の自由端部55bの先端は、二次転写内ローラ42と中間転写ベルト40が接触する位置から回転方向の上流側へ7〜8mm(振れは公差分)離した位置で中間転写ベルト40の裏面に接触している。
図3に示すように、中間転写ベルト40の張り面にバックアップシート55の自由端部55bの先端を接触させている。バックアップシート55の片持ち長さ及び昇降ブロック58の高さを調整して、バックアップシート55が無い時に対して張り面が距離Dだけ外側へ突き出すようにしている。尚、この時、バックアップシート55の自由端部55bの先端は、中間転写ベルト40に接していない無負荷の状態に比べて、たわみによって距離Zだけ変位している。
バックアップシート55は、二次転写部T2の上流側における中間転写ベルト40の張り面を下方へ押し下げるように、自由端部55bの先端側を中間転写ベルト40に押し付けている。これにより、中間転写ベルト40の振動を防止する効果が大きくなる。しかし、中間転写ベルト40は、張力を持って張られている。中間転写ベルト40の張力は、テンションローラ41の両端に加圧ばね41sが印加している総圧力を、中間転写ベルト40の貼り方向に分配して計算された張力であって、上述したように、20〜50N(約2〜5kgf)である。このため、バックアップシート55が中間転写ベルト40を押す力を十分に大きくしないと、中間転写ベルト40の張り面を下方へ十分に変化させることができず、中間転写ベルト40の振動防止効果が不十分な結果となる。
ここで、中間転写ベルト40の張力に対するバックアップシート55の押圧力の相対関係を各種変化させた場合に、各場合において形成された画像の品質と中間転写ベルト40の回転状態とについて検証した。また、各結果を表1に示す。
(実施例1)
中間転写ベルト40の張力を30N、バックアップシート55の押圧力を30Nとした。その結果、画像不良は無く、中間転写ベルト40は回転可能であった。
(実施例2)
中間転写ベルト40の張力を30N、バックアップシート55の押圧力を40Nとした。その結果、画像不良は無く、中間転写ベルト40は回転可能であった。
(比較例1)
中間転写ベルト40の張力を30N、バックアップシート55の押圧力を20Nとした。その結果、画像不良が有り、中間転写ベルト40は回転可能であった。
(比較例2)
中間転写ベルト40の張力を30N、バックアップシート55の押圧力を25Nとした。その結果、画像不良が有り、中間転写ベルト40は回転可能であった。
(比較例3)
中間転写ベルト40の張力を30N、バックアップシート55の押圧力を50Nとした。その結果、画像不良は無く、中間転写ベルト40は回転不能であった。
Figure 2016006491
表1に示すように、第1の実施形態では、バックアップシート55が中間転写ベルト40を押す力を中間転写ベルト40にかけられている張力以上の力とする(実施例1及び実施例2参照)。これにより、二次転写部T2の近傍で中間転写ベルト40が振動することを抑制している。具体的には、バックアップシート55が中間転写ベルト40の裏面を押す力は、テンションローラ41が中間転写ベルト40に付与している張力以上である。このため、バックアップシート55は、中間転写ベルト40の張力に打ち勝って、二次転写部T2の上流で中間転写ベルト40の張り面を十分に変化させて、中間転写ベルト40の振動を抑制することができる。
バックアップシート55が中間転写ベルト40の振動を抑制することで、二次転写部T2で中間転写ベルト40と記録材Pとの間に放電ギャップが発生しにくくなり、放電に起因するトナー像の強抜け現象の発生が抑えられる。二次転写部T2の上流側での放電に起因する画像不良の発生が軽減される。
なお、中間転写ベルト40の張り面が変化するかどうかという観点から言えば、バックアップシート55が中間転写ベルト40を押す力は中間転写ベルト40の張力以下でも中間転写ベルト40の張り面は変化する(比較例1及び比較例2参照)。ただし、ここで問題にしている強抜け現象を十分に防止するためには、より強い力で中間転写ベルト40を押した方が望ましく、実験を重ねて検討を行った結果、中間転写ベルト40の張力以上であれば十分に強抜け現象を防止できるという結論を得たものである。
ただし、押圧力が大きすぎると、二次転写部T2の上流側で中間転写ベルト40上のトナー像と記録材Pとが強く摩擦してトナー像が力学的に乱れてしまう画像不良、いわゆる「がさつき」が発生し易くなる。あるいは、バックアップシート55の張り面が下がり過ぎて図1に示す上ガイド14に接触して中間転写ベルト40を回転することができなくなる(比較例3参照)。なお、「がさつき」の画像不良は、図2に示す二次転写部T2の上流側における中間転写ベルト40に対する記録材Pの突入角度等によっても変わってくるため、バックアップシート55の押圧力だけで規定することはできない。
バックアップシート55は、固定端部55aが支持部材56から片持ち支持されて自由端部55bの先端側が自由にたわむことができる。バックアップシート55は、中間転写ベルト40の張り面を押し下げている。ここで、バックアップシート55の二次転写内ローラ42に沿った長手方向(軸方向)の長さをbとする。バックアップシート55の梁部分の長さを自由長Lとし、厚みを厚みhとし、ヤング率をEとする。バックアップシート55の自由端部55bの先端部が中間転写ベルト40を押圧する際に自由端部55bの先端部が無負荷時に対して変位する長さを変位量(バックアップシート55のたわみ量)Zとする。尚、バックアップシート55の変位量Zと、中間転写ベルト40の突き出し量Dとは、異なった部分の長さであり、必ずしも長さが一致するとは限らない。このため、バックアップシート55の厚みhや自由長Lが異なれば、中間転写ベルト40の突き出し量Dが一定になるようにしても、バックアップシート55の変位量Zは異なる可能性がある。
このとき、バックアップシート55がたわむことで生じる押圧力Fは、片持ち梁のたわみ式から次式のように求められる。
F=3×Z×E×I/L ・・・式(1)
Iは、長手方向で厚みが均一なシート状のバックアップシート55が持つ断面二次モーメントである。
I=b×h/12
したがって、式(1)は次式の形式で表わすことが可能である。
F=Z×E×b×h/(4×L) ・・・式(2)
上述した式(2)により得られるバックアップシート55の厚みhと変位量Zとの関係を、図5に示す。そして、表1に示すように、代表的な条件において厚紙の記録材Pによる画像形成を行い、強抜け現象による画像不良の有無を確認した。バックアップシート55の厚みhを0.4mmと0.5mmとに振って、強抜け現象による画像不良の有無を確認した。その結果、上記の式(2)から求められる押圧力Fが中間転写ベルト40の張力である30N(約3kgf)よりも大きいと、中間転写ベルト40の振動を十分に抑えて強抜け現象を十分に防止できることが確認された(実施例1及び実施例2)。
尚、式(2)の計算において、各パラメータは以下のように設定した。バックアップシート55として用いているポリエチレンフィルムは、ヤング率Eが4000MPaである。バックアップシート55の長さbは370mm、自由長Lは13.5mmである。二次転写部T2とバックアップシート55先端との距離は7〜8mm、バックアップシート55の先端と中間転写ベルト40との回転方向の接触長さは1〜2mmである。
変位量Zは、中間転写ベルト40を中間転写ユニット50から外す前と外した後とのバックアップシート55の自由端部55bの先端位置の変化量として、側面から写真撮影して求めた。
中間転写ベルト40の張力は、テンションローラ41の両端の加圧ばね41sによってかけられているため、加圧ばね41sの付勢力とテンションローラ41に巻き付けられている中間転写ベルト40の角度から計算可能である。ここでは、中間転写ベルト40の張力は、30N(約3kgf)である。
押圧力Fが中間転写ベルト40の張力である30N(約3kgf)以上のときに強抜け現象が十分に抑制されて出力画像に強抜け現象による画像不良を目視できなくなった。
尚、図5に示すように、バックアップシート55の厚みhが0.5mmの場合、押圧力Fが30N(約3kgf)以上となるために必要な変位量Zは式(2)より1.5mmである。しかし、バックアップシート55の厚みhが0.4mmの場合、式(2)で変位量Zに対する力は0.5mmの時に対して半分程度になるため、必要な変位量Zが3mmとなった。
式(2)の中で規定しているように、バックアップシート55が中間転写ベルト40を押す押圧力Fはバックアップシート55の厚みhの三乗に比例する。このため、同じ突き出し量Dだけ中間転写ベルト40を変位させるためには、バックアップシート55が1/2の厚みであれば、バックアップシート55の変位量Zを8倍にする必要がある。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態では、押圧部材の一例であるバックアップシート55は、二次転写部T2よりも中間転写ベルト40の回転方向上流で中間転写ベルト40の内側面を押圧する。中間転写ベルト40の内側面に対するバックアップシート55の押圧力は、加圧ばね41sがテンションローラ41の隣接位置で中間転写ベルト40に発生する張力の一例である30Nよりも大きい。このため、二次転写部T2の上流側における中間転写ベルト40の振動が規制されて転写不良に起因する画像不良が軽減される。
即ち、第1の実施形態では、ガイド部16を抜けた記録材Pの後端が中間転写ベルト40に接触した際の中間転写ベルト40の振動の振幅と衝撃との両方が、バックアップシート55によって軽減される。このため、記録材Pの厚みが大きくて記録材Pの剛性が高い場合でも、記録材Pの後端部分における放電に起因する画像不良を軽減できる。
第1の実施形態では、バックアップシート55は、先端側を二次転写部T2に向けて支持ローラの一例である二次転写内ローラ42に対して軸方向に沿って配置されている。また、このバックアップシート55は、中間転写ベルト40の内側面に片面の先端側を面状に当接させて片持ち梁状にたわませた弾性板部材である。このため、バックアップシート55の湾曲面でなめらかに中間転写ベルト40をガイドできる。また、記録材Pの後端が中間転写ベルト40に衝突した際に、バックアップシート55の弾性力で記録材Pの衝突の衝撃を吸収して、衝撃力でトナー像が飛散することを回避できる。
図4に示すように、第1の実施形態では、一対のフレーム部材の一例である側板57は、中間転写ベルト40の回転方向に直角な幅方向に中間転写ベルト40を挟んで配置される。また、側板57は、テンションローラ(41:図1)と二次転写内ローラ(42:図1)の両端を回転自在に支持する。図3に示すように、支持部材56は、中間転写ベルト40に対するバックアップシート55の当接位置よりも中間転写ベルト40の回転方向上流側に二次転写内ローラ42と平行に配置される。支持部材56は、一対の側板57に両端を支持されてバックアップシート55を片持ち支持する。このため、中間転写ユニット50内の限られた空間にコンパクトに配置することができ、部品コストも低い。
第1の実施形態では、押圧部材としてのバックアップシート55が中間転写ベルト40の張力に負けず二次転写部T2の上流で中間転写ベルト40の張り面を変化させて、中間転写ベルト40の振動を防止することができる。二次転写部T2で記録材Pとの放電ギャップを発生させる中間転写ベルト40の振動が抑えられるため、強抜け現象の発生を抑えて、画像不良の発生を抑制できる。
<第2の実施形態>
次に、画像形成装置100の第2の実施形態について説明する。図6は第2の実施形態におけるバックアップローラ80の配置の説明図である。第1の実施形態では、押圧部材としてシート状のバックアップシート55を採用していた。これに対して、第2の実施形態では、押圧部材としての押圧ローラの一例であるローラ状のバックアップローラ80を採用している。尚、その他の構成については、第1の実施形態と同様であるので、符号を同じくして詳細な説明を省略する。
図6に示すように、画像形成装置100の中間転写ユニット50は、一対のフレーム部材の一例である側板57と、アーム部材81と、ばね部材の一例である捩りコイルばね82とを備えている。アーム部材81は、側板57に回転自在に支持される中心側端部81aと、バックアップローラ80を回転自在に支持する回動側端部81bと、を有している。即ち、中心側端部81aは、バックアップローラ80の回転軸線方向の両端部を側板57に固定されている。中心側端部81aを中心にして回動動作が可能なアーム部材81の回動側端部81bにバックアップローラ80が回転自在に取り付けられている。
捩りコイルばね82は、アーム部材81に付勢して、バックアップローラ80を中間転写ベルト40の内側面に当接させて弾性的に押圧させる。即ち、捩りコイルばね82は、バックアップローラ80が中間転写ベルト40を押しつける方向にアーム部材81を付勢している。中心側端部81aを中心にしてアーム部材81が回動動作することによって、バックアップローラ80が中間転写ベルト40を押圧して張り面を押し下げる。
<変形例>
本発明は、第1及び第2の実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。第1の実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
第1の実施形態では、バックアップシート55と支持部材56とを両面テープで固定した。しかし、支持部材56にビス穴を空けて、支持部材56とバックアップシート55をビスで固定する等の方法を採用してもよい。支持部材56は、中間転写ユニット50の側板57に直接固定してもよい。
第2の実施形態では、アーム部材81を回動動作させることでバックアップローラ80が中間転写ベルト40を押圧した。しかし、アーム部材81の回動動作は必ずしも必要ではなく、バックアップローラ80を所定の高さ位置で回転自在に固定して配置してもよい。
10…二次転写ローラ(転写ローラ)、11…二次転写電源(電源)、12…二次転写ベルト(回転体、転写ベルト)、14…上ガイド(第2のガイド部材)、15…下ガイド(第1のガイド部材)、16…ガイド部、21…搬送面形成ローラ(転写ベルト張架ローラ)、40…中間転写ベルト、41…テンションローラ(張架ローラ)、41s…加圧ばね(付勢部材)、42…二次転写内ローラ(支持ローラ)、55…バックアップシート(押圧部材、弾性板部材)、55a…固定端部、55b…自由端部、56…支持部材(片持ち支持部材)、57…側板(フレーム部材)、70…調整機構、80…バックアップローラ(押圧部材、押圧ローラ)、81…アーム部材、81a…中心側端部、81b…回動側端部、82…捩りコイルばね(ばね部材)、100…画像形成装置、P…記録材、PY,PM,PC,PK…画像形成部(トナー像形成部)。

Claims (10)

  1. 中間転写ベルトと、
    トナー像を形成して前記中間転写ベルトに担持させるトナー像形成部と、
    前記中間転写ベルトを張架する張架ローラを前記中間転写ベルトに向かって付勢して前記中間転写ベルトに張力を付与する付勢部材と、
    前記中間転写ベルトの内側面に当接する支持ローラと、
    前記支持ローラとの間で前記中間転写ベルトを挟持してニップ部を形成する回転体と、
    前記回転体と前記支持ローラとの間に電圧を印加し、前記ニップ部を搬送される記録材に前記ニップ部でトナー像を転写する電源と、
    前記ニップ部よりも記録材の搬送方向上流側に設けられ、記録材を前記ニップ部へ案内するガイド部と、
    前記ニップ部よりも前記中間転写ベルトの回転方向上流側にて前記ニップ部に隣接して配置され前記中間転写ベルトの内側面を弾性的に押圧する押圧部材と、を備え、
    前記押圧部材の前記中間転写ベルトに対する押圧力は、前記付勢部材が前記中間転写ベルトに付与する張力よりも大きい、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記押圧部材は、弾性板部材であって、前記中間転写ベルトの回転方向上流側に設けられた固定端部と、前記中間転写ベルトの回転方向下流側に設けられ、前記中間転写ベルトの内側面に当接して弾性的に押圧する自由端部と、を有して、片持ち支持される、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記押圧部材の前記中間転写ベルトに対する押圧力は、前記弾性板部材の撓み量をZ、ヤング率をE、前記弾性板部材の前記支持ローラの軸方向に沿った長さをb、前記弾性板部材の厚みをh、前記弾性板部材の片持ち支持される自由長をLとした場合に、F=Z×E×b×h/(4×L)である、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記押圧部材は、弾性板部材であって、先端側を前記ニップ部に向けて、前記支持ローラに対して軸方向に沿って配置され、前記中間転写ベルトの内側面に片面の先端側を面状に当接させて片持ち梁状にたわませる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間転写ベルトの回転方向に直角な幅方向に前記中間転写ベルトを挟んで配置され、前記張架ローラと前記支持ローラとを支持する一対のフレーム部材と、
    前記中間転写ベルトに対する前記弾性板部材の当接位置よりも前記中間転写ベルトの回転方向上流側に前記支持ローラと平行に配置され、前記一対のフレーム部材に支持されて前記弾性板部材を片持ち支持する片持ち支持部材と、を備える、
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記片持ち支持部材の前記一対のフレーム部材に対する支持位置を調整及び固定可能な調整機構を備え、
    前記調整機構は、前記支持位置を調整することにより、前記弾性板部材が前記中間転写ベルトの内側面を弾性的に押圧する押圧力を調整可能である、
    ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記押圧部材は、押圧ローラであって、前記支持ローラと平行に回転自在に配置され、前記中間転写ベルトの内側面に当接して弾性的に押圧する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写ベルトの回転方向に直角な幅方向に前記中間転写ベルトを挟んで配置され、前記張架ローラと前記支持ローラとを支持する一対のフレーム部材と、
    前記一対のフレーム部材に回転自在に支持される中心側端部と、前記押圧ローラを回転自在に支持する回動側端部と、を有するアーム部材と、
    前記アーム部材に付勢して、前記押圧ローラを前記中間転写ベルトの内側面に当接させて弾性的に押圧させるばね部材と、を備える、
    ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記ガイド部は、前記中間転写ベルトの外周側に配置され、前記ニップ部に搬送される記録材が前記中間転写ベルトから離れる挙動を規制する第1のガイド部材と、前記中間転写ベルト及び前記第1のガイド部材の間に配置され、前記ニップ部に搬送される記録材が前記中間転写ベルトに近付く挙動を規制する第2のガイド部材と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記回転体は記録材を搬送する転写ベルトであって、
    前記支持ローラとの間に、前記中間転写ベルトと前記転写ベルトとを挟持する転写ローラと、
    少なくとも前記転写ローラと共に前記転写ベルトを張架する転写ベルト張架ローラと、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。

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